JP2008256373A - 蒸着膜評価方法およびそれを用いる光学部材の製造方法 - Google Patents

蒸着膜評価方法およびそれを用いる光学部材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】滑り感等の蒸着膜の表面性を高い信頼性をもって評価するための方法を提供すること。
【解決手段】基材上に蒸着膜を有する光学部材の該蒸着膜表面上で、原子間力顕微鏡の探針を振動させながら走査して位相変化を測定し、測定された位相変化に基づいて前記蒸着膜を評価する蒸着膜評価方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、レンズ等の光学部材の最表面に位置する蒸着膜の表面性を評価するために好適な蒸着膜評価方法に関する。更に本発明は、前記評価方法を使用する、蒸着膜を有する光学部材の製造方法に関する。
レンズ等の光学部材の表面性を改善するために、蒸着処理により蒸着膜を形成することが行われている。例えば、特許文献1にはレンズ等の光学部材表面に蒸着膜を形成することにより撥水性を付与することが提案されている。
特開平5−215905号公報
特許文献1に記載の撥水膜等の光学部材最表面に形成される蒸着膜には、光学部材に所望の表面性(例えば撥水性)を付与することに加え、実用上、滑り感が良好であることが求められる。特に眼鏡用プラスチックレンズは、レンズに付着した指紋、皮脂、その他汚れを頻繁に拭き取る必要があり、滑り感の良好なレンズが望まれている。なお、良好な滑り感とは、布等で拭いたときに抵抗が少なくスムーズに拭き取りを行うことができることをいう。
この滑り感は、通常、実際に人の手で拭き取りを行い評価されている。しかし、この方法は感覚的評価であるため、評価する人によって評価結果に違いがでる可能性があり、また、細かな違いを評価することが難しい、等の問題があった。
表面性を客観的に評価できる指標の1つとしては、動摩擦係数がある。しかし、動摩擦係数と感覚的評価での滑り感の評価結果との間には明確な相関性が見られないことがあり、動摩擦係数が同程度であっても滑り感が大きく違う場合があった。
そこで、本発明の目的は、滑り感等の蒸着膜の表面性を高い信頼性をもって評価するための方法を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ねた結果、原子間力顕微鏡によって測定される位相変化と蒸着膜の表面性との間に良好な相関性があることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、上記目的は、下記手段によって達成された。
[1]基材上に蒸着膜を有する光学部材の該蒸着膜表面上で、原子間力顕微鏡の探針を振動させながら走査して位相変化を測定し、測定された位相変化に基づいて前記蒸着膜を評価する蒸着膜評価方法。
[2]蒸着膜表面の滑り感を評価する[1]に記載の蒸着膜評価方法。
[3]前記走査を、蒸着膜表面に探針を断続的に接触させて行う[1]または[2]に記載の蒸着膜評価方法。
[4]前記走査を、蒸着膜表面と探針を非接触状態にして行う[1]または[2]に記載の蒸着膜評価方法。
[5]評価される蒸着膜は、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む蒸着材料を基材上に蒸着することによって形成された蒸着膜である[1]〜[4]のいずれかに記載の蒸着膜評価方法。
[6]評価される蒸着膜は、下記成分(A)〜(C)を含む蒸着材料を基材上に蒸着することにより形成された蒸着膜である[1]〜[5]のいずれかに記載の蒸着膜評価方法。
成分(A):一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物
Figure 2008256373
(一般式(I)式中、Rfは、式:−(Ck2kO)−(kは1〜6の範囲の整数である)で表わされる単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する二価の基であり、Rは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基またはハロゲン原子であり、nおよびn'は、それぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、mおよびm'は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、aおよびbは、それぞれ独立に2または3である)
成分(B):下記一般式(II)で表されるシラン化合物
R'−Si(OR'')3および/またはSi(OR'')4 ・・・(II)
(一般式(II)式中、R'は有機基であり、R''はアルキル基である。)
成分(C):下記一般式(III)で表される変性シリコーンオイル
Figure 2008256373
(一般式(III) 式中、cは1以上の整数であり、X1〜X6は、それぞれ独立に有機基であり、X1およびX5ならびに/またはX2およびX4はメチル基を有する。)
[7]評価される蒸着膜は、撥水性を有する[1]〜[6]のいずれかに記載の蒸着膜評価方法。
[8]複数の基材上に蒸着材料を蒸着することにより蒸着膜を有する光学部材を複数製造する工程と、
製造された複数の光学部材の少なくとも1つについて、該光学部材が有する蒸着膜を、[1]〜[4]のいずれかに記載の方法により評価する工程と、
評価結果に基づき製品として出荷する光学部材を決定する工程と、
を含む光学部材の製造方法。
[9]前記蒸着材料は、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む蒸着材料である[8]に記載の光学部材の製造方法。
[10]前記蒸着材料は、下記成分(A)〜(C)を含む蒸着材料である[8]または[9]に記載の光学部材の製造方法。
成分(A):一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物
Figure 2008256373
(一般式(I)式中、Rfは、式:−(Ck2kO)−(kは1〜6の範囲の整数である)で表わされる単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する二価の基であり、Rは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基またはハロゲン原子であり、nおよびn'は、それぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、mおよびm'は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、aおよびbは、それぞれ独立に2または3である)
成分(B):下記一般式(II)で表されるシラン化合物
R'−Si(OR'')3および/またはSi(OR'')4 ・・・(II)
(一般式(II)式中、R'は有機基であり、R''はアルキル基である。)
成分(C):下記一般式(III)で表される変性シリコーンオイル
Figure 2008256373
(一般式(III) 式中、cは1以上の整数であり、X1〜X6は、それぞれ独立に有機基であり、X1およびX5ならびに/またはX2およびX4はメチル基を有する。)
[11]前記蒸着膜は、撥水性を有する[8]〜[10]のいずれかに記載の光学部材の製造方法。
本発明によれば、光学部材最表面の蒸着膜の滑り感を高い信頼性をもって評価することができる。更にこの評価結果に基づき出荷する製品を決定することにより、高品質な製品を提供することができる。特に眼鏡用プラスチックレンズのように良好な滑り感が求められる光学部材において効果的である。
本発明は、基材上に蒸着膜を有する光学部材の該蒸着膜表面上で、原子間力顕微鏡の探針を振動させながら走査して位相変化を測定し、測定された位相変化に基づいて前記蒸着膜を評価する蒸着膜評価方法に関する。
以下、本発明の蒸着膜評価方法について詳細に説明する。
本発明の蒸着膜評価方法では、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて評価を行う。原子間力顕微鏡は、探針を振動させ位相変化を測定(この測定を行うモードは、一般に「位相モード」と呼ばれる)できるものであればよく、一般に使用されている原子間力顕微鏡が利用できる。
原子間力顕微鏡は、一般に先端に探針をつけたカンチレバーを有する。位相変化を測定する場合は、タッピングモードやノンコンタクトモードにおいて、カンチレバーを
振幅一定で振動させながら評価対象の表面上を走査し、カンチレバー振動の位相変化を検出する。表面のある部分と他の部分との間に何らかの物性の違いがあると、その違いの程度に応じて位相が変化する。本発明者らは、この位相変化が蒸着膜の表面性と良好に相関することを新たに見出した。特に、上記位相変化と蒸着膜の滑り感との間には、きわめて良好な相関性が見られた。即ち、本発明の蒸着膜評価方法によれば、原子間力顕微鏡の探針を蒸着膜表面上で振動させながら走査して測定される位相変化に基づいて、蒸着膜の滑り感等の表面性を評価することができる。
以下に、原子間力顕微鏡による評価方法の具体例を、図1に基づき説明する。
図1は、原子間力顕微鏡による測定によって得られる位相差の度数分布を基に作成された度数分布曲線の説明図である。図1中、Pmは最頻値、Dmは最頻値における相対度数、Pmaxは位相差最大値、Pminは位相差最小値、WrはPmaxとPminとの差、Whは半値幅である。
位相差の度数分布曲線は、例えば、原子間力顕微鏡の位相モードで、探針を振動させながら表面上を走査した結果である位相差の度数分布に基づき解析ソフトが作成するものである。ある位相差を示す部分が多いほど、その位相差の相対度数は多くなる。相対度数が最も多い位相差が位相差最頻値(図1中のPm)である。よって、位相差最大値(図1中のPmax)と位相差最小値(Pmin)の差が小さいほど、表面の物性のばらつきが少ないことを示す。本発明の評価方法では、例えば上記PmaxとPminとの差(Pmax−Pmin)を蒸着膜評価の指標とすることができる。上記値が小さいほど表面性が良好であると判定して絶対値に基づき評価を行うこともできるが、信頼性の高い評価結果を行うためには、予め良否判定基準を設定しておくことが好ましい。例えば、あらかじめいくつかのサンプルについて滑り感の官能評価および上記(Pmax−Pmin)の測定を行い、上記(Pmax−Pmin)の値がいくつ以上であれば滑り感良好と判定する、良否判定基準を設定しておくことが好ましい。そして設定された良否判定基準に基づき評価を行えば、官能評価を行うことなく滑り感を評価することが可能となる。また、評価の指標としては、例えば、同様にばらつきを示す値である位相差の度数分布曲線の半値幅(図1中のWh)を用いることもできる。
また、前記評価は、位相差の度数分布を示すヒストグラムに基づき行うこともできる。この場合も上記同様PmaxとPminとの差(Pmax−Pmin)を蒸着膜評価の指標とすることができる。なお、評価指標は、位相差度数分布に基づくものであればよく、例えば分散、標準偏差、四分位範囲なども、同様に蒸着膜評価の指標、好ましくは滑り感の評価の指標として用いることができる。
次に、具体的な測定方法について説明する。
前述のように、一般的な原子間力顕微鏡は先端に探針を有するカンチレバーを有し、このカンチレバーを振動させて測定対象の表面上を走査することにより位相変化を測定することができる。測定モードとしては、一般にタッピングモードと呼ばれるモードを用いることができる。また、測定モードは、表面との接触の有無により、探針を測定対象の表面と断続的に接触させるコンタクトモードと、非接触状態に維持するノンコンタクトモードに分けられる。いずれの場合もカンチレバーを軽く上下に振動させながら(タップしながら)、測定対象表面を走査することにより位相変化を測定することができる。どちらも評価した光学部材にダメージを与えないと言う点で好ましい。
以下に、本発明の評価方法の適用が好適な蒸着膜について説明する。
本発明の評価方法は、撥水性、防汚性等の性質を基材表面に付与するために基材上に形成される蒸着膜へ適用することができる。評価対象となる蒸着膜は、一般に撥水性膜と呼ばれる、高い撥水性を有する薄膜であることが好ましい。具体的には、本発明の評価方法は、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む蒸着材料を基材上に蒸着することによって形成された蒸着膜への適用が好適である。前記蒸着材料としては、下記成分(A)〜(C)を含む蒸着材料が好ましい。
成分(A):一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物
Figure 2008256373
(一般式(I)式中、Rfは、式:−(Ck2kO)−(kは1〜6の範囲の整数である)で表わされる単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する二価の基であり、Rは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基またはハロゲン原子であり、nおよびn'は、それぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、mおよびm'は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、aおよびbは、それぞれ独立に2または3である)
成分(B):下記一般式(II)で表されるシラン化合物
R'−Si(OR'')3および/またはSi(OR'')4 ・・・(II)
(一般式(II)式中、R'は有機基であり、R''はアルキル基である。)
成分(C):下記一般式(III)で表される変性シリコーンオイル
Figure 2008256373
(一般式(III) 式中、cは1以上の整数であり、X1〜X6は、それぞれ独立に有機基であり、X1およびX5ならびに/またはX2およびX4はメチル基を有する。)
以下に、成分(A)〜(C)の詳細を説明する。
成分(A)
成分(A)は、下記一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物である。
Figure 2008256373
一般式(I)において、Rfは、式:−(Ck2kO)−(式中、kは1〜6、好ましくは1〜4の範囲の整数であり、該式中の(Ck2kO)の配列はランダムであることが好ましい。)で表される単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する二価の基である。なお、一般式(I)中のnおよびn'がいずれも0である場合、一般式(I)中の酸素原子(O)に結合するRf基の末端は、酸素原子ではないことが好ましい。このRf基としては、例えば、下記一般式で示されるものが挙げられる。但し、本発明は下記例示に限定されるものではない。
−CF2CF2O(CF2CF2CF2O)lCF2CF2
(式中、lは1以上、好ましくは1〜50、より好ましくは10〜40の範囲の整数である。)
−CF2(OC24p−(OCF2q
(式中、pおよびqは、それぞれ、1以上、好ましくは1〜50、より好ましくは10〜40の範囲の整数であり、かつp+qの和は、10〜100、好ましくは20〜90、より好ましくは40〜80の範囲の整数であり、該式中の繰り返し単位(OC24)および(OCF2)の配列はランダムである。)
一般式(I)において、Xは加水分解性基またはハロゲン原子である。Xで表される加水分解性基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基等のアルコキシ基;メトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基;アリロキシ基、イソプロペノキシ等のアルケニルオキシ基;アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ブチルカルボニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等のアシロキシ基;ジメチルケトオキシム基、メチルエチルケトオキシム基、ジエチルケトオキシム基、シクロペンタノキシム基、シクロヘキサノキシム基等のケトオキシム基;N−メチルアミノ基、N−エチルアミノ基、N−プロピルアミノ基、N−ブチルアミノ基、N,N−ジメチルアミノ基、N,N−ジエチルアミノ基、N−シクロヘキシルアミノ基等のアミノ基;N−メチルアセトアミド基、N−エチルアセトアミド基、N−メチルベンズアミド基等のアミド基;N,N−ジメチルアミノオキシ基、N,N−ジエチルアミノオキシ基等のアミノオキシ基等を挙げることができる。
また、Xで表されるハロゲン原子としては、例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙げられる。
これらの中で、メトキシ基、エトキシ基、イソプロペノキシ基および塩素原子が好適である。
一般式(I)において、Rは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、Rが複数存在する場合には、Rは互いに同一でも異なってもよい。Rの具体例としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基等のアルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基等のシクロアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基等のアリール基;ベンジル基、フェネチル基等のアラルキル基;ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基等が挙げられる。これらの中でも炭素原子数1〜3の一価炭化水素基が好ましく、特にメチル基が好適である。
一般式(I)において、nおよびn'はそれぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、好ましくは1である。nとn'は互いに同一であっても異なっていてもよい。また、mおよびm'はそれぞれ独立に1〜5の整数であり、3であることが好ましい。mとm'は互いに同一であっても異なっていてもよい。
一般式(I)において、aおよびbはそれぞれ独立に2または3であり、加水分解および縮合反応性、および被膜の密着性の観点から、3であることが好ましい。
一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物(パーフルオロポリアルキレンエーテル変性シラン)の分子量は、特に制限されないが、安定性、取扱い易さ等の点から、数平均分子量で500〜20,000、好ましくは1000〜10,000のものが適当である。
一般式(I)で表されるパーフルオロポリアルキレンエーテル変性シランの具体例としては、例えば、下記構造式で示されるものが挙げられる。但し、本発明は下記例示に限定されるものではない。
(CH3O)3SiCH2CH2CH2OCH2CF2CF2O(CF2CF2CF2O)lCF2CF2CH2OCH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2CH3SiCH2CH2CH2OCH2CF2CF2O(CF2CF2CF2O)lCF2CF2CH2OCH2CH2CH2SiCH3(OCH32
(CH3O)3SiCH2CH2CH2OCH2CF2(OC24p(OCF2qOCF2CH2OCH2CH2CH2Si(OCH33
(CH3O)2CH3SiCH2CH2CH2OCH2CF2(OC24p(OCF2qOCF2CH2OCH2CH2CH2SiCH3(OCH32
(CH3O)3SiCH2CH2CH2OCH2CH2CF2(OC24p(OCF2qOCF2CH2CH2OCH2CH2CH2Si(OCH33
(C25O)3SiCH2CH2CH2OCH2CF2(OC24p(OCF2qOCF2CH2OCH2CH2CH2Si(OC253
一般式(I)で表される化合物は、1種単独で使用してもよく2種以上を組合せて使用することもできる。また、場合により、上記パーフルオロポリアルキレンエーテル変性シランと該変性シランの部分加水分解縮合物とを組み合わせて使用することができる。
一般式(I)で表されるパーフルオロポリアルキレンエーテル変性シランは、溶媒で希釈されたものを用いるとよい。使用できる溶媒としては、例えば、フッ素変性脂肪族炭化水素系溶剤(パーフルオロヘプタン、パーフルオロオクタン等)、フッ素変性芳香族炭化水素系溶剤(1,3−ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン、トリフルオロメチルベンゼン等)、のフッ素変性エーテル系溶剤(メチルパーフルオロブチルエーテル、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)等)、フッ素変性アルキルアミン系溶剤(パーフルオロトリブチルアミン、パーフルオロトリペンチルアミン等)、炭化水素系溶剤(石油ベンジン、ミネラルスピリッツ、トルエン、キシレン等)、ケトン系溶剤(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)等が挙げられる。これらは1種単独でも2種以上を組み合わせてもよい。これらのなかでも、変性シランの溶解性、濡れ性等の点で、フッ素変性された溶剤が好ましく、特に、1,3−ジ(トリフルオロメチル)ベンゼン、パーフルオロ(2−ブチルテトラヒドロフラン)、およびパーフルオロトリブチルアミンが好ましい。
成分(B)
成分(B)は、下記一般式(II)で表されるシラン化合物である。
Figure 2008256373
一般式(II)において、R'は有機基であり、炭素数1〜50(好ましくは1〜10)
のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基等)、エポキシエチル基、グリシジル基、アミノ基等が挙げられる。これらは置換されていてもよい。
一般式(II)において、R''はアルキル基であり、炭素数1〜48のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基等)であることが好ましく、メチル基またはエチル基が更に好ましい。
一般式(II)で表されるシラン化合物の具体例としては、例えば、以下の化合物を挙げることができる。但し、本発明は下記具体例に限定されるものではない。
(C25O)3SiC36NH2、(CH3O)3SiC36NH2、(C25O)4Si、(C25O)3Si-O-Si(OC253
一般式(II)で表されるシラン化合物は、1種単独で使用してもよく2種以上を組合せても使用することができる。
一般式(II)の化合物は、R'−Si(OR'')3を単独またはSi(OR'')4より多く用いることが好ましい。この場合、成分(C)との反応物がより複雑な立体構造になり、耐久性や耐摩耗性を向上できる。
成分(C)
成分(C)は、下記一般式(III)で表される変性シリコーンオイルである。
Figure 2008256373
一般式(III)において、cは1以上の整数であり、1〜60であることが好ましく、より好ましくは1〜10である。
一般式(III)において、X1〜X6は、それぞれ独立に有機基であり、その具体例としては、炭素数1〜20のアルキル基(メチル基、エチル基、プロピル基等)、エポキシエチル基、グリシジル基、アミノ基、カルボキシル基等が挙げられる。これらは置換されていてもよい。一般式(III)において、X1およびX5ならびに/またはX2およびX4はメチル基を有する。
一般式(III)で表される化合物は、1種単独で使用してもよく2種以上を組合せて使用してもよい。
一般式(III)で表される変性シリコーンオイルの具体例としては、例えば、下記構造式で示されるものが挙げられる。但し、本発明は下記例示に限定されるものではない。
Figure 2008256373
[(a)および(b)の有機基におけるR1は、アルキレン基(メチレン基、エチレン基、プロピレン基等)等であり、rは1〜20、sは1〜20、tは1〜40の整数である。]
成分(A)を成分(B)および成分(C)と混合して蒸着材料とした場合は、蒸着された薄膜の耐久性、耐摩耗性が向上する。これは、一般式(III)の変性シリコーンオイルをシランカップリング剤である一般式(II)のシラン化合物により結合させることにより、複雑な立体構造を有した化合物ができるため、蒸着された状態において、一般式(I)のフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物が、一般式(II)のシラン化合物と一般式(III)の変性シリコーンオイルとの反応生成物によって保護されるためではないかと考えられる。より好ましくは、予め一般式(II)のシラン化合物および一般式(III)の変性シリコーンオイルを混合して反応させその反応物に一般式(I)のフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を混合する。このようにすると、一般式(I)のフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物が、一般式(II)のシラン化合物と一般式(III)の変性シリコーンオイルとの反応を妨げることがないのでより好ましい。更に具体的に説明すると、この場合の本発明の蒸着材料は、一般式(II)のシラン化合物および一般式(III)の変性シリコーンオイルを混合し、例えば1〜168時間、混合攪拌するなどして、反応させて、骨格物質を形成する。その後、一般式(I)の有機ケイ素化合物を分散して得られる。
一般式(II)のシラン化合物および一般式(III)の変性シリコーンオイルが反応した骨格物質の構造としては、2級アミン体および3級アミン体の混合物が挙げられ、具体的としては、以下のような構造が挙げられる。
Figure 2008256373
上記2級アミン体および3級アミン体の比率は、ほぼ同量であり、左端−Si−の先は、例えばエトキシ基であり、右端の先は、例えばジメチルシロキサン構造である。
本発明の評価方法において評価対象となる蒸着膜は、例えば前記蒸着材料を加熱して固めた後、固めた蒸着材料を加熱手段により加熱して基材上に蒸着することにより形成された蒸着膜であることができる。なお、前述の成分(A)、(B)および(C)を含む蒸着材料は、成分(B)と成分(C)とが反応して分子量が大きくなるため粘度が高くなる傾向にある。このため、蒸着材料を多孔性材料に含浸させる場合には、多孔性材料に蒸着材料がしみこみにくい場合がある。また、蒸着材料を多孔性材料に含浸させる場合に限らず、均一な蒸着膜を得るには、液体の蒸着材料を固める(多孔性物質や容器から垂れることが無く、さわっても付着しない程度に固まった状態にする)ことが好ましいが、上記蒸着材料は加熱しても固まりにくい。これは、成分(A)の希釈に用いる溶媒が加熱しても揮発しにくいことが影響していると考えられる。
前記蒸着材料においては、動粘度が低く揮発性の高く、他の成分と実質的反応しないフッ素系溶媒を用いて希釈することが好ましい。このようにすると、成分(B)および成分(C)の反応物の粘度を下げることができるので、多孔性材料への注入性の改善ができ、また蒸着材料の固化も容易になる。前記フッ素系溶媒は、揮発する際に、成分(A)に加えられた溶媒も減少させる働きもしているのではないかと考えられる。このフッ素系溶媒としては、下記一般式(IV)で表されるハイドロフルオロエーテルを配合すると好ましい。
一般式(IV)
CF3−(CF2)d−OR'''
一般式 (IV)式中、dは1〜50の範囲の整数であり、R'''はメチル基またはエチル基である。dは好ましくは1〜20、より好ましくは1〜10の範囲の整数である。
一般式(IV) で表されるハイドロフルオロエーテルの具体例としては、例えば、C49OCH3、C49OC25、C613OCH3、C613OC25等が挙げられる。但し、本発明はこれらの例示に限定されるものではない。
一般式(IV)で表される化合物は、1種単独で使用してもよく2種以上を組合せて使用することもできる。
また、前記蒸着材料には、一般式(IV)で表されるハイドロフルオロエーテル以外に、他の溶媒やケイ素非含有のパーフルオロポリエ−テル等を添加してもよい。
特に、一般式(IV)のハイドロフルオロエーテルは、他の成分とは反応せず、揮発性も高いので加熱することにより蒸発して、成分(A)〜(C)が固まることから好ましい。
前記蒸着材料における各成分の配合比は、例えば、濃度20質量%の成分(A)30〜95質量%(好ましくは50〜85質量%)、成分(B)1〜50質量%(好ましくは10〜40質量%)、成分(C)1〜50質量%(好ましくは10〜40質量%)、一般式(IV)で表されるハイドロフルオロエーテル0〜50質量%(好ましくは5〜40質量%)である。以上の範囲であれば、十分に効果が得られる。
前記蒸着材料は、溶液状態で、または必要に応じて添加されるフッ素系溶媒、例えば一般式(IV)で表されるハイドロフルオロエーテル、他の溶媒やケイ素非含有のパーフルオロポリエーテルを混合した溶液の形態で用いて基材上に蒸着することができる。これらの溶液はそのまま容器に入れて加熱してもよいが、均一した蒸着膜を多く得られるとの観点から、多孔性材料に含浸させることがより好ましい。前記多孔性材料としては、銅やステンレスなどの熱伝導性の高い金属粉末を焼結した焼結フィルターを用いることが好ましい。また、多孔性材料は、適度な蒸着速度を得るという観点からそのメッシュを40〜200ミクロン、好ましくは、80〜120ミクロンとすることが適当である。
なお、溶液を容器に入れる場合や多孔性材料に含浸させる場合のいずれであっても、フッ素系溶媒を加えた後に加熱して固めた形態で用いることが好ましい。固める際の温度は、蒸着材料が分解しない温度内に設定すればよく、好ましくは、50〜100℃、より好ましくは70〜90℃である。加熱時間は60分以上が好ましく、より好ましくは60〜180分である。加熱手段は、ドライオーブンなどが利用できる。
評価対象となる蒸着膜は、蒸着材料を、減圧下、加熱蒸着、(ハロゲンヒーター、抵抗加熱、電子銃等を使用)によって、基材上に蒸着することにより形成された蒸着膜であることができる。電子銃を用いて加熱して蒸着すると、精度の良い薄膜を形成することができる。その場合の真空蒸着装置内の真空度としては、特に限定はないが、均質な蒸着膜を得るとの観点から、好ましくは、1.33×10-1Pa〜1.33×10-6Pa(10-3〜10-8Torr)、特に好ましくは、6.66×10-1Pa〜8.00×10-4Pa(5.0×10-3〜6.0×10-6Torr)である。
基材としては、プラスチックレンズ、反射防止膜を有するプラスチックレンズを用いることができる。その詳細は後述する。
蒸着材料を加熱する際の具体的温度は、蒸着材料の種類、蒸着する真空条件により異なるが、所望の真空度における蒸着材料の蒸着開始温度以上から分解温度を超えない範囲で行うことが好ましい。ここで蒸着開始温度とは前記蒸着材料を含む溶液の蒸気圧が真空度と等しくなったときの温度をいい、また、前記蒸着材料の分解温度とは1分間の間に前記蒸着材料の50質量%が分解する温度(窒素雰囲気下、該化合物と反応性のある物質が存在しない条件で)をいう。
蒸着速度は、加熱方法により異なるが、電子銃使用の場合、上記温度範囲に保つことを条件に、前記有機ケイ素化合物加熱開始から蒸着を完結させるまでの時間を120秒以内とすることが好ましく、さらには50秒以内、40秒以内、30秒以内とすることが好ましい。上記加熱温度範囲で、且つ短時間で蒸着を完結させること、即ち、前記有機ケイ素化合物に短時間で高エネルギ−を与えることにより、耐久性に優れた蒸着膜を有する光学部材を提供することができる。また、蒸着開始温度が多少異なる2成分の撥水剤を用いても、蒸発開始温度の高い原料の蒸発開始温度から分解温度の低い原料の分解温度の範囲で蒸着温度を選択することにより、ほぼ同時に蒸着でき、均一な膜を得ることができる。
前記蒸着速度を達成する方法としては、前記有機ケイ素化合物に電子ビ−ムを照射する方法が好ましく用いられ、電子ビ−ムを発生する方法は、従来、蒸着装置で用いられている電子銃を用いることができる。電子銃を用いれば、前記有機ケイ素化合物全体に、均一のエネルギ−を照射することができ均一な撥水膜を施しやすくなる。電子銃のパワーについては、使用物質、蒸着装置、真空度、照射面積によって異なるが、好ましい条件は、加速電圧が6kV前後で、印加電流5〜40mA程度である。
また、前記蒸着膜は、例えば、屈折率1.30〜1.47(好ましくは1.40〜1.45)、膜厚は1〜20nm(好ましくは3〜15nm)である。膜厚が3nm以上であれば十分な耐久性や耐摩耗性が得られ、15nm以下であれば曇りがでる等で透過率が下がるおそれがない。
更に本発明は、
複数の基材上に蒸着材料を蒸着することにより蒸着膜を有する光学部材を複数製造する工程(以下、「工程I」という)と、
製造された複数の光学部材の少なくとも1つについて、該光学部材が有する蒸着膜を、本発明の蒸着膜評価方法により評価する工程(以下、「工程II」という)と、
評価結果に基づき製品として出荷する光学部材を決定する工程(以下、「工程III」という)と、
を含む光学部材の製造方法に関する。
本発明において光学部材とは、眼鏡レンズのみならず、カメラレンズ、ワードプロセッサーのディスプレー等に付設する光学フィルター、自動車の窓ガラス等に用いられる広義の光学部材を意味する。前記基材としては、プラスチック製基材、具体的には、メチルメタクリレート単独重合体、メチルメタクリレートと1種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネート単独重合体、ジエチレングリコールビスアリルカーボネートと1種以上の他のモノマーとをモノマー成分とする共重合体、イオウ含有共重合体、ハロゲン含有共重合体、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、不飽和ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポリウレタンなどのプラスチック製光学基板が挙げられる。または無機ガラス製光学基板でもよい。尚、上記基板は基板上に、反射防止膜やハードコート層を有するものであってもよい。ハードコート層としては、有機ケイ素化合物、アクリル化合物等を含んだ硬化膜を例示できる。
また、反射防止膜とは、例えばレンズ等の光学基板表面の反射を減少させるために設けられたZrO2、SiO2、TiO2、Ta25、Y23、MgF2、Al23などから形成される単層または多層膜(但し、最外層にSiO2膜を有することが好ましい)またCrO2などの着色膜(但し、最外層にSiO2膜を有することが好ましい)であることができる。これらの膜は蒸着により、好ましくは真空蒸着処理により形成される蒸着膜であることができる。反射防止膜としては、最外層に二酸化ケイ素を主成分とする層を有するものが好ましい。ここで二酸化ケイ素を主成分とするとは、実質的に二酸化ケイ素からなる層、または二酸化ケイ素、酸化アルミニウムおよび有機化合物からなるハイブリッド層をいう。
工程Iにおいて使用される蒸着材料、蒸着処理等の詳細は先に説明した通りである。蒸着装置内では、例えば100個程度の基材に対して同時に蒸着処理を施すことができる。本発明では、同一装置内で同時に蒸着処理が施された複数の光学部材等の同一ロット内の複数の光学部材の少なくとも1つを工程IIに付す。工程IIに付される光学部材の数は少なくとも1つであればよく、高品質な製品を高い信頼性をもって提供するためには2つ以上の光学部材を工程IIに付すことが好ましい。
工程IIでは、工程Iにおいて評価用試料として選択した光学部材に対して本発明の評価方法による評価を行う。その詳細は先に説明した通りである。
工程IIIでは、工程IIにより得られた評価結果に基づき、製品として出荷する光学部材を決定する。出荷する光学部材の決定は、例えば以下の方法で行うことができる。
(1)工程IIにおいて評価した試料の評価結果が、良否判定基準を満たすものであった場合は該試料と同一ロット内の光学部材は良否判定基準を満たすものと判断し、同一ロット内の光学部材を製品として出荷する。この場合、前述のノンコンタクトモードで評価を行った場合は評価による試料表面性への影響は殆どないため、評価した試料も製品として出荷することができる。また、コンタクトモードでも試料と探針との接触はごくわずかであるため、評価による試料表面性への影響は無視できるほど小さい。よって、この場合も評価した試料を製品として出荷してもかまわない。
(2)製造した光学部材それぞれを工程IIに付し、工程IIにおける評価結果が良否判定基準を満たす場合は、その光学部材を製品として出荷する。出荷前の製品すべてに対して評価を行うことにより、高品質な製品をより高い信頼性をもって提供することが可能となる。
また、本発明の評価方法により不良品と判定された光学部材について、その上に形成されている蒸着膜を除去して新たな蒸着膜を形成したり、前記蒸着膜上に更に蒸着膜形成処理を施したりすることもできる。これにより不良品として廃棄される光学部材の数を低減することができ、コスト面および環境への配慮の点で好ましい。
以下に、本発明を実施例に基づき更に説明する。但し、本発明は実施例に示す態様に限定されるものではない。
1.蒸着材料(撥水処理剤)の調製
以下の方法により、蒸着材料(撥水処理剤)を調製した。容器は、アズワン社ガラススクリュー瓶30ccを使用し、スターラーの攪拌速度は500rpmに設定した。
Figure 2008256373
(工程1)シラン化合物とシリコーンオイルとの反応溶液の製造
一般式(II)のシラン化合物としてKBE903(商品名:信越化学工業(株)製、
(C25O)3SiC36NH2、分子量221.4,屈折率(25℃)1.420)10gと一般式(III)のシリコーンオイルとして上記オイル(a)の構造を有するKF105(商品名:信越化学工業(株)製、動粘度15mm2/s(25℃)、屈折率(25℃)
1.442、官能基当量490g/mol)10gを24時間、混合攪拌した。
前記シラン化合物はアミノ基を有しており、前記シリコーンオイルはエポキシエチル基を有している。これにより、アミノ基とグリシジル基が反応し、2および3級アミンを有したジメチルシロキサン含有混合物が生成された。この反応には約24時間程度が必要で、H,C、NMRの分析では、分子量約200〜1000の化合物の生成が確認された。
(工程2)フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物(撥水剤)と、シラン化合物とシリコーンオイル化合物の反応溶液との混合
次に、一般式(I)のフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物として、以下の構造:(CH3O)3SiCH2CH2CH2OCH2CF2(OC24p(OCF2qOCF2CH2OCH2CH2CH2Si(OCH33(式中、p=22、q=22、繰り返し単位(OC24)及び(OCF2)の配列はランダムである。)を有する有機ケイ素化合物15gに、工程1で製造した溶液3.5gを投入し24時間攪拌した。
(工程3)注入性改善および乾燥性改善のためのハイドロフルオロエーテルの混合過程
工程2で調製した混合溶液18.5gに、一般式(IV)のハイドロフルオロエーテルとしてHFE7200(商品名:住友スリーエム(株)製、C49OC25、粘度5.7×10-4Pa・s、動粘度0.40mm2/s、屈折率(25℃)1.28)3g投入し、24時間、攪拌を行った。
得られた蒸着材料(撥水処理剤)より得られる蒸着膜は、一般式(I)におけるXの加水分解および縮合反応によって生じる3次元構造の硬化物と、一般式(II)および(III)の化合物の混合物の加水分解および縮合反応によって生じる3次元構造の硬化物から構成される。
2.撥水膜の形成
試料1
上記撥水処理剤を0.35mlしみ込ませたステンレス製焼結フィルター(細孔経80〜100μm、直径18mmΦ、厚さ3mm)を80℃で2時間ドライオーブン加熱し、その後、真空蒸着装置内にセットした。以下の条件で電子銃(EB)を用いて焼結フィルター全体を加熱して、反射防止膜付プラスチックレンズに撥水膜を形成した。この撥水膜を蒸着したプラスッチックレンズを原子間力顕微鏡にて表面形態の位相観察を行った。このレンズの視感反射率は0.4%であった。
(1)真空度:3.1×10-4〜 8.0×10-4Pa(2.3×10-6〜6.0×10-6Torr)
(2)電子銃の条件
加速電圧:6kV、印加電圧:11mA、照射面積:3.5×3.5cm2、照射時間:120秒
試料2、3
撥水処理剤の量を表2に示すように変更した以外は試料1と同様の方法により反射防止膜付プラスチックレンズに撥水膜を形成した。この撥水膜を蒸着したプラスッチックレンズを原子間力顕微鏡にて表面形態の位相観察を行った。このレンズの視感反射率は0.4%であった。
3.評価方法
試料1〜3および撥水膜形成前の反射防止膜付プラスチックレンズ(試料4)について、以下の評価を行った。
(1)水に対する静止接触角
接触角計(協和界面科学(株)製品、CA−D型)を使用し、25℃において直径2mmの水滴を針先に作り、これをレンズの凸面の最上部に触れさせて、液滴を作った。この時に生ずる液滴と面との角度を測定し静止接触角とした。静止接触角θは水滴の半径(水滴がレンズ表面に接触している部分の半径)をrとし、水滴の高さをhとしたときに、以下の式で求められる。
θ=2×tan-1(h/r)
なお、静止接触角の測定は水の蒸発による測定誤差を最小限にするために水滴をレンズに触れさせた後10秒以内に行った。
(2)滑り感の官能評価
撥水処理膜の蒸着したプラスッチクレンズをシルボン紙で蒸着表面を擦った感覚を以下の4段階で評価した。
◎:○よりも良い
○:△よりも良い
△:×より良い
×:滑り感がない
(3)原子間力顕微鏡による位相差の度数分布に基づく評価
原子間力顕微鏡(DI社製D3000)を使用し、次の条件で位相差を測定した。
測定条件
前処理:なし
カンチレバー:Si単結晶
測定モード:タッピングモード
観察領域:10μm2
データ数:256×256
得られた位相差の度数分布曲線の位相差最大値Pmaxと位相差最小値Pminとの差(Pmax−Pmin)を求めた。
(4)動摩擦係数の測定
新東科学(株)製の連続加重式表面性測定機TYPE:22Hを使用し、移動距離20mmの平均動摩擦係数を各々3回測定し、平均値を算出した。
(5)耐久性の評価
図2に示す装置を用い、レンズクリーニング布(商品名:HOYA Clearcloth)で500gの荷重をかけて撥水膜を有するプラスチックレンズ表面を3600回、前後に擦り(25℃、相対湿度50〜60%)、その後(1)に記載した方法で水に対する静止接触角を測定した。
(6)外観
目視にて干渉色の色ムラおよび干渉色変化があるかどうかを調べ、眼鏡レンズとして使用できる外観かどうか評価した。
以上の評価結果を表2に示す。
Figure 2008256373
表2に示すように、試料1〜3は、外観、接触角、耐久性、動摩擦係数のいずれの評価でも同じ結果が得られたにもかかわらず滑り感には差があった。これに対しPmax-Pminの値が小さいほど滑り感は良好であった。以上の結果から、原子間力顕微鏡により測定される位相変化と滑り感との間には良好な相関性があることが示された。
上記のような評価結果を基に評価基準を作成することができる。上記の例では、例えば試料1の(Pmax-Pmin)の値と試料2の(Pmax-Pmin)の値との間に基準値を設定してもよく、試料2の(Pmax-Pmin)の値と試料3の(Pmax-Pmin)の値との間に基準値を設定してもよい。具体的には、例えば(Pmax-Pmin)の値を、試料1の(Pmax-Pmin)の値と試料2の(Pmax-Pmin)の値との間の0.5と設定(即ち0.5以下であれば滑り感良好と判定)することにより、試料1だけを良品と判定させることができ、これまで困難だった滑り感の機械的評価が可能になる。
本発明の評価方法は、撥水膜の滑り感評価方法として好適である。
原子間力顕微鏡による測定によって得られる位相差の度数分布曲線の説明図である。 実施例で使用した耐久性試験装置を示す概略図である。
符号の説明
1:レンズ
2:レンズクリーニング布
3:六面体板

Claims (11)

  1. 基材上に蒸着膜を有する光学部材の該蒸着膜表面上で、原子間力顕微鏡の探針を振動させながら走査して位相変化を測定し、測定された位相変化に基づいて前記蒸着膜を評価する蒸着膜評価方法。
  2. 蒸着膜表面の滑り感を評価する請求項1に記載の蒸着膜評価方法。
  3. 前記走査を、蒸着膜表面に探針を断続的に接触させて行う請求項1または2に記載の蒸着膜評価方法。
  4. 前記走査を、蒸着膜表面と探針を非接触状態にして行う請求項1または2に記載の蒸着膜評価方法。
  5. 評価される蒸着膜は、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む蒸着材料を基材上に蒸着することによって形成された蒸着膜である請求項1〜4のいずれか1項に記載の蒸着膜評価方法。
  6. 評価される蒸着膜は、下記成分(A)〜(C)を含む蒸着材料を基材上に蒸着することにより形成された蒸着膜である請求項1〜5のいずれか1項に記載の蒸着膜評価方法。
    成分(A):一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物
    Figure 2008256373
    (一般式(I)式中、Rfは、式:−(Ck2kO)−(kは1〜6の範囲の整数である)で表わされる単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する二価の基であり、Rは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基またはハロゲン原子であり、nおよびn'は、それぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、mおよびm'は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、aおよびbは、それぞれ独立に2または3である)
    成分(B):下記一般式(II)で表されるシラン化合物
    R'−Si(OR'')3および/またはSi(OR'')4 ・・・(II)
    (一般式(II)式中、R'は有機基であり、R''はアルキル基である。)
    成分(C):下記一般式(III)で表される変性シリコーンオイル
    Figure 2008256373
    (一般式(III) 式中、cは1以上の整数であり、X1〜X6は、それぞれ独立に有機基であり、X1およびX5ならびに/またはX2およびX4はメチル基を有する。)
  7. 評価される蒸着膜は、撥水性を有する請求項1〜6のいずれか1項に記載の蒸着膜評価方法。
  8. 複数の基材上に蒸着材料を蒸着することにより蒸着膜を有する光学部材を複数製造する工程と、
    製造された複数の光学部材の少なくとも1つについて、該光学部材が有する蒸着膜を、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法により評価する工程と、
    評価結果に基づき製品として出荷する光学部材を決定する工程と、
    を含む光学部材の製造方法。
  9. 前記蒸着材料は、フッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物を含む蒸着材料である請求項8に記載の光学部材の製造方法。
  10. 前記蒸着材料は、下記成分(A)〜(C)を含む蒸着材料である請求項8または9に記載の光学部材の製造方法。
    成分(A):一般式(I)で表されるフッ素置換アルキル基含有有機ケイ素化合物
    Figure 2008256373
    (一般式(I)式中、Rfは、式:−(Ck2kO)−(kは1〜6の範囲の整数である)で表わされる単位を含み、分岐を有しない直鎖状のパーフルオロポリアルキレンエーテル構造を有する二価の基であり、Rは炭素原子数1〜8の一価炭化水素基であり、Xは加水分解性基またはハロゲン原子であり、nおよびn'は、それぞれ独立に0〜2の範囲の整数であり、mおよびm'は、それぞれ独立に1〜5の整数であり、aおよびbは、それぞれ独立に2または3である)
    成分(B):下記一般式(II)で表されるシラン化合物
    R'−Si(OR'')3および/またはSi(OR'')4 ・・・(II)
    (一般式(II)式中、R'は有機基であり、R''はアルキル基である。)
    成分(C):下記一般式(III)で表される変性シリコーンオイル
    Figure 2008256373
    (一般式(III) 式中、cは1以上の整数であり、X1〜X6は、それぞれ独立に有機基であり、X1およびX5ならびに/またはX2およびX4はメチル基を有する。)
  11. 前記蒸着膜は、撥水性を有する請求項8〜10のいずれか1項に記載の光学部材の製造方法。
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