JP4797469B2 - 商品タグ発行機 - Google Patents
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Description
本発明の技術分野は商品タグ発行機の製造や利用に関し、主要な利用分野は、商品や製品の流通、販売、配送や荷物の取り扱いの分野であり、商品タグの具体的な用途としては値札、下げ札、タグ、ラベル、伝票、チケット類、となる。
しかし、商品等に付するタグ、ラベル等には従来からバーコードやその他の光学読み取り可能なコードが使用されてきたので、認識または識別媒体を非接触ICタグだけにして切り替える場合は視覚でも確認できる固定情報がなくなってしまうことから、業務に不都合を生じる場合がある。したがって、現状では非接触ICタグに加えてバーコード等も表示することが、従来の光学的な読み取り装置も併用でき、また、電子的記録もできることから便利であり、当面は両者を包含するタグ、ラベル形態が採用される方向である。
なお、ここで、非接触ICタグとは、ICチップとアンテナを組み込みしたタグで、記憶と非接触通信機能を有する無線タグのことをいう。近年では、記憶以外の演算機能を行うものも出現しており、データキャリアとも呼ばれている。
図7は、そのような商品タグの従来例を示す図である。図7(A)は、長方形の吊り下げラベル1jであって、バーコード4や定価5a、商品提供者名5b等の必要な印字を行って商品タグとして発行されている。バーコード4の上側の空白部(破線で囲む方形域)には非接触ICタグ3が両面の紙間に保持されているが、外観からは通常見えないようにされている。そこで盗聴等に対する個人情報保護の観点から、「このタグにはICチップが内蔵されています」という表示5cをすることも義務付けられている。
また、非接触ICタグ入りラベルに印字する場合は、紙間にある非接触ICタグの回路により紙面にある程度の凹凸が生じるので、印字領域が制限されたり、敢えて回路部に印字すると印字が不鮮明になる問題もあった。
この白紙状態の紙片にバーコードや必要な印字が行われ、非接触ICタグが貼り付けされる前の状態のラベルを、一般に「ブランドタグ」と呼んでいる。本願では完成品である商品タグになるまでを「ブランドタグ」と呼ぶこととする。
そこで、本発明は紙片のみからなるラベルにバーコード等を印字し、次いで非接触ICタグラベルを貼り付けする工程を連続的に行う発行機の実現を目的とするものである。
このようなラベル発行装置の先行文献として、特許文献1があるが本願の構成とは相違する点がある。
また、ブランドタグ発行部のラベル印字部とICタグラベル発行貼り付け部のエンコード部が、同一の制御装置により制御され、共通するデータが供給される、ようにすればバーコードとICタグのエンコードデータの不整合を生じることがない。
本発明の商品タグ発行機(請求項2)は、バーコード印字がされたブランドタグの製作、非接触ICタグへのエンコードと非接触ICタグラベルの貼着、ブランドタグの折り畳み接着、までの工程を人手を介さずに行うので、非接触ICタグ付き商品タグを効率的に発行することができる。
図1は、本発明の商品タグ発行機の第1の例を示すブロック図、図2は、同第2の例を示すブロック図、図3は、同第1の例の大略外観図、図4は、ラベル折り畳み接着部の構成例を示す断面図、図5は、商品タグに使用する非接触ICタグラベルの例を示す図、図6は、本発明の商品タグ発行機で製造される商品タグの形態を示す図、図7は、商品タグの従来例を示す図、である。
図1のように商品タグ発行機10は、ブランドタグ発行部11とICタグラベル発行貼り付け部12を主要な構成とする。通常、これらを統括制御する制御部13を有する。
ブランドタグ発行部11は、ラベル用紙供給部111と、バーコード等を印字するラベル印字部112と、ラベルカット部113とを有し、ICタグラベル発行貼り付け部12は、非接触ICタグラベルを供給するICタグラベル供給部121と、供給される非接触ICタグラベルを読み取りしまたはエンコードする読み取りエンコード部122と、非接触ICタグラベルを前記ブランドタグに対して貼り付けを行う貼り付け部123と、を有している。必須の構成ではないが、ブランドタグ発行部11とICタグラベル発行貼り付け部12との間に、ブランドタグ反転部151とバーコードリーダ152のいずれかまたは双方を有していてもよい。これらも制御部13により制御される。
ラベル用紙6は連続紙が供給される状態を図示しているが、連続紙でなく、あらかじめ所定の大きさと長さに切断した枚葉紙(ラベル)を供給するものであってもよい。
ラベル印字部112と、ラベルカット部113の処理を経過したラベル用紙6には、前記した図7のように所定のバーコード4と商品の定価5aと商品提供会社名(ブランド)5b、等が印字され、ひも通し穴等も形成されたブランドタグ2が完成している。矩形状に切断するだけでなく、円形や多角形、キャラクタ等の形状に打ち抜く場合もある。
ただし、非接触ICタグラベル3を、図3とは異なり、バーコード印字側とは反対側面に貼着する機構としても構わない。また、一般的にはブランドタグ発行部11の処理速度が、ICタグラベル発行貼り付け部12の処理速度よりも早いので、一定枚数のブランドタグ2を発行してから、手作業で反転(ひっくり返し)してICタグラベル発行貼り付け部12に供給するものであってもよい。
バーコードリーダ152は、ブランドタグ2に非接触ICタグラベル3が貼り付けられる直前に、エンコードデータとのマッチング(整合性)を確認するために設ける。したがって、そのような間違いが生じる可能性がない場合は設ける必要はない。
書き込みは、非接触ICタグ3から、10cm以上離れていても可能であるが、他の非接触ICタグ3に対する誤書き込みを防止する意味で、0.5cm〜3cm程度の近距離で行うのが適切である。
なお、読み取りエンコードは非接触ICタグラベル3をブランドタグ2へ貼着した直後に行ってもよい。以上の処理により、商品タグ1が完成する。
図2のように商品タグ発行機1の第2の例は、ブランドタグ発行部11とICタグラベル発行貼り付け部12とラベル折り畳み接着部14と、を主要な構成とする。第1の例とは、ラベル折り畳み接着部14を有するだけの相違である。ラベル折り畳み接着部14は、ICタグラベル発行貼り付け部12により発行貼り付けされたブランドタグ2を折り畳みして貼着し、非接触ICタグラベル3を両側の紙間に保持する構造とするものである。 第1の例では、非接触ICタグラベル3が商品タグ1の外面に現れるが、体裁上非接触ICタグラベル3が表面に現れない形態が好まれる場合がある。このような場合には、第2の例の商品タグ発行機10を使用するのが適切となる。
図4は、ラベル折り畳み接着部の構成例を示す断面図である。
図4のように、ブランドタグ2は、フィーダにより搬送されて、第1、第2ロール142,143間を通って、折りバックル144内に押し込まれる。折りバックル144に押し込まれたブランドタグ2の先端は、折りバックル内での予め調整された位置に配置されているストッパ145に先端が当接する。この当接によってブランドタグ2はミシン目部分1mで折り曲げられ、この折り目によって撓んだ部分が、第2ロール143とこの第2ロールに接触している第3ロール146との間をとおり、ガイド板148に導かれて、第3ロール146と第4ロール147の間で圧着(感圧接着)されて、ミシン目部分1mで折り畳まれ接着した完成品である商品タグ1となって排出される。
第2の例の発行機が、ブランドタグ発行部11とICタグラベル発行貼り付け部12との間に、ブランドタグ反転部151とバーコードリーダ152のいずれかまたは双方を有していてもよいのも第1の例と同様である。
(1)ブランドタグ発行部+ICタグラベル発行貼り付け部、からなる発行機、
(2)ブランドタグ発行部+ブランドタグ反転部+ICタグラベル発行貼り付け部、からなる発行機、
(3)ブランドタグ発行部+ICタグラベル発行貼り付け部+ラベル折り畳み接着部、からなる発行機、
(4)ブランドタグ発行部+ブランドタグ反転部+ICタグラベル発行貼り付け部+ラベル折り畳み接着部、からなる発行機
の4種類である。
非接触ICタグラベルの貼着面が、図3のようにバーコード4の印字面と同一面側にあり、手作業による反転をしないで、全自動的に商品タグ1を製造した場合、図6図示の各商品タグ1が得られる。
上記(1)の商品タグ発行機10からは、図6(A)のように、バーコード4の印字面と同一ラベル用紙6面に非接触ICタグラベル3が貼着された商品タグ1が得られる。
上記(2)の商品タグ発行機10でブランドタグ反転部151を使用した場合は、図6(B)のように、バーコード4の印字面とは反対側のラベル用紙6面に非接触ICタグラベル3が貼着された商品タグ1が得られる。ブランドタグ反転部151を使用しない場合は、図6(A)と同一になる。
上記(4)の商品タグ発行機10でブランドタグ反転部151を使用した場合は、図6(D)のように、バーコード4の印字面とは反対側面に非接触ICタグラベル3が貼着され、非接触ICタグラベル3を内側にして折り畳みすれば、2つ折りにして非接触ICタグラベル3が内側に保持された、図6(D)のような商品タグ1が得られる。ラベル用紙6の折り返し先端6Lはバーコード4とは反対側に現れる。折り返し先端6Lが出ないように表面側と同じ長さに折り返してもよい。
非接触ICタグラベル3は、通常、ベースフィルム31とICチップ33とアンテナパターン32を保護するプラスチックフィルム又は紙基材からなるものであるが、折り畳み構造でラベル6間に挟まれる場合は表面保護基材を省略することもできる。
図5の場合、ICチップ33はアンテナパターン32の両端部34,35に結合されている。部材36は、アンテナパターン32の外側の端部をベースフィルム31の背面を通して導く導通部材である。
(1)ラベル用紙
ロール紙、ダイカットラベル、ファンフォールド(両辺に送り穴の付いた折り畳みコンピュータ用紙)、上質紙、コート紙、チケット紙、タックラベル紙等であって、厚み20μmから1000μm程度のものを使用できる。
(2)非接触ICタグのベースフィルム
プラスチックフィルムを幅広く各種のものを使用でき、以下に挙げる単独フィルムあるいはそれらの複合フィルムを使用できる。
ポリエチレンテレフタレート(PET)、PET−G(テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体)、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリイミド、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、ポリスチレン系、ABS、ポリアクリル酸エステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリウレタン、等である。
<非接触ICタグラベルの製造>
非接触ICタグ3のベースフィルム31として、厚み38μmの透明2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムに25μm厚のアルミニュウム箔をドライラミネートした基材(幅60mmの連続した基材)を使用し、これに感光性レジストを塗布した後、図5のようなアンテナパターンを有するフォトマスクを露光して感光させた。
露光現像後、フォトエッチングしてアンテナパターン32を有するインレットベースフィルムが完成した。なお、アンテナパターン32は外形が、28mm×45mmの大きさであって、コイルの線幅が0.6mm、コイルの線間間隔が0.2mm、ターン数9となるようにした。上記インレットベースフィルム31のアンテナパターン32の両端部に、平面サイズが1.0mm×0.8mm、厚み150μmであるICチップ33をフェイスダウンの状態で熱圧をかけて装着した。
印刷速度最大100mm/秒の感熱・熱転写ラインサーマルプリンタからなるラベル印字部112に連続ラベル用紙供給部111と、打ち抜き刃からなるラベルカット部113を組み合わせしてブランドタグ発行部11を構成した。
読み取りエンコード部122として、13.56MHzのICタグリーダライタを使用し、ICタグラベル供給部121とラベル貼り付け部123を組み合わせして、ICタグラベル発行貼り付け部12とした。
ブランドタグ発行部11とICタグラベル発行貼り付け部12の間に、ブランドタグ反転部151とバーコードリーダ152を設置し、装置全体を制御部13で制御する構成の商品タグ発行機10を組み立てした。
幅60mmのロール紙(厚み650μm)をラベル用紙供給部111から供給して、ラベル印字部112で、バーコード(JANコードとITFコードの各1本)と定価、商品提供会社名を印字した後、1のブランドタグ2の長さが、110mmになるようにラベルカット部113で切断した。
このブランドタグ2をブランドタグ反転部151で反転して、バーコード4印字部とは反対面側のラベル用紙6に対して、先に準備した粘着剤および剥離紙付き非接触ICタグラベル3をICタグラベル供給部121から供給し、読み取りエンコード部122によりICタグのユニークIDの読み取りと必要なデータをエンコードし、貼り付け部123で、ブランドタグ2に対して貼り付けする操作を行った。
なお、ブランドタグ2はブランドタグ発行部11で、約20枚/minの速度で製造できるが、ICタグラベル発行貼り付け部12は、約10枚/min程度の速度であるので、全自動的に発行する場合は、後者が律速度となることが確認された。
2 ブランドタグ
3 非接触ICタグラベル、非接触ICタグ
4 バーコード
5a 定価
5b 商品提供会社名
5c 表示
6 ラベル用紙
7 切り取り線
10 商品タグ発行機
11 ブランドタグ発行部
12 ICタグラベル発行貼り付け部
13 制御部
14 ラベル折り畳み接着部
111 ラベル用紙供給部
112 ラベル印字部
113 ラベルカット部
121 ICタグラベル供給部
122 読み取りエンコード部
123 貼り付け部
131 データベース
132 演算処理装置
151 ブランドタグ反転部
152 バーコードリーダ
Claims (5)
- ラベル用紙供給部と、バーコード等を印字するラベル印字部と、ラベルカット部とを有するブランドタグ発行部と、により発行されたブランドタグに対して、必要なデータをエンコードした非接触ICタグラベルの貼り付けを行う発行機であって、
非接触ICタグラベルを供給するICタグラベル供給部と、供給される非接触ICタグラベルのユニークIDを読み取り、エンコードする読み取りエンコード部と、当該読み取りエンコード部が読み取ったユニークIDとエンコードしたデータをひも付けしてデータベースに蓄積する制御部と、当該非接触ICタグラベルの貼り付けを行う貼り付け部とを有するICタグラベル発行貼り付け部と、
を有することを特徴とする商品タグ発行機。 - ラベル用紙供給部と、バーコード等を印字するラベル印字部と、ラベルカット部とを有するブランドタグ発行部と、により発行されたブランドタグに対して、必要なデータをエンコードした非接触ICタグラベルの貼り付けを行う発行機であって、
非接触ICタグラベルを供給するICタグラベル供給部と、供給される非接触ICタグラベルのユニークIDを読み取り、エンコードする読み取りエンコード部と、当該読み取りエンコード部が読み取ったユニークIDとエンコードしたデータをひも付けしてデータベースに蓄積する制御部と、当該非接触ICタグラベルの貼り付けを行う貼り付け部とを有するICタグラベル発行貼り付け部と、非接触ICタグラベルの貼り付けを行ったブランドタグを、非接触ICタグラベルを内側にして折り畳みし、折り畳み紙面間を貼着するラベル折り畳み接着部と、
を有することを特徴とする商品タグ発行機。 - ブランドタグ発行部とICタグラベル発行貼り付け部との間に、ブランドタグ反転部を有し、ブランドタグのバーコード印字面とは反対側のラベル用紙面に非接触ICタグを貼り付けすることを特徴とする請求項1または請求項2記載の商品タグ発行機。
- ブランドタグ発行部のラベル印字部とICタグラベル発行貼り付け部のエンコード部が、同一の制御装置により制御され、共通するデータが供給されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1の請求項に記載の商品タグ発行機。
- ブランドタグ発行部とICタグラベル発行貼り付け部との間に、バーコードリーダを有し、ブランドタグに印字されているバーコードデータと読み取りエンコード部がエンコードするデータの整合性を確認することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1の請求項に記載の商品タグ発行機。
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