JP2009012720A - 倒立車輪型移動体、及びその制御方法 - Google Patents

倒立車輪型移動体、及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】利便性を向上することができる倒立車輪型移動体、及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様にかかる倒立車輪型移動体は、右駆動輪18、左駆動輪20をを回転可能に支持する右車台17、左車台19と、右駆動輪18、左駆動輪20を回転駆動するモータ34、36と、右アーム14及び左アーム16を介して右車台17、左車台19に対して回動可能に支持された車体12と、輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられた感圧センサ45と、一定速度より速く走行している場合に、感圧センサ45からの出力に基づいて輸送対象が降車すると判定されると、モータ34、36を制御して、速度を低下させる制御部80と、を備え、速度の絶対値が閾値よりも低くなった後、転倒防止動作を実施させるものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は倒立車輪型移動体、及びその制御方法に関する。
倒立車輪型移動体は、通常、左右の駆動輪を駆動して安定状態を維持するように重心位置を修正しつつ、移動を行なうように制御している。移動体に人、物等の輸送対象を載せることによって、簡便に輸送することが可能になる。このような移動体では、急停止、又は急加速すると、転倒してしまうおそれがある。そのため、走行中の転倒を防止するために、副車輪を設けたものが開示されている(特許文献1)。
例えば、特許文献1の乗物では、副車輪は駆動輪の前後方向に配置されている。そして、アクチュエータによって伸縮するストラットの端部に副車輪が設けられている。モーメントを検出する検出器により傾斜を検知する。この検知された傾斜に応じて、アクチュエータによってストラットを展開して、副車輪を地面と接触させている。
特表2000−514680号公報
このような倒立車輪型移動体は、人の生活の中に入り込むことを想定した乗物である。したがって、その乗り心地がよいほど、車椅子のような通常の車両と同様に考えてしまう。このため、フィードバック制御しながら、倒立安定を図っていることを、搭乗者が忘れる可能性がある。倒立車輪型移動体は、搭乗者がうっかり足を地面につくと、移動体は搭乗者の重心移動により前傾姿勢になる。このような場合、倒立安定を保つため、前傾した角度を元の角度に復帰させようする。したがって、移動体は前方に加速して、前進する。その結果、ついた足に車両が衝突してしまうおそれがある。また、搭乗者が移動体に搭乗した場合に限らず、輸送対象が物である場合についても同様の問題が発生する。すなわち、輸送対象が移動体から降車するときに、移動体が前傾姿勢になってしまうため、前進してしまうという問題点がある。
このような問題点に対して、搭乗者にシートベルトを設けて義務化することなども考えられるが、人の生活に溶け込むことを想定した車両コンセプトから外れてしまう。また、不意の降車時に上記の前進を防ぐために、搭乗者に技量が要求されてしまっては、乗物としての使いやすさが低減してしまう。このように、従来の倒立車輪型移動体では、降車時における利便性を向上することが困難であるという問題点がある。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、利便性を向上することができる倒立車輪型移動体、及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる倒立車輪型移動体は、操作者の操作に応じた指令入力にしたがって移動して、輸送対象を輸送する倒立車輪型移動体であって、車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、転倒防止動作を行う第2の駆動部と、前記倒立車輪型移動体が一定速度より速く走行している場合に、前記センサからの出力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定されると、前記第1の駆動部を制御して、前記倒立車輪型移動体の速度を低下させる制御部と、を備え、前記輸送対象が降車すると判定された場合に、前記制御部が、前記倒立車輪型移動体の速度の絶対値が閾値よりも低くなった後、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるものである。これにより、速度が低下した後に、転倒防止動作が実行されるため、安全性が向上する。よって、様々な場所で利用することができ、利便性を向上することができる。
本発明の第2の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記制御部が、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるものである。これにより、誤って降車すると判断することを防止できるため、不要なときに転倒防止動作が実施するのを防ぐことができる。よって、利便性を向上することができる。
本発明の第3の態様にかかる倒立車輪型移動体は、操作者の操作に応じた指令入力にしたがって移動して、輸送対象を輸送する倒立車輪型移動体であって、車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、転倒防止動作を行う第2の駆動部と、前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させる制御部と、を備えるものである。これにより、誤って降車すると判断することを防止できるため、不要なときに転倒防止動作が実施するのを防ぐことができる。よって、利便性を向上することができる。
本発明の第4の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するような目標傾斜角度を設定し、前記制御部が前記目標傾斜角度に追従するように前記第1の駆動部をフィードバック制御するものである。これにより、速やかに速度を低下させることができる。
本発明の第5の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するようなトルク指令を設定し、前記第1の駆動部が、前記トルク指令に基づいて前記車輪を回転駆動するものである。これにより、速やかに速度を低下させることができる。
本発明の第6の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記転倒防止動作を開始した後、前記車輪の駆動トルクを0にするものである。これにより、安全に降車することができる。
本発明の第7の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記車体の重心位置が低くすること、又は転倒防止部材を車体の前側に展開することによって前記転倒防止動作を実施するものである。これにより、確実に転倒を防止することができる。
本発明の第8の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、転倒防止動作を行う第2の駆動部と、を備える倒立車輪型移動体を制御する制御方法であって、前記倒立車輪型移動体が一定速度より速く走行しているか否かを判定するステップと、前記一定速度より速く走行している場合に、前記センサからの出力に基づいて前記輸送対象が降車するか否かを判定するステップと、前記輸送対象が降車すると判定されると、前記倒立車輪型移動体の速度を低下させるステップと、前記倒立車輪型移動体の速度の絶対値が閾値よりも低くなった後、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるステップと、を備えるものである。これにより、速度が低下した後に、転倒防止動作が実行されるため、安全性が向上する。よって、様々な場所で利用することができ、利便性を向上することができる。
本発明の第9の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、上記の制御方法であって、前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるステップと、をさらに備えるものである。これにより、誤って降車すると判断することを防止できるため、不要なときに転倒防止動作が実施するのを防ぐことができる。よって、利便性を向上することができる。
本発明の第10の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、転倒防止動作を行う第2の駆動部と、を備え、操作者の操作に応じた指令入力にしたがって移動して、輸送対象を輸送する倒立車輪型移動体の制御方法であって、前記倒立車輪型移動体が一定速度より速く走行しているか否かを判定するステップと、前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるステップと、を備えるものである。これにより、誤って降車すると判断することを防止できるため、不要なときに転倒防止動作が実施するのを防ぐことができる。よって、利便性を向上することができる。
本発明の第11の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、上記の制御方法であって、前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するような目標傾斜角度を設定し、前記目標傾斜角度に追従するように前記第1の駆動部をフィードバック制御するものである。これにより、速やかに速度を低下させることができる。
本発明の第12の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、上記の制御方法であって、前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するようなトルク指令を設定し、前記第1の駆動部が、前記トルク指令に基づいて前記車輪を回転駆動するものである。これにより、速やかに速度を低下させることができる。
本発明の第13の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、上記の制御方法であって、前記転倒防止動作を開始した後、前記車輪の駆動トルクを0にするものである。これにより、安全に降車することができる。
本発明の第14の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、上記の制御方法であって、前記車体の重心位置が低くすること、又は転倒防止部材を車体の前側に展開することによって前記転倒防止動作を実施するものである。これにより、確実に転倒を防止することができる。
本発明によれば、利便性を向上することができる倒立車輪型移動体、及びその制御方法を提供することを目的とする。
本実施の形態にかかる移動体は倒立振子制御によって移動する倒立車輪型移動体である。移動体は、地面に接地した車輪を駆動することによって、所定の位置まで移動する。これにより、車体上に乗っている輸送対象を輸送することができる。さらに、ジャイロセンサ等からの出力に応じて車輪を駆動することによって、倒立状態を維持することができる。さらに、輸送対象が降車するか否かを判定するためのセンサが設けられている。
発明の実施の形態1.
図1及び図2を用いて、本実施の形態にかかる移動体100の構成について説明する。図1は移動体100の構成を模式的に示す側面図であり、図2は移動体100の構成を模式的に示す正面図である。
図2に示されるように、移動体100は、倒立車輪型の移動体(走行体)であり、右駆動輪18と、左駆動輪20と、右車台17と、左車台19と、右アーム14と、左アーム16と、車体12、を備えている。車体12は、右駆動輪18、及び左駆動輪20の上方に配置された移動体100の上体部である。ここで、移動体100の進行方向(図2の紙面と垂直方向)を前後方向とし、水平面において前後方向に垂直な方向を左右方向(横方向)とする。よって、図1は、進行方向前側から移動体100を見た図であり、図2は、左側から移動体100を見た図である。
右アーム14、及び左アーム16は、関節を有するスイングアームである。通常の走行時には、右アーム14、及び左アーム16は、図2に示すように、伸びた状態になっている。そして、車体12の傾斜角度に応じて、右アーム14、及び左アーム16が駆動される。具体的には、地面の傾斜角に応じて車体12が左右に傾斜したとき、一方のアームを駆動して、車体12を水平にする。例えば、水平な地面を走行中に、右駆動輪18のみが段差に乗り上げたり、地面が右上がりの傾斜面に変わったりしたとする。この場合、右駆動輪18と左駆動輪20との間で、水平方向に対する高さが変化する。すなわち、右駆動輪18が左駆動輪20よりも高くなる。このため、右アーム14を縮めて、車体12の傾斜角を調整する。例えば、右アーム14の関節を駆動して、右アーム14をくの字型に曲げる。これにより、右アーム14が短くなるので、横方向(左右方向)において車体12を水平にすることができる。また、右アーム14、及び左アーム16は、搭乗者が降車するときに、転倒防止動作を実行する。なお、右アーム14、及び左アーム16の構成については後述する。
右車台17の側面側には、地面と接地する右駆動輪18が設けられている。左車台19の側面側には、地面と接地する左駆動輪20が設けられている。右駆動輪18と左駆動輪20は、同軸上で回転する一対の車輪である。地面と接地する右駆動輪18と左駆動輪20とが回転することによって、移動体100が移動する。
右駆動輪18及び右アーム14の間には、右車台17が配置されている。右車台17は、右マウント26を備えている。右アーム14と右駆動輪18との間には右マウント26が配置されている。右マウント26は、右アーム14の側端に固定されている。右車台17は、車軸30を介して右駆動輪18を回転可能に支持する。右駆動輪18は、車軸30を介して右輪駆動モータ34の回転軸C1に固定されている。右輪駆動モータ34は、右マウント26内に固定され、車輪用駆動部(アクチュエータ)として機能する。即ち、右輪駆動モータ34が右駆動輪18を回転駆動する。
左駆動輪20及び左アーム16の間には、左車台19が配置されている。左車台19は、左マウント28を備えている。左アーム16と左駆動輪20との間には左マウント28が配置されている。左マウント28は、左アーム16の側端に固定されている。左マウント28は、車軸32を介して左駆動輪20を回転可能に支持する。左駆動輪20は、車軸32を介して左輪駆動モータ36の回転軸C2に固定されている。左輪駆動モータ36は、左マウント28内に固定され、車輪用駆動部(アクチュエータ)として機能する。即ち、左輪駆動モータ36が左駆動輪20を回転駆動する。右駆動輪18と左駆動輪20との間には、右車台17、及び左車台19が配置されている。なお、右駆動輪18、及び左駆動輪20を同軸上にするため、右車台17を左車台19に固定してもよい。
右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36は例えば、サーボモータである。尚、車輪用アクチュエータは、電気的なモータに限らず、空圧、油圧を使用したアクチュエータでもよい。
また、右マウント26は、右輪エンコーダ52を備えている。右輪エンコーダ52は、右駆動輪18の回転量としての回転角を検出する。左マウント28は、左輪エンコーダ54を備えている。左輪エンコーダ54は、左駆動輪20の回転量としての回転角を検出する。
左アーム16は、左マウント28を介して左駆動輪20の側端に取り付けられている。
左アーム16は、上関節91、上リンク92、下関節93、及び下リンク94を有している。上リンク92、及び下リンク94は棒状の部材である。上リンク92、及び下リンク94はほぼ同じ長さの剛体である。上関節91、及び下関節93は、回転関節である。
下リンク94が左マウント28に連結されている。すなわち、下リンク94の下端に左マウント28が取り付けられている。左マウント28は下リンク94を回動可能に支持している。さらに、下リンク94には、下関節93が設けられている。下リンク94は、下関節93を介して上リンク92と連結されている。すなわち、下リンク94の上端に設けられた下関節93が上リンク92の下端に配置される。
下関節93は、下関節モータ95を有している。下関節モータ95が駆動されると、上リンク92が回転する。すなわち、下関節モータ95を駆動すると、下リンク94に対する上リンク92の角度が変化する。このように、下関節93は、左アーム16の途中に設けられている。すなわち、下関節93は、上リンク92と下リンク94との間に設けられている。上リンク92は、下関節モータ95の回転軸C5に固定されている。
上リンク92の上端には、上関節91が設けられている。上関節91は、上リンク92と車体12とを連結する。上関節91を介して、左アーム16が車体12と連結される。このように、左アーム16の上端には、上関節91が設けられている。そして、上関節91は、上関節モータ96を有している。上関節モータ96を介して車体12が左アーム16に取り付けられている。そして、上関節モータ96が駆動されると、車体12が回転する。すなわち、上関節モータ96を駆動すると、上リンク92に対する車体12の角度が変化する。車体12は、上関節モータ96の回転軸C3に固定されている。
上関節91、及び下関節93が駆動することによって、車体12の姿勢が変化する。このように、左アーム16は、車体12及び左駆動輪20を連結するリンク機構である。よって、左アーム16の下端側が、左駆動輪20の回転軸C2に接続され、上端側が車体12の回転軸C3に接続される。左アーム16は、2つの回転関節を有する2自由度のアーム機構となっている。すなわち、左アーム16は、複数の関節を有するアーム機構であり、車体12と、右車台17とを連結している。
左アーム16の長手方向は、回転軸C2に対して垂直である。すなわち、下リンク94の長手方向と、回転軸C2とは直交する。通常の走行時では、上リンク92と下リンク94とが鉛直方向に沿って配置されている。従って、下関節モータ95の回転角度が、上リンク92と下リンク94とが平行になるように固定されている。この左アーム16を介して、車体12が回転軸C2に対して回転可能に支持される。回転軸C2と回転軸C5は、下リンク94の長さに応じた距離だけ隔てて、平行に配置される。回転軸C3と回転軸C5は、上リンク92の長さに応じた距離だけ隔てて、配置される。また、通常の走行時では、回転軸C3は回転軸C5と平行になっている。
右アーム14は、右マウント26を介して右駆動輪18の側端に取り付けられている。
右アーム14は、上関節61、上リンク62、下関節63、下リンク64を有している。上リンク62は上関節61を介して車体12に連結されている。また、下リンク64は、右車台17に連結されている。そして、下リンク64と上リンク62とは、下関節63を介して連結されている。下関節63は、下関節モータ65を有している。上関節61は上関節モータ66を有している。このように、右アーム14は、左アーム16と同様に、2関節を有する2自由度のアーム機構である。右アーム14の構成については左アーム16と同様であるため、説明を省略する。なお、右アーム14の下関節モータ65の回転軸を回転軸C4とする。また、上関節モータ66は、回転軸C3周りに回転する。
右アーム14の上関節61、及び下関節63が駆動することによって、車体12の姿勢が変化する。このように、右アーム14は、車体12及び右駆動輪18を連結するリンク機構である。よって、右アーム14の下端側が、右駆動輪18の回転軸C1に接続され、上端側が車体12の回転軸C3に接続される。右アーム14は、2つの回転関節を有する2自由度のアーム機構となっている。すなわち、右アーム14は、複数の関節を有するアーム機構であり、車体12と、右車台17とを連結している。
右アーム14の長手方向は、回転軸C1に対して垂直である。すなわち、下リンク64の長手方向と、回転軸C1とは直交する。通常の走行時では、上リンク62と下リンク64とが同軸上に配置されている。従って、側面視において、上リンク62と下リンク64とが一直線になるように、下関節モータ65の回転角度が固定されている。この右アーム14を介して、車体12が回転軸C1に対して回転可能に支持される。また、通常の走行時には、回転軸C1、回転軸C3、及び回転軸C4は平行になっている。
ここで、右アーム14の上関節モータ66と左アーム16の上関節モータ96とは、鉛直方向に沿って配置されている。すなわち、右アーム14の上関節モータ66と左アーム16の上関節モータ96は、共通の回転軸C3を有している。また、通常の走行時には、右アーム14の下関節モータ65と左アーム16の下関節モータ95とは、同軸上に配置されている。すなわち、上関節モータ66の回転軸C4は上関節モータ96の回転軸C5と同じ高さになっている。
このように、右アーム14には、上関節モータ66と下関節モータ65とが取り付けられ、左アーム16には、上関節モータ96と下関節モータ95とが取り付けられている。上関節モータ66、96は、上リンク62、92に対する車体12の角度を可変にする。下関節モータ65は、下リンク64に対する上リンク62の角度を可変にし、下関節モータ95は、下リンク94に対する上リンク92の角度を可変にする。すなわち、上関節モータ66と下関節モータ65とは、右アーム14の関節の角度を制御する駆動部(アクチュエータ)である。上関節モータ96と下関節モータ95とは、左アーム16の関節の角度を制御する駆動部(アクチュエータ)である。従って、右アーム14、及び左アーム16が駆動することによって、右車台17、及び左車台19に対する車体12の位置を変化させることができる。上関節モータ66、96と下関節モータ65、95とは、例えば、サーボモータであり、車体12の姿勢角を制御する。尚、モータの動力をギアやベルトやプーリなどを介して伝達してもよい。そして、それぞれのモータを駆動することによって、車体12の高さが変化する。これにより、移動体100の車高を変えることができる。
上関節モータ66及び上関節モータ96が駆動すると、右アーム14及び左アーム16に対する台座70の角度が変化する。これにより、回転軸C3を回転中心として、台座70を前後方向に回転することができる。回転軸C3は回転軸C1及びC2と平行であり、回転軸C1及びC2の上方に位置する。回転軸C3と回転軸C1との間に右アーム14が設けられている。回転軸C3と回転軸C2との間に左アーム16が設けられている。下関節モータ65は、下リンク64に対して上リンク62を回転軸C4周りに回転させる。下関節モータ95は、下リンク94に対して上リンク92を回転軸C5周りに回転させる。また、回転軸C4は、回転軸C3と回転軸C1との間に位置し、回転軸C5は回転軸C3と回転軸C2との間に位置する。この回転軸C3には、上関節モータ66及び上関節モータ96が設けられている。即ち、右アーム14及び左アーム16が姿勢を制御するためのスイングアームとなる。なお、通常の走行時には、回転軸C1〜回転軸C5は水平になっており、移動体100の左右方向と平行になっている。
車体12は、台座70、支柱72、ジャイロセンサ48、及び搭乗席22を有している。平板状の台座70は、上関節モータ66及び上関節モータ96を介して、それぞれ右アーム14及び左アーム16と取り付けられている。台座70の対向する側面には、右アーム14及び左アーム16が設けられている。即ち、右アーム14及び左アーム16の間に、台座70が配置される。
台座70には、バッテリーモジュール44と、センサ58が収納されている。センサ58は、例えば、光学式の障害物検知センサであり、移動体100の前方に障害物を検知すると、検知信号を出力する。また、センサ58は、障害物センサ以外のセンサであってもよい。例えば、センサ58として、加速度センサを用いることも可能である。もちろん、センサ58として、2以上のセンサが用いられていてもよい。センサ58は移動体100の状態に応じて変化する変化量を検出する。例えば、センサ58は、並進方向における移動体100の速度を測定する。バッテリーモジュール44は、センサ58、ジャイロセンサ48、右輪駆動モータ34、左輪駆動モータ36、上関節モータ66、上関節モータ96、下関節モータ65、下関節モータ95、制御部80等に対して電力を供給する。
車体12の台座70上には、ジャイロセンサ48が設けられている。ジャイロセンサ48は、車体12の傾斜角に対する角速度を検出する。ここで、車体12の傾斜角は、移動体100の重心位置が車軸30、32の鉛直上方に伸びる軸からの傾斜度合いであり、例えば移動体100の進行方向前方に車体12が傾斜している場合を「正」とし、移動体100の進行方向後方に車体12が傾斜している場合を「負」として表わす。
また、進行方向の前後方向に加えて、左右方向の傾斜角速度はロール、ピッチ、ヨーの3軸のジャイロセンサ48を用いて測定される。このように、ジャイロセンサ48は、台座70の傾斜角の変化を、車体12の傾斜角速度として測定する。もちろん、ジャイロセンサ48は他の箇所に取り付けられていてもよい。ジャイロセンサ48で測定された傾斜角速度は、移動体100の姿勢の変化に応じて変化する。即ち、傾斜角速度は、車軸の位置に対する車体12の重心位置に応じて変化する変化量である。従って、外乱などによって、車体12の傾斜角度が急激に変化すると、傾斜角速度の値が大きくなる。ジャイロセンサ48で検出された傾斜角速度に基づいて、車体の傾斜角度が指定される。ここで、鉛直方向を基準とする前後方向の傾斜角度を車体傾斜角度とする。
台座70の中央近傍には、支柱72が設けられている。この支柱72によって、搭乗席22が支持されている。即ち、搭乗席22は、支柱72を介して台座70に固定されている。搭乗席22は、搭乗者が座ることができる椅子の形状を有する。
搭乗席22の側面には、操作モジュール46が設けられている。操作モジュール46には、操作レバー(図示せず)及びブレーキレバー(図示せず)が設けられている。操作レバーは、搭乗者が移動体100の走行速度や走行方向を調整するための操作部材である、搭乗者は、操作レバーの操作量を調整することによって移動体100の移動速度を調整することができる。また、搭乗者は、操作レバーの操作方向を調整することによって移動体100の移動方向を指定することができる。移動体100は、操作レバーに加えられた操作に応じて、前進、停止、後退、左折、右折、左旋回、右旋回することができる。搭乗者がブレーキレバーを倒すことによって、移動体100を制動することができる。移動体100の進行方向は、車軸30、32と垂直な方向になる。操作者が操作モジュール46を操作することで、操作者による操作に応じた指令入力(入力指令値)が入力される。この指令入力は、目標速度や目標加速度に対応する。例えば、操作レバーを前後に倒すことによって、前後進指令が制御部80に入力される。
搭乗席22の座面上には感圧センサ45が設けられている。この感圧センサ45の上に搭乗者が座る。したがって、感圧センサ45と接触した状態で、搭乗者が搭乗席22に搭乗している。感圧センサ45は、搭乗者の重量によって加わる圧力を検出する。ここで、感圧センサ45で検出された圧力を座席感圧とする。
感圧センサ45や、ジャイロセンサ48は、搭乗者が降車するかを判定するために設けられている。例えば、通常の走行時では、搭乗者の質量によって所定の圧力が感圧センサ45に加わる。一方、降車しようとする際、搭乗者が腰を浮かすため、感圧センサ45から搭乗者が離れていく。したがって、感圧センサ45に加わる圧力が低下する。感圧センサ45からの出力に基づいて、搭乗者が降車するか否かを判定することができる。具体的には、感圧センサ45で検出された座席感圧と閾値とを比較する。そして、座席感圧が閾値よりも小さい場合、降車すると判定する。
あるいは、ジャイロセンサ48からの出力に基づいて推定された車体傾斜角度によって、降車するか否かを判定する。例えば、前後方向の車体傾斜角度が大きい場合、搭乗者が降車すると判定される。すなわち、搭乗者が降車しようとする場合、前屈みになる。この場合、車体12が前方向に傾斜して、車体傾斜角度が大きくなる。したがって、ジャイロセンサ48で推定された車体傾斜角度に基づいて、降車するか否かを判定することができる。具体的には、車体傾斜角度と閾値とを比較する。そして、車体傾斜角度が閾値よりも大きい場合、降車すると判定される。すなわち、車体12が鉛直方向から移動方向前方に一定角度以上傾斜している場合、搭乗者が、降車すると判定されることができる。
このように、感圧センサ45、及びジャイロセンサ48は、搭乗者が降車するかを判定するために設けられている。ジャイロセンサ48、及び感圧センサ45は、輸送対象である搭乗者の状態に応じて出力が変化する。したがって、ジャイロセンサ48、又は感圧センサ45からの出力に基づいて搭乗者が降車するか否かを判定することができる。もちろん、ジャイロセンサ48、及び感圧センサ45の両方を用いて降車するか否かを判定してもよい。降車すると判定されると、通常の走行処理を行う通常走行モードから、転倒防止動作を転倒防止モードに移行する。なお、降車時の処理については、後述する。
さらに、搭乗席22の背もたれ部分には、制御部80が実装されている。制御部80は、搭乗者が操作モジュール46に対して行なった操作に追従して、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36を制御し、移動体100の走行(移動)を制御する。搭乗席22の座面は台座70の上面と平行に配置されている。制御部80は、操作モジュール46での操作に応じて、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36を制御する。これにより、操作モジュール46での操作に応じた指令入力に追従するように右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が駆動する。
制御部80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信用のインターフェースなどを有し、移動体100の各種動作を制御する。そして、この制御部80は、例えばROMに格納された制御プログラムに従って各種の制御を実行する。制御部80は、周知のフィードバック制御により、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36を相互に独立して所定の角度に制御する。操作モジュール46での操作に応じた指令入力にしたがって、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が回転する。例えば、操作モジュール46には、操作レバーの倒れ角を測定するセンサが設けられている。操作モジュール46は、操作レバーの倒れ角、倒れ角の変化量によって、加速度や目標速度を算出する。すなわち、操作レバーの倒れ角が大きくなるほど、加速度や目標速度が大きくなる。そして、所望の加速度、及び目標速度となるように、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が制御される。
また、制御部80には、ジャイロセンサ48や感圧センサ45からの出力信号が入力される。制御部80は、感圧センサ45からの出力に基づいて、搭乗者が降車するか否かを判定する。具体的には、感圧センサ45からの出力値を閾値と比較する。そして、閾値よりも出力値が低い場合は、搭乗者が降車すると判定する。
さらに、制御部80は、右アーム14、及び左アーム16の各関節の角度を制御する。各関節は、それぞれ独立して駆動する。右アーム14、及び左アーム16が駆動することによって、移動体100の姿勢が変化する。すなわち、制御部80は、移動体100の高さ、及び左右方向の傾斜角を制御する。
例えば、右アーム14、又は左アーム16を駆動すると、台座70を左右方向に傾斜することができる。即ち、移動体100の車体12をロール方向(前方推進方向に平行な移動体100の前後軸周り)に自立的に揺動傾斜させることができる。例えば、右アーム14の上関節モータ66、及び下関節モータ65を駆動し、右アーム14をくの字型に屈曲させる。具体的には、上関節モータ66、及び下関節モータ65を反対方向に一定角度回転させる。これにより、回転軸C3と、回転軸C1とが接近する。移動体100の右側の車高が低くなる。このように、右アーム14と左アーム16とを独立して駆動することによって、搭乗者の乗り心地を向上することができる。具体的には、傾斜や段差がある地面であっても、左右方向において車体12を水平にすることができる。すなわち、左右方向に車体12が傾くのを防ぐことができ、乗り心地を向上することができる。
例えば、水平な地面を走行している間は、右アーム14、及び左アーム16を伸ばした状態とする。すなわち、回転軸C1から回転軸C3まで距離と、回転軸C2から回転軸C3までの距離を同じにする。これにより、回転軸C3が水平になり、車体12が左右方向において水平となる。そして、水平な地面を走行中に右駆動輪18が段差に乗り上げたり、地面が傾斜面に変わったりすると、右駆動輪18が左駆動輪20よりも高くなる。回転軸C3が右上がりに傾斜し、車体12が左右方向に傾く。ここで、車体12の左右方向の傾斜を防ぐため、上述のように右アーム14を駆動させる。これにより、右アーム14がくの字状に屈曲して、回転軸C1と回転軸C3とが近づく。一方、左アーム16は伸長しているため、回転軸C2と回転軸C3とは離れている。このため、回転軸C3の傾きが変化して、車体12を水平にすることができる。
具体的には、ジャイロセンサ48からの出力によって、車体12が左右方向に傾斜していることが検知される。ジャイロセンサ48からの出力に応じて制御部80が、一方のアームを駆動する。すなわち、制御部80は、傾斜して高くなっている方のアームを駆動する。例えば、車体12の右側が高くなっている場合、制御部80は、右アーム14の各関節を制御する。下関節モータ65、及び上関節モータ66が駆動して、右アーム14が屈曲する。さらに、車体12の傾斜角に応じた長さだけ、右アーム14を屈曲させる。すなわち、上関節61、及び下関節63を、左右方向における車体12の傾斜角度に応じた回転角度だけ駆動する。これにより、回転軸C3が水平になり左右方向において車体12が水平になる。もちろん、車体12の左側が高くなっている場合、左アーム16を同様に駆動する。このように、右アーム14、及び左アーム16は、車体12の水平方向の傾きを修正するスイングアームとなる。
さらに、搭乗者が降車する際、制御部80は、右アーム14と左アーム16との両方を駆動して、転倒防止動作を実行する。例えば、図3(a)のように、右アーム14、及び左アーム16が伸びている状態から、右アーム14、及び左アーム16をくの字状に屈曲させる。これにより、図3(b)に示すように、車体12が下方に移動して、車高が低くなる。なお、図3は、移動体100のアームの動作を説明する側面図である。ここでは、回転軸C4と回転軸C5との高さが一致するように各関節を回転させる。すなわち、回転軸C4と回転軸C5が同一水平面に含まれるようになる。これにより、左右方向において車体12が水平になったまま、車体12の重心位置が低くなる。換言すると車体12の重心位置が回転軸C1、C2に接近する。よって、移動体100の車高を下げることができる。すなわち、車体12の最も高い箇所が地面に近づき、座面が低くなる。これにより、車体重心が低くなるので、車体12が転倒するのを防止することができる。
さらに、図3(b)の状態では、下関節63が前方に突出している。車体12よりも前方に突出した下関節63が、前方への転倒を防ぐ転倒防止部となる。すなわち、移動体100が前方に大きく傾いた場合、転倒防止部である下関節63が地面と接触する。このため、車体12の転倒を防止することができる。また、下関節93が後方に突出している。車体12よりも後方に突出した下関節93が、後方への転倒を防ぐ転倒防止部となる。すなわち、移動体100が後方に大きく傾いた場合、転倒防止部である下関節93が地面と接触する。このため、車体12の転倒を防止することができる。このように、転倒防止部が前後方向に展開すること、及び車体12の重心位置を下げることによって、転倒防止動作が実施される。
ここで、右アーム14と左アーム16とを同じ角度だけ、反対方向に回転させる。すなわち、図3(a)から図3(b)に移行するとき、下関節63は、反時計周りに回転し、下関節93は時計回りに回転する。また、下関節63と下関節93の回転角度を同じにする。さらに、上関節61は、時計回りに回転し、上関節91は反時計回りに回転する。そして、上関節61と上関節91の回転角度を同じにする。これにより、右アーム14と左アーム16とが反転した構成となる。すなわち、図3(b)の状態で、移動体100を横から見ると、右アーム14と左アーム16は回転軸C3から地面に伸びた垂線に対して反転している。そして、回転軸C1と回転軸C2を結ぶ車軸上に、回転軸C3が配置されている。さらに、各関節を同期して駆動する。これにより、車体12が左右方向に傾斜するのを防ぐことができ、乗り心地を向上することができる。よって、安定性を向上することができる。
また、アームが屈曲した状態でも、図3(b)に示すように、下関節63、93は、回転軸C1,C2よりも高くなっている。すなわち、下関節63、93を前後に突出させているため、転倒時に地面と最初に接触する箇所を高くすることができる。このように、回転軸C1,C2よりも上方において、下関節63、93が前後方向に突出している。従って、アーム14、16の下関節63、93が乗り上げることによる転倒を防ぐことができる。すなわち、転倒時に地面と最初に接触する箇所である下関節63、93は、地面から一定距離隔てて配置される。これは、アームを屈曲させて、下関節63、93を車体12の前後に突出させていることに起因している。換言すると、両アームの長さ、及び関節角度を最適化することで、下関節63、93の地面に対するクリアランスを確保することができる。これにより、下関節63、93が車体12よりも前後に突出させても、乗り上げによる転倒を防ぐことができる。従って、段差等がある地面において、転倒を防ぐことができる。なお、地面と接触する箇所に弾性体などを設けて、衝撃を吸収してもよい。
搭乗者が搭乗席から降りる際、前後方向における車体12の重心位置の変化が大きくなる。すなわち、搭乗者の動作によって、車体12の重心位置が大きく変動する。このため、倒立を維持することが困難になり、不安定になる。したがって、上記の転倒防止動作を実行することにより、降車時に大きく車体12の重心位置が変化する場合でもあっても、転倒するのを防ぐことができる。速やかに降車することができ、降車時の利便性を向上することができる。うっかり降車した場合や、とっさに降車した場合でも、転倒するのを防ぐことができるため、利便性を向上することができる。
搭乗者が車体12から降車するとき、搭乗席22から前方に移動する。このとき、車体12が前傾姿勢になり、車体傾斜角度が大きくなる。このため、倒立状態を維持するためのフィードバック制御を行うと、車体12が加速して、搭乗者に衝突してしまう。制御部80は、このような事態を防ぐための処理を行っている。この処理については、後述する。
制御部80による制御について図4を用いて説明する。図4は、制御部80の制御を説明するためのブロック図である。まず、通常の走行を行うための処理について説明する。図4に示すように、制御部80は、走行制御モジュール81と、姿勢制御モジュール82とを有している。制御部80は、走行制御モジュール81と姿勢制御モジュール82とを統括的に制御する。走行制御モジュール81は、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36を制御するアンプを有している。走行制御モジュール81は、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36とに駆動信号を出力して、右駆動輪18、及び左駆動輪20をフィードバック制御する。具体的には、右輪エンコーダ52と、左輪エンコーダ54で測定された測定値が走行制御モジュール81に入力される。また、走行制御モジュール81には、倒立を安定させるため、ジャイロセンサ48からの傾斜角速度が入力されている。さらに、走行制御モジュール81には、操作モジュール46による操作に応じた指令入力が入力される。そして、走行制御モジュール81は、測定値、指令入力及び傾斜角速度に基づいて、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36を駆動する。このように、走行制御モジュール81は、右駆動輪18、及び左駆動輪20をフィードバック制御する。これにより、移動体100は、操作モジュール46での操作に応じて移動する。よって、倒立状態で安定して走行することができる。ここでのフィードバック制御としては公知の制御方法を用いることができる。
例えば、通常の走行時では、倒立を維持するため、目標傾斜角度を0°としている。すなわち、右アーム14、及び左アーム16が鉛直方向になる傾斜角度を目標傾斜角度としている。また、ジャイロセンサ48からの出力から、現在の車体傾斜角度を推定する。目標傾斜角度と現在の車体傾斜角度との差分に所定のフィードバックゲインを乗じて、倒立制御値を算出する。さらに、操作モジュール46からの入力に応じた指令入力によって目標速度を求める。また、エンコーダ52、54から出力から、移動体100の現在速度を推定する。そして、目標速度と現在速度との差分に所定のフィードバックゲインを乗じて、移動制御値を求める。そして、移動制御値と倒立制御値とを加算することによって、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36を駆動するための駆動制御値が算出される。そして、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36とは、この駆動制御値に基づいた駆動トルクで駆動する。このように、走行制御モジュール81は、目標傾斜角度、及び目標速度を指令値とし、この指令値に追従するようフィードバック制御する。
姿勢制御モジュール82は、移動体100の姿勢を制御する。すなわち、姿勢制御モジュール82は、右アーム14、及び左アーム16の各関節のモータを駆動するためのアンプを有している。姿勢制御モジュール82は、制御信号を出力して、右アーム14、及び左アーム16の姿勢を制御する。具体的には、姿勢制御モジュール82には、ジャイロセンサ48から、車体12の傾斜角速度を示す検出信号が入力される。すなわち、ジャイロセンサ48で検出された車体12の傾斜角速度の値が姿勢制御モジュール82に入力される。そして、ジャイロセンサ48で検出された傾斜角速度によって、車体12が左右方向に傾斜していることが検知される。車体12が左右方向に傾斜している場合、右アーム14、又は左アーム16を駆動する。ここでは、車体12が高くなっている方のアームを駆動して、傾斜角度を修正する。すなわち、姿勢制御モジュール82が傾斜角度を打ち消すように一方のアームを制御する。これにより、左右方向における傾斜角度の変化が低減するため、安定して走行することが可能になる。搭乗者の乗り心地を向上することができる。
また、降車時において、姿勢制御モジュール82は、右アーム14、及び左アーム16の駆動を制御する。これにより、車高を下げることができる。すなわち、図3(a)から図3(b)に示す状態となり、車体12の重心位置が低くなる。制御部80には、感圧センサ45、及びジャイロセンサ48からの出力が入力されている。制御部80は、降車するか否かを判定する判定部85を有している。判定部85は、感圧センサ45、及びジャイロセンサ48からの出力に基づいて、搭乗者が降車するか否かを判定する。具体的には、制御部80は、ジャイロセンサ48からの出力に基づいて、車体傾斜角度を推定する。そして、車体傾斜角度と閾値とを比較する。車体傾斜角度が閾値を超えている場合、降車すると判定する。すなわち、車体12が前後方向に大きく傾斜している場合、搭乗者が降車すると判定する。あるいは、感圧センサ45で検出された座席感圧が閾値よりも低くなった場合、降車すると判断する。
次に、図5を用いて、降車時における制御について説明する。図5は、上記の制御方法を示すフローチャートである。図5を用いて、降車するための降車処理を行う制御サイクルについて説明する。すなわち、通常走行モードから降車時の転倒防止モードに移行するときに制御について説明する。まず、移動体100が走行しているときの車体傾斜角度を推定する(ステップS101)。車体傾斜角度は、ジャイロセンサ48から出力される傾斜角速度の積算によって推定することができる。車体傾斜角度は、例えば、一定周期で推定される。そして、移動体100の速度と閾値Aとを比較する(ステップS102)。すなわち、移動体100が一定速度以上で走行しているか否かを判定する。例えば、センサ58やエンコーダ52、54からの出力に基づいて、判定される。まず、移動体100の速度が一定速度を越えていない場合について説明する。
移動体100の速度が閾値Aよりも低い場合、車体傾斜角度と閾値Bを比較する(ステップS103)。すなわち、前後方向における傾斜角度が閾値B以上であるかを判定する。例えば、右アーム14、及び左アーム16の方向が、鉛直方向から大きく傾いている場合、車体傾斜角度が閾値Bを越える。車体傾斜角度が閾値Bを越えていない場合、搭乗者が降車しないと判定される。この場合、通常処理を行い(ステップS104)、次のサイクルに戻る。すなわち、通常の走行を行うための処理を行い、ステップS101に戻る。
車体傾斜角度が閾値Bを越えている場合、搭乗者が降車する可能性があると判定される。すなわち、降車しようとする場合、搭乗者が車体12上で、体重を移動する。このため、車体傾斜角度が大きくなる。このような場合、降車する可能性があると判定される。車体傾斜角度が閾値Bを越えていた場合、前後進指令入力があるか否かを判定される(ステップS105)。すなわち、操作モジュール46からの指令入力に基づいて、前後進指令入力があるか否かが判定される。具体的には、操作レバーが前方向、又は後方向に傾いている場合は、前後進指令入力があると判定される。前後進指令入力がある場合、車体傾斜角度が閾値Bを越えていても、搭乗者が降車しないと判定される。すなわち、前後進指令入力がある場合、その前後進指令入力によって、移動体100が加減速する。このため、車体傾斜角度が閾値Bを越えてしまうことがある。したがって、車体傾斜角度が閾値Bを越えていても、前後進指令入力がある場合、降車しないと判定する。この場合、通常処理を行い(ステップS104)、次のサイクルに戻る。
前後進指令入力がない場合、降車と判断する(ステップS106)。すると、進行方向と逆の指令値を設定する(ステップS107)。すなわち、移動方向に対して後傾するような、目標傾斜角度を設定する。これにより、移動体100が速やかに減速する。具体的には、目標傾斜角度を0°から後方にずらすとともに、目標速度を0にする。これにより、車体12が進行方向と反対に傾斜するよう制御される。すなわち、車体12が後傾姿勢になるように、目標傾斜角度が負の値に設定される。この目標傾斜角度、及び目標速度に追従するように走行制御モジュール88が制御を行う。このように、目標傾斜角度、及び目標速度を変更することにより、速やかに減速することができる。進行方向と反転するような目標傾斜角度を設定する。降車と判断されたときの車体傾斜角度と、鉛直方向を基準として反転するような目標傾斜角度を与える。移動方向に対して前傾していた車体12が、徐々に後傾姿勢に移行していく。
なお、降車すると判定された場合、車体12が移動方向と逆に傾斜するようなトルク指令を設定してもよい。モータ34、36が、このトルク指令に基づいて右駆動輪18、左駆動輪20を回転させる。すなわち、モータ34、36の駆動トルクをトルク指令値に設定して、右駆動輪18、左駆動輪20を回転駆動する。これにより、上記と同様に、移動体100が後傾姿勢となり、速やかに減速する。そして、トルク指令を設定した後、制御部80が、安定倒立するように、モータ34、36をフィードバック制御する。例えば、予め定められた所定の期間だけ、移動方向と逆に傾斜するようなトルク指令で右駆動輪18、左駆動輪20を回転させる。その後、安定倒立するように、フィードバック制御する。このように、目標傾斜角度の代わりにトルク指令を与えることによっても、速やかに減速することができる。
そして、移動体100の速度絶対値を閾値Dと比較し、かつ車体傾斜角度を閾値Eと比較する。(ステップS108)。そして、速度の絶対値が閾値Dよりも小さくなり、かつ車体傾斜角度が閾値Eよりも小さくなったら、転倒防止動作を実施する(ステップS109)。すなわち、速度が一定範囲内に含まれ、かつ車体傾斜角度が一定範囲内に含まれた場合、転倒防止を実行する。なお、速度絶対値に対する閾値Dは、ステップS101の閾値Aよりも小さくなっている。速度絶対値、及び車体傾斜角度のいずれか一方でも、一定範囲以内に含まれない場合、ステップS108に戻る。そして、速度の絶対値が閾値Dよりも小さくなり、かつ車体傾斜角度が閾値Eよりも小さくなるまで、ステップS107、及びステップS108の処理を繰り返す。このとき、指令値を一定としてもよく、あるいは、指令値を速度に応じて変化させるようにしてもよい。
ステップS109では、右アーム14、及び左アーム16を駆動して、図3(b)に示すように、車高を低くする。右アーム14、及び左アーム16の各関節が所定の角度まで回転したら、転倒防止動作が完了する。そして、転倒防止動作が完了したら、駆動トルクを0にする(ステップS110)。すなわち、駆動トルクを即座に0にする。移動体100が慣性で移動して行き、やがて移動体100の移動が停止する。一定速度以下で移動していた移動体100が、駆動トルクを0にするときには、閾値Dよりも低い速度になっている。よって、駆動トルクを0にした後、移動体100にかかる慣性力がほとんど0になる。このため、ステップS109以降は、移動体100はほとんど移動してない。
なお、ステップS109、及びステップS110の動作を並行して実施してもよい。すなわち、転倒防止動作を実施しながら、駆動トルクを低下させていく。この場合、例えば。転倒防止動作を開始した直後に、駆動トルクを低下させるようにする。なお、転倒防止動作が完了した後、駆動トルクを0にすることが好ましい。あるいは、転倒防止動作の完了を確認してから、駆動トルクを0にしてもよい。このように、前後進指令入力の有無に基づいて降車か否かを判断している。
ここで、ステップS107、及びステップS108での移動体100の動作について図6を用いて詳細に説明する。図6は、移動体100の並進方向の動作をモデル化した図である。図6では、車体12の重心位置を代表して示している。なお、図6では、左方向に移動体100が移動しているものとして説明する。また、ここでは、前後方向の並進移動について説明する。ここでは、車体12が移動方向前方に傾いている状態で、車体傾斜角度が正になる。移動体100が通常の移動をしている場合、図6(a)に示すように、車体12が前傾姿勢になっている。すなわち、前後方向において、車体12の重心位置が回転軸C1、C2よりも移動方向前側にずれている。この場合、車体傾斜角度が正の値になる。通常の走行時では、目標傾斜角度が0に設定されている。図6において、目標傾斜角度が一点鎖線によって示されている。車体12の重心位置が車軸の直上になるように、制御部80がフィードバック制御する。これにより、右駆動輪18、及び左駆動輪20が回転して、前方に移動する。すなわち、目標傾斜角度に追従するように、右駆動輪18、及び左駆動輪20の回転がフィードバック制御される。なお、前後進指令入力がある場合、前後進指令入力に基づいて加減速するようにフィードバック制御する。通常の走行時は、上記のように移動している。
そして、ステップS107で指令値が設定されると、目標傾斜角度が変わる。具体的には、目標傾斜角度が0から負の値になる。この場合、車体12の重心位置が車軸よりも後方になるよう、移動体100が加速する。すなわち、車体12が後傾姿勢になるようにフィードバック制御される。このため、順方向の駆動トルクが与えられ、右駆動輪18、及び左駆動輪20の角速度が大きくなる。なお、順方向の駆動トルクとは、移動方向前方の加速度を大きくするためのトルクである。ここで、移動体100の目標速度が0に設定されている。このため、右駆動輪18、及び左駆動輪20の角速度が大きくなり、車体傾斜角度が0近傍になると、速度が0に近くなる。移動体100が加速していくと、目標速度0に追従するように減速する。従って、車体傾斜角度が目標傾斜角度に追従するように徐々に後傾姿勢に近づいていくとともに、速度が小さくなっていく。これにより、図6(b)に示すように、車軸上に車体12の重心位置が移動する。図6(b)に示す状態では、速度の絶対値が閾値Dよりも小さくなり、かつ車体傾斜角度が閾値Eよりも小さくなる。そして、図6(b)に示す状態から転倒防止動作を行う。
このように制御することで、移動体100が十分に減速した後に、転倒防止動作が実施される。すなわち、車体傾斜角度が小さくなるとともに移動体100がほぼ停止した後に、右アーム14、及び左アーム16が駆動する。従って、車高が下がった状態で、移動体100がほとんど移動しない。これにより、前後方向に突出した右アーム14、及び左アーム16が、障害物などに衝突するのを防ぐことができる。例えば、右アーム14や左アーム16が地面に乗り上げたり、壁などに衝突したりすることを防止することができる。よって、降車時において、安全に停止することができる。また、降車しようとした場合であっても、移動体100が加速し続けることがない。すなわち、速度が速やかに低下するため、慣性力がほぼ0になる。慣性力がほぼ0になった後に、駆動トルクが0になる。降車時に不安定になった移動体100が慣性力で移動するのを防ぐことができる。搭乗者のみならず周囲の人に対して安全な停車が可能になる。このため、移動体100を使用するエリアを広くすることができ、利便性を向上することができる。すなわち、安全性が向上するため、周囲に人が多数いるような場所であっても安全な停車が可能になる。これにより、様々な場所で使用することができ、利便性を向上することができる。
なお、上記の例では、指令入力がない場合を降車と判定したが、指令入力がある場合を降車と判定してもよい。例えば、指令入力(指令入力値)が一定値以下である場合、降車すると判断してもよい。あるいは、停車するという指令入力がある場合、降車すると判断してもよい。
次に、移動体100の速度が一定速度を越えている場合について説明する。移動体100が一定速度を越えている場合、感圧センサ45で測定された座席感圧と閾値Fとを比較する(ステップS111)。そして、座席感圧が閾値Fよりも低い場合、降車すると判断する(ステップS112)。すなわち、座席感圧が閾値Fよりも低い場合、搭乗者が降車するために体重移動をしたものとみなす。一方、座席感圧が閾値F以上の場合、通常処理を行い(ステップS104)、次のサイクルに移る。
座席感圧が閾値よりも低く、降車すると判定された場合、移動方向と逆の指令値を設定する(ステップS113)。これにより、移動体100が速やかに減速する。ステップS107と同様に目標傾斜角度と、目標速度とを設定する。具体的には、目標傾斜角度を負にするとともに目標速度を0にする。また、ステップS113では、ステップS107よりも移動体100の速度が大きいため、目標傾斜角度の絶対値をステップS107における目標傾斜角度の絶対値よりも大きくする。すなわち、鉛直方向からの傾斜角度のずれを大きくする。換言すると、ステップS107と比べてより後傾するような目標傾斜角度を設定する。ステップS113における目標傾斜角度の絶対値はステップS107の目標傾斜角度の絶対値よりも大きくなる。このように、速度に応じて、目標傾斜角度の絶対値を変える。具体的には、降車時に設定する目標傾斜角度の値を、移動体100の速度に応じて変更する。そして、速度が大きいほど、より移動方向後方に傾くような目標傾斜角度を設定する。このように制御することで、速やかに減速することができる。なお、目標傾斜角度の代わりにトルク指令を与える場合、トルク指令を速度に応じて変えてもよい。もちろん、トルク指令は、一定の値でもよい。
そして、移動体100の速度絶対値と閾値とを比較し、かつ車体傾斜角度を閾値と比較する。(ステップS114)。そして、速度の絶対値が閾値Dよりも小さくなり、かつ車体傾斜角度が閾値Eよりも小さくなったら、転倒防止動作を実行する(ステップS115)。すなわち、速度が一定範囲内に含まれ、かつ車体傾斜角度が一定範囲内に含まれた場合、転倒防止を実行する。そして、転倒防止動作を実行した後、駆動トルクを0にする(ステップS116)。なお、ステップS114〜ステップS116については,ステップS108〜ステップS110と同様の動作であるため、詳細な説明を省略する。
このように制御することで、上記と同様の効果を得ることができる。例えば、閾値A以上で移動していた移動体100が、駆動トルクを0にするタイミングで、閾値Dよりも低い速度になっている。よって、駆動トルクを0にした後、移動体100にかかる慣性力がほとんど0になる。即ち、安全性を向上することができ、より利便性が高くなる。また、一定速度以上で移動している移動体100を速やかに減速することができる。よって、速やかに降車することができ、利便性を向上することができる。さらに速度が閾値Aを越えている場合は、座席感圧を用いて降車か否かを判断している。これにより、より正確に降車するか否かを判定することができる。よって、利便性を向上することができる。
なお、本実施の形態において、ステップS102で速度が閾値Aを越えていない場合、速やかに転倒防止動作を行ってもよい。すなわち、ステップS107、及びステップS108の処理を省略することができる。このように制御しても安全な降車を速やかに行うことができる。移動体100の速度が一定速度を越えていない場合、車体傾斜角度、及び前後進指令入力の両方を用いて、降車するか否かを判定する。これにより、搭乗者が意図する降車か、意図しない降車かを判定することができる。例えば、前後進指令入力がない場合に、車体傾斜角度が閾値Bを越えると、搭乗者の意図しない降車であると判断される。すなわち、不注意の降車と判断する。このような場合、転倒防止動作を行った後、駆動トルクを0にする。一定速度以下で移動しているため、転倒防止動作を行った後、指令値を変更しない場合でも、地面に乗り上げたり、障害物に衝突することなどがない。よって、速やかに駆動トルクを0にした場合でも、安全な降車を速やかに行うことができ、利便性を向上することができる。また、前後進指令入力がある場合、降車すると判定されない。したがって、急な加減速により車体傾斜角度が閾値を越えてしまった場合、転倒防止動作が実施されない。誤って降車すると判断することを防止できるため、不要なときに転倒防止動作が実施するのを防ぐことができる。すなわち、急な加減速を行なった場合において、車体傾斜角度が急に傾いてしまっても、降車と判断されない。これにより、搭乗者が移動したいと考えている場合において通常の走行を妨げることがなくなる。このため、利便性を向上することができる。
なお、上記の説明では、転倒防止動作として、右アーム14、及び左アーム16を駆動する例を示したが、転倒防止動作はこれに限られるものではない。すなわち、転倒防止機構は、アーム機構に限られるものでない。例えば、前後方向に突出する補助輪(従動輪)を転倒防止機構としてもよい。この場合、伸縮可能なストラットの先端に補助輪を取り付ける。そして、ストラットを伸長させて補助輪を車体12よりも前後方向に突出させる。もちろん、安全バーのような機構を駆動してもよい。本実施の形態では、様々な転倒防止機構を用いることができる。補助輪や安全バーなどの転倒防止部材を車体12の前側、及び後側に展開して、転倒防止動作を行ってもよい。あるいは車体12の重心位置を下げて転倒防止動作を行ってもよい。これにより、確実に転倒を防止することができる。もちろん、2種類以上の転倒防止機構を組み合わせて動作させてもよい。
なお、ステップS107、及びステップS113では、目標傾斜角度を負の値になるように設定している。すなわち、鉛直方向を基準とすると、降車と判断した時の車体傾斜角度と反対方向になるような目標傾斜角度を設定している。このように制御することで、移動体100が速やかに減速する。これにより、安全性、及び利便性を向上することができる。もちろん、減速するための制御は、上記の制御に限られるものではない。例えば、車体の重心位置を推定して、釣り合うように車体の目標傾斜角度を推定してもよい。このような方法は、特開2007−11634に開示されている。具体的には、車体12に加わる外力により発生する回転軸C1,C2回りの慣性モーメントである外力を推定する。そして、車体12の重心の回転軸C1、C2回りの重力モーメントが推定した外力モーメントと釣り合う車体傾斜角度を目標傾斜角度に設定する。このように制御することによって、速やかに減速することができる。あるいは、目標速度を負の値にしてもよい。すなわち、移動方向が逆になるような目標速度を設定してもよい。
発明の実施の形態2.
本実施の形態にかかる移動体100の制御方法について、図7を用いて説明する。図7は本実施の形態にかかる移動体100の制御方法を示すフローチャートである。なお、移動体100の基本的構成、及び動作は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
図7は、指令入力にしたがって前後進している場合における処理を示している。指令入力にしたがって前後進している場合(ステップS201)、速度を閾値Gと比較する(ステップS202)。すなわち、移動体100が一定速度以上で移動しているか否かを判定する。閾値Gは、実施の形態1の閾値Aと異なる値でもよく、同じ値でもよい。そして、移動体100の速度が、閾値Gを越えている場合、座席感圧と閾値Hを比較する(ステップS203)。一方、移動体100の並進速度が、閾値Gを越えていない場合、通常の処理を行う(ステップS204)。ステップS204の後は、実施の形態1と同様に次サイクルを繰り返す。すなわち、ステップS201に戻る。
ステップS203において、座席感圧が閾値Hを越えていないと判定された場合、降車と判断する(ステップS205)。そして、実施の形態1と同様に、移動方向と逆の指令値を設定する(ステップS206)。例えば、目標傾斜角度の負の値に設定するとともに、目標速度を0に設定する。一方、ステップS203において、座席感圧が閾値Hを越えていると判定された場合、通常の処理を行う(ステップS204)。
指令値を設定したら、速度絶対値を閾値Iと比較するとともに、車体傾斜角度を閾値Jと比較する(ステップS207)。速度絶対値が閾値Iよりも小さく、かつ車体傾斜角度が閾値Jよりも小さい場合は、転倒防止動作を実行する(ステップS208)。それ以外の場合は、ステップS206に戻る。転倒防止動作を実行した後、駆動トルクを0にする(ステップS209)。なお、ステップS205〜ステップS209のそれぞれは、実施の形態1のステップS111〜ステップS115と同様であるため説明を省略する。
このように制御することによって、実施の形態1と同様の効果を得ることができる。すなわち、指令値にしたがって前後進している場合、一定速度以上で移動していることが推定される。したがって、速やかに減速することができる。また、減速した後に、転倒防止動作を開始しているため、降車時の安全性を向上することができる。よって、利便性を向上することができる。
なお、実施の形態1、2では、座席感圧、又は車体傾斜角度に基づいて、降車するか否かを判定したが、これに限るものではない。降車するために設けられているセンサの他の例について図8を用いて説明する。図8は、移動体100の構成を模式的に示す側面図である。図8では、2例のセンサが示されている。
図8では、搭乗者47が足を載せる足載せ台41が移動体100に設けられている。そして、足載せ台41の上に、感圧センサ42を配置している。感圧センサ42は、搭乗者47の足裏から受ける足裏感圧を検出する。したがって、感圧センサ42は、搭乗者47の状態によって出力が変化する。例えば、降車する際、搭乗者47は、足を足載せ台41から地面に降ろそうとする。したがって、足裏感圧が低下する。よって、感圧センサ42で検出された足裏感圧が閾値以下となった場合に、降車すると判定することができる。
さらに、足載せ台41に設けられた遮蔽センサ43を用いることもできる。遮蔽センサ43は、搭乗者の足で覆われたことを光学的に検知する。遮蔽センサ47は、搭乗者の状態によって出力が変化する。受光面等が搭乗者47の足で覆われた場合、遮蔽センサ43がONする。遮蔽センサ43を適当な位置に配置することによって、降車するか否かを判定することができる。例えば、搭乗時と降車時とで足を移動する。このような足の移動を検知できる位置に遮蔽センサ43を配置する。遮蔽センサ43を設ける箇所は、足載せ台41に限られるものではない。移動体100の前側部分であることが好ましい。すなわち、搭乗者47の降車動作によって、ON/OFFを切り替えることができるように、遮蔽センサ43を配置する。これにより、搭乗者の状態によって出力が変化する。よって、降車するか否かを判定することができる。もちろん、2以上のセンサを組み合わせて降車するか否かを判定してもよい。同じタイプのセンサを2以上も設けてよい。
なお、上記の説明では、2輪型の移動体100について説明したが、車輪の数は、これに限られるものではない。1輪型の移動体でもよく、3以上の車輪を有する移動体であってもよい。さらに、上記の説明では、搭乗席22を有する移動体100について説明したが、物体運搬用の移動台車であってもよい。したがって、輸送対象は物、人のいずれであってもよい。物が車体12から降ろす時である降車時においても、上記の制御を実行することができる。もちろん、移動ロボットなどのその他の移動体であってもよい。さらに、搭乗者以外の者が操作を行ってもよい。この場合、遠隔操作で移動させることができる。
本発明の実施の形態にかかる移動体の構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の構成を示す正面図である。 本実施の形態にかかる移動体の転倒防止動作を説明するための側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の制御系の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1にかかる移動体の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1にかかる移動体の並進方向の動作をモデル化した図である。 本発明の実施の形態2にかかる移動体の制御方法を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態にかかる移動体のセンサ例を模式的に示す側面図である。
符号の説明
12 車体、14 右アーム、16 左アーム、17 右車台、18 右駆動輪、
19 左車台、20 左駆動輪、22 搭乗席、
26 右マウント、28 左マウント
30 車軸、32 車軸、34 右輪駆動モータ、36 左輪駆動モータ
41 足載せ台、42 感圧センサ、43 遮蔽センサ、44 バッテリーモジュール、45 感圧センサ、46 操作モジュール、47 搭乗者、
48 ジャイロセンサ、52 右輪エンコーダ、54 左輪エンコーダ
61 上関節、62 上リンク、63 下関節、64 下リンク、65 下関節モータ、
66 上関節モータ、70 台座、72 支柱、
80 制御部、81 走行制御モジュール、82 姿勢制御モジュール、85 判定部、
91 上関節、92 上リンク、93 下関節、94 下リンク、95 下関節モータ、
96 上関節モータ、100 移動体、

Claims (14)

  1. 操作者の操作に応じた指令入力にしたがって移動して、輸送対象を輸送する倒立車輪型移動体であって、
    車輪を回転可能に支持する車台と、
    前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
    前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
    前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、
    転倒防止動作を行う第2の駆動部と、
    前記倒立車輪型移動体が一定速度より速く走行している場合に、前記センサからの出力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定されると、前記第1の駆動部を制御して、前記倒立車輪型移動体の速度を低下させる制御部と、を備え、
    前記輸送対象が降車すると判定された場合に、前記制御部が、前記倒立車輪型移動体の速度の絶対値が閾値よりも低くなった後、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させる倒立車輪型移動体。
  2. 前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記制御部が、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させる請求項1に記載の倒立車輪型移動体。
  3. 操作者の操作に応じた指令入力にしたがって移動して、輸送対象を輸送する倒立車輪型移動体であって、
    車輪を回転可能に支持する車台と、
    前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
    前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
    前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、
    転倒防止動作を行う第2の駆動部と、
    前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させる制御部と、を備える倒立車輪型移動体。
  4. 前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するような目標傾斜角度を設定し、前記制御部が、前記目標傾斜角度に追従するように前記第1の駆動部をフィードバック制御する請求項1乃至3のいずれかに記載の倒立車輪型移動体。
  5. 前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するようなトルク指令を設定し、前記第1の駆動部が、前記トルク指令に基づいて前記車輪を回転駆動する請求項1乃至3のいずれかに記載の倒立車輪型移動体。
  6. 前記転倒防止動作を開始した後、前記車輪の駆動トルクを0にする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体。
  7. 前記車体の重心位置が低くすること、又は転倒防止部材を車体の前側に展開することによって前記転倒防止動作を実施する請求項1乃至5のいずれか1項に倒立車輪型移動体。
  8. 車輪を回転可能に支持する車台と、
    前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
    前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
    前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、
    転倒防止動作を行う第2の駆動部と、を備える倒立車輪型移動体を制御する制御方法であって、
    前記倒立車輪型移動体が一定速度より速く走行しているか否かを判定するステップと、
    前記一定速度より速く走行している場合に、前記センサからの出力に基づいて前記輸送対象が降車するか否かを判定するステップと、
    前記輸送対象が降車すると判定されると、前記倒立車輪型移動体の速度を低下させるステップと、
    前記倒立車輪型移動体の速度の絶対値が閾値よりも低くなった後、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるステップと、を備える倒立車輪型移動体の制御方法。
  9. 前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるステップと、をさらに備える請求項8に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  10. 車輪を回転可能に支持する車台と、
    前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
    前記輸送対象を乗せるために設けられ、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
    前記車体上から前記輸送対象が降車するか否かを判定するために設けられ、前記車体上の輸送対象の状態に応じて出力が変化するセンサと、
    転倒防止動作を行う第2の駆動部と、を備え、操作者の操作に応じた指令入力にしたがって移動して、輸送対象を輸送する倒立車輪型移動体の制御方法であって、
    前記倒立車輪型移動体が一定速度より速く走行しているか否かを判定するステップと、
    前記倒立車輪型移動体が前記一定速度以下で走行している場合に、前記センサからの出力、及び前記指令入力に基づいて前記輸送対象が降車すると判定し、前記第2の駆動部を制御して、前記転倒防止動作を実施させるステップと、を備える倒立車輪型移動体の制御方法。
  11. 前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するような目標傾斜角度を設定し、前記目標傾斜角度に追従するように前記第1の駆動部をフィードバック制御する請求項8乃至10のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  12. 前記輸送対象が降車すると判定された場合、前記車体が移動方向と逆に傾斜するようなトルク指令を設定し、前記第1の駆動部が、前記トルク指令に基づいて前記車輪を回転駆動する請求項8乃至10のいずれかに記載の倒立車輪型移動体。
  13. 前記転倒防止動作を開始した後、前記車輪の駆動トルクを0にする請求項8乃至12のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  14. 前記車体の重心位置が低くすること、又は転倒防止部材を車体の前側に展開することによって前記転倒防止動作を実施する請求項8乃至13のいずれか1項に倒立車輪型移動体の制御方法。
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