JP2008214795A - 炭素繊維前駆体繊維束およびその製造方法 - Google Patents

炭素繊維前駆体繊維束およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】アクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度変動率を抑制することで、炭素繊維の繊度バラツキを抑制する製造方法を提供する。
【解決手段】
アクリロニトリルを99モル%以上含む、フィラメント数4000〜12000、単繊維繊度3.0〜6.0デシテックスのアクリロニトリル系繊維束を0.10〜0.35MPaの加圧スチーム雰囲気下の予熱延伸工程に少なくとも1.0〜5.0秒間滞留させた後、実質的に連続する0.45〜0.70MPaの加圧スチーム雰囲気下の加熱延伸工程に少なくとも0.5〜2秒間滞留させることにより単繊維繊度0.5〜1.5デシテックスに延伸する実質的に無撚りの炭素繊維束製造用アクリロニトリル系前駆体繊維束の製造方法。
【選択図】 なし

Description

本発明は、高品位な炭素繊維を安定して製造するのに適した、アクリロニトリル系前駆体および炭素繊維の、製造方法に関する。更に詳しくは、繊度変動のバラツキが小さい、アクリロニトリル系前駆体および炭素繊維の製造方法に関する。
炭素繊維は他の補強用繊維に比べて高い比強度および比弾性率をもつことから航空宇宙、スポーツおよび自動車・船舶・土木建築などの一般産業用途において、複合材料の補強繊維として工業的に幅広く利用されている。複合材料の補強繊維としての炭素繊維高性能化の要求が年々高まっている。とりわけ航空機用途の炭素繊維複合材料については、厳しい品質管理が要求され品質安定化が必須であり、炭素繊維を用いる複合材料の品質は炭素繊維そのものの品質でもあることから、炭素繊維の品質レベルそのものだけでなく、炭素繊維品質のばらつきの減少、言い換えれば品質の安定性についても求められている。
これらのユーザーからの需要に応えるべく、炭素繊維メーカーは高品質を維持しつつ、生産設備の大型化や炭素繊維の太物化などで生産能力を向上させている。また、炭素繊維用前駆体繊維としては、品質および生産安定性に優れたアクリロニトリル系繊維が一般的に利用されており、かかるアクリロニトリル系繊維としては炭素繊維の主要特性の1つである引張強度を高くするために、乾湿式紡糸法を適用して得られることが多い。
乾湿式紡糸法は、湿式紡糸法に比べてノズル孔ピッチを小さくすることが出来ないため、先に述べた生産設備の大型化や生産性向上のためには、糸条の高密度化・多糸条化と生産速度の向上が必須となる。一方、生産設備の大型化と生産速度の向上を行うと、アクリロニトリル系前駆体束の繊度バラツキが大きくなるという問題が生じてくる。この主たる原因はアクリロニトリル系ポリマーの吐出バラツキと、延伸でのバラツキであり、これを改善するため、過去にいくつかの提案がなされている。
まず、アクリロニトリル系前駆体束自体の繊度バラツキすなわち変動率を低減する方法がある(特許文献1参照)。本特許文献は、炭素繊維束の原料であるアクリロニトリル系前駆体繊維束を湿式紡糸方法で製造する際、加圧スチーム延伸工程において、該延伸装置直前に設置される加熱ローラーによる延伸倍率と加圧スチームによる延伸倍率は時間とともに変動するが、双方の延伸を全く同一時間に行うことができないために、実際は、これら2つの延伸の配分が断続的に変動することが前駆体繊維の長手方向の繊度変動を招くと指摘している。この前駆体繊維の繊度変動を抑制するために、加熱ローラーによる延伸倍率を抑え、加圧スチームの圧力変動を小さくするとことにより、延伸時の糸条張力の変動を少なくすることが重要と記載している。かかる延伸方法で得られた前駆体繊維束は、焼成して得られる炭素繊維束の長手方向繊度ムラが少なくなると記載されている。
一方、延伸の均一化を図るべく、加圧スチームを用いた二次延伸性能を向上させる方法もある(特許文献2参照)。本文献に開示された方法は、延伸工程を予熱延伸工程と加熱延伸工程に分割し、それぞれに異なった圧力の加圧スチームを供給する方法であり、該方法は湿式紡糸、乾−湿式紡糸によらず効果があると記載されている。
しかし、これら技術では乾湿式紡糸法においては、繊度バラツキが小さく品質に優れたアクリロニトリル系前駆体繊維が得られなかった。
特再2000−005440 特開平5−263313
本発明の目的は、かかる従来技術の問題点に鑑み、長手方向の繊度変動率の小さい高品位な、アクリロニトリル系繊維束および炭素繊維束の製造方法を提供することにある。
本発明者らは、かかる課題に対し、長手方向の繊度変動率が増加する加圧スチームを用いた延伸工程について鋭意検討したところ、糸条を予熱することにより繊度変動率を抑制できることを見出し、予熱に用いる加圧スチーム圧力とその工程の滞留時間と延伸に用いる加圧スチーム圧力とその工程の滞留時間により、繊度変動率を抑制するに至ったものである。すなわち、
フィラメント数4000〜12000、単繊維繊度3.0〜6.0デシテックスのアクリロニトリル系繊維束を0.10〜0.35MPaの加圧スチーム雰囲気下の予熱延伸工程に少なくとも1.0〜5.0秒間滞留させた後、実質的に連続する0.45〜0.70MPaの加圧スチーム雰囲気下の加熱延伸工程に少なくとも0.5〜2秒間滞留させることにより単繊維繊度0.5〜1.5デシテックスに延伸する実質的に無撚りの炭素繊維束製造用アクリロニトリル系前駆体繊維束の製造方法である。
本発明によれば、以下に説明するとおりアクリル系炭素繊維前駆体束の長手方向繊度変動率を小さくし、かかる前駆体束を用いた炭素繊維束の長手方向の繊度変動率を安定することにより、その性能を向上せしめ、その結果プリプレグを始めとする高次加工品の品質安定化を達成することができる
以下本発明を詳細に説明する。
本発明はアクリロニトリル系重合体を紡糸し、水洗、浴中延伸し、加熱ローラーにて乾燥、場合により延伸・弛緩処理し、さらに加圧スチームを使用して二次延伸することによりアクリロニトリル系前駆体束を製造する方法に関するものであり、特に、加圧スチームを使用した二次延伸の工程を特徴とするものである。すなわち、本発明におけるフィラメント数4000〜12000、単繊維繊度3.0〜6.0デシテックス(以降、dtexと略記することもある)のアクリロニトリル系繊維束とは、アクリロニトリル系重合体を紡糸し、水洗、浴中延伸し、加熱ローラーにて乾燥、場合により延伸・弛緩処理したものを指す。
本発明に適用するアクリロニトリル系繊維束は、構成する単繊維の数が4000〜12000本、3.0〜6.0デシテックスの範囲にあることが必要である。構成する単繊維の数が4000本を下回ると単位糸条あたりの生産性が低下するため生産速度のアップが必要になったり、糸条本数のアップなどが必要になる。一方12000本を上回ると熱の伝わりが低下するため、設備の更なる大型化が必要になる。単繊維繊度が、3.0デシテックスを下回ると単位糸条数あたりの生産能力が低下するため、加工速度のアップが必要になり、生産安定性が低下する。一方単繊維繊度が6.0デシテックスを生産能力が確保出来るものの、延伸工程の総倍率が大きくなるため、延伸工程での糸切れを発生することがある。また、総デシテックスが72000を越えると加圧スチームによる熱の伝わりが低下し、工程通過性が低下するためである。
フィラメント数4000〜12000、単繊維繊度3.0〜6.0デシテックスのアクリロニトリル系繊維束は以下のようにして得ることができる。
本発明においてアクリロニトリル系重合体とは、アクリロニトリルのホモポリマーあるいは、コモノマーを少量共重合したアクリロニトリルの共重合体を総称するものとする。本発明のアクリロニトリル系重合体に用いるコモノマーは、具体的にはイタコン酸、メタクリルサン、アクリル酸などが挙げられる。本発明においては、これらコモノマーを0.1−1.0モル%を越えない程度に使用したアクリロニトリル系重合体であることが好ましい。また、極限粘度[η]は生産性を鑑みた場合1.0−2.0の範囲にあることが好ましい。ホモポリマーもしくはコポリマーは従来公知の有機または無機の溶媒に溶解させ、紡糸原液とすることができる。
次に一旦期中に紡出した糸条を凝固浴中に導入する乾−湿式紡糸法によって糸条を紡糸する。湿式紡糸法を用いても良いが、かかるアクリロニトリル系前駆体繊維の品質を考慮した場合、緻密なアクリロニトリル系原糸を得られ、より高強度な炭素繊維をえることができる乾−湿式紡糸法がより好ましい。かかる紡出には公知のギアポンプを用いることができる。口金は公知の口金を用いる。かかる口金のホール数は、炭素繊維のハンドリング性に優れる4000〜12000ホール(以下Hと略すこともある)である必要がある。設備の生産性を高めるためには6000H以上が好ましく、また、4000Hや6000Hの口金で得られた凝固糸を12000フィラメントに合糸しても良い。
かくして得られた4000〜12000フィラメントからなる凝固糸は、延伸される。このとき、延伸した後水洗しても良いが、乾−湿式紡糸では水洗後に温水中で湿熱延伸することが好ましく、加熱温水を循環させるだけでなく、新鮮水を湿熱延伸工程に連続的に供給すれば湿熱延伸と水洗を兼ねることも可能である。
かかる湿熱延伸温度は30℃から80℃の範囲にあることが好ましく、より好ましくは35℃から70℃の範囲である。80℃を越えた場合、一般に乾−湿式紡糸ではフィラメント中の単糸同士が接着することがあり、かかる単糸同士の接着が生じた場合には炭素化した後に欠点となり、得られる炭素繊維束の発現強度が低下するため好ましくない。30℃を下回る場合は、温度不足によりフィラメント中の単糸が破断したり、湿熱延伸のバラツキを引き起す場合があり、かかる湿熱延伸のバラツキが生じた場合には炭素繊維束の品質を低下させるので好ましくない。
湿熱延伸倍率は1.5―6.0倍が好ましく、6.0倍を越える場合は糸条破断の発生率が増加し、生産性が低下するので好ましくない。また1.5倍を下回ると、前駆体束の配向性の低下により、炭素繊維束の強度低下が発生するので好ましくない。より好ましい範囲としては2.0倍−3.5倍である。
さらに加熱ロールを用いてフィラメントを乾燥、延伸もしくは弛緩することが出来るが、乾燥前に公知のシリコン油剤などを付与すると、炭素繊維束の強度発現するのにより好ましい。乾燥温度、乾燥時間は公知の方法より適宜選択することができるが、加熱ロール上での延伸倍率は1.1倍を越えないことが好ましい。
さらに加圧スチームによる延伸を実施するにあたり、空気や蒸気など流体による公知の開繊処理などを施すと延伸の工程通過性が向上するので好ましい。
本発明は、フィラメント数4000〜12000、単繊維繊度3.0〜6.0デシテックスのアクリロニトリル系繊維束を二次延伸するものであるが、二次延伸の工程では、延伸チューブに加圧スチームを吹き込むことにより延伸する。本発明では、この二次延伸工程を、予熱延伸工程とそれに続く加熱延伸工程の2工程に分割し、かつ、特定の加圧条件で延伸することを特徴とするものである。
予熱延伸工程では、加圧スチームが0.10〜0.35MPaにあることが必要であり、0.20〜0.35MPaであれば好ましい。0.35MPaを越えた場合は糸条の外周部と内部の間に張力差が生じ、外周部が内部に比べて先行して不均一発生したり、断続的に過加熱部と非加熱部が発生しやすくなり、長手方向繊度バラツキが生じる。0.10MPaを下回ると、続く加熱延伸工程との温度差が大きくなり、毛羽の発生を生じ、かくして得られる炭素繊維束の品位が低下するためである。
本発明では上記予熱の延伸工程に1.0〜5.0秒滞留させることが必要であり、1.5〜2.0秒滞留させることが好ましい。該滞留時間が1秒未満の場合、特に12000フィラメントを延伸する場合に十分に糸条の予熱がなされないため、連続する加熱延伸工程でフィラメントの外周部と内部の間に延伸のバラツキを引き起こし、一方5.0秒以上滞留させようとすると設備の更なる大型化が必要になったり、延伸機内での糸条の懸垂量が大きくなり擦過による毛羽発生が生じるためである。
予熱延伸工程でのアクリロニトリル前駆体の延伸は2.0倍以下にすることが好ましく、より好ましくは1.5倍以下である。該予熱延伸工程で2.0倍を越える延伸を行った場合は、糸条の破断や延伸斑の増大を引き起こす場合があるため好ましくない。
加熱延伸工程は0.45〜0.70MPaの加圧スチームが充填された雰囲気であることが必要であり、0.45〜0.60MPaであることが好ましい。0.45MPaを下回ると延伸に必要な熱量が不足し、延伸中に断糸を引き起こす頻度が上昇し、一方、0.70MPaを越えた場合は、糸条の溶断などが発生することがあるためである。さらに本発明では、少なくとも0.5秒以上滞留させつつ同時に延伸することが必要である。加熱延伸工程の滞留時間が0.5秒未満であると延伸のバラツキを引きおこすためである。一方2.0秒以上滞留させようとすると設備の更なる大型化が必要になり、機内での温度バラツキが大きくなり延伸斑を引き起こす場合があるため好ましくない。延伸機内での糸条の懸垂量が大きくなり擦過による毛羽発生が生じるためである。
これらの2次延伸に用いるスチームは公知の設備を用いて供給されるが、湿り蒸気であることが必要であり、たとえば乾き度が0.95―0.99の範囲の蒸気を好適に用いることができる。一方、乾き度が0.99を越える加熱蒸気を延伸に用いると、工程での断糸が煩雑に発生するため好ましくない。加熱に用いる蒸気流量は延伸に用いる糸条量に対して3〜20倍の重量範囲で適宜設定できるが通常は10倍量で十分である。3倍を下回ると熱量不足により糸条の破断などが生じるため好ましくない。なお、この延伸に用いられるスチームは糸条の可塑性を向上させるため、公知のアトマイザーなどの液滴添加方法を用いて、乾き度が0.7−0.99にすることができる。また、予熱延伸工程に供する加圧スチームの温度は、125―135℃の範囲であるとより好ましい。135℃以下であれば予熱延伸工程で、延伸張力が0.1−0.9g/デシテックスの張力が糸条にかかっても延伸が開始されないため好ましい。
本発明の加圧スチーム延伸機は、公知の糸条通過口を有するシール部材を両端に有するチューブ状形式を用いても良く、スチーム吹き込み口を備えている。糸条の導入側に予熱延伸工程、糸条の取り出し側に加熱延伸工程を設け、その間には開口部を備えたラビリンスシールなどを適宜使用できる。予熱延伸工程と加熱延伸工程は実質的に連続であれば良い。本発明において予熱延伸工程と加熱延伸工程が実質的に連続するとは少なくとも予熱延伸工程で予熱されたアクリロニトリル系前駆体束の温度が5℃以上は低下しない状態で加熱延伸工程に到達しうることをいい、たとえば該2工程が連結していなくても、該2工程間の距離が50cm以下であればよく、該2工程間が糸条の保温のために筒状や管状部材などにより被覆されていれば好ましい。
この予熱延伸工程長と加熱延伸工程長は数十cmから数mと特に限定されないが、延伸速度と延伸倍率を鑑みて本発明の範囲に適宜設定すればよい。
加圧スチーム延伸の延伸倍率は、8倍以下で有れば安定した工程通過性を維持でき、その延伸倍率は概ね2−8倍の範囲が好適である。8倍以上であると過度な延伸により糸条の破断をきたしたり、2倍以下であると得られたアクリロニトリル系前駆体の配向が十分でなく、該前駆体を用いる炭素繊維の発現強度が低下することがある。
予熱延伸工程の温度と加熱延伸工程の導入側および取出し側にははそれぞれ、ラビリンスノズルと称する小口径のパイプを複数個連ねて用いているが、これに限定されるものではない。なお、ラビリンスノズルを使用する場合は小口径の形状と寸法および使用個数で調節できる。小口径の形状は糸条が円滑に通過し、かつ本発明の形態の温度を適正に保たれていれば特に限定されない。予熱延伸工程に独立したスチーム吹き込み口を設けることは予熱延伸工程と加熱延伸工程のスチーム圧力を容易に独立して制御できるのでより好ましい。
各工程の圧力と温度は、予熱延伸工程および加熱延伸工程のそれぞれの延伸機に2箇所の公知のデジタル式圧力温度計を設置し計測した。50ms毎に5分間測定し、3000点の平均値を工程温度とした。供給圧力の調整は公知の減圧弁などを用いて良く、より好ましくは調整機能を有したダイヤフラム式コントロールバルブへのフィードバック制御方式を用いることが出来る。予熱延伸工程と加熱延伸工程へのスチームの供給はそれぞれの工程に単独でもよく、各工程の中央部に供給し、オリフィスや前述のシール部材などで圧力を分配しても良い。オリフィスやシール部材の口径とその長さにより本発明の圧力範囲にあれば特に限定はされない。
実質的に無撚りとは、無撚り、もしくは、たとえ撚りがあっても、アクリロニトリル系前駆体の長手方向1mあたり0.5ターン以下すなわち1mあたり、90°を越える反転が生じていないことである。0.5ターンを越える撚りを有しているアクリロニトリル系前駆体を耐炎化、炭素化しようとすると蓄熱により破断などを生じる可能性がある。
単繊維繊度は0.5〜1.5デシテックスが好適である。0.5デシテックスを下回ると設備生産性が低下し、1.5デシテックスを上回ると、かかる耐炎化工程での耐炎化の進行が単繊維の内外層で不均一になり、毛羽が発生したり、糸条の切断が生じるので好ましくない。かくして得られたアクリロニトリル系前駆体束は公知の方法で巻き上げられ、公知の方法で耐炎化、炭素化工程へ供される。巻き上げの方法としてはボビンパッケージが好適に用いられる。
このアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度変動率は下記方法によって測定される。長手方向繊度変動率評価用のサンプルである前駆体束をボビンから長手方向に1m撚りが入らないように50本正確に切断し、それぞれ105℃の熱風乾燥機で1.5時間乾燥したのち、乾燥後の重量を電子秤量し、次式に基づいて繊度変動率を算出した。
長手方向繊度変動率(%)=(σ1/A)×100
ここで、σ1は測定データの標準偏差、Aは測定繊度データの平均値である。ここで全データとは採取したサンプル50のデータを指す。
なお、炭素繊維束の長手方向繊度変動率は、温度23±5℃、相対湿度60±20%の雰囲気中で、上記手順に準じて実施できる。
このように、本発明によれば、アクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度変動率を小さくすることでその品質安定性を向上せしめ、耐炎化、炭素化した炭素繊維束についても長手方向繊度変動率を小さくすることにより、炭素繊維束の品質のみならず、炭素繊維束を含むプリプレグ法やフィラメントワインディング法等で製造される高次加工品の品質安定化を達成することができる。
本発明の炭素繊維束製造用アクリロニトリル系前駆体繊維束の製造方法に適用する装置を図面を用いて説明する。
図1は、本発明で用いる加圧スチーム延伸機の一例である。導入口より供給された糸条はシール部材5a,5bにて仕切られた予熱延伸工程1にて予熱される。予熱延伸工程1のスチーム供給圧力は3aで検出され、フィードバック制御によりコントロールバルブ4aで調整される。予熱された糸条はただちにシール部材5b,5cで仕切られた加熱延伸工程に導入され延伸される。加熱延伸工程2のスチーム供給圧力は3aで検出され、フィードバック制御によりコントロールバルブ4bで調整される。
図2、3は、本発明で用いる加圧スチーム延伸機の一例である。圧力制御に用いる圧力検出点3bを加熱延伸工程にのみ設置し、予熱延伸工程のスチーム供給圧力3aはフィードバック制御に用いずに、5a,5bのシール部材の径および個数によりコントロールする方法である。コントロールバルブの数を減じ、さらに複雑な配管を省略できるため、より安価な設備とすることができることから産業上有効である。
(使用機器、及び、測定方法)
・蒸気温度・圧力のデータ測定方法
下記の蒸気圧力測定機器、蒸気温度測定機器、及び、データ収集機器を用いて、糸条延伸下で50msの頻度で3000点のデータを収集し、その平均圧力と平均温度を求め代表値とした。
蒸気圧力測定機器:横河電気社製EJ430型小型圧力電伝送器
蒸気温度測定機器:岡崎製作所製PT100プローブ
データ収集機器:KEYENCE社データ収集器NR1000
・予熱延伸工程延伸倍率測定方法
予熱延伸機の導入口側、取り出し口で同時に糸条を切断しただちにスチーム供給を停止しサンプリングする。サンプリング糸を10cm毎にカットし、取り出し口側10cmあたりの糸条重量(A)を導入口側10cmあたりの糸条重量(B)で除した値を延伸倍率とした。
・滞留時間測定方法
延伸機の導入口側で糸条に油性ペンでマークを入れ、取り出し口側に出てくるまでの時間をストップウオッチを用いて10回測定しその平均値滞留時間とした。
(実施例1)
アクリロニトリル99モル%、イタコン酸1モル%含むポリアクリロニトリル系重合体のジメチルスルホキシド溶液を4000Hの口金を用いて乾―湿式紡糸し、ただちに3本を合糸し、12000フィラメントとした。40℃の温水中で2倍延伸および水洗し、70℃の温水中でさらに2倍の延伸を実施した後に乾燥して、12000フィラメントからなる総デシテックスが66000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.35Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.5秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.7秒間かけて延伸した。かくして得られた12000フィラメント、単繊維繊度1.1dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は0.6%であり、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も0.9%と良好なものであった。
(実施例2)
アクリロニトリル99モル%、イタコン酸1モル%含むポリアクリロニトリル系重合体のジメチルスルホキシド溶液を4000Hの口金を用いて乾―湿式紡糸し、ただちに3本を合糸し、12000フィラメントとした。40℃の温水中で2倍延伸および水洗し、70℃の温水中でさらに2倍の延伸を実施した後に乾燥して、12000フィラメントからなる総デシテックスが42000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.20Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.0秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.6秒間かけて延伸した。かくして得られた12000フィラメント、単繊維繊度0.7dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は0.6%であり、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も0.9%と良好なものであった。
(実施例3)
アクリロニトリル99モル%、イタコン酸1モル%含むポリアクリロニトリル系重合体のジメチルスルホキシド溶液を4000Hの口金を用いて乾―湿式紡糸し、40℃の温水中で2倍延伸および水洗し、70℃の温水中でさらに2倍の延伸を実施した後に乾燥して、4000フィラメントからなる総デシテックスが14000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.20Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.0秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.6秒間かけて延伸した。かくして得られた4000フィラメント、単繊維繊度0.7dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は0.6%であり、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も0.9%と良好なものであった。
(比較例1)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得られた12000フィラメントからなる総デシテックスが66000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.05Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.5秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.7秒間かけて延伸したが、延伸時に糸条破断が多発し、原糸を得られなかった。
(比較例2)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得られた12000フィラメントからなる総デシテックスが66000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.40Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.5秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.7秒間かけて延伸した。かくして得られた12000フィラメント、単繊維繊度1.1dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は1.5%、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も1.7%と不良となった。
(比較例3)
実施例1と同様に重合〜乾燥して得られた12000フィラメントからなる総デシテックスが66000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.35Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に0.9秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.7秒間かけて延伸した。かくして得られた12000フィラメント、単繊維繊度1.1dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は1.5%かつ表面の毛羽立ちがあり、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も1.7%と不良なものとなった。
(比較例4)
実施例2と同様に重合〜乾燥して得られた12000フィラメントからなる総デシテックスが42000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.40Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.0秒滞留させた後、ただちに0.51Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.7秒間かけて延伸した。かくして得られた12000フィラメント、単繊維繊度0.7dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は1.5%であり、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も1.7%と不良なものとなった。
(比較例5)
従来技術(特許文献1)との比較
加圧スチームを使用した二次延伸の前に、170-180℃の加熱ローラー上での延伸割り振りを1.1倍以下とし、圧力変動が0.5%以下の0.50MPa加圧スチーム下で5倍延伸(全延伸倍率13倍)した以外は、実施例1と同様にして12000フィラメント、単繊維繊度1.1dtexのアクリロニトリル系前駆体束を得た。アクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は1.5%となり、特許文献1記載の1.0%以下という効果を確認出来なかった。これは、該特許文献記載の技術が、設備生産速度が100m/分と低速な、湿式紡糸によるアクリロニトリル系前駆体繊維を対象とした技術であるためと考えられる。すなわち、乾―湿式紡糸法の糸条が太繊度であり、高速・高倍率の延伸を実施するため、該特許文献と適用対象技術が、大きく異なることに起因しているためであると考えられる。
(比較例6)
従来技術(特許文献2)との比較
実施例1と同様に重合〜乾燥して得られた12000フィラメントからなる総デシテックスが66000の糸条を得た。この糸条をスチーム延伸機へ供し、0.40Mpaの加圧スチーム条件下の予熱延伸工程に2.5秒滞留させた後、ただちに0.50Mpaの加圧スチーム条件下の加熱延伸工程に導入し0.7秒間かけて延伸した。かくして得られた12000フィラメント、単繊維繊度1.1dtexのアクリロニトリル系前駆体束の長手方向繊度斑は1.2%、耐炎化・炭素化して得られた炭素繊維の長手方向繊度斑も1.6%と不良となった。
Figure 2008214795
本発明のアクリロニトリル系前駆体束を用いて得られた炭素繊維束は、その長手方向の繊度変動率が小さく、高次加工性での品質安定化が期待できることから、航空宇宙・スポーツおよび一般産業用途に応用できるが、その応用範囲がこれらに限られるものではない。本発明の炭素繊維束は、複合材料の補強繊維として工業的に幅広く利用されるものであり産業上有用である。
本発明で用いる加圧スチーム延伸機の一例である。 本発明で用いる加圧スチーム延伸機の一例である。 本発明で用いる加圧スチーム延伸機の一例である。
符号の説明
1:予熱延伸工程
2:加熱延伸工程
3a:予熱延伸工程圧力計 (PI)
3b:加熱延伸工程圧力計 (PI)
4,4ab:スチーム圧力制御装置
5abc:シール部材
6a:予熱延伸工程温度計 (TI)
6b:加熱延伸工程温度計 (TI)

Claims (3)

  1. フィラメント数4000〜12000、単繊維繊度3.0〜6.0デシテックスのアクリロニトリル系繊維束を0.10〜0.35MPaの加圧スチーム雰囲気下の予熱延伸工程に少なくとも1.0〜5.0秒間滞留させた後、実質的に連続する0.45〜0.70MPaの加圧スチーム雰囲気下の加熱延伸工程に少なくとも0.5〜2秒間滞留させることにより単繊維繊度0.5〜1.5デシテックスに延伸する実質的に無撚りの炭素繊維束製造用アクリロニトリル系前駆体繊維束の製造方法。
  2. 予熱延伸工程の延伸倍率が2倍以下である請求項1記載の炭素繊維束製造用アクリロニトリル系前駆体繊維束の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の製造方法により得られたアクリロニトリル系前駆体繊維束を耐炎化し炭化して得られる長手方向繊度変動率評価方法で測定される変動率が1.0%以下である炭素繊維束の製造方法。
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