JPH11246828A - 再剥離性粘着シート - Google Patents

再剥離性粘着シート

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JPH11246828A
JPH11246828A JP10047171A JP4717198A JPH11246828A JP H11246828 A JPH11246828 A JP H11246828A JP 10047171 A JP10047171 A JP 10047171A JP 4717198 A JP4717198 A JP 4717198A JP H11246828 A JPH11246828 A JP H11246828A
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JP
Japan
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sensitive adhesive
pressure
parts
weight
meth
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Pending
Application number
JP10047171A
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English (en)
Inventor
Akira Kunihiro
明 國弘
Atsushi Otsuka
敦 大塚
Kenji Suzuki
賢治 鈴木
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New Oji Paper Co Ltd
Original Assignee
Oji Paper Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ラベルを貼り付けた包装基材や段ボールの古紙
より、粘着ラベルをあらかじめ剥がさずに再離解でき、
離解時の調整水を汚染せず通常の工程でパルプを再生で
き、被着体を汚染せず剥離リサイクル可能な再剥離性粘
着シートを提供すること。 【解決手段】表面基材が水および/またはアルカリ水溶
液で離解可能な基材であり、再剥離性粘着剤層が水に対
して再離解性を有する粘着剤であって、(a)アルコキ
シアルキル(メタ)アクリレート7〜30重量%、
(b)(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物1〜
15重量%、(c)(メタ)アクリル酸C4〜18アル
キルエステルモノマー40〜70重量%、(d)エチレ
ン性不飽和カルボン酸含有モノマー7〜20重量%、
(e)共重合可能なモノマー1〜15重量%、からなる
共重合体に対し、架橋剤を0.1〜10重量%添加して
なる粘着剤の再剥離性粘着シート。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】 本発明は、値札、工程管理
用、ビデオカセットやフロッピーディスク等のインデッ
クスラベル、雑誌の付録などに使用される再剥離性粘着
シートに関するものである。更に詳しくは、その再剥離
性粘着剤層が水に対して再離解性に優れ、パルプを再生
する際に粘着剤及び基材が悪影響を及ぼすことなく容易
に再離解することのできる、リサイクル工程に混入可能
な再剥離性粘着シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】 粘着シートは商業用、事務用、工程管
理用、物流管理用、家庭用等非常に広範囲にわたってラ
ベル、ステッカー、ワッペン、配送伝票等の形で使用さ
れている。粘着シートの一般的な構成は、表面基材と剥
離シートとの間に粘着剤を挟み込んだ状態にしたもので
ある。
【0003】表面基材には紙、フィルム、あるいは金属
フォイル等が用いられる。剥離シート基材には、シリコ
ーン化合物やフッ素化合物の如き剥離剤が塗布される。
なお、剥離シート用基材には、グラシン紙のような高密
度原紙、クレーコート紙、クラフト紙、上質紙などにポ
リエチレン等の樹脂フィルムをラミネート加工したラミ
ネート紙、あるいはクラフト紙や上質紙等にポリビニル
アルコール、澱粉などの水溶性高分子等と顔料とを主成
分とする塗被層を設けた樹脂コーティング紙等が上げら
れる。中でも、ポリエチレンをラミネート加工したラミ
ネート紙が一般的に広く使用されている。また、粘着剤
としては、ゴム系、アクリル系、ビニルエーテル系等の
エマルジョン型、溶剤型または無溶剤型の各種粘着剤が
使用される。
【0004】この様な粘着シートの中でも、再剥離性粘
着シートは、値段変更で貼り替えの多い値札や工程管理
用のラベル等に使用されているが、それらのラベルが最
終的に剥離される際に、粘着剤が商品である被着体に残
存しない状態で容易に剥離できること、つまり被着体の
外観を損ねることのない優れた再剥離性を持つことが基
本的に要求される。
【0005】一方、古紙のリサイクルに関しては、現在
わが国ではパルプ製造のための原料として、再生用損紙
を含む古紙の使用量は、紙、板紙生産原料の50%を超
えており、既に主原料の位置を占めるまでになってい
る。
【0006】再生パルプ化可能な古紙は、新聞、ダンボ
ール、雑誌、模造、色上(アートを含む)、上白、カー
ド、特白、中白、白マニラ、切符、中更反古、茶模造紙
(洋段を含む)、台紙、地券、ボール、感熱記録紙、感
圧複写紙、OCR用紙などである。
【0007】一般には、古紙は離解してパルプ懸濁液を
得る離解工程、パルプ懸濁液中の異物を分離する粗選、
精選工程、印刷インクを分離する脱墨工程、色を白くす
る漂白工程を経て再生パルプ化がおこなわれる。
【0008】しかし、ワックス加工した紙や粘着シート
や粘着ラベル、粘着テープなどは、パルプ繊維から水に
不溶なワックス、粘着剤などを分離することができず再
生パルプ化が困難な古紙とされている。特に粘着シート
や粘着ラベル、粘着テープの場合は、水に不溶な粘着剤
が5〜50%も含まれており、更にこの粘着剤は粘着力
が強いために、パルプ繊維からの分離が不可能とされて
いる。
【0009】粘着剤成分を含んでいる再生パルプを使用
して抄紙すると、抄紙工程で粘着剤がワイヤーの目を塞
いだり、プレスロールや毛布を汚したりして、紙切れを
起こして抄紙効率を著しく低下させるという問題が生じ
たり、紙面上に斑点を形成してしまうなど、紙層形成ま
たは品質面で悪影響を及ぼすという問題が生じる。
【0010】更に、粘着シートに使用される剥離シート
は、ポリエチレンをラミネート加工したラミネート紙を
用いたような離解性の悪い剥離シートであるために、再
生パルプ化は一層困難であり、最近では、ポリエチレン
をラミネートしていないダイレクトタイプの剥離紙への
切り替えが望まれている。このような問題を抱えている
ために、現状では粘着シート古紙や粘着ラベル、粘着テ
ープを貼り付けた包装基材や段ボールの再生パルプ化は
敬遠され、産業廃棄物となっているのが実状である。
【0011】最近では、森林資源、環境等の問題から、
上記の如くリサイクルに不可能な粘着製品を、物理的ま
たは装置的に工夫することでリサイクル化に成功した例
も数件報告されている。例えば特開平4−174787
号公報の如く、離解工程に無機顔料を添加して糊の粘着
性を消失させスクリーン処理する方法や、特開平4−1
63383号公報の如く、離解後のスクリーンの目穴を
細かくして糊を除去する方法等である。しかし、いずれ
も特別な処理方法である。
【0012】また、水またはアルカリ水に溶解する粘着
剤を使用したタイプのものも提案されているが、この場
合は粘着剤が溶解するために、離解し抄紙する系の中で
白水の中から完全に粘着剤成分を除去することは困難で
あった。更に、これらの粘着剤は分子量が低く設計され
ているため高温・高湿の環境下では品質が著しく劣化す
る欠点があった。
【0013】更に、特開平9−87597号公報の如
く、水再分散性粘着剤にエポキシ系またはイソシアネー
ト系架橋剤を添加して、粘着剤の離解性と再剥離性を発
現させる方法も考案されているが、これらは、被着体に
対して充分な再剥離性を持たせるために添加する架橋剤
によって、粘着剤フィルムが剛直になってしまい、粘着
剤としての実用性に乏しい。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】 本発明は、粘着シー
ト古紙や粘着ラベルを貼り付けた包装基材や段ボールの
古紙より、粘着ラベルをあらかじめ剥がさず再生パルプ
を得る上で、粘着剤が悪影響をおよぼすことなく容易に
再離解でき、離解時の調整水を汚染することなく、通常
の再生パルプ化工程でパルプを再生することができ、更
に、ラベルを被着体から剥がす際には被着体を汚染する
ことなく容易に剥離することができるリサイクル可能な
再剥離性粘着シートを提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】(1)本発明は、表面基
材、再剥離性粘着剤層および剥離シートを積層してなる
再剥離性粘着シートにおいて、表面基材が水および/ま
たはアルカリ水溶液で離解可能な基材であり、再剥離性
粘着剤層が水に対して再離解性を有する粘着剤であっ
て、該粘着剤が、 (a)アルコキシアルキル(メタ)アクリレート・・・
7〜30重量% (b)(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物・・
・1〜15重量% (c)炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルモノマー・・・40〜70重
量% (d)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー・・・
7〜20重量% (e)上記a、b、cおよびdと共重合可能なモノマー
・・・1〜15重量% からなる共重合体に対し、架橋剤を0.1〜10重量%
添加してなる粘着剤であることを特徴とする再剥離性粘
着シートである。
【0016】(2)また本発明は、架橋剤がアルミ金属
キレートである上記(1)記載の再剥離性粘着シートで
ある。 (3)さらに本発明は、親水性の可塑化物質を、該粘着
剤共重合体100重量%に対して10重量%以下の割合
で含む組成である上記(1)または(2)記載の再剥離
性粘着シートである。 (4)さらにまた、本発明は、剥離シートの基材がダイ
レクトタイプである上記(1)〜(3)のいずれかに記
載の再剥離性粘着シートである。
【0017】
【発明の実施の形態】 本発明は、上記した如く、粘着
剤層が水に対する再離解性が特に優れた粘着剤からなる
ことで、再生パルプ化する際に極めて優れ、更に、ラベ
ルを被着体から剥がす際には被着体を汚染することなく
容易に剥離することができる再剥離性粘着シートを提供
するものである。そして、このようなリサイクル可能な
再剥離性粘着シートを得るために、特定のモノマーを有
する組成の共重合体に対し、架橋剤を0.1〜10重量
%添加してなる粘着剤を使用するところに特徴がある。
【0018】本発明の再剥離性粘着シートにおいて使用
される粘着剤は、 (a)アルコキシアルキル(メタ)アクリレート・・・
7〜30重量% (b)(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物・・
・1〜15重量% (c)炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルモノマー・・・40〜70重
量% (d)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー・・・
7〜20重量% (e)上記a、b、cおよびdと共重合可能なモノマー
・・・1〜15重量% からなる共重合体に対し、架橋剤を0.1〜10重量%
添加してなる粘着剤である。
【0019】
【化1】 (a)アルコキシアルキル(メタ)アクリレートとして
は、上記一般式(1)に表される化合物である。〔式
中、R1はメチル基または水素原子、R2はメチル基ま
たはエチル基を示す。〕
【0020】なお、アルコキシ(メタ)アクリレート
は、共重合体の7〜30重量%の範囲で共重合させる必
要がある。因みに、7重量%未満では、粘着剤の水再分
散性が不十分となる。一方、30重量%を越えると、粘
着剤の凝集力が乏しくなり、粘着シートの機能が低下す
る。
【0021】
【化2】 (b)(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物とし
ては、上記一般式(2)に表される化合物である。〔式
中、R1はメチル基または水素原子を示し、nは1〜1
0の整数である。〕
【0022】なお、(メタ)アクリル酸のカプロラクト
ン付加物は、共重合体の1〜15重量%の範囲で共重合
させる必要がある。因みに、1重量%未満では、粘着剤
の水再分散性が不十分となる。一方、15重量%を越え
ると、粘着剤の凝集力が乏しくなり、粘着シートの機能
が低下する。
【0023】(c)炭素数4〜18のアルキル基を有す
る(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマーとして
は、例えば、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アク
リル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メ
タ)アクリル酸−2−エチルヘキシル、(メタ)アクリ
ル酸ステアリル等が挙げられる。このモノマーは、共重
合体の40〜70重量%を占めるように共重合させる必
要がある。因みに、40重量%未満では、粘着剤の粘着
力が乏しくなり、70重量%を越えると、水再分散性が
不十分となる。
【0024】(d)エチレン性不飽和カルボン酸含有モ
ノマーとしては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、
クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、モノアルキルマレ
イン酸、モノアルキルイタコン酸、モノアルキルフマル
酸等が挙げられる。このモノマーは、共重合体の7〜2
0重量%を占めるように共重合させる必要がある。因み
に、7重量%未満では、粘着剤の水再分散性が不十分と
なり、20重量%を超えると、粘着力が不十分となり、
また経時的に粘着剤の劣化が生じ易くなる。
【0025】(e)上記(a)、(b)、(c)および
(d)と共重合可能な他のモノマーとしては、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸グリシジル、(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸
ヒドロキシプロピル、ジ(メタ)アクリル酸(ポリ)エ
チレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸(ポリ)プロ
ピレングリコール、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、エチレン、
(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)ア
クリル酸ジエチルアミノエチル、(メタ)アクリロニト
リル、(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド、ジビニルベンゼン、N,N’
−メチレンビス(メタ)アクリルアミド等が挙げられ
る。このモノマーは、共重合体の1〜15重量%を占め
るように共重合させる必要がある。因みに、1重量%未
満では、粘着剤の凝集力が乏しくなり、15重量%を越
えると、水再分散性が不十分となる。
【0026】なお、これらの共重合可能な他のモノマー
(e)の中でも特に、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸ジメチルアミノエチル、(メタ)アクリ
ル酸グリシジル、酢酸ビニル、ジビニルベンゼン、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−
メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシ
メチル(メタ)アクリルアミド、N,N’−メチレンビ
ス(メタ)アクリルアミド等を配合すると、架橋性、ガ
ラス転移温度、接着性能等が適した共重合体が得られる
ので好ましい。
【0027】架橋剤としては、例えば、ジグリセロール
ポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジル
エーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエー
テル、ペンタエリストールポリグリシジルエーテル等の
エポキシ系架橋剤、1,2−エチレンジイソシアネー
ト、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,6
−ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリ
メチル−1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の
イソシアネート系架橋剤、アルミニウムトリス(アセチ
ルアセテート)、アルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)、アルミニウムアセトアセテートアルミニウ
ムジイソプロピレート、アルミニウムモノアセチルアセ
トネートビス(エチルアセトアセテート)等のアルミニ
ウム金属キレート系架橋剤等が挙げられる。
【0028】これらの架橋剤は、該共重合体100重量
%に対して、0.1〜10重量%の範囲で添加する必要
がある。因みに、0.1重量%未満では、得られる粘着
剤の被着体に対する接着力が強すぎて、糊残りが発生し
たり、基材破壊が発生して再剥離性が乏しくなる。他
方、10重量部を越えると、架橋密度が高くなりすぎ、
得られる粘着剤の接着力が弱くなり実用性に乏しい。な
お、これら架橋剤の中でも特に、アルミニウム金属キレ
ート系架橋剤は、架橋後の水再分散性に対して、水中で
容易に解離するためより好ましい。
【0029】ここで本発明の粘着剤に対する上記各モノ
マーおよび架橋剤の役割について簡単に説明すると、粘
着剤の水再分散性を付与する成分としては、(a)アク
リル酸アルコキシメチルと、(b)アクリル酸のカプロ
ラクトン付加物、および、(d)エチレン性不飽和カル
ボン酸含有モノマーが重要であり、粘着剤の粘着性を付
与する成分としては、(c)炭素数4〜18のアルキル
基を有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマ
ーと、(d)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー
と、(e)上記(a)、(b)、(c)および(d)と
共重合可能な他のモノマーが重要である。
【0030】さらに、これら共重合体の再剥離性を発現
させるために、アルミニウム金属キレート系架橋剤を使
用すると該共重合体の可塑化と離解時の架橋部分の解離
による水再分散性を付与できる。これら(a)、
(b)、(c)、(d)、(e)および架橋剤を必須成
分としてバランス良く配合することにより、共重合体は
接着力を損なわず、且つ良好な再剥離性を有し、更に水
に対して再分散性を有する粘着剤となるものである。
【0031】さらに、上記粘着剤に対し、粘着剤の物性
を整え、粘着剤の経時による変色および劣化を防止する
ために、親水性の可塑化物質を添加することもできる。
親水性の可塑化物質としては、例えば、トリエタノール
アミン、トリプロパノールアミン、トリイソプロパノー
ルアミン、N−メチルジエタノールアミン、N,N−ジ
ブチルエタノールアミン等のアルカノールアミンやグリ
セリン、ソルビット、マンニット、ズルシット、イジッ
ト、エリトリット、アラビット、アドニット等の糖アル
コール類、ポリエチレンオキシドもしくはポリプロピレ
ンオキシドとグリセリン、キシリットトリオキシイソブ
タン、ソルビットなどの多価アルコールとの共重合体や
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等
のポリエーテルポリオールや、エチレンオキシドとプロ
ピレンオキシドとの共重合体、ポリオキシエチレンアル
キルエーテール、ポリオキシエチレンアルキルフェニル
エーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレング
リコール等のノニオン性の界面活性剤等が挙げられる。
この物質は粘着性と、水再分散性を考慮して、添加量
は、共重合体100重量%に対して10重量%以下の必
要がある。
【0032】なお、これら親水性の可塑化物質の中で
も、特に、アルカノールアミンやノニオン系の界面活性
剤が、接着性や保存性の良好な粘着剤を仕上げることが
できるので好ましい。
【0033】従って、本発明で使用する、水に対して再
分散性が優れ、且つ良好な再剥離性能を有する粘着剤を
得るためには、上記の(a)アルコキシアルキル(メ
タ)アクリレート、(b)(メタ)アクリル酸のカプロ
ラクトン付加物、(c)炭素数4〜18のアルキル基を
有する(メタ)アクリル酸アルキルエステルモノマー、
(d)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー、
(e)それらと共重合可能な他のモノマーと再剥離性を
発現させるための架橋剤の配合バランス、さらには親水
性の可塑化物質が極めて重要である。
【0034】なお、上記の共重合体の製造方法について
は、特に限定されるものではなく、例えば、水、溶剤、
連鎖移動剤、重合開始剤等の存在下で溶液重合する方法
や、乳化剤、連鎖移動剤、重合開始剤、分散剤等の存在
下の水系でエマルジョン重合する方法などの公知の方法
で製造される。
【0035】重合の際に使用される重合開始剤として
は、例えば過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等の過
硫酸塩、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,
2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等
のアゾ系化合物、過酸化水素、ベンゾイルパーオキサイ
ド、ラウリルパーオキサイド等の過酸化物、過硫酸アン
モニウムと亜硫酸ソーダ、酸性亜硫酸ソーダ等との組合
せからなる、いわゆるレドックス系の重合開始剤等が挙
げられる。重合開始剤の使用量は、通常重合に共するモ
ノマー全量に対して、0.2〜2重量%、より好ましく
は、0.3〜1重量%程度である。
【0036】共重合に際して添加する連鎖移動剤として
は、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシ
ルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメ
ルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコ
ール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシ
ル、β−メルカプトプロピオン酸−2−エチルヘキシル
等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル
−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプ
ロピリデン−1−シクロヘキセン等を挙げることが出来
る。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4−ジフ
ェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−
イソプロピリデン−1−シクロヘキセン等を使用した場
合には、得られる共重合体が低臭気となり好ましい。な
お、連鎖移動剤の使用量は、重合させる全モノマーの
0.001〜3重量%程度に調節される。
【0037】重合時のモノマー濃度は、通常30〜70
重量%、好ましくは40〜60重量%程度が適当であ
る。また、重合反応は、通常60〜100℃の温度条件
下で、2〜8時間かけて行われる。さらに、濡れ剤、レ
ベリング剤、増粘剤、消泡剤、防腐剤等を適宣添加する
ことができる。また、特に望むならば、粘着剤の性能、
特にポリオレフィン系被着体に対する接着力、凝集力等
の物性を向上させる目的で、エチレン−酢ビ共重合体、
エチレン−酢酸ビニル−アクリル系共重合体を添加する
こともできる。これらの物質は、粘着性と水再分散性の
バランスを考慮して、共重合体100重量%に対して、
3〜30重量%添加することが望ましい。
【0038】上記の方法で得られた共重合体は、機械安
定性の改良や粘度調整のために、その共重合体中のカル
ボキシル基をアルカリ性物質によって中和することもで
きる。但し、共重合体中のカルボキシル基の中和にアン
モニアや低級のアミン等を使用すると、それらの揮散と
共に粘着剤の水再分散性が悪化する。中和する場合に
は、共重合体の可塑剤としての機能を発現し、粘着シー
トに加工された後の経時での揮散による粘着性能の変化
と水再分散性の劣化を防止することから沸点220℃以
上のアルカノールアミン等の使用が好ましい。
【0039】上記の共重合体のガラス転移温度は、−7
0〜−10℃の範囲のものであり、目的に応じて適宣選
択される。因みに、共重合体のガラス転移温度が−70
℃未満になると、得られる皮膜の凝集力が不十分とな
り、逆に−10℃を越えると、得られる共重合体の皮膜
が硬くなりすぎて、実用性に乏しくなる傾向がある。
【0040】本発明は、この様な共重合体を粘着剤とし
て用いることにより、古紙のリサイクル工程に混入可能
な再剥離性粘着シートが得られるものである。
【0041】次に粘着シートに使用する水および/また
はアルカリ水溶液で離解可能な表面基材としては、上質
紙、アート紙、コート紙、キャスト紙、クラフト紙、含
浸紙、低サイズ紙、水溶紙、クラフト紙または上質紙等
に、例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシ
メチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコー
ル、スチレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレ
ート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重
合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エス
テル共重合体等の天然または合成樹脂および/または顔
料とを主成分とした目止め層を設けた基材等の紙類や、
ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、
メチルセルロース等の水溶性高分子より成形した水溶性
フィルム、或いは、乳酸またはラクチドとグリコール
酸、ヒドロキシ酪酸、ヒドロキシ吉草酸、ヒドロキシペ
ンタン酸、ヒドロキシカプロン酸、ヒドロキシヘプタン
酸等のヒドロキシカルボン酸との共重合体やポリ乳酸等
の乳酸系ポリマーより成形したアルカリ水溶液で容易に
加水分解するフィルム等を使用することができる。
【0042】次に粘着シートの剥離シート基材として
は、グラシン紙のごとき高密度原紙、クレーコート紙、
クラフト紙または上質紙などに、例えばカゼイン、デキ
ストリン、澱粉、カルボキシメチルセルロース、メチル
セルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセル
ロース、ポリビニルアルコール、スチレン−ブタジエン
共重合体、メチルメタクリレート−ブタジエン共重合
体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体、アクリル酸エステル共重合体等の天然ま
たは合成樹脂と、顔料とを主成分とした目止め層を設け
た基材やクラフト紙または上質紙等にポリエチレン等を
ラミネートしたポリエチレンラミネート紙、ポリプロピ
レンなどのフィルム基材等を上げることができる。
【0043】特に、剥離シートを積層した粘着シートの
構成でのリサイクル適性を考慮すると、クレーコート
紙、グラシン紙やクラフト紙または上質紙等に、例えば
カゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチルセル
ロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロ
キシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、スチレ
ン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−ブタ
ジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体、アクリル酸エステル共重合
体等の天然または合成樹脂と、顔料とを主成分とした目
止め層を設けたダイレクトタイプ基材を使用することが
望ましい。
【0044】また、樹脂および/または顔料を主成分と
する目止め層としては特に限定するものではないが、例
えばカゼイン、デキストリン、澱粉、カルボキシメチル
セルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒ
ドロキシエチルセルロース、ポリビニルアルコール、ス
チレン−ブタジエン共重合体、メチルメタクリレート−
ブタジエン共重合体、エチレン−塩化ビニル共重合体、
アクリル酸エステル共重合体等の天然または合成樹脂お
よび/またはカオリン、炭酸カルシウム、クレー、タル
ク、焼成カオリン、デラミカオリン、二酸化チタン、水
酸化アルミニウム、シリカ、ホワイトカーボン等の無機
顔料、或いはポリスチレン樹脂微粒子、尿素−ホルマリ
ン樹脂微粒子、微小中空粒子等の有機合成顔料等を用い
ることができる。
【0045】上記目止め層を設けた基材の他に、例えば
アート紙、コート紙、キャスト塗被紙等のような紙の表
面に顔料を主成分とした顔料塗被層を設けた基材を用い
ても良い。
【0046】なお、上記顔料塗被層を設ける場合には、
顔料塗被液に、顔料以外に顔料同士および顔料と基材の
表面とを固着させるために接着剤を使用する。かかる接
着剤としては、例えばカゼイン、デキストリン、澱粉、
カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ポリビニ
ルアルコール、スチレン−ブタジエン共重合体、メチル
メタクリレート−ブタジエン共重合体、エチレン−塩化
ビニル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、アク
リル酸エステル共重合体等の、天然または合成の接着剤
が、水溶液または水分散液(エマルジョン)の形で使用
される。なお、顔料塗被液にはこれら顔料や接着剤の他
に、その性質を阻害しない範囲で、消泡剤、分散剤、防
腐剤、染料等の種々の助剤を必要に応じて、添加するこ
ともできる。
【0047】そして、かかる樹脂および/または顔料を
主成分とする目止め層塗被液は、ブレードコーター、バ
ーコーター、エアーナイフコーター、グラビアコータ
ー、ロールコーター、ダイコーター、リップコーター等
の通常の塗被装置で塗被される。この場合の塗被量は、
固形分重量で2g/m2以上、好ましくは4〜30g/
2の範囲で調節される。
【0048】次に本発明の再剥離性粘着シートの剥離シ
ート基材一面に形成する剥離剤層に用いる剥離剤として
は、特に限定はなく、一般に使用される水分散型、溶剤
型あるいは無溶剤型のシリコーン樹脂やフッ素樹脂等を
乾燥重量で0.05〜3g/m2程度塗被後、熱硬化、
電離放射線硬化等によって剥離層を形成したものが使用
される。中でも無溶剤型シリコーンは、剥離層形成時に
有害な溶剤を使用することもなく、また水分散型に比
べ、乾燥効率に優れるため、より好ましく使用される。
【0049】粘着シートの形成方法は、通常、剥離シー
トの剥離剤表面上に粘着剤を塗被、乾燥して粘着剤層を
設け、次いで表面基材と貼り合わせて仕上げられるが、
直接表面基材に粘着剤を塗被して粘着剤層を設けてもか
まわない。
【0050】粘着シートを形成する場合、粘着剤は分子
量の調節、水による希釈、或いは増粘等の手段によっ
て、通常10〜9000センチポイズ程度の粘度に調節
して剥離シートに塗被される。この場合の塗被装置とし
ては特に限定はなく、例えばリバースロールコーター、
ナイフコーター、エアーナイフコーター、バーコータ
ー、スロットダイコーター、リップコーター、リバース
グラビアコーター等が使用される。粘着剤の塗被量は、
5〜50g/m2程度の範囲で調節される。因みに、5
g/m2未満では、得られる粘着シートの接着性能が不
十分となり、一方50g/m2を越えると粘着シートの
製造時に粘着剤がはみ出したり、剥離の際に凝集破壊の
原因となる恐れがある。
【0051】
【実施例】 以下、実施例をあげて本発明をより具体的
に説明するが、勿論本発明はこれらに限定されるもので
はない。また例中の部、割合、塗被量等は特に断わらな
いかぎり、全て有効成分または固形分重量を基準に示す
ものである。
【0052】実施例1 (粘着剤の製造)まず乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:75部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):20部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:220部 アクリル酸:45部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。
【0053】次ぎに攪拌機、クーラー、滴下ロート、窒
素吸入管、温度計を付帯したフラスコに、イオン交換水
150部、過酸化カリウム3部、オクチルメルカプタン
3部を仕込み、窒素置換しながら80℃に昇温した後、
上記乳化モノマー混合液を1/6滴下した。反応率が9
0%に達した時点で残りのモノマー混合液を3時間かけ
て滴下し重合を行った。滴下終了後、80℃で3時間熟
成して反応を完結させた。得られた共重合体100部に
対して、架橋剤としてアルミニウムモノアセチルアセト
ネートビス(エチルアセトアセテート)(商品名:アル
ミキレートD/川研ファインケミカル)を3部添加して
粘着剤を製造した
【0054】(粘着シートの作製)市販のポリエチレン
ラミネート剥離紙に、得られた粘着剤を乾燥重量で25
g/m2となるように塗被、乾燥させた後、市販の米坪
64g/m2の上質紙と貼り合わせて再剥離性粘着シー
トを得た。
【0055】実施例2 (粘着剤の製造)まず乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:75部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):20部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:220部 アクリル酸:45部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。
【0056】次いで、実施例1と同様にして共重合体を
製造し、この共重合体100部に対して、トリエタノー
ルアミン:2部、ノニオン系の界面活性剤(商品名:エ
マルゲン810/花王石鹸社製):4部、エチレン−酢
ビ−アクリル共重合(商品名:スミカフレックスS−3
110/住友化学工業社製):27部を添加し、強攪拌
した。得られた共重合体に対し、架橋剤としてアルミニ
ウムトリス(エチルアセトアセテート)(商品名:AL
CH−TR/川研ファインケミカル)を3部添加して粘
着剤を製造した。
【0057】(目止め層を設けた剥離紙基材の作成)塗
被液として、カオリン(商品名:HTクレー/エンゲル
ハード社製):50部、アクリル酸エステル共重合体
(商品名:リカボンドET−84/中央理化社製):5
0部、潤滑剤(商品名:ノプコC−104/サンノプコ
社製):0.5部、消泡剤(商品名:ノプコ1407K
/サンノプコ社製):0.3部からなる組成物を、固形
分濃度が50%になるように混合調製して、市販の米坪
64g/m2の上質紙の上に乾燥重量が5g/m2となる
ように塗被、乾燥して目止め層を設けた。次いで、スー
パーキャレンダーにて平滑仕上げを行い、剥離紙用の基
材を得た。
【0058】次に、かくして得られた剥離紙基材の目止
め層上に溶剤型のシリコーン剥離剤(商品名:LTC−
300B/東レ・ダウコーニング社製):100部、触
媒(商品名SRX−212/東レ・ダウコーニング社
製):0.8部を乾燥重量が1.0g/m2となるよう
に塗被、熱硬化した。
【0059】(粘着シートの作製)上記の剥離紙に、得
られた粘着剤を乾燥重量で25g/m2となるように塗
被、乾燥させた後、市販の米坪64g/m2の上質紙と
貼り合わせて再剥離性粘着シートを得た。
【0060】実施例3 剥離紙基材として、市販のグラシン紙(商品名:青グラ
シン<73>/安部川製紙製)を使用した以外は、実施
例2と同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0061】実施例4 まず乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:115部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):20部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:180部 アクリル酸:45部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。次いで、実施例2と同様にして
粘着剤を製造した。
【0062】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0063】実施例5 (粘着剤の製造)まず乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:36部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):54部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:230部 アクリル酸:40部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。次いで、実施例2と同様にして
粘着剤を製造した。
【0064】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0065】実施例6 (粘着剤の製造)まず乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:84部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):4部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:200部 アクリル酸:72部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。
【0066】次いで、実施例1と同様にして共重合体を
製造し、この共重合体100部に対して、トリエタノー
ルアミン2部、ノニオン系の界面活性剤(商品名:エマ
ルゲン810/花王石鹸社製):4部、エチレン−酢ビ
−アクリル共重合(商品名:スミカフレックスS−31
10/住友化学工業社製):27部を添加し、強攪拌
し、架橋剤としてアルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)(商品名:ALCH−TR/川研ファインケ
ミカル)を10部添加して粘着剤を製造した。
【0067】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0068】実施例7 (粘着剤の製造)まず乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:100部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):40部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:190部 アクリル酸:30部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。
【0069】次いで、実施例1と同様にして共重合体を
製造し、この共重合体100部に対して、トリエタノー
ルアミン:4部、ノニオン系の界面活性剤(商品名:エ
マルゲン810/花王石鹸社製):4部、エチレン−酢
ビ−アクリル共重合(商品名:スミカフレックスS−3
110/住友化学工業社製):27部を添加し、強攪拌
し、架橋剤としてアルミニウムトリス(エチルアセトア
セテート)(商品名:ALCH−TR/川研ファインケ
ミカル)を0.1部添加して粘着剤を製造した。
【0070】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0071】実施例8 表面基材として、下記に示す基材を用いた以外は実施例
2と同様にして再剥離性粘着シートを作成した。
【0072】(表面基材の作成)塗被液として、カオリ
ン(商品名:UW−90/EMC社製):70部、重質
炭酸カルシウム(商品名:ハイドロカーブK−6/備北
粉化社製):30部、リン酸化エステル化澱粉(商品
名:ニールガムA−55C/アベベ社製):1部、酸化
澱粉(商品名:エースA/王子コーンスターチ社製):
8部、SBRラテックス(商品名:T−2257/日本
合成ゴム社製):8部、分散剤(商品名:アロンA−9
/東亞合成化学工業社製):0.1部からなる組成物
を、固形分濃度60%となるように混合調製して塗被組
成物を得た。
【0073】かくして得た塗被組成物を市販の米坪64
g/m2の上質紙の上に乾燥重量が20g/m2となるよ
うに塗被、乾燥して顔料塗被層を設けた。次いで、スー
パーキャレンダーにて光沢仕上げを行い、表面基材を仕
上げた。
【0074】実施例9 表面基材として、下記に示す基材を用いた以外は実施例
2と同様にして再剥離性粘着シートを作成した。
【0075】塗被液として、カオリン(商品名:アマゾ
ン88/CADAM社製):40部、カオリン(商品
名:UW−90/EMC社製):40部、水酸化アルミ
ニウム(商品名:ハイジライトH−42/昭和電工社
製):20部、リン酸化エステル化澱粉(商品名:ニー
ルガムA−55C/アベベ社製):2部、ラテックス
(商品名:T−2580/日本合成ゴム社製):12
部、分散剤(商品名:アロンA−9/東亞合成化学工業
社製):0.1部から成る組成物を、固形分濃度60%
となるように混合調製して、市販の米坪64g/m2
上質紙の上に乾燥重量が20g/m2となるよう塗被、
乾燥し、スーパーキャレンダーにて光沢仕上げを行い、
基材を得た。
【0076】比較例1 架橋剤を添加しないこと以外は、実施例2と同様にして
粘着シートを作製した。
【0077】比較例2 架橋剤として、アルミニウムトリス(エチルアセトアセ
テート)(商品名:ALCH−TR/川研ファインケミ
カル)を12部添加したこと以外は、実施例2と同様に
して再剥離性粘着シートを作製した。
【0078】比較例3 (粘着剤の製造)乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:26部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):54部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:230部 アクリル酸:50部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。次いで、実施例2と同様にして
粘着剤を製造した。
【0079】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0080】比較例4 (粘着剤の製造)乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:125部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):15部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:175部 アクリル酸:45部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。次いで、実施例2と同様にして
粘着剤を製造した。
【0081】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0082】比較例5 (粘着剤の製造)乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:90部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):3部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:207部 アクリル酸:60部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。次いで、実施例2と同様にして
粘着剤を製造した。
【0083】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0084】比較例6 (粘着剤の製造)乳化モノマー混合液として、 アクリル酸メトキシエチル:75部 アクリル酸カプロラクトン付加物(商品名:アロニック
スM−5300/東亞合成社製):20部 アクリル酸−2−エチルヘキシル:240部 アクリル酸:25部 酢酸ビニル:20部 (メタ)アクリル酸メチル:20部 アニオン系乳化剤(商品名:エマールNC−35/花王
社製):6部 イオン交換水:150部 を混合して、調製した。次いで、実施例2と同様にして
粘着剤を製造した。
【0085】前記粘着剤を使用した以外は、実施例2と
同様にして再剥離性粘着シートを作製した。
【0086】比較例7 表面基材として、市販のポリエチレンテレフタレートフ
ィルム(東洋紡績株式会社製)を用いた以外は、実施例
2と同様にして再剥離性粘着シートを作成した。
【0087】このようにして得られた粘着シートについ
て、下記の評価を行い、得られた結果を表1に示した。
【0088】(評価試験項目) 〔接着力〕JIS−Z−0237の常態粘着力の測定方
法に準拠し、下記の条件で保存した後の接着力をそれぞ
れ測定した。(単位:g/25mm) 条件:粘着シート製造後、温度23±2℃、関係湿度6
5±5%の雰囲気下に14日間保存した後、その接着力
を測定した。
【0089】〔再剥離性〕粘着シート製造後、温度23
±2℃、関係湿度65±5%の雰囲気下に14日間保存
し、測定用試料とし、被着体として市販のABS板に貼
り合わせ、1日後に試料を剥がした。そのときの再剥離
性を下記基準にて評価した。 ○:被着体に粘着剤が残留することなく、粘着シートが
剥がれる。 ×:剥がす際に、粘着シートの基材が破断したり、被着
体に粘着剤が残留する。
【0090】〔リサイクル適性〕下記の条件で保存した
後のリサイクル適性をそれぞれ評価した。 条件:粘着シート製造後、温度23±2℃、関係湿度6
5±5%の雰囲気下に7日間保存した後、そのリサイク
ル適性を評価した。
【0091】(評価試料の作成) 実施例1〜実施例9と比較例1〜比較例7 (粘着シート)封筒に貼付して使用される宛名用ラベル
を想定して、粘着シートから剥離シートを剥がし粘着ラ
ベルとし、市販の米坪64g/m2の上質紙に貼付して
評価用紙料とした。 実施例2〜実施例9と比較例1〜比較例7と参考のた
め実施例1 剥離シートも含んだ粘着シートの形態での古紙リサイク
ルを想定して、粘着シートそのものを評価用試料とし
た。
【0092】(評価)約20mm角の大きさにカットし
た試料45gに対して、水1500mlを加え、さらに
NaOH1gを加えてTAPPI離解機にて15000
0回転処理した後、パルプ濃度が15%になるまで60
メッシュのナイロンスクリーンで脱水し、18%濃度の
NaOH水溶液を1.5g、脱墨剤(商品名:DI−6
00/花王社製)10%濃度溶液を1.8gそれぞれ添
加し、40℃で20分間放置し、次にパルプ濃度が25
%になるまで60メッシュのナイロンスクリーンで脱水
し、30%濃度のNaSiO3水溶液を3.85g、6
%濃度のH22水を5gそれぞれ添加、次いで双腕式ニ
−ダ−で5分間ニーディング処理を行った。
【0093】次に55℃に保ちながら120分攪拌した
後、パルプ濃度が17.5%になるまで水で希釈し、次
いで2回目のニーディング処理を同様に行った。その後
更にパルプ濃度が1%になるまで水で希釈した。次に、
この1%濃度のパルプ分散液をフローテーターにて10
分間浮上分離処理を行い、その際発生する泡をスクレー
パーにて取り除き、もう一度60メッシュのナイロンス
クリーンで脱水後、水1000mlで洗浄し13%濃度
になるまで脱水した。この様にして得られたパルプ分散
液を0.3%濃度になるまで水を加えて手抄きシートを
作成し、未離解物の残存状態を目視し下記評価基準にて
判定した。
【0094】(リサイクル適性評価基準) ◎:未離解物がほとんどない。 ○:未離解物が僅かにあるが、実用上問題ないレベル。 ×:未離解物がかなり目立つ。
【0095】〔総合評価〕上記の各評価を総合して本発
明のリサイクル可能な粘着シートとしての性能を評価し
た。 ○:基材の一面に粘着剤層を形成してなる粘着シートに
おいて、再剥離性に優れ、粘着シートのままで、もしく
は包装材等に貼りつけたまま古紙リサイクルが可能であ
り、なお且つ粘着剤の接着性能において充分な接着力を
示す。 △:基材の一面に粘着剤層を形成してなる粘着シートに
おいて、再剥離性は優れているが、粘着シートのまま
で、もしくは包装材に貼りつけたまま古紙リサイクルは
不可能である。或いは、再剥離性に優れ、粘着シートの
ままで、もしくは包装材に貼りつけたまま古紙リサイク
ルは可能であるが、粘着剤の接着性能が不十分であるた
め、実用性に乏しい。 ×:基材の一面に粘着剤層を形成してなる粘着シートに
おいて、再剥離性がない。
【0096】
【表1】 *表中、リサイクル適性は、粘着ラベル/粘着シートの
それぞれの場合で評価した結果である。
【0097】
【発明の効果】 表1の如く、本発明の再剥離性粘着シ
ートは、貼り付け時には必要な接着力を示し、且つ再剥
離性に優れ、また、粘着剤が水に容易に再分散すること
でパルプのリサイクル適性が優れており、、包装材等に
貼りつけたまま、或いは粘着シートのままでリサイクル
工程に混入しても再生パルプに影響のない粘着シートで
あった。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面基材、再剥離性粘着剤層および剥離
    シートを積層してなる再剥離性粘着シートにおいて、表
    面基材が水および/またはアルカリ水溶液で離解可能な
    基材であり、再剥離性粘着剤層が水に対して再離解性を
    有する粘着剤であって、該粘着剤が、 (a)アルコキシアルキル(メタ)アクリレート・・・
    7〜30重量% (b)(メタ)アクリル酸のカプロラクトン付加物・・
    ・1〜15重量% (c)炭素数4〜18のアルキル基を有する(メタ)ア
    クリル酸アルキルエステルモノマー・・・40〜70重
    量% (d)エチレン性不飽和カルボン酸含有モノマー・・・
    7〜20重量% (e)上記a、b、cおよびdと共重合可能なモノマー
    ・・・1〜15重量% からなる共重合体に対し、架橋剤を0.1〜10重量%
    添加してなる粘着剤であることを特徴とする再剥離性粘
    着シート。
  2. 【請求項2】 架橋剤がアルミニウム金属キレートであ
    る請求項1記載の再剥離性粘着シート。
  3. 【請求項3】 親水性の可塑化物質を、該粘着剤共重合
    体100重量%に対して10重量%以下の割合で含む組
    成である請求項1または請求項2記載の再剥離性粘着シ
    ート。
  4. 【請求項4】 剥離シートの基材がダイレクトタイプで
    ある請求項1〜3のいずれか1項に記載の再剥離性粘着
    シート。
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