JP2015099716A - ガス拡散電極用基材、ガス拡散電極、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池 - Google Patents

ガス拡散電極用基材、ガス拡散電極、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池 Download PDF

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Abstract

【課題】 固体高分子膜を損傷することがないばかりでなく、電気抵抗の低いガス拡散電極用基材を提供すること、及びこれを用いたガス拡散電極、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池を提供すること。【解決手段】 本発明のガス拡散電極用基材は、導電性粒子を含有する有機樹脂製の後天性導電性繊維を含有する後天性導電層と、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層とを備えている。前記先天性導電性繊維は炭素繊維又は金属繊維であるのが好ましい。また、本発明のガス拡散電極は前記ガス拡散電極用基材に触媒が担持されている。更に、本発明の膜−電極接合体又は固体高分子形燃料電池は、前記ガス拡散電極用基材を備えている。【選択図】 図1

Description

この発明は、ガス拡散電極用基材、ガス拡散電極、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池に関する。
様々な形で利用されているエネルギーについては、石油資源の枯渇に対する懸念から、代替燃料の模索や省資源が重要な課題となっている。その中にあって、種々の燃料を化学エネルギーに変換し、電力として取り出す燃料電池について、活発な開発が続けられている。
燃料電池は、例えば『燃料電池に関する技術動向調査』(以下、非特許文献1)の第5頁に開示されるように、使用される電解質の種類によって、りん酸形燃料電池(PAFC)、溶融炭酸塩形燃料電池(MCFC)、固体酸化形燃料電池(SOFC)、固体高分子形燃料電池(PEFC)の4つに分類される。これら各種の燃料電池は、その電解質に応じて作動温度範囲に制約が有り、PEFCでは100℃以下の低温領域、PAFCでは180〜210℃の中温領域、MCFCでは600℃以上、SOFCは1000℃近くの高温領域で動作することが知られている。このうち、低温領域での出力が可能である一般的なPEFCは、燃料となる水素ガスと酸素ガス(若しくは空気)との化合反応に伴って生じる電力を取り出すが、比較的小型の装置構成で効率的な電力を取り出すことができる点で、実用化が急がれている。
図1は、従来知られているPEFCの基本構成を示す、燃料電池の要部断面の模式図である。図中、材質として実質的に同一の構成若しくは機能を有する構成成分には、同一のハッチングを付して示してある。PEFCは、図1に示すような、燃料極(ガス拡散電極)17a、固体高分子膜19及び空気極(ガス拡散電極)17cからなる膜−電極接合体(MEA)を、1対のバイポーラプレート11a、11cで挟んだセル単位を複数積層した構造からなる。前記燃料極17aはプロトンと電子とに分解する触媒層15aと、触媒層15aに燃料ガスを供給するガス拡散層13aとからなり、前記触媒層15aとガス拡散層13aとの間には水分管理層14aが形成されており、他方、空気極17cはプロトン、電子及び酸素含有ガスとを反応させる触媒層15cと、触媒層15cに酸素含有ガスを供給するガス拡散層13cとからなり、前記触媒層15cとガス拡散層13cとの間には水分管理層14cが形成されている。
前記バイポーラプレート11aは燃料ガスを供給できる溝を有するため、このバイポーラプレート11aの溝を通して燃料ガスを供給すると、燃料ガスはガス拡散層13aを拡散し、水分管理層14aを透過して触媒層15aに供給される。供給された燃料ガスはプロトンと電子とに分解され、プロトンは固体高分子膜19を移動し、触媒層15cに到達する。他方、電子は図示しない外部回路を通り、空気極17cへと移動する。一方、バイポーラプレート11cは酸素含有ガスを供給できる溝を有するため、このバイポーラプレート11cの溝を通して酸素含有ガスを供給すると、酸素含有ガスはガス拡散層13cを拡散し、水分管理層14cを透過して触媒層15cに供給される。供給された酸素含有ガスは固体高分子膜19を移動したプロトン及び外部回路を通って移動した電子と反応し、水を生成する。この生成した水は水分管理層14cを通って、燃料電池外へ排出される。また、燃料極においては、空気極から逆拡散してきた水が水分管理層14aを通って、燃料電池外へ排出される。
このようなガス拡散層13a及び水分管理層14a、又はガス拡散層13c及び水分管理層14cに必要な機能としては、低加湿条件下では固体高分子膜19を湿潤に保つための保湿性、高加湿条件下では燃料電池内に水が溜まり、フラッディングが起こるのを防ぐための排水性などがある。このようなガス拡散層13a及び水分管理層14a、又はガス拡散層13c及び水分管理層14cは、従来、カーボンペーパー等の導電性多孔質基材に、ポリテトラフルオロエチレンなどのフッ素系樹脂を含浸、又はカーボン粉末とフッ素系樹脂とを混合したペーストを塗布することによって、フッ素系樹脂が存在、又はカーボン粉末及びフッ素系樹脂が存在する水分管理層14a、14cを形成するとともに、これらが存在しない領域をガス拡散層13a、13cとしていた。しかしながら、このようにして形成した水分管理層14a、14cは、フッ素系樹脂、又はカーボン粉末及びフッ素系樹脂を導電性多孔質基材に塗布しているとはいえ、導電性多孔質基材としてカーボンペーパー等を使用しており、このカーボンペーパーを構成するカーボン繊維は剛性が高いため、水分管理層14a、14c及び触媒層15a、15cを突き抜けてしまい、固体高分子膜19を損傷し、短絡してしまう場合があった。
本願出願人も、「ガラス繊維にアクリル樹脂及び/又は酢酸ビニル樹脂を含むバインダを付着せしめたガラス不織布からなるガス拡散電極用基材に、カーボンブラックと、ポリテトラフルオロエチレン樹脂又はポリフッ化ビニリデン樹脂とを含む導電性ペーストを被着焼成したガス拡散電極」(特許文献1)を提案したが、従来のカーボンペーパーと同様に、ガラス繊維は剛性が高いため、水分管理層14a、14c及び触媒層15a、15cを突き抜けてしまい、固体高分子膜19を損傷し、短絡してしまう場合があった。
特開2008−204945号公報
『燃料電池に関する技術動向調査』(特許庁技術調査課編,平成13年5月31日,<URL>http://www.jpo.go.jp/shiryou/index.htm)
そのため、本願出願人は、「有機樹脂の少なくとも内部に導電性粒子を含有する導電性繊維を含有する不織布を備えているガス拡散電極用基材」(特願2012−158122)を提案した。このガス拡散電極用基材は有機樹脂を含む導電性繊維を含んでいるため柔軟で、導電性繊維が固体高分子膜を損傷し、短絡するということはなかった。しかしながら、このガス拡散電極用基材は、電気抵抗が高く、十分な発電性能を発揮しにくいため、電気抵抗の低いガス拡散電極用基材が待望されていた。
本発明はこのような状況下でなされたものであり、固体高分子膜を損傷することがないばかりでなく、電気抵抗の低いガス拡散電極用基材を提供すること、及びこれを用いたガス拡散電極、膜−電極接合体及び固体高分子形燃料電池を提供することを目的とする。
本発明は、
[1]導電性粒子を含有する有機樹脂製の後天性導電性繊維を含有する後天性導電層と、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層とを備えているガス拡散電極用基材、
[2]先天性導電性繊維が炭素繊維又は金属繊維である、[1]に記載のガス拡散電極用基材、
[3]前記ガス拡散電極用基材に触媒が担持されているガス拡散電極、
[4]前記ガス拡散電極用基材を備えている膜−電極接合体、
[5]前記ガス拡散電極用基材を備えている固体高分子形燃料電池、
に関する。
前記[1]の本発明のガス拡散電極用基材は、有機樹脂製の後天性導電性繊維を含有する後天性導電層と、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層とを備えており、後天性導電層は有機樹脂製であることによって柔軟であるため、この後天性導電層を固体高分子膜側となるように配置すれば、後天性導電性繊維が固体高分子膜を損傷し、短絡するということがない。
また、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層は導電性に優れているため、ガス拡散電極用基材全体として、電気抵抗の低いものである。
前記[2]の本発明のガス拡散電極用基材は、先天性導電性繊維が炭素繊維又は金属繊維であるため、導電性に優れ、ガス拡散電極用基材全体として、電気抵抗が低い。
前記[3]の本発明のガス拡散電極は、前記ガス拡散電極用基材に触媒が担持されており、固体高分子膜を損傷して短絡しにくく、また、電気抵抗も低いため、発電性能の優れる燃料電池を作製することのできるガス拡散電極である。
前記[4]の本発明の膜−電極接合体は、前記ガス拡散電極用基材を備えているため、短絡しにくく、しかも電気抵抗も低いため、発電性能の優れる燃料電池を作製することのできる膜−電極接合体である。
前記[5]の本発明の固体高分子形燃料電池は、前記ガス拡散電極用基材を備えているため、短絡しにくく、しかも電気抵抗も低いため、発電性能の優れる燃料電池である。
固体高分子形燃料電池の概略構成を示す模式断面図
本発明のガス拡散電極用基材(以下、単に「電極基材」と表記することがある)は、導電性粒子を含有する有機樹脂製の後天性導電性繊維を含有する後天性導電層と、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層とを備えている。
なお、本発明においては、素材自体が導電性を有する導電性繊維と区別するために、素材自体が導電性のない有機樹脂中に導電性粒子を含有していることによって、導電性が付与された導電性繊維を「後天性導電性繊維」と表現し、素材自体が導電性の導電性繊維を「先天性導電性繊維」と表現している。
本発明の後天性導電性繊維は、有機樹脂製であることによって柔軟であるため、後天性導電性繊維が固体高分子膜を損傷し、短絡しにくい。なお、本発明の後天性導電性繊維を構成する有機樹脂に、ダイヤモンド、グラファイト、無定形炭素は含まれない。
この後天性導電性繊維を構成する有機樹脂は、疎水性有機樹脂であっても、親水性有機樹脂であっても良く、特に限定するものではない。前者の疎水性有機樹脂であると、フッ素系樹脂等の疎水性樹脂を含浸しなくても優れた水の透過性を示し、優れた排水性とガス拡散性を示すため、好適である。他方で、親水性有機樹脂であると、水分を保持することができるため、低湿度下においても固体高分子膜を湿潤に保つことができ、十分な発電性能を発揮できる固体高分子形燃料電池を作製することができる。
なお、後天性導電性繊維は疎水性有機樹脂のみから構成されていても良いし、親水性有機樹脂のみから構成されていても良いし、疎水性有機樹脂と親水性有機樹脂が混合又は複合されていても良いが、特に、後天性導電性繊維が疎水性有機樹脂のみから構成されていると、優れた排水性とガス拡散性を示すため、好適である。
この「疎水性有機樹脂」とは、水との接触角が90°以上の有機樹脂であり、その例として、フッ素系樹脂、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(THV)、及び前記樹脂を構成する各種モノマーの共重合体;ポリオレフィン系樹脂、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP);ポリエステル系樹脂、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、などを挙げることができる。また、これらの樹脂は単独で用いることもできるし、2種類以上混合又は複合して使用することもできる。これらの中でも特に、フッ素系樹脂は耐熱性、耐薬品性、疎水性が強いため、好適に用いることができる。
他方、「親水性有機樹脂」とは、水との接触角が90°未満の有機樹脂であり、その例として、セルロース、例えば、レーヨン;ポリアミド系樹脂、例えば、ナイロン6、ナイロン66;アクリル系樹脂、例えば、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸;親水性基(アミド基、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、スルホン酸基等)を有する樹脂、例えば、親水性ポリウレタン、ポリビニルピロリドン;ポリアクリロニトリル、酸化アクリル、ポリビニルアルコール系樹脂、などを挙げることができる。また、これらの樹脂は単独で用いることもできるし、2種類以上混合又は複合して使用することもできる。これらの中でもポリアクリロニトリルは耐熱性に優れ、また、固体高分子膜の膨潤によっても厚さが潰れにくいため空隙を維持でき、結果としてガス拡散性を維持できるため、好適である。
なお、後天性導電性繊維の剛性が高く、結果として電極基材の剛性が高いことによって、固体高分子膜の膨潤及び収縮を抑制して、固体高分子膜の亀裂を防止でき、また、固体高分子膜の膨潤によっても電極基材の厚さが潰れにくく、空隙を維持でき、結果としてガス拡散性を維持できるように、後天性導電性繊維を構成する上記疎水性有機樹脂及び/又は親水性有機樹脂が熱硬化性樹脂であっても良い。なお、熱硬化性樹脂に加えて硬化促進剤を含んでいても良い。
この「熱硬化性樹脂」としては、例えば、エポキシ樹脂、熱硬化ポリイミド樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ジアリルフタレート樹脂などを挙げることができる。これらの中でも、フェノール樹脂およびエポキシ樹脂は耐熱性、耐酸性に優れ、熱処理によって電極基材の剛性を高めることができるため好適である。なお、後天性導電性繊維が熱硬化性樹脂を含んでいる場合、熱硬化性樹脂が1種類から構成されていても良いし、熱硬化性樹脂が2種類以上混合又は複合されていても良いし、熱硬化性樹脂1種類以上と熱可塑性の疎水性有機樹脂又は親水性有機樹脂1種類以上とが混合又は複合されていても良い。
本発明の後天性導電性繊維はガス拡散電極として使用した場合に、電子移動性に優れているように、導電性粒子を含有している。なお、後天性導電性繊維の外側表面にのみ導電性粒子が存在する状態にあると、後天性導電性繊維内部における有機樹脂成分が抵抗成分となり、導電性に劣る傾向があるため、後天性導電性繊維内部に導電性粒子を含有しているのが好ましい。また、導電性粒子は有機樹脂内に完全に埋没していても良いが、導電性に優れているように、導電性粒子の一部は後天性導電性繊維を構成する有機樹脂から露出しているのが好ましい。このような導電性粒子を含有する後天性導電性繊維は、例えば、有機樹脂と導電性粒子とを含む紡糸液を紡糸することによって製造することができる。
なお、後天性導電性繊維は、素材又は平均一次粒径の点で異なる2種類以上の導電性粒子を含有していても良い。
この導電性粒子は特に限定するものではないが、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバー、金属粒子、金属酸化物粒子などを挙げることができる。これらの中でもカーボンブラックは耐薬品性、導電性及び分散性の点から好適である。この導電性粒子の粒径は特に限定するものではないが、平均一次粒径が好ましくは5nm〜200nm、より好ましくは10nm〜100nmである。なお、導電性粒子の平均一次粒径は、脱落しにくく、また、繊維形態を形成しやすいように、後述の後天性導電性繊維の繊維径よりも小さいのが好ましい。
このような後天性導電性繊維における導電性粒子と有機樹脂との質量比は特に限定するものではないが、10〜90:90〜10であるのが好ましく、20〜80:80〜20であるのがより好ましく、30〜70:70〜30であるのが更に好ましく、40〜70:60〜30であるのが更に好ましい。導電性粒子が10mass%を下回ると導電性が不足しやすく、他方、導電性粒子が90mass%を上回ると繊維形成性が低下する傾向があるためである。
なお、導電性に優れているように、導電性粒子は後天性導電層の10〜90mass%を占めているのが好ましく、20〜80mass%を占めているのがより好ましく、30〜70mass%を占めているのが更に好ましく、40〜70mass%を占めているのが更に好ましい。
本発明の後天性導電性繊維の平均繊維径は特に限定するものではないが、0.1μm〜10μmであるのが好ましく、0.5μm〜10μmであるのがより好ましく、1μm〜10μmであるのが更に好ましい。平均繊維径が10μmを上回ると、電極基材における導電性繊維同士の接触点が少なく、導電性が不足しやすい傾向があり、他方、0.1μmを下回ると、繊維内部に導電性粒子を含有しにくい傾向があるためである。なお、後天性導電性繊維の平均繊維径は導電性粒子が脱落しにくいように、導電性粒子の一次粒子径の5倍以上であるのが好ましい。
本発明における「平均繊維径」とは、40点における繊維径の算術平均値を意味し、また、「繊維径」とは、顕微鏡写真をもとに計測した値をいう。なお、後天性導電性繊維が、導電性粒子が露出した後天性導電性繊維のみから構成されている場合には、露出した導電性粒子を含めた直径を繊維径とし、導電性粒子が露出した後天性導電性繊維を含有していないか、導電性粒子が露出した後天性導電性繊維を含有していても、導電性粒子が露出していない部分を有する後天性導電性繊維の場合には、導電性粒子が露出していない部分における直径を繊維径とする。
本発明の後天性導電性繊維は電子の移動性に優れているように、また、後天性導電性繊維の端部が実質的になく、固体高分子膜を損傷しにくいように、連続した繊維であるのが好ましい。このような後天性導電性連続繊維は、例えば、静電紡糸法又はスパンボンド法により製造することができる。
なお、後天性導電層においては、導電性に優れているように、後天性導電性繊維の後天性導電層における質量含有割合は10%以上であるのが好ましく、50%以上であるのがより好ましく、70%以上であるのが更に好ましく、90%以上であるのが更に好ましく、後天性導電性繊維のみから構成されているのが最も好ましい。なお、後天性導電性繊維以外の繊維として、疎水性有機繊維、例えば、フッ素繊維、ポリオレフィン繊維;親水性有機繊維、例えば、アクリル繊維、ナイロン繊維(例えば、ナイロン6、ナイロン66など)を含んでいることができる。
本発明の電極基材は前述のような後天性導電性繊維を含有する後天性導電層に加えて、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層とを備えているため、後天性導電層のみからなる場合に不足しやすい導電性が高い、つまり電気抵抗の低いものである。また、後天性導電性繊維は有機樹脂製であることによって柔軟であるため、後天性導電層を固体高分子膜側となるように配置すると、先天性導電層と固体高分子膜との接触を避けることができるため、先天性導電性繊維が固体高分子膜を損傷し、短絡するのを防止することができる。更に、先天性導電性繊維は剛性が高く、先天性導電層は剛性が高いため、電極基材の剛性を高めることができる。そのため、燃料電池を作製した際に、バイポーラプレートの溝を電極基材によって閉塞してしまうことがないため、燃料ガスや酸素含有ガスの供給に支障が生じず、また、生成水の排出性に支障が生じない、という効果も奏する。更には、電極基材の剛性が高くなるため、製造時、燃料電池作成時における、電極基材の取り扱い性が向上するという効果も奏する。
この先天性導電層を構成する先天性導電性繊維としては、例えば、炭素繊維、金属繊維を挙げることができる。前者の炭素繊維は、水分存在下において、錆びるということもないため、長期間に亘って、安定した発電性能を発揮できる固体高分子形燃料電池を作製することができるため、好適であり、後者の金属繊維は電気抵抗が低く、導電性に優れ、優れた発電性能を発揮できる固体高分子形燃料電池を作製することができるため、好適である。なお、1種類の先天性導電性繊維を含有していても良いし、2種類以上の先天性導電性繊維を含有していても良い。例えば、炭素繊維と金属繊維の両方を含有していても良い。
この「炭素繊維」はPAN系炭素繊維であっても、ピッチ系炭素繊維であっても良い。また、「金属繊維」の材質は特に限定するものではないが、例えば、金、銀、銅、アルミニウム、マグネシウム、タングステン、コバルト、亜鉛、ニッケル、鉄、白金、スズ、クロム、鉛、ステンレスなどを挙げることができる。
本発明の先天性導電性繊維の平均繊維径は特に限定するものではないが、0.1μm〜100μmであるのが好ましく、0.1μm〜50μmであるのがより好ましく、0.5μm〜30μmであるのが更に好ましく、1μm〜10μmであるのが更に好ましい。平均繊維径が100μmを上回ると、先天性導電性繊維が固体高分子膜を突き抜けてしまい、短絡しやすくなる傾向があり、他方、0.1μmを下回ると、繊維間の凝集力が強く、分散性に劣る傾向があるためである。
なお、先天性導電性繊維は連続繊維であっても、短繊維であっても良いが、先天性導電層を湿式不織布から構成するような場合には、先天性導電性繊維の分散性に優れ、結果として導電性の均一性に優れるように、先天性導電性繊維の繊維長は0.1mm〜100mmであるのが好ましく、より好ましくは0.5mm〜50mmであり、更に好ましくは1mm〜35mmであり、更に好ましくは1mm〜25mmである。
この先天性導電層においては、導電性に優れているように、先天性導電性繊維は10mass%以上含まれているのが好ましく、50mass%以上含まれているのがより好ましく、70mass%以上含まれているのが更に好ましく、90mass%以上含まれているのが更に好ましい。特に、導電性、ガス拡散性、水の排出性の観点から、繊維間がバインダで接着されていない形態、すなわち先天性導電性繊維のみから構成されているのが最も好ましい。なお、先天性導電性繊維以外の繊維として、疎水性有機繊維、例えば、フッ素繊維、ポリオレフィン繊維;親水性有機繊維、例えば、アクリル繊維、ナイロン繊維(例えば、ナイロン6、ナイロン66など)を含んでいることができる。
なお、本発明の電極基材は後天性導電層と先天性導電層とを、少なくとも1層ずつ備えていれば良く、後天性導電層又は先天性導電層を2層以上備えていても良いが、先天性導電層が両表面層を構成すると、固体高分子膜を損傷し、短絡する傾向があるため、少なくとも片表面層は後天性導電層から構成されているのが好ましい。例えば、後天性導電層/先天性導電層の2層、後天性導電層/先天性導電層/後天性導電層の3層であるのが好ましい。なお、2層以上有する場合、後天性導電性繊維又は先天性導電性繊維の種類、質量比率等が同じであっても、異なっていても良い。また、先天性導電層と後天性導電層以外に、先天性導電性繊維と後天性導電性繊維とが混在する導電性混在層を備えていても良い。
また、後天性導電層と先天性導電層とは平均繊維径が異なっているのが好ましい。平均繊維径が異なっていると、発電によって生じた液水が移動するか、水蒸気が凝縮して、平均繊維径が大きく、孔径のより大きい層に液水が集中しやすく、液水の密度を高めることができるため、液水を押し出す作用が働いて排水性に優れるとともに、排水したことによって空隙を確保でき、平均繊維径が小さく、孔径のより小さい層には液水が存在しにくいため、供給したガスの拡散性に優れると考えられるためである。前述の通り、後天性導電層を固体高分子膜側とするのが好ましいため、先天性導電層の方が、平均繊維径が大きいのが好ましい。
本発明の電極基材は層構造を有するが、電極基材の厚さ方向における電子顕微鏡写真を撮影すれば、明確に層構造を確認することができる。
本発明における後天性導電層と先天性導電層との質量比率は特に限定するものではないが、1〜99:99〜1であるのが好ましく、10〜90:90〜10であるのがより好ましく、30〜70:70〜30であるのが更に好ましく、40〜70:60〜30であるのが更に好ましい。後天性導電層の質量比率が1mass%を下回ると、先天性導電性繊維が後天性導電層を貫通して固体高分子膜を損傷し、短絡しやすくなる傾向があり、後天性導電層の質量比率が99mass%を上回ると、電気抵抗が高くなる傾向があるためである。なお、後天性導電層又は先天性導電層を2層以上有する場合には、総質量が前記範囲内にあるのが好ましい。
本発明における後天性導電層と先天性導電層との厚さの比率は特に限定するものではないが、1〜99:99〜1であるのが好ましく、20〜90:80〜10であるのがより好ましく、30〜90:70〜10であるのが更に好ましい。厚さの比率が1%以下であると、電極基材の取扱い性が極端に低下する傾向があり、一方、99%を上回ると、電気抵抗が高くなる傾向があるためである。
本発明の電極基材は、前述のような後天性導電層と先天性導電層とを備えているが、電極基材中における後天性導電性繊維と先天性導電性繊維の総量は、導電性に優れているように、電極基材全体の10mass%以上であるのが好ましく、50mass%以上であるのがより好ましく、70mass%以上であるのが更に好ましく、90mass%以上であるのが更に好ましく、後天性導電性繊維と先天性導電性繊維のみから構成されているのが最も好ましい。
本発明の電極基材は後天性導電性繊維及び先天性導電性繊維以外の繊維を含んでいる場合もあるが、導電性に優れているように、電極基材の電気抵抗は150mΩ・cm以下であるのが好ましく、100mΩ・cm以下であるのがより好ましく、70mΩ・cm以下であるのが更に好ましく、40mΩ・cm以下であるのが更に好ましく、25mΩ・cm以下であるのが更に好ましい。本発明の「電気抵抗」は、5cm角に切断した電極基材(25cm)を両面側からカーボンプレートで挟み、カーボンプレートの積層方向に、2MPaで加圧下、1Aの電流(I)を印加した状態で、電圧(V)を計測する。続いて、抵抗(R=V/I)を算出し、更に、電極基材の面積(25cm)を乗じることによって得られる値である。
なお、本発明の電極基材を構成する後天性導電層と先天性導電層とは接着剤によって接着していても良いが、導電性に優れるように、接着剤によって接着していないのが好ましい。例えば、後天性導電性繊維と先天性導電性繊維との絡合、後天性導電性繊維を構成する有機樹脂の、溶媒による可塑化による結合、後天性導電性繊維を構成する有機樹脂の、熱による融着による結合、プレス等の圧力による密着による結合、又はこれらの併用により、後天性導電層と先天性導電層とが結合しているのが好ましい。
本発明の電極基材の目付は特に限定するものではないが、導電性、排水性、ガス拡散性、取り扱い性及び生産性の点から0.5〜200g/mであるのが好ましく、0.5〜100g/mであるのがより好ましく、0.5〜50g/mであるのが更に好ましい。また、厚さも特に限定するものではないが、1〜1000μmであるのが好ましく、5〜500μmであるのがより好ましく、10〜400μmであるのが更に好ましく、10〜300μmであるのが更に好ましい。
本発明における「目付」は、10cm角に切断した試料の質量を測定し、1mの大きさの質量に換算した値をいい、「厚さ」はシックネスゲージ((株)ミツトヨ製:コードNo.547−401:測定力3.5N以下)を用いて測定した値をいう。
本発明の電極基材は多孔性であることから、厚さ方向及び面方向において、排水性およびガス拡散性に優れ、発電性能の高い燃料電池を作製することができる。この多孔性は空隙率にして20%以上の多孔性を有するのが好ましく、30%以上の多孔性を有するのがより好ましく、50%以上の多孔性を有するのが更に好ましい。なお、空隙率の上限は特に限定するものではないが、形態安定性の点から99%以下であるのが好ましい。この空隙率P(単位:%)は次の式から得られる値をいう。
P=100−(Fr1+Fr2+・・+Frn)
ここで、Frnは電極基材を構成する成分nの充填率(単位:%)を示し、次の式から得られる値をいう。
Frn=[M×Prn/(T×SGn)]×100
ここで、Mは電極基材の目付(単位:g/cm)、Tは電極基材の厚さ(cm)、Prnは電極基材における成分n(例えば、有機樹脂、導電性粒子)の存在質量比率、SGnは成分nの比重(単位:g/cm)をそれぞれ意味する。
本発明の電極基材を構成する後天性導電層の平均流量孔径は、液水が集中しにくく、ガス拡散性に優れているように、10nm〜50μmであるのが好ましく、100nm〜10μmであるのがより好ましい。一方で、先天性導電層の平均流量孔径は液水が集中しやすいように、後天性導電層の平均流量孔径よりも大きければ良く、特に限定するものではないが、2μm〜100μmであるのが好ましく、2μm〜50μmであるのがより好ましい。
なお、平均流量孔径は多孔性材料自動細孔径分布測定システム(パームポロメーター;ポーラスマテリアル社)を用い、測定液体として表面エネルギー15.7dyn/cm標準液を用いて測定した値である。
本発明の電極基材は前述のような後天性導電層と先天性導電層とを備えているが、これらの層は多孔性であるため、電極基材の空隙に何も充填されていない場合には、電極基材の厚さ方向及び面方向への排水性に優れているとともに、供給したガスの拡散性に優れている。
なお、電極基材の後天性導電層及び/又は先天性導電層の空隙に、フッ素系樹脂及び/又はカーボンを含んでいると、前者のフッ素系樹脂を含有していることによって、液水が押し出されやすいため、排水性及びガス拡散性を高めることができる。また、後者のカーボンを含有していることによって、導電性を高めることができる。
このフッ素系樹脂としては、例えば、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、ポリクロロトリフルオロエチレン(PCTFE)、ポリフッ化ビニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、ペルフルオロアルコキシフッ素樹脂(PFA)、四フッ化エチレン・六フッ化プロピレン共重合体(FEP)、エチレン・四フッ化エチレン共重合体(ETFE)、エチレン・クロロトリフルオロエチレン共重合体(ECTFE)、フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、及び前記樹脂を構成する各種モノマーの共重合体、などを挙げることができる。
また、カーボンとしては、例えば、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、カーボンナノファイバーなどを挙げることができる。
本発明の後天性導電層1層と先天性導電層1層とからなる電極基材は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、先天性導電性繊維シートを用意する。先天性導電性繊維シートは市販されているし、先天性導電性繊維と炭化可能な樹脂とを含むスラリーを抄造して繊維ウエブを形成した後に、焼成して製造することができるし、炭化可能な繊維と炭化可能な樹脂とを含むスラリーを抄造して繊維ウエブを形成した後に、焼成して製造することができるし、炭化可能な樹脂を紡糸し、直接捕集して繊維ウエブを形成した後に、焼成して製造することができる。また、先天性導電性繊維のみを含むスラリーを抄造した繊維ウエブを先天性導電性繊維シートとすることもできる。
他方、有機樹脂と導電性粒子とを混合した紡糸液を用意する。次いで、この紡糸液を紡糸して後天性導電性繊維を形成し、この後天性導電性繊維を直接、前記先天性導電性繊維シート上に捕集し、集積することによって、後天性導電性ウエブ−先天性導電性繊維シートの積層シートを形成する。この積層シートの後天性導電性ウエブと先天性導電性繊維シートとが結合していれば、この積層シートをそのまま電極基材として使用することができる。また、後天性導電性ウエブと先天性導電性繊維シートとの結合力を付与又は向上させるために、溶媒による有機樹脂の可塑化、有機樹脂の熱による融着、接着剤による接着、圧力による密着等により結合して、電極基材とすることもできる。なお、後天性導電性ウエブを構成する後天性導電性繊維は連続した繊維であるのが好ましい。連続した繊維であることによって、導電性及び強度の点で優れているだけでなく、繊維の端部が少なく、固体高分子膜を損傷しにくいためである。
以上は、先天性導電性繊維シート上に後天性導電性ウエブを形成して電極基材を製造する方法であるが、逆に、後天性導電性ウエブを形成した後に、後天性導電性ウエブ上に先天性導電性繊維を抄造して先天性導電性ウエブを形成した積層した後に、前述の方法と同様にして電極基材を製造することもできる。
なお、後天性導電層又は先天性導電層を2層以上有する場合には、前記操作を繰り返すことによって、電極基材を製造することができる。
前記後天性導電性繊維の紡糸方法としては、例えば、静電紡糸法、スパンボンド法、メルトブロー法、或いは特開2009−287138号公報に開示されているような、液吐出部から吐出された紡糸液に対してガスを平行に吐出し、紡糸液に1本の直線状に剪断力を作用させて繊維化する方法、を挙げることができる。これらの中でも静電紡糸法又は特開2009−287138号公報に開示の方法によれば、繊維径の小さい後天性導電性繊維を紡糸できることから、薄い電極基材を製造することができ、結果として燃料電池の抵抗を下げることができ、また、燃料電池の体積を小さくすることができるため好適である。特に、静電紡糸法によれば、連続した繊維長を有する後天性導電性繊維を紡糸できるため好適である。
なお、静電紡糸法又は特開2009−287138号公報に開示の方法のように、溶媒に有機樹脂を溶解させた溶液に導電性粒子を混合する場合、溶媒として、紡糸時に揮散しにくいものを使用し、繊維ウエブを形成した後に、溶媒置換により紡糸溶媒を除去すると、後天性導電性繊維同士、又は後天性導電性繊維と先天性導電性繊維とが可塑化結合した状態になりやすく、結果として導電性の高い電極基材を製造することができ、また、電極基材が緻密になり、燃料電池内での接触抵抗が低くなりやすいため好適である。
また、後天性導電性繊維を連続繊維として巻き取り、次いで後天性導電性繊維を所望繊維長に切断して短繊維とした後、公知の乾式法又は湿式法により繊維ウエブを形成し、溶媒による有機樹脂の可塑化、熱による有機樹脂の融着、接着剤による接着、圧力による密着等により結合し、後天性導電層とすることもできる。しかしながら、前述の通り、後天性導電性繊維は連続した繊維であるのが好ましいため、連続した後天性導電性繊維を直接、集積して形成した後天性導電性ウエブに由来する後天性導電層であるのが好ましい。
なお、後天性導電性繊維を構成する有機樹脂が酸化アクリルである場合、ポリアクリルニトリル(PAN)及び/又はポリアクリルニトリル(PAN)共重合体と導電性粒子とを混合した紡糸液を用いて紡糸して繊維ウエブを形成した後、空気中で温度200〜300℃で加熱することによって、ポリアクリルニトリル(PAN)及び/又はポリアクリルニトリル(PAN)共重合体を酸化アクリルとして、後天性導電層の導電性を更に高めることもできる。或いは、ポリアクリルニトリル(PAN)及び/又はポリアクリルニトリル(PAN)共重合体と導電性粒子とを混合した紡糸液を用いて紡糸した繊維を、空気中、温度200〜300℃で加熱することによって、ポリアクリルニトリル(PAN)及び/又はポリアクリルニトリル(PAN)共重合体を酸化アクリルとした後天性導電性繊維を形成した後に、繊維ウエブを形成し、繊維間を結合して後天性導電層とすることもできる。
また、後天性導電性繊維を構成する有機樹脂が350℃を超えるような融点を有する耐熱性有機樹脂である場合、ポリテトラフルオロエチレンディスパージョンなどのフッ素系ディスパージョンに、積層シート、後天性導電層、及び/又は先天性導電層を浸漬して、フッ素系樹脂を付与した後、温度300〜350℃で焼結することで、撥水性を高め、排水性及びガス拡散性の優れる電極基材とすることができる。
本発明のガス拡散電極は、上述のような電極基材に触媒が担持されているため、短絡しにくく、しかも電気抵抗が低く導電性に優れ、発電性能の優れる燃料電池を作製することができる。また、本発明のガス拡散電極は、後天性導電性繊維又は先天性導電性繊維の表面に触媒が担持され、触媒同士の接触による電子伝導だけではなく、後天性導電性繊維及び先天性導電性繊維による電子伝導パスも形成されているため、電子伝導パスから孤立した触媒が少ない。そのため、効率的に触媒を利用でき、触媒量を少なくできるという効果を奏する。
本発明のガス拡散電極は上述のような電極基材を備えていること以外は、従来のガス拡散電極と全く同様の構造を有する。例えば、触媒としては、白金、白金合金、パラジウム、パラジウム合金、チタン、マンガン、マグネシウム、ランタン、バナジウム、ジルコニウム、イリジウム、ロジウム、ルテニウム、金、ニッケル−ランタン合金、チタン−鉄合金などを挙げることができ、これらから選ばれる1種類以上の触媒を担持していることができる。
なお、触媒以外にも、電子伝導体及びプロトン伝導体を含んでいるのが好ましく、電子伝導体として、カーボンブラック等の後天性導電性繊維に含まれている導電性粒子と同様の導電性粒子が好適であり、触媒はこの導電性粒子に担持されていても良い。また、プロトン伝導体として、イオン交換樹脂が好適である。
本発明のガス拡散電極においては、前述のような電極基材を用いているが、前述のような電極基材においては、先天性導電性繊維は剛性が高く、固体高分子膜を損傷する恐れがあるため、先天性導電層が電極基材の表面層を構成している場合には、他方の表面層は後天性導電層からなる電極基材を使用し、後天性導電層側に触媒を担持し、後天性導電層が固体高分子膜側となるように配置するのが好ましい。
本発明のガス拡散電極は、例えば、次の方法で作製できる。まず、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、エチレングリコールジメチルエーテルなどからなる単一あるいは混合溶媒中に、触媒(例えば、白金などの触媒を担持したカーボン粉末)を加えて混合し、これにイオン交換樹脂溶液を加え、超音波分散等で均一に混合して触媒分散懸濁液とする。そして、前述のような電極基材に、好ましくは電極基材の後天性導電層側に、前記触媒分散懸濁液をコーティング、或いは散布し、これを乾燥して、ガス拡散電極を製造することができる。
本発明の膜−電極接合体は前述のようなガス拡散電極用基材を備えているため、短絡しにくく、しかも導電性に優れ、電気抵抗が低いものであるため、発電性能の優れる燃料電池を作製することのできる膜−電極接合体である。
本発明の膜−電極接合体は前述のようなガス拡散電極用基材を備えていること以外は、従来の膜−電極接合体と全く同様であることができる。
このような膜−電極接合体は、例えば、一対のガス拡散電極のそれぞれの触媒担持面の間に固体高分子膜を挟み、熱プレスすることによって接合し、製造できる。また、前述のような触媒分散懸濁液を支持体に塗布して触媒層を形成した後、この触媒層を固体高分子膜に転写し、その後、触媒層に前述のような電極基材、好ましくは電極基材の後天性導電層表面が触媒層と当接するように積層し、熱プレスする方法によっても製造できる。なお、電極基材の先天性導電層が電極基材の片表面を構成している場合には、後天性導電層が触媒層と当接するように積層し、熱プレスするのが好ましい。
なお、固体高分子膜としては、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸系樹脂膜、スルホン化芳香族炭化水素系樹脂膜、アルキルスルホン化芳香族炭化水素系樹脂膜などを用いることができる。
本発明の固体高分子形燃料電池は前述のようなガス拡散電極用基材を備えているため、短絡しにくく、しかも導電性に優れ、電気抵抗が低いものであるため、発電性能の優れる燃料電池である。
本発明の燃料電池は前述のようなガス拡散電極用基材を備えていること以外は、従来の燃料電池と全く同様であることができる。例えば、前述のような膜−電極接合体を1対のバイポーラプレートで挟んだセル単位を複数積層した構造からなり、例えば、セル単位を複数積層し、固定して製造できる。
なお、バイポーラプレートとしては、導電性が高く、ガスを透過せず、ガス拡散電極にガスを供給できる流路を有するものであれば良く、特に限定するものではないが、例えば、カーボン成形材料、カーボン−樹脂複合材料、金属材料などを用いることができる。
以下に、本発明の実施例を記載するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<紡糸溶液の調製>
フッ化ビニリデン・テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合物(THV)をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)に加え、ロッキングミルを用いて溶解させ、濃度10mass%の溶液を得た。
次いで、導電性粒子として、カーボンブラック(デンカブラック粒状品、電気化学工業(株)製、平均一次粒子径:35nm)を前記溶液に混合し、撹拌した後、更にDMFを加えて希釈してカーボンブラックを分散させ、カーボンブラックとTHVの固形質量比が40:60で、固形分濃度が10mass%の紡糸溶液を調製した。
<炭素繊維シートの調製>
PAN系炭素繊維(=先天性導電性繊維、繊維径:7μm、繊維長:1mm)を水に固形分濃度0.5mass%となるように分散させ、炭素繊維分散液を調製した。
次いで、この炭素繊維分散液を、吸引瓶上部に接続したブフナーロート上に設置した濾紙上に流し込み、アスピレーターで吸引することで繊維ウエブを形成し、濾紙から剥離した繊維ウエブを炭素繊維シート(目付:10g/m、厚さ:30μm)とした。
(実施例1)
対向電極であるステンレスドラム上に炭素繊維シートを設置した後、前記紡糸溶液を静電紡糸法により紡糸して得た導電性連続THV繊維(後天性導電性繊維)を、ステンレスドラム上の炭素繊維シートに、直接、集積して、導電性連続THV繊維(平均繊維径:800nm)のみからなる後天性導電層(平均流量孔径:2.5μm)が片表面を構成し、炭素繊維シートからなる先天性導電層(平均流量孔径:20μm)が他表面を構成する、ガス拡散電極用基材(目付:20g/m、厚さ:90μm、空隙率:92%)を作製した。なお、導電性連続THV繊維を構成するカーボンブラックは一部が繊維表面から露出した状態にあり、導電性連続THV繊維と炭素繊維とは、導電性連続THV繊維の溶媒(DMF)が揮発し、THV樹脂が繊維化する際に、結合した状態にあった。なお、静電紡糸条件は次の通りとした。
電極:金属性ノズル(内径:0.33mm)とステンレスドラム
吐出量:2g/時間
ノズル先端とステンレスドラムとの距離:10cm
印加電圧:15kV
温度/湿度:25℃/30%RH
(比較例1)
対向電極であるステンレスドラム上に炭素繊維シートを設置しなかったこと以外は実施例1と同様にして、導電性連続THV繊維(平均繊維径:800nm)のみからなる後天性導電層のみからなるガス拡散電極用基材(目付:28g/m、厚さ:120μm、空隙率:88%)を作製した。
(比較例2)
ガス拡散電極用基材として、カーボンペーパー[TGP−H−030、東レ社製、厚さ:110μm)を用意した。
<電気抵抗の測定>
5cm角に切断したガス拡散電極用基材(面積:25cm)をカーボンプレートで両面側から挟み、カーボンプレートの積層方向に、2MPaで加圧下、1Aの電流(I)を印加した状態で、電圧(V)を計測した。続いて、抵抗(R=V/I)を算出し、更に、電極基材の面積(25cm)を乗じることによって、電気抵抗を算出した。この結果は表1に示す通りであった。
<固体高分子膜への突き刺し性評価>
エチレングリコールジメチルエーテル10.4gに対して、市販の白金担持炭素粒子(石福金属(株)製、炭素に対する白金担持量:40mass%)を0.8g加え、超音波処理によって分散させた後、電解質樹脂溶液として、市販の5mass%ナフィオン溶液(米国シグマ・アルドリッチ社製、商品名)4.0gを加え、更に超音波処理により分散させ、更に攪拌機で攪拌して、触媒ペーストを調製した。
次いで、この触媒ペーストを支持体[ナフロン(登録商標)PTFEテープ、ニチアス(株)製、厚さ0.1mm、片表面における面積:25cm]に塗布し、熱風乾燥機によって温度60℃で乾燥し、当該支持体に対する白金担持量が0.4mg/cmの触媒層を作製した。
他方、固体高分子膜として、Nafion(登録商標)NRE−212CS(米国デュポン社製)を用意し、この固体高分子膜の両面に、前記触媒層を夫々転写して積層した後、温度135℃、圧力2.6MPa、時間10分間の条件でホットプレスにより接合し、電極面積が25cmの固体高分子膜−触媒層接合体を作製した。
次いで、作製した高分子膜−触媒層接合体を、実施例1又は比較例1〜2のガス拡散電極基材(面積:25cm)で挟持し、更にカーボンプレート(バイポーラプレート)で挟み、積層方向に2MPの圧力で締結し、セル単位を作製した。なお、実施例1のガス拡散電極基材を使用した場合には、後天性導電層が触媒層と当接するように挟持し、セル単位を作製した。
そして、このセル単位に対して、0.2Vの電圧を印加し、リーク電流を測定した。これらの結果は表1に示す通りであった。
Figure 2015099716
この表1の実施例1と比較例1との比較から、先天性導電層を備えていることによって、電気抵抗が大幅に低下したことが分かった。
また、比較例2のガス拡散電極基材を使用したセル単位は、炭素繊維が固体高分子膜を突き抜けるなど、固体高分子膜が損傷し、リーク電流が高くなっているのに対して、実施例1のセル単位は、ガス拡散電極基材が後天性導電層を備えていることによって、固体高分子膜の損傷が生じていないと考えられた。
本発明の電極基材は固体高分子膜を損傷しないばかりでなく、導電性が高く、電気抵抗の低いものであるため、発電性能の優れる固体高分子形燃料電池を作製できるものである。
11a (燃料極側)バイポーラプレート
11c (空気極側)バイポーラプレート
13a (燃料極側)ガス拡散層
13c (空気極側)ガス拡散層
14a (燃料極側)水分管理層
14c (空気極側)水分管理層
15a (燃料極側)触媒層
15c (空気極側)触媒層
17a 燃料極(ガス拡散電極)
17c 空気極(ガス拡散電極)
19 固体高分子膜

Claims (5)

  1. 導電性粒子を含有する有機樹脂製の後天性導電性繊維を含有する後天性導電層と、素材自体が導電性の先天性導電性繊維を含有する先天性導電層とを備えているガス拡散電極用基材。
  2. 先天性導電性繊維が炭素繊維又は金属繊維である、請求項1に記載のガス拡散電極用基材。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のガス拡散電極用基材に触媒が担持されているガス拡散電極。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のガス拡散電極用基材を備えている膜−電極接合体。
  5. 請求項1又は請求項2に記載のガス拡散電極用基材を備えている固体高分子形燃料電池。
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