JP4848214B2 - 非接触icタグ - Google Patents

非接触icタグ Download PDF

Info

Publication number
JP4848214B2
JP4848214B2 JP2006187007A JP2006187007A JP4848214B2 JP 4848214 B2 JP4848214 B2 JP 4848214B2 JP 2006187007 A JP2006187007 A JP 2006187007A JP 2006187007 A JP2006187007 A JP 2006187007A JP 4848214 B2 JP4848214 B2 JP 4848214B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
adhesive
broken line
chip
substrate
adhesive portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2006187007A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2008015834A (ja
Inventor
大雅 松下
貴一 村上
裕一 岩方
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Lintec Corp
Original Assignee
Lintec Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Lintec Corp filed Critical Lintec Corp
Priority to JP2006187007A priority Critical patent/JP4848214B2/ja
Publication of JP2008015834A publication Critical patent/JP2008015834A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4848214B2 publication Critical patent/JP4848214B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、個人認証、商品管理、物流管理等に使用される、非接触ICタグに関する。更に詳述すれば、本発明は非接触ICタグの使用後にICタグ回路を破壊してその機能を失効できると共に、データが記録されたICを回収できる非接触ICタグに関する。
近年、管理対象の人や商品(以下、被着体と表す。)に取付け、これら管理対象の流通等を管理する非接触ICタグ(以後、ICタグと略記する)が普及している。このICタグは、内蔵するICチップにデータを記憶させておくことができ、質問機と非接触で交信することにより管理するデータを質問機と交換できる。
ICタグの利用分野としては、例えば各種の交通機関の定期券、企業等における人や物品の入出管理、商品の在庫管理、物流管理等多岐にわたる。これらの利用分野に応じて各種の形態のICタグが利用されている。
使い捨て用のICタグは、例えば商品に取付けられて店頭に並び、商品が販売されたときに質問機でICチップに記憶されているデータが読取られ、それによりICタグの役目は終了する。
この使い捨て用のICタグは、そのままではICチップに記憶されているデータが残っているので、ICタグの使用後のICチップに記憶されたデータの管理が重要になっている。例えば、一度商品に取付けられて正当に使用されたICタグを商品から剥がし、ICチップに記憶されたデータを読取り、このデータを不正使用に供する場合が考えられる。また、廃棄したICタグの記憶データを改ざんして不正使用に供することも考えられる。
このような不正使用を防止するため、共振タグの場合は、高出力電界を発生させる機能を有する質問器を用いて共振タグの共振回路に誘導電流を発生させて共振タグを失効させる方法が開示されている(特許文献1)。この失効方法は、質問器に高出力電界を発生させる機能を備える必要がある。更に、この方法による場合は、失効処理が不安定で失効処理後に共振タグの共振性能が復活する場合がある。また更に、この方法によれば、失効したことが視覚的に確認できない問題がある。
上記失効方法以外には、非接触データキャリアラベルの基材に剥離力の異なる部分を形成し、商品に貼着した非接触データキャリアラベルを商品から剥がして回収する際に、非接触データキャリアラベルの回路が破壊されるように予め構成しておくことにより、回収時に失効させる方法が提案されている(特許文献2)。この提案においては、剥離力の差により回路破壊が生じることから、剥離力の安定した制御が要請され、更に異なる剥離力を有する複数の剥離層を形成する工程が必要となり製造工程が煩雑になる問題がある。
特開2002−185281号公報(段落番号0002) 特開2000−57292号公報(請求項1)
本発明者らは、上記問題を解決するために種々検討しているうちに、ICタグを構成するアンテナ回路に切り欠き破線(ミシン目)を設け、その切り欠き破線に沿って前記アンテナ回路を切断することによりICタグを失効できることに想到し、先に特許出願をした(特願2004−195949号、特願2004−315938号)。
これらの発明に係るICタグは、失効に際して特別の装置を必要とせず、目視で失効状態を確認できる等の利点がある。しかし、これらのICタグは形成した切り欠き破線が見えているため、この部分に注意すれば、失効させることなくICタグを商品等から剥離できる可能性が残り、この場合は悪意ある人物が故意に失効を回避できる可能性がある。
更に、上記ICタグは回路が破壊されるものの、ICチップ内の管理データは破壊されていないので、これを何らかの方法で悪用される虞がある。
本発明者らは、上記問題を解決するために種々検討した結果、基材の表裏において、閉じた切り欠き破線を包含する領域の商品に貼る側の粘着力を反対側の粘着力の1/3以下にすることにより、ICタグの役目が終了してICタグを被着体から剥離回収する際にICタグの回路を破壊できると共に、ICチップを被着体から回収でき、その結果ICチップに記録されているデータが他人に渡って悪用されることを回避できるICタグに想到した。更に、ICタグに剥離用タブを形成する場合は、より効果的に上記操作を行えることも知得した。
本発明は、上記知見に基づいて完成するに至ったもので、その目的とするところは、特別の装置を用いることなく失効できると共に、ICタグに搭載されているICチップを回収することによりICチップ内のデータが他人にわたることを防止できるICタグを提供することにある。
上記目的を達成する本発明は以下に記載するものである。
〔1〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(c)ICチップを実装した前記基材面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に形成した第1粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面を覆って形成した第2粘着部と、
(d)前記第1粘着部及び第2粘着部を覆って前記第1粘着部及び第2粘着部に貼着した表面保護層と、
(e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて、前記基材のICチップ実装面の反対面に形成した第3粘着部と、
を有し、
(f)前記第1粘着部及び第3粘着部の粘着力が前記第2粘着部の粘着力の3倍以上である、
前記基材のICチップ実装面の反対面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しない空隙部を有することを特徴とする非接触ICタグ。
〔2〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(c)ICチップを実装した前記基材面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に形成した第1粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面を覆って形成した第2粘着部と、
(d)前記第1粘着部及び第2粘着部を覆って前記第1粘着部及び第2粘着部に貼着した表面保護層と、
(e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて、前記基材のICチップ実装面の反対面に形成した第3粘着部と、
を有し、
(f)前記第1粘着部及び第3粘着部の粘着力が前記第2粘着部の粘着力の3倍以上であり、かつ
(g)前記基材のICチップ実装面の反対面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に第1粘着部及び第3粘着部の粘着力の1/3以下の粘着力の第4粘着部を形成してなることを特徴とする非接触ICタグ。
〔3〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(c)ICチップを実装した基材面の反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第5粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面の反対面を覆って形成した第6粘着部と、
(d)前記第5粘着部及び第6粘着部を覆って前記第5粘着部及び第6粘着部に貼着した表面保護層と、
(e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面に形成した第7粘着部と、
を有し、
(f)前記第5粘着部及び第7粘着部の粘着力が前記第6粘着部の粘着力の3倍以上である、
前記基材のICチップ実装面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しない空隙部を有することを特徴とする非接触ICタグ。
〔4〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(c)ICチップを実装した基材面の反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第5粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面の反対面を覆って形成した第6粘着部と、
(d)前記第5粘着部及び第6粘着部を覆って前記第5粘着部及び第6粘着部に貼着した表面保護層と、
(e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面に形成した第7粘着部と、
を有し、
(f)前記第5粘着部及び第7粘着部の粘着力が前記第6粘着部の粘着力の3倍以上であり、かつ
(g)前記基材のICチップ実装面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に第5粘着部及び第7粘着部の粘着力の1/3以下の粘着力の第8粘着部を形成してなることを特徴とする非接触ICタグ。
〔5〕 (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
(b)ICチップを実装した基材面を覆って形成した第9粘着部と、前記第9粘着部に貼着した中間基材と、
(c)前記基材、表面回路及び中間基材を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
(d)ICチップを実装した基材面の反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第10粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面の反対基材面を覆って形成した第11粘着部と、
(e)前記第10粘着部及び第11粘着部を覆って前記第10粘着部及び第11粘着部に貼着した表面保護層と、
(f)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記中間基材の第9粘着部貼着面と反対面に形成した第12粘着部と、前記中間基材の第9粘着部貼着面と反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第13粘着部と
を有し、
(h)前記第9粘着部、第10粘着部及び第12粘着部の粘着力がそれぞれ前記第11粘着部及び第13粘着部の粘着力の3倍以上である、
ことを特徴とする非接触ICタグ。
〔6〕 平面コイル回路部と前記少なくとも一対の対向電極のそれぞれとを接続する各リード部に切り欠き破線形成用端子をそれぞれ形成してなる〔1〕乃至〔5〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
〔7〕 表面保護層が、不透明である〔1〕乃至〔6〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
〔8〕 前記表面保護層の周縁部に表面保護層の外方に突設したタブを有する〔1〕乃至〔7〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
〔9〕 前記非接触ICタグの表面保護層を貼着した面と反対面に剥離材を貼着してなる〔1〕乃至〔8〕の何れかに記載の非接触ICタグ。
本発明のICタグは、ICチップを実装したICインレットのICチップの周囲に切り欠き破線を形成しているので、ICタグの使用後、ICタグを破壊して失効させることができる。更に、基材の表裏において、切り欠き破線を包含する領域の商品に貼る側の粘着力を、反対側の粘着力の1/3以下、又は無くしている。このため、ICタグの使用後、ICタグを商品等から剥離する際に、簡単にICチップを回収できる。この場合、表面保護層として不透明保護層を使用する場合は、切り欠き破線の形成箇所を隠蔽できるので、失効させることなくICタグを商品等から剥離することは実際上困難である。
本発明のICタグの失効は、切り欠き破線に沿って切断された領域の不存在を目視で確認できるので、失効の有無を簡単且つ確実に確認できる。
表面保護層にタブを形成する場合は、前記タブの部分から剥離を開始することにより、更に簡単にICタグを破壊できる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態につき説明する。
(第1の形態)
図1は、本発明の非接触ICタグを構成するICインレットの一例を示す平面図である。
図1中、100はICインレットで、2は基材である。この基材2は後述する表面回路、ICチップ等を保持する支持体として機能する。
基材2としては、上質紙、コート紙等の紙や、合成樹脂フィルム等が好ましい。合成樹脂フィルムを構成する樹脂材料としては、特に制限はなく、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリナフタレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ酢酸ビニル、ポリブテン、ポリアクリル酸エステル、ポリメタクリル酸エステル、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリアミド、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリビニルアセタール、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体等を例示できる。基材2の厚みは10〜200μmが好ましく、特に25〜125μmが好ましい。
前記基材2の一隅側には外部引出し電極4が形成されている。6は平面コイル回路部で、前記基材2の一面に矩形渦巻状に形成されており、前記外部引出し電極4と平面コイル回路部6とは離間して形成されている。平面コイル回路部6の内側の一端17は内部引出し電極8に接続されている。
前記外部引出し電極4の近傍には、絶縁層10が前記平面コイル回路部6の上面を覆って形成されている。平面コイル回路部6の内側の内部引出し電極8と前記外部引出し電極4とは、前記絶縁層10の上面に形成されたジャンパー12により、電気的に接続されている。しかし、前記ジャンパー12は、絶縁層10によって、平面コイル回路部6と絶縁されている。
16、18は、前記平面コイル回路部6の外方に互いに所定間隔離れて形成された一対の対向電極で、前記外部引出し電極4と一方の対向電極16とが、一方のリード部14により接続されている。
他方の対向電極18と、前記平面コイル回路部6の外側の他端19とは、他方のリード部20で接続されている。
前記リード部14、20には、略扇型に形成された一対の切り欠き破線形成用端子24、26が形成されている。
図2は、図1に示すICインレットにICチップを実装する前のアンテナ回路の一例を示す平面図である。
図2に示すように、前記一対の切り欠き破線形成用端子24、26の幅Pはリード部14、20の線幅よりも大きく、好ましくは1〜20mmの大きさで形成されている。又、その長さQは、加工精度等も考慮すると、1mm以上が好ましく、特に1〜20mmが好ましい。その形状は、少なくとも直径1mmの円を包含できる寸法を有するように形成することが好ましい。これら切り欠き破線形成用端子24、26は、後述するICチップ22を取囲むようにして、前記一対のリード部14、20と電気的に接続されている。
ここで図2において、引出し電極4、8、平面コイル回路部6、一方の対向電極16、他方の対向電極18、ジャンパー12、絶縁層10、リード部14、20、切り欠き破線形成用端子24、26は表面回路を構成するものである。
更に、表面回路と基材2とで構成されるものを、アンテナ回路110と総称する。但し、切り欠き破線形成用端子24、26は、表面回路、及びアンテナ回路110に含まなくてもよい。
このアンテナ回路110は、基材2上に金、銀、銅、アルミニウム等の導体金属、又は銀ペースト等の導電性ペーストや導電性インキを用いて表面回路を形成することにより製造できる。表面回路の形成方法としては、導電性ペーストや導電性インキを用いて、スクリーン印刷法により表面回路を製造する方法、レジスト等を用いて表面回路パターンをエッチングで形成する方法等の、通常の電子回路製造用の各種方法が任意に採用できる。
例えば銅箔とポリエチレンテレフタレートフィルムとを貼り合わせたラミネートフィルムの銅箔面に、スクリーン印刷法により表面回路形成用のレジストパターンを印刷した後、前記銅箔部分をエッチングすることにより、不要な銅箔部分を除去して平面コイル回路部6を形成する方法が挙げられる。またアンテナ回路110の一部、例えば切り欠き破線形成用端子24、26もエッチングで予め形成せず、平面コイル回路部6を形成後、銀ペーストなどでこれらを形成することができる。
なお、平面コイル回路部6、対向電極16、18、引出し電極4、8、切り欠き破線形成用端子24、26等の厚みは1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。
絶縁層10としては、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルウレタン樹脂などの絶縁性樹脂を用いることができる。外部引出し電極4と内部引出し電極8との間の平面コイル回路部6の上面を覆うように、スクリーン印刷法により絶縁層10を形成することができる。絶縁層10は平面コイル回路部6と絶縁層10の上面とが電気的に絶縁できる厚みがあれば良く、特に限定されないが、1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。
ジャンパー12は、銀ペースト等の導電性ペーストや導電性インキを用いて形成することができる。ジャンパー12は、外部引出し電極4と内部引出し電極8と絶縁層10との上面にスクリーン印刷法を用いて形成することができる。ジャンパー12は、外部引出し電極4と内部引出し電極8とを電気的に接続できていれば良く、その形状や厚みは特に限定されない。例えば、長方形の直線的な形状や、図1に示すような長方形を直角に折曲げた形状であっても良い。その厚みは1〜100μmが好ましく、特に3〜50μmが好ましい。
図1に示されるように、前記両対向電極16、18には、ICチップ22が実装され、このICチップ22と両対向電極16、18とは、電気的に接続される。
ICチップ22の実装に際しては、例えば異方導電性接着剤(ACP)等の接着材料を両対向電極16、18間に塗布し、ICチップにはワイヤバンプ、めっきバンプ等を設けて両対向電極16、18間に装着する。ICチップの固定方法としては、例えば熱圧着が挙げられる。
図1に於いて、28は閉じた切り欠き破線(ミシン目)で、前記一対の切り欠き破線形成用端子24、26を通過すると共に、前記ICチップ22を囲む略円状に形成されている。この閉じた切り欠き破線28により、ICインレット100の他の領域と区分された閉領域30が形成される。
なお、前記切り欠き破線28の切り欠き切断部は、切り欠き破線形成用端子24、26及び基材2を貫通して形成される。
切り欠き破線28は、大量生産工程においては、各ICインレット100を各インレットサイズに切断する工程において、同時にミシン目を入れた抜き刃を用いて形成することが好ましい。
図3は、前記切り欠き破線28の部分拡大図である。この切り欠き破線28は切り欠き切断部32(切断部長さX)と、非切断部34(非切断部長さY)とからなる。
切り欠き破線28の、非切断部長さYと切断部長さXの割合は1:1〜1:20が好ましく、1:2〜1:15がより好ましい。
切り欠き破線28の非切断部長さYは、0.08〜1.5mmが好ましく、0.2〜1mmがより好ましく、0.4〜0.8mmが更に好ましい。非切断部長さYが0.08mm未満の場合は、正確に非切断部34を形成することが困難で、非切断部の破壊が起りやすい。非切断部長さYが1.5mmを超える場合は、後述するICタグの失効操作の際に、ICタグ回路の破壊が起り難い場合がある。
図1に示されるように、切り欠き破線が通過する各切り欠き破線形成用端子24、26の長さa、bは、それぞれ1mm以上が好ましく、1〜20mmがより好ましい。
上記構成は本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更しても良い。例えば、切り欠き破線形成用端子24、26の形状、大きさは特に制限がない。形状は、円形、矩形、三角形、不定形等任意である。
切り欠き破線28は必ずしも曲線である必要が無く、例えば閉領域30を図4に示す直線で矩形状に構成しても良い。
更に、上記形態に於いては、切り欠き破線形成用端子24、26を形成し、これら切り欠き破線形成用端子24、26を切り欠き破線28が通過するようにしたが、これに限られず、切り欠き破線形成用端子24、26を形成しないで、図5に示すように、単に切り欠き破線28が表面回路の何れかの部分(本図に於いてはリード部14、20)を通過してICチップ22を含む閉領域を形成してもよい。しかし、この場合は切り欠き破線28が表面回路を切断する虞があるので、切り欠き破線の加工精度を考慮すると、切り欠き破線形成用端子24、26を形成している方が好ましい。なお、図5において180はアンテナ回路で、その他の構成は図2と同様であるので、図2と同じ箇所に同じ参照番号を付してその説明を省略する。
更に、切り欠き破線の線の太さ、形状等は特に制限が無く、例えば、所定半径の空孔の連続(例えば切手の切取線のパンチング孔の形状)であっても良い。
図6は、上記ICインレットを用いて製造したICタグ120の側面断面図で、図1のA−A線に沿う断面を示す。
図6において、基材2の一面2A(ICチップの実装面、図6に於いては上面)には、平面コイル回路部6、ICチップ22、対向電極16、切り欠き破線形成用端子24、内部引出し電極8、絶縁層10、ジャンパー12、ICチップ22の周囲に形成した略円形の閉じた切り欠き破線28等が形成されている。前記閉じた切り欠き破線28で形成する閉領域30の外側には、閉じた切り欠き破線を包含する領域29が形成されている。この閉じた切り欠き破線を包含する領域29の大きさ及び形状は特に制限がないが、少なくとも閉じた切り欠き破線28で形成する閉領域30を完全に含み、それよりも広ければ良い。閉領域30の形状は、円形、楕円形、四角形、長方形、菱形等の任意の形状とすることができる。
前記閉じた切り欠き破線を包含する領域29には、ICチップ22、対向電極16、18(不図示)、切り欠き破線形成用端子24、26(不図示)の上面を覆って、第1粘着部S1が形成されている。更に、前記ICチップ22を実装した基材2の基材面であって、前記切り欠き破線を包含する領域29を除く基材面(本図に於いては基材の一面2A)には、前記第1粘着部S1を取囲んで第2粘着部S2が形成されている。
前記第1粘着部S1、及び第2粘着部S2には、表面保護層54が積層されている。
表面保護層54としては、何れのシートを使用しても良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレートなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙等の各種紙材が挙げられる。表面保護層の厚みは10〜200μmが好ましい。
表面保護層54は、不透明のものが好ましい。不透明な基材を表面保護層54として用いることにより、切り欠き破線28の形成箇所を隠蔽できる。
前記ICチップ22を実装した基材面(基材の一面2A)の反対面(基材の他面2B)には、第3粘着部S3が形成されている。但し、基材2のICチップ実装面の反対面の、閉じた切り欠き破線を包含する領域29に対応する領域29bには、第3粘着部S3は形成されておらず、空隙部48が形成されている。
ここで、第1粘着部S1と第3粘着部S3との粘着力は、第2粘着部S2の粘着力の3倍以上であり、第2粘着部S2の粘着力の5倍以上が好ましい。第1粘着部S1と第3粘着部S3との粘着力が第2粘着部S2の粘着力の3倍未満の場合は、後述するようにICチップを被着体から回収する際に、ICチップが被着体表面に残留したり、アンテナ回路の破壊が不完全になる場合がある。
ここで各粘着部の粘着力とは、JIS Z0237に準じて測定した値であり、具体的には各粘着部の粘着剤をポリエチレンテレフタレートフィルム(厚さ50μm)に所定量の塗布厚で塗布した粘着シートをJIS Z0237に基づき測定した値である。
粘着力の調節は、粘着剤の材料の選択、粘着部の厚みの調節等により行うことができる。
第1粘着部S1、第2粘着部S2、第3粘着部S3に使用する粘着剤としては、公知の粘着剤が制限無く利用できる。具体的には、アクリル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、天然ゴムや合成ゴム系粘着剤、シリコーン樹脂系粘着剤、ポリオレフィン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、エチレン−酢酸ビニル系粘着剤等を例示できる。
第1粘着部S1、第2粘着部S2、第3粘着部S3の厚みとしては、5〜200μmが好ましく、5〜100μmがより好ましい。
第1粘着部S1、第2粘着部S2の形成方法としては、表面保護層54の表面に粘着剤を所定の厚み及びパターンで塗布し、該粘着剤塗布面を前記基材2のアンテナ回路形成面、ICチップ実装面(図6においては基材の一面2A)に貼着する方法が好ましい。
粘着剤を表面保護層54に塗布する方法としては、例えば粘着剤をスクリーン印刷機等でパターン塗布する方法が例示できる。
前記第3粘着部S3には、剥離材44が積層される。剥離材44としては、何れのものを使用しても良く、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアリレートなどの各種樹脂よりなるフィルムや、ポリエチレンラミネート紙、ポリプロピレンラミネート紙、クレーコート紙、樹脂コート紙、グラシン紙等の各種紙材を基材とするものが好ましい。この基材の表面であって、粘着部と接合される面には、必要により剥離処理が施されたものを用いることができる。
剥離処理の方法としては、シリコーン系樹脂、長鎖アルキル系樹脂、フッ素系樹脂等の剥離剤よりなる剥離剤層の形成が挙げられる。剥離剤層の厚みは特に制限されず、公知例に準じて適宜選定すればよい。
前記第3粘着部S3の形成方法としては、剥離材44の剥離面(剥離性を示す面)に粘着剤を所定の厚み及びパターンで塗布し、該粘着剤塗布面を前記基材2のアンテナ回路形成面、ICチップ実装面と反対面(図6においては基材の他面2B)に貼着する方法が好ましい。
次に、図7を参照して上記図6に示されるICタグ120を失効させ、ICチップ22を回収する場合につき説明する。
図7(a)は、商品等の被着体1000に貼付されたICタグ120の剥離前の状態を示す。
ICタグ120をデータ管理等に使用するに際しては、先ず図6に示されるICタグ120に貼着されている剥離材44を第3粘着部S3から剥がし、図7(a)に示されるように、データ管理対象物である被着体1000にICタグ120を貼付する。
この状態で被着体1000が流通経路を流通した後、ICチップ22のデータが参照され、所定のデータ管理が行われる。これにより、このICタグ120のデータ管理に関する役割は終了する。
その後、図7(b)に示すように、被着体1000から、被着体1000に貼合されているICタグ120が剥離される。
この場合、ICタグ120には、切り欠き破線28が予め形成されているので、ICチップ22を取囲む切り欠き破線28に沿って基材2、2つの切り欠き破線形成用端子24、26が切断され、ICチップ22を含む閉領域30が表面保護層54と共に被着体1000から剥離される。これにより、ICチップ22の回収が行われる。一方、ICタグ120のその他の部分は被着体1000に取残される(図7(c))。その結果、基材2上に形成された表面回路は破壊され、ICタグ120は失効する。
また、前記表面保護層54と共に剥離されたICチップ22を含む閉領域30を再び元のICタグに貼付けても、表面回路を復元することは実質的に不可能である。従って、失効操作は、実行されると復元できない。

(第2の形態)
図8は、上記ICタグ120と異なる、第2の形態のICタグ122の例が示される側面断面図である。
このICタグ122は、図6に示されるICタグ120の空隙部48に、第4粘着部S4が形成されている。その他の構成は図6に示されるICタグ120と同様である。
第4粘着部S4は第1粘着部S1及び第3粘着部S3の粘着力の1/3以下の粘着力である必要があり、1/5以下であることが好ましい。
第4粘着部S4を構成する粘着剤としては、前記第1〜第3粘着部S1〜S3で例示したものと同様の粘着剤が制限無く利用できる。
第4粘着部S4の厚みも、第1粘着部S1、第2粘着部S2、第3粘着部S3の厚みと同様で、5〜200μmが好ましく、5〜100μmがより好ましい。
第4粘着部S4の形成方法も、第3粘着部S3と同様で、剥離材44の表面に粘着剤を所定の厚み及びパターンで塗布し、該粘着剤塗布面を前記基材2のアンテナ回路形成面、ICチップ実装面と反対面(図8においては基材の他面2B)に貼着する方法が好ましい。
上記構成のICタグ122を被着体に添付して流通管理等に使用した後のICチップの回収方法、及びICタグの回路破壊態様も前記図7を参照して説明したものと同様であるので、その説明を省略する。

(第3の形態)
図9は、本発明ICタグの第3の形態の一例を示す側面断面図である。
図9中、140はICタグで、ICインレット100は図1に記載されているICインレット100と同じ構成であり、同一構成部分には同一符号が付されている。即ち、このICインレット100は、基材2の一面2Aに表面回路が形成され、ICチップ22が表面回路に実装されてなる。基材2に形成する切り欠き破線28、及びこの切り欠き破線で囲まれる閉領域30、閉じた切り欠き破線を包含する領域29は、図6に示されるICタグ120と同様にして形成される。表面回路等は第7粘着部S7内に埋設されている。しかし、切り欠き破線で囲まれる閉領域30には粘着部は形成されておらず、剥離材44と基材2との間には、空隙部67が形成されている。
基材2の他面2Bの閉じた切り欠き破線を包含する領域29に対応する領域29bには第5粘着部S5が形成されている。更に、基材の他面2Bには、前記第5粘着部S5の周囲を取囲んで、第6粘着部S6が形成されている。
第5粘着部S5、第6粘着部S6には、表面保護層54が積層されている。この表面保護層54は、第6粘着部S6の周縁部から外方向に突出たタブ46を有する。
前記タブ46は、表面保護層54の周縁部全周に形成されていても良いが、これに限られず、周縁部の一部に形成されていても良い。このタブ46は、後述するように、ICタグの役目が終了して被着体からICチップを回収するときに、指等を引っかけてICタグを被着体から剥がすための取っ手の役割を持つ。
タブ46の形状は、ICタグを被着体から剥離するきっかけとなり、指等でつかめるような形状であれば表面保護層54が粘着部から突出した形状に限定されるものではない。その他のタブの形状としては、例えば図14に示されるように半円形の形状のタブ46aであったり、図15に示されるような長方形の形状のタブ46bであっても良い。
ここで、第5粘着部S5と第7粘着部S7の粘着力は、第6粘着部S6の粘着力の3倍以上であり、5倍以上が好ましい。粘着力の上限は特にないが、通常の市販粘着剤を使用する場合は、上限は30倍程度である。
図10は、図9に示されるICタグ140を被着体1000に取付けた後、被着体1000からICチップ22を回収している状態が示されている。
剥離は、表面保護層54の周縁部に形成されているタブ46を被着体1000の下方向に引張ることにより行われる。
第5粘着部S5の粘着力及び第7粘着部S7は、第6粘着部S6の粘着力よりも3倍以上大きいので、切り欠き破線28に沿って表面回路が切断されてICタグは失効されると共に、ICチップ22は表面保護層54と共に被着体1000から剥離されて回収される。

(第4の形態)
図11は、本発明のICタグの第4の形態の一例を示す側面断面図である。
図11に示されるICタグ150は、図9に示されるICタグ140の空隙部67に第8粘着部S8が形成されている点で、図9に示されるICタグ140と相違するが、その他の構成は同一である。
この第8粘着部S8及び第6粘着部S6の粘着力は第5粘着部S5及び第7粘着部S7の粘着力の1/3以下である。従って、このICタグ150を被着体から回収する際の回路の破壊、回収方法等は、図10を用いて説明したものと同様である。

(第5の形態)
図12に、第5の形態の本発明のICタグ160の一例の側面断面図を示す。図12中、100はICインレットで、その構成は図1で説明したものと同一である。ICインレット100のICチップ22を実装した面(一面2A)には、その全面を覆って第9粘着部S9が形成されている。更に、第9粘着部S9には中間基材50が積層されている。中間基材50としては、前記表面保護層54で例示したシートから選択して用いることができる。前記中間基材50の、切り欠き破線で囲まれる閉領域30に対応する領域72には、第13粘着部S13が形成されている。前記第13粘着部S13の周囲には、それを取囲むようにして第12粘着部S12が形成されている。
更に、前記第12、13粘着部S12、S13には、剥離材44が積層されている。
基材2、第9粘着部S9、中間基材50には、これらを貫通して切り欠き破線28が形成されている。
一方、基材2の他面2B(ICチップ実装面の反対面)の、前記切り欠き破線を包含する領域29に対応する領域29bには、第10粘着部S10が形成されている。更に、前記第10粘着部S10の周囲を取囲むようにして第11粘着部S11が形成されている。
54は表面保護層で前記第10粘着部S10及び第11粘着部S11を覆って積層されている。この表面保護層54は、その周縁部に第11粘着部S11の外方向に突出たタブ46を有する。
ここで、前記第9粘着部S9、第10粘着部S10、第12粘着部S12の粘着力は、第11粘着部S11及び第13粘着部S13の粘着力より3倍以上大きく、5倍以上が好ましい。
図13は、図12に示されるICタグ160を被着体1000に取付けた後、被着体1000からICチップ22を回収している状態を示している。
切り欠き破線28に沿って表面回路が切断されてICタグは失効すると共に、ICチップ22は表面保護層54と共に被着体1000から剥離されて回収される。
上記各アンテナ回路は、基材の一面に表面回路を形成している。しかし、これに限られず、表面回路の一部を他面に形成するようにしても良い。例えば、基材の一面に形成した平面コイル回路部と対向電極とを、スルーホールを介して、基材の他面に形成した接続線で接続することができる。この場合は、ジャンパーの形成は不要になる。
更に、平面コイル回路部を基材の両面に形成し、これらをスルーホールを介して接続することにより、平面コイル回路部のインダクタンスを増加させることもできる。
また更に、ICタグの信頼性を高める等を目的として、同一又は異なる特性の表面回路を基材の一面及び他面に個別に形成するようにしても良い。
更に、平面コイル回路部に接続する対向電極を複数形成すると共に、これら対向電極と、平面コイル回路部の複数箇所の中間部とをそれぞれ接続し、ICチップを実装する対向電極を選択することにより、平面コイル回路部のインダクタンスを任意に選択できるようにしても良い。
実施例1
図6に側面断面図を示すICタグを以下に記載する方法で20枚製造した。
(アンテナ回路110)
図2に示されるアンテナ回路110を、以下の方法により製造した。
先ず、銅箔とポリエチレンテレフタレートフィルム(PET)とを貼合わせた商品名ニカフレックス(ニッカン工業製 Cu/PET=35μm/50μm)の銅箔面に、スクリーン印刷法により外部引出し電極4、平面コイル回路部6、内部引出し電極8、対向電極16、18、リード部14、20、切り欠き破線形成用端子24、26の形成用レジストパターンを印刷した。これを、エッチングして不要な銅箔部分を除去し、一体配線パターンを製造した。
回路の線幅は0.2mmであった。
次いで、前記外部引出し電極4と内部引出し電極8の間に、絶縁レジストインク(日本アチソン社製 ML25089)を用いて、平面コイル回路部6を覆って絶縁層10を形成した。更に、前記外部引出し電極4と内部引出し電極8とを銀ペースト(東洋紡績社製 DW250L−1)を用いてジャンパー12で接続した。絶縁層10及びジャンパー12の形成は、スクリーン印刷法を用いた。
上記方法により、図2に示されるアンテナ回路110を20枚作製した。
(ICインレット100)
作製したアンテナ回路へRFIDーICチップ(フィリップス社製、ICode)を実装した。実装はフリップチップ実装機(九州松下製、FB30T−M)を用いた。接合材料には、異方導電性接着剤(京セラケミカル社製、TAP0402E)を使用し、220℃、1.96N、7秒の条件で熱圧着して図1に示されるICインレット100を20枚作製した。
(第3粘着部S3の形成)
その後、剥離材44(グラシン紙にシリコーン系樹脂を塗布したリンテック社製 SP−8KX 厚み80μm)の剥離処理面の、閉じた切り欠き破線を包含する領域29に対応する領域の周囲を取囲むようにしてアクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布、乾燥して第3粘着部S3を形成した。粘着剤の塗布は、スクリーン印刷法により行った。上記のようにして第3粘着部S3をその表面に形成した剥離材を、前記ICインレット100の基材2の他面2Bに貼り合わせた。
(切り欠き破線28の形成)
上記製造した20枚のICタグに切り欠き破線形成用ミシン目を入れたゼンマイ刃を使用して、直径17mmの切り欠き破線28を形成した。切り欠き破線28を形成する切り欠き破線形成用端子24、26は、長さ4mm(図2に於いてQに相当する)、切り欠き破線形成用端子24、26のそれぞれに形成した切り欠き破線の長さ(図1に於いてa、bに相当する)は各13mmであった。
また、切り欠き破線28は、非切断部34長さY:切り欠き切断部32長さX=1:3で、非切断部長さYは0.5mmであった。
全てのICタグについて切り欠き破線形成用端子内に切り欠き破線を形成した。
(表面保護層54の積層)
表面保護層54として、PETフィルム(東洋紡績(株)製 クリスパーK2411、厚み50μm)を用意した。表面保護層54の閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域には、予め前記アクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布、乾燥させて第1粘着部S1を形成した。また、閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域以外には、アクリル系粘着剤(リンテック社製 M−209HZ)を乾燥後の厚みが9μmとなるように塗布、乾燥させて第2粘着部S2を形成した。このように粘着部S1、S2を形成した表面保護層54を上記切り欠き破線28を形成したICインレット基材の一面2Aに貼り合せた。
第1粘着部S1と第3粘着部S3とに用いた粘着剤PA−T1(乾燥後の厚み20μm)と、及び第2粘着部S2に用いた粘着剤M−209HZ(乾燥後の厚み9μm)とを、厚み50μmの支持体(PET)にそれぞれ塗布し、試験片を作製した。これらの試験片を用いて、JIS−Z0237に準じてステンレス板に対する粘着力を測定した。PA−T1の粘着力は18N/25mm、M−209HZの粘着力は1.3N/25mmであり、PA−T1の粘着力はM−209HZの粘着力の約14倍であった。
(動作の確認方法)
作製したICタグの動作確認はフィリップス社製の、I Code評価キットSLEV400を用いたRead/Write試験によった。作製したICタグは、20枚全てが正常に動作していることを確認した。
(失効試験)
20枚のICタグの剥離材44を剥がし、ICタグをポリプロピレン樹脂板に貼り付けた。24時間後に表面保護層54に爪をかけてポリプロピレン樹脂板からICタグを剥がしたところ、20個のICタグが切り欠き破線に沿って切断され、表面回路が物理的に破壊された。これによりICタグは破壊され、その機能が失効した。表面保護層54には、切り欠き破線において切断された閉領域30が付着しており、ICチップ22は20個が回収された。結果を表1に示した。
実施例2
実施例1と同様にして図8に示すICタグ20枚を作製した。但し、第3粘着部S3及び第4粘着部S4の形成は以下に示す方法によった。
即ち、剥離材44(グラシン紙にシリコーン系樹脂を塗布したリンテック社製 SP−8KX 厚み80μm)の剥離処理面の、閉じた切り欠き破線を包含する領域29に対応する領域にアクリル系粘着剤(リンテック社製 M−209HZ)を乾燥後の厚みが9μmとなるように塗布、乾燥させ、第4粘着部S4を形成した。更に、第4粘着部S4の周囲を取囲むようにしてアクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−T1)を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布、乾燥させて第3粘着部S3を形成した。各粘着剤の塗布は、スクリーン印刷法により行った。上記のようにして第3粘着部S3及び第4粘着部S4をその表面に形成した剥離材44を、前記ICインレット100の基材2の他面2Bに貼り合わせた。
実施例1と同様にICタグが正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板にICタグを貼り付けた。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、20枚のICタグの表面回路が物理的に破壊された。結果を表1に記載した。
実施例3
表面保護層54の周縁部全周にわたり、粘着部よりも10mm外方向に突出した、粘着剤が塗布されていないタブ46を有する表面保護層54を用いた以外は実施例1と同様のICタグを20枚製造した。即ち、このICタグはタブを有する以外は、図6に示されるICタグと同様の構成のICタグであった。
作製したICタグの動作確認を、実施例1と同様に行った。20枚全てが正常に動作した。
失効試験についても実施例1と同様に行った。20枚全てが切り欠き破線に沿って切断され、回路が物理的に破壊され、ICタグはその機能が失効した。
表面保護層54には、切り欠き破線において切断された閉領域30が付着しており、ICチップ22は全て回収された。結果を表1に記載した。
実施例4
表面保護層54の周縁部全周にわたり、粘着部よりも10mm外方向に突出した、粘着剤が塗布されていないタブ46を有する表面保護層54を用いた以外は実施例2と同様のICタグを20枚製造した。即ち、このICタグはタブを有する以外は、図8に示されるICタグと同様の構成のICタグであった。
作製したICタグの動作確認を、実施例1と同様に行った。20枚全てが正常に動作した。
失効試験についても実施例1と同様に行った。20枚全てが切り欠き破線に沿って切断され、回路が物理的に破壊され、ICタグはその機能が失効した。
表面保護層54には、切り欠き破線において切断された閉領域30が付着しており、ICチップ22は全て回収された。結果を表1に記載した。
実施例5
図12に示されるICタグを、実施例2の方法に準じて20枚製造した。中間基材50には、表面保護層54と同じPETフィルムを使用した。このICタグの第9粘着部S9と第10粘着部S10と第12粘着部S12とは、アクリル系粘着剤PA−T1を乾燥後の厚みが20μmとなるように塗布、乾燥させて形成した。第11粘着部S11と第13粘着部S13とは、アクリル系粘着剤M−209HZを乾燥後の厚みが9μmとなるように塗布、乾燥させて形成した。タブ46の外方に突出した長さは10mmであった。
作製したICタグの動作確認を、実施例1と同様に行った。20枚全てが正常に動作した。
失効試験についても実施例1と同様に行った。20枚全てが切り欠き破線に沿って切断され、回路が物理的に破壊され、ICタグはその機能が失効した。
表面保護層54には、切り欠き破線において切断された閉領域30が付着しており、ICチップ22は全て回収された。結果を表1に示した。
実施例6
第1粘着部S1、第3粘着部S3に、アクリル系粘着剤(リンテック社製 M−4)を用いた以外は、実施例4と同様にしてICタグを作製した。実施例1で行った粘着力測定方法と同様の方法で、M−4の粘着力を測定したところ、6.8N/25mmであり、M−4の粘着力はM−209HZの粘着力(1.3N/25mm)の約5倍であった。
作製したICタグの動作確認を、実施例1と同様に行った。20枚全てが正常に動作した。
失効試験についても実施例1と同様に行った。20枚全てが切り欠き破線に沿って切断され、回路が物理的に破壊され、ICタグはその機能が失効した。
表面保護層54には、切り欠き破線において切断された閉領域30が付着しており、ICチップ22は全て回収された。結果を表1に示した。
比較例1
切り欠き破線を形成していないこと以外は実施例1と同じICタグを20枚作製した。
実施例1と同様に操作して、ICタグが正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板に貼合わせた。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、表面保護層54、第1粘着部S1と第2粘着部S2とが、アンテナ回路との界面から剥がれた。第1粘着部S1の粘着力が強く、剥離は困難であったが、20枚のICタグのアンテナ回路の破壊は確認されなかった。
その後、SLEV400を用いて動作を確認したところ、20枚ともICタグとしての動作は正常であった。以上の結果から、これらICタグの機能の失効効果は認められなかった。
比較例2
粘着部S1〜S3の全てに同一粘着剤PA−T1(乾燥後の厚みは20μm)を使用した以外は実施例4と同じICタグを20枚作製した。
実施例1と同様に正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板に貼合わせた。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、第3粘着部S3が破壊(ポリプロピレン樹脂板に粘着剤の一部が残留)して、ポリプロピレン樹脂板から剥がれた。20枚のICタグのアンテナ回路の破壊は確認されなかった。
その後、SLEV400を用いて動作を確認したところ、20枚ともICタグとしての動作は正常であった。以上の結果から、これらICタグの機能の失効効果は認められなかった。
比較例3
実施例5において、第11粘着部S11に粘着剤PA−T1を用いたこと以外は実施例5と同じICタグを20枚作製した。
実施例1と同様に正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板に貼合わせた。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、第12粘着部S12が破壊(ポリプロピレン樹脂板に粘着剤の一部が残留)して、ポリプロピレン樹脂板から剥がれた。20枚のICタグのアンテナ回路の破壊は確認されなかった。
その後、SLEV400を用いて動作を確認したところ、20枚とも、ICタグとしての動作は正常であった。以上の結果から、これらICタグの機能の失効効果は認められなかった。
比較例4
第1粘着部S1、第3粘着部S3をアクリル系粘着剤(リンテック社製 PA−10)、第2粘着部S2、第4粘着部S4をアクリル系粘着剤(リンテック社製 M−4)とした以外は、実施例4と同様にしてICタグを作製した。実施例1で行った粘着力測定方法と同様の方法で、PA−10の粘着力を測定したところ、11.9N/25mmであり、PA−10の粘着力はM−4の粘着力(6.8N/25mm)の約2倍であった。
実施例1と同様に正常に動作することを確認をした後、ポリプロピレン樹脂板に貼合わせた。24時間経過後、貼付したICタグを剥がしたところ、第3粘着部S3、第4粘着部S4とポリプロピレン樹脂板との間で剥離し、切り欠き破線を破断することはなかった。20枚のICタグのアンテナ回路の破壊は確認されなかった。
その後、SLEV400を用いて動作を確認したところ、20枚ともICタグとしての動作は正常であった。以上の結果から、これらICタグの機能の失効効果は認められなかった。
Figure 0004848214
本発明のICタグを構成するICインレットの一例を示す平面図である。 図1に示すICインレットに用いるアンテナ回路の一例を示す平面図である。 切り欠き破線の一例を示す部分拡大図である。 切り欠き破線の他の例を示す説明図である。 アンテナ回路の他の例を示す平面図である。 本発明のICタグの第1の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明の第1の形態のICタグの失効作用を示す説明図で、(a)は剥離前の被着体に貼合わせられた状態、(b)及び(c)は剥離後の分割されたICタグの状態を示す。 本発明のICタグの第2の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明のICタグの第3の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明の第3の形態のICタグの失効作用を示す説明図で、(a)は剥離前の被着体に貼合わせられた状態、(b)及び(c)は剥離後の分割されたICタグの状態を示す。 本発明のICタグの第4の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明のICタグの第5の形態の一例を示す側面断面図である。 本発明の第5の形態のICタグの失効作用を示す説明図で、(a)は剥離前の被着体に貼合わせられた状態、(b)及び(c)は剥離後の分 本発明のICタグのタブ形態の一例を示す斜視部分図である。 本発明のICタグのタブ形態の他の例を示す斜視部分図である。
符号の説明
120、122、140、150、160 ICタグ
2 基材
4 外部引出し電極
6 平面コイル回路部
8 内部引出し電極
10 絶縁層
12 ジャンパー
14 一方のリード部
16 一方の対向電極
17 内側の一端
18 他方の対向電極
19 外側の他端
20 他方のリード部
22 ICチップ
24、26 切り欠き破線形成用端子
P 幅
Q 長さ
28 切り欠き破線
29 閉じた切り欠き破線を包含する領域
29b 閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域
30 閉領域
32 切り欠き切断部
34 非切断部
44 剥離材
46、46a、46b タブ
48、67 空隙部
50 中間基材
54 表面保護層
2A 基材の一面
2B 基材の他面
S1 第1粘着部
S2 第2粘着部
S3 第3粘着部
S4 第4粘着部
S5 第5粘着部
S6 第6粘着部
S7 第7粘着部
S8 第8粘着部
S9 第9粘着部
S10 第10粘着部
S11 第11粘着部
S12 第12粘着部
S13 第13粘着部
T 矢印
X 切断部長さ
Y 非切断部長さ
a、b 切り欠き破線の長さ
100 ICインレット
110、180 アンテナ回路
1000 被着体

Claims (9)

  1. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (c)ICチップを実装した前記基材面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に形成した第1粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面を覆って形成した第2粘着部と、
    (d)前記第1粘着部及び第2粘着部を覆って前記第1粘着部及び第2粘着部に貼着した表面保護層と、
    (e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて、前記基材のICチップ実装面の反対面に形成した第3粘着部と、
    を有し、
    (f)前記第1粘着部及び第3粘着部の粘着力が前記第2粘着部の粘着力の3倍以上である、
    前記基材のICチップ実装面の反対面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しない空隙部を有することを特徴とする非接触ICタグ。
  2. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (c)ICチップを実装した前記基材面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に形成した第1粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面を覆って形成した第2粘着部と、
    (d)前記第1粘着部及び第2粘着部を覆って前記第1粘着部及び第2粘着部に貼着した表面保護層と、
    (e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて、前記基材のICチップ実装面の反対面に形成した第3粘着部と、
    を有し、
    (f)前記第1粘着部及び第3粘着部の粘着力が前記第2粘着部の粘着力の3倍以上であり、かつ
    (g)前記基材のICチップ実装面の反対面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に第1粘着部及び第3粘着部の粘着力の1/3以下の粘着力の第4粘着部を形成してなることを特徴とする非接触ICタグ。
  3. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (c)ICチップを実装した基材面の反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第5粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面の反対面を覆って形成した第6粘着部と、
    (d)前記第5粘着部及び第6粘着部を覆って前記第5粘着部及び第6粘着部に貼着した表面保護層と、
    (e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面に形成した第7粘着部と、
    を有し、
    (f)前記第5粘着部及び第7粘着部の粘着力が前記第6粘着部の粘着力の3倍以上である、
    前記基材のICチップ実装面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に粘着剤が存在しない空隙部を有することを特徴とする非接触ICタグ。
  4. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)前記基材及び表面回路を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (c)ICチップを実装した基材面の反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第5粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面の反対面を覆って形成した第6粘着部と、
    (d)前記第5粘着部及び第6粘着部を覆って前記第5粘着部及び第6粘着部に貼着した表面保護層と、
    (e)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面に形成した第7粘着部と、
    を有し、
    (f)前記第5粘着部及び第7粘着部の粘着力が前記第6粘着部の粘着力の3倍以上であり、かつ
    (g)前記基材のICチップ実装面の閉じた切り欠き破線を包含する領域に第5粘着部及び第7粘着部の粘着力の1/3以下の粘着力の第8粘着部を形成してなることを特徴とする非接触ICタグ。
  5. (a)基材と、基材に形成した平面コイル回路部及び平面コイル回路部にそれぞれ接続した少なくとも一対の対向電極とを含む表面回路と、を有するアンテナ回路と;対向電極に接続して実装したICチップと;を有するICインレットと、
    (b)ICチップを実装した基材面を覆って形成した第9粘着部と、前記第9粘着部に貼着した中間基材と、
    (c)前記基材、表面回路及び中間基材を貫通してICチップの周囲に形成した閉じた切り欠き破線と、
    (d)ICチップを実装した基材面の反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第10粘着部と、前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域を除いて前記基材のICチップを実装した基材面の反対基材面を覆って形成した第11粘着部と、
    (e)前記第10粘着部及び第11粘着部を覆って前記第10粘着部及び第11粘着部に貼着した表面保護層と、
    (f)前記閉じた切り欠き破線を包含する領域を除いて前記中間基材の第9粘着部貼着面と反対面に形成した第12粘着部と、前記中間基材の第9粘着部貼着面と反対面の前記閉じた切り欠き破線を包含する領域に対応する領域に形成した第13粘着部と
    を有し、
    (h)前記第9粘着部、第10粘着部及び第12粘着部の粘着力がそれぞれ前記第11粘着部及び第13粘着部の粘着力の3倍以上である、
    ことを特徴とする非接触ICタグ。
  6. 平面コイル回路部と前記少なくとも一対の対向電極のそれぞれとを接続する各リード部に切り欠き破線形成用端子をそれぞれ形成してなる請求項1乃至5の何れかに記載の非接触ICタグ。
  7. 表面保護層が、不透明である請求項1乃至6の何れかに記載の非接触ICタグ。
  8. 前記表面保護層の周縁部に表面保護層の外方に突設したタブを有する請求項1乃至7の何れかに記載の非接触ICタグ。
  9. 前記非接触ICタグの表面保護層を貼着した面と反対面に剥離材を貼着してなる請求項1乃至8の何れかに記載の非接触ICタグ。
JP2006187007A 2006-07-06 2006-07-06 非接触icタグ Expired - Fee Related JP4848214B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006187007A JP4848214B2 (ja) 2006-07-06 2006-07-06 非接触icタグ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006187007A JP4848214B2 (ja) 2006-07-06 2006-07-06 非接触icタグ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2008015834A JP2008015834A (ja) 2008-01-24
JP4848214B2 true JP4848214B2 (ja) 2011-12-28

Family

ID=39072776

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006187007A Expired - Fee Related JP4848214B2 (ja) 2006-07-06 2006-07-06 非接触icタグ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4848214B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110808448A (zh) * 2019-10-15 2020-02-18 元彰精密科技(扬州)有限公司 一种基于透明柔性基材的rfid高频天线及制备工艺

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9048525B2 (en) 2008-02-20 2015-06-02 Lintec Corporation Antenna circuit
CN102915461B (zh) * 2012-08-07 2016-01-20 厦门英诺尔电子科技股份有限公司 具有防转移功能高频易碎rfid电子标签及其制备方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4117958B2 (ja) * 1998-12-28 2008-07-16 シチズンミヨタ株式会社 Icタグ構造
JP2001013874A (ja) * 1999-06-25 2001-01-19 Matsushita Electric Works Ltd Idラベル
JP4354317B2 (ja) * 2004-03-25 2009-10-28 リンテック株式会社 Icタグ及びその製造方法
KR101147581B1 (ko) * 2004-07-01 2012-06-04 린텍 가부시키가이샤 안테나 회로, ic 인렛 및 ic 태그
JP2006085472A (ja) * 2004-09-16 2006-03-30 Kanazawa Seal:Kk 電子認証ラベル
JP4675184B2 (ja) * 2004-10-29 2011-04-20 リンテック株式会社 Icタグ

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110808448A (zh) * 2019-10-15 2020-02-18 元彰精密科技(扬州)有限公司 一种基于透明柔性基材的rfid高频天线及制备工艺

Also Published As

Publication number Publication date
JP2008015834A (ja) 2008-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4744442B2 (ja) アンテナ回路、icインレット及びicタグ
JP4659904B2 (ja) 転写テープ取付方法
JP4815217B2 (ja) アンテナ回路、icインレット、マルチタグ及びマルチタグ製造方法
JP5169832B2 (ja) 非接触icタグラベルとその製造方法
US7404522B2 (en) Information carrier, information recording medium, sensor, commodity management method
JP3854124B2 (ja) 非接触式icラベル
JP2003331248A (ja) Icタグ
JP4675184B2 (ja) Icタグ
JPWO2009104778A1 (ja) アンテナ回路
JP4848214B2 (ja) 非接触icタグ
JP5049025B2 (ja) 非接触icタグ
US7952527B2 (en) IC tag
JP2005122352A (ja) 非接触通信媒体及びその製造方法
JP4127650B2 (ja) Icタグ
JP4339069B2 (ja) Icタグ
JP2005284332A (ja) 非接触型icラベル
JP4354317B2 (ja) Icタグ及びその製造方法
JP2007004535A (ja) Icインレットおよびicタグ
JP5035501B2 (ja) 非接触型データキャリア装置
JP2007207122A (ja) 非接触型データキャリア装置とこれを配設したデータキャリア装置配設部材、および、これらの製造方法
JP2007079632A (ja) 非接触icカード及びその非接触icカード用の平板状カード基板
JP2009103741A (ja) Rfidタグラベル及び同rfidタグラベルを用いる製品の管理方法。

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090303

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111005

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20111011

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20111017

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees