JP5083648B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に係り、例えば、倒立振り子の姿勢制御を利用した車両に関する。
倒立振り子の姿勢制御を利用した車両(以下、単に倒立振り子車両という)が注目され、例えば、特許文献1の搬送措置が提案されている。
この特許文献1提案の搬送装置では、センサ部で筐体のバランス状態および動作状態を検出しながら、制御部が回転体の動作を制御して搬送装置を静止若しくは移動させるようにしている
このような倒立振り子車両において、出没可能な補助輪を配置した技術として特許文献1、2記載技術が提案されている。
特許文献1では、搭乗者の乗車および降車の際に、補助輪を出して接地させることで、車両の姿勢を安定化させ、搭乗者の乗車、降車を容易にすることについて記載されている。また、姿勢制御が困難な状況に陥ったときにも、補助輪を出すことで車両の姿勢を保つことについて記載されている。
一方、特許文献2では、動作異常時に補助輪を突出させ、車体を安定した状態に保持することについて記載されている。
特開2004−74814 特開2004−217170
しかし、上記特許文献記載技術は、いずれも車両を傾斜させた状態で安定的に車両を停止させるものではない。すなわち、引用文献記載技術は、車両の水平状態で補助輪を接地させる技術であり、乗車、降車の際には既に水平状態であるため、乗車及び降車の際の制御については特に記載されていない。
これに対して、車両を傾斜させた状態で安定的に車両を停止させる車両の場合には、乗車してから発進するために車両をどのように起立させるか、また、降車する際に車両をどのように傾斜させて停止させるかは、乗車、降車の際の乗り心地を左右する要素となる。
そこで本発明は、傾斜状態で停止している倒立振り子車両を起立させる起立制御を行うことが可能な車両を提供することを第1の目的とする。
また本発明は、倒立振り子車両を傾斜状態で停車させるまでの降車制御を行うことが可能な車両を提供することを第2の目的とする。
(1)請求項1記載の発明では、車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、停止時において一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、前記制限機構の接地状態から起立するまでの起立移動距離の目標値を取得する起立移動距離取得手段と、前記取得した起立移動距離の目標値に基づき、前記駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して車両を起立させる起立制御手段と、を具備し、前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも1に対するフィードバックゲインを、前記起立移動距離の目標値に基づいて決定することで駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする車両を提供する。
(2)請求項記載の発明では、起立方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、前記駆動輪トルク決定手段は、前記取得した障害物までの距離が前記取得した起立移動距離の目標値よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項1に記載の車両を提供する。
(3)請求項記載の発明では、車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、前記制限機構の前記一部が接地し、車体が傾斜して停止した乗降停止までの目標距離を降車移動距離として取得する降車移動距離取得手段と、前記取得した降車移動距離で乗降停止する駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して乗降停止させる乗降停止制御手段と、を具備し、前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも一方に対するフィードバックゲインを、前記降車移動距離に応じて決定することで駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする車両を提供する。
(4)請求項記載の発明では、降車移動方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、前記駆動輪トルク決定手段は、前記障害物までの距離が前記取得した降車移動距離よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の車両を提供する。
(5)請求項記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、車体を所定の方向に傾斜させて乗降停止させるための、車体の傾斜角に応じた付加トルクを加えて、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の車両を提供する。
(6)請求項記載の発明では、車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、停止時において一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、前記制限機構の接地状態から起立するまでの起立移動距離の目標値を取得する起立移動距離取得手段と、前記取得した起立移動距離の目標値に基づき、前記駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して車両を起立させる起立制御手段と、前記搭乗部に対して車両の前後方向に移動可能に配置されたバランサと、起立時に、前記車体の傾斜角θに応じてバランサ位置を移動する移動手段と、を備え、前記駆動輪トルク決定手段は、前記バランサの移動により車体に作用する重力トルクを考慮して駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする車両を提供する。
(7)請求項記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも1に対するフィードバックゲインを、前記起立移動距離の目標値に基づいて決定することで駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項6に記載の車両を提供する。
(8)請求項記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、車体傾斜角をフィードバック制御し、前記車体傾斜角の目標値を起立開始後の時間に応じて変化させることで、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項6に記載の車両を提供する。
(9)請求項記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、起立開始時と起立完了時の起立速度が、起立途中の起立速度よりも小さくなるように、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項8に記載の車両を提供する。
(10)請求項10記載の発明では、起立方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、前記駆動輪トルク決定手段は、前記取得した障害物までの距離が前記取得した起立移動距離の目標値よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1の請求項に記載の車両を提供する。
(11)請求項11記載の発明では、車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、前記制限機構の前記一部が接地し、車体が傾斜して停止した乗降停止までの目標距離を降車移動距離として取得する降車移動距離取得手段と、前記取得した降車移動距離で乗降停止する駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して乗降停止させる乗降停止制御手段と、前記搭乗部に対して車両の前後方向に移動可能に配置されたバランサと、乗降停止に移行する場合に、前記車体の傾斜角に応じてバランサ位置を移動する移動手段と、を備え、前記駆動輪トルク決定手段は、前記バランサの移動により車体に作用する重力トルクを考慮して駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする車両を提供する。
(12)請求項12記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも一方に対するフィードバックゲインを、前記降車移動距離に応じて決定することで駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項11に記載の車両を提供する。
(13)請求項13記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、車体傾斜角をフィードバック制御し、前記車体傾斜角の目標値を乗降停止への移行開始後の時間に応じて変化させることで、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項11に記載の車両を提供する。
(14)請求項14記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、乗降停止への移行開始時と完了時の車体傾斜速度が、乗降停止までの途中の車体傾斜速度よりも小さくなるように、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項13に記載の車両を提供する。
(15)請求項15記載の発明では、降車移動方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、前記駆動輪トルク決定手段は、前記障害物までの距離が前記取得した降車移動距離よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項11から請求項14のうちのいずれか1の請求項に記載の車両を提供する。
(16)請求項16記載の発明では、前記駆動輪トルク決定手段は、車体を所定の方向に傾斜させて乗降停止させるための、車体の傾斜角に応じた付加トルクを加えて、前記駆動輪トルクを決定する、ことを特徴とする請求項11から請求項15のうちのいずれか1の請求項に記載の車両を提供する。
請求項1、請求項2、請求項6〜請求項10に記載の発明では、停止時において一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構を備え、取得した起立移動距離の目標値に基づき、駆動輪トルクを決定し、決定した駆動輪トルクで駆動輪を駆動制御して車両を起立させるので、傾斜状態で停止している倒立振り子車両を起立させる起立制御を行うことができる。
請求項〜請求項5、請求項11〜請求項16記載の発明では、一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構を備え、取得した降車移動距離で乗降停止する駆動輪トルクを決定し、決定した駆動輪トルクで駆動輪を駆動制御して乗降停止させるので、倒立振り子車両を傾斜状態で停車させる降車制御を行うことができる。
以下、本発明の車両における好適な実施の形態について、図1から図20を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
(a)前提
倒立車両では、車両の直立状態よりも傾斜させた状態のほうが乗車、降車を行い易い場合がある。例えば、座席型を備えた倒立車両のように地面から比較的高い位置に搭乗部がある倒立車両の場合、車両の直立状態では搭乗者が乗車することが困難であるため、傾斜状態とすることが好ましい。
本実施形態の車両では、傾斜状態を安定させるために、車体に固定されたの構造体としてのストッパ(制限機構)を配置し、駆動輪の接地点とストッパの接地点との間に搭乗者と車両本体の重心を移動させることで、傾斜状態の車両を安定的に停止させる。
本明細書において、ストッパの前方端部が接地し、車体が傾斜して停止している状態を乗降停止という。
このような車両において、傾斜した車体を起立させる際、及び、ストッパが接地するまで車体を傾斜させる降車の際には、起立や傾斜させるためのトルクを車体に作用させると、その反作用で駆動輪が回転し、車両が移動する。
車体の傾斜角を急激に変化させると乗員の乗り心地が低下する。
一方、車体傾斜をゆっくり変化させると、車体の傾斜状態を保持するための駆動トルクが長時間作用するため、起立が完了するまで、及び車体が傾斜してストッパが接地するまでの車両移動距離が長くなってしまう。
そこで、本実施形態では、起立が完了するまでに車両が移動する距離の目標値(起立移動目標距離L1)及び、車体が傾斜してストッパが接地するまでに車両が移動する距離の目標値(降車移動目標距離L2)を移動目標距離として取得する(起立移動距離取得手段、降車移動距離取得手段)。この移動目標距離を実現する範囲内で、できるだけゆっくり車体を起こすように、駆動輪の出力トルクを制御することで、起立制御及び降車制御を行う。
本実施形態において、移動目標距離L1、L2は、搭乗者が指定した値を取得するが、予め決められた所定値を記憶しておき該所定値を取得するようにしてもよい。
また、不必要に長い移動目標距離の設定を防ぐ為に、ある閾値(最大移動目標距離、例えば、搭乗者が全く不快に感じないと推定される車体傾斜変化速度に対応)を予め設定し、その値よりも長い移動目標距離を設定した場合には、その閾値を移動目標距離にしてもよい。
本実施形態では、起立制御及び降車制御において、通常の倒立制御時に比べて、車体傾斜角速度のフィードバックゲインを大きくすることで、または、目標軌道を与えることで、車体の起き上がるスピードを調節する。
そして、取得した移動目標距離に対して、可能な限り車体の起き上がり速度を遅くするように駆動トルクを制御する。
また、本実施形態では、降車制御の際に、予め決められた方向に車体が所定角度だけ傾斜するまでのあいだ、該方向のトルクを付加を加える。これにより、車体を決められた方向に確実に倒すことができる。
なお、車体の傾斜方向は、通常前方に傾斜する方向に決められているが、例えば、搭乗部に背もたれが無く座面部だけの場合や、座面部も無い場合のように、後方か乗車するように構成されている車両の場合には、後方を所定の傾斜方向としてもよい。
(2)実施形態の詳細
図1は、本実施形態における車両について、乗員が乗車して前方に走行している状態の外観構成を例示したものである。
図1に示されるように、車両は、同軸上に配置された2つの駆動輪11a(11b)を備えている。
両駆動輪11a、11bは、それぞれ駆動モータ12a、12bで駆動されるようになっている。
駆動輪11a、11b(両駆動輪11aと11bを指す場合には駆動輪11という。以下他の構成も同じ)及び駆動モータ12の上部には、重量体である荷物や乗員等が搭乗する搭乗部13(シート)が配置されている。
搭乗部13は、運転者が座る座面部131、背もたれ部132、及びヘッドレスト133で構成されている。
搭乗部13は、駆動モータ12が収納されている駆動モータ筐体121に固定された支持部材14により支持されている。
搭乗部13の左脇には入力装置30が配置されている。この入力装置30は、運転者の操作により、車両の加速、減速、旋回、その場回転、停止、制動等の指示を行うと共に、本実施形態における起立指示や降車指示を行うためのものである。
本実施形態における入力装置30は、座面部131に固定されているが、有線又は無線で接続されたリモコンにより構成するようにしてもよい。また、肘掛けを設けその上部に入力装置30を配置するようにしてもよい。
また、本実施形態の車両には、入力装置30が配置されているが、予め決められた走行指令データに従って自動走行する車両の場合には、入力装置30に代えて走行指令データ取得部が配設される。走行指令データ取得部は、例えば、半導体メモリ等の各種記憶媒体から走行指令データを読み取る読み取り手段で構成し、または/及び、無線通信により外部から走行指令データを取得する通信制御手段で構成するようにしてもよい。
なお、図1において、搭乗部13には人が搭乗している場合について表示しているが、必ずしも人が運転する車両には限定されず、荷物だけを乗せて外部からのリモコン操作等により走行や停止をさせる場合、荷物だけを乗せて走行指令データに従って走行や停止をさせる場合、更には何も搭乗していない状態で走行や停止をする場合であってもよい。
この場合の起立指示や降車指示は、走行指令データと同様に、リモコン操作等により行われる。
本実施形態において、入力装置30の操作により出力される操作信号によって加減速等の制御が行われる。
搭乗部13と駆動輪11との間には制御ユニット16が配置されている。
本実施形態において制御ユニット16は、搭乗部13の座面部131の下面に取り付けられているが、支持部材14に取り付けるようにしてもよい。
支持部材14には、乗降停止状態で、一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構として機能する、1対のストッパ17が固定されている。
1対のストッパ17は、駆動輪12を挟むように配置されているが、駆動輪12a、12bの間に配置するようにしてもよい。
ストッパ17は、固定される支持部材14の位置から車両の前後方向に延在した湾曲形状をしており、前方端部P1及び後方端部P2が地面に接地することで、車体の傾斜を制限するようになっている。
ストッパ17は、支持部材14から前方端部P1までと後方端部P2までの距離が同じ(同一長さ)で、車体の水平状態(車体の傾斜角がゼロの状態)において地面から前方端部P1までの距離と、地面から後方端部P2までの距離は同一に構成されている。
本実施形態では、前方端部P1が接地した状態において乗降停止するが、この際の車体傾斜角は、本実施形態では15度に設定されている。この乗降停止時の傾斜角は車両の最大加速時の車体傾斜角よりも大きければ任意の角度に設定可能である。
また後方端部P2の接地時における傾斜角も、車両の最大減速時の車体傾斜角よりも大きければ、任意の角度に設定可能である。本実施形態では、この傾斜角度も同じ15度に設定してるが、要求する加速度、減速度に合わせて、両者を異なる値に設定してもよい。
ストッパ17の支持部材14から前方端部P1までの長さは、前方端部P1が接地した状態において、搭乗者がいない場合の車両の重心及び想定体重、体型の搭乗者がしる場合の車両の重心とが、ともに駆動輪11の接地点と前方端部P1との間の上方に位置するように設計されている。
図2は、制御ユニット16の構成を表したものである。
制御ユニット16は、制御ECU(電子制御装置)20、操縦装置31、起動・降車スイッチ32、角度計(角速度計)41、駆動輪回転角度計51、駆動輪アクチュエータ52、その他の装置を備えている。
制御ユニット16は、その他の装置としてバッテリを備えている。バッテリは、駆動モータ12、駆動アクチュエータ52、制御ECU20等に駆動用及び演算用の電力を供給するようになっている。
制御ECU20は、主制御ECU21、駆動輪制御ECU22を備えており、駆動輪制御、車体制御(倒立制御)等により、車両の走行、姿勢制御等の各種制御を行うようになっている。また、制御ECU20は、本実施形態における起立・降車制御を行うようになっている。
制御ECU20は、本実施形態における起立・降車制御プログラム等の各種プログラムやデータが格納されたROM、作業領域として使用されるRAM、外部記憶装置、インターフェイス部等を備えたコンピュータシステムで構成されている。
主制御ECU21には、駆動輪回転角度計51、角度計(角速度計)41、及び、入力装置30として操縦装置31、起動・降車スイッチ32が接続されている。
操縦装置31は、搭乗者による入力装置30の操作に基づく走行指令を主制御ECU21に供給する。操縦装置31は、ジョイスティックを備えている。ジョイスティックは直立した状態をニュートラル位置とし、前後方向に傾斜させることで加減速を指示し、左右に傾斜させることで左右方向の旋回曲率を指示するようになっている。傾斜角度に応じて、要求加減速度、旋回曲率が大きくなる。
起動・降車スイッチ32は、乗車後の起立指示、及び降車の指示(乗降停止状態に移行するための指示)を、搭乗者が車両に対して行うためのスイッチである。
起動・降車スイッチ32には、起立指示スイッチと、降車指示スイッチ及び、起立制御及び降車制御において搭乗者が許容できる車両の移動距離を指定する距離指定キー(起立移動距離取得手段、降車移動距離取得手段として機能)が配置されている。
距離指定キーで指定された距離は、起立指示スイッチが選択された場合には起立移動目標距離L1として、降車指示スイッチが選択された場合には降車移動目標距離L2として主制御ECUに供給されるようになっている。
なお、本実施形態においては、起立移動目標距離L1と降車移動目標距離L2を搭乗者が選択する場合について説明するが、シミュレーションや実車試験に基づいて予め設定した移動目標距離L1、L2(固定値)を使用するようにしてもよい。
また、起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2に所定の最大値を設定し、その値で目標値を制限することで不必要に長い移動を防ぐようにしてもよい。
主制御ECU21は、角度計41と共に車体制御システム40として機能し、倒立車両の姿勢制御として、車体傾斜状態に基づき、駆動輪の反トルクで車体の姿勢制御を行う。
主制御ECU21は、駆動輪制御ECU22、駆動輪回転角度計50、駆動輪アクチュエータ52と共に駆動輪制御システム50として機能する。
駆動輪回転角度計51は、駆動輪11の回転角を主制御ECU21に供給し、主制御ECU21は、駆動輪制御ECU22に駆動トルク指令値を供給し、駆動輪制御ECU22は駆動輪アクチュエータ52に駆動指令値としての駆動電圧を供給する。
駆動輪動アクチュエータ52は、指令値に従って、両駆動輪11a、11bを各々独立して駆動制御するようになっている。
主制御ECU21は駆動輪トルク決定手段として機能し、駆動輪制御ECU22と駆動輪アクチュエータ52は起立制御手段、乗降停止制御手段として機能する。
以上の通り構成された車両における、起立・降車制御について次に説明する。
図3は、起立・降車制御のメインフローを表したフローチャートである。
この図3に示した起立・降車制御のメインフローは、後述する起立制御、降車制御についての第1実施形態から第4実施形態に共通する。
初めに、主制御ECU21は、起動、降車スイッチの信号を取する(ステップ10)。
次に、主制御ECU21は、車体が倒立状態にあるか否かを判断する(ステップ20)。なお、この判別は車体傾斜角の計測値を使って行う。
車体が倒立状態になく(ステップ20;N)、かつ、起動指示スイッチがON(ステップ21;Y)の場合、主制御ECU21は、後述する起立制御処理を実行し(ステップ30)、その後メインルーチンにリターンする。
起立処理後のメインルーチンでは、通常の倒立制御による走行制御が実行される。
一方、車体が倒立状態であり(ステップ20;Y)、かつ、降車指示スイッチがON((ステップ22;Y)の場合、主制御ECU21は、車両が倒立状態で停止しているか否かについて判断する(ステップ40)。
ここで主制御ECU21は、倒立状態で停止しているか否かの判別条件として、左右各々の駆動輪11の回転速度(絶対値)が共に所定の閾値以下である場合に「停止」とみなす。
例えば、停止するために減速中である場合のように、まだ倒立状態で停止していない場合(ステップ40;N)、主制御ECU21は、メインルーチンにリターンし、停止が検出(ステップ40;Y)されるまで倒立姿勢制御を継続する。
主制御ECU21は、倒立状態で停止していると判断した場合(ステップ40;Y)、後述する降車制御を実行し(ステップ50)、その後メインルーチンにリターンする。
降車制御後のメインルーチンでは、車両の停止状態になるので、その後の起立制御指令やイグニッションキーのオフ(電源オフ指令)の監視と、対応する処理への移行を行う。
なお、本実施形態では、車体が倒立状態になく、起動指示スイッチがONの場合に起立制御を行うが、荷重センサなどを搭乗部13の座面部131に配設し、起立制御の指令が供給と搭乗者の着座検知を条件に起立制御を開始し、起立指令が与えられたとしても着座を検知できない場合には、起立制御を開始しないようにしてもよい。また、搭乗者の起動・降車スイッチ32の操作がなくても、着座の検知を条件に起立制御を開始するようにしてもよい。
また、車体が倒立状態にあり、降車指示スイッチがONであり、更に車両が停止状態にある場合に降車制御を行うが、主制御ECU21は、何らかの異常を検出し、車両の姿勢制御を続行することが困難と判断した場合に、強制的に降車制御に移行させるようにしてもよい。
次に、第1実施形態における起立制御(ステップ30)の内容について説明する。
図4は、第1実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。
主制御ECU21は、センサから車体傾斜と車輪回転の状態量を取得する(ステップ31)。すなわち、角度計(角速度計)41から車体傾斜角(角速度)を取得し、駆動輪回転角度計(回転速度計)51から駆動輪11の回転角(回転速度)を取得する。
ついで主制御ECU21は、ステップ31で取得した各状態量に基づいて、起立に必要な駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを次の数式1に従って決定する(ステップ32)。
この数式1において、{θW}は駆動輪の回転角速度を、θ1は車体の傾斜角を、{θ1}は車体の傾斜角速度を表す。
なお、本明細書の各数式における{}は時間微分を表し、例えば、[n]はnの時間微分を意味するものとする。また車輪回転角θWと車体傾斜角θ1は、同回転方向を同符号とし、θWを正の方向に回転させる駆動輪トルクとωを正とする。
(数式1) τW=−KW2{θW}+KW3θ1+KW4{θ1
数式1における右辺各項は次の各役割を有する。
−KW2{θW}は車輪回転(車体移動)を抑制し、KW3θ1は車体を引き起こす(反トルクは車輪を前方へ加速させる方向に作用)という役割を有する。
また、KW4{θ1}は車体の起立速度を抑制する役割を有する。起立速度の抑制により起立時間が増加し、車両移動量が増加する。
駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを決定する数式1は、倒立制御における駆動輪トルク指令値の決定式と同じ形であるが、そのフィードバックゲイン(KW2、KW3、KW4)の値は異なる。
そして、起立時と倒立時で、この値を切り替えることによって、適切な制御を実現している。
次に、各フィードバックゲイン(KW2、KW3、KW4)の決定方法について説明する。
フィードバックゲインKW2は、倒立制御のフィードバックゲインと同じ値を設定する。フィードバックゲインKW3については、次の数式2に従って予め設定する。
フィードバックゲインKW2、KW3は、予め設定した値を固定値として記憶しておく。
(数式2) KW3=γm11
数式2において、m1は本体の質量(乗員を含む)[kg]、l1は本体の重心距離(車軸から)[m]、gは重力加速度[m/s2]である。
また、γは起き上がり強さを表し、安全係数に相当する。
フィードバックゲインKW4は、搭乗者によって入力装置30から入力された、起立移動目標距離L1に応じて主制御ECU21が決定する。
図5は、起立移動目標距離L1(縦軸L)とフィードバックゲインKw4(横軸)との関係を表した説明図である。
この起立移動目標距離L1とフィードバックゲインKw4の関係は、主制御ECU21が記憶するが、数式化して記憶し、またはテーブル化して記憶しておく。以下、各図に示した各値の関係を表すグラフについては、同様に数式化して記憶、又はテーブル化して記憶しておく。
この図5では、所定のフィードバックゲインKW2、KW3(固定値)を使用した場合に、入力された起立移動目標距離L1で起立が完了するフィードバックゲインKw4を予めシミュレーションや実車試験で求め、その関係を規定している。
図5の車両移動距離曲線(実線)に示されるように、起立移動目標距離L1の値が大きくなるに従ってフィードバックゲインKw4を大きくする。
そして、点線の車体傾斜最大減速度曲線に示されるように、フィードバックゲインKw4が大きくなると車体傾斜の起き上がりが遅く(ゆっくりと)なる。
すなわち、本実施形態によれば、入力された起立移動目標距離L1で起立が完了する最も遅い速度となるようにフィードバックゲインKw4が選択されることで、搭乗者の選択した起立移動目標距離L1で起立時の乗り心地の向上を実現している。
主制御ECU21は、図5に従って起立移動目標距離L1から決定したフィードバックゲインKW4、及びフィードバックゲインKW2、KW3から、数式1に従って決定したトルク指令値τWを、駆動輪制御システムに与える(ステップ33)。
すなわち、主制御ECU21は、駆動輪制御ECU22に指令値τWを送ると、駆動輪制御ECU22は指令値τWに対応した駆動電圧を駆動輪アクチュエータ52に供給する。これにより、駆動輪11からは駆動トルクτWが出力され、車両は起立移動目標距離L1での起立動作が行われる。
次いで主制御ECU21は、起立が完了しているか否かを判断する(ステップ34)。
ここで、起立完了か否かについては、角度計41から供給される車体傾斜角度θ1の絶対値から判断する。例えば、車体傾斜角度θ1が所定の閾値q度(例えば、q=±1)以下である場合には起立が完了している、すなわち、倒立状態であると判断する。
主制御ECU21は、起立が完了していなければステップ31に戻って起立制御を続行し(ステップ34;N)、完了していればメインルーチンにリターンする(ステップ34;Y)。
次に、第1実施形態における降車制御(ステップ50)の内容について説明する。
図6は、降車制御の処理内容を表したフローチャートである。
主制御ECU21は、起立制御のステップ31(図4)と同様に、センサから車体傾斜と車輪回転の状態量を取得する(ステップ51)。
ついで主制御ECU21は、ステップ51で取得した各状態量に基づいて、乗降停止(ストッパ17の前方端部P1が接地し、車両が傾斜して停止している状態)に移行するための、駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを次の数式3に従って決定する(ステップ52)。
(数式3)
τW=−KW2{θW}+KW4{θ1}+ΔτW
この数式3の右辺において、−KW2{θW}は車輪回転(車体移動)を抑制し、その反トルクは車体を傾ける方向に作用する。
また、KW4{θ1}は車体の起立速度を抑制し、その反トルクは車輪を前方へ加速させる方向に作用する。
ΔτWは、車体を前に倒すための付加トルクで、次の数式4により決定する。
数式4においてδは、付加トルクを与える車体傾斜角の閾値であり、例えばδ=1度が設定されている。実際の降車制御では、そのはじめに、この角度δになるまで車体を傾けることになる。
このように、本実施形態によれば付加トルクΔτWを付加することで、必ず決められた方向(本実施形態では前方)に車両を傾斜した状態で乗降停止することができる。
(数式4)
ΔτW=KW3’(θ1−δ) … (θ<δの場合)
ΔτW=0 … (θ≧δの場合)
次に、各フィードバックゲイン(KW2、KW4)の決定方法について説明する。
フィードバックゲインKW2は、本実施形態における起立制御と同様に、倒立制御のフィードバックゲインと同じ値を設定し、値を固定値として記憶しておく。
フィードバックゲインKW4は、搭乗者によって入力装置30から入力された降車移動目標距離L2に応じて、主制御ECU21が図5の車両移動距離曲線に従って決定する。
すなわち、主制御ECU21は、図5に示されるように、入力された降車移動目標距離L2から対応するフィードバックゲインKw4を決定する。
本実施形態によれば、入力された降車移動目標距離L2で降車制御が完了して乗降停止状態となる条件内で、最も遅い速度で傾斜するようなフィードバックゲインKw4が選択されるので、搭乗者の選択した降車移動目標距離L2で降車制御時の乗り心地向上を実現している。
なお、図5において、車両移動距離曲線は、起立制御と降車制御とで同一の曲線を使用しているが、実際にはその関係は異なる。従って所定のKW2に対して降車移動目標距離L2で乗降停止が完了するフィードバックゲインKw4を予めシミュレーションや実車試験で求ておく必要がある。
主制御ECU21は、図5に従って降車移動目標距離L2から決定したフィードバックゲインKW4、及びフィードバックゲインKW2、付加トルクΔτWから、数式3に従って決定したトルク指令値τWを駆動輪制御システムに与える(ステップ33)。
すなわち、主制御ECU21は、駆動輪制御ECU22に指令値τWを送ると、駆動輪制御ECU22は指令値τWに対応した駆動電圧を駆動輪アクチュエータ52に供給する。これにより、駆動輪11からは駆動トルクτWが出力され、車両は降車移動目標距離L2での乗降停止移行動作が行われる。
次いで主制御ECU21は、ストッパ17が接地しているか否かを判断する(ステップ54)。
ここで、ストッパ17が接地しているか否かについては、車体の傾斜角速度から判断する。例えば、車体傾斜角速度{θ1}が所定の閾値rad/S(例えば、r=±0.001)以下である場合には車体が接地している、すなわち、乗降停止状態であると判断する。
なお、ストッパ17が接地する前方端部P1(図1参照)に、接地を確認するセンサ(接触センサ、距離センサ)を配置し、その出力から接地か否かを判断するようにしてもよい。
また、車体傾斜角θ1の値が所定の閾値(水平面における乗降停止状態での車体傾斜角の設計値)以上であれば接地とみなすようにしてもよい。
主制御ECU21は、接地していなければステップ51に戻って降車制御を続行し(ステップ54;N)、接地していればメインルーチンにリターンする(ステップ54;Y)。
次に第2の実施形態について説明する。
第1の実施形態では、起立速度及び車体傾斜速度を抑制するフィードバックKw4を起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2に応じ変化させることで、できるだけ遅い立ち上がり及び車体傾斜を実現する場合について説明した。
第2の実施形態では、車体傾斜角の目標値θ1 *を、走行制御及び降車制御の開始からの時間tと車体傾斜目標時間Tの関数とし、車体傾斜目標時間Tを起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2から決定することで、起立運動及び乗降停止状態への移行運動をより精密に制御する。
第2実施形態における車両の制御ユニットの構成は、図2に示した構成と同様である。
図7は、第2実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。
なお、以下説明する各実施形態における構成図、フローチャートの説明では、第1実施形態と同様の部分について同一の符号、ステップ番号を付し、異なる部分について説明し、同一部分については適宜その説明を省略することとする。
センサから車体傾斜角と車輪回転の状態量を取得した後(ステップ31)、主制御ECU21は、次の数式5に示す目標値関数により、車体傾斜角目標値θ1 *を設定する(ステップ311)。
(数式5)
θ1 *(t)=θ1,0cos2((π/2)(t/T1)) … (t≦T1
θ1 *(t)=0 … (t>T1
数式5におけるT1は、車体傾斜の目標時間で、大きい方が車体傾斜の変化が緩やかでゆっくりと起立することになる。
θ1,0は、初期車体傾斜角、すなわち、起立制御を開始する直前の車体傾斜角である。
図8は、各値決定のための曲線を表したものである。
図8(a)は、数式5の目標値関数θ1 *(t)を表したものである。
この図8(a)に示すように、目標値θ1 *のを、時間tで変化させる。また、同一の時間tにおいて、車体傾斜目標時間T1(後述するように起立移動目標距離L1に応じて決定)が大きいほど車体傾斜角目標値θ1 *は大きくなる。
この実施形態によれば、図8(a)に示されるように、数式5の目標値関数θ1 *(t)を直線的に変化させるのではなく、降車開始直後と完了直前における車体傾斜角目標値θ1 *の変化率を、その中間の変化率よりも小さくなるように変化させている。これにより、開始直後の加速度及び完了直前の減速度を抑え搭乗者の不快感を軽減することができる。
なお、目標値の3回時間微分(ジャーク)が小さくなるように目標値変数θ1 *(t)を設定してもよい。これにより、搭乗者にとってより快適な姿勢制御が実現できる。
図8(b)は、起立移動目標距離L1と車体傾斜目標時間T1との関係を表したものである。
この図8(b)に示される、起立移動目標距離L1と車体傾斜目標時間T1との関係も、起立移動目標距離L1で起立が完了する車体傾斜目標時間T1を予めシミュレーションや実車試験で予めておくことで規定される。
ついで主制御ECU21は、ステップ31で取得した各状態量に基づいて、起立に必要な駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを次の数式6に従って決定する(ステップ32)。
(数式6)
τW=−KW2{θW}+KW3(θ1−θ1 *)+KW4({θ1}−{θ1*
また、数式6における右辺各項はそれぞれ以下の各役割を有する。
−KW2{θW}は、車輪回転(車体移動)を抑制する役割を有する。
W3(θ1−θ1 *)は、目標車体傾斜角を実現するもので、実際の値θ1を目標値θ1 *に近づける。
W4({θ1}−{θ1*)は、目標車体傾斜角速度を実現するもので、実際の値{θ1}を目標値{θ1*に近づける。
数式6におけるフィードバックゲイン(KW2、KW3、KW4)については、倒立制御におけるフィードバックゲインと同じ値を与える。
主制御ECU21は、トルク指令値τWを数式6に従って決定すると、第1実施形態と同様に、駆動輪制御システムに与え(ステップ33)、起立が完了していなければステップ31に戻り(ステップ34;N)、起立が完了していればメインルーチンにリターンする(ステップ34;Y)。
なお、起立の判断条件については第1実施形態と同じである(以下の実施形態でも同じ)。
次に、第2実施形態における降車制御(ステップ50)の内容について説明する。
図9は、降車制御の処理内容を表したフローチャートである。
センサから車体傾斜角と車輪回転の状態量を取得した後(ステップ51)、主制御ECU21は、次の数式7に示す目標値関数により、車体傾斜角目標値θ1 *を設定する(ステップ511)。
(数式7)
θ1 *(t)=θ1,0sin2((π/2)(t/T2)) … (t≦T2
θ1 *(t)=0 … (t>T2
数式7におけるT2は、車体傾斜の目標時間で、この値が大きいほど車体が緩やかに傾斜する。
θ1,0は、ストッパ17の前方端部P1が接地した乗降停止状態での車体傾斜角であり、平らな地面を仮定した時の設計値を使用する。
図8(c)は、数式7の目標値関数θ1 *(t)を表したものである。
この図8(c)に示すように、目標値θ1 *の値を時間tで変化させる。また、同一の時間tにおいて、車体傾斜目標時間T2(後述するように降車移動目標距離L2に応じて決定)が大きいほど車体傾斜角目標値θ1 *は小さくなる。
車体傾斜目標時間T2は、本実施形態における起立制御と同様に、図8(b)と同様な曲線に従って降車移動目標距離L2から決定する。
この実施形態によれば、図8(c)に示されるように、数式7の目標値関数θ1 *(t)を直線的に変化させるのではなく、降車開始直後と完了直前における車体傾斜角目標値θ1 *の変化率を、その中間の変化率よりも小さくなるように変化させている。
これにより、開始直後の加速度、及び完了直前の減速度を抑え、搭乗者の不快感を軽減することができる。また、本実施形態の起立制御と同様に、ジャークを考慮して目標値関数θ1 *(t)を設定してもよい。
ついで主制御ECU21は、ステップ31で取得した各状態量に基づいて、車体傾斜に必要な駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを、決定する(ステップ52)。本実施形態の降車制御におけるトルク指令値τWについては、上記した起立制御における数式6を使用する。
各フィードバックゲイン(KW2、KW3、KW4)についても、起立制御と同様に、倒立制御におけるフィードバックゲインと同じ値を与える。
なお、降車制御の場合、数式6右辺1項の−KW2{θW}は、車輪回転(車体移動)を抑制し、反トルクは起立制御とは異なり車体傾斜を速くする。
主制御ECU21は、トルク指令値τWを数式6に従って決定すると、第1実施形態と同様に、駆動輪制御システムに与え(ステップ53)、ストッパ17が接地していなければステップ31に戻り(ステップ54;N)、接地してしていればメインルーチンにリターンする(ステップ54;Y)。
なお、接地の判断条件については第1実施形態と同じである(以下の実施形態でもおなじ)。
次に第3の実施形態について説明する。
この第3の実施形態では、バランサを配設し、該バランサを前後に動かすことで起立制御及び降車制御を補助するものである。
バランサは、搭乗部13を含まない車体質量の一部であり、車体に取り付けられたアクチュエータによって、車軸と鉛直軸に垂直な方向へ自由に動かすことができる部分をいう。
本実施形態では、バランサとして独立した重量体を配置しているが、車両を構成するために必要な重量体、例えば、バッテリ、制御ユニット16の構成体等の少なくとも一部を重量体に追加してもよく、または、単独でバランサとして構成してもよい。これにより、車体の重量増加を抑えることができる。
本実施形態のバランサは、後述する直線移動型のバランサ(図11(a))が使用されるが、回転振子型(同(b))、回転倒立振子型(同(c))のバランサを使用してもよい。
このバランサによる補助は、第1の実施形態、第2の実施形態、及び後述する第4の実施形態の動作に対し適用することが可能である。
図10は、第3の実施形態における制御ユニット16の構成を表したものである。
図10に示されるように、本実施形態における制御ユニット16は、
バランサ制御ECU23、バランサ駆動モータ回転角度計61、バランサ駆動アクチュエータ(モータ)62を更に備えており、主制御ECU21はこれら各部と共にバランサ制御システム60として機能するようになっている。
バランサ駆動モータ回転角度計61は、バランサ位置に対応したモータ回転角を主制御ECU21に供給し、主制御ECU21は、駆動推力指令値をバランサ制御ECU23に供給し、バランサ制御ECU23は、駆動推力指令値として駆動電圧をバランサ駆動アクチュエータ62に供給する。
他の構成については、図1で説明した第1実施形態と同様である。
図11は、バランサ134を任意の位置に移動させるバランサ移動機構について、その構成例を表したものである。
このバランサ移動機構は、重量体移動手段として機能し、バランサ134を前後方向に動かすことによって車両の重心を移動させる。
バランサ134は、搭乗部13と駆動輪11との間に配置されている。このバランサ134は、バランサ駆動アクチュエータ62によって前後方向(車体直立時に車軸と水平面上で直交する方向)に移動可能に構成されている。
バランサ移動機構は、搭乗部13の座面部131の下部に配置されたバランサ134を前後方向に移動させるように構成されている。
本実施形態である図11(a)のバランサ移動機構は、スライダ型アクチュエータ135によって、スライダ上でバランサ134を平行移動させる。
図11(b)、(c)に示すバランサ移動機構は、回転移動型バランサを用いた機構である。支持軸136の一端にはバランサ134が配設され、支持軸136の他端部には、バランサ支持軸回転モータ137、138のロータが固定されている。
そして、バランサ支持軸モータ137、138によって、支持軸136を半径とする円周軌道上でバランサ134を移動させる。
図11(b)のバランサ移動機構では、バランサ支持軸回転モータ137が座面部131の下部に配設され、円周軌道上の下側でバランサ134が移動する。
図11(c)のバランサ移動機構では、バランサ支持軸回転モータ138が駆動輪11と同軸上に配設され、円周軌道上の上側でバランサ134が移動する。
なお、他のバランサ移動機構の例として、伸縮型のアクチュエータによりバランサ134を移動させるようにしてもよい。
例えば、2本の伸縮型アクチュエータのそれぞれ一端を車両の前方と後方に固定し、他端をそれぞれバランサ134に固定し、両伸縮型アクチュエータの一方を伸ばし、他方を縮めることで、バランサ134を平行移動させる。
図12は、本実施形態のバランサによる直立加減速処理における、車両姿勢制御系の力学モデルを図示したものである。
図12におけるバランサ134は、車軸及び車両中心軸に垂直な方向に移動する図11(a)の場合を例示している。
なお、図11(b)、(c)に示すように、バランサ134がバランサ支持軸回転モータ137、138を中心とする円周軌道上を移動する場合には、支持軸136の回転角度をバランサの車体中心軸からの変位(位置)に換算して制御する。
この図12における各記号は次の通りである。
(a)状態量
θW:タイヤの回転角[rad]
θ1:本体の傾斜角(鉛直軸基準)[rad]
λ2:バランサの位置(車体中心点基準)[m]
(b)入力
τW:駆動モータトルク(2輪合計)[Nm]
B:バランサ駆動推力[N]
(c)物理定数
g:重力加速度[m/s2
(d)パラメータ
W:タイヤの質量[kg]
W:タイヤの半径[m]
W:タイヤの慣性モーメント(車軸周り)[kgm2
1:本体の質量(乗員を含む)[kg]
1:本体の重心距離(車軸から)[m]
1:本体の慣性モーメント(重心周り)[kgm2
2:バランサの質量[kg]
2:バランサの基準重心距離(車軸から)[m]
2:バランサの慣性モーメント(重心周り)[kgm2
なお、バランサの位置λ2は、車両前方を正とする(車体傾斜角θ1の正方向と同じ)。
このように構成された第3実施形態における車両の起立制御及び降車制御について次に説明する。
図13は、第3実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。
主制御ECU21は、センサから車体傾斜角と車輪回転の状態量を取得した後(ステップ31)、取得した各状態量に基づいて、起立に必要な駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを決定する(ステップ32)。
トルク指令値τWの決定には、第1実施形態の起立制御で説明した数式1を使用する。
数式1において、フィードバックゲインKW2、KW3は、第1実施形態と同じ値を使用する。
一方、フィードバックゲインKW4は、バランサ134の移動によるトルク補助を考慮して、第1実施形態とは異なる値を用いる。
図14は、トルク指令値τWを決定するための各種関係を表したものである。
図14(a)は、移動目標距離LとフィードバックゲインKW4との関係を表したものである。点線で示したバランサ134を使用しない場合(第1実施形態の図5参照)の車両移動距離曲線に比べ、同一の移動目標距離LにあるフィードバックゲインKW4(車体起立速度を抑える役割のゲイン)が大きく設定される(KW4>KW4´)。
これように、バランサ134の移動を利用することにより同一の起立移動目標距離Lに対して、より穏やかな傾斜角変化を実現することができる。また、同一の傾斜角加速度に対して、バランサ134を利用することにより、車体の移動量をより小さくすることができる(L<L´)。
主制御ECU21は、決定したトルク指令値τWを、第1実施形態と同様に駆動輪制御システムに与える(ステップ33)。
ついで主制御ECU21は、次の数式8に示す目標値関数から、バランサ134の目標位置λ2 *を決定する(ステップ331)。
なお、以降の数式においてmin[x,y]はxとyのうち小さい方の値を、その関数値とすることを表す。
(数式8)
λ2 *(θ1)=−min{((m11+m22)/m2)θ1,λ2,max
なお、λ2,Maxは、バランサ134を後方に移動した場合の最大移動量(正の値)である。
図14(b)は、数式8によるバランサの目標位置λ2 *と車体傾斜角θ1との関係を表したものである。
起立制御において、初めにバランサを後方まで動かした後、車体の起立と共に中央へ動かす。
ランサ134を予め(降車制御完了時に)後方最大位置λ2,Maxに移動させておくことにより、起立制御開始時におけるバランサの急速後方への移動を省いてもよい。
このように、バランサ134の目標位置λ2 *を車体傾斜角θ1の関数として規定し、また、車体の起き上がりを助けるようにバランサ134を動かすことにより、車体傾斜による偏心トルクを、バランサ134の移動による偏心トルクで減らす、もしくは打ち消すことができる。これにより、車体を起こすのに必要なトルクを小さくできるので、その反トルクによる車両の移動量も低減できる。
図14(b)のθ1,limは、バランサ134が車体傾斜による偏心トルクを打ち消すことができる最大の車体傾斜角であり、次の数式9で与えられる。
2、l2は、図12で説明したように、バランサの質量と車軸からの基準重心距離である。
(数式9)
θ1,lim=(m2λ2,max)/(m11+m22
なお、本実施例では、バランサ134の移動による1次モーメントが車体傾斜の1次モーメントに比べて、ある程度小さい場合を想定している。バランサの1次モーメントが大きい場合には、車体傾斜に対して、より細かくバランサの位置を制御することで、理想的な起立制御、降車制御(後述)を実現できる。
主制御ECU21は、センサからバランサの位置を取得する(ステップ332)。すなわち、バランサ駆動モータの回転角度計(位置センサ)61からバランサ134の位置を取得する。
次いで主制御ECU21は、バランサ駆動アクチュエータ62の推力指令値(バランサ駆動推力指令値)SBを、次の数式10から決定する(ステップ333)。
(数式10)
B=−KB5(λ2−λ2 *)−KB6({λ2}−{λ2 *})
数式10において、−KB5(λ2−λ2 *)はバランサを目標位置に近づける役割、−KB6({λ2}−{λ2 *})はバランサの速度をその目標値に近づける役割を果たす。
主制御ECU21は、数式10から決定したバランサ134の推力指令値SBをバランサ制御システムに与える(ステップ334)。
すなわち主制御ECU21は、バランサ制御ECU23に推力指令値SBを送ると、バランサ制御ECU23は推力指令値SBに対応した駆動電圧をバランサ駆動アクチュエータ622に供給する。これにより、バランサ134は、対応する推力で適切に動かされ、起立制御を補助する。
主制御ECU21は、推力指令値SBをバランサ制御システムに与えた後、起立が完了していなければステップ31に戻り(ステップ34;N)、起立が完了していればメインルーチンにリターンする(ステップ34;Y)。
次に、第3実施形態における降車制御(ステップ50)の内容について説明する。
図15は、降車制御の処理内容を表したフローチャートである。
主制御ECU21は、センサから車体傾斜角と車輪回転の状態量を取得した後(ステップ31)、取得した各状態量に基づいて、乗降停止するための傾斜に必要な駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値τWを決定する(ステップ52)。
トルク指令値τWの決定には、第1実施形態の降車制御で説明した数式3を使用する。フィードバックゲインKW2、KW4については、第1実施形態と同様にして決定する。
ただし、フィードバックゲインKW4の値は、本実施形態の起立制御と同様に、バランサの効果を考慮して大きくする。
一方、数式3のΔτW(車体を乗降停止の傾斜方向と反対方向、本実施形態の場合には後ろ方向に倒さないための付加トルク)については、次の数式11に従って決定する。これは数式4でδ=0とした場合と同じであり、本実施形態では、バランサにλ2,δとして、この役割に代替させる(後述参照)。
(数式11)
ΔτW=KW3’θ1 … (θ<0の場合)
ΔτW=0 … (θ≧0の場合)
主制御ECU21は、決定したトルク指令値τWを、第1実施形態と同様に駆動輪制御システムに与える(ステップ53)。
ついで主制御ECU21は、次の数式12(数12)に示す目標値関数から、バランサ134の目標位置λ2 *を決定する(ステップ531)。
Figure 0005083648
この数式12において、λ2,δとλ2,Rは次の通りである。
λ2,δ=λ2,Max
λ2,R=min{λ2,Max ,((m11+m22)/m2)θ1,R
θ1,δ、θ1,Rはパラメータであり、予め決定しておく。車体傾斜角θ1が閾値θ1,δよりも小さい場合には、バランサを前方にλ2,δ動かすことで車体後傾を防止する(θ1,δは数式4のδに相当)
一方、車体傾斜角θ1が閾値θ1,Rよりも大きい場合には、バランサを後方にλ2,R動かすことで、車体傾斜速度を抑える(この時、車体の傾斜を抑えずに、逆に傾き始めることがないように、移動量λ2,Rに制限を与えている)。
次いで主制御ECU21は、起立制御と同様に、バランサ駆動モータの回転角度計(位置センサ)61からバランサの位置を取得し(ステップ532)、バランサ駆動アクチュエータ62の推力指令値SBを、数式10から決定する(ステップ533)。
そして、その推力指令値SBを、起立制御と同様にバランサ制御システムに与え(ステップ534)、ストッパ17が接地していなければステップ51に戻り(ステップ54;N)、接地していればメインルーチンにリターンする(ステップ54;Y)。
次に第4の実施形態について説明する。
第4の実施形態では、車両の前方に存在する障害物を検知して、制御パラメータ(起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2)を修正するものである。
この障害物検知による制御パラメータの変更は、第1〜第3の各実施形態の動作に対し適用することが可能である。
図16は、第4の実施形態における制御ユニット16の構成を表したものである。
第4実施形態における制御ユニット16には、他の実施形態の構成に加えて、距離センサ(障害物センサ)71を備えた車両周辺認識システム70が追加されている。
距離センサ71は、車両前方に存在する障害物を検出し、前方障害物までの距離を主制御ECU21に供給する。
距離センサ71には、レーザーセンサ、超音波センサなどが使用され、車体前部に設置される。
なお、車体は傾斜するので、その影響を、車体制御システムの角度計41の検出値θ1に基づいて補正するようになっている。
このように構成された第4実施形態における車両の起立制御及び降車制御について次に説明する。
図17は、第4実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。
まず主制御ECU21は、前方障害物までの距離を取得する(ステップ301)。すなわち、走行制御部21は、はじめに、距離センサ71によって、車両前縁から前方障害物までの距離Λを取得する。なお、前方に障害物が無い場合には、測定可能距離の最大値が距離Λとして設定される。
なお、障害物までの距離を実際の測定値よりも小さい値に変更してもよい。例えば、測定値Λ〜に対して、設定値Λ=Λ〜/Csafe(Csafeは安全係数)としてもよい。
次いで主制御ECU21は、取得した前方障害物までの距離Λに対して、次の数式13に基づいて駆動輪制御パラメータを修正する(ステップ302)。本実施形態では、駆動輪制御パラメータであるフィードバックゲインKW4を修正対象とし、搭乗者が設定した起立移動目標距離L1よりも実際の前方障害物距離Λが長い場合に、起立移動目標距離L1を前方障害物距離Λに修正して、車両の移動を抑え、車両と障害物との衝突、接触を防ぐ。
(数式13)
W4=f(L1)…(L1<Λの場合)
W4=f(Λ) …(L1≧Λの場合)
図18は、数式13に基づくフィードバックゲインKW4の修正について表したもので、KW4=f(L)は、第1、第3実施形態における車両移動距離曲線(図5、図14(a)参照)と同じである。なお、第2実施形態に適用する場合には、図8(b)の曲線で車体傾斜目標時間Tを設定すると共に、起立移動移動目標距離L1と同様に修正すればよい。
図18に示されるように、入力された起立移動目標距離L1が障害物までの距離Λ未満である場合には、障害物よりも手前で起立制御が完了するため、修正せずに起立移動目標距離L1からフィードバックゲインKW4を決定する(KW4=KW4 (S))。
一方、入力された起立移動目標距離L1が障害物までの距離Λ以上である場合(L=L(D))、図18に示すように、起立移動目標距離L1を障害物までの距離Λに置き換えて、距離Λに対応するフィードバックゲインKW4に修正する(KW4=KW4 (D))。
主制御ECU21は、実施形態1と同様に、センサから車体傾斜と車輪回転の状態量を取得し(ステップ31)、再度車両前縁から前方障害物(新たな障害物)までの距離ΛSを取得する(ステップ312)。
この前方障害物距離の再取得は、本実施形態による起立制御の途中で突然前方に障害物が現れた場合を想定し、起立制御を中止してその障害物の手前で車両を急停止させるために取得を行う。
主制御ECU21は、最初に取得した障害物までの距離Λによって修正されたフィードバックゲインKW4と、新たに取得した障害物までの距離ΛSから、次の数式14に従って駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値を決定する(ステップ32)。
(数式14)
τW=−KW2{θW}+KW3θ1+KW4{θ1}+ΔτW,OB
数式14において、フィードバックゲインKW2、KW3については第1実施形態の起立制御と同じであり、フィードバックゲインKW4は、ステップ302による修正値を使用する。
一方、ΔτW,OBは、新たな障害物への衝突を防ぐための緊急付加トルクで、新たな障害物までの距離ΛSを使用して、次の数式15から決定する。
数式15において、ΛS,0、KW,OB、Nは、予め設定しておくパラメータである。
(数式15)
ΔτW,OB=−KW,OB(ΛS/ΛS,0-N
この付加トルクは、車両の前進を抑える方向に駆動輪に作用し、その反トルクは車体を前に傾ける。従って、この付加トルクが大きくなると、この場合に限り、車体を起こすことができなくなるが、車両を停止させることができる。
なお、数式15で示した関数は一例であり、障害物までの距離が小さくなると、付加トルクの値が大きくなるような他の関数でもよい。また、関数内のパラメータについては、車両の走行条件や力学的特性量、制御の安定性等を考慮した上で、あらかじめ値を設定しておく。
主制御ECU21は、トルク指令値τWを数式14に従って決定すると、第1実施形態の起立制御と同様に、駆動輪制御システムに与え(ステップ33)、起立が完了していなければステップ31に戻り(ステップ34;N)、起立が完了していればメインルーチンにリターンする(ステップ34;Y)。
次に、第4実施形態における降車制御(ステップ50)の内容について説明する。
図19は、降車制御の処理内容を表したフローチャートである。
主制御ECU21は、起立制御と同様に、前方障害物までの距離を取得し(ステップ501)、その値に基づいて駆動輪制御パラメータ(フィードバックゲインKW4)を修正する(ステップ502)。
なお、フィードバックゲインKW4の修正方法は、起立制御と同様である(図17ステップ302、図18参照)。
次いで主制御ECU21は、第1実施形態と同様に、センサから車体傾斜と車輪回転の状態量を取得し(ステップ51)、新たな障害物の出現に備えて再度車両前縁から前方障害物(新たな障害物)までの距離ΛSを取得する(ステップ512)。
主制御ECU21は、最初に取得した障害物までの距離Λの値によって修正されたフィードバックゲインKW4と、新たな障害物までの距離ΛSから、次の数式15に従って駆動輪アクチュエータ52のトルク指令値を決定する(ステップ52)。
(数式16)
τW=−KW2{θW}+KW4{θ1}+ΔτW+ΔτW,OB
数式17において、フィードバックゲインKW2については第1実施形態の降車制御と同じであり、フィードバックゲインKW4は、ステップ502による修正値を使用する。
ΔτWは、車体を前に倒すための付加トルクで、第1実施形態における降車制御と同様に、数式4により決定する。
一方、ΔτW,OBは、新たな障害物への衝突を防ぐための付加トルクで、新たな障害物までの距離ΛSを使用して、本実施形態の起立制御と同様に、数式15から決定する。
この付加トルクは、車両の前進を抑える方向に駆動輪を作用し、その反トルクは車体を前に傾ける。従って、この付加トルクが大きくなると、車体を強引に倒し、降車制御を強制的に終了させると同時に障害物への衝突も回避できる。
主制御ECU21は、トルク指令値τWを数式16に従って決定すると、第1実施形態の降車制御と同様に、駆動輪制御システムに与え(ステップ53)、ストッパ17が接地していなければステップ51に戻り(ステップ54;N)、接地していればメインルーチンにリターンする(ステップ54;Y)。
以上説明したように、第1〜第の実施形態によれば、搭乗者が指定した起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2で起立制御、降車制御を遂行することができる。従って、搭乗から起立の際、及び降車のための乗降停止に移行する際に、前方に広いスペースを確保する必要が無い。
また、第1、3、4の実施形態では、通常の倒立制御時に比べて車体傾斜角速度のフィードバックゲインを大きくすることにより、第2の実施形態では、目標軌道を与えることにより、起立制御時における車体が起き上がる速度を抑え、また、降車制御時における車体の傾斜速度を抑えることができる。従って、急激な起き上がりによる搭乗者の負担、不快感を抑えることができる。
また第2の実施形態によれば、車体傾斜角の目標値を与えることで、起立、降車両制御の開始、終了の際の車体傾斜速度をより小さくする等の、車体の傾斜運動をより精密に制御することができる。
さらに第3の実施形態によれば、起立制御時及び降車制御時にバランサ134を前後に動かすことで、同一の移動距離でも、バランサを移動しない場合に比べて車体傾斜速度をより小さくすることができる。また、同一の車体傾斜速度でも車両移動距離を短くすることができる。
また第4の実施形態によれば、前方に障害物を検出した場合、を起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2を障害物までの距離に置き換えることで、制御パラメータを修正するので、障害物の手前で起立、降車制御を完了することができる。
また降車制御において、第1、第3、第4の各実施形態では、駆動輪トルク指令値τWを決定する式において付加トルクΔτWを加えているので、また、第2の実施形態では、目標軌道を与えているので、予め決められた方向(本実施形態の場合には前方)に確実に傾斜した乗降停止をさせることができる。
以上、本発明の車両における各実施形態について説明したが、本発明は説明した実施形態に限定されるものではなく、各請求項に記載した範囲において各種の変形を行うことが可能である。
例えば、説明した第1実施形態及びこれと同様の処理をする他の実施形態では、駆動輪トルク指令値τWを決定する数式(例えば、数式1)において、フィードバックゲインKW2、KW3を固定値とし、入力された起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2対応してフィードバックゲインKW4を決定する場合について説明した。
これに限らず、3つのフィードバックゲインKW2、KW3、KW4のうちの1つ又は2つ以上を起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2に対応して決定するようにしてもよい。
例えば、図20に示されるように、起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2に対応して、フィードバックゲインの比KW2/KW4を決定することで、KW2及びKW4を設定するようにしてもよい。
具体的な決定方法としては、基準値として、倒立姿勢制御におけるフィードバックゲインと同じ値を仮設定し、起立移動目標距離L1、降車移動目標距離L2に対応して図20からKW2、KW4の値を修正する。
なお、この場合のフィードバックゲインKW3は倒立制御と同じ値で固定する。
本実施形態における車両について、前方に走行している状態の外観構成を例示した図である。 第1、第2の実施形態における制御ユニットの構成図である。 起立・降車制御のメインフローを表したフローチャートである。 第1実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。 入力された移動目標距離とフィードバックゲインとの関係図である。 第1実施形態における降車制御の処理内容を表したフローチャートである。 第2実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。 第2実施形態における各値決定のための曲線を表した図である。 第2実施形態における降車制御の処理内容を表したフローチャートである。 第3実施形態における制御ユニットの構成図である。 バランサ移動機構の各構成例を表した図である。 第3実施形態における車両姿勢制御系の力学モデル図である。 第3実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。 第3実施形態における起立制御、降車制御の各値決定の方法を表した説明図である。 第3実施形態における降車制御の処理内容を表したフローチャートである。 第4実施形態における制御ユニットの構成図である。 第4実施形態における起立制御の処理内容を表したフローチャートである。 第4実施形態におけるフィードバックゲインの修正について表した説明図である。 第4実施形態における降車制御の処理内容を表したフローチャートである。 他のフィードバックゲインの決定方法についての説明図である。
符号の説明
11 駆動輪
12 駆動モータ
13 搭乗部
131 座面部
16 制御ユニット
20 制御ECU
21 主制御ECU
22 駆動輪制御ECU
23 バランサ制御ECU
31 操縦装置
41 角度計
51 駆動輪回転角度計
52 駆動輪アクチュエータ
61 バランサ駆動モータ回転角度計
62 バランサ駆動アクチュエータ(モータ)

Claims (16)

  1. 車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、
    停止時において一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、
    前記制限機構の接地状態から起立するまでの起立移動距離の目標値を取得する起立移動距離取得手段と、
    前記取得した起立移動距離の目標値に基づき、前記駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、
    前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して車両を起立させる起立制御手段と、を具備し
    前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも1に対するフィードバックゲインを、前記起立移動距離の目標値に基づいて決定することで駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする車両。
  2. 起立方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、
    前記駆動輪トルク決定手段は、前記取得した障害物までの距離が前記取得した起立移動距離の目標値よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、
    一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、
    前記制限機構の前記一部が接地し、車体が傾斜して停止した乗降停止までの目標距離を降車移動距離として取得する降車移動距離取得手段と、
    前記取得した降車移動距離で乗降停止する駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、
    前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して乗降停止させる乗降停止制御手段と、を具備し
    前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも一方に対するフィードバックゲインを、前記降車移動距離に応じて決定することで駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする車両。
  4. 降車移動方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、
    前記駆動輪トルク決定手段は、前記障害物までの距離が前記取得した降車移動距離よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両。
  5. 前記駆動輪トルク決定手段は、車体を所定の方向に傾斜させて乗降停止させるための、車体の傾斜角に応じた付加トルクを加えて、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の車両。
  6. 車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、
    停止時において一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、
    前記制限機構の接地状態から起立するまでの起立移動距離の目標値を取得する起立移動距離取得手段と、
    前記取得した起立移動距離の目標値に基づき、前記駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、
    前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して車両を起立させる起立制御手段と、
    前記搭乗部に対して車両の前後方向に移動可能に配置されたバランサと、
    起立時に、前記車体の傾斜角θに応じてバランサ位置を移動する移動手段と、を備え、
    前記駆動輪トルク決定手段は、前記バランサの移動により車体に作用する重力トルクを考慮して駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする車両。
  7. 前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも1に対するフィードバックゲインを、前記起立移動距離の目標値に基づいて決定することで駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両。
  8. 前記駆動輪トルク決定手段は、車体傾斜角をフィードバック制御し、前記車体傾斜角の目標値を起立開始後の時間に応じて変化させることで、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の車両。
  9. 前記駆動輪トルク決定手段は、起立開始時と起立完了時の起立速度が、起立途中の起立速度よりも小さくなるように、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項8に記載の車両。
  10. 起立方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、
    前記駆動輪トルク決定手段は、前記取得した障害物までの距離が前記取得した起立移動距離の目標値よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項6から請求項9のうちのいずれか1の請求項に記載の車両。
  11. 車体の傾斜状態と駆動輪の回転状態に応じて前記駆動輪のトルクを制御することで、搭乗部を含む車体を倒立状態に保持して走行する車両であって、
    一部が接地することで前記車体の傾斜角を制限する制限機構と、
    前記制限機構の前記一部が接地し、車体が傾斜して停止した乗降停止までの目標距離を降車移動距離として取得する降車移動距離取得手段と、
    前記取得した降車移動距離で乗降停止する駆動輪トルクを決定する駆動輪トルク決定手段と、
    前記決定した駆動輪トルクで前記駆動輪を駆動制御して乗降停止させる乗降停止制御手段と、
    前記搭乗部に対して車両の前後方向に移動可能に配置されたバランサと、
    乗降停止に移行する場合に、前記車体の傾斜角に応じてバランサ位置を移動する移動手段と、を備え、
    前記駆動輪トルク決定手段は、前記バランサの移動により車体に作用する重力トルクを考慮して駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする車両。
  12. 前記駆動輪トルク決定手段は、車体の傾斜角速度、駆動輪の回転速度の少なくとも一方に対するフィードバックゲインを、前記降車移動距離に応じて決定することで駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の車両。
  13. 前記駆動輪トルク決定手段は、車体傾斜角をフィードバック制御し、前記車体傾斜角の目標値を乗降停止への移行開始後の時間に応じて変化させることで、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項11に記載の車両。
  14. 前記駆動輪トルク決定手段は、乗降停止への移行開始時と完了時の車体傾斜速度が、乗降停止までの途中の車体傾斜速度よりも小さくなるように、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項13に記載の車両。
  15. 降車移動方向に存在する障害物までの距離を取得する障害物距離取得手段を備え、
    前記駆動輪トルク決定手段は、前記障害物までの距離が前記取得した降車移動距離よりも小さい場合に、前記障害物までの距離に基づき、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項11から請求項14のうちのいずれか1の請求項に記載の車両。
  16. 前記駆動輪トルク決定手段は、車体を所定の方向に傾斜させて乗降停止させるための、車体の傾斜角に応じた付加トルクを加えて、前記駆動輪トルクを決定する、
    ことを特徴とする請求項11から請求項15のうちのいずれか1の請求項に記載の車両。
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