JP2003337090A - 薄膜内部構造分析法及びその装置 - Google Patents

薄膜内部構造分析法及びその装置

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JP2003337090A JP2002225715A JP2002225715A JP2003337090A JP 2003337090 A JP2003337090 A JP 2003337090A JP 2002225715 A JP2002225715 A JP 2002225715A JP 2002225715 A JP2002225715 A JP 2002225715A JP 2003337090 A JP2003337090 A JP 2003337090A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ナノメートルスケールの高分解能で薄膜表面
が観察できるAFM等の表面形状観察装置を用いて、基
板の切り出し等の困難を生じることなく、複数の異なる
化学構造を部分構造として含む材料からなる薄膜であっ
て、各部分構造が粘弾性特性、又は電気特性、或いは光
学特性に殆ど差を有さない材料からなる薄膜の内部構造
を比較的容易に分析評価する方法を提供する。 【解決手段】 (薄膜を少なくとも2段階以上のステッ
プを用いて段階的に面内方向でエッチング条件の差を生
じることなくエッチングする工程と、各エッチングステ
ップの前後で該薄膜の表面形状を測定する工程と、測定
した薄膜の表面形状を座標数値データとして各ステップ
ごとに保存する工程と、各エッチングステップ間におい
て前記座標数値データの差を計算することにより薄膜内
部の各部分におけるエッチングの速度を数値化する工程
と、薄膜の各部分がエッチングされた速度を表示する工
程からなる薄膜内部構造分析法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は薄膜、特に厚みが1
nm〜数100nmの膜厚における薄膜の内部構造を観
察する新規な手法及び装置に関する。特に本発明は、2
種類以上の異なる化学構造を部分構造として含んだ材料
からなる薄膜について、該薄膜中における前記部分構造
の空間分布を分析する新規な手法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、有機発光ダイオードを始めとする
有機電子デバイスなどの分野で、ナノメートルオーダー
のサイズで特徴的な内部構造を持った薄膜が、産業上重
要な材料として利用され始めている。
【0003】このような薄膜内部の微細な構造を把握す
ることは、応用製品の性能向上を図る上で極めて重要で
ある。
【0004】多くの場合、上記薄膜は1μm以下、特に
有機発光ダイオードなどでは概略100nm以下の厚み
しか有していない。
【0005】薄膜の内部構造をナノメートルスケールで
観察する手法として、電子顕微鏡、特に透過型電子顕微
鏡(TEM)を用いる方法が広く用いられている。この
方法は、薄膜をガラスナイフなどによって、電子線が透
過し得る厚みを有した切片として切り出し、該切片に適
当な染色処理を施した後、切片の各部分における透過電
子線強度を画像として取り出すものである。
【0006】しかしながら、上記の手法では薄膜がシリ
コン基板など硬い基板上に形成されている場合、観察用
切片の切り出しに困難を生じていた。特に、有機発光ダ
イオードの場合、基板はしばしば透明導電膜が表面に形
成されたガラス基板であり、観察用切片の切り出しが困
難である。
【0007】基板から有機薄膜を取り外し、別の軟らか
い基板上に移し変えることができれば、切片の作製が容
易になるが、しばしば薄膜は基板に強固に付着しており
基板からの取り外しが困難である。
【0008】このため薄膜の取り外しを行なうために、
基板の一部を溶解させる工程によって薄膜を取り外すな
ど、薄膜自体に損傷を与える可能性のある工程が用いら
れてきた。
【0009】また薄膜の厚みが著しく薄いため、基板か
ら取り外しなどの操作を行なっている間に薄膜が破損す
る危険性が高い。
【0010】更には、仮に基板間での移し変えに成功し
たとしても、軟らかい有機薄膜の場合は、切り出し時に
サンプルが変形するなどの理由から厚みが100nm以
下の切片を切り出すことが困難なため、特に切り出し可
能な切片の厚みより小さいサイズの内部構造を有する薄
膜の内部観察には適さなかった。
【0011】文献 H.White,et al.Po
lymer 2001,42,1613では集束したイ
オンビームを用いて、薄膜を硬い基板ごと切り出しTE
Mで観察する手法が開示されている。しかし、この手法
では切り出し操作中に薄膜の自由表面近傍の領域に損傷
を与えてしまうため、自由表面近傍の観察に困難を生じ
ていた。
【0012】更に、通常TEMによる内部構造観察はあ
る特定の面で材料を切り出して見た2次元データであ
り、複雑な内部構造を有する試料に対しては必ずしも十
分な情報が得られる訳ではない。
【0013】このため、多くの場合、TEMによる内部
構造観察は、他の手法、特にX線散乱など散乱実験から
得られた結果と組み合わせて解釈される。
【0014】しかしながら、数100nm以下の厚みし
か持たない薄膜の場合、通常のX線散乱装置で通常の測
定条件の範囲内では十分な散乱強度を得ることが困難で
有る。更に薄膜の厚さが通常のX線散乱装置が発生する
X線ビーム径と比べて極単に小さいため、薄膜表面に垂
直にビームを入射するthrough view以外の
測定を行うことが実際上極めて困難であった。
【0015】あるいはX線や中性子線の反射スペクトル
測定によって、薄膜が単純な積層構造を取っている場合
については、内部構造の解析が可能であるが、薄膜が面
内構造を有しているような場合、上記の装置を用いても
その解析は非常に困難である。
【0016】一方、薄膜の構造を観察する手法として広
く用いられているものに、原子間力顕微鏡(AFM)が
ある。例えば文献 Q.Zhong,et al.Su
rf.Sci.Lett.1998,290,L688
に開示されているように、鋭いニードルを先端に有した
カンチレバーをその共振点付近で圧電素子により振動さ
せながら試料表面に近付け、試料表面と先端のニードル
との間欠的な接触によりカンチレバーの振幅が一定の大
きさまで低下するように、ニードル先端の平均位置と試
料表面と距離をカンチレバーの平均位置を制御している
圧電素子に加える電圧を調節しながら、試料表面上をニ
ードル先端で走査し、各表面位置においてカンチレバー
の平均位置を制御している圧電素子に加えた電圧から試
料表面の形状に関する情報を得るACモードが紹介され
ている。この手法を用いれば、高分子薄膜などニードル
の材質に比べて非常に軟らかい材質からなる試料でも、
試料表面の損傷を著しく抑制しながら、表面の形状を測
定することができる。
【0017】しかしながら、AFMを始めとする走査型
プローブ顕微鏡を用いて得られるのは表面構造、特に表
面の形状に関する情報であり、薄膜の内部構造に関する
情報は得られなかった。
【0018】米国出願特許公報20010052257
には、粘弾性特性、又は電気的特性、或いは光学的特性
などの物性が異なる物質からなる材料について、材料表
面を逐次アブレーションする工程と表面面内における局
所的な物性をAFMあるいは、走査型トンネル顕微鏡、
走査型近接場光顕微鏡などを用いて測定する工程を繰り
返し実施することにより、本来材料の内部でありながら
各アブレーション工程において表面に現れたそれぞれの
部分の座標に、アブレーション表面の観察工程によって
得られた局所的な物性値を割り付けることによって、材
料内部における物性値の分布を表示する装置が開示され
ている。
【0019】しかし、上記手法は、共にガラス状態にあ
るブロック成分からなるブロック共重合体の薄膜など、
通常のAFMで粘弾性特性の違いを明確に検出できない
ような組み合わせの材料からなる薄膜に関しては十分な
情報を与えることが出来なかった。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ナノメート
ルスケールの高分解能で薄膜表面が観察できるAFM等
の表面形状観察装置を用いて、基板の切り出し等の困難
を生じることなく、複数の異なる化学構造を部分構造と
して含む材料からなる薄膜であって、しかも各部分構造
が粘弾性特性、又は電気特性、或いは光学特性に大きな
差を有さない材料からなる薄膜の内部構造を比較的容易
に分析評価する方法及び装置を提供することを目的とす
る。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、薄膜を少なく
とも2段階以上のステップを用いて段階的に面内方向で
エッチング条件の差を生じることなくエッチングする工
程と、各エッチングステップの前後で該薄膜の表面形状
を測定する工程と、測定した薄膜の表面形状を座標数値
データとして各ステップごとに保存する工程と、各エッ
チングステップ間において前記座標数値データの差を計
算することにより薄膜内部の各部分におけるエッチング
の速度を数値化する工程と、薄膜の各部分がエッチング
された速度を表示する工程からなる薄膜内部構造分析法
に関する。
【0022】また本発明は、少なくとも2種類以上の異
なる化学構造を部分構造として含んだ材料からなる薄膜
について、各化学構造のみからなる材料のエッチング速
度を測定する工程を含み、薄膜内部の各部分におけるエ
ッチング速度の分布を対応する部分構造の分布に置き換
える工程と、部分構造の分布を表示する工程を加えた上
記の薄膜内部構造分析法に関する。
【0023】また本発明は、薄膜を構成する材料を面内
方向でエッチング条件の差を生じることなくエッチング
する装置と、エッチング条件を記述する数値データを入
力し保存する装置と、該薄膜の表面形状を測定する装置
と、表面形状を座標数値データとして出力する装置と、
前記座標数値データを保存する装置と、数値データを用
いて数値演算を行う計算装置と、計算結果を保存する装
置と、計算結果を表示する装置からなる薄膜内部構造分
析装置に関する。
【0024】また本発明は、薄膜の表面形状を測定する
前に薄膜の位置合わせを行なう装置を含む上記の薄膜内
部構造分析装置に関する。
【0025】また本発明は、薄膜の表面形状を測定し表
面形状を座標数値データとして出力する装置として原子
間力顕微鏡を用いる上記の薄膜内部構造分析装置に関す
る。
【0026】本発明は、2種類以上の高分子成分からな
る高分子ブレンドの薄膜、2種類以上の高分子鎖が共有
結合してなるブロック共重合体の薄膜に好ましく用いら
れる。
【0027】本発明は、薄膜内部構造の改良のために行
なう各種の数値シミュレーション予測結果と観察した薄
膜内部構造との比較検討に好ましく用いられる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明でエッチングとは、薄膜の
構成材料を溶解乃至は分解することによって部分的に除
去する処理をいう。
【0029】エッチングとして、化学エッチング、粒子
線照射、イオンビーム照射、電子線照射、レーザー照
射、紫外線照射、プラズマ照射などの方法を用いること
ができる。
【0030】化学エッチングとして、薄膜をエッチング
液に浸漬する湿式プロセスを用いることもでき、より好
ましくはエッチングガス等を用いる乾式プロセスが用い
られる。
【0031】本発明のエッチングは、薄膜の表面形状を
観察する領域内部において面内方向でエッチング条件に
差を生じせしめることなく実施される。面内方向でエッ
チング条件に差が生じているような場合、薄膜表面の各
部分部分で条件の違いを考慮する必要が生じるため好ま
しくない。上でいう面内方向でエッチング条件に差を生
じない領域は、好ましくは10μm×10μm以上の領
域である。更に好ましくは100μm×100μm以上
の領域である。
【0032】2種類以上の異なる化学構造を部分構造と
して含む材料からなる薄膜の内部構造観察を行う場合、
予め各部分構造のみからなる材料を用いて、与えられた
エッチング条件における、それぞれの部分構造のエッチ
ング速度を測定しておくことが好ましい。
【0033】このとき、それぞれの部分構造からなる部
分が異なる速度でエッチングされるようなエッチング条
件が用いられる。
【0034】このような薄膜として、2種類以上の有機
低分子からなる蒸着膜、2種類以上の異なる高分子のブ
レンド薄膜、2種類以上の異なる高分子鎖からなるブロ
ック共重合体薄膜などが挙げられる。このとき薄膜が無
機材料、例えば金属や半導体などのナノ粒子を含んでい
ても構わない。このようなナノ粒子などはエッチング条
件によってそれ自体分解されるか、または該粒子等を保
持している有機マトリックス材料の分解によって、薄膜
表面から流出せしめられる。
【0035】また薄膜が無機材料から構成されていて
も、これらの材料を逐次エッチングする条件を選んで、
本願発明を用いることができる。
【0036】ブロック共重合体の内、ラメラ構造以外の
構造、例えばシリンダー構造、貫通ラメラ構造、ギロイ
ド構造などを生じるブロック共重合体からなる薄膜の分
析に特に好ましく用いられる。
【0037】また、薄膜を構成する材料のガラス転移温
度が全て室温以下の場合、あるいは、薄膜を構成する材
料のガラス転移温度が全て室温より高い温度の場合に、
本発明は好ましく用いられる。特に本発明は薄膜を構成
する材料のガラス転移温度が全て室温より高い温度の場
合に対して好ましく用いられる。
【0038】与えられた条件における各部分構造のエッ
チング速度は数値データとして適当な保存装置に保存さ
れる。
【0039】各ステップ当たりのエッチング処理時間や
エッチング条件などは数値データとして適当な保存装置
に保存される。これらのデータを保存する装置は、各部
分構造のエッチング速度データを保存した装置を兼用し
て用いてもよい。
【0040】好ましくは、各ステップにおいて薄膜をエ
ッチングする条件及びエッチング時間は一定とする。
【0041】 薄膜の表面形状の測定には走査型トンネ
ル顕微鏡、電気力顕微鏡、磁気力顕微鏡などの走査型プ
ローブ顕微鏡が好ましく用いられる。特に好ましくは絶
縁材料の測定も可能なAFMが用いられる。
【0042】AFMにはコンタクトモード、ノンコンタ
クトモード、ACモードなどの測定モードがあるが、本
発明には比較的軟らかい有機材料の表面でも高分解能で
の観察が可能なACモードが特に好ましく用いられる。
【0043】本発明に用いるAFMの好ましい高さ分解
能は1nm程度以下である。特に好ましくは0.1nm
相当以下の高さ分解能である。
【0044】更に好ましくはドリフト等による面内観察
位置の変化が少ないAFMが用いられる。
【0045】表面形状を測定した結果は、薄膜表面の位
置を表す座標数値データとして適当な保存装置に保存さ
れる。この保存装置は、先に述べた各種のエッチング条
件などを保存した装置を兼用して用いてもよい。
【0046】座標軸として、好ましくはx,y軸を基板
表面に平行な方向に互いに垂直に取り、z軸を基板表面
に垂直な方向に取ることができる。
【0047】更に好ましくは座標数値データは、基板表
面に平行な面内で碁盤目状に取ったポイント(x,y
)上における薄膜表面の基板表面からの高さh
(x,y )として保存される。i,jはグリッドの
番号を表す。
【0048】好ましい薄膜表面の測定領域のサイズは、
内部構造の大きさにも依存するが、概略100μm×1
00μm以下のサイズである。特に好ましくは100n
m×100nm〜10μm×10μmのサイズである。
【0049】上記測定領域内で座標数値データを保存す
るポイントの数は概略100×100点以上が好まし
く、より好ましくは500×500点以上である。
【0050】上記座標数値データは任意位置Xを原点に
取った薄膜表面の凹凸の相対座標でも構わないが、この
場合は基板の特定位置Oを原点とした場合の上記任意位
置Xの座標を別途測定しておき、特定位置Oを原点とし
た自由表面の座標に後で変換できるようにする。
【0051】上記特定位置Oとして、薄膜の付いていな
い部分の基板表面上の特定位置が好ましく用いられる。
【0052】更に好ましくは上記特定位置Oとして、薄
膜の一部を除去することによって基板を露出させた部分
が用いられる。
【0053】薄膜の除去は、基板を構成する材料を傷付
けないように、薄膜を部分的に削り取ることによって行
なうことができる。前記の薄膜の部分的な削り取りに
は、ステンレス製の剃刀刃などが好ましく用いられる。
【0054】上記特定位置Oを定めるために、基板表面
上における傷などの欠陥や除去された薄膜のエッジから
の距離及び方角を測定する。
【0055】この目的の為に最初に薄膜の表面形状を測
定する際に、露出基板表面上に傷などを人為的に形成し
てもよい。
【0056】上記特定位置Oを決めて用いることによ
り、各エッチングステップ後に測定される薄膜表面の位
置を表す座標数値データは、共通の原点Oを基準とした
座標に変換することができる。
【0057】好ましくは、被測定薄膜の表面形状の測定
及び薄膜表面の位置を表す座標数値データDの保存を
最初に行なう。このとき特定位置Oを決めておく。
【0058】次に1ステップ目のエッチングを行ない、
その後表面形状の測定及び薄膜表面の位置を表す座標数
値データDの保存を行なう。
【0059】エッチングを行なう際に試料の位置を大き
く動かす場合、基板表面上の傷などが表面形状を測定す
る際の試料位置合わせの目印として好適に用いられる。
【0060】この目的のために表面形状測定装置は、適
宜光学顕微鏡などで観察しながら手動で或いは機械機構
によって概略10μmより細かい精度で試料を同じ観察
位置に調節することができる装置を含んでいることが好
ましい。
【0061】表面形状装置上での試料の位置合わせは概
略行なっておけば、目印とする基板表面上の傷などを含
んだ広い範囲で表面形状を測定することにより、後で座
標データを補正することができる。
【0062】上記の補正に用いる広い範囲での表面形状
の測定は、薄膜内部構造の観察に用いる座標数値データ
とは別に測定しておくことが好ましい。
【0063】上記の補正に用いる表面形状の測定領域の
サイズは、概略4μm×4μm以上のサイズが好まし
く、特に好ましくは8μm×8μm以上のサイズであ
る。
【0064】薄膜内部構造の観察に用いる座標数値デー
タの測定領域は、補正用の表面形状測定領域の内部に含
まれるように選択する。
【0065】この補正は、基板表面上の目印が互いに重
なるように、エッチング処理後に得られた薄膜表面位置
を表す座標を平行移動することによって行なわれる。
【0066】更に好ましくは基板表面上に傷などの目印
を少なくとも2箇所以上導入しておくことによって、試
料の回転による位置のずれを補正することができる。
【0067】上記補正は、目印とする基板表面上の複数
の目印が互いに重なるように、エッチング処理後に得ら
れた薄膜表面位置を表す座標を平行移動及び回転移動す
ることによって行なわれる。
【0068】各エッチングステップが基板を構成する材
料もエッチングする場合、原点位置Oをエッチングから
保護するために、適宜エッチングマスクなどが用いられ
る。
【0069】引き続いて、エッチングと表面形状の測定
からなるステップを繰り返し、nステップ目のエッチン
グの後に得られた薄膜表面の位置を表す座標数値データ
を順次保存する。
【0070】エッチングステップは好ましくは、基板上
の薄膜が概略全て除去されるまで繰り返される。
【0071】座標数値データDは、必要により、適当
な計算装置を用いて共通のOを原点とした座標に変換さ
れる。
【0072】上記座標データDは、好ましくは基板表
面に平行な面内で碁盤目状に取ったポイント
(xn,i,yn,j)上における薄膜表面の基板表面
からの高さh(xn,i,yn,j)の形で保存され
る。
【0073】全てのエッチングステップnにおける座標
データについて共通のグリッド(x n,i,yn,j
=(x,y)(共通)を用いなくてもよい。
【0074】グリッド上の薄膜表面の位置を表す座標デ
ータh(xn,i,yn,j)を用いて、グリッド間
における薄膜表面の位置h(x,y)を補間によって
求めることができる。
【0075】補間の方法として例えば、x軸方向のグリ
ッドx,xi+1とy軸方向のグリッドy,y
j+1に囲まれた領域内の座標データを、 h(x,y)=h(x,y)+gΔx+gΔy
+gΔxΔy として得ることができる。但し、 g=[h(xi+1,y)−h(x,y)]/
(xi+1−x) g=[h(x,yj+1)−h(x,y)]/
(yj+1−y) g=[h(xi+1,yj+1)−h(x
)]/(xi+1−x) (yj+1−y) Δx=x−x Δy=y−y である。
【0076】各エッチングステップにおける薄膜表面の
位置h(x,y)を用いて、エッチングステップkに
おいて薄膜表面がエッチングされた距離δzを、 δz=hn−1(x,y)−h(x,y) として求める。
【0077】エッチングステップnにおけるエッチング
時間をΔtとすると、薄膜の面内位置(x,y)におけ
る基板表面からの高さz=h(x,y)からz=h
n−1(x,y)の間にある薄膜部分が、平均速度v
=(δz/Δt)でエッチングされたことを示す。
【0078】薄膜内部の位置(x,y,z)にエッチ
ング速度vの数値を割り付ける。但しz=[h
(x,y)+hn−1(x,y)]/2である。
【0079】エッチングステップ1から最後のエッチン
グステップNまでの全部について、薄膜表面構造の測定
領域内に含まれる(x,y)の組合せに対し、上記の薄
膜内部位置にエッチング速度の数値を割り付ける操作を
行なうことにより、離散的な薄膜内部位置(x,y,z
)(n=1,2,・・・,N)におけるエッチング速
度の3次元分布v(x,y,z)を得ることができ
る。
【0080】離散点の間を適当な方法で補間することに
よって、薄膜内部のエッチング速度の3次元分布を得る
ことができる。例えば、薄膜内部位置(x,y,z)に
おけるエッチング速度として、 v(x,y,z)=[v(x,y,z)(z−z
n+1)+v(x,y,z +1)(z−z)]/
(z−zn+1) として求めることができる。但し、zn+1<z<z
とする。この分布は適当な表示装置を用いて分布図や等
エッチング速度面などの形で可視化することができる。
【0081】2種類以上の異なる化学構造を部分構造と
して含む材料からなる薄膜の内部構造観察を行った場
合、エッチング速度の3次元分布v(x,y,z)は
対応する部分構造の分布に置き換えて表示することがで
きる。
【0082】部分構造kのエッチング速度がvである
場合(k=1,・・・,K、v<v<・・・<v
とする)、上記の置き換えは薄膜内部位置(x,y,
z)にv(x,y,z)に最も近いエッチング速度を
有する部分構造の番号kを割り付けて表示して行なうこ
とができる。
【0083】
【発明の効果】これらの表示は、エッチング速度又は部
分構造の3次元分布を適当なデータ形式で磁気記録ファ
イル等として出力することにより、有償或いは無償で提
供される外部の可視化装置を用いて可視化表示させるこ
とができる。
【0084】これにより、より高機能な薄膜材料の設計
や製造が可能になる。
【0085】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの例に限定されない。 (実施例1)AFMとして、AFMの探針位置及び試料
ステージ上の試料表面を同時に観察できるように光学顕
微鏡を内蔵したデジタルインスツルメンツ製マルチモー
ドAFMを用いた。
【0086】サンプルとして、シリコン基板表面にキャ
ストされたポリ(スチレン−block−ビニルピリジ
ン−block−ブチルメタクリレート)3元ブロック
共重合体の薄膜を用いた。薄膜の厚みは概略50nmで
あった。
【0087】該薄膜は、水中に浸漬するなど通常の方法
を用いてシリコン基板から取り外すことはできなかっ
た。更に剃刀刃などによって、剥ぎ取ろうとしても厚み
が薄いため薄膜自体が破損しTEM観察に耐え得るサン
プルを取り出すことは出来なかった。このため通常の方
法を用いてTEM観察を行なうことが出来なかった。
【0088】該薄膜を剃刀刃によって概略長さ数mm、
幅数μmの細い直線状に2箇所ほど互いに交差するよう
に除去した。交差した部分において除去されなかった薄
膜のエッジと基板表面がなす直線E,Eを基板表面
の目印として用いた。E,Eの交点を基準とする原
点Oとした。これらの目印は光学顕微鏡で観察可能であ
った。
【0089】上記の交差部分(基板表面の露出部分)を
含む10μm×10μmの領域でAFM観察し、表面の
凹凸像Wを得た。
【0090】測定した表面像Wの領域内部で、剃刀刃
によって除去された部分以外の部分で正方形の観察領域
Aを定め、前記の直線E,Eからの領域Aの相対的
な位置を測定した。更にAFMで領域Aにおける表面凹
凸像Aを高解像度で測定した。
【0091】AFM測定を行なった室温において、ポリ
スチレン部分、ポリビニルピリジン部分、ポリブチルメ
タクリレート部分は全てガラス状態であるため、材料の
粘弾性特性を反映するACモードの位相像にはコントラ
ストが現れなかった。
【0092】剃刀刃によって露出された基板表面を基準
としたときの表面像Aの平均高さHを表面像W
ら求めた。
【0093】上記薄膜試料をプラズマ照射装置内部に導
入し、30秒間酸素プラズマに接触させた。ポリスチレ
ン、ポリビニルピリジン、ポリブチルメタクリレートを
同じ条件でエッチングすると、ポリスチレン部分、ポリ
ビニルピリジン部分は10nm/minで、ポリブチル
メタクリレート部分は20nm/minでエッチングさ
れることが分かった。
【0094】上記サンプルをプラズマ照射装置から取り
出し、再度AFMの試料台に取り付けた。内蔵の光学顕
微鏡を用いて基板表面の目印E,Eを含む領域が観
察できるように試料の位置合わせを行ない、表面の凹凸
像Wを得た。
【0095】先に測定しておいた直線直線E,E
らの領域Aの相対的な位置を用いて、観察領域Aの位置
を決めて、AFMで領域Aにおける表面凹凸像Aを高
解像度で測定した。また表面像Wから表面像Aの平
均高さHを求めた。
【0096】以下、各10秒間の酸素プラズマ照射によ
る薄膜表面エッチングと、薄膜表面の観察領域Aの観察
を繰り返し行ない、各エッチングステップ後の表面観察
像A ,Hを求めた。
【0097】10回目のエッチングステップで、観察領
域A内の殆どの部分で基板が露出したため処理を終了し
た。
【0098】A,Hから各エッチングステップ後の
表面位置Sを求め、Sn−1とS の差からエッチン
グ速度分布を得た。
【0099】薄膜を構成する成分のうち、他の成分とエ
ッチング速度が異なるポリブチルメタクリレートのエッ
チング速度と概略一致する部分を、ポリブチルメタクリ
レートブロックが分布する部分として割り付けた。
【0100】得られたポリブチルメタクリレートブロッ
クの分布を、AVS製マイクロAVSを用いて3次元表
示した。
【0101】(実施例2)用いた薄膜の厚みが概略30
nmであること以外は、実施例と同様にして薄膜内部に
おけるポリブチルメタクリレートブロックの分布を3次
元表示した。
【0102】(実施例3)実施例1、2で用いたものと
は異なるブロック組成のポリ(スチレン−block−
ビニルピリジン−block−ブチルメタクリレート)
3元ブロック共重合体からなる薄膜を用いた以外は、実
施例と同様にして薄膜内部におけるポリブチルメタクリ
レートブロックの分布を求めた。3次元分布像は薄膜の
表面でポリブチルメタクリレートブロックが層状のドメ
インを形成していることを示した。この薄膜は部分的に
100〜200nmの厚い部分を有していたので、アル
カリ水溶液を用い基板から剥離する工程により、膜厚の
大きい部分については内部をTEMで観察することがで
きた。TEM像は、ポリブチルメタクリレートブロック
の層状ドメインが薄膜表面に生じていることを示してお
り、本願発明により得られたポリブチルメタクリレート
ブロックの分布と一致した。
【0103】(実施例4)ポリスチレン/ポリメチルメ
タクリレートブレンドからなる薄膜を用い、5分間の紫
外線照射によりポリメチルメタクリレートをエッチング
し、AFMによる観察を繰り返し行った以外は実施例と
同様にして薄膜内部におけるポリメチルメタクリレート
の分布を3次元表示した。
【0104】(実施例5)ポリスチレン/ポリブチルメ
タクリレートブレンドからなる薄膜を用い、5分間の紫
外線照射によりポリブチルメタクリレートをエッチング
し、AFMによる観察を繰り返し行った以外は実施例と
同様にして薄膜内部におけるポリブチルメタクリレート
の分布を3次元表示した。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の薄膜表面のプラズマ照射時間0秒〜
90秒の各時間後におけるAFM像(高さイメージ)を
示す。視野は300nm×300nmである。
【図2】実施例1の薄膜中におけるポリブチルメタクリ
レートドメインのボリューム像を示す。
【図3】実施例2の薄膜表面のプラズマ照射時間0秒〜
90秒の各時間後におけるAFM像(高さイメージ)を
示す。視野は300nm×300nmを示す。
【図4】実施例2の薄膜中におけるポリブチルメタクリ
レートドメインのボリューム像を示す。
【図5】実施例3の薄膜表面のAFM像を示す。
【図6】実施例3の薄膜表面層におけるポリブチルメタ
クリレートドメインのボリューム像を示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】薄膜を少なくとも2段階以上のステップを
    用いて段階的に面内方向でエッチング条件の差を生じる
    ことなくエッチングする工程と、各エッチングステップ
    の前後で該薄膜の表面形状を測定する工程と、測定した
    薄膜の表面形状を座標数値データとして各ステップごと
    に保存する工程と、各エッチングステップ間において前
    記座標数値データの差を計算することにより薄膜内部の
    各部分におけるエッチングの速度を数値化する工程と、
    薄膜の各部分がエッチングされた速度を表示する工程か
    らなる薄膜内部構造分析法。
  2. 【請求項2】少なくとも2種類以上の異なる化学構造を
    部分構造として含んだ材料からなる薄膜について、各化
    学構造のみからなる材料のエッチング速度を測定する工
    程を含み、薄膜内部の各部分におけるエッチング速度の
    分布を対応する部分構造の分布に置き換える工程と、部
    分構造の分布を表示する工程を加えた請求項1記載の薄
    膜内部構造分析法。
  3. 【請求項3】薄膜を構成する材料を面内方向でエッチン
    グ条件の差を生じることなくエッチングする装置と、エ
    ッチング条件を記述する数値データを入力し保存する装
    置と、該薄膜の表面形状を測定する装置と、表面形状を
    座標数値データとして出力する装置と、前記座標数値デ
    ータを保存する装置と、数値データを用いて数値演算を
    行う計算装置と、計算結果を保存する装置と、計算結果
    を表示する装置からなる薄膜内部構造分析装置。
  4. 【請求項4】薄膜の表面形状を測定する前に薄膜の位置
    合わせを行なう装置を含む請求項3記載の薄膜内部構造
    分析装置。
  5. 【請求項5】薄膜の表面形状を測定し表面形状を座標数
    値データとして出力する装置として原子間力顕微鏡を用
    いる請求項3〜4記載の薄膜内部構造分析装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008256373A (ja) * 2007-03-30 2008-10-23 Hoya Corp 蒸着膜評価方法およびそれを用いる光学部材の製造方法

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