JP2008260231A - 射出成形用ハードコートフィルム及び該フィルムを利用した射出成形体の製造方法 - Google Patents

射出成形用ハードコートフィルム及び該フィルムを利用した射出成形体の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】射出成形体の表面に十分な耐擦傷性を付与できると共に、樹脂の射出成形の際に該成形と同時に一体化が可能であって生産性に優れ、射出成形の際に延伸性が高くて例えば角のある形状にも十分に対応できる射出成形用ハードコートフィルムを提供する。
【解決手段】この発明のハードコートフィルム1は、ポリカーボネート及びポリエステルを含有してなる基材層2の片面又は両面にハードコート層3が積層されてなり、ハードコート層は、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーと、多官能オリゴマーと、モノマー成分と、光重合開始剤と、を含有した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物からなり、多官能オリゴマー及びモノマー成分からなる化合物群における平均官能基数が2.3〜4.8であり、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー/(多官能オリゴマー+モノマー成分)の質量比が43/57〜72/28の範囲にある。
【選択図】図1

Description

この発明は、延伸性が高くて角のあるような成形形状等にも十分に対応可能な射出成形用ハードコートフィルムに関する。
従来より、ポリカーボネート等の熱可塑性樹脂の射出成形品は、ガラス、金属等の代替材料として幅広く使用されている。しかしながら、熱可塑性樹脂の射出成形品は、一般に、ガラスや金属に比べて表面硬度が低く表面に傷が付きやすいことから、その表面にハードコート層が形成されて使用に供されることが多い。
例えば、特許文献1には、ポリカーボネートを射出成形機で射出成形して得られた射出成形体の表面に、アクリル系塗料を塗布し乾燥させてプライマー層を形成した後、さらにシリコーン系塗料を塗布し乾燥させてハードコート層を形成せしめることによって、表面にハードコート層を有するポリカーボネート射出成形体を得ることが記載されている。
特開2004−167946号公報(段落0027)
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術では、射出成形工程、プライマー層形成工程及びハードコート層形成工程の3工程を要するものであることから、生産性が低いという問題があった。
この発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、射出成形体の表面に十分な耐擦傷性を付与できると共に、樹脂の射出成形の際に該成形と同時に一体化が可能であって生産性に優れ、射出成形の際にフィルムの延伸性が高くて例えば角のあるような形状や複雑な形状にも十分に対応できる、射出成形用ハードコートフィルムを提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
[1]ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物からなる基材層と、
前記基材層の片面または両面に積層一体化されたハードコート層とを備え、
前記ハードコート層は、
ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物である2官能ウレタンアクリレートオリゴマーと、
多官能オリゴマーと、
多官能モノマー及び単官能モノマーからなる群より選ばれる1種又は2種以上のモノマー成分と、
光重合開始剤と、を含有した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物からなり、
前記多官能オリゴマー及びモノマー成分からなる化合物群における平均官能基数が2.3〜4.8であり、
前記紫外線硬化型樹脂組成物における2官能ウレタンアクリレートオリゴマー/(多官能オリゴマー+モノマー成分)の質量比が43/57〜72/28の範囲にあり、
前記基材層におけるポリカーボネート樹脂/ポリエステル樹脂の質量比が38/62〜92/8の範囲であることを特徴とする射出成形用ハードコートフィルム。
[2]前記基材層を構成するポリエステル樹脂は、
テレフタル酸及びテレフタル酸誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上のジカルボン酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを40モル%以上含有してなるグリコール成分と、を重縮合させて得られたポリエステル樹脂からなる前項1に記載の射出成形用ハードコートフィルム。
[3]前項1または2に記載の射出成形用ハードコートフィルムを予備成形することなく射出成形型内に配置せしめ、この状態で型内に樹脂を射出することによって樹脂の成形を行うと同時に該樹脂成形体の表面に前記ハードコートフィルムを一体化することを特徴とする射出成形体の製造方法。
[4]前記型内に射出する樹脂として、ポリカーボネート樹脂またはポリカーボネート樹脂を含むポリマーアロイを用いる前項3に記載の射出成形体の製造方法。
[1]の発明に係る射出成形用ハードコートフィルムでは、基材層はポリエステル樹脂を含有するので耐熱性に優れると共に基材層はポリカーボネート樹脂を含有するので耐衝撃性に優れている。また、ハードコート層は、上記特定の2官能ウレタンアクリレートオリゴマーと、多官能オリゴマーと、モノマー成分と、を含有した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物からなり、前記多官能オリゴマー及びモノマー成分からなる化合物群における平均官能基数が2.3〜4.8であり、前記紫外線硬化型樹脂組成物における2官能ウレタンアクリレートオリゴマー/(多官能オリゴマー+モノマー成分)の質量比が43/57〜72/28の範囲にあるから、射出成形体の表面に十分な耐擦傷性を付与できると共に、樹脂の射出成形の際に該成形と同時に一体化が可能であって生産性に優れていて、射出成形の際にフィルムの延伸性が高くて例えば角のあるような形状や複雑な形状にも十分に対応して(伸びて)このハードコートフィルムが樹脂成形体の表面に良好状態に一体化される。また、このハードコート層は、印刷してもにじむことがなく印刷適性にも優れている。
また、基材層におけるポリカーボネート樹脂/ポリエステル樹脂の質量比が38/62〜92/8の範囲であるから、十分な耐熱性及び耐衝撃性を確保できると共に、射出成形の際にこのハードコートフィルムが例えば角のあるような成形形状や複雑な成形形状にも十分に対応して延伸する(伸びる)ことができて射出成形体の表面にハードコートフィルムをより一層良好状態に一体化することができる。
[2]の発明では、基材層を構成するポリエステル樹脂は、テレフタル酸及びテレフタル酸誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上のジカルボン酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを40モル%以上含有してなるグリコール成分と、を重縮合させて得られたポリエステル樹脂からなるので、十分な透明性を確保できる利点がある。
[3]の発明(射出成形体の製造方法)によれば、例えば角のあるような成形形状や複雑な成形形状であっても、十分な耐擦傷性を備えたハードコートフィルムを樹脂の射出成形と同時に良好状態に一体化せしめることができるから、耐擦傷性に優れた射出成形体を生産効率良く製造することができる。
[4]の発明では、型内に射出する樹脂として、ポリカーボネート樹脂またはポリカーボネート樹脂を含むポリマーアロイを用いるから、樹脂成形体とハードコートフィルムとの接着力(溶融による接着強度)をより高めた射出成形体を製造できる。
図1に、この発明の射出成形用ハードコートフィルム(1)の一実施形態を示す。このハードコートフィルム(1)は、ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物からなる基材層(2)の片面にハードコート層(3)が積層一体化されたものからなる。
本発明において、前記ハードコート層(3)は、下記(A)(B)(C)(D)の4種の必須成分を含有した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物からなる。
(A)ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物である2官能ウレタンアクリレートオリゴマー
(B)多官能オリゴマー
(C)多官能モノマー及び単官能モノマーからなる群より選ばれる1種又は2種以上のモノマー成分
(D)光重合開始剤。
前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(成分A)の原料であるポリエーテルポリオールとしては、特に限定されるものではないが、例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダム共重合体等が挙げられる。中でも、数平均分子量(Mn)が400以上であるものが好適に用いられる。
前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(成分A)の原料である芳香族ジイソシアネートは、主に耐擦傷性を発現させる役割を果たすものである。なお、直鎖脂肪族ジイソシアネートでは、耐擦傷性の発現が不十分であり、使用できない。前記芳香族ジイソシアネートとしては、特に限定されるものではないが、例えばトリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、メチレンジフェニルジイソシアネート等が挙げられる。
前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(成分A)の原料である、水酸基を有するアクリレートモノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート等が挙げられる。
前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(成分A)の数平均分子量は700〜5000であるのが好ましい。
前記多官能オリゴマー(成分B)としては、特に限定されるものではないが、例えばウレタンアクリレートオリゴマー、エポキシアクリレートオリゴマー、ポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。但し、この成分Bには、前記成分A(ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物である2官能ウレタンアクリレートオリゴマー)は含まないものとする。
前記成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーとしては、特に限定されるものではないが、例えばポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物等が挙げられる。前記ポリオールとしては、特に限定されるものではないが、例えばポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール等が挙げられる。
前記成分Bとしてのエポキシアクリレートオリゴマーとしては、特に限定されるものではないが、例えばビスフェノール型エポキシ樹脂のオキシラン環とアクリル酸とのエステル化反応により得られたオリゴマー、ノボラックエポキシ樹脂のオキシラン環とアクリル酸とのエステル化反応により得られたオリゴマー等が挙げられる。
前記成分Bとしてのポリエステルアクリレートオリゴマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる両末端に水酸基を有するポリエステルオリゴマーの該水酸基をアクリル酸でエステル化することにより得られたポリエステルアクリレートオリゴマー、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基をアクリル酸でエステル化することにより得られたポリエステルアクリレートオリゴマー等が挙げられる。
中でも、成分Bとしては、ウレタンアクリレートオリゴマーを用いるのが好ましく、この場合にはハードコート層(3)として十分な硬度を確保できると共に十分な耐擦傷性を確保できる。更に、成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーとしては、6官能以上のものを用いるのが特に好ましく、この場合にはハードコート層(3)として十分な耐擦傷性を確保しつつ、架橋した際に発生しやすい硬化収縮を5官能以下のウレタンアクリレートオリゴマーよりも低減することいができる。
成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーの原料の一例であるポリエステルポリオールの製法としては、特に限定されるものではなく、例えばジオールとジカルボン酸又はジカルボン酸クロライドを重縮合させる方法、ジオール又はジカルボン酸をエステル化した後エステル交換反応させる方法等の公知の製法を採用できる。前記ジカルボン酸としては、特に限定されるものではないが、例えばアジピン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等が挙げられる。また、前記ジオールとしては、特に限定されるものではないが、例えばエチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコール等が挙げられる。
成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーの原料の一例であるポリエーテルポリオールとしては、特に限定されるものではなく、例えばポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダム共重合体等が挙げられる。中でも、数平均分子量(Mn)が600未満であるものが好適に用いられる。数平均分子量(Mn)が600以上のものでは耐擦傷性が低下するので好ましくない。
成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーの原料の一例であるポリカーボネートジオールとしては、特に限定されるものではなく、例えば1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,4−シクロヘキサンジオール、ポリオキシエチレングリコール等が挙げられ、これらの2種以上を併用しても良い。
成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーの原料の一例であるジイソシアネートとしては、特に限定されるものではなく、例えばヘキサヘチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
成分Bとしてのウレタンアクリレートオリゴマーの原料の一例である、水酸基を有するアクリレートモノマーとしては、特に限定されるものではなく、例えばトリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート等が挙げられる。
前記多官能オリゴマー(成分B)の数平均分子量は600〜5000であるのが好ましい。
前記成分Cとしての単官能モノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、アクリロイルモルフォリン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、イソボロニルアクリレート等が挙げられる。
前記成分Cとしての多官能モノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えばジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート等が挙げられる。中でも、前記多官能モノマーとしては環状構造を有する2官能アクリレートモノマーが好適であり、これを用いた場合には十分な耐擦傷性を維持しつつ、ハードコート層(3)の基材層(2)に対する密着性を十分に向上させることができる。前記環状構造を有する2官能アクリレートモノマーとしては、特に限定されるものではないが、例えばエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が挙げられる。
なお、成分Cとしては、単官能モノマーを単独で用いても良いし、多官能モノマーを単独で用いても良いし、或いは多官能モノマー及び単官能モノマーを併用しても良い。
前記光重合開始剤(成分D)としては、特に限定されるものではないが、例えばベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン、ベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸等の芳香族ケトン類、ベンジル等のアルファ−ジカルボニル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類、アセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル−プロパン−1−オン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパノン−1等のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−エトキシカルボニル)オキシム等のアルファ−アシルオキシム類、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等のアミン類等が挙げられる。中でも、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン等のアセトフェノン類、ベンゾフェノン等の芳香族ケトン類が特に好適である。
前記多官能オリゴマー(成分B)及びモノマー成分(成分C)からなる化合物群における平均官能基数は2.3〜4.8の範囲である必要がある。平均官能基数が2.3未満では十分な耐擦傷性を確保することができないし、平均官能基数が4.8を超えるとハードコートフィルム(1)の延伸性が低下する。なお、前記「平均官能基数」とは、重量で平均した平均官能基数(重量平均官能基数)を意味するものである。
また、前記紫外線硬化型樹脂組成物における(成分A)/(成分B+成分C)の質量比は43/57〜72/28の範囲に設定される必要がある。即ち、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー/(多官能オリゴマー+モノマー成分)の質量比は43/57〜72/28の範囲に設定される必要がある。2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(成分A)の配合割合が上記下限より小さくなると十分な延伸性が得られないし、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(成分A)の配合割合が上記上限より大きくなると十分な耐擦傷性を確保することができない。中でも、2官能ウレタンアクリレートオリゴマー/(多官能オリゴマー+モノマー成分)の質量比は45/55〜70/30の範囲に設定されるのが好ましい。
なお、前記ハードコート層(3)を構成する紫外線硬化型樹脂組成物には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、帯電防止剤等の各種添加剤などを配合しても良い。
この発明において、前記基材層(2)は、ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物からなる。
前記基材層(2)を構成するポリカーボネート樹脂としては、特に限定されるものではないが、例えば芳香族ジヒドロキシ化合物とカーボネート前駆体とを反応せしめる公知の方法で製造されたポリカーボネート樹脂等が挙げられる。具体的には、例えば芳香族ジヒドロキシ化合物とホスゲンを塩化メチレンの存在下に水酸化ナトリウム水溶液中で反応させる界面重合法(ホスゲン法)により製造されたポリカーボネート樹脂、芳香族ジヒドロキシ化合物と炭酸ジエステル(例えばジフェニルカーボネート)等を反応させるエステル交換法(溶融法)により製造されたポリカーボネート樹脂、前記ホスゲン法又は溶融法で得られた結晶化カーボネートプレポリマーを固相重合させる方法により製造されたポリカーボネート樹脂等が挙げられる。
前記基材層(2)を構成するポリエステル樹脂としては、テレフタル酸及びテレフタル酸誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上のジカルボン酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを40モル%以上含有してなるグリコール成分と、を重縮合させて得られたポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。グリコール成分全体に占める1,4−シクロヘキサンジメタノールの割合が40モル%未満ではフィルム(1)の透明性が得られない。中でも、グリコール成分全体に占める1,4−シクロヘキサンジメタノールの割合は50モル%以上であるのが特に好ましい。なお、1,4−シクロヘキサンジメタノールは、シス型とトランス型の2種の異性体が存在するが、そのいずれでも良い。
前記基材層(2)を構成するポリエステル樹脂の原料となるグリコール成分(1,4−シクロヘキサンジメタノールを除く)としては、特に限定されるものではないが、例えばエチレングリコール、プロピレングリコール等が挙げられる。これらの中でも、物性バランスが良く、且つ広く工業生産されていて安価であることから、エチレングリコールが特に好適に用いられる。なお、勿論、グリコール成分としては、1,4−シクロヘキサンジメタノールを100モル%使用しても良い(1,4−シクロヘキサンジメタノールのみから成る構成であっても良い)。
また、前記基材層(2)を構成するポリエステル樹脂の原料となるジカルボン酸成分としては、特に限定されるものではないが、例えばテレフタル酸ジメチル、テレフタル酸ジエチル等が挙げられる。これらの中でも、テレフタル酸ジメチルが好適に用いられる。
前記基材層(2)におけるポリカーボネート樹脂/ポリエステル樹脂の質量比は38/62〜92/8の範囲に設定される必要がある。ポリカーボネート樹脂の配合割合が上記下限より小さくなると十分な耐熱性が得られないし、ポリカーボネート樹脂の配合割合が上記上限より大きくなると十分な延伸性が得られず射出成形体の表面にハードコートフィルム(1)を良好状態に一体化することができない。中でも、前記基材層(2)におけるポリカーボネート樹脂/ポリエステル樹脂の質量比は40/60〜90/10の範囲に設定されるのが好ましい。
なお、前記基材層(2)を構成する混合樹脂組成物には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、エステル交換防止剤、帯電防止剤等の各種添加剤などを配合しても良い。
この発明のハードコートフィルム(1)の厚さは、特に限定されないものの、射出成形時の作業性の観点から80μm以上であるのが好ましく、射出成形時の良好な延伸性確保の観点から1mm以下であるのが好ましい。中でも、ハードコートフィルム(1)の厚さは0.1〜0.3mmであるのが特に好ましい。
図1に示す実施形態では、ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物からなる基材層(2)の片面にハードコート層(3)が積層一体化された構成が採用されているが、特にこのような構成に限定されるものではなく、前記基材層(2)の両面にハードコート層(3)が積層一体化された構成を採用しても良い。
次に、この発明のハードコートフィルム(1)の製造方法について説明する。まず、前記構成からなる基材フィルム(基材層)(2)を準備する。例えば、ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物を押出成形することによって基材フィルム(2)を得る。
しかる後、前記基材フィルム(基材層)(2)の片面又は両面に、前記紫外線硬化型樹脂組成物を塗布した後、紫外線を照射して樹脂組成物を硬化せしめてハードコート層(3)を形成せしめることによって、ハードコートフィルム(1)を製造する。
なお、前記製造方法は、好適な一例を示したものに過ぎず、本発明のハードコートフィルム(1)は、特にこのような製造方法で製造されたものに限定されるものではない。
次に、この発明に係る射出成形体(10)の製造方法について説明する。まず、上記構成に係る本発明のハードコートフィルム(1)を予備成形することなく射出成形型内に配置せしめる。例えば図2(a)に示すように、第1射出成形型(21)のキャビティー内に前記ハードコートフィルム(1)を予備成形することなく平面状のまま配置する。この時、ハードコートフィルム(1)のハードコート層(3)が第1射出成形型(21)のキャビティー壁面に当接するように配置する。
しかる後、図2(b)に示すように、第1射出成形型(21)の上に第2射出成形型(22)を重ね合わせて閉締し、この状態で射出ゲート(23)を介して型(21)(22)内のキャビティーに熱可塑性樹脂を射出する。この時、熱可塑性樹脂の射出成形が行われて樹脂成形体(11)が形成されると同時に該樹脂成形体(11)の表面に前記ハードコートフィルム(1)が賦形されつつ一体化される。こうして、図3に示すような表面にハードコートフィルム(1)からなるハードコート部を備えた射出成形体(10)が得られる。
前記射出成形用樹脂としては、即ち前記樹脂成形体(11)を構成する熱可塑性樹脂としては、前記基材層(ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物からなる基材層)(2)と溶融一体化し得て透明性を有する熱可塑性樹脂であれば特に限定されず、例えばポリカーボネート樹脂、ポリカーボネート樹脂を含むポリマーアロイ等が挙げられる。前記ポリカーボネート樹脂を含むポリマーアロイとしては、特に限定されるものではないが、例えばポリカーボネート樹脂及びアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)からなるポリマーアロイ等が挙げられる。
また、前記射出成形用樹脂には、酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、可塑剤、安定剤、離型剤、帯電防止剤、着色剤、難燃剤、ガラス繊維、カーボン繊維、ドリップ防止剤等の各種添加剤などを配合しても良い。
次に、この発明の具体的実施例について説明するが、本発明はこれら実施例のものに特に限定されるものではない。
<原材料>
(基材層の構成材料)
ポリカーボネート樹脂…三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製「ユーピロンH−3000」
ポリエステル樹脂…イーストマンケミカル株式会社製「PCTG5445」
(ハードコート層の構成材料)
2官能ウレタンアクリレートオリゴマー…温度計、攪拌機、不活性ガス導入口、空気導入口及び還流冷却器を備えた1Lの4つ口フラスコに水添トリレンジイソシアネート150質量部及び数平均分子量(Mn)600のポリオキシプロピレンジオール300質量部を仕込み、窒素雰囲気下80℃で5時間反応させた後、40℃まで冷却した。次いで、2−ヒドロキシエチルアクリレートを150質量部加え、空気雰囲気下80℃で4時間反応させることによって得た数平均分子量1200の2官能ウレタンアクリレートオリゴマー
多官能オリゴマーX…数平均分子量1000の脂肪族系6官能ウレタンアクリレート(ダイセル・ユーシービー株式会社製「EB1290」)
多官能オリゴマーY…2官能のビスフェノールAエポキシアクリレート(ダイセル・ユーシービー株式会社製「EB3700」)
多官能オリゴマーZ…数平均分子量2300の脂肪族系15官能ウレタンアクリレート(新中村化学工業株式会社製「U−15HA」)
多官能モノマーV…6官能のペンタエリスリトールヘキサアクリレート(ダイセル・ユーシービー株式会社製「PETA−K」)
多官能モノマーW…2官能のエトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(新中村化学工業株式会社製「A−BPE−4」)
単官能モノマーU…N−ビニルホルムアミド(荒川化学工業株式会社製「ビームセット770」)
光重合開始剤…1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・スペシャリティケミカルズ株式会社製「イルガキュア184」)。
<実施例1〜7、比較例1〜7>
ポリカーボネート樹脂(ユーピロンH−3000)とポリエステル樹脂(PCTG5445)を表1、2に示す配合割合で混合してなる混合樹脂組成物を50mm径の1軸押出機(L/D=28)を用いて押出成形することによって、厚さ0.3mmの基材層フィルム(2)を得た。
一方、表1、2に示す配合割合で成分A、成分B及び成分Cを混合した後、イソプロピルアルコールを用いて成分A、B、Cの合計量が20質量%となるように希釈して、ハードコート層形成用塗料を得た。この時、予めイソプロピルアルコールに光重合開始剤(イルガキュア184)を溶解せしめておき、固形分(成分A、成分B及び成分C)100質量部に対して光重合開始剤が4質量部の割合になるように、光重合開始剤をイソプロピルアルコールの一部として添加した。
前記基材層フィルム(2)の片面に、金属製バーコーターを用いて前記ハードコート層形成用塗料を塗布した後、熱風循環型オーブンで60℃で10分間加熱、乾燥を行った。なお、実施例7及び比較例7ではフィルム(2)の両面に塗布した。しかる後、160W/cmの高圧水銀灯(ウシオ電機株式会社製)を用いて塗膜に紫外線照射を行うことによって厚さ10μmのハードコート層(3)を形成して、図1に示すようなハードコートフィルム(1)を得た。なお、実施例7及び比較例7ではフィルム(2)の両面にハードコート層(3)が形成されている。なお、紫外線照射は、水銀灯とフィルム(2)の距離15cm、搬送コンベア速度1.5m/分の条件で行った。
次に、図2(a)に示すように、第1射出成形型(21)内にハードコートフィルム(1)を予備成形することなく平面状のままハードコート層(3)の一部が第1射出成形金型(21)のキャビティー壁面に当接する態様で配置した後、第1射出成形金型(21)の上に第2射出成形金型(22)を重ね合わせ、この状態で射出ゲート(23)より金型(21)(22)内のキャビティーに、予め120℃で24時間乾燥せしめたポリカーボネート樹脂(三菱エンジニアリングプラスチック株式会社製「ユーピロンH−3000」)を、樹脂温度300℃、金型温度90℃、設定射出圧力100kg/cm2、射出時間1秒の条件で射出することによって、図3に示すようなポリカーボネート樹脂からなる樹脂成形体(11)の表面にハードコートフィルム(1)からなるハードコート部を備えた射出成形体(10)を得た。
上記のようにして得られたハードコートフィルム(1)の耐擦傷性、透明性、耐熱性及び延伸性を下記評価法に基づいて評価した。これら評価結果を表1、2に示す。
<耐擦傷性評価法>
ハードコートフィルムに対してASTM D1044に準拠してテーバー式摩耗試験(摩耗輪:CS−10F、荷重:500g、回転数:100回転)を行った後、該ハードコートフィルムのヘーズ率H2(%)を測定し、摩耗試験前のハードコートフィルムのヘーズ率H1(%)との変化量(変化値)を求め、
摩耗試験前後のヘーズ率の変化量(%)=H2−H1
この変化量から下記判定基準により耐擦傷性を評価した。
「◎」…非常に耐擦傷性に優れている(ヘーズ率の変化値が5%未満)
「○」…耐擦傷性に優れている(ヘーズ率の変化値が5%以上7%未満)
「△」…耐擦傷性が実用上やや不十分(ヘーズ率の変化値が7%以上10%未満)
「×」…耐擦傷性が実用上不十分(ヘーズ率の変化値が10%以上)。
<透明性評価法>
ハードコートフィルム(1)のハードコート層(3)を目視により観察し、下記判定基準により評価した。
「◎」…ハードコート層塗膜の表面が平滑で、どの角度から見ても透明なもの
「○」…ハードコート層塗膜の表面が平滑で、極端に斜めから見るとやや透明性が損なわれるものの、実用的に問題のないレベルのもの
「△」…ハードコート層塗膜の表面が平滑ではなく、斜めから見ると曇って見え実用上問題があるもの
「×」…ハードコート層塗膜の表面が荒れていて、斜めのみならず正面方向から見ても曇って見え実用上大いに問題があるもの。
<耐熱性評価法>
ハードコートフィルム(1)の荷重たわみ温度をJIS K7191−1996に準拠して測定し、下記判定基準により評価した。なお、JIS K7191では、試験片の最小厚さは3mmと規定されているので、この耐熱性評価においてのみ、厚さ3.0mmの基材層フィルム(2)を用いて製作したハードコートフィルムを用いた。
「○」…荷重たわみ温度が90℃以上のもの
「×」…荷重たわみ温度が90℃未満のもの。
<延伸性評価法>
射出成形体(10)の表面のハードコートフィルム(1)のハードコート層(3)を目視により観察し、下記判定基準により評価した。
「○」…ハードコート層の全ての部位において型の再現性が良く、角を有する部位でもシワ、クラックの発生のなかったもの
「×」…ハードコート層にシワ、クラックがあったもの、樹脂成形体(11)に対するハードコートフィルム(1)の密着性不良や浮き現象が認められたもの、又は角を有する部位で型の再現性が良くなかったもの。
Figure 2008260231
Figure 2008260231
表から明らかなように、この発明の実施例1〜7のハードコートフィルム(1)は、耐擦傷性、透明性、延伸性及び耐熱性に優れていた。
これに対し、基材層におけるポリカーボネート樹脂含有割合がこの発明の規定範囲の下限より小さい比較例1、7では十分な耐熱性が得られないし、基材層におけるポリカーボネート樹脂含有割合がこの発明の規定範囲の上限より大きい比較例2では十分な延伸性が得られない。また、ハードコート層における2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有割合がこの発明の規定範囲の下限より小さい比較例3では十分な延伸性が得られないし、ハードコート層における2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有割合がこの発明の規定範囲の上限より大きい比較例4では十分な耐擦傷性が得られない。また、(成分B+成分C)における平均官能基数がこの発明の規定範囲の下限より小さい比較例5では十分な耐擦傷性が得られないし、同平均官能基数がこの発明の規定範囲の上限より大きい比較例6では十分な延伸性が得られない。
この発明に係る製造方法で製造された射出成形体は、例えば自動車のメーターパネル、自動車のコンソールパネル、携帯電話機の筐体やキーパッド、各種メンブレンスイッチカバー等として用いられるが、特にこのような用途に限定されるものではない。
この発明に係る射出成形用ハードコートフィルムの一実施形態を示す拡大断面図である。 この発明に係る射出成形体の製造方法の説明図であって、(a)はハードコートフィルムを予備成形することなく射出成形型内に配置せしめた状態、(b)は閉じ合わされた型内に樹脂を射出した直後の状態をそれぞれ示す。 得られた射出成形体の断面図である。
符号の説明
1…射出成形用ハードコートフィルム
2…基材層
3…ハードコート層
10…射出成形体
11…樹脂成形体
21…第1射出成形型
22…第2射出成形型

Claims (4)

  1. ポリカーボネート樹脂及びポリエステル樹脂を含有した混合樹脂組成物からなる基材層と、
    前記基材層の片面または両面に積層一体化されたハードコート層とを備え、
    前記ハードコート層は、
    ポリエーテルポリオールと芳香族ジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物である2官能ウレタンアクリレートオリゴマーと、
    多官能オリゴマーと、
    多官能モノマー及び単官能モノマーからなる群より選ばれる1種又は2種以上のモノマー成分と、
    光重合開始剤と、を含有した紫外線硬化型樹脂組成物の硬化物からなり、
    前記多官能オリゴマー及びモノマー成分からなる化合物群における平均官能基数が2.3〜4.8であり、
    前記紫外線硬化型樹脂組成物における2官能ウレタンアクリレートオリゴマー/(多官能オリゴマー+モノマー成分)の質量比が43/57〜72/28の範囲にあり、
    前記基材層におけるポリカーボネート樹脂/ポリエステル樹脂の質量比が38/62〜92/8の範囲であることを特徴とする射出成形用ハードコートフィルム。
  2. 前記基材層を構成するポリエステル樹脂は、
    テレフタル酸及びテレフタル酸誘導体からなる群より選ばれる1種又は2種以上のジカルボン酸成分と、1,4−シクロヘキサンジメタノールを40モル%以上含有してなるグリコール成分と、を重縮合させて得られたポリエステル樹脂からなる請求項1に記載の射出成形用ハードコートフィルム。
  3. 請求項1または2に記載の射出成形用ハードコートフィルムを予備成形することなく射出成形型内に配置せしめ、この状態で型内に樹脂を射出することによって樹脂の成形を行うと同時に該樹脂成形体の表面に前記ハードコートフィルムを一体化することを特徴とする射出成形体の製造方法。
  4. 前記型内に射出する樹脂として、ポリカーボネート樹脂またはポリカーボネート樹脂を含むポリマーアロイを用いる請求項3に記載の射出成形体の製造方法。
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