JP2008544071A - 充填剤含有tpo組成物、それらの製造方法およびそれらから作製される物品 - Google Patents

充填剤含有tpo組成物、それらの製造方法およびそれらから作製される物品 Download PDF

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Abstract

【要約書】
(i)結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーと(ii)エチレン/α−オレフィンエラストマー耐衝撃性改質剤と(iii)強化グレードのフィラー、例えばタルクとを含む組成物。該結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーは、約1930MPaより大きい曲げ弾性率および約100℃より高い熱変形温度(HDT)を有し、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、約−30℃より低いTgおよび0.1ラジアン/秒、190℃で測定される約2より小さいタンデルタを有し、該フィラーは、少なくとも約2のHDT強化効率を有する。本組成物は、約100℃より高いHDTおよび約1930MPaより大きい曲げ弾性率を有する。

Description

本出願は、2005年6月24日出願の仮出願第60/694150の優先権を主張するものであり、前記仮出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
本発明は、充填剤含有熱可塑性ポリオレフィン(TPO)組成物に関する。1つの態様において、本発明は、高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン(EAO)エラストマー耐衝撃性改質剤と強化グレードの板状フィラー、例えばタルクとを含むTPO組成物に関する。別の態様において、本発明は、低い光沢、良好な低温耐衝撃性ならびに優れた曲げ弾性率および熱変形温度(HDT)特性を有する、そのような充填剤含有TPO組成物に関する。更に別の態様において、本発明は、これらのTPO組成物から作製された成形品に関する。
タルク充填TPOは、射出成形用途、ならびに剛性と約−30℃に下がった温度での耐衝撃性と耐引掻きおよび傷性と約100℃の温度での耐変形性とのバランスを必要とする他の用途において使用することができる。これらのグレードのTPOの曲げ弾性率は、一般に、約100,000psiと200,000psiとの間であり、HDTは、一般に、約110℃より低い。
従来の樹脂、例えばポリカーボネート系樹脂およびポリスチレン系樹脂の、ポリオレフィン代替物での置換にはずっと関心が持たれている。幾つかのポリプロピレン組成物が以下の特許または出願に記載されている。米国特許第6,759,475号には、(a)23℃のパラキシレンに可溶性の、3〜65重量パーセントの成分、(b)135℃のパラキシレンに可溶性および23℃のパラキシレンに不溶性の、35〜97重量パーセントの成分、および(c)135℃のパラキシレンに不溶性の、0〜30重量パーセントの成分を含む、結晶質ポリプロピレンに基づく樹脂組成物が記載されている(例えば、要約書参照)。23℃のパラキシレンに可溶性の成分(a)は、0〜35重量パーセントの範囲内のスチレンまたはその誘導体の含量および0〜1.5dL/gの範囲内の固有粘度(η)を有する、弾性構成成分(a1)から実質的に構成される。135℃のパラキシレンに可溶性および23℃のパラキシレンに不溶性の成分(b)は、97パーセントまたはそれ以上のアイソタクティックペンタッド分率(mmmmm)、6またはそれ以上の分子量分布(Mw/Mn)、および6またはそれ以上の分子量分布(Mz/Mw)を有する、結晶質ポリプロピレン構成成分(b1)から実質的に構成される。135℃のパラキシレンに不溶性の成分(c)は、フィラー(c1)から実質的に構成される。
米国特許出願第2004/0044107号には、良好な成形性、物理的性質の良好なバランス、良好な外観、より低い光沢、および耐引掻き性を有するプロピレン樹脂組成物が記載されている。これらの組成物は、車室内部品に使用することができる(例えば、要約書参照)。このポリプロピレン樹脂組成物は、次の成分を含む:500から3,000g/10分のMFRを有する結晶質ホモポリプロピレン;結晶質ホモポリプロピレンと45から80質量パーセントのエチレン含量を有するエチレン−プロピレンコポリマーゴムとから成るポリプロピレン;結晶質ホモポリプロピレンと25質量パーセントまたはそれ以上から45質量パーセント以下までのエチレン含量を有するエチレン−プロピレンコポリマーゴムとから成るポリプロピレン;およびエチレン−α−オレフィンコポリマーゴム(例えば、要約書参照)。
米国特許第6,660,797号には、耐引掻き性および成形性、ならびに高い剛性と高い耐衝撃強度の間のバランスのとれた特性の点で優れている、成形ポリプロピレン樹脂製品用のプロピレン系組成物が記載されており、ならびにこのプロピレン系組成物を成形して、高性能工業用部品および自動車部品、特に、自動車室内部品を提供するための方法も提供されている(例えば、要約書参照)。このプロピレン系樹脂組成物の一例は、下で説明するような、次の成分(A)および(B)を含有する(例えば、第2カラム、14〜49行目参照)。成分(A)は、次の成分(a1)、(a2)および(a3);90から40重量パーセントから構成されるプロピレン系樹脂である:(a1)60から83重量パーセントの結晶質プロピレンホモポリマー成分(a1−1単位)と、30から52重量パーセントのエチレンを含有する17から40重量パーセントのエチレン/プロピレンランダムコポリマー成分(a1−2単位)とから構成され、230,000から600,000の重量平均分子量を有し、ならびに25cm2(面積)および0.5mm(厚)の成形品で、50μmまたはそれ以上のサイズを有するものについて、15から150g/10分のメルトフローレート(230℃、2.16kg)および100またはそれ以下のゲル数を有する、プロピレン/エチレンブロックコポリマー;100重量部;(a2)0.5から15μmの平均粒径を有するタルク;0から200重量部;(a3)20から50重量パーセントの炭素原子数3から8のα−オレフィンを含有し、0.3から100g/10分のメルトフローレート(230℃、2.16kg)を有する、エチレン/α−オレフィンコポリマーゴム;0から20重量部。成分(B)は、次の成分(b1)および(b2);10から60重量パーセントから構成されるプロピレン系樹脂材料である:(b1)溶剤としてのオルトジクロロベンゼンで分画したとき、100℃以下で不溶性の成分の8重量パーセントまたはそれ以上を占めている、120℃以下でオルトジクロロベンゼンに不溶性の成分を有し、100℃未満で不溶性のこの成分が、200,000またはそれ以上の重量平均分子量および0.3から70g/10分のメルトフローレート(230℃、2.16kg)を有する、プロピレンホモポリマーまたはプロピレン/エチレンブロックコポリマー;15から80重量部;および(b2)0.5から15μmの平均粒径を有する、タルクまたはケイ灰石;20から85重量部(例えば、第2カラム、14〜49行目参照)。
さらなるポリプロピレン組成物は、米国特許第5,286,776号および同第6,667,359号に記載されている。他のポリオレフィン組成物およびそれらから作製される二次加工品、例えば自動車部品は、米国特許公開第2005/0029692号、同第2004/0188885号および同第2004/0094986号に記載されている。追加のプロピレン系ポリマーおよび組成物は、米国特許公開第2005/0272858号(国際公開第2004033509号も参照)および米国特許公開第2004/0122196号に記載されている。しかし、これらの参照文献に開示されている組成物および上で論じたものは、各組成物中のポリマー成分の数のため複雑、且つ、高価であり、および/または本明細書に記載する本発明の組成物の1つもしくはそれ以上の望ましい流動学的、機械的もしくは熱的性質を満たさない。さらに、これらの参照文献に開示されている組成物のうちの幾つかは、低温耐衝撃特性にとって有利でないポリプロピレン/(エチレン/ポリプロピレン)異相系ゴムを必要とする。
優れた機械的および熱的特性を有する製造部品、例えば射出成形部品、を形成するために使用することができる、ポリマー配合が単純な低コストのポリオレフィン組成物が、必要とされ続けている。軽量射出成形部品などの強化軽量製品を形成するために使用することができる、フィラー含有TPO組成物が、さらに、必要とされている。改良された高温および低温性能特性を有する製品を形成するために使用することができる、そのような組成物も必要とされている。これらおよび他の必要性は、以下の本発明によって満たされた。
本発明によると、結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマー、EAOエラストマー耐衝撃性改質剤および強化グレードの板状フィラーを含むTPO組成物から製造された構造体は、従来の成形樹脂、例えばポリカーボネート系樹脂およびポリスチレン系樹脂、の低コスト代替物となる。
本発明は、低い光沢、計装化落槍衝撃試験(Instrumented Dart Impact Test)(ASTM D3763)およびアイゾッドノッチ付衝撃(Izod Notched Impact)(ASTM D256)により測定して約−30℃までの良好な低温耐衝撃性、約1930MPaより大きい曲げ弾性率(ASTM D790、1パーセントの割線弾性率)、ならびに約100℃より高いHDT(ASTM D634)を有するTPO組成物に関する。
このような組成物は、次のものを含む:(a)約1930MPaより大きい曲げ弾性率(ASTM D790)および約100℃より高いHDT(ASTM D634)を有する、高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマー、(b)示差走査熱量計(DSC)により測定される−30℃より低いTgと、Advanced Rheometirc Expansion System(ARES)流動計を用いて190℃および0.1ラジアン毎秒の周波数で測定される約2より小さいタンデルタと、DSCにより測定されるその耐衝撃性改質剤のピーク融点温度以上の、0.455MPaでASTM D648により測定されるHDTとを有する、エチレン/α−オレフィンエラストマー耐衝撃性改質剤(またはエチレン/α−オレフィン共重合体)、および(c)板状フィラー。このような組成物において、ホモポリマーの耐衝撃性改質剤に対する比(A:B)は、約9:1と約6:4との間である。
典型的に、ARES流動計は、15パーセントのひずみで動作させる。ガラス転移温度(Tg)を測定するためのDSC手順は、200℃で3分間の初期平衡、続いて10℃/分での−90℃へのランプダウン、続いて5分間の平衡、そして続いて最後に、続いて10℃/分での200℃へのランプアップを含む。本TPO組成物中の板状フィラーの量は、広範に変わり得るが、典型的には、本発明の組成物が、約3またはそれ以上の曲げ弾性率効率係数(flexural modulus efficiency factor)および約1.5またはそれ以上の熱変形効率係数(heat deflection efficiency factor)を有するように、十分なフィラーを使用する。この係数は、下で説明するベンチマーキング法によって決定される。フィラー(C)の組成物(A+B+C)に対する比、すなわち(C:(A+B+C))は、所望の組成物曲げ弾性率およびHDTを達成するために、必要に応じて、調整する。本発明のTPO組成物は、1つまたはそれ以上の他の成分、例えば顔料ならびに/または引掻きおよび傷防止剤を含むことがある。この顔料は、一般に、カラー濃縮物として添加され、これらの組成物から製造される成形品は、良好な色を示すので、塗装を必要としないことがある。
従って、本発明は、約100℃より高い熱変形温度(HDT)および約1930MPaより大きい曲げ弾性率を有するポリオレフィン組成物を提供し、この組成物は、
A)約1930MPaより大きい曲げ弾性率および約100℃より高いHDTを有する、結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマー;
B)約−30℃より低いTg、0.1ラジアン/秒で190℃で測定された約2より小さいタンデルタ、示差走査熱量計によって測定された当該エチレン/α−オレフィン共重合体のピーク融解温度以上のHDTを有する、エチレン/α−オレフィン共重合体;および
C)板状フィラー
を含み、ならびにこのホモポリマー:共重合体(A:B)の重量比が、約9:1と約6:4との間である。
1つの態様において、プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体とフィラーとの合計重量に基づくフィラーの重量パーセントは、プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量に基づくエチレン/α−オレフィン共重合体の重量パーセントより大きい。
別の態様において、本発明の組成物は、顔料、難燃剤、引掻きおよび傷防止剤、またはこれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む。
本発明の別の態様において、プロピレンホモポリマーは、2070MPaより大きい曲げ弾性率および110℃より高いHDT、さらに好ましくは、2210MPaより大きい曲げ弾性率および120℃より高いHDTを有する。
本発明の別の態様において、エチレン/α−オレフィン共重合体のα−オレフィンは、C3〜C20α−オレフィン、さらに好ましくはC4〜C20α−オレフィンである。さらなる態様において、エチレン/α−オレフィン共重合体のα−オレフィンは、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択され、さらに好ましくは、1−ブテン、1−ヘキセンまたは1−オクテンから選択される。本発明の別の態様において、エチレン/α−オレフィン共重合体は、−30℃より低い、好ましくは−40℃より低い、およびさらに好ましくは−50℃より低いTgを有する。別の態様において、エチレン/α−オレフィン共重合体の「HDT」と「融点、Tm」との差は、少なくとも4、好ましくは少なくとも6、およびさらに好ましくは少なくとも8である。別の態様において、エチレン/α−オレフィン共重合体の190℃および0.10ラジアン/秒で測定されるタンデルタは、2またはそれ以下、さらに好ましくは1.8またはそれ以下である。
本発明の別の態様において、フィラーは、板状タルクである。さらなる態様において、本組成物は、3またはそれ以上の曲げ弾性率効果係数および1.5またはそれ以上のHDT効率係数を有するように、十分な量のフィラーを含む。別の態様において、本組成物は、該組成物の全重量に基づき25重量パーセント、さらに好ましくは、30重量パーセントのタルクを含む。別の態様において、本組成物は、該組成物の全重量に基づき、好ましくは30重量パーセント以上、さらに好ましくは35重量パーセント以上のタルクを含む。別の態様において、「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体とフィラーの合計重量」に基づくフィラーの重量パーセントは、「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量」に基づくエチレン/α−オレフィン共重合体の重量パーセントより大きい。
さらなる態様において、本組成物は、1つまたはそれ以上の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体をさらに含む。さらなる態様において、「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体と1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体とフィラーの合計重量」に基づくフィラーの重量パーセントは、「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体と1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量」に基づくエチレン/α−オレフィン共重合体および1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体の重量パーセントより大きい。
本発明は、本発明の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む物品も提供する。
さらに、本発明は、本発明の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む成形品を提供する。さらなる態様において、成形品は、コンピュータ部品、建築および建設材料、家庭用電化製品、容器、家具の一部、家庭用電化製品、履物または玩具である。
本発明は、本発明の組成物の製造方法も提供する。さらなる態様において、ポリプロピレンホモポリマーおよびエチレン/α−オレフィン共重合体を別の反応装置で重合させること、およびその後、そのポリプロピレンホモポリマーとそのエチレン/α−オレフィン共重合体を板状フィラーと共に混合することを含む1つの方法。さらなる態様において、ポリプロピレンホモポリマーおよびエチレン/α−オレフィン共重合体を別の反応装置で重合させること、およびその後、そのポリプロピレンホモポリマーとそのエチレン/α−オレフィン共重合体を板状フィラーと共に混合することを含むその方法。
本発明は、本明細書に記載するような2つまたはそれ以上の態様または実施形態の組み合わせを含む組成物も提供する。本発明は、本発明の組成物の製造方法も提供し、この方法は、本明細書に記載するような2つまたはそれ以上の態様または実施形態の組み合わせを含む。
本発明は、本明細書に記載するような2つまたはそれ以上の態様または実施形態の組み合わせを含む物品も提供する。本発明は、本発明の物品の製造方法も提供し、この方法は、本明細書に記載するような2つまたはそれ以上の態様または実施形態の組み合わせを含む。
ポリプロピレンは、本配合物の主ポリマー成分であり、最終的には、それが、達成できる最大曲げ弾性率およびHDTを決める。従来のプロピレンホモポリマーは、約1520MPa(220.4kpsi)より小さい曲げ弾性率(1パーセントの割線)および90℃より低いHDTを有し、ならびにこれらの組成物において有用であるほど剛性ではなく、その剛性を十分な高さの温度まで維持することもできない。低光沢、低温耐衝撃性、改善された曲げ弾性率(例えば、約1520Mpaより大きい曲げ弾性率、1パーセントの割線)、および改善されたHDT(例えば、約90℃より高い)の総合目標を達成するために、好ましくは、このポリプロピレンは、約1930MPa(280kpsi)より大きい曲げ弾性率および約100℃より高いHDTを有する高結晶質アイソタクティックホモポリマーである。さらに好ましいグレードの高結晶質アイソタクティックホモポリマーは、約2070MPa(300kpsi)より大きい曲げ弾性率および約110℃より高いHDTを有する。最も好ましいグレードの高結晶質アイソタクティックホモポリマーは、約2210MPa(320kpsi)より大きい曲げ弾性率および約120℃より高いHDTを有する。1つの実施形態において、このプロピレンホモポリマーは、約90℃より高い、好ましくは約100℃より高い、さらに好ましくは約110℃より高い、さらにいっそう好ましくは約120℃より高い、および最も好ましくは約130℃より高いHDTを有する。別の実施形態において、このプロピレンホモポリマーは、約1720MPa(250kpsi)より大きい、好ましくは1930MPa(280kpsi)より大きい、さらに好ましくは約2210MPa(320kpsi)より大きい、および最も好ましくは約2210MPa(320kpsi)より大きい曲げ弾性率を有する。
優れた低温耐衝撃性は、EAOエラストマー耐衝撃性改質剤(またはエチレン/α−オレフィン)での高結晶質アイソタクティックホモポリマーポリプロピレンの改質によってもたらされる。−30℃で必要な耐衝撃性を提供するために、EAOエラストマー耐衝撃性改質剤は、−30℃より低い、さらに好ましくは−40℃より低い、および最も好ましくは−50℃より低いガラス転移温度(Tg)を有する。
加えて、エラストマー耐衝撃性改質剤の他の2つの特徴が、本組成物の性質に影響を与えている。第一に、EAOエラストマー耐衝撃性改質剤は、高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーが溶融し始める前にその融点より十分高くなるため、その融点より有意に高いHDTを有するグレードを選択することが望ましい。下の表1は、様々なEAOエラストマーを用いて測定したHDTからDSCピーク融解温度(Tm)を減算することによって得たデルタを示すものである。EAOエラストマー耐衝撃性改質剤の好ましいグレードは、正のデルタを有し、さらに好ましいグレードは、4またはそれ以上のデルタを有し、さらにいっそう好ましいグレードは、6またはそれ以上のデルタを有し、および最も好ましいグレードは、8またはそれ以上のデルタを有する。
Engage(商標)エラストマーは、エチレン−オクテンコポリマーであり、ENRエラストマーは、エチレン−ブテンコポリマーである。The Dow Chemical Companyが両方のEAOエラストマーを製造している。
第二に、0.1ラジアン毎秒(rad/秒)で190℃で測定されるエラストマーのタンデルタは、最終射出成形部品の光沢と相関している。タンデルタが低いほど、光沢は低くなる。これらの条件で測定したタンデルタおよびポアズでの粘度は、上の表1に示されている。多数の異なるEAOを用いる、耐衝撃性改質ベンチマーキング配合物に関して測定した、タンデルタと20度光沢(ミノルタ(Minolta)光沢計、ASTM D523)との相関関係を下の表2に示す。この表中のデータは、70重量部のJ707PTのポリマーブレンド(The Dow Chemical Companyから入手できる30重量部の様々なEAOを有する、35MFR三井化学(Mitsui Chemicals)耐衝撃性コポリマーポリプロピレン)を含有する化合物に基づく。フィラーを添加せずに、および10重量パーセントのSpecialty Minerals ABT−2500板状タルクを添加して、このポリマーブレンドを試験した。耐衝撃性コポリマーもタルクも、本発明の基準を満たさないが、それらは、190℃および0.1ラジアン/秒での低いタンデルタを有するEAOが、そうしなければ光沢のある系の20度光沢をいかに劇的に低減できるかを実証するために役立つ。このデータは、エラストマーの選択が、フィラー(ここではタルク)の添加によるポリプロピレンの光沢の低下に対して大きな影響を及ぼすことを示している。このポリプロピレンは、多種多様であり得、ホモポリマーとコポリマーの両方および有核ポリマーと無核ポリマーの両方を含む。高MFRポリプロピレンは、一般に、非常に光沢があり、EAOの添加は、その光沢を艶なし仕上げに低下させる何らかの効果を有する。
EAOエラストマー耐衝撃性改質剤の好ましいグレードは、上に記載したようなTgおよびデルタ特性を有し、ならびに約2またはそれ以下、さらに好ましくは約1.8またはそれ以下、および最も好ましくは約1.6またはそれ以下の190℃および0.1ラジアン/秒で測定したタンデルタも有する。
上に記載したタンデルタを有するEAOエラストマー耐衝撃性改質剤の使用により得られる低光沢によって、カラー濃縮物の使用により成形プロセス中に着色される部品を提供することができるようになる。この金型内着色(mold-in-color)プロセスは、その化合物が許容できる低さの光沢を有する場合、塗装工程を不要にする。塗料が、引掻きおよび傷付けによる損傷に対する部品の耐性を改善することは、広く知られているので、カラー濃縮物は、多くの場合、表面摩擦を低減し、引掻きおよび傷付けによって成される表面損傷を低減する材料で、さらに改質される。当分野では公知の一般的な添加剤は、高分子量ポリジメチルシロキサンなどのケイ素系材料、エルカミドなどの表面をブルームする蝋様材料、およびナイロンなどの硬質靭性プラスチックと界面活性剤との組み合わせを含有する何らかの特殊材料である。
プロピレンホモポリマー
該プロピレンホモポリマーは、線状ホモポリマーであてもよいし、有核ホモポリマーであってもよいし、またはそれらの組み合わせであってもよい。
該プロピレンホモポリマーは、望ましくは、約0.1から150、好ましくは1から100g/10分、さらに好ましくは3から75g/10分、さらにいっそう好ましくは5から50g/10分のメルトフローレート(MFR)(230℃/2.16kg重)を有する。0.1から150g/10分のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書において開示する。
このポリプロピレンホモポリマーは、望ましくは145℃より高い融点も有する。別の実施形態において、そのプロピレン成分は、130℃から180℃、好ましくは140℃から170℃の融点、Tmを有する。
別の実施形態において、該ポリプロピレンホモポリマーは、110℃以上、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは130℃以上、および最も好ましくは140℃以上の結晶化温度、Tcを有する。
本明細書で用いる場合、「有核」は、Millad(登録商標)(Millikenから市販されているジベンジルソルビトール)などの成核剤の添加により改質されたポリマーを指す。他の通常の成核剤も使用することができる。タルクなどの板状フィラーは、成核剤として作用することができ、別の成核剤の添加を不要にすることができる。
高融点ポリマーを製造するために用いられる重合プロセスとしては、約50〜90℃および0.5〜1.5MPa(5〜15気圧)で実行するスラリープロセス、および非晶質ポリマーの除去に十分に注意を払わなければならない、気相プロセスと液体モノマープロセスの両方が挙げられる。該ポリプロピレンは、様々なシングルサイト、メタロセンおよび幾何形状拘束触媒のうちのいずれかをそれらの関連プロセスと共に使用することにより作製することができる。重合は、攪拌タンク反応装置、気相反応装置、単一連続攪拌タンク反応装置および単一スラリーループ反応装置ならびに他の適する反応装置で行うことができる。
好ましい実施形態において、該ポリプロピレンホモポリマーは、塩化マグネシウム支持体上に担持され、鉱物油に懸濁しているチタン触媒活性金属種を含む、チーグラー・ナッタ(Ziegler-Natta)触媒を使用して、単一、連続凝集相(濃縮プロピレン)攪拌反応装置で作製される。懸濁触媒は、反応装置に直接ポンプ輸送することができる。連鎖移動剤として水素を使用して、分子量を制御してもよい。重合は、攪拌タンク反応装置、気相流動床反応装置、単一連続攪拌タンク反応装置および単一スラリーループ反応装置で行うことができる。このような重合および得られるポリプロピレンホモポリマーは、米国特許公開第2005/0272858号(国際公開第2004033509号も参照)および米国特許公開第2004/0122196号に記載されている。これらの3つの各出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
1つの実施形態において、該プロピレンホモポリマーは、2から6、さらに好ましくは2から5、および最も好ましくは3から5の分子量分布(Mw/Mn)を有する。2から6のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。別の実施形態において、分子量分布は、6以下、さらに好ましくは5.5以下、およびさらに好ましくは5以下である。
別の実施形態において、該プロピレンホモポリマーは、0.88から0.92g/cc、および好ましくは0.89から0.91g/ccの密度を有する。0.88から0.92g/ccのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
別の実施形態において、該プロピレンホモポリマーは、10,000g/モルから200,000g/モル、さらに好ましくは15,000g/モルから150,000g/モル、および最も好ましくは30,000g/モルから100,000g/モルの数平均分子量(Mn)を有する。10,000g/モルから200,000g/モルのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
別の実施形態において、該プロピレンホモポリマーは、80,000g/モルから400,000g/モル、さらに好ましくは100,000g/モルから300,000g/モル、および最も好ましくは120,000g/モルから200,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する。80,000g/モルから400,000g/モルのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
エチレン/α−オレフィン共重合体
本発明の組成物は、場合によってはジエンを含有してもよい、少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体を含む。本明細書で用いる場合、「共重合体」は、その中で少なくとも2つのモノマーが重合しているポリマーを指す。これは、例えば、コポリマー、ターポリマーおよびテトラポリマーを含む。詳細には、エチレンを少なくとも1つのコモノマー、典型的には炭素原子数3から20(C3〜C20)、好ましくは炭素原子数4から20(C4〜C20)、さらに好ましくは炭素原子数4から12(C4〜C12)およびさらにいっそう好ましくは炭素原子数4から8(C4〜C8)のアルファオレフィン(α−オレフィン)と重合させることによって作製されたポリマーを含む。α−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテンおよび1−オクテンが挙げられるが、これらに限定されない。好ましいα−オレフィンとしては、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−ヘプテンおよび1−オクテンが挙げられる。α−オレフィンは、望ましくはC4〜C8α−オレフィンである。
共重合体としては、エチレン/ブテン(EB)コポリマー、エチレン/ヘキセン−1(EH)、エチレン/オクテン(EO)コポリマー、エチレン/アルファ−オレフィン/ジエン改質(EAODM)共重合体、例えばエチレン/プロピレン/ジエン改質(EPDM)共重合体およびエチレン/プロピレン/オクテンターポリマーが挙げられる。好ましいコポリマーとしては、EB、EHおよびEOコポリマーが挙げられる。
適するジエンモノマーとしては、共役および非共役ジエンが挙げられる。非共役ジオレフィンは、C6〜C15直鎖、分枝鎖または環状炭化水素ジエンであり得る。実例となる非共役ジエンは、直鎖非環式ジエン、例えば、1,4−ヘキサジエンおよび1,5−ヘプタジエン;分枝鎖非環式ジエン、例えば、5−メチル−1,4−ヘキサジエン、2−メチル−1,5−ヘキサジエン、6−メチル−1,5−ヘプタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン、3,7−ジメチル−1,7−オクタジエン、5,7−ジメチル−1,7−オクタジエン、1,9−デカジエン、およびジヒドロミルセンの混合異性体;単環脂環式ジエン、例えば、1,4−シクロヘキサジエン、1,5−シクロオクタジエンおよび1,5−シクロドデカジエン;多環脂環式縮合および架橋環ジエン、例えば、テトラヒドロインデン、メチルテトラヒドロインデン;アルケニル、アルキリデン、シクロアルケニルおよびシクロアルキリデンノルボルネン、例えば、5−メチレン−2−ノルボルネン(MNB)、5−エチリデン−2−ノルボルネン(ENB)、5−ビニル−2−ノルボルネン、5−プロペニル−2−ノルボルネン、5−イソプロピリデン−2−ノルボルネン、5−(4−シクロペンテニル)−2−ノルボルネンおよび5−シクロヘキシリデン−2−ノルボルネンである。好ましい非共役ジエンとしては、ENB、1,4−ヘキサジエン、7−メチル−1,6−オクタジエンが挙げられ、さらに好ましくは、ジエンはENBである。適する共役ジエンとしては、1,3−ペンタジエン、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、または1,3−シクロペンタジエンが挙げられる。
好ましい共重合体は、典型的にLCBを誘導する一切のジエンモノマーを実質的に含まないが、コストが許容可能であり、望ましい共重合体特性、例えば加工性、引張強度および伸びが許容不能レベルまで低下しないのであれば、そのようなモノマーを含んでもよい。そのようなジエンモノマーとしては、ジシクロペンタジエン、NBD、メチルノルボルナジエン、ビニル−ノルボルネン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、および1,9−デカジエンが挙げられるが、これらに限定されない。添加する場合、そのようなモノマーは、共重合体重量に基づき、0より上から3重量パーセント、さらに好ましくは0より上から2重量パーセントの範囲内の量で添加することができる。
本発明のエチレン/α−オレフィン共重合体は、分枝および/または非分枝共重合体であり得る。該エチレン/α−オレフィン共重合体中の分枝の存在または不在、および分枝が存在する場合には分枝の量は、広範に変わることがあり、これらは所望の加工条件および所望のポリマー特性に依存し得る。
エチレン/α−オレフィン(EAO)分枝の性質は、本発明の実施には重要でなく、それ故、便宜上、変わることがある。好ましくは、分枝は、長鎖分枝(LCB)である。LCBをポリマー骨格に組み込むことができることは、長年にわたって知られており、実施されている。米国特許第3,821,143号では、1,4−ヘキサジエンを分枝形成モノマーとして使用して、LCBを有するエチレン/プロピレン/ジエン(EPDM)ポリマーを作製している。このような分枝形成剤は、時として、H分枝形成剤と呼ばれる。米国特許第6,300,451号および同第6,372,847号も様々なHタイプ分枝形成剤を使用して、LCBを有するポリマーを作製している。米国特許第5,278,272号では、幾何形状拘束触媒(CGC)は、ビニル基を末端に有するマクロモノマーをポリマー骨格に組み込んでLCBポリマーを形成する能力を有することが発見された。このような分枝は、Tタイプ分枝と呼ばれている。これらの各特許(米国特許第3,821,143号、同第6,300,451号、同第6,372,847号および同第5,278,272号)は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
第‘272特許は、そのようなCGCが、大きな不飽和分子をポリマー骨格に組み込むそれらの能力の点で特異的であることを教示している。これらのCGCによって組み込むことができるLCBの量は、典型的には0.01LCB/1000炭素原子から3LCB/1000炭素原子(骨格炭素原子と分枝鎖炭素原子の両方)である。
好ましくは、本発明の実施の際に使用される共重合体におけるLCBのタイプは、Hタイプ分枝とは対照的に、Tタイプ分枝である。Tタイプ分枝は、一般に、幾何形状拘束触媒の存在下、適切な反応条件、例えばWO00/26268(対応米国特許、米国特許第6,680,361号;その全文が参照により本明細書に組み込まれる)に記載されているもののもとでのエチレンまたは他のアルファオレフィンと連鎖末端不飽和マクロモノマーの共重合によって得られる。極高レベルのLCBが所望される場合には、Hタイプ分枝が好ましい方法である。Tタイプ分枝にはLCB度に実質的な上限があるからである。WO00/26268において論じられているように、Tタイプ分枝レベルが増すにつれて、生産が経済的に実行不能となる点に達するまで、製造プロセスの効率またはスループットは有意に低減する。TタイプLCBポリマーは、幾何形状拘束触媒により、測定できるゲルは伴わず、しかし非常に高レベルのTタイプLCBで製造することができる。成長ポリマー鎖に組み込まれるマクロモノマーは、反応性不飽和部位を1つしか有さないので、得られるポリマーは、様々な長さの側鎖を、そのポリマー骨格に沿って異なる間隔でしか含まない。
Hタイプ分枝は、一般に、重合プロセスにおいて非メタロセンタイプの触媒と反応性の2つの二重結合を有するジエンとエチレンまたは他のアルファオレフィンを共重合させることによって得られる。その名が暗示するように、ジエンは、1つのポリマー分子をジエンブリッジにより別のポリマー分子に結合させる。得られるポリマー分子は、長鎖分枝よりも架橋として説明され得るHに似ている。Hタイプ分枝は、一般に、極高レベルの分枝が望まれる場合に使用される。ジエンを使用し過ぎると、ポリマー分子は、非常に多くの分枝または架橋を形成するので、そのポリマー分子は、(溶液プロセスにおいて)反応溶剤にもはや可溶性でなくなり、その結果、溶液から沈殿し、そのポリマーのゲル粒子が形成することとなる。加えて、Hタイプ分枝形成剤の使用は、メタロセン触媒を失活させ、触媒効率を低下させることがある。従って、Hタイプ分枝形成剤を使用するとき、使用する触媒は、一般に、メタロセン触媒ではない。(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)米国特許第6,372,847号においてHタイプ分枝ポリマーの作製に使用されている触媒は、バナジウムタイプの触媒である。
好適なエチレン共重合体としては、The Dow Chemical Companyから入手できるENGAGE(商標)、AFFINITY(商標)およびNORDEL(商標)ポリマー、ならびにExxonMobil Chemical Companyから入手できるVISTALON(商標)およびEXACT(商標)ポリマー、ならびに三井化学株式会社(Mitsui Chemical)から入手できるTAFMER(商標)ポリマーが挙げられる。好ましいエチレン共重合体としては、The Dow Chemical Companyから入手できるENGAGE(商標)およびAFFINITY(商標)ポリマー、ならびにExxonMobil Chemical Companyから入手できるVISTALON(商標)およびEXACT(商標)ポリマー、ならびに三井化学株式会社から入手できるTAFMER(商標)ポリマーが挙げられる。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、1から5、さらに好ましくは1.5から4、および最も好ましくは2から3の分子量分布(Mw/Mn)を有する。1から5のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、0.80から0.90g/cc、好ましくは0.82から0.88g/cc、および最も好ましくは0.83から0.87g/ccの密度を有する。0.80から0.90g/ccのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、0.875g/cc以下、好ましくは0.86g/cc以下、およびさらに好ましくは0.85g/cc以下の密度を有する。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、0.05から10g/10分、好ましくは0.1から5g/10分、およびさらに好ましくは0.2から2g/10分、または0.5から1g/10分のメルトインデックス、I2(190℃/2.16kg)を有する。0.05から10g/10分のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。別の実施形態において、エラストマー成分は、1g/10分またはそれ以下、好ましくは0.5g/10分またはそれ以下、およびさらに好ましくは0.3g/10分またはそれ以下のメルトインデックス、I2を有する。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、40,000g/モルから200,000g/モル、さらに好ましくは50,000g/モルから150,000g/モル、および最も好ましくは60,000g/モルから100,000g/モルの数平均分子量(Mn)を有する。40,000g/モルから200,000g/モルのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、80,000g/モルから400,000g/モル、さらに好ましくは100,000g/モルから300,000g/モル、および最も好ましくは120,000g/モルから200,000g/モルの重量平均分子量(Mw)を有する。80,000g/モルから400,000g/モルのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、−30℃より低い、好ましくは−40℃より低い、およびさらに好ましくは−50℃より低いTgを有する。
別の実施形態において、該エチレン/α−オレフィン共重合体は、均一に分枝している線状の、または均一に分枝している実質的に線状のエチレン/α−オレフィン共重合体である。均一ポリマーの作製プロセスは、米国特許第5,206,075号および同第5,241,031号、ならびにPCT国際出願WO93/03093に開示されており、これらの各々が、その全体として参照により本明細書に組み込まれる。均一エチレンα−オレフィンコポリマーの製造に関するさらなる詳細は、米国特許第5,206,075号および同第5,241,031号、ならびにPCT国際出願WO93/03093およびWO93/03414に開示されており、これらの4つすべてが、それら全体として参照により本明細書に組み込まれる。
用語「均一」および「均一に分枝している」は、コモノマーが所与のポリマー分子内にランダムに分布しており、そのポリマー分子の実質的にすべてが同じエチレン対コモノマー比を有する、エチレン/α−オレフィンポリマー(または共重合体)に関して用いる。均一に分枝しているエチレン共重合体は、線状エチレン共重合体および実質的に線状のエチレン共重合体を含む。
長鎖分枝は無いが、その共重合体に重合させたコモノマーに由来する短鎖分枝を有し、それらが同じポリマー鎖内にも異なるポリマー鎖間にも均一に分布しているエチレン共重合体は、均一に分枝している線状エチレン共重合体に含まれる。すなわち、均一に分枝している線状エチレン共重合体には、まさに、例えば米国特許第3,645,992号にElstonが記載しているような一様分枝分布重合プロセスを用いて製造される線状低密度ポリエチレンポリマーまたは線状高密度ポリエチレンポリマーの場合のように、長鎖分枝が無い。均一に分枝している線状エチレン/α−オレフィン共重合体の商品例としては、三井化学株式会社により供給されているTAFMER(商標)ポリマー、およびExxonMobil Chemical Companyにより供給されているEXACT(商標)が挙げられる。
本発明において使用する実質的に線状のエチレン共重合体は、米国特許第5,272,236号および同第5,278,272号(各々の全内容が、参照により本明細書に組み込まれる)に記載されている。上で論じたように、実質的に線状のエチレン共重合体は、そのコモノマーが、所与の共重合体分子内にランダムに分布しており、その共重合体分子の実質的にすべてが、その共重合体内での同じエチレン/コモノマー比を有するものである。実質的に線状のエチレン共重合体は、幾何形状拘束触媒を使用して作製される。幾何形状拘束触媒およびそのような作製の例は、米国特許第5,272,236号および同第5,278,272号に記載されている。
加えて、実質的に線状のエチレン共重合体は、長鎖分枝を有する、均一に分枝しているエチレンポリマーである。長鎖分枝は、そのポリマー骨格とほぼ同じコモノマー分布を有し、ならびにそのポリマー骨格の長さとほぼ同じ長さを有することもある。上で論じたように、「実質的に線状の」は、一般に、平均で、合計1000の炭素(骨格炭素と分枝炭素の両方を含む)当たり0.01の長鎖分枝から合計1000の炭素当たり3の長鎖分枝で置換されているポリマーに関してである。
実質的に線状のポリマーの商品例としては、ENGAGE(商標)ポリマー(The Dow Chemical Company)およびAFFINITY(商標)ポリマー(The Dow Chemical Company)が挙げられる。
実質的に線状のエチレン共重合体は、均一分枝エチレンポリマーの特異的なクラスを形成する。それらは、米国特許第3,645,992号にElstonが記載した、周知のクラスの従来型均一分枝線状エチレン共重合体とは実質的に異なり、そしてさらに、それらは、従来の均一チーグラー・ナッタ触媒重合型線状エチレンポリマー(例えば、米国特許第4,076,698号にAndersonらが開示した技術を用いて製造された、例えば、超超低密度ポリエチレン(ULDPE)、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)または高密度ポリエチレン(HDPE))と同じクラスではなく、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、エチレン−アクリル酸(EAA)コポリマーおよびエチレン酢酸ビニル(EVA)コポリマーなどの、高圧、フリーラジカル開始、高分枝ポリエチレンと同じクラスでもない。
板状フィラー
一般に円盤の様な形状を有する任意の不活性材料を、本発明のTPO組成物中の板状フィラーとして使用することができる。典型的におよび好ましくは、この板状フィラーは、不活性無機粉末、例えば、タルク、カオリンクレーまたはマイカであり、さらに好ましくは、板状タルクである。一般的な板状タルクおよびカオリンクレーを、それぞれ、表3および4において特定する。板状タルクの特定のグレードは、その組成物を置換しようとするポリマー樹脂の密度を超えず、最終組成物の所望の曲げ弾性率およびHDTを付与または維持するために十分な強化強度を有するように選択される。典型的に、市販グレードの樹脂の密度は、約1.13g/mLである。本発明の高結晶質プロピレンホモポリマーおよびEAOエラストマーで製造される組成物については、約30重量パーセントのフィラー充填量が一般的であるが、所望される場合には、より多いまたはより少ない量を使用してもよい。
本発明の組成物の加工中、流れ応力下では、一般に、板形フィラーがその組成物の流れの方向に平行に並ぶことに注目される。この流れのパターンは、その流れ方向の組成物の収縮の低減を助長し、ならびにこの流れのパターンにより、フィラーは得られるポリマー生成物を強化して、熱変形温度と曲げ弾性率の両方を上昇させることができる。特定のフィラーの有効度は、様々なフィラー添加レベルで取ったデータに直線を当てはめることによって決定することができる。「フィラー添加の重量パーセント」で割った「特性の増加パーセント」の単位での、その線の傾きは、熱変形温度または曲げ弾性率いずれかの増加に関する特定のフィラーの効率の測度である。
その組成物に対するそのフィラーの強化効率は、ポリプロピレンとEAOのブレンドの曲げ弾性率およびHDTに対するそのフィラーの20重量パーセント添加の効果を測定することにより評価する。フィラー充填パーセントに対する弾性率の増加パーセントの単位を有する、曲げ弾性率効率係数を、その後、計算することができる。この係数は、約10から40重量パーセントのフィラー充填量範囲内では比較的直線である。高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーとEAOエラストマー耐衝撃性改質剤を20重量パーセントの強化用フィラーと共にまたはフィラーを伴わずに配合することによる各フィラーグレードについて、関連する熱変形効率係数を同様に計算することができる。熱変形効率係数は、曲げ弾性率効率係数より線形ではなく、ポリプロピレンおよびEAOの具体的なグレードに影響されやすい。結果として、関心のあるフィラーのベンチマークは、一般に、本発明の高結晶質アイソタクティックホモポリマーおよびEAOエラストマー耐衝撃性改質剤に対して20重量パーセントの充填量となる。本発明の好ましい強化用フィラーグレード、例えば板状タルクは、該高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーおよびEAOエラストマー耐衝撃性改質剤に20重量パーセントの充填量で配合されたとき、約1.5以上、さらに好ましくは約1.7以上、および最も好ましくは約1.9以上の熱変形効率係数を有する。同時に、本発明の好ましい強化用フィラーグレードは、約3より大きい、好ましくは約3.5より大きい、および最も好ましくは約4より大きい曲げ弾性率効率係数を有する。
1つの実施形態において、この媒質の粒径は、0.1ミクロンから50ミクロン、好ましくは0.5ミクロンから25ミクロン、およびさらに好ましくは1ミクロンから10ミクロンである。0.1ミクロンから50ミクロンのすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
組成物の作製
上で論じたように、本発明のTPO組成物は、少なくとも1つのプロピレンホモポリマー、少なくとも1つのエチレン/α−オレフィン共重合体および少なくとも1つの板状フィラーを含有する。このような組成物は、多数の異なるプロセスのうちのいずれか1つにより作製することができるが、一般に、これらのプロセスは、2つのカテゴリー、すなわち、ポストリアクターブレンディング、インリアクターブレンディングのうちの1つ、またはこれらの組み合わせに分類される。前者の実例は、溶融押出機(2つまたはそれ以上の固体ポリマーが供給され、それらを物理的に混合して実質的に均一な組成物にする)および平行配列で配列された多数の溶液、スラリーまたは気相反応装置(各々からのアウトプットを互いにブレンドして実質的に均一な組成物を形成し、最終的にそれを固体形態で回収する)である。後者の実例は、直列に接続された多数の反応装置および2つまたはそれ以上の触媒が充填された単一の反応装置である。好ましくは、本組成物は、ポストリアクターブレンディングによって作製する。
先ずフィラーを一方または他方のポリマーとブレンドし、その後、他方のポリマーを添加してもよいが、該プロピレンホモポリマーおよびエチレン/α−オレフィン共重合体は、一般に、フィラー添加前に互いにブレンドする。フィラーは、ニートで添加してもよいし、いずれかのポリマーに基づくマスターバッチとして添加してもよい。本組成物の全成分は、実質的に均一な組成物が得られるまで、互いにブレンドする。このブレンディングには標準的な混合機および押出機を使用することができる。本発明の組成物は、他の成分、例えば顔料、酸化防止剤および加工助剤などを含有することができる。
本発明のTPO組成物は、従来のポリカーボネート系およびポリスチレン系組成物と同じように使用される。特に、本発明の組成物は、ソフトタッチインストルメントパネルおよび同様の製品の作製に使用される構造体の製造によく適する。
組成物
本発明の組成物は、好ましくは、プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量に基づき、60から90重量パーセント、好ましくは65から85重量パーセント、およびさらに好ましくは70から75重量パーセントのプロピレンホモポリマーを含有する。60から90重量パーセント(ポリプロピレンホモポリマー)のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。本発明の組成物は、好ましくは、プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量に基づき、10から40重量パーセント、好ましくは15から37重量パーセント、およびさらに好ましくは20から35重量パーセントのエチレン/α−オレフィン共重合体を含有する。10から40重量パーセント(エチレン/α−オレフィン共重合体)のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
1つの実施形態において、本組成物は、その組成物の全重量に基づき、25から50重量パーセント、好ましくは30から45重量パーセント、およびさらに好ましくは35から40重量パーセントの板状フィラーを含有する。25から50重量パーセント(板状フィラー)のすべての個々の値およびサブレンジを本明細書は含み、本明細書に開示する。
別の実施形態において、本組成物は、110℃以上、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは130℃以上、および最も好ましくは140℃以上の結晶化温度、Tcを有する。
別の実施形態において、本組成物は、ASTM D648により測定して、110℃以上、好ましくは120℃以上、さらに好ましくは130℃以上、および最も好ましくは140℃以上のHDTを有する。
別の実施形態において、本組成物は、該プロピレンホモポリマー成分以外の別のプロピレン系ポリマーを含有しない。
別の実施形態において、本組成物は、その組成物の全重量に基づき、50重量パーセント以上、60重量パーセント以上、およびさらに好ましくは70重量パーセント以上のプロピレンホモポリマーを含有する。
別の実施形態において、本組成物は、その組成物の全重量に基づき、40重量パーセント以下、好ましくは35重量パーセント以下、およびさらに好ましくは30重量パーセント以下のエチレン/α−オレフィン共重合体を含有する。
別の実施形態において、本組成物は、エチレンおよびプロピレンモノマー単位のみを含有するコポリマーを含有しない。
別の実施形態において、本組成物は、スチレンブロックコポリマーを含有しない。
別の実施形態において、本組成物は、エチレン/α−オレフィン共重合体を1つだけ含有する。
1つの実施形態において、本組成物は、EPDMポリマーを含有しない。
別の実施形態において、本組成物は、EPRポリマーを含有しない。
別の実施形態において、本組成物は、ブロックコポリマーを含有しない。
別の実施形態において、本組成物は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,737,131に記載されているような、非ハロゲン系膨張剤(non-halogen intumescent)を含有する。この特許に記載されているように、「膨張(intmescence)」は、火炎または高熱に暴露されたときにプラスチック中の膨張添加剤の反応により発生する炭化層形成プロセスと定義される。これらの添加剤が反応して、燃焼を排除する炭素の断熱バリヤを生じさせる。好ましい非ハロゲン系膨張添加剤としては、Hoechst Chemical Companyの製品(ホスフェート化合物)である、Exolit(登録商標)MR;Great Lakes Chemical Companyの製品(ホスフェート化合物)である、Char guard 32911またはNH−1511;Monsanto Chemical Companyの製品(ホスフェート化合物)である、Spin Flam;Albright & Wilsonの製品(エチレンジアミンリン酸塩)の製品である、Amgard EDAP;Budauheimの製品(メラミン−−ピロリン酸塩)の製品である、Budit 311;ある企業の製品である、NCENDX(商標)P−30;およびUnitex Corpの製品(エチレンジアミンリン酸塩)である、FRX44が挙げられる。
別の実施形態において、本組成物は、金属水和物(例えば、アルミニウム三水和物、二水酸化マグネシウムまたはこれらの組み合わせ)である難燃剤を含有する。さらなる実施形態において、難燃剤は、金属水和物であり、本組成物の全重量に基づき25重量パーセントと75重量パーセントの間の量で存在する。別の実施形態において、金属水酸化物の表面は、シラン、チタネート、ジルコネート、カルボン酸、および無水マレイン酸グラフトIポリマーをはじめとする1つまたはそれ以上の材料で被覆されていることがある。別の実施形態において、金属水和物の平均粒径は、0.1マイクロメートル未満から50マイクロメートルの範囲にわたり得る。場合によっては、ナノスケールの粒径を有する金属水酸化物の使用が望ましいこともある。金属水酸化物は、天然のものである場合もあり、または合成のものである場合もある。難燃性組成物は、他の難燃添加剤を含有してもよい。他の適する非ハロゲン化難燃添加剤としては、炭酸カルシウム、I赤リン、シリカ、アルミナ、酸化チタン、タルク、クレー、有機変性クレー、ホウ酸亜鉛t(zinc t borate)、三酸化アンチモン、ケイ灰石、マイカ、マガディアイト、有機変性マガディアイト、シリコーンポリマー、リン酸エステル、ヒンダードアミン安定剤、オクタモリブデン酸アンモニウム、膨張化合物、および発泡性グラファイトが挙げられる。適するハロゲン化難燃添加剤としては、デカブロモジフェニルオキシド、デカブロモジフェニルエタン、エチレン−big(テトラブロモフタルイミド)、および1,4:7,10 ジメタノジベンゾ(a,e)シクロオクタン,1,2,3,4,7,8,9,10,13,13,14,14−ドデカクロロ 1,4,4a,5,6,7,10,10a,11,12,12a−ドデカヒドロ−が挙げられる。このような難燃剤のさらなる説明は、国際公開WO2005/023924(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)において見出せる。
別の実施形態において、本発明の組成物は、相溶化量の難燃剤パッケージを含有し、このパッケージは、ハロゲン化アルカリ性難燃剤、芳香族ハロゲン化難燃剤および場合によっては難燃相乗剤を含む。さらなる実施形態において、アルカリ性難燃剤は、ヘキサハロシクロドデカン;テトラブロモシクロオクタン;ペンタブロモクロロシクロヘキサン;1,2−ジブロモ−4−(1,2−ジブロモエチル)シクロヘキサン;1,1,1,3−テトラブロモノナン;またはこれらの組み合わせから選択される。別の実施形態において、芳香族ハロゲン化難燃剤は、1つまたはそれ以上のヘキサハロジフェニルエーテル;オクタハロジフェニルエーテル;デカハロジフェニルエーテル;デカハロビフェニル.エタン;1,2−ビス(トリハロフェノキシ)エタン;1,2−ビス(ペンタハロフェノキシ)エタン;テトラハロビスフェノール−A;エチレン(N,N’)−ビス−テトラハロフタルイミド;テトラブロモビスフェノール−A ビス(2,3−ジブロモプロピルエーテル;テトラハロフタル酸無水物;ヘキサハロベンゼン;ハロゲン化インダン;ハロゲン化リン酸エステル;ハロゲン化ポリスチレン;ハロゲン化ビスフェノール−Aおよびエピクロロヒドリンのポリマー;またはこれらの組み合わせから選択される。さらに別の実施形態において、難燃相乗剤は、1つまたはそれ以上の金属酸化物、ハロゲン化パラフィン、トリフェニルホスフェート、ジメチルジフェニルブタン、ポリクミル、またはこれらの組み合わせを含む。
別の実施形態において、本組成物は、約0.5から約8重量部のハロゲン化アルカリ性難燃剤;約0.5から約8重量部の芳香族ハロゲン化難燃剤;0から約6重量部の難燃相乗剤を含有する(すべて、本組成物の全重量に基づく)。このような難燃剤のさらなる説明は、国際公開WO2002/12377(その全体が参照により本明細書に組み込まれる)において見出せる。
有利には、本組成物は、ポリマーまたはポリマー組成物に従来添加されているタイプの添加剤を少なくとも1つ、さらに含んでもよい。これらの添加剤としては、例えば、プロセスオイル;酸化防止剤;界面活性剤;UV安定剤;引掻き/傷防止剤、例えば、ポリジメチルシロキサン(PDMS)もしくは官能化ポリジメチルシロキサンもしくはIRGASURF(登録商標)SR100(Ciba Specialty Chemicalsから入手可能)、またはエルカミドを含有する引掻き傷用配合物;粘着防止剤;分散剤;発泡剤;線状または実質的に線状のEAO;LDPE;LLDPE;潤滑剤;架橋剤、例えば過酸化物;抗菌剤、例えば、有機金属、イソチアゾロン、有機硫黄およびメルカプタン;酸化防止剤、例えば、フェノール、第二アミン、亜リン酸塩およびチオエステル;静電防止剤、例えば、第四アンモニウム化合物、アミン、およびエトキシ化、プロポキシ化またはグリセロール化合物が挙げられる。官能化ポリジメチルシロキサンとしては、ヒドロキシ官能化ポリジメチルシロキサン、アミン官能化ポリジメチルシロキサン、ビニル官能化ポリジメチルシロキサン、アリール官能化ポリジメチルシロキサン、アルキル官能化ポリジメチルシロキサン、カルボキシル官能化ポリジメチルシロキサン、メルカプタン官能化ポリジメチルシロキサン、およびこれらの誘導体が挙げられるが、それらに限定されない。
本発明の組成物は、さらなる添加剤も含有してもよい。さらなる添加剤としては、加水分解安定剤;潤滑剤、例えば、脂肪酸、脂肪アルコール、エステル、脂肪アミド、ステアリン酸金属塩、パラフィンおよびマイクロクリスタリン蝋、シリコーンおよびオルトリン酸エステル;離型剤、例えば、微粒子または粉末状固体、石鹸、蝋、シリコーン、ポリグリコール、および複合エステル、例えばトリステアリン酸トリメチロールプロパンまたはテトラステアリン酸ペンタエリトリトール;顔料、染料および着色剤;可塑剤、例えば二塩基酸(またはそれらの無水物)と一価アルコールのエステル、例えばo−フタル酸エステル、アジピン酸エステルおよび安息香酸エステル;熱安定剤、例えば有機スズメルカプチド、チオグリコール酸のオクチルエステル、およびカルボン酸バリウムまたはカドミウム;ヒンダードアミン、o−ヒドロキシ−フェニルベンゾトリアゾール、2−ヒドロキシ,4−アルコキシベンゾフェノン、サリチレート、シアノアクリレート、ニッケルキレートおよびベンジリデンマロネートおよびオキサールアニリドとして使用される紫外線安定剤;ならびにゼオライト、モレキュラーシーブ、静電防止剤および他の公知脱臭剤が挙げられるが、これらに限定されない。
好ましいヒンダードフェノール系酸化防止剤は、Ciba Specialty Chemicalsから入手できるIrganox(登録商標)1076酸化防止剤である。当業者は、添加剤の任意の適する組み合わせおよび添加剤の量ならびにその添加剤を本組成物に組み込む方法を、過度の実験を伴うことなく、容易に選択することができる。一般に、上記各添加剤は、使用する場合には、総組成物重量に基づき45重量パーセントを超えず、ならびに有利には約0.001から約20重量パーセント、好ましくは0.01から15重量パーセント、およびさらに好ましくは0.1から10重量パーセントである。
本発明の1つの実施形態において、本発明の組成物は、得られる製品の耐引掻き傷性を改良するために少なくとも1つのポリジメチルシロキサン(PDMS)を含む。このポリジメチルシロキサンは、一般に、そのポリマー組成物の重量に基づき0.1から10重量パーセント存在する。適するポリジメチルシロキサンとしては、100,000センチストークより大きい、さらに好ましくは1×106から2.5×106センチストークの、25℃での粘度を有するものが挙げられる。さらなる実施形態において、本組成物は、無水マレイン酸または無水コハク酸基がグラフトされたエチレンホモポリマーまたはエチレン共重合体も含み、好ましくは、グラフト化エチレンホモポリマーまたは共重合体は、前記組成物の20パーセント未満を構成する。尚、さらなる実施形態において、本組成物は、少なくとも1つの添加剤、例えば、可塑剤、顔料もしくは着色剤、UV安定剤、またはフィラーも含む。フィラーとしては、焼成または非焼成フィラーが挙げられる。適するフィラーとしては、炭酸カルシウムおよびケイ灰石が挙げられるが、これらに限定されない。耐引掻き傷性配合物に適する成分は、さらに詳細に、米国特許第5,902,854号に記載されている。特許の全内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の組成物において有用な、さらなる耐引掻き傷性配合物は、本明細書に記載するような1つまたはそれ以上の添加剤と共にIRGASURF(登録商標)SR 100を含有する。特に適する配合物は、ポリエチレン担体中の脂肪族アミド、例えばIRGASURF(登録商標)SR 100と1つまたはそれ以上のフィラー、例えばケイ灰石、および無水マレイン酸または無水コハク酸基がグラフトされたエチレンホモポリマーまたは共重合体を含有する。他の耐引掻き性ポリオレフィン配合物は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許公開第2006009554号(WO2006/003127の対応特許)に記載されている。
特に好ましい実施形態において、本組成物は、引掻き傷用濃縮物を含有し、そしてまた、この濃縮物は、10から30重量パーセントの少なくとも1つの着色剤および/またはUV安定剤、5から15重量パーセントの少なくとも1つのポリジメチルシロキサン、30から50重量パーセントの少なくとも1つのフィラー、ならびに10から35重量パーセントの、無水マレイン酸または無水コハク酸基がグラフトされた少なくとも1つのエチレンホモポリマーまたは共重合体を含有する。重量パーセンテージは、その引掻き傷用濃縮物の全重量に基づく。
本発明の物品
射出成形、押出、押出に続く雄型または雌型いずれかの熱成形、低圧成形、圧縮成形によって、物品を作製することができる。
本発明の組成物から作製することができる物品の、網羅的にはほど遠い、部分的リストは、ポリマーフィルム、布被覆シート、ポリマーシート、発泡体、管、繊維、コーティング、コンピュータ部品、建築材料、家庭用電化製品、電源ハウジング、ゴミ箱、保存または包装容器、芝生用家具のストリップまたは力布、芝刈り機、ガーデンホース、および他の庭用器具の部品、冷蔵庫のガスケット、音響システム、ユーティリティーカートの部品、机の縁取り、玩具ならびに船舶の部品を含む。本組成物は、屋根膜などの屋根材用途にも使用することができる。さらに、本組成物は、ブーツ、特に産業用ワークブーツのシャフトなどの履物の構成要素を作製する際に使用することができる。当業者は、過度の実験を伴うことなく、このリストを容易に増やすことができる。追加の物品としては、押出異形材およびウォールベース異形材が挙げられる。
本発明の組成物を成形することにより製造される部品は、優れた曲げ弾性率および破断点引張伸び、高い剛性ならびに高温および低温耐衝撃性を含めて、成形性および機械的強度の点で優れている。
本発明の組成物から作製される部品は、軽量性を有し、ならびに加工の容易さのため設計の自由度をもたらす。このような組成物は、向上した剛性、流動性および耐衝撃性を有すると同時に、金型内での熱処理時の成形収縮率および寸法変化の低減を有する部品を生じさせる。従って、このような組成物は、低減された壁厚および改善された熱的および機械的特性ならびに改善された外観を有する射出成形部品の製造を可能にする。
本発明の組成物は、金型に充填するために成形温度で十分に流動性である。全般的に見て、本発明の組成物は、優れた成形性および高い剛性を有し、本組成物を使用して、優れた機械的強度、耐衝撃性、延性および耐熱変形性を有する部品を形成することができる。このような部品は、優れた外観を有し、低減された成形時寸法変化および低減された熱線膨張率を有する。本組成物は、従来のPC/ABS樹脂から作製された部品のものより薄い壁厚を有する射出成形部品を製造することができる。加えて、このような部品は、ポリカーボネート/ABSブレンドから作製された部品と比較して軽い。一般に、本発明の組成物から作製される部品は、ポリカーボネート/ABSブレンドと比較してほぼ7重量パーセント軽い。
定義
本明細書に列挙するあらゆる数値範囲は、1単位刻みでその最低値および最高値からのすべての値を含むが、但し、任意の最低値と任意の最高値の間に少なくとも2単位の隔たりがあることを条件とする。一例として、例えば分子量、メルトインデックスなどのような組成的、物理的または他の特性が、100から1,000であると述べられている場合、すべての個々の値、例えば100、101、102など、およびサブレンジ、例えば100から144、155から170、197から200などが、本明細書に明確に列挙されていると解釈する。1より小さい値を含む、または1より大きい分数(例えば、1.1、1.5など)を含む範囲については、1単位は、適宜、0.0001、0.001、0.01または0.1であると考える。10より小さい一桁の数を含む範囲(例えば1から5)については、1単位は、一般に、0.1であると考える。これらは、具体的に考えられるものの単なる例であり、列挙されている最低値と最高値の間の非常に多数の値のすべての可能な組み合わせが、本出願において明確に述べられていると考えなければならない。数値範囲は、密度、成分の重量パーセント、タンデルタ、分子量および他の特性に関連して、ここで論じているとおり、列挙されている。
本明細書で用いる場合、用語「組成物」は、その組成物を含む材料の混合物、ならびにその組成物の材料から形成される反応生成物および分解生成物を含む。
本明細書で用いる場合、用語「ポリマー」は、同じタイプであろうと、異なるタイプであろうと、モノマーを重合することによって作製されたポリマー化合物を指す。従って、この一般用語は、1つのみのタイプのモノマーから作製されたポリマーを指すために通常は用いられる用語ホモポリマー、および本明細書において後で定義する用語共重合体を含む。
上で論じたように、本明細書で用いる場合、用語「共重合体」は、少なくとも2つの異なるタイプのモノマーの重合によって作製されたポリマーを指す。従って、この一般用語共重合体は、2つの異なるタイプのモノマーから作製されたポリマーを指すために通常は用いられるポリマー、および2つより多くの異なるタイプのモノマーから作製されたポリマーを含む。
本明細書で用いる場合、用語「エチレン/α−オレフィン共重合体」、「エチレンポリマー」または類似の用語は、主として(50モルパーセントより多くの)エチレンモノマー単位から形成されるポリマーを指す。モルパーセンテージは、重合性モノマーの全モル数に基づく。
本明細書で用いる場合、用語「ブレンド」または「ポリマーブレンド」は、2つまたはそれ以上のポリマーの組成物を意味する。このようなブレンドは、混和性であってもよいし、なくてもよい。このようなブレンドは、相分離していてもよいし、していなくてもよい。このようなブレンドは、透過型電子顕微鏡法により判定して、1つまたはそれ以上のドメイン構造を含んでいてもよいし、いなくてもよい。
測定
用語「MI」とは、ポリエチレン系ポリマーについてはASTM D−1238、条件190℃/2.16kg、およびポリプロピレン系ポリマーについては230℃/2.16kgを用いて測定される、g/10分でのメルトインデックス、I2またはI2を意味する。
密度は、ASTM D−792に従って測定される。測定された密度は、「クイック密度(quick density)」であり、これは、その密度を成形の1時間後に判定したことを意味する。
ゲル透過クロマトグラフィー
エチレン系ポリマーについての平均分子量および分子量分布は、Polymer Laboratories Model 200シリーズ高温クロマトグラフから成るゲル透過クロマトグラフシステムで判定した。そのカラムおよび回転式コンパートメントを、ポリエチレン系ポリマーについては140℃で動作させた。使用したカラムは、Polymer Laboratories 10−micron Mixed−B カラム3本であった。溶剤は、1,2,4−トリクロロベンゼンであった。サンプルは、50ミリリットルの溶剤中、0.1グラムのポリマーの濃度で調製した。移動相としておよびサンプルを調製するために使用した溶剤は、200ppmのブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)を含有した。エチレン系ポリマーは、2時間、160℃での軽い攪拌によって調製し、プロピレン系ポリマーは、2.5時間、溶解した。注入量は、100マイクロリットルであり、流量は、1.0ミリリットル/分であった。GPCカラムセットの較正は、580から8,400,000の範囲の分子量を有する、Polymer Laboratories(UK)から購入した、狭い分子量分布のポリスチレン標準物質を用いて行った。次の方程式(Williams and Ward, J. Polym. Sci., Polym. Let., 6, 621(1968))を用いて、そのポリスチレン標準物質のピーク分子量をポリエチレン分子量に変換した:
Mポリエチレン=A×(Mポリスチレン)B
(式中、Mは、分子量であり、Aは、0.4315の値を有し、Bは、1.0に等しい)。
ポリエチレン換算分子量計算は、Viscotek TriSECソフトウェアVersion 3.0を使用して行った。ポリプロピレン系ポリマーについての分子量は、ASTM D6474.9714−1に従ってMark−Houwink比(この場合、ポリスチレンについては、a=0.702およびlogK=−3.9、ならびにポリプロピレンについては、a=0.725およびlogK=−3.721)を用いて決定することができる。ポリプロピレン系サンプルについては、カラムおよび回転式コンパートメントは、160℃で動作させた。
示差走査熱量測定
示差走査熱量測定(DSC)を用いて、ポリエチレン(PE)系サンプルおよびポリプロピレン(PP)系サンプルにおける結晶化度を測定することができる。サンプルを190℃の温度で薄膜にプレスする。薄膜サンプルの約5から8ミリグラムを計量し、DSCパンに入れる。その蓋の端をそのパンの上に押し曲げて、密閉雰囲気を確保する。そのサンプルパンをDSCセルに入れ、その後、約10℃/分の速度で、PEについては約180〜200℃(PPについては230℃)の温度に加熱する。そのサンプルをこの温度で3分間保持する。その後、サンプルを、10℃/分の速度で、PEについては−90℃(PPについては−90℃)に冷却し、その温度で3から5分間、恒温保持する。次に、そのサンプルを、10℃/分の速度で、完全に溶融するまで加熱する(第二加熱;PEについては約180℃、およびPPについては230℃)。別様に述べていなければ、各ポリマーサンプルの融点(Tm)は、上で説明したように、DSCから得た第二熱曲線から決定する。結晶化温度(Tc)は、第一冷却曲線から測定する。
以下の実施例は、本発明を説明するものであり、明示的にも、暗にも、本発明を限定するものではない。別様に述べていなければ、すべての部およびパーセンテージは、重量によるものである。
実験
5つのグレードのポリプロピレンを下の表5に記載する。
Profax PD 702は、Basellにより販売されている従来のプロピレンホモポリマーである。
JP 707は、三井化学株式会社により販売されている、プロピレンとエチレンとの従来の現場製造の異相系耐衝撃性プロピレンコポリマーである。
現在、Innovene H35Z−02として識別されている、Accpro 9934Xは、有核、35MFR、高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーである。
D118は、The Dow Chemical Companyから入手できる有核高結晶質プロピレンホモポリマーの開発グレードである。このポリマーは、約41,000g/モルのMn、約183,000/モルのMw、および約4.5のMw/Mnを有する。
CDC−1は、剪断および過酸化物で35のメルトインデックスに粘性破壊された、成核剤を用いないバージョンのD118プロピレンホモポリマーである。
CDC−2は、別のバージョンのD118プロピレンホモポリマーであるが、このバージョンは、成核剤を用いて調製され、その後、35のMRFに粘性破壊された。
CDCグレードの物理的特性を試験することにより、核形成の効果を明らかに見ることができる。
エチレン/オクテン、エチレン/ブテンおよびエチレン/プロペンコポリマーをはじめとする、多数のEAOエラストマー耐衝撃性改質剤を、本発明の実施に用いるために利用できる。
ENR 7380は、その低いTgと、190℃および0.1ラジアン毎秒で測定される低いタンデルタと、その融点とHDTの間の10.3℃の差とのバランスのため、耐衝撃性改質のために好ましいEAOエラストマーである。
下で説明する組成物では、板状フィラーを伴わずにポリプロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィンを二軸スクリュー押出機で混合した。ポリマーは、30ポンド毎時の総合供給量で供給した。スクリューは、300rpmで回転させた。最初の供給ゾーンの後のバレルゾーンについて、ならびに移送およびダイについての温度は、200℃に設定した。ペレットは、Gala水中ペレタイザーで作製した。
耐衝撃性改質は、下の表6および7に示すように、結果としてポリプロピレンの曲げ弾性率もHDTも低下させる。すべての配合物は、70重量パーセントの選択ポリプロピレンおよび30重量パーセントの選択EAOを用いて調製したものであり、各重量パーセンテージは、そのポリプロピレンとEAOの合計重量に基づく。8000シリーズEngage(商標)エラストマーは、エチレンと1−オクテンとのコポリマーである。7000シリーズEngage(商標)エラストマーは、エチレンと1−ブテンとのコポリマーである。Engage(商標)8100は、約75,000g/モルのMn、約150,000g/モルのMw、および2.0のMw/Mnを有する。Engage(商標)8150は、約87,000g/モルのMn、約176,000g/モルのMw、および2.0のMw/Mnを有する。ENR(商標)7380は、約82,000g/モルのMn、約174,000g/モルのMw、および2.1のMw/Mnを有する。
表6のデータは、曲げ弾性率(1パーセントの割線弾性率)の減少パーセントが、このエラストマー群の中では有意には変わらないことを示している。下の表7に示すように、同様の挙動が、HDTの減少パーセントに関して見られる(プロピレンにかかわらず、およびエラストマーとは無関係に、HDTの約25%)。再度、70重量パーセントの選択ポリプロピレンと30重量パーセントの選択エラストマーとのニートのポリマーブレンドについての特性を示す。
板状フィラーの重要性は、それらの強化特性である。下の表8は、従来のポリプロピレングレード各々の曲げ弾性率に対する、10重量パーセントレベルでのタルクの添加の効果を示すものである。この表の第二部分は、3つの異なるタルクの10および20重量パーセントレベルが、ポリマーベースで30重量パーセントの様々なEAOグレードで耐衝撃性が改質されたランダムコポリマーポリプロピレンの曲げ弾性率をいかに増加させるかを示すものである。各場合、タルクの重量パーセントは、そのポリプロピレンとEAOとタルクとの合計重量に基づく。
当業者は、追加の添加剤、例えば、カラー濃縮物および他の添加剤濃縮物を補うように組成物(ポリプロピレン、EAOおよびフィラー成分のパーセンテージ)を配合する方法を知っているであろう。
タルクの個々のグレードの効果を研究するために、2つのグレードのポリプロピレン(ホモポリマーおよび耐衝撃性コポリマー)の耐衝撃性を8つの異なるグレードのEAOおよび3つの異なるグレードのタルクで改良した。ポリプロピレングレードは、35MFRホモポリマー、Basell Profax PD702、および35MFR耐衝撃性コポリマー、J707PT(異相系EPRまたはPER耐衝撃性ポリプロピレン、Grand Polymerが反応装置で作製し、販売しているもの)であった。
以前の研究で用いた条件下で二軸スクリュー押出機に選択ポリプロピレン、選択エラストマーおよび選択タルクを供給することにより、化合物を調製した。ポリプロピレンのエラストマーに対する比は、70重量パーセントのポリプロピレン対30重量パーセントのエラストマーに固定した。各重量パーセンテージは、そのポリプロピレンとそのEAOの合計重量に基づく。化合物をJ707PTから調製したとき、実際には、この実施の結果、最終化合物中に存在する2つのエラストマーが得られ、その第一のエラストマーは二相系ポリプロピレンコポリマーからのものであり、第二のエラストマーは、配合からのものであった。
押出機に供給したポリプロピレンのエチレンエラストマーに対する比は、70重量部対30重量部で一定に保った。供給するポリマーを調整し、タルク含量が目標量に達するようにタルクを増やした。従って、合計10重量パーセントのタルクを含有する配合物は、63重量パーセントのポリプロピレンおよび27重量パーセントのエラストマーおよび10重量パーセントのタルクを用いて調製した。同様に、20重量パーセントのタルクの配合物は、56重量パーセントの選択ポリプロピレングレード、24重量パーセントの選択エラストマーおよび20重量パーセントの選択タルクを含有した。
様々なレベルでの個々のタルクグレードへの応答を正規化する、この同じ情報を表現する別の方法は、タルクの充填パーセント当たりの曲げ弾性率の増加パーセントとして同じ情報を表現することである。この記述を無核曲げ弾性率効率係数と定義する。該係数は無次元である。該係数を下の表9に報告する。
HDTに対する強化用フィラーの効果に関して、同様の研究を行うことができる。従来のグレードのポリプロピレンおよびEAOのHDT間の差は比較的小さいので、下の表10に報告するように、耐衝撃性改質の効果は、高結晶質アイソタクティックホモポリマーポリプロピレングレードについて期待されるものより低い。
上の表9および10からわかるように、強化用フィラーは、HDT(ASTM D634、0.445MPa)および1パーセントの割線曲げ弾性率(ASTM D790)を増加させる点でのその効率についてのベンチマークとすることができる。これらの効率係数に基づいて、フィラー選択を比較して、PC/ABSなどの従来の樹脂のものと等価の特性を有するTPO組成物を調製することができる。上の表に報告した板状タルクグレードのうち、Cimpact 710が最良の特性バランスを与える。
上に報告したポリプロピレンのグレードは、有核ではなかった。TPO組成物とタルクの配合は、タルクの大きな表面積および不規則な形状のため、ポリプロピレンの核形成を生じさせることが知られている。従って、タルク添加からの恩恵の一部は、タルクの核形成効果である。販売されているような高結晶質アイソタクティックホモポリマーポリプロピレングレードの大部分は有核であって、それらの剛性(曲げ弾性率)およびHDTを強調するため、有核グレードと無核グレードの両方の性能を評価した。結果を下の表11に報告する。
この研究のために、本発明者らは、35のMFRを有する高結晶質ホモポリマーポリプロピレンの使用を選択した。第一に、このグレードを、成核剤を用いずに製造し、CDC0501と標識した。この材料を再び調製し、このときだけは、そのポリマーを粘性破壊する前に成核剤を添加した。この有核グレードをCDC0505と標識した。両方の場合、70重量パーセントのそれぞれの高結晶質ポリプロピレンおよび30重量パーセントのエチレン/1−ブテンコポリマー、ENR 7380を用いて耐衝撃性改質ブレンドを調製したが、その押出機にタルクは供給しなかった。後続の実験では、ポリプロピレン、エラストマーおよびタルクを適切な比率で二軸スクリュー押出機に供給することにより、各々の高結晶質ポリプロピレンを耐衝撃性改質、タルク充填化合物にした。20重量パーセントタルク含有組成物は、56重量パーセントのポリプロピレンと24重量パーセントのENR 7380と20重量パーセントのタルクの供給量を受けたものであった。30重量パーセントタルク含有組成物は、49重量パーセントのポリプロピレンと21重量パーセントのENR 7380と30重量パーセントのタルクの供給量を受けたものであった。最後に40重量パーセントタルク含有組成物は、42重量パーセントのポリプロピレンと18重量パーセントのENR 7380と40重量パーセントのタルクの供給量を受けたものであった。これらの特性を測定し、表11に報告した。
核形成の恩恵は、25.9度高いHDTおよびほぼ85,000psi高い1パーセントの割線弾性率を生じさせるニートプロピレンホモポリマーにおいてはっきりと見ることができる。これらの恩恵は、TPO組成物を製造するために全ポリマー添加物(ポリプロピレンおよびEAO)の30重量パーセントのENR 7380で耐衝撃性改質すると、減少する。曲げ弾性率の差は、30,000psi未満であり、HDTの差は、11℃未満である。TPO組成物にタルクを充填すると、核形成の利点は失われる。これらのデータにより、142057psiの曲げ弾性率および85.6℃のHDTを、強化用フィラーの強化効果を評価するためのベンチマークにすることができる。これは、高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーの大部分の一般的な市販グレードが、曲げ弾性率およびHDTの引き上げのためにすべて有核であるため、有用である。
上で明らかにした相関関係を用いて、より広範に利用できる有核高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマーに基づく標準的な配合物で代替の強化用板状フィラーをスクリーニングすることができる。ポリマーの配合は、70重量パーセントの有核高結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマー対30重量パーセントのEAOエラストマー耐衝撃性改質剤である。フィラー効率の次の比較には、Accpro 9934XポリプロピレンおよびENR 7380 EAOを使用した。試験した板状フィラーの幾つかのグレードとしては、表12に記載するような、カナダの供給業者から得た剥離(delaminated)カオリンクレーおよび板状タルクが挙げられる。
無核、フィラー非含有、耐衝撃性改質配合物についての曲げ弾性率として142057psi、および3の無核曲げ弾性率効率係数を用いると、20重量パーセントフィラー充填は、その曲げ弾性率を227,291psiにするはずである。同様に、1.5のHDT効率係数の本発明の要求を満たす強化用フィラーは、同時に、111.3℃のHDTを有する。JetFil板状タルクグレードは、これらの要求を満たすが、カオリングレードは満たさない。
上記の特定の実施形態により本発明をある程度詳細に記載したが、この詳細は、例示を主目的とするものである。後続の特許請求の範囲に記載するような本発明の精神および範囲を逸脱することなく、当業者は、多くの変更および変形を行うことができる。

Claims (22)

  1. 約100℃より高い熱変形温度(HDT)および約1930MPaより大きい曲げ弾性率を有するポリオレフィン組成物であって、
    A)約1930MPaより大きい曲げ弾性率および約100℃より高いHDTを有する、結晶質アイソタクティックプロピレンホモポリマー;
    B)約−30℃より低いTg、0.1ラジアン/秒で190℃で測定された約2より小さいタンデルタ、示差走査熱量計によって測定されたエチレン/α−オレフィン共重合体のピーク融解温度以上のHDTを有する、エチレン/α−オレフィン共重合体;および
    C)板状フィラー
    を含み、ホモポリマー:共重合体(A:B)の重量比が、約9:1と約6:4との間である、前記組成物。
  2. 前記プロピレンホモポリマーが、2070MPaより大きい曲げ弾性率および110℃より高いHDTを有する、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記プロピレンホモポリマーが、2210MPaより大きい曲げ弾性率および120℃より高いHDTを有する、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記エチレン/α−オレフィン共重合体のα−オレフィンが、C3〜C20α−オレフィンである、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記エチレン/α−オレフィン共重合体のα−オレフィンが、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセンおよび1−オクテンから成る群より選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. 前記フィラーが、板状タルクである、請求項1に記載の組成物。
  7. 前記組成物が、3またはそれ以上の曲げ弾性率効率係数および1.5またはそれ以上のHDT効率係数を有するように、十分な量の前記フィラーを含む、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記エチレン/α−オレフィン共重合体が、−40℃より低いTgを有する、請求項4に記載の組成物。
  9. 前記エチレン/α−オレフィン共重合体のHDTと融点Tmとの差が、少なくとも4である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記エチレン/α−オレフィン共重合体のHDTと融点Tmとの差が、少なくとも8である、請求項8に記載の組成物。
  11. 前記エチレン/α−オレフィン共重合体の190℃および0.10ラジアン/秒で測定されたタンデルタが、2またはそれ以下である、請求項8に記載の組成物。
  12. 衝撃性改質剤の190℃および0.10ラジアン/秒で測定されたタンデルタが、1.8またはそれ以下である、請求項8に記載の組成物。
  13. 前記組成物の全重量に基づき30重量パーセントのタルクを含む、請求項8に記載の組成物。
  14. コンピュータ部品、建築または建設材料、家庭用電化製品、容器、家具の一部、履物および玩具から成る群より選択される、請求項1の組成物から形成された少なくとも1つの構成要素を含む成形品。
  15. コンピュータ部品である、請求項14に記載の成形品。
  16. 建築または建設材料である、請求項14に記載の成形品。
  17. 顔料、難燃剤、引掻きおよび傷防止剤ならびにこれらの組み合わせから成る群より選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  18. 前記組成物が、顔料、難燃剤、引掻きおよび傷防止剤ならびにこれらの組み合わせから成る群より選択される少なくとも1つの添加剤をさらに含む、請求項14に記載の成形品。
  19. 前記ポリプロピレンホモポリマーと前記エチレン/α−オレフィン共重合体とを別の反応装置で重合させること、およびその後、前記ポリプロピレンホモポリマーと前記エチレン/α−オレフィン共重合体とを板状フィラーと共に混合することを含む、請求項1の組成物の製造方法。
  20. 「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体とフィラーの合計重量」に基づくフィラーの重量パーセントが、「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量」に基づくエチレン/α−オレフィン共重合体の重量パーセントより大きい、請求項1に記載の組成物。
  21. 1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  22. 「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体と1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体とフィラーの合計重量」に基づくフィラーの重量パーセントが、「プロピレンホモポリマーとエチレン/α−オレフィン共重合体と1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体の合計重量」に基づくエチレン/α−オレフィン共重合体および1つまたはそれ以上の他の異なるエチレン/α−オレフィン共重合体の重量パーセントより大きい、請求項21に記載の組成物。
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