JP2009029919A - 半導体封止用エポキシ樹脂組成物および半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、半焼成ハイドロタルサイトと、前記半焼成ハイドロタルサイトと異なる無機充填材とを含むことを特徴とする。また、本発明の半導体装置は、上記に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする。
【選択図】なし
Description
近年、集積回路の高集積化に伴い半導体素子が大型化し、かつ半導体装置はTSOP、TQFP、BGA等の表面実装型に変わってきている。そのため、半田をリフローする際の熱応力は従来よりも厳しくなっている。表面実装型半導体装置では、実装時の熱応力により半導体装置のクラック、半導体素子やその他の構成部材とエポキシ樹脂組成物の硬化物との界面での剥離と言った問題が生じ易く、耐熱性に優れたエポキシ樹脂組成物が強く求められてきた。
更に、近年の環境問題より半導体装置の実装に用いる半田に含まれる鉛を低減する方向になってきており、それに伴い、半田リフロー処理の温度が高くなり、より高い耐半田リフロー性が必要になっている。そのため、これら表面実装型半導体装置に使用されるエポキシ樹脂組成物に用いられている従来のオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂、フェノールノボラック樹脂系よりも低応力性、低吸湿性に優れた樹脂系が使用されるようになった。
(1)エポキシ樹脂と、硬化剤と、半焼成ハイドロタルサイトと、前記半焼成ハイドロタルサイトと異なる無機充填材とを含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(2)前記半焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析による250℃での重量減少をA[重量%]とし、200℃での重量減少をB[重量%]としたとき、A−B≦5重量%を満足し、かつ450℃での重量減少をC[重量%]としたとき、C−A≧5重量%を満足するものである上記(1)に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(3)前記半焼成ハイドロタルサイトは、層間の水分量が5重量%以下であり、かつ層間の炭酸イオン量が5重量%以上である上記(1)または(2)に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(4)前記半焼成ハイドロタルサイトは、未焼成のハイドロタルサイトを予め200〜400℃で、30分間〜24時間熱処理したものである上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(5)前記半焼成ハイドロタルサイトの比表面積が、30〜60m2/gである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(6)前記半焼成ハイドロタルサイトの含有量が、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.01〜5重量%である上記(1)ないし(5)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(7)半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱水抽出液のpHが、4〜7である上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
(8)上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする半導体装置。
本発明の半導体封止用エポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂と、硬化剤と、半焼成ハイドロタルサイトと、前記半焼成ハイドロタルサイトと異なる無機充填材とを含むことを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、上記に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、エポキシ樹脂を含む。
前記エポキシ樹脂としては、1分子中にエポキシ基を2個以上有するモノマー、オリゴマーおよびポリマー全般を指し、特に限定するものではない。具体的には、ビフェニル型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂等のビスフェノール型エポキシ樹脂、トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、アルキル変性トリフェノールメタン型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン変性フェノール型エポキシ樹脂、トリアジン核含有エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトール型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂等のノボラック型エポキシ樹脂等が挙げられ、これらは1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。これらの中でも特に耐半田性が求められる場合には、常温では結晶性の固体であるが、融点以上では極めて低粘度の液状となり、無機質充填材を高充填化できるビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノール型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂等の結晶性エポキシ樹脂が好ましい。
また、無機質充填材の高充填化という観点からは、その他のエポキシ樹脂の場合も極力粘度の低いものを使用することが望ましい。
また、可撓性、低吸湿化が求められる場合には、エポキシ基が結合した芳香環の間にエポキシ基を有さず、疎水性を示すジシクロペンタジエン骨格を有するジシクロペンタジエン型エポキシ樹脂が望ましい。
さらに高い耐半田性が求められる場合には、エポキシ基が結合した芳香環の間に疎水性と高い耐熱性を併せ持つフェニレン骨格やビフェニレン骨格等を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂等のアラルキル型エポキシ樹脂が好ましい。
前記硬化剤としては、例えば重付加型の硬化剤、触媒型の硬化剤、縮合型の硬化剤の3タイプに大別される。
重付加型の硬化剤としては例えば、ジエチレントリアミン(DETA)、トリエチレンテトラミン(TETA)、メタキシレリレンジアミン(MXDA)等の脂肪族ポリアミン、ジアミノジフェニルメタン(DDM)、m−フェニレンジアミン(MPDA)、ジアミノジフェニルスルホン(DDS)等の芳香族ポリアミンのほか、ジシアンジアミド(DICY)、有機酸ジヒドララジド等を含むポリアミン化合物、ヘキサヒドロ無水フタル酸(HHPA)、メチルテトラヒドロ無水フタル酸(MTHPA)等の脂環族酸無水物、無水トリメリット酸(TMA)、無水ピロメリット酸(PMDA)、ベンゾフェノンテトラカルボン酸(BTDA)等の芳香族酸無水物等を含む酸無水物、ノボラック型フェノール樹脂、フェノールポリマー等のポリフェノール化合物、ポリサルファイド、チオエステル、チオエーテル等のポリメルカプタン化合物、イソシアネートプレポリマー、ブロック化イソシアネート等のイソシアネート化合物、カルボン酸含有ポリエステル樹脂等の有機酸類等が挙げられる。
これらの硬化剤を、用いるエポキシ樹脂の種類や目的とする硬化物の物性により、単独または2種類以上組み合わせて使用することができる。これらの硬化剤の中でもフェノール樹脂が好ましい。
この半焼成ハイドロタルサイトを含むことにより耐湿信頼性を向上できる理由は、次のように考えられる。
耐湿信頼性の低下は、半導体回路(Al配線)の腐食が原因であり、その腐食は主にエポキシ樹脂組成物中の塩素イオンに起因しているものである。そこで、エポキシ樹脂組成物中に半焼成ハイドロタルサイトを用いると、塩素イオンの吸着性を高くすることができ、腐食の原因となる塩素イオンを捕捉(トラップ)でき、腐食防止効果に優れることができる。ここで、半焼成ハイドロタルサイトは、半焼成処理により層間の吸着水が除去されるため、吸着力が向上しているため塩素イオンをより多く吸着することができるものである。さらに、比表面積を従来のものよりも高くすることができるので、吸着能力を向上することができるものである。
前記比表面積は、例えば市販の比表面積計(例えば、(株)マウンテック製MACSORB HM−MODEL−1201)を用いて測定することができる。
なお、前記半焼成ハイドロタルサイトと、アルミニウム腐食防止剤等を併用しても良い。
前記無機充填材としては、タルク、焼成クレー等のケイ酸塩、シリカ、溶融シリカ等の酸化物および水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水酸化物等が挙げられる。より具体的に前記ケイ酸塩としては、タルク、焼成クレー以外に、未焼成クレー、マイカ、ガラス等が挙げられる。前記酸化物としては、シリカ、溶融シリカ以外に球状シリカ、結晶シリカ、2次凝集シリカ、多孔質シリカ、2次凝集シリカまたは多孔質シリカを粉砕したシリカ、酸化チタン、アルミナ等が挙げられる。
また、前記水酸化物としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム以外に水酸化カルシウム等が挙げられる。これを1種または2種以上を併用しても構わない。
これらの中でもシリカ、溶融シリカに代表される酸化物が好ましい(特に溶融シリカが好ましい)。これにより、成形時の流動性を向上することができる。
前記硬化促進剤としては、エポキシ基とフェノール性水酸基との硬化反応を促進させるものであれば良く、一般に封止材料に使用されているものを広く使用することができる。例えば1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7、2−メチルイミダゾール、トリフェニルホスフィン、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート塩等が挙げられるが、これらに限定するものではない。硬化促進剤は1種類を単独で用いても2種類以上を併用してもよい。
このように、本発明では、半焼成ハイドロタルサイトを用いているので塩素イオンの吸着性に優れており、熱水抽出液のpHを前記範囲内とすることができるものである。
ここで、熱水抽出液のpHは、次のように評価した。エポキシ樹脂組成物を175℃、8hrで硬化させた後、粉砕した。得られた粉砕品5gに純水を加え50gとし、これを耐圧容器に入れPCT(125℃、圧力2.2×105Pa)20hrで熱水抽出した。得られた抽出液のpHをpHメーター(東亜電波工業社製、HM−30S)で測定した。
上述のエポキシ樹脂組成物を、例えばミキサー等を用いて混合後、加熱ニーダー、熱ロール、押し出し機等を用いて加熱混練し、続いて冷却、粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得る。
このエポキシ樹脂成形材料を用いて半導体素子等の電子部品を封止し、半導体装置を製造するには、トランスファーモールド、コンプレッションモールド、インジェクションモールド等の従来からの成形方法で硬化成形すれば良い。
(実施例1)
エポキシ樹脂成形材料の製造
エポキシ樹脂としてオルソクレゾールノボラック型エポキシ樹脂(E−1:日本化薬(株)製、EOCN1020、軟化点55℃、エポキシ当量196)15.61重量部と、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(H−1:住友ベークライト(株)製、PR−HF−3軟化点80℃、水酸基当量104)8.19重量部と、半焼成ハイドロタルサイトとして未焼成のハイドロタルサイトを250℃で8時間処理した半焼成ハイドロタルサイト(P−1:Mg4.3Al2(OH)12.6(CO3)・mH2O、熱重量分析による250℃の重量減少Aが5.98重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.05重量%、A−B=1.93重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C28.3重量%、C−A=22.32重量%、比表面積13m2/g)0.05重量部と、無機充填材として溶融球状シリカ(平均粒径26.5μm、105μm以上の粒子1%以下)75.00重量部と、カーボンブラック0.30重量部と、シランカップリング剤(エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.20重量部と、硬化促進材としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.25重量部と、カルナバワックス0.40重量部と、を常温でミキサーを用いて混合し、次に70〜100℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
エポキシ樹脂成形材料を表1に記載の配合とした以外は、実施例1と同様にした。下記に使用したエポキシ樹脂等について説明する。
エポキシ樹脂:
ビフェニル型エポキシ樹脂(E−2:ジャパンエポキシレジン(株)製、YX−4000、エポキシ当量190、融点105℃)
ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(E−3日本化薬(株)製、NC3000、軟化点58℃、エポキシ当量274)
フェノールアラルキル樹脂(H−2:三井化学(株)製、XLC−4L、軟化点62℃、水酸基当量168)
ビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(H−3:明和化成(株)製、MEH−7851SS、軟化点65℃、水酸基当量203)
半焼成ハイドロタルサイト(P−2):未焼成のハイドロタルサイトを250℃で6時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16(CO3)・mH2O、熱重量分析による250℃の重量減少Aが13.23重量%、かつ200℃での重量減少Bが12.91重量%、A−B=0.32重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C33.2重量%、C−A=19.97重量%、比表面積11m2/g)
半焼成ハイドロタルサイト(P−3):未焼成のハイドロタルサイトを350℃で4時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16(CO3)・mH2O、pH緩衝域4.6、熱重量分析による250℃の重量減少Aが4.82重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.54重量%、A−B=0.28重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C23.7重量%、C−A=18.88重量%、比表面積15m2/g)
半焼成ハイドロタルサイト(P−4):未焼成のハイドロタルサイトを250℃で16時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(Mg3ZnAl2(OH)12(CO3)・mH2O、pH緩衝域4.3、熱重量分析による250℃の重量減少Aが6.07重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.30重量%、A−B=1.77重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C24.8重量%、C−A=18.73重量%、比表面積14m2/g)
半焼成ハイドロタルサイト(P−4.5):未焼成のハイドロタルサイトを230℃で1時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16(CO3)・mH2O、pH緩衝域5.5、熱重量分析による250℃の重量減少Aが8.76重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.12重量%、A−B=4.64重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C35.4重量%、C−A=26.64重量%、比表面積12m2/g)
半焼成ハイドロタルサイト(P−5):未焼成のハイドロタルサイトを250℃で12時間熱処理した半焼成ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16(CO3)・mH2O、pH緩衝域5.3、熱重量分析による250℃の重量減少Aが7.98重量%、かつ200℃での重量減少Bが6.88重量%、A−B=1.10重量%、熱重量分析による450℃での重量減少C29.7重量%、C−A=21.72重量%、比表面積40m2/g)
エポキシ樹脂成形材料の製造
半焼成ハイドロタルサイトを使用せずに、配合を以下のようにした。
エポキシ樹脂としてビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル型エポキシ樹脂(E−3日本化薬(株)製、NC3000、軟化点58℃、エポキシ当量274)8.06重量部と、硬化剤としてビフェニレン骨格を有するフェノールアラルキル樹脂(H−3:明和化成(株)製、MEH−7851SS、軟化点65℃、水酸基当量203)4.94重量部と、無機充填材として溶融球状シリカ(平均粒径26.5μm、105μm以上の粒子1%以下)86.00重量部と、カーボンブラック0.30重量部と、シランカップリング剤(エポキシシラン:γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン)0.20重量部と、硬化促進材としてトリフェニルホスフィン(TPP)0.10重量部と、カルナバワックス0.40重量部と、を常温でミキサーを用いて混合し、次に70〜100℃でロール混練し、冷却後粉砕してエポキシ樹脂成形材料を得た。
エポキシ樹脂成形材料を表1に記載の配合とした以外は、実施例1と同様にした。下記に使用したエポキシ樹脂等について説明する(すでに説明済みのものは、省略する)。
ハイドロタルサイト:
焼成ハイドロタルサイト(P−5):500℃で10時間熱処理した焼成ハイドロタルサイト(Mg4.3Al2(OH)12.6(CO3)・mH2O、pH緩衝域9.2、熱重量分析による250℃の重量減少Aが4.98重量%、かつ200℃での重量減少Bが3.89重量%、A−B=1.09重量%、450℃での重量減少C9.10重量%、C−A=4.12重量%)
焼成ハイドロタルサイト(P−6):550℃で10時間熱処理した焼成ハイドロタルサイト(Mg6Al2(OH)16(CO3)・mH2O、pH緩衝域9.5、熱重量分析による250℃の重量減少Aが4.71重量%、かつ200℃での重量減少Bが3.97重量%、A−B=0.74重量%、450℃での重量減少C6.31重量%、C−A=1.60重量%)
焼成ハイドロタルサイト(P−7):450℃で3時間熱処理した焼成ハイドロタルサイト(Mg3ZnAl2(OH)12(CO3)・mH2O、pH緩衝域9.0、熱重量分析による250℃の重量減少Aが5.03重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.14重量%、A−B=0.89重量%、450℃での重量減少C9.37重量%、C−A=4.34重量%)
未焼成ハイドロタルサイト(P−8):120℃で20時間乾燥処理した未焼成ハイドロタルサイト(Mg4.3Al2(OH)12.6(CO3)・mH2O、pH緩衝域5.3、熱重量分析による250℃の重量減少Aが13.04重量%、かつ200℃での重量減少Bが4.01重量%、A−B=9.03重量%、450℃での重量減少C33.5重量%、C−A=20.46重量%)
1.熱水抽出液のpH
上述のエポキシ樹脂組成物を175℃、8hrで硬化させた後、粉砕した。得られた粉砕品5gに純水を加え50gとし、これを耐圧容器に入れPCT(125℃、圧力2.2×105Pa)20hrで熱水抽出した。得られた抽出液のpHをpHメーター(東亜電波工業社製、HM−30S)で測定した。
得られたエポキシ樹脂成形材料を低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で直径50mm、厚さ3mmの円盤状試験片を成形した。ポストキュアとして175℃で8時間加熱処理した。試験片の吸湿処理前の重量と、85℃、相対湿度60%の環境下で168時間加湿処理した後の重量を測定し、試験片の吸湿率を百分率で示した。単位は重量%。
得られたエポキシ樹脂成形材料を低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で、80pQFP(厚さ2.0mm、チップサイズ6.0mm×6.0mm)を成形した。ポストキュアとして175℃で8時間加熱処理したパッケージ6個を、30℃、相対湿度60%の環境下で192時間加湿処理した後、IRリフロー処理(240℃)を行った。処理後の内部の剥離又はクラックの有無を超音波探傷装置で観察し、不良パッケージの個数を数えた。不良パッケージの個数がn個であるとき、n/6と表示する。
得られたエポキシ成形材料を低圧トランスファー成形機で、金型温度175℃、注入圧力9.8MPa、硬化時間120秒で、16pSOP(チップサイズ3.0mm×3.5mm)を成形し、ポストキュアとして175℃で4時間加熱処理した後、プレッシャークッカー試験(140℃、圧力3.1×105Pa、500時間)を行い、回路のオープン不良を測定した。15個のパッケージ中の不良個数を示す。
また、実施例3〜6、8、9、9’、12、13および15〜19は、耐半田クラック性にも特に優れていた。
Claims (8)
- エポキシ樹脂と、
硬化剤と、
半焼成ハイドロタルサイトと、
前記半焼成ハイドロタルサイトと異なる無機充填材とを含むことを特徴とする半導体封止用エポキシ樹脂組成物。 - 前記半焼成ハイドロタルサイトは、熱重量分析による250℃での重量減少をA[重量%]とし、200℃での重量減少をB[重量%]としたとき、A−B≦5重量%を満足し、かつ450℃での重量減少をC[重量%]としたとき、C−A≧5重量%を満足するものである請求項1に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 前記半焼成ハイドロタルサイトは、層間の水分量が5重量%以下であり、かつ層間の炭酸イオン量が5重量%以上である請求項1または2に記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 前記半焼成ハイドロタルサイトは、未焼成のハイドロタルサイトを予め200〜400℃で、30分間〜24時間熱処理したものである請求項1ないし3のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 前記半焼成ハイドロタルサイトの比表面積が、30〜60m2/gである請求項1ないし4のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 前記半焼成ハイドロタルサイトの含有量が、前記半導体封止用エポキシ樹脂組成物全体の0.01〜5重量%である請求項1ないし5のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物の熱水抽出液のpHが、4〜7である請求項1ないし6のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物。
- 請求項1ないし7のいずれかに記載の半導体封止用エポキシ樹脂組成物の硬化物で、半導体素子が封止されてなることを特徴とする半導体装置。
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