JP2006176088A - 車両 - Google Patents

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宗久 堀口
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松田  学
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Abstract

【課題】 倒立振り子の姿勢制御を利用した車両において、制動による転倒を防止しつつ、速やかに制動を開始することができ、制動距離を短くする。
【解決手段】 倒立振り子車両において、制動時に空気抵抗を利用したエアーブレーキを駆動輪の駆動軸よりも上部に配置する。エアーブレーキは、停止時や通常走行時において車両本体内に収納され、又は進行方向に投影した面積が最少となる位置に配置され、制動時に進行方向の投影面積が大きくなるように開放する。駆動輪の制動により車体が進行方向前方に傾く力が働くのに対して、エアーブレーキを作動させることで進行方向投影面積が最大となり、空気抵抗により車体が進行方向後方に傾く力が働き、両者のバランスを調整することで姿勢制御が行われる。バランス調整は、エアブレーキの投影面積の変更と、駆動輪の制動力の変更との、少なくとも一方を変更することで調整を行う。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に、例えば、倒立振り子の姿勢制御を利用した車両の制動技術に関する。
倒立振り子の姿勢制御を利用した車両(以下、単に倒立振り子車両という)が注目され、現在実用化されつつある。
例えば、同軸上に配置された2つの駆動輪を有し、運転者の重心移動による駆動輪の姿勢を感知して駆動する技術が特許文献1、2で提案されている。
また、従来の円形状の駆動輪1つや、球体状の駆動輪1つの姿勢を制御しながら移動する車両が特許文献3で提案され、また、特許文献3のなかにおいても各種倒立振り子車両について指摘されている。
このような、車両では、運転者の重心移動量やリモコン操作量に応じた駆動力により、姿勢制御を行いながら走行するが、進行方向(軸と垂直な方向)に対しては1点で地面と接しているため、制動を行うと減速Gによって進行方向に転倒するおそれがある。
このため、特許文献4では、制動前にいったん加速して車体を後方に傾けた上で制動を行うようにしている。
米国特許第6,302,230号明細書 特開昭63−35082号公報 特開2004−129435公報 特開2004−276727公報
図6は従来の制動動作の状態及び制動距離について表したものである。
この図6に示されるように、A地点において運転者が制動の指示をした場合、倒立振り子車両は加速することで車体を後に傾け、B地点から実際の制動の動作を開始し、C地点で停止することになる。
この場合、運転者が制動を指示した地点Aから停止した地点Cまでの距離Lは、転倒を考慮せずにA地点で実際の制動を行った場合の制動距離L1と、加速によってB地点まで移動した距離L2と、加速したことで増加した速度分だけ延びた制動距離L3の合計になる。
すなわち、特許文献4記載技術では、実際に必要な制動距離L1に比べて、L2+L3だけ制動距離が伸びてしまうという問題がある。
そこで本発明は、倒立振り子の姿勢制御を利用した車両において、制動による転倒を防止しつつ、速やかに制動を開始することができ、制動距離を短くすることを目的とする。
(1)請求項1記載の車両では、一軸上に配置された1又は複数の駆動輪と、前記駆動輪の上方に配置された搭乗部と、前記搭乗部の姿勢を感知する姿勢感知センサと、前記感知した搭乗部の姿勢に応じて、前記駆動輪の駆動方向で前後方向のバランスを保持するよう前記搭乗部の姿勢制御を行う姿勢制御手段と、搭乗者による駆動指令に従って前記駆動輪を駆動制御する駆動制御部と、前記駆動輪の制動を行う駆動輪制動手段と、前記駆動輪の軸よりも上部において、前記駆動輪制動手段による制動力に応じた制動力を発生させるエアーブレーキと、を車両に具備させて前記目的を達成する。
(2)請求項2に記載した発明では、請求項1に記載の車両において、前記駆動制御部は、前記姿勢感知センサで感知した姿勢を駆動指令として駆動制御する、ことを特徴とする。
(3)請求項3に記載した発明では、請求項1、又は請求項2に記載の車両において、前記エアーブレーキは、空気抵抗となる抵抗体と、前記駆動輪制動手段による制動力に応じて前記抵抗体の進行方向の投影面積を変更する面積変更手段と、を具備することを特徴とする。
(4)請求項4に記載した発明では、請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両において、前記エアーブレーキは、前記駆動輪制動手段による制動力に応じたガスを進行方向に噴射するガス噴射手段を備えることを特徴とする。
本発明では、駆動輪の軸よりも上部において、駆動輪制動手段による制動力に応じた制動力を発生させるエアーブレーキを車両に具備させたので、制動による転倒を防止しつつ、速やかに制動を開始することができる。
また、エアーブレーキによる制動力により制動距離を短くすることができる。
以下、本発明の車両における好適な実施の形態について、図1から図5を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
本実施形態の車両では、倒立振り子車両において、制動時に空気(ガス)力、すなわち空気抵抗やガスの噴射力を利用したエアーブレーキを駆動輪の駆動軸よりも上部に配置する。
空気抵抗を利用したエアーブレーキ(制動力発生手段)は、停止時や通常走行時において車両本体内に収納され、又は進行方向に投影した面積が最少となる位置に配置されており、制動時に進行方向の投影面積が大きくなるように開放するようになっている。
ガスの噴射力を利用したエアブレーキは、制動時において車両の走行方向(前進中は運転者の前方に、後進中は運転者の後方)にガスを噴射するようになっている。
倒立振り子車両の走行中に運転者の操作による制動時や、障害物の検出して緊急制動を行う場合に、エアーブレーキを作動させる。
空気抵抗を利用したエアーブレーキの場合、駆動輪の制動により車体が進行方向前方に傾く力が働くのに対して、エアーブレーキを作動させることでエアーブレーキの進行方向投影面積が最大となり、空気抵抗により車体が進行方向後方に傾く力が働き、両者のバランスを調整することで、姿勢制御が行われる。
両者のバランス調整は、エアブレーキの投影面積(抵抗となる面の面積)の変更と、駆動輪の制動力の変更との、少なくとも一方を変更することで調整を行う。
噴射力を利用したエアーブレーキの場合、駆動輪の制動力と、進行方向前方へのガスの噴射量の調整により姿勢が維持される。
姿勢の調整は、ジャイロセンサ等の姿勢センサにより、進行方向のピッチ角を検出し、ピッチ角がゼロよりも大きければ(前方に傾いている場合)、駆動輪の制動力を弱めるか、エアーブレーキの制動力を強めるか、又は両者を行う。
このように、本実施形態の倒立振り子車両によれば、駆動輪の制動(回生制動や、摩擦力による制動)とエアーブレーキによる制動とを併せて行うようにしているので、運転者の制動操作やセンサ検出による自動制動の指示に対して素早く制動を開始することができる。
また、通常の駆動輪に対する制動に加えてエアーブレーキによる制動力が加わるため、制動距離をより短くすることができる。
また、駆動輪の制動力とエアーブレーキによる制動力とのバランスを進行方向のピッチ角で調整するようにしているので、制動によっても姿勢を維持することができる。
(2)実施形態の詳細
図1は本実施形態にかかる倒立振り子車両の外観構成を例示したものである。
図1に示されるように、倒立振り子車両は、同軸に配置された2つの駆動輪11a、11bを備えている。
両駆動輪11a、11bは、それぞれ(ホイール)モータ12で駆動されるようになっている。
駆動輪11a、11b(以下、両駆動輪11aと11bを指す場合には駆動輪11という)及びモータ12の上部には運転者が搭乗する搭乗部13が配置されている。
搭乗部13は、運転者が座る座面部131、背もたれ部132、及びヘッドレスト133で構成されている。
搭乗部13は、モータ12が収納されているモータ筐体121に固定された支持部材14により支持されている。
搭乗部13の左脇には操縦装置15が配置されている。この操縦装置15は、運転者の操作により、倒立振り子車両の加速、減速、回転等の指示を行う為のものである。
本実施形態における操縦装置15は、座面部131に固定されているが、有線又は無線で接続されたリモコンにより構成するようにしてもよい。
なお本実施形態において、操縦装置15の操作により出力される操作信号によって加減速等の制御が行われるが、これに限られず、例えば、特許文献4に示されるように、運転者が車両に対する前傾きモーメントや前後の傾斜角を変更することで、その傾斜角に応じた車両の走行制御を行うようにしてもよい。
また、固定式の操縦装置15又はリモコンにより、傾斜等による走行制御を使用するか、操縦装置15(又はリモコン)による走行制御を使用するかを切り替えられるようにしてもよい。
搭乗部13と駆動輪11との間には制御ユニット16が配置されている。
本実施形態において制御ユニット16は、搭乗部13の座面部131の下面に取り付けられているが、支持部材14に取り付けるようにしてもよい。
搭乗部13の背もたれ部132には、エアブレーキ17が配置されている。
エアーブレーキ17は、通常(非作動時)、図1(a)に示されるように運転者の両側に閉じた状態に収納され、進行方向の投影面積が最少になっている。すなわち、エアーブレーキ17は、駆動輪11の駆動軸と直交する面と平行する位置に収納されている。
エアーブレーキ17は、作動時において、図1(b)に示されるように横方向に開放されることで、投影面積が最大になり、空気抵抗による制動力が生じるようになっている。
エアーブレーキ17は、油圧制御機構171やベルト機構、歯車機構等のアクチュエータにより開閉するようになっている。
図2は、倒立振り子車両の制御ユニット16の構成を表したものである。
制御ユニット16は、バッテリ160、主制御装置161、ジャイロセンサ162、モータ制御装置163、空力制御装置164を備えている。
バッテリ160は、エアーブレーキ17及びモータ12に電力を供給する。また、主制御装置161にも制御用の低電圧の電源を供給するようになっている。
主制御装置161は、メインCPUを備え、図示しない各種プログラムやデータが格納されたROM、作業領域として使用されるRAM、外部記憶装置、インターフェイス部等を備えたコンピュータシステムで構成されている。
主制御装置161は、倒立振り子車両の姿勢を保持する姿勢制御プログラム、操縦装置からの各種指示信号に基づいて走行を制御する走行制御プログラム、本実施形態における制動制御プログラム等の各種プログラムがROM(又は外部記憶装置)に格納されている。
ジャイロセンサ162は、搭乗部13の姿勢を感知する姿勢感知センサとして機能する。
ジャイロセンサ162は、車両のピッチ角θ(前後傾斜角θ)を検出する。車両の前方に傾いている場合ピッチ角θはθ>0で、後方に傾いている場合はθ<0である。
なお、姿勢感知センサとしてはジャイロセンサ162以外に、車両の傾きに応じた信号を出力する各種センサを使用することができる。
ここで、傾きに応じた信号は、傾き角度そのものである場合、傾き角度を間接的に示すすべての信号を含む。例えば、ある一点から錘を垂らして錘の先端の位置が傾き角度に応じて移動するのを検出する信号であっても良く、回転角度に応じて抵抗値が変化する可変抵抗器の回転軸に錘を結合し傾き角度に応じた抵抗値を検出する信号であっても良く、ジャイロ素子により検出する信号であっても良く、距離センサを備えた器に流体を満たし、流体表面と距離センサとの間の距離を複数の検出点において検出して、2つの距離センサ相互の離間距離と、センサによって測定される流体表面と距離センサとの間の距離の当該2つのセンサにおける差との比を検出する信号であっても良い。
モータ制御装置163は、主制御装置161から供給されるトルク、速度、回転向きの各指示信号に応じてモータ12を制御する。
空力制御装置164は、主制御装置161から供給されるエアブレーキ17のON・OFF信号に応じて、エアブレーキの作動、作動停止を行う。
主制御装置161には、モータ12、操縦装置15、エアーブレーキ17、及びジャイロセンサ162から各装置、機器に応じた情報が供給されるようになっており、これらの情報に応じて姿勢、走行、制動の各制御が行われるようになっている。
すなわち、モータ12からトルクとロータ位置を示す情報が供給され、操縦装置15から加速指示情報、減速指示情報、旋回方向を示す旋回情報が供給され、エアーブレーキ17からエアーブレーキ17の開度情報が供給され、ジャイロセンサ162からは傾斜角(ピッチ角θ)が供給されるようになっている。
ここで、ロータ位置の情報は、車両停止時における車両の姿勢を判断する情報として使用される。
以上のように構成された倒立振り子車両による制動処理の動作について説明する。
なお、倒立振り子車両による姿勢制御、及び走行制御は、他の実施例(図4、図5)を含め、上記した各特許文献1〜4及びその他公知の各種技術により制御される。
図3は、制動処理の動作を表したフローチャートである。
この制動処理において主制御装置161はブレーキ指令があるか否かを判断する(ステップ11)。すなわち、主制御装置161は、操縦装置15から供給される減速指令情報が所定以上の減速を要求している場合にブレーキ指令がだされたものと判断する。
なお、減速指令とは別に制動指令を出力する制動レバーを操縦装置15に設けるようにし、制動指令の有無を判断するようにしてもよい。
ブレーキ指令がある場合(ステップ11;Y)主制御装置161は、空力制御装置164にエアーブレーキのON信号を供給する(ステップ12)。
これにより、空力制御装置164は、油圧制御機構171を駆動してエアーブレーキ17を開放し、車両を後方傾斜させる空気の抵抗力を発生させる。
次に、主制御装置161は、駆動輪11のブレーキをONにする(ステップ13)。
すなわち、主制御装置161は、モータ制御装置163を介してモータ12の回生制動を行う。なお、回生制動に変えて、又は回生制動に加えて、摩擦力によるブレーキを作動させるようにしてもよい。
なお、ステップ12とステップ13の動作の順は、逆にすることも可能であり、また同時にすることも可能である。
次いで主制御装置161は、ジャイロセンサ162から現時点でのピッチ角θを取得し(ステップ14)、ピッチ角θが適性か否かを判断する(ステップ15)。
ピッチ角θが所定角θ1(<0)よりも小さい場合、すなわち、車両が後方に所定角θ2以上傾いている場合には、駆動輪11の制動力が弱いので、主制御装置161は、駆動輪のブレーキ力を強めて(ステップ16)、ステップ18に移行する。
一方、ピッチ角θが所定角θ2(>0)よりも大きい場合、すなわち、車両が前方に所定角θ2以上傾いている場合には、駆動輪11の制動力が弱いので、主制御装置161は駆動輪のブレーキ力を弱めて(ステップ17)、ステップ18に移行する。
ピッチ角θがθ1≦θ≦θ2である場合には適性角度であるとして、主制御装置161は、そのままステップ18に移行する。
そして、ステップ18において主制御装置161は、車両が停止、又はブレーキ指令が解除されたか否かを判断する(ステップ18)。車両の停止については、速度センサを配置して速度がゼロになったことの検出により、又は、モータの回転がゼロになったことの検出により停止と判断することができる。
車両の停止及びブレーキ指令の解除もない場合(ステップ18;N)、主制御装置161は、ステップ14に戻り、エアーブレーキ17と駆動輪11の制動を両者のバランスを取りながら継続する。
一方、車両が停止し、又はブレーキ指令が解除された場合(ステップ18;Y)、主制御装置161は、空力制御装置164にOFF指令を供給する(ステップ19)と共に、モータ制御装置163に駆動輪11のブレーキのOFF指令を供給して(ステップ20)、メインルーチンにリターンする。
図4は、他の倒立振り子車両の外観を表したものである。
図4に示した倒立振り子車両は、いずれも図1に示した倒立振り子車両及び運転者を覆う車体21を配置したものである。
車体21は、モータ筐体121又は搭乗部13に固定されている。
車体21には、搭乗、下車のためのドアが配置されている。
また、運転席の前後及び必要に応じて側方(左右)に窓が配置されている。
図4(a)、(b)に示した倒立振り子車両の例では、エアーブレーキ22が車体上部に配置されている。
エアーブレーキ22は、通常走行時には折りたたまれており(図4(a))、制動時に油圧機構、ベルト機構、歯車機構等のアクチュエータ23により展開される(図4(b))。
エアーブレーキ22を展開することで、空気抵抗による制動力24が発生し、車体21を後ろ向きに傾ける力25を発生させ、駆動輪11の制動力との調整を行う。
このエアーブレーキ22は、アクチュエータ23により、展開の度合い(進行方向に対する投影面積)を変更することで、制動力の調整を行うことができる。
図4(c)に示した倒立振り子車両では、車体21の上部前方にエアーブレーキとなる開口部30を設け、太い矢印で示したように車内に気流(空気)31を導くことで空気抵抗を発生させる。
これにより、車体21を後ろ向きに傾ける力25を発生させ、駆動輪11の制動力との調整を行う。
また、開口部30の蓋部分もエアーブレーキとして空気抵抗による制動力を発生させることになる。
開口部30は、図示しないアクチュエータにより開口の度合い(進行方向に対する投影面積)を変更することで、制動力の調整を行うことができる。
図4(d)に示した倒立振り子車両では、車体21の上部にエアーブレーキとして機能するジェット噴射部31が配置されている。
このジェット噴射部31は、車体上部より前方にジェット(専用コンプレッサーによる圧縮空気、エンジン排気、アキュムレータより抽出、水素燃料など)を噴射するようになっており、その反動で車体21を後ろ向きに傾ける力25を発生させ、駆動輪11の制動力との調整を行う。
なお、ジェット噴射部31は、車体21の上面だけでなく、側面に取り付けても良い。
図5は、更に他の倒立振り子車両を例示したものである。
この倒立振り子車両は、同軸上に配置された2つの駆動輪11a、11bと、両駆動輪11a、11bをそれぞれ独立して駆動するホイールモータ12a、12bを備えている。
そして、両ホイールモータ12の筐体上に、運転者が立った姿勢で搭乗するための搭乗部40が配置されている。なお、搭乗部40は、駆動軸上又は駆動軸より下方に配置するようにしてもよく、何れの場合も、ホイールモータ12aとホイールモータ12bを接続する機能を備えている。
搭乗部40の前方中央には、支持部41が配置されている。
支持部41の上端部には、ハンドル42が取り付けられている。ハンドル42には、図示しないブレーキが取り付けられている。
そして、支持部41の左右両側にはエアーブレーキ43a、bが取り付けられている。
このエアーブレーキ43a、bの幅は支持部41の幅よりも狭くなっており、矢印Aで示されるように左右(内側及び外側)に移動することが可能であり、制動時には図5(a)に示された状態で外側に移動し、非制動時には内側に移動して支持部41内に収納されるようになっている。
このエアーブレーキ43a、bも図示しない歯車機構、ベルト駆動機構、油圧機構等のアクチュエータにより展開及び収納がされるようになっている。またアクチュエータにより展開量(進行方向の投影面積)も調節可能であり、エアーブレーキ43による制動力が調整可能になっている。
なお、図5(a)に示したエアーブレーキ43の例では、支持部41内に収納されるようになっているが、支持部41を支点としてエアーブレーキ43の面が進行方向と並行にに成るように、後方(運転者側)又は前方に折りたたまれるようにしても良い。この場合、折りたたみ機構としてのアクチュエータの動作により折りたたみ、展開量の調整がなされる。
図5(b)は、他のエアーブレーキ48a、bを例示したものである。
このエアーブレーキ48a、bは、布等の折りたたみ可能な略三角形状の布状部材50a、bと、布状部材50a、bの外側端部に取り付けられた棒状部材49a、bを備えている。
棒状部材49の上端部は、支持部41の上部内に配置された軸z(図示せず)を中に回動自在に配設されている。
搭乗部40の前方には、棒状部材49が軸zを中心とし、棒状部材49の長さを半径とする円弧状の案内溝y(図示せず)が形成されている。棒状部材49の下側端部はこの円弧状の案内溝yに沿って矢印Bに示すように左右(内側及び外側)に移動することで、布状部材50a、bの展開と支持部41内への収納が行われるようになっている。
なお、棒状部材49の下側端部だけでなく、上側端部もハンドル42に沿って左右に移動することでより大きな面積のエアーブレーキとすることが可能である。
この場合、ハンドル42に棒状部材49の上部が移動するための案内溝x(図示せず)を形成する。
図4、図5で説明した他の倒立振り子車両に対する制動処理については、図3のフローチャートで説明した制動処理と同様である。
以上説明したように図1、図4、図5で説明した本実施形態の倒立振り子車両によれば、駆動輪に対する制動とエアーブレーキによる制動とを併せて行うので、運転者の制動操作やセンサ検出による自動制動の指示に対して素早く制動を開始することができる。
また、通常の駆動輪に対する制動に加えてエアーブレーキによる制動力が加わるため、制動距離をより短くすることができる。
以上、本発明の車両における1実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した実施形態では、図3の制動処理において、駆動輪11に対する制動力とエアーブレーキによる制動力のバランスをとるために、駆動輪11に対する制動力を調整するようにしたが、エアーブレーキの開放量(進行方向の投影面積)を変更することで、駆動輪に対する制動力との調整をするようにしてもよい。
また、両者を使用するようにしてもよい。すなわち、エアーブレーキの初期開放量を最大値の1/2とし、最大値まで開放した状態でまだ傾斜角θが所定角θ1よりも小さい場合には、駆動輪による制動力を弱めるようにする。
また、図1はエアーブレーキ17を概念的に説明するためのものである。従って実際に使用しエアーブレーキ17が図1(b)に示されるように開放された状態では、対向車両や周辺物とエアーブレーキ17が接触する可能性がある。
そこで、1枚のエアーブレーキ17を搭乗部13の背もたれ部132内に収納しておき、作動時に、同じく背もたれ部132内に収納した迫り上げ機構によりエアーブレーキを上方に迫り上げるようにしてもよい。迫り上げ機構としては、歯車機構、ベルト機構、油圧機構等が使用される。
また、運転者の操作による制動の場合について説明したが、倒立振り子車両に障害物センサを取付、障害物までの距離と車速とから衝突が予想される場合には、自動的に制動を行うようにしてもよい。
この場合においても、駆動輪に対する制動とエアーブレーキによる制動の両者を使用することによって、制動距離を短くし、衝突を回避することが可能になる。
本発明の車両における一実施例である倒立振り子車両の外観構成図である。 倒立振り子車両の制御ユニットの構成図である。 制動処理の動作を表したフローチャートである。 他の倒立振り子車両の外観構成図である。 更に他の倒立振り子車両を例示した外観構成図である。 従来の制動動作の状態及び制動距離について表した説明図である。
符号の説明
11 駆動輪
12 (ホイール)モータ
13 搭乗部
131 座面部
132 背もたれ部
133 ヘッドレスト
14 支持部材
15 操縦装置
16 制御ユニット
160 バッテリ
161 主制御装置
162 ジャイロセンサ
163 モータ制御装置
164 空力制御装置
17 エアーブレーキ

Claims (4)

  1. 一軸上に配置された1又は複数の駆動輪と、
    前記駆動輪の上方に配置された搭乗部と、
    前記搭乗部の姿勢を感知する姿勢感知センサと、
    前記感知した搭乗部の姿勢に応じて、前記駆動輪の駆動方向で前後方向のバランスを保持するよう前記搭乗部の姿勢制御を行う姿勢制御手段と、
    搭乗者による駆動指令に従って前記駆動輪を駆動制御する駆動制御部と、
    前記駆動輪の制動を行う駆動輪制動手段と、
    前記駆動輪の軸よりも上部において、前記駆動輪制動手段による制動力に応じた制動力を発生させるエアーブレーキと、
    を具備することを特徴とする車両。
  2. 前記駆動制御部は、前記姿勢感知センサで感知した姿勢を駆動指令として駆動制御する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記エアーブレーキは、空気抵抗となる抵抗体と、前記駆動輪制動手段による制動力に応じて前記抵抗体の進行方向の投影面積を変更する面積変更手段と、
    を具備することを特徴とする請求項1、又は請求項2に記載の車両。
  4. 前記エアーブレーキは、前記駆動輪制動手段による制動御力に応じたガスを進行方向に噴射するガス噴射手段を備えることを特徴とする請求項1、請求項2、又は請求項3に記載の車両。
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