JP2014134997A - フィルムアンテナとその製造方法並びにrfidラベル - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルムアンテナの再利用を不可能にし、不正な改ざん・偽造を防止して商品のセキュリティを高める。
【解決手段】アンテナ基材2の表面に接着剤を塗布し、易破壊層4を介して、金属箔5をアンテナ基材2に接着して貼り合わせる。そして、この金属箔5にレジストを印刷した後、金属箔5をエッチング加工してアンテナ回路6を形成する。この構成によれば、被貼付体に貼り付けられたフィルムアンテナ1を剥がそうとすると、易破壊層4の破断とともに金属箔5も破断することにより、フィルムアンテナ1の再使用が不可能になる。
【選択図】図1

Description

本発明は、外部のデータ読み取り装置と非接触でデータ通信が可能なフィルムアンテナとその製造方法並びにRFIDラベルに係り、特に、貼り替えによる改ざん・偽造をできないようにしたフィルムアンテナとその製造方法並びにRFIDラベルに関する。
従来、フィルムアンテナは、一般にRFID(Radio Frequency Identification)ラベルなどに搭載して使用され、前記RFIDラベルを書籍、電気部品、飲料品、陶器等の商品(包装容器を含む)に貼り付けることにより、商品を封印したり、商品のオリジナリ性を証明したり、或いは、商品の在庫管理、盗難防止のために使用されるほか、出入者チェック、IDカード、カードキー、各種会員カード、図書券、診察券、定期券等の識別・管理情報のために広く使用されている。
前記フィルムアンテナにおいては、接着面を有するアンテナ基材(剥離PET基材)上に金属箔を設けてアンテナ回路を形成している。このフィルムアンテナは、アンテナ回路による無線通信機能によって、外部のデータ読み取り装置と非接触でデータ通信を行うことができる(特許文献1)。
特開2003−255838号公報
上記フィルムアンテナは、アンテナ基材を剥離して商品等の被貼付体に貼り付けて使用されるが、この使用状態において、たとえば不法者が、フィルムアンテナを被貼付体から不正に引き剥がして、これを再度貼り替えて改ざん・偽造することがある。
この場合、不法者は、貼り替えの痕跡を目視で発見されないようにするため、貼り替えの手法を種々変えることがある。
たとえば、フィルムアンテナの接着箇所に接着剤等を溶かす溶剤等を塗布したり、ドライヤーで温風を当てたり、或いは、刃物を接着部の隙間に挿し入れて、フィルムアンテナを引き剥がすことがある。
このように、本物の商品に貼り付けられたフィルムアンテナを不正に剥がして、贋物の商品や別の商品に貼り替えることによる改ざん・偽造が横行し、商品等のセキュリティを低下させるという問題点があった。
そこで、本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、フィルムアンテナの再利用による貼り替えを不可能にして不正な改ざん・偽造を防止することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、アンテナ基材上に接着層を設けて該接着層上に金属箔から成るアンテナ回路と該アンテナ回路に接続されたICチップとを設けたフィルムアンテナにおいて、前記接着層と前記金属箔との間に、前記接着層の接着力を上回るせん断力を受けると破断する易破壊層を設けたことを特徴とするフィルムアンテナを提供する。
この構成によれば、フィルムアンテナは、アンテナ基材を剥離して被貼付体に貼り付けて使用される。この使用状態において、フィルムアンテナを被貼付体から引き剥がそうとすると、接着層の接着力を上回るせん断力が易破壊層に作用し、易破壊層が小片状に破断する。このとき、アンテナ回路を形成する金属箔も易破壊層と共に破断して、無線通信機能を失うこととなる。そのため、フィルムアンテナを再使用することができなくなる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載のフィルムアンテナの製造方法であって、前記アンテナ基材上に接着層を形成する工程と、前記接着層上に、前記易破壊層を介して前記金属箔を形成する工程と、前記金属箔の表面にレジストを印刷する工程と、該金属箔をエッチング加工して前記アンテナ回路を形成する工程とを有することを特徴とするフィルムアンテナの製造方法を提供する。
この製造方法によれば、アンテナ基材上に形成した接着層上に、易破壊層を形成する樹脂層を介して金属箔を形成する。そして、この金属箔にレジストを印刷した後、該金属箔をエッチング加工してアンテナ回路を形成することで、フィルムアンテナが製造される。
請求項3記載の発明は、請求項1記載のフィルムアンテナが搭載されたことを特徴とするRFIDラベルを提供する。
この構成によれば、前記RFIDラベルは、請求項1記載のフィルムアンテナを搭載しているので、外部のデータ読み取り装置と非接触でデータ通信を行うことができる。そして、フィルムアンテナの易破壊層を被貼付体から不正に引き剥がしたときは、易破壊層と共に金属箔も破断して無線通信機能が失なわれ、フィルムアンテナとして再使用できなくなる。
請求項1記載の発明は、フィルムアンテナを被貼付体から不正に引き剥がそうとすると、接着層の接着力を上回るせん断力が易破壊層に作用し、易破壊層が小片状に破断するとともに金属箔も破断して、無線通信機能を失うこととなる。そのため、フィルムアンテナは無線通信機能を失い、再使用が不可能になる。従って、フィルムアンテナの不正な貼り替えによる改ざん・偽造を防止して、セキュリティを向上させることができる。
請求項2記載の発明は、アンテナ基材上に、接着層と易破壊層とアンテナ回路とを容易に形成でき、特に、ロールツーロール加工法を適用することで、高精細のフィルムアンテナを安価に量産化することができる。
請求項3記載の発明は、RFIDラベルに搭載されたフィルムアンテナを被貼付体から不正に引き剥がそうとすると、上記同様に、易破壊層とともに金属箔も破断する。そのため、フィルムアンテナは無線通信機能を失い再び使用することができなくなり、フィルムアンテナの不正な貼り替えによる改ざん・偽造を防止することができる。
本発明の一実施例に係るフィルムアンテナを示す断面図。 前記フィルムアンテナのアンテナ回路の形成例を説明する平面図。 本発明の一実施例に係るRFIDラベルの使用例を示す斜視図。 本発明の一実施例に係るRFIDラベルの他の使用例を示す斜視図。 本発明に係る一実施例に係るフィルムアンテナの製造工程の一例を示す要部平面図。
本発明は、フィルムアンテナの貼り替えを不可能にして不正な改ざん・偽造を防止するという目的を達成すべく、アンテナ基材上に接着層を設けて該接着層上に金属箔から成るアンテナ回路と該アンテナ回路に接続されたICチップとを設けたフィルムアンテナにおいて、前記接着層と前記金属箔との間に、前記接着層の接着力を上回るせん断力を受けると破断する易破壊層を設けたことを特徴とするフィルムアンテナを提供する。
このフィルムアンテナの易破壊層及び金属箔(金属薄膜)は、接着層を介してアンテナ基材上に形成した後、金属箔上に所定パターンのレジストを印刷する。この後、金属箔にエッチング溶液を付与して、レジスト印刷されていない非マスキング部分の金属箔を溶解除去することで、所定パターンのアンテナ回路が形成される。
本発明では、前記レジスト印刷の方法は特に限定されず、例えばグラビア印刷、スクリーン印刷、フレキソ印刷、オフセット印刷、インクジェット印刷などを適宜採択し得る。
また、フィルムアンテナの製造方法においては、ロールツーロール加工法を採用でき、これにより、フィルムアンテナの生産性と生産コストの面で有利になる。
さらに、ICチップの搭載されたフィルムアンテナの表面に、情報印刷部を有するラベル基材を粘着させることで、顧客ニーズに応じたRFIDラベルを容易に製造できる。
以下、本発明に係るフィルムアンテナの実施例について、図1乃至図5を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施例に係るフィルムアンテナ又はRFIDラベル8を貼り付ける対象物の材料は特に問わず、磁器、ガラス、紙、プラスチックなどに貼り付けることができ、特に、物性や材質を含む設計条件によっては金属材(金属複合材を含む)に貼り付けることも可能である。
図1は、本実施例に係るフィルムアンテナ(RFIDアンテナ)1を示す断面図、図2はフィルムアンテナ1のアンテナ回路6の形成例を示す説明図である。
フィルムアンテナ1は、その所定箇所にスリットが形成され、アンテナ基材(アンテナ支持体)2と、該アンテナ基材2の片面側(図1における上面側)に設けた接着剤層3と、前記接着剤層3を介してアンテナ基材2に貼り合わせた易破壊層4及びアルミニウム箔(金属箔)5との積層体から成る。
金属箔としてのアルミニウム箔5は、必要に応じて之に代えて銅箔、ステンレス鋼箔、チタン箔、錫箔等の他の金属箔または合金箔を適宜採択し得る。なお、金属箔は、圧延または電解のいずれで製造されたものでもよい。
また、ICチップ搭載されたアンテナ回路6(金属箔5)の表面、例えば、アンテナ基材2における接着剤層3と反対の面側(図1における下面側)には、図示しない情報印刷層(又は印刷表示媒体)が形成されたラベル基材を取り付けることで、RFIDラベル8を作製することができる。前記情報印刷層には、フィルムアンテナ1に必要な情報、マーク、デザイン等を印刷することができる
アンテナ基材2は、透明な熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から成るシート状の薄膜フィルムにより形成されている。このアンテナ基材2の材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、低密度ポリエチレン、セルロースアセテート、ポリスチレン、ポリフェニレンサルファイドなどのフィルム化したものが好ましいが、之に限定されるべきでない。
また、アンテナ基材2の厚さは25〜50μmの範囲内であることが好ましい。これは、アンテナ基材2の厚みが25μm未満では、アンテナ回路層を形成するアルミニウム箔5の積層体の剛性が不足する虞がある一方、50μmを超える場合には、フィルムアンテナ1の厚みや重量が過大になるおそれがある上に、材料の無駄が生ずるからである。
アンテナ基材2の片面には接着剤層3が設けられ、その厚さは3〜15μmの範囲内であることが好ましい。接着剤層3の材料としては、アクリル系接着剤を用いることができる。
さらに、接着剤層3上には易破壊層4が設けられ、この易破壊層4は、破断し易い物性を有している。具体的には、易破壊層4は、接着剤層3の接着力を上回るせん断力を受けると、小片状に破断して原形状に回復不能になるように形成されている。
前記易破壊層4の材料としては、樹脂材料であれば特に限定されず、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂等を採用できる。易破壊層4の厚さは10〜20μmの範囲内であることが好ましい。
これは、易破壊層4の厚さが10μm未満だと、アルミニウム箔5の貼り合わせに支障を生ずる恐れがある一方、20μmを超えると、易破壊層4の湾曲性、易破壊性が低下する等の恐れがあるからである。
このように、易破壊層4は、上記の厚さの範囲内にされ、かつ、材質的に壊れやすい性質(脆性)を有しているため、易破壊層4を接着剤層3から引き剥がそうとすると、易破壊層4はボロボロに壊れ、元の形状に復元することはない。
さらに、易破壊層4上にはアルミニウム箔5が設けられ、このアルミニウム箔5の厚さとしては9〜15μmの範囲内であることが好ましい。この理由は、アルミニウム箔5の厚みが9μm未満の場合は、ピンホールが発生し易くなるとともに、製造中に破損するおそれがある一方、15μmを超えると、回路形成のためのエッチング処理等に時間がかかるとともに、材料コストが上昇するからである。
アルミニウム箔5と易破壊層4の厚さについては、設計条件により、両者の厚さを同一に設定する場合と、アルミニウム箔5の厚さと易破壊層4の厚さの一方を他方よりも厚く設定することもあり、両者の厚さは特に限定されない。要は、易破壊層4を接着剤層3から引き剥がそうとすると、易破壊層4の破断ととともに、金属箔5も破断するような形態(材質、厚さ、大きさなど設計条件を含む)に設定されれば良い。
アルミニウム箔5で形成したアンテナ回路6は、左右対称な渦巻き形状若しくはループ形状を有している。さらに、アンテナ回路6の一部を形成するチップ搭載エリア7には、図示しないICチップを搭載し、その後、このICチップはアンテナ回路6にACP(Anisotropic Conductive Paste)又はNCP(Non Conductive Paste)にて電気的に接続する。なお、アンテナ回路6のパターン形状は特に限定されず任意であり、非対称の形状などでもよい。
図示例では、左右対称形状なアンテナ回路6の中央部に、ICチップが搭載されるチップ搭載エリア7を設けている。このように、フィルムアンテナ1は、アンテナ回路6及びICチップを実装することで、外部の読み取り装置、すなわち、リーダー又はリーダー/ライターに対して無線通信機能を有する。なお、アンテナ回路6が存在しない箇所では、接着剤層3上には易破壊層4が存在する。
このフィルムアンテナ1はアンテナ基材2を剥離して商品等の被貼付体に貼り付けられる。
本実施例のフィルムアンテナ1は、アンテナ基材2の少なくとも片面に接着剤層3を設け、接着剤層3とアルミニウム箔5との間に易破壊層4を設けて構成されている。この場合、樹脂シートから成る易破壊層4は、三次元の自由曲面に追従可能な所要のフレキシブル性を有している。これにより、商品等の被貼付体の表面が凹状若しくは凸状に湾曲していても、フィルムアンテナ1は、前記商品等の湾曲面に柔軟に追従すべく自在に変形して容易に貼り付けることができる。因みに、易破壊層4は、従来例の剥離PFT基材の厚み(38μm)よりも薄く(10〜26μm)、且つ、硬さの柔らかい材質のものを採択することにより、従来例に比べて湾曲追従性を著しく向上させることができる。
前記フィルムアンテナ1の使用の際は、アンテナ基材2を剥離して商品等の被貼付体に貼り付けて使用される。この使用状態において、フィルムアンテナ1を被貼付体から引き剥がそうとすると、接着剤層3の接着力を上回るせん断力が易破壊層4に作用し、易破壊層4が小片状に破断する。このとき、アンテナ回路を形成するアルミニウム箔5も易破壊層4と共に破断して、無線通信機能を失うこととなる。その結果、フィルムアンテナ1を使用することができなくなる。
フィルムアンテナ1の再使用が不可能になるので、フィルムアンテナ1の不正な貼り替えによる改ざんや偽造を未然に防止することができる。
なお、フィルムアンテナ1は、一般に駆動電池を持たないパッシブ型のものであるが、駆動電池を有するアクティブ型とすることもできる。
次に、フィルムアンテナ1の製造方法について説明する。この製造方法は、樹脂フィルムであるアンテナ基材2の少なくとも片面に、接着剤層3を形成する工程と、前記接着剤層3上に、易破壊層4を形成する樹脂シートを介して、アルミニウム箔5をロールツーロール輪転方式にて貼り合わせる工程とを有する。
そして、アルミニウム箔5にレジストグラビア印刷を施してマスキングする。マスキングの後、アルミニウム箔5をエッチング加工することによって、所定パターンのアンテナ回路6が形成される。ついで、アンテナ回路6の一部を形成するチップ搭載エリア7にICチップを搭載して、ICチップとアンテナ回路6を互いに電気的に接続する。
以上の製造方法により、アンテナ基材2上に、接着剤層3と易破壊層4とアルミニウム箔5とを積層して成るフィルムアンテナ1が効率良く製造される。なお、アルミニウム箔5の表面には透明フィルムを被覆して、アルミニウム箔5の表面を保護することができる。
ここで、実際の前記アルミニウム箔5の貼合わせ工程では、アンテナ基材2と、両面タイプの接着剤層3と、前記樹脂シート(易破壊層4の材料)及びアルミニウム箔5を一対の加熱ロール間を通過させることで、これらを一体に貼合わせることができた。
この場合、アンテナ基材2の片面に接着剤を塗布した後、該アンテナ基材2と前記樹脂シート(易破壊層4の材料)及びアルミニウム箔5とを一対の加熱ロール間を通過させて、これらを一体に貼合わせることもできる。
また、上記レジストグラビア印刷の工程では、前記アルミニウム箔5の上に所望の導体パターン6と同一パターンのレジストマスクを被着させたが、これに代えて、アルミニウム箔5上に熱硬化性インキやUV硬化性インクなどをグラビア印刷することで、レジストマスクを効率良く被着させることができる。
この後、前記レジストマスクでマスキングされていないアルミニウム箔5の部分をエッチング除去した。具体的には、アルミニウム箔5の表面にマスキングを施した後、これにエッチング溶液(塩化第二鉄水溶液、塩酸など)を付与し、マスキングが施されていない部分のアルミニウム箔5を溶解除去し、所定のアンテナ回路6を形成した。
その後、水酸化ナトリウム水溶液、苛性ソーダなどを用いて、アンテナ回路6上に残存している硬化樹脂を剥離し、水洗を十分に行い、乾燥してフィルムアンテナ1を得た。
このように、本実施例では、ロールツーロール加工法により、アンテナ基材2上の接着剤層3とアルミニウム箔5との間に易破壊層4を設け成るフィルムアンテナ1が多数個同時に製造される。従って、この製造方法では、フィルムアンテナ1を安価に量産化することができ、以って、生産性が向上し、且つ、低コスト化、高精細化を図ることができる。
また、本実施例において、フィルムアンテナ1の易破壊層4とアルミニウム箔5の合計の厚さを、例えば17〜40μmの範囲内に設定して製造したところ、厚さ51μmの従来タイプのものに比べて、湾曲面に対する追従変形性に優れることが判明した。
図3又は図4は、前記フィルムアンテナ1を搭載したRFIDラベル8を、商品である陶器9又は瓶10に貼り付けた状態を例示する。実際に、陶器9若しくは瓶10(図3、図4参照)などの複雑な凸状曲面若しくは凹状曲面に前記フィルムアンテナ1(或いはRFIDラベル8に搭載されたフィルムアンテナ1)を貼り付けた場合、未熟な作業者でも前記フィルムアンテナ1の貼り付け作業を容易迅速に行うことができた。
このフィルムアンテナ1は、例えば、アンテナ基材2又は之に粘着した印刷シートにICチップの搭載されたアンテナ回路6の表面にラベル基材を貼り、必要情報を印刷したあと、所望のラベル形状に切り抜き、そして、所定箇所にスリットを形成して合格基準の検査をパスすることで、製品たるRFIDラベル(ラベル型ICタグなどを含む)8が最終的に製造される。
実際に、前記フィルムアンテナ1は、アンテナ基材2を剥離して、陶器9又は瓶10の湾曲面に貼り付けた状態で、前記フィルムアンテナ1を陶器9又は瓶10から引き剥がしたところ、接着剤層3の接着力を上回るせん断力が易破壊層4に作用し、易破壊層4が小片状に破断した。
これと同時に、アルミニウム箔5も易破壊層4と共に小片状に破断し、アンテナ回路6の無線通信機能が失われた。そのため、一旦引き剥がしたフィルムアンテナ1を不正に再利用することができなくなった。
また、易破壊層4の厚みとアルミニウム箔5の厚みとの合計を、従来タイプのアンテナの厚みの70%以下と薄く設定することができる。かかる厚さに設定すると、陶器9又は高級酒の瓶10などのような湾曲面にフィルムアンテナ1を貼り付ける場合でも、フィルムアンテナ1は、前記湾曲面に柔軟に追従すべく湾曲自在に変形するので、安定した貼り付け密着性を確保することができた。
さらに、易破壊層4の厚みはアンテナ基材2の厚みの20〜40%の範囲内に設定できる。実験によると、易破壊層4の厚みがアンテナ基材2の厚みの20%未満だと、厚みが薄すぎて貼り合わせ加工などの面で支障が生じる虞がある反面、前記40%を超えると、陶器9又は瓶10などの湾曲面に対する追従性が低下し、材料の無駄を招いた。
叙上の如く本発明によると、使用状態のフィルムアンテナ1を被貼付体から引き剥がそうとすると、接着剤層の接着力を上回るせん断力が易破壊層に作用し、易破壊層が小片状に破断する。同時に、アンテナ回路を形成する金属箔も、易破壊層と共に破断してアンテナ機能を失う。斯くして、フィルムアンテナの再使用が不可能になるので、フィルムアンテナの不正な貼り替えによる改ざん・偽造を未然に防止することができる。
また、フィルムアンテナを製造方法する場合は、まず、アンテナ基材上に接着層を形成し、この接着層上に、易破壊層を介して金属箔を貼り合わせる。次に、金属箔にレジスト印刷を施す。そして、このレジスト層をエッチング加工してアンテナ回路を形成することで、フィルムアンテナが製造される。
この製造方法では、特にロールツーロール加工法を採用することにより、アンテナ基材上に、接着剤層と易破壊層と金属箔とを効率良く形成でき、高精細のフィルムアンテナを安価に量産化することができる。
さらに、本発明のフィルムアンテナが搭載されたRFIDラベルについても、前記同様に、フィルムアンテナの再使用が不可能になる。即ち、商品等に貼り付けられたフィルムアンテナを引き剥がそうとすると、易破壊層とともに金属箔が破断してアンテナ機能を失うため、フィルムアンテナを再使用することができなくなる。
つまり、一旦使用したフィルムアンテナを他の商品等に不正に流用することはできなくなる。従って、フィルムアンテナの貼り替えによる改ざん・偽造を未然に防止でき、以って、商品等の被貼付体に対するセキュリティをより一層向上させることができる。
また、易破壊層の厚みと金属箔の厚みとの合計を、たとえば従来タイプのアンテナの厚みの70%以下に薄く設定することにより、商品等の被貼付体の表面が湾曲面であっても、フィルムアンテナは、前記湾曲面の形状に追従すべく柔軟に変形して貼り付けられる。
斯くして、フィルムアンテナは湾曲面貼付け性に優れ、貼り付け密着性が従来タイプに比し向上すると共に、湾曲面への貼り付け作業を容易迅速に行うことができる。
本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変を為すことができ、そして、本発明が該改変されたものに及ぶことは当然である。例えば、アンテナ回路は、アンテナ基材の片面若しくは両面に複数の層に分けて設けることも可能である。
本発明は、サプライチェーンマネジメント、トレーサビリティ、在庫管理、自動レジ精算などためのフィルムアンテナとして産業上広く利用可能であり、商品の種類や被貼付体の材質を問わない。
1 フィルムアンテナ(RFIDアンテナ)
2 アンテナ基材(剥離基材、アンテナ支持体)
3 接着剤層(接着層)
4 易破壊層(ブレーク層)
5 アルミニウム箔(金属箔)
6 アンテナ回路
7 ICチップ搭載エリア
8 RFIDラベル

Claims (3)

  1. アンテナ基材上に接着層を設けて該接着層上に金属箔から成るアンテナ回路と該アンテナ回路に接続されたICチップとを設けたフィルムアンテナにおいて、
    前記接着層と前記金属箔との間に、前記接着層の接着力を上回るせん断力を受けると破断する易破壊層を設けたことを特徴とするフィルムアンテナ。
  2. 請求項1記載のフィルムアンテナの製造方法であって、
    前記アンテナ基材上に接着層を形成する工程と、
    前記接着層上に、前記易破壊層を介して前記金属箔を形成する工程と、
    前記金属箔の表面にレジストを印刷する工程と、
    該金属箔をエッチング加工して前記アンテナ回路を形成する工程と、
    を有することを特徴とするフィルムアンテナの製造方法。
  3. 請求項1記載のフィルムアンテナが搭載されたことを特徴とするRFIDラベル。
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