JP2008537051A - 燃料消費量を通じて制御される自動車 - Google Patents

Abstract

燃料消費量の実際値を記録する測定機器を備えるエンジン動力自動車であって、燃料消費量の設定値が事前設定され、記録された実際値がエンジン出力の調整の制御に使用されることを特徴とする。

Description

現代の自動車（乗用車、重量物運搬車）では、走行中の瞬間燃料消費量を記録し、それをアナログ又はデジタル式に表示することが知られている。燃料消費量のレベルは、自動車のエンジン出力だけでなく、個人の運転技術及び道路状況にも依存する。都市交通で高速で連続的に制動及び加速すると燃料消費量が増える。こうした表示により、運転者が燃料消費量を監視し、それによって燃料消費量が低下するように自分の運転技術を適応させることができる。しかし、加速ペダルの操作又はより好ましいギアの選択によって燃料消費量を制御下に置くには、表示を常時監視する必要がある。

従来技術では、自動車の速度の制御に使用される電子的制御装置を自動車に取り付けることもまた周知である。この速度制御装置はテンポマットとして知られている。この場合、特定速度が設定値として事前設定され、エンジン設定によって調整され維持される。所与のエンジン設定で、運転者は運転中に加速ペダルを操作する必要なく、一定速度で所望の距離を走行することができる。特別の交通状況（たとえば渋滞又は都市交通）のために制動又は加速が必要な場合は、ブレーキ又はクラッチペダルの操作によって事前設定されたエンジン設定を解除することができる。テンポマットを使用する上での欠点は、たとえば一連の道路の起伏の作用としての燃料消費量レベルには注目していないという事実にある。

本発明の目的は、燃料消費量を低減するため、エンジン出力を調整する特別の手段を取ることによって自動車の燃料消費量をより節約することである。

この目的は、本発明によれば、燃料消費量の設定値を事前設定し、測定値をエンジン制御に使用することによって達成される。
この場合、燃料消費量の特定の値が設定値として事前設定され、エンジン設定によって調整され維持される。設定値の維持は、燃料消費量の実際値が測定され、エンジン制御に送られることによって行われる。次いで、測定された実際値が設定値と比較され、消費量の値が事前設定された設定値と一致するように、エンジン速度又は出力が適切な起動コマンドによって変更される。本発明による自動車では、従来技術の燃料消費量の表示とは対照的に、燃料消費量が設定値として事前設定され、自動的に燃料が節約されることになる。これによって、運転者は燃料消費量に注意を払う必要なく、運転により集中することができるようになる。

燃料消費量調整器の操作方法は速度制御ユニット（たとえばテンポマット）のそれと同様である。相違点は、超えてはならない速度の代わりに燃料消費量が設定値として入力される点である。本発明による制御ループの構成の実現には、その構成はテンポマットの一部を拡張して採用及び使用することで可能となり、単に制御信号が異なる手段、すなわち燃料消費量、から得られるだけなので、なんら困難はない。この方法で達せられる燃料節約は個人の燃料費の低減だけでなく、我々の環境資源の保存にも貢献する。
さらに、２つの制御システム―燃料消費量調整器及び速度制御ユニット（テンポマット）―が両方の構成要素―エンジンの燃料消費量及び速度の調整―がエンジンの同じアクチュエータに作用するように組合せとして共に連結される。燃料消費量の事前設定最大閾値を超えない限り、テンポマットを介して調整された速度を維持することができる。すなわち、この制御ループでは、燃料消費量信号が最優先される。したがって、速度による制御は、燃料消費量の設定値を超えない場合にのみ行われる。利点としては、経済的な走行を確保するためには、全てのデータ及びサポート回路があって、これらを連結するだけでよいということである。

さらに、たとえば危険な交通状況を改善するため、燃料消費量の事前設定された設定値で加速が可能であり、アクセル又はブレーキ・ペダルの作動によって操作されたエンジン制御を解除することができる。
他の実施形態では、必要に応じて従来式に自動車を操作するために手動の解除が行われる。
本発明の有利なさらなる改良においては、様々な値の燃料消費量の複数の設定値が提供される。
具体的には、ここでの教示の結果、燃料消費量の設定値の設定の際に、変化する道路状況（都心部、全国横断道路及び高速道路）を考慮した制御手段を提供することができる。都心部での燃料消費量は連続的な制動又は加速の結果として、一定速度で運転することのできる無料の全国横断道路よりも高くなることが知られている。したがって、３つの異なる道路状況（都心部、全国横断道路及び高速道路）を燃料消費量調整器に対して手動で調整可能にすることが望ましい。

また、燃料消費量の設定をナビゲーション・システムを介して自動的に行うことができる。それによって、燃料消費量調整器が自動的かつ自律的に応答することができるようになる。たとえば高速道路から都市内へ車を運転する場合、燃料消費量の設定閾値が自動的に引き上げられる。本発明で得られる利点は、燃料調整器が道路交通状況に自動的に適応することである。

本発明のさらなる詳細、特徴及び利点は、以下の記述部分から得ることができ、そこでは本発明の２つの例示的な実施形態が図面を参照して説明されている。
回路ブロック図としての第１の図面（図１）で示した制御ループは３つの測定要素から成る。第１の測定要素は燃料消費量調整器（１）である。この図では、燃料消費量の設定値が事前設定され、測定された実際値が供給される。それによって得られた制御パラメータはアクチュエータ（２）に作用して、エンジン出力（３）が調整される。同時に、燃料消費量の実際値が特定のサンプリング・レートで測定され、エンジン（３）から調整器（１）に転送される。次いで、燃料消費量調整器が測定された実際値を設定値と比較し、エンジン速度又はエンジン出力が（１）のアクチュエータ（２）への作用によって変更され、実際値を事前設定値に一致させる。その後、決定された速度がアクチュエータ（２）を介してエンジン（３）に事前設定される。エンジン（３）は事前設定された速度で稼動し、燃料消費量の実際値がサンプリング・レートで測定され、燃料消費量調整器（１）に送られる。ここで、実際値を設定値と比較しその後にそれらを一致させることによって、このプロセスが繰り返される。

やはり回路ブロック図として示した第２の図面（図２）では、図１で示した制御ループにさらなる測定要素が補足されている。測定要素（４）はテンポマットである。この制御ループでは、２つの設定値―燃料消費量Ｓ１及び速度Ｓ２―が事前に決定され、Ｓ１はＳ２に優先する。事前設定された設定値がアクチュエータ（２）を介してエンジン（３）に転送され、そこでそれら設定値が実装される。同時に、２つの実際値―ガソリン消費量Ｉ１及び速度Ｉ２がサンプリング・レートで測定され、対応する調整器（Ｉ１は（１）に及びＩ２は（２）に）に送られる。図１で記載したように、実際値が設定値と比較され、エンジン速度の調整によって設定値に適合される。設定値Ｓ１を超えない限り、設定値Ｓ２は変更されないままである。たとえば道路状況（勾配、様々な強さの向かい風）によって設定値Ｓ１を超えると即座に、設定値Ｓ２を解除し、又は異なる値に設定することができる。

したがって、その結果、燃料消費量調整器を速度制御ユニットと組み合わせて使用することができ、燃料消費量を効率よく低減し、ガソリン消費量によって速度設定を調整することができる。また、燃料消費量調整器の操作モードでは、燃料の節約に役立つ、変化する道路状況（都心部、全国横断道路、及び高速道路）が考慮される。目的である燃料節約は、経済的かつ環境に優しい運転の両方につながる。

本発明で提案される制御ループを回路ブロック図として示すものである。 本発明により提案される制御ループをテンポマットとの相互作用において示すものである。

Claims (8)

1. 燃料消費量の実際値を記録する測定機器を備えるエンジン動力自動車であって、
   燃料消費量の設定値が事前設定され、前記記録された実際値がエンジン出力の調整の制御に使用されることを特徴とするエンジン動力自動車。
2. 前記制御が速度制御システムとの組合せで行われ、燃料消費量の前記事前設定値が速度の調整された設定値に優先することを特徴とする、請求項１記載の自動車。
3. 前記エンジン制御の解除がガス・ペダル及び／又はブレーキ・ペダルの作動によって行われることを特徴とする、請求項１又は２記載の自動車。
4. 前記エンジン制御の解除が手動で行われることを特徴とする、前記各請求項のいずれか一に記載の自動車。
5. 燃料消費量の前記設定値が手動で調整されることを特徴とする、前記各請求項のいずれか一に記載の自動車。
6. 燃料消費量の様々な設定値を調整することができることを特徴とする、前記各請求項のいずれか一に記載の自動車。
7. 燃料消費量の３つの異なる設定値を道路状況（都心部、全国横断道路及び高速道路）に応じて調整することができることを特徴とする、前記各請求項のいずれか一に記載の自動車。
8. 燃料消費量の変化する設定値の前記調整がナビゲーション・システムの支援により自動的に行われることを特徴とする、請求項７記載の自動車。

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