JP2008302495A - 基板保持リング - Google Patents

基板保持リング Download PDF

Info

Publication number
JP2008302495A
JP2008302495A JP2008207305A JP2008207305A JP2008302495A JP 2008302495 A JP2008302495 A JP 2008302495A JP 2008207305 A JP2008207305 A JP 2008207305A JP 2008207305 A JP2008207305 A JP 2008207305A JP 2008302495 A JP2008302495 A JP 2008302495A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polishing
subcarrier
wafer
retaining ring
substrate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008207305A
Other languages
English (en)
Inventor
Huey-Ming Wang
ヒュエイ−ミン・ワン
Gerard S Moloney
ジェラルド・エス・モロニー
Scott Chin
スコット・チン
Joh J Geraghity
ジョン・ジェイ・ゲラティー
William Dyson Jr
ウィリアム・ダイソン・ジュニア
Tanlin K Dickey
タンリン・ケー・ディケイ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from US09/390,142 external-priority patent/US6368189B1/en
Application filed by Ebara Corp filed Critical Ebara Corp
Publication of JP2008302495A publication Critical patent/JP2008302495A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/27Work carriers
    • B24B37/30Work carriers for single side lapping of plane surfaces
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B37/00Lapping machines or devices; Accessories
    • B24B37/27Work carriers
    • B24B37/30Work carriers for single side lapping of plane surfaces
    • B24B37/32Retaining rings
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24BMACHINES, DEVICES, OR PROCESSES FOR GRINDING OR POLISHING; DRESSING OR CONDITIONING OF ABRADING SURFACES; FEEDING OF GRINDING, POLISHING, OR LAPPING AGENTS
    • B24B49/00Measuring or gauging equipment for controlling the feed movement of the grinding tool or work; Arrangements of indicating or measuring equipment, e.g. for indicating the start of the grinding operation
    • B24B49/16Measuring or gauging equipment for controlling the feed movement of the grinding tool or work; Arrangements of indicating or measuring equipment, e.g. for indicating the start of the grinding operation taking regard of the load

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

【課題】基板の汚染や基板の損傷というリスクを最小としつつ研磨効率や平坦性の一様度や最終仕上げ度合いを最適化し得るような化学的機械的研磨装置を提供する。
【解決手段】研磨装置において使用するための基板保持リング166であって、保持リングが、研磨時に研磨パッド135に当接するための下面と、基板113取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面と、リング外周部に位置し、前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面124と、前記研磨パッドの公称平面に対して垂直とされた第2平面125との間に設けられた遷移領域と、を有し、前記遷移領域が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して15°〜25°の角度で平面的に傾斜したことを特徴とする基板保持リングを採用する。
【選択図】図2

Description

本発明は、シリコン表面や金属フィルムや酸化物フィルムやあるいは表面上の他のタイプのフィルムといったような基板を化学的かつ機械的に平坦化して研磨することに関するものである。より詳細には、本発明は、基板保持リングを有した基板キャリアアセンブリを具備している研磨ヘッドに関するものであり、さらに詳細には、複数の圧力チャンバを備えたタイプの研磨ヘッドに関するものである。本発明は、また、基板キャリアと基板保持リングとを互いに個別的に制御可能としたような、シリコン基板やガラス基板の研磨方法、および、基板表面上における様々な酸化物や金属やあるいは他の成膜材料の化学的かつ機械的な平坦化方法に関するものである。
サブミクロンの集積回路(ICs)においては、金属相互接続ステップにおいてデバイス表面が平坦化されている必要がある。化学的機械的研磨(chemical mechanical polishing,CMP)は、半導体ウェハ表面を平坦化するための一技術である。ICにおけるトランジスタ集積密度は、近年においては、約18ヶ月ごとに2倍とされてきており、この傾向を維持するような努力がなされてきた。
チップ上におけるトランジスタの集積密度を増大させるためには、少なくとも2つの方法が存在する。第1の方法は、デバイスサイズ少なくともダイサイズを増大させることである。しかしながら、この方法は、常に最良に方法ではない。なぜなら、ダイサイズが増大するにつれて典型的にはウェハあたりのダイ収率が低下するからである。単位面積あたりの欠陥密度が制限因子であることにより、単位面積あたりの欠陥フリーダイの量は、ダイサイズが増大するにつれて減少する。収率が低下するだけでなくウェハ上において区分できる(印刷できる)ダイの数までもが、低下してしまうこととなる。第2の方法は、トランジスタ特性体のサイズを低減することである。トランジスタがより小さくなることは、スイッチング速度の向上を意味する。これは、付加的な利点である。トランジスタのサイズを低減させることにより、ダイサイズを増大させることなく、同一デバイス面積内に、より多数のトランジスタやより多数の論理素子すなわちより多数のメモリビットを集積することができる。
ここ数年、サブハーフミクロン技術が、サブクォータミクロン技術へと急速に進化してきた。各チップ上に形成されるトランジスタ数は、3年前の時点における1チップあたりに数百個〜数千個のトランジスタ数から、今日における1チップあたりに数百万個のトランジスタ数へと、急激に増大した。この密度は、近いうちにさらに増大するものと予想される。この場合の電流の解決手段は、相互接続ワイヤ層と絶縁性(誘電性)薄膜とを形成することである。ワイヤは、また、バイアスを介して鉛直方向に接続可能なものであって、集積回路機能によって要望された場合には、すべての電気経路が得られる。
絶縁性誘電層内に埋設された埋設金属ラインを使用した埋設金属ライン構造は、誘電層内にプラズマエッチング形成されたトレンチや溝によって、同一平面上に金属ワイヤ接続を形成することを可能とし、また、上下方向において金属ワイヤ接続を形成することを可能とする。理論的には、これら接続平面は、CMPプロセスによって各層が充分に平坦化される限りにおいては、要望によっては、複数の層を互いに積層することができる。相互接続の究極の限界は、接続抵抗(R)と近接キャパシタンス(C)とによって制限される。いわゆるRC定数は、信号雑音比を制限し、電力消費を増大させ、よって、チップの機能を台無しにする。工業的予測によれば、1つのチップ上に集積されるトランジスタ数は、10億個になるであろうと予想されており、相互接続の層数は、9層以上になると予想されている。
予想される相互接続の要求に応えるためには、CMPプロセスおよびCMPツールの性能は、過剰研磨や研磨不足に基づくウェハエッジの除去量を6mmから3mm未満へと低減させ、これにより、大きなダイを形成し得る物理的面積を大きくするとともに、研磨時にウェハ表面全体にわたって一様かつ適切な力を印加し得る研磨ヘッドを使用することによって、研磨の非一様性を低減させ得るように改良されることとなる。CMP後におけるウェハエッジ(エッジから2〜15mmまで)のところでのフィルムの非一様性における電流変動は、ウェハの外周縁部におけるダイ収率の低下となる。このようなエッジの非一様性は、ウェハエッジのところにおける過剰研磨または研磨不足に基づくものである。過剰研磨や研磨不足を補償し得るようにエッジの研磨度合いを調節する能力を有したCMP研磨ヘッドを使用することにより、大幅に収率を改良することができる。
集積回路は、1つまたは複数の層を順次的に成膜することにより、従来より、基板上に形成される、特に、シリコンウェハ上に形成される。その場合の1つまたは複数の層は、導電的なものや、絶縁的なものや、あるいは、半導体的なもの、とすることができる。このような構造は、時に多層構造(MIM’s)と称され、なおも減少しつつあるデザインルールが適用されるチップ上に回路素子を高密度集積するに際しては、重要である。
例えばノート型コンピュータやパーソナル用データ補助手段(PDAs)や携帯電話や他の電子デバイスにおいて使用されるようなフラットパネルディスプレイにおいては、典型的には、ガラスや他の透明基板上に1つ以上の層が成膜されることにより、能動的なまたは受動的なLCD回路といったようなディスプレイ素子が形成される。各層が成膜された後には、各層に対してエッチングを行うことによって、選択された所定領域から材料を除去し、回路パターンが形成される。一連の層が成膜されてエッチングされたときには、基板の外表面すなわち基板の最上表面は、しだいに平面性を失うこととなる。なぜなら、外表面とその下の基板との間の距離が、エッチングが最も小さく行われた基板領域において最も大きくなり、外表面とその下の基板との間の距離が、エッチングが最も大きく行われた基板領域において最も小さくなるからである。単一層についてだけでも、山や谷からなる非平坦形状が形成されて非平坦面となる。複数のパターンが形成された複数の層の場合には、山と谷との間の高さの差が、ますます大きくなり、典型的には、数ミクロンの差となり得る。
非平坦な上面は、表面をパターニングするために使用される表面光リソグラフィーにとっては有害なものであり、また、過度に高さの差が存在している表面上に層の成膜を行おうとしたときに層がひび割れを起こしかねないという点で有害なものである。したがって、基板表面を周期的に平坦化して、層表面を平坦化する必要がある。平坦化により、非平坦な外表面が除去され、比較的フラットで平滑な表面が形成され、導電材料や半導電性材料や絶縁性材料が研磨される。平坦化の後には、露出している外表面上に、さらなる層を成膜することができ、これにより、構造どうしの間に相互接続ラインを含んださらなる構造が形成される、あるいは、露出面の直下に位置した構造に対してのアクセスを形成し得るように、上の層をエッチングすることができる。大まかに言えば研磨は、詳細に言えば化学的機械的研磨(CMP)は、表面平坦化に際しては公知の方法である。
研磨プロセスは、所定の表面最終仕上げ(表面粗さまたは平滑性)および平坦性(大きなスケールでのトポグラフィーがないこと)が得られるように、設定される。最小の最終仕上げ度合いや平坦性を得ることに失敗すれば、基板に欠陥が生じかねず、集積回路に欠陥が生じかねない。
CMP時には、半導体ウェハ等の基板は、典型的には、被研磨面を露出させた状態で、ウェハサブキャリア上に取り付けられる。ここで、ウェハサブキャリアは、研磨ヘッドの一部をなしている、あるいは、研磨ヘッドに対して取り付けられている。取り付けられた基板は、その後、研磨機の基部上に配置されている回転研磨パッドに当接して配置される。研磨パッドは、典型的には、研磨パッドの平坦研磨面が水平配置とされて研磨スラリーが均一に分散するようなまた基板面に対して研磨パッドが平行に対向した状態で相互作用を起こすような、向きとされる。パッド面の水平配置(パッド面の垂線が鉛直方向を向いた配置)は、また、少なくとも部分的に重力の影響によってウェハがパッドに対して当接し得ることにより、また、ウェハと研磨パッドとの間において重力が不均衡に作用しないようにして最小の相互作用がもたらされることにより、望ましい。パッドの回転に加えて、キャリアヘッドも回転することができる。これにより、基板と研磨パッド面との間に、付加的な相対移動がもたらされる。典型的には液体内に研磨剤が懸濁されておりCMPの場合には少なくとも1つの化学反応剤を含有しているような、研磨スラリーを、研磨パッドに対して供給することができる。これにより、研磨剤入りの研磨混合液が、またCMPの場合には研磨剤入りでありさらに化学反応性の研磨混合液が、パッドと基板との界面に供給される。様々な研磨パッドや研磨スラリーや反応性混合液が、従来技術において公知であり、これらの組合せにより、所定の最終仕上げ度合いおよび平坦度合い特性を得ることができる。研磨パッドと基板との間の相対速度、合計研磨時間、研磨時に印加される圧力、および、他の要因が、表面平坦度合いや最終仕上げ度合いさらには均一さに影響を与える。また、引き続いて研磨される複数の基板が、また複数ヘッドタイプの研磨機が使用される場合にはすべての研磨操作時に研磨されるすべての基板が、材料を実質的に同一量だけ除去することにより同一程度に研磨され、同一の平坦度合いや最終仕上げ度合いが得られることが望ましい。CMPやウェハ研磨は、公知技術においては周知であるので、ここではこれ以上の説明を割愛する。
米国特許明細書第5,205,082号には、従来の装置や方法に対して多数の利点を有しているような、フレキシブルダイヤフラムを利用したサブキャリアの取付が開示されている。また、米国特許明細書第5,584,751号には、フレキシブルな袋を利用することにより保持リングに対しての下向き力を幾分か制御可能とすることが開示されている。しかしながら、いずれの文献においても、ウェハと保持リングとの間の界面に印加される圧力を直接的に個別制御し得るような構成は示唆されておらず、また、エッジの研磨効果すなわちエッジの平坦化効果を修正するための差圧を適用し得るような構成は開示されていない。
米国特許第5,205,082号明細書 米国特許第5,584,751号明細書
上記事情により、基板の汚染や基板の損傷というリスクを最小としつつ研磨効率や平坦性の一様度や最終仕上げ度合いを最適化し得るような化学的機械的研磨装置が要望されていた。
上記の理由により、研磨されるべき基板表面上にわたって実質的に一様な圧力を印加できるとともに、研磨操作時に基板を研磨パッドに対して実質的に平行に維持することができ、さらには、望ましくない研磨の異常さを基板の周縁部に誘起することなく研磨ヘッドのキャリア部分内に基板を維持できるような、研磨ヘッドが要望されていた。
本発明は、半導体ウェハといったような基板を一様に研磨または平坦化するための構成および方法であって、半導体ウェハの中央とエッジとの間において実質的に一様な研磨が得られるような構成および方法を提供する。本発明による化学的機械的研磨(CMP)ヘッドは、浮遊型ウェハ保持リングとウェハキャリア(ウェーハサブキャリアとも称するが、同義である)とを具備しており、複数ゾーンにわたって研磨圧力制御を行うものである。本発明のある見地においては、ハウジングと、研磨されるべき基板を取り付けるためのサブキャリアと、基板を保持するためのものであってサブキャリアを実質的に取り囲むものとされた保持リングと、保持リングがサブキャリアに対して相対移動可能であるようにして、保持リングをサブキャリアに対して取り付けるための第1カップリングと、サブキャリアがハウジングに対して相対移動可能であるようにして、サブキャリアをハウジングに対して取り付けるための第2カップリングと、を具備してなり、ハウジングと第1カップリングとは、保持リングに対して押圧力をもたらすための第1チャンバを形成し、ハウジングと第2カップリングとは、サブキャリアに対して押圧力をもたらすための第2圧力チャンバを形成する。ある実施形態においては、カップリングは、ダイヤフラムとされる。
他の見地においては、本発明は、研磨装置または平坦化装置において使用するための基板保持リング(半導体ウェハ保持リング)のための構成および方法であって、保持リングが、研磨時に研磨パッドに当接するための下面と、サブキャリアの円筒状外面に対して隣接配置されかつサブキャリアの基板取付面の周縁部に対して隣接配置される内面であって、サブキャリアの基板取付面と共に、研磨時に基板を保持するためのポケットを形成する、内面と、保持リングのうちの、研磨時に保持リングが研磨パッドに対して当接する部分である径方向外方下部箇所に配置された研磨パッド制御部材であって、研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と研磨パッドの公称平面に対して実質的に垂直とされた第2平面との間の遷移領域において形状特性を規定している研磨パッド制御部材と、を備えているような、基板保持リングのための構成および方法を提供する。本発明のある実施形態においては、基板保持リングは、研磨パッドの公称平面の平行方向に対して実質的に15°〜25°の角度を呈することによって特徴づけられる。他の実施形態においては、基板保持リングは、研磨パッドの公称平面の平行方向に対して実質的に20°の角度を呈することによって特徴づけられる。
本発明の他の見地においては、本発明は、1つまたは複数のチャンバがウェハの中央からエッジにかけて径方向に研磨圧力を調節可能としておりこれによりウェハからの材料除去量が中央からエッジにかけての距離の関数として調節可能とされているような、付加チャンバ付きウェーハサブキャリアを提供する。1つまたは複数のチャンバは、サブキャリア面内にグルーブを形成することによって、ウェーハサブキャリアに形成される。そして、フレキシブルメンブランが、シールされた圧力チャンバを形成するために、サブキャリアと被研磨ウェハとの間において、サブキャリアに対して適用される。チャンバ内に加圧流体を適用することにより、メンブランが膨張し、これにより、メンブランがウェハ背面を押圧する。これにより、ウェハのうちの押圧された部分は、ウェハの他の部分よりも大きな力でもって、研磨パッドに対して付勢(押圧)される。付加チャンバ付きのウェーハサブキャリアは、上述のような保持リングに対して押圧力をもたらすための第1圧力チャンバとサブキャリアに対して押圧力をもたらすための第2圧力チャンバを組み合わせて使用することができる。
付加チャンバ付きサブキャリアのある実施形態においては、サブキャリアの外周エッジ近傍に配置された単一のグルーブが、ウェハのエッジとウェハの残部との間の非一様性を制御し得るよう、ウェハのエッジ近傍における研磨力を変更するために設けられている。他の実施形態においては、付加チャンバ付きのサブキャリアは、複数のグルーブが形成されていて隣接グルーブどうしの間の領域における研磨圧力を修正し得るように各グルーブが圧力をもたらすような、複数グルーブを有した複数の付加チャンバ付きのサブキャリアとされる。
付加チャンバ付きサブキャリアは、限定するものではないけれども、浮遊型保持リングまたは浮遊型ウェーハサブキャリアを具備した研磨装置および方法も含めた種々の研磨装置に対して適用することができる。
他の見地においては、本発明は、半導体ウェハを平坦化するための方法であって、ウェハ支持サブキャリアによってウェハの背面を支持し、研磨パッドに対してウェハの前面を押圧するために、支持サブキャリアに対して研磨力を印加し、サブキャリアおよびウェハの周囲に配置された保持リングによって研磨時の支持サブキャリアからのウェハの移動を抑制し、研磨パッドに対して保持リングの前面を押圧するために、保持リングに対して研磨パッド制御力を印加するような、方法が提供される。本発明による方法のある実施形態においては、研磨パッド制御力は、研磨力とは独立に印加される。しかしながら、他の実施形態においては、研磨パッド制御力は、研磨力と少なくとも部分的に連携したものとされる。他の代替可能な実施形態においては、研磨パッド制御力は、研磨パッドの公称平面に対する直交方向において研磨パッドの第1領域に対して印加されるとともに、研磨パッドの第2領域に対しては、保持リングの面取エッジ形状を利用して、公称平面に対して直交した第1摩擦成分と公称平面に平行な第2摩擦成分とを有したものとして印加される。本発明による方法のさらなる他の実施形態においては、ウェハの互いに異なる複数の径方向ゾーンに対して互いに異なる研磨圧力を印加することによって、ウェハの中央からエッジにかけての径方向の一様性を制御する。
他の見地においては、本発明は、本発明によって研磨されたまたは平坦化された半導体ウェハを提供する。
図1は、複数ヘッド型研磨平坦化装置の一実施形態を概略的に示す図である。
図2は、本発明による2チャンバ型研磨ヘッドの簡略的な実施形態を概略的に示す図である。
図3は、本発明による2チャンバ型研磨ヘッドの簡略的な実施形態を概略的に示す図であって、この図においては、連結部材(ダイヤフラム)がウェハサブキャリアとウェハ保持リングとを相対移動可能とする様式が誇張したスケールで示されている。
図4は、カルーセルとヘッド取付アセンブリと回転ユニオンとウェハサブキャリアアセンブリとの部分の実施態様を組立状態で概略的に示す断面図である。
図5は、本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様を詳細に示す断面図である。
図6は、図5のウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の一部を展開して示す図である。
図7は、図5のウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の一部を詳細に示す断面図である。
図8は、図5のウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の他の部分を詳細に示す図である。
図9は、本発明による保持リングの実施態様を概略的に示す平面図である。
図10は、図9に示すような本発明による保持リングの実施態様を概略的に示す断面図である。
図11は、図9に示すような本発明による保持リングの実施態様を詳細に示す図である。
図12は、図9に示すような本発明による保持リングの実施態様を概略的に示す斜視図である。
図13は、図9に示す保持リングの一部を示す断面図であって、保持リングの径方向外周縁部に、面取遷移領域が設けられている様子が詳細に示されている。
図14は、図5の研磨ヘッドにおいて使用される本発明による保持リングアダプタの実施態様を概略的に示す図である。
図15は、図14の保持リングアダプタの代替可能な実施態様を概略的に示す図である。
図16は、図14の保持リングアダプタの断面図である。
図17は、保持リングアダプタに対して保持リングを取り付ける様式を断面図でもって詳細に示す図である。
図18は、リング領域から研磨スラリーを除去するための排出チャネルおよびオリフィスを詳細に示す図である。
図19は、保持リングと研磨パッドとの間の境界のところが矩形コーナーとされている保持リングの場合における、保持リングと研磨パッドとの間の相互作用の仮説を概略的に示す図である。
図20は、保持リングと研磨パッドとの間の境界のところが本発明に従って複数平面型面取遷移領域とされている保持リングの場合における、保持リングと研磨パッドとの間の相互作用の仮説を概略的に示す図である。
図21は、ウェハローディング手順の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。
図22は、ウェハ研磨手順の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。
図23は、ウェハアンローディング手順の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。
図24は、本発明によるウェハサブキャリアのグルーブ無しタイプの一実施形態のウェハ取付面を概略的に示す図である。
図25は、本発明によるウェハサブキャリアの単一グルーブかつ単一付加圧力チャンバ付きの実施形態のウェハ取付面を概略的に示す図である。
図26は、図25に示す単一グルーブかつ単一付加圧力チャンバ付きのウェハサブキャリアの一部を示す断面図である。
図27は、本発明によるウェハサブキャリアの3個グルーブかつ3個付加チャンバ付きの実施形態のウェハ取付面を概略的に示す図である。
図28は、カルーセルとヘッド取付アセンブリと回転ユニオンとウェハサブキャリアアセンブリとの部分の実施態様を組立状態で概略的に示す断面図であり、この場合、単一グルーブかつ単一付加チャンバ付きのウェハサブキャリアが使用されている。
図29は、図28における本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様を詳細に示す図である。
図30は、図28における本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の一部を詳細に示す断面図である。
図31は、図28における本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の他の部分を詳細に示す断面図である。
図32は、除去速度に対してのサブキャリアのグルーブ圧力の影響を、位置の関数として概略的に示す図である。
本発明の概略は以下のとおりである。
本発明の基板保持リングは、研磨装置において使用するための基板保持リングであって、前記保持リングが、研磨時に研磨パッドに当接するための下面と、基板取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面と、リング外周部に位置し、前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と前記研磨パッドの公称平面に対して垂直とされた第2平面との間に設けられた遷移領域と、を有し、前記遷移領域が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して15°〜25°の角度で平面的に傾斜したことを特徴とする。
また、本発明の基板保持リングは、先に記載の基板保持リングにおいて、前記第1平面に対して直線的に連接されているとともに、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して平面的に65°〜75°の角度で傾斜した第2平面を有することが好ましい。
また本発明の基板保持リングは、研磨装置において使用するための基板保持リングであって、前記保持リングは摩耗性材料からなるとともに、研磨時に研磨パッドに当接するための下面と、基板取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面と、リング外周部に位置する遷移領域と、を有することを特徴とする。
また、本発明の基板保持リングは、基板を研磨する研磨装置において、該基板を保持するために使用される基板保持リングであって、前記研磨装置が前記基板を研磨する際に、研磨の非線形性を除去しうるように、前記基板保持リングの径方向外面が径方向に変化する形状とされた遷移領域構造であることを特徴とする。
更に、本発明の基板保持リングは、前記研磨装置が基板を研磨する際には、保持リングアダプタと一体的に構成されて保持リングアセンブリを構成するようにされたことが好ましい。
更にまた、本発明の基板保持リングは、保持リングアダプタと脱着可能なように構成され、前記研磨装置が基板を研磨する際には保持リングアダプタと一体的に構成されて保持リングアセンブリを構成するようにされたことが好ましい。
また、本発明の基板保持リングは、前記遷移領域が、リング外周部に位置し、前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と前記研磨パッドの公称平面に対して垂直とされた第2平面との間に設けられていることが好ましい。
また、本発明は、以下の構成を有していてもよい。
(1) 研磨装置であって、ハウジングと;研磨されるべき基板を取り付けるためのディスク状サブキャリアと;前記サブキャリアの面と共にポケットを形成し、該ポケット内に前記基板を保持するための保持リングであり、前記サブキャリアを実質的に取り囲むものとされた保持リングと;前記保持リングが前記サブキャリアに対して相対的に少なくとも1方向において並進移動可能でありかつ軸回りに揺動可能であるようにして、前記保持リングを前記サブキャリアに対して取り付けるための第1フレキシブルカップリングと;前記サブキャリアが前記ハウジングに対して相対的に少なくとも1方向において並進移動可能でありかつ軸回りに揺動可能であるようにして、前記サブキャリアを前記ハウジングに対して取り付けるための第2フレキシブルカップリングと;を具備してなり、前記ハウジングと前記第1フレキシブルカップリングとは、第1チャンバを形成し、該第1チャンバは、加圧ガスの第1ソースに対して流体連通しており、第1圧力とされた前記加圧ガスが前記第1チャンバに対して接続されたときには前記保持リングに対して第1押圧力がもたらされるようになっており、前記ハウジングと前記第2フレキシブルカップリングとは、第2チャンバを形成し、該第2チャンバは、加圧ガスの第2ソースに対して流体連通しており、第2圧力とされた前記加圧ガスが前記第2チャンバに対して接続されたときには前記サブキャリアに対して第2押圧力がもたらされるようになっていることを特徴とする研磨装置。
(2) (1)記載の研磨装置において、前記サブキャリアの前記並進移動および前記揺動が、前記保持リングの前記並進移動および前記揺動に対して、独立的なものであることを特徴とする研磨装置。
(3) (1)記載の研磨装置において、前記サブキャリアの前記並進移動および前記揺動が、前記保持リングの前記並進移動および前記揺動に対して、所定程度だけ連携したものであることを特徴とする研磨装置。
(4) (1)記載の研磨装置において、前記サブキャリアの前記並進移動および前記揺動と、前記保持リングの前記並進移動および前記揺動と、の各々は、他方に対して独立的な成分と他方に対して従属的な成分とを有していることを特徴とする研磨装置。
(5) (4)記載の研磨装置において、前記サブキャリアと前記保持リングとの前記並進移動および前記揺動の前記従属成分の大きさが、前記第1および第2フレキシブルカップリングの材質特性と形状とに依存することを特徴とする研磨装置。
(6) (5)記載の研磨装置において、従属程度に影響を与える前記材質特性としては、弾性と硬さとバネ定数とがあり、前記形状特性としては、前記保持リングと前記サブキャリアとの間の取付間隔と、前記サブキャリアと前記ハウジングとの間の取付間隔と、前記ハウジングや前記保持リングや前記サブキャリアの隣接構造と前記第1および第2フレキシブルカップリングとの間の境界形状と、があることを特徴とする研磨装置。
(7) (1)記載の研磨装置において、前記第1圧力と前記第2圧力とが、互いに異なる圧力値であることを特徴とする研磨装置。
(8) (1)記載の研磨装置において、前記第1圧力と前記第2圧力とが、実質的に同じ圧力値であることを特徴とする研磨装置。
(9) (1)記載の研磨装置において、前記第1圧力と前記第2圧力とが、実質的に同じ圧力値であり、前記保持リングに対してもたらされる前記押圧力と前記サブキャリアに対してもたらされる前記押圧力とは、前記保持リングおよび前記サブキャリアの、前記各圧力が印加される表面積によって決定されることを特徴とする研磨装置。
(10) (1)記載の研磨装置において、前記第1圧力と前記第2圧力とは、互いに独立に、正圧とも負圧ともすることができることを特徴とする研磨装置。
(11) (10)記載の研磨装置において、前記サブキャリアの面と前記保持リングの円筒状内面とによって形成されるポケットの深さが、前記第1圧力および前記第2圧力による基板ローディング時に確立されることを特徴とする研磨装置。
(12) (1)記載の研磨装置において、前記基板が、半導体ウェハとされることを特徴とする研磨装置。
(13) (1)記載の研磨装置において、前記保持リングが、さらに、研磨時に外部研磨パッドに当接するための下面と;前記サブキャリアの円筒状外面に対して隣接配置されかつ前記サブキャリアの基板取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面であって、前記サブキャリアの基板取付面と共に、研磨時に基板を保持するためのポケットを形成する、円筒状内面と;前記保持リングのうちの、研磨時に前記保持リングが前記研磨パッドに対して当接する部分である径方向外方下部箇所に配置された研磨パッド制御部材であって、前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に垂直とされた第2平面との間の遷移領域において形状特性を規定している研磨パッド制御部材と;を備えていることを特徴とする研磨装置。
(14) (13)記載の研磨装置において、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に15°〜25°の角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする研磨装置。
(15) (13)記載の研磨装置において、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に18°〜22°の角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする研磨装置。
(16) (13)記載の研磨装置において、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に20°の角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする研磨装置。
(17) (13)記載の研磨装置において、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に20°の角度を呈することによって特徴づけられるものであり、前記研磨パッド制御部材が、さらに、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に70°という第2角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする研磨装置。
(18) (13)記載の研磨装置において、実質的に20°の角度を呈する前記部分が、前記保持リングの前記下面から0.762mm(0.03インチ)〜1.016mm(0.04インチ)の距離にわたって延在し、実質的に70°の角度を呈する前記部分が、前記保持リングの前記下面から少なくとも5.08mm(0.2インチ)の距離にまで延在していることを特徴とする研磨装置。
(19) (13)記載の研磨装置において、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に15°〜25°の角度と、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に65°〜75°という第2角度と、を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする研磨装置。
(20) (1)記載の研磨装置において、前記サブキャリアに対する前記第1圧力が、実質的に10342N/m2(1.5psi)〜68950N/m2(10psi)の範囲であり、前記保持リングに対する前記第2圧力が、実質的に10342N/m2(1.5psi)〜62055N/m2(9.0psi)の範囲であることを特徴とする研磨装置。
(21) (1)記載の研磨装置において、前記フレキシブルカップリングが、ダイヤフラムであることを特徴とする研磨装置。
(22) (1)記載の研磨装置において、前記ダイヤフラムが、金属、プラスチック、ゴム、ポリマー、チタン、ステンレススチール、カーボンファイバ複合材料、および、これらの組合せからなるグループの中から選択された材料から形成されていることを特徴とする研磨装置。
(23) (1)記載の研磨装置において、前記サブキャリアが、セラミック材料から形成されていることを特徴とする研磨装置。
(24) 研磨装置において使用するための基板保持リングであって、前記保持リングが、研磨時に外部研磨パッドに当接するための下面と;前記サブキャリアの円筒状外面に対して隣接配置されかつ前記サブキャリアの基板取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面であって、前記サブキャリアの基板取付面と共に、研磨時に基板を保持するためのポケットを形成する、円筒状内面と;前記保持リングのうちの、研磨時に前記保持リングが前記研磨パッドに対して当接する部分である径方向外方下部箇所に配置された研磨パッド制御部材であって、前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に垂直とされた第2平面との間の遷移領域において形状特性を規定している研磨パッド制御部材と;を備えていることを特徴とする基板保持リング。
(25) (24)記載の基板保持リングにおいて、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に15°〜25°の角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする基板保持リング。
(26) (24)記載の基板保持リングにおいて、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に18°〜22°の角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする基板保持リング。
(27) (24)記載の基板保持リングにおいて、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に20°の角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする基板保持リング。
(28) (24)記載の基板保持リングにおいて、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に20°の角度を呈することによって特徴づけられるものであり、前記研磨パッド制御部材が、さらに、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に70°という第2角度を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする基板保持リング。
(29) (24)記載の基板保持リングにおいて、実質的に20°の角度を呈する前記部分が、前記保持リングの前記下面から0.762mm(0.03インチ)〜1.016mm(0.04インチ)の距離にわたって延在し、実質的に70°の角度を呈する前記部分が、前記保持リングの前記下面から少なくとも5.08mm(0.2インチ)の距離にまで延在していることを特徴とする基板保持リング。
(30) (24)記載の基板保持リングにおいて、前記研磨パッド制御部材が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に15°〜25°の角度と、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して実質的に65°〜75°という第2角度と、を呈することによって特徴づけられるものであることを特徴とする基板保持リング。
(31) 半導体ウェハを平坦化するための方法であって、ウェハ支持サブキャリアによって前記ウェハの背面を支持し;研磨パッドに対して前記ウェハの前面を押圧するために、前記支持サブキャリアに対して研磨力を印加し;前記サブキャリアおよび前記ウェハの周囲に配置された保持リングによって研磨時の前記支持サブキャリアからの前記ウェハの移動を抑制し;前記研磨パッドに対して前記保持リングの前面を押圧するために、前記保持リングに対して研磨パッド制御力を印加する;ことを特徴とする方法。
(32) (31)記載の方法において、前記研磨パッド制御力を、前記研磨力とは独立に印加することを特徴とする方法。
(33) (31)記載の方法において、前記研磨パッド制御力を、前記研磨力と連携したものとすることを特徴とする方法。
(34) (31)記載の方法において、前記研磨パッド制御力を、前記研磨パッドの公称平面に対する直交方向において前記研磨パッドの第1領域に対して印加するとともに、前記研磨パッドの第2領域に対しては、前記公称平面に対して直交した第1摩擦成分と前記公称平面に平行な第2摩擦成分とを有したものとして印加することを特徴とする方法。
(35) (31)に記載された方法によって研磨された半導体ウェハを備えていることを特徴とする製造物品。
(36) (34)に記載された方法によって平坦化された半導体ウェハを備えていることを特徴とする製造物品。
(37) (1)記載の研磨装置において、前記ディスク状サブキャリアが、さらに、該サブキャリアのウェハ取付面内に形成された少なくとも1つのキャビティと;該少なくとも1つのキャビティと外部加圧流体源との間にわたって延在した流体連通チャネルと;を備え、前記ウェハ取付面は、フレキシブルメンブランを受領し得るよう構成され、該メンブランは、前記少なくとも1つのキャビティをカバーし、これにより、前記外部加圧流体源から前記少なくとも1つのキャビティへと加圧流体が接続されたときに加圧流体圧力を保持し得る第3チャンバを形成し、前記メンブランは、前記第3チャンバに前記加圧流体が接続されたときには拡張し、これにより、研磨時に前記メンブランと外部研磨パッドとの間に取り付けられたウェハに対して研磨力をもたらすことを特徴とする研磨装置。
(38) 平坦化操作時に半導体ウェハを保持するための半導体ウェハサブキャリアであって、実質的に非多孔性の材料から形成されるとともに、前記半導体ウェハを取り付けるための第1面と、第2面と、これら第1面および第2面を連結するための実質的に円筒形の第3面と、を有しているディスク状ブロックを備え、ここで、前記第1面は、該第1面から前記ウェハサブキャリアの内面へと延在する非平坦部分を除いては、実質的に平坦面とされ、前記ウェハサブキャリアは、さらに、外部加圧流体源から前記キャビティへと加圧流体を連通させるために、前記キャビティから前記第2面または前記第3面へと延在する流体連通チャネルを備え、前記第1面は、フレキシブルメンブランを受領し得るよう構成され、該メンブランは、前記キャビティをカバーし、これにより、前記外部加圧流体源から前記キャビティへと加圧流体が接続されたときに加圧流体圧力を保持し得るチャンバを形成し、前記メンブランは、前記チャンバに前記加圧流体が接続されたときには拡張し、これにより、前記メンブランに対して取り付けられたウェハに対して研磨力をもたらすことを特徴とするサブキャリア。
図1には、化学的機械的研磨装置すなわち平坦化装置101が示されている。この装置101は、カルーセル102を具備しており、カルーセル102には、複数の研磨ヘッドアセンブリ103が取り付けられている。研磨ヘッドアセンブリ103は、ヘッド取付アセンブリ104と、基板(ウェハ)キャリアアセンブリ106(図3参照)と、から構成されている(図3参照)。本明細書において使用する『研磨』という用語は、通常は半導体ウェハ113からなる基板をも含めた基板113の研磨と、電子回路素子が既にウェハ上に成膜されている半導体ウェハが基板をなす場合における基板の平坦化と、の双方を意味している。半導体ウェハは、典型的には、薄くかついささか脆いディスクであって、通常100mm〜300mmの直径を有している。現在は、200mm直径のウェハが多く使用されているけれども、300mmウェハの使用が、現在開発中である。本発明による構成は、最大300mm直径とされた半導体ウェハおよび他の基板に対して適用可能なものであって、有利には、ウェハ表面研磨において重要な非一様度が、半導体ディスクの径方向周縁部における除外領域においていわば2mmを超えないように、場合によっては、ウェハのエッジから約2mm未満の環状領域において2mmを超えないように、制限する。
ベース105は、ブリッジ107も含めた他の構成要素に対しての支持をもたらす。この場合、ブリッジ107は、ヘッドアセンブリが取り付けられた状態のカルーセルを支持するものであって、カルーセルの上下動を可能としている。各ヘッド取付アセンブリ104は、カルーセル102上に設置され、各研磨ヘッドアセンブリ103は、ヘッド取付アセンブリ104に対して回転可能に取り付けられる。カルーセルは、カルーセル中心軸108回りに回転可能に取り付けられ、研磨ヘッドアセンブリ103の各回転軸111は、カルーセルの回転軸108に対して実質的に平行であるとともに、カルーセルの回転軸108からはそれぞれ離間している。CMP装置101は、さらに、プラテン駆動軸110回りに回転可能に取り付けられたモータ駆動型プラテン109を具備している。プラテン109は、研磨パッド135を保持しており、プラテン駆動用モータ(図示せず)によって回転駆動される。CMP装置のこの特別の実施形態は、複数ヘッド型構成である。この用語は、各カルーセルに対して複数の研磨ヘッドが設けられることを意味している。これに対して、単一ヘッド型のCMP装置が公知である。本発明によるヘッドアセンブリ103および保持リング166ならびに本発明による研磨方法は、複数ヘッドタイプの研磨装置に対してもまた単一ヘッドタイプの研磨装置に対しても、使用することができる。
さらに、この特別のCMP構成においては、複数のヘッドの各々が、単一のヘッド駆動用モータによって駆動される。この場合、単一のヘッド駆動用モータは、チェイン(図示せず)を駆動し、このチェインが、チェインとスプロケットとからなる機構を介して、研磨ヘッド103の各々を駆動する。しかしながら、本発明は、各ヘッド103を個別のモータによって回転させるような実施形態において、使用することができる。本発明によるCMP装置は、さらに、回転ユニオン116を具備している。回転ユニオン116には、ヘッドの外部に設置された固定ソースとウェハサブキャリアアセンブリ106上の位置またはウェハサブキャリアアセンブリ106内の位置との間において例えば空気や水といったような加圧流体やあるいは真空吸引力などを連通させるための互いに異なる5つのガス/流体チャネルが設けられている。本発明のうちの、付加チャンバ(第3チャンバ)を有したサブキャリアが設けられている実施形態においては、さらなるチャンバに対して所望の加圧流体を供給するためのさらなる回転ユニオンポートが設けられる。
動作時には、研磨パッド135が貼り付けられている研磨プラテン109が回転し、カルーセル102が回転し、さらに、各ヘッド103がそれぞれの軸回りに回転する。本発明によるCMP装置の一実施形態においては、カルーセルの回転軸は、プラテンの回転軸から、約25.4mm(約1インチ)だけ位置がずらされている。各構成部材の回転速度は、ウェハ上の各部分がウェハ上の他の部分と実質的に同じ速度で同じ距離だけ移動し得るように選択されている。これにより、基板の一様な研磨すなわち基板の一様な平坦化がもたらされる。研磨パッドが典型的にはいささか圧縮可能なものであることにより、ウェハがまず最初に研磨パッドに対して当接する部分における研磨パッドとウェハとの間の相互作用の速度および相互作用の態様は、ウェハのエッジから除去される材料の量を重要に支配し、また、ウェハの研磨面の一様性を重要に支配する。
複数のヘッドアセンブリが取り付けられている複数のカルーセルを具備した研磨装置は、“Floating Subcarriers for Wafer Polishing Apparatus”と題する米国特許明細書第4,918,870号に開示されている。浮遊型ヘッドと浮遊型保持リングとを具備した研磨装置は、“Wafer Polisher head Having Floating Retainer Ring”と題する米国特許明細書第5,205,082号に開示されている。また、研磨装置のヘッドにおいて使用するための回転ユニオンは、“Rotary Union for Coupling Fluids in a Wafer Polishing Apparatus”と題する米国特許明細書第5,443,416号に開示されている。これらの文献は、参考のためここに組み込まれる。
ある実施形態においては、本発明による装置および方法は、2つのチャンバを備えたヘッドを提供する。このヘッドは、ディスク形状のサブキャリアと、環状形状の保持リング166と、を具備している。ディスク形状のサブキャリアは、研磨装置の内部に配置される上面163と、基板(すなわち半導体ウェハ)113を取り付けるための下面164と、を有している。環状形状の保持リング166は、サブキャリア160の下部とウェハ基板113のエッジ周辺との双方に対して同軸に配置されており、かつ、サブキャリア160の下部とウェハ基板113のエッジ周辺との双方の周囲において適合している。これにより、基板は、サブキャリア160の直下においてサブキャリア160に当接して維持され、さらに、プラテン109に対して接着されている研磨パッドの面135に当接して維持される。基板をサブキャリアの直下に直接的に維持することは、一様性にとって重要である。というのは、サブキャリアが、ウェハの背面上に下向き研磨力をもたらし、これにより、研磨パッドに当接しているウェハ前面に対して力をもたらすからである。一方のチャンバ(P2)132は、サブキャリア160に対して流体連通状態であり、研磨時にはサブキャリア160上に下向き研磨圧力(あるいは、下向き研磨力)をもたらし、間接的に、研磨パッド135に対して基板113を押し付ける(『サブキャリア力』または『ウェハ力』と称される)。第2チャンバ(P1)131は、保持リングアダプタ168を介して保持リング166に対して流体連通状態であり、研磨時には、研磨パッド135に対して保持リング166を押し付ける(『リング力』と称される)。2つのチャンバ131,132およびこれらに関連する圧力源/真空吸引力源114,115は、ウェハ113に対してもたらされる圧力(または力)の制御を可能とし、また、この制御とは個別的(独立的)に、研磨パッド面135に対しての保持リング166の圧力(または力)の制御を可能とする。
本発明の一実施形態においては、サブキャリア力とリング力とは互いに独立的に選択されるけれども、この構成においては、リング力とサブキャリア力との間の関係を、より大きくしたりあるいはより小さくしたりするように調節することができる。構造を支持しているヘッドハウジング120とサブキャリア160との間の連結特性を適切に選択することにより、また、サブキャリア160と保持リング166との間の連結特性を適切に選択することにより、サブキャリアと保持リングとが互いに独立に相対移動する状況とサブキャリアと保持リングとが強固に連結された状況とにわたる様々な独立性の程度を、得ることができる。本発明の一実施形態においては、ダイヤフラム145,162という形態で形成された連結部材の材質特性および形状特性により、最適の結合関係がもたらされ、これにより、基板のエッジにおいてさえも、半導体ウェハの表面上にわたっての一様な研磨(すなわち平坦化)を得ることができる。
次に、付加チャンバ付きサブキャリア(付加チャンバ(第3チャンバ)を備えたサブキャリア)を具備した本発明のさらなる実施形態について説明する。付加チャンバ付きサブキャリアは、位置の関数として、研磨力をさらに良好に制御可能とするさらなる圧力チャンバをもたらす。
他の実施形態においては、保持リング166のサイズおよび形状が、従来の保持リング構造に比較して、変更される。この変更の目的は、基板113の外周エッジの近傍領域において研磨パッド135を予備圧縮することでありおよび/またはその領域において研磨パッド135の状態を調整することである。これにより、研磨パッドのある領域から他の領域にかけての研磨パッド135を横切っての基板113の移動に関連した有害な影響が、研磨済み基板の表面上における非線形性として現れることがない。本発明による保持リング166は、移動の前方側および後方側において研磨パッド135を水平化(平坦化)するように作用する。このため、移動しつつある基板が研磨パッドの新たな領域に当接する前に、研磨パッドを、基板表面に対して実質的に水平化して同一面状とすることができる。また、基板と研磨パッドとの間の当接の終了時点においても、研磨パッドを、基板の研磨済み表面に対して水平(平坦)に維持して同一面状とすることができる。このように、基板は、常に、平坦でありかつ予備圧縮されておりかつ実質的に一様とされた研磨パッド面に対して当接することとなる。
保持リングは、研磨パッドがウェハ表面上を移動する前に、研磨パッドを予備圧縮する。これにより、ウェハ面の全体が、同じ量だけ予備圧縮された研磨パッドに対して当接することとなり、ウェハ面にわたって材料を一様に除去することとなる。保持リングの圧力を個別的に制御することにより、研磨パッドの予備圧縮量を調節することができ、ウェハエッジから除去される材料の量を調節することができる。例えば終了時点の検出手段といったようなフィードバックの有無に関係なく、所望の一様性を得るために、コンピュータ制御によって補助することができる。
まず最初に、図2に示す本発明による2チャンバ型研磨ヘッド100の単純化された第1実施形態について説明する。図2には、本発明の動作態様におけるいくつかの特徴的な見地が示されている。特に、保持リングアセンブリ(保持リングアダプタ168と、保持リング166と、を含む)に対してのまたキャリア160に対しての圧力の印加方法および圧力の制御方法について、例示し説明する。その後、さらなる付加的なかつ有利な特徴点を含有した代替可能な実施形態のいささか細部にまでわたって、説明することにする。
タレット取付アダプタ121と、ピン122,123または他の取付手段とは、カルーセル102に対して回転可能に取り付けられているスピンドル119に対しての、ハウジング120の取付および位置決めを容易なものとする。あるいは、単一ヘッド型の実施形態においては、タレット取付アダプタ121と、ピン122,123または他の取付手段とは、例えばヘッドと研磨パッドとを回転可能としつつヘッドを研磨パッドに対して相対移動可能に支持するアームといったような他の支持構造に対しての、ハウジング120の取付および位置決めを容易なものとする。ハウジング120は、他のヘッド部材に対しての支持構造をもたらす。ハウジング120に対しては、スペーサリング131を介して、副ダイヤフラム145が取り付けられている。スペーサリングは、副ダイヤフラムをハウジング120から隔離させる。これにより、副ダイヤフラムとこの副ダイヤフラムに取り付けられた構成(キャリア160を含む)とは、公称副ダイヤフラム面125に対しての、鉛直方向のある程度の移動とある程度の回転移動とが許容される。(主ダイヤフラムと副ダイヤフラムとは、また、角度傾斜だけの結果としての少量の水平運動を許容する、あるいは、このような角度傾斜と、キャリアパッドと保持リングパッドとの間の境界における角度変位を許容するためにもたらされる鉛直方向変位とが、組み合わされることの結果として少量の水平運動を許容する。しかしながら、水平運動は、典型的には、鉛直運動に比べて少量である。)
スペーサリング131は、この実施形態においては、ハウジング120と一体として形成することによっても、同じ機能をもたらすことができる。しかしながら、代替可能な実施形態(例えば図5を参照されたい)において説明するように、スペーサリング131は、有利には、別部材から形成されて、固定部材(例えば、ネジ)と同心的O−リングガスケットとを使用することによってハウジングに対して取り付けられる。O−リングガスケットは、気密な取付および圧力を逃がさない取付を確保するために使用される。
キャリア160と保持リングアセンブリ165(保持リングアダプタ168と、保持リング166と、を含む)とは、同様にして、主ダイヤフラム162に対して取り付けられる。ここで、主ダイヤフラム162は、ハウジング162の下部に対して取り付けられている。よって、キャリア160と保持リング166とは、研磨パッドの表面における不規則性を許容し得るよう、鉛直方向に移動することができるとともに傾斜することができる。そして、ウェハ113のエッジの近傍において研磨パッドがまず最初に保持リング166に対して当接する場所における研磨パッドの水平化(平坦化)を補助する。一般的に言えば、移動を補助するためのこのタイプのダイヤフラムは、『浮遊化のためのもの』と称することができ、キャリアおよび保持リングは、それぞれ『浮遊型キャリア』および『浮遊型保持リング』と称することができ、さらに、このような部材を備えたヘッドは、『浮遊型ヘッド』構成と称することができる。本発明によるヘッドは『浮遊型』部材を使用しているけれども、構成および動作方法は、従来より公知のものとは相異している。
フランジリング146は、副ダイヤフラム145をサブキャリア160の上面163に対して連結する。フランジリング146自体は、主ダイヤフラム162に対して取り付けられている。フランジリング146とサブキャリア160とは、互いに有効にクランプされ(固着され)、一体物として移動する。しかしながら、保持リングアセンブリ167は、主ダイヤフラムだけに対して取り付けられており、対象物に対して自由に移動することができ、主ダイヤフラムおよび副ダイヤフラムによってもたらされる動きにのみ拘束される。フランジリング146は、主ダイヤフラム162と副ダイヤフラム145とを連結している。各ダイヤフラムとフランジリングとサブキャリアとの間の摩擦力が、両ダイヤフラムの所定位置への保持を補助し、また、各ダイヤフラムを通しての張力の維持を補助する。主ダイヤフラムと副ダイヤフラムとが、サブキャリアと保持リングとの間の並進移動および角度配向をどのようにして可能としているかについて、図3の概略図を参照してさらに説明する。図3は、並進移動の自由度を角度配向の自由度をもたらすために各ダイヤフラム145,162の公称平面が変形している様子を、実際よりもかなり誇張して示している。特に角度配向に関して図3に誇張して図示されているダイヤフラムの撓みの程度は、実際の研磨時に発生するものではない。鉛直方向の変位は、典型的には、ウェハローディング時およびウェハアンローディング時だけに見られるものである。特に、副ダイヤフラム145は、シールリング131の取付位置からフランジリング146の取付位置までの間にわたって位置した第1および第2撓み領域172,173において、いくらかの撓みすなわち歪みを受ける。主ダイヤフラム162は、ハウジング120の取付位置からサブキャリア160の取付位置までの間にわたって第3〜第6撓み領域174,175,178,179において、様々な撓みすなわち歪みを受ける。
本明細書においては、『上側』および『下側』という用語は、典型的には図面に示されているように図面中の構造が通常の使用状況で使用されている時の構造の相対的な向きを示すために便宜的に使用する。同じく、『鉛直方向』および『水平方向』という用語は、意図した向きで本発明または本発明の実施形態が適用されている場合におけるあるいは本発明の実施形態の各部材が意図した向きで使用されている場合における向きや移動方向を示すために使用する。本発明者らが認識しているタイプのウェハ研磨装置においては研磨パッド面が水平方向とされるものであり他の構成部材の向きが確定することにより、このような用語の使用は、適切なものである。
次に、図4に図示されている本発明による研磨ヘッドアセンブリ103の代替可能ないささか詳細な実施形態について説明する。ウェハサブキャリアアセンブリ106について、特に詳細に説明する。しかしながら、研磨ヘッドアセンブリ103の回転ユニオン116やヘッド取付アセンブリ104についても、説明を行う。ここで、本発明の第1実施形態(図2参照)における構成とこの代替可能な実施形態(図4参照)における構成とが若干相異していたにしても、各実施形態において各部材がもたらす機能を明瞭とするために、同一参照符号が使用されていることに注意されたい。
研磨ヘッドアセンブリ103は、大まかには、スピンドル119を具備している。スピンドル119は、スピンドルの回転軸111と、回転ユニオン116と、スピンドル支持手段209と、から構成されている。スピンドル支持手段209は、ブリッジ107に対して取り付けられているスピンドル支持体内にスピンドルを回転させ得るようにしてスピンドル119を取り付けるための手段をなすベアリングを備えている。このようなスピンドル支持構造は、機械分野においては公知であるので、ここではこれ以上の詳細な説明は行わない。スピンドル内の構造は、回転ユニオン116の構成や動作に関連する構造として図示され説明される。
回転ユニオン116は、例えば真空吸引力源といったような固定されており回転しないものとされた流体源と、回転可能な研磨ヘッドウェハサブキャリアアセンブリ106と、の間において加圧流体や非加圧流体(ガスや液体や真空吸引力等)を接続可能とするための手段を提供する。回転ユニオンは、研磨ヘッドの非回転部分を取り付け得るように構成されており、非回転流体源と、回転スピンドルシャフト119の外面に隣接したスペース領域と、の間における加圧流体や非加圧流体の接続を制限するための手段、および、それらの間における加圧流体や非加圧流体の接続を連続的に形成するための手段を提供する。回転ユニオンは、図4の実施形態において詳細に例示されているけれども、本発明の他の実施形態に対しては、様々な回転ユニオンが適用可能であることを理解されたい。
回転ユニオン116に対しては、チューブおよび制御バルブ(図示せず)を介して、1つまたは複数の流体源が接続されている。回転ユニオン116は、内面に凹所領域を有している。凹所領域は、典型的には、回転ユニオン116の内面216とスピンドルシャフト119の外面217との間に、円筒形リザーバ212,213,214を形成する。回転シャフト119と回転ユニオンの非回転部分との間には、リザーバの内外にわたる漏れを防止するためのシール部材が設けられる。機械分野において公知であるような従来型シール部材を、使用することができる。スピンドルシャフトの中央下部には、回転可能カップリングを通して流体を連通させるために、孔すなわちポート201が設けられる。
スピンドルシャフト119は、シャフトの外面からスピンドルシャフト内の中空孔へと延在するまたシャフトの上面からスピンドルシャフト内の中空孔へと延在する複数の通路を有している。この実施形態においては、5つの通路を有している。図4に例示した断面図においては、5つの通路のうちの3つの通路だけが、図示されている。各孔からは、真空吸引力や加圧流体や非加圧流体が、ウェハサブキャリアアセンブリ106内のカップリングやチューブを通して、当該流体等が所望されている場所へと接続されている。カップリングの正確な配置や存在は、実施に関する細部であって、本発明にとっては重要事項ではない。このような構造は、回転シャフトの外面近傍領域と閉塞チャンバとの間における1つまたは複数の加圧流体の閉塞および連続的な接続を行うための手段を提供する。しかしながら、他の手段を使用することもできる。本発明のこの特定の実施形態におけるチャネル数よりも少ないチャネル数を提供する回転ユニオンは、“Rotary Union for Coupling Fluids in a Wafer Polishing Apparatus”と題する米国特許明細書第5,443,416号に開示されている。この文献は、参考のためここに組み込まれる。
次に、図5および図6を参照してウェハサブキャリアアセンブリ106について説明する。ここで、図5は、ウェハサブキャリアアセンブリ106の『A−A断面』を示す断面図であり、図6は、ウェハサブキャリアアセンブリ106の分解組立図である。図6により、ウェハサブキャリアアセンブリ106が中心軸に対して高次の対称性を有したものであることは、明瞭である。しかしながら、孔の位置やオリフィスの位置や取付具の位置やノッチの位置等の細部に関しては、すべての部材が必ずしも対称ではないことがわかるであろう。図面を単独で使用することによってウェハサブキャリアアセンブリ106を説明するのではなく、図5(A−A断面による側断面図)と図6(展開組立図)と図7(図5の右側部分を拡大して示す拡大断面図)と図8(図5の左側部分を拡大して示す拡大断面図)とを組み合わせて参照する。これら図面は、やや異なる角度位置から同一部材構成を示すものであって、各部材の構成や動作を明確なものとする。
化学的機械的研磨については、また、研磨パッドやスラリーやウェハ組成といった特性については、周知であるので、本発明の理解に必要なもの以外については、特に説明することはしない。
機能的には、ウェハサブキャリアアセンブリ106は、研磨操作時に半導体ウェハ等の基板130を取り付けて保持するのに必要なすべての構成を提供する。(本発明が、半導体ウェハ以外の基板の研磨に対しても適用可能であることに注意されたい。)キャリアアセンブリ106は、ウェハローディング時点から研磨開始時点までにおいてウェハを保持するために、孔または開口147を通してウェハサブキャリアの下面164に真空吸引力をもたらす。キャリアアセンブリ106は、また、ウェハサブキャリアを通してウェハに対して下向き研磨圧力をもたらし、また、ウェハをポケット内に維持して研磨パッドの対して相互作用させて、ウェハのエッジ近傍における研磨の非一様性を低減したりあるいはなくすために、保持リングに対して個別の下向き圧力をもたらす。ウェハサブキャリアアセンブリ106は、さらに、脱イオン水(DI water)や加圧空気や真空吸引力等の流体源を、複数のチャンバや複数のオリフィスや複数の表面にもたらす。これらについて、以下詳細に説明する。ウェハサブキャリアアセンブリは、ダイヤフラムが取り付けられているサブキャリアと、保持リングアダプタと保持リングとから構成されていてダイヤフラムが取り付けられている保持リングアセンブリと、を提供する点において、特に重要である。ダイヤフラムが取り付けられている部材、および、他の部材やチャンバに対してのこれら部材の構造的関係および機能的関係は、本発明に対して複数の有利な特徴点をもたらす。
上部ハウジング120は、4つのソケットヘッドネジによって、取付アダプタ121に対して取付られている。取付アダプタ121は、ネジによってヘッド取付アセンブリ104に対して取り付けられており、第1ピン122および第2ピン123によって位置決めされている。上部ハウジング120は、ウェハサブキャリアアセンブリをなす他の部材を取り付けるための安定的部材をなす。ハウジングシールリング131は、全体的に円形の部材であって、第1圧力チャンバ(P1)131と第2圧力チャンバ(P2)132とを隔離させるよう作用する。一対のO−リング137,139が、ハウジングシールリング131の上面内に機械加工されかつ互いに離間されたチャネル内に配置されている。これら一対のO−リング137,139は、上部ハウジング120の内面内に取り付けられたときには、ハウジングシールリング131と上部ハウジング120との間の密封式流体シールおよび圧力シールをもたらす。第1圧力チャンバ131内の圧力を制御することにより、保持リングアセンブリ134に対しての下向き作用圧力を制御することができ、研磨パッド135に対しての相互作用を制御することができる。第2圧力チャンバ132内の圧力を制御することにより、サブキャリア136に対しての下向き作用圧力を制御することができ、ウェハ138の下面と研磨パッド135との間に作用する研磨力を制御することができる。付加的に、サブキャリア106の下面164と、ウェハ138の上面すなわち背面と、の間において、ポリマーまたは他の挿入物161を使用することができる。ウェハサブキャリアアセンブリ106内の内部構造は、保持リングアセンブリ134とサブキャリア136との間の、圧力と相対移動との双方に関しての自由度をもたらす。
第1圧力チャンバ131の外部に配置された流体源114から第1チャンバ131内へと加圧空気を連通させるために、1つ以上の取付具141が設けられる。第2外部流体源115から第2圧力チャンバ132内へと同様に加圧空気を連通させるために、1つ以上の取付具142が設けられる。取付具141,142は、ヘッド取付アセンブリ104および回転ユニオン116内においては、適切なチューブやチャネルを介して接続され、適切な制御回路を介することにより、所望の圧力レベルが得られるようになっている。圧力や真空吸引力や流体が連通される様子やシーケンスについては、後述する。
ロックリング144が、18個のネジによってハウジングシールリング131の下面に対して取り付けられる。この場合、ハウジングシールリング131とロックリング144との間には、副ダイヤフラム145が、介装することによって固定される。ハウジングシールリング131と、ロックリング144と、副ダイヤフラム145のうちの、ハウジングシールリング131とロックリング144との間に固定されている部分とは、上部ハウジング120に対して、固定関係に維持される。副ダイヤフラム145のうちの、ハウジングシールリング131の内径位置よりも径方向内方側に位置した部分は、その下面が、内側フランジリング146の上面によってクランプ(固定)され、その上面が、内側係止リング148の下面によってクランプ(固定)される。内側フランジリング146と内側係止リング148とは、ソケットヘッドネジ149等のような固定手段によって取り付けられる。
ハウジングシールリング131と、ロックリング144と、副ダイヤフラム145のうちの、これら両部材間に固定されている部分とは、上部ハウジング120の面に対して固定関係に維持されるけれども、副ダイヤフラム145から懸架されている内側フランジリング146と内側係止リング148とは、研磨パッド135および上部ハウジング120に対して、少なくともいくらかは自由に上下移動することができ、いくらかの程度でもって、研磨パッド135および上部ハウジング120に対して、角度配向を変化させることができるすなわち傾くことができる。内側フランジリング146と内側係止リング148とが鉛直方向に上下移動できることおよび角度配向を変化し得ることにより、サブキャリア136やウェハ138や保持リングアセンブリ134といったようなこれらに取り付けられた構造は、研磨パッド135の面上において浮遊することを可能とする。
副ダイヤフラム145を形成している材質の性質や、副ダイヤフラムの厚さ(Td)や、副ダイヤフラム145のうちの、ハウジングシールリング131とロックリング144との間において固定された部分と、内側フランジリング146と内側係止リング148との間において固定された部分と、の間の距離や、内側フランジリング146の第1鉛直方向エッジ151と、ロックリング144のうちの、第1鉛直方向エッジ151寄りの第2鉛直方向エッジ152と、の間の物理的ギャップは、鉛直方向移動の大きさおよび角度配向の大きさに影響を与える。これら性質は、副ダイヤフラムの実効バネ定数を決定する。本発明のこの実施形態における主ダイヤフラムおよび副ダイヤフラムは、互いに同じ材料から形成されているけれども、一般的には、互いに異なる材料を使用することもできる。
200mm直径の半導体ウェハを搭載し得るように構成された本発明の一実施形態においては、ダイヤフラムは、INTERTEX(商標名)からなるナイロン材料付きの12.7mm(0.5インチ)厚さのBUNAN(商標名)から形成される。この材料は、内部ファイバを有するものである。内部ファイバは、強度や硬さをもたらしつつ、所望の弾性度合いをもたらす。当業者であれば、これらの記載により、同様の作用を得るために異なる寸法や材質のものが使用可能であることを理解するであろう。例えば、印加された圧力に応答して鉛直方向に撓み可能である程度に十分に弾性を有するものである限りにおいては、また、研磨時に研磨パッドに対する当接を維持できる程度に十分に角度移動可能であるものである限りにおいては、副ダイヤフラム145として、薄い金属製メンブランを使用することができる。いくつかの例においては、フラットシート材料は、それ自体では、十分な弾性を有してはいない。しかしながら、波形の環状グルーブやベローズ等のような適切な形状にシートを成形することにより、金属製連結部材は、ここで説明したダイヤフラムとして代替可能な構造をもたらすことができる。所望の性質を得るために、複合材料を使用することもできる。副ダイヤフラム145のうちの固定部分と非固定部分との間の関係、および、ロックリング144と内側フランジリング146との間の離間は、図7および図8に詳細に図示されている。
副ダイヤフラム145に対して、内側係止リング148と内側フランジリング146とは、移動制限係止機能をもたらす。これにより、内側係止リング148とダイヤフラム145と内側フランジリング146とこれらに取り付けられている構造との、上部ハウジング120内の凹所152内に向けた過度の上方移動というような、過度の上方移動が防止される。本発明のある1つの実施形態においては、内側係止リング148およびこれに取り付けられている構造は、ダイヤフラム145が平面状であるという公称位置から、内側係止リング148の係止当接面153がハウジングシールリング131の対向当接面154に対して当接するまで、約3.175mm(約0.125インチ)上方移動することができ、公称位置から約2.54mm(約0.10インチ)下方移動することができる。結局、約6.35mm(約0.25インチ)にわたって移動することができる。実際の研磨時には、このような上方移動範囲および下方移動範囲(鉛直方向移動範囲)のうちの一部だけが必要とされる。残りの移動範囲は、ウェハ(基板)ローディング操作時およびアンローディング操作時に保持リングの下端を超えた位置にサブキャリアを位置させるために使用される。保持リングの下端を超えた位置にまでサブキャリア160のエッジを突出させ得ることは、ローディング操作およびアンローディング操作を容易なものとし、有利である。
鉛直方向移動範囲は、ダイヤフラム材質によってではなく、機械的係止体によって制限される。係止体の使用は、ローディング操作時やアンローディング操作時およびメンテナンス時といったようなサブキャリア/ウェハが研磨パッドに当接していない時に、あるいは、ダイヤフラムを長期にわたって伸ばしたり捻ったりしかねないような電源オフ時に、ダイヤフラムに対して無用な力がかかることを防止する。本発明による構成は、また、自動的かつ自己調節型のウェハ取付ポケット深さを有したキャリアヘッドアセンブリを提供する。
サブキャリア160は、ソケットヘッドキャップネジ157といったような取付手段によって、内側フランジリング146の下面156に対して取り付けられる。これにより、実効的にはサブキャリア160が副ダイヤフラム145から懸架されることとなり(鉛直方向移動の下限においては、係止リング上の機械的係止体によって支持される。また、別の組をなす機械的係止体によって過度の上方移動が阻止される。)、サブキャリアは、先に説明したような鉛直方向移動および角度配向移動が可能とされる。主ダイヤフラム162は、内側フランジリング146の周縁リング部とサブキャリア160の上面163との間に固定され、サブキャリアのエッジの近くにおいてソケットヘッドキャップネジ157によってサブキャリア160の上面163に対して取り付けられる。少なくともある実施形態においては、他の非多孔性のセラミック材料から形成されているサブキャリア160には、ネジ157のネジ山部を受領するためのステンレススチール製のインサートが付設される。
次に、保持リング134とサブキャリア136と主ダイヤフラム162との間の相互作用における重要な特徴点を説明するに先立ち、保持リングアセンブリ134の特徴点について説明する。保持リングアセンブリ167は、保持リング166と保持リングアダプタ168とを備えている。ある実施形態においては、保持リング166は、Techtronという商標名のPPS(ポリフェニレンサルファイド)から形成される。保持リングアダプタ168は、外側係止リング171の下面に取り付けられる。主ダイヤフラム162は、これら保持リングアダプタ168と外側係止リング169との間に固定される。保持リング166は、Techtronという商標名の材料から形成され、主ダイヤフラムおよび外側係止リングを通して、ソケットヘッドネジによって、保持リングアダプタ168に対して取り付けられる。外径部分における保持リング166の面取部180は、有利には、従来の研磨ツールを使用した場合には典型的に発生するようなエッジ研磨非線形領域を低減させる。外側係止リング169は、内側フランジリング146と同心的に、かつ、ウェハサブキャリアアセンブリ106の中心から径方向外側に取り付けられる。外側係止リングは、内側フランジリング146に対して取り付けられることがなく、また、保持リングアダプタ168と主ダイヤフラム162とを除く他の部材に対して取り付けられることはない。しかしながら、外側係止リング169と保持リングアセンブリ134とは、主ダイヤフラム162を介して互いに連結されている。この連結様式の本質は、本発明が提供する研磨における利点に対して寄与するような機械的性質をもたらすことにおいて重要である。この連結に寄与する構成は、図7および図8において拡大して図示されている。
次に、主ダイヤフラム162の構成および全体的動作について、また、主ダイヤフラム162の、サブキャリア160および保持リングアセンブリ134に対しての取付態様について、説明する。また、『リンギング』と称されるような研磨済みウェハのエッジにおける非線形領域の低減の可能性に寄与するような、ウェハサブキャリアアセンブリの詳細構成について説明する。まず最初に、サブキャリア160に対して印加される圧力と保持リング166に対して印加される他の圧力との間の連結関係がまたこれら圧力どうしの連結関係に基づくサブキャリアと保持リングとの相対移動がまた研磨パッド135の上向き反作用力が適切な範囲内に収まるように、、主ダイヤフラム162が硬さと弾性との双方を有するべきであることを理解されたい。このため、我々は、実質的に、保持リングの移動とサブキャリアの移動とがある動きの範囲内において互いに独立であるべきこと、なおかつこれと同時に、ある実施形態においては、保持リングとサブキャリアとのすべての移動に関していくらかの連結関係がもたらされるべきであること、を意図している。
所望の連結の程度は、以下のいくつかの要因によって決められる。すなわち、(i)主ダイヤフラム162の、第3固定領域182(サブキャリア160と内側フランジリング146との間における固定領域)と第4固定領域183(保持リングアダプタ168と外側係止リング169との間における固定領域)とのスパン(間隔、広がり幅)の制御、(ii)主ダイヤフラム162の厚さおよび材質特性の制御、(iii)上記スパン領域において主ダイヤフラム162に対して相互作用する表面形状の制御、(iv)互いに対向しているサブキャリア160の鉛直方向面185と保持リングアダプタ168の鉛直方向面186との間の間隔の制御、および、互いに対向しているサブキャリア160の鉛直方向面185と保持リング166の鉛直方向面187との間の間隔の制御、(v)保持リングアダプタ168の面188と下部ハウジング122の鉛直方向面190との間の間隔の制御、および、保持リング166の鉛直方向面189と下部ハウジング122の同じ鉛直方向面190との間の間隔の制御、によって決められる。これら要因を制御することにより、鉛直方向移動と角度配向移動との双方が可能とされる。しかしながら、保持リングがサブキャリア160や下部ハウジング122に対して当接してしまいかねないような過度の移動は禁止されている。
本発明のある実施形態においては、サブキャリアと保持リングアダプタとの間の間隔d1は、1.27mm(0.050インチ)であり、サブキャリアと保持リングとの間の間隔d2は、0.254mm(0.010インチ)であり、保持リングアダプタと下部ハウジングとの間の間隔d3は、12.7mm(0.50インチ)であり、保持リングと下部ハウジングとの間の間隔d4は、0.381mm(0.015インチ)である。これらの関係は、図7に図示されている。当然のことながら、当業者であれば、これら寸法が例示に過ぎず、同様の機能を達成するために他の寸法や位置関係であっても良いことは、理解されるであろう。特に、これら各寸法は、最大30%あるいはそれ以上変更することができること、また、そのように寸法変更した場合、最適とは言えないまでも同様の操作条件が得られることは、理解されるであろう。寸法許容度をあまり大きく変えてしまうと、最適条件からはずれた装置となってしまうであろう。
図7および図8に示す実施形態においては、サブキャリア160のうちの、主ダイヤフラム162のスパン領域に隣接した径方向外側部分が、鉛直方向面185に対して実質的に直角の角度を形成していること、一方、保持リングアダプタの対向面が対向コーナー部194において傾斜部を有していること、に注意されたい。ほぼ正方形の(90°)コーナー部であるようにコーナー部を維持することが、サブキャリアと、保持リングまたは保持リングアダプタと、の間の接触を防止するのに有効であることがわかった。さらに、保持リングアダプタ168の隣接面をわずかな傾斜部すなわち面取部194とすることが、接触を起こすことなく保持リングの移動度を高めるに際して有効であることがわかった。しかしながら、傾斜があまりに大きすぎると、望ましくない接触が起こりかねないことが観測された。このような特性の組合せが有効であることがわかっているけれども、当業者であれば、隣接部材に対する接触を起こすことのない円滑な移動制御を容易とする他の変形例を使用することもできることは、理解されるであろう。
本発明のさらなる利点は、保持リング166の外面すなわち径方向外面195を格別の形状とすることにより、実現されている。このような格別の形状とされた領域は、遷移領域206と称される。従来技術において保持リングが設けられる場合には、保持リングの外壁面は、実質的に鉛直方向を向くものとして形成されていた。その理由は、鉛直方向を向く外壁面であると、同様に鉛直方向を向いている、下部ハウジング122の径方向内壁面といったような係合面に対してのスライドに関して好ましい表面をもたらしていたからであり、あるいは、エッジの形状の重要性を認識していないために通常的な鉛直方向形状を使用していたからである。本発明のある実施形態においては、保持リング166は、図9〜図13に示す形状特性を有している。図9〜図13は、様々な細部にわたって保持リングの様々な特徴点を示している。図10は、保持リングの図9に示す実施形態の断面図であり、図11は、詳細に示す図であり、図12は、保持リングを示す斜視図である。図13は、保持リングの一部に関しての断面図であって、特に、保持リングの外周縁部における面取遷移領域を示している。
保持リングのこの実施形態においては、研磨時に研磨パッド135に当接することとなる下面201から、2つの傾斜面202,203を経由して、実質的に鉛直方向を向く面204へと移行している。鉛直方向面204は、動作時には、下部ハウジング122のうちの、実質的に平行な鉛直方向面189と対向する。この場合、鉛直方向面204と鉛直方向面189との間には、接触を防止するためのクリアランスギャップが設けられる。面204は、保持リングの上面205に対して実質的に直交している。上面205は、下面201に対して実質的に平行である。望ましくは、ウェハサブキャリアアセンブリの製造時には、構成部材の位置合わせ関係を維持し得るようにアセンブリ固定手段が使用され、保持リング166とサブキャリア160とハウジング120,122との間のクリアランスギャップや他の間隔を設定できるようにシムが使用される。
研磨の非線形性を除去することによって研磨済みウェハのエッジの品質を実質的に向上させる遷移領域206を設けることは、経験的に決定された。研磨の非線形性は、典型的には、ウェハの外周エッジから約3〜5mmの範囲内においてあるいはそれよりも大きな範囲内において、トラフおよびピーク(波またはリング)として現れる。理論的な裏付けはないものの、この遷移領域206の性質は、保持リングが、研磨操作時にサブキャリアに関するポケット内にウェハを保持することに加えて、保持リングが移動方向前方側に位置しているときには研磨パッドのうちのウェハに対して当接することとなる部分の直前箇所において研磨パッドを押圧するすなわち水平化(平坦化)するよう機能し、また、保持リングのすべての部分がウェハの後方側に位置する場合には研磨パッドが水平化(平坦化)されている領域を拡大させるよう機能することにより、重要であると考えられる。保持リングが、ウェハに対してまたはウェハの周辺において面を同一面状であるように維持することにより、研磨パッド135の曲げまたは歪みを引き起こすようなすべての状況や、先端側における研磨スラリーの蓄積や、非線形効果または非同一面状効果を、ウェハのエッジの直下箇所や隣接箇所においてではなく、保持リングの外部箇所または直下箇所において引き起こすことができる。
また、遷移領域206内における特定の保持リング形状、すなわちα1=20°でありα2=20°でありα3=90°であるという最適角度とされた遷移領域が、複数ヘッド型の研磨装置に対して、および、研磨パッド135を備え、この研磨パッドを1分間あたりに約30回転させるという(約30RPM)回転速度で使用し、ウェハサブキャリアアセンブリを約26RPMで回転させ、200mm直径のシリコンウェハを使用し、例えば約34475N/m2(約5ポンド/平方インチ(psi))という研磨圧力を適用し、保持リングの材質をTECHTRON(商標名)製とするという特定の構成に対して、最適であることが示された。この複数ヘッド型カルーセルをベースとする研磨装置においては、研磨パッドの表面上における保持リングの実効直線速度は、約24.4〜30.5m/min(約80〜100フィート/min)である。研磨圧力は、所望の研磨効果に応じて、幅広い範囲にわたって変更することができる。例えば、サブキャリアに対して印加される研磨圧力は、典型的には、約10342〜68950N/m2(約1.5〜10psi)の範囲であり、保持リングに対して印加される研磨圧力は、典型的には、約10342〜62055N/m2(約1.5〜9.0psi)の範囲である。ただし、保持リングに対して印加する研磨圧力は、サブキャリアに対して印加する圧力と同じとすることもできる。本発明は、特定のタイプの研磨装置に限定されるものではないけれども、化学的機械的研磨すなわち本発明による方法におけるヘッドを使用した平坦化装置に対して有効な研磨パッドの一例は、Rodel(登録商標)CRIC1400-A4(Rodel Part No. P05695, Rodel Product Type IC1400, K-GRV, PSA)である。この特定の研磨パッド135は、908.05mm(35.75インチ)という公称直径を有し、約2.5〜2.8mmの範囲の厚さを有し、約0.02〜0.18mmの範囲のたわみを有し、約0.7〜6.6%の範囲の圧縮性を有し、約46%のリバウンドを有している(すべては、RM-10-27-95試験法によって測定された)。研磨パッドの代替可能な他の例は、Rodel(登録商標)CRIC1000-A4,P/V/SUBAタイプの研磨パッド(Rodel Part
No.P06342)である。
保持リングは、約6.35mm(約0.25インチ)という厚さを有し、保持リングの下面側には、約20°の傾斜部202が、約0.8636mm(約0.034インチ)にわたって延在しており、鉛直方向部分204は、約1.524mm(約0.060インチ)にわたって延在していて、第2傾斜部203に対して連接している。これらの寸法例は、図面に示されている。このような寸法の特定の組合せに対しては、最適性能のためにはこれらの角度値が約±2°くらいに関していささか敏感であることが経験的に示された。しかしながら、これよりもいくらか大きな範囲であっても、すなわち、角度値として±4°くらいであっても、有効な結果が得られるものと思われる。しかしながら、保持リングに遷移領域を設置すること自体が、一様な研磨を得るに際して重要な技術事項であることに注意されたい。特に、ウェハのエッジにおいて一様な研磨を得るに際して重要な技術事項であることに注意されたい。また、遷移領域の実際の形状を、研磨操作に関連した特定の物理的パラメータに適合させる必要があることに注意されたい。例えば、(特に、厚さや圧縮性や弾性や摩擦係数という点において)様々な研磨パッド、様々なプラテン回転速度、様々なカルーセル回転速度、および、様々なウェハサブキャリアアセンブリ回転速度、によって、また、様々な研磨スラリーによってさえも、最適な結果を得るための遷移領域形状は、変化するものである。うまいことに、CMP研磨ツールが一旦設定されてしまうと、これらパラメータは、通常、変化することがない。あるいは、これらパラメータは、CMPツール設定時に行われる標準的品質制御手順によって、調節することができる。
単一ヘッド型の研磨装置(例えば、研磨パッドが回転しヘッドが回転しヘッドが前後方向に直線往復駆動されるタイプの研磨装置)に対しては、同じパラメータとすることができる。しかしながら、研磨パッドの速度やカルーセルの速度やヘッドの速度よりも、研磨パッドにわたっての保持リングの前方側エッジの実効直線速度が、最も関連するパラメータである。
本発明による保持リングの構成に係わるある実施形態においては、保持リングにおける20°という遷移領域の角度が、従来の保持リングにおける矩形コーナーエッジ構成と比較して、実質的な利点をもたらす。遷移領域は、ウェハが研磨パッドに当接するよりも前に、研磨パッドを予備圧縮して平滑化することができる。これにより、ウェハのエッジにおける『リンギングマーク』の発生が防止される。
したがって、図13に図示された構造における20°という特定の面取角度がこのシステムに対して優秀な結果を示すけれども、例えば径方向に変化する形状とされた遷移領域構成や経験的に決定された遷移領域構成や面201,204間を直線的に連接する単一の遷移領域構成や様々な角度を有していたり任意の多段構造とされていたりするような遷移領域構成といったような、水平部分から垂直部分へと移行する他の遷移領域構造であっても、他のCMP研磨機構成に対して最適とすることができる。
次に、図14〜図18を参照して、保持リングアダプタ168のさらなる詳細について説明する。図14は、図5の研磨ヘッドにおいて使用される本発明による保持リングアダプタを全体的に示す図であり、図15は、代替可能な保持リングアダプタを示す図である。図16は、図14の保持リングアダプタの断面を全体的に示す図であり、図17は、保持リングアダプタに対しての保持リングの取付を詳細に示す断面図である。図18は、リング領域から研磨スラリーを排出するための排出チャネルとオリフィスとのさらなる詳細を示す図である。
図において、保持リングアダプタ168は、適切な強度や寸法安定性やヘッド内の構造の類似特性をもたらすために、典型的には、金属から形成されている。一方においては、保持リングは、研磨操作時には研磨パッドの面上に連続的に浮遊しており、周囲環境に適合したものでなければならない。加えて、保持リングは、研磨パッド上に、研磨操作にとって有害となるような材質を成膜すべきではない。そのような材質は、典型的には、例えば本発明の実施形態において使用されているTECHTRON(商標名)材料といったようなソフトな材質である。保持リングは、また、摩耗性部材である。したがって、保持リングとは別に保持リングアダプタを設けて、保持リングを着脱可能とすることが有利である。しかしながら、最適ではないものの、理屈の上では、保持リングと保持リングアダプタとの双方の機能を備えた一体構成物を使用することができる。
保持リングアダプタ168は、保持リング166を主ダイヤフラム162に対して取り付けるための手段をなすということに加えて、(i)サブキャリア160と保持リング166(および保持リングアダプタ168)との間に集まった、また、(ii)保持リング166(および保持リングアダプタ168)と下部ハウジング122との間に集まった、スラリーを排出するための複数の“T”字形チャネルすなわちオリフィスを備えている。本発明における図14〜図18に示す実施形態においては、5個のそのようなT字形チャネル(あるいは、逆T字形状のチャネル)が、保持リングアダプタ168の周縁部上において実質的に等間隔でもって設けられて配置されている。鉛直方向下方に向けて延在する第1孔177(約2.921mm(約0.115インチ)直径)は、保持リングアダプタ168の上面から約3.175mm(約0.125インチ)だけ下向きに延在している。第1孔177は、水平方向に延在する第2孔176(約2.54mm(約0.1インチ)直径)に対して交差している。第2孔は、サブキャリアの面185に隣接した面186と、下部ハウジング122の内面と保持リングアダプタ168の外周部との間に位置した領域に連接したスペースに対して開口している面196と、の間にわたって延在している。
第1オリフィスを通して脱イオン水を供給することにより、サブキャリアと保持リングとの間のスペースにおけるスラリーが排出される。第2オリフィスを通して脱イオン水を供給することにより、保持リングと下部ハウジングとの間の領域におけるスラリーが排出される。保持リングと下部ハウジングとの間の領域と、保持リングとサブキャリアとの間の領域と、の間のそれぞれに対応して個別的にチャネルおよびオリフィスを設けることができる。しかしながら、そのような構成に特有の効果はない。排出圧力および排出量は、適切な排出操作がもたらされるように調節されるべきである。これらオリフィスの詳細は、図18に示されている。外部ソースから回転ユニオン116を通って部材197へと流体を流通させるための手段は、実施に関する細部にすぎないので、ここでは図示していない。
本発明のある実施形態においては、ヘッドの洗浄のために、5個の2.54mm(0.100インチ)の“T”字形孔すなわちチャネルが、設けられている。これら孔を通して高圧の脱イオン水を供給することにより、蓄積されたスラリーが排出されるようになっている。保持リングアダプタ168の上面上に設けられた11.43mm(0.45インチ)幅の5.08mm(0.20インチ)の段部は、蓄積スラリーを排出するよう水でもってクリーニングするための十分な物理的スペースをもたらし、その結果、サブキャリアと下部ハウジングとの双方に対しての保持リングの移動自由性が確保される。サブキャリアと保持リングとが移動自由であることは、ウェハのエッジにおける一様な研磨のためには重要なことである。サブキャリアが矩形エッジとされていることにより、保持リングが、サブキャリアとは個別的に移動することができるとともに、鉛直方向においてある程度の距離を維持することができる。
サブキャリア160は、また、さらなる特性を有している。ある実施形態においては、サブキャリア160は、中実で円形の非多孔性のセラミクス製ディスクであって、200mmウェハに対して適用される研磨ツールの場合には、直径が、約203.2mm(約8インチ)である(ある特定の実施形態においては、200.279mm(7.885インチ))。(300mmの半導体ウェハを研磨するすなわち平坦化することを意図した実施形態においては、サブキャリアの直径は、約300mm(約12インチ)である。)サブキャリアは、上面および下面において矩形エッジを有しており、下面は、フラットでありかつ平滑であるようにラップ(研磨)されている。6個の真空引き用孔147(1.016mm(0.040インチ)直径)が、サブキャリアの下面164上におけるサブキャリア開口内において、サブキャリアに対してウェハ背面を取り付けるべき場所に、設けられている。これら孔は、サブキャリアの上面中央部における単一の孔184に対して流体連通している。オス型のネジ山付き1032NPTワンタッチコネクタからなる取付部材が、回転ユニオンに対してのチューブ連結のためにさらには外部真空吸引力源や加圧空気源や水源に対しての連結のために、サブキャリアの上面上に設けられている。
孔は、サブキャリア160の上面内に第1孔184を開け、その後、サブキャリアの外周エッジから径方向内方側に向けて中央孔184にまで届く6個の径方向孔を開けることにより、形成される。その後、サブキャリアの下面から上向きに、先程の6個の径方向孔に到達するまで、6個の鉛直方向穴を開ける。これにより、これら6個の鉛直方向孔は、中央孔184と連通する。続いて、6個の鉛直方向孔とサブキャリアの外周エッジとの間にわたって延在している径方向孔の一部を、ステンレススチール製プラグ181または空気や真空吸引力や圧力や水の漏れを防止し得るような他の手段でもって、充填する。これら孔またはチャネルを使用することにより、ウェハ背面に対して真空吸引力を供給することができる。これにより、サブキャリアに対してウェハを保持することができる。また、加圧空気や水やあるいはこれら双方を適用することによって、ウェハアンローディング操作時にサブキャリアからウェハを取り外すことの補助を行うことができる。
次に、本発明による保持リングが研磨パッド135の制御を行い得る理由について説明する。図19は、保持リングと研磨パッドとの界面部分に矩形コーナー部を有した保持リングの場合の、保持リングと研磨パッドとの間の相互作用の仮説を概略的に示す図である。この例においては、保持リングのエッジが研磨パッドを前方側にかつ下向きに押圧したときに、研磨パッドが押圧されて上向きにせり上がり、研磨パッドに矩形エッジが形成される。研磨パッドは、保持リングから衝撃を受けることにより、振動(波打ち状況)が研磨パッド内を伝搬する。この振動(波打ち)は、ウェハの直下の領域にも到達する。これに対し、図20に示された本発明による保持リングの場合には、保持リングと研磨パッドとの界面部分に本発明に従って多段面取遷移領域が設けられていることにより、保持リングと研磨パッドとの間の相互作用の仮説としては、研磨パッド内に引き起こされる振動が小さい、すなわち、振動強度が小さい(波打ちの程度が小さい)。よって、ウェハ面に到達する前に消滅することとなる。この利点は、また、部分的には、保持リングの径方向外周エッジに、保持リングの下向き圧力を減衰させる摩擦部材を設け(あるいは、摩擦成分を作用させ)、これにより、径方向内方側に向けて徐々に下向き力を増大させることだけによっても得られる。実際、遷移領域は、保持リングの直下において研磨パッドを案内しており、研磨パッドが径方向内方へと進むにつれて下向き力が増大するようにしている。これにより、研磨パッドに対しての保持リングによる衝撃力が低減され、より漸次的な押圧力印加が行われるようになっている。
次に、保持リングによる構成および方法に従ったヘッドに対してのウェハのローディング/アンローディング手順および研磨手順という3つの実施形態について説明する。図21は、ヘッドに対してのウェハローディング手順501を概略的に示すフローチャートである。この手順は、本発明の好ましい実施形態において行われる複数のステップを含むものであるけれども、例示されたすべてのステップが不可欠的なステップであるというわけではなく、いくつかの最適なステップが含まれていること、また、手順全体によって最適な結果が得られることを理解されたい。
ロボットによるウェハ取扱い装置が、通常、半導体産業では使用されている。特に、クリーンルーム環境下で行われるようなプロセスの場合には、使用されている。ここでは、ヘッドへのローディングモジュール(HLM)およびヘッドからのアンローディングモジュール(HULM)が設けられることにより、研磨のためにCMPツールへとウェハをローディング(導入)したり、また、研磨完了時にCMPツールからウェハを受領したり、するようになっている。HLMとHULMとが同一のロボットであったとしても、クリーニングされて乾燥されたウェハをローディングするためのものと、研磨スラリーでコーティングされた湿潤ウェハを受領するためのものと、の2つの個別のロボットが使用される。典型的には、HLMとHULMとは、固定ピストンと、ロボットハンドやパドルや回転可能性も含めた3次元内での他のウェハ把持手段を移動させる関節アーム部と、を備えている。ハンドは、コンピュータ制御のもとで駆動され、ウェハを貯蔵箇所からCMPツールへと移動させ、また、研磨完了後にはまたは平坦化完了後には、ウェハを他の貯蔵箇所へと搬送する。以下の手順は、HLMまたはHULMとCMPツールとの相互作用の仕方を説明するものであり、より詳細には、HLMまたはHULMと、ウェハサブキャリアアセンブリをなす各部材と、の間の相互作用の仕方を説明するものである。
まず最初に、ヘッドに対してのウェハのローディングが開始される(ステップ502)。この場合、『ホーム』位置から『ヘッド』位置へと、HLMロボットアームを制御しつつ移動させる(ステップ503)。HLMにとってのホーム位置とは、ロボットローディングアームがカルーセルの外部に位置しておりヘッドから離れた位置である。ヘッド位置とは、ロボットアームが研磨ヘッドの下方におけるカルーセルの直下にまで延出されヘッドに対してウェハを取り付けるような、ロボットアームの位置のことである。ステップ504においては、ヘッドサブキャリアが、チャンバP2.132内の圧力の影響によって延出され(下方移動され)、これにより、サブキャリアの保持面(取付面)が、保持リングよりも下方位置にまで下げられ、その後、ロボットアームが、上方移動され、これにより、ウェハがサブキャリアの取付面に対して付勢される。ウェハを破壊しかねないような急激な衝突を防止するために、スプリングが設けられている。次に、付加的に、HLMのノズルが、ヘッド上への脱イオン水のスプレーを行う。つまり、ヘッド洗浄バルブが開放され、これにより、バルブを通って脱イオン水が供給される(ステップ505)。その後、HLMは、『ホーム』位置へと戻り、ウェハを積載する(ステップ506)。その次に、HLMが、『ヘッド』位置へと駆動される(ステップ507)。続いて、コンピュータが、ヘッド真空吸引スイッチをチェックして、動作状況を検証する(ステップ508)。ヘッド真空吸引スイッチの動作は、延出されたロボットアームからヘッドがウェハを採取し得るように真空吸引動作を確実に行うという点において、重要である。ヘッド真空吸引スイッチが動作していない場合には、ヘッド真空吸引スイッチの正常動作が確認されるまで、ステップ502へと戻されてクリーニングサイクルが繰り返される。正常動作の場合には、ヘッドサブキャリアの真空吸引がオンとされてウェハ受領待ち状態とされる(ステップ509)。
HMLは、ヘッドによるウェハローディング位置にまで上昇駆動され(ステップ510)、ヘッドサブキャリアが、HLMからウェハを採取する(ステップ511)。次に、サブキャリアがウェハ背面に真空吸引力を印加することによってウェハがサブキャリアに対して取り付けられているかどうかをチェックする。そして、ヘッドサブキャリアを、ウェハが取り付けられている状態で、上昇させる(ステップ512)。その後、研磨プロセスが開始される(ステップ513)。他方、ウェハがサブキャリアに対して正常に取り付けられていない場合には、HLMを一旦下降させ、その後、ウェハをヘッドに対して再度ローディングするよう試みる(ステップ514)。そして、ウェハがサブキャリアに対して正常に取り付けられることが確認されるまで、ステップ510〜511を繰り返す。
次に、図22を参照して、ウェハ研磨手順について説明する。図22は、ウェハ研磨手順(ステップ521)を概略的に示すフローチャートである。ウェハ研磨は、先に説明したようにしてウェハがサブキャリアに対して既にローディングされている状態から開始される(ステップ522)。タレットおよびカルーセルアセンブリに対して取り付けられている研磨ヘッドが、研磨位置へと下降駆動され、これにより、ウェハが、プラテンに対して接着されている研磨パッドに対して当接(接触)した状態へと、配置される。そして、ウェハをサブキャリアに対して吸着することをここまで補助してきたウェハ背面の真空吸引力が、オフとされる(ステップ523)。その場合、真空吸引バルブが閉塞され、この閉塞状態は、研磨の直前まで維持される。そして、一旦真空吸引バルブが開放され、研磨前にウェハが存在していることが確認され、その後、真空吸引バルブが再度閉塞される(ステップ524)。この時点においては、真空スイッチは、常態においてはオフとされているべきである。真空スイッチがオンである場合には、可聴音や可視表示や他のインジケータの形態とされたアラームが発せられる(ステップ525)。真空スイッチがオフであれば、プロセスを進めて、ヘッドのチャンバP1,P2の各々に対して空気圧を印加する(ステップ526,527)。チャンバP1に対して印加された空気圧または他の流体圧は、サブキャリアに対する圧力すなわち押圧力を制御し、その結果、ウェハの前面に研磨圧力がもたらされ、ウェーハ前面が研磨パッドの対向面に向けて押圧される(ステップ526)。チャンバP2に対して印加された空気圧または他の流体圧は、保持リングに対する圧力を制御する。この圧力は、保持リングによって規定された(制限された、形成された)ポケット内にウェハを維持する機能と、ウェハの全エッジの近傍において研磨パッドがウェハ研磨にとって最適な状態となるように研磨パッドの状態を制御してウェーハエッジにおける非線形エッジエフェクトを除去する機能と、の双方を果たす(ステップ527)。
本発明による付加チャンバ付きウェーハサブキャリアを備えた実施形態においては、チャンバP3に対しても(複数チャンバ型構成においては、各サブキャリアチャンバに対しても)加圧空気が供給される。これは、サブキャリアのエッジに対する圧力すなわち押圧力をさらに制御するためである。この結果、ウェハの前面の周縁部に対して研磨圧力がもたらされ、ウェーハ前面の周縁部が、研磨パッドの対向面に向けて押圧される。同様に、複数グルーブ付きの複数チャンバ型の実施形態においては、サブキャリアチャネルの各々に対して加圧空気が供給されて、サブキャリアの各ゾーンに対する圧力すなわち押圧力が制御され、その結果、ウェハの前面のゾーン(通常は、環状ゾーン)内に研磨圧力がもたらされ、ウェハの対応部分が、研磨パッドの対向面に向けて押圧される。
付加チャンバ無しタイプのサブキャリア(第1チャンバおよび第2チャンバは有していても、付加チャンバ(第3チャンバ)は有していないタイプのサブキャリア)に話を戻すと、2つのチャンバ内に適切な圧力が確立された後に、プラテンモータが起動され(ステップ528)、そして、カルーセルモータおよびヘッドモータが起動される(ステップ529)。これにより、プラテンモータとカルーセルモータとヘッドモータとが所定態様ですべて回転駆動され、これにより、ウェハ研磨が開始される(ステップ530)。ウェハ研磨が終了すると、(ブリッジアセンブリに対して取り付けられている)ヘッドおよびカルーセルが研磨パッドから引き上げられ(ステップ531)、ウェハを研磨パッドから容易に隔離させ得るよう、ヘッドサブキャリアが、ヘッド内部における最下位置から最上位置へと退避される(ステップ532)。そして、研磨済みウェハのアンローディング手順が開始される(ステップ530)。
次に、図23のフローチャートを参照して、ウェハアンローディング手順(ステップ541)について説明する。ウェハのアンローディング開始(ステップ542)は、ヘッドからのアンローディングモジュール(HULM)に向けてサブキャリアを延出させる(ステップ543)。次に、HULMを、『ヘッド』位置とする(ステップ544)。その後、ヘッド洗浄操作を開始し、サブキャリアと保持リングとの間のスペースのクリーニング(ステップ545)、および、保持リングの一部と下部ハウジングとの間のスペースのクリーニング(546)を行う。ヘッド洗浄スイッチを『オン』とすることにより、外部供給源から回転ユニオン116(スピンドル119を含む)を経由してヘッド内へと、加圧状態とされた脱イオン水(DI)が供給される。脱イオン水は、ヘッド内において、取付アダプタ121やチューブや連結部材を介して、サブキャリア・保持リング間洗浄オリフィスおよび保持リング・ハウジング間洗浄オリフィスへと導かれる。また、サブキャリアの上面側における中央孔184を通して、さらに、中央孔からサブキャリアのウェハ取付面にまで延在している径方向孔すなわちチャネル191や孔147を通して、ウェハ背面へと脱イオン水を供給することにより、パージ操作が行われる(ステップ545)。サブキャリアのウェハ取付面とウェハ背面との間に付加的なインサートが設けられている場合には、孔は、インサートを貫通して設けることもできる。この場合、脱イオン水や加圧空気や真空吸引力は、インサートを通して供給することができる。パージ操作においては、サブキャリアの孔を通して高圧のクリーンドライエア(CDA)を供給することもできる。これにより、ウェハがサブキャリアから押し出された際にウェハを受領し得るような近接位置へと既に配置されているHULMリングに向けて、ウェハが押し出される(ステップ546)。第1パージ操作後にウェハがサブキャリアから外されてHULM上へと移される場合には、その後HULMが、『ホーム』位置へと戻される(ステップ547)。うまくないことに、通常、単一のパージサイクルでは、ウェハをサブキャリアから離すには不十分であることもある。そのような場合には、HULMを下降させる。この場合、ステップ545へと戻って、ウェハがサブキャリアから離れてHULMによって受領されるまで、さらなるパージサイクルが行われる。
これまで浮遊型ウェハキャリア(すなわち、サブキャリア)と保持リングとを備えた化学的機械的研磨(CMP)ヘッドアセンブリの構成および方法のいくつかの実施形態について説明してきたけれども、以下、いくつかの付加的な代替可能な実施形態について説明する。以下に例示した特定の付加的な代替可能な実施形態は、例えば半導体ウェーハサブキャリアといったような基板サブキャリアに関してなされたものである。この基板サブキャリアは、グルーブ付きサブキャリア160’と称されるべきものであって、既に説明したサブキャリア160と同じいくつかの特徴点と、付加的ないくつかの特徴点と、を有している。これら付加的な特徴点、ならびに、付加的な本発明によるサブキャリアを実現するにあたって必要な化学的機械的研磨ヘッドアセンブリに関する変更点について、以下詳細に説明する。
まず最初に、図24を参照してサブキャリア160の既に説明したいくつかの特徴点について再度説明する。これにより、グルーブ付きサブキャリア160’がもたらす付加的特徴点が、より容易に理解されるであろう。ある実施形態においては、サブキャリア160は、中実の円形非多孔質セラミクス製ディスクであって、200mmまたは300mmの半導体ウェハを取り付けるすなわち搭載するのに適切な直径を有している。これまで、2個の圧力チャンバを有しているような研磨ヘッドの実施形態に関して、サブキャリア160を説明してきた。第1圧力チャンバは、保持リングアセンブリに対して圧力をもたらすものであり、第2圧力チャンバは、サブキャリアに対して圧力をもたらすものであって、ウェハに対しては間接的なものである。サブキャリア160は、円筒状側壁と隣接する上面163との間においてまた円筒状側壁と隣接する下面164との間において、矩形エッジを有している。下面164は、有利には、フラットで平滑であるようにラップ(研磨)されている。図24においては、下面164が図示されている。そのため、グルーブ付きサブキャリア160’に対して実質的に説明されるべき表面特性が、より明瞭に示される。
サブキャリア160には、サブキャリアの下面164上において開口する孔すなわちオリフィス147に対して連通する流体連通チャネルが設けられている。これら孔は、サブキャリアに対してウェハ113の背面側からウェハ113を採取して保持すること(可能であれば、付加的なポリマーや他のフレキシブルメンブランインサートを介して、サブキャリアに対してウェハ113の背面側からウェハ113を採取して保持すること)を補助するために、真空吸引源に対して接続されている。また、孔は、サブキャリアからのウェハの取外しを補助し得るよう、加圧空気または加圧流体の流通のために使用することもできる。これら孔は、サブキャリア160の上部中央に形成されている単一孔184に対する接続のための6個の径方向通路191を介して、単一孔184に対して流体連通されている。その場合、径方向通路のうちの、6個の鉛直方向孔147とサブキャリア160の円筒状鉛直方向185との間において延在している部分は、ステンレススチール製プラグ181または空気や真空吸引力や水の漏れを防止し得るような他の手段によって、充填される。当然のことながら、孔147の数は、サブキャリアもウェハも歪ませることがなく適切に真空吸引力/圧力が伝達され得るような、任意の数とすることができる。外部供給源から回転ユニオンを経由して回転ヘッドおよびサブキャリアにまで真空吸引力/圧力が伝達される態様については、既に説明したとおりである。
次に、図25を参照して代替可能なグルーブ付きサブキャリア160’について説明する。図25は、下面164の全体を示すためのサブキャリア160’の斜視図である。図26は、サブキャリアを示す部分的な断面図である。本発明のこの実施形態は、ウェハの周縁エッジにおけるまたは周縁エッジ近傍におけるさらなる一様性を得るためになされたものである。上述したような本発明による浮遊型保持リングアセンブリおよび浮遊型キャリア(すなわち、サブキャリア)が使用された場合であってさえも、ウェーハエッジにおいてはまたはウェハエッジ近傍においては、研磨の非一様性または研磨の非平坦性が若干は残留する可能性もあり得る。残留量は、大きくなったり小さくなったりするものではあるけれども、典型的には、1ミクロンあるいはそれ以下の程度であり、通常は、約0.1ミクロンの程度である。
サブキャリア160’は、サブキャリアを改良した実施形態であって、単独で使用することも、また、上述のようなヘッド取付アセンブリ104、および、保持リングアセンブリ167を含むウェハサブキャリアアセンブリ106と組み合わせて使用することができる。サブキャリア160に対しての、サブキャリア160’の主要な変更点は、グルーブまたはキャビティまたは凹所250を付加したことである。グルーブ250は、弾性メンブランまたはフレキシブルメンブランをなす全体的に非多孔性のシート材料250と組み合わせて使用することにより、第3圧力チャンバ252を形成するものである。第3圧力チャンバは、正圧が印加されたときには、拡張しあるいは拡張するように作用し、ウェハ113の背面に対して押圧力をもたらす。これにより、グルーブ250の近傍に位置したウェハ部分に対しては、研磨圧力が増大することとなる。このような圧力は、エッジ遷移領域チャンバ圧力(edge transition chamber pressure, ETC)と称される。いくつかの例においては、グルーブに対して負圧すなわち真空吸引力を印加することが望ましいこともある。シート材料251が少なくともいくらかは圧縮可能であるときには、グルーブ近傍の環状領域における研磨圧力を低減することができる。本発明のいくつかの実施形態においては、非多孔性シート材料251は、例えば、ウェハ研磨産業において通常的に使用されているようなインサート161とすることができる。シート材料251としては、例えば、Rodel DF200 インサートまたはバッキングフィルムや R200 バッキングフィルムを使用することができる。Rodel DF200(Rodel Part No. A00736, Product Type DF200)は、0.58〜0.69mm(23〜27ミリインチ)という公称厚さを有し、約4.0〜16.0%という圧縮可能性を有し、中程度にタックを有し高剪断性接着剤をベースとした合成ゴムによって両面コーティングされたポリエステルとして提供される。このインサートのクリーンルームバージョンは、使用時には剥がされる非粒子発生性の0.0508mm(0.002インチ)厚さのシリコーンPETライナーを有している。
第3チャンバ内に注入される流体量を調節することにより、あるいは、この第3圧力チャンバP3内の圧力を制御することにより、ウェハから除去される材料の量を最適化することができて、研磨済み基板面(ウェハ面)または平坦化済み基板面(ウェハ面)の一様性を向上させることができる。グルーブ付きサブキャリアの付加的な実施形態としては、例えば同中心的な複数のグルーブであって共通の圧力源に接続されている複数のグルーブといったような複数グルーブを有したグルーブ付きサブキャリアや、あるいは、各々グルーブが個別の圧力源に接続されているような複数のグルーブを有したグルーブ付きサブキャリア、がある。後者の複数グルーブ付きの実施形態(図27)であると、ウェハの中央からエッジに向けての様々な径方向位置にグルーブが形成されており、研磨圧力プロファイルを調節することができる。
グルーブ250内に伝達された圧力が非多孔性材料251,161やウェハ113に対して作用する様子が、図28に概略的に図示されている。例えば加圧ガスや加圧液体といったような圧力流体(正圧のものも負圧のものも含む)が、ただし通常は正圧の加圧空気が、回転ユニオンの利用可能ポートやチューブや取付具を介して中央孔184’へと導かれさらにはウェハサブキャリアアセンブリ106内へと導入される。中央孔184’からは、加圧空気が、1つまたは複数の径方向通路191’へと導かれる。径方向通路191’は、サブキャリアの下面におけるグルーブ250と連通している孔と連通している。グルーブに対しての加圧空気の供給のために単一のチャネルが使用されているけれども、グルーブ全体にわたって圧力を一様に維持することが好ましいこと、および、サブキャリア内における凹所領域の寸法を小さく維持することが有利であること、を考慮すれば、複数のチャネルが設けられることが好ましい。特定の実施形態においては、6個のチャネルが設けられる。
この特定の実施形態においては、中央孔184’と径方向通路191’と孔147’の一部とは、ウェハの背面に対しての真空吸引操作や加圧押出操作に関して上述した構造と同じものと見なすことができることに注意されたい。ただし、相異するのは、この実施形態においては、中央孔が異なる加圧源に対して接続されていること、孔147’が、直接的にサブキャリア下面に対してではなく、チャネル250内に開口していること、および、新たな4つの孔260において開口する個別の真空吸引回路または加圧回路によって、ウェハ背面の真空吸引または加圧が行われていること、である。このような変更は、サブキャリアのエッジに対してのグルーブ250の位置が、また、グルーブに対して印加される圧力を一様とすることが、先の実施形態におけるウェハ背面吸着/脱離孔147の位置よりも重要であるという理由によって、なされたものである。実際、構造の適正化は、便宜的なことに過ぎない。当業者であれば、本発明の開示により、グルーブの位置が重要であったり背面吸着/脱離孔の位置が重要であったりするけれども、構造に対しての正圧または負圧の適用態様は、サブキャリアの物理的一体性と安定性とが維持されている限りにおいては重要ではないことを、理解されるであろう。
さらに図26を参照すれば、ここではインサート161とされた、薄くかつ実質的に非多孔性のシート材料251は、グルーブを閉塞して、圧力を内部に保持し得るような第3チャンバ(P3)262を形成するよう機能している。通常、圧力は、ウェハ113がサブキャリアに対して取り付けられかつウェハが研磨パッドに対して押圧されるときにだけ、チャンバに対してだけ印加される。そのため、チャンバP3.262内に伝達される圧力がインサートをサブキャリアから脱離させるほどのものでないときには、従来のインサート取付方法を使用してインサート161をサブキャリア面に対して取り付けるだけで良い。チャンバP3内における圧力が増大すると、チャンバP3のサイズがわずかに増大し、弾性インサートがいささか膨張して、ウェハ263のうちの、インサートの膨張領域に当接した部分が押圧される。グルーブが環状グルーブである場合には、この押圧は、ウェハの環状領域において一様に起こる。図26においては、インサートの膨張の程度およびウェハの撓みの程度が、動作原理を図示するために、誇張して図示されている。典型的には、ウェハの表面において除去される材料の変化は、1ミクロンよりも小さなものであり、通常は、約10分の1ミクロンあるいはそれ以下である。したがって、実際の膨張は、知覚できない程度のものである。しかしながら、膨張領域においてやや大きめの研磨圧力がもたらされることは確かである。
図26に示す実施形態においては、グルーブ250は、矩形にカットされたすなわち矩形グルーブとして示されている。しかしながら、グルーブの寸法は、特に、サブキャリアのうちの、グルーブ250のエッジ264,265がインサート161に対して当接している表面におけるグルーブの寸法は、重要であるけれども、グルーブの形状は、重要ではないことを理解されたい。例えば、図示のグルーブは、2つの実質的に鉛直方向を向く側壁266,267と天井部268とを有している。しかしながら、例えばv字形やc字形や他の非平面形状といったような、鉛直方向を向かない側壁や非平面状の側壁や天井を有したグルーブを使用することができる。サブキャリア下面164におけるグルーブの開口態様も、また、必要であれば、表面不連続性が存在することの影響を最小化するように変更することができる。
図25において図示されたウェハ背面の真空吸着/押出用の4個の孔260が、断面図を描くに際しての切断面の位置のために、図26では図示されていない。しかしながら、これら孔260は、図28および図29において図示されている。図面は、カルーセルとヘッド取付アセンブリと回転ユニオンと代替可能なグルーブ付きサブキャリアを含んだウェハサブキャリアアセンブリとからなる部分の組立状態における断面を示している。先に説明したグルーブ無しタイプのサブキャリアの実施形態においては、サブキャリアの下面164上におけるサブキャリア開口内に、6個の真空吸引用孔147(1.016mm(0.40インチ)直径)が設けられていたことを思い起こされたい。このグルーブ付きサブキャリアにおいては、1組をなす4個の孔260が設けられていて、同様の機能を果たしている。各孔260は、サブキャリア下面164から鉛直方向に延在しており、サブキャリアのエッジから径方向内側に向けて径方向に延在しているチャネル270に対して交差している。チャネル270の一端は、プラグ271によって閉塞されており、気密シールかつ液密シールを形成している。一方、チャネル270の他端は、第2鉛直方向孔272に対して交差している。第2鉛直方向孔272は、サブキャリアの上面163にまで延出されている。孔の形成方法については、上述の通りである。よって、繰り返しての説明は省略する。このような構成がサブキャリアの下面と上面との各々における孔の位置どうしの間にオフセット(位置ズレ)をもたらしており、これにより、取付具273が、フランジリング146や他の構造物と干渉しないようになっていることに注意されたい。原理的には、加圧空気や水や真空吸引力をウェハに対してもたらすために、サブキャリアを直線的に貫通する鉛直方向孔を、設けることができる。取付具273は、サブキャリアの孔272に対して取り付けられており、取付具にチューブ274が取り付けられている。これにより、真空吸引力や圧力を、孔260にまで伝達することができる。本発明のある実施形態においては、4個の孔の各々から延出されたチューブどうしをウェハサブキャリアアセンブリ106内において互いに連結し、共通チューブを介して、さらに回転ユニオンを介して、外部真空源や加圧空気源や水源に接続することができる。これら孔およびチャネルは、ウェハの背面に真空吸引力を供給することによってウェハをサブキャリアに対して保持するために使用でき、および、加圧空気や水やこれら加圧空気および水の組合せを供給することによってウェハアンローディング操作時にサブキャリアからのウェハの離間を促進させるために使用することができる。
第3チャネルP3を形成するために、例えばインサート161といったようなシート材料251が使用されたときには、真空吸引力や加圧空気や水がウェハ背面に対して直接的に連通できるように、孔は、シート材料内に設けられる。
本発明のいくつかの実施形態においては、グルーブ250の寸法は、深さが約1.016mm〜約2.54mm(約1/25インチ〜約1/10インチ)であり、幅が約2.54mm〜約12.7mm(約1/10インチ〜約1/2インチ)である。ただし、幅は、この例示よりも大きくすることも小さくすることもできる。また、深さは、この例示よりも深くすることも浅くすることもできる。グルーブの深さが約1mm〜約2mm(約0.04インチ〜約0.08インチ)でありかつグルーブの幅が3mm(0.12インチ)または3.556mm(0.14インチ)または4.064mm(0.16インチ)であるような本発明の実施形態は、また、グルーブ無しタイプのサブキャリアまたはフラットなサブキャリアの場合と比較して、改良された研磨結果をもたらした。他の特定の実施形態においては、グルーブの幅は、約3mm(約0.12インチ)とされる。他の特定の実施形態においては、200mm直径のウェーハサブキャリアの中心から92.456mm(3.64インチ)の径方向距離のところが中央とされた深さが2.032mm(0.08インチ)でありかつ幅が4.064mm(0.16インチ)であるグルーブを設けると、良好な結果が得られる。300mm直径のウェーハサブキャリアの場合には、グルーブは、中心から同じ比率の位置にグルーブを設けると、エッジ研磨効果が同様に制御される。
本発明によるグルーブ構造は、大まかには約0.5mm(約0.02インチ)〜約5mm(約0.2インチ)あるいはそれ以上という深さとすることができ、より典型的には約0.5mm(約0.02インチ)〜約2.54mm(約0.1インチ)という深さとすることができ、望ましくは約1.27mm(約0.05インチ)〜約2mm(約0.08インチ)という深さとすることができる。グルーブは、弾性インサート161がサブキャリアの下面164上に取り付けられておりさらにウェハ113がインサートに対して取り付けられているときに、研磨時に起こりかねないようなグルーブ250内へのインサート161の侵入深さがグルーブの深さよりも浅いものであるように、充分に深いものであるべきである。これにより、そのような侵入が、グルーブに対してのまた圧力チャンバP3に対しての実質的に一様な圧力印加を妨害してしまうことが、防止される。他方、グルーブ250は、サブキャリアの構造的剛性やフラットさに対して有害とならないように、あまり深く形成すべきではない。このような構造的制限の範囲内であれば、グルーブは、任意の深さとすることができる。グルーブ250の詳細およびウェハ背面孔260の詳細が、図30および図31に示されている。グルーブ250と孔260とこれらグルーブおよび孔を回転ユニオンに対して連通させるためのチャネルとを付加したこと以外は、図28〜図31に図示された構造は、図4,5,7,8に関して説明した先の構成と同一である。同一部分については、繰り返しての説明を省略する。第3チャンバP3に対して圧力を印加するために、1つの付加的なポートが、回転ユニオン内に必要とされる。
3mm(0.12インチ)の幅および2mm(0.08インチ)の深さを有したグルーブが設けられているグルーブ付きサブキャリアを68950N/m2(10psi)という圧力で使用した場合と、グルーブ無しサブキャリアに相当するような、同じグルーブ付きサブキャリアを0N/m2(0 psi)で使用した場合との、研磨プロファイルの違いを示す実験データが、図32に示されている。いくつかの例示としての性能結果が、表1に与えられており、これらの結果をもたらすプロセスパラメータが表IIにまとめられている。これらの表において、SS12(商標名)は、Rodel 社によって米国内で販売されている研磨スラリーを表しており、Klebosol 130N50 PHN(商標名)は、Cabot社によって製造されている別の研磨スラリーである。49ポイント5mm−EEは、5mmというエッジ除外(EE)を行いつつウェハの面上において49個の測定点を設けるという、標準的な試験手順である。49ポイント3mm−EEは、3mmというエッジ除外を行いつつウェハの面上において49個の測定点を設けるという、他の標準的な試験手順である。これら手順は、当該技術分野では公知であるので、ここではこれ以上の説明は省略する。
Figure 2008302495
Figure 2008302495
図32において、公称雰囲気圧力(0N/m2(0psi))の場合には、非一様性の%比率(NU%)が7.69%であること、一方、グルーブ圧力を68950N/m2(10psi))へと増大させた場合には、非一様性の%比率(NU%)が3.23%となって、圧力がない場合(グルーブ無しサブキャリアと等価である)の性能の半分以下となること、に注意されたい。例えば、図32において、0N/m2(0psi)と68950N/m2(10psi)との双方において、ウェハの平均除去速度は、約2300オングストローム/minである。ところが、0N/m2(0psi)の場合には、最小除去速度は、ウェハのエッジから約6mmのところにおける約1920オングストローム/minである。これに対し、68950N/m2(10psi)の場合には、最小除去速度は、ウェハのエッジから約5mmのところにおける約2110オングストローム/minである。これは、得られる結果を制限するものではなくて、あくまでも、本発明のある実施形態によって得られる有利な結果の一例に過ぎないものである。
以上、グルーブ無しのサブキャリアまたは平面状サブキャリアに対しての、グルーブ付きサブキャリアの特性について説明した。次に、複数のグルーブを有したグルーブ付きサブキャリアについて説明する。複数グルーブ付きのサブキャリアは、エッジにおける非一様性といわゆる『ドーナツ形』研磨効果すなわち環状研磨効果との双方を低減したり除去したりするに際して、特に有効である。環状研磨効果は、(i)中央とエッジとの双方において過研磨とされかつ中央とエッジとの間において研磨不足とされる第1状況と、(ii)中央とエッジとの双方において研磨不足とされかつ中央とエッジとの間において過研磨とされる第2状況と、の双方を含んでいる。複数グルーブを有した実施形態は、また、300mm径またはそれ以上のウェハのための研磨装置に対して、かなり一様であるという利点をもたらす。
ある実施形態においては、例えば図27に示すように、3個のグルーブを有したサブキャリア280が形成されている。3個のグルーブは、さらに高レベルの研磨制御をもたらす。2個や4個や5個やあるいはそれ以上のグルーブを有したサブキャリアを準備することもでき、これらサブキャリアであっても、研磨されるべきウェハのサイズが増大するにつれて、特に有効に使用することができる。グルーブ281,282,283の各々には、それぞれ個別の加圧空気供給源が接続されており、この場合には、既に説明したようなタイプの回転ユニオンのポートが、付加的に必要とされる。付加的な回転ユニオンや付加的な回転ユニオンポートの構成については、さらなる説明を省略する。3個のグルーブ281,282,283の各々が形成されていて、これらグルーブは、上述したのと同じようにして動作する。よって、ここでは繰返しの説明を省略する。サブキャリア内においてチャネル形成のためのスペースが必要とされたときには、複数のチャネルは、サブキャリア内における互いに異なる高さレベルに形成することができる。1つのグルーブあたりのチャネル数は、いくらか減らすことができる。例えば、6個というチャネル数から、2〜4個のチャネル数とすることができる。他のチャネルは、サブキャリア内の孔ではなく、取付具やチューブを使用して設けることができる。
複数グルーブを有した複数チャンバ型の実施形態においては、複数のグルーブの各々は、所望の研磨プロファイルをもたらすよう、任意に配置することができるけれども、本発明の少なくとも1つの実施形態においては、複数の研磨ゾーンを議論することが便利である。3個のグルーブを有したサブキャリア280というある実施形態においては、第1グルーブ281は、エッジの過研磨やエッジの研磨不足を克服するために、サブキャリアのエッジから約2.54mm(約0.10インチ)〜約30.48mm(約1.2インチ)という距離のところに位置した第1環状ゾーン内に、所望に配置される。第2グルーブ282は、中央とエッジとの双方における過研磨(または、研磨不足)かつ中央とエッジとの間における研磨不足(または、過研磨)が発生するという研磨の環状形状効果を補正することを補助するために、サブキャリアのエッジから約30.48mm(約1.2インチ)(第1ゾーンの内径)〜約68.58mm(約2.7インチ)という距離のところに位置した第2環状ゾーン内に、配置される。最後に、第3グルーブ283は、中央領域におけるウェハの過研磨(または、研磨不足)を克服するために、エッジから約68.58mm(約2.7インチ)(第2ゾーンの径方向内方側境界)からサブキャリアの中心までのところに位置した第3ゾーン内に、配置される。対称性のためにまた研磨圧力の一様性のために環状グルーブが好ましいけれども、これに代えて、複数の隔離された径方向アークや複数の隔離された円形パッチやあるいはサブキャリア面に対して他の圧力分布をもたらすような、類似研磨プロファイルを使用することもできる。さらに、環状グルーブは、他の非環状圧力パッチと組み合わせることができる。これら各ゾーン内においては、グルーブ自身は、ゾーン内における自由なところに配置することができ、上述のようなサイズとすることができる。
本発明のさらなる実施形態においては、除去される材料の量あるいは残っている材料の量を、研磨プロセス時に観測することができ、各チャンバに対しての圧力を、一様な研磨を得るために変更することができる。このようなエンドポイント検出には、電気的または磁気的または光学的検出手段を利用することができ、サブキャリアに対しての圧力や保持リングに対しての圧力やあるいは存在している場合には他のグルーブに対しての圧力を変更するためのコンピュータ制御システムに対して、検出手段を接続することができる。
通常、複数のグルーブは近接配置されるけれども、隣接するグルーブどうしは、少なくとも約2.54mm(約10分の1インチ)は隔離されているべきである。各グルーブ内の圧力は、一般に、正圧(0〜103425N/m2(0〜15psi))とすることも、あるいは、負圧とすることもできる。多くの場合、グルーブの正確な配置、および、グルーブに対して印加される正圧または減圧は、各応用に適していないように形成されている場合であっても正確な配置や圧力が得られるように、プロセスの特性を基にして調節される。
本発明による単一グルーブ付きのサブキャリアおよび複数グルーブ付きサブキャリアは、浮遊型ヘッドおよび浮遊型保持リングと組み合わせて使用することができるけれども、詳細に上述したようなウェーハサブキャリアアセンブリ106やヘッド取付アセンブリを使用していないような装置も含めて、他の基板研磨装置および平坦化装置また他の応用に対して、適用することができる。本発明におけるグルーブ付きサブキャリアは、径方向位置の関数として研磨プロファイルを修正することが要望されているような任意の研磨ヘッド応用に対して容易に適用することができる。
上記においては、例示や理解を明瞭とするための図示によって詳細に本発明を説明したけれども、当業者であれば、本発明の開示により、添付の請求項において規定された本発明の精神や範囲を逸脱することなく、上記の例示にある種の変更や修正を加え得ることは、容易に理解されるであろう。本明細書において引用されたすべての文献は、各文献が詳細にここに記載されているかのようにして、参考のためここに組み込まれる。
複数ヘッド型研磨平坦化装置の一実施形態を概略的に示す図である。 本発明による2チャンバ型研磨ヘッドの簡略的な実施形態を概略的に示す図である。 本発明による2チャンバ型研磨ヘッドの簡略的な実施形態を概略的に示す図であって、この図においては、連結部材(ダイヤフラム)がウェハサブキャリアとウェハ保持リングとを相対移動可能とする様式が誇張したスケールで示されている。 カルーセルとヘッド取付アセンブリと回転ユニオンとウェハサブキャリアアセンブリとの部分の実施態様を組立状態で概略的に示す断面図である。 本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様を詳細に示す断面図である。 図5のウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の一部を展開して示す図である。 図5のウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の一部を詳細に示す断面図である。 図5のウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の他の部分を詳細に示す図である。 本発明による保持リングの実施態様を概略的に示す平面図である。 図9に示すような本発明による保持リングの実施態様を概略的に示す断面図である。 図9に示すような本発明による保持リングの実施態様を詳細に示す図である。 図9に示すような本発明による保持リングの実施態様を概略的に示す斜視図である。 図9に示す保持リングの一部を示す断面図であって、保持リングの径方向外周縁部に、面取遷移領域が設けられている様子が詳細に示されている。 図5の研磨ヘッドにおいて使用される本発明による保持リングアダプタの実施態様を概略的に示す図である。 図14の保持リングアダプタの代替可能な実施態様を概略的に示す図である。 図14の保持リングアダプタの断面図である。 保持リングアダプタに対して保持リングを取り付ける様式を断面図でもって詳細に示す図である。 リング領域から研磨スラリーを除去するための排出チャネルおよびオリフィスを詳細に示す図である。 保持リングと研磨パッドとの間の境界のところが矩形コーナーとされている保持リングの場合における、保持リングと研磨パッドとの間の相互作用の仮説を概略的に示す図である。 保持リングと研磨パッドとの間の境界のところが本発明に従って複数平面型面取遷移領域とされている保持リングの場合における、保持リングと研磨パッドとの間の相互作用の仮説を概略的に示す図である。 ウェハローディング手順の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。 ウェハ研磨手順の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。 ウェハアンローディング手順の一実施形態を概略的に示すフローチャートである。 本発明によるウェハサブキャリアのグルーブ無しタイプの一実施形態のウェハ取付面を概略的に示す図である。 本発明によるウェハサブキャリアの単一グルーブかつ単一付加圧力チャンバ付きの実施形態のウェハ取付面を概略的に示す図である。 図25に示す単一グルーブかつ単一付加圧力チャンバ付きのウェハサブキャリアの一部を示す断面図である。 本発明によるウェハサブキャリアの3個グルーブかつ3個付加チャンバ付きの実施形態のウェハ取付面を概略的に示す図である。 カルーセルとヘッド取付アセンブリと回転ユニオンとウェハサブキャリアアセンブリとの部分の実施態様を組立状態で概略的に示す断面図であり、この場合、単一グルーブかつ単一付加チャンバ付きのウェハサブキャリアが使用されている。 図28における本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様を詳細に示す図である。 図28における本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の一部を詳細に示す断面図である。 図28における本発明によるウェハサブキャリアアセンブリの実施態様の他の部分を詳細に示す断面図である。 除去速度に対してのサブキャリアのグルーブ圧力の影響を、位置の関数として概略的に示す図である。
符号の説明
101…化学的機械的研磨装置(平坦化装置)、102…カルーセル、103…研磨ヘッドアセンブリ、104…ヘッド取付アセンブリ、106…基板サブキャリアアセンブリ、109…プラテン、113…半導体ウェハ、基板、116…回転ユニオン、120…上部ハウジング、122…下部ハウジング、131…第1チャンバ、132…第2チャンバ、135…研磨パッド、145…副ダイヤフラム、160…サブキャリア、160’…グルーブ付きサブキャリア、161…インサート、162…主ダイヤフラム、164…下面、基板取付面、165…保持リングアセンブリ、166…保持リング、168…保持リングアダプタ、206…遷移領域、250…グルーブ、251…非多孔性のシート材料、252…第3圧力チャンバ、280…3個のグルーブを有したサブキャリア、281…グルーブ、282…グルーブ、283…グルーブ、P1…第1チャンバ、P2…第2チャンバ、P3…第3圧力チャンバ、付加チャンバ

Claims (7)

  1. 研磨装置において使用するための基板保持リングであって、前記保持リングが、
    研磨時に研磨パッドに当接するための下面と、
    基板取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面と、
    リング外周部に位置し、前記研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と前記研磨パッドの公称平面に対して垂直とされた第2平面との間に設けられた遷移領域と、を有し、
    前記遷移領域が、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して15°〜25°の角度で平面的に傾斜したことを特徴とする基板保持リング。
  2. 請求項1記載の基板保持リングにおいて、
    前記第1平面に対して直線的に連接されているとともに、前記研磨パッドの前記公称平面の平行方向に対して平面的に65°〜75°の角度で傾斜した第2平面を有することを特徴とする基板保持リング。
  3. 研磨装置において使用するための基板保持リングであって、
    前記基板保持リングは摩耗性材料からなるとともに、研磨時に研磨パッドに当接するための下面と、
    基板取付面の周縁部に対して隣接配置される円筒状内面と、
    リング外周部に位置する遷移領域と、を有することを特徴とする基板保持リング。
  4. 基板を研磨する研磨装置において、該基板を保持するために使用される基板保持リングであって、
    前記研磨装置が前記基板を研磨する際に、研磨の非線形性を除去しうるように、前記基板保持リングの径方向外面が径方向に変化する形状とされた遷移領域構造であることを特徴とする基板保持リング。
  5. 前記基板保持リングは、前記研磨装置が基板を研磨する際には、保持リングアダプタと一体的に構成されて保持リングアセンブリを構成するようにされたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の基板保持リング。
  6. 前記基板保持リングは、保持リングアダプタと脱着可能なように構成され、前記研磨装置が基板を研磨する際には保持リングアダプタと一体的に構成されて保持リングアセンブリを構成するようにされたことを特徴とする請求項3または請求項4に記載の基板保持リング。
  7. 前記遷移領域が、リング外周部に位置し、研磨パッドの公称平面に対して実質的に平行とされた第1平面と前記研磨パッドの公称平面に対して垂直とされた第2平面との間に設けられていることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の基板保持リング。
JP2008207305A 1999-03-03 2008-08-11 基板保持リング Pending JP2008302495A (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US09/261,112 US6231428B1 (en) 1999-03-03 1999-03-03 Chemical mechanical polishing head assembly having floating wafer carrier and retaining ring
US09/294,547 US6309290B1 (en) 1999-03-03 1999-04-19 Chemical mechanical polishing head having floating wafer retaining ring and wafer carrier with multi-zone polishing pressure control
US09/390,142 US6368189B1 (en) 1999-03-03 1999-09-03 Apparatus and method for chemical-mechanical polishing (CMP) head having direct pneumatic wafer polishing pressure

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000604992A Division JP4212776B2 (ja) 1999-03-03 2000-02-24 化学機械的研磨ヘッド

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008302495A true JP2008302495A (ja) 2008-12-18

Family

ID=22992002

Family Applications (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008207305A Pending JP2008302495A (ja) 1999-03-03 2008-08-11 基板保持リング
JP2010020663A Expired - Fee Related JP5185958B2 (ja) 1999-03-03 2010-02-01 研磨ヘッド

Family Applications After (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010020663A Expired - Fee Related JP5185958B2 (ja) 1999-03-03 2010-02-01 研磨ヘッド

Country Status (4)

Country Link
US (3) US6231428B1 (ja)
JP (2) JP2008302495A (ja)
AT (1) ATE450345T1 (ja)
DE (1) DE60043469D1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019171492A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 株式会社荏原製作所 基板保持装置およびドライブリングの製造方法

Families Citing this family (68)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6336845B1 (en) 1997-11-12 2002-01-08 Lam Research Corporation Method and apparatus for polishing semiconductor wafers
US6368189B1 (en) 1999-03-03 2002-04-09 Mitsubishi Materials Corporation Apparatus and method for chemical-mechanical polishing (CMP) head having direct pneumatic wafer polishing pressure
US6673216B2 (en) * 1999-08-31 2004-01-06 Semitool, Inc. Apparatus for providing electrical and fluid communication to a rotating microelectronic workpiece during electrochemical processing
TW477733B (en) * 1999-12-17 2002-03-01 Fujikoshi Machinery Corp Abrasive machine
EP1174912A4 (en) * 1999-12-24 2009-11-25 Ebara Corp SEMICONDUCTOR DISC GENERATING APPARATUS AND MANUFACTURING METHOD
KR100349216B1 (ko) * 2000-04-19 2002-08-14 삼성전자 주식회사 화학적 기계적 연마장치의 연마헤드
US6354928B1 (en) * 2000-04-21 2002-03-12 Agere Systems Guardian Corp. Polishing apparatus with carrier ring and carrier head employing like polarities
EP1204139A4 (en) * 2000-04-27 2010-04-28 Ebara Corp SUPPORT AND ROTATION DEVICE AND SEMICONDUCTOR SUBSTRATE PROCESSING DEVICE
US6486550B1 (en) * 2000-06-29 2002-11-26 Lam Research Corporation Locking mechanism for detachably securing a wafer carrier to a conveyor
US6567718B1 (en) * 2000-07-28 2003-05-20 Advanced Micro Devices, Inc. Method and apparatus for monitoring consumable performance
US6544033B1 (en) * 2000-09-08 2003-04-08 Applied Materials, Inc. Wafer carrier
EP1193031A1 (en) * 2000-09-29 2002-04-03 Infineon Technologies SC300 GmbH & Co. KG Arrangement for polishing disk-like objects
JP3768399B2 (ja) * 2000-11-17 2006-04-19 株式会社荏原製作所 ドレッシング装置及びポリッシング装置
US6537141B1 (en) * 2001-01-30 2003-03-25 Koninklijke Philips Electronics N.V. Non-slip polisher head backing film
JP2002239895A (ja) * 2001-01-31 2002-08-28 Internatl Business Mach Corp <Ibm> 研磨用保持部材、研磨方法および研磨装置
US20020135395A1 (en) * 2001-02-08 2002-09-26 Pete Smith System and method for testing a display device
US6582277B2 (en) * 2001-05-01 2003-06-24 Speedfam-Ipec Corporation Method for controlling a process in a multi-zonal apparatus
CN100513076C (zh) * 2001-05-29 2009-07-15 株式会社荏原制作所 抛光装置与抛光方法
US6893327B2 (en) * 2001-06-04 2005-05-17 Multi Planar Technologies, Inc. Chemical mechanical polishing apparatus and method having a retaining ring with a contoured surface
KR100470227B1 (ko) * 2001-06-07 2005-02-05 두산디앤디 주식회사 화학기계적 연마장치의 캐리어 헤드
TW505967B (en) * 2001-10-11 2002-10-11 Macronix Int Co Ltd Wafer carrier structure of chemical mechanical polishing device
US6746313B1 (en) 2001-10-24 2004-06-08 Lam Research Corporation Polishing head assembly in an apparatus for chemical mechanical planarization
DE10208414B4 (de) * 2002-02-27 2013-01-10 Advanced Micro Devices, Inc. Vorrichtung mit einem verbesserten Polierkissenaufbereiter für das chemisch mechanische Polieren
FR2838365B1 (fr) * 2002-04-11 2004-12-10 Soitec Silicon On Insulator Machine de polissage mecanico-chimique d'une plaquette de materiau et dispositif de distribution d'abrasif equipant une telle machine
US20070062647A1 (en) * 2005-09-19 2007-03-22 Bailey Joel B Method and apparatus for isolative substrate edge area processing
US7316602B2 (en) * 2002-05-23 2008-01-08 Novellus Systems, Inc. Constant low force wafer carrier for electrochemical mechanical processing and chemical mechanical polishing
US20070010169A1 (en) * 2002-09-25 2007-01-11 Ppg Industries Ohio, Inc. Polishing pad with window for planarization
JP2005538571A (ja) * 2002-09-25 2005-12-15 ピーピージー インダストリーズ オハイオ, インコーポレイテッド 平坦化するための窓を有する研磨パッド
CN100400236C (zh) * 2002-09-27 2008-07-09 小松电子金属股份有限公司 一种研磨装置和晶片制造方法
US20060180486A1 (en) * 2003-04-21 2006-08-17 Bennett David W Modular panel and storage system for flat items such as media discs and holders therefor
DE10332624A1 (de) * 2003-07-17 2005-02-24 Siltronic Ag Verrundete Retainerringe
US6869348B1 (en) 2003-10-07 2005-03-22 Strasbaugh Retaining ring for wafer carriers
US7063604B2 (en) * 2004-03-05 2006-06-20 Strasbaugh Independent edge control for CMP carriers
JP2006079800A (ja) * 2004-08-11 2006-03-23 Showa Denko Kk 磁気記録媒体用シリコン基板及びその製造方法並びに磁気記録媒体
JP2006114198A (ja) * 2004-09-17 2006-04-27 Showa Denko Kk 磁気記録媒体用シリコン基板及び磁気記録媒体
KR101126662B1 (ko) * 2004-11-01 2012-03-30 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 폴리싱장치
KR100579865B1 (ko) * 2004-12-23 2006-05-12 동부일렉트로닉스 주식회사 화학기계적 연마장치
JP4756884B2 (ja) * 2005-03-14 2011-08-24 信越半導体株式会社 半導体ウエーハ用の研磨ヘッド及び研磨装置並びに研磨方法
JP4814677B2 (ja) * 2006-03-31 2011-11-16 株式会社荏原製作所 基板保持装置および研磨装置
US7597609B2 (en) * 2006-10-12 2009-10-06 Iv Technologies Co., Ltd. Substrate retaining ring for CMP
WO2008051973A1 (en) 2006-10-24 2008-05-02 Bradley Fixtures Corporation Capacitive sensing for washroom fixture
DE102006062017A1 (de) * 2006-12-29 2008-07-03 Advanced Micro Devices, Inc., Sunnyvale Haltering für ein chemisch-mechanisches Poliergerät
KR100814069B1 (ko) 2007-03-30 2008-03-17 티아이씨덕흥 주식회사 에어백 방식의 웨이퍼 폴리싱 헤드
JP5199691B2 (ja) * 2008-02-13 2013-05-15 株式会社荏原製作所 研磨装置
CN101585150B (zh) * 2008-05-20 2012-06-20 鸿富锦精密工业(深圳)有限公司 治具辅助定位装置
US20090311945A1 (en) * 2008-06-17 2009-12-17 Roland Strasser Planarization System
US8989890B2 (en) * 2008-11-07 2015-03-24 Applied Materials, Inc. GST film thickness monitoring
US8639377B2 (en) * 2008-11-07 2014-01-28 Applied Materials, Inc. Metrology for GST film thickness and phase
KR101110268B1 (ko) * 2010-04-30 2012-02-16 삼성전자주식회사 로터리 유니온을 구동하는 공압 공급관의 꼬임을 방지하는 화학 기계식 연마시스템
KR101839453B1 (ko) * 2011-08-02 2018-03-16 엘지디스플레이 주식회사 플렉시블 디스플레이 장치의 제조 장비 및 제조 방법
US20130196572A1 (en) * 2012-01-27 2013-08-01 Sen-Hou Ko Conditioning a pad in a cleaning module
JP5807580B2 (ja) * 2012-02-15 2015-11-10 信越半導体株式会社 研磨ヘッド及び研磨装置
US9876129B2 (en) * 2012-05-10 2018-01-23 International Business Machines Corporation Cone-shaped holes for high efficiency thin film solar cells
US8920103B2 (en) * 2012-05-10 2014-12-30 Varian Semiconductor Equipment Associates, Inc. Multi-cell rotary end effector mechanism with slip ring
JP2014223684A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 株式会社東芝 研磨装置および研磨方法
US9321143B2 (en) 2013-10-08 2016-04-26 Seagate Technology Llc Lapping device with lapping control feature and method
JP2015188955A (ja) * 2014-03-27 2015-11-02 株式会社荏原製作所 研磨装置
KR20140092273A (ko) * 2014-05-30 2014-07-23 원종수 고강도 합금을 포함하는 씨엠피 장치의 연마헤드
JP6398939B2 (ja) * 2015-10-07 2018-10-03 信越半導体株式会社 テンプレートの測定方法及び評価方法
JP6447472B2 (ja) 2015-11-26 2019-01-09 株式会社Sumco ウェーハ研磨方法
US11267099B2 (en) * 2017-09-27 2022-03-08 Taiwan Semiconductor Manufacturing Company, Ltd. Chemical mechanical planarization membrane
JP6917966B2 (ja) * 2017-10-25 2021-08-11 株式会社荏原製作所 弾性膜のストレッチ動作プログラム、弾性膜のストレッチ動作方法、および研磨装置
CN109551365B (zh) * 2019-01-15 2023-12-08 合肥哈工普利世智能装备有限公司 等离子抛光夹持组件、等离子抛光机及其抛光方法
US11705354B2 (en) 2020-07-10 2023-07-18 Applied Materials, Inc. Substrate handling systems
CN114734338B (zh) * 2022-04-07 2023-01-10 江阴市恒润传动科技有限公司 一种双向运动式快速作业的主轴轴承打磨设备
US20230381915A1 (en) * 2022-05-27 2023-11-30 Applied Materials, Inc. Operation of clamping retainer for chemical mechanical polishing
CN115401587B (zh) * 2022-09-28 2023-06-27 浙江芯晖装备技术有限公司 一种抛光头及半导体晶圆平坦化设备
CN117884989A (zh) * 2024-03-12 2024-04-16 成都洁立众泰科技有限公司 一种自动化上下料数控工具磨床及加工方法

Family Cites Families (53)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR557656A (fr) 1922-10-20 1923-08-13 Procédé et dispositif pour le nettoyage des filtres à sable de grande surface
US3579916A (en) 1968-11-15 1971-05-25 Speedfam Corp Polishing machine
US3631634A (en) 1970-01-26 1972-01-04 John L Weber Polishing machine
US3841028A (en) 1972-08-24 1974-10-15 Crane Packing Co Apparatus for handling workpieces to be polished
JPS5911423B2 (ja) 1974-04-10 1984-03-15 株式会社日立製作所 ラツピング装置
US4081928A (en) 1974-05-16 1978-04-04 Texas Instruments Incorporated Silicon slice carrier block and plug assembly
JPS5943051B2 (ja) 1977-10-26 1984-10-19 日本原子力研究所 プラスチツクス表面処理剤
DE2809274A1 (de) 1978-03-03 1979-09-13 Wacker Chemitronic Verfahren zur vergleichmaessigung des polierabtrages von scheiben beim polieren
US4519168A (en) 1979-09-18 1985-05-28 Speedfam Corporation Liquid waxless fixturing of microsize wafers
US4316757A (en) 1980-03-03 1982-02-23 Monsanto Company Method and apparatus for wax mounting of thin wafers for polishing
JPS56146667A (en) 1980-04-18 1981-11-14 Hitachi Ltd Mirror surface grinder
JPS5919671A (ja) 1982-07-22 1984-02-01 Disco Abrasive Sys Ltd ポリツシング装置
JPS60129522A (ja) 1983-12-15 1985-07-10 Shimizu Constr Co Ltd スタツクレイン防止装置
JPS61193781A (ja) 1985-02-20 1986-08-28 Akira Hina 溶接h形鋼もしくはt形鋼自動製作機
US4680893A (en) 1985-09-23 1987-07-21 Motorola, Inc. Apparatus for polishing semiconductor wafers
JPH0775825B2 (ja) 1986-01-07 1995-08-16 東芝機械株式会社 片面研磨装置
US4918870A (en) 1986-05-16 1990-04-24 Siltec Corporation Floating subcarriers for wafer polishing apparatus
JP2552306B2 (ja) 1987-09-30 1996-11-13 東芝機械株式会社 片面研磨装置
US4918869A (en) 1987-10-28 1990-04-24 Fujikoshi Machinery Corporation Method for lapping a wafer material and an apparatus therefor
WO1989007508A1 (en) 1988-02-17 1989-08-24 Gruzinsky Politekhnichesky Institut Imeni V.I.Leni Method and cassette for abrasive machining of the surface of parts
JPH01216768A (ja) 1988-02-25 1989-08-30 Showa Denko Kk 半導体基板の研磨方法及びその装置
US4954142A (en) 1989-03-07 1990-09-04 International Business Machines Corporation Method of chemical-mechanical polishing an electronic component substrate and polishing slurry therefor
US5205082A (en) 1991-12-20 1993-04-27 Cybeq Systems, Inc. Wafer polisher head having floating retainer ring
US5443416A (en) 1993-09-09 1995-08-22 Cybeq Systems Incorporated Rotary union for coupling fluids in a wafer polishing apparatus
JP3311116B2 (ja) * 1993-10-28 2002-08-05 株式会社東芝 半導体製造装置
US5624299A (en) 1993-12-27 1997-04-29 Applied Materials, Inc. Chemical mechanical polishing apparatus with improved carrier and method of use
US5582534A (en) 1993-12-27 1996-12-10 Applied Materials, Inc. Orbital chemical mechanical polishing apparatus and method
US5643053A (en) 1993-12-27 1997-07-01 Applied Materials, Inc. Chemical mechanical polishing apparatus with improved polishing control
US5820448A (en) * 1993-12-27 1998-10-13 Applied Materials, Inc. Carrier head with a layer of conformable material for a chemical mechanical polishing system
US5651724A (en) 1994-09-08 1997-07-29 Ebara Corporation Method and apparatus for polishing workpiece
JP3158934B2 (ja) * 1995-02-28 2001-04-23 三菱マテリアル株式会社 ウェーハ研磨装置
JPH08281553A (ja) * 1995-04-14 1996-10-29 Nippon Steel Corp 半導体ウェーハ鏡面研磨方法及び装置
US5775983A (en) 1995-05-01 1998-07-07 Applied Materials, Inc. Apparatus and method for conditioning a chemical mechanical polishing pad
US5681215A (en) 1995-10-27 1997-10-28 Applied Materials, Inc. Carrier head design for a chemical mechanical polishing apparatus
US6024630A (en) * 1995-06-09 2000-02-15 Applied Materials, Inc. Fluid-pressure regulated wafer polishing head
US5738574A (en) 1995-10-27 1998-04-14 Applied Materials, Inc. Continuous processing system for chemical mechanical polishing
JP3129172B2 (ja) 1995-11-14 2001-01-29 日本電気株式会社 研磨装置及び研磨方法
ATE228915T1 (de) * 1996-01-24 2002-12-15 Lam Res Corp Halbleiterscheiben-polierkopf
JPH09225819A (ja) 1996-02-21 1997-09-02 Shin Etsu Handotai Co Ltd 被加工物の保持機構
US5679065A (en) * 1996-02-23 1997-10-21 Micron Technology, Inc. Wafer carrier having carrier ring adapted for uniform chemical-mechanical planarization of semiconductor wafers
JP3106418B2 (ja) 1996-07-30 2000-11-06 株式会社東京精密 研磨装置
US6183354B1 (en) * 1996-11-08 2001-02-06 Applied Materials, Inc. Carrier head with a flexible membrane for a chemical mechanical polishing system
US5941758A (en) * 1996-11-13 1999-08-24 Intel Corporation Method and apparatus for chemical-mechanical polishing
DE19651761A1 (de) * 1996-12-12 1998-06-18 Wacker Siltronic Halbleitermat Verfahren und Vorrichtung zum Polieren von Halbleiterscheiben
US6019670A (en) * 1997-03-10 2000-02-01 Applied Materials, Inc. Method and apparatus for conditioning a polishing pad in a chemical mechanical polishing system
US5857899A (en) 1997-04-04 1999-01-12 Ontrak Systems, Inc. Wafer polishing head with pad dressing element
US6110025A (en) * 1997-05-07 2000-08-29 Obsidian, Inc. Containment ring for substrate carrier apparatus
DE69813374T2 (de) 1997-05-28 2003-10-23 Tokyo Seimitsu Co Ltd Halbleiterscheibe Poliervorrichtung mit Halterring
DE19755975A1 (de) * 1997-12-16 1999-06-17 Wolters Peter Werkzeugmasch Halter für flache Werkstücke, insbesondere Halbleiterwafer
US6116992A (en) * 1997-12-30 2000-09-12 Applied Materials, Inc. Substrate retaining ring
US6113480A (en) * 1998-06-02 2000-09-05 Taiwan Semiconductor Manufacturing Co., Ltd Apparatus for polishing semiconductor wafers and method of testing same
US6093089A (en) * 1999-01-25 2000-07-25 United Microelectronics Corp. Apparatus for controlling uniformity of polished material
US6077151A (en) * 1999-05-17 2000-06-20 Vlsi Technology, Inc. Temperature control carrier head for chemical mechanical polishing process

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019171492A (ja) * 2018-03-27 2019-10-10 株式会社荏原製作所 基板保持装置およびドライブリングの製造方法
JP7219009B2 (ja) 2018-03-27 2023-02-07 株式会社荏原製作所 基板保持装置およびドライブリングの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20010007810A1 (en) 2001-07-12
DE60043469D1 (de) 2010-01-14
JP5185958B2 (ja) 2013-04-17
US6309290B1 (en) 2001-10-30
JP2010120160A (ja) 2010-06-03
ATE450345T1 (de) 2009-12-15
US6231428B1 (en) 2001-05-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4212776B2 (ja) 化学機械的研磨ヘッド
JP2008302495A (ja) 基板保持リング
US7044838B2 (en) Chemical mechanical polishing head assembly having floating wafer carrier and retaining ring
JP3439970B2 (ja) 化学的機械研磨システムのための可撓膜を有する支持ヘッド
KR100870941B1 (ko) 기판유지장치, 폴리싱장치, 폴리싱방법, 드레싱장치 및 드레싱방법
US6068549A (en) Structure and method for three chamber CMP polishing head
US6755726B2 (en) Polishing head with a floating knife-edge
JP2013111679A (ja) 弾性膜及び基板保持装置
KR100387385B1 (ko) 부상 웨이퍼 유지 링을 구비한 화학적 기계적 연마 헤드및 다중 구역 연마 압력 제어부를 갖춘 웨이퍼 캐리어
JP2004297029A (ja) 基板保持装置及び研磨装置
JP3648200B2 (ja) 3チャンバ型化学的機械的研磨ヘッドの構造および研磨方法
JP2008188767A (ja) 基板保持装置

Legal Events

Date Code Title Description
A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20090604

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090710

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20090812

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091117

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20100309