JP3768399B2 - ドレッシング装置及びポリッシング装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ウエハ等の被研磨物の表面を平坦且つ鏡面状に研磨するポリッシング装置に設け、研磨に使用される研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置及びそのようなドレッシング装置を備えたポリッシング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、半導体デバイスがますます微細化され素子構造が複雑になり、またロジック系の多層配線の層数が増えるに伴い、半導体デバイス表面はますます凹凸が増え、段差が大きくなる傾向にある。半導体デバイスの製造では薄膜を形成し、パターニングや開孔を行う微細加工の後、次の薄膜を積むという工程を何回も繰り返すためである。表面の凹凸が増えると、薄膜形成時に段差部での膜厚が薄くなったり、また配線の断線によるオープンや配線層間の絶縁不良によるショートが起こるため、良品が取れなかったり、歩留りが低下したりする。また初期的に正常動作しても、長時間の使用に対し信頼性の問題が生じる。
【0003】
表面凹凸のもう一つの大きな問題は、リソグラフィ工程である。露光時、照射表面に凹凸があると、露光系のレンズ焦点が部分的に合わなくなり微細パターンの形成そのものが難しくなるためである。
これらの理由により、半導体デバイスの製造工程において、表面の平坦化技術は、ますます重要になっている。この平坦化技術のうち、最も重要な技術は、化学的機械的研磨(CMP(Chemical Mechanical Polishing))である。この化学的機械的研磨においては、ポリッシング装置を用いて、シリカ(SiO2)等の砥粒を含んだ研磨液を研磨パッド等の研磨面上に供給しつつ半導体ウエハを研磨面に摺接させて研磨を行うものである。
【0004】
従来、この種のポリッシング装置は、図17に示すように、上面に研磨布(研磨パッド)100を貼付して研磨面を構成する研磨テーブル102と、ポリッシング対象物である半導体ウエハ等の基板(被研磨物)Wを保持するトップリング104とを備えている。研磨テーブル102およびトップリング104をそれぞれ自転させながら、トップリング104により基板Wを所定の圧力で研磨テーブル102の研磨面に押圧し、ノズル106より研磨液を研磨面上に供給しつつ基板Wの被研磨面を平坦且つ鏡面に研磨している。研磨液は、例えばアルカリ溶液にシリカ等の微粒子からなる砥粒を懸濁したものを用い、アルカリによる化学的研磨作用と、砥粒による機械的研磨作用との複合作用である化学的機械的研磨(CMP)によって基板Wを研磨する。
【0005】
基板Wの研磨を行うと、研磨布には砥粒や研磨屑が付着し、また、研磨布の特性が変化して研磨性能が劣化してくる。このため、同一の研磨布を用いて基板の研磨を繰り返すと研磨速度が低下し、また、研磨ムラが生じる等の問題がある。そこで、研磨を行って劣化した研磨布100の表面を再生するために、研磨テーブル102の側方にドレッシング装置108を設置している。ドレッシング装置108は、ドレッサのドレッシング面を研磨テーブル102上の研磨布100(研磨面)に押付けつつ、ドレッサおよび研磨テーブル102を自転させることで、研磨面に付着した砥液や切削屑を除去するとともに、研磨面の平坦化及び目立て(ドレッシング)を行なう。ドレッシング装置108としては、砥液や研削屑の除去に重点を置く場合には、主にナイロンブラシでドレッシング面を構成したブラシドレッサが用いられ、また研磨面を削って平坦化することに重点を置く場合には、主にダイヤモンド粒子でドレッシング面を構成したダイヤモンドドレッサが用いられる。ここで、ドレッシング後の研磨面の均一性は、その後の被研磨物の研磨精度に大きく影響を与える。
【0006】
しかしながら、上記のようなポリッシング装置においては、以下のような問題点があった。第1の問題点は、自転する研磨テーブル(ターンテーブル)で研磨を行う場合、回転中心では変位がないので、中心を外れたところで基板Wの研磨を行うようになっている。従って、研磨テーブル102の大きさは、基板Wの直径の少なくとも2倍以上の直径を有するように設定されており、このため、ポリッシング装置が大型化して大きな床面積を占有するとともに、設備コストも大きくなる。この欠点は、基板Wの大型化の傾向に伴って一層顕著になる。
【0007】
第2の問題点は、ウレタンのような弾性を有する素材からなる研磨布100による研磨に伴うものである。一般に、半導体ウエハ上には、種々の寸法や段差を持つパターンが形成されている。このような段差面を弾性を有する研磨布100により平坦化しようとすると、パターンの凸部と共に凹部も研磨されるので、平坦化されるまでには多くの研磨量と時間を要することとなる。そのため、稼動コストが上昇するとともに段差が完全に解消されないので、高い平坦度が得られない。またミクロな凹凸が集中する部分では研磨速度が速くなり、逆にマクロな凹凸が存在する部分では研磨速度が遅くなり、これにより被研磨面に大きなうねりが生じてしまう。
【0008】
さらに、第3の問題点としてコスト及び環境の問題がある。すなわち、平坦度の面内均一性の高い研磨を行うためには、研磨布100上に潤沢に研磨液を供給する必要があるが、供給された研磨液は実際の加工に寄与せずに排出されてしまう割合も高い。研磨液は高価であるので、稼動コストが上昇してしまう。また、上述の研磨液は、例えばシリカ等の砥粒を多量に含み、場合によって酸やアルカリを含むスラリー状であるため、環境維持のために廃液処理が必要である。この廃液処理も稼動コストを上昇させる要因となる。
【0009】
第1の問題点に対しては、研磨テーブル102上の任意の点が所定の軌道(円軌道など)を描く循環並進運動(スクロール運動)を行うポリッシング装置の採用が考えられる。この場合は、研磨面の各点が同じ運動を行うので、研磨テーブル102の大きさは、ポリッシング対象物である基板に研磨テーブル102の公転半径の2倍を加えた径でよいので、装置の小型化、占有床面積の減少によるコスト低下を図ることができる。
【0010】
また、第2、第3の問題点に対しては、砥石(固定砥粒とも称する)を用いて研磨する方法が考えられる。すなわち、酸化セリウムやシリカ等の砥粒をバインダを用いて結合させて平板状に加工した砥石を研磨テーブル上に貼設して研磨面を構成し、トップリングに保持された半導体ウエハ等の基板Wを研磨面に押圧し、かつトップリングと研磨テーブルとを相対運動させることにより研磨を行うものである。この場合、砥石と基板Wの摺動に伴い、バインダが崩壊あるいは溶解して砥粒を生成(自生)しつつ研磨が行われる。
【0011】
このような研磨方法によれば、砥石は研磨布と比較して硬質であるために弾性変形せず、半導体ウエハ上の凹凸のうちの凸部のみが研磨され、上述した加工後の基板表面上のうねりが生じるという問題点が解消される。また砥粒を多量に含むスラリー状の研磨液を用いないため、排出物質の処理量が大幅に減少し、稼動コストを低下させるとともに、環境の維持も容易であるという利点がある。また研磨液として砥粒を含む砥液を使用しないので、砥液供給のための設備が不要となるという利点もある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、研磨テーブル上の任意の点が円軌道を描く循環並進運動(スクロール運動)を行う研磨テーブルに砥石(固定砥粒)を固定し、この砥石で基板の研磨を行うと、砥石表面の研磨面には、基板と常に接触する中心側部分と、基板と全く接触しない周辺部分と、基板と接触したりしなかったりする中間部分が生じる。この結果、図18に示すように、研磨面としての砥石110の表面に窪み110aが生じてしまう。つまり、研磨面の中心部Aの摩耗量が大きく、外周部Cはほとんど摩耗せず、中間部Bは斜めに摩耗する。この状態で研磨を続けても基板を平坦化することができないので、砥石の研磨面のドレッシングが必要となる。
【0013】
このような場合に、従来と同様に研磨面より小さい径のドレッシング面やリング状(環状)のドレッシング面を持つ工具を用いてドレッシングを行なうと、凹凸のある砥石の研磨面を部分的にドレッシングすることになるので、研磨面の全面に渡って平坦化することがかなり困難である。このような事情は、スクロール運動を行う研磨テーブルに貼付された研磨布の表面(研磨面)をドレッシングする時も同様である。
【0014】
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、研磨テーブル上の研磨面に凹凸があっても、これを容易且つ確実に平坦化させて、効率的に研磨面の再生を行なうことができるドレッシング装置を提供することを目的とする。
また、省スペースの長所を持つスクロール運動を行う研磨テーブルを、少ない設置面積のドレッサで確実にドレッシングして該研磨テーブルの単位設置面積当たりの処理能力を向上させるようにしたドレッシング装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成するため、本発明のドレッシング装置の第1の態様は、被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、前記研磨面をドレッシングする長尺の矩形状に形成されたドレッサと、前記ドレッサを揺動させる揺動シリンダと、前記揺動シリンダにより揺動する前記ドレッサがその向きを変えることがなく平行運動を行うリンク機構とを有し、前記ドレッサのドレッシング面の長辺は、前記研磨テーブルの少なくとも研磨に使用する領域の運動範囲より長く、該ドレッサのドレッシング面を前記研磨面に接触する平坦面と、該平坦面から研磨面とは離間する方向に傾斜したテーパ面又は該平坦面から研磨面とは離間する方向に延びる曲面に形成したことを特徴とするものである。
また、本発明のドレッシング装置の第2の態様は、被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、前記研磨面をドレッシングする長尺の矩形状に形成されたドレッサを有し、該ドレッサのドレッシング面を円弧状に形成したことを特徴とするものである。
【0016】
本発明の第1の態様および第2の態様によれば、ドレッシング面と研磨面との接触部と非接触部との境界部を滑らかな形状にすることにより、ドレッシング時におけるドレッシング面と研磨面との間のつっかかり(スティックスリップ)を低減することができるため、ドレッサのスムーズ(円滑)な走行が確保できる。このため、ドレッサが往復移動する際のドレッサの振動の発生を抑えることができる。
【0017】
本発明においては、前記ドレッシング面の長辺は、前記研磨テーブルの研磨面の少なくとも研磨に使用する領域の運動範囲より長く、前記ドレッサは水平移動機構により前記研磨面に沿って移動可能であることを特徴とする。これにより、ドレッシング面を研磨面に接触させつつドレッシング面を移動させてドレッシングを行なうことで、研磨面の全範囲をドレッシングすることができる。従って、研磨面に局部的に凹凸があっても、研磨面の全面を確実に平坦化することができ、かつ研磨面を効率的に且つ均一に再生することができる。
また、ドレッサの大きさは、その長辺にのみテーブルの運動範囲、すなわちテーブル径にスクロール直径を加えた大きさ以上という制約を受けるが、短辺はドレッサ条件の許す限り小さくできるので、例えば円形ドレッサに比べて幅方向で大きくスペースを節約できる。
【0018】
ここで、前記水平移動機構を、前記ドレッサを等速度で平行移動させる平行移動機構としてもよい。これにより、ドレッシング面とスクロール運動を行う研磨テーブルの研磨面との相対的なベクトルを研磨面全体で同じにし、且つドレッシング面と研磨面の接触時間をすべての研磨面で等しくすることで、均一なドレッシングを行うことができる。
【0019】
本発明のドレッシング装置の第3の態様は、被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、前記研磨面をドレッシングするドレッサを有し、ドレッシング中に前記ドレッサと研磨テーブルを相対移動させることにより、前記ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変化するときに、前記ドレッサを研磨面に押付ける力を前記接触面積に応じて変化させるようにしたことを特徴とするものである。
【0020】
本発明によれば、ドレッシング中にドレッサと研磨テーブルを相対移動させることにより、ドレッシング面と研磨面との接触面積が変化する場合に、研磨テーブルに加えるドレッサの押付け力(ドレッシング面の全面の押付け力)を前記接触面積に応じて変化させることで、ドレッシング面が研磨面を押圧する押圧力(研磨面に加わる単位面積当たりの圧力)を研磨面の全面に亘って等しくすることができる。これにより、研磨テーブル上の研磨面の削れ量が全面に亘って均一になる。
【0021】
本発明のドレッシング装置の第4の態様は、被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、前記研磨面をドレッシングするドレッサを有し、前記ドレッサを水平移動機構により前記研磨面に沿って移動可能とし、前記ドレッサを移動させた際に前記ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変化しないように前記研磨面の形状が設定されていることを特徴とするものである。
【0022】
本発明においては、ドレッサが移動する全領域に亘って、ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変わらないようにしている。したがって、ドレッサの位置に拘らず、ドレッサの研磨面への押付け力を一定にすることができる。研磨面の形状は、ドレッサの外縁が移動することにより描く軌跡に包含されるように設定されている。研磨面の形状の1例としては、概略矩形状で、前記研磨面の少なくとも1辺は前記ドレッシング面の長辺より短く設定されており、前記ドレッサの移動方向は前記1辺に対して略直交する方向であり、ドレッサの移動距離は前記研磨面の他辺の長さより短いものである。
【0023】
本発明のドレッシング装置の第5の態様は、被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、前記研磨面をドレッシングする非回転のドレッサを有し、該ドレッサのドレッシング面を前記研磨面に接触する平坦面と、該平坦面から研磨面とは離間する方向に傾斜したテーパ面又は該平坦面から研磨面とは離間する方向に延びる曲面に形成したことを特徴とするものである。
【0024】
本発明のドレッシング装置の第6の態様は、被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、前記研磨面をドレッシングする非回転のドレッサを有し、該ドレッサのドレッシング面を円弧状に形成したことを特徴とするものである。
【0025】
本発明の1態様によれば、前記ドレッサのドレッシング面を洗浄するドレッサ洗浄槽を更に有することを特徴とするものである。ドレッサ洗浄槽として、ドレッサの形状に合った長尺状のものを使用すれば、設置スペースを節約しつつ、ドレッシング面に付着した異物や、剥がれかけているドレッシング面、例えばダイヤモンド粒子などを除去して、これらが研磨面に悪影響を与えることを防ぐことができる。
【0026】
また本発明のポリッシング装置は、研磨面を有する研磨テーブルと、被研磨物を保持する保持部材と、該保持部材に保持された被研磨物を前記研磨面に押圧する押圧手段と、上記のいずれかに記載のドレッシング装置とを有することを特徴とするものである。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るドレッシング装置および該ドレッシング装置を備えたポリッシング装置の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1はポリッシング装置の全体構成を示す平面図であり、図2は図1に示すポリッシング装置の立面図である。図1に示すように、ポリッシング装置は多数の半導体ウエハをストックするウエハカセット1を載置するロードアンロードステージ2を4つ備えている。ロードアンロードステージ2は昇降可能な機構を有していても良い。ロードアンロードステージ2上の各ウエハカセット1に到達可能となるように、走行機構3の上に2つのハンドを有した搬送ロボット4が配置されている。
【0028】
搬送ロボット4の走行機構3を対称軸に、ウエハカセット1とは反対側に2台の洗浄機5,6が配置されている。各洗浄機5,6は搬送ロボット4のハンドが到達可能な位置に配置されている。また2台の洗浄機5,6の間で、搬送ロボット4が到達可能な位置に、4つの半導体ウエハの載置台7,8,9,10を備えたウエハステーション48が配置されている。前記洗浄機5,6は、半導体ウエハを高速回転させて乾燥させるスピンドライ機能を有しており、これにより半導体ウエハの2段洗浄及び3段洗浄にモジュール交換することなく対応することができる。
【0029】
前記洗浄機5,6と載置台7,8,9,10が配置されている領域Bと前記ウエハカセット1と搬送ロボット4が配置されている領域Aのクリーン度を分けるために隔壁14が配置され、互いの領域の間で半導体ウエハを搬送するための隔壁の開口部にシャッター11が設けられている。洗浄機5と3つの載置台7,9,10に到達可能な位置に2つのハンドを有した搬送ロボット20が配置されており、洗浄機6と3つの載置台8,9,10に到達可能な位置に2つのハンドを有した搬送ロボット21が配置されている。
【0030】
前記載置台7は、搬送ロボット4と搬送ロボット20との間で半導体ウエハを互いに受渡すために使用され、載置台8は、搬送ロボット4と搬送ロボット21との間で半導体ウエハを受渡すために使用される。載置台9は、搬送ロボット21から搬送ロボット20へ半導体ウエハを搬送するために使用され、載置台10は、搬送ロボット20から搬送ロボット21へ半導体ウエハを搬送するために使用される。
【0031】
前記洗浄機5と隣接するように搬送ロボット20のハンドが到達可能な位置に洗浄機22が配置されている。また、洗浄機6と隣接するように搬送ロボット21のハンドが到達可能な位置に洗浄機23が配置されている。
前記洗浄機5,6,22,23とウエハステーション48の載置台7,8,9,10と搬送ロボット20,21は全て領域Bの中に配置されていて、領域B内の気圧は領域A内の気圧よりも低い気圧に調整されている。前記洗浄機22,23は、両面洗浄可能な洗浄機である。
【0032】
図1に示すポリッシング装置は、各機器を囲むようにハウジング46を有しており、前記ハウジング46内は隔壁14、隔壁15、隔壁16、隔壁24、および隔壁47により複数の部屋(領域A、領域Bを含む)に区画されている。
【0033】
隔壁24によって領域Bと区分されたポリッシング室が形成され、ポリッシング室は更に隔壁47によって2つの領域CとDに区分されている。そして、2つの領域C,Dには、回転運動を行う研磨テーブル34と、スクロール運動を行う研磨テーブル35とがそれぞれ設置されている。また2つの領域C,Dには、1枚の半導体ウエハを保持し且つ半導体ウエハを前記研磨テーブル34,35に対して押し付けながら研磨するための1つのトップリング32と、研磨テーブル34に研磨液を供給するための砥液ノズル40と、研磨テーブル34のドレッシングを行うためのドレッサ38と、研磨テーブル35のドレッシングを行うドレッシング装置50とがそれぞれ配置されている。
【0034】
図2は図1に示すポリッシング装置の立面図であり、かつ、トップリング32と研磨テーブル34,35との関係を示す図である。図2に示すように、トップリング32は回転可能なトップリング駆動軸91によってトップリングヘッド31から吊下されている。トップリングヘッド31は位置決め可能な揺動軸92によって支持されており、揺動軸92を回転させることでトップリング32は研磨テーブル34,35およびロータリトランスポータ27(後述する)にアクセス可能になっている。また、ドレッサ38は回転可能なドレッサ駆動軸93によってドレッサヘッド94から吊下されている。ドレッサヘッド94は位置決め可能な揺動軸95によって支持されており、揺動軸95を回転させることでドレッサ38は待機位置と研磨テーブル34上のドレッサ位置との間を移動可能になっている。研磨テーブル34、ドレッサ38は、共に自転するタイプのものである。
【0035】
図1に示すように、研磨テーブル35をドレッシングするためのドレッシング装置50は、スクロール運動する研磨テーブル35の表面に沿って平行移動することにより該研磨テーブル35上の研磨面をドレッシングする長尺状に延びるドレッサ51と、このドレッサ51を洗浄するドレッサ洗浄槽54とを備えている。
隔壁24によって領域Bとは区切られた領域Cの中にあって、搬送ロボット20のハンドが到達可能な位置に半導体ウエハを反転させる反転機28が配置されており、搬送ロボット21のハンドが到達可能な位置に半導体ウエハを反転させる反転機28’が配置されている。また、領域Bと領域Cを区切る隔壁24には、半導体ウエハ搬送用の開口部が設けられ、反転機28と反転機28’それぞれの専用のシャッター25,26が開口部に設けられている。
【0036】
前記反転機28及び28’とトップリング32の下方に、洗浄室(領域B)とポリッシング室(領域C,D)の間でウエハを搬送するロータリトランスポータ27が配置されている。ロータリトランスポータ27には、ウエハを載せるステージが4ヶ所等配に設けてあり、同時に複数のウエハが搭載可能になっている。反転機28及び28’に搬送されたウエハは、ロータリトランスポータ27のステージの中心と、反転機28または28’でチャックされたウエハの中心の位相が合った時に、ロータリトランスポータ27の下方に設置されたリフタ29または29’が昇降することで、ロータリトランスポータ27上に搬送される。ロータリトランスポータ27のステージ上に載せられたウエハは、ロータリトランスポータ27の位置を90°変えることで、一方のトップリング32の下方へ搬送される。トップリング32は予めロータリトランスポータ27の位置に揺動している。トップリング32の中心が前記ロータリトランスポータ27に搭載されたウエハの中心と位相が合ったとき、それらの下方に配置されたプッシャー30または30’が昇降することで、ウエハはロータリトランスポータ27から一方のトップリング32へ移送される。
【0037】
前記トップリング32に移送されたウエハは、トップリングの真空吸着機構により吸着され、ウエハは研磨テーブル34まで吸着されたまま搬送される。そして、ウエハは研磨テーブル34上に取り付けられた研磨布又は砥石等からなる研磨面で研磨される。トップリング32がそれぞれに到達可能な位置に、前述したスクロール運動を行う第2の研磨テーブル35が配置されている。これにより、ウエハは第1の研磨テーブル34で研磨が終了した後、第2の研磨テーブル35で研磨できるようになっている。しかしながら、半導体ウエハに付けられた膜種によっては、第2の研磨テーブル35で研磨された後、第1の研磨テーブル34で処理されることもある。この場合、第2の研磨テーブル35の研磨面が小径であることから、研磨布に比べて値段の高い砥石を張り付け、粗削りをした後に、大径の第1の研磨テーブルに寿命が砥石に比べて短い研磨布を貼り付けて仕上げ研磨をすることで、ランニングコストを低減することが可能である。
【0038】
前述したように、第1の研磨テーブル34を研磨布、第2の研磨テーブル35を砥石とすることにより、安価な研磨テーブルを供給できる。というのは、砥石の価格は研磨布より高く、径にほぼ比例して高くなる。また、砥石より研磨布の方が寿命が短いので、仕上げ研磨のように軽荷重で行った方が寿命が延びる。また、径が大きいと接触頻度が分散でき、寿命が延びる。よって、メンテナンス周期が延び、生産性が向上する。
【0039】
この場合、第1の研磨テーブル34でウエハを研磨した後に、第2の研磨テーブル35にトップリング32が移動する前に、トップリング32が研磨テーブル34から離間した位置で、研磨テーブル34に隣接して設置された洗浄液ノズル(図示せず)によりトップリング32に保持されたウエハに向けて洗浄液が噴射される。これにより、第2の研磨テーブル35へ移動する前にウエハが一旦リンスされるので、複数の研磨テーブル相互間の汚染が防止できる。
【0040】
次に、図1に示すポリッシング装置で半導体ウエハのポリッシングを行う場合の半導体ウエハの流れの一例として、2カセットパラレル処理について説明する。
すなわち、一方の半導体ウエハは、ウエハカセット1→搬送ロボット4→ウエハステーションの置き台7→搬送ロボット20→反転機28→ロータリトランスポータ27のロード用の置き台→トップリング32→研磨テーブル34→トップリング32→ロータリトランスポータ27のアンロード用の置き台→反転機28→搬送ロボット20→洗浄機22→搬送ロボット20→洗浄機5→搬送ロボット4→ウエハカセット1に至る経路を経る。
【0041】
また、他方の半導体ウエハは、ウエハカセット1→搬送ロボット4→ウエハステーションの置き台8→搬送ロボット21→反転機28’→ロータリトランスポータ27のロード用の置き台→トップリング32→研磨テーブル34→トップリング32→ロータリトランスポータ27のアンロード用の置き台→反転機28’→搬送ロボット21→洗浄機23→搬送ロボット21→洗浄機6→搬送ロボット4→ウエハカセット1に至る経路を経る。
【0042】
次に、研磨テーブル35および研磨テーブル35のドレッシングを行うドレッシング装置50の詳細構造を図3乃至図11を参照して説明する。
図3は研磨テーブル35とドレッシング装置50とを示す斜視図である。研磨テーブル35の上面には、研磨工具としての平坦な研磨面35aが形成されている。
研磨テーブル35に隣接してドレッシング装置50が配置されている。ドレッシング装置50は、研磨テーブル35の研磨面35aのドレッシングを行うドレッサ51と、このドレッサ51を自由端側に保持したドレッサアーム52と、このドレッサアーム52を揺動及び上下動させるドレッサ駆動機構部53と、洗浄液を貯蔵してドレッサ51を洗浄するドレッサ洗浄槽54とから主に構成されている。
【0043】
図4び図5は、研磨テーブル35の詳細構造を示す図であり、図4は研磨テーブルの縦断面図、図5(a)は図4のP−P線断面図、図5(b)は図5(a)のX−X線断面図である。図4および図5に示すように、中空シャフトをもつモータ150の上部フランジ151、内部が中空になったシャフト152が順にボルトによって締結されている。シャフト152の上部にはベアリング153によりセットリング154が支持されている。このセットリング154の上面にテーブル159が締結され、その上部に研磨テーブル35がボルト190により締結されている。研磨テーブル35は、全体を例えば砥石で構成してもよいし、研磨テーブル35を例えばステンレス等の耐食性に優れた金属で構成し、その上面に研磨布(研磨パッド)を貼り付けて使用してもよい。また、砥石や研磨布を利用する場合、研磨テーブル35の上面は、平坦でも良いし、凹凸をつけても良い。これらは、被研磨物である基板Wの種類により選択される。研磨テーブル35の外径は、基板Wの直径+2“e”以上に設定されていて、研磨テーブル35がスクロール運動(並進円運動)をしても基板Wが研磨テーブル35からはみ出さない大きさになっている。
【0044】
前記セットリング154には、周方向に3つ以上の支持部158が形成され、テーブル159が支持されている。つまり、この支持部158の上面とテーブル159の下面の対応する位置には、周方向に等間隔に複数の凹所160,161が形成され、これらの凹所160,161にはベアリング162,163がそれぞれ装着されている。ベアリング162,163には、図4および図5に示すように、“e”だけずれた2つの軸体164,165を持つ支持部材166が各軸体の端部を挿入して支持され、モータ150を回転することにより研磨テーブル35が半径“e”の円に沿って並進運動(公転運動)可能となっている。
【0045】
また、フランジ151がモータ150とシャフト152との間で同様に“e”だけ偏心している。偏心による負荷のバランスを取るためバランサ167がシャフト152に取り付けられている。
【0046】
研磨テーブル35上への研磨液の供給は、モータ150とシャフト152の内部を通り、テーブル159の中央に設けられた貫通孔157に継ぎ手191を介して行われる。供給された研磨液は一旦研磨テーブル35とテーブル159の間で形成される空間156に溜められ、研磨テーブル35に設けられた複数の貫通孔168を経由して、直接基板Wに接触するように供給される。貫通孔168はプロセスの種類により数や位置が適宜選択される。研磨布を研磨テーブル35に貼り付けて使用する場合は、研磨布にも貫通孔168の位置に対応した位置に貫通孔が設けられる。研磨テーブル35の全体を砥石で製作する場合は、研磨テーブルの上面に、格子状、スパイラル状、あるいは放射状等の溝を設け、この溝に貫通孔168を連通させるようにしても良い。
【0047】
また、供給される研磨砥液は純水や薬液やスラリー等のうち最適なものが選定され、必要に応じて一種類以上の研磨砥液が同時に、または交互に、または順番に供給されるように制御される。
研磨中の研磨砥液から並進運動を行う機構を保護するために、テーブル35にフリンガー169が取り付けられていて、樋170とラビリンス機構を形成している。
【0048】
上述の構成において、モータ150の作動によって研磨テーブル35が非回転運動である並進円運動(スクロール運動)し、トップリングに取り付けられた基板Wは研磨テーブル35上の研磨面35aに押し付けられる。
【0049】
貫通孔157、空間156、貫通孔168を介して研磨面35aに供給された研磨液により研磨が行われる。研磨テーブル35上の研磨面35aと基板Wの間には、半径“e”の微小な相対並進円運動(スクロール運動)が生じて、研磨面全体において等しい相対速度を生じる。従って、基板Wの被研磨面はその全面において均一な研磨がなされる。なお、被研磨面と研磨面の位置関係が同じであると、研磨面の局部的な差異による影響を受けるので、これを避けるためにトップリングを徐々に自転させて、研磨面の同じ場所のみで研磨されるのを防止している。
【0050】
図6はドレッシング装置50の詳細構造を示す平面図である。図6に示すように、ドレッサ51は、長尺の矩形状に形成され、その長さlは、研磨面35aの直径dに前記偏心量“e”の2倍(スクロール直径)を加えたテーブルの運動範囲より大きな値に設定され(l>d+2e)、その幅は、ドレッサ条件の許す限り小さく設定されている。即ち、ウエハ径と比べると、l>ウエハ径d2+4eとなっている。これによって、例えば円形ドレッサに比べて幅方向で大きくスペースを節約できるようになっている。同様に、ドレッサ洗浄槽54も、ドレッサ51の形状に合った長尺状のものを使用することで、設置スペースを節約できるようになっている。また、研磨テーブルが自転を伴わないスクロール運動を行うので、ドレッサも自転しない構造のものである。テーブルのスクロール運動と、ドレッサの横方向の等速度スライドにより、研磨面上各点でのテーブルとドレッサの相対速度を等しくしている。
【0051】
図6に示すドレッシング装置50は、ドレッサ51の昇降にシリンダを用い、ドレッサ51の水平移動に揺動機構とリンク機構を用いている。またドレッサ51の下面のドレッシング面51aには、研磨面をコンディショニング可能な物質の一つであるダイヤモンド粒子が、例えば電着によって、そのほぼ全面に渡って均一に付着されている。なお、ドレッシング面はSiC(炭化ケイ素)等のセラミックスで形成してもよい。
【0052】
図7および図8は、長尺状(棒状)のドレッサの断面形状を示す図である。図7に示すドレッサ51は概略矩形の断面を有し、ドレッシング面51aは研磨テーブル35の研磨面35aと接触する平坦部51a−1と、該平坦面51a−1の左右側にドレッサの進行方向に向かって研磨面35aから離間するように上方に傾斜した左右のテーパ面51a−2,51a−3とから構成されている。平坦面51a−1の幅は、例えば2〜5mm、好ましくは3mmに設定され、左右のテーパ面51a−2,51a−3の傾斜角は1゜〜5゜、好ましくは2゜に設定されている。なお、平坦面51a−1およびテーパ面51a−2,51a−3は、太い実線で示すようにダイヤモンド粒子が電着されたダイヤモンド電着面になっている。なお、左右のテーパ面51a−2,51a−3に代えて、この部分を平坦面51a−1から研磨面35aとは離間する方向に延びる曲面としてもよい。
【0053】
図7に示す構造のドレッサ51によれば、ドレッサ51のドレッシング面51aと研磨テーブル35の研磨面35aとの接触面積が減少するため、ドレッシング時におけるドレッシング面と研磨面との間の摩擦力を低減することができる。このため、ドレッサ51が往復移動する際のドレッサの振動の発生を抑えることができる。またドレッサ51の進行方向に向かって上方に傾斜したテーパ面51a−2,51a−3が形成されているため、平坦面51a−1とテーパ面51a−2,51a−3との間の境界部にエッジが形成されず滑らかになり、ドレッシング面と研磨面との間のつっかかり(スティックスリップ)を低減することができ、ドレッサ51のスムーズ(円滑)な走行が確保できる。
【0054】
図8に示すドレッサ51は概略矩形の断面を有し、ドレッシング面51aは円弧状になっている。そして、円弧状のドレッシング面51aの全面はダイヤモンド電着面になっている。図8に示す構造のドレッサは、図7に示すドレッサと同様に、研磨テーブル35の研磨面35aとの接触面積を減少させることができ、ドレッサの振動の発生を抑制でき、かつ円弧状の滑らかなドレッシング面51aによりスムーズな走行を確保できる。
【0055】
次に、ドレッシング装置50におけるドレッサ51を昇降および水平移動させる機構を図9乃至図11を参照して説明する。図9乃至図11に示すように、ベース55に固定された直動ガイド56を案内として上下動する昇降シャフト58と、この昇降シャフト58の周囲を囲繞する中空構造の揺動軸60が備えられ、この揺動軸60にドレッサアーム52が連結されている。一方、ベース55には、昇降シリンダ62が固定され、このシリンダ62のピストンロッドの上端に昇降ベース64が連結されている。昇降ベース64は昇降シャフト58に固着されている。
【0056】
昇降シャフト58の上端には駆動プーリ68が固着され、この駆動プーリ68と従動プーリ72との間にベルト74が掛け渡されている。従動プーリ72はドレッサアーム52の自由端側に回転自在に配置したドレッサ支持シャフト70の上端に固着されている。昇降シャフト58と揺動軸60との間には軸受71が介装されている。また、ドレッサ支持シャフト70は、下方に延出し、この下端にドレッサ51が連結されている。一方、昇降ベース64には、揺動シリンダ76が固着され、この揺動シリンダ76のピストンロッドはリンクアーム78の先端にボールジョイント80を介して連結されている。リンクアーム78は揺動軸60にこの軸方向に対して直角方向に張り出して設けられている。
【0057】
これによって、昇降シリンダ62の作動に伴い昇降ベース64を介して揺動シリンダ76も一体に昇降し、この揺動シリンダ76の作動に伴って揺動軸60が回転する。揺動軸60の回転によってドレッサアーム52が揺動し、このドレッサアーム52の揺動に伴ってプーリ68,72とベルト74からなる、いわゆる平行運動機構を介して、ドレッサ51が一定速度で一方向に平行移動するようになっている。
【0058】
一方、ドレッサ洗浄槽54は、ドレッサ51のドレッシング面51aの乾燥防止機能を果たすためのもので、図10に示すように、ドレッサ洗浄槽54には給液を行うチューブ82が取付けられており、常時給水を行って清浄度が保たれている。待機状態のドレッサ51は下降しており、液体を満たしたドレッサ洗浄槽54にドレッシング面51aを浸すことで、ドレッシング面51aの乾燥を防いでいる。
【0059】
次に、ドレッサ51がドレッサ洗浄槽54を出て研磨テーブル35の研磨面35aをドレッシングし、再びドレッサ洗浄槽54に戻るまでの1連の動作を説明する。
ドレッサ洗浄槽54内ではドレッサ51は下降位置にあり、昇降シリンダ62により、ドレッサ洗浄槽54からドレッサ51を上昇させる。上昇位置はストッパ66で決定される。
この状態で、揺動シリンダ76を作動させ揺動軸60を回転させてドレッサアーム52を研磨テーブル35の研磨面35a側へ揺動させる。すると、駆動プーリ68、従動プーリ72及びベルト74が平行運動を行うリンク機構を形成しているので、揺動軸60の回転に伴ってドレッサアーム52が揺動しても、ドレッサ51は向きを変えることがない平行運動を行う。
【0060】
これにより、ドレッサ51は研磨テーブル35上の研磨面35a上に移動し、研磨面35aにドレッシング面51aを押付けながらドレッシングする。ドレッサ51の中心は研磨面35aの中心を通り、且つドレッサ51の長さlは、テーブルの運転範囲、すなわちスクロール運動する研磨面35aの軌跡が描く円の直径よりも大きいので、その軌跡に全研磨面を捉えてドレッシングを行う。
【0061】
ドレッサ51は、スクロール運動をしている研磨面35a上をドレッシングしながら、ストロークエンドである研磨面35aの端に達した時に停止し、伸縮の方向を切り替えて反対方向へ移動しながら再びドレッシングを行う。揺動シリンダ76には、図9に示すように、伸縮のストロークエンドを検出するシリンダセンサ84が取付けられており、動作切り替えのタイミング検知と動作監視をしている。設定された回数のドレッシングを行い、ドレッサ洗浄槽54に戻ってドレッシング動作を終了する。
【0062】
本発明のドレッシング装置50は、ドレッサ51のドレッシング面51aが研磨面35aを押圧する押付け力の制御に押付け力制御式を用いている。すなわち、図11に示すように、ドレッサ51の昇降機構に昇降シリンダ62を用いて、この昇降シリンダ62の推力Fと機構の重量Wtの差(Wt−F)が、ドレッサ51の研磨面35aに対する目標の押付け力になるように、電空レギュレータにより昇降シリンダ62に供給するエアの供給圧を制御するようにしている。
【0063】
図12は、図11に示すドレッサの押付け力を制御する方式を用い、ドレッシング面51aが研磨面を押圧する押圧力を制御する方法を示す図であり、図12(a)は研磨テーブルとドレッサとの関係を示す模式図、図12(b)はテーブルの中心からの距離とドレッサの押付け力及び押圧力との関係を示すグラフである。
図12(a)に示すように、ドレッサ51が研磨テーブル35の中心Oから半径方向外方に進行するにつれて、ドレッサ51のドレッシング面51aと研磨テーブル35の研磨面35aとの接触面積は減少してゆく。そのため、ドレッサ51の押付け力(ドレッシング面の全面の押付け力)を一定値にしておくと、ドレッシング面51aから研磨面35aへ加わる押圧力(研磨面に加わる単位面積当たりの圧力)が一定値にならず、研磨面の削れ量が変化してしまう。
【0064】
したがって、本実施形態においては、図12(b)に示すように、ドレッサ51が研磨テーブル35の中心Oから半径方向外方に進行するにつれて、ドレッサ51の押付け力(Wt−F)が小さくなるように制御している。これにより、ドレッサ51の位置に拘らず、ドレッシング面51aから研磨面35aへ加わる押圧力P(研磨面に加わる単位面積当たりの圧力)が一定値になるように制御し、研磨面の削れ量が一定になるようにしている。この場合、ドレッサ51の水平移動をパルスモータで行なうようにすれば、ドレッサ51の位置はモータのパルス数で決定され、ドレッサ51の位置に応じて昇降シリンダ62の圧力制御を行なうようにすれば、ドレッサ51の位置に基づいたドレッサ51の押付け力(Wt−F)の制御を行なうことができる。
【0065】
図13は、研磨テーブルの他の実施形態を示す平面図である。図13に示す実施形態においては、研磨テーブル35は概略矩形状に形成されている。即ち、研磨テーブル35の両側端部35s,35sは互いに平行な直線状に形成されており、上下端部35e,35eは互いに平行な円弧状に形成されている。研磨テーブル35の上下端部35e,35eは、ドレッサ51の上下端が描く円弧状の軌跡よりも小さくなっている。また研磨テーブル35の両側端部35s,35sは、ドレッサ51の移動範囲の外方に位置している。即ち、ドレッサ51はスクロール運動をする研磨テーブル35の端部から落ちない範囲でドレッシングを行なう。図12に示す実施形態においては、研磨テーブルが円形であるため、ドレッサの押付け力をドレッサの位置に応じて変更したが、図13に示す実施形態においては、ドレッサ51のドレッシング面と研磨テーブル35上の研磨面35aとの接触面積は、ドレッサの位置に拘らず、常に一定であるため、ドレッサの押付け力は変更せずに常に一定とすることができる。
【0066】
次に、本発明のドレッシング装置を備えたリニアポリッシング装置を図14及び図15を参照して説明する。
図14は、リニアポリッシング装置の基本構成を示す図であり、図14(a)は平面図、図14(b)は正面図である。図15は図14に示すリニアポリッシング装置の斜視図である。図中ガイド面を水平に設置した直線状のガイドとしてのレール211のガイド面上に、ガイドレール211による直動案内で水平方向に往復直線運動する研磨テーブル212が載置されている。
ここでx、y、z直交座標系を、x軸がガイドレール211の往復直線運動方向に、y軸がx軸に直交し且つ水平面内に、そしてz軸が鉛直方向になるようにとる。ここでは、本発明の第1の方向がx軸方向にとられていることになる。
【0067】
研磨テーブル212の上面は、水平面内に含まれる研磨面213を構成している。研磨面213は、目の粗い粗削り用研磨面214と目の細かい仕上げ用研磨面215に分割されており、粗削り用研磨面214と仕上げ用研磨面215との間には、ガイドレール211による直線運動方向(x軸方向)に直交する方向(y軸方向)に直線状に掘られた多機能溝216が設けられている。以下の説明では、研磨面を粗削り用研磨面214と仕上げ用研磨面215に区別して説明する必要がないときは、単に研磨面213という。
【0068】
ここでは、研磨面が2種類214,215の場合で説明するが、これに限定されず、プロセスにより3種類以上に増やしてもよい。例えば、粗削り、仕上げの他、洗浄効果を向上する目的で表面を改質するための改質面を備えてもよい。
研磨面213の鉛直方向上方には、研磨面213に対向して研磨対象物である半導体ウエハ等の基板Wを保持し、研磨面213に押し付ける、厚い円板状のトップリング217が配置されている。トップリング217は、基板Wの保持面とは反対の側に、トップリング217を水平方向に回転させる押し付け機構218を有している。押し付け機構218は、研磨テーブル212の運動方向に対して直交する水平方向にトップリング217を移動し、また研磨面213に押し付けるように構成されている。押し付け機構218は、アーム219(図15)により移動可能に構成されている。
【0069】
さらにトップリング217のx軸方向に隣接する位置には、研磨面213をドレッシングする長尺の矩形状のドレッサ221a,221bが、トップリング217に対称に一対設けられている。ドレッサ221a,221bは、ドレッシング面222a,222bを研磨面213に対向するように有している。ドレッサ221a,221b及びそれに設けたドレッシング面222a,222bは、長尺の矩形に形成されており、ドレッシング面222a,222bは、矩形の長手方向がy軸方向に向けて配置されている。またドレッサ221a,221bに液体を供給するためのノズル223a,223bが、それぞれトップリング217とドレッサ221a,221bとの間に設けられている。
またドレッサ221a,221bに対してノズル223a,223bのそれぞれx軸方向反対側には、長方形のドレッサ洗浄槽224a,224bが長方形の長手方向をy軸方向に向けてそれぞれ配置されている。
【0070】
以下の説明では、複数の例えば2つの同一要素、例えばドレッサ221a,221bを区別して説明する必要がないときは、添字a,bを省略して、例えば単にドレッサ221という。
図14および図15を参照して、以上のように構成されたリニアポリッシング装置の作用を説明する。まず、研磨処理をするにあたって、x軸方向に往復直線運動をしている研磨面214,215に、トップリング217で被研磨面を鉛直方向下向きに真空吸着により保持された基板Wを押し付ける。
【0071】
トップリング217は研磨面214,215の往復直線運動方向(x軸方向)に対して直交する方向(y軸方向)(本発明の第3の方向)に往復直線運動する。被研磨面に局所的な傷が付くことを防止するために、トップリング217は例えば10min−1程度までの低速回転で回転させる。回転が低速であるので、基板Wの被研磨面は、研磨面213に対しては、実質的に直線運動していることに変わりはない。または、トップリング217は、被研磨面が研磨面213に対して実質的に直線運動していることに変わりがないと言える程度の低速で回転させると言い換えてもよい。
【0072】
一般に、往復直線運動する研磨面213に対して、静止した状態で押し付けられた被研磨面は、そのすべての面で研磨面に対して同じ移動速度をもつので、均一な研磨が理論上成り立つ。さらに本実施の形態では、被研磨面を極く低速で回転することにより均一な研磨を維持しつつ、被研磨面に局所的な傷が付くことを防止することができる。
【0073】
研磨面214,215には砥液吐出用の複数の穴(図示せず)が形成されており、研磨面214,215と基板Wとの間に直接砥液を供給する。このように砥液を供給するので、本実施の形態の往復直線運動は回転運動と違ってスラリーが供給しにくいが、砥液を被研磨面に対して均一に供給することができる。
【0074】
まず粗削り研磨を研磨面214で行うため、研磨テーブル212は研磨面214のみで基板Wが研磨されるようにx軸方向に往復直線運動する。同様に仕上げ研磨を行う研磨面215の場合も、研磨面215の範囲に合わせて研磨テーブル212はx軸方向に往復直線運動をする。これにより、同一研磨テーブル212上で異なる粗さの研磨を行うことができる。
【0075】
研磨面214,215は、研磨布のような弾性パッドとしてもよいが、研磨テーブル212を往復直線運動させる構造としているので、研磨面214,215のいずれか一方又は双方に固定砥粒(砥石)を用いることができる。固定砥粒を用いれば、被研磨面にディッシングが生じるのを防止することができる。また研磨テーブル212は、往復直線運動させる構造であるので、研磨テーブル212の上面はエンドレスベルトと異なり、所定の広がりを持つ通常は矩形の平面であるので、パッドの交換が容易である。
【0076】
すなわち、一般に研磨パッドを貼りつけることで形成されている装置では、砥液がポリッシング(研磨)対象物と研磨パッドの間に供給される。しかし、研磨パッドは弾性体であるので、ポリッシング対象物全体を均等に加圧して研磨を行っても、ポリッシング対象物の被研磨面に凹凸があると、凸の部分だけでなく、凹の部分も研磨されてしまう。凸の部分の研磨が終了した段階で、凹の部分にも研磨が進んでしまっている。このような、研磨後に生じている凹部をディッシングと呼ぶ。研磨レートを高める一つの方法として、押圧力を上げることが挙げられる。しかし、研磨パッドを用いると上述のような問題が顕著に現れてくるので、高い研磨レートと平坦化の両立が困難である。
【0077】
しかしながら、本発明の実施の形態のように、固定砥粒(砥石)を用いれば、高い研磨レートとディッシングの防止を同時に達成することができる。特に粗削り用の研磨面214として固定砥粒を用いるとよい。
【0078】
また粗削り用研磨面214あるいは仕上げ削り用研磨面215のいずれにしても、各種の溝が研磨面を完全に横切るように設けるとよく、その溝の角度は研磨面の運動方向(x軸方向)に対して直角、または不要となった砥液等の排出を促し、且つクロスの剥がれを防止するために斜めに設置するとよい。
【0079】
また、効率の良い研磨を行うため、1行程で粗削りと仕上げの2種類の研磨が必要とされることがある。従来はこれらの研磨面をそれぞれ別の場所に用意するため、多種類の研磨面の必要性は、ただちに装置設置面積の増大につながった。しかしながら、本発明の実施の形態によれば、研磨面213に粗削り用と仕上げ用の複数、例えば2種類の研磨面214,215を用意するので、装置設置面積を増大させることなく、効率のよい研磨を行うことのできる研磨装置を提供することが可能となる。
【0080】
このように、1つの研磨テーブル212に固定砥粒とクロスを選択的に具備することにより、研磨対象物の被研磨面形状や性質に合った研磨条件で研磨を行うことができ、研磨精度を向上させることができる。また、1つの研磨テーブル上に2つ以上の同質、または異質の研磨面を具備することで、単位設置面積当たりの処理能力と研磨方法構築の自由度を高めることができる。
【0081】
次に、本発明における研磨面214,215の目立てや異物の除去、および再生を行うドレッシング処理を説明する。ドレッシング面222a,222bを、x軸方向に往復直線運動をしている研磨面214,215にそれぞれ押し付ける。ドレッシング面222a,222bは、ダイヤモンド電着面からなっている。このドレッシング面は、図7又は図8に示すものと同様の構成である。
【0082】
ドレッサ221a,221bは研磨面214,215の運動方向(x軸方向)に対して直交する方向(y軸方向)(本発明の第2の方向)に往復直線運動を行う。このように、往復直線運動をする研磨面214,215に対して直角方向に運動するドレッサを具備することで、研磨面214,215全体に対して均一なドレッシングを行うことができる。
ドレッシングを行う際には、ドレッシング用の液体がドレッサ221a,221bの近傍にあるノズル223a,223bから吐出され、浮遊した異物を研磨面214,215外に排出させる。
【0083】
このようにドレッサ221a,221bをトップリング217の両側に備えることにより、ドレッシングのためのx方向の往復直線運動の距離を短くすることができ、装置の小型化を図ることができる。また長方形のドレッサ221a,221bはドレッシング面222a,222bの長手方向の長さを研磨テーブル212の幅よりも大きくするのが好ましく、このように構成すると、ドレッシングの均一性を向上することができる。
【0084】
トップリング217側に異物等が留まると、研磨性能に悪影響を及ぼすので、例えば後半のドレッシング動作では、研磨テーブル212の端がドレッサ221a,221bから離れる動作のときはドレッサ221a,221bを研磨面214,215から離間させ、近づく動作のときはドレッサ221a,221bを研磨面214,215に当てて異物等を研磨テーブル212から多機能溝216とは反対側に掃き出す動作をしてもよい。その場合には、研磨テーブル212がドレッサ221a,221bを研磨テーブル212から外れる位置まで移動することで、完全に異物等を掃き出すことができる。また、多機能溝216の排出機能を用いてドレッサ221a,221bが寄せ集める異物等を排出させてもよい。
【0085】
ドレッシングを行わない場合は、ドレッサ221a,221bはその昇降機構を用いて研磨面214,215より離間した位置で待機しており、この位置でもドレッシング面222a,222bに液体をリンスできるようにノズル223a,223bの吐出位置は決められている。
【0086】
以上の説明では、長尺状(棒状)のドレッサ221a,221bは、その長手方向をy軸方向に向けて取り付けられており、また第2の方向としてのドレッサ221a,221bの往復直線運動の方向をy軸方向としたが、これに限らず、x軸方向に交差する方向であればよい。但し、第2の方向は多機能溝216と同じ方向とするのが好ましい。同様に、第3の方向としてのトップリング217の往復直線運動の方向をy軸方向としたが、これに限らず、x軸方向に交差する方向であればよい。
【0087】
図16は本発明のドレッシング装置および該ドレッシング装置を備えたポリッシング装置の更に他の実施形態を示す図であり、図16(a)は平面図、図16(b)は側面図である。本実施形態においては、研磨テーブル300は、自身の軸心Oの回わりに回転する自転型のターンテーブルから構成されている。研磨テーブル300の上面には砥石(固定砥粒)又は研磨布からなる研磨面300aが設けられている。ドレッサ310はエアシリンダ(図示せず)に接続され、昇降可能になっている。ドレッシング中に、研磨テーブル300が自転するため、ドレッサ310は水平方向に移動する必要はなく、図16(a)に示す状態で静止している。したがって、ドレッサ310は待機位置が研磨テーブル300の上方でよい場合には水平移動の機構は不要となる。ドレッサ310のドレッシング面310aは、図7又は図8に示す構造と同様になっている。本実施形態においても、図7および図8に示す実施形態と同様の関連して説明した作用効果が得られる。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明は以下に列挙する効果を奏する。
(1)ドレッシング時におけるドレッシング面と研磨面との間の摩擦力を低減することができる。このため、ドレッサが往復移動する際のドレッサの振動の発生を抑えることができる。また、ドレッシング面と研磨面との接触部と非接触部との境界部を滑らかな形状にしたため、ドレッサのスムーズ(円滑)な走行が確保できる。
(2)ドレッシング面の長辺は、研磨テーブルの研磨面の運動範囲より長く、ドレッサは水平移動機構により研磨面に沿って移動可能であるため、ドレッシング面を研磨面に接触させつつドレッシング面を移動させてドレッシングを行なうことで、研磨面の全範囲をドレッシングすることができる。従って、研磨面に局部的に凹凸があっても、研磨面の全面を確実に平坦化することができ、かつ研磨面を効率的に且つ均一に再生することができる。
【0089】
(3)省スペースの長所を持つスクロール運動を行う研磨テーブルを、少ない設置面積のドレッサで確実にドレッシングして該研磨テーブルの単位設置面積当たりの処理能力を向上させることができる。
(4)ドレッシング中にドレッサと研磨テーブルを相対移動させることにより、ドレッシング面と研磨面との接触面積が変化する場合に、研磨テーブルに加えるドレッサの押付け力(ドレッシング面の全面の押付け力)を前記接触面積に応じて変化させることで、ドレッシング面が研磨面を押圧する押圧力(研磨面に加わる単位面積当たりの圧力)を研磨面の全面に亘って等しくすることができる。これにより、研磨テーブル上の研磨面の削れ量が全面に亘って均一になる。
(5)ドレッサが移動する全領域に亘って、ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変わらないので、ドレッサの位置に拘らず、ドレッサの研磨面への押付け力を一定にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリッシング装置の全体構成を示す平面図である。
【図2】図1に示すポリッシング装置の立面図である。
【図3】研磨テーブルとドレッシング装置とを示す斜視図である。
【図4】研磨テーブルの詳細構造を示す縦断面図である。
【図5】図5(a)は図4のP−P線断面図、図5(b)は図5(a)のX−X線断面図である。
【図6】ドレッシング装置の詳細構造を示す平面図である。
【図7】長尺状(棒状)のドレッサの断面形状を示す図である。
【図8】長尺状(棒状)のドレッサの断面形状を示す図である。
【図9】ドレッシング装置におけるドレッサを昇降および水平移動させる機構を示す図である。
【図10】ドレッシング装置におけるドレッサを昇降および水平移動させる機構を示す図である。
【図11】ドレッシング装置におけるドレッサの押付け力を制御する方法を説明する概略図である。
【図12】図11に示すドレッサの押付け力を制御する方式を用い、ドレッシング面の研磨面への押圧力を制御する方法を示す図であり、図12(a)は研磨テーブルとドレッサとの関係を示す模式図、図12(b)はテーブルの中心からの距離とドレッサの押付け力及び押圧力との関係を示すグラフである。
【図13】研磨テーブルの他の実施形態を示す平面図である。
【図14】リニアポリッシング装置の基本構成を示す図であり、図14(a)は平面図、図14(b)は正面図である。
【図15】図14に示すリニアポリッシング装置の斜視図である。
【図16】本発明のドレッシング装置および該ドレッシング装置を備えたポリッシング装置の更に他の実施形態を示す図であり、図16(a)は平面図、図16(b)は側面図である。
【図17】従来のポリッシング装置を示す図である。
【図18】従来のポリッシング装置における研磨面の状態を示す図である。
【符号の説明】
1 ウエハカセット
2 ロードアンロードステージ
3 走行機構
4,20,21 搬送ロボット
5,6,22,23 洗浄機
7,8,9,10 載置台
11 シャッター
14,15,16,24,47 隔壁
27 ロータリトランスポータ
28,28’ 反転機
29,29’ リフタ
30,30’ プッシャー
31 トップリングヘッド
32,217 トップリング
34,35,212,300 研磨テーブル
35a,213,300a 研磨面
38 ドレッサ
40 砥液ノズル
46 ハウジング
48 ウエハステーション
50 ドレッシング装置
51,221,221a,221b,310 ドレッサ
51a,222a,222b,310a ドレッシング面
51a−1 平坦面
51a−2,51a−3 テーパ面
52 ドレッサアーム
53 ドレッサ駆動機構部
54 ドレッサ洗浄槽
55 ベース
56 直動ガイド
58 昇降シャフト
60,92,95 揺動軸
62 昇降シリンダ
64 昇降ベース
68 駆動プーリ
70 ドレッサ支持シャフト
71 軸受
72 従動プーリ
74 ベルト
76 揺動シリンダ
78 リンクアーム
80 ボールジョイント
82 チューブ
84 シリンダセンサ
91 トップリング駆動軸
93 ドレッサ駆動軸
94 ドレッサヘッド
150 モータ
151 上部フランジ
152 シャフト
153,162,163 ベアリング
154 セットリング
156 空間
157,168 貫通孔
158 支持部
159 テーブル
160,161 凹所
164,165 軸体
166 支持部材
167 バランサ
169 フリンガー
170 樋
191 継ぎ手
211 ガイドレール
214 粗削り用研磨面
215 仕上げ用研磨面
216 多機能溝
218 パッド押し付け機構
219 アーム
223a,223b ノズル
224a,224b ドレッサポッド
Claims (9)
- 被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、
前記研磨面をドレッシングする長尺の矩形状に形成されたドレッサと、
前記ドレッサを揺動させる揺動シリンダと、
前記揺動シリンダにより揺動する前記ドレッサがその向きを変えることがなく平行運動を行うリンク機構とを有し、
前記ドレッサのドレッシング面の長辺は、前記研磨テーブルの少なくとも研磨に使用する領域の運動範囲より長く、該ドレッサのドレッシング面を前記研磨面に接触する平坦面と、該平坦面から研磨面とは離間する方向に傾斜したテーパ面又は該平坦面から研磨面とは離間する方向に延びる曲面に形成したことを特徴とするドレッシング装置。 - 被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、
前記研磨面をドレッシングする長尺の矩形状に形成されたドレッサと、
前記ドレッサを揺動させる揺動シリンダと、
前記揺動シリンダにより揺動する前記ドレッサがその向きを変えることがなく平行運動を行うリンク機構とを有し、
前記ドレッサのドレッシング面の長辺は、前記研磨テーブルの少なくとも研磨に使用する領域の運動範囲より長く、該ドレッサのドレッシング面を円弧状に形成したことを特徴とするドレッシング装置。 - 前記ドレッサのドレッシング面を形成する部材は、ダイヤモンド粒子又はセラミックスからなることを特徴とする請求項1又は2記載のドレッシング装置。
- 被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、
前記研磨面をドレッシングするドレッサを有し、ドレッシング中に前記ドレッサと研磨テーブルを相対移動させることにより、前記ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変化するときに、前記ドレッサを研磨面に押付ける力を前記接触面積に応じて変化させるようにしたことを特徴とするドレッシング装置。 - 被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、
前記研磨面をドレッシングする非回転のドレッサを有し、該ドレッサのドレッシング面を前記研磨面に接触する平坦面と、該平坦面から研磨面とは離間する方向に傾斜したテーパ面又は該平坦面から研磨面とは離間する方向に延びる曲面に形成し、
ドレッシング中に前記ドレッサと研磨テーブルを相対移動させることにより、前記ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変化するときに、前記ドレッサを研磨面に押付ける力を前記接触面積に応じて変化させるようにしたことを特徴とするドレッシング装置。 - 被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、
前記研磨面をドレッシングする非回転のドレッサを有し、該ドレッサのドレッシング面を円弧状に形成し、
ドレッシング中に前記ドレッサと研磨テーブルを相対移動させることにより、前記ドレッサのドレッシング面と研磨面との接触面積が変化するときに、前記ドレッサを研磨面に押付ける力を前記接触面積に応じて変化させるようにしたことを特徴とするドレッシング装置。 - 前記ドレッサのドレッシング面を洗浄するドレッサ洗浄槽を更に有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載のドレッシング装置。
- 研磨面を有する研磨テーブルと、
被研磨物を保持する保持部材と、
該保持部材に保持された被研磨物を前記研磨面に押圧する押圧手段と、
請求項1乃至7のいずれかに記載のドレッシング装置とを有することを特徴とするポリッシング装置。 - 被研磨物に摺動して該被研磨物を研磨する研磨テーブルの研磨面をドレッシングするドレッシング装置において、
前記研磨面をドレッシングする長尺の矩形状に形成されたドレッサと、
前記ドレッサを揺動させる揺動シリンダと、
前記揺動シリンダにより揺動する前記ドレッサがその向きを変えることがなく平行運動を行うリンク機構とを有し、
前記ドレッサのドレッシング面の長辺は、前記研磨テーブルの少なくとも研磨に使用する領域の運動範囲より長く形成したことを特徴とするドレッシング装置。
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