JP2008295623A - 炊飯器 - Google Patents

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Abstract

【課題】甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを少ない消費電力量で炊飯することができる炊飯器を提供することを目的とする。
【解決手段】米と水を入れる鍋2と、鍋2の蓋3と、鍋2を加熱する加熱手段4と、鍋2の温度を測定する鍋温度検知手段5と、炊飯時間の異なる複数の炊飯シーケンスを記憶した炊飯シーケンス記憶手段6と、加熱手段4を制御して一連の炊飯シーケンスを実行する制御手段7とを備え、炊飯シーケンス記憶手段6は初期設定値において、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスに設定している。これによって、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスの設定で、浸水工程で米の中に含まれる酵素の至適活性温度帯に長時間保つことができ、使用者に設定の手間をかけずに、米の酵素の活性化により甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを、現状より少ない消費電力量で炊飯することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを少ない消費電力量で炊飯することができる炊飯器に関するものである。
ごはんをおいしく炊くには「はじめチョロチョロなかパッパ〜赤子泣いても蓋取るな」と、言い伝えにあるように、強火で一気に沸騰させ、吹き零れるほどの火力で炊くとよいとされている。
現在の家庭用マイコン制御式炊飯器においては、白米をおいしいごはんに炊き上げるための火加減を標準の炊飯シーケンスとしてマイコンに内蔵している。一般的には、「はじめチョロチョロ〜」の言い伝えをなぞり、米に水を吸水させる浸水工程と、一気に鍋内の温度を上げて沸騰させる炊き上げ工程と、沸騰を維持させてお米のでんぷんを糊化させてごはんにする沸騰維持工程と、炊き上がったごはんを蒸らして鍋内を均一に仕上げるむらし工程からなり、米を洗って水加減をしてスイッチを押せば、およそ30〜60分で自動的にごはんが炊き上がるようになっている。また、炊き上げの火力は強いほどごはんの食味は良好で、炊き上げ工程において、より強い火力を入力して炊飯した方がおいしいとされている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、現代においては、ごはんのおいしさが求められている一方、地球環境への配慮も求められている。なるべく使用時の消費電力量を少なくし、COの排出量を減らすことが今後の課題となっている。炊飯時の消費電力量を減らすことを目的に、省エネ炊飯モードを設け、各工程の加熱を通常よりも弱い電力で長時間かけて行うようにしたものもある(例えば、特許文献2参照)。
特開平8−164066号公報 特許第3299919号公報
しかしながら、前記従来の省エネ炊飯モードのものでは、当然のことながら、炊飯時の加熱電力を下げるため、炊飯時間は長くなり、かつごはんの食味は低下するものである。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを少ない消費電力量で炊飯することができる炊飯器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の炊飯器は、本体と、前記本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を覆う開閉自在な蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を測定する鍋温度検知手段と、炊飯時間の異なる複数の炊飯シーケンスを記憶した炊飯シーケンス記憶手段と、前記加熱手段を制御して一連の炊飯シーケンスを実行する制御手段とを備え、前記炊飯シーケンス記憶手段は初期設定値において、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスに設定しているものである。
これによって、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスの設定で、浸水工程で米の中に含まれる酵素の至適活性温度帯に長時間保つことができ、使用者に設定の手間をかけずに、米の酵素の活性化により甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを、現状より少ない消費電力量で炊飯することができる。
本発明の炊飯器は、甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを少ない消費電力量で炊飯することができる。
第1の発明は、本体と、前記本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を覆う開閉自在な蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を測定する鍋温度検知手段と、炊飯時間の異なる複数の炊飯シーケンスを記憶した炊飯シーケンス記憶手段と、前記加熱手段を制御して一連の炊飯シーケンスを実行する制御手段とを備え、前記炊飯シーケンス記憶手段は初期設定値において、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスに設定している炊飯器としたものである。これによって、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスの設定で、浸水工程で米の中に含まれる酵素の至適活性温度帯に長時間保つことができ、使用者に設定の手間をかけずに、米の酵素の活性化により甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを、現状より少ない消費電力量で炊飯することができる。
第2の発明は、特に、第1の発明において、初期設定値である最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスにおける浸水工程の時間を、炊飯シーケンス記憶手段に記憶されたその他の炊飯シーケンスにおける浸水工程の時間よりも長くしたことにより、低温長時間浸水で米自体の持つ甘味、旨みを引き出した、より良食味のごはんを炊き上げる炊飯器を提供することができる。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、初期設定値である最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスにおける浸水工程において、一定時間一定温度で加熱の後、それより高い温度で一定時間加熱するようにしたことにより、米に含まれる複数の酵素をそれぞれの至適条件で活性化させ、米自体の持つ甘味、旨みを最大限に引き出したごはんを炊き上げる炊飯器を提供することができる。
第4の発明は、特に、第1〜第3のいずれか1つの発明において、米と水を入れた鍋を本体に収納してから炊飯を開始するまでの時間を予備浸漬時間として測定する予備浸漬時間測定手段と、室温検知手段とを備え、前記予備浸漬時間測定手段により測定された予備浸漬時間と、前記室温検知手段によって測定された室温と、鍋温度検知手段によって測定された水温により、浸水工程の時間と温度を調整することにより、浸水工程で米の澱粉分解酵素を活性化させて米自体の持つ甘味、旨みを引き出すという効果を落とすことなく、炊飯時間を短縮して炊き上げる炊飯器を提供することができる。
第5の発明は、特に、第1〜第4のいずれか1つの発明において、炊飯シーケンス記憶手段から自由に選択できる炊飯シーケンス選択手段を備え、前記炊飯シーケンス選択手段により選択された炊飯シーケンスを次回炊飯時に記憶していることにより、炊飯時間、おいしさ、省エネ性などの使用者のこだわりを憶え、使い勝手に配慮した炊飯器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における炊飯器として、電気式IH加熱炊飯器を例示している。
図に示すように、本実施の形態における炊飯器は、本体1と、その内部には着脱自由に収納され米と水を入れる鍋2と、鍋2の上部開口部を覆う開閉自在な蓋3と、鍋2の底側面部に対向するように配置され鍋2を加熱する加熱コイルよりなる加熱手段4とを備えている。また、鍋2の底面中央に接して鍋2の温度を測定する鍋温度検知手段5と、炊飯時間の異なる複数の炊飯シーケンスを記憶した炊飯シーケンス記憶手段6と、加熱手段4を制御して一連の炊飯シーケンスを実行する制御手段7とを備えている。
炊飯シーケンスは、よく知られている浸水工程、炊き上げ工程、沸騰維持工程、むらし工程からなるもので、制御手段7が鍋温度検知手段5の検知温度に基づき、加熱手段4の加熱量を制御して鍋2を加熱し鍋2内の米と水を炊飯するものである。
また、炊飯シーケンス記憶手段6は初期設定値において、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスに設定されている。
このように構成された炊飯器の動作、作用について図2を基に説明する。
炊飯工程は、図2(a)に示すように、主として、浸水工程A、炊き上げ工程B、沸騰維持工程C、むらし工程Dからなる。
浸水工程Aでは、計時手段(図示せず)の計時時間が第一の所定時間t1(通常20分前後)になるまで、鍋温度検知手段5の検知温度Taが第一の所定温度T1(通常55℃前後)になるように制御手段7が加熱手段4を制御し、加熱手段4で鍋2を加熱するものである。浸水工程Aは、糊化温度よりも低温の水に米を浸し、予め米に吸水させておくことで、以降の工程において、米の中心部まで十分に糊化させるための工程であり、通常の20分前後、55℃前後は、米粒の物性を損なわない範囲で最も早く米の中心部まで吸水させる値である。
次に、浸水工程A終了後、炊き上げ工程Bに移行する。炊き上げ工程Bでは、図2(a)に示すように、鍋温度検知手段5の検知温度Taが第二の所定温度T2(水の沸点(通常100℃近傍))になるまで、加熱手段4が鍋2を加熱するものである。
なお、本工程では、鍋温度検知手段5の検知温度により加熱手段4を制御したが、別途、鍋2の開口部を覆う蓋3の温度を検知する蓋温度検知手段(図示せず)を設け、蓋温度検知手段の検知温度が所定温度に達するまで、加熱手段4が鍋2を加熱することもできる。
引き続き、炊き上げ工程B終了後、沸騰維持工程Cに移行する。沸騰維持工程Cでは、鍋2に水が有る間は、鍋温度検知手段5の検知温度Taが、図2(a)に示すように、第二の所定温度T2(水の沸点(通常100℃近傍))で沸騰状態を維持するように制御手段7が加熱手段4を制御し、加熱手段4が鍋2を加熱する。そして、沸騰維持工程Cが経過していくと、鍋2内の水が蒸発し、鍋2内に水がなくなると、鍋2の温度が上昇する。鍋温度検知手段5の検知温度Taが、第三の所定温度T3(水の沸点以上)に到達すると、鍋2内に水がなくなったと判断し工程の終了とする。この工程は、米澱粉を糊化させる工程であり、炊飯後の飯の糊化度は100%近くに達するが、この工程終了時には糊化度は50〜60%程度となる。
次に、むらし工程Dに進む。むらし工程Dでは、図2(a)に示すように、計時手段の計時時間が第二の所定時間t2(通常15分前後)になるまで、鍋温度検知手段5の検知温度Taが第二の所定温度T2(通常100℃近傍)で維持するように制御手段7が加熱手段4を制御し、加熱手段4が鍋2を加熱する。むらし工程Dは沸騰維持工程Cに引き続き、米澱粉の糊化させる工程であり、むらし工程Dの開始時には糊化度は50〜60%程度であったものが、むらし工程D終了時、すなわち、炊飯終了時には、糊化度は100%近くに達するのである。以上の4工程を経て、約45分で炊飯が終了する。
このような炊飯工程を実行すると、鍋温度検知手段5の検知温度Taが図2(a)に示すこととなり、鍋2内の温度Tb、すなわち、米の温度は図2(b)に示すように温度推移する。
ここで、酵素に関するデータ、すなわち各澱粉分解酵素の作用と最も有効に働く温度帯を(表1)に示す。
(表1)により、40℃では酵素aと酵素bが最も有効に作用し、オリゴ糖やグルコースが生成される。オリゴ糖とは、単糖グルコースが2から10結合した糖の総称で、ご飯に含まれる代表的なものにマルトースがあげられる。味の特徴は、グルコースと比較すると甘味は少ないものの、旨味やこく味が感じられる。また、60℃では、酵素cが最も有効に作用し、オリゴ糖からグルコースが生成される。
一般的な炊飯シーケンスでは、使用者の使い勝手の観点から炊飯時間を短くするために、浸水工程Aは米粒の物性を損なわない範囲で最も早く米の中心部まで吸水させる値に設定されている。例えば、55℃で約20分間の浸水工程Aでは、酵素aと酵素bの活性が弱いために、酵素cの働きにより生成されたグルコースによる甘味は強いが、酵素aの働きによるオリゴ糖のほのかな甘味や旨み、こく味は弱いという特徴を持つごはんが炊き上がっていた。
そこで、本実施の形態では、図3に示すような炊飯工程としている。
まず使用者が鍋2内に米と水を入れた後に炊飯を開始するが、炊飯シーケンス記憶手段6は、初期設定状態において、図3に示すような炊飯時間の最も長い加熱パターンで制御手段7を制御し、炊飯を行う。ここで、炊飯時間の最も長い加熱パターンである酵素活性コースは炊飯時間を約60分とし、他には従来から知られているように白米コース48分、すしめしコース46分、少量炊飯コース45分、早炊きコース30分などの加熱パターンを持つ。炊飯における浸水工程Aでは、米の中に含まれる酵素aと酵素bの至適活性温度帯である40℃で30分間保ち、これによりオリゴ糖やグルコースが生成されるために、米自体の持つ甘味、旨みを引き出し、かつ浸水温度が低いために粒の崩れを防ぐことができる。さらに、低温長時間浸水で低い電力で高い吸水効果が得られるために、より少ない消費電力量で吸水効果を得ることができる。制御手段7は、浸水工程Aに引き続き、一般的な炊飯工程と同様に、炊き上げ工程B、沸騰維持工程C、むらし工程Dを経て加熱手段4を制御し、炊飯開始から約60分で鍋2内の被調理物を炊き上げるものである。
以上のように、本実施の形態では、炊飯シーケンス記憶手段6は初期設定値において、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスに設定しているので、炊飯における浸水工程Aを低温長時間で行うことができ、これにより米自体の持つ甘味、旨みを引き出し、粒の崩れのない、より良食味のごはんを得るとともに、現状より少ない消費電力量でごはんを炊き上げる炊飯器を提供することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2における炊飯器について説明する。炊飯器の本体の構成は実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
本実施の形態においては、図1における炊飯シーケンス記憶手段6に記憶された初期設定値である最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスにおける浸水工程の時間を、炊飯シーケンス記憶手段6に記憶されたその他の炊飯シーケンスにおける浸水工程の時間よりも長くしたものである。
これにより、浸水工程Aで酵素を長時間活性化させることで米自体の持つ甘味、旨みを最大限に引き出した、最も良食味に炊飯できる炊飯シーケンスを初期設定値にして、使用者の設定の手間なくおいしいごはんを炊き上げる炊飯器を提供することができる。
(実施の形態3)
図4は、本発明の実施の形態3における炊飯器の炊飯工程を示している。炊飯器の本体の構成は実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
図に示すように、実施の形態1と同様に、使用者が炊飯を開始すると、炊飯工程のうち米に水を吸水させる浸水工程Aにおいて、米の中に含まれる酵素aと酵素bの至適活性温度帯である40℃で20分間保ち、これによりオリゴ糖やグルコースが生成されるために、米自体の持つ甘味、旨みを引き出し、かつ浸水温度が低いために粒の崩れを防ぐことができる。その後これより温度が高く、米の中に含まれる酵素cの至適活性温度帯であり、かつ糊化温度帯付近の60℃で10分間の短時間高温浸水工程を行うことにより、予め低温浸水工程で吸水させているので糊化による溶出が多量に生じる前に吸水が終了し、高温で最も有効に働く酵素も短時間で加水分解を行うことができる。したがって、グルコースの生成が促進され粒の崩れを抑えてごはんの甘味をさらに増加させることができる。
制御手段7は、浸水工程Aに引き続き、炊き上げ工程B、沸騰維持工程C、むらし工程Dを経て加熱手段4を制御し、鍋2内の被調理物を炊き上げるものである。
(表2)に、本実施の形態における炊飯コースと炊上がりごはんの糖量に関するデータを示す。
(表2)に示すように、本実施の形態においては、従来例のシーケンスに比べ、甘味を示すグルコースの量が約2倍、旨みを示すオリゴ糖の総量が約4倍に増加しており、味が引き出されていることが立証されている。
以上のように、本実施の形態では、一定時間一定温度で加熱の後、それより高い温度で一定時間加熱するシーケンスに設定することにより、米に含まれる複数の酵素をそれぞれの至適条件で活性化させ、米自体の持つ甘味、旨みを最大限に引き出したごはんを炊き上げる炊飯器を提供することができる。
(実施の形態4)
図5は、本発明の実施の形態4における炊飯器の炊飯工程を示している。炊飯器の本体の構成は実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
図1に示すように、本実施の形態では、米と水を入れた鍋2を本体1に収納してから炊飯を開始するまでの時間を予備浸漬時間として測定する予備浸漬時間測定手段8と、室温検知手段9とを備え、予備浸漬時間測定手段8により測定された予備浸漬時間と、室温検知手段9によって測定された室温と、鍋温度検知手段5によって測定された温度(水温)により、浸水工程Aの時間と温度を調整するようにしたものである。
一般的に炊飯を行う場合、使用者が炊飯を開始する前に米を水に浸してある場合がある。浸水時間が長くなると米への吸水が進み、組織は軟化する。米が飽和状態まで吸水している場合、糊化においては浸水工程Aを省略することができるが、炊き上げ工程Bでは酵素が働かないために、ごはんの甘味や旨みは弱くなる。
図5に示すように、本実施の形態では、予備浸水が20分である場合には、浸漬工程Aのうち、40℃の低温浸漬工程を15分、60℃の高温浸漬工程を10分とし、炊飯時間を約55分する。また、予備浸水が60分である場合には、浸漬工程のうち、40℃の低温浸漬工程を10分、60℃の高温浸漬工程を5分とし、炊飯時間を約45分する。また、予備浸水が120分である場合には、浸漬工程のうち、40℃の低温浸漬工程を5分、60℃の高温浸漬工程を5分とし、炊飯時間を約40分とする。
以上のように、本実施の形態では、使用者が炊飯を開始する前に米を水に浸してある場合においても、浸水工程Aで米の酵素を活性化させて米自体の持つ甘味、旨みを引き出すという効果を落とすことなく、炊飯時間を短縮して炊き上げる炊飯器を提供することができる。
(実施の形態5)
次に、本発明の実施の形態5における炊飯器について説明する。炊飯器の本体の構成は実施の形態1と同じであるため、説明を省略する。
図1に示すように、本実施の形態では、炊飯シーケンス記憶手段6から自由に炊飯シーケンスを選択できる炊飯シーケンス選択手段10を備え、この炊飯シーケンス選択手段10により選択された炊飯シーケンスを次回炊飯時に記憶しているものである。
以上のように、本実施の形態では、炊飯シーケンス記憶手段6は、記憶した炊飯シーケンスで制御手段7を制御し、ごはんを炊き上げるものである。したがって、炊飯時間、おいしさ、省エネ性などの使用者のこだわりを憶え、使い勝手に配慮した炊飯器を提供することができる。
なお、上記した各実施の形態1〜5の炊飯器は、マイコンにより制御されるものを示したが、その他の方式の炊飯器においても実施可能であることは言うまでもない。また、各実施の形態における炊飯時間、浸水工程および各炊飯工程における検知温度、工程時間、また予備浸漬時間とそれに応じた低温浸漬工程および高温浸漬工程の温度と時間は一般的に好まれる食味のごはんを炊き上げる場合の一例であり、目的とするごはんの物性や特徴、また状況に応じて数値を変更することができる。
以上のように、本発明にかかる炊飯器は、甘味と旨みの引き出された良食味のごはんを少ない消費電力量で炊飯することができるので、熱源の種類を問わず、一般家庭における炊飯器はもとより業務用にも適用できる。
本発明の実施の形態1〜5における炊飯器の構成を示すブロック図 (a)炊飯器における一般的な炊飯工程を示す図(b)同米の温度を示す図 本発明の実施の形態1における炊飯器の炊飯工程を示す図 本発明の実施の形態3における炊飯器の炊飯工程を示す図 本発明の実施の形態4における炊飯器の炊飯工程を示す図
符号の説明
1 本体
2 鍋
3 蓋
4 加熱手段
5 鍋温度検知手段
6 炊飯シーケンス記憶手段
7 制御手段
8 予備浸漬時間測定手段
9 室温検知手段
10 炊飯シーケンス選択手段

Claims (5)

  1. 本体と、前記本体の内部に収納され米と水を入れる鍋と、前記鍋の上部開口部を覆う開閉自在な蓋と、前記鍋を加熱する加熱手段と、前記鍋の温度を測定する鍋温度検知手段と、炊飯時間の異なる複数の炊飯シーケンスを記憶した炊飯シーケンス記憶手段と、前記加熱手段を制御して一連の炊飯シーケンスを実行する制御手段とを備え、前記炊飯シーケンス記憶手段は初期設定値において、最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスに設定している炊飯器。
  2. 初期設定値である最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスにおける浸水工程の時間を、炊飯シーケンス記憶手段に記憶されたその他の炊飯シーケンスにおける浸水工程の時間よりも長くした請求項1に記載の炊飯器。
  3. 初期設定値である最も炊飯時間が長い炊飯シーケンスにおける浸水工程において、一定時間一定温度で加熱の後、それより高い温度で一定時間加熱するようにした請求項1または2に記載の炊飯器。
  4. 米と水を入れた鍋を本体に収納してから炊飯を開始するまでの時間を予備浸漬時間として測定する予備浸漬時間測定手段と、室温検知手段とを備え、前記予備浸漬時間測定手段により測定された予備浸漬時間と、前記室温検知手段によって測定された室温と、鍋温度検知手段によって測定された水温により、浸水工程の時間と温度を調整する請求項1〜3のいずれか1項に記載の炊飯器。
  5. 炊飯シーケンス記憶手段から自由に選択できる炊飯シーケンス選択手段を備え、前記炊飯シーケンス選択手段により選択された炊飯シーケンスを次回炊飯時に記憶している請求項1〜4のいずれか1項に記載の炊飯器。
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