JP2008545435A - 新規システイン欠乏ハイドロフォビン融合タンパク質、その製造およびその使用 - Google Patents

新規システイン欠乏ハイドロフォビン融合タンパク質、その製造およびその使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、一般構造式(I):
Xn-C1-X1〜50-C2-X0〜5-C3-Xp-C4-X1〜100-C5-X1〜50-C6-X0〜5-C7-X1〜50-C8-Xm
のポリペプチド、その製造および使用に関する。

Description

本発明は、新規ハイドロフォビン融合タンパク質、その製造およびその使用に関する。
先行技術
ハイドロフォビンは、糸状菌に特徴的な、他の生物では存在しない約100アミノ酸の小さいタンパク質である。最近、Streptomyces coelicolorにおいてハイドロフォビン様タンパク質が発見された。それは「チャプリン(Chaplins)」と称され、同様に高い界面活性特性を有する。チャプリンは水と空気の界面で集合してアミロイド様原繊維を生じさせることがある(Classen et al. 2003 Genes Dev 1714-1726; Elliot et al. 2003, Genes Dev. 17, 1727-1740)。
ハイドロフォビンは、種々の真菌構造、例えば気菌糸、胞子、子実体等の表面に水不溶性形態で分布している。ハイドロフォビンの遺伝子は、子嚢菌類、不完全菌類および担子菌類から単離された。いくつかの真菌は2種以上のハイドロフォビン遺伝子を含み、その例は、Schizophyllum commune、Coprinus cinereus、Aspergillus nidulansである。明らかに、種々のハイドロフォビンが真菌発生の異なる段階に関与している。該ハイドロフォビンはおそらく異なる機能を担っている(van Wetter et al., 2000, Mol. Microbiol., 36, 201-210; Kershaw et al. 1998, Fungal Genet. Biol, 1998, 23, 18-33)。
気菌糸を生じさせるために水の表面張力を低下させることに加えて報告されているハイドロフォビンの生物学的機能は胞子の疎水化である(Woesten et al. 1999, Curr. Biol., 19, 1985-88; Bell et al. 1992, Genes Dev., 6, 2382-2394)。さらにまた、ハイドロフォビンは、地衣類の子実体における気道(gas channels)の内張りのために、ならびに真菌病原体が植物表面を識別するシステムの成分として、使用される(Lugones et al. 1999, Mycol. Res., 103, 635-640; Hamer & Talbot 1998, Curr. Opinion Microbiol., Volume 1, 693-697)。
相補実験では、ハイドロフォビンを、単一クラス内で、ある程度までは機能的に置換できることが実証されている。
以前に開示されているハイドロフォビンは、通例のタンパク質化学的な精製および単離方法を使用して、中程度の収量および純度でしか製造することができない。遺伝的方法により大量のハイドロフォビンを提供する試みも現在まで成功していない。
発明の目的
本発明の目的は、新規ハイドロフォビンおよびその製造方法を提供することであった。それはハイドロフォビンを経済的に製造し、かつ種々の技術分野で使用することを可能にするものである。
発明の説明
本発明は、以下の一般構造式(I):
Xn-C1-X1〜50-C2-X0〜5-C3-Xp-C4-X1〜100-C5-X1〜50-C6-X0〜5-C7-X1〜50-C8-Xm (I)
[式中、Xは20種の天然アミノ酸(Phe、Leu、Ser、Tyr、Cys、Trp、Pro、His、Gln、Arg、Ile、Met、Thr、Asn、Lys、Val、Ala、Asp、Glu、Gly)のいずれかであってよく、Xの変数はアミノ酸の数を示し、かつ変数nおよびmは、0〜500の範囲、好ましくは15〜300の範囲の数であり、pは、1〜250の範囲、好ましくは1〜100の範囲の数であり、Cは、システイン、アラニン、セリン、グリシン、メチオニンまたはトレオニンであり、かつCによって指定される残基のうち少なくとも4つはシステインである]
のポリペプチドであって、ただし、XnまたはXmまたはXpとして略記されるペプチド配列の少なくとも1つは、天然にはハイドロフォビンと連結していない少なくとも20アミノ酸長のペプチド配列であり、前記ポリペプチドは、ガラス表面のコーティング後にその接触角を少なくとも20°変化させる、前記ポリペプチドに関する。
C1〜C8によって指定されるアミノ酸は、好ましくはシステインであるが、それらを他の同様にかさ高いアミノ酸、好ましくはアラニン、セリン、トレオニン、メチオニンまたはグリシンによって置き換えてもよい。しかしながら、C1〜C8位のうち少なくとも4つ、好ましくは少なくとも5つ、特に好ましくは少なくとも6つ、および特には少なくとも7つはシステインを含むべきである。システインは還元型であってよく、あるいは本発明のタンパク質中で互いにジスルフィド架橋を形成してもよい。C-C架橋の分子内形成、特に、少なくとも1つ、好ましくは2つ、特に好ましくは3つ、および非常に特に好ましくは4つの分子内ジスルフィド架橋を有するものが特に好ましい。好都合には、上記のように同様にかさ高いアミノ酸でシステインを置き換える場合、分子内ジスルフィド架橋をその間で形成可能なC位の対を置き換える。
Xによって指定される位置に、システイン、セリン、アラニン、グリシン、メチオニンまたはトレオニンがさらに用いられる場合、前記一般式中の個々のシステインの位置の番号付けは適宜変化しうる。
特に有益なポリペプチドは以下の一般式(II):
Xn-C1-X3〜25-C2-X0〜2-C3-X5〜50-C4-X2〜35-C5-X2〜15-C6-X0〜2-C7-X3〜35-C8-Xm (II)
[式中、Xは20種の天然アミノ酸(Phe、Leu、Ser、Tyr、Cys、Trp、Pro、His、Gln、Arg、Ile、Met、Thr、Asn、Lys、Val、Ala、Asp、Glu、Gly)のいずれかであってよく、Xの変数はアミノ酸の数を示し、かつ変数nおよびmは2〜300の範囲の数であり、Cは、システイン、アラニン、セリン、グリシン、メチオニンまたはトレオニンであり、かつCによって指定される残基のうち少なくとも4つはシステインである]
のポリペプチドであって、ただし、XnまたはXmとして略記されるペプチド配列の少なくとも1つは、天然にはハイドロフォビンと連結していない少なくとも35アミノ酸長のペプチド配列であり、前記ポリペプチドはガラス表面のコーティング後にその接触角を少なくとも20°変化させる、前記ポリペプチドである。
以下の一般式(III):
Xn-C1-X5〜9-C2-C3-X11〜39-C4-X2〜23-C5-X5〜9-C6-C7-X6〜18-C8-Xm (III)
[式中、Xは20種の天然アミノ酸(Phe、Leu、Ser、Tyr、Cys、Trp、Pro、His、Gln、Arg、Ile、Met、Thr、Asn、Lys、Val、Ala、Asp、Glu、Gly)のいずれかであってよく、Xの変数はアミノ酸の数を示し、かつ変数nおよびmは0〜200の範囲の数であり、Cは、システイン、アラニン、セリン、グリシン、メチオニンまたはトレオニンであり、かつCによって指定される残基のうち少なくとも6つはシステインである]
のポリペプチドであって、ただし、XnまたはXmとして略記されるペプチド配列の少なくとも1つは、天然にはハイドロフォビンと連結していない少なくとも40アミノ酸長のペプチド配列であり、前記ポリペプチドはガラス表面のコーティング後にその接触角を少なくとも20°変化させる、前記ポリペプチドが、特に非常に有益である。
記載される発明の好ましい実施形態は、一般構造式(I)、(II)または(III)を有するポリペプチドであり、その構造式は、少なくとも1個のクラスIハイドロフォビン、好ましくは少なくとも1個のdewA、rodA、hypA、hypB、sc3、basf1、basf2、ハイドロフォビン、またはその部分もしくは誘導体を含む。該ハイドロフォビンは後述の配列表において構造的に特徴付けられる。複数の、好ましくは2または3個の、構造的に同一または異なるハイドロフォビンを、互いに、そして天然にはハイドロフォビンと連結されていない対応する好適なポリペプチド配列と、連結することも可能である。
本発明の特に好ましい実施形態は、配列番号20、22、24に記載のポリペプチド配列を有する新規タンパク質、およびそれらをコードする核酸配列(特に配列番号19、21、23に記載の配列)である。特に好ましい実施形態は、さらに、配列番号22、22、または24に記載のポリペプチド配列から出発して少なくとも1個、10個まで、好ましくは5個、特に好ましくは全体の5%、のアミノ酸の置換、挿入または欠失によって生じ、かつ出発タンパク質の生物学的特性の少なくとも50%を依然として有するタンパク質である。本明細書中でのタンパク質の生物学的特性とは、実施例10に記載のような、接触角の変化を意味する。
本発明のタンパク質は、XnまたはXmまたはXpとして略記される少なくとも1つの位置に、少なくとも20個、好ましくは少なくとも35個、特に好ましくは少なくとも50個、および特には少なくとも100個のアミノ酸(以下融合パートナーとも称される)を含むポリペプチド配列であって天然にはハイドロフォビンと連結していないポリペプチド配列を有する。このことは、本発明のタンパク質が、天然にはその形態で一緒に存在することはない、ハイドロフォビン部分と融合パートナー部分からなるという事実を表すものとして意図される。
融合パートナー部分は多数のタンパク質から選択してよい。1個のハイドロフォビン部分に対して、例えば該ハイドロフォビン部分のアミノ末端(Xn)およびカルボキシ末端(Xm)またはその中央(Xp)に、複数の融合パートナーを連結することも可能である。しかし、例えば、2個の融合パートナーを本発明のタンパク質の単独の位置(XnまたはXm)に連結することも可能である。
特に好ましい融合パートナーは、本発明のタンパク質によってガラス表面をコーティングすると、そのタンパク質処理されたガラス表面が、実験セクション(実施例10)に詳細に記載されるように界面活性剤での処理(例えば1% SDS/80℃/10分)に対して抵抗性になるようにすることができる、ポリペプチド配列である。
特に好適な融合パートナーは、微生物、特にE. coliまたはBacillus subtilis中に天然に存在するポリペプチドである。そのような融合パートナーの例は、配列yaad(配列番号15および16)、yaae(配列番号17および18)およびチオレドキシンである。また、該配列の部分、好ましくは10〜90%、特に好ましくは25〜75%のみを含む該配列の断片または誘導体も非常に有用である。その場合、C末端での欠失、例えば最初の75個のN末端アミノ酸のみからなるyaad断片、または、個々のアミノ酸またはヌクレオチドが該配列と比べて改変されているものが好ましい。例えば、追加アミノ酸、特に2個の追加アミノ酸、好ましくはアミノ酸Arg、Serをyaadおよびyaae配列のC末端に付加してよい。天然に存在する配列と比べて、追加アミノ酸、例えば配列番号17および18のアミノ酸番号2(Gly)をyaae配列に挿入することが好ましいこともありうる。
融合パートナー、特に一般式(I)のXp位に位置する融合パートナーの他の例は、酵素活性ドメイン、抗微生物性ドメイン、受容体に対するアゴニスト/アンタゴニストとして、着色剤、香味物質および芳香剤として機能するポリペプチド配列、金属連結ドメインである。さらに、種々の活性化合物およびエフェクターと共有連結するための特異的連結部位を生成することも可能である。例えば、当業者に公知のヘテロ二官能性リンカーを用いて、第1級アミノ基を介してハイドロフォビン分子の主鎖に特異的に活性化合物およびエフェクターを連結させるために、追加のリシンをこのループ内に挿入してもよい。
さらにまた、核酸レベルで制限酵素の認識部位を新たに創出または不活性化することに起因して、2個の融合パートナーの連結部に追加アミノ酸を挿入することも可能である。
さらに、本発明のタンパク質のポリペプチド配列を、例えばグリコシル化、アセチル化または化学的架橋によって、例えばグルタルジアルデヒド(glutardialdehyde)を用いて修飾することも可能である。
本発明のタンパク質の1つの特性は、表面が該タンパク質でコーティングされた場合の表面特性の変化である。表面特性の該変化は、本発明のタンパク質で表面をコーティングする前およびその後に、水滴の接触角を測定し、その2つの測定値の差異を決定することによって実験的に決定することができる。
接触角を測定するための厳密な実験条件は実施例10の実験セクションで言及する。これらの条件下で、本発明のタンパク質は、接触角を、少なくとも20、好ましくは25、特に好ましくは30度、増加させる特性を有する。
以前に開示されているハイドロフォビンのハイドロフォビン部分中の極性および非極性アミノ酸の位置は保存されていて、その結果、特徴的な疎水性プロットが得られる。生物物理学的特性および疎水性の差異に起因して、以前に開示されているハイドロフォビンがIおよびIIの2クラスに分けられた(Wessels et al. 1994, Ann. Rev. Phytopathol., 32, 413-437)。
クラスIハイドロフォビンの会合膜は、(高温の1% SDSに関してさえ)高度に不溶性であり、濃縮トリフルオロ酢酸(TFA)またはギ酸によってのみ再び解離させることができる。対照的に、会合型のクラスIIハイドロフォビンは安定性が低い。それらは、60%強度エタノールまたは1% SDS(室温)によってさえ再び溶解しうる。この溶媒および界面活性剤に対する高い安定性はハイドロフォビンの格別の特性であり、該安定性によって、本発明のポリペプチドでのコーティングは、表面上で多数のタンパク質によって形成される「非特異的な」タンパク質コーティングとは区別される。
アミノ酸配列の比較によって、クラスIハイドロフォビンよりもクラスIIハイドロフォビンにおいてシステインC3およびC4の間の領域の長さが明らかに短いことが示される。
さらにまた、クラスIIハイドロフォビンはクラスIより多数の荷電アミノ酸を有する。
本発明は、さらに、本発明のタンパク質を製造するための方法に関する。これらのポリペプチドは、公知のペプチド合成法、例えばメリフィールドの固相合成法によって化学的に製造することができる。
しかし、それぞれ融合パートナーおよびハイドロフォビン部分をコードする2つの核酸配列、特にDNA配列を組み合わせて、組み合わせた核酸配列の遺伝子発現によって宿主生物中で所望のタンパク質が生産されるようにする遺伝的方法が特に有用である。
本発明で好適な宿主生物(生産者生物(producer organisms))は、原核生物(古細菌(Archaea)を含む)または真核生物であってよく、特に細菌(好塩菌およびメタノコッカス(methanococci)を含む)、真菌、昆虫細胞、植物細胞および哺乳類細胞、特に好ましくはEscherichia coli、Bacillus subtilis、Bacillus megaterium、Aspergillus oryzea、Aspergillus nidulans、Aspergillus niger、Pichia pastoris、Pseudomonas種、乳酸菌(Lactobacillen)、Hansenula polymorpha、Trichoderma reesei、SF9(または関連細胞)等であってよい。
本発明は、さらに、調節核酸配列の遺伝的制御下に本発明のポリペプチドをコードする核酸配列を含む発現構築物に関し、さらに、少なくとも1つの該発現構築物を含むベクターに関する。
具体的なコード配列の5'側上流のプロモーターおよび3'側下流のターミネーター配列およびさらに、適切であれば、追加の通例の調節エレメント(いずれの場合も、それらは前記コード配列に作動可能に連結されている)を含む本発明のそのような構築物が好ましい。
「作動可能な連結」とは、プロモーター、コード配列、ターミネーターおよび、適切であれば、追加の調節エレメントが連続的に配置され、各調節エレメントが、該コード配列の発現に関連して、その目的となる用途に応じてその機能を果たすことができるようになっていることを意味する。
作動可能に連結することができる配列の例は、ターゲティング配列および、さらに、エンハンサー、ポリアデニル化シグナル等である。追加の調節エレメントは、選択マーカー、増幅シグナル、複製起点等を含む。好適な調節配列の例は、Goeddel, Gene Expression Technology: Methods in Enzymology 185, Academic Press, San Diego, CA (1990)に記載されている。
これらの調節配列に加えて、これらの配列の天然の調節は、実際の構造遺伝子の上流に依然として存在していてよく、適切であれば、天然の調節のスイッチをオフにし、該遺伝子の発現を増加させるように遺伝的に改変されていてよい。
好ましい核酸構築物は、好都合には、プロモーターに機能的に連結されていて、核酸配列の発現の増加を可能にする前述の1以上のエンハンサー配列をさらに含む。追加の有益な配列、例えば追加の調節エレメントまたはターミネーターを、DNA配列の3'末端に挿入してもよい。
本発明の核酸は構築物中に1以上のコピーで存在させてよい。構築物は、適切であれば、構築物を選択するためのさらに追加のマーカー、例えば抗生物質耐性または栄養要求性を相補する遺伝子を含んでよい。
本発明の方法に有益な調節配列の例は、プロモーター、例えばcos、tac、trp、tet、trp-tet、Ipp、lac、Ipp-lac、laclq-T7、T5、T3、gal、trc、ara、rhaP(rhaPBAD)SP6、lambda-PRまたはlambda-Pプロモーター中に存在し、それはグラム陰性菌中で有益に使用される。有益な調節配列の追加の例は、グラム陽性プロモーターamyおよびSP02中、酵母または真菌プロモーターADC1、MFalpha、AC、P-60、CYC1、GAPDH、TEF、rp28、ADH中に存在する。
調節用の人工プロモーターを使用することも可能である。
宿主生物中で発現させるために、核酸構築物をベクター、例えばプラスミドまたはファージに好都合に挿入し、それによって宿主において該遺伝子の最適な発現を可能にする。プラスミドおよびファージ以外では、ベクターは、さらに、当業者に公知の任意の他のベクター、すなわち、例えば、ウイルス、例えばSV40、CMV、バキュロウイルスおよびアデノウイルス、トランスポゾン、ISエレメント、ファスミド、コスミド、および直線状または環状DNAおよびさらにアグロバクテリウム系を意味する。
これらのベクターは、宿主生物中で自律的に複製するか、あるいは染色体上で複製してもよい。これらのベクターは本発明の別の実施形態を構成する。好適なプラスミドの例は、pLG338、pACYC184、pBR322、pUC18、pUC19、pKC30、pRep4、pHS1、pKK223-3、pDHE19.2、pHS2、pPLc236、pMBL24、pLG200、pUR290、pIN-III''3-B1、tgt11またはpBdCl(E. coli内)、pIJ101、pIJ364、pIJ702またはpIJ361(Streptomyces内)、pUB110、pC194またはpBD214(Bacillus内)、pSA77またはpAJ667(Corynebacterium内)、pALS1、pIL2またはpBB116(真菌内)、2alpha、pAG-1、YEp6、YEp13またはpEMBLYe23(酵母内)またはpLGV23、pGHIac+、pBIN19、pAK2004またはpDH51(植物内)である。該プラスミドはプラスミド候補を小規模に選択したものである。さらなるプラスミドが当業者に周知であり、例えば書籍Cloning Vectors(Eds. Pouwels P.H. et al. Elsevier, Amsterdam-New York-Oxford, 1985, ISBN 0 444 904018)に見出すことができる。
好都合には、核酸構築物は、さらに、存在する他の遺伝子を発現させるために、発現を増加させるための3'-および/または5'-末端調節配列も含む。該配列は、選択される宿主生物および遺伝子または遺伝子群に応じて最適な発現に関して選択される。
これらの調節配列は、遺伝子およびタンパク質発現の特異的な発現を可能にすることを目的にする。宿主生物に応じて、このことは、例えば、遺伝子が誘導後にのみ発現または過剰発現されるか、あるいはそれが即時に発現および/または過剰発現されることを意味する。
この関連で、調節配列または調節因子は、好ましくは、導入遺伝子の遺伝子発現に対して有益な影響を及ぼし、それによってその発現を増加させてよい。ゆえに、好都合には、強い転写シグナル、例えばプロモーターおよび/またはエンハンサーを使用することによって転写レベルで調節エレメントを増強することができる。しかし、それ以外に、例えばmRNA安定性を改善することによって翻訳を増強することも可能である。
ベクターの別の実施形態では、本発明の核酸構築物または本発明の核酸を含むベクターを、直線状DNAの形式で微生物に好都合に導入し、非相同または相同組換えを用いて宿主生物のゲノムに組み込んでもよい。該直線状DNAは、直線化されたベクター、例えばプラスミド、から構成されるか、あるいは本発明の核酸構築物または核酸のみから構成されていてよい。
生物中で異種性遺伝子の最適な発現を達成するために、該生物で用いられる特有のコドン使用にしたがって核酸配列を改変することは有益である。コドン使用は、目的の生物の他の既知の遺伝子についてのコンピュータ解析に基づいて容易に決定することができる。
本発明の発現カセットは、好適なプロモーターを好適なコードヌクレオチド配列およびターミネーターシグナルまたはポリアデニル化シグナルに融合することによって調製される。この目的で、その使用は、例えば以下の文献に記載の通常の組換えおよびクローニング技術から構成される:T. Maniatis, E.F.Fritsch and J.Sambrook, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY (1989)およびさらにT.J.Silhavy, M.L.Berman and L.W.Enquist, Experiments with Gene Fusions, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY (1984)およびAusubel, F.M. et al., Current Protocols in Molecular Biology, Greene Publishing Assoc. and Wiley Interscience (1987)。
好適な宿主生物での発現では、組換え核酸構築物または遺伝子構築物を宿主特異的ベクターに好都合に挿入する。該ベクターは、該宿主中で該遺伝子の最適な発現を可能にする。ベクターは当業者に周知であり、例えば「Cloning Vectors」(Pouwels P.H. et al., Eds. Elsevier, Amsterdam-New York-Oxford, 1985)に見出すことができる。
本発明のベクターを使用して、例えば本発明の少なくとも1つのベクターで形質転換され、本発明のポリペプチドの製造に使用しすることができる組換え微生物を調製することができる。好都合には、本発明の上記組換え構築物を好適な宿主系に導入して発現させる。本発明では、当業者に公知の一般的なクローニングおよびトランスフェクション法、例えば、共沈、プロトプラスト融合、エレクトロポレーション、レトロウイルスによるトランスフェクション等を使用して、特定の発現系で該核酸を発現させることが好ましい。好適な系は、例えばCurrent Protocols in Molecular Biology, F.Ausubel et al., Eds. Wiley Interscience, New York 1997, またはSambrook et al. Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY, 1989に記載されている。
本発明にしたがって、相同組換えされた微生物を調製することも可能である。そのため、本発明の遺伝子またはコード配列の少なくとも1つのセクションを含むベクターであって、そのセクション内に、適切であれば、本発明の配列を改変、例えば機能的に破壊するるために少なくとも1つのアミノ酸欠失、付加または置換が導入されているもの(ノックアウトベクター)が調製されうる。導入配列は、例えば、関連微生物に由来するホモログであってもよく、あるいは哺乳類、酵母または昆虫供給源に由来してもよい。あるいは、相同組換えに使用されるベクターは、内因性遺伝子が突然変異するか、あるいは相同組換えの際に何らかの他の様式で改変されるが、依然としてその機能的タンパク質をコードするように設計しうる(例えば、上流調節領域は、内因性タンパク質の発現を改変する様式で改変されていてもよい)。本発明の遺伝子の改変されるセクションは相同組換えベクター中に存在する。相同組換えに好適なベクターの構築は、例えばThomas, K.R. and Capecchi, M.R. (1987) Cell 51: 503に記載されている。
原理的には、任意の原核生物または真核生物が、本発明の核酸または核酸構築物用の組換え宿主生物として使用するのに適している。好都合に使用できる宿主生物は、微生物、例えば細菌、真菌または酵母である。グラム陽性またはグラム陰性菌、好ましくは腸内細菌科(Enterobacteriaceae)、シュードモナス科(Pseudomonadaceae)、リゾビアセア科(Rhizobiaceae)、ストレプトミセス科(Streptomycetaceae)またはノカルジア科(Nocardiaceae)の細菌、特に好ましくはEscherichia属、Pseudomonas属、Streptomyces属、Nocardia属、Burkholderia属、Salmonella属、Agrobacterium属またはRhodococcus属の細菌が好都合に使用できる。
宿主生物に応じて、本発明の方法で使用される生物を、当業者に公知の様式で増殖または培養する。通常、微生物は、通常は糖の形態の炭素供給源、通常は例えば酵母抽出物または硫酸アンモニウムのような塩などの有機窒素供給源の形態の窒素供給源、微量元素、例えば鉄、マンガン、マグネシウム塩、および適切であればビタミンを含む液体培地中で、0〜100℃の範囲、好ましくは10〜60℃の範囲の温度で、酸素を供給しながら増殖させる。その場合、栄養液のpHは、増殖の際、固定値で維持、すなわち調節してもしなくてもよい。増殖は、バッチ式、半バッチ式または連続的に行ってよい。栄養分は、発酵の開始時点で最初に導入してよく、あるいは後に半連続的または連続的に送り込んでよい。酵素は、実施例に記載の方法を使用して生物から単離してもよく、あるいは粗製抽出物として反応に使用してもよい。
本発明は、さらにまた、本発明のポリペプチドまたはその機能的な生物活性断片を組換え生産する方法であって、ポリペプチド産生微生物を培養するステップ、適切であれば、該ポリペプチドの発現を誘導するステップおよびそれらを培養物から単離するステップを含む方法に関する。このようにして、所望であれば工業規模で該ポリペプチドを製造してもよい。公知の方法によって組換え微生物を培養および発酵してよい。例えば、細菌をTB培地またはLB培地中で20〜40℃の温度で6〜9のpHで増殖させることができる。好適な培養条件は、例えばT. Maniatis, E.F. Fritsch and J. Sambrook, Molecular Cloning: A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory, Cold Spring Harbor, NY (1989)に詳細に記載されている。
ポリペプチドが培養培地中に分泌されない場合は、次いで細胞を破壊し、公知のタンパク質単離方法によって溶解物からその生成物を単離する。細胞は、場合により、高周波超音波によって、高圧(例えばフレンチプレスセル中)によって、浸透圧破壊(osmolysis)によって、界面活性剤、溶解酵素または有機溶媒の作用によって、ホモジナイザーを使用することによって、あるいは列挙した方法のいくつかの組み合わせによって、破壊してもよい。
ポリペプチドは、公知の、クロマトグラフ法、例えば分子ふるいクロマトグラフィー(ゲルろ過)、例えばQ-Sepharoseクロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラフィーおよび疎水性クロマトグラフィーを用いて精製してよく、他の通例の方法、例えば限外ろ過、結晶化、塩析、透析および非変性ゲル電気泳動を用いて精製してもよい。好適な方法は、例えばCooper, F.G., Biochemische Arbeitsmethoden [original title: The tools of biochemistry], Verlag Water de Gruyter, Berlin, New YorkまたはScopes, R., Protein Purification, Springer Verlag, New York, Heidelberg, Berlinに記載されている。
組換えタンパク質を単離するために、cDNAを特定のヌクレオチド配列分、延長し、それによって例えば精製を容易にする改変ポリペプチドまたは融合タンパク質をコードするベクター系またはオリゴヌクレオチドを使用することが有益であるかもしれない。そのような好適な改変の例には、アンカーとして機能する「タグ」、例えばヘキサヒスチジンアンカーとして知られる改変物、または抗体が抗原として認識可能なエピトープ(例えばHarlow, E. and Lane, D., 1988, Antibodies: A Laboratory Manual. Cold Spring Harbor (N.Y.) Pressに記載されている)がある。別の好適なタグには、例えばHA、カルモジュリン-BD、GST、MBD; キチン-BD、ストレプトアビジン-BD-Aviタグ、Flagタグ、T7、等がある。固体支持体、例えばクロマトグラフィーカラムに導入されていてもよいポリマーマトリックス等に、あるいは例えばマイクロタイタープレートまたは任意の他の支持体に、そのタンパク質を付着させるために、これらのアンカーを使用してよい。対応する精製プロトコルは市販の親和性タグ供給元から入手することができる。
ハイドロフォビンで被覆された真菌表面(胞子、子実体、菌糸)の多くは、顕微鏡で検出可能な、「桿(rodlets)」と称される特徴的構造を示す。ハイドロフォビンで被覆された親水性表面(例えばガラス、雲母、等)上でも、厚さ約10 nmの同様の桿を検出することができる(Woesten et al., 1993, Plant Cell, 5, 1567-1574)。
表面のコーティングに関するハイドロフォビンの顕著な特性(例えば界面活性剤(1%強度SDS溶液など)に対する抵抗性)のおかげで、これらのタンパク質は多くの産業的用途について大きな可能性を有する。そのような用途の例が種々の特許文献で記載されており、本明細書中では、ハイドロフォビンの用途に関してそれらを参照する。
Figure 2008545435
ハイドロフォビン、特にクラスIハイドロフォビンの産業的利用は、現在まで成功していない。その理由は、効率的な製造および精製方法を欠いているからである。以前に報告されている、天然供給源(胞子、真菌菌糸等)から出発する方法では、mg規模の量の物質しか製造できない(例えばWO 96/41882)。
同様に、種々の生産者生物における組換え生産によるアプローチは、非常に複雑であり、あまり満足なものではないことが判明した。
本発明のハイドロフォビンタンパク質は、その融合形態、すなわち融合パートナー部分と一緒になっている形態、および単離形態において、ともに、望ましいハイドロフォビン特性を有する。ゆえに、本発明のタンパク質を、融合タンパク質として直接使用すること、および融合パートナーの切断除去後に「純粋な」ハイドロフォビンとして使用することがともに可能である。
融合パートナーの除去を意図する場合、融合タンパク質のハイドロフォビン部分と融合パートナー部分の間に潜在的切断部位(プロテアーゼの特異的認識部位)を組み込むことが推奨される。特に好適な切断部位は、ハイドロフォビン部分および融合パートナー部分中のいかなる他の箇所にも存在しないペプチド配列であり、それはバイオインフォマティクスツールを使用して容易に決定することができる。例えば、メチオニンに対するBrCN切断、または因子Xa、エンテロキナーゼ、トロンビン、TEV(タバコエッチウイルスプロテアーゼ)切断によるプロテアーゼ媒介切断が特に有用である。
実験セクション
実施例1
yaad-His 6 /yaaE-His 6 クローニングのための予備作業
オリゴヌクレオチドHal570およびHal571(Hal 572/Hal 573)を用いてポリメラーゼ連鎖反応を実行した。使用した鋳型DNAは細菌Bacillus subtilisに由来するゲノムDNAであった。得られたPCR断片は、Bacillus subtilis yaaD/yaaE遺伝子のコード配列およびNcoIまたはBglII制限切断部位を末端に含んでいた。PCR断片を精製し、制限酵素NcoIおよびBglIIで切断した。このDNA断片を挿入物として使用し、事前に制限酵素NcoIおよびBglIIで直線化されたQiagen pQE60ベクター中にクローニングした。このように得られたベクターpQE60YAAD#2/pQE60YaaE#5を、それぞれYAAD::HIS6およびYAAE::HIS6からなるタンパク質の発現に使用できる。
Hal570: gcgcgcccatggctcaaacaggtactga
Hal571: gcagatctccagccgcgttcttgcatac
Hal572: ggccatgggattaacaataggtgtactagg
Hal573: gcagatcttacaagtgccttttgcttatattcc。
実施例2a
yaad-ハイドロフォビンDewA-His 6 のクローニング
オリゴヌクレオチドKaM 416およびKaM 417を用いてポリメラーゼ連鎖反応を実行した。使用した鋳型DNAはカビAspergillus nidulansに由来するゲノムDNAであった。得られたPCR断片は、ハイドロフォビン遺伝子dewAのコード配列およびN末端の因子Xaプロテイナーゼ切断部位を含んでいた。PCR断片を精製し、制限酵素BamHIで切断した。このDNA断片を挿入物として使用し、事前に制限酵素BglIIで直線化されたpQE60YAAD#2ベクター中にクローニングした。
こうして得られたベクター#508を、YAAD::Xa::dewA::HIS6からなる融合タンパク質の発現に使用できる。
KaM416: GCAGCCCATCAGGGATCCCTCAGCCTTGGTACCAGCGC
KaM417: CCCGTAGCTAGTGGATCCATTGAAGGCCGCATGAAGTTCTCCGTCTCCGC。
実施例2b
抗微生物特性を有するキメラ融合タンパク質の調製
抗微生物特性を有するペプチド配列を導入するために、以下のクローニングストラテジーを実行した。
発明者らのYaad-DewA発現プラスミド「pQE60 Yaad dewA His」から出発して、融合PCRによってシステイン3および4の間に抗微生物性ペプチド配列を挿入した。
図2
1a)PCR領域:YaaD-dewA〜Cys3(T7ノビスピリンオーバーハング(novispirin overhang)を含む)
鋳型:pQE60 YaaD dewA 6His
プライマー:プライマー1
(AATTAACCATGGCTCAAACA)20マー
プライマー2
(GCCATATTTTTTAATAATATGAATAATTTTACGGGTAATACGACGCAGGTTTTTGCAGCAAGCGATCGAGCCGA)74マー
PCR条件:55℃, 1118 bp。
1b)PCR領域:ノビスピリンオーバーハング〜6His/Stop
鋳型:pQE60 YaaD dewA 6His
プライマー:プライマー3
(ATATTATTAAAAAATATGGCAACTCCCCCGCTGAGACCAA)40マー
プライマー4
(CTAATTAAGCTTAGTGATGGT)21マー
PCR条件:54℃, 306 bp。
2)アニーリングPCR
PCR 1aおよび1bから得られた50 pmolを混合し、Pfuポリメラーゼを用いてアニーリングPCRを実行する(95℃で1分、72℃で5分を、10サイクル)。
その後、外側プライマーを加え、通常の35サイクルPCRを実行した。
プライマー:プライマー1
(AATTAACCATGGCTCAAACA)20マー
プライマー4
(CTAATTAAGCTTAGTGATGGT)21マー
PCR条件:53℃, 1404 bp。
3)ライゲーション
ベクター:pQE60 YaaD dewA 6His
NcoI/KpnIで消化
調製用ゲル, 3428 bpバンドを単離
挿入物:アニーリングPCRから得られた産物
NcoI/KpnIで消化
調製用ゲル, 1350 bpバンドを単離。
4)XL10/TG10化学的コンピテント(chemocomp.)細胞における形質転換
図3
pQE60 YaaD dewA Cys3 G10ノビスピリン
1a)PCR領域:YaaD-dewA〜Cys3(G10ノビスピリンオーバーハングを含む)
鋳型:pQE60 YaaD dewA 6His
プライマー:プライマー1
(AATTAACCATGGCTCAAACA)20マー
プライマー5
(GCCATATTTTTTAATAATATGAATGCCTTTACGAATAATACGACGCAGGTTTTTGCAGCAAGCGATCGAGCCGA)74マー
PCR条件:55℃, 1118 bp。
1b)PCR領域:ノビスピリンオーバーハング〜6His/Stop
図4
鋳型:pQE60 YaaD dewA 6His
プライマー:プライマー6
(ATATTATTAAAAAATATGGCAACTCCCCCGCTGAGACCAA)40マー
プライマー4
(CTAATTAAGCTTAGTGATGGT)21マー
PCR条件:54℃, 306 bp。
2)アニーリングPCR
PCR 1aおよび1bから得られた50 pmolを混合し、Pfuポリメラーゼを用いてアニーリングPCRを実行する(95℃で1分、72℃で5分を、10サイクル)。
その後、外側プライマーを加え、通常の35サイクルPCRを実行した。
プライマー:プライマー1
(AATTAACCATGGCTCAAACA)20マー
プライマー4
(CTAATTAAGCTTAGTGATGGT)21マー
PCR条件:53℃, 1404 bp。
3)ライゲーション
ベクター:pQE60 YaaD dewA 6His
NcoI/KpnIで消化
調製用ゲル, 3428 bpバンドを単離
挿入物:アニーリングPCRから得られた産物
NcoI/KpnIで消化
調製用ゲル, 1350 bpバンドを単離。
4)XL10/TG10化学的コンピテント細胞における形質転換
図5
実施例8-10と同様にして、タンパク質を精製し、評価する。
抗微生物特性をアッセイすることも可能であった:
抗微生物作用に関するアッセイは6ウェルマイクロタイタープレートで実行する。該プレートには、対応する生育に必要とされる寒天(LB, YM)が充填されている。そしてそのプレートに一晩培養物を接種する。
アッセイでは以下の微生物を使用する。
Bacillus subtilis
Bacillus megaterium
E. coli XL1 Blue MR
Micrococcus luteus
Pantoea
Kurthia gibs.
Pseudomonas sp.
Carnobacterium
Candida albicans
Fusarium oxysporum。
CarnobacteriumおよびPseudomonasを除くすべての微生物はYPD中の20 ml培養物として一晩生育させる(30℃, 200 rpm);CarnobacteriumはTSB中で生育させ、PseudomonasはCASO中で生育させる。20μlの特定の細菌または真菌懸濁液をマイクロタイタープレートの各ウェルにアプライし、わずかにプレートアウトさせる。懸濁液を寒天中にある程度浸らせる。そして、ハイドロフォビン溶液(同様に20μl)をウェルの中央にアプライし;寒天プレートをインキュベーター中で30℃でインキュベートする。最初の結果は、一晩の培養後にすでに観察することができる。すなわちアプライしたポイントの周囲で生育が認められなければ抗微生物作用が示され、抗微生物作用の不存在下では、ウェル全体にわたる生育が認められる。
実施例3
yaad-ハイドロフォビンRodA-His 6 のクローニング
プラスミド#508と同様に、オリゴヌクレオチドKaM 434およびKaM 435を使用してプラスミド#513をクローニングした。
KaM434: GCTAAGCGGATCCATTGAAGGCCGCATGAAGTTCTCCATTGCTGC
KaM435: CCAATGGGGATCCGAGGATGGAGCCAAGGG。
実施例4
yaad-ハイドロフォビンBASF1-His 6 のクローニング
プラスミド#508と同様に、オリゴヌクレオチドKaM 417およびKaM 418を使用してプラスミド#507をクローニングした。
使用した鋳型DNAは人工的に合成されたDNA配列、ハイドロフォビンBASF1(添付資料を参照のこと)であった。
KaM417: CCCGTAGCTAGTGGATCCATTGAAGGCCGCATGAAGTTCTCCGTCTCCGC
KaM418: CTGCCATTCAGGGGATCCCATATGGAGGAGGGAGACAG。
実施例5
yaad-ハイドロフォビンBASF2-His 6 のクローニング
プラスミド#508と同様に、オリゴヌクレオチドKaM 417およびKaM 418を使用してプラスミド#506をクローニングした。
使用した鋳型DNAは人工的に合成されたDNA配列、ハイドロフォビンBASF2(添付資料を参照のこと)であった。
KaM417: CCCGTAGCTAGTGGATCCATTGAAGGCCGCATGAAGTTCTCCGTCTCCGC
KaM418: CTGCCATTCAGGGGATCCCATATGGAGGAGGGAGACAG。
実施例6
yaad-ハイドロフォビンSC3-His 6 のクローニング
プラスミド#508と同様に、オリゴヌクレオチドKaM 464およびKaM 465を使用してプラスミド#526をクローニングした。
使用した鋳型DNAはSchyzophyllum commune cDNA(添付資料を参照のこと)であった。
KaM464: CGTTAAGGATCCGAGGATGTTGATGGGGGTGC
KaM465: GCTAACAGATCTATGTTCGCCCGTCTCCCCGTCGT。
実施例7
組換えE. coli株yaad-ハイドロフォビンDewA-His 6 の発酵
15 mlのグライナー管中に入れた3 mlのLB液体培地に、yaad-ハイドロフォビンDewA-His6を発現するE. coli株を植え付ける。37℃でシェーカー上で200 rpmで8時間、培養物をインキュベートする。それぞれについて、250 mlのLB培地(+ 100μg/mlアンピシリン)を含有する2つの1L バッフル付き三角フラスコに、それぞれ1 mlの前培養物を接種し、37℃でシェーカー上で180 rpmで9時間インキュベートする。
20 Lの発酵槽中に入れた13.5 LのLB培地(+ 100μg/ml アンピシリン)に、0.5 Lの前培養物(OD600nm 1:10(H2Oに対して測定))を接種する。約3.5のOD60nmの時点で140 mlの100 mM IPTGを加える。3時間後、発酵槽を10℃に冷却し、発酵ブロスを遠心分離によって除去する。細胞ペレットを以後の精製に使用する。
実施例8
組換えハイドロフォビン融合タンパク質の精製
(C末端His6タグを有するハイドロフォビン融合タンパク質の精製)
100 gの細胞ペレット(100〜500 mgのハイドロフォビン)を50 mMリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.5)と混合して総量200 mlにし、再懸濁する。懸濁液をUltraturrax type T25(Janke and Kunkel; IKA-Labortechnik)で10分間処理した後、500単位のBenzonase(Merck, Darmstadt, Germany; order No. 1.01697.0001)と共に室温で1時間インキュベートし、核酸を分解する。細胞を破壊する前に、ガラスカートリッジ(P1)を使用してろ過を実行する。細胞を破壊し、かつ残留ゲノムDNAを剪断するために、1500 barで2回のホモジナイザーの運転を実行する(M-110EHマイクロフルイダイザー;Microfluidics Corp.)。ホモジネートを遠心分離し(Sorvall RC-5B, GSAローター, 250 ml遠心分離ボトル, 60分, 4℃, 12 000 rpm, 23 000 g)、その後、上清を氷上に置き、ペレットを100 mlのリン酸ナトリウムバッファー(pH 7.5)中に再懸濁する。遠心分離および再懸濁を3回反復し、3回目の反復時には、リン酸ナトリウムバッファーに1% SDSを含ませる。再懸濁後、混合物を1時間撹拌し、最終の遠心分離を実行する(Sorvall RC-5B, GSAローター, 250 ml遠心分離ボトル, 60分, 4℃, 12 000 rpm, 23 000 g)。SDS PAGE解析では、最終の遠心分離後にハイドロフォビンが上清中に存在することが示される(図1)。実験では、ハイドロフォビンが、おそらく、対応するE. coli細胞中の封入体の形態で存在することが示される。50 mlのハイドロフォビン含有上清を50 mlニッケル-Sepharose High Performance 17-5268-02カラム(Amersham)にアプライする。該カラムは50 mM Tris-Clバッファー(pH 8.0)で平衡化しておく。カラムを50 mM Tris-Clバッファー(pH 8.0)で洗浄した後、200 mMイミダゾールを含む50 mM Tris-Clバッファー(pH 8.0)でハイドロフォビンを溶出させる。50 mM Tris-Clバッファー(pH 8.0)に対して溶液を透析することによって該イミダゾールを除去する。
図1は、本発明のハイドロフォビンの精製を示す:
レーン1: ニッケル-Sepharoseカラムにアプライした溶液(1:10希釈)
レーン2: フ流出液=洗浄ステップの溶出物
レーン3〜5: OD 280ピークの溶出画分
図1の本発明のハイドロフォビンは約53 kDの分子量を有する。いくつかのより小さいバンドは該ハイドロフォビンの分解産物である。
実施例9
ハイドロフォビンによる表面のコーティング/評価
ハイドロフォビンまたはハイドロフォビン融合タンパク質のコーティング特性を、好ましくは、それぞれ親水性および疎水性表面のモデルであるガラスおよびテフロン(Teflon)上で評価する。
標準コーティング実験
ガラス:
- ハイドロフォビンの濃度: 1〜100μg/mL
- 50 mM酢酸ナトリウム(pH 4)+ 0.1% Tween 20中で一晩(温度: 80℃)、ガラスプレートをインキュベートする
- コーティング後、蒸留水中で洗浄する
- その後、80℃で1% SDSで10分間インキュベートする
- 蒸留水中で洗浄する。
テフロン:
- 濃度: 1〜100μg/mL
- 10 mM Tris(pH 8)中で一晩(温度: 80℃)、テフロンプレートをインキュベートする
- コーティング後、蒸留水中で洗浄する
- 80℃で0.1% Tween 20で10分間インキュベートする
- 蒸留水中で洗浄する
- その後、80℃で1% SDSで10分間インキュベートする
- 蒸留水中で洗浄する。
サンプルを空気乾燥し、5μlの水滴の接触角(度)を測定する。その結果、例えば以下の値が得られる。
Figure 2008545435
実施例10
ハイドロフォビンによる表面のコーティング/評価
ガラス(窓ガラス, Sueddeutsche Glas, Mannheim, Germany):
- ハイドロフォビンの濃度: 100μg/mL
- 50 mM酢酸ナトリウム(pH 4)+ 0.1% Tween 20中で一晩(温度: 80℃)、ガラスプレートをインキュベートする
- コーティング後、蒸留水中で洗浄する
- その後、80℃で蒸留水中の1% SDS溶液中で10分間インキュベートする
- 蒸留水中で洗浄する。
サンプルを空気乾燥し、5μlの水滴の接触角(度)を測定する。
接触角は、Dataphysics Contact Angle System OCA 15+, Software SCA 20.2.0.(November 2002)機器で測定した。製造元の使用説明書にしたがって測定を実行した。
無処理のガラスでは、30±5°の接触角が得られ、一方、実施例8に記載の機能的ハイドロフォビン(yaad-dewA-his6)によるコーティングにより、75±5°の接触角がもたらされた。
Figure 2008545435
図1は、本発明のハイドロフォビンの精製を示す。 図2は、pQE60 YaaD-dewA 6HisおよびPCR断片NcoI-YaaD-dewA Cys3-T7-dewA Cys4-HindIIIの構造を示す。 図3は、pQE60 YaaD-dewA Cys3-T7ノビスピリンの構造、断片YaaD-dewA Cys3-T7-dewA 6Hisの構造およびそれに対応するアミノ酸配列を示す。 図4は、PCR断片NcoI-YaaD-dewA Cys3-G10-dewA Cys4-HindIIIの構造を示す。 図5は、pQE60 YaaD-dewA Cys3-G10ノビスピリンの構造、断片YaaD-dewA Cys3-G10-dewA 6Hisの構造およびそれに対応するアミノ酸配列を示す。

Claims (11)

  1. 以下の一般構造式(I):
    Xn-C1-X1〜50-C2-X0〜5-C3-Xp-C4-X1〜100-C5-X1〜50-C6-X0〜5-C7-X1〜50-C8-Xm(I)
    [式中、Xは20種の天然アミノ酸のいずれかであり、
    nおよびmは0〜500の範囲の数であり、pは1〜250の範囲の数であり、Cは、システイン、アラニン、セリン、グリシン、メチオニンまたはトレオニンであり、Cによって指定される残基のうち少なくとも4つはシステインである]
    のポリペプチドであって、
    ただし、XnまたはXmまたはXpとして略記されるペプチド配列の少なくとも1つは、天然にはハイドロフォビンと連結していない少なくとも20アミノ酸長のペプチド配列であり、前記ポリペプチドは、ガラス表面のコーティング後にその接触角を少なくとも20°変化させる、前記ポリペプチド。
  2. 前記構造式(I)がクラスIハイドロフォビンを含む、請求項1に記載のポリペプチド。
  3. 前記構造式(I)が、dewA、rodA、sc3、hypA、hypB、basf1、basf2からなる群から選択されるハイドロフォビンを含む、請求項1に記載のポリペプチド。
  4. 前記構造式(I)が、配列番号2、4、6、8、10、12、14から選択される配列を含む、請求項1に記載のポリペプチド。
  5. XnまたはXmが、配列番号16、18から選択されるポリペプチド配列を含む、請求項1に記載のポリペプチド。
  6. XnまたはXmまたはXpが(His)4〜10配列である、請求項1に記載のポリペプチド。
  7. 構造式(I)が、配列番号20、22、24からなる群から選択されるポリペプチドを含む、請求項1に記載のポリペプチド。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする核酸。
  9. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のポリペプチドの製造方法であって、請求項8に記載の核酸を宿主生物中で発現させ、そうして得られたタンパク質を、適切であれば精製後に、単離することによる前記方法。
  10. 使用する宿主生物が大腸菌(E. coli)である、請求項9に記載の方法。
  11. 表面をコーティングするための、請求項1〜7のいずれか1項に記載されるハイドロフォビンの使用。
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