JP5245666B2 - 表面保護用シート - Google Patents

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Description

本発明は表面保護用シートに関する。
従来、例えば、各種表示器や計器の表示部カバー、レンズ、センサーカバーの如き精密機器用途、計器カバー、窓の如き輸送関連用途等に使用される各種の透明プラスチック材料に対し、表面同士の貼り付きを防ぐアンチブロッキング性や微小な間隙で光が干渉することによって生じる干渉縞を防ぐアンチニュートンリング性を付与する手段として、有機質や無機質の微粒子を分散含有させた塗料を塗工する方法が知られている。反面、微粒子を分散含有させることによって生じる塗工表面の微細凹凸は、しばしば透明性を損なうことが知られており、透明性とアンチニュートンリング性とを同時に満足させることは困難であった。
一方、特定の有機高分子粒子を使用することで、透明性に優れると同時にアンチニュートンリング性を有したハードコート層を形成する方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、上記従来技術のように微粒子を分散含有させた塗料を用いると、耐衝撃性が低下するという問題があった。
特開平3−15544号公報
本発明は、かかる技術的背景に鑑みてなされたものであって、透明樹脂基板に対して透明性を損なうことなくアンチニュートンリング性を付与でき、耐衝撃性に優れた表面保護用シートを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は以下の手段を提供する。
(1) 透明樹脂基板と、該透明樹脂基板の少なくとも片面にハードコート層とを有し、表示体の表面を保護する表面保護シートであって、上記ハードコート層は、有機高分子粒子と2官能ウレタンアクリレートオリゴマーとを含有しており、前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量は、樹脂固形分100重量部に対して5重量部以上、50重量部以下であり、かつ上記ハードコート層の表面には表面粗さ値10nm以上、100nm以下の凹凸が形成されていることを特徴とする表面保護用シート。

(2)上記ハードコート層の厚みは、0.5μm以上、3.0μm以下である(1)に記載の表面保護用シート。
(3)上記有機高分子粒子の含有量は、樹脂固形分100重量部に対して10重量部以上、100重量部以下である(1)又は(2)のいずれかに記載の表面保護用シート。
(4)上記有機高分子粒子の組成は、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、および前記各樹脂の共重合体から選ばれる少なくとも1種類を含む(1)〜(3)のいずれかに記載の表面保護用シート。
(5)上記有機高分子粒子の屈折率は、1.4以上、1.6以下である(1)〜(4)のいずれかに記載の表面保護用シート。
(6)上記有機高分子粒子の平均粒子径は、0.5μm以上、1.5μm以下である(1)〜(5)のいずれかに記載の表面保護用シート。
(7)上記透明樹脂基板は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂である(1)〜(6)のいずれかに記載の表面保護用シート。
(8)携帯電話の液晶表示部に用いられる(1)〜(7)のいずれかに記載の表面保護用シート。
本発明によれば、透明樹脂基板に対して透明性を損なうことなく、アンチニュートンリング性を付与できるうえ、耐衝撃性に優れた表面保護用シートを提供することができる。
本発明の表面保護用シートは、透明樹脂基板と、該透明樹脂基板の少なくとも片面にハードコート層とを有し、表示体の表面を保護する表面保護シートであって、上記ハードコート層は、有機高分子粒子と2官能ウレタンアクリレートオリゴマーとを含有しており、前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量は、樹脂固形分100重量部に対して5 重量部以上、50重量部以下であり、かつ上記ハードコート層の表面には表面粗さ
値10nm以上、100nm以下の凹凸が形成されていることを特徴とする。

上記(1)に記載の発明に係るハードコート層は、有機高分子粒子と2官能ウレタンアクリレートオリゴマーとを含有する塗料を透明樹脂基板の表面に塗布、乾燥した後、紫外線を照射して架橋硬化させることにより塗膜を形成すると、該塗膜表面に凹凸が発現し、この凹凸によって優れたアンチニュートンリング性を付与できると共に、塗膜は透明であるため透明樹脂基板の透明性を低下させることなく、その上、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーを含むため耐衝撃性を向上させることができる。
上記(2)に記載の発明では、ハードコート層の厚みが特定の範囲であるため透明性に優れ、その上、優れたニュートンリング性を付与できる。
上記(3)に記載の発明では、有機高分子粒子の屈折率が特定の範囲であるため、透明性に優れた表面保護シートを提供することができる。
上記(4)に記載の発明では、有機高分子粒子の平均粒子径が特定の範囲であるため透明性に優れ、その上、優れたニュートンリング性を付与できる。
上記(5)に記載の発明では、有機高分子粒子の含有量が特定の範囲であるため透明性に優れ、その上、優れたニュートンリング性を付与できる。
上記(6)に記載の発明では、透明樹脂基板は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂であるため透明性の高い表面保護シートを提供することができる。
上記(7)に記載の発明では、透明樹脂基板の厚みが特定の範囲であるため耐衝撃性に優れた表面保護シートを提供することができる。
上記(8)に記載の発明では、上記(1)〜(7)の発明のため携帯電話の液晶表示部に用いることができる。
本発明の表面保護用シートにおいて、有機高分子粒子と2官能ウレタンアクリレートオリゴマーとを含有して形成されるハードコート層の表面には、表面粗さ値10nm以上、100nm以下の凹凸が形成されていることを特徴とする。表面粗さ値を上記範囲とすることで透明性に優れ、その上、優れたニュートンリング性を付与することができる。
上記2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量は、樹脂固形分100重量部に対して5重量部以上、50重量部以下であることを特徴とする。さらに好ましくは、10重量部以上、40重量部以下である。含有量が上記下限値未満では脆くなって割れやすくなるため充分な耐衝撃性を付与することができない場合があり、上記上限値を超えるとハードコート層に充分な十分な耐摩耗性を付与することができない場合があるからである。
上記ハードコート層の厚みは、0.5μm以上、3.0μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、1.0μm以上、2.5μm以下である。ハードコート層の厚みが0.5μm未満では、透明性を低下させてしまう場合があり、3.0μmを超えると、得られる表面粗さはアンチニュートンリング性を付与するのに充分な値ではない場合があるからである。
上記有機高分子粒子の屈折率は、1.4以上、1.6以下であることが好ましい。さらに好ましくは、1.45以上、1.55以下である。屈折率が1.4未満あるいは1.6を超えると、ハードコート層の透明性を低下させてしまう場合があるからである。
上記有機高分子粒子の平均粒子径は、0.5μm以上、1.5μm以下であることが好ましい。さらに好ましくは、0.7μm以上、1.2μm以下である。平均粒子径が0.5μm未満ではハードコート層表面に形成される凹凸は優れたアンチニュートンリング性を付与するのに充分な表面粗さ値にならない場合があり、1.5μmを超えると透明性を低下させてしまう場合があるからである。
上記有機高分子粒子の含有量は、樹脂固形分100重量部に対して10重量部以上100重量部以下であることが好ましい。さらに好ましくは、30重量部以上、80重量部以下である。含有量が10重量部未満では、ハードコート層表面に形成される凹凸は優れたアンチニュートンリング性を付与するのに充分な表面粗さ値にならない場合があり、100重量部を超えると透明性を低下させてしまう場合があるからである。
上記透明樹脂基板の厚みは、0.3mm以上、1.5mm以下であることが好ましい。更に好ましくは0.5mm以上、0.8mm以下である。厚みを上記範囲とすることで、特に上記用途の保護カバーに必要とされる性能(耐衝撃性、加工性等)を維持しつつ、小型化・薄型化が可能であるため、好適に使用することができるからである。
本発明において使用する粒子は、有機高分子であることが必要である。これは従来通常使用されてきた無機系粒子を用いる場合、樹脂との親和性が有機高分子に比べて低いために分散性が悪く、ハードコート層内部もしくは表面に凝集し外観不良となるため好ましくないからである。
有機高分子の分子量は特に限定されないが、通常は5000以上、好ましくは10000以上である。これは低分子量の高分子粒子を使用する場合、高分子粒子が表面から溶媒を吸収し、膨潤することによって粒子径が変化してしまうのを防ぐためである。また、有機高分子粒子の表面の活性や不活性は特に限定されない。有機高分子粒子の製造方法としては特に限定されるものではないが、粒径を所定の大きさに調節する方法としては、粉砕などの後工程で調節するのではなく、乳化重合などの製造条件で調節するのが品質のばらつきの点からみて好ましい。
このような有機高分子の例としては、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、スチレン共重合体、アクリル樹脂、ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、フェノール樹脂、ユリア樹脂などを挙げることができるが、透明性の点から、アクリル樹脂、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアミド、ポリアセタールなどが好ましい。
上記ハードコート層の主成分は紫外線硬化性樹脂であり、紫外線硬化性樹脂の含有量はハードコート層全体に対して、50重量部以上、99重量部以下である。上記範囲とすることで良好なアンチニュートンリング性と透明性と耐衝撃性を得ることができる。
上記紫外線硬化性樹脂には、紫外線硬化性オリゴマー及び紫外線硬化性モノマーがある。
上記紫外線硬化性オリゴマーは、ハードコート層に必要な諸物性(耐擦傷性、耐摩耗性、耐衝撃性、加工性/柔軟性等)を担うために使用されるものであり、例えば、ウレタンアクリレートが使用可能である。
上記ウレタンアクリレートオリゴマーは、例えば、ポリオールとジイソシアネートを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーの反応により得られる。ウレタンアクリレートオリゴマーの官能基数は、2官能を使用することが望ましく、更には6官能以上のものと、3官能以下のものを併用して用いることが望ましい。前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの数平均分子量は800〜5000の範囲であるのが好ましい。
紫外線硬化性モノマーを用いると、ハードコート層の架橋密度調整や塗工液の粘度調整が容易となると共に、ハードコート層と樹脂プレートとの密着性を向上させることができる。紫外線硬化性モノマーは、例えば、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、パンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化ペンタアリスリトールトリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化水添ビスフェノールAジアクリレート、エトキシ化シクロヘキサンジメタノールジアクリレート、トリシクロデカンジメタノールジアクリレート等が挙げられる。これらの中でも、特に環状構造を有する2官能アクリレートを用いることが望ましい。こうすることで、特にハードコート層の硬度や耐熱性を高くすることができる。
ハードコート層には、塗工液に光重合開始剤、表面調整剤、希釈溶剤など必要に応じて適宜含有することができる。
本発明の表面保護用シートに用いることができる光重合開始剤は、紫外線照射によって紫外線硬化性樹脂の反応(重合)を開始させるために塗工液に添加されるものであり、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテルベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾイン又はベンゾインアルキルエーテル類、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸等の芳香族ケトン類、ベンジル等のアルファージカルボニル類、ベンジルジメチルケタール、ベンジルジエチルケタール等のベンジルケタール類、アセトフェノン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−1−プロパン−1−オン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチル-プロパン−1−オン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパノン−1等 のアセトフェノン類、2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−t−ブチルアントラキノン等のアントラキノン類、2,4−ジメチルチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のフォスフィンオキサイド類、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−[o−エトキシカルボニル)オキシム等のアルファーアシルオキシム類、p−ジメチルアミノ安息香酸エチル、p−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル等のアミン類等を使用することができる。光重合開始剤は、表面硬化性に優れるものと内部硬化性に優れるもの、2種以上を併用することが望ましい。
上記表面調整剤は、塗膜の基材に対する濡れ性や均一性、塗膜表面の平滑性や滑り性等を付与するものであり、シリコーン系やアクリル共重合物系のものが代表的であるが、特にシリコーン系のものが好ましい。このシリコーン系表面調整剤としては、ポリジメチルシロキサンや、ポリジメチルシロキサンを変性した変性シリコーンなどが挙げられる。上前記変性シリコーンとしては、例えば、ポリエーテル変性体、アルキル変性体、ポリエステル変性体等が挙げられ、これらの中でもポリエーテル変性体が最も好適である。
本発明の表面保護用シートに用いることができる希釈溶剤は、塗工液を透明樹脂基板に塗工しやすくするために必要に応じて塗工液に添加されるものであり、このようなものとしては例えばヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール、メチルエチルケトン、2−ペンタノン、イソホロン等のケトン、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸メトキシプロピル等をのエステル、エチルセロソルブ等のセロソルブ系溶剤、メトキシプロパノール、エトキシプロパノール、メトキシブタノール等のグリコール系溶剤を単独又は混合して使用できる。
本発明の表面保護用シートに用いられるハードコート層には、例えば、紫外線吸収剤、光安定剤の各種添加剤を必要に応じて適宜含有することができる。
上記紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系やヒドロキシフェニルトリアジン系の化合物等が挙げられる。その含有量は、紫外線硬化型塗料100重量部に対して10重量部以下、好ましくは2重量部以上、4重量部以下である。
上記光安定剤としては、ヒンダードアミン系化合物等が挙げられる。その含有量は、紫外線硬化型塗料100重量部に対して2重量部以下、好ましくは1重量部以下である。
本発明のハードコート層を形成する過程では、例えば、表面の耐摩耗性やアンチブロッキング性等を必要とする各種の透明樹脂基板に対し、適当な溶剤で希釈した状態で、例えば、ロールコーター、グラビアコーター、フローコーター、スプレーコーター、カーテンフローコーター、ディップコーター、スリットダイコーター等の種々の塗工手段を用いることができる。
上記塗工時の塗膜厚さは、乾燥塗膜として、0.5μm以上、3.0μm以下であることが好ましい。これはハードコート層の厚みが0.5μm未満では、透明性を低下させてしまう場合があり、3.0μmを超えると、得られる表面粗さはアンチニュートンリング性を付与するのに充分な値とならない場合がある。また、溶剤成分の蒸発揮散に際しては基材及び雰囲気の温度を昇温させることが望ましい。そして、紫外線照射には、一般の有電極型や無電極型の高圧紫外線灯やメタルハライドランプを使用できる。
塗布対象とする基材の材質としては、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂であることが好ましい。これは携帯電話の液晶表示部の表面保護用として用いられるためには、透明性の高い透明樹脂基板が必要だからである。
以下、本発明を実施例および比較例に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
市販されている原材料から以下のものを準備した。
<有機高分子粒子>
平均粒子径1.0μm、屈折率1.5のアクリル微粒子
(商品名:MR−2G、綜研化学社製)
<紫外線硬化性オリゴマー>
(1)6官能ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:EB1290、ダイセルサイテ ック社製)
(2)2官能ウレタンアクリレートオリゴマー(商品名:EB8402、ダイセルサイテ ック社製)
<紫外線硬化性モノマー>
エトキシ化ビスフェノールAジアクリレート(商品名:A−BPE−4、新中村化学工業社製)
<光重合開始剤>
1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(商品名:イルガキュア184、チバ・ジャパン社製)
<表面調整剤>
シリコン系表面調整剤(商品名:グラノール450、共栄社化学社製)
参考例1 >
EB1290/EB8402/A−BPE−4を60/30/10の質量比率で、かつ紫外線硬化性樹脂と有機高分子粒子の質量比が100/10となるように配合した。紫外線硬化性樹脂と有機高分子粒子の濃度が塗料全体に対して30重量% となるようプロピ
レングリコールモノメチルエーテルで希釈した。ここへ、イルガキュア184を紫外線硬化性樹脂比で5重量% 、グラノール450を紫外線硬化性樹脂比で0.05重量% 添加した。配合液は充分に撹拌した後、密閉容器に保存した。厚さ0.5mmのポリカーボネート樹脂シート(住友ベークライト社製「ポリカエース」)を準備し、金属製のバーコーターを用いて、ウェット膜厚が7μmになるように配合液を樹脂シート上に塗布した。塗布したシートを50℃の熱風循環型オーブンに入れ、10分間乾燥した後、80W/cmメタルハライドランプ(ウシオ電機社製) を用い、照射距離100mm、コンベア搬送
速度10m/minの条件で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、ドライ膜厚2μmのハードコート層を有する表面保護用シートを得た。

<実施例2>
紫外線硬化性樹脂と有機高分子粒子の質量比が100/100とした以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例3>
2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量が塗料全体に対する質量比で5とした以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例4>
2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量が塗料全体に対する質量比で50とした以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例5>
平均粒子径0.5μmの有機高分子粒子を使用した以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例6>
平均粒子径1.5μmの有機高分子粒子を使用した以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例7>
屈折率1.4の有機高分子粒子を使用した以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例8>
屈折率1.6の有機高分子粒子を使用した以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<実施例9>
ハードコート層の厚みをドライ膜厚0.5μmにした以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

< 実施例10>
ハードコート層の厚みをドライ膜厚3.0μmにした以外は、参考例1と同様にして表面保護用シートを得た。

<比較例1>
EB1290/EB8402/A−BPE−4を60/30/10の質量比率で、かつ紫外線硬化性樹脂と有機高分子粒子の質量比が100/5となるように配合した。紫外線硬化性樹脂と有機高分子粒子の濃度が塗料全体に対して30重量%となるようプロピレングリコールモノメチルエーテルで希釈した。ここへ、イルガキュア184を紫外線硬化性樹脂比で5重量%、グラノール450を紫外線硬化性樹脂比で0.05重量%添加した。配合液は充分に撹拌した後、密閉容器に保存した。厚さ0.5mmのポリカーボネート樹脂シート(住友ベークライト社製「ポリカエース」)を準備し、金属製のバーコーターを用いて、ウェット膜厚が7μmになるように配合液を樹脂シート上に塗布した。塗布したシートを50℃の熱風循環型オーブンに入れ、10分間乾燥した後、80W/cmメタルハライドランプ(ウシオ電機社製)を用い、照射距離100mm、コンベア搬送速度10m/minの条件で紫外線を照射して塗膜を硬化させ、ドライ膜厚2μmのハードコート層を有する表面保護用シートを得た。
<比較例2>
紫外線硬化性樹脂と有機高分子粒子の質量比が100/105とした以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
<比較例3>
2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量が塗料全体に対する質量比で3とした以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
<比較例4>
2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量が塗料全体に対する質量比で55とした以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
<比較例5>
平均粒子径0.3μmの有機高分子粒子を使用した以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
<比較例6>
平均粒子径2.0μmの有機高分子粒子を使用した以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
<比較例7>
ハードコート層の厚みをドライ膜厚0.3μmにした以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
<比較例8>
ハードコート層の厚みをドライ膜厚3.5μmにした以外は、比較例1と同様にして表面保護用シートを得た。
上記のようにして形成された、各ポリカーボネートシートのハードコート層のアンチニュートンリング性、透明性、耐衝撃性を下記評価法に基づいて評価した。これらの評価結果を表1、表2に示す。
<表面粗さ>
キーエンス株式会社製のレーザー顕微鏡VK−9700を用い、拡大倍率3000倍における平均表面粗さ値を測定した。
<透明性>
ポリカーボネートシート(ハードコート層含む)のへ一ズ率(%)を測定し、以下の基準により透明性を評価した。
「A」:透明性に非常に優れている(へ一ズ率が3%未満)
「B」:透明性に優れている(へ一ズ率が3%以上5%未満)
「C」:透明性が実用上不十分(へ一ズ率が5%以上)
<アンチニュートンリング性>
ガラス板上に試料(ポリカーボネートシート)をそのハードコート層が下側になるようにして載置し、該試料の上から指で約500g/cm2のカで押し付け、下記判定基準によりアンチニュートンリング性を評価した。
「A」:全くニュートンリングを生じず、アンチニュートンリング性に優れている
「B」:少しニュートンリングを生じているが、実用上使用可能なレベルである
「C」:顕著にニュートンリングを生じる
<耐衝撃性>
ポリカーボネート樹脂板上に厚み0.2mmの緩衝材を置き、試料(ポリカーボネートシート)をそのハードコート層が下側になるようにして載置し、試料(ポリカーボネートシート)上側から重さ5.6gの鉄球を高さ100cmから落下させ、ハードコート層表面を観察し、下記判定基準により耐衝撃性を評価した。
「A」:耐衝撃性に非常に優れている(クラックを生じない)
「B」:耐衝撃性に優れている(微細なクラックを生じるが、実用上使用可能なレベ ルである)
「C」:耐衝撃性が実用上不十分(クラックを生じ、目立つレベルである)
<耐摩耗性>
スチールウール#0000を直径10mmの保持具に取り付け、一定荷重(500g)・一定速度(6000mm/minにて100往復した後、試料表面の傷の有無を目視により観察し、以下の基準により評価した。
「A」:耐摩耗性に非常に優れている(傷が付かない)
「B」:耐摩耗性に優れている(数本の傷が付く)
「C」:耐摩耗性が実用上不十分(全体に傷が付く)
Figure 0005245666
Figure 0005245666
本発明の表面保護用シートにおけるハードコート層は、実施例の結果から明らかなようにアンチニュートンリング性、透明性、耐衝撃性のいずれにも優れており、携帯電話における液晶表示部の表面保護用等として極めて高性能であることがわかった。
これに対し、有機高分子粒子の含有比率が本発明の規定範囲より小さい比較例1では、アンチニュートンリング性が不十分であり、有機高分子粒子の含有比率が本発明の規定範囲より大きい比較例2では、透明性が不十分であり、2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量が本発明の規定範囲より少ない比較例7では、耐衝撃性が不十分であった。

Claims (7)

  1. 透明樹脂基板と、該透明樹脂基板の少なくとも片面にハードコート層と、を有する表示体の表面を保護する表面保護シートであって、
    前記ハードコート層は、有機高分子粒子と2 官能ウレタンアクリレートオリゴマーと
    を含有しており、前記2官能ウレタンアクリレートオリゴマーの含有量は、樹脂固形分100重量部に対して5重量部以上、50重量部以下であり、かつ前記ハードコート層の表面には表面粗さ値10nm以上、100nm以下の凹凸が形成されており、前記有機高分子粒子の含有量は、樹脂固形分100重量部に対して30重量部以上、100重量部以下であることを特徴とする表面保護用シート。
  2. 前記ハードコート層の厚みは、0.5μm以上、3.0μm以下である請求項1 に記
    載の表面保護用シート。
  3. 前記有機高分子粒子の組成は、アクリル系樹脂、スチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ウレタン系樹脂、ビニル系樹脂、および前記各樹脂の共重合体から選ばれる少なくとも1種類を含む請求項1または2に記載の表面保護用シート。
  4. 前記有機高分子粒子の屈折率は、1.4以上、1.6以下である請求項1〜のいずれかに記載の表面保護用シート。
  5. 前記有機高分子粒子の平均粒子径は、0.5μm以上、1.5μm以下である請求項1〜のいずれかに記載の表面保護用シート。
  6. 前記透明樹脂基板は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂である請求項1〜のいずれかに記載の表面保護用シート。
  7. 携帯電話の液晶表示部に用いられる請求項1〜のいずれかに記載の表面保護用シート。
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