JP2008246315A - 水素分離装置及び燃料電池 - Google Patents

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秀和 志垣
Toru Shimamori
融 島森
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裕之 田中
Kohei Mitsuya
耕平 三矢
Masaru Nishi
優 西
Tatsuya Tsuneki
達也 常木
Yoshinori Shirasaki
義則 白崎
Isamu Yasuda
勇 安田
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Abstract

【課題】シール性に優れ、かつガス封止のためのろう付け等を施す必要のない水素分離装置を提供すること。
【解決手段】両端又は一端を開口する筒状の多孔質支持管と、前記多孔質支持管の一端側に接合剤で接合された緻密なセラミック成形体と、前記多孔質支持管及び前記セラミック成形体を接合する接合剤の露出部、並びに前記多孔質支持管の前記セラミック成形体で被覆されていない部分を被覆し、かつ水素ガスを選択的に透過させる水素透過膜と、前記セラミック成形体の外周面に設けられるシール部材とを備えることを特徴とする水素分離装置。
【選択図】図1

Description

この発明は、水素分離装置及び燃料電池に関し、特に詳しくはシール性に優れ、かつガス封止のためのろう付けを施す必要のない水素分離装置、及び前記水素分離装置で分離された水素を燃料として電力を取り出すことのできる燃料電池に関する。
特許文献1には、「パイプの外周に装着されるシールユニットであって、・・・膨張黒鉛製シール材と、・・・一対の連結材とを備えており、ここで前記シール材における前記一対の連結材のそれぞれとパイプ軸方向に当接する面の少なくとも一方は、パイプ外周面に近くなるほど張り出すように・・・形成されており、・・・当接面と向かい合う連結材側の前記シール材と当接する面はパイプ外周面に近くなるほど凹むように・・・形成されている、シールユニット」(特許文献1の請求項1参照)が記載されており、またこのシールユニットを用いて水素を選択的に分離することのできる装置も記載されている(特許文献1の請求項7参照)。
また、特許文献2には、「多孔質セラミックス上にガス分離能を有する金属が被覆された金属被覆セラミックスと金属部材との接合体であって、・・・当該金属被覆セラミックスの当該金属部材との接合に関与する表面に・・・金属層が設けられ、当該金属層と当該金属部材とがろう付け接合されていることを特徴とする金属被覆セラミックスと金属との接合体」(特許文献2の請求項1参照)が記載されている。
ところで、シール材として膨張黒鉛を採用する場合に、特許文献1に記載されるパイプの強度によってはパイプにシール材を圧着固定等し難いことがあり、シール材が適切に設置されないとガスが漏出することが多い。また、特許文献2に示されるようなろう付けを用いた接合では、ろう付けで接合される間隙が100μm以下に調整されることによって好ましいろう付けを行うことができるが、多孔質セラミックスでは外径を調整し、この間隙を100μm以下にすることは極めて困難である。そこで、シール材を取り付ける場合にパイプに負荷を生ずることなく、シール性に優れ、かつろう付けの必要がない水素分離装置が望まれていた。また、その水素分離装置で分離された水素を燃料にして効率よく電力を取り出すことのできる燃料電池も望まれていた。
特開2004−19879号公報 特開平7−265673号公報
この発明が解決しようとする課題は、シール性に優れ、かつガス封止のためのろう付け等を施す必要のない水素分離装置を提供することである。
また、この発明が解決しようとする別の課題は、前記水素分離装置で分離された水素を燃料として効率よく電力を取り出すことのできる燃料電池を提供することである。
前記課題を解決するための手段として、
請求項1は、両端又は一端を開口する筒状の多孔質支持管と、
前記多孔質支持管の一端側に接合剤で接合された緻密なセラミック成形体と、
前記多孔質支持管及び前記セラミック成形体を接合する接合剤の露出部、並びに前記多孔質支持管の前記セラミック成形体で被覆されていない部分を被覆し、かつ水素ガスを選択的に透過させる水素透過膜と、
前記セラミック成形体の外周面に設けられるシール部材とを備えることを特徴とする水素分離装置であり、
請求項2は、前記多孔質支持管は、供給されるガスを改質することにより水素ガスを生成する改質触媒を含有することを特徴とする前記請求項1に記載の水素分離装置であり、
請求項3は、前記水素透過膜は、その一部又は全部がパラジウム又はパラジウムを含有する合金であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の水素分離装置であり、
請求項4は、前記接合剤の露出部と前記多孔質支持管とが、多孔質セラミックを含むバリア層により被覆され、前記バリア層が前記水素透過膜により被覆されて成ることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の水素分離装置であり、
請求項5は、前記請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記水素分離装置を備え、前記水素分離装置で分離された水素を燃料として電力を取り出すことを特徴とする燃料電池である。
この発明の水素分離装置は、多孔質支持管に緻密なセラミック成形体が接合剤で接合され、その接合剤の露出部と前記多孔質支持管とが前記水素透過膜により被覆されているので、シール性に優れ、かつガス封止のためのろう付けをする必要がない。
この発明の燃料電池は、前記水素分離装置で分離された水素を燃料として、効率よく電力を取り出すことができる。
この発明の水素分離装置は、多孔質支持管と、セラミック成形体と、水素透過膜と、シール部材とを備えて成る。
前記多孔質支持管は、両端又は一端を開口する筒体として形成される。
前記多孔質支持管は、多孔質であり、気体が多孔質支持管の例えば内側から外側に流通することができる気体流通性、後述の水素透過膜を支持することができる膜支持性、及びこの発明の水素分離装置に供給されるガス(以下、「原料ガス」と称することがある)と反応しない非反応性を有している。前記多孔質支持管は、気体流通性、膜支持性及び非反応性を有する限り、種々の材料で形成される。例えば、前記材料として、無機酸化物、カーボン、無機窒化物等が挙げられる。前記材料の内、無機酸化物としては、例えば、酸化アルミニウム、シリカ、シリカ−アルミナ、ムライト、コージェライト、ジルコニア、安定化ジルコニア、多孔質ガラス等が挙げられる。更に、前記材料を単一で用いることもでき、混合し、又は複合して用いることもできる。
前記多孔質支持管は、例えば造孔剤として用いることのできる黒鉛粉又はコーンスターチ等と前記材料とを混合して得られる混合物を管状体に成形し、この管状体を焼結することにより得ることができる。
ここで、原料ガスとしては、水素を含有した混合ガスであってもよく、改質されて水素ガスを生成するガスであってもよい。原料ガスとしては、例えば水素ガスに炭酸ガス、一酸化炭素、メタン及び水蒸気等を混合した混合ガス、又は水蒸気を反応させて水素ガスを生成することのできる炭化水素ガス等を挙げることができる。
前記原料ガスとして、改質されて水素ガスを主成分としたガスが生成するようなガスを用いる場合には、多孔質支持管は、原料ガスが反応し、分解され又は水蒸気改質によって水素を生成する機能(以下、「触媒機能」と称することがある。)を備えて成るのが、好ましい。多孔質支持管の内部に前記原料ガスを供給することにより多孔質支持管の外部に水素ガスを取り出し、又は、多孔質支持管の外部に前記原料ガスを供給することにより多孔質支持管の内部に水素ガスを取り出すようにするためには、触媒機能を有していない多孔質支持体の内表面又は外表面に前記触媒機能を有する膜を設けて多層構造と成る態様、又は触媒機能を有する金属粒子を多孔質支持体に担持させる態様等を採用し得るが、該態様はこの発明の水素分離装置の製作工程及び構造を複雑にするので、そのような態様を採用することのない触媒機能付きの多孔質支持管のほうが構造的にも有利になるからである。
触媒機能を有する多孔質支持管は、上述の多孔質支持管を形成するに必要な材料と触媒機能を有する材料とを混合し、又は複合して形成されることができる。触媒機能を有する多孔質支持管としては、例えば、炭化水素の水蒸気改質に利用されるニッケルを付加した多孔質支持管、具体例として、ニッケルとイットリア安定化ジルコニアとの混合物を主成分とする多孔質焼結体(「Ni−YSZサーメット」と称することがある。)、ニッケルを付加した多孔質セラミックス、又はニッケルを付加した多孔質ガラス等を挙げることができる。原料ガスとして合成ガス又は水性ガスを用いる場合には、多孔質支持管に鉄及び/又はクロム成分等を含有させて触媒機能を発現させることもできる。多孔質支持管に触媒機能を付与するための成分は、原料ガスの種類等によって適宜選択することができる。
また、多孔質支持管の気孔率及び気孔径を制御することにより、それらの強度及び気体透過性等を調節することができる。
多孔質支持管の気孔率は、10〜85%であることが好ましい。気孔率が10%未満であると、多孔質支持管中を原料ガスが速やかに流れず、圧力損失が大きくなることがあり、特に炭化水素の水蒸気改質をすることのできる触媒機能を備えた多孔質支持管を用いる場合には、炭化水素を十分に改質して必要な水素ガスを充分に生成させることができないことがある。一方、気孔率が85%を超えると、多孔質支持管の強度が低下することがある。この発明において気孔率は、アルキメデス法によって測定した値である。多孔質支持管の気孔率は、部材の強度、原料ガスが与える多孔質支持管に対しての圧力等に基づいて適宜に決定される。
多孔質支持管の平均気孔径は0.05〜30μmであることが好ましい。平均気孔径が0.05μm未満であると、多孔質支持管中を原料ガスが速やかに流れず、圧力損失が大きくなることがある。特に炭化水素の水蒸気改質をすることのできる触媒機能を備えた多孔質支持管を用いる場合には、原料ガスを十分に改質して必要な水素ガスを充分に生成させることができないことがある。一方、平均気孔径が30μmを超えると、多孔質支持管の十分な強度が保たれない恐れがある。また、多孔質支持管により支持される水素透過膜に空隙等の欠陥が生じることがあり、水素透過膜の水素の透過能が低下することもある。この発明において平均気孔径は、その表面を電子顕微鏡、例えば走査型電子顕微鏡(SEM)等で観察して、気孔の開口を円に近似して求められる開口径を、算術平均して算出することができる。
多孔質支持管の気孔率及び平均気孔径を前記範囲に制御するには、形成する材料として用いられる粉末の粒径、粒径分布及び/又は焼成温度を適宜調整すればよい。
前記セラミック成形体は、ガス不透過性である。前記セラミック成形体は、多孔質支持管をこの発明の水素分離装置内の所定の部材に装着する際の補助具として機能する。
詳しく言うと、前記セラミック成形体は、緻密な組成を有することによりガス不透過性であり、かつ原料ガスによって変質しない材料で形成される。その材料としては例えば、アルミナ又はジルコニア等を主成分とした材料を挙げることができる。この発明の水素分離装置に用いられる前記セラミック成形体は、アルキメデス法で測定される気孔率が3%以下である緻密な組成を有しているのが好ましい。前記セラミック成形体の気孔率が3%以下であると、ガスが不透過となり、ガスがセラミック成形体内を通過して漏出することがないので好ましい。
前記セラミック成形体は、多孔質支持管を囲繞することのできる環状若しくは筒状に形成され、又は環体若しくは筒体をその軸線に沿って例えば2個以上に分割し、セラミック成形体と多孔質支持管とを接合する際に分割した部材を組合わせて環体若しくは筒体に形成されることができる。多孔質支持管を囲繞するようにセラミック成形体と多孔質支持管とを接合する場合には、多孔質支持管の外周面に接合剤を塗布する。また、この発明の水素分離装置の一実施例として図3に示されるように、セラミック成形体3の一端開口部と多孔質支持管2の一端開口部とが互いの軸線を一致させるように接合する場合には、多孔質支持管2の一端開口部に接合剤4を塗布する。
前記水素透過膜は、水素を選択的に透過させることができる。
この発明の水素分離装置に採用することのできる水素透過膜の材料としては、気体中の水素ガスを選択的に透過する膜であればよく、例えばパラジウム、パラジウム合金、「無機化学命名法 IUPAC 1990年勧告」(1993年3月26日発行 訳・著者 山崎一雄)に記載の周期律表第5族元素、又はこの元素を含む合金等の金属が用いられる。前記第5族元素としては、例えば、V、Nb、Ta等が挙げられる。パラジウム合金及び前記第5族元素を含む合金に含まれるパラジウム及び前記第5族元素以外の金属としては、例えば、「無機化学命名法 IUPAC 1990年勧告」(1993年3月26日発行 訳・著者 山崎一雄)に記載の周期律表第3族元素(ランタノイド元素を含む)、第8族元素、第9族元素、第10族元素、第11族元素又はこれらの2種以上の組み合わせ等が挙げられる。周期律表第3族元素としてはY等を挙げることができ、ランタノイド元素としてはCe、Sm、Gd、Dy、Ho、Er、Yb等を挙げることができ、第8族元素としてはRu等、第9族元素としてはRh、Ir等が挙げられ、第10族元素としてはPt等を挙げることができ、更に第11族元素としてはCu、Ag、Au等を挙げることができる。前記水素透過膜は、例えば、真空蒸着法、無電解めっき法、スパッタリング法等によって形成される。水素透過膜の厚さは、要求される水素分離性能、例えば水素ガスの透過速度及びガスの選択性並びに水素透過膜の機械的強度等によって決定され、例えば1〜30μmに調整することが好ましい。前記水素透過膜の厚さを調整することにより、例えばガスが水素透過膜及び多孔質支持管を透過する際に生じる圧力に耐えることができる。
この発明の水素分離装置の重要な点の一つとして、前記多孔質支持管と前記セラミック成形体とが接合剤で接合され、接合されることによって生ずる接合剤の露出部及び前記多孔質支持管が水素透過膜により被覆されることが挙げられる。特に、前記接合剤の露出部が水素透過膜により被覆されているので、前記多孔質支持管と前記セラミック成形体とが接合する部分に存在する接合剤を通じての原料ガスのリークが防止されてこの発明の水素分離装置は充分なシール性を確保することができる。多孔質支持管とセラミック成形体との接合は、水素透過膜を形成する際に熱処理を行うので、耐熱性で、熱処理による劣化を生じることのない接合剤を採用するのが好ましい。採用することのできる接合剤として、例えば耐熱性の無機接着剤等が挙げられる。無機接着剤としては、例えばアルカリ金属ケイ酸塩系、リン酸塩系、コロイダルシリカ系、アルミナ系及びジルコニア系等を採用することができる。これらの中でもジルコニア系無機接着剤が好ましく、朝日化学工業株式会社製の市販品等を使用することができる。
前記多孔質支持管は、その多孔質支持管の一方の表面から他方の表面へと気体を透過させる必要のある多孔質支持管の領域におけるその表面全体が水素透過膜で被覆される。なぜならば、多孔質支持管の必要な領域の表面が水素透過膜で十分に被覆されずに多孔質支持管に露出部分が存在すると、その露出部分から水素ガス以外の成分が漏出し、水素ガスとして収集した気体中の水素純度が結果的に下がるからである。
続いて、多孔質支持管に接合されたセラミック成形体は、シール部材により固定される。通常の場合、水素分離装置においては多孔質支持管が所定の部位に固定されるのであり、その所定の部位に固定するためにシール部材が必要とされる。このシール部材は、前記所定の部位に多孔質支持管を固定する際に加えられる圧力が多孔質支持管に直接に加えられることがなく前記圧力を吸収することのできる材料で形成されることが要請される。
前記要請に応えることのできる前記シール部材を形成することのできる材料の物性としては、圧縮率(JIS−R3453に準拠)が10〜90%であり、復元率(JIS−R3453に準拠)が3〜70%であり、酸化開始温度(空気中での加熱によって重量が1%減少したときの温度とする)が400℃以上であること等が挙げられる。具体的には、例えば膨張黒鉛がシール部材として用いられる。膨張黒鉛は黒鉛本来の高い耐熱性に加えて、高いシール性能を備えている。前記膨張黒鉛は、天然の黒鉛を濃硫酸、硝酸等の酸化剤により酸化処理することによって膨張させて得られる。膨張黒鉛を圧縮することによってこの発明の水素分離装置に用いられるシール部材として好ましい膨張黒鉛を得ることができる。
したがって、多孔質支持管及びセラミック成形体がシール部材を介して固定されていることにより、熱等で多孔質支持管、セラミック成形体及びシール部材が体積変化を起しても、シール部材のシール性能及びセラミック成形体の強度が、多孔質支持管の接合部にかかる負荷から生じる水素分離部の破壊を防ぐことができる。
触媒機能を有する金属を多孔質支持管が含有している場合には、この発明の水素分離装置の使用環境によって、多孔質支持管に含有されている前記金属が水素透過膜中に浸入することにより水素透過膜における水素透過能を低下させてしまう状態、又は逆に水素透過膜を形成している金属たとえばパラジウムが多孔質支持体中の金属たとえばニッケルに固溶しながら多孔質支持管中に拡散してしまい、水素透過膜の水素の透過能を低下させてしまう状態を生じることが考えられる。こうした状態を生じる可能性のある環境下で、又はそのような環境下ではなくても多孔質支持管中に含まれる金属と水素透過膜中の金属との不測の相互作用を防止する必要のある状況下で、この発明の水素分離装置を用いるときは、多孔質支持管と水素透過膜との間に多孔質のバリア層を設けることにより、前記相互作用の発生を防ぐことができる。
前記バリア層は、多孔質支持管を形成する材料の金属成分と水素透過膜を形成する材料の金属成分との相互拡散を防ぎ、かつ、気体が流通することのできる多孔質材料で形成されていればよく、例えば、無機酸化物等によって形成される。無機酸化物としては、例えば、ジルコニア、安定化ジルコニア、部分安定化ジルコニア、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、ランタンカルシウム、ランタンクロマイト、ランタンストロンチウム又はこれらの混合物若しくは化合物等が挙げられる。また、このバリア層は、多孔質支持管と同じ材質で形成されていてもよい。バリア層は、この発明の水素分離装置の使用時に多孔質状態であればよく、必ずしもバリア層の形成時に多孔質状態でなくてもよい。
バリア層は、上述のジルコニア等の材料を用いて、多孔質支持管の表面上に、例えば、ディップコート法、スプレー吹き付け法、印刷法等によって形成されることができる。また、触媒機能を有する多孔質支持管における水素透過膜を形成しようとするその多孔質支持管の表面から所定の深さまでの領域に存在するとともに触媒機能を有する金属を溶解除去法によって除去することにより、つまりバリア層形成処理をすることにより、バリア層を形成してもよい。このようなバリア層形成処理をする際の触媒金属の溶解除去法として、例えば多孔質支持管のバリア層の形成予定部分から触媒機能を有する多孔質支持管中に含まれる触媒機能保持の金属を溶媒又は反応剤を用いて溶出させる方法等を挙げることができる。このとき用いられる溶媒や反応剤としては、金属を溶出できるものであれば、特に限定されない。例えば、触媒機能を有する金属を含有する多孔質支持管が前記Ni−YSZサーメットで形成されている場合には、多孔質支持管の表面近傍に存在するNiを硫酸や塩酸等の酸を用いて溶出させることができる。バリア層は、多孔質支持管中に存在する触媒としての金属と水素透過膜中に存在する金属とを形成する材料成分が相互に拡散しない程度であれば、その層厚は特に限定されず、例えば、5〜100μmに調整される。バリア層の層厚が5μm未満であると、多孔質支持管と水素透過膜とを形成する材料成分の相互拡散を防ぐことができないことがあり、一方、100μmを越えると、水素透過部材のスムーズな水素透過を妨げ、多孔質支持管の水素製造機能を低下させることがある。
前記バリア層は、触媒機能を有する金属を含有する多孔質支持管の表面と水素透過膜とを隔絶するように前記接合剤の露出部及び前記多孔質支持管の表面を被覆する。
この発明の水素分離装置の一実施例を示す。
図1に一例として示されるように、水素分離装置1は、有底円筒体に形成された多孔質支持管2と、この多孔質支持管2の開口部側が挿入されることにより、この多孔質支持管2の開口部側における外周面を囲繞するように配置され、接合剤4によって多孔質支持管2に一体に接着されてなる円筒状のセラミック成形体3とを有する。この水素分離装置1は、セラミック成形体3を装着した前記多孔質支持管2の外側表面のセラミック成形体3に覆われていずに露出している全表面と、前記接合剤4が露出する露出部とを覆蓋するように形成されたバリア層6と、このバリア層6の全ての表面を被覆する水素透過膜7とを有する。更に、この水素分離装置1では、セラミック成形体3の外周面に円筒状のシール部材8が嵌められている。
図1に一例として示されるように、この水素分離装置1は、この水素分離装置1が取り付けられる本体(図示せず。)に設けられた取付金具9に取り付けられる。
取付金具9は、円盤状の鍔部9Aと、この鍔部9Aに設けられた貫通孔9Dを囲繞するようにこの鍔部9Aの一端面に、前記貫通孔9Dの中心軸線を共有する中心軸線を有する円筒体に形成されたガイド9Eと、この鍔部9Aに設けられた貫通孔9Dを囲繞するようにこの鍔部9Aの他端面に、前記貫通孔9Dの中心軸線を共有する中心軸線を有する円筒状に形成された装着部9Bと、この装着部9Bの外周面に形成された雄ネジに螺合する雌ネジを内周面に形成するとともに、前記水素分離装置1における多孔質支持管2を挿通可能に形成された装着貫通孔を具えて成る円筒状締め付け具9Cとを、有する。
図1に一例として示される水素分離装置1は、次のようにして、取付金具9に装着される。取付金具9は所定の本体に装着されているとする。この所定の本体と称される装置としては、原料ガス供給装置等を挙げることができる。この取付金具9におけるガイド9Eは、原料ガスを水素分離装置1に供給する供給ライン(図示せず。)に結合されている。水素分離装置1における多孔質支持管2の開口部側を、取付金具9における装着部9Bである円筒状体中に、挿入する。挿入された多孔質支持管2の開口部側の外周面には、接合剤4を介してセラミック成形体3及びそのセラミック成形体3の外周面に装着されたシール部材8が取り付けられているので、装着部9Bにおける円筒状の内部空間内に、前記セラミック成形体3及びシール部材8が収められる。なお、装着部9Bにおける円筒状の内部空間内に実質的に隙間なく前記セラミック成形体3及びシール部材8が納まるように、装着部9B、多孔質支持管2、セラミック成形体3及びシール部材8の形状及び寸法が設計される。次いで、円筒状締め付け具9Cの装着貫通孔に多孔質支持管2の有底側一端を挿入するとともに、円筒状締め付け具9Cの内周面に形成された雌ネジと前記装着部9Bの外周面に形成された雄ネジとを螺合し、円筒状締め付け具9Cを回転することにより前記シール部材8を締め付ける。なお、図1において10で示されるのは、シール部材8を締め付ける際に円筒状締め付け具9Cが直接にシール部材8に接触することにより生じるシール部材8の破損の発生を防止し、また、シール部材8に円筒状締め付け具9Cによる押圧力を均一に付加することを目的とする緩衝部材たとえば金属リング部材である。
前記円筒状締め付け具9Cを回転させると、円筒状締め付け具9Cの移動による圧力によりシール部材8が変形し、変形したシール部材8が装着部9Bとセラミック成形体3との間隙に充填され、セラミック成形体3をその円周方向に押圧し、かくて多孔質支持管2が取付金具9に固定的に装着される。
図2に、この発明に係る水素分離装置の他の例を示す。図2に示される水素分離装置1が図1に示される水素分離装置1と相違するところは、図1に示される水素分離装置1におけるバリア層6が多孔質支持管2の外表面とセラミック成形体3の内周面との間に介装されている接合剤4の前記多孔質支持管2とセラミック成形体3との間隙において露出する露出部を被覆しているに対し、図2に示される水素分離装置1におけるバリア層6が前記多孔質支持管2とセラミック成形体3との間隙において露出する露出部を被覆していない点において、図1に示される水素分離装置1と図2に示される水素分離装置1とが相違し、その余の点については図1に示される水素分離装置1と図2に示される水素分離装置1とは同じ構造である。図1における符号と図2における符号とが同一である部材は同じである。
図3にこの発明の他の例である水素製造装置を示す。図3に示す水素製造装置1が図1に示す水素製造装置1と相違するところは、図1に示す水素製造装置1にあっては、多孔質支持管2の一端開口部側の周側面に、筒状に形成された緻密なセラミック成形体3が、接合剤4を介して装着され、そのセラミック成形体3の外周にシール部材8が装着されているに対し、図3に示す水素製造装置1にあっては、多孔質支持管2の一端開口部における端面と管状又は円筒状と称することができるセラミック成形体3の一端開口部における端面とが接合剤4を介して一体に結合され、多孔質支持管2とセラミック成形体3との接合間隙に露出する接合剤4の露出部を被覆するようにセラミック成形体3の外表面をバリア層6が被覆し、更にそのバリア層6の外表面全体を水素透過膜7が被覆し、前記セラミック成形体3の外周面にシール部材8が装着されて成る点である。
図3に示される水素製造装置1においても、図1に示される水素製造装置1と同様の作用効果が奏される。つまり、図3に示される水素製造装置1にあっては、セラミック成形体3は緻密な組織を有しているので、このセラミック成形体3を通じて外部に原料ガスがリークすることはなく、セラミック成形体3と多孔質支持管2との接合間隙に存在する接合剤4は水素透過膜で被覆されているので、この接合間隙を通じて外部に原料ガスがリークすることもなく、結局、シール性が大きい。
この発明の水素分離装置を用いる装置の一つとして、この発明の燃料電池を挙げることができる。この発明の燃料電池は、この発明の水素分離装置で分離される水素を燃料として電力を取り出すことができる。
詳述すると、この発明の好適例としての前記燃料電池は、この発明の水素分離装置と電力発生装置とが一体に形成されてなり、前記水素分離装置に加えて、アノード層、電解質層及びカソード層を有する電力発生装置とを有して成る。このような燃料電池を一体型燃料電池と称することができる。水素分離装置と電力発生装置とが一体となった装置構成においては、上述の水素透過膜を電力発生装置におけるアノードとするのが、部品点数削減の見地から、好ましい。なお、上述した水素透過膜を形成するのに用いることができる金属は、アノードとしての機能も有する水素透過膜を形成することができる。
この一体型燃料電池においては、水素透過膜の表面に電解質層が設けられる。この電解質層は水素透過膜のアノードとしての機能によりイオン化した水素イオン、すなわちプロトンを伝導し、カソード層に到達させることができる。電解質層を形成することのできる材料は、プロトンを通過させることができる限り制限はないが、例えばイットリア8〜10モル%を固溶させたジルコニア、又はABO(AはBa、Sr及びCaの少なくとも1種を含む元素であり、BはCe及びZrの少なくとも1種を含む元素である)等を挙げることができる。電解質層は、前記物質をバインダ及び分散剤と共に溶媒に添加してスラリーとし、水素透過膜の表面にスクリーン印刷等により塗布した後、熱処理して形成することができる。
次いで、電解質層の表面にカソード層を形成する。このカソード層は燃料電池のカソードとしての機能を有する。カソード層を形成することのできる材料は、Ag、Pt、Ph又はA1−XCO(Aは希土類元素であり、BはBa、Sr及びCaの少なくとも1種を含む元素であり、CはCo、Fe及びMnの少なくとも1種を含む元素である)等を採用することができる。カソード層は、電解質層と同様に、材料を含むスラリーを調整して、電解質層の表面にスクリーン印刷等により塗布した後、熱処理して形成することができる。
なお、電解質層及びカソード層はゾルゲル法又は蒸着法によっても形成することができる。
このようにして形成された、アノード層としての機能を有する水素透過膜、電解質層及びカソード層から成る積層体において、アノード層とカソード層との間に閉回路を設けて負荷をかけることにより電力を取り出す燃料電池を形成することができる。
前記一体型燃料電池の一実施例を図4に示した。図4に示される一体型の燃料電池11は、多孔質支持管2、バリア層6、アノード層としての機能を有する水素透過膜7、電解質層12及びカソード層13を断面において環状の積層状態にして備えている。また、図4に示されるようにアノード層としての機能を有する水素透過膜7とカソード層13との間に閉回路を設けて、負荷をかけることにより電力を取り出す燃料電池11を形成することができる。更に、図4に示されるように、燃料電池11のアノードとしての機能を有する水素透過膜7には、端子を接続し易いように接続端子14が設けられている。図4では、セラミック成形体3と、セラミック成形体3及び多孔質支持管2を接合する接合剤4とが多孔質支持管2の一端部に設けられている。図4に示される接合剤4の露出部5はバリア層6及び水素透過膜7で被覆されているので、ガスの漏出を防ぐことができる。図4に示される燃料電池11の実施態様では、多孔質支持体2の内部空間を原料ガスが流通することにより電力を得ることができる構造を採用している。図4に示される多孔質支持管2、バリア層6、水素透過膜7、電解質層12及びカソード層13の配置する順を逆にして、多孔質支持管の外側に原料ガスを流通させることもできる。図4に示される燃料電池11は、次のように動作する。先ず、多孔質支持管2が存在している側、すなわち図4においては燃料電池11の内側に原料ガスを流通させることにより、多孔質支持管2、バリア層6及び水素透過膜7で供給される原料ガスから水素ガスを選択的に分離できる。また、カソード層13が存在している側、すなわち図4における燃料電池11の外側に空気等のカソードガスが供給される。水素透過膜7はアノード層としても作用するので、燃料電池11は分離された水素ガスとカソードガスとから電力を取り出すことができる。
この発明に係る燃料電池は、前記一体型燃料電池に限らず、たとえばこの発明に係る水素分離装置と、この水素分離装置とは別体に形成されたところの、アノード層、電解質層及びカソード層を積層して成る積層体を具えた電力発生装置と、前記水素分離装置により取り出された水素ガスを前記電力発生装置に供給するガス供給ラインとを有してなる別体型燃料電池をも含む。該別体型燃料電池の一例が図5に示されている。図5では、水素ガス導出部18が電池部15に接続され、かつカソード層に供給されるところのカソードガスを導入するカソードガス導入部16も電池部15に接続され、該電池部15には水素ガス及びカソードガスから電力を取り出すことのできるアノード層17、電解質層12及びカソード層13を備えて成る。図5に示される燃料電池11は、次のように作用する。先ず、多孔質支持管2、バリア層6及び水素透過膜7で分離された水素が、通風機等を適宜に備えて成る水素ガス導出部14により電池部15のアノード層17側に供給される。次に、カソードガス導入部16では、例えば空気等のカソードガスが電池部15のカソード層13側に供給される。次いで、水素及びカソードガスが供給された電池部15は、接続された回路で電力を取り出すことができる。
以下に、この発明の水素分離装置についての実施例及び比較例を示す。
実施例1では、図1に示される構造を有する水素分離装置を作成した。
酸化ニッケル60質量部と、イットリア8モル%を固溶させたジルコニア(以下、イットリアを固溶させたジルコニアを「YSZ」、8モル%固溶させた場合は「8YSZ」と称することがある)40質量部とを混合した。更に造孔剤として黒鉛粉を混合して混合物を得た。この混合物を押出成形によって、有底円筒管(多孔質支持管2と称されることになる)を成形した。有底円筒管が充分に乾燥した後に、脱脂処理を行い、1400℃で1時間焼成してNiO−YSZサーメット(酸化ニッケルとイットリア安定化ジルコニアとの混合物を主成分とする多孔質焼結体)で形成された多孔質支持管2を得た。
多孔質支持管2の開口部近傍の外周面に、接合剤4として朝日化学工業株式会社製のジルコニア系の無機接着剤を塗布し、ジルコニアを含有するセラミック成形体3をはめ込んだ後、90℃で1時間乾燥させた。更に、200℃で90分の熱処理を行って多孔質支持管2とセラミック成形体3とを接合した。
8YSZとバインダとをエタノールに添加して、スラリーを調整した。このスラリーに多孔質支持管2及び接合剤4の露出部5の全体をディップコート法により、バリア層6で被覆させた。その後、1300℃で加熱処理してバリア層6を焼き付けた。バリア層6の層厚は20μmであった。バリア層6が被覆している多孔質支持管2を、エタノールで30分間超音波洗浄し、120℃で乾燥させた。
次いで、バリア層6を覆うように水素透過膜7を無電解めっき法により形成した。
次に、水素雰囲気下600℃で3時間還元処理を施した。これにより、Ni−YSZサーメットで形成された触媒機能を有する多孔質支持管2を得た。
得られた多孔質支持管2にシール部材8を介して一対の取付金具9を取り付けた。取付取付金具としてスウェージロック株式会社製のユニオン取付金具を用い、シール部材として膨張黒鉛を含むフェルールを用いた。円筒状締め付け具9Cであるナットを締め付けることにより、取付金具9内に装着された金属リング部材10がシール部材8を押圧し、それによりシール部材8がセラミック成形体3に圧着固定される。締め付けにはトルクレンチを用い、15〜20N・mのトルクで締め付けを行った。
実施例2では、図2に示されるこの発明の水素分離装置の一例を作成した。
実施例2の実施態様と実施例1の実施態様との相違する点は、実施例2ではバリア層6が接合部4の端面5の一部を被覆している点である。
取付金具9の締め付けは、実施例と同様にトルクレンチにより15〜20N・mのトルクで締め付けを行った。
比較例
比較例では、図6に示される水素分離装置を使用した。
図6には、図1及び2の実施例に対する比較例として、セラミック成形体及び接合剤を用いていない水素分離装置の一例を示す。すなわち、多孔質支持管2の外表面をバリア層6が被覆し、バリア層6の外表面を水素透過膜7が被覆しており、前記水素透過膜7の外周面に直接シール部材8が設けられ、シール部材8を内装する一対の取付金具9を締め付けることにより取付金具9がシール部材8に圧着されるようになっている。
図6に示されるように、実施例1及び2で用いたセラミック成形体及び接合剤を用いずに、多孔質支持管2をバリア層6で被覆し、更にバリア層6を水素透過膜7で被覆した。水素透過膜7にシール部材8が直接接触するように多孔質支持管2を固定した。
なお、比較例では、前記実施例1及び2と同様に15〜20N・mのトルクで締め付けを行うと多孔質支持管が破損したので、多孔質支持管、バリア層及び水素透過膜を破壊することのないように、締め付けトルクを4〜7N・mとした。
以上のようにして得られた実施例1、2及び比較例の水素分離装置のガスリーク試験を行った。リーク試験の方法は、供給するガスとしてヘリウムガスを用い、株式会社堀場エステック製の石鹸膜流量計を用いて、室温(25℃)で、ヘリウム圧0.4MPaの条件で行った。水素分離装置はそれぞれ5個ずつ作成して試験をした。試験結果は、表1に示す。
Figure 2008246315
よって、この発明の水素分離装置は、多孔質支持管とセラミック成形体とが接合される接合剤の露出部をバリア層及び水素透過膜で被覆することによってシール性に優れていることがわかる。
また、充分なシール性を得られるのでろう付け等の接合剤を用いる必要もなく、更に、ろう付け装置等を新たに用意する必要もない。
図1は、この発明の水素分離装置の一実施例を示す断面図である。 図2は、この発明の水素分離装置の他の実施例を示す断面図である。 図3は、この発明の水素分離装置の他の実施例を示す断面図である。 図4は、この発明の燃料電池の一例を示す概略図である。 図5は、この発明の燃料電池の別の例を示す概略図である。 図6は、この発明の水素分離装置に対する比較例を示す断面図である。
符号の説明
1 水素分離装置
2 多孔質支持管
3 セラミック成形体
4 接合剤
5 露出部
6 バリア層
7 水素透過膜
8 シール部材
9 取付金具
9A 鍔部
9B 装着部
9C 円筒状締め付け具
9D 貫通孔
9E ガイド
10 金属リング部材
11 燃料電池
12 電解質層
13 カソード層
14 接続端子
15 電池部
16 カソードガス導入部
17 アノード層
18 水素ガス導出部

Claims (5)

  1. 両端又は一端を開口する筒状の多孔質支持管と、
    前記多孔質支持管の一端側に接合剤で接合された緻密なセラミック成形体と、
    前記多孔質支持管及び前記セラミック成形体を接合する接合剤の露出部、並びに前記多孔質支持管の前記セラミック成形体で被覆されていない部分を被覆し、かつ水素ガスを選択的に透過させる水素透過膜と、
    前記セラミック成形体の外周面に設けられるシール部材とを備えることを特徴とする水素分離装置。
  2. 前記多孔質支持管は、供給されるガスを改質することにより水素ガスを生成する改質触媒を含有することを特徴とする前記請求項1に記載の水素分離装置。
  3. 前記水素透過膜は、その一部又は全部がパラジウム又はパラジウムを含有する合金であることを特徴とする前記請求項1又は2に記載の水素分離装置。
  4. 前記接合剤の露出部と前記多孔質支持管とが、多孔質セラミックを含むバリア層により被覆され、前記バリア層が前記水素透過膜により被覆されて成ることを特徴とする前記請求項1〜3のいずれか一項に記載の水素分離装置。
  5. 前記請求項1〜4のいずれか一項に記載の前記水素分離装置を備え、前記水素分離装置で分離された水素を燃料として電力を取り出すことを特徴とする燃料電池。
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