JP2008210725A - ガス拡散電極、膜−電極接合体とその製造方法、および固体高分子型燃料電池 - Google Patents

ガス拡散電極、膜−電極接合体とその製造方法、および固体高分子型燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 撥水性とともにガス拡散性を良好に保ち、さらに、十分な強度を有して空隙潰れも生じにくくすることで、優れた電池特性を保てるガス拡散電極、膜−電極接合体とその製造方法、および固体高分子型燃料電池を提供する。
【解決手段】 フッ素樹脂を主成分とする不織布層を有するガス拡散電極であって、前記不織布層に、少なくとも炭素材料が分散されてなることを特徴とするガス拡散電極。また、前記不織布層は不織布を内在し、不織布単体よりも厚いことを特徴とするガス拡散電極。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ガス拡散電極、膜−電極接合体とその製造方法、および固体高分子型燃料電池に関する。
燃料電池は、燃料と酸化剤を連続的に供給し、これが電気化学反応したときの化学エネルギーを電力として取り出す発電システムである。この電気化学反応による発電方式を用いた燃料電池は、水の電気分解の逆反応、すなわち水素と酸素が結びついて電子と水が生成する仕組みを利用しており、高効率と優れた環境特性を有することから近年脚光を浴びている。
燃料電池は、電解質の種類によって、リン酸型燃料電池、溶融炭酸塩型燃料電池、固体酸化物型燃料電池、アルカリ型燃料電池および固体高分子型燃料電池に分別される。近年、特に常温で起動し、かつ起動時間が極めて短い等の利点を有する固体高分子型燃料電池が注目されている。この固体高分子型燃料電池を構成する単セルの基本構造は、固体高分子電解質膜の両側に触媒層を有するガス拡散電極を接合し、その外側の両面にセパレータを配したものである。
このような固体高分子型燃料電池では、まず、燃料極側に供給された水素がセパレータ内のガス流路を通ってガス拡散電極に導かれる。次いで、その水素は、ガス拡散電極にて均一に拡散された後に、燃料極側の触媒層に導かれ、白金などの触媒によって水素イオンと電子とに分離される。そして、水素イオンは電解質膜を通って酸素極における触媒層に導かれる。一方、燃料極側に発生した電子は、負荷を有する回路を通って、酸素極側のガス拡散層に導かれ、更には酸素側の触媒層に導かれる。これと同時に、酸素極側のセパレータから導かれた酸素は、酸素極側のガス拡散電極を通って、酸素極側の触媒層に到達する。そして、酸素、電子、水素イオンとから水を生成して発電サイクルを完結する。なお、固体高分子型燃料電池に用いられる水素以外の燃料としては、メタノールおよびエタノール等のアルコールがあげられ、それらを直接燃料として用いることもできる。
従来、固体高分子型燃料電池のガス拡散層としては、カーボン繊維からなるカーボンペーパーやカーボンクロスが用いられている。このカーボンペーパーやカーボンクロスにおいては、燃料電池運転時の加湿水やカソードでの電極反応で生成した水によるフラッディングを防止する目的で、表面またはその空隙内部に、ポリテトラフルオロエチレン(以下、PTFEと称する。)等の撥水性バインダーによって撥水処理が施されている。しかしながら、これらのカーボンペーパーやカーボンクロスは、空孔径が非常に大きいため、十分な撥水効果が得られずに空孔中に水が滞留することがあった。
この点を改善するためのものとして、例えば特許文献1に示すように、カーボンペーパーに炭素等からなる導電性フィラーを含む有孔性樹脂を含有させたガス拡散電極が提案されている。しかしながら、特許文献1に示されるようなガス拡散電極は、カーボンペーパー表面上に直接、炭素などからなる導電性フィラーを含む有孔性樹脂を構成する塗料を塗布し、含浸・溶媒抽出・乾燥して作製するために、カーボンペーパーの空隙を多く塞いでしまい、そのため、空隙内部のガス透過性が悪くなり、電池性能を低下させるという問題を有していた。
また、特許文献2には、ステンレス鋼メッシュにカーボンブラックとPTFEとの混合物を塗布して撥水化層を形成することが記載されている。しかしながら、このような混合物を塗布して形成したものは、ステンレス鋼メッシュの空隙を多く塞いでしまい、そのため空隙内部のガス透過性が悪くなり、電池性能が低下するという問題があった。さらに、燃料電池の製造時には、ガス拡散電極を電解質に密着させたり、接着剤を用いて接着させたりする必要があるが、ガス拡散電極に圧力が付加されると、ガス拡散電極の多孔質膜の空隙がつぶされ、ガス・水の排出が妨げられてしまうという問題もあった。
特許文献3には、粒子径の分布中心の異なる少なくとも2種類の炭素粒子を混合したガス拡散層を備えた固体高分子膜型燃料電池が記載され、粒子径の大きい方の炭素粒子として黒鉛を用いること、フッ素樹脂で被覆して撥水性を付与した炭素粒子を用いて拡散層を形成することが記載されている。しかしながら、この固体高分子膜型燃料電池は、形成された拡散層の強度が低く、拡散層の撥水性も十分でないという問題があった。
特開2003−303595号公報 特開2000−58072号公報 特開2001−57215号公報
本発明は、以上のような問題点を改善することを目的としてなされたものであり、その目的とする処は、撥水性とともにガス拡散性を良好に保ち、さらに、十分な強度を有して空隙潰れも生じにくくすることで、優れた電池特性を保てるガス拡散電極、膜−電極接合体とその製造方法、および固体高分子型燃料電池を提供することにある。
本発明は、下記の技術的構成により、前記課題を解決できたものである。
(1)フッ素樹脂を主成分とする不織布層を有するガス拡散電極であって、前記不織布層に、少なくとも炭素材料が分散されてなることを特徴とするガス拡散電極。
(2)前記不織布層は不織布を内在し、不織布単体よりも厚いことを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(3)前記不織布がポリアリレートであることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(4)前記フッ素樹脂がフッ化オレフィン系樹脂であることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(5)前記炭素材料が粒子状炭素材料であることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(6)前記炭素材料が繊維状炭素材料であることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(7)前記炭素材料が粒子状炭素材料と繊維状炭素材料からなることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(8)前記粒子状炭素材料がカーボンブラックであることを特徴とする前記(5)または(7)記載のガス拡散電極。
(9)前記カーボンブラックがアセチレンブラックであることを特徴とする前記(8)記載のガス拡散電極。
(10)前記不織布層にシート状導電性多孔質体が積層されてなることを特徴とする前記(1)記載のガス拡散電極。
(11)前記(1)ないし(10)のいずれか記載のガス拡散電極が、高分子電解質膜の両面に触媒層を介して積層されてなることを特徴とする膜−電極接合体。
(12)炭素材料を分散してなるフッ素樹脂溶液を不織布に含浸させ、乾燥させることによって不織布層を形成した後、該不織布層上に触媒層を形成し、触媒層付きガス拡散電極を得る第1工程と、該触媒層付きガス拡散電極の触媒層面を、高分子電解質膜の両面にそれぞれ配し、熱プレスにて、触媒層付きガス拡散電極と高分子電解質膜とを接合する第2工程を有することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
(13)高分子電解質膜の両面に触媒層を形成して、触媒層付き高分子電解質膜を得る第1工程と、炭素材料を分散してなるフッ素樹脂溶液を不織布に含浸させ、乾燥させて形成した不織布層を有するガス拡散電極を、該不織布層が上記触媒付き高分子電解質膜の各触媒層面に接触するように配し、熱プレスにて触媒層付き高分子電解質膜とガス拡散電極を接合する第2工程とを有することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
(14)固体高分子電解質膜の両面に、触媒層を介して前記(1)ないし(10)のいずれか記載のガス拡散電極を設け、その外側にセパレータを配したことを特徴とする固体高分子型燃料電池。
本発明によれば、撥水性とともにガス拡散性を良好に保ち、さらに、十分な強度を有して空隙潰れも生じにくくすることで、優れた電池特性を保てるガス拡散電極、膜−電極接合体とその製造方法、および固体高分子型燃料電池を提供することができる。
また、本発明のガス拡散電極の表面は、不織布が現れず滑らかな状態なので、従来の炭素繊維シートに比べて触媒層や固体高分子電解質膜を傷つけることが無い。さらには、触媒層との密着がよいので隙間に水が溜まらないという効果もある。
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明のガス拡散電極は、フッ素樹脂を主成分とする不織布層を有するガス拡散電極であって、前記不織布層に、少なくとも炭素材料が分散されてなることを特徴とする。
(不織布)
本発明の不織布には、ポリアリレート、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリル,ビニロン、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)など、また、前述の混合体やPETと麻の混合体などを用いることができる。
特に、高温時や高圧力下で分解をせず変形がごくわずかなポリアリレートが好ましい。
厚さは5〜200μmが好ましく、特に10〜150μmが好ましい。
(フッ素樹脂)
本発明において、上記フッ素樹脂としては、フッ化ビニリデン、テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレン−フルオロアルキルビニルエーテル共重合体、フルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体等があげられ、これらの1種以上からなるフッ素樹脂を選択して用いることができる。これらの中でも、フッ化オレフィン系樹脂は、耐熱性が高く、機械的強度が良好であるので、特に好ましい。フッ化オレフィン系樹脂は、精度良く多孔質膜を形成することが可能であり、多孔質膜内部の加湿水およびカソードでの生成水を良好に排水することができるという利点を有している。本発明でいうフッ化オレフィン系樹脂とは、フッ化ビニリデンのホモポリマーの他、四フッ化エチレン、六フッ化プロピレン、エチレンからなる群より選ばれる1種類以上のモノマーとフッ化ビニリデンとからなるコポリマーおよび3元以上の多元重合体を包含する。また、これらの樹脂を単独で用いる場合に加えて、2種以上の樹脂を混合して使用することも本発明に包含される。
上記フッ素樹脂は、質量平均分子量が10万〜120万の範囲にあることが好ましい。
質量平均分子量が10万未満の場合は、強度が低くなる場合があり、一方、120万を越えると、溶媒への溶解性が劣ることから、塗料化が困難になったり、塗料の粘度ムラが生じて、最終的なガス拡散電極の厚さ精度が低下し、触媒層との密着性が不均一となる場合がある。
(炭素材料)
本発明の炭素材料としては、粒子状炭素材料、繊維状炭素材料、および粒子状炭素材料と繊維状炭素材料を混在させた炭素材料のいずれも用いることができる。
粒子状炭素材料は、如何なるものでも利用することが可能であり、例えば、ファーネスブラック、チャネルブラック、アセチレンブラック等に代表される、いわゆるカーボンブラックを用いることができる。また、これらの中でも、高導電性および塗液中での分散性の点から、特にアセチレンブラックが好適に用いられる。カーボンブラックは、比表面積や粒子径の大きさによらず、いずれのグレードのものでも使用可能であり、例えば、ライオンアクゾ社製:ケッチェンEC、キャボット社製:バルカンXC72R、電気化学工業社製:デンカブラック等があげられる。本発明において、これらの粒子状炭素材料は、平均一次粒子径が10〜100nmの範囲のものが好ましい。
炭素材料として粒子状炭素材料のみを用いる場合、粒子状炭素材料は、フッ素樹脂1重量部に対して0.1〜3重量部の範囲で用いることが好ましい。さらに好ましくは、フッ素樹脂1重量部に対して0.3〜1.5重量部の範囲である。粒子状炭素材料が少ないとガス拡散層の導電性の低下が見られ、粒子状炭素材料が多いとガス拡散能力が低下する。いずれの場合においても、結果としては、燃料電池性能の低下を引き起こす。
繊維状炭素材料は、如何なるものでも利用することが可能であり、例えば、カーボン繊維やカーボンナノファイバー(昭和電工社製、商品名:VGCF)や、カーボンナノチューブがある。
本発明において、これらの繊維状炭素材料は、繊維径の平均が10〜300nm、アスペクト比(繊維の断面の直径と繊維の長さ(曲がっていれば曲がったなりの長さ))5〜1000のものが好ましい.この範囲の繊維状炭素材料は、グラファイト化が進んだ高い導電性をもつので、燃料電池性能の向上に効果がある。
繊維状炭素材料のみを用いる場合、繊維状炭素材料は、フッ素樹脂1重量部に対して繊維状炭素材料0.1〜368重量部の範囲で用いることが好ましい。繊維状炭素材料が少ないとガス拡散層の導電性の低下が見られ、繊維状炭素材料が多いとフッ素樹脂への分散が悪くなり、ガス拡散電極の表面に凹凸が生じて隣接層(例えば触媒層)との間にわずかな隙間が生じ、ガス拡散能力が低下する。いずれの場合においても、結果としては、燃料電池性能の低下を引き起こす。
炭素材料として粒子状炭素材料と繊維状炭素材料を混在させた炭素材料を用いる場合、粒子状炭素材料は、フッ素樹脂1重量部に対して0.1〜1.5重量部、繊維状炭素材料は、フッ素樹脂1重量部に対して0.1〜2.0重量部が好ましい。
(フィラー)
本発明においては、不織布層に炭素材料以外のフィラーが含まれてもよい。
このフィラーの添加によって、ガス・水の排出、多孔質膜の孔径および、炭素材料の分散をコントロールすることが可能になり、燃料電池性能に影響を及ぼすことができる。
フィラーとしては、無機微粒子または有機微粒子のいずれのものも用いることが可能であるが、親水性を有するものが好ましく、燃料電池中のガス拡散電極内部の環境を考慮すると、無機微粒子の方が好ましい。
親水性のフィラーとしては、二酸化チタン及び二酸化ケイ素等の無機酸化物微粒子が好ましい。これらは、燃料電池中のガス拡散電極内部の環境に耐え、且つ、十分な親水性を持ち合わせているからである。
上記フィラーの粒子径としては、いずれの大きさのものでも使用可能であるが、非常に微小の場合は、塗料中での分散が困難になり、また、非常に大きい場合は、不織布層の空孔を塞いでしまうという問題が発生する。したがって、10〜100nmの範囲のものが好ましく用いられる。
撥水性を有するフッ素樹脂に、親水性のフィラーが添加されることによって、撥水部と親水部が微視的に入り組むことになり、また、フィラーが炭素材料と凝集体を形成して不織布層の孔径が拡大されることになる。その結果、ガス・水の排出が良好に行われ、フラッディング現象に起因する電池性能低下を防止することが可能となる。
また、本発明においては、極度の撥水性が求められる場合、フィラーとしてPTFEの粒子を添加することがある。このとき、不織布層は超撥水膜として働く。
上記フィラーは、フッ素樹脂1重量部に対して0.1〜3重量部の範囲で用いることが好ましい。さらに好ましくは、0.1〜1.5重量部の範囲である。上記フィラーの配合量が多いと不織布層内部に充填され過ぎて、ガス拡散能力の低下および導電性の低下の原因となり、燃料電池性能の低下を引き起こす。
(不織布層)
本発明において、不織布層の厚みとしては、5〜300μmであることが好ましく、より好ましくは10〜150μmであり、さらに好ましくは15〜70μmである。厚みが5μmより薄いと保水効果が十分でなく、300μmより厚いとガス拡散能力、排水能力が低下し、いずれの場合も電池性能低下を引き起こす。
また、本発明のガス拡散電極は、不織布を内在して構成されているため、その厚さは不織布単体のときよりも厚くなる。
図1および図2を用いて説明する。
図1は本発明のガス拡散電極に用いる不織布の断面図であり、図2は本発明のガス拡散電極の断面図である。
10は不織布、11は炭素材料を分散してなるフッ素樹脂、20は本発明のガス拡散電極(不織布層)、Aはガス拡散電極の表面、Bはガス拡散電極の中層である。
図1に示す不織布10は、Bの厚さを有している。
図2に示すように、本発明のガス拡散電極(不織布層)20は、フッ素樹脂11内に不織布10が没入しており、Aの厚さが増している。
表面Aには不織布は存在せず、炭素材料を分散してなるフッ素樹脂11のみが存在しており、凹凸がなく滑らかな面を有する。
このように構成したガス拡散電極は加熱プレス時に触媒層への密着がよく、境界に隙間ができることがない。
表面Aの厚さは1〜25μmが好ましい。
本発明のガス拡散電極は、多孔質膜として構成される。
多孔質膜の構造を測る尺度としては、密度、空隙率、孔径がある。
本発明のガス拡散電極において、空隙率は60%〜95%の範囲が好適であり、より好ましくは70%以上、特に好ましくは80%以上の範囲である。空隙率が60%未満では、ガス拡散能および水の排出が不十分であり、95%を超えると、機械的強度が著しく低下し、燃料電池を組み上げるまでの工程で破損しやすくなる。
密度は、以下に示すように、ガス拡散電極の膜厚および単位面積当たりの質量で決定でき、0.10〜0.65g/cmの範囲が好適である。
密度
(g/cm)=単位面積当たりの質量/(膜厚×単位面積)
また、空隙率は、(フッ素樹脂の比重)×(フッ素樹脂の質量含有率)=a、(粒子状炭素材料の比重)×(粒子状炭素材料の質量含有率)=b、(フィラーの比重)×(フィラーの質量含有率)=c、(繊維状炭素材料の比重)×(繊維状炭素材料の質量含有率)=d、(不織布の比重)×(不織布の質量含有率)=e、およびガス拡散電極の密度を下記の式に代入することにより求めることができる。
空隙率(%)=[{(a+b+c+d+e)−ガス拡散電極の密度}/(a+b+c+d+e)]×100
また、孔径は、0.5〜10μmの範囲が好適であり、より好ましくは3〜10μm、更に好ましくは5〜10μmである。孔径が0.5μm未満であると、ガス拡散機能および水の排出機能が不十分である。
また、本発明のガス拡散電極は、上記不織布層にシート状の導電性多孔質体が積層されていてもよい。導電性多孔質体としては、カーボン繊維からなるカーボンペーパー及びカーボンクロス、発泡ニッケル、チタン繊維焼結体等をあげることができる。
導電性多孔質体が積層されたガス拡散電極は、不織布層と導電性多孔質体とが積層構造を有するので、前記特許文献1に記載の燃料電池用ガス拡散電極とは異なり、不織布層を構成する樹脂及び炭素材料などによって導電性多孔質体の空隙が塞がれることがない。
このようなガス拡散電極は、空隙内部のガス透過性が良好であり、電池性能の向上を図ることができる。
(ガス拡散電極の製造方法)
本発明のガス拡散電極は、次のようにして製造することができる。
まず、フッ素樹脂を溶媒に溶解させ、炭素材料、さらに、場合によっては炭素材料以外のフィラーを分散させて溶媒混合物を作製する。
次いで、前記フッ素樹脂が溶解する溶媒よりも沸点が高く、かつ、前記フッ素樹脂を溶解しない溶媒を混合し、フッ素樹脂溶液を作製する。フッ素樹脂が溶解する溶媒としては、例えば、1−メチル−2−ピロリドンがあげられる。
また、フッ素樹脂を溶解しない溶媒としては、例えば、ジエチレングリコールがあげられる。
フッ素樹脂溶液の溶解・分散・混合は、市販の撹拌機、分散機を用いることができる。
得られたフッ素樹脂溶液を不織布に塗布することで含浸させ、乾燥させることによって導電性の多孔質である本発明のガス拡散電極(不織布層)を得ることができる。
また、塗布以外の方法としてフッ素樹脂溶液に不織布を浸漬することでフッ素樹脂溶液を含浸させ、適当な間隔をあけたロールなどにより余分なフッ素樹脂溶液をすりきった後に乾燥させることもできる。
さらに別な方法として、適当な基体に得られたフッ素樹脂溶液を塗布した後、不織布に転写して、乾燥させることもできる。
このときの基体は乾燥後に剥離するか、後述の膜−電極接合体を作製するときに除去する。
基体として、例えばポリイミドフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)などが好適に使用される。
また、本発明のガス拡散電極が、不織布層にシート状の導電性多孔質体を積層した構造の場合には、上記のようにして形成された不織布層の上に、シート状の導電性多孔質体を重ね、熱プレス等によって加圧して接合することによって作製することができる。
(膜−電極接合体)
本発明の膜−電極接合体は、上記のようにして作製されたガス拡散電極が、高分子電解質膜の両面に触媒層を介して積層された構造を有するものである。
図3を用いて説明する。
図3は本発明の膜−電極接合体の断面図である。
15は高分子電解質膜、16は触媒層、50は膜−電極接合体である。
高分子電解質膜15の両面に触媒層16を介してガス拡散電極20が配置されている。
なお、ガス拡散電極20は表面Aで触媒層16と接触している。
この膜−電極接合体は、以下の第1の製造方法および第2の製造方法のいずれかにより製造することができる。
第1の製造方法は、まず、前述のようにしてガス拡散電極を作製し、その上に触媒層形成用の塗料を塗布して触媒層付きガス拡散電極を作製する第1工程と、次いで得られた2つの触媒層付きガス拡散電極を、それらの触媒層が高分子電解質膜の両面に接するように載置し、熱プレスによって、触媒付きガス拡散電極と高分子電解質膜とを接合させる第2工程によって、膜−電極接合体を作製することができる。
また、第2の製造方法は、高分子電解質膜の両面に触媒層形成用の塗料を塗布して触媒層を形成し、触媒層付き高分子電解質膜を作製する第1工程と、触媒層付き高分子電解質膜の触媒層両面に、それぞれ前述のようにして作製されたガス拡散電極を配し、熱プレスにて触媒層付き高分子電解質膜とガス拡散電極を接合させる第2工程とによって、膜−電極接合体を作製することができる。
本発明の膜−電極接合体の製造方法は、上記のように触媒層付きガス拡散電極又は触媒層付き高分子電解質膜を作製し、熱プレスによりそれぞれ高分子電解質膜又はガス拡散電極に接合するのみであるので、膜−電極接合体を非常に簡単に製造することができる。また、形成された膜−電極接合体は、上記のガス拡散電極を備えているので、撥水性とともにガス拡散性を良好に保つことができる。
(固体高分子型燃料電池)
本発明の固体高分子型燃料電池は、この膜−電極接合体の両面にカーボンペーパーやクロスを配し、その外側にセパレータを配したセルよりなる。
また、カーボンペーパーやクロス無しの構成でもよい。
なお、セパレータとしては、固体高分子型燃料電池において使用される公知のものならば如何なるものでも使用することができる。
本発明の固体高分子型燃料電池は、前述のガス拡散電極を備えるので撥水性とともにガス拡散性を良好に保つことができる。
本発明を実施例によってより具体的に説明する。
以下のようにガス拡散電極を作製し、続いて該ガス拡散電極を燃料極側および酸素極側に配備した固体高分子型燃料電池を作製し評価した。
(ガス拡散電極の製造)
<実施例1〜12>
フッ化ビニリデン樹脂30重量部を600重量部の1−メチル−2−ピロリドンに溶解し、平均一次粒子径40nmのアセチレンブラックを表1記載の重量部を分散し、溶媒混合物を得た。次いで、45重量部のジエチレングリコールを混合・撹拌してフッ素樹脂溶液を得た。
得られたフッ素樹脂溶液を、厚さ22〜65μmのポリアリレート不織布にアプリケーターを用いて塗布することで含浸させ、乾燥させて、実施例1〜12の熱プレス前のガス拡散電極を得た。
また、乾燥時にはポリアリレート不織布の両面ともに何の基体も存在させなかった。
<実施例13>
フッ化ビニリデン樹脂30重量部を600重量部の1−メチル−2−ピロリドンに溶解し、平均一次粒子径40nmのアセチレンブラックとアスペクト比10〜500の繊維状炭素材料を表1記載の重量部分散させ、溶媒混合物を得た。次いで、45重量部のジエチレングリコールを混合・撹拌してフッ素樹脂溶液を得た。
得られたフッ素樹脂溶液を、厚さ341μmのポリアリレート不織布にアプリケーターを用いて塗布することで含浸させ、乾燥させて、実施例13の熱プレス前のガス拡散電極を得た。
なお、乾燥時にはポリアリレート不織布の両面ともに何の基体も存在させなかった。
<実施例14>
フッ化ビニリデン樹脂30重量部を600重量部の1−メチル−2−ピロリドンに溶解し、アスペクト比10〜500の繊維状炭素材料を表1記載の重量部分散させ、溶媒混合物を得た。次いで、45重量部のジエチレングリコールを混合・撹拌してフッ素樹脂溶液を得た。
得られたフッ素樹脂溶液を、厚さ41μmのポリアリレート不織布にアプリケーターを用いて塗布することで含浸させ、乾燥させて、実施例14の熱プレス前のガス拡散電極を得た。
なお、乾燥時にはポリアリレート不織布の両面ともに何の基体も存在させなかった。
また、実施例1〜4、5〜8、9〜12、13〜14は互いに不織布のロットが異なっており、ガス拡散電極の密度、空隙率に影響している。
<比較例1〜4>
比較例では不織布を用いず、図4に示すように、フッ素樹脂11のみでガス拡散電極を構成した。図4は比較例のガス拡散電極の断面図である。
具体的には以下のようにした。
フッ化ビニリデン樹脂30重量部を600重量部の1−メチル−2−ピロリドンに溶解し、平均一次粒子径40nmのアセチレンブラックを表1記載の重量部分散させ、溶媒混合物を得た。次いで、45重量部のジエチレングリコールを混合・撹拌してフッ素樹脂溶液を得た。
得られたフッ素樹脂溶液を、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)にアプリケーターを用いて塗布し、乾燥させて、比較例1〜4の熱プレス前のガス拡散電極を得た。
なお、片面にポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)をつけたまま乾燥した。
(物性値測定と空隙潰れ確認試験)
実施例および比較例のガス拡散電極の単位面積当たりの質量を測定した。
測定した質量から密度を算出し、さらに密度から前述の空隙率を算出した。
次に、実施例および比較例のガス拡散電極の熱プレス前の膜厚を測定し、熱プレスによる空隙潰れの程度を確認するため、ポリエチレンナフタレートフィルム(PEN)に熱プレス(120℃、10MPa、10分)して、熱プレス後の膜厚を測定した。
そして、次式により膜厚変化率(%)を求めた。
膜厚変化率(%)={(熱プレス前の膜厚−熱プレス後の膜厚)/熱プレス前の膜厚}×100
測定、算出の結果を表1に示した。
Figure 2008210725
(固体高分子型燃料電池の作製)
(1)固体高分子型燃料電池の作製1
以下のように第1の製造方法により膜−電極接合体を製造し、さらに固体高分子型燃料電池を得た。
まず、実施例および比較例について、50mm角に切断したガス拡散電極を2枚ずつ用意した。
白金触媒を担持させたカーボンとイオン伝導性樹脂および水とエタノールの混合溶媒からなる触媒層形成用の塗料を2枚のガス拡散電極の表面にそれぞれ塗布、乾燥させて触媒層を形成し、触媒層付きガス拡散電極を得た。
それぞれの白金触媒の量は、0.3mg/cmであった。
次いで、触媒層付きガス拡散電極を、触媒層面が高分子電解質膜(デュポン社製、商品名:ナフィオン117)と接するように配し、熱プレス(120℃、10MPa、10分)にて触媒層付きガス拡散電極と高分子電解質膜とを接合し、(比較例ではガス拡散電極製造時に用いた基材であるPENフィルムを剥離除去して)、膜−電極接合体を得た。
得られた膜−電極接合体の両側にカーボンペーパーを配し、その外側に黒鉛製セパレータを配し、単セルに組み込んで実施例1−1、2−1、3−1、・・・、14−1、比較例1−1、2−1、3−1、4−1の固体高分子型燃料電池を得た。
(2)固体高分子型燃料電池の作製2
以下のように第2の製造方法により膜−電極接合体を製造し、さらに固体高分子型燃料電池を得た。
まず、実施例および比較例について、50mm角に切断したガス拡散電極を2枚ずつ用意した。
高分子電解質膜(デュポン社製、商品名:ナフィオン117)の両面に、白金触媒を担持させたカーボンとイオン伝導性樹脂および溶媒からなる触媒層形成用の塗料を塗布、乾燥させて触媒層を形成し、触媒層付き高分子電解質膜を得た。
それぞれの白金触媒の量は、0.3mg/cmであった。
次いで、実施例および比較例のガス拡散電極を、触媒層に接するように配し、熱プレス(120℃、10MPa、10分)にて触媒層付き高分子電解質膜とガス拡散電極とを接合し、(比較例はガス拡散電極製造時に用いた基材であるPENフィルムを剥離除去して)、膜−電極接合体を得た。
得られた膜−電極接合体の両面にカーボンペーパーを配し、その外側に黒鉛製セパレータを配し、単セルに組み込んで実施例1−2、2−2、3−2、・・・、14−2、比較例1−2、2−2、3−2、4−2の固体高分子型燃料電池を得た。
(固体高分子型燃料電池の評価)
上記、実施例および比較例の固体高分子型燃料電池の発電特性を下記の要領で評価した。
固体高分子型燃料電池の供給ガスとして、燃料極側に水素ガスおよび酸素極側に酸素ガスを用いた。水素ガスは85℃の加湿温度で500mL/min、0.1MPaとなるように供給し、酸素ガスは70℃の加湿温度で1000mL/min、0.1MPaとなるように供給した。この条件下で、電流密度1A/cmでの電圧を測定した。
なお、当該電圧が0.65V以上であれば実用上問題ない。
その結果を表2に示す。
Figure 2008210725
表2に示すように、実施例1−1〜実施例14−1、実施例1−2〜実施例14−2の固体高分子型燃料電池は、電圧が0.65V以上となり発電特性が優れていて実用上問題ない。
これは、本発明のガス拡散電極を用いることにより、撥水性とともにガス拡散性を良好に保ち、さらに、十分な強度を有して空隙潰れも生じにくくすることで、優れた電池特性を保てることによるものと考えられる。
また、本発明のガス拡散電極の表面は、不織布が現れず滑らかな状態なので、触媒層や固体高分子電解質膜を傷つけることが無く、触媒層との密着がよいので隙間に水が溜まらないからだと考えられる。
また、実施例13−1〜実施例14−1、実施例13−2〜実施例14−2の固体高分子型燃料電池は、電圧が0.73V以上となり特に発電性能が優れている。
これは、繊維状炭素材料の効果と考えられる。
これに対し、比較例1−1〜比較例4−1、比較例1−2〜比較例4−2の固体高分子型燃料電池は電圧が0.65未満となり実用上問題がある。
これは、ガス拡散電極の強度が十分でなく、熱プレス時に空隙潰れが生じたことによるものと考えられる。
本発明のガス拡散電極に用いる不織布の断面図 本発明のガス拡散電極の断面図 本発明の膜−電極接合体の断面図 比較例のガス拡散電極の断面図
符号の説明
1 比較例のガス拡散電極
10 不織布
11 炭素材料を分散してなるフッ素樹脂
15 高分子電解質膜
16 触媒層
20 本発明のガス拡散電極(不織布層)
50 膜−電極接合体
A ガス拡散電極の表面
B ガス拡散電極の中層

Claims (14)

  1. フッ素樹脂を主成分とする不織布層を有するガス拡散電極であって、
    前記不織布層に、少なくとも炭素材料が分散されてなることを特徴とするガス拡散電極。
  2. 前記不織布層は不織布を内在し、不織布単体よりも厚いことを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  3. 前記不織布がポリアリレートであることを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  4. 前記フッ素樹脂がフッ化オレフィン系樹脂であることを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  5. 前記炭素材料が粒子状炭素材料であることを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  6. 前記炭素材料が繊維状炭素材料であることを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  7. 前記炭素材料が粒子状炭素材料と繊維状炭素材料からなることを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  8. 前記粒子状炭素材料がカーボンブラックであることを特徴とする請求項5または7記載のガス拡散電極。
  9. 前記カーボンブラックがアセチレンブラックであることを特徴とする請求項8記載のガス拡散電極。
  10. 前記不織布層にシート状導電性多孔質体が積層されてなることを特徴とする請求項1記載のガス拡散電極。
  11. 請求項1ないし10のいずれか記載のガス拡散電極が、高分子電解質膜の両面に触媒層を介して積層されてなることを特徴とする膜−電極接合体。
  12. 炭素材料を分散してなるフッ素樹脂溶液を不織布に含浸させ、乾燥させることによって不織布層を形成した後、該不織布層上に触媒層を形成し、触媒層付きガス拡散電極を得る第1工程と、該触媒層付きガス拡散電極の触媒層面を、高分子電解質膜の両面にそれぞれ配し、熱プレスにて、触媒層付きガス拡散電極と高分子電解質膜とを接合する第2工程を有することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
  13. 高分子電解質膜の両面に触媒層を形成して、触媒層付き高分子電解質膜を得る第1工程と、炭素材料を分散してなるフッ素樹脂溶液を不織布に含浸させ、乾燥させて形成した不織布層を有するガス拡散電極を、該不織布層が上記触媒付き高分子電解質膜の各触媒層面に接触するように配し、熱プレスにて触媒層付き高分子電解質膜とガス拡散電極を接合する第2工程とを有することを特徴とする膜−電極接合体の製造方法。
  14. 固体高分子電解質膜の両面に、触媒層を介して請求項1ないし10のいずれか記載のガス拡散電極を設け、その外側にセパレータを配したことを特徴とする固体高分子型燃料電池。
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