JP2008302726A - 車両用制御装置、車両用制御システム及び走行支援装置 - Google Patents

車両用制御装置、車両用制御システム及び走行支援装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車両に対する走行速度又はその変化に関する要求を実現する際に、燃料消費量を低減するうえでアクチュエータの操作量が必ずしも最適な値とならないこと。
【解決手段】車両の走行速度を所定速度まで減速する要求が出されると、所定速度まで減速させるための様々な減速度を設定する。そして、これら減速度を実現するための自動変速装置14のギア段のうち燃料消費量を最少とするギア段をそれぞれ設定する。次に、ギア段の設定された各減速度の中から燃料消費量を最少とする減速度を設定する。そして、上記ギア段にて、上記設定される減速度を実現するようにエンジン10の各種アクチュエータを操作する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両の走行状態を制御すべく、内燃機関を含むアクチュエータを操作する車両用制御装置に関する。また、本発明は、有段変速装置を介して内燃機関の出力軸を駆動輪へと接続する車両について、その走行を支援する走行支援装置に関する。
車両の運転に際しての内燃機関の燃料消費量は、ユーザによる運転手法に依存する。このため、例えば下記特許文献1に見られるように、ユーザによる運転手法を、燃料消費量の低減の観点から評価し、ユーザに通知するものも提案されている。ここでは、ユーザによるブレーキ操作がなされることで車両の運動エネルギが熱エネルギとして浪費されることに鑑み、無駄な加速を燃料消費量の増大の要因としている。
特開2006−90177号公報
ところで、燃料消費量を低減するために有効な対策としては、無駄な加速を抑制することに限られない。例えばブレーキ操作をせず、アクセルペダルを解放した状態で車両を減速させつつ走行させるいわゆる惰行走行時にあっては、ユーザにはこれ以上なすすべがない一方、この間の車載アクチュエータの操作態様によって燃料消費量は変化し得る。更に、ユーザによるブレーキ操作によって制動力の生成が要求される場合であっても、要求される制動力を生成するための各アクチュエータの操作量は一義的に定まらない。そして、この際のアクチュエータの操作量の設定によって燃料消費量は変化し得る。
なお、上記車両の減速時に限らず、一般に、車両に対する走行速度又はその変化に関する要求を実現するためのアクチュエータの操作量が一義的に定まらないことに起因して操作量の設定によっては燃料消費量が増大するこうした実情も概ね共通したものとなっている。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、車両に対する走行速度又はその変化に関する要求を実現する際に、燃料消費量を低減するようにアクチュエータを操作する車両用制御装置及び制御システムを提供することにある。また、この発明の目的は、燃料消費量の低減につながる運転を支援する走行支援装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段、及びその作用効果について記載する。
請求項1記載の発明は、車両の走行状態を制御すべく、内燃機関を含むアクチュエータを操作する車両用制御装置において、前記車両の走行速度及びその変化の少なくとも一方に関する要求を取得する取得手段と、前記車両の実際の走行状態が前記要求を満たすようにしつつ前記内燃機関による燃料の消費量を最少とするための前記アクチュエータの操作量を算出する最少操作量算出手段と、前記最少とするための操作量に基づき前記アクチュエータを操作する操作手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、最少操作量算出手段によって算出される操作量に基づき、車両の走行状態を制御するためのアクチュエータが操作されるため、車両の都度の走行状態において燃料消費量を最少とする操作量を設定することができる。
請求項2記載の発明は、車両の走行状態を制御すべく、内燃機関を含むアクチュエータを操作する車両用制御装置において、前記車両の加速要求・減速要求を取得する取得手段と、前記車両の加速要求又は減速要求が生じる場合、該要求に従った前記車両の走行に際しての前記内燃機関による燃料の消費量を最少とするための前記アクチュエータの操作量を算出する最少操作量算出手段と、前記最少とするための操作量に基づき前記アクチュエータを操作する操作手段とを備えることを特徴とする。
上記発明では、最少操作量算出手段によって算出される操作量に基づきアクチュエータが操作されるため、減速要求・加速要求に従って車両を走行させる際の燃料消費量を最少とする操作量を設定することができる。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記車両の走行速度の要求値を取得する手段を更に備え、前記取得手段は、前記走行速度の要求値の変化としての前記加速要求・減速要求を取得するものであり、前記最少操作量算出手段は、前記要求値の変化後の最終的な走行速度まで走行速度を変化させつつ基準走行距離を走行する際の燃料消費量を最少とするための操作量を算出するものであることを特徴とする。
燃料消費量の多少を評価する場合には、同一の走行距離を走行する際の燃料消費量に規格化することが望ましい。この点、上記発明では、基準走行距離を走行する際の燃料消費量を最少とするための操作量を算出するために、燃料消費量の多少を適切な基準によって評価しつつこれを最少とする操作量を算出することができる。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、前記最少操作量算出手段は、前記車両の加速度又は減速度を複数通りに設定する設定手段と、該設定手段によって設定される加速度又は減速度毎に、これを実現する前記アクチュエータの操作量を設定しつつ前記基準走行距離を走行する際の前記燃料消費量を算出する燃料消費量算出手段とを備え、前記算出される燃料消費量が最少となるときの前記アクチュエータの操作量を算出することを特徴とする。
上記発明では、加速度・減速度を様々に設定することで、燃料消費量を最少とするアクチュエータの操作量をより適切に算出することができる。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、前記燃料消費量算出手段は、前記走行速度を前記最終的な走行速度に変化させる際の燃料消費量と、この際の走行距離の前記基準走行距離に対する不足分を前記要求値の変化前の走行速度又は最終的な走行速度のいずれかで走行する際の燃料消費量との和を算出するものであることを特徴とする。
車両を最終的な走行速度まで加速又は減速させつつ基準走行距離を走行する場合、定速走行をするのは、加速又は減速の前又は後となる。上記発明では、この点に鑑み、基準走行距離の走行に要する実際の燃料消費量を高精度に算出することができる。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記設定手段は、前記車両の走行速度の単位変化量毎に前記加速度又は前記減速度を設定するものであり、前記燃料消費量算出手段は、前記設定される加速度又は減速度によって前記車両の走行速度を単位変化量だけ変化させる際の燃料消費量と、この際の走行距離の単位走行距離に対する不足分を前記要求値の変化前の走行速度又は前記最終的な走行速度で走行した際の燃料消費量との和についての前記車両の走行速度が前記最終的な走行速度に移行するまでの合計量として前記燃料消費量を算出することを特徴とする。
上記発明では、最終的な走行速度まで加速又は減速するに際しての走行速度の単位変化量毎に各別の加速度を設定可能であるため、燃料消費量を最少とするための操作量をいっそう適切に算出することができる。
なお、上記「単位走行距離」は、加速又は減速前の走行速度から最終的な走行速度までの変化量に対する上記単位変化量の比に上記基準走行距離を乗算した値に設定することが望ましい。
請求項7記載の発明は、請求項4〜6記載の発明において、前記車両は、変速装置を介して前記内燃機関の出力軸を車両の駆動輪へと接続するものであり、前記燃料消費量算出手段は、前記変速装置のギア段を様々に設定する際の内燃機関の回転速度を算出する回転速度算出手段と、前記設定される加速度及び設定されるギア段から要求される前記内燃機関のトルクと前記算出される回転速度とに基づき、燃料消費率を算出する燃料消費率算出手段とを備えて前記基準走行距離を走行する際の燃料消費量を算出するものであり、前記最少操作量算出手段は、前記回転速度算出手段の算出する回転速度と前記要求される内燃機関のトルクとに基づき、前記アクチュエータの操作量を算出するものであることを特徴とする。
内燃機関の回転速度は、設定されるギア段に応じて変化し得る。このため、設定されるギア段に基づき回転速度を算出することができる。また、設定されるギア段と要求される加速度によって、内燃機関に要求されるトルクが定まる。そして、回転速度とトルクとによって、これを実現することのできるアクチュエータの操作量や、そのときの燃料消費量を算出することが可能となる。上記発明では、この点に着目することで、燃料消費量を最少とするためのアクチュエータの操作量を算出することができる。
請求項8記載の発明は、請求項2記載の発明において、前記取得手段は、前記車両のユーザからの制動力の生成要求を取得する手段を備え、該制動力の生成要求が生じる場合、前記車両の走行速度についての現在の値に基づき前記車両の減速度の要求値を推定する推定手段を更に備え、前記最少操作量算出手段は、前記推定される減速度の要求値を実現する前記アクチュエータの操作量のうち前記内燃機関の燃料消費量が最少となる操作量を算出することを特徴とする。
ユーザによりブレーキ要求(制動力の生成要求)が出される場合、要求される制動力は、車両の走行速度に依存する傾向がある。上記発明では、この点に着目し、現在の車両の走行速度からユーザの要求している制動力を推定する。そして、この推定される制動力を生成する上で燃料消費量が最少となるようにアクチュエータを操作することで、ユーザのブレーキ要求時における燃料消費量を好適に低減することができる。
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、前記車両は、前記内燃機関の出力軸を変速装置を介して車両の駆動輪へと接続するものであり、前記最少操作量算出手段は、前記推定される要求値を実現しつつ前記内燃機関の燃料噴射停止制御を実行可能とする前記変速装置のギア段が存在するか否かを判断する判断手段を備え、前記ギア段が存在すると判断される場合、前記ギア段を前記変速装置の操作量とすることを特徴とする。
燃料噴射停止制御を行うための条件としては、通常、回転速度が所定以上であるとの条件がある。そしてこの条件は、多くの場合、ギア段を変更することで実現することができる。上記発明では、この点に着目し、燃料噴射停止制御を行うことができるようにギア段を設定した際、推定される要求値を実現できるか否かを判断する。そして、実現できると判断される場合には、そのギア段を変速装置の操作量とすることで、燃料噴射制御を停止させることができ、ひいては燃料消費量を好適に低減することができる。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の車両用制御装置と、前記最少操作量算出手段によって算出される操作量に基づき操作されるアクチュエータとを備えることを特徴とする。
請求項11記載の発明は、有段変速装置を介して内燃機関の出力軸を駆動輪へと接続する車両について、その走行を支援する走行支援装置において、前記車両の走行速度及びその変化の少なくとも一方に関する要求を取得する取得手段と、前記車両の実際の走行状態が前記要求を満たすようにしつつ車載内燃機関による燃料の消費量を最少とするための前記有段変速装置のギア段を算出するギア段算出手段と、前記算出されるギア段を、外部に通知する通知手段とを備えることを特徴とする。
車両の定常走行や、加速、減速を実現するためのギア段は、一義的には定まらない。そして、ギア段によって、同一の走行状態を実現する際の燃料消費量が変化し得る。この点、上記発明では、燃料消費量を最少とするギア段を通知することで、ユーザが燃料消費量を低減する運転をする支援をすることができる。
以下、本発明にかかる車両用制御装置の第1の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1に、本実施形態にかかる車両用制御システムの全体構成を示す。
ここで、ガソリン式内燃機関としてのエンジン10のクランク軸12には、自動変速装置14が接続されている。自動変速装置14は、トルクコンバータ及び遊星歯車式自動変速機を備えている。遊星歯車式自動変速機は、遊星歯車PGによって形成される複数の動力伝達経路のいずれかが、摩擦要素としてのクラッチCやブレーキ(図示略)の係合状態によって選択されることで、動力伝達経路に応じた変速比を実現するものである。エンジン10のクランク軸12の回転力は、自動変速装置14によって変速された後、駆動輪16へと伝達される。
駆動輪16や従動輪18には、油圧駆動式のブレーキアクチュエータ20によって制動力が付与可能とされている。ブレーキアクチュエータ20は、各車輪(各駆動輪16及び各従動輪18)毎に、ホイールシリンダ24に供給される作動油の圧力を調節することで制動力を調節する。また、ブレーキアクチュエータ20は、ブレーキペダル21の操作によって作動油の圧力が調節されるマスタシリンダ22内の圧力に応じて、各車輪のホイールシリンダ24にて生成すべき制動力を調節する機能を有する。すなわち、本実施形態においては、ブレーキペダル21の操作によってホイールシリンダ24内の作動油が機械的に制御されるのではなく、ブレーキペダル21の操作に基づきホイールシリンダ24内の作動油の圧力を電子制御するいわゆるブレーキ・バイ・ワイヤシステムが採用されている。
上記駆動輪16や従動輪18には、更に、その回転速度を検出する車輪速センサ26が設けられている。
制御装置30は、車両を制御対象として、その走行状態を制御する。詳しくは、制御装置30では、上記エンジン10の運転状態や自動変速装置14の操作状態を検出する各種センサの検出値を始め、車輪速センサ26、ユーザインターフェース32、ブレーキペダル21の操作量を検出するブレーキセンサ34の出力信号を取り込み、これに応じて車両の走行制御を行う。ここで、ユーザインターフェース32は、ユーザが車両の自動走行の要求を出す自動走行指示スイッチや、ユーザがエンジン10に対するトルクの増大要求を指示するアクセル操作部材等を備えて構成されている。
上記ユーザインターフェース32を介してユーザから自動走行の要求が入力されると、制御装置30では、車両の走行速度を電子制御する。例えば前方の車両との車間距離を所定に保つように車両を走行させたり、交差点で進行方向の信号が赤であることを確認すると車両を停止させたりする。
ただし、こうした車両走行に際して、車両の速度、加速・減速度を制御する際の車載アクチュエータ(エンジン10、自動変速装置14、ブレーキアクチュエータ20)の操作量は一義的に定まらない。このため、操作量の設定によって、エンジン10の燃料消費量が変動すると考えられる。特に、車両の減速時にあっては、その操作量の設定によって燃料消費量が大きく変動し得ることが発明者らによって見出されている。
そこで本実施形態では、車両の走行速度(車速)を最終的な車速まで減速する要求が生じる際、燃料消費量が最少となるアクチュエータの操作量を算出する。以下、これについて説明する。
図2に、本実施形態にかかる減速制御の処理手順を示す。この処理は、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS10において、減速終了時の車速と、許容される減速終了限界位置とを取得する。ここでは、車両の自動走行制御によって要求される2つの値、すなわち減速終了時の車速と、同車速まで減速する際に走行する距離の最大値とを取得する。続くステップS12〜S30においては、車速を減速終了時の車速まで単位速度「1km/h」ずつ減速させる際に要求される燃料消費量を算出する処理を行う。すなわち、まずステップS12においては、車速Viを設定する。ここで、初期値は、減速開始前の車速、すなわち、現在の車速とする。そして、次回以降、「Vi−1」,「Vi−2」というように、現在の車速から「1km/h」ずつ減速させた車速を設定する。
続くステップS14においては、減速度αnを設定する。ここでは、ブレーキアクチュエータ20の制動力を利用することなく実現可能と想定される最大の減速度から最少の減速度までの減速度のうち、最少減速度から段階的に減速度αnを設定していく。ここで、最少の減速度は、ユーザが車両の減速を感知することのできる最小の減速度以上に設定すればよい。
続くステップS16においては、ステップS14において設定された減速度αnにて車速を単位速度「1km/h」だけ低下させる際に燃料消費量を最少とする自動変速装置14のギア段を算出するとともに、この際の燃料消費量Ainを記憶する。ここでは、まず図3に示す処理にて、各ギア段とした際のエンジン10の回転速度とトルクとを算出する。すなわち、回転速度算出部B2では、車速Vi及びギア段に基づき、エンジン10の回転速度を算出する。具体的には、ギア段から定まる変速比と車速Viとの乗算値に基づき、回転速度を算出すればよい。
一方、トルク算出部B4では、車速Viと減速度αnとギア段とを入力として、エンジン10の生成するトルク(軸トルク)を算出する。ここでは、走行抵抗Fに駆動輪16の半径rを乗算した値と、車両重量Mに減速度αnと半径rとを乗算した値との和が、要求される車軸トルクであることに鑑み、これを変速比及びディファレンシャルのギア比(デフ比)で除算する。なお、走行抵抗Fは、車速Viの関数であり、例えば車速Viの2乗に比例する物理モデルを用いることができる。
続いて、上記態様にて算出された回転速度及びトルクに基づき、図4に示すマップを用いて、燃料消費量が最少となるギア段を算出する。このマップは、回転速度及びトルクを実現する際の燃料消費量の最少値をプロットしたものである。先の図3に示した処理によれば、各ギア段毎に、回転速度及びトルクが算出されるため、これに基づき各ギア段とする際の燃料消費量の最少値を算出することができる。このため、そのうちの燃料消費量を最少とするギア段と、そのときの燃料消費量Ainとを算出することができる。
先の図2のステップS18においては、減速度αnで車速が単位速度「1km/h」だけ低下する際の車両の走行距離Binを算出する。これは、下記の式にて算出することができる。
Bin=(Vi/αn)−{1/(2・αn)}
続くステップS20においては、単位走行距離Lと上記走行距離Binとの差分としての走行距離Cinを算出する。この処理は、同一の走行距離を走行した際の燃料消費量に基づき燃料消費量を評価すべく、燃料消費量を規格化するための処理の一環として行われる。ここで、単位走行距離Lは、上記ステップS14にて設定される減速度αnのうちの最小の減速度αnにて単位速度「1km/h」だけ車速を低下させる際の走行距離以上に設定されている。図5に、上記距離Bin,Cin及び単位走行距離Lの関係を例示する。
先の図2のステップS22においては、上記走行距離を走行する際に、減速開始前の車速と減速終了時の車速とのいずれによって走行した方が燃料消費量が少ないかを選択し、少ない方の単位距離あたりの燃料消費量である燃料消費率Dinを算出する。ここでは、図6に示すように、車速Vと燃料消費率との関係を定めたマップデータを用いる。このデータは、車両の走行に際して逐次燃料消費量を算出することで、各車速と平均的な燃料消費率との関係として作成することができる。
続くステップS24においては、減速度αnにて単位走行距離Lを走行する際の燃料消費量Einを算出する。これは、上記ステップS16にて算出された燃料消費量Ainに、ステップS20にて算出される走行距離CinとステップS22にて算出される燃料消費率Dinとの積を加算することで算出することができる。
続くステップS26においては、減速度αnが、上述した実現可能な最大の減速度であるか否かを判断する。そして、ステップS26において否定判断される場合には、ステップS14にて減速度αnを増大させた後、ステップS16〜S24の処理を行う。一方、ステップS26にて肯定判断される場合には、ステップS28において、燃料消費量Eを最少とする減速度αnとそのときの走行距離Binとを選択する。すなわち、ステップS12において設定された車速Viから単位速度「1km/h」だけ低下させつつ単位走行距離Lだけ走行するうえで燃料消費量を最少とする減速度αnと、そのときの走行距離Binとを選択する。
続くステップS30においては、上記ステップS12において設定された車速Viから単位速度「1km/h」だけ低下した値が、上記ステップS10にて取得される減速終了車速以下であるか否かを判断する。この処理は、単位速度「1km/h」ずつ車速を段階的に低下させるに際しての各段階における燃料消費量を最少とする減速度αnの設定が完了したか否かを判断するものである。そして、ステップS30において否定判断される場合には、ステップS12にて、単位速度「1km/h」だけ低下させた車速Viを新たに設定し、ステップS14〜S28の処理を行う。一方、ステップS30において肯定判断される場合には、ステップS32において、減速に必要な距離Btotalを算出する。これは、車速を単位速度ずつ低下させる際の各段階において選択された減速度αnにて単位速度だけ車速を低下させる際の走行距離Biの和である。
続くステップS33においては、ステップS28にて選択された一連の減速度αn及び走行距離Biの妥当性を検討する。これは、現在位置から上記距離Btotalだけ走行した位置が上記減速終了限界位置を超えないか否かを判断するものである。そして、減速終了限界位置を超えない場合には、ステップS28にて選択された一連の減速度αn及び走行距離Biが妥当であるとして、ステップS34に移行する。これに対し、減速終了限界位置を超えると判断される場合には、これまでに算出された様々な減速度αnと走行距離Binとの組み合わせのうち、減速終了限界位置までに減速を完了できるものを抽出し、この中で燃料消費量を最少とするものを、最終的な減速度αn、及び走行距離Biとして選択する。これにより、ステップS32にて算出される距離Btotalが更新される。そして、最終的な減速度αn、走行距離Bi,及び距離Btotalが更新された後、ステップS34に移行する。
続くステップS34においては、減速開始位置を設定する。ここでは、上記ステップS22において減速前の車速にて走行する方が燃料消費量が少ないと判断されている場合には、上記ステップS10にて取得される減速終了限界位置から上記距離Btotalを減算した値だけ走行した位置を減速開始位置とする。一方、上記ステップS22において減速後の車速にて走行する方が燃料消費量が少ないと判断されている場合には、現在の位置を減速開始位置とする。
続くステップS36においては、減速開始位置から上記設定された減速度αnにて減速制御を行う。ここでは、車速を単位速度ずつ低下させる際の各段階において選択された減速度αn、ギア段、回転速度から算出されるトルクと、回転速度とから、各アクチュエータの操作量を算出する。詳しくは、図7に示すように、回転速度及びトルクを入力としてそれぞれ、スロットル開度を算出するスロットル算出部B6や、バルブタイミング(VCT)操作量を算出するVCT算出部B8,スワールコントロールバルブ(SCV)の操作量を算出するSCV算出部B10、タンブルコントロールバルブ(TCV)の操作量を算出するTCV算出部B12等を備えて、各操作量を算出する。なお、これらスロットル算出部B6や、VCT算出部B8,SCV算出部B10、TCV算出部B12の算出する操作量は、入力される回転速度及びトルクを最少の燃料消費量にて実現するための値に設定されている。換言すれば、これら算出部では、先の図4に示したマップの各点における操作量を算出するものである。
上記ステップS36の処理が完了すると、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(1)車両の減速要求が生じる場合、要求に従った車両の走行に際してのエンジン10よる燃料消費量を最少とするためのアクチュエータの操作量を算出し、これに基づき各アクチュエータを操作した。これにより、減速要求に従って車両を走行させる際の燃料消費量を最少とする操作量を設定することができる。
(2)減速終了車速まで走行速度を変化させつつ基準走行距離「(減速前車速−減速終了車速)×L」を走行する際の燃料消費量を最少とするための操作量を算出した。これにより、燃料消費量の多少を適切な基準によって評価しつつこれを最少とする操作量を算出することができる。
(3)車両の減速度を複数通りに設定する際に、これを実現しつつ単位走行距離を走行する際の燃料消費量が最少となるアクチュエータの操作量を算出した。これにより、燃料消費量を最少とするアクチュエータの操作量をより適切に算出することができる。
(4)エンジン10の回転速度及びトルクと燃料消費量との関係を定めるマップを備え、設定される減速度αnを実現する際の燃料消費量を最少とするギア段を設定した。これにより、複数のアクチュエータの操作量を変化させつつ燃料消費量が最少となる操作量を算出する場合と比較して、演算負荷を低減することができる。
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
図8に、本実施形態にかかる減速処理の手順を示す。この処理は、制御装置30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図8において、先の図2に示した処理と同一の処理については便宜上、同一のステップ番号を付している。
図8は、ユーザインターフェース32を通じてユーザがクルーズ制御を要求している際において、車速を所定速度まで減速する要求が出された場合の処理を示している。このため、ステップS26において肯定判断されると、ステップS28aにおいて、燃料消費量Einを最少とする減速度αnを算出し、減速度αnとする制御を直ちに開始する。この制御は、車速が単位速度「1km/h」だけ低下するまで行われる。そして、ステップS30aにおいて、単位速度「1km/h」だけ低下した後の現在の車速がステップS10にて設定された減速終了車速よりも大きいと判断される場合には、ステップS12に戻って、新たに現在の車速を設定し、ステップS14〜S24の処理を行う。これに対し、ステップS30aにおいて、現在の車速が減速終了車速以下となったと判断される場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上説明した本実施形態によっても、先の第1の実施形態に準じた効果が得られる。
(第3の実施形態)
以下、第3の実施形態について、先の第1の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、ユーザがブレーキペダルを踏み込む際、ユーザの減速要求を推定し、この推定される減速度を満足しつつエンジン10の燃料消費量が最少となるようにアクチュエータを操作する。図9に、本実施形態にかかる減速処理の手順を示す。この処理は、制御装置30により、例えば所定周期で繰り返し実行される。
この一連の処理では、まずステップS40において、上記ブレーキセンサ34の検出値に基づき、ブレーキペダル21の踏み込みがあるか否かを判断する。この処理は、ユーザによる制動力の生成要求があるか否かを判断するものである。そして、ブレーキペダル21の踏み込みがあると判断される場合には、ステップS42において、ブレーキペダル21の操作速度が所定値ε以下であって且つ、ブレーキペダル21の操作量が所定値γ以下であるか否かを判断する。この処理は、ユーザの要求する減速度の推定に基づく上述した制御を行ってよいか否かを判断するものである。すなわち、ブレーキ操作速度が速い場合や、ブレーキ操作量が大きい場合には、車両に制動力が要求される理由が車両の安全性確保等にあると考えられるため、この場合には上記制御を行わない。
上記ステップS42において肯定判断される場合には、ユーザによるブレーキ操作が、車両の安全性確保等の目的ではないと判断され、ステップS44に移行する。ステップS44においては、ユーザの要求する減速度の推定値(推定減速度)を算出する。ここでは、一般に、要求される減速度には、そのときの車速に依存する傾向があることに着目する。すなわち、図10に示すように、車速と減速度との関係を定めるマップを用意しておき、これに基づき現在の車速から推定減速度を算出する。なお、このマップは、ユーザによる車両の減速要求が出される都度、そのときの車速や減速度を検出することで作成することができる。
続いて、先の図9のステップS46においては、フューエルカット可能なギア段を算出する。ここで、エンジン10のフューエルカット制御は、アクセル操作部材の操作がなされないとの条件に加えて、エンジン10の回転速度が所定以上であるとの条件が成立することに基づき実行される。一方、エンジン10の回転速度は、低速側のギア段にシフトされるほど大きくなる。このため、フューエルカットが可能となる低速側のギア段を算出する。続くステップS48においては、フューエルカット時のエンジンブレーキトルクによる減速度が推定減速度よりも小さいか否かを判断する。この処理は、フューエルカット単独又はフューエルカットにブレーキアクチュエータ20の制動力を加えることで、推定減速度を実現することができるか否かを判断するものである。
ここで、エンジンブレーキによる減速度は、図11(a)に示す処理にて算出される。ポンピングロス算出部B20は、エンジン10の回転速度及び吸気圧に基づき、エンジン10のポンピングロスを算出する。図示トルク算出部B22は、エンジン10の回転速度と吸気量とに基づき、フューエルカット時のエンジン10の図示トルクを算出する。フリクションロス算出部B24は、エンジン10の回転速度と図示トルクとに基づき、エンジン10のフリクショントルクを算出する。エンブレトルク算出部B26は、ポンピングロスとフリクションとに基づき、エンジンブレーキによるトルクを算出する。車軸トルク算出部B28では、エンジンブレーキによるトルクに、自動変速装置14のギア比と、デフ比とを乗算することで、車軸トルクを算出する。制動力算出部B30では、車軸トルクを、駆動輪16の半径rで除算することで、エンジンブレーキによる制動力を算出する。総制動力算出部B32は、エンジンブレーキによる制動力に、車両の走行抵抗Fを加算することで、エンジンブレーキ及び車両の走行抵抗による制動力の合力を算出する。エンブレ減速度算出部B34は、総制動力算出部B32の出力を車両重量Mで除算することで、エンジンブレーキ等による減速度を算出する。
先の図9のステップS48において肯定判断される場合には、フューエルカット制御を行いつつ推定減速度を実現することができると判断し、ステップS50に移行する。ステップS50では、推定減速度とするためのブレーキアクチュエータ20に対する要求ブレーキトルクを算出する。この処理は、エンジンブレーキのみによっては推定減速度を実現できない場合に、不足するトルクをブレーキアクチュエータ20によって補償するためのものである。
詳しくは、この処理は、図11(b)に示す処理となる。すなわち、不足減速度算出部B40では、エンジンブレーキによって実現される減速度(上記エンブレ減速度算出部B34の算出値)に対する推定減速度の差を算出する。不足制動力算出部B42では、不足減速度算出部B40にて算出される減速度に車両重量Mを乗算することで、不足している制動力を算出する。ブレーキトルク算出部B44では、不足制動力算出部B42の出力に駆動輪16の半径rを乗算することで、要求ブレーキトルクを算出する。
先の図9のステップS52では、上記ステップS46にて算出されるギア段及びステップS50にて算出される要求ブレーキトルクに基づき、自動変速装置14及びブレーキアクチュエータ20を操作する。
これに対し、ステップS48において否定判断される場合には、フューエルカットをしたのでは車両が推定減速度以上の減速度で減速してしまうことから、フューエルカット制御ができないとして、ステップS54に移行する。ステップS54においては、推定減速度を実現する上で、燃料消費量を最少とするギア段と、その他のアクチュエータの操作量とを算出する。ここで、ギア段の算出手法は、先の図2のステップS16の要領で行うことができる。また、その他のアクチュエータの操作量は、先の図7に示した処理によって行うことができる。続くステップS56では、上記ステップS54にて算出されたエンジン10の各種アクチュエータの操作量及びギア段を用いて、上記各種アクチュエータ及び自動変速装置14を操作する。
なお、上記ステップS40、S42において否定判断される場合や、ステップS52,56の処理が完了する場合には、この一連の処理を一旦終了する。
以上詳述した本実施形態によれば、以下の効果が得られるようになる。
(5)ユーザの要求する減速度の推定値(推定減速度)を算出し、これを実現するアクチュエータの操作量のうちエンジン10の燃料消費量が最少となる操作量を算出した。これにより、ユーザのブレーキ要求時における燃料消費量を好適に低減することができる。
(6)推定減速度を実現しつつエンジン10の燃料噴射停止制御を実行可能とするギア段が存在すると判断される場合、そのギア段を自動変速装置14の操作量とした。これにより、燃料消費量を好適に低減することができる。
(第4の実施形態)
以下、第4の実施形態について、先の第3の実施形態との相違点を中心に図面を参照しつつ説明する。
本実施形態では、マニュアルトランスミッション車において、ユーザがブレーキ操作をする際、上記と同様にして推定減速度を算出し、推定減速度を実現するうえで燃料消費量を最少とするギア段を算出してユーザに通知する。なお、本実施形態にかかる車両用制御システムは、先の図1に示したものと、自動変速装置14等が相違するが、ここでは便宜上、その制御システムの図示を割愛する。
図12に、本実施形態にかかる走行支援の処理手順を示す。この処理は、制御装置30によって例えば所定周期で繰り返し実行される。なお、図12において、先の図9に示した処理と同一の処理については、便宜上同一のステップ番号を付している。
この一連の処理では、ステップS50,S54の処理が完了する場合には、ステップS58において、上記ステップS50、S54にて算出されるギア段をユーザに通知することで、ユーザが燃料消費量を低減する運転をすることを支援する。
以上説明した本実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(7)ユーザの要求する減速度の推定値(推定減速度)を算出し、これを実現するうえで燃料消費量を最少にするギア段を算出して、ユーザに通知した。これにより、ユーザが燃料消費量を低減する運転をする支援をすることができる。
(その他の実施形態)
なお、上記各実施形態は、以下のように変更して実施してもよい。
・上記第1の実施形態では、減速度αnを実現する際にエンジン10のフューエルカット制御を行うことを想定していなかったがこれを想定してもよい。更に、ブレーキアクチュエータ20による制動力を用いることを想定してもよい。もっとも、上記実施形態のように車両の制動力を発電機によって生成することなく、車両の運動エネルギを熱エネルギに変換する手段によって生成する車両にあっては、燃料消費量低減の観点から、同手段の制動力、すなわちブレーキアクチュエータ20の制動力を極力用いないようにすることが望ましい。
・上記各実施形態では、先の図4及び図7に示したマップを予め実験等に基づき作成して制御装置30に搭載するようにしたが、これに限らず、例えば車両の走行状態において、回転速度とトルク毎に、燃料消費量を最少とするアクチュエータの操作量と、そのときの燃料消費量とを学習する機能を制御装置30に搭載してもよい。
・上記各実施形態では、選択される減速度αnからエンジン10のトルク等を算出するに際し、減速度αnを実現するために要求されるトルクが、「M×αn×r+(空気抵抗)×r」であるとした。しかし、車両が走行している路面に勾配がある場合には、重力のうちの車両の走行方向成分がゼロでなくなる。このため、勾配の角度θを用いて、要求されるトルクを、「Mαn×r+(空気抵抗)×r+Mgsinθ×r」としてもよい。
・上記各実施形態では、減速度αnを初めに設定した後、この減速度αnを実現するうえで燃料消費量を最少とするギア段等を設定したが、これに限らない。例えばエンジン10の各アクチュエータの操作量を入力とし、エンジン10のトルクを出力とするトルク算出手段を備え、各アクチュエータの操作量を様々に変更する際に算出されるトルクに基づき減速度を求めるとともに、アクチュエータとしての燃料噴射弁の操作量に基づき燃料消費量を算出するようにしてもよい。
・上記各実施形態では、回転速度及びトルクと、これを実現する燃料消費量の最少値との関係を定めるマップ(図4)を用いたが、これに限らない。例えば、回転速度及びトルクと、排気特性等の要求に基づきこれを実現する最適なアクチュエータの操作量に応じて定まる燃料消費量との関係を定めるマップを用いてもよい。この場合であっても、例えば第1の実施形態において、減速度αnを様々に設定することで、これら設定される減速度αnのなかで燃料消費量を最少とするためのアクチュエータの操作量を算出することができる。
・上記各実施形態では、有段の自動変速装置を用いたが、変速比を連続的に変更可能な無断変速機(CVT)を用いてもよい。この場合であっても、設定される減速度αnを実現するための燃料消費量を変速比毎に算出することで、最少の燃料消費量を算出することは有効である。
・上記各実施形態では、減速度αnにて車速が「1km/h」変化する際の燃料消費量を、基準となる距離Lあたりの燃料消費量に規格化するために、減速前又は減速後の車速にて、走行距離Cinを走行する場合の燃料消費量を算出したがこれに限らない。例えば減速度と燃料消費量補正値との関係を定めるマップを用意しておき、設定される減速度αnに基づき燃料消費量補正値をマップ演算してもよい。この場合、減速度αnにて車速が1km/h変化する際の燃料消費量を燃料消費量補正値で補正することで、基準となる距離あたりの燃料消費量を簡易に算出することができる。
・上記各実施形態では、車両の減速時において燃料消費量を最少とする制御を行ったが、加速時であってもよい。更に、定速走行時であってもよい。特に、マニュアルトランスミッション車にあっては、車両の定速運転時等にあっても、先の第4の実施形態の要領で、燃料消費量を最少とするギア段のアドバイスをすることは有効である。
・その他、内燃機関としては、ガソリン機関に限らず、例えばディーゼル機関等であってもよい。
第1の実施形態にかかる車両用制御システムの全体構成を示す図。 同実施形態にかかる減速制御の処理手順を示す流れ図。 同実施形態において設定される減速度からエンジントルクを算出する処理を示すブロック図。 同実施形態にかかる回転速度及びトルクと燃料消費量との関係を定める図。 同実施形態において、設定される減速度にて単位速度だけ減速させる際の燃料消費量の評価手法を示すタイムチャート。 同実施形態にかかる車速と燃料消費量との関係を定める関係情報を示す図。 同実施形態にかかるエンジン回転速度及びトルクから内燃機関の各アクチュエータの操作量を算出する処理を示すブロック図。 第2の実施形態にかかる減速制御の処理手順を示す流れ図。 第3の実施形態にかかる減速制御の処理手順を示す流れ図。 同実施形態にかかる減速度の推定に用いる情報を示す図。 同実施形態においてフューエルカット時のエンジンブレーキによって実現できる減速度の推定処理に関するブロック図。 第4の実施形態にかかる減速制御の処理手順を示す流れ図。
符号の説明
10…エンジン、14…自動変速装置、16…駆動輪、18…従動輪、20…ブレーキアクチュエータ、30…制御装置。

Claims (11)

  1. 車両の走行状態を制御すべく、内燃機関を含むアクチュエータを操作する車両用制御装置において、
    前記車両の走行速度及びその変化の少なくとも一方に関する要求を取得する取得手段と、
    前記車両の実際の走行状態が前記要求を満たすようにしつつ前記内燃機関による燃料の消費量を最少とするための前記アクチュエータの操作量を算出する最少操作量算出手段と、
    前記最少とするための操作量に基づき前記アクチュエータを操作する操作手段とを備えることを特徴とする車両用制御装置。
  2. 車両の走行状態を制御すべく、内燃機関を含むアクチュエータを操作する車両用制御装置において、
    前記車両の加速要求・減速要求を取得する取得手段と、
    前記車両の加速要求又は減速要求が生じる場合、該要求に従った前記車両の走行に際しての前記内燃機関による燃料の消費量を最少とするための前記アクチュエータの操作量を算出する最少操作量算出手段と、
    前記最少とするための操作量に基づき前記アクチュエータを操作する操作手段とを備えることを特徴とする車両用制御装置。
  3. 前記車両の走行速度の要求値を取得する手段を更に備え、
    前記取得手段は、前記走行速度の要求値の変化としての前記加速要求・減速要求を取得するものであり、
    前記最少操作量算出手段は、前記要求値の変化後の最終的な走行速度まで走行速度を変化させつつ基準走行距離を走行する際の燃料消費量を最少とするための操作量を算出するものであることを特徴とする請求項2記載の車両用制御装置。
  4. 前記最少操作量算出手段は、前記車両の加速度又は減速度を複数通りに設定する設定手段と、該設定手段によって設定される加速度又は減速度毎に、これを実現する前記アクチュエータの操作量を設定しつつ前記基準走行距離を走行する際の前記燃料消費量を算出する燃料消費量算出手段とを備え、前記算出される燃料消費量が最少となるときの前記アクチュエータの操作量を算出することを特徴とする請求項3記載の車両用制御装置。
  5. 前記燃料消費量算出手段は、前記走行速度を前記最終的な走行速度に変化させる際の燃料消費量と、この際の走行距離の前記基準走行距離に対する不足分を前記要求値の変化前の走行速度又は最終的な走行速度のいずれかで走行する際の燃料消費量との和を算出するものであることを特徴とする請求項4記載の車両用制御装置。
  6. 前記設定手段は、前記車両の走行速度の単位変化量毎に前記加速度又は前記減速度を設定するものであり、
    前記燃料消費量算出手段は、前記設定される加速度又は減速度によって前記車両の走行速度を単位変化量だけ変化させる際の燃料消費量と、この際の走行距離の単位走行距離に対する不足分を前記要求値の変化前の走行速度又は前記最終的な走行速度で走行した際の燃料消費量との和についての前記車両の走行速度が前記最終的な走行速度に移行するまでの合計量として前記燃料消費量を算出することを特徴とする請求項5記載の車両用制御装置。
  7. 前記車両は、変速装置を介して前記内燃機関の出力軸を車両の駆動輪へと接続するものであり、
    前記燃料消費量算出手段は、前記変速装置のギア段を様々に設定する際の内燃機関の回転速度を算出する回転速度算出手段と、前記設定される加速度及び設定されるギア段から要求される前記内燃機関のトルクと前記算出される回転速度とに基づき、燃料消費率を算出する燃料消費率算出手段とを備えて前記基準走行距離を走行する際の燃料消費量を算出するものであり、
    前記最少操作量算出手段は、前記回転速度算出手段の算出する回転速度と前記要求される内燃機関のトルクとに基づき、前記アクチュエータの操作量を算出するものであることを特徴とする請求項4〜6記載の車両用制御装置。
  8. 前記取得手段は、前記車両のユーザからの制動力の生成要求を取得する手段を備え、
    該制動力の生成要求が生じる場合、前記車両の走行速度についての現在の値に基づき前記車両の減速度の要求値を推定する推定手段を更に備え、
    前記最少操作量算出手段は、前記推定される減速度の要求値を実現する前記アクチュエータの操作量のうち前記内燃機関の燃料消費量が最少となる操作量を算出することを特徴とする請求項2記載の車両用制御装置。
  9. 前記車両は、前記内燃機関の出力軸を変速装置を介して車両の駆動輪へと接続するものであり、
    前記最少操作量算出手段は、前記推定される要求値を実現しつつ前記内燃機関の燃料噴射停止制御を実行可能とする前記変速装置のギア段が存在するか否かを判断する判断手段を備え、前記ギア段が存在すると判断される場合、前記ギア段を前記変速装置の操作量とすることを特徴とする請求項8記載の車両用制御装置。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の車両用制御装置と、
    前記最少操作量算出手段によって算出される操作量に基づき操作されるアクチュエータとを備えることを特徴とする車両用制御システム。
  11. 有段変速装置を介して内燃機関の出力軸を駆動輪へと接続する車両について、その走行を支援する走行支援装置において、
    前記車両の走行速度及びその変化の少なくとも一方に関する要求を取得する取得手段と、
    前記車両の実際の走行状態が前記要求を満たすようにしつつ車載内燃機関による燃料の消費量を最少とするための前記有段変速装置のギア段を算出するギア段算出手段と、
    前記算出されるギア段を、外部に通知する通知手段とを備えることを特徴とする走行支援装置。
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