JP2008310539A - Icチップ除去構造を有するicタグと抽選券付きicタグ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明のICチップ除去構造を有するICタグ1は、ベースフィルム11にダイポールアンテナを形成し、該アンテナにICチップ3を装着した面が表面保護シート5で被覆され、ベースフィルム11の背面に粘着剤層7と剥離紙12を有する非接触ICタグにおいて、非接触ICタグを物品に貼着して目的の使用を終了した後にICタグを無効化するために、ICチップと左右のダイポールアンテナの一部を含む領域を物品面から除去する2本のミシン目線4l,4rがダイポールアンテナの長さ方向に直交しまたは斜行するように、ベースフィルム11の一端から他端方向に形成されていることを特徴とする。抽選券付きICタグは、除去域10に文字表示がされるようにしたものである。
【選択図】 図2
Description
また、ICチップ部分を除去することに伴い、当該剥離して除去した部分を利用して抽選券機能を持たせることをも目的とするものである。
従って、本発明の利用分野は非接触ICタグの製造や利用の分野に関する。
しかし、非接触ICタグは記憶した情報がICチップのメモリに記録されているので、ICタグが使用目的を果たした後であっても、物品に付されている限り、第三者が当該情報を読み取りするのを効果的に防止することができない。特に、非接触読み取りは本人が気が付かない間に読み取りされてしまうので、その過程を知ることもできず、いつの間にか漏洩した情報が悪用され被害を蒙ることも考えられる。このような状態を放置すれば、個人情報保護、プライバシー侵害の観点から社会的にも問題となる。
また、非接触ICタグを抽選券に利用した先行技術は特に検出されないが、非接触ICタグを使用した籤及び籤引き抽選システムとして、特許文献4がある。
図1は、ICチップ除去構造を有するICタグの例を示す概略平面図、図2は、粘着剤層を有するICタグの断面図、図3は、背面保護シートを有するICタグの断面図、図4は、抽選券付きICタグの第1実施形態を示す図、図5は、同第2実施形態を示す図、図6は、同第3実施形態を示す図、である。
図1の場合、半波長ダイポールアンテナ2が、ベースフィルム11面に形成され、左右のアンテナ2L,2Rの間(給電部)にICチップ3が装着されている。近年のICチップ3は微小化(1辺が0.2mm〜2.0mm程度の方形状)しているので、実際には、図1ほど大きな形状には現れない。アンテナ形状は折り畳み形状にされているが、この形状に限られるものではない。また、1波長ループアンテナであってもよいものである。
通常、UHF帯用非接触ICタグ1の1単位は、長さ10cm、幅25mm〜40mm程度の大きさ(基材サイズ)に製造される。アンテナの長さは電波の波長に関連するので、マイクロ波帯の場合は、より短縮された形状のアンテナになる。
図3(A)は、ミシン目線4l,4rを背面保護シート8まで貫通させた例である。この形態ではミシン目線4l,4rを、図1(A)のように、ベースフィルム11の長辺の一端から対向する他端に通じるように入れた場合、除去域10を取り去れば、3片に分離してしまうことになる。ただし、読み取り防止の目的は達成できる。
図3(A)の形態では、除去域10に当初から見えないように文字表示をすることができないので、抽選券付きICタグの用途には不向きと考えられる。
図4は、抽選券付きICタグの第1実施形態を示す図である。図4(A)は断面状態であり、図4(B)の円内は除去部10を剥離して文字表示部17を拡大して図示した状態である。第1実施形態では、図2(A)の構成の第1形態のICタグ1において、除去域10であってベースフィルム11の粘着剤層7側面に、隠蔽印刷15aと「当たり」等の文字印刷15bからなる印刷部15を設けることができる。あるいは、当該文字印刷のされた小片のラベル(不図示)をベースシート11に貼り付けする方法でもよい。文字印刷の表示内容は抽選券付きICタグ1の表面保護シート5側からは当然のことながら視認できないようにする。
第2実施形態では、図2(B)の第1形態のICタグの構成において、除去域10であってベースフィルム11の粘着剤層7側面の離型層9を文字パターン状に印刷する。そして離型層9の下面(粘着剤層7側)に隠蔽印刷16をさらに行う。
抽選券付きICタグを物品から剥離した際に、離型層9の文字パターン部分は、粘着剤層7側に残り、文字パターンでない部分は除去域10側に残ることになる。従って、離型層9の文字パターンが抜き文字であれば、「当たり」等の文字が除去域10側に残り、袋文字状であれば反対の現象になる。図5(B)は、離型層9の文字パターン部分が抜けて除去域10側に「当たり」の抜き文字が現れた例である。第2実施形態では、隠蔽印刷16があるので、剥離紙12を剥離しても文字形状は視認できない。
第3実施形態では、図3(B)の構成の第2形態のICタグにおいて、除去域10であってベースフィルム11の粘着剤層7側面の離型層9を文字パターン状に印刷する。そして離型層9の下面(粘着剤層7側)に隠蔽印刷16をさらに行う。
図5の場合と同様に、抽選券付きICタグを物品から剥離した際に、離型層9の文字パターン部分は、粘着剤層7側に残り、文字パターンでない部分は除去域10側に残ることになる。図6(B)は、離型層9の抜き文字パターン部分が除去域10側に「当たり」の文字形状として現れた例である。第3実施形態の場合も、隠蔽印刷16と背面保護シート8があるので文字形状は視認できない。
(1)ベースフィルム
プラスチックフィルムを幅広く各種のものを使用でき、以下に挙げる単独フィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、等である。
上質紙やコート紙、合成紙等を使用できるほか、ベースフィルムに使用する各種プラスチックフィルムを使用できる。
紙基材に低接触角の薬剤(通常、シリコーン)を塗布して低剥離強度を実現した材料が使用される。紙基材には、上質紙やクラフト紙、グラシン紙、パーチメント紙、スーパーカレンダード紙、等が使用され、これらに直接シリコーンコートするか、ポリエチレンコート、クレー・バインダーコートした後、シリコーンコートして使用されるものが多い。
本明細書で接着剤という場合は、溶剤型や重合型、紫外線硬化型、エマルジョン型、熱溶融型等の各種のものをいい、いわゆる粘着剤型のものも含むものとする。いずれであっても、双方の材料間を接着すれば目的を達成するからである。
また、本明細書で粘着剤という場合は、徐々に粘度が顕著に上昇することなく、いつまでも中間的なタック状態を保つものをいうものとする。接着剤、粘着剤の樹脂組成物としては、天然ゴム系、ニトリルゴム系、エポキシ樹脂系、酢酸ビニルエマルジョン系、ポリエステル系、アクリル系、アクリル酸エステル共重合体系、ポリビニルアルコール系、フェノール樹脂系、等の各種材料を使用できる。
また、抽選券付きICタグでは、さらに隠蔽印刷や文字印刷の工程が必要になる。
次いで、左右のダイポールアンテナ2L,2Rの間にICチップ3を装着する。
最後に、ミシン目線4l,4r,4tを形成する。ミシン目線はロータリダイカッター等を用いて深さを調製して形成することができる。
2 ダイポールアンテナ
3 ICチップ
4l,4r,4t ミシン目線
5 表面保護シート
6a,6b 接着剤層
7 粘着剤層
8 背面保護シート
9 離型層
10 除去域
11 ベースフィルム
12 剥離紙
15 印刷部
16 隠蔽印刷
Claims (11)
- ベースフィルムにダイポールアンテナを形成し、アンテナにICチップを装着した該アンテナ面が表面保護シートで被覆され、ベースフィルムの背面に粘着剤層と剥離紙を有する非接触ICタグにおいて、非接触ICタグを物品に貼着して目的の使用を終了した後にICタグを無効化するために、ICチップと左右のダイポールアンテナの一部を含む領域を物品面から除去する2本のミシン目線がダイポールアンテナの長さ方向に直交しまたは斜行するように、ベースフィルムの一端から他端方向に形成されていることを特徴とするICチップ除去構造を有するICタグ。
- ベースフィルムの2本のミシン目線で囲まれた除去域の粘着剤層に接する面には離型層が形成されていることを特徴とする請求項1記載のICチップ除去構造を有するICタグ。
- ベースフィルムにダイポールアンテナを形成し、アンテナにICチップを装着した該アンテナ面が表面保護シートで被覆され、ベースフィルムの下面も接着剤層を介して背面保護シートで被覆されている非接触ICタグにおいて、非接触ICタグを物品に添付して目的の使用を終了した後にICタグを無効化するために、ICチップと左右のダイポールアンテナの一部を含む領域を除去する2本のミシン目線がダイポールアンテナの長さ方向に直交しまたは斜行するように、ベースフィルムの一端から他端方向に形成されていることを特徴とするICチップ除去構造を有するICタグ。
- ベースフィルムの2本のミシン目線で囲まれた除去域の接着剤層が背面の保護シートに接する面には離型層が形成されていることを特徴とする請求項3記載のICチップ除去構造を有するICタグ。
- ベースフィルムの2本のミシン目線で囲まれた除去域が完全には分離しないように、ミシン目線がベースフィルムの他端に達しないように形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項記載のICチップ除去構造を有するICタグ。
- ベースフィルムの2本のミシン目線で囲まれた除去域を部分的に分離するように、ミシン目線が「コ」の字状または「U」の字状に形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項記載のICチップ除去構造を有するICタグ。
- ベースフィルムにダイポールアンテナを形成し、アンテナにICチップを装着した該アンテナ面が表面保護シートで被覆され、ベースフィルムの背面に粘着剤層と剥離紙を有する非接触ICタグにおいて、非接触ICタグを物品に貼着して目的の使用を終了した後にICタグを無効化すると同時に抽選結果を表示するために、ICチップと左右のダイポールアンテナの一部を含む領域を物品面から除去する2本のミシン目線がダイポールアンテナの長さ方向に直交しまたは斜行するように、ベースフィルムの一端から他端方向に形成され、かつベースフィルムの除去域の粘着剤層に接する面には文字表示がされていることを特徴とする抽選券付きICタグ。
- ベースフィルムにダイポールアンテナを形成し、アンテナにICチップを装着した該アンテナ面が表面保護シートで被覆され、ベースフィルムの背面に粘着剤層と剥離紙を有する非接触ICタグにおいて、非接触ICタグを物品に貼着して目的の使用を終了した後にICタグを無効化すると同時に抽選結果を表示するために、ICチップと左右のダイポールアンテナの一部を含む領域を物品面から除去する2本のミシン目線がダイポールアンテナの長さ方向に直交しまたは斜行するように、ベースフィルムの一端から他端方向に形成され、かつベースフィルムの除去域の粘着剤層に接する面には離型層と着色層が形成され、当該離型層の形状により着色層が転移して文字表示がされることを特徴とする抽選券付きICタグ。
- ベースフィルムにダイポールアンテナを形成し、アンテナにICチップを装着した該アンテナ面が表面保護シートで被覆され、ベースフィルムの背面も接着剤層を介して背面保護シートで被覆されている非接触ICタグにおいて、非接触ICタグを物品に添付して目的の使用を終了した後にICタグを無効化すると同時に抽選結果を表示するために、ICチップと左右のダイポールアンテナの一部を含む領域を除去する2本のミシン目線がダイポールアンテナの長さ方向に直交しまたは斜行するように、ベースフィルムの一端から他端方向に形成され、かつベースフィルムの除去域の接着剤層が保護シートに接する面には離型層と着色層が形成され、当該離型層の形状により着色層が転移して文字表示がされることを特徴とする抽選券付きICタグ。
- ベースフィルムの2本のミシン目線で囲まれた除去域が完全には分離しないように、ミシン目線がベースフィルムの他端に達しないように形成されていることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1の請求項記載の抽選券付きICタグ。
- ベースフィルムの2本のミシン目線で囲まれた除去域が部分的に分離するように、ミシン目線が「コ」の字状または「U」の字状に形成されていることを特徴とする請求項7ないし請求項9のいずれか1の請求項記載の抽選券付きICタグ。
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