JP2007168603A - 同軸二輪移動台車 - Google Patents
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Abstract
【課題】同軸二輪移動台車において、停止時の制動距離を短くすると共に、安定した緊急停止を可能とする。
【解決手段】同軸二輪移動台車は、駆動輪と、操作部と、障害物検知部と、駆動輪を駆動制御する制御部を備え、当該台車の移動中に、ユーザが当該台車の停止を指示した場合には操作部が、障害物の存在が検知された場合には障害物検知部が、制御部に停止指示信号を出力する。制御部は、当該信号に基づき、現在の車速に−1を乗じた値を目標車速に設定すると共に、目標車速に応じた回転数で駆動輪を駆動させる。このため、車体に対して、進行方向と反対の方向に進むように力が加わることになり、停止時の制動距離が短くなる。また、目標車速は、車体が停止するまで逐次0に近づくように変化される。制御部により車体の姿勢が制御されながら目標車速が変化されるため、安定した姿勢での車体の緊急停止が可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】同軸二輪移動台車は、駆動輪と、操作部と、障害物検知部と、駆動輪を駆動制御する制御部を備え、当該台車の移動中に、ユーザが当該台車の停止を指示した場合には操作部が、障害物の存在が検知された場合には障害物検知部が、制御部に停止指示信号を出力する。制御部は、当該信号に基づき、現在の車速に−1を乗じた値を目標車速に設定すると共に、目標車速に応じた回転数で駆動輪を駆動させる。このため、車体に対して、進行方向と反対の方向に進むように力が加わることになり、停止時の制動距離が短くなる。また、目標車速は、車体が停止するまで逐次0に近づくように変化される。制御部により車体の姿勢が制御されながら目標車速が変化されるため、安定した姿勢での車体の緊急停止が可能となる。
【選択図】図4
Description
本発明は、車体が姿勢制御される同軸二輪移動台車に関する。
同軸二輪移動台車において、進行方向と直交する同軸上の左右に配置される駆動輪を回転することにより、姿勢制御されるものがある。
このような同軸二輪移動台車において、一定速度で移動中に停止する場合、外部のブレーキを使用すると、駆動輪の回転に基づく姿勢制御を適正に行なうことが困難であった。その結果、停止により車体の姿勢が崩れ、車体が転倒する恐れがあった。そこで、転倒を防ぐため、姿勢制御下で車体の停止処理を行なう場合、車体の目標車速が0m/sに設定されていた。
姿勢制御下で車体を停止させる同軸二輪移動台車において、例えば、安全且つ確実な急停止を行なうことが可能な人用移動機器が知られている(例えば、特許文献1参照)。当該機器は、左右の駆動輪を制御駆動することで前後方向のバランスの保持のための姿勢制御と走行制御とを行う走行制御部を備えている。当該機器は、さらに、車体の前傾モーメントよりも大きな復元モーメントを発生させる駆動トルクを駆動輪に与える制動制御部と、走行速度を検出する速度検出手段とを備え、制動制御部は障害物検知手段から出力される障害物検知距離と検出された速度とに応じて制動量を変更する。
また、搬送する荷物や人の安定した姿勢を保持しつつ、車体を停止させる同軸二輪移動台車において、走行状態が搬送者の意思と異なる場合に、搬送者の意思を重視して加速の意思や減速の意思等を検出し、搬送者の重心の移動を強制的に生じさせて、搬送体の姿勢の維持を図る搬送体が知られている(例えば、特許文献2参照)。当該搬送体は、搬送体の走行状態である通常走行状態、加速状態および減速状態のうちから1つを選択する状態選択手段を備え、車輪の回転角速度に応じた信号の極性の正負及び状態選択手段からの信号に基づき、筐体の傾き角度に応じた信号に対する目標値信号を発生させ、目標値信号と筐体の傾き角度に応じた信号との差の信号に基づき車輪を駆動する。
また、停止による転倒等の危険を回避する同軸二輪移動台車において、体重移動によって左右方向への旋回操作を簡単且つ確実に行うことができる車両が知られている(例えば、特許文献3参照)。当該車両は、左右方向に所定間隔をあけて同軸上に配置され且つ少なくとも一部に弾性変形可能な流体室が設けられた2個の車輪を備え、車体に搭乗した人の重心移動により2個の車輪の流体室間の回転半径に差異を生じさせて操舵される。流体の一具体例は空気である。当該車両は、車両の傾斜角度等に基づき、車両のバランス制御が緊急に必要であると判断した場合、車輪を駆動する電動モータへの通電を瞬時に停止することにより、急速に減速する。また、緊急なバランス制御が不要な場合に車両を減速させる際、当該車両は、電動モータへの通電を間欠的に停止することにより、徐々に減速する。
さらに、駆動輪等を駆動するモータにおいて、モータを最大の加速度で減速させるため、緊急停止信号を入力した場合、入力直前のモータ速度指令値から単位処理時間毎に一定の減速量で減速するモータ速度指令を出力する緊急停止速度指令制御部を含む緊急停止制御方式が知られている(例えば、特許文献4参照)。
特開2004−276727号公報
特開2005−162104号公報
特開2004−345608号公報
特開平4−113402号公報
しかしながら、従来の技術では、緊急に車体を停止させる場合、目標速度が0m/sに設定されるだけでは、停止処理後の制動距離を短くすることが難しいものとなっていた。また、特許文献1に記載の技術では、安全且つ確実な急停止が可能であったが、制動距離を短くすることが困難であった。また、特許文献2に記載の技術では、車輪の回転角速度に応じた信号の極性の正負に基づいて車輪を駆動し、筐体の傾き角度を制御することができ、安全な搬送体の停止が可能であった。しかしながら、搬送体を安全に停止させることだけでなく、制動距離を短くすることは困難であった。また、特許文献3に記載の技術では、減速時に電動モータへの通電が瞬時に停止したり、間欠的に停止したりするため、安定した状態で車両を停止させることは難しいものとなっていた。
さらに、特許文献4に記載の技術では、モータ速度指令の値(回転指令量)と、実際のモータ速度(回転量)との間には差異があるため、当該方式を同軸二輪移動台車に適用し、車体の姿勢制御及び車速制御を行ないつつ、停止時の制動距離を短くすると共に、安定した緊急停止を実現することはできなかった。
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、停止時の制動距離を短くすると共に、安定した緊急停止を可能とする同軸二輪移動台車を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、同軸上の左右に配置された駆動輪と、車体の姿勢を感知する姿勢感知センサと、車速を計測する速度センサと、前記姿勢感知センサからの信号に基づいて、前記駆動輪を駆動制御することにより、前後方向のバランスを保持するための姿勢制御手段と、目標車速を設定すると共に、前記速度センサにより計測される車速が目標車速となるように車速制御を行なうための車速制御手段と、を備えた同軸二輪移動台車において、前記車速制御手段は、所定の車速で移動中に車体を制動して停止させる場合、制動中の車速に−1を乗じた値を目標車速に逐次設定し、前記目標車速は、車体が停止するまで逐次零に近づくように変化されるものである。
請求項1の発明によれば、車速制御手段は、台車が所定の車速で移動している間に、車体を制動して停止させる必要が生じた場合、制動中の車速に−1を乗じた値を目標車速に逐次設定される。このため、制動時には、車体に対して、進行方向と反対の方向に進むように力が加わることになる。その結果、移動中の車体を速やかに停止させることができ、制動距離を短くすることが可能となる。
また、目標車速は、車体が停止するまで逐次零に近づくように変化される。姿勢制御手段により車体の姿勢が制御されながら目標車速が変化されるため、緊急に停止を開始した場合であっても、安定した姿勢で車体を停止させることが可能となる。
本発明の一実施形態に係る同軸二輪移動台車について、図1乃至図6を参照して説明する。図1は、同軸二輪移動台車(以下、移動台車という)の構成を示す。移動台車1は、同軸上の左右に配置された駆動輪2a、2bと、駆動輪2a、2bのそれぞれを駆動するモータ3a、3bと、モータ3a、3bのそれぞれの駆動力を駆動輪2a、2bに伝える回転軸4a、4bとを備える。モータ3a、3bは筐体5内に配置される。駆動輪2a、2bは、同軸上に配置された異なる回転軸にそれぞれ取り付けられる。
図2は、移動台車1の電気的構成を示す。移動台車1は、車体の姿勢を感知するジャイロセンサ6及び重力センサ7(姿勢感知センサ)と、車速を計測する速度センサ8と、ユーザが移動台車1を操作するために用いる操作部11と、障害物の存在を検知する障害物検知部12とを備える。また、移動台車1は、駆動輪2a、2bを回転させるモータ3a、3bと、モータ3a、3bを駆動制御するモータ駆動部10を有し、さらに上記各センサと各部を制御する制御部9を備える。制御部9は、CPU等を含む制御回路からなる。
ジャイロセンサ6は、筐体5(車体)が傾く速度、すなわち車体が回転軸4a、4bを中心に回転する角速度ωを逐次計測するためのセンサである。ジャイロセンサ6は、計測結果に基づく信号を制御部9に逐次出力する。ジャイロセンサ6は、素早い車体の動きに対応することができる。
車体の傾斜角θを測る場合、ジャイロセンサ6だけを用いて傾斜角θを算出することが可能である。ジャイロセンサ6により、変化する角速度ωを逐次計測し、この計測により得られた角速度ωを積分することにより傾斜角θが求められる。この傾斜角θを足し合わせれば、最終的な傾斜角θを算出することができる。こうして求められた傾斜角θは積分誤差を含む。
重力センサ7は、傾斜角θを正確に求めるためのセンサである。重力センサ7は加速度センサである。例えば、重力センサ7が圧電型加速度センサである場合、重力センサ7は圧電素子で構成される。重力センサ7が水平な状態から傾けられた場合、圧電素子は重力により変形する。この変形に基づいて傾斜角θが計測される。傾斜角θに基づく信号が重力センサ7から制御部9に出力される。重力センサ7は、素早く動かされた場合、その出力が慣性による信号であるのか又は重力による信号であるのかを区別することができない。このため、車体が素早く動いた場合、重力センサ7は正確な傾斜角θを求めることができない。
上下方向、左右方向及び前後方向の車体の傾斜角θを測るためにジャイロセンサ6が3個配置される。そして、前後方向及び左右方向の傾斜角θを測るジャイロセンサ6の出力を補正するため、重力センサ7がジャイロセンサ6と組み合わされて2個配置される。このようにして、車体が素早く動いた場合、制御部9は、ジャイロセンサ6の出力を用いて、重力センサ7の出力を補正することにより、車体の傾斜角θを求める。その結果、車体が傾斜する速度に関わりなく、正確な傾斜角θを求めることが可能となる。また、車体がゆっくり動いた場合、制御部9は、重力センサ7からの出力を用いて、ジャイロセンサ6の出力を補正することにより、車体の正確な角速度ωを求める。
速度センサ8は、モータ3a、3bにより回転される駆動輪2a、2bの回転速度を逐次計測する。当該計測に基づき、駆動輪2a、2bの角速度ωR、ωL及び車速が算出される。速度センサ8は、計測結果に基づく信号を制御部9に逐次出力する。モータ駆動部10は、モータ駆動回路で構成される。モータ駆動部10は、制御部9からの信号に基づいてモータ3a、3bを駆動する。
操作部11は、ユーザの操作に基づき、移動台車1の各種動作を指示する信号を制御部9に出力するための回路である。例えば、移動台車1が荷物運搬用である場合、操作部11は、ユーザが各種動作を指示するための各種キーを備え、各種キーの操作に基づいて赤外線信号を出射するリモコンと、このリモコンからの赤外線信号を受光する赤外線受光回路で構成される。操作部11により制御部9に指示される移動台車1の動作には、前進、後進、左旋回、右旋回、加速、減速、停止が含まれる。例えば、ユーザが車体を緊急停止させるために操作部11を操作した場合、操作部11は、車体の停止を指示する停止指示信号を制御部9に出力する。
障害物検知部12は、障害物の存在を検知するための回路であり、例えば超音波センサで構成される。障害物検知部12は、障害物の存在を検知した場合、当該検知に基づき、車体の緊急停止を指示する停止指示信号を制御部9に出力する。
制御部9(姿勢制御手段)は、ジャイロセンサ6及び重力センサ7からの信号に基づいてモータ駆動部10に信号を出力することにより、モータ3a、3bの回転数を制御する。このようにして、モータ3a、3bにより駆動輪2a、2bが駆動制御され、車体の姿勢制御が行なわれる。また、制御部9(車速制御手段)は、所定の車速で移動台車1を走行させるため、又は移動台車1を停止させるため、操作部11又は障害物検知部12からの信号に基づき、速度センサ8により車速を計測しつつ、車速を加速又は減速させる。このようにして、制御部9によって車速制御が行なわれる。
次に、図3乃至図6を参照して、上記移動台車1の制御部9による姿勢制御及び車速制御の方法、及び、それによる移動台車1の動作について説明する。
図3(a)、(b)、(c)は、姿勢制御が行なわれた移動台車1を示す。移動台車1は、加速又は一定速度で走行中、姿勢が前向き(進行方向)に傾いている状態で移動するように重心の位置が制御されることにより、姿勢制御が行なわれる。同図(a)、(b)において、重心は破線の円で表される。
制御部9は、モータ3a、3bの駆動トルク制御を行なうことにより移動台車1の姿勢制御及び車速制御を行なう。ここで、車体の傾斜角をθ、この傾斜角の角速度をω、駆動輪2aの角速度をωR、駆動輪2bの角速度をωL、移動台車1の現在の車速をV、目標車速をVd、車体の現在の進行方向に対する旋回角度をφ、目標旋回角度をφd、時間をtとした場合、駆動トルクTを求めるための数式1は下記数1で表される。
K1からK8はそれぞれの変数に掛けられる係数である。数式1には、姿勢制御を行なうために車体の傾斜角θ及び傾斜角θの角速度ωが変数として含まれており、さらに、姿勢制御及び車速制御を行なうために駆動輪2aの角速度ωR、駆動輪2bの角速度ωL、現在の車速V、目標車速Vdが含まれている。なお、目標車速Vdは、ユーザの操作により操作部11から出力される信号や、障害物検知部12からの信号に基づいて制御部9により設定される。
制御部9は、数式1を用いた演算により、駆動トルクTを算出する。制御部9は、当該演算結果に基づく制御信号をモータ駆動部10に出力する。モータ駆動部10は、当該制御信号に基づき、駆動トルクTを発生させるようにモータ3a、3bの回転速度を駆動制御する。駆動輪2a、2bは、モータ3a、3bの回転速度に応じて駆動される。このようにして、制御部9は、姿勢制御及び車速制御に必要な変数を含む数式1を用いてモータ3a、3bの駆動トルク制御を行ない、駆動輪2a、2bを駆動制御する。その結果、駆動輪2a、2bの駆動制御により、車体の前後方向のバランスを保持するために姿勢制御が行われると同時に、車速が目標車速となるように車速制御が行なわれる。
図4(a)、(b)は、上記のように姿勢制御及び車速制御された移動台車1において、車速制御により移動台車1の停止処理が行なわれた場合の車速変化及び姿勢変化を示す。同図(a)において、縦軸は移動台車1の車速を表し、単位はm/sである。横軸は時間を表す。また実線は実際の車速を示し、破線は目標車速を示す。
図4(a)に示されるように、移動台車1が、例えば2m/sの車速で移動しているとする。このときの車体の姿勢は図4(b)における姿勢(1)に示される。移動台車1は、移動中に、車体を起こそうとする力を受ける。そこで、車体が進行方向と反対の方向(後ろ向き)に車体が倒れないようにするため、制御部9によって姿勢制御がなされ、車体が前傾する。車体が前傾する角度は、車速が増すにつれて大きくなる。
移動台車1が移動している間に、操作部11又は障害物検知部12が制御部9に停止指示信号を出力したとする。制御部9は、この停止指示信号に基づいて、時間t1に車体を制動して停止させる処理を開始する。当該処理において、制御部9は、まず車速2m/sに−1を乗じた値である−2m/sが目標車速に設定し、当該値を上記数式1の目標車速Vdに代入する。処理開始直後の車体の姿勢は、図4(b)における姿勢(2)で表される。制動を開始した場合、車体は慣性力により進行方向(前向き)に力を受ける。そこで、転倒を避けるため、制御部9により車体の姿勢は後ろ向きに傾くように姿勢制御される。具体的には、現在の車速に応じて、一旦駆動輪2a、2bの回転速度を上げる(車体を加速させる;不図示)ことにより、車体を後ろ向きに傾ける力を発生させる。車体が後ろに傾いた後、車速は減速され、車体を転倒させないように姿勢制御が行なわれる。
制動による減速中に、車速に−1を乗じた値が目標車速に逐次設定される。図4(b)における姿勢(3)に示されるように、車体が減速するにつれ、車体に加わる進行方向の力は小さくなるため、姿勢制御により傾けられる車体の傾斜角度は小さくなる。
目標車速は、車体が停止するまで逐次零に近づくように変化されて設定される。車速が0m/sに近づくに従い、目標車速も0m/sに近づき、最終的に実際の車速と目標車速が一致し、時間t2に車体は停止する。図4(b)における姿勢(4)に示されるように、停止時の車体の姿勢は姿勢制御によって直立した状態となっており、制動のために車体が転倒することはない。
図5は、移動台車1の停止処理時(制動中)に、上記のように姿勢を変化させるために制御部9が行なう姿勢制御の方法を示す。破線の円は、車体の重心を表している。移動台車1が所定の車速で移動中に制動を行なった場合、制動中、慣性によって進行方向にベクトルGfの力が車体に加わる。ここで、重力により車体にかかる力のベクトルGeとGfとを足し合わせて得られる合力をベクトルGsとする。制御部9は、車体の傾斜角が、ベクトルGsとベクトルGeとがなす角と同じになるように車体の姿勢制御を行なう。姿勢制御は、駆動輪2a、2bの回転速度を駆動制御することにより行なわれる。このような方法により、減速中に、停止処理中における車体の転倒を防ぐために姿勢制御が行なわれ、安定した車体の停止が可能となる。
図6は、上記姿勢制御の下、車速制御により移動台車1の停止処理が開始される場合の処理手順を示す。移動台車1が移動している間、障害物検知部12は、前方の障害物の有無を逐次検知している。障害物検知部12によって、車体から一定の距離に位置する障害物が検知された場合(S101でYes)、障害物検知部12が制御部9に停止指示信号を出力し、車体の停止を指令する(S102)。
障害物検知部12により障害物が検知されない場合(S101でNo)であって、ユーザが操作部11を操作して車体の停止を指示した場合(S103でYes)、操作部11が制御部9に停止指示信号を出力する(S104)。ユーザによる停止の指示がない場合、S101に戻り、障害物検知部12による障害物の検知が引き続き行なわれる(S103でNo)。
制御部9は、操作部11又は障害物検知部12からの停止指示信号に基づき、車体の停止処理を開始する(S105)。速度センサ8により計測される車速が0でない場合(S106でNo)、制御部9が、現在(停止処理開始時)の車速に−1を乗じた値を目標車速に設定する(S107)。このため、制動時には、車体に対して、進行方向と反対の方向に進むように力が加わることになる。その結果、移動中の車体を速やかに停止させることができ、制動距離を短くすることが可能となる。
また、制御部9は、ジャイロセンサ6、重力センサ7及び速度センサ8からの信号と、目標車速に基づき、制御部9がモータ3a、3bの目標回転速度を演算する(S108)。具体的には、上記の数式1に基づいて駆動トルクTが算出され、当該駆動トルクTが発生するようにモータの目標回転速度が決定される。駆動輪2a、2bは、モータ3a、3bの目標回転速度に応じて駆動される。このようにして、数式1に用いてモータ3a、3bの駆動トルクTの制御、すなわちモータの回転速度の制御を行なうことにより、車体の姿勢制御及び車速制御を同時に行なうことが可能となる。
演算後、演算結果に基づく制御信号が、制御部9からモータ駆動部10に出力される(S109)。制御信号に基づき、モータ駆動部10は、駆動トルクTが発生するようにモータ3a、3bを駆動する(S110)。車速Vが0となるまで、すなわち車体が停止するまで逐次車速制御が行なわれる。車速V=0となった場合(S106でYes)、停止処理は終了する。このようにして、目標車速Vdは、車体が停止するまで逐次零に近づくように変化される。制御部9により車体の姿勢が制御されながら目標車速が変化されるため、緊急に停止を開始した場合であっても、安定した姿勢で車体を停止させることが可能となる。
以上、本発明を適用した実施形態を説明したが、本発明はこのような実施形態に限定されるものでなく、発明の趣旨を変更しない範囲で、様々な変形が可能である。例えば、移動台車1を停止させるためだけに制動が行なわれるのではなく、移動台車1の速度を落として走行を続けるために、本実施形態を適用して制動を行なってもよい。
1 同軸二輪移動台車
2a、2b 駆動輪
3a、3b モータ
6 ジャイロセンサ(姿勢感知センサ)
7 重力センサ(姿勢感知センサ)
8 速度センサ
9 制御部(姿勢制御手段、車速制御手段)
10 モータ駆動部
11 操作部
12 障害物検知部
2a、2b 駆動輪
3a、3b モータ
6 ジャイロセンサ(姿勢感知センサ)
7 重力センサ(姿勢感知センサ)
8 速度センサ
9 制御部(姿勢制御手段、車速制御手段)
10 モータ駆動部
11 操作部
12 障害物検知部
Claims (1)
- 同軸上の左右に配置された駆動輪と、車体の姿勢を感知する姿勢感知センサと、車速を計測する速度センサと、前記姿勢感知センサからの信号に基づいて、前記駆動輪を駆動制御することにより、前後方向のバランスを保持するための姿勢制御手段と、目標車速を設定すると共に、前記速度センサにより計測される車速が目標車速となるように車速制御を行なうための車速制御手段と、を備えた同軸二輪移動台車において、
前記車速制御手段は、所定の車速で移動中に車体を制動して停止させる場合、制動中の車速に−1を乗じた値を目標車速に逐次設定し、前記目標車速は、車体が停止するまで逐次零に近づくように変化されることを特徴とする同軸二輪移動台車。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005368721A JP2007168603A (ja) | 2005-12-21 | 2005-12-21 | 同軸二輪移動台車 |
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Publication Number | Publication Date |
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