JP2009011312A - ゲル状食品 - Google Patents

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Abstract

【課題】
本発明の目的は、咀嚼及び嚥下障害者向けに誤嚥を起こしにくいテクスチャー、即ち、まとまりのある食塊を形成し、付着性の少ないゲル状食品を提供することにある。
【解決手段】
高蛋白質含量、高水溶性、低分解度であって、かつ非ゲル化性である特定の大豆蛋白素材を使用し、さらにゲル状食品のpHを5.3〜6.3という特定領域に調整することで、嚥下障害者に適した付着性が少なくまとまりのある食塊を形成する品質のゲル状食品を得ることができる知見を得るに到った。
【選択図】なし

Description

本発明は、高蛋白質であってかつ嚥下性にも優れたゲル状食品に関する。
近年高齢者人口が増加するに伴い咀嚼及び嚥下障害者が増えており、誤嚥による肺炎や窒息などの危険性も増加している。咀嚼及び嚥下障害者の栄養管理手法として、静脈経腸栄養などの技術革新がある一方、QOLの観点からも経口からゲル状の固形物を摂取できるように咀嚼や嚥下訓練を行うことが推奨されている。
咀嚼及び嚥下障害者に適する食品のゲル特性としては、一般的に口腔内でのまとまりのある食塊の形成性や、上顎などの口内において付着性が少ないことが重要であるとされている。
一方、大豆の摂取は、糖尿病腎症などの疾病を有している患者に対し有効である点や、アディポネクチンの産生を促進する効果などの脂質代謝に関わる点などより、疾病予防に有効と示唆される知見が数多く見られる。
したがって嚥下障害者にとって大豆蛋白を高度に含有するゲル状食品の開発が求められている。
特許文献1(特開2005−13134号公報)には、アミノ酸スコアが90以上であるタンパク成分を7重量%以上、糖質を10重量%以上、および水を含み、かつ熱量が1kcal/g以上であって、さらにゲルの破断強度が5×10N/m以下である、レトルト殺菌を施してなる易嚥下性ゲル状食品組成物が記載されている。このうち、タンパク成分としては、加熱ゲル化性蛋白質が10〜50重量%、加熱非ゲル化性蛋白質が40〜70重量%、ペプチドが5〜25重量%の組成が好ましいことが記載されている。
特許文献2(特開2001−346520号公報)には、大豆蛋白含有液を加圧下に加熱し、次いで除圧することにより大豆蛋白の凝固及び水分の蒸発を行わせることを特徴とする嚥下障害者の栄養補給に適した大豆蛋白凝固食品の製造方法が記載されている。
特許文献3(特開2001−144号公報)、特許文献4(特開2006−304727号公報)には、大豆ペプチド等のペプチドをゲル状食品に配合することが記載されている。
特許文献5(特開2004−248544号公報)では原料たんぱく質を加熱変性して得られる不溶化たんぱく質と、ゲル状態のジェランガムとを含有し、酸性となるように調整されていることを特徴とする酸性ゲル状食品が記載されている。
特許文献6(特開2005−229877号公報)では、製品100g当たりカロリーが100k c a l以上、並びに蛋白質が5g以上であり、100℃を超える温度で加熱殺菌されてなる高栄養ゼリー状食品であって、豆乳及び/又はペースト状豆腐と増粘多糖類を配合することを特徴とする高栄養ゼリー状食品が記載されている。
(参考文献)
特開2005−13134号公報 特開2001−346520号公報 特開2001−144号公報 特開2006−304727号公報 特開2004−248544号公報 特開2005−229877号公報
本発明者は、通常の加熱ゲル化性を有する分離大豆蛋白の加熱ゲルを利用したゲル状食品は、口腔内での粘り着きが強く、付着性を有し、嚥下障害者には適したテクスチャーでないことに鑑み、上記の文献を参考にした配合で大豆蛋白質を高含有し、嚥下障害者により適したゲル状食品の調製を試みたが、完全に付着性を改善できなかったり、ペプチド特有の苦味が発現したり、まとまりのある食塊の形成性に欠けるゲル質になったりなど、満足な品質のものを得ることが困難であった。
そこで本発明の目的は、咀嚼及び嚥下障害者向けに誤嚥を起こしにくいテクスチャー、即ち、まとまりのある食塊を形成し、付着性の少ないゲル状食品を提供することにある。
本発明者はかかる課題に鑑みて種々検討を行った結果、高蛋白質含量、高水溶性、低分解度であって、かつ非ゲル化性である特定の大豆蛋白素材を使用し、さらにゲル状食品のpHを5.3〜6.3という特定領域に調整することで、嚥下障害者に適した付着性が少なくまとまりのある食塊を形成する品質のゲル状食品を得ることができる知見を得るに到った。
すなわち本発明は、
1.下記(1)〜(4)の条件を満たす大豆蛋白素材並びにゲル化剤を原料とし、pHが5.3〜6.3であることを特徴とするゲル状食品、
(1)粗蛋白質含量が乾燥固形分あたり70重量%以上であること、
(2)12%水溶液を80℃にて30分加熱した時の性状がゾル状であること、
(3)NSIが60以上であること、
(4)0.22M トリクロロ酢酸(TCA)可溶率が30%以下であること、
2.前記大豆蛋白素材が、少なくとも、第二族元素の塩、酸化物もしくは水酸化物の添加による処理、蛋白質加水分解酵素による分解処理、又は加熱処理が施されたものである前記1.記載のゲル状食品、
3.総蛋白質中の大豆蛋白質が50重量%以上である前記1.記載のゲル状食品、
4.総蛋白質中の大豆蛋白質が50重量%以上で、かつコラーゲンペプチドが10〜50重量%である前記1.記載のゲル状食品、
5.前記1.記載のゲル状食品を冷凍したことを特徴とする冷凍タイプのゲル状食品。
6.下記(1)〜(4)の条件を満たす大豆蛋白素材を含むことを特徴とする、pHが5.3〜6.3のゲル状食品用ボディ材、
(1)粗蛋白質含量が乾燥固形分あたり70重量%以上であること、
(2)12%水溶液を80℃にて30分加熱した時の性状がゾル状であること、
(3)NSIが60以上であること、
(4)0.22M トリクロロ酢酸(TCA)可溶率が30%以下であること、
を提供するものである。
本発明により、大豆蛋白質を高度に含み高栄養価でありながら、嚥下障害者にも適した口腔内でまとまりやすく付着性の少ないゲル状食品を得ることが可能となったものである。
本発明のゲル状食品は、粗蛋白質含量が乾燥固形分あたり70重量%以上、12%水溶液を80℃にて30分加熱した時にゾル状であって、NSIが60以上及び0.22M トリクロロ酢酸(TCA)可溶率が30%以下である大豆蛋白素材、並びにゲル化剤を原料とし、pHが5.3〜6.3であることを特徴とする。以下、本発明について詳細に説明する。
(大豆蛋白素材)
本発明に使用する大豆蛋白素材は、下記(1)〜(4)の条件を満たすことが重要である。
(1)粗蛋白質含量
本発明に使用する大豆蛋白素材は、まず高蛋白質含量であること、すなわち粗蛋白質含量が乾燥固形分あたり70重量%以上、好ましくは80重量%以上であることが重要である。そのような素材としては、分離大豆蛋白、濃縮大豆蛋白などが挙げられる。これらはゲル状食品中の蛋白質含有量を高めるために好適である。粗蛋白質含量が70重量%未満である豆乳や豆乳粉末等を使用した場合、蛋白質を高度に含有させるためにより多量に配合する必要が生じ、配合量を過剰に多くすると、粘度が高くなりすぎたり、風味が悪くなったりするなどの問題が発生する。なお、粗蛋白質含量の定量はケルダール法にて行うこととする。
(2)ゲル化性
次に本発明に使用する大豆蛋白素材は非ゲル化性であること、12%水溶液を折径38mmの塩化ビニリデンケーシングに充填し、湯煎(80℃)にて30分間加熱した時に、ゾル状であることが重要である。ここで「ゾル状」とは、大豆蛋白質の溶液が全体として流動性を有している状態をいう。より具体的には加熱後の粘度(25℃)が5000mPa・s以下であることが好ましく、2000mPa・s以下であることがより好ましく、500mPa・s以下がさらに好ましい。これによって大豆蛋白がゲル化した場合に起こる付着性の高い食感を回避することができる。なお、上記条件下でゲル化を起こす大豆蛋白素材を高配合にて使用すると、大豆蛋白独特の付着性の高いゲル質になりやすい。
(3)溶解性
さらに本発明に使用する大豆蛋白素材は高溶解性であること、すなわちNSIが60以上であることが重要である。これによってゲル状食品のテクスチャーにざらつきを生じさせることなく、ゲル化剤によるスムースなゲル形成を維持することができる。なお、NSIは水溶性窒素指数(Nitrogen Solubility Index)のことを意味し、試料中の全窒素含有量に対する同試料の水抽出物中の窒素含有量の割合を意味し、前者を100としたときの値で表わされる。通常は「基準油脂分析試験法」(日本油化学協会編)1.1.4,6に記載の測定法により求めることができる。NSIが60未満の溶解性の低い大豆蛋白素材を使用した場合、ざらつきを伴うゲル質となるため、スムースに食塊が飲み込めなくなるため問題である。
(4)分解度
本発明に使用する大豆蛋白素材は低分解度であること、すなわち0.22Mトリクロロ酢酸可溶率(以下、単に「TCA可溶率」と称する場合あり。)が30%以下であることが重要である。TCA可溶率が30%を超える分解度の高い大豆蛋白素材を使用した場合、独特の苦味が発現しやすく風味的な問題が起こりやすい。また、本発明では大豆蛋白素材が加水分解されていることを必須としないため下限は設定されない。ただし、一態様として、より効率的に大豆蛋白素材のゲル化性を低下させるために、TCA可溶率が15%以上となる程度に加水分解されていることがより好ましい。
なお、本発明においてTCA可溶率は全蛋白質量に対する0.22Mのトリクロロ酢酸溶液に可溶の蛋白質量の割合をケルダール法により測定し、100を乗じた値(%)とする。
以上のような特定の粗蛋白質含量、ゲル化性、溶解性、分解度の条件(1)〜(4)を満たす大豆蛋白素材をゲル状食品に配合することによって、所望の蛋白含有量を容易に得ることができると共に、風味・溶解性に優れ付着性の少ない、嚥下適性の高いゲル状食品を得ることが可能となる。
すなわち、本発明に使用する大豆蛋白素材は、高溶解性、高蛋白質含量、低分解度であって、なおかつゲル状食品のゲル化にはできるだけ寄与しない素材である。
かかる条件を満たす限り、このような大豆蛋白素材はいかなる方法により調製されたものでもよく、限定はされない。
好ましい方法として、大豆蛋白素材を調製する工程中に、TCA可溶率が30%を超えない程度に蛋白質加水分解酵素を用いて分解する処理、カルシウムやマグネシウムなどの第二族元素の塩、酸化物もしくは水酸化物などを添加して大豆蛋白質に結合させる処理、加熱処理、11S蛋白を選択的に加水分解して7S蛋白/11S蛋白比を高める処理等を単独で、又は種々組み合わせて付加することによって調製することができる。
例えば、WO2006/080426号公報(大豆蛋白スラリーまたはその溶液に対し、(A)Mg化合物を加える工程、及び(B)蛋白分解酵素を加えて蛋白加水分解を行う工程、の2工程を行うことを特徴とする大豆蛋白の製造方法)、特開昭62−48341号公報、特開昭62−51953号公報、特開昭62−40249号公報、特開昭62−232341号公報などに開示される方法によって製造される大豆蛋白素材を使用することができる。
かかる手段を用いていかにして上記の条件(1)〜(4)を全て満足する大豆蛋白素材を製造するかについては、当業者は上記の文献を参考にすれば格別困難な検討を要することはない。例えば、蛋白質加水分解酵素を使用する場合はその種類に応じて添加量や反応時間を適宜調整し、所定のTCA可溶率とすればよく、第二族元素の塩等を添加する場合はその種類に応じて添加量を適宜調整し、所定のNSIとなるように調整すればよい。また加熱処理を施す場合も通常は超高温瞬間加熱装置(UHT)を用いることができ、加熱温度と加熱時間を適宜組み合わせて所定のNSIとなるよう調整すればよい。
本発明のゲル状食品中に配合する上記大豆蛋白素材の割合は特に限定されることはないが、好ましくは3〜15重量%、より好ましくは5〜10重量%が適当である。配合割合が多すぎると、生産に影響を与える容器への充填前溶解粘度が高くなりすぎる傾向にある。逆に少なすぎると、大豆蛋白質固有の栄養生理機能を満たすのが十分でなくなる。また、ゲル状食品の総蛋白質中の大豆蛋白質は50重量%以上であるのが好ましく、50〜70重量%であるのがさらに好ましい。
なお、本発明のゲル状食品中には上記に規定される条件を満たさない大豆蛋白素材を併用することを除外するものではない。ただし本発明が目的とするゲル状食品の品質を損ねない程度に留めることが望ましい。
(ゲル化剤)
本発明は、ゲル状食品のゲルを主に大豆蛋白素材以外の他のゲル化剤によって形成させることが重要である。
本発明に使用するゲル化剤は特に限定されず、例えば寒天、ゼラチン、カラギーナン、ジェランガム、ネイティブジェランガム、タラガム、タマリンドシードガム、キサンタンガム、サイリウムシードガム、グアガムなどを使用することができるが、蛋白質との反応性などを考慮すると寒天が望ましい。しかし、寒天単独では経時的な離水などを起こすため、それぞれのゲル化剤の特性を活かしてブレンドしたものが更に好適である。本発明のゲル状食品中に配合するゲル化剤の割合は特に限定されることはなく、使用するゲル化剤の特性を考慮して適宜配合すれば良い。
(他の原料)
本発明のゲル状食品中には、上記の大豆蛋白素材及びゲル化剤以外に、必要であれば他の原料も配合することができる。
例えば、大豆蛋白質以外の蛋白質素材として、コラーゲンペプチド、食肉ペプチド、各種食肉由来の蛋白質、鶏卵蛋白質、カゼインナトリウム、カゼイン、乳蛋白濃縮物、乳ホエー濃縮物、乳ホエー分離物、乳蛋白分解物などの動物性蛋白質や、とうもろこし蛋白質、小麦蛋白質等の植物性蛋白質を配合することができる。
特に付着性などのゲル質や風味などの点で蛋白質素材としてコラーゲンペプチドを大豆蛋白素材と併用することが好適である。この場合、総蛋白質中の大豆蛋白質は少なくとも50重量%以上であることが好ましい。そしてゲル状食品の総蛋白質中のコラーゲンペプチドは10〜50重量%であるのが好ましく、30〜50重量%であるのがさらに好ましい。
また、蛋白質以外では、水あめ、デキストリン、砂糖、果糖、乳糖、トレハロース、オリゴ糖などの糖類や動植物性油脂やその加工油脂、乳化剤、色素、香料、ミネラル、ビタミンなどを目的に応じて配合することができる。
(pH)
本発明のゲル状食品はpHの下限を5.3以上、好ましくは5.7以上とすることが重要であり、上限を6.3以下とすることが重要である。かかる範囲に調整することにより、食塊としてのまとまりを維持しながら付着性の低いテクスチャーに改善することができる。かかる範囲よりもpHを酸性側に調整した場合、蛋白質の凝集によるざらつきや容器への充填前の溶液粘度の上昇等の不具合が起こりやすく、また長期的な保存下での経時的な離水を発生させる要因となる。逆にpH6.3よりもアルカリ性側に調整すると、付着性の伴うゲル質となりやすく、嚥下障害者に適さない食感となる。
上記の範囲にpHを調整するために添加するpH調整剤としては、通常使用されるクエン酸、リンゴ酸、酒石酸等の有機酸や塩酸、硫酸、リン酸等の無機酸を使用することができる。なお、これらの酸の代わりに酸性の大豆蛋白素材を添加してもよい。酸性の大豆蛋白素材としては、例えばWO2002/67690号公報に開示されるものを使用することができる。
(ゲル状食品)
本発明のゲル状食品は以上の原料を混合した溶液を適当なカップやパウチ等の容器に充填し高温高圧下でレトルト殺菌したり、混合した溶液をUHTなどで加熱殺菌し、容器に無菌充填するなどして得られる。混合溶液は、ホモミキサーなどの攪拌機で溶解すれば良いが、より好ましくは高圧ホモゲナイザーなどで調製することが好ましい。また、殺菌方法としては、プレートを介した間接加熱方式よりも、インジェクションやインフュージョンなどの直接加熱方式がスケーリングを回避できる点で望ましい。
得られたゲル状食品は、口腔内での付着性が少なく、誤嚥を起こしにくいテクスチャーの高蛋白食品であり、褥瘡対策などの蛋白質補給が重要と考えられる高齢者に多い嚥下困難者の医療において有用な、大豆蛋白供給食品を提供することができる。
(冷凍タイプのゲル状食品)
本発明のゲル状食品は、更に適量の冷菓用として使用される油脂及び凝固点降下効果が高い単糖や二糖などの低分子の糖質を適宜配合することにより、常温においては嚥下性が良好なテクスチャーを維持しながら、冷凍することで冷菓風に食することができる冷凍タイプのゲル状食品として提供できる。そのため季節や体調に応じた食べ方を選択でき、QOLの向上を図ることが可能である。また、この冷凍タイプのゲル状食品は、保水性の高い大豆蛋白を配合しているため、冷凍後に再解凍しても殆ど離水をすることはないのが特徴である。したがって食が細くなった高齢者が食べ切れなかった場合でも、再度ムース様食感のデザートとして食べることができ、残食低減の観点からも好適である。
(ゲル状食品用ボディ材)
本発明のゲル状食品用ボディ材は、上記の(1)〜(4)の条件を満足する大豆蛋白素材を含むことを特徴とし、上述したとおり、pHが5.3〜6.3のゲル状食品に特に適したゲル状食品用ボディ材として機能する。特に大豆蛋白素材から起因する口腔内での付着性が大幅に改善され、嚥下困難者に適した咀嚼性を提供するものである。
以下に本発明の実施例を示し詳細に説明するが、本発明の精神は以下の実施例に限定されるものではない。なお、例中、%及び部は、いずれも重量基準を意味する。
■分離大豆蛋白(大豆蛋白素材)の製造例
低変性脱脂大豆10kgに15倍の水を加え、1NのNaOHでpH7.5に調整し、室温で1時間ホモミキサーを用いて攪拌抽出を行った後、遠心分離機(1000g×10分)を用いてオカラ成分を除去し、脱脂豆乳を得た。これに1NのHClを加えて、pH4.5に調整し、蛋白成分を等電点沈殿させ、遠心分離して沈殿物を回収し、分離大豆蛋白カード(以下「カード」と呼ぶ)を得た。本カードのカード固形分は約30重量%であった。
固形分12重量%の濃度になるよう加水し、塩化カルシウムを対重量固形分当り0.25重量%を加え、水酸化Naを用いて溶液pHを7.3に中和を行った。
次いで、この中和蛋白溶液を、プロテアーゼの1種であるアルカラーゼ(ノボザイムズ製)を使用し、55℃の反応温度で30分間、蛋白加水分解を行った。
酵素加水分解後、この溶液を高温瞬間加熱殺菌機を用いて140℃で10秒間加熱処理を行い、噴霧乾燥により分離大豆蛋白「試作品1」を得た。本試作品1の粗蛋白質含量は乾燥固形分あたり91%、NSIは90、0.22M TCA可溶率は21%であった。また、本試作品1の12%水溶液を80℃にて30分間加熱したときの性状はゾル状であってゲル化を生じておらず、20℃での粘度が25mPa・sであった。
■実施例1
上記製造例で得られた分離大豆蛋白「試作品1」を使用し、本発明のゲル状組成物を下記表1の配合例(基本配合)にて調製した。なお、ゲル化剤製剤としては、寒天を主成分とした「クリアガーRJ#13」(青葉化成(株)製)を使用した。
予め粉体原料(分離大豆蛋白、コラーゲンペプチド、カゼインナトリウム、ゲル化剤、デキストリン、高甘味度甘味料)を混合しておき、イオン交換水に分散させた。(TKホモミキサー使用)粉体原料が十分に分散した後、液状やペースト状などの粉体原料以外の原料(無調整豆乳、菜種白絞油、香料、乳化剤)を添加混合した。
次いで、下記表2の通り、クエン酸を添加しない場合(pH6.83/溶液pH)をコントロールとして、クエン酸を系全体に対して0.01〜0.16%(pH6.70〜5.35/溶液pH)添加して均一な分散液とし、種々のpHのサンプルを調製した。
次に、85℃になるまで各サンプルを攪拌をしながら湯煎にて溶液を加熱した。蒸発した水分の補充を行い、レトルト用のカップに充填し、上部をシールした後、高温高圧殺菌(レトルト殺菌)を行った。
得られたゲル状組成物について、10人のパネラーにて官能評価をした。
(表1)基本配合
Figure 2009011312
(表2)クエン酸によるpH調整
Figure 2009011312
(表3)官能評価
Figure 2009011312
コントロールと比較して溶液のpHを酸性側に調整したサンプル(テスト1〜7)は、食塊としてのまとまりやすさ及び口腔内でのゲル組成物の付着性が改善され、誤嚥を招きにくいテクスチャーとなった。一方、pHが低下するにつれ、たんぱく質が不安定となり、たんぱく質の凝集に起因すると考えられる食感のざらつきが増し、風味に酸味が感じられる傾向となった。また、pHが低下するにつれ、蛋白質の凝集による溶液の増粘が起こり、安定した充填適性を確保し難しくなり、生産上の不都合も生じ始めた。
以上の結果から、殺菌後の製品のpHを5.3以上かつ、6.3以下に調整したテスト2〜6が総合的に良好な評価であった。特にpH5.7以上かつpH6.3以下が良好であった。
次に、クエン酸で溶液のpHを調整する代わりに、表4のごとく酸性の大豆蛋白素材「ソヤサワー4000K」を添加してpH調整を行ってゲル状食品を調製した場合について評価した。
(表4)酸性の大豆蛋白素材によるpH調整
Figure 2009011312
(表5)官能評価
Figure 2009011312
表5の通り、クエン酸の代わりに酸性の大豆蛋白を添加してpH調整をした場合も、クエン酸と同様の効果が認められた。しかも、表4の通り、酸性の大豆蛋白素材を用いた場合は、加熱前の溶液粘度の上昇が認められず、クエン酸を使用する場合よりも安定した溶液の充填適性を得られるため、より好ましい結果となった。
■実施例2 −各種分離大豆蛋白による違い−
下記表6の通り、通常の製法で調製される加水分解処理が施されていないタイプの分離大豆蛋白である「フジプロE」(不二製油(株)製)をコントロールとして製造条件を種々変更し、0.22M TCA可溶率、NSI、金属イオンの結合の有無が異なる種々の分離大豆蛋白(試作品1〜6)を調製し、試作品1の分離大豆蛋白と置き換えて同様にゲル状食品を調製した。溶液のpHはクエン酸を用いてpH6.3に調整した。得られたゲル状食品について同様に官能評価を行った。また、試作品1〜6の12%水溶液を折径38mmの塩化ビニリデンケーシングに充填し、湯煎(80℃)にて30分間加熱したときの溶液の性状と粘度(B型粘度計、20℃)も測定した。
(表6)
Figure 2009011312
(表7)
Figure 2009011312
既述の条件でゲル化する未分解大豆蛋白を用いた場合、ゲル化特性を反映したものと推定されるが、pHを5.3〜6.3の範囲に調整したとしても付着性の強いテクスチャーとなり好ましくなかった。
NSIが40の水溶性の低い試作品5を用いた場合、付着性については良好であったが、蛋白質の不溶化が要因と思われるざらつきが発生し、スムースなテクスチャーにならず、ゲル状食品としては不適であった。
また、TCA可溶率が44%の酵素分解度の高い試作品6を用いた場合、物性面では満足な結果が得られたが、強い苦味があり風味的に好ましくなかった。
ゲル特性、TCA可溶率、NSIが所望の範囲に入っている試作品1〜4については、付着性、ざらつきが少なく、食塊としてのまとまりに優れ、物性・風味いずれにおいても優れていた。特に、金属イオンを結合させた試作品1は、求められる物性を具備し、更に風味に優れるため、本発明の目的に最も望ましい品質のものであった。
■実施例3
上記製造例で得られた分離大豆蛋白「試作品1」を使用し、本発明のゲル状組成物を表8の配合例にて調製した。なお、ゲル化剤製剤としては、寒天を主成分とした「クリアガーRJ#13」(青葉化成(株)製)を使用した。
予め粉体原料(分離大豆蛋白、コラーゲンペプチド、カゼインナトリウム、乳たん白濃縮物、ゲル化剤、デキストリン、高甘味度甘味料)を混合しておき、イオン交換水に分散させた(TKホモミキサー使用)。粉体原料が十分に分散した後、液状やペースト状などの粉体原料以外の原料(無調整豆乳、菜種白絞油、香料、乳化剤)を添加混合した。
次いで、クエン酸を添加し、溶液pHを6.3に調製した。次に、85℃になるまで各サンプルを攪拌しながら湯煎にて溶液を加熱した。蒸発した水分の補充を行い、レトルト用のカップに充填し、上部をシールした後、高温高圧殺菌(レトルト殺菌)を行った。
得られたゲル状組成物について、実施例1と同様にして10人のパネラーにて官能評価を行い、結果を表9に示した。
(表8)
Figure 2009011312
(表9)
Figure 2009011312
以上の結果より、ゲル化剤によりボディーを形成する高たん白ゲル食品において、特定の大豆たん白素材を用い、限定されたpH領域(pH5.3〜6.3)に調整することで、付着性が少なく嚥下性に優れたものを製造することが可能になった。
■実施例4
上記製造例で得られた分離大豆蛋白「試作品1」を使用し、表10の配合例にて実施例3と同様の方法でレトルトカップに充填したゲル状組成物を調製し、これを冷凍し、凍結させ、ゲル状組成物の冷凍タイプを得た。
(表10)
Figure 2009011312
このように本発明の大豆蛋白素材を用い、更に適量の油脂及び凝固点降下効果が高い低分子の糖質を適宜配合することにより、常温では嚥下性が良好なテクスチャーを維持しながら、冷凍することでアイス風に食することができる冷凍タイプのゲル状食品の提供が可能となった。季節や体調に応じて食べ方を選択でき、QOLの向上を図ることが可能である。また、この冷凍タイプのゲル状食品は、保水性の高い大豆蛋白を配合しているため、冷凍後に再解凍しても殆ど離水しなかった。したがって食が細くなった高齢者が食べ切れなかった場合でも、再度ムース様食感のデザートとして食べることができ、残食低減の観点からも好適である。

Claims (6)

  1. 下記(1)〜(4)の条件を満たす大豆蛋白素材並びにゲル化剤を原料とし、pHが5.3〜6.3であることを特徴とするゲル状食品。
    (1)粗蛋白質含量が乾燥固形分あたり70重量%以上であること、
    (2)12%水溶液を80℃にて30分加熱した時の性状がゾル状であること、
    (3)NSIが60以上であること、
    (4)0.22M トリクロロ酢酸(TCA)可溶率が30%以下であること。
  2. 前記大豆蛋白素材が、少なくとも、第二族元素の塩、酸化物もしくは水酸化物の添加による処理、蛋白質加水分解酵素による分解処理、又は加熱処理が施されたものである請求項1記載のゲル状食品。
  3. 総蛋白質中の大豆蛋白質が50重量%以上である請求項1記載のゲル状食品。
  4. 総蛋白質中の大豆蛋白質が50重量%以上で、かつコラーゲンペプチドが10〜50重量%である請求項1記載のゲル状食品。
  5. 請求項1記載のゲル状食品を冷凍したことを特徴とする冷凍タイプのゲル状食品。
  6. 下記(1)〜(4)の条件を満たす大豆蛋白素材を含むことを特徴とする、pHが5.3〜6.3のゲル状食品用ボディ材。
    (1)粗蛋白質含量が乾燥固形分あたり70重量%以上であること、
    (2)12%水溶液を80℃にて30分加熱した時の性状がゾル状であること、
    (3)NSIが60以上であること、
    (4)0.22M トリクロロ酢酸(TCA)可溶率が30%以下であること。
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