JP5049025B2 - 非接触icタグ - Google Patents

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Description

本発明は、個人認証、商品管理、物流管理等に使用される、非接触ICタグに関する。
近年、管理対象の人や商品(被着体)に取付け、これら管理対象の流通等を管理する非接触ICタグ(以後、ICタグと略記する)が普及している。このICタグは、内蔵するICチップにデータを記憶させておくことができ、質問機と非接触で交信することにより管理するデータを質問機と交換できる。
ICタグの利用分野としては、例えば各種の交通機関の定期券、企業等における人や物品の入出管理、商品の在庫管理、物流管理等多岐にわたる。これらの利用分野に応じて各種の形態のICタグが利用されている。
使い捨て用のICタグは、例えば商品に取付けられて店頭に並び、商品が販売されたときに質問機でICチップに記憶されているデータが読取られ、それによりICタグの役目は終了する。
この使い捨て用のICタグは、そのままではICチップに記憶されているデータが残っているので、ICタグの使用後のICチップに記憶されたデータの管理が重要になっている。例えば、一度商品に取付けられて正当に使用されたICタグを商品から剥がし、ICチップに記憶されたデータを読取り、このデータを不正使用に供する場合が考えられる。また、廃棄したICタグの記憶データを改ざんして不正使用に供することも考えられる。
このような不正使用を防止するため、高出力電界を発生させる機能を有する質問器を用いて共振タグを構成する共振回路に誘導電流を発生させることにより失効させる方法が開示されている(特許文献1)。この方法による場合は、質問器に高出力電界を発生させる機能を備える必要がある。更に、この方法による場合は、失効処理後に共振タグの共振性能が復活する場合がある。また更に、この方法によれば、失効したことが視覚的に確認できない問題がある。
上記以外に、非接触データキャリアラベルの基材に剥離力の異なる部分を形成し、商品に貼着した非接触データキャリアラベルを商品から剥がして回収する際に、非接触データキャリアラベルの回路が破壊するように構成することにより、失効させる方法が提案されている(特許文献2)。この提案においては、破壊は剥離力の差により生じることから、剥離力の安定した制御が要請され、更に剥離層を形成する工程が必要となり製造工程数が増加する問題がある。
特開2002−185281号公報(段落番号0002) 特開2000−57292号公報(請求項1)
本発明者らは、上記問題を解決するために種々検討しているうちに、ICタグを構成する表面回路に切り欠き破線(ミシン目)を設け、その切り欠き破線に沿って前記回路を切断することによりICタグを確実に失効できることに想到し、先に特許出願をした(特願2004−195949号、特願2004−315938号)。
これらの発明に係るICタグは、失効に際して特別の装置を必要とせず、目視で失効状態を確認できる等の利点がある。しかし、これらのICタグは形成した切り欠き破線が見えているため、この部分に注意すれば、失効させることなくICタグを商品等から剥離できる可能性が残り、この場合は悪意ある人物が故意に失効を回避できる可能性がある。
一方、切り欠き破線を隠蔽するためにICタグ全表面に保護層を積層することも考えられるが、この場合は切り欠き破線における切断が妨げられ、その結果不完全な失効を生じる可能性がある。
本発明者らは、上記問題を解決するために種々検討した結果、基材の表裏において、閉じた切り欠き破線を包含する領域の商品に貼る側の粘着力を高く、反対側の粘着力を低くする、又は無くすることにより、失効機能を損うことなくICタグに保護層を積層できること、更に表面保護層として不透明保護層を積層する場合は、切り欠き破線を目視で確認できないため実質的に失効を回避して商品等からICタグを剥離することができないことに想到した。
本発明は、上記知見に基づいて完成するに至ったもので、その目的とするところは、製造工程を簡素化でき、又使用に際してはICタグの切り欠き破線の形成箇所を隠蔽して、その結果故意に失効を回避することを不可能とすると共に、特別の付加装置を用いることなく失効させることのできるICタグを提供することにある。
上記目的を達成する本発明は以下に記載するものである。
〔1〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)前記基材の表裏の何れか一方の面を覆って形成した第1粘着部と、
(c)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(d)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材の前記第1粘着部形成面と反対面に形成した第2粘着部と、
(e)前記第2粘着部及び閉じた切り欠き破線を包含する領域を覆って第2粘着部に貼着した表面保護層と、
を有し、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しないことを特徴とする非接触ICタグ。
〔2〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)前記基材の表裏の何れか一方の面を覆って形成した、その内部に中間基材を介装する第1粘着部と、
(c)前記基材、表面回路及び中間基材を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(d)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材の前記第1粘着部形成面と反対面に形成した第2粘着部と、
(e)前記第2粘着部及び閉じた切り欠き破線を包含する領域を覆って第2粘着部に貼着した表面保護層と、
を有し、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しないことを特徴とする非接触ICタグ。
〔3〕 〔1〕又は〔2〕に記載の非接触ICタグの、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に、前記第1粘着部の1/3以下の粘着力の第3粘着部を形成してなる非接触ICタグ。
〔4〕 〔1〕又は〔2〕に記載の非接触ICタグの、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に、前記第1粘着部の1/7以下の粘着力の第3粘着部を形成してなる非接触ICタグ。
〔5〕 前記第1粘着部に剥離材を貼着してなる〔1〕乃至〔4〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
〔6〕 表面保護層が、不透明である〔1〕乃至〔5〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
〔7〕 平面コイル回路部と前記少なくとも一対の対向電極のそれぞれとを接続する各リード部に切り欠き破線形成用端子をそれぞれ形成してなる〔1〕乃至〔6〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
〔8〕 切り欠き破線形成用端子が、少なくとも直径1mmの円を包含できる寸法を有する形状に形成してなる〔7〕に記載の非接触ICタグ。
〔9〕 切り欠き破線が、長さ0.08〜1.5mmの非切断部を有する請求項〔1〕乃至〔8〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
本発明のICタグは、基材の表裏において、切り欠き破線を包含する領域の商品に貼る側の粘着力を高く、反対側の粘着力を低く、又は無くしている。このため、ICタグの使用後、ICタグを被着体から剥離する際に、確実にICタグを失効させることができる。この場合、表面保護層として不透明保護層を使用する場合は、確実に切り欠き破線の形成箇所を隠蔽できるので、失効させることなくICタグを商品等から剥離することは実際上困難になる。
本発明のICタグの失効は、切り欠き破線に沿って切断された領域の不存在を目視で確認できるので、失効の有無を簡単且つ確実に判断できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態につき説明する。
(第1の形態)
図1は、本発明の非接触ICタグを構成するICインレットの一例を示す平面図である。
図1中、100はICインレットで、2は基材である。この基材2は後述する表面回路、ICチップ等を保持する支持体として機能する。
基材2としては、上質紙、コート紙等の紙や、合成樹脂フィルム等が好ましい。合成樹脂フィルムを構成する樹脂材料としては、特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリブテン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、ポリエチレンテレフタレート、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等を例示できる。基材2の厚みは10〜200μmが好ましく、特に25〜125μmが好ましい。
前記基材2の一隅側には外部引出し電極4が形成されている。6は平面コイル回路部で、前記基材2の一面に矩形渦巻状に形成されており、前記外部引出し電極4と平面コイル回路部6とは離間して形成されている。平面コイル回路部6の内側の一端17は内部引出し電極8に接続されている。
前記外部引出し電極4の近傍には、絶縁層10が前記平面コイル回路部6の上面を覆って形成されている。平面コイル回路部6の内側の内部引出し電極8と前記外部引出し電極4とは、前記絶縁層10の上面に形成されたジャンパー12により、電気的に接続されている。しかし、前記ジャンパー12は、絶縁層10によって、平面コイル回路部6と絶縁されている。
16、18は、前記平面コイル回路部6の外方に互いに所定間隔離れて形成された一対の対向電極で、前記外部引出し電極4と一方の対向電極16とが、一方のリード部14により接続されている。
他方の対向電極18と、前記平面コイル回路部6の外側の他端19とは、他方のリード部20で接続されている。
前記リード部14、20には、略扇型に形成された一対の切り欠き破線形成用端子24、26が形成されている。
図2は、図1に示すICインレットにICチップを実装する前のアンテナ回路の一例を示す平面図である。
図2に示すように、前記一対の切り欠き破線形成用端子24、26の幅Pはリード部14、20の線幅よりも大きく、好ましくは1〜20mmの大きさで形成されている。又、その長さQは、加工精度等も考慮すると、1mm以上が好ましく、特に1〜20mmが好ましい。その形状は、少なくとも直径1mmの円を包含できる寸法を有するように形成することが好ましい。これら切り欠き破線形成用端子24、26は、後述するICチップ22を取囲むようにして、前記一対のリード部14、20と電気的に接続されている。
ここで図2において、基材2と、引出し電極4、8、平面コイル回路部6、一方の対向電極16、他方の対向電極18、ジャンパー12、絶縁層10、リード部14、20、切り欠き破線形成用端子24、26は、ICチップ22を除いて表面回路を構成するもので、以後これらをアンテナ回路110と総称する。但し、切り欠き破線形成用端子24、26はアンテナ回路110に含まなくてもよい。
このアンテナ回路110は、基材2上に金、銀、銅、アルミニウム等の導体金属、又は銀ペースト等の導電性ペーストや導電性インキを用いて表面回路を形成することにより製造できる。表面回路の形成方法としては、導電性ペーストや導電性インキを用いて、スクリーン印刷法により表面回路を製造する方法、レジスト等を用いて表面回路パターンをエッチングで形成する方法等の、通常の電子回路製造用の各種方法が任意に採用できる。
例えば銅箔とポリエチレンテレフタレートフィルムとを貼り合わせたラミネートフィルムの銅箔面に、スクリーン印刷法により表面回路形成用のレジストパターンを印刷した後、前記銅箔部分をエッチングすることにより、不要な銅箔部分を除去して平面コイル回路部6を形成する方法が挙げられる。またアンテナ回路110の一部、例えば切り欠き破線形成用端子24、26もエッチングで予め形成せず、回路パターン形成後、銀ペーストなどでこれらを形成することができる。なお、平面コイル回路部6、対向電極16、18、引出し電極4、8、切り欠き破線形成用端子24、26等の厚みは1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。
絶縁層10としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。外部引出し電極4と内部引出し電極8との間の平面コイル回路部6の上面を覆うように、スクリーン印刷法により絶縁層10を形成することができる。絶縁層10は平面コイル回路部6と絶縁層10の上面とが電気的に絶縁できる厚みがあれば良く、特に限定されないが、1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。
ジャンパー21は、銀ペースト等の導電性ペーストや導電性インキを用いて形成することができる。ジャンパー21は、外部引出し電極4、内部引出し電極8と絶縁層10の上面にスクリーン印刷法により形成することができる。ジャンパー21は、外部引出し電極4と内部引出し電極8とを電気的に接続できていれば良く、その形状や厚みは特に限定されない。例えば、長方形の直線的な形状や、図1に示すような長方形を直角に折曲げた形状であっても良い。その厚みは1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。
前記両対向電極16、18の間には、ICチップ22が実装され、このICチップ22と両対向電極16、18とは、電気的に接続される。
ICチップ22の実装に際しては、例えば異方導電性接着剤(ACP)等の接着材料を両対向電極16、18間に塗布し、ICチップにはワイヤバンプ、めっきバンプ等を設けて両対向電極16、18間に装着する。ICチップの固定方法としては、例えば熱圧着が挙げられる。
図1に於いて、28は切り欠き破線(ミシン目)で、前記一対の切り欠き破線形成用端子24、26を通過すると共に、前記ICチップ22を囲む略円状に形成されている。この閉じた切り欠き破線28により、ICインレット100の他の領域と区分された閉領域30を形成している。
なお、前記切り欠き破線28の切り欠き切断部は、切り欠き破線形成用端子24、26及び基材2を貫通して形成されている。
切り欠き破線28は、大量生産工程においては、各ICインレット100を各インレットサイズに切断する工程において、同時にミシン目を入れた抜き刃を用いて形成することが好ましい。
図3は、前記切り欠き破線28の部分拡大図である。この切り欠き破線28は切り欠き切断部32(切断部長さX)と、非切断部34(非切断部長さY)とからなる。
切り欠き破線28の、非切断部長さYと切断部長さXの割合は1:1〜1:20が好ましく、1:2〜1:15がより好ましい。
切り欠き破線28の非切断部長さYは、0.08〜1.5mmが好ましく、0.2〜1mmがより好ましく、0.4〜0.8mmが更に好ましい。非切断部長さYが0.08mm未満の場合は、正確に非切断部34を形成することが困難で、非切断部の破壊が起りやすい。非切断部長さYが1.5mmを超える場合は、後述するICタグの失効操作の際に、確実にICタグ回路の破壊が起り難い場合がある。
図1に示すように、切り欠き破線が通過する各切り欠き破線形成用端子24、26の長さa、bは、それぞれ1mm以上が好ましく、1〜20mmがより好ましい。
上記説明にかかわらず、上記構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても良い。例えば、切り欠き破線形成用端子24、26の形状、大きさは特に制限がない。形状は、円形、矩形、三角形、不定形等任意である。
切り欠き破線28は必ずしも曲線である必要が無く、図4に示すように閉領域30を直線で構成しても良い。
更に、上記形態に於いては、切り欠き破線形成用端子24、26を形成し、これら切り欠き破線形成用端子24、26を切り欠き破線28が通過するようにしたが、これに限られず、図14に示すように、切り欠き破線形成用端子24、26を形成しないで、単に切り欠き破線28が表面回路の何れかの部分(本図に於いてはリード部14、20)を通過してICチップ22を含む閉領域を形成するようにしてもよいが、切り欠き破線が表面回路を切断する虞があるので、切り欠き破線の加工精度を考慮すると、切り欠き破線形成用端子24、26を形成している方が好ましい。
更に、切り欠き破線の線の太さ、形状等は特に制限が無く、例えば、所定半径の空孔の連続(例えば切手の切取線のパンチング孔の形状)であっても良い。
図5は、上記ICインレットを用いて製造したICタグ120の側面断面図で、図1のA−A線に沿う断面を示す。
図5において、基材2の一面2A(本図に於いては上面)には、平面コイル回路部6、ICチップ22、対向電極16、切り欠き破線形成用端子24、内部引出し電極8、絶縁層10、ジャンパー12、ICチップ22の周囲に形成した略円形の閉じた切り欠き破線28等が形成されている。前記閉じた切り欠き破線28で形成する閉領域30の外側には、閉じた切り欠き破線を包含する領域29が形成されている。この閉じた切り欠き破線を包含する領域29の大きさ及び形状は特に制限がないが、少なくとも閉じた切り欠き破線28で形成する閉領域30を完全に含み、それよりも広ければ良い。閉領域30の形状は、円形、楕円形、四角形、長方形、菱形等の任意の形状とすることができる。
前記基材2の他面2B(図5に於いては下面)には、第1粘着部42が形成されている。
第1粘着部42に使用する粘着剤としては、公知の粘着剤が制限無く利用できる。具体的には、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、天然ゴムや合成ゴム系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル系粘着剤等を例示できる。
第1粘着部42の厚みとしては、5〜100μmが好ましく、5〜50μmがより好ましい。
更に、第1粘着部42の下面には剥離材44が貼着されている。
剥離材44としては、何れのものを使用しても良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレートなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙等の各種紙材を基材とし、この基材の粘着部との接合面に必要により剥離処理が施されたものを用いることができる。この場合、剥離処理の剥離剤としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤よりなる剥離剤層の形成が挙げられる。剥離剤層の厚みは特に制限されず、公知例に準じて適宜選定すればよい。
第1粘着部42の形成方法としては、剥離材44の表面に粘着剤を所定の厚みで塗布し、粘着剤塗布面を前記基材2の他面2Bに貼着する方法が好ましい。
粘着剤を剥離材44に塗布する方法としては、例えばエアーナイフコーター、ブレードコーター、バーコーター、グラビアコーター、ロールコーター、カーテンコーター、ダイコーター、ナイフコーター、スクリーンコーター、マイヤーバーコーター、キスコーターなどで塗布、乾燥する方法が挙げられる。
前記第1粘着部形成面と反対面である、前記基材2の一面2A(本図に於いては上面)には、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域29を除いて、第2粘着部46が形成され、前記平面コイル回路部6等はこの第2粘着部46中に埋設されている。更に第2粘着部46の上面には表面保護層54が積層されている。
なお、本発明に於いて第2粘着部46に使用する粘着剤としては、公知の粘着剤が制限無く利用できる。具体的には、前記第1粘着部42で用いた粘着剤等を例示できる。
第2粘着部46の形成方法としては、表面保護層54の閉じた切り欠き破線を包含する領域29に相当する領域以外の領域に粘着剤をスクリーン印刷機等でパターン塗布する方法が例示できる。粘着剤の厚みは5〜100μmが好ましく、5〜50μmが特に好ましい。
これにより、表面保護層54に第2粘着部46を積層した表面保護粘着シート(即ち表面保護層54+第2粘着部46)を作製し、表面保護粘着シートを回路が形成されている基材2の一面2Aに貼り合わせる。
表面保護層54としては、何れのシートを使用しても良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレートなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙等の各種紙材が挙げられる。
表面保護層54は、不透明のものが好ましい。不透明な基材を表面保護層54に用いることにより、より確実に切り欠き破線の形成箇所を隠蔽できる。
図6は、上記ICタグ120と異なるICタグの例を示す側面断面図である。
図6に於いて、130はICタグで、基材2の他面2Bに形成する第1粘着部42aが、前記図5に示すICタグ120と相違するが、その他の構成は同様である。
図6に於いて、第1粘着部42aは、その内部に平面状の中間基材48を介装している。中間基材48は、第1粘着部42aの面方向に平行に、第1粘着部42aの粘着剤中に埋込まれている。
中間基材48としては、前記表面保護層54で例示したシートを利用できる。
第1粘着部42aで使用する粘着剤としては、前記第1粘着部42で用いた粘着剤と同様のものを利用できる。但し、この場合は切り欠き破線28は、中間基材48を貫通している必要があるため、第1粘着部42aをICインレットに積層した後、切り欠き破線28を形成することが好ましい。
図15は、ICタグの表面保護層に塗布した第2粘着部の形成領域の形態の一例を示している。この第2粘着部は、平面コイル回路部を覆う長方形の主領域Rと、前記平面コイル回路部と離れて基材の一端側に形成した狭い帯状領域Sとからなる。切り欠き破線形成用端子24、26と、切り欠き破線28と、ICチップ22と、対向電極24、26の存在する領域には粘着剤は塗布されていない(閉じた切り欠き破線を包含する領域)。なお、図15中の各部分には、図1と同一符号を付してその説明を省略する。
次に、図7を参照して上記図5に示すICタグ120を失効させる場合につき説明する。
図7(a)は、商品等の被着体1000に貼付されたICタグ120の剥離前の状態を示す。
ICタグをデータ管理等に使用するに際しては、先ず図5に示すICタグ120に貼着されている剥離材44を第1粘着部42から剥がし、図7(a)に示すように、データ管理対象物である被着体1000にICタグ120を貼付する。この状態で被着体1000が流通等を経た後、ICチップ22のデータが参照され、所定のデータ管理が行われる。これにより、このICタグ120のデータ管理に関する役割は終了する。
その後、図7(b)に示すように、被着体1000から、被着体1000に貼付されているICタグ120が矢印Tで示す方向にその端部から剥がされる。この場合、ICタグには、切り欠き破線28が予め形成されているので、図5に示すICチップ22を取囲むこの切り欠き破線28に沿って基材2、両切り欠き破線形成用端子24、26が切断され、ICチップ22を含む閉領域30が被着体1000に取残される(図7(c))。その結果、基材2上に形成した表面回路は破壊され、ICタグは確実に失効する。また、前記被着体1000に取残されているICチップを含む閉領域30を再び元のICタグに貼付けても、表面回路を復元することは実質的に不可能である。従って、失効操作は、確実に実行され復元できない。
(第2の形態)
図8は、本発明ICタグの第2の形態の一例を示す側面断面図である。
このICタグ140において、110はアンテナ回路である。アンテナ回路110の基材2の一面2Aに表面回路が形成され、ICチップ22は表面回路に実装されている。更に、表面回路、ICチップ22等は第1粘着部42内の粘着剤中に埋設されている。基材2に形成する切り欠き破線28、及びこの切り欠き破線で囲まれる閉領域30、閉じた切り欠き破線を包含する領域29は、図5のICタグ120と同様にして形成されている。
しかし、表面保護層54と基材2の他面2Bとの間に形成される第2粘着部46は、基材2に形成した閉じた切り欠き破線を包含する領域29の下部には形成されておらず、空隙部27が形成されている。
図9は、図8に示すICタグ140を被着体1000に貼付した状態を示す側面断面図である。このICタグ140を、前記図7を用いて説明したように、被着体1000から剥離すると、図7と同様に切り欠き破線28に沿って切断され、被着体1000にICチップ22を含む閉領域30が残される。これにより、ICタグが失効状態になる。図中のその他の符号は前記と同様である。
図10は、本発明のICタグの第2の形態の他の例を示す側面断面図である。
図10に於いて、150はICタグで、基材2の1面2Aに形成する第1粘着部42aが、前記図8に記載されたICタグ140と相違するが、その他の構成は同様である。
図10に於いて、第1粘着部42aは、その内部に中間基材48を介装している。第1粘着部42aを該構成とすることにより、表面回路の凹凸を緩和する利点が生じる。
図11は、図10に示すICタグ150を被着体1000に貼付した状態を示す側面断面図である。失効時の操作等及びその他の符号は前記と同様である。
(第3の形態)
図12に、第3の形態の本発明のICタグの一例の側面断面図を示す。図5に示すICタグ120は、切り欠き破線を包含する領域29を除いて基材2の一面2Aに第2粘着部46を形成している。しかし、図12に示すICタグ160は、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域29の基材2上面に第3粘着部56を形成している点で、図5に示すICタグ120の構造と相違する。第3粘着部56を形成する粘着剤としては、前記各粘着部を構成する粘着剤と同様のものが用いられる。但し、第3粘着部56の粘着力は前記第1粘着部42の1/3以下にする必要があり、1/5以下にすることが好ましく、1/7以下にすることがより好ましく、1/10以下が特に好ましい。その他の符号は、前述と同様である。
図13に、第3の形態の本発明のICタグの他の例の側面断面図を示す。
図13に示すICタグ170は、基材2の他面2Bの前記閉じた切り欠き破線を包含する領域29に第3粘着部56を形成している点で、図8に示すICタグ140と相違する。第3粘着部56を形成する粘着剤としては、前記各粘着部を構成する粘着剤と同様のものが用いられる。但し、第3粘着部56の粘着力は前記第1粘着部42の1/3以下にする必要があり、1/5以下が好ましく、1/7以下がより好ましく、1/10以下が特に好ましい。
いずれの例の場合でも、第3粘着部56の粘着力が第1粘着部42の1/3を超える場合は、該ICタグを被着体から剥離する際に切り欠き破線の破断が起らない可能性が大きくなり、確実に失効させることができなくなる。
なお、第1粘着部42の粘着力(JIS- Z0237 に準じPETを支持体とした粘着力)は、3N/25mm以上が好ましく、5N/25mm以上が更に好ましい。
上記各アンテナ回路は、基材の一面に表面回路を形成している。しかし、これに限られず、表面回路の一部を他面に形成するようにしても良い。例えば、平面コイル回路部と対向電極とを、スルーホールを介して、基材の他面に形成した接続線で接続することができる。この場合は、ジャンパーの形成は不要になる。
更に、平面コイル回路部を基材の両面に形成し、これらをスルーホールを介して接続することにより、平面コイル回路部のインダクタンスを増加させることもできる。
また更に、ICタグの信頼性を高める等を目的として、同一又は異なる特性の表面回路を基材の一面及び他面に個別に形成するようにしても良い。
更に、平面コイル回路部に接続する対向電極を複数形成すると共に、これら対向電極と、平面コイル回路部の複数箇所の中間部とをそれぞれ接続し、ICチップを実装する対向電極を選択することにより、平面コイル回路部のインダクタンスを任意に選択できるようにしても良い。
実施例1
図1に平面図、図5に側面断面図を示すICタグを以下に記載する方法で20枚製造した。
(アンテナ回路110)
先ず、銅箔とポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)とを貼合わせた商品名ニカフレックス(ニッカン工業製 Cu/PET=35μm/50μm)の銅箔面に、スクリーン印刷法により外部引出し電極4、平面コイル回路部6、内部引出し電極8、対向電極16、18、リード部14、20、切り欠き破線形成用端子24、26の形成用レジストパターンを印刷した。これを、エッチングして不要な銅箔部分を除去し、図2に示す一体配線パターンを製造した。
回路の線幅は0.2mmであった。
次いで、前記外部引出し電極4と内部引出し電極8の間に、絶縁レジストインク(日本アチソン社製 ML25089)を用いて、平面コイル回路部6を覆って絶縁層10を形成した。更に、前記外部引出し電極4と内部引出し電極8とを銀ペースト(東洋紡績社製 DW250L−1)を用いてジャンパー12で接続した。絶縁層10及びジャンパー12の形成は、スクリーン印刷法を用いた。
アンテナ回路110を20枚作製した(図2)。
(ICインレット100)
作製したアンテナ回路へRFIDーICチップ(フィリップス社製、ICode)を実装した。実装はフリップチップ実装機(九州松下製、FB30T−M)を用いた。接合材料には、異方導電性接着剤(京セラケミカル社製、TAP0402E)を使用し、220℃、1.96N、7秒の条件で熱圧着してICインレット100を20枚作製した(図1)。
(第1粘着部42の形成)
その後、アクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)を剥離材44(グラシン紙にシリコーン系樹脂を塗布したリンテック社製 SP−8KX 厚み80μm)の剥離処理面に、乾燥後の塗布厚みが20μmとなるようにスクリーンコーターで塗布したものを、前記ICインレット100の基材2の他面2Bと貼り合わせた。
(切り欠き破線28の形成)
上記製造した20枚のICタグに切り欠き破線形成用ミシン目を入れたゼンマイ刃を使用して、直径17mmの切り欠き破線28を形成した。切り欠き破線28を形成する切り欠き破線形成用端子24、26は、長さ4mm(図2に於いてQに相当する)、切り欠き破線形成用端子24、26のそれぞれに形成した切り欠き破線の長さ(図1に於いてa、bに相当する)は各13mmであった。
また、切り欠き破線28は、非切断部34長さY:切り欠き切断部32長さX=1:3で、非切断部長さYは0.5mmであった。
全てのICタグについて切り欠き破線形成用端子内に切り欠き破線を形成した。
(表面保護層54の積層)
上記切り欠き破線を形成したICタグ基材の一面2Aに、表面保護層54として、PETフィルム(東洋紡績(株)製 クリスパーK2411、厚み50μm)を貼着した。表面保護層54は、予め閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記アクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)が厚み25μmで塗布されていた。このようにしてICタグを20枚作製した(図5)。
(動作の確認方法)
作製したICタグの動作確認はフィリップス社製の、I Code評価キットSLEV400を用いたRead/Write試験によった。作製したICタグは、20枚全てが正常に動作した。
(失効試験)
20枚のICタグの剥離材44を剥がし、第1粘着部42をポリプロピレン樹脂板に貼り付けた。24時間後にポリプロピレン樹脂板からICタグを剥がしたところ、20個のICタグが切り欠き破線に沿って切断され、図7に示すように回路が物理的に破壊された。
実施例2
第1粘着部に、以下に記載した中間基材48を介装した第1粘着部42aを用いた以外は、実施例1と同様にして図6に示すICタグを20枚作製した。
第1粘着部として、アクリル系両面粘着材(厚み25μmのPETフィルムの両面に厚み25μmでアクリル系粘着剤を塗布し、グラシン紙にシリコーン系樹脂を塗布した剥離材を積層したリンテック社製 PET25W PA−T1 8KX)を用いた。
作製したICタグの動作確認を、実施例1と同様に行った。20枚全てが正常に動作した。
失効試験についても実施例1と同様に行った。20枚全てが切り欠き破線に沿って切断され、図7に示すように回路が物理的に破壊された。
実施例3
以下に記載する方法で、図12に示すICタグを製造した。
アクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)を剥離材44(グラシン紙にシリコーン系樹脂を塗布したリンテック社製 SP−8KX 厚み80μm)の剥離処理面に厚み20μmで塗布した第1粘着部用部材を準備した。次いで、実施例1と同じようにして製造したICインレット20枚の基材2の他面2Bに、前記準備した第1粘着部用部材を貼り合わせ、剥離材44を付した第1粘着部42を形成した。
その後、実施例1と同様にして切り欠き破線を形成した。次いで、ICタグの基材2の一面2Aに表面保護層54(東洋紡績(株)製 クリスパーK2411、厚み50μm)を貼着した。この表面保護層54は、予め閉じた切り欠き破線を包含する領域29を除いて前記アクリル系粘着剤(リンテック社製PA−T1)を厚み25μmで塗布した(第2粘着部)。また、閉じた切り欠き破線を包含する領域29に相当する部分には、第3粘着部56を構成するアクリル系粘着剤(リンテック社製M−209HZ)を厚み9μmで塗布した。
基材2の他面2Bに貼り合せたPA−T1(第1粘着部)と基材2の一面2Aに貼り合せたM−209HZ(第3粘着部)との、PETを支持体として、ステンレス板に対する粘着力は、JIS−Z0237に基づいて測定した結果、PA−T1は18N/25mm、M−209HZは1.3N/25mmであり、M−209HZの粘着力はPA−T1の粘着力の1/14であった。
作製したICタグの動作確認はフィリップス社製の、I Code評価キットSLEV400を用いたRead/Write試験によった。作製したICタグは、20枚全てが正常に動作した。
上記動作確認をした20枚のICタグの剥離材44を剥がし、第1粘着部42をポリプロピレン樹脂板(不図示)に貼り付けた。24時間後に樹脂板からICタグを剥がしたところ、20枚全てのICタグの切り欠き破線形成用端子が切り欠き破線に沿って切断されて回路が物理的に破壊された。
実施例4
第1粘着部のアクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)をアクリル系粘着剤(リンテック社製 M−4)に変更した以外は、実施例3と同様に操作して、ICタグを20枚作製した。
基材2の他面2Bに貼り合せたM−4(第1粘着部)と、基材2の一面2Aに貼り合せたM−209HZ(第3粘着部)との、PETを支持体として、ステンレス板に対する粘着力は、JIS−Z0237に基づいて測定した結果、M−209HZは1.3N/25mm、M−4は6.8N/25mmであり、M−209HZの粘着力はM−4の粘着力の1/5.2であった。
作製したICタグの動作確認はフィリップス社製の、I Code評価キットSLEV400を用いたRead/Write試験によった。作製したICタグは、20枚全てが正常に動作した。
上記動作確認をした20枚のICタグの剥離材44を剥がし、第1粘着部42をポリプロピレン樹脂板(不図示)に貼り付けた。24時間後に樹脂板からICタグを剥がしたところ、20枚全てのICタグの切り欠き破線形成用端子が切り欠き破線に沿って切断されて回路が物理的に破壊された。
比較例1
切り欠き破線を形成していないこと以外は実施例1と同じICタグを20枚作製した。
実施例1と同様に正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板に貼付した。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、20枚のICタグの全ての回路を破壊することなく剥がせた。
その後、SLEV400を用いて動作を確認したところ、ICタグとしての動作は正常であった。以上の結果から、これらICタグの失効効果は認められなかった。
比較例2
実施例1と同様にしてICタグ20枚を作製した。但し、表面保護層54は、閉じた切り欠き破線を包含する領域を除くこと無く、全面に前記粘着剤PA−T1を厚み25μmで塗布したものを用いた。
実施例1と同様にICタグが正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板にICタグを貼付した。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、20枚のICタグのうち12枚ICタグの回路が物理的に破壊されたが、残りの8枚は破壊することなく剥がせた。
その後、SLEV400を用いて前記8枚のICタグの動作を確認したところ、ICタグとしての動作は正常であった。以上の結果から、これらICタグの失効効果は不十分であった。
実施例5
実施例1と同様の方法でICインレットを20枚製造した。このICインレット20枚の他面2Bにアクリル系粘着剤(リンテック社製PA−T1)を塗布したものを貼り合せて、実施例1と同様のICタグを製造後、実施例1と同様の切り欠き破線を形成し、更に実施例1と同じ表面保護層を貼り合せた。但し、この表面保護層54の粘着剤塗布部分は、図15に示すように、平面コイル回路部を覆う長方形の主領域Rと、基材の一端側に形成した狭い帯状領域Sとである。切り欠き破線形成用端子と、切り欠き破線と、ICチップと、対向電極の存在する領域には粘着剤を塗布しなかった。
このようにして、図15に示す粘着剤層を設けたICタグを20枚作製した。
実施例1と同様に、作製したICタグの動作確認はフィリップス社製の、I Code評価キットSLEV400を用いたRead/Write試験によった。作製したICタグは、20枚全てが正常に動作した。
(失効試験)
実施例1と同様にして20枚のICタグの剥離材を剥がし、第1粘着部をポリプロピレン樹脂板に貼り付けた。24時間後に樹脂板からICタグを剥がしたところ、20個のICタグが切り欠き破線に沿って切断され、回路が物理的に破壊された。
Figure 0005049025
本発明のICタグを構成するICインレットの一例を示す平面図である。 図1に示すICインレットに用いるアンテナ回路の一例を示す平面図である。 切り欠き破線の一例を示す部分拡大図である。 切り欠き破線の他の例を示す説明図である。 本発明のICタグの第1の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明のICタグの第1の形態の他の例を示す側面断面図である。 本発明のICタグの失効作用を示す説明図で、(a)は剥離前の状態、(b)は剥離中の状態、(c)は剥離後の状態を示す。 本発明のICタグの第2の形態の一例を示す側面断面図である。 図8に示すICタグを被着体に貼付した状態を示す側面断面図である。 本発明のICタグの第2の形態の他の例を示す側面断面図である。 図10に示すICタグを被着体に貼付した状態を示す側面断面図である。 本発明のICタグの第3の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明のICタグの第3の形態の他の例を示す側面断面図である。 切り欠き破線形成用端子を形成しない本発明のICタグを構成するアンテナ回路の一例を示す平面図である。 ICタグの表面保護層に塗布した第2粘着部の形成領域の形態の一例を示す平面図である。
符号の説明
120、130、140、150、160、170 ICタグ
2 基材
4 外部引出し電極
6 平面コイル回路部
8 内部引出し電極
10 絶縁層
12 ジャンパー
14 一方のリード部
16 一方の対向電極
17 内側の一端
18 他方の対向電極
19 外側の他端
20 他方のリード部
22 ICチップ
24、26 切り欠き破線形成用端子
27 空隙部
P 幅
Q 長さ
28 切り欠き破線
29 閉じた切り欠き破線を包含する領域
30 閉領域
32 切り欠き切断部
34 非切断部
42、42a 第1粘着部
44 剥離材
2A 基材の一面
2B 基材の他面
46 第2粘着部
48 中間基材
54 表面保護層
56 第3粘着部
T 矢印
X 切断部長さ
Y 非切断部長さ
a、b 切り欠き破線の長さ
100 ICインレット
110、180 アンテナ回路
1000 被着体

Claims (9)

  1. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)前記基材の表裏の何れか一方の面を覆って形成した第1粘着部と、
    (c)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (d)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材の前記第1粘着部形成面と反対面に形成した第2粘着部と、
    (e)前記第2粘着部及び閉じた切り欠き破線を包含する領域を覆って第2粘着部に貼着した表面保護層と、
    を有し、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しないことを特徴とする非接触ICタグ。
  2. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)前記基材の表裏の何れか一方の面を覆って形成した、その内部に中間基材を介装する第1粘着部と、
    (c)前記基材、表面回路及び中間基材を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (d)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材の前記第1粘着部形成面と反対面に形成した第2粘着部と、
    (e)前記第2粘着部及び閉じた切り欠き破線を包含する領域を覆って第2粘着部に貼着した表面保護層と、
    を有し、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しないことを特徴とする非接触ICタグ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の非接触ICタグの、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に、前記第1粘着部の1/3以下の粘着力の第3粘着部を形成してなる非接触ICタグ。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の非接触ICタグの、前記基材の前記第2粘着部形成面側の閉じた切り欠き破線を包含する領域に、前記第1粘着部の1/7以下の粘着力の第3粘着部を形成してなる非接触ICタグ。
  5. 前記第1粘着部に剥離材を貼着してなる請求項1乃至4の何れかに記載の非接触ICタグ。
  6. 表面保護層が、不透明である請求項1乃至5の何れかに記載の非接触ICタグ。
  7. 平面コイル回路部と前記少なくとも一対の対向電極のそれぞれとを接続する各リード部に切り欠き破線形成用端子をそれぞれ形成してなる請求項1乃至6の何れかに記載の非接触ICタグ。
  8. 切り欠き破線形成用端子が、少なくとも直径1mmの円を包含できる寸法を有する形状に形成してなる請求項7に記載の非接触ICタグ。
  9. 切り欠き破線が、長さ0.08〜1.5mmの非切断部を有する請求項1乃至8の何れかに記載の非接触ICタグ。
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