JP2006301828A - 無効化可能非接触icタグ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 本発明の無効化可能非接触ICタグ1は、ベースフィルム11に形成されたアンテナパターン2に非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップ3が結合され、さらに前記ベースフィルム11のアンテナパターン2がプラスチックフィルム又は紙基材4で被覆された構造を有する非接触ICタグ1において、当該非接触ICタグ1にはアンテナパターン2の少なくとも一部を横断する破線状の切断部6が形成されていて、当該破線状の切断部6により非接触ICタグを2片1a,1bに分断し、当該分断により当該非接触ICタグの読み取りを無効にできることを特徴とする。非接触ICタグの切断部6にかかる部分にバーコードまたはまたはその他の光学読み取り可能なコードが設けられていることが好ましい。
【選択図】 図1
Description
本発明の非接触ICタグは、通常の非接触ICタグとして用いられるが、特に個人情報保護や機密管理の目的として好適に利用できるものである。
本発明の技術分野は非接触ICタグの製造や利用に関し、主要な利用分野は、運送や流通、販売管理、工場工程管理、商品の配送や荷物の取り扱いの分野であり、具体的な用途としては荷札、ラベル、伝票、チケット類、となる。
しかし、非接触型ICタグは記憶した情報がICチップのメモリに蓄積されているので、第三者が当該情報を故意に読み取りしようとすれば、それを効果的に防止する方法はない。特に、非接触読み取りは本人が意識しない間に読み取りされてしまうので、その過程も知ることができず、いつの間にか漏洩した情報が悪用されて蒙る弊害は多大なものとなる。このような状況を放置すれば、個人情報保護、プライバシー侵害の観点から社会的に大きな問題となる。
また、ICチップを破壊してしまう場合も資源の再利用の観点からは問題がある。
以上のように構成する場合には、分断前においてはアンテナパターンを切断しないか完全には切断しないので、通信機能を損なう問題を生じない。
請求項2記載の無効化可能非接触ICタグでは、上記破線状の切断部を跨ぐ形状で、バーコードまたはその他の光学読み取り可能なコードが設けられているので、切断部で分断した後の双方の非接触ICタグ片から当該コード情報を読み取りすることができる。
したがって、ICチップが無いICタグの一方側片からも、例えばバーコード情報を読み取りできる。
本発明の無効化可能非接触ICタグ1は、図1(A)のようにベースフィルム11にアンテナパターン2を形成し、アンテナパターン2の両端部2a,2bにICチップ3を装着している。アンテナパターン2は図のようにコイル状のものとする。
図中、符号7を付した部材はコイルの一端をベースフィルム11の背面を通して端部2aに導く導通回路である。ICチップ3は、通常のように非接触通信機能部と制御部および情報記憶のためのメモリを備えるものである。以上の構成は、通常の非接触ICタグと同様のことである。
この破線状の切断部6に沿って切り離しし、非接触ICタグ1を分断すれば、ICチップ3のパッド間は導通しないので非接触通信は不可能となる。分断後のICタグは、ICチップ3とアンテナパターン2の一部が残る側の分断片1aとアンテナパターン2の大半が残る分断片1bに分離される。
破線状の切断部6は、カット部6cがベースフィルム11、およびプラスチックフィルム又は紙基材4を貫通するように形成されるが、接続部を残して破線状に接続する、いわゆるミシン目線のものである。
図4は、他の光学読み取り可能コードを有する例を示す図である。OCR用文字や磁気インキ文字では、1列の文字を切断部6から分断した2片から同一情報を読み取りするのは困難なので、図4のように、切断部6の両側に同一の文字列C1,C2を2列印字することになる。バーコード8の場合も2列記録しても良いが、情報の共通性の信頼度を高める意味からは、1列のバーコードを切断部6を横断するように記録するのが好ましい。
なお、バーコードは赤外線読み取りバーコードであってもよい。
顧客は商品を購入した際は、大サイズの分断片1bを受け取るが、この分断片1bには非接触ICタグは付いてないので、商品情報等を盗用されることはない。購入製品に欠陥があって返品するような場合は、バーコード8から商品アイテム等のコードを読み取りできるので、店舗側でも間違った商品の返品を受け取るような問題を生じない。
まず、ベースフィルム11にアンテナパターン2をフォトエッチングや印刷等の工程で製造する。フォトエッチングの場合は、ベースフィルム11にアルミ又は銅箔をラミネートした基材を使用する。アンテナパターン2のコイル線幅は、通常0.2mmから1.0mm程度の範囲に形成する。次に当該アンテナパターン2に両端部にICチップ3を接合する。ICチップ3を接合したベースフィルム11のアンテナパターン面にプラスチックフィルムまたは紙基材からなる被覆材をラミネートする。
(1)ベースフィルム
プラスチックフィルムを幅広く各種のものを使用でき、以下に挙げる単独フィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、等である。
プラスチックフィルムや紙基材を幅広く各種のものを使用できる。プラスチックフィルムとしては、上記に挙げたものを使用でき、紙基材としては以下のもの等を使用できる。表面にプリンター印字をする場合は、上質紙、コート紙等の紙基材が特に好ましい。
上質紙、コート紙、クラフト紙、グラシン紙、合成紙、ラテックスやメラミン含浸紙。
本明細書で接着剤という場合は、溶剤型や重合型、紫外線硬化型、エマルジョン型、熱溶融型等の各種のものをいい、いわゆる粘着剤型のものをも含むものとする。いずれであっても、双方の材料間を接着すれば目的を達成できるからである。
また、本明細書で粘着剤という場合は、徐々に粘度が顕著に上昇することなく、いつまでも中間的なタック状態を保つものをいうものとする。
接着剤、粘着剤の樹脂組成物としては、天然ゴム系、ニトリルゴム系、エポキシ樹脂系、酢酸ビニルエマルジョン系、アクリル系、アクリル酸エステル共重合体系、ポリビニルアルコール系、フェノール樹脂系、等の各種材料を使用できる。
ICタグのベースフィルム11として、厚み38μmの透明2軸延伸ポリエステルフィルムに25μm厚のアルミニュウム箔をドライラミネートした基材を使用し、これに感光性レジストを塗布した後、図1のようなアンテナパターンを有するフォトマスクを露光して感光させた。露光現像後、フォトエッチングしてアンテナパターン2を有するインレットベースフィルムが完成した。なお、アンテナパターン2は外形が、45mm×76mmの大きさであって、コイルの線幅が0.8mm、コイルの線間間隔が0.4mm、ターン数6となるようにした。
次に、バーコードラベルプリンタを用いて、商品アイテムコード等をバーコード(13桁標準タイプ)に印字した。
これに実施例1と同一のICチップを同一条件で装着し、ポリエステル系ホットメルト接着剤を介し、厚み40μmの表面基材(コート紙)4を熱プレスして非接触ICタグ1を完成した。
次に、バーコードラベルプリンタを用いて、商品アイテムコード等をバーコード(13桁標準タイプ)に印字した。
2 アンテナパターン
3 ICチップ
4 プラスチックフィルム又は紙基材
5 接着剤層
6 破線状の切断部
7 導通回路
8 バーコード
11 ベースフィルム
Claims (5)
- ベースフィルムに形成されたアンテナパターンに非接触通信機能部、制御部およびメモリを備えるICチップが結合され、さらに前記ベースフィルムのアンテナパターンがプラスチックフィルム又は紙基材で被覆された構造を有する非接触ICタグにおいて、当該非接触ICタグにはアンテナパターンの少なくとも一部を横断する破線状の切断部が形成されていて、当該破線状の切断部により非接触ICタグを2片に分断し、当該分断により当該非接触ICタグの読み取りを無効にできることを特徴とする無効化可能非接触ICタグ。
- 前記プラスチックフィルム又は紙基材の表面には、前記破線状の切断部を跨ぐ形状で、バーコードまたはその他の光学読み取り可能なコードが設けられていて、切断部で分断した後の双方の非接触ICタグ片から共通の当該コード情報が読み取り可能にされていることを特徴とする請求項1記載の無効化可能非接触ICタグ。
- 破線状の切断部がカット部と接続部からなるミシン目からなり、当該1のカット部の長さが、アンテナパターンの1のコイル線幅の3分の1未満の長さで、接続部が3分の2以上の長さであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の無効化可能非接触ICタグ。
- 破線状の切断部がアンテナパターンのコイル線を跨ぐ部分では接続部となり、分断前においてはアンテナパターンを損傷しないようにされていることを特徴とする請求項1または請求項2記載の無効化可能非接触ICタグ。
- 分断される非接触ICタグの一方側の片が、元の非接触ICタグの大きさの3分の1以下の大きさであることを特徴とする請求項1または請求項2記載の無効化可能非接触ICタグ。
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