JP2009029544A - 高所作業車 - Google Patents

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Abstract

【課題】ブームの長さ及び操作方向に応じて効果的にブームの振動が抑制され得る高所作業車の提供。
【解決手段】旋回モータ61へ供給される圧油量は、第1比例電磁弁86により調整される。また、起伏シリンダ31へ供給される圧油量は、第2比例電磁弁87により調整される。伸縮梯子22は、その旋回方向加速度及び起伏方向加速度が加速度センサ90によって検出される。第1比例電磁弁86を駆動させるための第1励磁信号は、操作レバー89からの操作信号、及び第1フィルタ84で処理された旋回方向加速度に基づいて生成される。第2比例電磁弁87を駆動させるための第2励磁信号は、操作レバー89からの操作信号、及び起伏方向加速度に基づいて生成される。第1フィルタ84及び第2フィルタ85の周波数特性は、伸長センサ91によって検出される伸縮梯子22の伸長度に応じて変更される。
【選択図】図3

Description

本発明は、伸縮式ブームを備えた消防自動車に代表される高所作業車に関するものであり、より詳細には、そのような高所作業車におけるブームの制振制御に関するものである。
架線工事、コンクリート打設工事、ビルの火災現場における救助活動その他の高所作業の際には、従来から高所作業車が使用されている。高所作業車は、具体的には伸縮式梯子を備えた消防自動車が例示される。ビルの上階における火災では、伸縮式梯子が現場付近まで伸長され、放水や救助活動が行われる。
伸縮式梯子が操作(起伏、旋回等)されると揺れが発生する。伸縮式梯子の揺れは、当該伸縮式梯子が伸長された状態で特に顕著である。ところが、高所での作業が円滑に行われるためには、作業中における伸縮式梯子の揺れが抑えられなければならない。なぜなら、放水中に梯子が揺れると正確な放水が困難となるからであり、また、救助活動中に梯子が揺れると被災者の恐怖心が煽られ、迅速な救助が困難となるからである。従来では、伸縮式梯子に揺れが発生しないようにオペレータが上手く操作する必要があった。しかし、揺れを抑えるように伸縮式梯子を操作するには、オペレータにとって熟練が必要である。
そのため、従来からブームの制振に関して様々な提案がなされている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。例えば、従来から提案されている制振手段は、ブームに設けられた加速度センサによってブームの加速度を検出し、この検出されたブームの加速度に基づいて当該加速度が小さくなるように制御装置によってブームが操作されるというものである(特許文献1参照)。具体的には、ブームを操作するための基本信号に上記検出された加速度に基づく補正信号が加味されて生成される操作信号によって、ブームが操作されるようになっている。
特開2000−170380号公報 特開平10−102775号公報 特開平7−133094号公報
ところで、加速度センサの検出値には、ブームの基本振動に基づく基本振動成分の他に、ブームの高次振動に基づく高次振動成分が含まれている。このような高次振動成分が含まれた検出値に基づいてブームを操作すると、ブームが異常振動する等のトラブルが発生するおそれがある。また、ブームの振動態様はその長さによって異なることから、高次振動成分の周波数もまたブームの長さによって異なる。さらに、通常の高所作業車では、ブームは一方向のみ操作されるのではなく、旋回及び起伏の二方向に操作されなければならない。
そこで、本発明の目的は、ブームの長さ及び操作方向に応じてブームの振動が効果的に抑制され得る高所作業車を提供することである。
(1) 本発明に係る高所作業車は、伸縮式ブームと、第1アクチュエータと、第2アクチュエータと、操作レバーと、第1加速度センサと、第2加速度センサと、伸長センサと、第1フィルタと、第2フィルタと、第1生成手段と、第2生成手段と、を具備する。伸縮式ブームは、所定の旋回軸を中心として旋回動作可能に支持され且つ所定の起伏軸を中心として起伏動作可能に支持されている。第1アクチュエータは伸縮式ブームを旋回させ、第2アクチュエータは伸縮式ブームを起伏させる。操作レバーは、これら第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを駆動させるための操作信号を入力する。第1加速度センサは、伸縮式ブームの先端部に設けられており、当該伸縮式ブームの旋回方向加速度を検出する。第2加速度センサは、伸縮式ブームの先端部に設けられており、当該伸縮式ブームの起伏方向加速度を検出する。伸長センサは、伸縮式ブームの伸長度を検出する。第1フィルタは、第1加速度センサによって検出された旋回方向加速度の検出信号から高次振動成分を除去する。第2フィルタは、第2加速度センサによって検出された起伏方向加速度の検出信号から高次振動成分を除去する。第1生成手段は、伸縮式ブームの旋回方向の揺れを相殺すべく、第1アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第1フィルタによって処理された旋回方向加速度の検出信号に基づいて、第1アクチュエータの第1制御信号を生成する。第2生成手段は、伸縮式ブームの起伏方向の揺れを相殺すべく、第2アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第2フィルタによって処理された起伏方向加速度の検出信号に基づいて、第2アクチュエータの第2制御信号を生成する。上記第1フィルタ及び上記第2フィルタの周波数特性は、上記伸長センサによって検出された伸縮式ブームの伸長度に応じて変更される。
実際の作業においては、伸縮式ブームは、旋回及び停止並びに起伏及び停止の各動作が連続して行われる。例えば、動作中の伸縮式ブームは、旋回方向及び起伏方向に振動する。しかも、この振動の振動数は、伸縮式ブームの伸長度に応じて変化する。つまり、伸長度が大きいほど(伸縮式ブームの長さが長いほど)振動数が小さく(低周波に)なる。
伸縮式ブームの伸長度は、伸長センサによって検出される。また、伸縮式ブームの旋回方向の振動が旋回方向加速度として第1加速度センサによって検出され、伸縮式ブームの起伏方向の振動が起伏方向加速度として第2加速度センサによって検出される。第1加速度センサが検出する実際の検出波形(検出信号)には、旋回振動の基本振動に基づく基本振動成分の他に、高次振動に基づく高次振動成分が含まれている。第1加速度センサによって検出された旋回方向加速度の検出信号は、その高次振動成分(高周波成分)が第1フィルタによって除去される。また、第2加速度センサが検出する実際の検出波形(検出信号)には、起伏振動の基本振動に基づく基本振動成分の他に、高次振動に基づく高次振動成分が含まれている。第2加速度センサによって検出された起伏方向加速度の検出信号は、その高次振動成分が第2フィルタによって除去される。
操作レバーが操作されると、第1アクチュエータの制御信号、及び第2アクチュエータの制御信号が生成される。第1アクチュエータの制御信号は、第1アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第1フィルタによって処理された旋回方向加速度の検出信号(すなわち、旋回振動の基本振動成分)に基づいて生成される。第2アクチュエータの制御信号は、第2アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第2フィルタによって処理された起伏方向加速度の検出信号(すなわち、旋回振動の基本振動成分)に基づいて生成される。第1アクチュエータに制御信号が入力されることにより、第1アクチュエータは、伸縮式ブームの旋回方向の振動が抑制されるように動作する。また、第2アクチュエータに制御信号が入力されることにより、第2アクチュエータは、伸縮式ブームの起伏方向の振動が抑制されるように動作する。加えて、第1フィルタ及び第2フィルタの周波数特性が伸縮式ブームの伸長度に応じて変更されるので、第1加速度センサ及び第2加速度センサの検出信号から高次振動成分が好適に除去される。その結果、伸縮式ブームの長さ及び操作方向に応じて伸縮式ブームの振動が効果的に抑制される。
(2) 上記第1フィルタ及び上記第2フィルタは、デジタルフィルタであってもよい。
重み付けのパラメータ(重み係数)を変更することにより、第1フィルタ及び第2フィルタの周波数特性を容易に変更することが可能となる。
(3) 上記第1フィルタ及び上記第2フィルタは、ローパスフィルタであってもよい。
前述のように、第1加速度センサによる実際の検出波形には、旋回振動の基本振動に基づく基本振動成分及び高次振動に基づく高次振動成分が含まれており、第2加速度センサによる実際の検出波形には、起伏振動の基本振動に基づく基本振動成分及び高次振動に基づく高次振動成分が含まれている。これらの高次振動に基づく成分の周波数は基本振動に基づく成分の周波数に比べて高いので、ローパスフィルタによって遮断される。これにより、伸縮式ブームの旋回方向の振動の状態を示す旋回振動波形(すなわち、上記旋回振動の基本振動成分)及び起伏方向の振動の状態を示す起伏振動波形(すなわち、上記起伏振動の基本振動成分)が正確に検出される。したがって、伸縮式ブームの旋回方向の振動を抑えるための制御信号及び伸縮式ブームの起伏方向の振動を抑えるための制御信号が正確に生成される。また、例えばバンドパスフィルタを用いて高次振動成分を除去する場合に比べて構成が簡略化されるとともに、より少ない演算回数で上記各高次振動成分が除去される。
(4) 本発明の高所作業車は、周波数特性が相異なる複数のフィルタと、上記伸長センサによって検出された伸縮式ブームの伸長度に応じて、上記複数のフィルタのいずれかを上記第1フィルタ又は上記第2フィルタに設定する設定手段と、を備えていてもよい。
上記構成により、周波数特性の変更が容易に行われる。
(5) 上記第1アクチュエータ及び上記第2アクチュエータは、油圧アクチュエータであって、上記制御信号は、これらの油圧アクチュエータへ圧油を供給する比例電磁弁に対して入力される励磁信号であってもよい。
操作レバーが操作されると、第1アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第1フィルタで処理された旋回方向加速度の検出信号に基づいて励磁信号が生成される。この励磁信号は、第1アクチュエータへ圧油を供給する比例電磁弁に対して入力される。同様に、第2アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第2フィルタで処理された起伏方向加速度の検出信号に基づいて励磁信号が生成される。この励磁信号は、第2アクチュエータへ圧油を供給する比例電磁弁に対して入力される。これにより、第1アクチュエータ及び第2アクチュエータへ供給される圧油量が調整されて、伸縮式ブームが旋回方向及び起伏方向の振動が抑制されるように動作する。
本発明によれば、加速度センサによって検出された波形のうち、伸縮式ブームの旋回方向の状態を示す旋回振動の基本振動波形及び起伏方向の振動の状態を示す起伏振動の基本振動波形に基づいて、伸縮式ブームの揺れを抑えるようにアクチュエータが動作される。このため、伸縮式ブームのオペレータが初心者であっても、伸縮式ブームの振動を抑えて安全に操作することができる。また、第1フィルタ及び第2フィルタの周波数特性が伸縮式ブームの伸長度に応じて変更されるので、第1加速度センサ及び第2加速度センサの検出信号から高次振動成分が好適に除去される。その結果、伸縮式ブームの長さ及び操作方向に応じて伸縮式ブームの振動が効果的に抑制される。
以下、適宜図面が参照されつつ、本発明の好ましい実施形態が説明される。なお、本実施形態は本発明の一例にすぎず、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜変更され得る。
まず、本発明の高所作業車の一実施形態に係る消防自動車20の構成及び動作について説明される。
<消防自動車20の概略構成>
図1は、本発明の一実施形態に係る伸縮梯子付き消防自動車20の側面図(艤装図)である。
図1が示す伸縮梯子付き消防自動車20(以下、単に「消防自動車20」と称される。)は、車両本体21と、車両本体21に架装された伸縮梯子22(本発明における伸縮式ブームの一例)と、伸縮梯子22の先端に設けられたバスケット23と、伸縮梯子22の背面に設けられたリフター24とを備えている。
車両本体21は、既知の構成である。車両本体21は、フレーム25を有するシャシー26と、フレーム25に搭載されたエンジン及び駆動装置と、サブフレームを介してシャシー26に取り付けられたブーム支持装置27及びブーム起伏装置28と、サブフレームとブーム支持装置27との間に介在され、ブーム支持装置27を旋回させるブーム旋回装置29とを備えている。なお、ブーム旋回装置29及びブーム起伏装置28については後述される。
上記バスケット23及びリフター24も既知の構造を有する。バスケット23は、伸縮梯子22の先端に取り付けられており、リフター24は、伸縮梯子22の背面(図1における上面側)を昇降することができる。なお、リフター24の昇降は、上記梯体フレーム30に設けられた昇降装置33によってなされる。この昇降装置33の構成も既知である。これらバスケット23及びリフター24は、火災現場において被災者の救助活動や消火活動に利用される。
図2は、伸縮梯子22の分解図である。
伸縮梯子22は、図2が示す5つの梯子34〜38が既知の要領で組み立てられたものである。すなわち、伸縮梯子22は、梯体フレーム30に固定された第5段梯子34に対して、第4段梯子35、第3段梯子36、第2段梯子37、及び第1段梯子38が順に重ね合わされたものである。各梯子34〜38は、断面が略U字形のものであって、それぞれ略相似形に形成されている。第4段梯子35は、第5段梯子34に対してその長手方向へスライド可能に第5段梯子34の内側に嵌め込まれている。第3段梯子36は、第4段梯子35に対してその長手方向へスライド可能に第4段梯子35の内側に嵌め込まれている。第2段梯子37は、第3段梯子36に対してその長手方向へスライド可能に第3段梯子36の内側に嵌め込まれている。第1段梯子38は、第2段梯子37に対してその長手方向へスライド可能に第2段梯子37の内側に嵌め込まれている。なお、本実施形態では伸縮梯子22は、5つの梯子34〜38を有する5段編成からなるが、伸縮梯子22を構成する梯子の数は特に限定されるものではない。
伸縮梯子22は、伸縮装置39を備えている。伸縮装置39は、伸縮シリンダ40、複数のプーリ、及び複数のワイヤを備えている。具体的には、伸縮シリンダ40が第5段梯子34の下面にその長手方向(図2における左右方向)へ伸縮自在な状態で取り付けられている。伸縮シリンダ40の先端に可動プーリ41が設けられており、伸縮シリンダ40の伸縮に伴って可動プーリ41が第5段梯子34に沿って移動する。伸ワイヤ42は、第5段梯子34の先端及び後端に設けられたプーリ43に掛け回され、梯体フレーム30の先端と第4段梯子35の後端に固定されている。伸ワイヤ42は、可動プーリ41にも掛け回されており、可動プーリ41はいわゆる動滑車として機能する。
伸ワイヤ44は、第4段梯子35の先端に設けられたプーリ45に掛け回され、第5段梯子34の先端部と第3段梯子36の後端部に固定されている。伸ワイヤ46は、第3段梯子36の先端に設けられたプーリ47に掛け回され、第4段梯子35の先端部と第2段梯子37の後端部に固定されている。同様に、伸ワイヤ48は、第2段梯子37の先端に設けられたプーリ49に掛け回され、第3段梯子36の先端部と第1段梯子38の後端部に固定されている。
したがって、伸縮シリンダ40が伸長すると、伸ワイヤ42が引っ張られて第4段梯子35が第5段梯子34に対して図中左側へスライドする。第4段梯子35がスライドすると、伸ワイヤ44が引っ張られて第3段梯子36が第4段梯子35に対して図中左側へスライドする。さらに、第3段梯子36がスライドすると、伸ワイヤ46が引っ張られて第2段梯子37が第3段梯子36に対して図中左側へスライドする。同様に、第2段梯子37がスライドすると、伸ワイヤ48が引っ張られて第1段梯子38が第2段梯子37に対して図中左側へスライドする。つまり、伸縮梯子22が伸長する。
縮ワイヤ50は、第5段梯子34の先端と第4段梯子35の先端に固定されている。縮ワイヤ50は、可動プーリ41にも掛け回されており、可動プーリ41はいわゆる動滑車として機能する。
縮ワイヤ52は、第4段梯子35の後端に設けられたプーリ53に掛け回され、第5段梯子34の先端部と第3段梯子36の後端部に固定されている。縮ワイヤ54は、第3段梯子36の後端に設けられたプーリ55に掛け回され、第4段梯子35の先端部と第2段梯子37の後端部に固定されている。同様に、縮ワイヤ56は、第2段梯子37の後端に設けられたプーリ57に掛け回され、第3段梯子36の先端部と第1段梯子38の後端部に固定されている。
したがって、伸縮シリンダ40が縮短すると、縮ワイヤ50が引っ張られて第4段梯子35が第5段梯子34に対して図中右側へスライドする。第4段梯子35がスライドすると、縮ワイヤ52が引っ張られて第3段梯子36が第4段梯子35に対して図中右側へスライドする。さらに、第3段梯子36がスライドすると、縮ワイヤ54が引っ張られて第2段梯子37が第3段梯子36に対して図中右側へスライドする。同様に、第2段梯子37がスライドすると、縮ワイヤ56が引っ張られて第1段梯子38が第2段梯子37に対して図中右側へスライドする。つまり、伸縮梯子22が縮短する。
図3は、旋回モータ61及び起伏シリンダ31を示す伸縮梯子22の模式図である。なお、図3においては、第4段梯子35〜第2段梯子37が省略されている。
伸縮梯子22は、梯体フレーム30を介してブーム支持装置27に支持されている。図1及び図3が示すように、車両本体21にはブーム旋回装置29が設けられている。ブーム支持装置27は、ブーム旋回装置29を介して車両本体21に支持されている。ブーム旋回装置29は、旋回モータ61(本発明における第1アクチュエータの一例)を備えている。
<旋回モータ61>
旋回モータ61は、油圧ポンプ66(図3参照)で発生した油圧を受けて回転運動する油圧モータである。油圧ポンプ66から旋回モータ61へ圧油が供給される。これにより、ブーム支持装置27が車両本体21に対して旋回軸O(本発明における所定の旋回軸に相当する)を中心として旋回動作される。ブーム支持装置27には伸縮梯子22が設けられているので、伸縮梯子22は、車両本体21に対して旋回モータ61によって旋回軸O回りに旋回方向68へ旋回される。油圧ポンプ66から旋回モータ61へ供給される圧油量は、後述の第1比例電磁弁86(図3及び図4参照)によって調整される。第1比例電磁弁86によって旋回モータ61へ供給される圧油量が増減されることにより、伸縮梯子22の旋回速度が変更される。
<起伏シリンダ31>
ブーム起伏装置28は、起伏シリンダ31(本発明における第2アクチュエータの一例)を備えている。起伏シリンダ31は、油圧ポンプ65で発生した油圧の動力を直線運動に換えて伸縮する油圧シリンダである。図1及び図3が示すように、起伏シリンダ31は、その一端側がブーム支持装置27に回動可能に支持され、その他端側が梯体フレーム30に回動可能に支持されている。油圧ポンプ65から起伏シリンダ31へ圧油が供給される。これにより、起伏シリンダ31が伸長される。油圧ポンプ65から起伏シリンダ31へ供給される圧油量は、後述の第2比例電磁弁87(図3及び図4参照)によって調整される。第2比例電磁弁87によって起伏シリンダ31へ供給される圧油量が増減されることにより、起伏シリンダ31が伸縮される。起伏シリンダ31が伸縮することにより、梯体フレーム30に固定された第5段梯子34が起伏軸32(本発明における起伏軸の一例、図1及び図3参照)を中心に起伏方向69へ起伏する。第5段梯子34には第4段梯子35〜第1段梯子38が設けられているので、起伏シリンダ31が伸縮することにより、伸縮梯子22全体が起伏する。
<制御装置70>
図4は、消防自動車20が備える制御装置70の構成例を示すブロック図である。
制御装置70の制御部71は、伸縮梯子22の旋回動作及び起伏動作、昇降装置33によるリフター24の昇降動作、伸縮装置39による伸縮梯子22の伸縮動作等を制御するものである。制御部71は、車両本体21内の所定の位置に配置されている。
制御部71は、CPU72、ROM73、RAM74、及びEEPROM75を主とするマイクロコンピュータとして構成されている。制御部71は、バス76を介して入力部77、及び出力部78と通信可能に接続されている。
ROM73には、CPU72が制御装置70の各種動作を制御するためのプログラム等が記憶されている。RAM74は、CPU72が上記プログラムを実行する際に用いる各種データを一時的に格納する記憶領域又は作業領域として使用される。
EEPROM75には、電源オフ後も保持すべき設定やフラグ等が格納される。このEEPROM75には、第1比例弁ドライバ79及び第2比例弁ドライバ80が格納されている。第1比例弁ドライバ79は、第1比例電磁弁86を動作させるためのプログラムである。後述の第1励磁信号(本発明における第1制御信号の一例)は、この第1比例弁ドライバ79に基づいて生成される。第2比例弁ドライバ80は、第2比例電磁弁87を動作させるためのプログラムである。後述の第2励磁信号(本発明のおける第2制御信号の一例)は、この第2比例弁ドライバ80に基づいて生成される。これらCPU72、ROM73、RAM74、及びEEPROM75によって構成される制御部71が本発明における第1生成手段、及び第2生成手段として機能する。
入力部77は、制御装置70に対する各種信号の入力を受け付けるものである。入力部77には、操作レバー89(本発明における操作レバーの一例)、加速度センサ90(本発明における第1加速度センサ、第2加速度センサの一例)、及び伸長センサ91(本発明における伸長センサに相当する)が接続されている。
車両本体21の所定位置に操作レバー89が設けられている。操作レバー89は、伸縮梯子22を動作(旋回と起伏)させるための操作入力を受け付ける装置である。オペレータが操作レバー89を操作することにより、操作レバー89の操作量に応じた操作信号が入力部77へ入力される。この操作信号は、旋回モータ61及び起伏シリンダ31を駆動させるための信号である。すなわち、旋回モータ61に対する操作信号、及び起伏シリンダ31に対する操作信号の2つの操作信号が操作レバー89から入力される。後に詳述されるが、第1制御信号は旋回モータ61に対する操作信号に基づいて生成され、第2制御信号は起伏シリンダ31に対する操作信号に基づいて生成される。なお、操作レバー89は、バスケット23(図3参照)に設けられていてもよい。また、本実施形態においては、オペレータが単一の操作レバー89を操作することにより上記2つの操作信号が入力されるが、2つの操作信号を入力するための操作レバーが個別に設けられてもよい。すなわち、操作レバー89に代えて、旋回モータ61に対する操作信号を入力する旋回操作レバーと、起伏シリンダ31に対する操作信号を入力する起伏操作レバーが設けられてもよい。
図には示されていないが、車両本体21における操作レバー89と近接する位置に伸縮操作レバーが設けられている。伸縮装置39(図2参照)は、この伸縮操作レバーから入力される操作信号に基づいて動作する。これにより、伸縮梯子22が伸縮される。
図3が示すように、伸縮梯子22の先端には、加速度センサ90が設けられている。加速度センサ90には、加速度によって発生する物体の変位を静電容量や歪みの変化として検出するもの、ピエゾ抵抗効果素子で検出するもの、バネに吊された錘の共振周波数の変化を検出するものなどがある。本実施形態では、加速度センサ90は、第1段梯子38の先端におけるバスケット23と近接する位置に設けられている。加速度センサ90は、直交する2方向の加速度を検出可能な、いわゆる2軸加速度センサである。この加速度センサ90によって、伸縮梯子22の動作中における伸縮梯子22の旋回方向加速度及び起伏方向加速度が検出される。
ここで、旋回方向加速度は、旋回方向68(図3参照)における伸縮梯子22の加速度である。旋回方向加速度は、伸縮梯子22の旋回時の基本振動に基づく基本振動成分及び高次振動に基づく高次振動成分を含む。起伏方向加速度は、起伏方向69(図3参照)における伸縮梯子22の加速度である。起伏方向加速度は、伸縮梯子22の起伏時の基本振動に基づく基本振動成分及び高次振動に基づく高次振動成分が含まれている。これらの高次振動に基づく成分の周波数は基本振動に基づく成分の周波数に比べて高い。この加速度センサ90の検出信号(センサ信号)は、後述の第1フィルタ84(本発明における第1フィルタに相当する)及び第2フィルタ85(本発明における第2フィルタに相当する)へ入力される。具体的には、加速度センサ90から出力された旋回方向加速度の検出信号が第1フィルタ84へ入力され、加速度センサ90から出力された起伏方向加速度の検出信号が第2フィルタ85へ入力される。
図3に示されるように、第5段梯子34の先端には、伸長センサ91が設けられている。伸長センサ91は、典型的にはポテンショメータからなり、伸縮梯子22の伸長度(伸び縮み)を検出するものである。この伸長度から、伸縮梯子22の長さを判断することができる。伸長センサ91によって検出された伸長度の検出信号は、後述の第1フィルタ84及び第2フィルタ85へ入力される。
出力部78は、第1比例電磁弁86、及び第2比例電磁弁87が接続されている。この出力部78には、旋回モータ61を駆動させるための第1励磁信号、及び起伏シリンダ31を駆動させるための第2励磁信号が制御部71から入力される。出力部78は、入力された第1励磁信号を第1比例電磁弁86へ出力し、入力された第2励磁信号を第2比例電磁弁87へ出力する。
油圧ポンプ66(図3参照)から旋回モータ61へ供給される圧油の流路には、第1比例電磁弁86が設けられている。第1比例電磁弁86には、第1比例電磁弁86の駆動を制御する第1励磁信号が出力部78から入力される。第1比例電磁弁86が第1励磁信号に基づいて駆動することにより、油圧ポンプ66(図3参照)から旋回モータ61へ供給される圧油量が調整される。その結果、伸縮梯子22の旋回速度が変更される。
油圧ポンプ65(図3参照)から起伏シリンダ31へ供給される圧油の流路には、第2比例電磁弁87が設けられている。第2比例電磁弁87には、第2比例電磁弁87の駆動を制御する第2励磁信号が出力部78から入力される。第2比例電磁弁87が第2励磁信号に基づいて駆動することにより、油圧ポンプ65から起伏シリンダ31へ供給される圧油量が調整される。その結果、伸縮梯子22の起伏速度が変更される。
入力部77は、第1フィルタ84及び第2フィルタ85を有する。第1フィルタ84は、本実施形態においては、加速度センサ90によって検出された旋回方向加速度の検出信号から高次振動成分(高周波成分)を除去するローパスフィルタ(LPF:Low-pass filter)である。加速度センサ90から入力された旋回方向加速度の検出信号は、第1フィルタ84によって高次振動成分がカットされ、基本振動成分のみが第1フィルタ84から出力される。
第2フィルタ85は、本実施形態においては、加速度センサ90によって検出された起伏方向加速度の検出信号から高次振動成分を除去するローパスフィルタである。加速度センサ90から入力された起伏方向加速度の検出信号は、第2フィルタ85によって高次振動成分がカットされ、基本振動成分のみが第2フィルタ85から出力される。
図5は、加速度センサ90によって検出された起伏方向加速度の信号波形の一例を示す図である。図5において、横軸は時間t、縦軸は起伏方向加速度の検出値を示す。
図5に例示されるように、加速度センサ90によって検出された起伏方向加速度の検出信号93には、伸縮梯子22の起伏方向69へ揺れの基本振動成分の他に高次振動成分が含まれる。基本振動成分のみでは正弦波状の波形になるが、検出信号93には高次振動成分94が含まれているために、正弦波に比べて歪んだ波形となる。起伏方向加速度の検出信号93は、第2フィルタ85に入力されフィルタリングされる。これにより、検出信号93から高次振動成分94が除去されて、基本振動成分のみからなる検出信号93が第2フィルタ85から出力される。なお、図には示されていないが、旋回方向加速度の検出信号は、第1フィルタ84によって高次振動成分が除去されて、基本振動成分のみからなる検出信号が第1フィルタ84から出力される。
<第1励磁信号と伸縮梯子22の旋回>
消防自動車20の制御装置70では、伸縮梯子22を動作させるために操作レバー89がオペレータによって操作される。これにより、伸縮梯子22を旋回動作させるための操作信号、すなわち旋回モータ61に対する操作信号が操作レバー89から入力部77へ入力される。これに伴い、加速度センサ90によって伸縮梯子22の旋回方向加速度が検出され、その検出信号が第1フィルタ84へ入力される。旋回方向加速度の検出信号は、第1フィルタ84で処理(フィルタリング)されることにより高次振動成分が除去される。制御部71は、旋回モータ61に対する操作信号、及び第1フィルタ84によって処理された旋回方向加速度の検出信号に基づいて第1励磁信号を生成する。具体的には、制御部71は、旋回方向加速度が打ち消されるように旋回モータ61に対する操作信号を補正して第1励磁信号を生成する。この第1励磁信号は、出力部78を介して第1比例電磁弁86へ入力される。第1励磁信号は、伸縮梯子22の旋回方向68の振動を抑えるように第1比例電磁弁86を駆動し、旋回モータ61が動作して伸縮梯子22が旋回する。
<第2励磁信号と伸縮梯子22の起伏>
オペレータが操作レバー89を操作することにより、伸縮梯子22を起伏動作させるための操作信号、すなわち起伏シリンダ31に対する操作信号が操作レバー89から入力部77へ入力される。これに伴い、加速度センサ90によって伸縮梯子22の起伏方向加速度が検出され、その検出信号が第2フィルタ85へ入力される。起伏方向加速度の検出信号は、第2フィルタ85で処理(フィルタリング)されることにより高次振動成分が除去される。制御部71は、起伏シリンダ31に対する操作信号、及び第2フィルタ85によって処理された起伏方向加速度の検出信号に基づいて第2励磁信号を生成する。具体的には、制御部71は、起伏方向加速度が打ち消されるように起伏シリンダ31に対する操作信号を補正して第2励磁信号を生成する。この第2励磁信号は、出力部78を介して第2比例電磁弁87へ入力される。第2励磁信号は、伸縮梯子22の起伏方向69の振動を抑えるように第2比例電磁弁87を駆動し、起伏シリンダ31が動作して伸縮梯子22が起伏する。
ところで、本実施形態においては、第1フィルタ84及び第2フィルタ85のフィルタ特性(周波数特性)における折れ点周波数(利得が減衰し始める周波数)が、伸縮梯子22の基本振動周波数の例えば1.5倍に設定されている。伸縮梯子22の基本振動周波数とは、伸縮梯子22の固有振動数のうち最も小さいものを意味し、伸縮梯子22の長さ、言い換えれば、伸縮梯子22の伸長度に応じて変化する。このため、上記折れ点周波数を伸縮梯子22の基本振動周波数に応じた最適な値に維持するためには、第1フィルタ84及び第2フィルタ85の周波数特性が伸縮梯子22の伸長度に応じて適宜変更される必要がある。
本実施形態においては、第1フィルタ84及び第2フィルタ85として、FIR(Finite Impulse Response)型デジタルフィルタが用いられる。FIR型デジタルフィルタは、入力信号を順次遅延させ、これらの遅延信号に重み付けパラメータ(重み係数)を乗算した値を加算して出力信号を生成するフィルタである。この重み付けのパラメータ(重み係数)が変更されることにより、その周波数特性(フィルタ特性)が容易に変更され得る。デジタルフィルタは、ハードウェアにて構成され得るが、本実施形態ではソフトウェアにて実現されている。制御部71は、伸長センサ71によって検出された伸縮梯子22の伸長度に応じて、第1フィルタ84及び第2フィルタ85に対する上記パラメータを変更する。すなわち、制御部71は、伸縮梯子22が伸長又は縮短されると、第1フィルタ84と第2フィルタ85のフィルタ特性を変更する。なお、基本振動の周波数と高次振動の周波数は大きく異なるので、必ずしも伸縮梯子22の長さが変わるごとにフィルタ特性が変更される必要はない。伸縮梯子22の長さが幾つかの領域に区分され、各区分ごとにフィルタ特性が変更されてもよい。また、第1フィルタ84及び第2フィルタ85はFIR型デジタルフィルタに限定されるものではなく、IIR(Infinite Inpulse Response)型デジタルフィルタであってもよい。
<本実施形態の作用効果>
以上説明したように、加速度センサ90によって検出された旋回方向加速度に基づいて、旋回方向68における伸縮梯子22の揺れを抑えるように旋回モータ61が動作される。また、加速度センサ90によって検出された起伏方向加速度に基づいて、起伏方向69における伸縮梯子22の揺れを抑えるように起伏シリンダ31が動作される。このため、伸縮梯子22のオペレータが初心者であっても、伸縮梯子22の振動を抑えて伸縮梯子22を安全に操作することができる。また、第1フィルタ84によって旋回方向加速度の検出信号から高次振動成分が除去され、第2フィルタ85によって起伏方向加速度の検出信号から高次振動成分が除去される。これら第1フィルタ84及び第2フィルタ85のフィルタ特性(周波数特性)は、伸縮梯子22の伸長度に応じて適宜変更されるので、旋回方向加速度及び起伏方向加速度から高次振動成分が好適に除去される。その結果、伸縮梯子22の長さ及び操作方向に応じて伸縮梯子22の振動が効果的に抑制される。
加速度センサ90による実際の検出波形は、旋回振動の基本振動に基づく成分の他に、高次振動に基づく成分を含み、また、起伏振動の基本振動に基づく成分の他に、高次振動に基づく成分を含んでいる。これらの高次振動に基づく成分の周波数は伸縮梯子22の基本振動周波数に比べて高周波であり、ローパスフィルタとして機能する第1フィルタ84と第2フィルタ85によって遮断される。これにより、伸縮梯子22の旋回方向68の振動の状態を示す基本振動波形及び起伏方向69の振動の状態を示す基本振動波形が正確に検出される。したがって、伸縮梯子22の旋回方向68の振動を抑えるための第1励磁信号、及び伸縮梯子22の起伏方向69の振動を抑えるための第2励磁信号が正確に生成される。また、第1フィルタ84と第2フィルタ85にローパスフィルタを用いることで、これらのフィルタ84,85に例えばバンドパスフィルタを用いる場合に比べて、構成が簡略化されるとともに、より少ない演算回数で高次振動成分が除去される。
なお、本実施形態においては、本発明の第1アクチュエータ及び第2アクチュエータが油圧アクチュエータである形態について説明したが、これらのアクチュエータは油圧アクチュエータに限定されるものではない。すなわち、第1アクチュエータ及び第2アクチュエータは、例えば電動アクチュエータ、空気圧アクチュエータ、その他のアクチュエータであってもよい。
また、本実施形態においては、本発明の第1加速度センサ及び第2加速度センサが1つの加速度センサ90(2軸加速度センサ)によって構成される形態について説明したが、第1加速度センサ及び第2加速度センサは、2つの1軸加速度センサにより構成されてもよい。すなわち、旋回方向68における伸縮梯子22の加速度を検出する第1加速度センサと、起伏方向69における伸縮梯子22の加速度を検出する第2加速度センサを第1段梯子38の先端に設けるようにしてもよい。この場合、第1加速度センサを第1フィルタ84に接続し、第2加速度センサを第2フィルタ85に接続すればよい。
また、本実施形態においては、本発明の第1フィルタ及び第2フィルタがFIR型又はIIR型のデジタルフィルタである形態について説明したが、第1フィルタ及び第2フィルタは、アナログフィルタであってもよい。ただし、第1フィルタ及び第2フィルタをアナログフィルタで構成した場合、周波数特性を変更可能とするために、複数のアナログフィルタを設ける必要がある。このため、第1フィルタ及び第2フィルタにはFIR型又はIIR型のデジタルフィルタを用いることが好ましい。
また、本実施形態においては、本発明の第1フィルタ及び第2フィルタがローパスフィルタである形態について説明したが、これらのフィルタはローパスフィルタに限定されるものではない。すなわち、第1フィルタ及び第2フィルタは、例えばバンドパスフィルタであってもよい。ただし、この場合、第1フィルタ及び第2フィルタの構成が複雑になるとともに、フィルタリングにおける演算回数が増加する。したがって、第1フィルタ及び第2フィルタとしては、ローパスフィルタが好適である。
[変形例]
デジタルフィルタの重み付けパラメータが変更される代わりに、周波数特性が異なる複数のフィルタ(アナログフィルタ又はデジタルフィルタ)及びこのフィルタを切り換える切替器によって構成されるフィルタが第1フィルタ及び第2フィルタとして使用されてもよい。この場合、伸長センサ91の出力によってこの切替器が切り替えられ、周波数特性が変更され得る。伸長センサ91の出力をが制御部71(本発明における設定手段に相当する)に入力され、制御部71が上記切替器を制御するように構成されていてもよい。
また、周波数特性が相異なる複数のアナログフィルタを入力部77に設ける。制御部71は、伸長センサ91によって検出された伸縮梯子22の伸長度に応じて、伸長センサ91から伸長度の検出信号が入力される第1フィルタ84及び第2フィルタ85を上記複数のアナログフィルタのいずれかに設定する(切り換える)。このように、周波数特性が相異なる複数のフィルタ(デジタルフィルタ又はアナログフィルタ)を設けておき、第1フィルタ及び第2フィルタに設定されるフィルタを変更することにより、周波数特性の変更が容易に行われる。なお、本実施形態では、第1フィルタ84と第2フィルタ85とにより構成される入力部77が別に設けられているが、これらのフィルタとしてデジタルフィルタを用いる場合は、制御部71に含まれるCPU72を用いてフィルタ演算を行うように構成されていてもよい。
本発明は、伸縮式ブームを備えた消防自動車に代表される高所作業車におけるブームの制振制御に適用されうる。
図1は、本発明の一実施形態に係る伸縮梯子付き消防自動車20の側面図(艤装図)である。 図2は、伸縮梯子22の分解図である。 図3は、旋回モータ61及び起伏シリンダ31を示す伸縮梯子22の模式図である。 図4は、消防自動車20が備える制御装置70の構成例を示すブロック図である。 図5は、加速度センサ90によって検出された起伏方向加速度の信号波形の一例を示す図である。
符号の説明
20・・・消防自動車(本発明の高所作業車の一例)
22・・・伸縮梯子(本発明の伸縮式ブームの一例)
32・・・起伏軸
61・・・旋回モータ(本発明の第1アクチュエータの一例)
31・・・起伏シリンダ(本発明の第2アクチュエータの一例)
68・・・旋回方向
69・・・起伏方向
71・・・制御部(本発明の第1生成手段、第2生成手段、設定手段に相当)
84・・・第1フィルタ
85・・・第2フィルタ
89・・・操作レバー
90・・・加速度センサ(本発明の第1加速度センサ、第2加速度センサの一例)
91・・・伸長センサ

Claims (5)

  1. 所定の旋回軸を中心として旋回動作可能に支持され且つ所定の起伏軸を中心として起伏動作可能に支持された伸縮式ブームと、
    伸縮式ブームを旋回させる第1アクチュエータと、
    伸縮式ブームを起伏させる第2アクチュエータと、
    第1アクチュエータ及び第2アクチュエータを駆動させるための操作信号を入力する操作レバーと、
    伸縮式ブームの先端部に設けられ、当該伸縮式ブームの旋回方向加速度を検出する第1加速度センサと、
    伸縮式ブームの先端部に設けられ、当該伸縮式ブームの起伏方向加速度を検出する第2加速度センサと、
    伸縮式ブームの伸長度を検出する伸長センサと、
    第1加速度センサによって検出された旋回方向加速度の検出信号から高次振動成分を除去する第1フィルタと、
    第2加速度センサによって検出された起伏方向加速度の検出信号から高次振動成分を除去する第2フィルタと、
    伸縮式ブームの旋回方向の揺れを相殺すべく、第1アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第1フィルタによって処理された旋回方向加速度の検出信号に基づいて、第1アクチュエータの第1制御信号を生成する第1生成手段と、
    伸縮式ブームの起伏方向の揺れを相殺すべく、第2アクチュエータに対する操作レバーからの操作信号、及び第2フィルタによって処理された起伏方向加速度の検出信号に基づいて、第2アクチュエータの第2制御信号を生成する第2生成手段と、を備え、
    上記第1フィルタ及び上記第2フィルタは、その周波数特性が上記伸長センサによって検出された伸縮式ブームの伸長度に応じて変更されるものである高所作業車。
  2. 上記第1フィルタ及び上記第2フィルタは、デジタルフィルタである請求項1に記載の高所作業車。
  3. 上記第1フィルタ及び上記第2フィルタは、ローパスフィルタである請求項1又は2に記載の高所作業車。
  4. 周波数特性が相異なる複数のフィルタと、
    上記伸長センサによって検出された伸縮式ブームの伸長度に応じて、上記複数のフィルタのいずれかを上記第1フィルタ又は上記第2フィルタに設定する設定手段と、を備える請求項1から3のいずれかに記載の高所作業車。
  5. 上記第1アクチュエータ及び上記第2アクチュエータは、油圧アクチュエータであって、
    上記制御信号は、これらの油圧アクチュエータへ圧油を供給する比例電磁弁に対して入力される励磁信号である請求項1から4のいずれかに記載の高所作業車。
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