JP5466386B2 - マグネット作業機の負荷検出装置及びマグネット作業機の負荷検出方法 - Google Patents

マグネット作業機の負荷検出装置及びマグネット作業機の負荷検出方法 Download PDF

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Description

本発明は、フロント作業機の先端にマグネットアタッチメントを装着したマグネット作業機の負荷検出装置及びマグネット作業機の負荷検出方法に関する。
従来、フロント作業機で掘削作業を行う通常の油圧ショベルに対して、クレーン機能を付加したクレーン仕様車が開発されている。クレーン仕様車には、玉掛け用の外れ止めフックやフロント作業機の姿勢を把握するための角度センサが標準装備されている。また、吊り荷の安定性を確保するために、フロント作業機の動作速度の上限値が通常の油圧ショベルよりも制限されている。このようなクレーン仕様車において、吊り荷の負荷を正確に検出するための技術が多数提案されている。
例えば、特許文献1には、ブームシリンダの保持力のモーメントとフロント作業機のモーメントとの釣り合いに基づき、吊り荷重を算出する技術が開示されている。この技術では、角度センサの検出角度に基づいて機体の回動中心から吊り荷までの水平距離を算出し、ブーム支点回りのモーメントをその水平距離で除算して吊り荷重を算出している。
また、特許文献2には、吊り荷重の検出誤差を補正する技術が開示されている。この技術では、ブーム,アーム及びバケットの重心位置を随時補正することによりブーム支点回りのモーメントを正確に算出し、これを以て正しい吊り荷重を算出することができるとされている。
特開平7−259141号公報 特開2003−73078号公報
ところで、クレーン仕様車と同様の姿勢で揚重作業を行う作業機械として、マグネット作業機がある。このマグネット作業機とは、油圧ショベルのフロント作業機の先端にマグネットアタッチメントを装着したものであり、鉄くずや金属スクラップの選別,移動に用いられている。一般的なマグネット作業機は、通常の油圧ショベルのバケットをマグネットアタッチメントに交換した構成となっているため、フロント作業機の動作速度が制限されておらず、負荷が動的に変化しやすい。そのため、特許文献1や特許文献2に記載の技術を利用して吊り荷の負荷を検出しようとしても、フロント作業機の移動によって生じる動的な負荷変動の影響が大きく、正確な負荷検出が難しいという課題がある。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたもので、フロント作業機の動作に関わらず正確に吊り荷の負荷を検出することができるようにした、マグネット作業機の負荷検出装置及びマグネット作業機の負荷検出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1記載の本発明のマグネット作業機の負荷検出装置は、機体に揺動自在に軸支されたブームと、該ブームに揺動自在に軸支されたアームと、該アームに揺動自在に軸支されたマグネットアタッチメントとを有するフロント作業機を備えたマグネット作業機において、該ブーム,該アーム及び該マグネットアタッチメントのそれぞれの配向角度を検出する角度検出手段と、該ブームと該機体との間に介装されたブームシリンダに作用する作動油圧を検出する作動油圧検出手段と、該マグネットアタッチメントの状態が励磁及び非励磁の何れの状態であるかを検出するマグネット状態検出手段と、該角度検出手段で検出された該それぞれの配向角度に基づき、該フロント作業機の自重によって該ブームの基端部に生じる第一モーメントを算出する第一モーメント算出手段と、該作動油圧検出手段で検出された該作動油圧に基づき、該ブームシリンダの伸縮によって該ブームの基端部に生じる第二モーメントを算出する第二モーメント算出手段と、該第一モーメント,該第二モーメント及び吊り荷によって該ブームの基端部に生じるモーメントの釣り合い条件から、該吊り荷の荷重を吊り上げ荷重として算出する吊り上げ荷重算出手段と、該吊り上げ荷重算出手段で算出された該吊り上げ荷重に対しバンドパスフィルタ処理を施して、経時的な変動成分を除去したフィルタ吊り上げ荷重を出力するフィルタリング手段とを備える。
また、該マグネット状態検出手段で検出された該状態が非励磁状態であるときに、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて非励磁時吊り上げ荷重を算出する第一吊り上げ荷重算出手段と、該マグネット状態検出手段で検出された該状態が励磁状態であるときに、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて励磁時吊り上げ荷重を算出する第二吊り上げ荷重算出手段と、該第一吊り上げ荷重算出手段で算出された該非励磁時吊り上げ荷重と、該第二吊り上げ荷重算出手段で算出された該励磁時吊り上げ荷重との差を実吊り上げ荷重として算出する実吊り上げ荷重算出手段と、を備える。
さらに、該第二吊り上げ荷重算出手段は、該励磁時吊り上げ荷重を一旦算出すると、該マグネット状態検出手段で検出された該状態が非励磁状態となるまでの間は該励磁時吊り上げ荷重の値を保持する。
また、請求項記載の本発明のマグネット作業機の負荷検出装置は、請求項記載の構成に加え、該フィルタリング手段が、該マグネット状態検出手段で検出された該状態に関わらず該フィルタ吊り上げ荷重を継続的に出力し、該第一吊り上げ荷重算出手段が、該非励磁状態下において、所定時間内における該フィルタ吊り上げ荷重の平均値を該非励磁時吊り上げ荷重として算出し、該第二吊り上げ荷重算出手段が、該励磁状態下において、所定時間内における該フィルタ吊り上げ荷重の平均値を該励磁時吊り上げ荷重として算出することを特徴としている。
請求項3記載の本発明のマグネット作業機の負荷検出方法は、機体に揺動自在に軸支されたブームと、該ブームに揺動自在に軸支されたアームと、該アームに揺動自在に軸支されたマグネットアタッチメントとを有するフロント作業機を備えたマグネット作業機において、該フロント作業機の自重によって該ブームの基端部に生じる第一モーメント及び該ブームと該機体との間に介装されたブームシリンダの伸縮によって該ブームの基端部に生じる第二モーメントをそれぞれ算出し、該第一モーメント,該第二モーメント及び吊り荷によって該ブームの基端部に生じるモーメントの釣り合い条件から、該吊り荷の荷重を吊り上げ荷重として算出し、該吊り上げ荷重に対しバンドパスフィルタ処理を施して経時的な変動成分を除去したフィルタ吊り上げ荷重を算出したうえで、該マグネットアタッチメントの励磁前後における二つの該フィルタ吊り上げ荷重の差を実吊り上げ荷重として算出する負荷検出方法であって、該マグネットアタッチメントが非励磁状態であるときに、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて非励磁時吊り上げ荷重を算出し、該マグネットアタッチメントが励磁状態であるときには、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて励磁時吊り上げ荷重を算出し、該非励磁時吊り上げ荷重と該励磁時吊り上げ荷重との差を該実吊り上げ荷重として算出するとともに、該励磁時吊り上げ荷重が一旦算出されてから該マグネットアタッチメントが非励磁状態となるまでの間は、該励磁時吊り上げ荷重の値を保持することを特徴としている。
換言すれば、本発明のマグネット作業機の負荷検出方法は、機体に揺動自在に軸支されたブームと、該ブームに揺動自在に軸支されたアームと、該アームに揺動自在に軸支されたマグネットアタッチメントとを有するフロント作業機を備えたマグネット作業機において、該フロント作業機の自重によって該ブームの基端部に生じる第一モーメントを算出する第一モーメント算出ステップ(ステップA30)と、該ブームシリンダの伸縮によって該ブームの基端部に生じる第二モーメントを算出する第二モーメント算出ステップ(ステップA40)と、該第一モーメント,該第二モーメント及び吊り荷によって該ブームの基端部に生じるモーメントの釣り合い条件から、該吊り荷の荷重を吊り上げ荷重として算出する吊り上げ荷重算出ステップ(ステップA60)と、該吊り上げ荷重に対しバンドパスフィルタ処理を施して、経時的な変動成分を除去したフィルタ吊り上げ荷重を出力するフィルタリングステップ(ステップA70)と、該マグネットアタッチメントの非励磁時における該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて非励磁時吊り上げ荷重を算出する第一吊り上げ荷重算出ステップ(ステップA90)と、該マグネットアタッチメントの励磁時における該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて励磁時吊り上げ荷重を算出する第二吊り上げ荷重算出ステップ(ステップA130)と、該非励磁時吊り上げ荷重と該励磁時吊り上げ荷重との差を実吊り上げ荷重として算出する実吊り上げ荷重算出ステップ(ステップA140)と、を備える。また、該マグネットアタッチメントが非励磁状態となるまでの間は該励磁時吊り上げ荷重の値を保持するステップ(ステップA110,A120,A150)を備える。
本発明のマグネット作業機の負荷検出装置及びマグネット作業機の負荷検出方法(請求項1,)によれば、吊り上げ荷重の経時的な変動成分をバンドパスフィルタで除去することができ、吊り荷の荷重を正確に把握することができる。
また、非励磁時吊り上げ荷重及び励磁時吊り上げ荷重の両方の値を安定化させることができ、判定精度を高めることができる。さらに、磁性体の吸着中における吊り荷の荷重の誤算出を防止することができる。
また、本発明のマグネット作業機の負荷検出装置(請求項)によれば、マグネット吸着前後における吊り上げ荷重のそれぞれの平均値の差を実吊り上げ荷重とすることにより、正確に実吊り上げ荷重を算出することができ、過負荷判定の精度を高めることができる。
以下、図面により、本発明の実施の形態について説明する。
図1〜図8は、本発明の一実施形態に係るマグネット作業機の負荷検出装置及びマグネット作業機の負荷検出方法を説明するためのものであり、図1は本負荷検出装置を搭載したマグネット作業機の全体構成を示す側面図、図2は本装置のコントローラの制御ブロック図、図3は本装置における実吊り上げ荷重の演算に係る変数の定義を模式的に示す説明図、図4は本装置におけるブームシリンダに係る変数の定義を模式的に示す説明図である。
また、図5は本装置のバンドパスフィルタ処理に係る制御ブロック図、図6は本装置に設定された定格荷重のテーブル、図7は本装置での演算内容であって本負荷検出方法を説明するためのフローチャート、図8は本装置においてブームシリンダ駆動時に演算された実吊り上げ荷重の経時変化を示すグラフである。
[1.全体構成]
本発明に係る負荷検出装置は、図1に示すマグネット作業機20に適用されている。このマグネット作業機20は、クローラ式の走行装置を装備した下部走行体21と、下部走行体21の上に旋回自在に搭載された上部旋回体22とを備えて構成される。上部旋回体22における前方側には、フロント作業機9及びオペレータが搭乗するキャブ23が設けられている。
フロント作業機9は、ブーム6,アーム7及びアタッチメントとしてのマグネット8(リフティングマグネット,マグネットアタッチメント)の三つの部位から構成される。これらの各部位間には油圧シリンダが設けられており、各油圧シリンダを作動させることで各部位を独立して駆動する。
ブーム6を駆動するブームシリンダ6aは、上部旋回体22のフレームとブーム6との間に介装されている。同様に、アーム7を駆動するアームシリンダ7aはブーム6とアーム7との間に介装され、マグネット8の角度を変更させるバケットシリンダ8aはマグネット8とアーム7との間に介装されている。
キャブ23の後方に配置されたエンジンルーム24内には、本マグネット作業機20の駆動源となるエンジンやマグネット8の励磁のための電源となる発電電動機,マグネット8の動作を制御するためのマグネット制御盤4等が配置されている。マグネット制御盤4は、発電電動機からマグネット8への電力供給を断接制御する機能を有している。
また、キャブ23の内部には、各シリンダ6a,7a,8aを駆動するための操作レバーや、マグネット8の励磁/非励磁を選択するためのマグネットスイッチ3(マグネット状態検出手段)が設けられている。マグネットスイッチ3をオン操作すると、マグネット8に内蔵された電磁石が励磁されて、磁性体を磁着することができるようになっている。また、マグネットスイッチ3のオン/オフ状態は、後述するコントローラ10へ入力されている。
ブーム6の基端部,ブーム6の先端部及びアーム7の先端部のそれぞれには、ブーム角度センサ1a,アーム角度センサ1b及びマグネット角度センサ1cが設けられている。これらの角度センサ1a,1b,1cはブーム6,アーム7及びマグネット8の配向角度を検出する角度検出手段として機能している。
以下、本マグネット作業機20の側面視におけるブーム6の基端部の枢着中心を点oとし、ブーム6及びアーム7の枢着中心を点aとし、アーム7及びマグネット8の枢着中心を点gとする。また、ブーム6,アーム7,マグネット8の各重心点をそれぞれ点b,点c,点hとする。さらに、ブームシリンダ6aとブーム6との枢着中心を点dとし、ブームシリンダ6aと上部旋回体22との枢着中心を点eとする。
図3に示すように、本実施形態では、ブーム角度センサ1aが点oから点aまでの仰角αを検出する。また、アーム角度センサ1bは、点o及び点aを結ぶ直線と点a及び点gを結ぶ直線とのなす角βを検出する。マグネット角度センサ1cは、点a及び点gを結ぶ直線と、点gを通りマグネット8の吸着面に対して平行な直線mとのなす角γを検出する。これらの角度センサ1a,1b,1cで検出された角度α,β,γはコントローラ10へ入力されている。
ブームシリンダ6aには、ロッド室内の作動油圧PRを検出するロッド室圧力センサ2a及びヘッド室内の作動油圧PHを検出するヘッド室圧力センサ2bが設けられている。ここで検出された各作動油圧PR,PHも、コントローラ10へ入力されている。これらの圧力センサ2a,2bは、ブームシリンダ6aに作用する作動油圧を検出する作動油圧検出手段として機能している。
[2.コントローラ]
本マグネット作業機20には吊り荷(マグネット8への吸着物)の荷重を算出するためのコントローラ10が設けられている。コントローラ10の入力側にはブーム角度センサ1a,アーム角度センサ1b,マグネット角度センサ1c,ロッド室圧力センサ2a及びヘッド室圧力センサ2bが接続されており、出力側には表示器5a及びブザー5bが接続されている。表示器5aは、マグネット作業機20の吊り荷の荷重を表示するためのモニタであり、ブザー5bは定格荷重Wmaxと比較して吊り荷の荷重が過大であるときに警報を発するものである。なお、表示器5a及びブザー5bは、キャブ23内に設けられている。
コントローラ10は、マイクロコンピュータで構成された電子制御装置であり、周知のマイクロプロセッサやROM,RAM等を集積したLSIデバイスとして提供されている。図2に示すように、コントローラ10は、第一モーメント算出手段11,第二モーメント算出手段12,吊り上げ荷重算出手段13,フィルタリング手段14,第一吊り上げ荷重算出手段15,第二吊り上げ荷重算出手段16,実吊り上げ荷重算出手段17,判定手段18及び記憶手段19を備えて構成されている。なお、これらの構成を電子回路として、あるいはソフトウェアとして設けてもよい。
記憶手段19は、フロント作業機9に作用する負荷を算出するのに必要な情報を予め記憶するものである。ここには、ブーム6,アーム7,マグネット8のそれぞれの重量(荷重)Wbm,Wst,Wmgと、各部材の重心及び形状に関する情報と、ブームシリンダ6a内のピストン面積の情報等が記録されている。ブーム6,アーム7,マグネット8のそれぞれの重心点を点b,点c,点hとして図3中に示す。記憶手段19は、点oから点bまでの距離Lob,点oから点aまでの距離Loa,点aから点cまでの距離Lac,点aから点gまでの距離Lag,点gから点hまでの距離Lghをそれぞれ記憶している。また、点o及び点aを結ぶ直線と点o及び点bを結ぶ直線とのなす角αabや、点a及び点gを結ぶ直線と点a及び点cを結ぶ直線とのなす角βcg,点g及び点hを結ぶ直線と直線mとのなす角γhについても併せて記憶している。
さらに、ブームシリンダ6aの配設位置に関して、点oから点dまでの距離Lod,点oから点eまでの距離Loe,点o及び点bを結ぶ直線と点o及び点dを結ぶ直線のなす角αbd,点oから点eへの俯角αxeを記憶している。つまり記憶手段19には、フロント作業機9の姿勢が変化したとしても変動しないパラメータが記憶されている。
第一モーメント算出手段11は、記憶手段19に記録されている情報及び角度センサ1a,1b,1cで検出されたそれぞれの配向角度α,β,γに基づき、フロント作業機9の自重によって点oに生じるモーメントMbms(第一モーメント)を算出するものである。例えば図3に示すように、ブーム6の自重によって点oに生じるモーメントの大きさは、ブーム6の重心点bに作用する荷重Wbm[kgf]と重心点bから点oまでの水平距離xbmwとの積である。また、アーム7及びマグネット8についても同様であることから、モーメントMbmsは以下の式1で表すことができる。したがって、角度α,β,γが定まれば、モーメントMbmsは算出される。
Figure 0005466386
第二モーメント算出手段12は、記憶手段19に記録されている情報,角度センサ1aで検出された配向角度α及び圧力センサ2a,2bで検出された作動油圧に基づいて、ブームシリンダ6aの推力Fbmによって点oに生じるモーメントMbmc(第二モーメント)を算出するものである。例えば、ブームシリンダ6aのロッド室側のピストン面積をSR,ヘッド室側のピストン面積をSHとすると、ブームシリンダ6aの推力Fbmは、以下の式2で表すことができる。
Figure 0005466386
また、図4に示すように、推力Fbmによって点oに生じるモーメントMbmcの大きさは、以下の式3で表すことができる。ここで点fは、点d及び点eを結ぶ直線と点oからの垂線との交点(垂線の足)を示し、角φは点o及び点dを結ぶ直線と点d及び点eを結ぶ直線(点d及び点fを結ぶ直線)のなす角とする。
Figure 0005466386
一方、図4中においてブームシリンダ6aの伸縮長さに対応する線分deの長さLde及び角度φは、角度αに基づいて以下の式4,式5から算出することができる。したがって、角度α及びシリンダ圧力PR,PHが定まればモーメントMbmcの大きさは算出される。
Figure 0005466386
吊り上げ荷重算出手段13は、第一モーメント算出手段11で算出されたモーメントMbmsと第二モーメント算出手段12で算出されたモーメントMbmcと吊り荷によって点oに生じるモーメントとの釣り合い条件から、吊り荷の荷重を吊り上げ荷重として算出するものである。図3に示すように、吊り上げ荷重がWgであると仮定すると、吊り荷によるモーメントMgの大きさは、以下の式6で与えられる。
Figure 0005466386
一方、この吊り荷によるモーメントMg及びフロント作業機9の自重によるモーメントMbmsは、ブームシリンダ6aによって支えられているため、点oについてのモーメントの釣り合い条件から、以下の式7が成立する。これに式1のモーメントMbmsと式3のモーメントMbmcと式6のモーメントMgとを代入すると、式8に示すように吊り上げ荷重Wgを算出することができる。
Figure 0005466386
式8は吊り上げ荷重Wgがゼロ又は負である場合にも成立するため、吊り荷の有無に関わらず、式8を用いた演算を行うことができる。本実施形態では、マグネット8の作動状態に関わらず、常時吊り上げ荷重Wgを算出している。ここで算出された吊り上げ荷重Wgは、フィルタリング手段14へと入力されている。
なお、式8における右辺の分母は、点oから吊り荷までの水平距離xstpである。本実施形態では、吊り上げ荷重算出手段13での吊り上げ荷重Wgの算出過程で得られる吊り荷までの水平距離xstpが、判定手段18へと入力されるようになっている。
フィルタリング手段14は、吊り上げ荷重算出手段13で算出された吊り上げ荷重Wgを経時的に収集して一連の時系列データを構成するとともに、時系列データに対してバンドパスフィルタ処理を施して、経時的な変動成分を除去したフィルタ吊り上げ荷重Wg0を出力するものである。図5に示すように、フィルタリング手段14には、バンドパスフィルタ14a及び減算器14bが設けられている。バンドパスフィルタ14aは、ローパスフィルタ及びハイパスフィルタを組み合わせて構成されたフィルタ回路であり、変動する吊り上げ荷重Wgのうちの高周波及び低周波ノイズ成分を抽出する機能を有している。これにより、バンドパスフィルタ14aの下流側には必要な範囲以外の周波数帯の信号が取り出される。
一方、減算器14bはバンドパスフィルタ14aで抽出されたノイズ成分を時系列の吊り上げ荷重Wgのデータから減算して、フィルタ吊り上げ荷重Wg0を出力する。したがってフィルタ吊り上げ荷重Wg0の時系列データでは、元の吊り上げ荷重Wgの時系列データと比較して、変動成分が除去される。
なお、フィルタ吊り上げ荷重Wg0の時系列データは、第一吊り上げ荷重算出手段15,第二吊り上げ荷重算出手段16及び表示器5aへと入力されている。
第一吊り上げ荷重算出手段15は、マグネット8が非励磁状態であるとき、すなわち、マグネット8が作動していない(何も吸着していない)ときに、フィルタ吊り上げ荷重Wg0に基づいて非励磁時吊り上げ荷重Wg1を算出するものである。ここでは、フィルタリング手段14から受け取った時系列のフィルタ吊り上げ荷重Wg0のデータから、直近の所定時間(例えば、数百ミリ秒〜数秒間)における平均値を算出し、これを非励磁時吊り上げ荷重Wg1としている。なお、マグネット8が非励磁状態であれば、非励磁時吊り上げ荷重Wg1は随時算出され、その値が更新されている。ここで算出された非励磁時吊り上げ荷重Wg1は、実吊り上げ荷重算出手段17へ入力されている。
一方、第二吊り上げ荷重算出手段16は、マグネット8が励磁状態であるとき、すなわち、マグネット8が作動しているときに、フィルタ吊り上げ荷重Wg0に基づいて励磁時吊り上げ荷重Wg2を算出するものである。ここでは、フィルタリング手段14から受け取った時系列のフィルタ吊り上げ荷重Wg0のデータから、直近の所定時間(例えば、数百ミリ秒〜数秒間)における平均値を算出し、これを励磁時吊り上げ荷重Wg2としている。
なお、この励磁時吊り上げ荷重Wg2は、一旦算出されると、マグネット8が励磁状態から非励磁状態へ移行するまでの間、その値が保持されるようになっている。つまり、マグネット8に磁性体を吸着させる毎に励磁時吊り上げ荷重Wg2が算出されている。ここで算出された励磁時吊り上げ荷重Wg2は、実吊り上げ荷重算出手段17へ入力されている。
実吊り上げ荷重算出手段17は、第一吊り上げ荷重算出手段15で算出された非励磁時吊り上げ荷重Wg1から第二吊り上げ荷重算出手段16で算出された励磁時吊り上げ荷重Wg2を減算し、実吊り上げ荷重Wg3を算出するものである。つまりここでは、マグネット8の作動前後における吊り上げ荷重Wgの差が実吊り上げ荷重Wg3として算出している。実吊り上げ荷重Wg3は判定手段18へと入力されている。
判定手段18は、実吊り上げ荷重Wg3及び吊り荷までの水平距離xstpに基づき、吊り荷が過負荷となっているか否かを判定するものである。ここでは、図6に示すような定格荷重テーブルを用いて過負荷の判定を行っている。例えば、実吊り上げ荷重Wg3が吊り荷までの水平距離xstpに対応する定格荷重Wmaxよりも大きい不安定領域に位置する場合には、ブザー5bを鳴らして警報を発するようになっている。
[3.フローチャート]
本負荷検出装置で実施される制御フローを図7に示す。まず、ステップA10では、フロント作業機9に作用する負荷を算出するのに必要な情報が記憶手段19から読み出される。本フローでの演算で用いられる情報は、図3中に示されたブーム6,アーム7,マグネット8のそれぞれの重量(荷重)Wbm,Wst,Wmgと、各部材の寸法に係る距離情報Loa,Lob,Lod,Loe,Lac,Lag,Lghと、角度情報αab,αbd,αxe,βcg,γhと、ブームシリンダ6aのロッド室側のピストン面積SR及びヘッド室側のピストン面積SHである。これらの情報は、フロント作業機9の姿勢や作業内容に関わらず不変である。
続くステップA20では、角度センサ1a,1b,1cで検出された角度α,β,γと、圧力センサ2a,2bで検出された作動油圧PH,PRと、マグネットスイッチ3の操作状態を示す信号(オン/オフ)が読み込まれる。これらの情報は、ステップA10で読み込まれる情報とは対照的に、フロント作業機9の姿勢や作業内容に応じて変化する。
さらにステップA30では、ステップA10及びA20で読み込まれた情報に基づき、上述の式1を用いて第一モーメント算出手段11で第一モーメントMbmsが算出される。また、ステップA40では、上述の式3を用いて第二モーメント算出手段12で第二モーメントMbmcが算出される。
続くステップA50では、吊り上げ荷重算出手段13において、吊り上げ荷重がWgである吊り荷の存在を仮定した場合におけるブーム6の基端部から吊り荷までの水平距離xstpが算出され、さらにステップA60では、第一モーメントMbms及び第二モーメントMbmcと吊り荷によるモーメントMgとの釣り合い条件から吊り上げ荷重Wgが算出される。
ここで算出される吊り上げ荷重Wgには、フロント作業機9の微少な動作や機体の振動ノイズ,ブームシリンダ6a内の作動油圧の弾性的な変動誤差等によって生じたノイズ成分が含まれている。例えば、図8中に破線で示すようにブームシリンダ6aを徐々に伸長動作させると、吊り上げ荷重は実線で示すように不規則な振動を伴って変動する。このように、実際の吊り荷の重量には変化がなかったとしても、吊り上げ荷重算出手段13で算出される吊り上げ荷重Wgはノイズ成分によって大きく変化する。
そこで続くステップA70では、このようなノイズ成分を除去するためのフィルタ処理が実施される。すなわち、吊り上げ荷重算出手段13から入力された個々の吊り上げ荷重Wgのデータがフィルタリング手段14に経時的に収集され、所定の時間内に収集された吊り上げ荷重Wgの時系列データに対して図6に示すバンドパスフィルタ14aでフィルタリングがなされる。バンドパスフィルタ14aによって、吊り上げ荷重Wgの時系列データに含まれる高周波成分(周期の小さい振動成分)と低周波成分(周期の大きい振動成分)とが取り除かれ、フィルタリング手段14からはフィルタ吊り上げ荷重Wg0の時系列データが出力される。
なお、このステップで算出されたフィルタ吊り上げ荷重Wg0は表示器5aへ出力される。これにより、オペレータはノイズ成分が取り除かれた吊り荷の負荷の大きさを随時確認することができる。フィルタ吊り上げ荷重Wg0をグラフ化すると、図8中に一点鎖線で示すようになだらかとなる。
ステップA80では、マグネットスイッチ3から入力される信号に基づき、マグネット8が作動しているか否かが判定される。ここで、マグネットスイッチ3がオフ操作されている(マグネット8が非励磁状態である)場合にはステップA90へ進み、マグネットスイッチ3がオン操作されている(マグネット8が励磁状態である)場合にはステップA120へ進む。
ステップA90では、第一吊り上げ荷重算出手段15において非励磁時吊り上げ荷重Wg1が算出される。ここでは、直近の所定時間におけるフィルタ吊り上げ荷重Wg0の平均値が算出され、これが非励磁時吊り上げ荷重Wg1とされる。なお、非励磁時吊り上げ荷重Wg1はマグネット8への吸着前の荷重であるから、理論上はこの値はゼロである。一方本発明では、マグネット8が非励磁状態であるときのフィルタ吊り上げ荷重Wg0の平均値が非励磁時吊り上げ荷重Wg1として設定されるため、ゼロ点補正がなされることになる。
また、ステップA100では判定手段18での過負荷判定に係る実吊り上げ荷重Wg3がゼロに設定され、ステップA110において実吊り上げ荷重設定フラグFがF=0に設定される。その後、ステップA160以降の過荷重判定に係るステップが実施される。なお、ステップA90〜A110の制御がなされるのは吊り荷がない場合のみであるから、そのままステップA20へ戻るようなフローとすることもできる。
マグネットスイッチ3がオン操作されている場合、ステップA120では実吊り上げ荷重設定フラグFがF=0であるか否かが判定される。ここでF=1である場合にはステップA130〜A150の制御がスキップされてステップA160以降の過荷重判定に係るステップが実施される。一方、F=0である場合には、ステップA130へ進み、第二吊り上げ荷重算出手段16において励磁時吊り上げ荷重Wg2が算出される。ここでは、直近の所定時間におけるフィルタ吊り上げ荷重Wg0の平均値が算出され、これが励磁時吊り上げ荷重Wg2とされる。
続くステップA140では、実吊り上げ荷重算出手段17において励磁時吊り上げ荷重Wg2から非励磁時吊り上げ荷重Wg1が減算され、実吊り上げ荷重Wg3(Wg3= Wg2- Wg1)が算出される。つまりここでは、マグネット8が作動する前後で算出されたフィルタ吊り上げ荷重Wg0の平均値の差が演算される。
また、続くステップA150では、実吊り上げ荷重設定フラグFがF=1に設定される。つまり、一旦マグネット8が励磁されて実吊り上げ荷重Wg3が算出されると、その後マグネットスイッチ3がオフ操作されるまでの間は実吊り上げ荷重Wg3の再計算が行われない。
ステップA160では、記憶手段19に記憶された図6に示すような定格荷重マップに基づき、ステップA50で算出された吊り荷までの水平距離xstpに対応する定格荷重Wmaxが読み込まれる。その後、ステップA170では、実吊り上げ荷重Wg3と定格荷重Wmaxとを比較し、実吊り上げ荷重Wg3が定格荷重Wmaxを超えているか否かが判定される。ここでWg3>Wmaxである場合にはステップA180へ進み、コントローラ10から過負荷信号が出力されてブザー5bから警報音が発せらされる。一方、Wg3≦Wmaxである場合には吊り荷の荷重が安定領域にあるため、そのままフローを終了し、ステップA20へと戻る。
[4.作用,効果]
このように本負荷検出装置によれば、吊り上げ荷重Wgを単発的に算出してその都度過負荷を判定するのではなく、吊り上げ荷重Wgの時系列データを作成してバンドパスフィルタ処理を施すことにより、経時的に変動するノイズ成分を除去することができ、吊り荷の荷重を正確に把握することができる。また、このようなバンドパスフィルタ処理により、マグネット8の非作動時における吊り上げ荷重(非励磁時吊り上げ荷重Wg1)とマグネット8の作動時における吊り上げ荷重(励磁時吊り上げ荷重Wg2)との両方の値を安定化させることができ、過負荷判定の精度を高めることができる。
さらに、マグネット吸着前後における吊り上げ荷重のそれぞれの平均値の差を実吊り上げ荷重とすることにより、正確に実吊り上げ荷重Wg3を算出することができ、過負荷判定の精度を高めることができる。例えば、マグネット8の作動中にアームシリンダ7aを伸縮させたとしても、負荷の動的な変化を抑制することができ、過剰に過負荷警報が発せられるような事態を回避することができる。
また、本実施形態では、マグネット8の非励磁時に第一吊り上げ荷重算出手段15で算出される非励磁時吊り上げ荷重Wg1が随時算出されて更新されるため、判定精度をより向上させることができる。一方、マグネット8の励磁時に第二吊り上げ荷重算出手段16で算出される励磁時吊り上げ荷重Wg2は、一旦算出されるとマグネット8が非励磁状態へ移行するまでの間は保持されるため、磁性体の吸着中における吊り荷の荷重の誤算出を防止することができる。なお、マグネット8の励磁時であっても吊り荷までの水平距離xstpに応じた定格荷重Wmaxが設定されるため、適切に過負荷を判定することができる。
[5.その他]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
例えば、上述の実施形態では、フィルタリング手段14から出力されるフィルタ吊り上げ荷重Wg0に基づいて、非励磁時吊り上げ荷重Wg1及び励磁時吊り上げ荷重Wg2の両方を算出し、それらの差に基づく過負荷判定を実施しているが、少なくともフィルタ吊り上げ荷重Wg0に基づく過負荷判定を実施するものであればよい。例えば、フィルタ吊り上げ荷重Wg0と定格荷重Wmaxとの比較により過負荷であるか否かを判定する構成としてもよい。
本発明の一実施形態に係るマグネット作業機の負荷検出装置を搭載したマグネット作業機の全体構成を示す側面図である。 本装置のコントローラの制御ブロック図である。 本装置における実吊り上げ荷重の演算に係る変数の定義を模式的に示す説明図である。 本装置におけるブームシリンダに係る変数の定義を模式的に示す説明図である。 本装置のバンドパスフィルタ処理に係る制御ブロック図である。 本装置に設定された定格荷重のテーブルである。 本装置での演算内容であって、本発明の一実施形態に係るマグネット作業機の負荷検出方法を説明するためのフローチャートである。 本装置においてブームシリンダ駆動時に演算された実吊り上げ荷重の経時変化を示すグラフである。
符号の説明
1a,2a,3a 角度センサ(角度検出手段)
2a,2b 圧力センサ(作動油圧検出手段)
3 マグネットスイッチ(マグネット状態検出手段)
6 ブーム
6a ブームシリンダ
7 アーム
7a アームシリンダ
8 マグネット(マグネットアタッチメント)
8a バケットシリンダ
9 フロント作業機
10 コントローラ
11 第一モーメント算出手段
12 第二モーメント算出手段
13 吊り上げ荷重算出手段
14 フィルタリング手段
15 第一吊り上げ荷重算出手段
16 第二吊り上げ荷重算出手段
17 実吊り上げ荷重算出手段
18 判定手段
19 記憶手段
20 マグネット作業機
21 下部走行体
22 上部旋回体
23 キャブ
24 エンジンルーム

Claims (3)

  1. 機体に揺動自在に軸支されたブームと、該ブームに揺動自在に軸支されたアームと、該アームに揺動自在に軸支されたマグネットアタッチメントとを有するフロント作業機を備えたマグネット作業機において、
    該ブーム,該アーム及び該マグネットアタッチメントのそれぞれの配向角度を検出する角度検出手段と、
    該ブームと該機体との間に介装されたブームシリンダに作用する作動油圧を検出する作動油圧検出手段と、
    該マグネットアタッチメントの状態が励磁及び非励磁の何れの状態であるかを検出するマグネット状態検出手段と、
    該角度検出手段で検出された該それぞれの配向角度に基づき、該フロント作業機の自重によって該ブームの基端部に生じる第一モーメントを算出する第一モーメント算出手段と、
    該作動油圧検出手段で検出された該作動油圧に基づき、該ブームシリンダの伸縮によって該ブームの基端部に生じる第二モーメントを算出する第二モーメント算出手段と、
    該第一モーメント,該第二モーメント及び吊り荷によって該ブームの基端部に生じるモーメントの釣り合い条件から、該吊り荷の荷重を吊り上げ荷重として算出する吊り上げ荷重算出手段と、
    該吊り上げ荷重算出手段で算出された該吊り上げ荷重に対しバンドパスフィルタ処理を施して、経時的な変動成分を除去したフィルタ吊り上げ荷重を出力するフィルタリング手段と、
    該マグネット状態検出手段で検出された該状態が非励磁状態であるときに、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて非励磁時吊り上げ荷重を算出する第一吊り上げ荷重算出手段と、
    該マグネット状態検出手段で検出された該状態が励磁状態であるときに、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて励磁時吊り上げ荷重を算出する第二吊り上げ荷重算出手段と、
    該第一吊り上げ荷重算出手段で算出された該非励磁時吊り上げ荷重と、該第二吊り上げ荷重算出手段で算出された該励磁時吊り上げ荷重との差を実吊り上げ荷重として算出する実吊り上げ荷重算出手段と、を備え、
    該第二吊り上げ荷重算出手段は、該励磁時吊り上げ荷重を一旦算出すると、該マグネット状態検出手段で検出された該状態が非励磁状態となるまでの間は該励磁時吊り上げ荷重の値を保持する
    ことを特徴とする、マグネット作業機の負荷検出装置。
  2. 該フィルタリング手段が、該マグネット状態検出手段で検出された該状態に関わらず該フィルタ吊り上げ荷重を継続的に出力し、
    該第一吊り上げ荷重算出手段が、該非励磁状態下において、所定時間内における該フィルタ吊り上げ荷重の平均値を該非励磁時吊り上げ荷重として算出し、
    該第二吊り上げ荷重算出手段が、該励磁状態下において、所定時間内における該フィルタ吊り上げ荷重の平均値を該励磁時吊り上げ荷重として算出する
    ことを特徴とする、請求項記載のマグネット作業機の負荷検出装置。
  3. 機体に揺動自在に軸支されたブームと、該ブームに揺動自在に軸支されたアームと、該アームに揺動自在に軸支されたマグネットアタッチメントとを有するフロント作業機を備えたマグネット作業機において、
    該フロント作業機の自重によって該ブームの基端部に生じる第一モーメント及び該ブームと該機体との間に介装されたブームシリンダの伸縮によって該ブームの基端部に生じる第二モーメントをそれぞれ算出し、
    該第一モーメント,該第二モーメント及び吊り荷によって該ブームの基端部に生じるモーメントの釣り合い条件から、該吊り荷の荷重を吊り上げ荷重として算出し、
    該吊り上げ荷重に対しバンドパスフィルタ処理を施して経時的な変動成分を除去したフィルタ吊り上げ荷重を算出したうえで、該マグネットアタッチメントの励磁前後における二つの該フィルタ吊り上げ荷重の差を実吊り上げ荷重として算出する負荷検出方法であって、
    該マグネットアタッチメントが非励磁状態であるときに、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて非励磁時吊り上げ荷重を算出し、
    該マグネットアタッチメントが励磁状態であるときには、該フィルタ吊り上げ荷重に基づいて励磁時吊り上げ荷重を算出し、
    該非励磁時吊り上げ荷重と該励磁時吊り上げ荷重との差を該実吊り上げ荷重として算出するとともに、
    該励磁時吊り上げ荷重が一旦算出されてから該マグネットアタッチメントが非励磁状態となるまでの間は、該励磁時吊り上げ荷重の値を保持する
    ことを特徴とする、マグネット作業機の負荷検出方法。
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