JP2009035157A - 倒立車輪型移動体、及びその制御方法 - Google Patents

倒立車輪型移動体、及びその制御方法 Download PDF

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快之 仙波
Koshi Yamada
耕嗣 山田
Takashi Deo
隆志 出尾
Takuya Segi
拓也 瀬来
Mitsuo Koide
光男 小出
Kazutoshi Sukigara
和俊 鋤柄
Chisao Hayashi
知三夫 林
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Abstract

【課題】簡便に段差を乗り越えることができる倒立車両型移動体、及びその制御方法を提供する。
【解決手段】本発明の一態様にかかる倒立車輪型移動体は、車輪を回転可能に支持する右車台17、左車台19と、右駆動輪18、左駆動輪20を回転駆動するモータ34、36と、右アーム14及び左アーム16を介して右車台17、左車台19に対して回動可能に支持された車体12と、右アーム14及び左アーム16に設けられ、右アーム14及び左アーム16の駆動によって圧縮して車体12と右車台17、左車台19との距離に応じた弾性エネルギーを蓄積するバネ機構73と、段差を乗り越える際に、バネ機構73の圧縮を解放するよう右アーム14及び左アーム16を制御する制御部80と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は倒立車輪型移動体、及びその制御方法に関する。
倒立二輪車両などの倒立車輪型移動体は、通常、左右の駆動輪を駆動して安定状態を維持するように重心位置を修正しつつ、移動を行なうように制御している(特許文献1)。特許文献1の車両(移動体)では、車両の傾斜角又は傾斜角速度を検出するセンサを設けている。そして、センサで検出された傾斜角又は傾斜角速度に応じて、車輪を制御している。
ところで、このような移動体を様々な場所で利用することが望まれる。しかしながら、移動する床面に段差などが存在すると、その段差を乗り越えることが困難であるという問題点がある。特に階段などでは、その段差が高いため、車輪の回転だけでは越えることができない。そのため、平坦な床面に移動範囲が限定され、利便性が低下してしまう。
特開平4−201793号公報
このように、従来の倒立車輪型移動体では、段差を乗り越えることが困難であるという問題点があった。
本発明は、かかる課題を解決するためになされたものであり、簡便に段差を乗り越えることができる倒立車輪型移動体、及びその制御方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様にかかる倒立車輪型移動体は、車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、前記支持部材に設けられ、前記車体と前記車台との距離を変化させる第2の駆動部と、前記車体と前記車台の間に設けられ、前記第2の駆動部の駆動によって圧縮して弾性エネルギーを蓄積する弾性部材と、前記倒立車輪型移動体が段差を乗り越える際に、前記弾性部材の圧縮を解放するよう前記第2の駆動部を制御する制御部と、を備えるものである。上記の構成では、弾性部材に蓄積された弾性エネルギーを利用して段差を乗り越えている。これにより、簡便に段差を乗り越えることができる。
本発明の第2の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、
前記第2の駆動部の動力の伝達を断続するクラッチをさらに備え、前記弾性部材の圧縮を開放するときに、前記クラッチの動力伝達を切断するものである。これにより、弾性部材の圧縮を解放する際のエネルギーロスを低減することができる。
本発明の第3の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、
前記弾性部材が取り付けられたガイド機構、をさらに備え、前記第2の駆動部を駆動することによって、前記移動体の前後方向において前記車体に対する前記弾性部材との位置が前記ガイド機構に沿って変化するものである。これにより、弾性部材と車体の位置関係が変化するため、第2の駆動部を自在に駆動することができる。
本発明の第4の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記車体の一部を移動させて、車体の重心位置を前後方向に変化させる移動機構をさらに備え、前記ガイド機構にガイドされて前記弾性部材が前記車体に対して変位した方向に、前記移動機構が車体の一部を移動させることを特徴とするものである。これにより、弾性部材の伸縮方向を鉛直方向に近づけることができるため、効率よく段差を乗り越えることができる。
本発明の第5の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記段差の高さを検出するために設けられたセンサをさらに備え、前記制御部が、前記段差の高さに応じて前記弾性部材の圧縮量を算出するものである。これにより、エネルギーのロスを低減することができる。
本発明の第6の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記弾性部材の圧縮を解放した後、着地するまでの間に、前記車輪の空転防止制御を行うことを特徴とするものである。これにより、車輪の空転を防ぐことができるため、着地の安定性を向上することができる。
本発明の第7の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の倒立車輪型移動体であって、前記倒立車輪型移動体が段差を乗り越えて着地する時の衝撃を吸収するショックアブソーバをさらに備えるものである。これにより、着地時の衝撃を緩和することができる。
本発明の第8の態様にかかる倒立車輪型移動体の制御方法は、車輪を回転可能に支持する車台と、前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、前記支持部材に設けられ、前記車体と前記車台との距離を変化させる第2の駆動部と、を備える倒立車輪型移動体の制御方法であって、前記第2の駆動部を駆動することによって、前記車体と前記車台の間に設けられた弾性部材を圧縮して弾性エネルギーを蓄積するステップと、前記倒立車輪型移動体が段差を乗り越える際に、前記弾性部材の圧縮を解放させるステップと、を備えるものである。上記の構成では、弾性部材に蓄積された弾性エネルギーを利用して段差を乗り越えている。これにより、簡便に段差を乗り越えることができる。
本発明の第9の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の制御方法であって、前記倒立車輪型移動体が、前記第2の駆動部の動力の伝達を断続するクラッチをさらに備え、前記弾性部材の圧縮を開放するときに、前記クラッチの動力伝達を切断するものである。これにより、弾性部材の圧縮を解放する際のエネルギーロスを低減することができる。
本発明の第10の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の制御方法であって、前記弾性部材が取り付けられたガイド機構が前記倒立車輪型移動体に設けられ、前記第2の駆動部を駆動することによって、前記移動体の前後方向において前記車体に対する前記弾性部材との位置が前記ガイド機構に沿って変化するものである。これにより、弾性部材と車体の位置関係が固定されなくなるため、第2の駆動部を自在に駆動することができる。
本発明の第11の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の制御方法であって、前記車体の一部を移動させて、車体の重心位置を前後方向に変化させる移動機構が前記倒立車輪型移動体に設けられ、前記弾性部材を解放する前に、前記ガイド機構にガイドされて前記弾性部材が前記車体に対して変位した方向に、前記移動機構が車体の一部を移動させることを特徴とするものである。これにより、弾性部材の伸縮方向を鉛直方向に近づけることができるため、効率よく段差を乗り越えることができる。
本発明の第12の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の制御方法であって、前記段差の高さを検出するために設けられたセンサが前記倒立車輪型移動体に設けられ、前記段差の高さに応じて前記弾性部材の圧縮量を算出するものである。これにより、エネルギーのロスを低減することができる。
本発明の第13の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の制御方法であって、前記弾性部材の圧縮を解放した後、着地するまでの間に、前記車輪の空転防止制御を行うことを特徴とするものである。これにより、車輪の空転を防ぐことができるため、着地の安定性を向上することができる。
本発明の第14の態様にかかる倒立車輪型移動体は、上記の制御方法であって、段差を乗り越えて着地する時の衝撃をショックアブソーバによって吸収するものである。これにより、着地時の衝撃を緩和することができる。
本発明によれば、簡便に段差を乗り越えることができる倒立車輪型移動体、及びその制御方法を提供することを目的とする。
本実施の形態にかかる移動体は倒立振子制御によって移動する倒立車輪型移動体である。移動体は、地面に接地した車輪を駆動することによって、所定の位置まで移動する。さらに、ジャイロセンサ等からの出力に応じて車輪を駆動することによって、倒立状態を維持することができる。これにより、操作者の操作に応じて、移動体が加減速する。また、弾性部材に蓄えられた弾性エネルギーを用いて段差を乗り越えることができる。
図1及び図2を用いて、本実施の形態にかかる移動体100の構成について説明する。図1は移動体100の構成を模式的に示す側面図であり、図2は移動体100の構成を模式的に示す正面図である。
図2に示されるように、移動体100は、倒立車輪型の移動体(走行体)であり、右駆動輪18と、左駆動輪20と、右車台17と、左車台19と、右アーム14と、左アーム16と、車体12と、を備えている。車体12は、右駆動輪18、及び左駆動輪20の上方に配置された移動体100の上体部である。ここで、移動体100の進行方向(図2の紙面と垂直方向)を前後方向とし、水平面において前後方向に垂直な方向を左右方向(横方向)とする。よって、図2は、進行方向前側から移動体100を見た図であり、図1は、左側から移動体100を見た図である。
右アーム14、及び左アーム16は、関節を有するスイングアームである。走行時において、右アーム14、及び左アーム16は、車高を調整する。さらに、車体12の傾斜角度に応じて、右アーム14、及び左アーム16が駆動される。具体的には、地面の傾斜角に応じて車体12が左右に傾斜したとき、一方、又は両方のアームを駆動して、車体12を水平にする。例えば、水平な地面を走行中に、右駆動輪18のみが段差に乗り上げたり、地面が右上がりの傾斜面に変わったりしたとする。この場合、右駆動輪18と左駆動輪20との間で、水平方向に対する高さが変化する。すなわち、右駆動輪18が左駆動輪20よりも高くなる。このため、右アーム14を縮めて、車体12の傾斜角を調整する。例えば、右アーム14の関節を駆動して、右アーム14をくの字型に曲げる。これにより、右アーム14が短くなるので、横方向(左右方向)において車体12を水平にすることができる。なお、右アーム14、及び左アーム16の構成については後述する。
右車台17の側面側には、地面と接地する右駆動輪18が設けられている。左車台19の側面側には、地面と接地する左駆動輪20が設けられている。右駆動輪18と左駆動輪20は、同軸上で回転する一対の車輪である。地面と接地する右駆動輪18と左駆動輪20とが回転することによって、移動体100が移動する。
右駆動輪18及び右アーム14の間には、右車台17が配置されている。右車台17は、右マウント26を備えている。右アーム14と右駆動輪18との間には右マウント26が配置されている。右マウント26は、右アーム14の側端に固定されている。右車台17は、車軸30を介して右駆動輪18を回転可能に支持する。右駆動輪18は、車軸30を介して右輪駆動モータ34の回転軸C1に固定されている。右輪駆動モータ34は、右マウント26内に固定され、車輪用駆動部(アクチュエータ)として機能する。即ち、右輪駆動モータ34が右駆動輪18を回転駆動する。
左駆動輪20及び左アーム16の間には、左車台19が配置されている。左車台19は、左マウント28を備えている。左アーム16と左駆動輪20との間には左マウント28が配置されている。左マウント28は、左アーム16の側端に固定されている。左マウント28は、車軸32を介して左駆動輪20を回転可能に支持する。左駆動輪20は、車軸32を介して左輪駆動モータ36の回転軸C2に固定されている。左輪駆動モータ36は、左マウント28内に固定され、車輪用駆動部(アクチュエータ)として機能する。即ち、左輪駆動モータ36が左駆動輪20を回転駆動する。右駆動輪18と左駆動輪20との間には、右車台17、及び左車台19が配置されている。なお、右駆動輪18、及び左駆動輪20を同軸上にするため、右車台17を左車台19に固定してもよい。
右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36は例えば、サーボモータである。尚、車輪用アクチュエータは、電気的なモータに限らず、空圧、油圧を使用したアクチュエータでもよい。
また、右マウント26は、右輪エンコーダ52を備えている。右輪エンコーダ52は、右駆動輪18の回転量としての回転角を検出する。左マウント28は、左輪エンコーダ54を備えている。左輪エンコーダ54は、左駆動輪20の回転量としての回転角を検出する。
左アーム16は、左マウント28を介して左駆動輪20の側端に取り付けられている。
左アーム16は、上関節91、上リンク92、下関節93、及び下リンク94を有している。上リンク92、及び下リンク94は棒状の部材である。上リンク92、及び下リンク94はほぼ同じ長さの剛体である。上関節91、及び下関節93は、回転関節である。
下リンク94が左マウント28に連結されている。すなわち、下リンク94の下端に左マウント28が取り付けられている。左マウント28は下リンク94を回動可能に支持している。さらに、下リンク94には、下関節93が設けられている。下リンク94は、下関節93を介して上リンク92と連結されている。すなわち、下リンク94の上端に設けられた下関節93が上リンク92の下端に配置される。
下関節93は、下関節モータ95を有している。下関節モータ95が駆動されると、下リンク94が回転する。すなわち、下関節モータ95を駆動すると、上リンク92に対する下リンク94の角度が変化する。このように、下関節93は、左アーム16の途中に設けられている。すなわち、下関節93は、上リンク92と下リンク94との間に設けられている。下リンク94は、下関節モータ95の回転軸C5に固定されている。
上リンク92の上端には、上関節91が設けられている。上関節91は、上リンク92と車体12とを連結する。上関節91を介して、左アーム16が車体12と連結される。このように、左アーム16の上端には、上関節91が設けられている。そして、上関節91は、上関節モータ96を有している。上関節モータ96を介して車体12が左アーム16に取り付けられている。そして、上関節モータ96が駆動されると、上リンク92が回転する。すなわち、上関節モータ96を駆動すると、車体12に対する上リンク92の角度が変化する。上リンク92は、上関節モータ96の回転軸C3に固定されている。
上関節91、及び下関節93が駆動することによって、車体12の姿勢が変化する。このように、左アーム16は、車体12及び左駆動輪20を連結するリンク機構である。よって、左アーム16の下端側が、左駆動輪20の回転軸C2に接続され、上端側が車体12の回転軸C3に接続される。左アーム16は、2つの回転関節を有する2自由度のアーム機構となっている。すなわち、左アーム16は、複数の関節を有するアーム機構であり、車体12と、右車台17とを連結している。
左アーム16の長手方向は、回転軸C2に対して垂直である。すなわち、下リンク94の長手方向と、回転軸C2とは直交する。通常の走行時では、上リンク92と下リンク94とが所定の角度で配置されている。この左アーム16を介して、車体12が回転軸C2に対して回転可能に支持される。回転軸C2と回転軸C5は、下リンク94の長さに応じた距離だけ隔てて、平行に配置される。回転軸C3と回転軸C5は、上リンク92の長さに応じた距離だけ隔てて、配置される。また、通常の走行時では、回転軸C3は回転軸C5と平行になっている。
右アーム14は、右マウント26を介して右駆動輪18の側端に取り付けられている。
右アーム14は、上関節61、上リンク62、下関節63、下リンク64を有している。上リンク62は上関節61を介して車体12に連結されている。また、下リンク64は、右車台17に連結されている。そして、下リンク64と上リンク62とは、下関節63を介して連結されている。下関節63は、下関節モータ65を有している。上関節61は上関節モータ66を有している。このように、右アーム14は、左アーム16と同様に、2関節を有する2自由度のアーム機構である。右アーム14の構成については左アーム16と同様であるため、説明を省略する。なお、右アーム14の下関節モータ65の回転軸を回転軸C4とする。また、上関節モータ66は、回転軸C3周りに回転する。
右アーム14の上関節61、及び下関節63が駆動することによって、車体12の姿勢が変化する。このように、右アーム14は、車体12及び右駆動輪18を連結するリンク機構である。よって、右アーム14の下端側が、右駆動輪18の回転軸C1に接続され、上端側が車体12の回転軸C3に接続される。右アーム14は、2つの回転関節を有する2自由度のアーム機構となっている。すなわち、右アーム14は、複数の関節を有するアーム機構であり、車体12と、右車台17とを連結している。
右アーム14の長手方向は、回転軸C1に対して垂直である。すなわち、下リンク64の長手方向と、回転軸C1とは直交する。この右アーム14を介して、車体12が回転軸C1に対して回転可能に支持される。また、通常の走行時には、回転軸C1、回転軸C3、及び回転軸C4は平行になっている。
ここで、右アーム14の上関節モータ66と左アーム16の上関節モータ96とは、同じ回転角度になっている。すなわち、側面視において、上リンク62と上リンク92とが同じ角度になっている。そして、通常の走行時には、右アーム14の下関節モータ65と左アーム16の下関節モータ95とは、同軸上に配置されている。すなわち、上関節モータ66の回転軸C4は上関節モータ96の回転軸C5と同じ高さになっている。
このように、右アーム14には、上関節モータ66と下関節モータ65とが取り付けられ、左アーム16には、上関節モータ96と下関節モータ95とが取り付けられている。上関節モータ66、96は、車体12に対する上リンク62、92の角度を可変にする。下関節モータ65は、上リンク62に対する下リンク64の角度を可変にし、下関節モータ95は、上リンク92に対する下リンク94の角度を可変にする。すなわち、上関節モータ66と下関節モータ65とは、右アーム14の関節の角度を制御する駆動部(アクチュエータ)である。上関節モータ96と下関節モータ95とは、左アーム16の関節の角度を制御する駆動部(アクチュエータ)である。従って、右アーム14、及び左アーム16が駆動することによって、右車台17、及び左車台19に対する車体12の位置を変化させることができる。上関節モータ66、96と下関節モータ65、95とは、例えば、サーボモータであり、車体12の姿勢角を制御する。尚、モータの動力をギアやベルトやプーリなどを介して伝達してもよい。上関節モータ66、96と下関節モータ65、95は減速機を有していてもよい。そして、それぞれのモータを駆動することによって、車体12の高さが変化する。これにより、移動体100の車高を変えることができる。
上関節モータ66及び上関節モータ96が駆動すると、右アーム14及び左アーム16に対する台座70の角度が変化する。回転軸C3は回転軸C1及びC2と平行であり、回転軸C1及びC2の上方に位置する。回転軸C3と回転軸C1との間に右アーム14が設けられている。回転軸C3と回転軸C2との間に左アーム16が設けられている。下関節モータ65は、上リンク62に対して下リンク64を回転軸C4周りに回転させる。下関節モータ95は、上リンク92に対して下リンク94を回転軸C5周りに回転させる。また、回転軸C4は、回転軸C3と回転軸C1との間に位置し、回転軸C5は回転軸C3と回転軸C2との間に位置する。この回転軸C3には、上関節モータ66及び上関節モータ96が設けられている。即ち、右アーム14及び左アーム16が姿勢を制御するためのスイングアームとなる。なお、通常の走行時には、回転軸C1〜回転軸C5は水平になっており、移動体100の左右方向と平行になっている。
車体12は、台座70、リニアガイド71、支柱72、スライド機構76、ジャイロセンサ48、及び搭乗席22を有している。平板状の台座70は、上関節モータ66及び上関節モータ96を介して、それぞれ右アーム14及び左アーム16と取り付けられている。台座70の対向する側面には、右アーム14及び左アーム16が設けられている。即ち、右アーム14及び左アーム16の間に、台座70が配置される。
台座70には、バッテリーモジュール44と、センサ58とが収納されている。センサ58は、各種検出手段を有している。センサ58は、例えば、環境認識を行なうためのカメラなどを有している。センサ58によって、移動体100が移動している環境を認識することができる。例えば、CCDカメラなどのセンサ58によって、移動体100が走行している環境の画像を取得する。具体的には、センサ58が常時、進行方向前方の画像を取得する。そして、公知の環境認識処理によって、進行方向前方の段差があるか否かを判定する。移動体100の進行方向前方に段差があると判定された場合、段差の高さ、及び段差までの距離を算出する。すなわち、走行経路中の段差を乗り越えるために、段差に関する情報を取得する。そして、センサ58での検出結果に基づいて、後述する制御部80が制御を行う。
また、センサ58は、例えば、光学式の障害物検知センサであってもよい。移動体100の前方に障害物を検知すると、検知信号を出力する。また、センサ58は、これら以外のセンサによって、段差に関する情報を取得してもよい。さらには、センサ58は、段差に関する情報以外を取得するための検出手段を有していてもよい。例えば、センサ58として、加速度センサを用いることも可能である。もちろん、センサ58として、2以上のセンサが用いられていてもよい。センサ58は移動体100の状態に応じて変化する変化量を検出する。バッテリーモジュール44は、センサ58、ジャイロセンサ48、右輪駆動モータ34、左輪駆動モータ36、上関節モータ66、上関節モータ96、下関節モータ65、下関節モータ95、制御部80、スライド機構76等に対して電力を供給する。
車体12の台座70上には、ジャイロセンサ48が設けられている。ジャイロセンサ48は、車体12の傾斜角に対する角速度を検出する。ここで、車体12の傾斜角は、移動体100の重心位置が車軸30、32の鉛直上方に伸びる軸からの傾斜度合いであり、例えば移動体100の進行方向前方に車体12が傾斜している場合を「正」とし、移動体100の進行方向後方に車体12が傾斜している場合を「負」として表わす。
また、進行方向の前後方向に加えて、左右方向の傾斜角速度はロール、ピッチ、ヨーの3軸のジャイロセンサ48を用いて測定される。このように、ジャイロセンサ48は、台座70の傾斜角の変化を、車体12の傾斜角速度として測定する。もちろん、ジャイロセンサ48は他の箇所に取り付けられていてもよい。ジャイロセンサ48で測定された傾斜角速度は、移動体100の姿勢の変化に応じて変化する。即ち、傾斜角速度は、車軸の位置に対する車体12の重心位置に応じて変化する変化量である。従って、外乱などによって、車体12の傾斜角度が急激に変化すると、傾斜角速度の値が大きくなる。
台座70の中央近傍には、支柱72が設けられている。この支柱72によって、搭乗席22が支持されている。即ち、搭乗席22は、支柱72を介して台座70に固定されている。搭乗席22は、搭乗者が座ることができる椅子の形状を有する。また、支柱72はスライド機構76を介して台座70に取り付けられている。台座70上に配設されたスライド機構76は、リニアガイドやモータ等を有している。具体的には、スライド機構76のガイドレールが台座70に取り付けられ、移動ブロックが支柱72に取り付けられる。そして、スライド機構76のモータは、支柱72を前後方向にスライド移動させる。これにより、台座70に対して支柱72に支持されている搭乗席22が移動する。すなわち、スライド機構76は、車体12の一部である搭乗席22を移動させて、車体12の重心位置を前後方向に変化させる移動機構である。例えば、スライド機構76を前方に駆動すると、台座70の中央近傍に配置されていた支柱72が、台座70の前方に移動する。これにより、搭乗席22が前方に移動する。このように、スライド機構76を駆動させることによって、車体12の重心位置が前後方向に変化する。
搭乗席22の側面には、操作モジュール46が設けられている。操作モジュール46には、操作レバー(図示せず)及びブレーキレバー(図示せず)が設けられている。操作レバーは、搭乗者が移動体100の走行速度や走行方向を調整するための操作部材である、搭乗者は、操作レバーの操作量を調整することによって移動体100の移動速度を調整することができる。また、搭乗者は、操作レバーの操作方向を調整することによって移動体100の移動方向を指定することができる。移動体100は、操作レバーに加えられた操作に応じて、前進、停止、後退、左折、右折、左旋回、右旋回することができる。搭乗者がブレーキレバーを倒すことによって、移動体100を制動することができる。移動体100の進行方向は、車軸30、32と垂直な方向になる。
次に、バネ機構73について説明する。バネ機構73は、段差を乗り越えるために設けられている。バネ機構73は、右車台17、及び左車台19のそれぞれに取り付けられている。従って、車体12の下方には、2つのバネ機構73が設けられている。この2つのバネ機構73は、同様の構成を有する。
図2に示すように、車体12と右車台17の間には、バネ機構73が取り付けられている。具体的には、右マウント26にはベース部材74が取り付けられている。ベース部材74は、右車台17の内側から車体12の下方まで、車軸30に沿って延設されている。すなわち、ベース部材74は左右方向に延設されている。ここでは、ベース部材74を回転軸C1に配置している。すなわち、ベース部材74が延設されている方向は、回転軸C1に一致している。車軸30に沿ってベース部材74が配置されている。このため、ベース部材74の一端は右マウント26に固定され、他端は車体12の直下に配置されている。
ベース部材74の他端には、ベアリング75を介してバネ機構73が取り付けられている。バネ機構73は、所定のバネ定数の弾性部材を有している。バネ機構73は、段差を乗り越えるための弾性エネルギーを蓄積する。バネ機構73は、ベアリング75を介してベース部材74に取り付けられている。すなわち、バネ機構73は、ベース部材74によって回転可能に支持されている。バネ機構73の下端がベアリング75に取り付けられている。バネ機構73の上端は、リニアガイド71を介して、車体12の台座70に取り付けられている。また、前後方向において、バネ機構73の上端の位置は、上関節61の位置と一致している。
リニアガイド71は、スライドレール、及び移動ブロックなどを有するガイド機構である。具体的には、リニアガイド71のスライドレールが台座の下面に固定され、リニアガイド71の移動ブロックがバネ機構73の上端に固定されている。すなわち、バネ機構73は、リニアガイド71の移動ブロックに締結されている。
リニアガイド71は、前後方向に沿って設けられている。従って、移動ブロックがガイドレールに沿って移動すると、バネ機構73の上端は、前後方向に移動する。すなわち、リニアガイド71にガイドされて、バネ機構73が車体12に対して変位する。このようなリニアガイド71を設けることで、バネ機構73と車体12の位置関係が固定されなくなる。このため、右アーム14、及び左アーム16を自在に駆動することができる。すなわち、各関節の回転角度を自由に設定することができる。バネ機構73は、前後方向に傾斜する。具体的には、ベアリング75によってバネ機構73が回転するとともに、バネ機構73の上端が前後に移動する。従って、右アーム14の姿勢に応じて、バネ機構73の傾斜角度が変化する。このようにバネ機構73の上端はリニアガイド71の移動ブロックに固定されている。そして、バネ機構73の下端に、ベアリング75を設けることで、バネ機構73と車体12の位置関係が滑らかに変化する。すなわち、バネ機構73が車体12に対して前後方向に移動する。
また、リニアガイド71には、ガイド用センサ79が設けられている。すなわち、台座70の下面には、ガイド用センサ79が固定されている。ガイド用センサ79は、前後方向におけるバネ機構73の位置を検出する。すなわち、バネ機構73の上端がリニアガイド71に沿って前後に移動した場合、その変位量がガイド用センサ79によって検出される。
左車台19にも同様にバネ機構73が設けられている。ベース部材74、及びバネ機構73等に関する構成は、左右同じであるため、その説明を省略する。右アーム14、及び左アーム16を屈曲させると、バネ機構73が伸縮する。これにより、バネ機構73に設けられている弾性体に弾性エネルギーが蓄積される。そして、段差を乗り越えるときに、バネ機構73にも設けられている弾性体の圧縮を解放する。これにより、高い段差であっても乗り越えることができる。
バネ機構73をリニアガイド71を介して台座70に取り付けている。さらに、バネ機構73は、ベース部材74に対して回転可能に取り付けられている。従って、右アーム14、及び左アーム16の姿勢に応じて、バネ機構73の上端が車体12に対して前後方向にスライドするとともに、バネ機構73が車軸30を回転中心にして回転する。すなわち、右アーム14、及び左アーム16の姿勢に応じてバネ機構73が傾斜する。右駆動輪18、及び左駆動輪20の制御によって、回転軸C1上に、車体12の重心位置を移動することができる。すなわち、前後方向における車体12の重心位置の直下に回転軸C1、C2が配置されるように、倒立制御される。これにより、容易に、倒立状態を維持することができ、転倒を防ぐことができる。なお、バネ機構73の詳細な構成、及びバネ機構73による段差の乗り越えについては、後述する。
さらに、搭乗席22の背もたれ部分には、制御部80が実装されている。制御部80は、搭乗者が操作モジュール46に対して行なった操作に追従して、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36を制御し、移動体100の走行(移動)を制御する。搭乗席22の座面は台座70の上面と平行に配置されている。制御部80は、操作モジュールでの操作に応じて、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36を制御する。これにより、操作モジュール46での操作に応じたトルク指令値で右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が駆動する。
制御部80は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信用のインターフェースなどを有し、移動体100の各種動作を制御する。そして、この制御部80は、例えばROMに格納された制御プログラムに従って各種の制御を実行する。制御部80は、周知のフィードバック制御により、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36を相互に独立して所定の角度に制御する。操作モジュール46での操作に応じて、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が回転する。所望の加速度、及び目標速度となるように、右輪駆動モータ34及び左輪駆動モータ36が制御される。これにより、移動体100が、操作モジュール46での操作に応じて加減速しながら走行する。
具体的には、操作モジュール46の操作によって、アクセル量が求められる。すなわち、操作モジュール46は、搭乗者の操作によって与えられたアクセル量を取得する。操作モジュール46は、このアクセル量を操作信号として、制御部80に出力する。そして、制御部80は、操作信号に基づいて、移動体100の加速度や、目標速度を算出する。例えば、操作モジュール46には、操作レバーの倒れ角やその角速度を測定するセンサが設けられている。操作レバーの倒れ角、及び倒れ角の角速度がアクセル量になる。具体的に、操作モジュール46に、倒れ角を検出するセンサを設ける。そして、センサの出力を微分することによって、倒れ角の角速度を求めることができる。あるいは、その反対に、倒れ角の角速度を検出するセンサを操作モジュール46に設けても良い。この場合、角速度を積分することによって、倒れ角を求めることができる。もちろん、操作モジュール46に操作レバーの倒れ角、及びその角速度を検出するセンサをそれぞれ設けてもよい。
このように、操作モジュール46は、操作レバーの倒れ角、倒れ角の角速度によってアクセル量を取得する。そして、制御部80は、アクセル量に基づいて加速度や目標速度を算出する。操作レバーの倒れ角が大きくなるほど、加速度や目標速度が大きくなる。具体的には、倒れ角、及びその角速度に適当なゲインを乗じて、加速度、及び目標速度を求める。なお、操作モジュール46がアクセル量に基づいて、加速度や目標速度を算出してもよい。この場合、操作信号として、加速度や目標速度が出力される。
さらに、制御部80は、右アーム14、及び左アーム16の各関節の角度を制御する。各関節は、それぞれ独立して駆動する。右アーム14、及び左アーム16が駆動することによって、移動体100の姿勢が変化する。すなわち、制御部80は、移動体100の高さ、及び左右方向の傾斜角を制御する。
例えば、右アーム14、又は左アーム16を駆動すると、台座70を左右方向に傾斜することができる。即ち、移動体100の車体12をロール方向(前方推進方向に平行な移動体100の前後軸周り)に自立的に揺動傾斜させることができる。例えば、右アーム14の上関節モータ66、及び下関節モータ65を駆動し、右アーム14をくの字型に屈曲させる。具体的には、上関節モータ66、及び下関節モータ65を反対方向に一定角度回転させる。これにより、回転軸C3と、回転軸C1とが接近する。移動体100の右側の車高が低くなる。このように、右アーム14と左アーム16とを独立して駆動することによって、搭乗者の乗り心地を向上することができる。具体的には、傾斜や段差がある地面であっても、左右方向において車体12を水平にすることができる。すなわち、左右方向に車体12が傾くのを防ぐことができ、乗り心地を向上することができる。
例えば、水平な地面を走行している間は、右アーム14、及び左アーム16が同じ角度で屈曲している。すなわち、回転軸C1から回転軸C3まで距離と、回転軸C2から回転軸C3までの距離を同じにする。これにより、回転軸C3が水平になり、車体12が左右方向において水平となる。そして、水平な地面を走行中に右駆動輪18が段差に乗り上げたり、地面が傾斜面に変わったりすると、右駆動輪18が左駆動輪20よりも高くなる。回転軸C3が右上がりに傾斜し、車体12が左右方向に傾く。ここで、車体12の左右方向の傾斜を防ぐため、上述のように右アーム14を駆動させる。これにより、右アーム14がくの字状に屈曲して、回転軸C1と回転軸C3とが近づく。一方、左アーム16は伸長しているため、回転軸C2と回転軸C3とは離れている。このため、回転軸C3の傾きが変化して、車体12を水平にすることができる。
具体的には、ジャイロセンサ48からの出力によって、車体12が左右方向に傾斜していることが検知される。ジャイロセンサ48からの出力に応じて制御部80が、一方のアームを駆動する。すなわち、制御部80は、傾斜して高くなっている方のアームを駆動する。例えば、車体12の右側が高くなっている場合、制御部80は、右アーム14の各関節を制御する。下関節モータ65、及び上関節モータ66が駆動して、右アーム14が屈曲する。さらに、車体12の傾斜角に応じた長さだけ、右アーム14を屈曲させる。すなわち、上関節61、及び下関節63を、左右方向における車体12の傾斜角度に応じた回転角度だけ駆動する。これにより、回転軸C3が水平になり左右方向において車体12が水平になる。もちろん、車体12の左側が高くなっている場合、左アーム16を同様に駆動する。このように、右アーム14、及び左アーム16は、車体12の水平方向の傾きを修正するスイングアームとなる。
また、制御部80は、スライド機構76を制御する。すなわち、制御部80は、スライド機構76を駆動させて、搭乗席22を前後に移動させる。例えば、制御部80は、段差を乗り越える際に、バネ機構73が鉛直方向に沿って配設されるように、スライド機構76を制御する。例えば、制御部80は、ガイド用センサ79からの出力に基づいて、スライド機構76を制御する。そして、バネ機構73の圧縮を解放するタイミングにおいて、バネ機構73が鉛直方向になるように制御する。すなわち、バネ機構73の伸縮方向が鉛直方向になるように、スライド機構76をスライドさせる。これにより、効率よく、段差を乗り越えることができる。なお、この制御については後述する。
また、右アーム14、及び左アーム16を屈曲させると、バネ機構73が圧縮される。これにより、段差を乗り越えるための弾性エネルギー(位置エネルギー)が蓄積される。ここで、図3、及び図4を用いてバネ機構73の構成について説明する。図3、及び図4は、バネ機構73の構成を説明するための側面図である。図3は、弾性エネルギーを蓄積する前の状態を示し、図4は、弾性エネルギーを蓄積した状態を示している。なお、図3、及び図4では、説明の簡略化のため、移動体100の一部の構成について適宜省略している。
バネ機構73は、バネ77とショックアブソーバ78を有している。弾性体であるバネ77は、例えば、コイル状のスプリングである。バネ77の中には、ショックアブソーバ78が挿入されている。すなわち、コイル状のバネ77の内部に、ショックアブソーバ78が配置されている。バネ77の上端は、台座70のリニアガイド71と当接する。また、バネ77の下端は、図2で示したベース部材74に当接する。従って、ベース部材74と台座70が近づくと、バネ77が圧縮する。すなわち、バネ77は、右アーム14、及び左アーム16の関節角度に応じて伸縮する。また、ショックアブソーバ78の上端は、台座70のリニアガイド71に取り付けられている。そして、ベース部材74と台座70が近づくと、ショックアブソーバ78が圧縮する。
ショックアブソーバ78の上端は、リニアガイド71の移動ブロックに固定されている。ショックアブソーバ78の下端は、図2で示したベース部材74に取り付けられている。従って、リニアガイド71の移動ブロックが移動すると、台座70に対するバネ機構73の位置が変化する。従って、右アーム14、及び左アーム16の関節角度が変わると、台座70に対するバネ機構73の位置が変化する。
バネ77は、段差を乗り越えるための弾性エネルギーを蓄積する。例えば、通常の走行時には、図3に示す状態になっている。そして、センサ58などで段差を発見すると、右アーム14、及び左アーム16を駆動して、図4に示す状態になる。すなわち、右アーム14、及び左アーム16の各関節を回転駆動して、屈曲させる。これにより、車体12と車軸とが近づき、車体12の重心位置が床面に接近する。バネ77が圧縮して、弾性エネルギーが蓄えられる。バネ77の圧縮量に応じた弾性エネルギーが蓄積されている。具体的には、下関節63、93の関節角度に応じて、弾性エネルギーが蓄積される。
さらに、バネ77を伸縮させると、リニアガイド71の移動ブロックが移動する。ここでは、右アーム14の関節角度によって、下リンク64が、上リンク62よりも水平方向に近くなっている。換言すると、下関節63の回転角度は、上関節61の回転角度よりも大きくなっている。さらに、下関節63が車軸よりも後方に配置されている。このため、リニアガイド71の移動ブロックがガイドレールに沿って、前方に移動する。換言すると、台座70がショックアブソーバ78の上端に対して後方に移動する。従って、上関節61がバネ機構73よりも後方に移動する。なお、実際には、図4に示す状態において、転倒しないように制御部80が倒立制御等を行っている。この制御については、後述する。
そして、段差の手前まで近づいたら、バネ77の圧縮を解放する。これにより、バネ77に蓄積されていた弾性エネルギーが運動エネルギーに変わる。移動体100が段差に近づいたら、バネ77の圧縮を一気に解放する。バネ77が伸びる際に、移動体100に対して上方向の力が与えられる。従って、移動体100が段差を乗り越えるようにジャンプする。これにより、右駆動輪18、及び左駆動輪20が床面から離れ、段差の上に移動することができる。
バネ77が圧縮すると、ショックアブソーバ78を圧縮する。すなわち、ショックアブソーバ78は、バネ77の伸縮に応じて伸び縮みする。ショックアブソーバ78は、着地時の衝撃を吸収する。これにより、着地時に移動体100に加わる衝撃が緩和される。すなわち、各関節モータをフリー状態にして、バネ77、及びショックアブソーバ78を十分強くすると、着地時の衝撃を吸収することができる。さらに、ショックアブソーバ78を設けることで、バネ77の振動が速やかに収束する。例えば、ショックアブソーバ78によって運動エネルギーが熱エネルギーに変わり、振動が速やかに減衰する。よって、乗り心地が向上して、不整地での走行により好適な乗物になる。
さらに、下関節63、93には、動力の伝達を断続するためのクラッチが設けられている。ここで下関節63の構成について図5を用いて説明する。図5は、下関節63の構成を模式的に示す拡大図である。下関節63には、下関節モータ65、減速器68、及びクラッチ69が設けられている。下関節モータ65は上リンク62に取り付けられている。クラッチ69は、下リンク64に取り付けられている。減速器68は、下関節モータ65とクラッチ69との間に設けられている。従って、下関節モータ65を駆動すると、減速器68を介してクラッチ69のギヤが回転する。これにより、上リンク62に対して下リンク64が回転する。
クラッチ69は、例えば、電磁クラッチであり、下関節63の回転中心部分に設けられている。クラッチ69を介して下関節モータ65の動力が下リンク64に伝達される。クラッチ69は、制御部80によって制御される。すなわち、制御部80からの信号に応じて、クラッチ69の歯がかみ合わさったり、離れたりする。下関節モータ65の動力伝達をクラッチ69が断続する。例えば、通常走行時には、クラッチ69をONして、動力を伝達する。一方、段差を乗り越える時は、クラッチ69をOFFして、動力伝達を切断する。このように、動力伝達をクラッチ69できることによって、減速器68での摩擦によるロスを低減することができる。蓄積された弾性エネルギーが一気に解放されて、段差を乗り越えることができる。よって、エネルギーロスを低減することができ、効率よく段差を乗り越えることができる。また、クラッチ69を用いることで、簡便にバネ77の圧縮を解放することができる。
なお、バネ77を縮める際には、下関節モータ65、95に対してバネ77の弾性力に応じた負荷が加わる。よって、バネ77を圧縮する際のトルクが向上してしまう。すなわち、バネ77を圧縮していくと、バネ77を圧縮するモータ回転方向と反対に弾性力が加わる。下関節63、93にラチェット機構などの機械的な仕組みを設けることで、バネ77を圧縮する際のトルクを低減することができる。すなわち、ラチェット機構を設けることによって、下関節63、93では、一方の回転が制限される。バネ77を圧縮した際に復元しようとする弾性力が機械的に制限され、下関節モータ65に加わらなくなる。これにより、下関節モータ65、95を小型化することができる。バネ77を縮めるために必要なモータトルクを低減することができる。
次に、制御部80による制御について図6を用いて説明する。図6は、制御部80の制御を説明するためのブロック図である。制御部80は、走行制御モジュール81と、姿勢制御モジュール84と、スライド制御モジュール82と、を有している。制御部80は、走行制御モジュール81と姿勢制御モジュール84とスライド制御モジュール82とを統括的に制御する。走行制御モジュール81は、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36を制御するアンプを有している。走行制御モジュール81は、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36とに駆動信号を出力して、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36をフィードバック制御する。具体的には、右輪エンコーダ52と、左輪エンコーダ54で測定された測定値が走行制御モジュール81に入力される。そして、この測定値に基づいて、フィードバック制御する。
また、走行制御モジュール81には、倒立を安定させるため、ジャイロセンサ48で検出した傾斜角速度に対応する測定値が入力されている。さらに、走行制御モジュール81には、操作モジュール46による操作の応じた操作信号が入力される。そして、走行制御モジュール81は、これらの測定値と、操作信号に応じた指令値とに基づいて、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36を制御する。倒立状態を維持するため、走行制御モジュール81は、例えば、前後方向における車体12の重心位置の直下に、車軸30、32を配置しようと制御する。このように、走行制御モジュール81は、ジャイロセンサ48、右輪エンコーダ52、及び左輪エンコーダ54からの測定値に基づいて、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36をフィードバック制御する。よって、倒立状態で安定して走行することができる。移動体100は、操作モジュール46での操作に応じて移動する。ここでのフィードバック制御としては公知の制御方法を用いることができる。制御部80で算出された目標速度、及び加速度に従って移動体100が走行する。
具体的には、ジャイロセンサ48の測定値から現在の傾斜角度を算出する。目標傾斜角度と現在の目標傾斜角度との差にフィードバックゲインを乗じる。また、目標傾斜角速度と現在の目標傾斜角速度との差にフィードバックゲインを乗じてもよい。ここでの目標傾斜角度は、前後方向における車体12の重心位置の直下に、車軸30、32を配置されるような角度である。さらに、操作モジュール46からの操作信号によって、目標速度を換算する。エンコーダ52、54からの測定値から、現在の並進速度を算出する。そして、目標速度と、現在の並進速度との差に、フィードバックゲインを乗じる。これらの値を足し合わせて合成することで、右輪駆動モータ34と左輪駆動モータ36の駆動トルクが求められる。
姿勢制御モジュール84は、移動体100の姿勢を制御する。すなわち、姿勢制御モジュール84は、右アーム14、及び左アーム16の各関節のモータを駆動するためのアンプを有している。姿勢制御モジュール84は、制御信号を出力して、右アーム14、及び左アーム16の姿勢を制御する。具体的には、姿勢制御モジュール84には、ジャイロセンサ48から、車体12の傾斜角速度を示す検出信号が入力される。すなわち、ジャイロセンサ48で検出された車体12の傾斜角速度の値が姿勢制御モジュール84に入力される。そして、ジャイロセンサ48で検出された傾斜角速度によって、車体12が左右方向に傾斜していることが検知される。車体12が左右方向に傾斜している場合、右アーム14、又は左アーム16を駆動する。ここでは、車体12が高くなっている方のアームを駆動して、傾斜角度を修正する。すなわち、姿勢制御モジュール84が傾斜角度を打ち消すように一方のアームを制御する。これにより、左右方向における傾斜角度の変化が低減するため、安定して走行することが可能になる。搭乗者の乗り心地を向上することができる。
さらに、制御部80にはセンサ58から出力された信号が入力されている。制御部80の姿勢制御モジュール84は、センサ58からの信号に基づいて、移動体100の前方に段差があるか否かを判定する。そして、段差がある場合、制御部80は、その段差の高さ、及び段差までの距離を算出する。そして、段差を乗り越えることができるように、バネ77を圧縮して弾性エネルギーを蓄積する。すなわち、姿勢制御モジュール84が、下関節モータ65、下関節モータ95、上関節モータ66、及び上関節モータ96を制御する。これにより、下リンク64、94が駆動して、右アーム14、及び左アーム16を屈曲させる。これにより、バネ77が所定の圧縮量だけ圧縮して、弾性エネルギーが蓄積される。なお、姿勢制御モジュール84が段差を乗り越えるために必要な圧縮量を算出してもよい。すなわち、段差の高さに応じて、圧縮量を変えてもよい。あるいは、常に一定の圧縮量だけ圧縮するようにしてもよい。姿勢制御モジュール84は、圧縮量に応じて、各関節モータの回転角度を設定する。
そして、段差に十分近づいたところで、バネ77を解放して、段差を乗り越える。すなわち、右アーム14、及び左アーム16を屈曲させた状態で、段差を乗り越えることができる位置まで、移動する。あるいは、右アーム14、及び左アーム16を屈曲させながら、段差を乗り越えることができる位置まで、移動する。そして、段差を乗り越えることができる位置で、バネ77の圧縮を解放する。ここでは、各関節のモータの駆動を停止する。これにより、バネ77が伸長して、弾性エネルギーが運動エネルギーに変換される。運動運動エネルギーに基づいて、移動体100に対して上方へ速度が与えられる。これにより、移動体100が段差の直前で地面から浮上する。すなわち、運動エネルギーが位置エネルギーに変換される。段差を乗り越えることができる。このとき、右駆動輪18、及び左駆動輪20を回転駆動しながら、バネ77を解放してもよい。これにより、水平方向に対して初速度を有する状態で、バネ77が解放される。より離れた段差を乗り越えることができるようになる。
さらに、姿勢制御モジュール84は、バネ77を解放する瞬間に、クラッチ69を切り離す。すなわち、姿勢制御モジュール84はクラッチ69を制御するための信号を出力する。バネ77の解放と同時に、クラッチ69が切り離される。
また、バネ77を解放すると、移動体100が床面から離れる。右駆動輪18、及び左駆動輪20が地面から離れると、負荷が0になる。そのため、右駆動輪18、及び左駆動輪20が空転し、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36の回転速度がモータの限界値を越えてしまう。従って、姿勢制御モジュール84は、移動体100が床面から離れている状態で右駆動輪18、及び左駆動輪20が空転しないように制御する。具体的には、バネ77を解放するタイミングで、走行制御モジュール81にバネ77の圧縮が解放したことを示す信号を出力する。すると、走行制御モジュール81は、制御モードを倒立制御から位置制御に切換える。これにより、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36の回転トルクが下がる。右駆動輪18、及び左駆動輪20の回転速度が一定以上、上がらなくなる。このように、バネ77を解放後、着地するまでの間、車輪の空転防止制御を行うことで、着地時の安定性を向上することができる。
このように、倒立制御から位置制御に切換えることで、回転速度が向上するのを防ぐことができる。位置制御では、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36回転角度が一定になるように制御する。あるいは、走行制御モジュール81におけるフィードバックゲインを変えてもよい。さらには、解放してから着地するまでの間、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36の駆動を停止させてもよい。さらには、エンコーダ52、54の出力に対して閾値を設けててもよい。そして、エンコーダ52、54の出力が閾値を越えた場合に、右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36の駆動を停止させてもよい。
また、着地した後、姿勢制御モジュール84は、切り離したクラッチ69を接続する。さらに、姿勢制御モジュール84は、走行制御モジュール81を通常の倒立制御モードに戻す。着地したか否かの判断は、例えば、着地時の衝撃を検知するによって行うことができる。あるいは、ジャンプしてから一定時間経過後に、クラッチ69を接続してもよい。また、段差の高さ、及びバネ77の圧縮量から、浮上しているジャンプ時間を算出してもよい。これにより、簡便に着地したかの判断を行うことができる。
このように、バネ77を解放する瞬間には、(1)各関節モータの駆動の停止、(2)走行制御モジュール81における制御の切り替え、(3)クラッチ69の切り離し、の3つを略同時に行っている。そして、着地した後は、(4)走行制御モジュール81における制御の切り替え、(5)クラッチ69の接続、を行っている。そして、着地後は、ショックアブソーバ78、及びバネ77によって、着地による衝撃が吸収される。そして、ジャンプ前の初期状態に戻る。
スライド制御モジュール82は、段差を乗り越える際に、スライド機構76を制御する。これにより、圧縮を解放するタイミングで、バネ機構73が鉛直方向になる。従って、段差を乗り越えるために、バネ77に蓄積する弾性エネルギーを低減することができる。この制御を行う理由について、図7、及び図8を用いて説明する。図7、及び図8は、移動体100の構成を模式的に示す側面図である。そして、移動体100は図7のA〜C、及び図8D〜Fの状態になるように、順次、変化していく。さらに、図7、及び図8では、スライド機構76を省略し、スライド機構76の上に配置された構造物全体を搭載物88として表している。搭載物88は、例えば、搭乗席22や支柱72などを含む。また、図7、及び図8では、ショックアブソーバ78等を省略して図示している。さらに、図7、8では、搭載物88の上方に車体12の重心位置が模式的に示されている。そして、車軸30から車体12の重心位置の方向を重心方向とする。なお、以下の説明において、方向に関する記述は、主として前後方向を示している。
まず、図7のAに示す初期状態では、バネ長l(m)でつり合っているとする。すなわち、バネ長lの場合に、車体12の重さによる重力と、バネ77の弾性力がつり合っている。また、図7のAに示す初期状態では、リニアガイド71、及びスライド機構76が基準位置になっているとする。例えば、スライド機構76がスライド範囲のほぼ中央位置になっているとする。また、リニアガイド71が、可動範囲のほぼ中央位置になっているとする。そして、バネ77が鉛直方向になった状態で、車体12の重心位置が車軸30上に配置されている。
段差を乗り越えるため、上記のように、右アーム14、及び左アーム16を駆動すると、リニアガイド71が動作する。具体的には、バネ77が縮み、図7のBに示すように搭載物88、及び台座70は後方に移動する。車体12の重心位置に対するバネ77の位置が変化する。すなわち、台座70の前方側に、バネ77が配置される。右アーム14、及び左アーム16の駆動を開始すると、車体12の重心位置と、バネ77の位置関係が変わる。ここでは、車体12の重心位置がバネ77よりも後方になる。換言すると、車体12の重心位置が車軸30よりも後方になり、後傾姿勢となる。従って、図7のBに示すように、車体12の重心方向がバネ77の伸縮方向よりも後方になる。
すると、走行制御モジュール81におけるフィードバック制御で、後傾姿勢を元に戻そうとする。すなわち、右アーム14、及び左アーム16の駆動を開始してからバネ77を解放するまでの間、倒立状態を維持する必要がある。このため、ジャイロセンサ48の出力に基づいて、走行制御モジュール81が右輪駆動モータ34、及び左輪駆動モータ36をフィードバック制御する。これにより、下リンク64,94が右マウント26、左マウント28に対してそれぞれ回転する。具体的には、走行制御モジュール81における倒立制御によって、右駆動輪18、及び左駆動輪20が後転する。右駆動輪18、及び左駆動輪20が後方に移動する。そして、走行制御モジュール81は、前後方向において車体12の重心位置が車軸30上に来るように制御する。この結果、右アーム14、及び左アーム16が回転して、図7のCに示すような、姿勢になる。すなわち、重心方向が鉛直となり、車体12の重心位置よりも車軸30上に配置される。ここでは、台座70が水平方向から傾いているため、バネ77が鉛直方向から前方に傾斜する。この状態でも、車体12の重心方向がバネ77の伸縮方向よりも後方になる。なお、図7のB及びCの状態での、バネ77の圧縮量をx'(m)とする。
このように、右アーム14、及び左アーム16が回転して、バネ77の傾きが変化する。すなわち、走行制御モジュール81が、倒立状態を維持するために、モータ34、36を制御する。そして、前後方向における車体12の重心位置の直下に、車軸30、32を配置する。このとき、右アーム14と左アームの駆動によって、台座70とバネ77の位置関係が前後に変化している。このため、バネ77が鉛直方向から傾斜する。換言すると、バネ77の伸縮方向が鉛直方向から傾く。
そこで、スライド制御モジュール82は、搭載物88をスライド移動させる。これにより、車体12の重心位置が前後に変化する。走行制御モジュール81による倒立制御によって、バネ77が鉛直方向になる。すなわち、倒立状態を維持するために、走行制御モジュール81による倒立制御によって、右駆動輪18、及び左駆動輪20が前方に回転する。これにより、さらに前傾しないように、右アーム14、及び左アーム16が回転する。そして、前後方向における車体12の重心位置の直下に、車軸30が配置される。また、台座70に対して搭乗席22などをスライドさせることによって、車体12の重心位置を前方にずらす。こうすることで、バネ77の上端が、倒立制御によって台座70の基準位置に戻る。すなわち、図8のDに示すように、バネ77が鉛直方向になった状態で、倒立状態が安定に維持される。すなわち、前後方向における車体12の重心位置の直下に車軸30を配置された状態で、バネ77が鉛直になる。これにより、バネ77の伸縮方向と重心方向が一致して、バネ77が鉛直方向に伸縮する。このため、バネ77に蓄積された弾性エネルギーを効率よく利用することができる。バネ77による力が直接、車体12の重心位置によって与えられるため、効率がよくなる。このため段差を乗り越えるために、バネ77に蓄積する弾性エネルギーを低減することができる。なお、この状態でのバネの圧縮量をx(m)とする。
このようなスライド制御を行うため、スライド制御モジュール82は、ガイド用センサ79に基づいて制御を行う。具体的には、リニアガイド71が所定の位置になるように制御する。スライド制御モジュール82は、ガイド用センサ79の出力に基づいて、スライド機構76を駆動させる。これにより、簡便な制御で、バネ77を鉛直にすることができる。もちろん、右アーム14、及び左アーム16の関節角度によって、リニアガイド71の位置を変更してもよい。すなわち、スライド制御モジュール82は、関節角度に応じた位置に、搭載物88をスライド移動させる。
前後方向における車体12の重心位置が、バネ77の直上に配置される。すなわち、バネ77の伸縮方向には、車体12の重心位置が存在している。これにより、弾性エネルギーによる力を効率よく、車体12に伝達することができる。よって、段差を乗り越えるために、バネ77に蓄積する弾性エネルギーを低減することができる。
図8のDに示す状態で、段差の近くまで移動する。段差を乗り越える位置まで移動したら、バネ77の圧縮を一気に解放する。具体的には、モータ34、36の駆動トルクを0にする。また、姿勢制御モジュール84がクラッチ69を切断している。これにより、図8のEに示す状態となる。バネ77が開放する際には、移動体100に上方向の力がかかる。ここで、右アーム14、及び左アーム16の関節が回転するので、斜め上方向に対して力が加わる。すなわち、右アーム14、及び左アーム16を伸ばすと、車軸に対する関節の位置は、円弧状に変化する。これにより、鉛直上方向の力が前方向の力に変換される。よって、移動体100が斜め上方向にジャンプして、前方の段差を乗り越えることができる。
そして、図8のFに示すように、段差の上に着地しようとする。このようにして段差を乗り越えることができる。着地したときの衝撃は、バネ77、及びショックアブソーバ78によって吸収することができる。そして、着地した後、スライド機構76を駆動して、搭載物88を元の位置に戻す。このように、スライド機構76を駆動することで、右駆動輪18、左駆動輪20の制御を簡素化することができる。すなわち、右駆動輪18、左駆動輪20に対して通常の倒立制御を行うだけでよいため、制御の複雑化を防ぐことができる。
このように、移動体100には、バネ77が取り付けられたリニアガイド71が設けられている。そして、右アーム14、及び左アーム16を駆動することによって、移動体100の前後方向において、バネ77と車体12との位置関係がずれる。すなわち、リニアガイド71に沿って、バネ77と車体12との位置関係が変化する。これにより、バネ77の上端が車体12の重心位置から前後に移動する。これにより、右アーム14、及び左アーム16の関節角度を自在に変化させることができる。
さらに、移動体100には、車体12の一部を前後方向に移動させて、車体12の重心位置を変化させるスライド機構76が設けられている。すなわち、スライド機構76は、車体12の一部を前後方向に移動させる移動機構となる。そして、リニアガイド71にガイドされてバネ77が車体12に対して移動した方向に、スライド機構76が車体12の一部を移動させる。すなわち、スライド機構76は、バネ77の上端に対して車体12が移動した方向と反対にスライドさせる。換言すると、バネ77の取り付け位置の移動方向が、スライド機構76のスライド方向と一致するように駆動する。これにより、リニアガイド71による重心位置のずれが、スライド機構76によってキャンセルされる。厳密には、走行制御モジュール81による制御で、前傾姿勢にならないように、バネ77の伸縮方向が変化する。従って、バネ77の伸縮方向を鉛直方向に近づけることができ、効率よくジャンプすることができる。
なお、以下にバネ77のバネ定数を決定するための計算について説明する。例えば、バネのバネ定数をk(N/m)として、バネ長lで車体12とつり合っているとする。また、図8のDにように、ジャンプ直前のバネの圧縮量をxとする。この時、バネ77に蓄積された弾性エネルギーは、1/2kxになる。
図8のFにおいて、ジャンプした最高到達点h(m)での位置エネルギーをmghとすることができる。ここで、hは、図8のDとFとの間での高さの差である。力学的エネルギー保存の法則から、弾性エネルギーと位置エネルギーは等しくなるので、以下の式が成り立つ。
1/2kx=mgh・・・(1)
ここで、mは移動体100の全質量(kg)、gは重力加速度(m/s)である。ここで、段差の高さを一般的な階段の高さである0.18mと想定する。すなわち、0.18mmの段差を乗り越えるために必要なバネ定数を(1)式に基づいて計算する。
例えば、バネ77の圧縮量xを0.2(m)とし、0.18mの段差を乗り越えるために必要なジャンプ量を0.2(m)とすると、hは0.4(m)になる。すなわち、バネが0.2m圧縮している状態から、0.2mだけ地面から離れるため、h=0.2+0.2=0.4となる。さらに、移動体100の全質量を10kgとし、g=9.8m/sとする。
上記の値を(1)式に代入すると、1/2×k×0.2=10×9.8×0.4となるため、k=1960N/mとなる。
ここで、kはバネ一本あたりのバネ定数であるため、使用本数(例えば、2本)で割れば、実際のバネ一本あたりのバネ定数が計算できる。このようにして、必要なバネ77の数、及び特性を決定することができる。もちろん、全体としてのバネ定数を上げるために、バネ77の本数を3本以上にしてもよい。
さらに、実際に搭載するバネ77のバネ定数kと本数を決定することで、段差を乗り越えるために必要なバネ77の圧縮量xを求めることができる。例えば、センサ58の環境認識処理等によって段差の高さを算出する。この段差の高さを(1)式に代入して、バネ77の圧縮量xを算出する。また、乗り越えることができない段差の場合、その段差を迂回してもよい。さらに、完全に乗り越えることができる圧縮量xまで圧縮する必要は無い。すなわち、移動体100が段差を乗り越える際の補助として、バネ77を圧縮してもよい。すなわち、移動体100が地面から離れている状態で、段差の端を横切るようにすればよい。これにより、バネ77なしでは乗り越えることができない段差を乗り越えることが可能になる。
なお、上記の説明では、弾性エネルギーが全て運動エネルギーに変換される理想的な状態として説明したが、実際には、クラッチ69やショックアブソーバ78によるロスが存在する。従って、バネ77のバネ定数を高くしたり、バネ77の本数を増やしたりしてもよい。もちろん、バネ77以外の弾性体を用いてもよい。さらに、ジャンプを繰り返すことによって、階段を1段ずつ上っていくことも可能になる。
次に、図9を用いて本実施の形態にかかる移動体の制御方法について説明する。図9は、本実施の形態にかかる移動体100の制御方法を示すフローチャートである。
まず、センサ58によって、段差を検出したか否かを判定する(ステップS101)。段差を検出した場合は、ジャンプ可能な位置にいるか否かを判定する(ステップS102)。すなわち、現在位置と段差までの距離を算出して、段差を乗り越える位置にいるか否かを判定する。ジャンプ可能な位置にいない場合は、ジャンプ可能な位置まで進む(ステップS103)。すなわち、段差に近づくよう、前方に進む。ジャンプ可能な位置にいる場合は、一段上までの高さと奥行きを計測する(ステップS104)。すなわち、センサ58の出力に基づいて、段差の高さ、及び段差の奥行きを算出する。
そして、現在位置から目標位置までの距離を計算する(ステップS105)。ここでの目標位置は、段差の上の位置になっている。すなわち、1段上の位置が目標位置となる。そして、バネ77の圧縮量を計算する(ステップS106)。このバネの圧縮量は上記のように、バネ定数、及び移動体100の質量などによって算出することができる。これらの値は、予め制御部80に記憶されている。そして、(1)式を基に、バネ77の圧縮量を算出する。圧縮量を算出することで、不要な弾性エネルギーを蓄積させる必要がなくなる。よって、効率よく段差を乗り越えることができる。さらに、必要な高さだけしか床面から離れなくなるため、着地時の衝撃を低減することができる。
バネ77の圧縮量を計算したら、スイングアームを折り畳み、バネ77に圧力をかける(ステップS107)。すなわち、右アーム14、及び左アーム16を折り曲げて、バネを圧縮する。これにより、図7のAから図8のDに示す状態に移行していく。そして、バネを一気に解放して、一段上に飛び上がる(ステップS108)。これにより、図8のEに示すように弾性エネルギーが解放される。そそて、図8のFに示すジャンプ状態となる。そして、一段上の段差に着地する。また、開放してから着地するまでの間、車輪の空転防止制御を行う。ショックアブソーバーが設けられているので、着地時の衝撃を緩和することができる。そして、ステップS101に戻る。
なお、ステップS101において段差が検出することが出来なかった場合、自律、又は搭乗者の操作によって、走行を継続する(ステップS109)。すなわち、通常の倒立制御によって車輪を駆動して、移動する。そして、目標地に到着したか否かを判定する(ステップS110)。すなわち、目的地に到着するまでの上記の処理を繰り返す。これにより、段差が検出される毎に、バネに蓄積された弾性エネルギーによって移動体100がジャンプする。よって、高い段差があった場合でも、乗り越えることができる。さらに、複数の段差がある階段を1段ずつ順番に上っていくことができる。
従って、オフィス内などの整理整頓された廊下などの環境下を脱した市街地であっても、移動体100を利用することができる。すなわち、石ころ、路肩、公園の階段などがある市街地などで移動体100を利用することが可能になる。これにより、移動体100の利用範囲を広くすることができ、利便性を向上することができる。また、段差毎に圧縮量を変えているため、高さの異なる段差がある場合でも好適な制御を行うことができる。また、車輪やモータを大型化する必要が無いため、簡素な構成とすることができる。なお、操作モジュール46による操作によって、段差を乗り越えてもよい。すなわち、搭乗者がバネ77の圧縮、解放のタイミングを指定してもよい。
なお、上記の説明では、2輪型の移動体100について説明したが、車輪の数は、これに限られるものではない。1輪型の移動体でもよく、3以上の車輪を有する移動体であってもよい。もちろん、アームの本数は、1本でも、3本以上でもよい。上記の例では、操作者が移動体100に搭乗しているものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、遠隔で操縦を行なう移動体に対しても適用することができる。さらに、上記の説明では、搭乗席22を有する移動体100について説明したが、物体運搬用の移動台車であってもよい。もちろん、移動ロボットなどのその他の移動体であってもよい。
本発明の実施の形態にかかる移動体の構成を示す側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の構成を示す正面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の姿勢を説明するための側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の姿勢を説明するための側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の下関節の構成を示す図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の制御系の構成を示すブロック図である。 段差を乗り越えるときの移動体の姿勢を説明するための側面図である。 段差を乗り越えるときの移動体の姿勢を説明するための側面図である。 本発明の実施の形態にかかる移動体の制御方法を示すフローチャートである。
符号の説明
12 車体、14 右アーム、16 左アーム、17 右車台、18 右駆動輪、
19 左車台、20 左駆動輪、22 搭乗席、26 右マウント、28 左マウント
30 車軸、32 車軸、34 右輪駆動モータ、36 左輪駆動モータ
48 ジャイロセンサ、52 右輪エンコーダ、54 左輪エンコーダ
61 上関節、62 上リンク、63 下関節、64 下リンク、65 下関節モータ、
66 上関節モータ、68 減速器、69 クラッチ、
70 台座、72 支柱、73 バネ機構、74 ベース部材、
75 ベアリング、76 スライド機構、77 バネ、78 ショックアブソーバ
79 ガイド用センサ、80 制御部、81 走行制御モジュール、
82 スライド制御モジュール、84 姿勢制御モジュール、
91 上関節、92 上リンク、93 下関節、94 下リンク、95 下関節モータ、
96 上関節モータ、100 移動体、

Claims (14)

  1. 車輪を回転可能に支持する車台と、
    前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
    支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
    前記支持部材に設けられ、前記車体と前記車台との距離を変化させる第2の駆動部と、
    前記車体と前記車台の間に設けられ、前記第2の駆動部の駆動によって圧縮して弾性エネルギーを蓄積する弾性部材と、
    前記倒立車輪型移動体が段差を乗り越える際に、前記弾性部材の圧縮を解放するよう前記第2の駆動部を制御する制御部と、を備える倒立車輪型移動体。
  2. 前記第2の駆動部の動力の伝達を断続するクラッチをさらに備え、
    前記弾性部材の圧縮を開放するときに、前記クラッチの動力伝達を切断する請求項1に記載の倒立車輪型移動体。
  3. 前記弾性部材が取り付けられたガイド機構をさらに備え、
    前記第2の駆動部を駆動することによって、前記移動体の前後方向において前記車体に対する前記弾性部材との位置が前記ガイド機構に沿って変化する請求項1、又は2に記載の倒立車輪型移動体。
  4. 前記車体の一部を移動させて、前記車体の重心位置を前後方向に変化させる移動機構をさらに備え、
    前記ガイド機構にガイドされて前記弾性部材が前記車体に対して変位した方向に、前記移動機構が車体の一部を移動させることを特徴とする請求項3に記載の倒立車輪型移動体。
  5. 前記段差の高さを検出するために設けられたセンサをさらに備え、
    前記制御部が、前記段差の高さに応じて前記弾性部材の圧縮量を算出する請求項1乃至4のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体。
  6. 前記弾性部材の圧縮を解放した後、着地するまでの間に、前記車輪の空転防止制御を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体。
  7. 前記倒立車輪型移動体が段差を乗り越えて着地する時の衝撃を吸収するショックアブソーバをさらに備える請求項1乃至6のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体。
  8. 車輪を回転可能に支持する車台と、
    前記車輪を回転駆動する第1の駆動部と、
    支持部材を介して前記車台に対して回動可能に支持された車体と、
    前記支持部材に設けられ、前記車体と前記車台との距離を変化させる第2の駆動部と、を備える倒立車輪型移動体の制御方法であって、
    前記第2の駆動部を駆動することによって、前記車体と前記車台の間に設けられた弾性部材を圧縮して弾性エネルギーを蓄積するステップと、
    前記倒立車輪型移動体が段差を乗り越える際に、前記弾性部材の圧縮を解放させるステップと、を備える倒立車輪型移動体。
  9. 前記倒立車輪型移動体が、前記第2の駆動部の動力の伝達を断続するクラッチをさらに備え、
    前記弾性部材の圧縮を開放するときに、前記クラッチの動力伝達を切断する請求項7に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  10. 前記弾性部材が取り付けられたガイド機構が前記倒立車輪型移動体に設けられ、
    前記第2の駆動部を駆動することによって、前記移動体の前後方向において前記車体に対する前記弾性部材の位置を前記ガイド機構に沿って変化させる請求項7、又は8に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  11. 前記車体の一部を移動させて、車体の重心位置を前後方向に変化させる移動機構が前記倒立車輪型移動体に設けられ、
    前記弾性部材を解放する前に、前記ガイド機構にガイドされて前記弾性部材が前記車体に対して変位した方向に、前記移動機構が車体の一部を移動させることを特徴とする請求項9に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  12. 前記段差の高さを検出するために設けられたセンサが、前記倒立車輪型移動体に設けられ、
    前記段差の高さに応じて前記弾性部材の圧縮量を算出する請求項7乃至10のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  13. 前記弾性部材の圧縮を解放した後、着地するまでの間に、前記車輪の空転防止制御を行うことを特徴とする請求項7乃至12のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
  14. 段差を乗り越えて着地する時の衝撃をショックアブソーバによって吸収する請求項7乃至13のいずれか1項に記載の倒立車輪型移動体の制御方法。
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