JP2012073412A - 樹脂積層体および携帯型情報端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の樹脂積層体は、耐スクラッチ性と耐衝撃性の両方に優れるものであり、この樹脂積層体を携帯型情報端末の表示窓保護板として用いることにより、その表示窓を効果的に保護することができる。
【解決手段】樹脂プレートと、該樹脂プレートの表裏両面または片面にコーティングされたハードコート層と、から構成される樹脂積層体であって、前記樹脂プレートは、熱可塑性樹脂よりなり、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)とゴム成分(B)を含み、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)が75重量部以上であり、前記ハードコート層が、紫外線硬化性樹脂の硬化物よりなり、分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)を含む樹脂積層体。
【選択図】なし

Description

本発明は、樹脂積層体および携帯型情報端末に関するものである。
従来、例えば、各種表示器や計器の表示部カバー、レンズ、センサーカバーの如き精密機器用途、計器カバー、窓の如き輸送関連用途等に使用される各種の透明プラスチック材料に対し、傷付きを防止する耐スクラッチ性を付与する手段として、樹脂プレート表面の表裏両面または片面にコーティングを施しハードコート層を形成させる方法が知られている。しかしながら、ハードコート層の耐スクラッチ性は未だ充分ではない。
一方、樹脂プレートに例えばアクリル樹脂などの高硬度樹脂を用いることで耐スクラッチ性を向上させることが公知である(例えば、特許文献1また2参照。)が、反面、耐衝撃性が低下するという問題があった。
特開2006−282711号公報 特開2008−100422号公報
本発明の樹脂積層体は、耐スクラッチ性に優れたハードコート層を有し、かつ高硬度アクリル樹脂とゴム成分を含む樹脂プレートとすることにより、耐スクラッチ性と耐衝撃性の両方に優れるものであり、この樹脂積層体を携帯型情報端末の表示窓保護板として用いることにより、その表示窓を効果的に保護することができる。
本発明の樹脂積層体は、耐スクラッチ性と耐衝撃性の両方に優れるものであり、この樹脂積層体を携帯型情報端末の表示窓保護板として用いることにより、その表示窓を効果的に保護することができる。
このような目的は、下記(1)〜(9)に記載の本発明により達成される。
(1) 樹脂プレートと、該樹脂プレートの表裏両面または片面にコーティングされたハードコート層と、から構成される樹脂積層体であって、
前記樹脂プレートは、熱可塑性樹脂よりなり、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)とゴム成分(B)を含み、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)が75重量部以上であり、前記ハードコート層が、紫外線硬化性樹脂の硬化物よりなり、分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)を含む樹脂積層体。
(2) 前記硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)の硬質分散相が、熱硬化性樹脂である前記(1)に記載の樹脂積層体。
(3) 硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)の含有量が、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、75重量部以上98重量部以下である前記(1)または(2)に記載の樹脂積層体。
(4) 前記ゴム成分(B)が、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、3重量部以上25重量部以下である前記(1)乃至(3)のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
(5) 前記化合物(C)の含有量が、紫外線硬化性樹脂100重量部に対して65重量部以上90重量部以下である前記(1)乃至(4)のいずれか1項に記載の樹脂積層体。(6) さらに、前記紫外線硬化性樹脂が2官能ウレタンアクリレート(D)を含有する前記(1)乃至(5)のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
(7) 前記樹脂プレートの厚さが、0.3mm以上、3mm以下である前記(1)乃至(6)のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
(8) 前記(1)乃至(7)のいずれか1項に記載の樹脂積層体を携帯型情報端末の表示窓部分に形成した携帯型情報端末。
(9) 前記(8)に記載の携帯型情報端末が、携帯電話である携帯型情報端末。
本発明の樹脂積層体は、樹脂プレートと該樹脂プレートの表裏両面または片面にコーティングされたハードコート層と、から構成される樹脂積層体のことである。
本発明に用いる樹脂プレートとしては、熱可塑性樹脂よりなり、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)とゴム成分(B)を含み、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)が75重量部以上である。
上記樹脂プレートに用いられる熱可塑性樹脂は、例えばポリメチルメタクリレートやメチルメタクリレートを主成分とする共重合体などの種々のアクリル樹脂が挙げられる。
メチルメタクリレートと共重合が可能な他の単量体としては、例えばエチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、ブチルメタクリレート、オクチルメタクリレートなどの、炭素数2〜8のアルキル基を有するアルキルメタクリレート類、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアルキレート、ブチルアルキレート、オクチルアルキレートなどの炭素数1〜8のアルキル基を有するアルキルアクリレート類、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリルアミド、アクリルアミド、スチレン、グリシジルメタクリレート、グリシジルアクリレート、およびこれらの混合物などが挙げられる。
前記硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)は、上記熱可塑性樹脂である種々のアクリル樹脂が好ましい。
上記硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)の硬質分散相は、樹脂プレートに対し耐スクラッチ性および耐熱性を向上させるために樹脂プレートを構成するアクリル樹脂中に含有、分散される。硬質分散相を構成する材料は、アクリル樹脂より耐スクラッチ性および耐熱性の優れたものであれば特に限定されず使用することができるが、好ましくは熱硬化性樹脂が使用される。
熱硬化性樹脂は、フェノール樹脂、アミノ系樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、熱硬化性ポリイミド系樹脂、熱硬化性ポリウレタン系樹脂等の重縮合または付加縮合系樹脂、熱硬化性アクリル系樹脂、ビニルエステル系樹脂、不飽和ポリエステル系樹脂、ジアリルフタレート系樹脂等の付加重合系樹脂が挙げられる。熱硬化性樹脂は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。また、これらの熱硬化性樹脂と架橋し得る不飽和結合を有する熱可塑性樹脂を組み合わせて使用してもよい。
硬質分散相の形状は、粒子状、球状、線状、繊維状等特に限定されない。熱可塑性樹脂(特に、アクリル樹脂)中に均等に分散され易い点から球状が好ましい。
硬質分散相の粒径は、耐摩耗性樹脂積層体の使用目的、用途等に応じ適宜設定されるが、好ましくは0.1〜1000μmである。
硬質分散相の樹脂プレート中における配合量は、樹脂積層体の使用目的、用途等に応じ適宜設定されるが、好ましくは0.1〜60重量%である。
樹脂プレート中に硬質分散相を含有させる方法は特に限定されないが例えば次の方法が挙げられる。樹脂プレートを構成するアクリル樹脂材料に硬質分散相を構成する熱硬化性樹脂材料を添加する。次に、溶融混練し、所定形状に成型した後、相分離及び架橋を生じさせることにより硬質分散相を構成することができる。また、熱硬化性樹脂を予め粒子状
などに成型し、アクリル樹脂中に添加し、熱硬化性樹脂が溶解しない温度で混練および成型してもよい。
上記樹脂プレートに用いられる熱可塑性樹脂には、ゴム成分(B)を含有することが好ましい。これはゴム成分(B)が有する高い耐衝撃性を樹脂プレートに付与することによって、表示窓を効果的に保護することができるからである。
上記樹脂プレートに用いられる熱可塑性樹脂に含有されるゴム成分(B)としては、アクリル酸エステルを主体とする共重合ゴムや、ポリブタジエン、ポリ(スチレン−ブタジエン)、ポリ(アクリロニトリル−ブタジエン)などのジエン系ゴムおよび上記ジエンゴムを水素添加した飽和ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、ポリアクリル酸ブチルなどのアクリル系ゴムおよびエチレン−プロピレ共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ジエンモノマー三元共重合体ゴム(EPDM)、エチレンーオクテン共重合体ゴムなどの架橋ゴムまたは非架橋ゴム、並びに上記ゴム成分を含有する熱可塑性エラストマーなどを挙げることができる。
これらのうち、なかでもアクリル系のものが、得られる樹脂プレートの表面硬度、耐候性、耐衝撃性など諸物性のバランスの面で好ましい。アクリル系ゴム粒子としては、例えば、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主成分とする弾性重合体からなる単層構造のものや、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体からなる内層の周りに、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主成分とする弾性重合体からなる外層を設けた多層構成のものなど、公知のアクリル系ゴム粒子を使用することができる。弾性重合体には、一般に架橋性の多官能単量体が少量共重合されている。
また、弾性重合体の周りにメタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体からなる最外層を設けた構造のものも、有利に使用することができる。例えば、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主成分とする弾性共重合体からなる内層の周りに、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体からなる外層を設けた二層構造のものや、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体からなる内層の周りに、アクリル酸ブチルのようなアクリル酸アルキルを主成分とする弾性重合体からなる中間層を設け、さらにその周りに、メタクリル酸メチルを主成分とする硬質重合体からなる最外層を設けた三層構造のものなどが挙げられる。
ゴム粒子の平均粒子径は、その種類によって適宜選択することができるが、なかでも、その平均粒子径が0.1μm以上、0.4μm以下の範囲にあるものが、特に好ましく使用される。ゴム粒子の平均粒子径がこの範囲にあると、耐衝撃性が高く、表面硬度に優れ、表面平滑な樹脂プレートを得ることができる。ゴム粒子の平均粒子径が0.1μmより小さいと、表面硬度が低下するほか、樹脂プレートが脆くなりやすい。一方、その平均粒子径が0.4μmより大きいと、樹脂プレートの表面平滑性を損なう傾向にある。このようなゴム粒子は、一般的には乳化重合により製造することができる。ゴム粒子の平均粒子径は、乳化重合における乳化剤の添加量や単量体の仕込み量などを調節することによって得ることができる。
樹脂プレートに含有されるゴム成分の量は、全樹脂プレート成分100重量部に対して、1重量部以上、30重量部以下であることが好ましい。さらに好ましくは3重量部以上
25重量部以下である。
含有量を上記範囲とすることで、特に上記用途の表示窓保護板に必要とされる性能(耐衝撃性、加工性など)を維持しつつ、小型化、薄型化が可能になり、好適に使用することができる。
樹脂プレートの厚さは、0.1mm以上、3mm以下であることが好ましい。さらに好ましくは0.3mm以上、1.5mm以下である。
厚みを上記範囲とすることで、特に上記用途の表示窓保護板に必要とされる性能(耐衝撃性、加工性等)を維持しつつ、小型化、薄型化が可能であるため、好適に使用することができる。
上記ハードコート層は、紫外線硬化性樹脂の硬化物よりなり、分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)を含み、化合物(C)の含有量が、紫外線硬化性樹脂100重量部に対して65重量部以上90重量部以下である。
本発明で用いられる分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)としては、分子中に8個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物であれば問題なく用いることができる。
分子中に8個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)としては、デンドリックアクリレート、ハイパーブランチアクリレートなどが挙げられる。
そのなかでも、ペンタエリスリトール骨格を有するものが好ましい。
ペンタエリスリトール骨格を有し、分子中に8個から12個のアクリロイルオキシ基を有する化合物が好ましく、下記式(1)で示される多官能モノマーを用いることができる。例えば、トリペンタエリスリトールオクタアクリレート、トリペンタエリスリトールデシルアクリレート、トリペンタエリスリトールドデシルアクリレートなどを含む化合物が挙げられる。この化合物を用いることにより、架橋密度調整や樹脂組成物の粘度調整が容易となると共にハードコート層と樹脂プレートとの密着性を向上させることができる。
3CCH2(OCH2CR2CH2nOCOCH=CH2 (式1)
R:−CH2OCOCH=CH2
(式中、nは2〜4の整数を示す。)
本発明で用いられる2官能ウレタンアクリレート(D)としては、以下のポリオールとジイソシアネートを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーの反応による化合物を用いることができるが、その組合せには限定されない。
ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオールが挙げられる。
ポリエステルポリオールの製造方法はとくに限定されず、公知の製造方法により製造される。例えば、ジオールとジカルボン酸またはジカルボン酸クロライドとを重縮合反応させたり、ジオールまたはジカルボン酸をエステル化して、エステル交換反応させたりすることにより得られる。
ジカルボン酸としては、アジピン酸、コハク酸、グルタル酸、ピメリン酸、セバシン酸、アゼライン酸、マレイン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸等。ジオールとしてはエチレングリコール、1、4−ブタンジオール、1、6−ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールなどが用いられる。
ポリエーテルポリオールとしては、ポリエチレンオキシド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシド−プロピレンオキシドランダム共重合などが用いられる。
ポリカーボネートジオールとしては、1、4−ブタンジオール、1、6−へキサンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1、2−プロピレングリコール、1、3−プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、2−エチル−1、3−ヘキサンジオール、1、5−ペンタンジオール、3−メチル−1、5−ペンタンジオール、1、4−シクロヘキサンジオール、ポリオキシエチレングリコールなどが用いられ、1種でも2種以上を併用しても良い。
ジイソシアネートとしては、直鎖式あるいは環式の脂肪族ジイソシアネートまたは芳香族ジイソシアネートが用いられる。直鎖式あるいは環式の脂肪族ジイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添トリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネ
ートが挙げられる。芳香族ジイソシアネートとしてはトリレンジイソシアネート、キリレンジイソシアネートなどが挙げられる。
水酸基を有するアクリレートモノマーとしては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレートが挙げられる。
本発明で用いられる2官能ウレタンアクリレート(D)の数平均分子量は、800〜5000の範囲であるのが好ましい。
分子中に8個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)、2官能ウレタンアクリレート(D)以外の紫外線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性モノマーや紫外線硬化性オリゴマーなどが紫外線の光エネルギーに反応して液体から固体に化学的に変化する合成樹脂が挙げられる。
紫外線硬化性モノマーには、ハードコート層の架橋密度を上げて耐スクラッチ性を向上させる多官能モノマーとハードコート層の架橋密度調整や樹脂組成物の粘度調整が容易となると共にハードコート層と樹脂プレートとの密着性を向上させることができる低官能モノマーがある。
上記多官能モノマーとしては、例えばペンタエリスリトールトリアクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート、グリセリントリアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリペンタエリスリトールヘプタアクリレートなどを用いることができる。
上記低官能モノマーとしては、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、3−ヒドロキシブチルアクリレート、ポリエチレングリコールモノアクリレート、アクリロイルモルフォリン、Nビニルピロリドン、Nビニルホルムアミド、イソボロニルアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化シクロヘサンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレートなどを挙げることができる。
上記紫外線硬化性オリゴマーは、ハードコート層に必要な諸物性(耐スクラッチ性、耐衝撃性、加工性、柔軟性など)を満たすために使用されるものであり、例えば、ウレタンアクリレートが使用可能である。
上記ウレタンアクリレートは、例えば、ポリオールとジイソシアネートを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーの反応により得られる。
前記分子中に8個以上のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)の含有量は、紫外線硬化性樹脂100重量部に対して50重量部以上95重量部以下が好ましく、より好ましくは、65重量部以上90重量部以下である。この範囲とすることにより、耐スクラッチ性に優れる。
上記光重合開始剤は、紫外線照射によって紫外線硬化性樹脂の反応(重合)を開始させるために樹脂組成物に添加されるものであり、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルベンゾインイソプロピルエーテルなどのベンゾインまたはベンゾインアルキルエー
テル類、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸などの芳香族ケトン類、ベンジルなどのアルファージカルボニル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタールなどのベンジルケタール類、アセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピ
ルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル-プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4
−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1などのアセトフェノン類、2
−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサント
ン、2,4−ジイソプロピルチオキサントンなどのチオキサントン類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類
、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−[o−エトキシカルボニル]オキシム等の
アルファーアシルオキシム類、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルなどのアミン類などを使用することができる。
光重合開始剤は、表面硬化性に優れるものと内部硬化性に優れるもの、2種以上を併用することが好ましい。
上記ハードコート層には、表面調整剤、希釈溶剤、紫外線吸収剤、光安定剤など必要に応じて適宜含有することができる。
上記表面調整剤は、塗膜の基材に対する濡れ性や均一性、塗膜表面の平滑性や滑り性などを付与するものであり、シリコーン系やアクリル共重合物系のものが挙げられ、特にシリコーン系のものが好ましい。
このシリコーン系表面調整剤としては、ポリジメチルシロキサンや、ポリジメチルシロキサンを変性した変性シリコーンなどが挙げられる。上前記変性シリコーンとしては、例えば、ポリエーテル変性体、アルキル変性体、ポリエステル変性体などが挙げられ、これらの中でもポリエーテル変性体が最も好適である。
上記希釈溶剤は、紫外線硬化性樹脂組成物を透明樹脂基板に塗工しやすくするために必要に応じて紫外線硬化性樹脂組成物に添加されるものである。このような希釈溶剤としては例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族炭化水素、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどのアルコール、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロンなどのケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピルなどのエステル、エチルセロソルブなどのセロソルブ系溶剤、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、メトキシブタノールなどのグリコール系溶剤を単独または混合して使用できる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系やヒドロキシフェニルトリアジン系の化合物などが挙げられる。その含有量は、紫外線硬化性樹脂組成物100重量部に対して10重量部以下が好ましく、さらに好ましくは2重量部以上、4重量部以下である。
上記光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物などが挙げられる。その含有量は、紫外線硬化性樹脂組成物100重量部に対して2重量部以下が好ましく、さらに好ましくは1重量部以下である。
本発明のハードコート層の形成については、上記の紫外線硬化性樹脂組成物を、例えば、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレーコーター、カーテンフローコーター、ディップコーター、スリットダイコーターなどの種々の塗布手段を用いることにより、樹脂プレートに塗布し、その後硬化することでハードコート層を形成するこ
とができる。
溶剤成分を含有している紫外線硬化性樹脂組成物を用いる場合には、蒸発揮散に際しては樹脂プレートおよび雰囲気の温度を昇温させることでハードコート層を形成する。そして、紫外線照射には、一般の有電極型や無電極型の高圧紫外線灯やメタルハライドランプを使用することできる。
上記樹脂プレートに形成されるハードコート層の厚さは、2〜12μmの範囲になるのが好ましい。厚さが2μm未満では、十分な耐スクラッチが得られず、厚さが12μmを超える場合は、耐衝撃性が低下するからである。
溶剤により希釈した紫外線硬化性樹脂組成物は、樹脂プレートへ塗布された後、雰囲気温度を40℃以上に、望ましくは50℃以上に上げ、充分に希釈溶剤を蒸発させるとともに、加熱させた状態にて紫外線を照射し塗膜を硬化させる。
ここで硬化の度合いは、赤外線吸光分析により反応基の残存量を測定することで定量化することができる。紫外線照射には、一般の有電極型や無電極型の高圧水銀灯やメタルハライドランプが使用可能である。また、100keV程度の低電圧の電子線照射装置も使用可能である。電子線を硬化手段とする場合は、先に例示したような重合開始剤は不要となる。
このようにして得られる樹脂積層体は、樹脂プレートと該樹脂プレートの表裏両面または片面にコーティングされたハードコート層と、から構成されており、耐スクラッチ性と耐衝撃性の両方に優れるものであるため、携帯電話に代表される携帯型情報端末の表示窓保護板として用いることにより、その表示窓を効果的に保護することができる。
また、デジタルカメラやハンドヘルドパソコン、PDA(Personal Data Assistance:携帯情報端末)、モバイルデジタルビデオディスクプレイヤー、携帯型ゲーム機の表示窓保護板など、耐スクラッチ性と耐衝撃性が要求される分野の各種部材としても使用できる。
本発明の樹脂積層体を用いて携帯型情報端末の表示窓保護板を作製するには、まず必要に応じて、樹脂積層体に印刷、穴あけなどの加工を行い、必要な大きさに切断処理すればよい。その後で、携帯型情報端末の表示窓に貼り付けることにより、耐スクラッチ性と耐擦傷性の両方に優れた表示窓とすることができる。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
[実施例1]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)80重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)80重量部とを用いて作製した。
上記原料をヘンシェルミキサーに入れて1分間混合し、押出機(直径65mm一軸押出機、東芝機械社製)にて溶融混練した後、Tダイを介してプレート状物として押出し、そのプレート状物をポリシングロールに両面が完全に接するようにして圧延、冷却し、厚さ0.8mmのアクリル樹脂プレートを作製した。
ハードコート層の紫外線硬化性樹脂として分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)は、上記式(1)で示される化合物(n=2〜4)を70重量部、2官能ウレタンアクリレート(商品名:EB8402、ダイセルサイテック社製)20重量部、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート10重量部、紫外線硬化性樹脂の
濃度が全体に対して30重量%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈した。ここへ、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを5重量部、表面調整剤(商品名:グラノール450、共栄社化学社製)を紫外線硬化性樹脂比で0.05重量部添加し紫外線硬化性樹脂組成物を調製した。紫外線硬化性樹脂組成物は充分に撹拌した後、密閉容器に保存した。
上記作製したアクリル樹脂プレート上に、金属製のバーコーターを用いて、ウェット膜厚が7μmになるように上記紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した。塗布したシートを50℃の熱風循環型オーブンに入れ、10分間乾燥した後、80W/cmメタルハライドランプ(ウシオ電機社製)を用い、照射距離100mm、コンベア搬送速度10m/minの条件で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、ドライ膜厚5μmのハードコート層を有する樹脂積層体を作製した。
[実施例2]
樹脂プレートの硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)95重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)20重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[実施例3]
樹脂プレートの硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)85重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)60重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[実施例4]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)85重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)60重量部として、実施例1と同様にして作製した。
ハードコート層の紫外線硬化性樹脂組成物として、分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)は、上記式(1)で示される化合物(n=2〜4)を65重量部、2官能ウレタンアクリレート(商品名:EB8402、ダイセルサイテック社製)25重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[実施例5]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)85重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)60重量部として、実施例1と同様にして作製した。
ハードコート層の紫外線硬化性樹脂組成物として分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)は、上記式(1)で示される化合物(n=2〜4)を90重量部、2官能ウレタンアクリレート(商品名:EB8402、ダイセルサイテック社製)5重量部とした以外は、実施例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[比較例1]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)を押出機(直径65mm一軸押出機、東芝機械社製)にて溶融混練した後、Tダイを介してプレート状物として押出し、そのプレート状物をポリシングロールに両面が完全に接するようにして圧延、冷却し、厚さ0.8mmのアクリル樹脂プレートを作製した。
ハードコート層の紫外線硬化性樹脂組成物として分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)は、上記式(1)で示される化合物(n=2〜4)を70重量部、2官能ウレタンアクリレート(商品名:EB8402、ダイセルサイテック社製)20重量部、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート10重量部、紫外線硬化性樹脂の濃度が全体に対して30重量%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈した。ここへ、重合開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンを5重量部、表面調整剤(商品名:グラノール450、共栄社化学社製)を紫外線硬化性樹脂比で0.05重量部添加し紫外線硬化性樹脂組成物を調製した。紫外線硬化性樹脂組成物は充分に撹拌した後、密閉容器に保存した。
上記作製したアクリル樹脂プレート上に、金属製のバーコーターを用いて、ウェット膜厚が7μmになるように上記紫外線硬化性樹脂組成物を塗布した。塗布したシートを50℃の熱風循環型オーブンに入れ、10分間乾燥した後、80W/cmメタルハライドランプ(ウシオ電機社製)を用い、照射距離100mm、コンベア搬送速度10m/minの条件で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、ドライ膜厚5μmのハードコート層を有する樹脂積層体を作製した。
[比較例2]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)70重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)120重量部とをヘンシェルミキサーを用いて1分間混合し、押出機(直径65mm一軸押出機、東芝機械社製)にて溶融混練した後、Tダイを介してプレート状物として押出し、そのプレート状物をポリシングロールに両面が完全に接するようにして圧延、冷却し、厚さ0.8mmのアクリル樹脂プレートを得た以外は比較例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[比較例3]
樹脂プレートとして、硬質分散相を含まないアクリル樹脂(商品名:スミペックスEX、住友化学社製)とした以外は、比較例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[比較例4]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)85重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)60重量部として、実施例1と同様にして作製した。
ハードコート層の紫外線硬化性樹脂組成物として分子中に3〜6個のアクリロイルオキシ基を有するジペンタヘキサエリスリトールアクリレート70重量部、2官能ウレタンアクリレート(商品名:EB8402、ダイセルサイテック社製)20重量部、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート10重量部とした以外は、比較例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[比較例5]
樹脂プレートは、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)として硬質分散相を含む高硬度アクリル樹脂(商品名:Altuglas HT121、アルケマ社製)85重量部とゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)60重量部として、実施例1と同様にして作製した。
ハードコート層の紫外線硬化性樹脂組成物として分子中に3〜6個のアクリロイルオキシ基を有するジペンタヘキサエリスリトールアクリレート90重量部、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート10重量部とした以外は、比較例1と同様にして樹脂積層体を作製した。
[比較例6]
樹脂プレートとして、硬質分散相を含まないアクリル樹脂(商品名:スミペックスEX、住友化学社製)85重量部と、ゴム成分(B)としてアクリル系ゴムを含む耐衝撃アクリル樹脂(商品名:スミペックスHT55X、住友化学社製)60重量部とをヘンシェルミキサーを用いて1分間混合し、押出機(直径65mm一軸押出機、東芝機械社製)にて溶融混練した後、Tダイを介してプレート状物として押出し、そのプレート状物をポリシングロールに両面が完全に接するようにして圧延、冷却し、厚さ0.8mmのアクリル樹脂プレートを作製した以外は、比較例1と同様にし樹脂積層体を作製した。
上記作製した樹脂積層体について、以下の方法により評価し、結果を表1および表2に示した。
[鉛筆硬度]
ASTM D3363に準じて、各種硬度の鉛筆(商品名:ユニ 三菱鉛筆社製)を用い試験を行い、硬度を判定した。
[耐擦傷性]
作製した樹脂積層体を用いて、スチールウール#0000を直径10mmの保持具に取り付け、一定荷重(1000g)、一定速度(6000mm/min)にて10往復した後、試料表面の傷の有無を目視により観察し、耐擦傷性を評価した。判定は、以下のとおりとし、「A」と「B」を合格とした。
「A」:傷が付かない/実用上優れる
「B」:数本の傷が付く/実用上充分
「C」:全体に傷が付く/実用上劣る
[耐スクラッチ性]
作製した樹脂積層体を用いて、ISO1518に準拠した試験方法で、尖端部が直径1.0mmφのタングステンカーバイドであり、内蔵する金属バネの固定位置により押し付け荷重を設定したスクラッチ試験機(ERICHSEN製MODEL318)を試験片に垂直に押し付け、目視により傷が付いた荷重で耐スクラッチ性を評価した。判定は、以下のとおりとし、「A」と「B」を合格とした。
「A」:耐スクラッチ性に非常に優れている(荷重12N以上)
「B」:耐スクラッチ性に優れている(荷重10N以上12N未満)
「C」:耐スクラッチ性が実用上不十分(荷重10N未満)
[耐衝撃性]
作製した樹脂積層体を用いて、2インチの窓枠を有する3mm厚の鉄枠に40×50mmサイズにカットした試験片を貼り付け、試験片中央部へ32g×20mmΦのステンレス球を落とし、目視によりクラックの有無と状態で耐衝撃性を評価した。判定は、以下のとおりとし、「A」と「B」を合格とした。
「A」:耐衝撃性に非常に優れている。クラックを生じない。
「B」:耐衝撃性に優れている。微細なクラックを生じるが、実用上使用可能なレベ
ルである。
「C」:耐衝撃性が実用上不十分。クラックを生じ、目立つレベルである。
Figure 2012073412
Figure 2012073412

Claims (9)

  1. 樹脂プレートと、該樹脂プレートの表裏両面または片面にコーティングされたハードコート層と、から構成される樹脂積層体であって、
    前記樹脂プレートは、熱可塑性樹脂よりなり、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)とゴム成分(B)を含み、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)が75重量部以上であり、
    前記ハードコート層が、紫外線硬化性樹脂の硬化物よりなり、分子中に少なくとも8個のアクリロイルオキシ基を有する化合物(C)を含む樹脂積層体。
  2. 前記硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)の硬質分散相が、熱硬化性樹脂である請求項1記載の樹脂積層体。
  3. 硬質分散相を含有する熱可塑性樹脂(A)の含有量が、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、75重量部以上98重量部以下である請求項1または2記載の樹脂積層体。
  4. 前記ゴム成分(B)が、樹脂プレートを構成する全成分100重量部に対して、3重量部以上25重量部以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
  5. 前記化合物(C)の含有量が、紫外線硬化性樹脂100重量部に対して65重量部以上90重量部以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
  6. さらに、前記紫外線硬化性樹脂が2官能ウレタンアクリレート(D)を含有する請求項1乃至5のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
  7. 前記樹脂プレートの厚さが、0.3mm以上、3mm以下である請求項1乃至6のいずれか1項に記載の樹脂積層体。
  8. 請求項1乃至7のいずれか1項に記載の樹脂積層体を携帯型情報端末の表示窓部分に形成した携帯型情報端末。
  9. 請求項8に記載の携帯型情報端末が、携帯電話である携帯型情報端末。
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