JP2008546396A - 薬学的に使用するためのアミラーゼ - Google Patents

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Abstract

必要に応じてリパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせた、配列番号1〜3のバシラス (Bacillus) α-アミラーゼに関係するアミラーゼの薬学的使用。医学的適用の例は次の通りである: 消化性疾患、膵臓外分泌不全 (PEI)、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病の治療。配列番号1〜3のアミラーゼはバシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus)、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) およびバシラス (Bacillus) 種からのアミラーゼの変異型である。本発明のアミラーゼは、改良されたin vivo効能、改良されたpHプロファイル、高い比活性および/または改良されたデンプン分解プロファイルを有する。

Description

本発明は、必要に応じてリパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせた、ある種のバシラス (Bacillus) α-アミラーゼ (配列番号1〜3) に関係するミラーゼの薬学的使用に関する。医学的適用の例は次の通りである: 消化性疾患、膵臓外分泌不全 (PEI)、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病の治療。
膵臓酵素のサプリメントの形態のいくつかの商用薬剤は、膵臓外分泌不全の治療のために知られている。これらの製品の活性成分は消化酵素、主としてアミラーゼ、リパーゼおよびプロテアーゼであり、これらは通常膵臓中で産生され、そして小腸の上部 (十二指腸) において外分泌される。このような薬剤において使用される酵素はウシまたはブタに由来し、しかしながら、また、微生物酵素を使用した製品、例えば、リゾプス・オリゼ (Rhizopus oryzae) からのリパーゼ、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) からのプロテアーゼおよびアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) からのアミラーゼを含有する製品のNortase(商標)が市販されている。
米国特許第5,614,189号 (EP 600868) には、例えば、膵嚢胞性繊維症を患っている患者の治療において、なかでも、膵臓酵素置換治療におけるフミコラ・ラヌギノサ (Humicola lanuginosa) に由来するリパーゼの使用が記載されている。このリパーゼはフミコラ・ラヌギノサ (Humicola lanuginosa) DSM 4109に由来し、そしてここにおいて配列番号9のアミノ酸1〜269のアミノ酸配列を有する。
WO 00/54799には、I型およびII型真性糖尿病の治療における脂肪分解、タンパク質分解およびデンプン分解活性を有する生理学上許容される酵素混合物が記載されている。
WO 02/060474には、消化不良の治療におけるリゾプス・デレマル (Rhizopus delemar) からの濃縮リパーゼ、アスペルギルス・メレウス (Aspergillus melleus) からの中性プロテアーゼおよびアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) からのアミラーゼの使用が記載されている。
WO 01/62280には、哺乳動物における胃腸疾患の治療または予防における多官能価架橋剤と架橋した非真菌リパーゼ結晶、プロテアーゼおよびアミラーゼの使用が記載されており、ここでリパーゼ結晶はpH範囲約2.0〜9.0において活性である。好ましいリパーゼはシュードモナス (Pseudomonas) からのものであり、好ましいアミラーゼはアスペルギルス (Aspergillus) およびバシラス (Bacillus) からのものであり、好ましいプロテアーゼはブロメライン、パパインまたはフィシンである。
EP 0828509には、外分泌膵不全の治療における、必要に応じてある種の酸安定性リパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせた、ある種の酸安定性アミラーゼの使用が記載されている。好ましいアミラーゼはアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) からのものであり、そして好ましいリパーゼはリゾプス・アリズス (Rhizopus arrhizus) またはリゾプス・ジャバニカス (Rhizopus javanicus) からのものである。
WO 99/19467には、バシラス・ステアロサーモフィラス (B. stearothermophilus)、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) およびバシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens) に由来するα-アミラーゼのある種の変異型、ならびにそれらの工業的使用が記載されているが、薬学的使用は記載されていない。これらの野生型バシラス (Bacillus) α-アミラーゼの配列は、WO 99/19467において配列番号3〜5と表示されており、ここにおいてそれぞれ配列番号10〜12として含められている。
EP 0594235には、発酵ブロスから精製されたアミラーゼを製造する方法が記載されている。また、医薬組成物が特許請求されており、そして消化促進剤としての潜在的使用、ならびに他の潜在的使用が述べられている。実施例には、特許請求されたバシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) α-アミラーゼの精製法が例示されている。
WO 2004/078960には、アミラーゼの少なくとも1つのT細胞エピトープを同定する方法および少なくとも1つのエピトープ中に少なくとも1つの変更を含んでなる変異型アミラーゼが開示されている。薬学的使用を包含する、多数の潜在的使用が列挙されている。バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) からのアミラーゼが言及されている。
EP 0828509には、外分泌膵不全の治療における、必要に応じてある種の酸安定性リパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせた、ある種の酸安定性アミラーゼの使用が記載されている。好ましいアミラーゼはアスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger) からのものであり、そして好ましいリパーゼはリゾプス・アリズス (Rhizopus arrhizus) またはリゾプス・ジャバニカス (Rhizopus javanicus) からのものである。
薬学的に使用するための別の、好ましくは改良された、酵素がこの分野において必要とされている。
発明の要約
本発明は、薬学的に使用するための、特に消化性疾患、膵臓外分泌不全 (PEI)、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病を治療するための、別の、好ましくは改良された、酵素を提供する。新しい酵素はプロテアーゼ、アミラーゼおよびリパーゼである。好ましくは、本発明に従い使用するための酵素は、改良されたin vivoおよび/またはin vitro効能; 改良されたpH活性プロファイル; 改良された比活性; 改良された消化プロファイルを有し; 胆汁酸塩の存在下に活性であり; および/または減少したアレルゲン性を有する。
本発明は、薬剤として使用するための、必要に応じてリパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせた、 (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼに関する。
また、本発明は、消化性疾患、PEI、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病を治療する薬剤を製造するためのこのようなアミラーゼの使用に関し、このような使用は必要に応じてリパーゼおよびプロテアーゼの使用をさらに含んでなる。
さらに、本発明は、このようなアミラーゼと、少なくとも1種の薬学上許容される補助物質とを含んでなり、必要に応じてリパーゼおよび/またはプロテアーゼを含む、医薬組成物に関する。
また、本発明は、治療的有効量のこのようなアミラーゼを、必要に応じてリパーゼおよびプロテアーゼと一緒に、投与する、消化性疾患、PEI、膵臓炎 (急性および/または慢性)、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病を治療する方法に関する。
発明の詳細な説明
酵素
本発明は、薬剤として使用するための (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼの薬学的使用に関する。本発明は、また、消化性疾患、PEI、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病を治療する薬剤を製造するためのこのようなアミラーゼの使用に関する。本発明は、さらに、このようなアミラーゼと、少なくとも1種の薬学上許容される補助物質とを含んでなる医薬組成物に関する。さらに、本発明は、治療的有効量のこのようなアミラーゼを投与する、前述の疾患を治療する方法に関する。
下記において、本発明の組成物、方法および使用において使用するアミラーゼは 「本発明のアミラーゼ」 として言及する。
本発明の関係において、アミラーゼはデンプンおよび他の直鎖状また分枝鎖状のオリゴ糖および多糖のエンドハイドロシスを触媒する酵素である。特定の態様において、本発明に従い使用するためのアミラーゼはα-アミラーゼ活性を有する、すなわち、オリゴ糖および多糖中の1,4-α-グリコシド結合のエンドハイドロシスを触媒する。α-アミラーゼは、例えば、デンプン、グリコーゲンおよび関係する多糖およびオリゴ糖に対して不規則的方法で作用して、α-立体配置で還元性基を遊離する。
好ましい態様において、本発明のアミラーゼはα-アミラーゼ (系統的名称: 1,4-α-D-グルカン-グルカノヒドロラーゼ) である。それ以上の態様において、本発明のアミラーゼは下記に属する: アミラーゼのEC 3.2.1.-グループ、例えば、EC 3.2.1.1 (α-アミラーゼ)、EC 3.2.1.2 (β-アミラーゼ)、EC 3.2.1.3 (グルカン1,4-α-グリコシダーゼ、アミログルコシダーゼまたはグルコアミラーゼ)、EC 3.2.1.20 (α-グリコシダーゼ)、EC 3.2.1.60 (グルカン1,4-α-マルトテトラオヒドロラーゼ)、EC 3.2.1.68 (イソアミラーゼ)、EC 3.2.1.98 (グルカン1,4-α-マルトヘキソシダーゼ) またはEC 3.2.1.133 (グルカン1,4-α-マルトヒドロラーゼ)。
好ましい態様において、本発明に従い使用するアミラーゼはEC 3.2.1.1グループであることができるか、あるいはそれに属するとして分類することができる。EC番号は下記を意味する: Enzyme Nomenclature 1992 from NC-IUBMB、Academic Press、カリフォルニア州サンディエゴ; それぞれ下記の文献に発表されている付録1〜5を含む: Eur. J. Biochem. 1994、223、1-5; Eur. J. Biochem. 1995、232、1-6; Eur. J. Biochem. 1996、237、1-5; Eur. J. Biochem. 1997、250、1-6; およびEur. J. Biochem. 1999、264、610-650。命名法は規則的に補充されかつ更新されている; 例えば、下記のwwwを参照: http://www.chem.qmw.ac.uk/lubmb/enzyme/index.html。
特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つに対して少なくとも51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%または少なくとも60%の同一性の程度を有する。他の特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つに対して少なくとも61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%または少なくとも70%の同一性の程度を有する。追加の特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つに対して少なくとも71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%または少なくとも80%の同一性の程度を有する。
他の特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つに対して少なくとも81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%または少なくとも90%の同一性の程度を有する。なおそれ以上の特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つに対して少なくとも91%、92%、93%、94%、95%、99%、97%、98%または少なくとも99%の同一性の程度を有する。
それ以上の特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の配列の任意の1つ中に少なくとも1つの置換、欠失および/または挿入を含んでなる。好ましくは、アミノ酸の変化は次の通りである: タンパク質のフォールディングおよび/または活性に有意に影響を与えない保存的アミノ酸の置換または挿入である小さい特質をもつ; 小さい欠失; 小さいアミノ-またはカルボキシル末端のエクステンション、例えば、アミノ末端のメチオニン残基; 小さいリンカーペプチド; または正味の電荷または他の機能を変化させることによって精製を促進する小さいエクステンション、例えば、ポリ-ヒスチジントラクト、抗原エピトープまたは結合ドメイン。
上の関係において、用語 「小さい」 は25アミノ酸残基までの数を独立して表示する。好ましい態様において、用語 「小さい」 は24、23、22、21までまたは20までのアミノ酸残基を表示する。追加の好ましい態様において、用語 「小さい」 は19、18、17、16、15、14、13、12、11までまたは10までのアミノ酸残基を独立して表示する。それ以上の好ましい態様において、用語 「小さい」 は9、8、7、6、5、4、3、2までまたは1までのアミノ酸残基を独立して表示する。別の態様において、用語 「小さい」 は40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27、26までまたは25までのアミノ酸残基を独立して表示する。
保存的置換の例は下記のアミノ酸のグループ内に入る: 塩基性アミノ酸 (アルギニン、リシンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸 (グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸 (セリン、トレオニン、グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アミノ酸 (ロイシン、イソロイシン、バリンおよびアラニン)、芳香族アミノ酸 (フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン) および小さいアミノ酸 (グリシン、アラニン、プロリン、セリン、トレオニン、システインおよびメチオニン)。
選択的に、保存的置換の例は下記のアミノ酸のグループ内に入る: 塩基性アミノ酸 (アルギニン、リシンおよびヒスチジン)、酸性アミノ酸 (グルタミン酸およびアスパラギン酸)、極性アミノ酸 (グルタミンおよびアスパラギン)、疎水性アミノ酸 (ロイシン、イソロイシンおよびバリン)、芳香族アミノ酸 (フェニルアラニン、トリプトファンおよびチロシン) および小さいアミノ酸 (グリシン、アラニン、セリン、トレオニンおよびメチオニン)。比活性を変更しないアミノ酸置換はこの分野において知られており、そして、例えば、下記の文献に記載されている: H. NeurathおよびR. L. Hill、1979、The Proteins、Academic Press、New York。最も普通に発生する交換は次の通りである: Ala/Ser、Val/Ile、Asp/Glu、Thr/Ser、Ala/Gly、Ala/Thr、Ser/Asn、Ala/Val、Ser/Gly、Tyr/Phe、Ala/Pro、Lys/Arg、Asp/Asn、Leu/Ile、Leu/Val、Ala/GluおよびAsp/Gly。
追加の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つから25、24、23、22、21、20、19、18、17、16、15、14、13、12以下または11以下のアミノ酸だけ異なるアミノ酸配列を有する; またはそれは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つから10、9、8、7、6、5、4、3、2以下または1以下のアミノ酸だけ異なる。別の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483の任意の1つから40、39、38、37、36、35、34、33、32、31、30、29、28、27以下または26以下のアミノ酸だけ異なるアミノ酸配列を有する。
なおそれ以上の特定の態様において、本発明のアミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483を有するアミラーゼの任意の1つ、またはアミラーゼ活性を有するそのフラグメントのアレレ変異型である。本発明のアミラーゼは、また、配列番号10、配列番号11および配列番号12のアミノ酸配列を有するアミラーゼの任意の1つのアミラーゼ変異型であることができる。用語 「アレレ変異型」 は、同一染色体遺伝子座を占有する遺伝子の2またはそれ以上の選択的形態を意味する。
アレレ変異型は自然に突然変異を通して発生し、そして集団内で多形性を生ずることがある。遺伝子の突然変異はサイレント (コード化ポリペプチドにおいて変化を生じない) であるか、あるいは変更されたアミノ酸配列を有するポリペプチドをコードすることができる。ポリペプチドのアレレ変異型は遺伝子のアレレ変異型によりコードされるポリペプチドである。用語 「フラグメント」 は、配列番号1、配列番号2または配列番号3のアミノおよび/またはカルボキシル末端から1または2以上のアミノ酸が欠失された、好ましくは配列番号1のアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513; 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または配列番号3のアミノ酸1〜483のアミノおよび/またはカルボキシル末端から1または2以上のアミノ酸が欠失されたポリペプチドとして本明細書において定義される。
好ましくは、小さい数のアミノ酸が欠失されており、小さいは上に説明したように定義される。より好ましくは、フラグメントは少なくとも440、441、442、443、444、445、446、447、448、449、450、451、452、453または少なくとも454アミノ酸残基を含有する。最も好ましくは、フラグメントは少なくとも452、453、454、455、456、457、458、459、460、461、462、463、464、465、466、467、468、469または少なくとも470アミノ酸残基を含有する。さらにより好ましくは、フラグメントは少なくとも471、472、473、474、475、476、477、478、479または480アミノ酸残基を含有する。
要約すると、本発明の1つの態様は薬学的に使用するためのアミラーゼに関し、ここでa) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる; および/またはb) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸配列の変異型であり、ここで変異型はそれぞれのアミノ酸配列から25アミノ酸以下だけ異なり、そして
(i) 前記変異型はそれぞれのアミノ酸配列に比較して少なくとも1つの置換、欠失および/または挿入を含んでなる; および/または (ii) 前記変異型はそれぞれのアミノ酸配列に比較して少なくとも1つの小さい欠失を含んでなる; および/または (iii) 前記変異型はそれぞれのアミノ酸配列に比較して少なくとも1つの小さいN-またはC-末端のエクステンションを含んでなる; および/またはc) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸を有するアミラーゼのアレレ変異型である; および/またはd) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸を有するアミラーゼのフラグメントである。
特に、本発明は、アミラーゼが (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸から成る群から選択されるアミノ酸配列を有する、薬学的に使用するためのアミラーゼに関する。
なおそれ以上の特定の態様において、アミラーゼは微生物、例えば、真菌または細菌に由来する。細菌の例は次の通りである: バシラス (Bacillus) の株、例えば、バシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens)、バシラス・サーキュランス (Bacillus circulans)、バシラス・ハルマパルス (Bacillus halmapalus)、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis)、バシラス・メガテリウム (Bacillus megaterium)、バシラス (Bacillus) 種、バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) およびバシラス・サブチリス (Bacillus subtilis) の株; 好ましくはバシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens)、バシラス・サーキュランス (Bacillus circulans)、バシラス・ハルマパルス (Bacillus halmapalus)、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis)、バシラス・メガテリウム (Bacillus megaterium)、バシラス (Bacillus) 種およびバシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) の株; 最も好ましくはバシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus)、バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) またはバシラス (Bacillus) 種の株。
この関係において、用語 「に由来する」 は野生型株から得ることができる、または得られた酵素; ならびに、好ましくは少なくとも1つのアミノ酸残基の少なくとも1つの置換、挿入および/または欠失を有するそれらの変異型を包含する。また、用語 「変異型 はシャフラント、ハイブリッド、キメラ酵素およびコンセンサス酵素を包含する。変異型はこの分野において知られている方法、位置指定突然変異誘発、ランダム突然変異誘発、コンセンサス誘導法 (EP 897985) および遺伝子シャフリング (WO 95/22625、WO 96/00343) およびその他により製造することができる。
本発明の野生型アミラーゼの非限定的の例は下記に由来するものである: バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis)、例えば、スイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACLI、主要な受け入れ番号P06278; バシラス・アミロリクファシエンス (Bacillus amyloliquefaciens)、例えば、スイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACAM、主要な受け入れ番号P00692; バシラス・メガテリウム (Bacillus megaterium)、例えば、スイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACME、主要な受け入れ番号P20845; バシラス・サーキュランス (Bacillus circulans)、例えば、スイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACCI、主要な受け入れ番号P08137; バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus)、例えば、スイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACST、主要な受け入れ番号P06279。他の例は下記に由来する: バシラス・サブチリス (Bacillus subtilis)、例えば、スイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACSU、主要な受け入れ番号P00691。
なおそれ以上の例は、バシラス・ハルマパルス (Bacillus halmapalus) に由来するアミラーゼ、配列番号4のアミノ酸1〜485である。本発明に従い使用するためのアミラーゼ変異型の非限定的の例は、WO 96/23873、WO 99/19467、米国特許第4,933,279号、EP 722490およびEP 904360に記載されている。特定の態様において、本発明のアミラーゼ (i) はスイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACLI、主要な受け入れ番号P06278ではない; および/または (ii) はスイスプロット・エントリ・ネイム (Swissprot entry name) AMY_BACST、主要な受け入れ番号P06279ではない。
本発明のそれ以上の特定の例は下記の商品中に含有されるアミラーゼである: Clarase、DexLo、GC 262 SP、G-Zyme G990、G-Zyme G995、G-Zyme G997、G-Zyme G998、HTAA、Optimax 7525、Purastar OxAm、Purastar ST、Spezyme AA、Spezyme Alpha、Spezyme BBA、Spezyme Delta AA、Spezyme DBA、Spezyme Ethyl、Spezyme Fred (GC521)、Spezyme HPAおよびUltraphlow (すべてはGenecorから); Validase BAA、Validase FAA、Validase HT340L、Valley Thin 340L (すべてはValley Researchから); Avizyme 1500、Dextro 300 L、Kleistase、Maltazyme、Maxamyl、Themozyme、Thermatex、Starzyme HT 120 L、Starzyme Super ConcおよびUltraphlo。
本発明の特に好ましい例は次の通りである: 配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ、例えば、配列番号1のアミノ酸1〜481、配列番号1のアミノ酸1〜484、配列番号1のアミノ酸1〜486または配列番号1のアミノ酸1〜513を有するアミラーゼ; 配列番号2のアミノ酸1〜481を有するアミラーゼ; および配列番号3のアミノ酸1〜483を有するアミラーゼ。
なおそれ以上の特定の態様において、追加のアミラーゼを使用することができる。追加のアミラーゼの例は、哺乳動物のアミラーゼおよび微生物のアミラーゼである。好ましい哺乳動物のアミラーゼは膵臓抽出物、例えば、ブタまたは去勢雄ウシからの膵臓抽出物、例えば、パンクレアチンである。パンクレアチンは未被覆 (生) 製品の形態、または配合した製品 (腸溶剤で被覆した (胃酸に対する抵抗を付与するために)) の形態、または非機能的に被覆した (被覆されているが、胃酸に対する抵抗を付与されていない) 形態で使用できる。パンクレアチンはなおそれ以上の酵素的に活性な構成成分、例えば、膵臓リパーゼ、BSSL (胆汁酸塩刺激リパーゼ (Bile Salt Stimulated Lipase)) および/または膵臓プロテアーゼを潜在的に含んでなる。
微生物のアミラーゼは、例えば、細菌または真菌の株、例えば、バシラス (Bacillus)、シュードモナス (Pseudomonas)、アスペルギルス (Aspergillus) またはリゾプス (Rhizopus) に由来することができる。アミラーゼは特に下記に由来することができる: アスペルギルス (Aspergillus) の株、例えば、アスペルギルス・ニガー (Aspergillus niger)、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) またはアスペルギルス・メレウス (Aspergillus melleus)、例えば、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) に由来する製品Amylase A1TM (入手先: Amano Pharmaceuticals、Japan) またはアスペルギルス・メレウス (Aspergillus melleus) に由来するAmylase ECTM (入手先: Extract-Chemie、Germany)。
本発明のアミラーゼは、後述するリパーゼの存在または非存在下に、プロテアーゼと組合わせて使用することができる。用語 「プロテアーゼ」 は、ペプチド結合を加水分解する酵素として本明細書において定義される。それはEC 3.4酵素グループに属する酵素を包含する (その13のサブクラスの各々を包含し、これらの酵素は下記において 「EC 3.4.-.-グループに属する」 として言及される)。
プロテアーゼは哺乳動物のプロテアーゼまたは微生物のプロテアーゼである。好ましい哺乳動物のプロテアーゼは膵臓抽出物、例えば、ブタまたは去勢雄ウシからの膵臓抽出物、例えば、パンクレアチンである。パンクレアチンは未被覆 (生) 製品の形態または配合した製品 (腸溶剤で被覆した、または非機能的に被覆した) の形態で使用できる。パンクレアチンはなおそれ以上の酵素的に活性な構成成分、例えば、膵臓リパーゼ、BSSLおよび/または膵臓プロテアーゼを潜在的に含んでなる。微生物のプロテアーゼは、例えば、細菌または真菌の株に基づくか、あるいはそれに由来することができる。
プロテアーゼは特に下記に由来する: アスペルギルス (Aspergillus) の株、例えば、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) またはアスペルギルス・メレウス (Aspergillus melleus)、特に製品Prozyme 6TM (中性、アルカリ性プロテアーゼEC 3.4.21.63) (入手先: Amano Pharmaceuticals、Japan)。細菌のプロテアーゼの例は次の通りである: バシラス (Bacillus) およびノカルジオプシス (Nocardiopsis) からのプロテアーゼ、例えば、配列番号5のアミノ酸1〜274のアミノ酸配列を有するバシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) プロテアーゼ、配列番号6のアミノ酸1〜188のアミノ酸配列を有するノカルジオプシス (Nocardiopsis) 種プロテアーゼまたは配列番号7のアミノ酸1〜188のアミノ酸配列を有するノカルジオプシス・ダッソンビレイ (Nocardiopsis dassonvillei) 亜種プロテアーゼ。
配列番号5のアミノ酸1〜274のアミノ酸のプロテアーゼは、例えば、下記の特許出願に記載されているようにして製造できる: DK特許出願No. 2005 00930、発明の名称 「薬学的に使用するためのプロテアーゼ」 、2005年6月24日提出 (出願人: Solvay Pharmaceuticals GmbHおよびNovozymes A/S)。配列番号6〜7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼは、例えば、下記の特許出願に記載されているようにして製造できる: WO 2001/58276またはWO 2004/111224。
好ましい態様において、プロテアーゼは (i) 配列番号5のアミノ酸1〜274、 (ii) 配列番号6のアミノ酸1〜188および/または (iii) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも70%の同一性を有する。 (i)、 (ii) または (iii) のいずれかの追加の好ましい態様において、同一性の程度は少なくとも71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または少なくとも99%である。 (i)、 (ii) または (iii) のいずれかの別の態様において、同一性の程度は少なくとも50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%または少なくとも69%である。
本発明のアミラーゼは、前述のプロテアーゼの存在または非存在下に、リパーゼと組合わせて使用することができる。本発明の関係において、リパーゼはカルボン酸エステルヒドロラーゼEC 3.1.1.-を意味し、これは活性成分、例えば、EC 3.1.1.3トリアシルグリセロールリパーゼ、EC 3.1.1.4ホスホリパーゼA1、EC 3.1.1.5リソホスホリパーゼ、EC 3.1.1.26ガラクトリパーゼ、EC 3.1.1.32ホスホリパーゼA1、EC 3.1.1.73フェルロイルエステラーゼを包含する。特定の態様において、アミラーゼはEC 3.1.1.3トリアシルグリセロールリパーゼである。
リパーゼは哺乳動物のリパーゼまたは微生物のリパーゼであることができる。好ましい哺乳動物のリパーゼは膵臓抽出物、例えば、ブタまたは去勢雄ウシからの膵臓抽出物、例えば、パンクレアチンである。パンクレアチンは未被覆 (生) 製品の形態または配合した製品 (腸溶剤で被覆した、または非機能的に被覆した) の形態で使用できる。パンクレアチンはなおそれ以上の酵素的に活性な構成成分、例えば、膵臓プロテアーゼ、BSSLおよび/または膵臓アミラーゼを潜在的に含んでなる。
微生物のリパーゼは、例えば、細菌または真菌の株、例えば、バシラス (Bacillus)、シュードモナス (Pseudomonas)、アスペルギルス (Aspergillus) またはリゾプス (Rhizopus) に由来することができる。リパーゼは特に下記に由来することができる: リゾプス (Rhizopus) の株、例えば、リゾプス・ジャバニカス (Rhizopus javanicus)、リゾプス・オリゼ (Rhizopus oryzae) またはリゾプス・デレマル (Rhizopus delemar)、例えば、製品Lipase D Amano 2000TM (また、Lipase D2TMと表示される) (入手先: Amano Pharmaceuticals、Japan)。
それ以上の特定の態様において、リパーゼは組換え的に製造された微生物のリパーゼであり、真菌、例えば、フミコラ (Humicola) またはリゾムコル (Rhizomucor)、酵母、例えば、カンジダ (Candida) または細菌、例えば、シュードモナス (Pseudomonas) に由来する。好ましい態様において、リパーゼはフミコラ・ラヌギノサ (Humicola lanuginosa) またはリゾムコル・ミエヘイ (Rhizomucor miehei) の株に由来する。
フミコラ・ラヌギノサ (Humicola lanuginosa) (同義サーモミセス・ラヌギノスス (Thermomyces lanuginosus)) リパーゼ (配列番号9) はEP 305216に記載されており、そして特定のリパーゼ変異型は、例えば、下記の文献に記載されている: WO 92/05249、WO 92/19726、WO 94/25577、WO 95/22615、WO 97/04079、WO 97/07202、WO 99/42566、WO 00/32758、WO 00/60063、WO 01/83770、WO 02/055879およびWO 02/066622。好ましいリパーゼ変異型は配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼであり、例えば、次の通りである: (i) 配列番号8のアミノ酸+1〜+269; (ii) 配列番号8のアミノ酸-5〜+269; (iii) 配列番号8のアミノ酸-4〜+269; (iv) 配列番号8のアミノ酸-3〜+269; (v) 配列番号8のアミノ酸-2〜+269; (vi) 配列番号8のアミノ酸-1〜+269; (vii) 配列番号8のアミノ酸+2〜+269; ならびに(viii) リパーゼ (i) 〜 (vii) の2またはそれ以上の混合物およびそれらの変異型。
特定の態様において、本発明に従い使用するリパーゼは (i)、 (ii) のリパーゼ、および (i) および (ii) の混合物から選択される。 (i) および (ii) の好ましい混合物は少なくとも5%、好ましくは少なくとも10%、20%、30%、40%、50%、60%%、70%、80%、90%または少なくとも95%のリパーゼ (i) を含んでなり、百分率はDK特許出願No. 2005 00929の優先権を主張するPCT出願の実施例5に記載されている、エドマン (Edman) 法を使用するN-末端の配列決定により決定される。
他の好ましい混合物は次の通りである: (a) 35〜75%、好ましくは40〜70%、より好ましくは45〜65%のリパーゼ (ii) を含んでなる組成物; (b) 20〜60%、好ましくは25〜55%、より好ましくは30〜50%、最も好ましくは35〜47%のリパーゼ (i) を含んでなる組成物; (c) 30%まで、好ましくは25%まで、より好ましくは20%まで、最も好ましくは16%までのリパーゼ (vii) を含んでなる組成物; および (d) (a)、 (b) および/または (c) の任意の組合わせ、例えば、45〜65%のリパーゼ (ii)、35〜47%のリパーゼ (i) および16%までのリパーゼ (vii) を含んでなる組成物。
配列番号8および9のリパーゼは、例えば、米国特許第5,869,438号中の教示に基づいて製造できる (ここで配列番号1は配列番号9のリパーゼをコードするDNA配列である)。配列番号8のリパーゼは、例えば、適当な宿主細胞における前記米国特許の配列番号1の修飾であるDNA配列の組換え発現により製造でき、前記修飾はここにおける配列番号8と配列番号9との間のアミノ酸の差を反映する。このような修飾は、この分野において知られているように、位置指定突然変異誘発により実施できる。
真菌のリパーゼのなおそれ以上の例は、EP 785994に記載されているフミコラ・インソレンス (Humicola insolens) からのクチナーゼおよびEP 869167に記載されているフザリウム・オキシスポラム (Fusarium oxysporum) からのホスホリパーゼである。酵母のリパーゼの例はカンジダ・アンタルクチカ (Candida antarctica) からのリパーゼAおよびBであり、そのリパーゼAはEP 652945に記載されており、そしてリパーゼBは、例えば、下記の文献に記載されている: Uppenberg 他、Structure 2 (1994)、293。細菌のリパーゼの例は、EP 214761に記載されている、シュードモナス・セパシア (Pseudomonas cepacia) に由来するリパーゼである。
好ましい態様において、リパーゼは配列番号8のリパーゼまたはそのアミノ酸1〜269に対して少なくとも70%の同一性を有する。追加の好ましい態様において、配列番号8またはそのアミノ酸1〜269に対する同一性の程度は少なくとも71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または少なくとも99%である。別の態様において、配列番号8またはそのアミノ酸1〜269に対する同一性の程度は少なくとも約50%、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%または少なくとも69%である。
なおそれ以上の好ましい態様において、リパーゼ、例えば、哺乳動物膵臓リパーゼは1,3-位置特異的リパーゼである。
本発明の目的に対して、酵素の特に好ましい組合わせは次の通りである:
(i) 配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) との組合わせ;
(ii) 配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼと配列番号2のアミラーゼとの組合わせ;
(iii) 配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼと配列番号3のアミラーゼとの組合わせ;
(iv) 配列番号6のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) との組合わせ;
(v) 配列番号6のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号2のアミラーゼとの組合わせ;
(vi) 配列番号6のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号3のアミラーゼとの組合わせ;
(vii) 配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) との組合わせ;
(viii) 配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼと配列番号2のアミラーゼとの組合わせ;
(ix) 配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼと配列番号3のアミラーゼとの組合わせ;
(x) 配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) および配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xi) 配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼと配列番号2のアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xii) 配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼと配列番号3のアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xiii) 配列番号6のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) および配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xiv) 配列番号6のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号2のアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xv) 配列番号6のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号3のアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xvi) 配列番号7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) との組合わせ;
(xvii) 配列番号7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481のアミラーゼとの組合わせ;
(xviii) 配列番号7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483との組合わせ;
(xix) 配列番号7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ (例えば、そのアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513) および配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xx) 配列番号7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481のアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ;
(xxi) 配列番号7のアミノ酸1〜188のプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483および配列番号8のアミノ酸1〜269または2〜269を含んでなるリパーゼとの組合わせ。
したがって、本発明の1つの態様はアミラーゼと請求項4または5に記載のリパーゼおよび/またはプロテアーゼとの組合わせに関し、ここでラーゼはa) アミラーゼは配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ、b) 配列番号2のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼおよびc)配列番号3のアミノ酸1〜483を有するアミラーゼから成る群から選択される; (ii) リパーゼは配列番号8のアミノ酸2〜269を含んでなる; (iii) プロテアーゼはa) 配列番号5のアミノ酸1〜274を有するプロテアーゼ、b) 配列番号6のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼおよびc) 配列番号7のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼから成る群から選択されるプロテアーゼである。
酵素の他の好ましい組合わせは次の通りである:
(i) 配列番号5のアミノ酸1〜274に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(ii) 配列番号5のアミノ酸1〜274に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(iii) 配列番号5のアミノ酸1〜274に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(iv) 配列番号6のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(v) 配列番号6のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(vi) 配列番号6のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(vii) 配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(viii) 配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(ix) 配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(x) 配列番号5のアミノ酸1〜274に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xi) 配列番号5のアミノ酸1〜274に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xii) 配列番号5のアミノ酸1〜274に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xiii) 配列番号6のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xiv) 配列番号6のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xv) 配列番号6のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xvi) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(xvii) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(xviii) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼとの組合わせ;
(xix) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号1のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xx) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号2のアミノ酸1〜481に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ;
(xxi) 配列番号7のアミノ酸1〜188に対して少なくとも50%の同一性を有するプロテアーゼと配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼおよび配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも50%の同一性を有するリパーゼとの組合わせ。
(i) 〜 (xxi) の好ましい態様において、各同一性の程度は、独立して、51%、52%、53%、54%、55%、56%、57%、58%、59%、60%、61%、62%、63%、64%、65%、66%、67%、68%、69%、70%、71%、72%、73%、74%、75%、76%、77%、78%、79%、80%、81%、82%、83%、84%、85%、86%、87%、88%、89%、90%、91%、93%、94%、95%、96%、97%、98%または少なくとも99%である。
したがって、本発明の1つの態様はアミラーゼと請求項4または5に記載のリパーゼおよび/またはプロテアーゼとの組合わせに関し、ここで(i) アミラーゼは本明細書において定義するアミラーゼである; (ii) リパーゼは配列番号8のアミノ酸1〜269に対して少なくとも70%の同一性を有する; (iii) プロテアーゼはa) 配列番号5のアミノ酸1〜274を有するプロテアーゼ、b) 配列番号6のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼおよびc) 配列番号7のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼから成る群から選択される。
一般に、本発明のアミラーゼ、プロテアーゼおよびリパーゼ酵素 (以後において 「酵素」 ) は、動物から得られる天然または野生型の酵素、特に哺乳動物、例えば、ヒトまたはブタの酵素; 植物または微生物から得られる酵素であることができるが、必要な酵素活性を示すそれらの突然変異体、変異型またはフラグメントおよびその他、ならびに合成酵素、例えば、シャッフルド、ハイブリッドまたはキメラ酵素およびコンセンサス酵素であることができる。
本発明の特別の態様において、酵素は、人間を含む動物に対して暴露されたとき減少した免疫学的応答を引き起すように設計された、低アレルゲン性変異型である。用語 「免疫学的応答」 は、酵素に対して暴露されたとき、動物の免疫系による反応として理解すべきである。免疫学的応答の1つの型は、暴露された動物におけるIgEレベルを増加させるアレルギー応答である。低アレルゲン性変異型は、この分野において知られている技術を使用して製造できる。例えば、酵素は免疫学的応答に関係する酵素の一部分またはエピトープをシールドするポリマー成分と複合化することができる。ポリマーとの複合化は、例えば、下記の文献に記載されている酵素に対するポリマーのin vitro化学的カップリングを含むことができる: WO 96/17929、WO 98/30682、WO 98/35026およびWO 99/00489。
複合化は追加的にまたはそれとは別に酵素に対するポリマーのin vivoカップリングを含むことができる。このような複合化は、酵素をコードするヌクレオチド配列の遺伝子操作、酵素中の追加のグリコシル化部位をコードするコンセンサス配列の挿入および酵素をグリコシル化できる宿主中における酵素の発現により達成できる、例えば、WO 00/26354参照。低アレルゲン性変異型を提供する他の方法は、酵素を自己オリゴマー化させるようにする酵素をコードするヌクレオチド配列の遺伝子操作、酵素が他の酵素モノマーのエピトープをシールドし、これによりオリゴマーの抗原性を低下できるようにすることである。このような生成物およびそれらの製造は、例えば、WO 96/16177に記載されている。
免疫応答に関係するエピトープは種々の方法、例えば、WO 00/26230およびWO 01/83559に記載されているファージ展示法またはEP 561907に記載されているランダムアプローチにより同定することができる。いったんエピトープが同定されると、そのアミノ酸配列を既知の遺伝子操作技術、例えば、位置指定突然変異誘発 (例えば、下記の文献を参照のこと: WO 00/26230、WO 00/26354およびWO 00/22103) により変更して酵素の免疫学的性質を変更することができ、および/またはポリマーがエピトープをシールドするようにエピトープを十分に近接させてポリマーの複合化を実施することができる。
好ましい態様において、酵素は (i) pH 2〜8、好ましくはまたpH 3〜7、より好ましくはpH 4〜6において安定である; (ii) pH 4〜9、好ましくはpH 4〜8において活性である; (iii) ペプシンおよび他の消化プロテアーゼ (例えば、膵臓プロテアーゼ、すなわち、主としてトリプシンおよびキモトリプシン) による消化に対して安定である; および/または (iv) 胆汁酸塩の存在下に安定および/または活性である。
特定の態様において、本発明のアミラーゼは、pH最適値および37℃における活性に関して、少なくとも35%の活性をpH 7.0および37℃において有する。より好ましくは、pH 7.0および37℃における活性は、pH最適値および37℃における活性の少なくとも40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%または少なくとも75%である。(参照: 実施例3の表2)。
好ましい態様において、本発明のアミラーゼは、pH最適値および37℃における胆汁酸塩の非存在下の活性に関して、少なくとも25%の活性をpH 7.0および37℃において5 mMの胆汁酸塩の存在下に有する。より好ましくは、pH 7.0および37℃における5 mMの胆汁酸塩の存在下の活性は、pH最適値および37℃における胆汁酸塩の非存在下の活性の少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%または少なくとも65%である。(参照: 実施例3の表3)。
なおそれ以上の好ましい態様において、本発明のアミラーゼの比活性は、pH 7.0および37℃において、pH 5.0および37℃における配列番号1のアミラーゼの比活性に関して、少なくとも10%、より好ましくは少なくとも15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%または少なくとも75%である。(参照: 実施例3の表4)。
他の特定の態様において、本発明のアミラーゼの比活性は、pH 7.0および37℃において5 mMの胆汁酸塩の存在下に、pH 5.0および37℃における5 mMの胆汁酸塩の存在下の配列番号1のアミラーゼの比活性に関して、少なくとも10%、より好ましくは少なくとも15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%または少なくとも75%である。(参照: 実施例3の表5)。
上記好ましい態様において言及した活性は、還元砂糖アッセイ、例えば、実施例3に記載されているアッセイにおいて、好ましくは基質として蝋質トウモロコシを使用して適当に測定できる。詳細な手順は実施例3に記載されている。
それ以上の、独立の、特定の態様において、本発明のアミラーゼは下記の独特の特色の1または2以上を有するデンプン分解プロファイルを有する: (i) DP1は消化生成物として検出される; (ii) DP4の量はDP5の量よりも少ない; (iii) DP4の量はDP6の量よりも少ない; および/または (iv) DP5および/またはDP6の量はDP1の量よりも少ない。DP1のモノマーは好ましくはグルコースであり、そしてDP2 〜 DP6の生成物は、それぞれ、グルコースの二量体〜ヘキサマーである。
分解プロファイルは実施例4に記載されているようにHPLCを使用して、すなわち、60または37℃の温度、pH 6.0または5.5において、好ましくは基質として蝋質トウモロコシを使用して、より好ましくはCa2+の存在下に、24時間インキュベートした後、決定することができる。
「と組合わせた」 または 「との組合わせ」 は、プロテアーゼ、リパーゼおよび/またはアミラーゼの本発明による組合わせた使用を意味する。組合わせた使用は同時、オーバーラッピングまたは順次であることができ、3つのこれらの用語は一般的に医師によりなされる処方に照らして解釈される。
用語 「同時」 は、酵素が同時に活性である、例えば、酵素が1または2以上の別々の薬学的製品として同時に投与されるとき、または酵素が1つのかつ同一の医薬組成物で投与される場合の環境を意味する。
用語 「順次」 は、1つおよび/または2つの酵素が最初に作用し、そして第2 および/または第3の酵素が引き続いて作用する場合を意味する。順次の作用は次のようにして得ることができる。すなわち、問題の酵素を別々の医薬処方物として必要な間隔で投与するか、あるいは問題の酵素が異なるように配合された (区画化された) 1つの医薬組成物として、例えば、異なる放出時間を得るように、改良された生成物の安定性を提供するように、あるいは酵素投与を最適化するように投与する。
用語 「オーバーラッピング」 は、酵素活性期間が完全に同時ではなくかつ完全に順次ではない場合、すなわち、酵素が両方共またはすべてが活性である期間が存在する場合を意味する。
用語 「a (単数)」 は、例えば、本発明の酵素の関係において使用するとき、少なくとも1つを意味する。特定の態様において、「a (単数)」は 「1または2以上」 または 「少なくとも1つ」 を意味し、これは再び1、2、3、4、5およびその他を意味する。
2つのアミノ酸配列間の関連性はパラメーター 「同一性」 で説明される。
本発明の目的に対して、2つのアミノ酸配列のアラインメントは、EMBOSSパッケージ (http://embos.org) バージョン2.8.0からのニードル (Needle) プログラムを使用することによって決定される。ニードル (Needle) プログラムは、下記の文献に記載されている全体的アラインメントアルゴリズムを実行する: Needleman S. B. およびWunsch C. D. (1970)、J. Mol. Biol. 48、443-453。使用する置換マトリックスはBLOSUM62であり、ギャップオープニングペナルティーは10であり、そしてギャップエクステンションペナルティーは0.5である。
本発明のアミノ酸配列 ( 「発明の配列」 ; 例えば、配列番号1のアミノ酸1〜481) および異なるアミノ酸配列 ( 「外来配列」 ; 例えば、配列番号12のアミノ酸1〜514) の間の同一性の程度は、2つの配列のアラインメント中の正確な合致数/ 「発明の配列」 の長さまたは「外来配列」 の長さ (どちらが最短でも) として計算される。結果は同一性%で表される。
「発明の配列」 および「外来配列」 がオーバーラップの同一位置において同一アミノ酸配列を有するとき、正確な合致が起こる (下記のアラインメントの例において、これは 「|」 で表される)。配列の長さは配列中のアミノ酸残基の数である (例えば、配列番号1の長さは481である)。
下記の純粋に仮説のアラインメントの例において、オーバーラップは配列1のアミノ酸配列「HTWGER-NL」 または配列2のアミノ酸配列 「HGWGEDANL」 である。この例において、ギャップは 「-」 で示される。
Figure 2008546396
したがって、配列2に対する配列1の同一性%は6/12 = 0.5であり、50%に対応する。
特定の態様において、配列番号1のアミノ酸1〜481との、またはそれに対するポリペプチドのアミノ酸配列の同一性%は次のようにして決定される: i) ニードル (Needle) プログラムに従い、BLOSUM62置換マトリックス、10のギャップオープニングペナルティーおよび0.5のギャップエクステンションペナルティーを使用して、2つのアミノ酸配列を整列させる; ii) アラインメント中の正確な合致数を計数する; iii) 正確な合致数を2つのアミノ酸配列のうちの最短の長さで割る; そしてiv) iii) の割った結果を百分率に変換する。本発明の他の配列、例えば、配列番号2のアミノ酸1〜481または配列番号3のアミノ酸1〜483に対する、またはそれとの同一性%を同様な方法で計算する。
別法において、2つのアミノ酸配列の同一性の程度はニードルマン-ウンシュ (Needleman-Wunsch) アラインメント (すなわち、全体的アラインメント) であるプログラム 「整列 (align)」 により決定することができる。配列はこのプログラムにより、デフォルトスコアリングマトリックスBLOSUM 50を使用して整列される。ギャップの第1 残基に対するペナルティーは12であり、そしてギャップのそれ以上の残基について、ペナルティーは2である。
ニードルマン-ウンシュ (Needleman-Wunsch) アルゴリズムは下記の文献に開示されている: Needleman S. B. およびWunsch C. D. (1970) Journal of Molecular Biology 48: 443-453; そして整列プログラムは下記の文献に開示されている: MyersおよびW. Miller, “Optimal Alignments in Linear Space” CABIOS (computer applications in the biosciences) (1988) 4: 11-17。 「整列」 はFASTAパッケージバージョンv20u6の一部分である (参照: W. R. PearsonおよびD. J. Lipman (1988), “Improved Tools for Biological Sequence Analysis”, PNAS 85: 2444-2448およびW. R. Pearson (1990) “Rapid and Selective Sequence Comparison with FASTP and FASTA”, Methods in Enzymology 183: 63-98)。
本発明の酵素のいずれかの試料または試験配列と特定した配列との間の同一性の程度は、次のようにして決定することができる: プログラム 「整列」 を使用して2つの配列を整列させる。アラインメント中の完全な合致 ( 「N-完全な-合致」 ) の数を決定する (完全な合致はアラインメント中の同一位置における同一アミノ酸残基を意味する)。また、2つの整列された共通の長さを決定する、すなわち、存在する場合、アラインメントによりつくられた末端または先端のギャップ ( 「N-オーバーラップ」 ) を含む、アラインメント中のアミノ酸の総数 (オーバーラップ) を決定する。 「N-完全な-合致」 と 「N-オーバーラップ」 との間の比として、同一性の程度を計算する (同一性%に変換するために、100を掛ける)。
別の態様において、試料配列または試験配列と特定した配列との間の同一性の程度は次のようにして決定することができる: プログラム 「整列」 を使用して配列を整列させる。アラインメント中の完全な合致 ( 「N-完全な-合致」 ) の数を決定する (完全な合致はアラインメント中の同一位置における同一アミノ酸残基を意味する)。試料配列の長さ (アミノ酸残基の数) を決定する ( 「N-試料」 )。 「N-完全な-合致」 と 「N-試料」 との間の比として、同一性の程度を計算する (同一性%に変換するために、100を掛ける)。
他の別の態様において、試料配列または試験配列と特定した配列との間の同一性の程度は次のようにして決定することができる: プログラム 「整列」 を使用して配列を整列させる。アラインメント中の完全な合致 ( 「N-完全な-合致」 ) の数を決定する (完全な合致はアラインメント中の同一位置における同一アミノ酸残基を意味する)。特定した配列の長さ (アミノ酸残基の数) を決定する ( 「N-特定した」 )。 「N-完全な-合致」 と 「N-特定した」 との間の比として、同一性の程度を計算する (同一性%に変換するために、100を掛ける)。
好ましくは、オーバーラップは特定した配列の少なくとも20% (上に規定した 「N-オーバーラップ」 ÷特定した配列中のアミノ酸の数 ( 「N-特定した」 ) ×100)、より好ましくは少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%または少なくとも95%である。これが意味するように、試料配列を特定した配列に対して整列させたとき、特定した配列のアミノ酸の少なくとも20% (好ましくは25〜95%) は最後にはオーバーラップ中に含められる。
別法において、オーバーラップは特定した配列の少なくとも20% (上に規定した 「N-オーバーラップ」 ÷上に規定した ( 「N-試料」 ) ×100)、より好ましくは少なくとも25%、30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%または少なくとも95%である。これが意味するように、試料配列を特定した配列に対して整列させたとき、試料配列のアミノ酸の少なくとも20% (好ましくは25〜95%) は最後にはオーバーラップ中に含められる。
本発明の酵素の活性は適当なアッセイを使用して測定できる。一般に、アッセイのpHおよび温度は問題の酵素に適合させることができる。アッセイpH値の例はpH 2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12である。アッセイ温度の例は30、35、37、40、45、50、55、60、65、70、80、90または95℃である。好ましいpH値および温度は生理学的範囲であり、例えば、4、5、6、7または8のpH値および30、35、37または40℃の温度である。
適当なアッセイは、実験の部およびDK特許出願No. 2005 00929ならびに対応するPCT出願に記載されている。
他の例は、プロテアーゼ、リパーゼおよびアミラーゼの活性についてのPh. Eur. アッセイである。
薬剤
本発明の関係において、用語 「薬剤」 は、疾患の症状を治療、予防および/または軽減する、好ましくは治療および/または軽減する化合物または化合物の混合物を意味する。薬剤は医師により処方されるか、あるいは薬剤は売薬であることができる。
医薬組成物
本発明の酵素の単離、精製および濃縮は、慣用手段により実施することができる。例えば、それらは慣用手順により発酵ブロスから回収できる。このような手順は下記を包含するが、これらに限定されない: 遠心、濾過、抽出、噴霧乾燥、蒸発または沈殿。それらはこの分野において知られている種々の手順によりさらに精製できる。このような手順は下記を包含するが、これらに限定されない: クロマトグラフィー (例えば、イオン交換、アフィニティー、疎水性、クロマトフォーカシングおよびサイズ排除クロマトグラフィー)、電気泳動手順 (例えば、調製用等電点電気泳動)、示差的溶解度 (例えば、硫酸アンモニウム沈殿法)、SDS-PAGEまたは抽出 (例えば、下記の文献を参照のこと: Protein Purification、編者: J.-C. JansonおよびLars Ryden、VCH Publishers、New York、1989)。
例えば、本発明のアミラーゼをコードするDNA (例えば、それぞれ配列番号1〜4をコードする配列番号13〜16) はこの分野において知られているようにバシラス (Bacillus) 宿主細胞中で組換え的に発現させ、そしてプロセス工程、例えば、遠心、濾過、限外濾過および、必要に応じて、微生物濾過 (germ-filtration) により発酵液から精製できる。追加の、任意の、プロセス工程は、種々のクロマトグラフィー、例えば、イオン交換クロマトグラフィーおよび疎水性相互作用クロマトグラフィーを包含する。適当な疎水性カラム材料はブチルまたはフェニルであり、そしてこのようなカラムは、例えば、ファーマシア (Pharmacia) から商業的に入手可能である。配列番号1、2および3のアミラーゼのpIはそれぞれ5.7、7.3および8.8であり、そして分子量はすべての3つのアミラーゼについてのSDS-PAGEによりほぼ55 kDaである。
特定の態様において、酵素の各々の濃縮された固体または液体の調製物を別々に調製する。これらの濃縮は、また、いっそう詳細に下に説明するように、少なくとも一部分、別々に配合される。
それ以上の特定の態様において、酵素は固体状濃縮物の形態で本発明の医薬組成物中に混入される。この分野において知られているように、酵素は種々の方法で固体状態にすることができる。例えば、固体状態は、酵素分子量が高度に順序づけられた形態で配置されている結晶であるか、あるいは酵素が少ない程度に順序づけられた形態または無秩序の形態で配置されている沈殿であることができる。
結晶化は、例えば、EP 691982に記載されているように、酵素のpIに近いpHおよび低い伝導度、例えば、10 mS/cmまたはそれより低い伝導度において実施できる。
種々の沈殿法、例えば、下記を包含する方法はこの分野において知られている: 塩、例えば、硫酸アンモニウムおよび/または硫酸ナトリウムを使用する沈殿法; 有機溶媒、例えば、エタノールおよび/またはイソプロパノールを使用する沈殿法; またはポリマー、例えば、PEG (ポリエチレングリコール) を使用する沈殿法。別法において、この分野において知られている種々の方法、例えば、凍結乾燥、蒸発 (例えば、減圧下の) および/または噴霧乾燥により溶媒 (水) を除去することによって、酵素を溶液から沈殿させることができる。
それ以上の特定の態様において、酵素の固体状濃縮物は、固体状濃縮物の総タンパク質含有率を参照すると、少なくとも50% (w/w) の活性酵素タンパク質の含有率を有する。なおそれ以上の特定の態様において、固体状濃縮物の総タンパク質含有率に関して、活性酵素タンパク質の含有率は少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90% (w/w) または少なくとも95% (w/w) である。タンパク質含有率は、この分野において知られているように、例えば、下記の方法により測定できる: 例えば、BIO-RADからのGS-800目盛定めデンシトメーターを使用する、クーマッシー染色SDS-PAGEゲルのデンシトメーター走査; 商用キット (例えば、Protein Assay ESL、注文No. 1767003、Rocheから商業的に入手可能である) を使用する方法またはWO 01/58276の実施例8に記載されている方法。
好ましくは、アミラーゼ酵素タンパク質は、クーマッシー染色SDS-PAGEゲルのデンシトメーター走査により測定して、本発明に従い使用するための固体状リパーゼ濃縮物のタンパク質スペクトルの少なくとも50%、より好ましくは少なくとも55、60、65、70、75、80、85、90、92、94、95、96%または少なくとも97%を構成する。
本発明の医薬組成物は、下記の成分と一緒に酵素を、好ましくは濃縮された酵素調製物の形態で、より好ましくは固体状濃縮物の形態で含んでなる: 少なくとも1種の薬学上許容される補助物質または補足物質、例えば (i) 少なくとも1種の担体および/または賦形剤; または (ii) 少なくとも1種の担体、賦形剤、希釈剤および/またはアジュバント。すべて薬学上許容される、任意の、他の成分は次の通りである: 崩壊剤、滑剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、香味剤、溶媒、可溶化剤、懸濁剤、乳化剤、可溶化剤、噴射剤および賦形剤。
一般に、なかでも問題の医学的適用に依存して、本発明の組成物は、この分野において知られているすべての投与法、好ましくは腸内投与 (消化管を通した) のために設計することができる。こうして、組成物は固体状、半固体状、液状または気体状であることができ、例えば、錠剤、カプセル剤、粉剤、顆粒剤、微小球、軟膏、クリーム、泡沫剤、溶液、坐剤、注射溶液、吸入剤、ゲル剤、微小球、ローションおよびエーロゾルであることができる。医学的実施者は、最も適当な方法を選択し、もちろん、潜在的に危険なまたはそうでなければ不利な投与経路を回避することを知っているであろう。
したがって、下記の方法および補助物質はまた単に典型的なものであり、そしてまったく限定されない。
固体状経口的製剤について、酵素は単独でまたは適当な添加物と組合わせて使用してペレット、ペレット、微小球、錠剤、微小錠剤、粉剤、顆粒剤またはカプセル剤を作ることができ、例えば、下記と組合わせて使用することができる: 慣用の担体、例えば、ラクトース、マンニトール、コーンスターチまたはジャガイモデンプン; 賦形剤または結合剤、例えば、結晶質または微結晶質のセルロース、セルロース誘導体、アカシアゴム、コーンスターチまたはゼラチン; 崩壊剤、例えば、コーンスターチ、ジャガイモデンプンまたはナトリウムカルボキシメチルセルロース; 滑剤、例えば、カルナウバ蝋、白ろう、シェラック、無水コロイドシリカ、1500〜20000のポリエチレングリコール (PEG、また用語 「マクロゴル」 として知られている)、特にPEG 4000、PEG 6000、PEG 8000、ポピドン、タルク、モノレインまたはステアリン酸マグネシウム; および必要に応じて、希釈剤、アジュバント、緩衝剤、湿潤剤、保存剤、例えば、メチルパラヒドロキシベンゾエート (E218)、着色剤、例えば、二酸化チタン (E171) および香味剤、例えば、サッカロース、サッカリン、オレンジ油、レモン油およびバニリン。経口製剤は、PEIの医学的適応症の治療のために好ましい製剤の例である。
酵素は、また、次のようにして、非常に一般的に、液状経口製剤に配合することができる: 水性溶媒、例えば、水、または非水性溶媒、例えば、植物油または他の同様な油、合成脂肪酸グリセリド、高級脂肪酸のエステル、例えば、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、例えば、PEG 4000または低級アルコール、線状または分岐状アルコール、例えば、2-プロパノール中に溶解、懸濁または乳化し; そして必要に応じて、慣用の補足物質または添加物、例えば、可溶化剤、アジュバント、希釈剤、等張剤、懸濁剤、乳化剤、安定剤および保存剤を使用する。
さらに、酵素は一般的に種々の基剤、例えば、乳化基剤または水溶性基剤と混合することによって、経直腸投与のための坐剤にすることができる。坐剤は賦形剤、例えば、カカオバター、カルボワックスおよびポリエチレングリコールを含むことができ、これらは体温において溶融し、なお室温において固化する。
送達賦形剤としてリポソームの使用は、可能な一般的重要性をもつ他の方法である。脂質は既知のリポソーム形成性脂質の任意の組合わせであることができ、これらはカチオン性または双生イオン性脂質、例えば、ホスファチジルコリンを包含する。残留する脂質は通常中性または酸性脂肪、例えば、コレステロール、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロールおよびその他であろう。リポソームを調製するために、下記の文献に記載されている手順を使用することができる: Kato 他 (1991) J. Biol. Chem. 266: 3361。
経口または経直腸投与のための単位投与形態、例えば、シロップ剤、エリキシル剤、粉剤および懸濁液を提供することができ、ここで各投与単位、例えば、茶匙一杯、食匙一杯、カプセル剤、錠剤または坐剤は前もって決定した量の酵素を含有する。同様に、注射または静脈内投与のための単位投与形態は、無菌水、通常の生理的食塩水または他の薬学上許容される担体中の溶液としての組成物中に酵素を含んでなる。
用語 「単位投与形態」 は、本明細書において使用するとき、ヒトおよび動物の被検体のための単一の投与量として適当な物理的に離散した単位を意味し、各単位は必要な作用を生成するために十分な量で前もって決定した量の酵素を含有する。
特定の態様において、本発明の医薬組成物は腸内投与、好ましくは経口投与のための組成物である。
それ以上の特定の態様において、経口組成物は次の通りである: (i) 酵素の結晶を含有する液状組成物; (ii) (高度に) 精製した酵素の沈降物の液状懸濁液; (iii) 固体状または可溶化形態の酵素を含有するゲル; (iv) 固定化された酵素または粒子およびその他に吸着された酵素の液状懸濁液; または (v) 酵素を含有する粉末、ペレット、粒体または微小球の形態、必要に応じて錠剤、カプセル剤またはその他の形態 (必要に応じて被覆された、例えば、酸安定性被膜で被覆された) の固体状組成物。
組成物の他の特定の態様において、酵素は、例えば、別々の被膜により、区画化されている、すなわち、互いから分離されている。
組成物のなおそれ以上の特定の態様において、プロテアーゼは組成物の他の酵素成分、例えば、リパーゼおよび/またはアミラーゼから分離されている。
酵素の投与量は、投与すべき特定の酵素、投与頻度、投与方法、症状の重症度および副作用に対する被検体の感受性およびその他に依存して広く変化するであろう。特定の酵素のいくつかは他よりもいっそう効力がある。
本発明の酵素の固体状経口組成物の例は下記を含んでなる: (i) (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼ; (ii) a) 配列番号5のアミノ酸1〜274を有するプロテアーゼ、b) 配列番号6のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼおよびc) 配列番号7のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼから成る群から選択されるプロテアーゼに対して少なくとも70%の同一性を有するプロテアーゼ; および/または (iii) 配列番号8のアミノ酸1〜269を有するリパーゼに対して少なくとも70%の同一性を有するリパーゼ; ここで好ましくは (i)、 (ii) および (iii) の酵素の予測される1日の臨床的量は次の通りである (すべてはmgの酵素タンパク質/kgの体重 (bw)): (i) のアミラーゼについて、0.001〜250、0.005〜100、0.01〜50または0.05〜10 mg/kg bw; (ii) のプロテアーゼについて、0.005〜500、0.01〜250、0.05〜100または0.1〜50 mg/kg bw; (iii) のリパーゼについて、0.01〜1000、0.05〜500、0.1〜250または0.5〜100 mg/kg bw。
本発明の酵素の固体状経口製剤の好ましいの例は下記を含んでなる: (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ、 (ii) 配列番号5のアミノ酸1〜274を含んでなるプロテアーゼおよび/または (iii) 配列番号8のアミノ酸2〜269を含んでなるリパーゼ。
(i)、 (ii) および (iii) の酵素の予測される1日の臨床的量は次の通りである (すべてはmgの酵素タンパク質/kgの体重 (bw)): (i) のアミラーゼについて、0.01〜50、0.05〜10または0.1〜5 mg/kg bw; (ii) のプロテアーゼについて、0.05〜100、0.1〜50または0.5〜25 mg/kg bw; (iii) のリパーゼについて、0.1〜250、0.5〜100または1〜50 mg/kg bw。
アミド (ペプチド) 結合ならびにアミノ末端およびカルボキシ末端は、経口投与に対する安定性をより大きくするために修飾することができる。例えば、カルボキシ末端をアミド化することができる。
消化性疾患、PEI、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病の治療に適当な、本発明の医薬組成物の特定の態様は、本発明の酵素をペレット中に混入することによって調製できる。ペレットは一般に10〜90% (w/w、生ずるペレットの乾燥重量に関して) の生理学上許容される有機ポリマー、10〜90% (w/w、生ずるペレットの乾燥重量に関して) のセルロースまたはセルロース誘導体および80〜20% (w/w、生ずるペレットの乾燥重量に関して) の酵素を含んでなることができ、有機ポリマー、セルロースまたはセルロース誘導体および酵素の全量は各場合において100%を構成する。
生理学上許容される有機ポリマーは下記から成る群から選択することができる: ポリエチレングリコール1500、ポリエチレングリコール2000、ポリエチレングリコール3000、ポリエチレングリコール4000、ポリエチレングリコール6000、ポリエチレングリコール8000、ポリエチレングリコール10000、ポリエチレングリコール20000、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレンのコポリマーおよび前記有機ポリマーの混合物。ポリエチレングリコール4000は生理学上許容される有機ポリマーとして好ましい。
セルロースまたはセルロース誘導体は、例えば、下記から選択することができる: セルロース、酢酸セルロース、セルロース脂肪酸エステル、硝酸セルロース、セルロースエーテル、カルボキシメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、メチルエチルセルロースおよびメチルヒドロキシプロピルセルロース。セルロース、特に微結晶質セルロースはセルロースまたはセルロース誘導体として好ましい。
生ずるペレットは適当な腸溶剤皮、他の非機能的被覆で被覆することができるか、あるいはこのようなコーティングをもたないペレットを直接使用することができる。さらに、生ずるペレットを、いっそう詳細に上に記載したように障害または疾患の治療に適当な大きさのカプセル、例えば、硬質ゼラチンカプセルまたは無ゼラチンカプセル中に充填することができる。本発明の態様において、異なる型の酵素、特にリパーゼ、プロテアーゼおよび/またはアミラーゼから製造されたペレットを前記カプセル中に充填することができる。
異なる型の酵素をカプセル中に充填するが、単一の型の酵素 (すなわち、リパーゼ、プロテアーゼまたはアミラーゼ) の投与量は、特定した量のリパーゼ、プロテアーゼまたはアミラーゼをカプセルに添加することによって、ある種の適応症グループまたはある種の患者のサブグループの特定の要求に適合させることができる、すなわち、リパーゼ:プロテアーゼ:アミラーゼのそれらの特定の比が変化するカプセルを製造することができる。
本発明のリパーゼの好ましい医薬組成物はWO 2005/092370に記載されており、特に、好ましい賦形剤を含んでなる配合物がその中に記載されている。特に好ましい態様において、医薬組成物はモノ-、ジ-およびトリ-アシルグリセリドおよび脂肪族C6-C22カルボン酸のポリエチレングリコール (PEG) のモノ-およびジ-エステルのマクロゴルグリセリド混合物、およびまた可能ならば小比率のグリセロールおよび遊離ポリエチレングリコールを含んでなる。
マクロゴルグリセリド混合物中に含有されるポリエチレングリコール (PEG) は、好ましくは平均6〜精々40エチレンオキシド単位/分子または200〜2000の分子量を有するPEGである。
本発明の1つのそれ以上の面において、界面活性剤、補助界面活性剤および親油性相から成る系を含んでなるように本発明の酵素の医薬組成物を提供し、この系は10より大きいかまたはそれに等しいHLB値 (親水性-親油性バランス) および30℃より高いかまたはそれに等しい融点を有する。好ましい態様において、この系は10〜16、好ましくは12〜15のHLB値を有し、そして30〜600℃、好ましくは40〜500℃の融点を有する。
特に、HLB値および融点により特徴づけられる系はモノ-、ジ-およびトリ-アシルグリセリドと、8〜20、好ましくは8〜18個の炭素原子の脂肪族カルボン酸とのポリエチレングリコール (PEG) のモノ-およびジ-エステルとの混合物であり、ここでポリエチレングリコールは好ましくは約6〜約32エチレンオキシド単位/分子を有し、そしてこの系は必要に応じて遊離グリセリンおよび遊離ポリエチレングリコールを含有する。このような系のHLB値は好ましくはPEGの鎖長により調節される。このような系の融点は脂肪酸の鎖長、PEGの鎖長および脂肪酸の鎖の飽和度により、それゆえマクロゴルグリセリド混合物の調製用出発油により調節される。
「脂肪族C8-C18カルボン酸」 は、カプリル酸 (C 8)、カプリン酸 (C10)、ラウリン酸 (C12)、ミリスチン酸 (C14)、パルミチン酸 (C16) およびステアリン酸 (C18) (これらの酸が飽和である場合) および対応する不飽和C8〜C18カルボン酸が有意な、変動可能な比率で含有されている混合物を表示する。これらの脂肪酸の比率は出発油に従い変化することがある。
モノ-、ジ-およびトリ-アシルグリセリドと、8〜18個の炭素原子のカルボン酸のポリエチレングリコール (PEG) のモノ-およびジ-エステルとのこのような合物は、例えば、分子量200〜2500のポリエチレングリコールおよび出発油を反応させることによって得ることができ、ここで出発油は下記から成る群から選択される脂肪酸とのトリグリセリド混合物から成る: カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸およびリノール酸 (個々にまたは混合物として)。必要に応じて、このような反応の生成物はまた小比率のグリセリンおよび遊離ポリエチレングリコールを含有することがある。
このような混合物は、例えば、商品名Gelucire(商標)で商業的に入手可能である。本発明の1つの有利な態様において、商品名Gelucire(商標)で知られている製品のうちで、特に 「Gelucire(商標)50/13」 および/または 「Gelucire(商標)44/14」 は本発明による医薬組成物において使用するために適当な混合物を表す。
Gelucire(商標)50/13は、それぞれ結合した脂肪酸の主要な比率を構成する、モノ-、ジ-およびトリ-アシルグリセリドおよび40%〜50%および48%〜58%のパルミチン酸 (C16) およびステアリン酸 (C18) とのポリエチレングリコールのモノ-およびジ-エステルとの混合物である。カプリル酸 (C 8) およびカプリン酸 (C10) の比率は各場合において3%より低く、そしてラウリン酸 (C12) およびミリスチン酸 (C14) の比率は各場合において5%より低い。
Gelucire(商標)44/14はモノ-、ジ-およびトリ-アシルグリセリドおよびポリエチレングリコールのモノ-およびジ-エステルとの混合物であり、それぞれの比率は次の通りである: パルミチン酸 (C16) 4〜25%、ステアリン酸 (C18) 5〜35%、カプリル酸 (C 8) 15%より低く、カプリン酸 (C10) 12%より低く、ラウリン酸 (C12) 30〜50%およびミリスチン酸 (C14) 5〜25%。Gelucire(商標)44/14は、例えば、パーム油およびポリエチレングリコール1500を使用するアルコーリシス/エステル化反応により製造することができる。
本発明の他の好ましい態様において、モノ-、ジ-およびトリ-アシルグリセリドと、脂肪族C8-C18カルボン酸のポリエチレングリコールのモノ-およびジ-エステルとの混合物およびまた可能ならば小比率のグリセリンおよび遊離ポリエチレングリコールを含有する系を含んでなる本発明の酵素の医薬組成物が提供され、この系は40℃〜55℃の融点および12〜15の範囲のHLB値を有する。より好ましくは、この系は44℃〜50℃の融点および13〜14の範囲のHLB値を有する。選択的に、この系は44℃付近の融点および14のHLB値を有するか、あるいはこの系は50℃付近の融点および13のHLB値を有する。
治療法
本発明のアミラーゼは、必要に応じてリパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせて、動物における種々の疾患または障害の療法的および/または予防的治療において有効である。用語 「動物」 はすべての動物、特に人間を包含する。動物の例は非反芻動物および反芻動物、例えば、ヒツジ、ヤギおよびウシ、例えば、肉牛および雌牛である。特定の態様において、動物は非反芻動物である。
非反芻動物は下記を包含する: 単胃動物、例えば、ブタ (子豚、成長するブタおよび雌ブタを包含するが、これらに限定されない); 家禽、例えば、シチメンチョウ、カモ、アヒルおよびニワトリ (ブロイラーヒヨコ、産卵鶏を包含するが、これらに限定されない); 若い仔ウシ; ペット、例えば、ネコおよびイヌ; および魚類 (サケ、マス、テラピア、ナマズおよびコイを包含するが、これらに限定されない); および甲殻網 (シュリンプおよびプローンを包含するが、これらに限定されない)。特定の態様において、動物は哺乳動物、より特に人間である。
例えば、酵素は消化性障害、例えば、通常、なかでも胃および膵臓から分泌される、消化酵素の産生および/または胃腸管中への分泌の欠乏によりしばしば引き起こされる消化不良の治療において有効である。
さらに、酵素はPEIの治療において有効である。PEIは、なかでもボルグストレム (Borgstroem) 試験 (JOP. J Pancreas (Online) 2002; 3 (5): 116-125) を使用して確認することができ、そしてそれは下記の疾患および症状により引き起こされることがある: 膵臓癌、膵臓および/または胃の外科手術、例えば、膵臓の完全なまたは部分的切除、胃切除、胃腸バイパス外科手術後 (例えば、Billroth II胃腸吻合); 慢性膵臓炎; シュワッチマンダイアモンド症候群 (Shwachman Diamond Syndrome); 膵臓または総胆管の管閉塞 (例えば、新生物からの); および/または膵嚢胞性繊維症 (厚い粘膜が膵臓管をブロックする遺伝性疾患)。また、酵素は急性膵臓炎の治療において有効である。
消化性障害に対する酵素の効果は一般にEP 0600868に記載されているように測定することができ、ここで実施例2には胃条件下にリパーゼ安定性を測定するin vitro消化率試験が記載されており、そして実施例3には胆汁酸塩の存在下のリパーゼ活性を測定するin vitro消化率試験が記載されている。プロテアーゼおよびアミラーゼについて、対応する試験を構成することができる。またWO 02/060474には、例えば (1) ブタ試験飼料中の脂質消化を測定するin vitro試験および (2) 脂肪、タンパク質およびデンプンの消化率を測定する膵臓不全のブタを使用するin vivo実験が開示されている。
特定の態様において、実施例2のアミラーゼ効能についてのin vivoスクリーニング試験を使用して、本発明のアミラーゼの効果を測定する。
他の例として、酵素はI型およびII型真性糖尿病の治療において、通常この疾患を伴う消化性障害の糖尿病の療法におけるアジュバント治療のために、後期の合併症を減少する観点から有効である。
真性糖尿病に対する酵素の効果は、WO 00/54799に記載されている1または2以上の方法により、例えば、グリコシル化ヘモグロビンのレベル、血糖レベル、低血糖性発作、脂溶性ビタミン、例えばビタミンA、DおよびEの状態、インスリンの必要な1日量、体重指標および高血糖期間をコントロールすることによって決定することができる。
ここにおいて記載しかつ特許請求した本発明はここにおいて開示した特定の態様によりその範囲に限定されるべきでない。なぜなら、これらの態様は本発明のいくつかの面の例示として意図されているからである。いかなる同等の態様も本発明の範囲内に入ることを意図する。事実、本明細書において示されかつ記載されたものに加えて本発明の種々の変更は、前述の説明から当業者にとって明らかとなるであろう。このような変更は、また、添付された特許請求の範囲内に入ることを意図する。
種々の参考文献が本明細書において引用されており、それらの開示は引用することによって本明細書の一部分とされる。
実施例1酵素アッセイ
FIPアッセイ (Federation Internatinale Pharmaceutique)、1 FIP単位= 1 Ph. Eur. 単位 (European Pharmacopeia) を使用して、アミラーゼ、プロテアーゼおよびリパーゼの活性を決定することができる。これらのアッセイは下記の文献に開示されている: Federation Internatinale Pharmaceutique, Scientific Section: International Commission for the standardization of pharmaceutical enzyme. a) “Pharmaceutical Enzymes,” Editors: R. Ruyssen and A. Lauwers, E. Story Scientia, Ghent, Belgium (1978), b) European Pharmacopeia。また、下記の文献を参照のこと: Lauwers A, Scharpe (eds): Pharmaceutical Enzymes, New York, Marcel Dekker, 1997, p. 343-385。酵素標準は下記から製造することができる: International Commission on Pharmaceutical Enzymes, Center for Standards, Harelbekestraat 72, B-9000 Ghent。
アミラーゼFIPアッセイ
FIPにより供給されるパンクレアチン標準に対して発表された (European Pharmacopeia 5.1中に) 方法に従い、パンクレアチンのデンプン分解活性を分析した。本発明に従い使用するためのアミラーゼのデンプン分解活性を決定するために、FIPにより記載されている微生物アミラーゼのデンプン分解活性のアッセイを変更した。原理的には、pH 5.8および一定温度 (37.0±0.1℃) において塩化ナトリウムおよび塩化カルシウムの存在下にアミラーゼでデンプンを加水分解する。加水分解から生ずる還元性基はアルカリ性溶液中でヨウ素と反応し、そして過剰のヨウ素をチオ硫酸塩で滴定する。アミラーゼの1単位は、規定したおよび基質下に、1μm/分のグルコシド結合を加水分解する酵素の量である。
試薬
基質溶液: 基質は可溶性デンプン (例えば、Merck、No. 101252) である。容器の開口時に、可溶性デンプンの各バッチの水分を決定する。10.0 gの乾燥基質に等しい量の可溶性デンプンに、50 mlの純粋な (濾過/イオン交換) 水を添加し、混合する。この懸濁液を、連続的に攪拌しながら、800 mlの沸騰する純粋な水に添加する。容器を各々10 mlの純粋な水で連続的にすすぎ、熱デンプン溶液に洗浄水を添加する。連続的に攪拌しながら加熱沸騰させる。室温に冷却し、純粋な水で1000 mlに希釈する。
緩衝 (酢酸塩) 溶液pH 5.8 (0.2 mol/l): 12 gの酢酸、1 gの塩化ナトリウムおよび544 mgの塩化カルシウムを約800 mlの水中に溶解する。水酸化ナトリウム溶液 (約10 N) でpH 5.8に調節する。1000 mlに希釈する。
酢酸、CH3COOH、p.a.
塩化ナトリウム、NaCl、p.a.
塩化カルシウム×2 H2O、p.a.
0.25 N 水酸化ナトリウム
1 N塩酸
0.1 Nヨウ素溶液 (例えば、Titrisol (Merck 9910)、純粋な水で希釈した)
0.1 N チオ硫酸ナトリウム溶液
硫酸 (p.a.) 20%: 4体積部の水に対して1体積部の硫酸96%を注意して添加する。
真菌アミラーゼ参照標準FIP (Batch No. 2; 55310 FIP U/g、条件25℃、塩化カルシウムを含まない)。
品質コントロール懸濁液 (真菌アミラーゼの参照標準): 溶液が2〜4 mlである滴定体積のチオ硫酸塩を与えるように、正確に秤量した量の参照標準を溶解する (例えば、約12〜15 mgの真菌アミラーゼ標準を秤量し、100 mlの緩衝溶液中に溶解する)。品質コントロール懸濁液は試験系の日々の監視のためにのみ使用する。
試験懸濁液: 溶液が2〜4 mlである滴定体積のチオ硫酸塩を与えるように、正確に秤量した量の試験試料を溶解する。
手順
試験試料: 各投与のために、300 mlのエルレンマイヤーフラス中で25.0 mlの基質溶液および10.0 mlの0.2 M酢酸塩緩衝溶液を含有する反応溶液を調製する。それをゴム栓で蓋をし、それを一定温度 (37.0±0.1℃) の水浴中に入れる。基質混合物が一定温度に到達するとすぐに、2.0 mlの試験懸濁液の添加により反応を開始する。短時間震蘯させ、37℃において正確に10分間インキュベートする。4 mlの塩酸の添加により反応を直ちに停止させる。攪拌しながら10 mlの0.1 Nヨウ素溶液、25 mlの0.25 N水酸化ナトリウムを添加し、壁をすすぐために、20 mlの純粋な水を添加する。この混合物を完全な暗所に15分間放置する。4 mlの硫酸を添加し、マイクロビュレットを使用して、この溶液をチオ硫酸ナトリウム溶液で滴定する。2つの決定値の平均を計算する。
品質コントロール試料: 試験試料について記載したように品質コントロール懸濁液の活性を重複して決定する。2.0 mlの参照懸濁液を使用する。
ブランク値: 試験および参照懸濁液のブランク値を調製する。前述の手順を反復するが、4 mlの1 N塩酸を添加した後、試験溶液および参照溶液を添加する。
下記の方程式を使用して、試験試料1 g当たりのアミラーゼ活性 (単位) を計算する:
Figure 2008546396
nU: 試験懸濁液の滴定において使用する0.1 Nチオ硫酸ナトリウム [ml] の消費量;
nUB: 試験懸濁液のブランク滴定において使用する0.1 Nチオ硫酸ナトリウム [ml] の消費量;
監視試料 (真菌参照試料) の測定した活性は97500 U/gであり、平均の範囲±3×SD、特に±6000 U/gの範囲。
アミラーゼ
選択的に、下記のアミラーゼアッセイを使用することができる:
基質: フェイデバス (Phadebas) 錠剤 (Pharmacia Diagnostics; 架橋した、不溶性、青色デンプンポリマー、これをウシ血清アルブミンおよび緩衝物質と混合し、錠剤にする)
アッセイ温度: 37℃
アッセイpH: 4.3 (または必要に応じて7.0)
反応時間: 20分
水中に懸濁後、デンプンはα-アミラーゼにより加水分解され、可溶性青色フラグメントを形成する。生ずる青色溶液の吸収を620 nmにおいて測定し、これはα-アミラーゼ活性の関数である。1真菌α-アミラーゼ単位 (1 FAU) は、標準アッセイ条件下に5.26 g/時のデンプン (Merck、Amylum可溶性Erg. B. 6、Batch 9947275) を破壊する酵素の量である。アッセイのより詳細な説明、APTSMYQI-3207は、会社ノボザイム (Novozymes A/S、Krogshoejvej 36、DK-2880 Bagsvaerd、Denmark) から要求に応じて入手可能である。
リパーゼ
基質: パラ-ニトロ-フェニル (pNP) バレレート
アッセイpH: 7.7
アッセイ温度: 40℃
反応時間: 25分
黄色の消化生成物は405 nmに特性吸収を有する。その量を分光光度測定により決定する。1リパーゼ単位は、所定のアッセイ条件下に1μmol/分の滴定可能な酪酸を解放する酵素の量である。アッセイのより詳細な説明、AF95/6-GBは、会社ノボザイム (Novozymes A/S、Krogshoejvej 36、DK-2880 Bagsvaerd、Denmark) から要求に応じて入手可能である。
プロテアーゼ
基質: Suc-AAPF-pNA (Sigma(商標)S-7388)。
アッセイ緩衝液: 100 mMのコハク酸、100 mMのHEPES (Sigma H-3375)、100 mM CHES (Sigma C-2885)、100 mMのCABS (Sigma C-5580)、1 mMのCaCl2、150 mMのKCl、0.01%のTriton(商標)X-100、pH 9.0にHClまたはNaOHで調節した。
アッセイ温度: 25℃。
300μlの希釈したプロテアーゼ試料を1.5 mlのアッセイ緩衝液と混合し、1.5 mlのpNA基質 (1.0 mlのDMSO中に溶解した50 mg、さらに0.01%のTriton(商標)X-100で45×に希釈した) の添加により活性反応を開始し、混合後、プロテアーゼ活性の測定値としてA405の増加を分光光度計で監視した。活性測定前にプロテアーゼ試料を希釈して、すべての活性測定値がアッセイのための投与量応答曲線の線形部分内に入ることを保証した。
実施例2アミラーゼ効能のためのin vivoスクリーニング試験
配列番号1のアミノ酸1〜486、配列番号2のアミノ酸1〜481および配列番号3のアミノ酸1〜483の精製したバシラス (Bacillus) アミラーゼを雌ゲッティンゲン(Goettingen) ミニピッグ (Ellegaard) において、配列番号1〜3のいずれか1つに対して50%より低い同一性を有する、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) に由来する精製した真菌アミラーゼと一緒に試験した。
ミニピッグにおいて膵管の連結により膵臓外分泌不全 (PEI) を誘導し、また、ミニピッグに回腸再入カニューレを装備し、これらのすべては下記の文献に記載されているようにハロタン麻酔下に約25 kgの重量において実施した: Tabeling 他、J. 1999、Studies on nutrient digestibilities (pre-caecal and total) in pancreatic duct-ligated pigs and the effects of enzyme substitution, J. Anim. Physiol. A. Anim. Nutr. 82: 251-263 (以後 “Tabeling 1999”と呼ぶ); およびGregory 他、J. 1999、Growth and digestion in pancreatic duct ligated pigs, Effect of enzyme supplementation in “Biology of the Pancreas in Growing Animals” (SG Pierzynowski & R. Zabielski eds), Elsevier Science BV, Amsterdam, pp 381-393 (以後 “Gregory 他1999”と呼ぶ)。
外科手術からの回復のために少なくとも4週の期間を経過させた後、研究を開始した。研究開始前に、糞便キモトリプシン試験 (下記から商業的に入手可能である: Immundiagnostik AG, Wiesenstrasse 4, D-64625 Bensheim, Germany, カタログNo. K 6990) を介して、各ブタのPEI状態を確認した。
研究の間、ブタを変更した代謝ケージ中に12: 12時間の明-暗サイクルで収容し、水に自由にアクセスを可能とし、食事を2回/日供給した。15.4%のタンパク質、69%のデンプンおよび2.1%の脂肪を含有する試験食事は下記の組成 (g/100 g乾燥物質) を有した: 家禽荒粉7.1; 魚粉2.45; カゼイン4.1; 小麦粉20.65; 殻付き米9.8; ジャガイモデンプン7.7; トウモロコシデンプン39.8; セルロース粉末3.0; ビタミン5.3 (栄養要件に基づく)。ブタに250 gのこの試験食事を1リットルの水、0.625 gのCr2O3と混合して供給し、そして供給直前に異なる量のアミラーゼ (0、7500、18750、90000 FIP U アミラーゼ/食事、実施例1参照) を混入した。
回腸中の食事マーカー (緑色キームス) の最初の出現後に合計6時間の間、回腸キームスを収集し、収集後直ちに-20℃において凍結させ、試料の細菌発酵を回避した。別々の決定間に、少なくとも1日の洗浄を実施した。
凍結した試料を凍結乾燥し、微粉砕し、乾燥物質 (DM) およびデンプンについて分析した。凍結乾燥し、次いで103℃において8時間インキュベートした後、DM (重量) を推定した; デンプンを酸加水分解後偏光測定的に分析し、砂糖を重力測定的に推定した。Cr2O3をクロム酸塩に酸化し、クロム含有率を下記の文献に記載されているように365 nmにおける吸光 (分光光度計) を介して計算した: PetryおよびRapp、Zeitung fuer Tierphysiologie (1970)、vol. 27、p. 181-189。
消化率: 下記式に従い見掛けの盲腸前デンプン消化率を計算し、ここでCr2O3およびデンプンをg/100 g乾燥物質として表した:
Figure 2008546396
見掛けのデンプン消化率の結果を下記表1に示す。
Figure 2008546396
表1中の結果から明らかなように、本発明のアミラーゼは既知のアスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) アミラーゼよりも非常によくかつ既知のパンクレアチン調製物よりもよく働く。本発明のアミラーゼはデンプンの消化率を強く投与量依存的に改良し、試験した最低投与量において高度に効率よい改良を既に示した。
実施例3胆汁酸塩を含むおよび含まない、アミラーゼのpHプロファイル
PEIおよび関係する疾患の治療において使用するために、膵臓置換酵素はpH 6〜7付近 (上部小腸の典型的な条件) において高い活性を有することが好ましい。この実験において、胆汁酸塩を添加しかつ添加しないで、4つのα-アミラーゼ、本発明の3つの細菌アミラーゼおよび先行技術の真菌アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) アミラーゼのpHプロファイルを決定する。
材料および方法
酵素
この研究に使用したアミラーゼは次の通りであった: 配列番号1のアミノ酸1〜486 ( 「配列1」 )、配列番号2のアミノ酸1〜481 ( 「配列2」 ) および配列番号3のアミノ酸1〜483 ( 「配列3」 ) の精製したバシラス (Bacillus) アミラーゼおよび、比較のため、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) に由来する精製した真菌アミラーゼ ( 「A. oryzae)」 )、商用FungamylTMアミラーゼ製品のアミラーゼ、これはノボザイムスA/S (Novozymes A/S、Krogshoejvej 36、DK-2880 Bagsvaerd、Denmark) から入手可能である。
pHプロファイル-還元砂糖アッセイ
酵素緩衝液: 50 mMの酢酸塩、50 mMのイミダゾール、50 mMのマロン酸、1 mMのCaCl2、0.01%のTriton X-100。HCl/NaOHでpH 2.0、3.0、4.0、5.0、6.0または7.0に調節する。
基質緩衝液: 1.5 mg/mlのアミロペクチン (蝋質トウモロコシ、例えば、CerestarからのWaxy corn 04201、バッチWM 5671)、50 mMの酢酸塩、50 mMのイミダゾール、50 mMのマロン酸、1 mMのCaCl2。HCl/NaOHで必要なpHに調節する。100℃において5分間インキュベートする。5 mMの胆汁酸塩を含むか、あるいは含まない基質緩衝液を調製した (すなわち、ナトリウムタウロコレート (Sodium taurocholate) BRP、ロット2 、Ph. EurまたはFIPから入手可能である、また、例えば、LGC promochemから商業的に入手可能である、500 g/ml)。
アミラーゼ活性を還元砂糖アッセイにより検出した。簡単に述べると、50μlの酵素 (アッセイの線形範囲内に入るように酵素緩衝液中で希釈した) をPCR-MTP (Thermo-Fast(商標)96、ABgene、カタログNo. AB-0600) 中で100μlの基質緩衝液と混合した。MTPを37℃において15分間インキュベートし、次いで75μlの停止溶液 (100 mMのp-ヒドロキシ安息香酸ヒドラジド、180 mMのK-Na-酒石酸塩、2%のNaOH) を添加し、プレートを95℃において10分間インキュベートした。次いで各ウェルからの150μlを96ウェルのMTPに移し、410 nmにおける吸収をアミラーゼ活性の測度としてモニターした。
結果
結果 (二重反復実験の決定の平均) を下記表2〜4に示す。
表2は胆汁酸塩の非存在下の示したpHにおける各酵素の活性を示す。各酵素について、最大活性は100%に設定されている。
表3は、5 mMの胆汁酸塩の存在下であるが、表2と同一の結果を示す。
表4は、pH 5.0における配列1酵素の活性 (100%) である、この態様において測定した最大酵素活性に関して、胆汁酸塩の非存在下の示したpHにおける各酵素の活性/mg 酵素タンパク質を示す。各酵素の活性はそれに応じてこの活性について正規化されている。各酵素についての酵素タンパク質の量は比活性に基づいて決定した。
表5は、5 mMの胆汁酸塩の存在下であるが、表4と同一の結果を示す。ここで5 mMの胆汁酸塩の存在下のpH 5.0における配列1の活性は参照値 (100%) である。
Figure 2008546396
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これらの結果が示すように、胆汁酸塩はアミラーゼ活性をわずかに減少するように思われるが、5 mMの胆汁酸塩の存在下の活性はなお満足すべきものである。また結果が示すように、胆汁酸塩はpH最適値のシフトに導かない。
さらに結果が示すように、本発明のバシラス (Bacillus) アミラーゼの各々のすべてはpH 7において50%より大きい相対活性を有し、これは比較の真菌アミラーゼの場合に当てはまらない。
最後に、表4および表5により証明されるように、少なくともこれらの条件下に、配列番号1のアミノ酸1〜486を有するアミラーゼはすべての他の試験したアミラーゼよりも有意により高い活性/mg 酵素を有する。
実施例4アミラーゼ分解プロファイル
5つのα-アミラーゼの分解プロファイル (DP1-10品質的フィンガープリント) を、蝋質トウモロコシデンプンの分解および引き続くHPLC上の分析により決定した。
材料および方法
酵素は次の通りであった: 配列番号1のアミノ酸1〜486 ( 「配列1」 )、配列番号2のアミノ酸1〜481 ( 「配列2」 ) および配列番号3のアミノ酸1〜483 ( 「配列3」 ) の精製したバシラス (Bacillus) アミラーゼおよび、比較のため、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) に由来する精製した真菌アミラーゼ ( 「A. oryzae)」 )、商用FungamylTMアミラーゼ製品のアミラーゼ、これはノボザイムスA/S (Novozymes A/S、Krogshoejvej 36、DK-2880 Bagsvaerd、Denmark) から入手可能である。
基質として、50 mg/mlの蝋質トウモロコシデンプン (例えば、CerestarからのWaxy corn 04201、バッチWM 5671) のスラリーを50 mMの酢酸ナトリウム緩衝液pH 6.0、40 ppmのCa2+ 中で調製した。
精製した酵素を、反応混合物の乾燥物質の1 g当たり0.0073 mgの酵素タンパク質の濃度で投与した。下記の参考文献中に概説されている原理を使用して、A280値およびアミノ酸配列 (アミノ酸組成) に基づいてアミラーゼ酵素タンパク質の量を計算した: S. C. GillおよびP. H. von Hippel、Analytical Biochemistry 182、319-326 (1989)。酵素を投与した後、反応を60℃においてインキュベートした。アリコートを24時間後に抜出し、脱イオン水中で1:1に希釈し、2滴の1 M HClを添加した。酵素を15分間の沸騰により不活性化した。試料を0.2μmのフィルターに通して濾過した後、HPLC上に適用し、ここでHPLCは2つのAminex HPX 42A (Biorad) カラムを装備し、直列に接続され、溶離液として水を使用した。
100 mgのパンクレアチンを10 mlの50 mM酢酸ナトリウム緩衝液pH 5.5中に溶解した。この溶液の20μlを1 mlの基質スラリー (50 mMの酢酸ナトリウム緩衝液pH 5.5中の50 mg/mlの蝋質トウモロコシ) に添加し、37℃において24時間インキュベートし、次いで不活性化し、濾過した後、HPLC上へ適用した。
別の実験 (示されていない) において、 「配列1」 アミラーゼをまた37℃において試験し、これにより60℃におけるのと同一の分解プロファイルが得られた。
結果
24時間のインキュベーション後に生ずるクロマトグラムを図1〜図5に示し、それと一緒にそのクロマトグラム中のピークでどの化合物が表示されているかを指示する。簡潔のために、これらの指示は図1にのみ挿入されているが、それらは他の図面の各々になお必要な変更を加えて適用される。表示DPは重合度を意味する。こうして、DP1はモノマーを表示し、DP2は二量体を表示し、DP3はトリマーを表示し、DP4はテトラマーを表示し、DP5ペンタマーを表示し、DP6ヘキサマーを表示し、以下同様である。
図面から理解されるように、真菌α-アミラーゼ ( 「A. oryzae」 ) は主要な消化生成物としてDP2、DP3およびDP4を発生するが、それは大きい画分の非加水分解物を残す (保持時間10分の大きいピーク)。DP1は消化生成物として検出されなかった。
他方において細菌α-アミラーゼ ( 「配列1」、 「配列2」、 「配列3」 ) は一般にDP1、DP2、DP3およびDP5またはDP6を主要生成物として発生し、小さい部分のみの非加水分解基質を残す。一般に、少量のDP4が生成するように思われる。
パンクレアチンに関するかぎり、前述の真菌アミラーゼと細菌アミラーゼとの混合物のように挙動するように思われ、すなわち、小さいDP生成物 (DP1、DP2およびDP3) を発生し、DP4、DP5およびDP6をほとんどまったく発生せず、そして小さい非加水分解基質のピークのみを残す。
実施例5アミラーゼの医薬組成物
(A) 高い強度のペレット
配列番号1のアミノ酸1〜486を有するアミラーゼの液状濃縮物 (微生物濾過した限外濾過物) をDK 2005 00931に記載されているようにして調製した。液状濃縮物を噴霧乾燥した。噴霧乾燥したアミラーゼ粉末の測定したアミラーゼタンパク質含有率は37%であった。1125 gの噴霧乾燥したアミラーゼ粉末を商業的に入手可能なミキサー中で微結晶質セルロース (450 g) およびポリエチレングリコール4000 (MacrogolTM 4000; 675 g) と一緒に乾式プレミックスした。
イソプロピルアルコール100% (460 g) を添加し、生ずる湿潤塊を室温において十分に混合し続けた。次いで均質化した塊を商業的に入手可能な押出機で押出し、この押出機は円筒形ペレットを形成する孔直径0.8 mmの孔抜きダイを装備した。押出間のビーズ温度は50℃を超えなかった。製造された押出物は、必要量のイソプロピルアルコール100% (75.5 g) を添加することによって、商業的に入手可能な球形化機で球形ペレットに丸くした。ペレットを商業的に入手可能な真空乾燥器 (入手先: Voetsch) 中でほぼ40℃の供給温度において乾燥した。生成物の温度は45℃を超えなかった。0.7および1.4 mmのスクリーンを有する機械的篩分け機を使用することによって、乾燥したペレットを分離した。>0.7 mm かつ<1.4 mmの篩分け画分を収集し、サイズ2のカプセル中に各200 mgのペレットを少しずつ充填することができる。生ずる乾燥ペレットのアミラーゼ濃度はほぼ18.5% (w/w) であった。
(B) 低い強度のペレット
上記実施例 (A) と同様に、562.5 gの同一噴霧乾燥したアミラーゼ粉末、微結晶質セルロース (1125 g)、ポリエチレングリコール4000 (562.5 g)、湿潤用イソプロピルアルコール (700 g) および球形化用イソプロピルアルコール (41.6 g) を使用して、より低いアミラーゼ含有率のペレットを製造した。生ずる乾燥ペレットのアミラーゼ濃度はほぼ9.3% (w/w) であった。
実施例 (A) および (B) からの生ずるペレットを、微生物アミラーゼについて変更したFIP法の適用により、デンプン分解活性について試験した。原理的に、デンプンをpH 5.8および一定温度 (37.0℃±0.1℃) において塩化ナトリウムおよび塩化カルシウムの存在下にアミラーゼで加水分解した。加水分解から生ずる還元性基はアルカリ性溶液中でヨウ素と反応し、過剰のヨウ素をチオ硫酸塩で滴定した。アミラーゼの1単位は、規定した条件および基質下に、1μmol/分のグリコシド結合を加水分解する酵素の量であると定義される。ペレット中のデンプン分解活性は、実施例 (A) および (B) の各々についての出発粉末状アミラーゼ物質におけるデンプン分解活性に関して、ほぼ96%であることが見出された。
次いで実施例 (A) および (B) から生ずるペレットを、Pharm. Eur. 2.9.1 (Section “Disintegration of tablet and capsules”) (試験溶液: 水 - 500 ml、37℃) に従い、崩壊について試験した。実施例 (A) からのペレットの崩壊は15分以内に完結した。実施例 (B) からのペレットの崩壊は9分以内に完結した。
実施例6アミラーゼおよびプロテアーゼの医薬組成物
アミラーゼおよびプロテアーゼを含有する高強度ペレットを次のようにして製造した:
配列番号5のアミノ酸1〜274のプロテアーゼの微生物濾過した液状濃縮物をDK 2005 00930の実施例1に記載されているようにして調製し、噴霧乾燥した。実施例5に記載されているようにして調製した粉末形態の噴霧乾燥アミラーゼ (398.5 g) を、商業的に入手可能なミキサー中で、噴霧乾燥プロテアーゼ粉末 (746.5 g、58.5%の測定したプロテアーゼタンパク質含有率を有する)、微結晶質セルロース (458 g) およびポリエチレングリコール4000 (MacrogolTM 4000; 687 g) と一緒に乾式プレミックスした。イソプロピルアルコール100% (460 g) を添加し、生ずる湿潤塊を室温において十分に混合し続けた。
次いで均質化した塊を商業的に入手可能な押出機で押出し、この押出機は円筒形ペレットを形成する孔直径0.8 mmの孔抜きダイを装備した。押出間のビーズ温度は50℃を超えなかった。製造された押出物は、必要量のイソプロピルアルコール100% (58 g) を添加することによって、商業的に入手可能な球形化機で球形ペレットに丸くした。ペレットを商業的に入手可能な真空乾燥器 (入手先: Voetsch) 中でほぼ40℃の供給温度において乾燥した。生成物の温度は45℃を超えなかった。0.7および1.4 mmのスクリーンを有する機械的篩分け機を使用することによって、乾燥したペレットを分離した。>0.7 mm かつ<1.4 mmの篩分け画分を収集し、サイズ2のカプセル中に各200 mgのペレットを少しずつ充填することができる。
生ずるペレットを、上に概説した方法に従い、タンパク質分解活性およびデンプン分解活性について試験した。ペレットにおいて各場合について、それぞれ出発粉末状プロテアーゼまたはアミラーゼ物質に関して、タンパク質分解活性またはデンプン分解活性の喪失は発見されなかった。
図1は、配列番号1のアミノ酸1〜486のアミノ酸配列を有するアミラーゼ (バシラス・ステアロサーモフィラス (Bacillus stearothermophilus) アミラーゼ変異型) の分解プロファイルを表すクロマトグラムを示す; 図2は、アスペルギルス・オリゼ (Aspergillus oryzae) からのアミラーゼの分解プロファイルを表すクロマトグラムを示す; 図3は、パンクレアチンの分解プロファイルを表すクロマトグラムを示す; 図4は、配列番号3のアミノ酸1〜483のアミノ酸配列を有するアミラーゼ (バシラス (Bacillus) 種アミラーゼ変異型) の分解プロファイルを表すクロマトグラムを示す; そして 図5は、配列番号2のアミノ酸1〜481のアミノ酸配列を有するアミラーゼ (バシラス・リヘニフォルミス (Bacillus licheniformis) アミラーゼ変異型) の分解プロファイルを表すクロマトグラムを示す。

Claims (19)

  1. 薬剤として使用するための下記に対して少なくとも50%の同一性を有するアミラーゼ: (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483。
  2. 下記の条件を満足する請求項1に記載のアミラーゼ:
    a) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸配列を含んでなる; および/または
    b) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸配列の変異型であり、ここで変異型はそれぞれのアミノ酸配列と25以下のアミノ酸だけ異なり、そして
    (i) 前記変異型はそれぞれのアミノ酸配列に比較して少なくとも1つの置換、欠失および/または挿入を含んでなる; および/または
    (ii) 前記変異型はそれぞれのアミノ酸配列に比較して少なくとも1つの小さい欠失を含んでなる; および/または
    (iii) 前記変異型はそれぞれのアミノ酸配列に比較して少なくとも1つの小さいN-またはC-末端のエクステンションを含んでなる; および/または
    c) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸を有するアミラーゼのアレレ変異型である; および/または
    d) アミラーゼは (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸を有するアミラーゼのフラグメントである。
  3. アミラーゼが (i) 配列番号1のアミノ酸1〜481、1〜484、1〜486または1〜513、 (ii) 配列番号2のアミノ酸1〜481および/または (iii) 配列番号3のアミノ酸1〜483から成る群から選択されるアミノ酸配列を有する、請求項2に記載のアミラーゼ。
  4. 薬剤として使用するための、リパーゼまたはプロテアーゼと組合わせた、請求項1〜3のいずれかに記載のアミラーゼ。
  5. 薬剤として使用するための、リパーゼおよびプロテアーゼと組合わせた、請求項1〜3のいずれかに記載のアミラーゼ。
  6. 下記の条件を満足する請求項4または5に記載のリパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせたアミラーゼ:
    (i) リパーゼは配列番号8のアミノ酸1〜269を有するリパーゼに対して少なくとも70%の同一性を有する;
    (ii) アミラーゼは下記から成る群から選択されるプロテアーゼに対して少なくとも70%の同一性を有する:
    a) 配列番号5のアミノ酸1〜274を有するプロテアーゼ、
    b) 配列番号6のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼおよび
    c) 配列番号7のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼ。
  7. 下記の条件を満足する請求項4または5に記載のリパーゼおよび/またはプロテアーゼと組合わせたアミラーゼ:
    (i) アミラーゼは下記から成る群から選択されるアミラーゼである:
    a) 配列番号1のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼ、
    b) 配列番号2のアミノ酸1〜481を含んでなるアミラーゼおよび
    c) 配列番号3のアミノ酸1〜483を含んでなるアミラーゼ;
    (ii) リパーゼは配列番号8のアミノ酸2〜269を含んでなる;
    (iii)プロテアーゼは下記から成る群から選択されるプロテアーゼである:
    a) 配列番号5のアミノ酸1〜274を有するプロテアーゼ、
    b) 配列番号6のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼおよび
    c) 配列番号7のアミノ酸1〜188を有するプロテアーゼ。
  8. 消化性疾患、膵臓外分泌不全、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病を治療する薬剤を製造するための請求項1〜3のいずれかに記載のアミラーゼの使用。
  9. リパーゼまたはプロテアーゼの使用をさらに含んでなる、請求項8に記載の使用。
  10. リパーゼおよびプロテアーゼの使用をさらに含んでなる、請求項8に記載の使用。
  11. リパーゼおよび/またはプロテアーゼが請求項6または7に記載した通りである、請求項9または10に記載の使用。
  12. 請求項1〜3のいずれかに記載のアミラーゼと、少なくとも1種の薬学上許容される補助物質とを含んでなる医薬組成物。
  13. リパーゼまたはプロテアーゼの使用をさらに含んでなる、請求項12に記載の組成物。
  14. リパーゼおよびプロテアーゼの使用をさらに含んでなる、請求項12に記載の組成物。
  15. リパーゼおよび/またはプロテアーゼが請求項6または7に記載した通りである、請求項13または14に記載の組成物。
  16. 治療的有効量の請求項1〜3のいずれかに記載のアミラーゼを投与する、消化性疾患、膵臓外分泌不全、膵臓炎、膵嚢胞性繊維症、I型糖尿病および/またはII型糖尿病を治療する方法。
  17. 治療的有効量のリパーゼまたはプロテアーゼを投与することをさらに含んでなる、請求項16に記載の方法。
  18. 治療的有効量のリパーゼおよびプロテアーゼを投与することをさらに含んでなる、請求項16に記載の方法。
  19. リパーゼおよび/またはプロテアーゼが請求項6または7に記載した通りである、請求項17または18に記載の方法。
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