JP2009025709A - 電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 - Google Patents

電子写真感光体、電子写真感光体の製造方法、プロセスカートリッジおよび電子写真装置 Download PDF

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Abstract

【課題】感光体の表面に凹形状部が形成された表面層を作製する際に、高い生産性を有し、凹形状部を感光体表面に作製できる電子写真感光体の製造方法を提供する。
【解決手段】支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体の製造方法において、
(1)少なくとも材料(A)および材料(B)を含む表面層用塗布液を作成し、該支持体の上に表面層用塗布液を塗布する工程、
(2)支持体の上に塗布された表面層用塗布液を乾燥する工程
(3)乾燥された表面を材料(A)が難溶または不溶であり、材料(B)が可溶な溶剤に接触させて、該表面から材料(B)を溶出させる工程
の(1)乃至(3)で示された工程により凹形状部を有する表面を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真感光体の製造方法、該製造方法により製造された電子写真感光体、ならびに該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置に関する。
電子写真感光体は、基本的には、支持体と該支持体上に形成された感光層とから構成されている。有機電子写真感光体を構成する感光層は、電荷発生物質と電荷輸送物質を光導電性物質とし、これら材料を結着する樹脂として結着樹脂を使用する。感光層の層構成は夫々の機能を電荷発生層と電荷輸送層に機能分離した積層構成や、単一層にこれら材料を溶解や分散させた単層の層構成がある。電子写真感光体の大半は積層感光体の構成を採用し、この場合、電荷輸送層が表面層となることが多く、表面層を高耐久化するために、さらに保護層を設ける場合もある。
電子写真感光体(以下、場合により単に「感光体」ともいう)の表面層は、各種部材や用紙に接触する層であるために、接触に対する機械的強度あるいは表面層を構成する材料の化学的安定性のような種々の機能が要求される。これらの要求に対し、表面層を構成する材料の改良といった観点から多くの提案がなされている。
上記提案の中に、感光体表面を凹凸処理することによる感光体表面の機能性向上の提案がなされている。例えば、特許文献1では、フィルム形状研磨材を感光体表面と摺擦させる表面処理により、表面に溝を形成する感光体の製造方法が開示されている。また、特許文献2では、サンドブラスト処理することにより、表面に凹形状部を作製する提案がなされている。特許文献3では、エッチング処理によって表面に凹凸形状部を形成する方法が開示されている。
特公平7−97218号公報 特開平2−150850号公報 特開2006−323122号公報
特許文献1および特許文献2では、感光体表面に凹凸形状を形成する処理を行うことによる感光体表面の機能性向上が図られている。しかしながら、これらの手法は、生産性という点から製造方法として十分とは言えない。
特許文献3では、表面層に使用される材料が、硬化性材料に限られてしまう点、生産性の点から製造方法として十分とは言えない。
本発明の課題は、感光体の表面に凹形状部が形成された表面層を作製する際に、高い生産性を有し、凹形状部を感光体表面に作製できる電子写真感光体の製造方法を提供することである。また、本発明の課題は、該製造方法により製造された電子写真感光体、ならびに該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することである。
本発明は、支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体の製造方法において、
(1)少なくとも材料(A)および材料(B)を含む表面層用塗布液を作成し、該支持体の上に表面層用塗布液を塗布する工程、
(2)支持体の上に塗布された表面層用塗布液を乾燥する工程
(3)乾燥された表面を材料(A)が難溶または不溶であり、材料(B)が可溶な溶剤に接触させて、該表面から材料(B)を溶出させる工程
の(1)乃至(3)で示された工程により凹形状部を有する表面を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法である。
本発明によれば、感光体の表面に凹形状部が形成された表面層を作製する際に、高い生産性を有し、凹形状部を感光体表面に作製できる電子写真感光体の製造方法を提供することができる。また、本発明によれば、該製造方法により製造された電子写真感光体、ならびに該電子写真感光体を有するプロセスカートリッジおよび電子写真装置を提供することができる。
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の電子写真感光体の製造方法は、上述のとおり、支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体の製造方法において、
(1)少なくとも材料(A)および材料(B)を含む表面層用塗布液を作成し、該支持体の上に表面層用塗布液を塗布する工程、
(2)支持体の上に塗布された表面層用塗布液を乾燥する工程
(3)乾燥された表面を材料(A)が難溶または不溶であり、材料(B)が可溶な溶剤に接触させて、該表面から材料(B)を溶出させる工程
の(1)乃至(3)で示された工程により凹形状部を有する表面を形成することを特徴とする。
本発明における表面層とは、感光層が単層型感光層である場合には感光層を示す。また、感光層が、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層である場合には電荷輸送層を示す。また、感光層が、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層である場合には電荷発生層を示す。
また、感光層上に保護層を有する場合には、本発明における表面層は、保護層を示す。中でも、表面層は電荷輸送物質を含むことが好ましい。
本発明における材料(A)としては、材料(B)を溶出させる溶剤に対して難溶または不溶であれば任意であるが、以下のものが好ましい。アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂または不飽和樹脂。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂またはジアリルフタレート樹脂が好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
本発明における材料(B)を溶出させる溶剤としては、材料(B)を溶出させる温度において、材料(A)が難溶または不溶であることが重要である。溶剤100質量部に対して材料(A)の溶解する量が、10質量部未満である溶剤であることが好ましく、より好ましくは、溶剤100質量部に対して材料(A)の溶解する量が、1質量部以下である溶剤である。中でも
水;
メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、2−(メトキシメトキシ)エタノール、2−ブトキシエタノールなどのアルコール系溶剤;
アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン等のケトン系溶剤;
ペンタン、ヘキサン、ヘプタンなどの脂肪族溶剤;
シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンなどの脂環式炭化水素溶剤が好ましく、中でも、水、メタノール、エタノールは生産性の点からより好ましい。
本発明における材料(B)としては、材料(A)が難用または不溶な溶剤に対して、可溶であることが重要である。0℃から100℃のいずれかの環境において、溶剤100質量部に対して10質量部以上溶けることが好ましく、10℃から50℃のいずれかの環境において、溶剤100質量部に対して50質量部以上溶けることがより好ましい。
本発明における材料(B)としては、必ずしも表面層用塗布液に溶解している必要はない。材料(B)が表面層用塗布液に溶解していることは、生産性の点から好ましく、材料(B)が粒子状態で溶解せずに存在している場合、表面の凹形状部における形状制御性の点から好ましい。
本発明における材料(B)としては、材料(A)が難溶または不溶な溶剤に対して、可溶であれば良いが、中でも
エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、グリセリン、ペンタグリセリン、ブタンジオール、ペンタエリスリトール、
ヘキシトール、グリシトールなどの水溶性アルコール;
ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリエチレンイミン、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニル重合体、ポリアクリル酸ナトリウム、エチレンオキシド、メチルセルロース、
エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロースなどの水溶性樹脂;
ポリスチレン、ABS樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合樹脂などのスチレン系樹脂;
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニルなどのポリオレフィン樹脂;
炭酸カルシウム、酸化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウム、塩化マグネシウム、ミョウバンなどの無機塩類が好ましい。
材料(B)は表面層用塗布液中の全固形分に対して1質量%以上50質量%以下含有していることが好ましく、より好ましくは3質量%以上20%質量以下含有していることが好ましい。
本発明における表面層用塗布液に用いる溶剤としては、以下のものが挙げられる。アセトンまたはメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤。酢酸メチルまたは酢酸エチルのようなエステル系溶剤。テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタンまたはジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤。トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤。これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤を使用することが、樹脂溶解性のような観点から好ましい。
(2)支持体の上に塗布された表面層用塗布液を乾燥する方法としては乾燥温度は、100℃から150℃であることが好ましい。加熱乾燥する乾燥工程の時間は、支持体上に塗布された塗布液中の溶剤が除去される時間であればよい。乾燥工程の時間は、20分から120分であることが好ましく、さらには30分から60分であることが好ましい。
(3)乾燥された表面を材料(A)が難溶または不溶であり、材料(B)が可溶な溶剤に接触させて、該表面から材料(B)を溶出させる方法としては、表面から材料(B)を溶出させる方法であれば任意である。好ましくは溶出させる方法としては、浸漬して溶出させる方法、表面に溶剤を吹きつけて溶出させる方法が好ましく、溶剤に浸漬させた後に、20から300kHzの超音波を照射してもよい。溶剤を接触させるときの溶剤の温度としては、10℃から100℃であることが好ましく、より好ましくは20℃から60℃であることが好ましい。
本発明における電子写真感光体表面の凹形状部の具体例としては、図1A乃至1G(凹形状部の形状例(表面))及び図2A乃至2G(凹形状部の形状例(断面))で示される凹形状部が挙げられる。本発明における電子写真感光体表面の凹形状部は、個々に異なる形状、大きさあるいは深さを有してもよく、また、すべての凹形状部が同一の形状、大きさあるいは深さであってもよい(図3乃至9に例を示す)。更に、電子写真感光体の表面は、個々に異なる形状、大きさあるいは深さを有する凹形状部と、同一の形状、大きさあるいは深さを有する凹形状部が組み合わされた表面であってもよい。
本発明における長軸径とは、各凹形状部の開孔部を横切る直線のうち、最大となる直線の長さを示す。具体的には、図1A乃至1G中の長軸径(Rpc)及び図2A乃至2G中の長軸径(Rpc)で示されているように、電子写真感光体における凹形状部の開孔部周囲の表面を基準とし、各凹形状部における表面開孔部の最大長さを示す。例えば、凹形状部の表面形状が円状の場合は直径を示し、表面形状が楕円状の場合は長径を示し、表面形状が四角形の場合は対角線のうち長い対角線を示す。
本発明における深さは、各凹形状部の最深部と開孔面との距離を示す。具体的には、図2A乃至2G中の深さ(Rdv)で示されているように、電子写真感光体における凹形状部の開孔部周囲の表面(S)を基準とし、凹形状部の最深部と開孔面との距離のことを示す。
次に、本発明の電子写真感光体の構成について説明する。
上記のとおり、本発明の電子写真感光体は、支持体と、該支持体上に設けられた有機感光層(以下、単に「感光層」ともいう。)とを有する。本発明の電子写真感光体は、一般的には、円筒状支持体上に感光層を形成した円筒状有機電子写真感光体が広く用いられるが、ベルト状或いはシート状などの形状も可能である。
感光層は、電荷輸送物質と電荷発生物質とを同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。本発明の電子写真感光体は、電子写真特性の観点から、積層型感光層が好ましい。また、積層型感光層は、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層であっても、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層であってもよい。本発明の電子写真感光体において、積層型感光層を採用する場合、電子写真特性の観点から、順層型感光層が好ましい。また、電荷発生層を積層構造としてもよく、また、電荷輸送層を積層構造としてもよい。さらに、耐久性能向上等を目的とし感光層上に保護層を設けることも可能である。
図10乃至図14に本発明の電子写真感光体の層構成の例を示す。
図10に示される層構成の電子写真感光体は、導電性支持体101の上に中間層103、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する感光層104が設けられている。
図11に示される層構成の電子写真感光体は、導電性支持体101の上に導電層102、中間層103、電荷発生物質と電荷輸送物質を含有する感光層104が設けられている。
図12に示される層構成の電子写真感光体は、導電性支持体101の上に導電層102、中間層103、電荷発生物質を含有する層(電荷発生層)1041、電荷輸送物質を含有する層(電荷輸送層)1042が設けられている。
図13に示される層構成の電子写真感光体は、導電性支持体101の上に導電層102、中間層103、電荷輸送物質を含有する層(電荷輸送層)1042、電荷発生物質を含有する層(電荷発生層)1041が設けられている。
図14に示される層構成の電子写真感光体は、導電性支持体101の上に導電層102、中間層103、電荷発生物質を含有する層(電荷発生層)1041、電荷輸送物質を含有する層(電荷輸送層)1042、保護層105が設けられている。
支持体としては、導電性を有するもの(導電性支持体)が好ましく、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金またはステンレスのような金属製の支持体を用いることができる。アルミニウムまたはアルミニウム合金の場合は、ED管、EI管や、これらを切削、電解複合研磨(電解作用を有する電極と電解質溶液による電解および研磨作用を有する砥石による研磨)、湿式または乾式ホーニング処理したものも用いることができる。また、アルミニウム、アルミニウム合金または酸化インジウム−酸化スズ合金を真空蒸着によって被膜形成された層を有する上記金属製支持体や樹脂製支持体を用いることもできる。樹脂製支持体としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、フェノール樹脂、ポリプロピレンまたはポリスチレン樹脂が挙げられる。また、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子または銀粒子のような導電性粒子を樹脂や紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチックを用いることもできる。
支持体の表面は、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止などを目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理などを施してもよい。
支持体の体積抵抗率は、支持体の表面が導電性を付与するために設けられた層である場合、その層の体積抵抗率は、1×1010Ω・cm以下であることが好ましく、特には1×10Ω・cm以下であることがより好ましい。
支持体と、後述の中間層または感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、レーザー光などの散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。これは導電性粉体を適当な結着樹脂に分散させた塗布液を塗工することにより形成される層である。
このような導電性粉体としては、以下のようなものが挙げられる。カーボンブラック、アセチレンブラック;アルミニウム、ニッケル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛または銀のような金属粉;導電性酸化スズまたはITOのような金属酸化物粉体。
また、同時に用いられる結着樹脂としては、以下の熱可塑樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が挙げられる。ポリスチレン。スチレン−アクリロニトリル共重合体。スチレン−ブタジエン共重合体。スチレン−無水マレイン酸共重合体。ポリエステル。ポリ塩化ビニル。塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体。ポリ酢酸ビニル。ポリ塩化ビニリデン。ポリアリレート樹脂。フェノキシ樹脂。ポリカーボネート。酢酸セルロース樹脂。エチルセルロース樹脂。ポリビニルブチラール。ポリビニルホルマール。ポリビニルトルエン。ポリ−N−ビニルカルバゾール。アクリル樹脂。シリコーン樹脂。エポキシ樹脂。メラミン樹脂。ウレタン樹脂。フェノール樹脂。アルキッド樹脂。
導電層は、上記導電性粉体と結着樹脂を、以下の溶剤に分散し、または溶解し、これを塗布することにより形成することができる。テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル系溶剤。メタノールのようなアルコール系溶剤。メチルエチルケトンのようなケトン系溶剤。トルエンのような芳香族炭化水素溶剤。導電層の平均膜厚は0.2μm以上40μm以上であることが好ましく、1μm以上35μm以下であることがより好ましく、さらには5μm以上30μm以下であることがより一層好ましい。
導電性顔料や抵抗調節顔料を分散させた導電層は、その表面が粗面化される傾向にある。
支持体または導電層と、感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設けてもよい。中間層は、例えば、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護のために形成される。
中間層は、硬化性樹脂を塗布後硬化させて樹脂層を形成する、あるいは、結着樹脂を含有する中間層用塗布液を導電層上に塗布し、乾燥することによって形成することができる。
中間層の結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸類、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリグルタミン酸またはカゼインのような水溶性樹脂。ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド酸樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂またはポリグルタミン酸エステル樹脂。電気的バリア性を効果的に発現させるため、また、塗工性、密着性、耐溶剤性および抵抗のような観点から、中間層の結着樹脂は熱可塑性樹脂が好ましい。具体的には、熱可塑性ポリアミド樹脂が好ましい。ポリアミド樹脂としては、溶液状態で塗布できるような低結晶性または非結晶性の共重合ナイロンが好ましい。中間層の平均膜厚は、0.05μm以上7μm以下であることが好ましく、さらには0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
また、中間層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、中間層中に、半導電性粒子を分散させる、あるいは、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
次に本発明における感光層について説明する。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、以下のものが挙げられる。モノアゾ、ジスアゾまたはトリスアゾのようなアゾ顔料。金属フタロシアニンまたは非金属フタロシアニンのようなフタロシアニン顔料。インジゴまたはチオインジゴのようなインジゴ顔料。ペリレン酸無水物またはペリレン酸イミドのようなペリレン顔料。アンスラキノンまたはピレンキノンのような多環キノン顔料。スクワリリウム色素、ピリリウム塩またはチアピリリウム塩、トリフェニルメタン色素。セレン、セレン−テルルまたはアモルファスシリコンのような無機物質。キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、シアニン染料、キサンテン色素、キノンイミン色素またはスチリル色素。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。これらの中でも、特にオキシチタニウムフタロシアニン、ヒドロキシガリウムフタロシアニンあるいはクロロガリウムフタロシアニンのような金属フタロシアニンは、高感度であるため、好ましい。
感光層が積層型感光層である場合、電荷発生層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。ポリカーボネート樹脂。ポリエステル樹脂。ポリアリレート樹脂。ブチラール樹脂。ポリスチレン樹脂。ポリビニルアセタール樹脂。ジアリルフタレート樹脂。アクリル樹脂。メタクリル樹脂。酢酸ビニル樹脂。フェノール樹脂。シリコーン樹脂。ポリスルホン樹脂。スチレン−ブタジエン共重合体樹脂。アルキッド樹脂。エポキシ樹脂。尿素樹脂。塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体樹脂。特には、ブチラール樹脂が好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂および溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。また、電荷発生層は、電荷発生物質の蒸着膜としてもよい。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波、ボールミル、サンドミル、アトライターまたはロールミルを用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:10以上10:1以下(質量比)の範囲が好ましく、特には1:1以上3:1以下(質量比)の範囲がより好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択される。有機溶剤としては、アルコール系溶剤、スルホキシド系溶剤、ケトン系溶剤、エーテル系溶剤、エステル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤が挙げられる。
電荷発生層の平均膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1μm以上2μm以下であることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤および/または可塑剤を必要に応じて添加することもできる。また、電荷発生層において電荷(キャリア)の流れが滞らないようにするために、電荷発生層には、電子輸送物質(アクセプターのような電子受容性物質)を含有させてもよい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷輸送物質としては、トリアリールアミン化合物、ヒドラゾン化合物、スチリル化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン化合物、オキサゾール化合物、チアゾール化合物またはトリアリルメタン化合物が挙げられる。これら電荷輸送物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂とを溶剤に溶解させることによって得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。また、上記電荷輸送物質のうち単独で成膜性を有するものは、結着樹脂を用いずにそれ単独で成膜し、電荷輸送層とすることもできる。
感光層が積層型感光層である場合、電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、以下のものが挙げられる。アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリフェニレンオキシド樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アルキッド樹脂または不飽和樹脂。特には、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂またはジアリルフタレート樹脂が好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷輸送層は、電荷輸送物質と結着樹脂を溶剤に溶解して得られる電荷輸送層用塗布液を塗布し、乾燥することによって形成することができる。電荷輸送物質と結着樹脂との割合は、1:2以上2:1以下(質量比)の範囲が好ましい。
電荷輸送層用塗布液に用いる溶剤としては、以下のものが挙げられる。アセトンまたはメチルエチルケトンのようなケトン系溶剤。酢酸メチルまたは酢酸エチルのようなエステル系溶剤。テトラヒドロフラン、ジオキソラン、ジメトキシメタンまたはジメトキシエタンのようなエーテル系溶剤。トルエン、キシレンまたはクロロベンゼンのような芳香族炭化水素溶剤。これら溶剤は、単独で使用してもよいが、2種類以上を混合して使用してもよい。これらの溶剤の中でも、エーテル系溶剤または芳香族炭化水素溶剤を使用することが、樹脂溶解性のような観点から好ましい。
電荷輸送層が表面層である場合、本発明における材料(B)を電荷輸送層用塗布液に含有していることが必要である。
電荷輸送層の平均膜厚は5μm以上50μm以下であることが好ましく、特には10μm以上35μm以下であることがより好ましい。
また、電荷輸送層には、例えば酸化防止剤、紫外線吸収剤および/または可塑剤を必要に応じて添加することもできる。
また、感光層上には、該感光層を保護することを目的とした保護層を設けてもよい。保護層は、上述した本発明における材料(A)および材料(B)を本発明における溶剤に溶解して得られる保護層用塗布液(表面層用塗布液)を塗布し、(2)、(3)の工程によって形成することができる。
保護層の平均膜厚は0.5μm以上10μm以下であることが好ましく、特には1μm以上5μm以下であることが好ましい。
電子写真感光体の表面に形成される凹形状部は各々独立した形状であっても、2つ以上の形状が組み合わさった形状であってもよい。
凹形状部の開口部の長軸径は任意であるが、好ましくは、0.1μm以上100μm以下であることが好ましい。
凹形状部の開口部から、最深部までの深さは、0.5μm以上20μmであることが好ましく、さらに好ましくは1μm以上10μm以下であることが好ましい。
図15に本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成を示す。
図15において、1は円筒状の本発明の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度(プロセススピード)をもって回転駆動される。電子写真感光体1は、回転過程において、一次帯電手段3によりその周面に正又は負の所定電位の均一帯電を受ける。次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の露光手段(不図示)から出力される目的の画像情報の時系列電気デジタル画像信号に対応して強度変調された露光光4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に対し、目的の画像情報に対応した静電潜像が順次形成されていく。
形成された静電潜像は、次いで現像手段5内の荷電粒子(トナー)で正規現像又は反転現像により可転写粒子像(トナー像)として顕画化される。次いで不図示の給紙部から電子写真感光体1と転写手段6との間に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送された転写材7に、電子写真感光体1の表面に形成担持されているトナー像が転写手段6により順次転写されていく。この時、転写手段にはバイアス電源(不図示)からトナーの保有電荷とは逆極性のバイアス電圧が印加される。
トナー画像の転写を受けた転写材7は、電子写真感光体面から分離されて像定着手段8へ搬送されてトナー像の定着処理を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段9によって転写残りトナー等の付着物の除去を受けて清浄面化される。近年、クリーナレスシステムも研究され、転写残りトナーを直接、現像器等で回収することもできる。更に、前露光手段(不図示)からの前露光光10により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。なお、一次帯電手段3が帯電ローラー等を用いた接触帯電手段である場合は、前露光は必ずしも必要ではない。
本発明においては、上述の電子写真感光体1、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9等の構成要素のうち、複数のものを選択して容器に納めてプロセスカートリッジとして一体に結合して構成してもよい。また、このプロセスカートリッジを複写機やレーザービームプリンター等の電子写真装置本体に対して着脱自在に構成してもよい。例えば、一次帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段9の少なくとも1つを選択して電子写真感光体1と共に一体に支持してカートリッジ化する。これを、電子写真装置本体のレール等の案内手段12を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ11とすることができる。
また、電子写真装置が複写機やプリンターである場合には、原稿からの反射光や透過光、あるいは、センサーで原稿を読取り、信号化する。露光光4は、この信号に従って行われるレーザービームの走査、LEDアレイの駆動又は液晶シャッターアレイの駆動等により照射される光である。
本発明の電子写真感光体は、電子写真複写機に利用する。その他に、レーザービームプリンター、CRTプリンター、LEDプリンター、FAX、液晶プリンター及びレーザー製版等の電子写真応用分野にも幅広く適用し得るものである。
以下に、具体的な実施例を挙げて本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例中の「部」は「質量部」を、「%」は「質量%」を意味する。
(実施例1)
23℃、60%の環境下で熱間押し出しすることにより得られた、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金のED管、昭和アルミニウム(株)製)を導電性円筒状支持体とした。
導電性粒子としての酸素欠損型SnOを被覆したTiO粒子(粉体抵抗率80Ω・cm、SnOの被覆率(質量比率)は50%)6.6部、
結着樹脂としてのフェノール樹脂(商品名:プライオーフェンJ−325、大日本インキ化学工業(株)製、樹脂固形分60%)5.5部
および溶剤としてのメトキシプロパノール5.9部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミルで3時間分散して、分散液を調製した。
この分散液に、表面粗し付与材としてのシリコーン樹脂粒子(商品名:トスパール120、GE東芝シリコーン(株)製、平均粒径2μm)0.5部、
レベリング剤としてのシリコーンオイル(商品名:SH28PA、東レ・ダウコーニング(株)製)0.001部を添加して攪拌し、導電層用塗布液を調製した。
この導電層用塗布液を、導電性円筒状支持体上に浸漬コーティングし、温度140℃で30分間乾燥、熱硬化して、導電性円筒状支持体上端から130mmの位置の平均膜厚が15μmの導電層を形成した。
さらに、導電層上に、N−メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学産業(株)製)4部および共重合ナイロン樹脂(商品名:アミランCM8000、東レ(株)製)2部を、
メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解して得られた中間層用塗布液を浸漬コーティングし、温度100℃で10分間乾燥して、導電性円筒状支持体上端から130mm位置の平均膜厚が0.5μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°および28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部、
ポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部およびシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散し、次に、酢酸エチル250部を加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬コーティングし、温度100℃で10分間乾燥して、導電性円筒状支持体上端から130mm位置の平均膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記式(1)
で示される構造を有する電荷輸送物質10部、本発明における材料(A)として、下記式(2)
で示される繰り返し単位を有するポリカーボネート樹脂(商品名:ユーピロンZ−400、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製)[粘度平均分子量(Mv)40,000]10部、
本発明における材料(B)として、ポリスチレン樹脂(重量平均分子量45,000)5部をテトラヒドロフラン65部、ジメトキシメタン35部の混合溶媒に溶解し、電荷輸送物質を含有する表面層用塗布液を調合した。
以上のように調製した表面層用塗布液を、電荷発生層上に浸漬コーティングし、導電性円筒状支持体上に表面層用塗布液を塗布する工程を行った。
塗布工程終了後、120℃に加熱されていた送風乾燥機内に、導電性円筒状支持体を入れ、乾燥工程を60分間行った。
乾燥工程後、25℃において、n−ヘキサンに浸し、50kHzの超音波を10分間、照射することによって表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。導電性円筒状支持体上端から130mm位置の電荷輸送層の膜厚は平均値が20μmであった。
上記の方法により製造された電子写真感光体に対して、超深度形状測定顕微鏡VK−9500((株)キーエンス製)を用いて表面観察を行った。測定対象の電子写真感光体を導電性円筒状支持体を固定できるよう加工された置き台に設置し、電子写真感光体の上端から170mm離れた位置の表面観察を行った。その際、対物レンズ倍率50倍とし、感光体表面の100μm四方を視野観察とし、観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離(図2、Rdv)を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は5μmであった。
なお、粘度平均分子量(Mv)の測定方法は以下のとおりである。
まず、試料0.5gをメチレンクロライド100mlに溶解し、改良Ubbelohde型粘度計を用いて、25℃における比粘度を測定した。次に、この比粘度から極限粘度を求め、Mark−Houwinkの粘度式により、粘度平均分子量(Mv)を算出した。粘度平均分子量(Mv)は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)により測定されるポリスチレン換算値とした。
(実施例2)
実施例1において本発明における材料(A)を下記式(3)
で示される繰り返し単位を有するポリアリレート樹脂(上記、ポリアリレート樹脂中のテレフタル酸構造とイソフタル酸構造とのモル比(テレフタル酸構造:イソフタル酸構造)は50:50である。また、重量平均分子量(Mw)は、130,000である。)10部に変えた以外は、実施例1と同様に表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は5μmであった。
本発明において、樹脂の重量平均分子量は、常法に従い、以下のようにして測定したものである。
すなわち、測定対象樹脂をテトラヒドロフラン中に入れ、数時間放置した後、振盪しながら測定対象樹脂とテトラヒドロフランとよく混合し(測定対象樹脂の合一体がなくなるまで混合し)、さらに12時間以上静置した。
その後、東ソー(株)製のサンプル処理フィルターマイショリディスクH−25−5を通過させたものをGPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)用試料とした。
次に、40℃のヒートチャンバー中でカラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてテトラヒドロフランを毎分1mlの流速で流し、GPC用試料を10μl注入して、測定対象樹脂の重量平均分子量を測定した。カラムには、東ソー(株)製のカラムTSKgel SuperHM−Mを用いた。
測定対象樹脂の重量平均分子量の測定にあたっては、測定対象樹脂が有する分子量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とカウント数との関係から算出した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料には、アルドリッチ社製の単分散ポリスチレンの分子量が以下の10点のものを用いた。3,500、12,000、40,000、75,000、98,000、120,000、240,000、500,000、800,000、1,800,000。検出器にはRI(屈折率)検出器を用いた。
(実施例3)
実施例1において本発明における材料(B)をポリビニルアルコール(商品名:PVA500、キシダ化学(株)製)5部に変え、表面層用塗布液を調合した。
実施例1と同様に塗布工程、乾燥工程を行った後、50℃において、温水に浸し、50kHzの超音波を20分間、照射することによって表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は3μmであった。
(実施例4)
実施例2において本発明における材料(B)を粒径3μm以下の塩化ナトリウム2部に変え、表面層用塗布液中に分散させ、表面層用塗布液とした。
実施例1と同様に塗布工程、乾燥工程を行った後、25℃において、水に浸し、50kHzの超音波を10分間、照射することによって表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は2μmであった。
(実施例5)
実施例1において本発明における材料(B)をポリスチレン樹脂(重量平均分子量45,000)10部に変えた以外は、実施例1と同様に表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は6μmであった。
(実施例6)
実施例1において本発明における材料(B)をポリビニルピロリドン(商品名:K−15、東京化成(株)製)10部に変えた。実施例1と同様に塗布工程、乾燥工程を行った後、50℃において、温水に浸し、50kHzの超音波を30分間、照射することによって表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は5μmであった。
(実施例7)
実施例1において本発明における材料(A)を下記式(4)
で示される繰り返し単位を有するポリアリレート樹脂(重量平均分子量(Mw):110,000)10部に変更した以外は、実施例1と同様にして表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は5μmであった。
(実施例8)
実施例1において本発明における材料(B)をポリエチレングリコール(商品名:ポリエチレングリコール2,000、キシダ化学(株)製)5部に変更し、実施例1と同様に塗布工程、乾燥工程を行った。その後、30℃において、メタノールに浸し、50kHzの超音波を5分間、照射することによって表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は5μmであった。
(実施例9)
実施例1において本発明における材料(B)を粒径3μm以下の炭酸カルシウム2部に変え、表面層用塗布液中に分散させ、表面層用塗布液とした。
実施例1と同様に塗布工程、乾燥工程を行った後、25℃において、水に浸し、50kHzの超音波を10分間、照射することによって表面に凹形状部を有する電子写真感光体を製造した。
実施例1と同様に表面を観察したところ、表面に多数の凹形状部が形成されていた。実施例1と同様に測定視野内にある凹形状部の最深部と開孔面との距離を測定し、その平均値を算出した。凹形状部の最深部の深さの平均値は2μmであった。
本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(表面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明における凹形状部の形状例(断面)を示す図である。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の凹形状の表面観察における一形状を示す。 本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。 本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。 本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。 本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。 本発明の電子写真感光体の層構成の一例を示す。 本発明の電子写真感光体を有するプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段
4 露光光
5 現像手段
6 転写手段
7 転写材
8 定着手段
9 クリーニング手段
10 前露光光
11 プロセスカートリッジ
12 案内手段
101:導電性円筒状支持体
102:導電層
103:中間層
104:感光層
1041:電荷発生層
1042:電荷輸送層
105:保護層

Claims (10)

  1. 支持体および該支持体上に設けられた感光層を有する電子写真感光体の製造方法において、
    (1)少なくとも材料(A)および材料(B)を含む表面層用塗布液を作成し、該支持体の上に表面層用塗布液を塗布する工程、
    (2)支持体の上に塗布された表面層用塗布液を乾燥する工程
    (3)乾燥された表面を材料(A)が難溶または不溶であり、材料(B)が可溶な溶剤に接触させて、該表面から材料(B)を溶出させる工程
    の(1)乃至(3)で示された工程により凹形状部を有する表面を形成することを特徴とする電子写真感光体の製造方法。
  2. 前記材料(B)が無機塩類であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  3. 前記材料(B)が樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の電子写真感光体の製造方法。
  4. 前記材料(B)が塗布液に難溶であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  5. 前記表面に接触させる溶剤が水、あるいはアルコールであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  6. 前記材料(A)がポリカーボネート樹脂、あるいはポリエステル樹脂であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  7. 前記表面から溶出させる方法が溶剤に浸漬させた後に、超音波を照射することによる溶出方法であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電子写真感光体の製造方法。
  8. 前記請求項1乃至7のいずれかの製造方法によって製造された電子写真感光体。
  9. 請求項8に記載の電子写真感光体、ならびに帯電手段、現像手段、転写手段およびクリーニング手段からなる群より選択される少なくとも一つの手段を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 請求項8に記載の電子写真感光体、ならびに帯電手段、露光手段、現像手段および転写手段を有することを特徴とする電子写真装置。
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