JP2008202591A - コモンレール - Google Patents

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Abstract

【課題】 オリフィスが形成されたブッシュを内外連通孔に圧入した際に発生した圧入バリの脱落および流れ出しを防ぐことのできる信頼性の高いコモンレールを提供する。
【解決手段】 ブッシュ31の圧入終端部には、内外連通孔24の小径穴(圧入穴)40より僅かに小径の小径円柱部41が設けられており、圧入状態において小径円柱部41と小径穴40との間に狭い環状の隙間Sが形成される。コモンレールの製造時にブッシュ31の圧入終端部に圧入バリAが発生しても、圧入バリAは狭い環状の隙間Sの奥に封じ込められる。このため、蓄圧式燃料噴射装置が車両に搭載され、エンジンの運転中に内外連通孔24を燃料が流れても、狭い環状の隙間Sの奥部分は燃料の移動が小さく、圧入バリAに作用する燃料の流れが小さいため、圧入バリAが脱落せず流れ出さない。これによって、低コストで信頼性の高いコモンレールを提供できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、蓄圧式燃料噴射装置に搭載されて高圧燃料を蓄圧するコモンレールに関する。
(従来技術)
図14を参照して従来のコモンレール1を説明する(符号は後述する実施例に合わせて付す)。
コモンレール1は、高圧燃料ポンプ(サプライポンプ等)から圧送された高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、内部には高圧燃料を蓄圧する蓄圧室(中心孔)23が形成されている。コモンレール1は、外部配管(高圧ポンプ配管、インジェクタ配管等)を接続するための配管ジョイント21を備えており、この配管ジョイント21の外端中心部と蓄圧室23とは、内外連通孔(分岐孔)24を介して連通する。
この内外連通孔24には、インジェクタの噴射動作に伴う圧力脈動を低減するためのオリフィス30、あるいは高圧燃料ポンプの圧送動作に伴う圧力脈動を低減するためのオリフィス30が形成されている。
従来のオリフィス30は、コモンレール1の本体(以下、レール本体と称す)20に直接穴開けにより形成されたものであり、穴開け加工上の制約からオリフィス30が内外連通孔24の最奥部に形成されていた。即ち、図14に示すように、オリフィス30が蓄圧室23内で開口していた。
ここで、蓄圧室23の内部には、高圧燃料が蓄圧されるため、蓄圧室23の内周面には高い圧力が作用する。
蓄圧室23の内周面には、径の小さいオリフィス30が交差して開口(以下、この交差して開口する部分を交差孔と称す)する。この交差孔が小さいほど、交差孔の開口縁に大きな応力が集中する。
このため、オリフィス30を穴開け加工によりレール本体20に一体で設けるものは、小型車両など、蓄圧室23の蓄圧値が比較的小さい(例えば、180MPa以下)蓄圧式燃料噴射装置に用いられるものであった。
近年、排気性能等を高める目的で、小型車両においてもコモンレール圧を180MPa以上に高める要求がある。しかるに、オリフィス30を穴開け加工によりレール本体20に一体で設けたものは、オリフィス30による交差孔が小さいため、疲労強度上の安全率を確保することが困難である。
そこで、大型車両はもちろん、小型車両においても疲労強度上の安全率を確保する目的で、レール本体20にオリフィス30を直接形成するのを止め、代わりに図2に示すように、オリフィス30をレール本体20とは別体のブッシュ31に設け、そのブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定することで交差孔を大きくしたコモンレール1が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
(従来技術の問題点)
オリフィス30が設けられたブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定する従来の技術は、オリフィス30が設けられたブッシュ31の外周面を内外連通孔24の内部に圧入するものであった。
このように、ブッシュ31を内外連通孔の内部に圧入すると、図1(a)に示すように、ブッシュ31の圧入方向の反対側の端部(以下、圧入終端部と称す)に圧入バリAが発生する場合がある。
圧入バリAが図1(a)に示すように発生した状態でエンジンを運転した場合、燃料の流れの作用により圧入バリAが脱落し、異物となってインジェクタ側へ流れる可能性がある。
ここで、圧入バリAが脱落してインジェクタに流れた場合、インジェクタに設けられたフィルタの詰まりの要因になる。また、インジェクタのフィルタの目を小さいバリが通過した場合には、バリが高精度のインジェクタ内に侵入し、摺動不良やシール不良等の不具合の要因になる可能性がある。
特開2002−322965号公報
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、圧入バリによる不具合を回避できるコモンレールの提供にある。
〔請求項1の手段〕
請求項1のコモンレールは、ブッシュを内外連通孔の内部に圧入固定するものであるが、ブッシュが内外連通孔の内部に圧入された状態において、ブッシュの圧入終端部の外周面と、内外連通孔の内周面との間に隙間(圧入バリの逃がし部)を区画形成したことで、圧入によりブッシュの圧入終端部に圧入バリが発生しても、その圧入バリが隙間内に納まる。エンジンの運転中に内外連通孔を燃料が流れても、隙間内は燃料の移動が小さく、圧入バリに作用する燃料の流れが小さいため、圧入バリの脱落を防止できる。
このように、ブッシュの圧入終端部に圧入バリが発生しても、圧入バリの脱落が防止できるため、多大な労力が必要となる圧入バリの除去作業や圧入バリの有無の管理が不要となり、低コストで信頼性の高いコモンレールを提供することができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2のコモンレールのブッシュは、圧入方向の反対側の端部の外周面に内外連通孔への圧入外径より小径の小径円柱部を備えるものであり、ブッシュを内外連通孔の内部に圧入した状態で、小径円柱部と内外連通孔との間に隙間が環状に形成される。
〔請求項3の手段〕
請求項3のコモンレールの内外連通孔は、外部側にブッシュにおける圧入外径より大径の大径穴と、内部側にブッシュが圧入される小径穴と、大径穴から小径穴への移行部に内径寸法が徐々に縮径するテーパ部とを備えるものであり、ブッシュを内外連通孔の内部に圧入した状態で、ブッシュの圧入方向の反対の外周面と、テーパ部との間に隙間が環状に形成される。
〔請求項4の手段〕
請求項4のコモンレールのブッシュは、圧入方向の反対側の端部の外周面に内外連通孔への圧入外径より小径の小径円柱部を備え、内外連通孔は、外部側にブッシュにおける圧入外径より大径の大径穴と、内部側にブッシュが圧入される小径穴と、大径穴から小径穴への移行部に内径寸法が徐々に縮径するテーパ部とを備えるものであり、ブッシュを内外連通孔の内部に圧入した状態で、小径円柱部とテーパ部との間に隙間が環状に形成される。
〔請求項5の手段〕
請求項5のコモンレールは、ブッシュの圧入終端部に、隙間内にバリを封じ込めるための蓋部を備える。
このように設けられることにより、仮に圧入バリが脱落するようなことがあったとしても、脱落した圧入バリは蓋部によって隙間の内部に閉じ込められるため、脱落した圧入バリがインジェクタ側に流れ出すことがない。
〔請求項6の手段〕
請求項6のコモンレールは、ブッシュが内外連通孔に挿入された状態で塑性変形されて内外連通孔の内部に固定される。
このように、ブッシュを内外連通孔に挿入した状態でブッシュを塑性変形させてブッシュを内外連通孔の内部に固定するものであるため、ブッシュに圧入バリが発生しない。
ブッシュの固定に圧入バリが発生しないため、多大な労力が必要となる圧入バリの除去作業や圧入バリの有無の管理が不要となり、低コストで信頼性の高いコモンレールを提供することができる。
〔請求項7の手段〕
請求項7のコモンレールは、内外連通孔が凹部を備え、ブッシュが内外連通孔の内部で軸方向に加圧されることで塑性変形して凹部内に膨出して内外連通孔の内部に固定されるものである。
〔請求項8の手段〕
請求項8の内外連通孔は、ブッシュが挿入配置される小径穴と、この小径穴より軸方向外側に形成された大径穴とを備え、ブッシュは、軸方向の一方に大径部を備えるとともに、内外連通孔の内部に挿入された状態で軸方向の他方が塑性変形により拡径される塑性変形部を備える。
そして、大径部または塑性変形部の一方が内外連通孔における蓄圧室の開口周囲に係合し、大径部または塑性変形部の他方が小径穴と大径穴との段差に係合して、ブッシュが内外連通孔の内部に固定されるものである。
コモンレールは、内部に高圧燃料を蓄圧する蓄圧室、この蓄圧室と外部とを連通する内外連通孔、およびこの内外連通孔の内部に固定され、内外連通孔の燃料流路を絞るオリフィスが形成されたブッシュを備える。
最良の形態1のブッシュは、内外連通孔の内部に圧入固定されるものであり、ブッシュの圧入方向の反対側の端部の外周面、またはブッシュが内外連通孔の内部に圧入された状態で、ブッシュの圧入方向の反対側の端部の外周面と対向する内外連通孔の内周面の少なくとも一方に凹部が設けられ、ブッシュが内外連通孔の内部に圧入された状態において、ブッシュの圧入方向の反対側の端部の外周面と、内外連通孔の内周面との間に隙間が区画形成される。
最良の形態2のブッシュは、内外連通孔に挿入された状態で塑性変形されて内外連通孔の内部に固定される。
この実施例1では、先ず、蓄圧式燃料噴射装置のシステム構成を図4を参照して説明し、続いて本発明が適用された実施例1のコモンレールの構造を図1〜図3を参照して説明する。
(蓄圧式燃料噴射装置の説明)
図4に示す蓄圧式燃料噴射装置は、エンジン(例えばディーゼルエンジン:図示しない)の各気筒に燃料噴射を行うシステムであり、コモンレール1、インジェクタ2、サプライポンプ3、ECU4(エンジン制御ユニット)、EDU5(駆動ユニット)等から構成される。なお、EDU5はECU4のケース内に内蔵される場合もある。
コモンレール1は、インジェクタ2に供給する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、燃料噴射圧に相当するコモンレール圧が蓄圧されるように高圧ポンプ配管6を介して高圧燃料を圧送するサプライポンプ3の吐出口と接続されるとともに、各インジェクタ2へ高圧燃料を供給する複数のインジェクタ配管7が接続されている。
コモンレール1から燃料タンク8へ燃料を戻すリリーフ配管9には、プレッシャリミッタを兼ねた減圧弁10が取り付けられている。プレッシャリミッタの機能は圧力安全弁であり、コモンレール圧が限界設定圧を超えた際に開弁して、コモンレール圧を限界設定圧以下に抑える。また、減圧弁10は、ECU4およびEDU5の指示により開弁して、コモンレール圧を急速に減圧するものである。なお、減圧弁10とは別にプレッシャリミッタを独立して搭載したものであっても良い。
インジェクタ2は、エンジンの各気筒毎に搭載されて燃料を各気筒内に噴射供給するものであり、コモンレール1より分岐する複数のインジェクタ配管7の下流端に接続されて、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料を各気筒内に噴射供給する燃料噴射ノズル、およびこの燃料噴射ノズル内に収容されたニードルのリフト制御を行う電磁弁等を搭載している。
なお、インジェクタ2からのリーク燃料も、リリーフ配管9を経て燃料タンク8に戻される。
サプライポンプ3は、コモンレール1へ高圧燃料を圧送する高圧燃料ポンプであり、燃料タンク8内の燃料をフィルタ11を介してサプライポンプ3へ吸引するフィードポンプと、このフィードポンプによって吸い上げられた燃料を高圧に圧縮してコモンレール1へ圧送する高圧ポンプとを搭載する。フィードポンプおよび高圧ポンプは共通のカムシャフト12によって駆動される。なお、このカムシャフト12は、エンジンによって回転駆動されるものである。
サプライポンプ3には、燃料を高圧に加圧する加圧室内に燃料を導く燃料流路に、その燃料流路の開度度合を調整するためのSCV13(吸入調量弁)が搭載されている。このSCV13は、ECU4からのポンプ駆動信号によって制御されることにより、加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調整し、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を変更するバルブであり、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を調整することにより、コモンレール圧を調整するものである。即ち、ECU4はSCV13を制御することにより、コモンレール圧を車両走行状態に応じた圧力に制御できる。
ECU4は、CPU、記憶装置(ROM、RAM、SRAM、EEPROM等のメモリ)を搭載しており、ROMに記憶されたプログラムと、RAM等に読み込まれたセンサ類の信号(車両の運転状態)とに基づいて各種の演算処理を行う。
具体的な演算の一例を示すと、ECU4は、燃料の噴射毎に、ROMに記憶されたプログラムと、RAMに読み込まれたセンサ類の信号(車両の運転状態)とに基づいて、各気筒毎の目標噴射量、噴射形態、インジェクタ2の開弁閉弁時期、SCV13の開度(通電電流値)を決定するように設けられている。
EDU5は、インジェクタ駆動回路を備える。このインジェクタ駆動回路は、ECU4から与えられるインジェクタ開弁信号に基づいてインジェクタ2の電磁弁等に開弁駆動電流を与える駆動回路であり、開弁駆動電流を電磁弁に与えることにより高圧燃料が気筒内に噴射供給され、開弁駆動電流を停止することで燃料噴射が停止するものである。なお、この図4では、SCV13の電磁弁へ駆動電流を与えるSCV駆動回路がECU4のケース内に設けられる例を示すが、EDU5のケース内に配置されるものであっても良い。
なお、ECU4には、車両の運転状態等を検出する手段として、コモンレール圧を検出する圧力センサ14の他に、アクセル開度を検出するアクセルセンサ、エンジン回転数を検出する回転数センサ、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ等のセンサ類が接続されている。
(コモンレール1の説明)
コモンレール1は、内部に超高圧の燃料を蓄える略筒形状を呈するレール本体20に、高圧ポンプ配管6およびインジェクタ配管7(以下、配管6、7と称す)を接続するための配管ジョイント21と、レール本体20をエンジン等の固定部材に装着するためのステー22とを設けたものである。
レール本体20は、略棒状を呈する例えば鉄系金属製であり、図2に示すように、レール本体20の略中心部には、高圧燃料を蓄圧する蓄圧室23が軸方向に貫通するように形成されている。蓄圧室23の軸芯は、図2に示されるように、レール本体20の外径の中心であっても良いし、レール本体20の外径の中心から所定量オフセットされたものであっても良い。なお、図2は、図3に示すコモンレール1のI−I線に沿う断面図である。
レール本体20には、径方向に複数の内外連通孔24が形成されている。この複数の内外連通孔24は、レール本体20の軸方向に適切な間隔を隔てて配置された配管ジョイント21の中心に穴空け加工したものである。各内外連通孔24の奥側は、蓄圧室23の内壁面に開口するものであり、各内外連通孔24の外側は、配管ジョイント21の先端中心部において開口する。具体的に、配管ジョイント21の先端面には、配管6、7の先端に形成された先細テーパ面が差し込まれる略円錐テーパ形状を呈した受圧座面が形成されており、この受圧座面の底部において内外連通孔24の外側が開口する。
なお、配管ジョイント21の外周面には、配管6、7の接続端に設けられた配管ナットを締結するための雄ネジ25が形成されている。
ここで、蓄圧室23の内部には、高圧燃料が蓄圧されるため、蓄圧室23の内周面には高い圧力が作用する。そして、蓄圧室23の内周面に開口する交差孔には応力が集中する。この交差孔にかかる応力は、交差孔の径寸法が小さいほど大きくなる。このため、図14に示すように、コモンレール1に伝播される圧力脈動を減衰するためのオリフィス30を穴開け加工によりレール本体20に一体で設けるものは、交差孔の径寸法が小さくなるため、疲労強度上の安全率を確保するべく、小型車両用など蓄圧室23の蓄圧値が比較的小さい(例えば、180MPa以下)ものに用いられる。
しかるに、近年、排気性能等を高めるために、車両の大きさに関わらず蓄圧室23の蓄圧圧力を超高圧(たとえば、180MPa以上)にする要求がある。
実施例1のコモンレール1は、蓄圧室23の蓄圧圧力を超高圧(たとえば、180MPa以上)にするために、次の特徴を備えている。
レール本体20に形成された各内外連通孔24は、外端から内端まで一定の穴径、あるいは図2に示すように配管ジョイント21側が僅かに拡径して設けられたものであり、交差孔の径寸法は、オリフィス径より大きく設けられている。
レール本体20に形成された各内外連通孔24の内部には、内外連通孔24の燃料流路を絞るオリフィス30が形成されたブッシュ31が圧入されている。なお、ブッシュ31の材質は限定されるものではなく、内外連通孔24に圧入保持される硬度のものであり、例えば鉄系金属、銅、黄銅、アルミニウム等の金属によって形成されている。
ブッシュ31の内周には、内外連通孔24の燃料流路を絞るオリフィス30が複数段(この実施例1では2段)形成されている。具体的に、ブッシュ31には、内径寸法(オリフィス寸法)の小さい小径オリフィス32と、この小径オリフィス32より内径寸法(オリフィス寸法)が大きい大径オリフィス33が設けられている。
ブッシュ31の外周は、内外連通孔24に圧入される圧入部(大径部)34と、内外連通孔24より小径の非圧入部(小径部)35の2段に形成されている。
ブッシュ31に設けられた小径オリフィス32と、圧入部34とは、図2に示すように、軸方向(圧入方向:内外連通孔24の軸方向)でオーバーラップしないようにズレて設けられている。即ち、圧入部34の内周には小径オリフィス32が設けられておらず、非圧入部35の内周に小径オリフィス32が設けられている。
交差孔の径寸法は、内外連通孔24の径寸法であり、オリフィス径よりも大きい。このように、交差孔の内径寸法をオリフィス径よりも大きくできるため、交差孔にかかる応力集中を緩和することができ、蓄圧室23の蓄圧圧力が超高圧(たとえば、180MPa以上)であっても、疲労強度上の安全率を確保することができる。
一方、ブッシュ31は、蓄圧室23の圧力と外部圧力との差圧を受けても、内外連通孔24から抜け出ることがないように、内外連通孔24の内部に強固に圧入される。このため、圧入による歪により、圧入部34の内周の大径オリフィス33の内径寸法が縮径する可能性がある。
しかし、小径オリフィス32は、圧入部34に対して軸方向にオーバーラップしないようにズレているため、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に強固に圧入しても、小径オリフィス32の内径寸法が圧入による歪によって縮径する不具合は生じない。
ブッシュ31には、小径オリフィス32と大径オリフィス33とが設けられるが、インジェクタ2の噴射特性に大きな影響を及ぼす小径オリフィス32の内径寸法が変化しないため、インジェクタ2の噴射特性が小径オリフィス32の縮径により変化する等の不具合を回避することができる。
小径オリフィス32は、圧入部34よりも蓄圧室23側に配置されている。
これにより、配管6、7より伝播された圧力脈動が、径の大きい大径オリフィス33と、小径オリフィス32との2段で減衰されることになり、圧力脈動の減衰効果を高めることができる。
ブッシュ31は、雄ネジ25と軸方向においてオーバーラップしない位置にズレて圧入される。具体的に、内外連通孔24は、配管ジョイント21側に、圧入部34の外径寸法より大きい内径寸法の大径穴39を備えており、配管ジョイント21よりも奥側(蓄圧室23側)のみに圧入部34の外径寸法より圧入代分だけ小径の小径穴40が設けられている。その結果、ブッシュ31の圧入部34は、雄ネジ25より奥側の小径穴40のみで圧入される。
このように設けられることにより、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に強固に圧入しても、雄ネジ25の内周と、圧入部34により応力が生じる部分とが軸方向にズレるため、圧入による歪によって雄ネジ25が変形する不具合が生じない。
これによって、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に圧入しても、雄ネジ25の変形が防がれることになり、配管6、7の締結に支障が生じる不具合がない。
また、小径オリフィス32の端部を蓄圧室23の近くに配置する構造を採用している。 小径オリフィス32の端部の容積を大きくすることで、圧力脈動の反射を弱める効果が得られるため、小径オリフィス32の端部を蓄圧室23に接近させることで、インジェクタ配管7に反射する圧力脈動の減衰効果をより高めることができる。
ブッシュ31は、蓄圧室23の圧力と外部圧力との差圧を受けても、内外連通孔24から抜け出ることがないように、内外連通孔24の内部に強固に圧入される。このため、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に圧入した際に、ブッシュ31の圧入終端部に圧入バリAが発生する場合がある{図1(a)参照}。圧入バリAが図1(a)に示すように発生した状態でエンジンを運転した場合、燃料の流れの作用により圧入バリAが脱落し、異物となってインジェクタ2側へ流れる可能性がある。
上記の不具合(圧入バリAの脱落および流れ出し)を回避するために、この実施例1では、図1(b)に示すように、ブッシュ31の圧入終端部の外周面に凹部を設け、ブッシュ31が内外連通孔24の内部に圧入された状態において、ブッシュ31の圧入終端部の外周面と、内外連通孔24の内周面との間に「燃料の流れ作用の小さい部位において圧入バリAを封じ込むための空間」を成す環状の隙間Sを形成している。
具体的にこの実施例1のブッシュ31は、圧入終端部(圧入部34の図1上側)に、小径穴40より僅かに小径の小径円柱部41を設けており、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に圧入した状態において、この小径円柱部41と小径穴40との間に狭い環状の隙間Sが形成されるようになっている。
なお、この実施例1では、ブッシュ31の圧入終端部を小径に設けることで環状の隙間Sを形成する例を示すが、ブッシュ31が内外連通孔24の内部に圧入された状態においてブッシュ31の圧入終端部の外周面に対向する内外連通孔24を拡径することで内外連通孔24側に凹部を設けて、ブッシュ31の圧入終端部の外周面と、内外連通孔24の内周面との間に環状の隙間Sを形成するものであっても良い(実施例2、4、5参照)。
小径円柱部41と小径穴40とのクリアランスは、圧入時に発生した圧入バリAを環状の隙間S内に収容する最小寸法(あるいは最小寸法に近い寸法)に設けられるものであり、具体的な数値を示すと例えば0.1mm前後に設けられている。
また、小径円柱部41の軸方向寸法は、エンジン運転時に環状の隙間Sの奥部において燃料の移動が僅かになり、且つブッシュ31の必要圧入長を確保できる寸法に設けられるものであり、具体的な数値を示すと例えば1.2mm前後に設けられている。
なお、上記の数値は一例を示したものであり、発明を限定するものではない。
コモンレール1の製造時において、レール本体20の内外連通孔24の内部にブッシュ31を圧入する際、ブッシュ31における圧入部34の外周面の一部が内外連通孔24の小径穴40によって削り取られ、ブッシュ31の圧入終端部に圧入バリAが発生する場合にある。
しかるに、上述したように、小径円柱部41と小径穴40との間に狭い環状の隙間Sが形成されて、ブッシュ31の圧入終端部に発生した圧入バリAが狭い環状の隙間Sの奥に封じ込められる。
これにより、蓄圧式燃料噴射装置が車両に搭載され、エンジンの運転中に内外連通孔24を燃料が流れても、狭い環状の隙間Sの奥部分は燃料が澱んで燃料の移動が小さいため、圧入バリAに作用する燃料の流れが小さく、圧入バリAが脱落する不具合を回避でき、圧入バリAがインジェクタ2側へ流れだす不具合を回避できる。
このように、ブッシュ31の圧入終端部に圧入バリAが発生しても、狭い環状の隙間Sの内部に圧入バリAを封じ込めて圧入バリAの脱落を防止できるため、多大な労力が必要となる圧入バリAの除去作業や圧入バリAの有無の管理が不要となり、低コストで信頼性の高いコモンレール1を提供することができる。
実施例2を図5を参照して説明する。なお、以下の各実施例において上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
この実施例2は、ブッシュ31の圧入終端部に、環状の隙間S内に圧入バリAを封じ込めるための蓋部を設けたものである。
具体的に、この実施例2では、ブッシュ31の圧入終端部に、小径穴40より大径で、大径穴39より小径の円柱頭部42(この実施例2において蓋部に相当する)を設けたものであり、大径穴39と小径穴40の移行部である略円錐面形状のテーパ部43(環状の隙間Sを形成する凹部の一例)に円柱頭部42が当接するまでブッシュ31を圧入するものである。
これにより、内外連通孔24のテーパ部43とブッシュ31との間に圧入バリAを閉じ込める環状の隙間Sが形成されるとともに、円柱頭部42がテーパ部43に当接することで、環状の隙間Sが完全に閉塞される。
このように円柱頭部42を設けたことにより、仮に圧入時に発生した圧入バリAが脱落するようなことがあったとしても、脱落した圧入バリAは円柱頭部42によって環状の隙間Sの内部に閉じ込められるため、脱落した圧入バリAがインジェクタ2側に流れ出すことがない。
実施例3を図6を参照して説明する。
この実施例3は、上記実施例2と同様、ブッシュ31の圧入終端部に、環状の隙間S内に圧入バリAを封じ込めるための蓋部を設けたものである。
具体的には、この実施例3は、環状の隙間S内に圧入バリAを封じ込めるためのバリ封鎖溝44を、ブッシュ31の圧入終端部に設けたものであり、バリ封鎖溝44より図示上側のブッシュ頭部45がこの実施例3において蓋部に相当する。そして、このブッシュ頭部45が小径穴40に圧入される直前までブッシュ31を圧入するものである。なお、ブッシュ頭部45が小径穴40に微小量圧入されるものであっても良い。
このように設けても、内外連通孔24の小径穴40とブッシュ31のバリ封鎖溝44との間に圧入バリAを閉じ込める環状の隙間Sが形成されるとともに、ブッシュ頭部45が環状の隙間Sを閉塞するため、実施例2と同様、仮に圧入時に発生した圧入バリAが脱落するようなことがあったとしても、脱落した圧入バリAはブッシュ頭部45によって環状の隙間Sの内部に閉じ込められるため、脱落した圧入バリAがインジェクタ2側に流れ出すことがない。
実施例4を図7を参照して説明する。
この実施例4は、上述した実施例2の円柱頭部42(蓋部)を無くしたものである。
即ち、この実施例4の内外連通孔24は、外部側(図示上側)にブッシュ31における圧入外径より大径の大径穴39と、内部側にブッシュ31が圧入される小径穴40と、大径穴39から小径穴40への移行部に内径寸法が徐々に縮径するテーパ部43とを備えている。そして、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に圧入した状態で、図7に示すように、ブッシュ31の圧入方向の反対の外周面(小径穴40に圧入されないブッシュ31の側面)と、テーパ部43との間に圧入バリAを閉じ込める環状の隙間Sを形成するものである。
このように、実施例2で示した円柱頭部42(蓋部)が無くても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
実施例5を図8を参照して説明する。
この実施例5は、上述した実施例1と実施例4とを組み合わせたものである。
即ち、この実施例5のブッシュ31は、実施例1と同様、圧入方向の反対側(図示上側)の端部の外周面に、内外連通孔24への圧入外径より小径の小径円柱部41を備えている。また、内外連通孔24は、実施例2、4と同様、外部側(図示上側)にブッシュ31における圧入外径より大径の大径穴39と、内部側にブッシュ31が圧入される小径穴40と、大径穴39から小径穴40への移行部に内径寸法が徐々に縮径するテーパ部43とを備えている。そして、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に圧入した状態で、小径円柱部41とテーパ部43との間に圧入バリAを閉じ込める環状の隙間Sを形成するものである。
このように、テーパ部43と小径円柱部41との間に圧入バリAを閉じ込める環状の隙間Sを形成するものであっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
実施例6を図9、図10を参照して説明する。
コモンレール1のレール本体20には、実施例1で説明したように、高圧ポンプ配管6およびインジェクタ配管7を接続するための配管ジョイント21が複数設けられている。この実施例6では、高圧ポンプ配管6が接続される配管ジョイント21をインジョイント21a、インジェクタ配管7が接続される配管ジョイント21をアウトジョイント21bと称して説明する。
具体的な一例を示すと、実施例1で用いた図4では、5つある配管ジョイント21の内、中央の配管ジョイント21がインジョイント21aであり、その両側の2つづつの配管ジョイント21がアウトジョイント21bである。
このインジョイント21a、アウトジョイント21bの位置は、配管のレイアウト等に応じて異なる場合があり、例えば図9では5つある配管ジョイント21の内、図示右端の配管ジョイント21がインジョイント21aであり、その左側の4つの配管ジョイント21がアウトジョイント21bである。
一方、ブッシュ31は、上述したようにオリフィス30によって脈動を低減するものであるが、高圧ポンプ配管6の吐出作動により配管ジョイント21に生じる脈動と、インジェクタ2の噴射作動によりインジェクタ配管7に生じる脈動とが異なる。
このため、インジョイント21aには高圧ポンプ配管6の吐出作動により生じる脈動を低減するのに適したオリフィス径が形成されたブッシュ31{以下、インブッシュ31aと称する:図10(b)参照}を圧入し、アウトジョイント21bにはインジェクタ2の噴射作動により生じる脈動を低減するのに適したオリフィス径が形成されたブッシュ31{以下、アウトブッシュ31bと称する:図10(a)参照}を圧入することが考えられる。
ここで、ブッシュ31に小径円柱部41を設ける手段は、(a)インブッシュ31aのみに適用し、アウトブッシュ31bには適用しない、(b)アウトブッシュ31bのみに適用し、インブッシュ31aには適用しない、(c)インブッシュ31aとアウトブッシュ31bの両方に適用することができる。
そこで、この実施例では、上記(a)または(b)の一方を用い、ブッシュ31に小径円柱部41が有るか無いかで、インブッシュ31aとアウトブッシュ31bの識別を行うものである。
具体的な一例を示すと、図10(a)に示すように、アウトブッシュ31bには小径円柱部41を形成せず、図10(b)に示すように、インブッシュ31aのみに小径円柱部41を形成する。これにより、ブッシュ31の外観でインブッシュ31aか、アウトブッシュ31bかの判断を行うことができる。即ち、製造工程内におけるインブッシュ31aとアウトブッシュ31bの識別を、ブッシュ31の外観により行うことができ、インブッシュ31aとアウトブッシュ31bの誤組付けを防ぐことができる。
なお、この実施例では、ブッシュ31に形成される小径円柱部41を用いてインブッシュ31aとアウトブッシュ31bの識別を行う例を示したが、例えば実施例2で示した円柱頭部42(蓋部)や、実施例3で示したバリ封鎖溝44を利用してインブッシュ31aとアウトブッシュ31bの識別を行うようにしても良い。
実施例7を図11を参照して説明する。
上記実施例1〜6では、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に圧入固定し、圧入時に発生した圧入バリAを環状の隙間Sの内部に封じ込める例を示した。
これに対し、この実施例7以降では、ブッシュ31を内外連通孔24に挿入した状態で塑性変形させて、ブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定する例を示す。
この実施例7のレール本体20は、内外連通孔24の途中(ブッシュ31を固定する範囲内)に凹部46を備える。一方、内外連通孔24に固定される前のブッシュ31の外周径は、ブッシュ31が装着される内外連通孔24の穴径(具体的には小径穴40の穴径)より僅かに小径に設けられている。
ブッシュ31を内外連通孔24の内部に挿入配置し、軸方向の2つの加圧治具(蓄圧室23内に挿入した内部パンチ47と、内外連通孔24の外部より挿入した外部パンチ48)でブッシュ31を軸方向に挟み込んで加圧し、ブッシュ31の外周中間部の一部を凹部46内に膨出するように塑性変形させる。この塑性変形により膨出したブッシュ31の塑性変形部Bが凹部46内に食い込み、ブッシュ31が内外連通孔24の内部に固定される。なお、内部パンチ47と外部パンチ48の一方を固定し、他方に加圧力を加えるようにしても良いし、内部パンチ47と外部パンチ48の両方に加圧力を加えるようにしても良い。
凹部46は、小径穴40の中間部の一部に設けられるものであり、円環状の溝であっても良いし、複数の窪みであっても良い。円環状の溝の場合は、1つであっても良いし、固定力を高めるために軸方向に2つ以上あっても良い。
このように、ブッシュ31を内外連通孔24に挿入した状態でブッシュ31の一部(外周中間部)を塑性変形させてブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定するものであるため、ブッシュ31に圧入バリAが発生しない。このため、実施例1〜6と同様、多大な労力が必要となる圧入バリAの除去作業や圧入バリAの有無の管理が不要となり、低コストで信頼性の高いコモンレール1を提供することができる。
実施例8を図12を参照して説明する。
この実施例8の内外連通孔24は、実施例1と同様、ブッシュ31が挿入配置される小径穴40と、この小径穴40より軸方向外側(図示上側)に形成された大径穴39とを備える。
また、ブッシュ31は、軸方向の一方に小径穴40より大径に形成された大径部51を備えるとともに、軸方向の他方に塑性変形により小径穴40の穴径より拡径される塑性変形部Bを備える。具体的にこの実施例8では、ブッシュ31の図示下端に大径部51が設けられ、ブッシュ31の図示上端に塑性変形部Bが設けられる。なお、大径部51の段差形状は、内外連通孔24における蓄圧室23の開口周囲の形状に合致するように設けられる。
そして、大径部51が内外連通孔24における蓄圧室23の開口周囲に係合した状態で、蓄圧室23内に挿入した内部パンチ47でブッシュ31の図示下端を固定し、内外連通孔24の外部より挿入した外部パンチ48でブッシュ31の図示上端を加圧し、ブッシュ31の図示上端を拡径するように塑性変形させる。塑性変形で拡径した塑性変形部Bが小径穴40と大径穴39との段差に係合することで、ブッシュ31が内外連通孔24の内部に固定される。
このように、ブッシュ31を内外連通孔24に挿入した状態でブッシュ31の一部(図示上端)を塑性変形させてブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定するものであるため、ブッシュ31に圧入バリAが発生しない。このため、実施例7と同様、多大な労力が必要となる圧入バリAの除去作業や圧入バリAの有無の管理が不要となり、低コストで信頼性の高いコモンレール1を提供することができる。
実施例9を図13を参照して説明する。
上記実施例8では、ブッシュ31の図示上端を塑性変形させてブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定する例を示した。
これに対し、この実施例9では、ブッシュ31の図示下側(蓄圧室23側)を塑性変形させてブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定するものである。
具体的にこの実施例9では、ブッシュ31の図示上端に大径部51が設けられ、ブッシュ31の図示下端に塑性変形部Bが設けられる。
大径部51が小径穴40と大径穴39との段差に係合した状態で、内外連通孔24の外部より挿入した外部パンチ48でブッシュ31の図示上端を固定し、蓄圧室23内に挿入した内部パンチ47でブッシュ31の図示下端を加圧し、ブッシュ31の図示下端を拡径するように塑性変形させる。塑性変形で拡径した塑性変形部Bが内外連通孔24における蓄圧室23の開口周囲に係合することで、ブッシュ31が内外連通孔24の内部に固定される。
このように、ブッシュ31を内外連通孔24に挿入した状態でブッシュ31の一部(図示下端)を塑性変形させてブッシュ31を内外連通孔24の内部に固定するものであるため、ブッシュ31に圧入バリAが発生しない。このため、実施例7、8と同様、多大な労力が必要となる圧入バリAの除去作業や圧入バリAの有無の管理が不要となり、低コストで信頼性の高いコモンレール1を提供することができる。
(変形例)
上記の実施例では、配管6、7が締結される配管ジョイント21内の内外連通孔24の内部にブッシュ31を固定する例を示した。即ち、配管6、7が接続される内外連通孔24(燃料流入側と燃料流出側)の両方に本実施例を適用する例を示した。しかるに、高圧ポンプ配管6が接続される内外連通孔24(燃料流入側)のみに本実施例を適用するものであっても良いし、インジェクタ配管7が接続される内外連通孔24(燃料流出側)のみに本実施例を適用するものであっても良い。
上記の実施例では、ブッシュ31と雄ネジ25とが軸方向にズレて固定される例を示したが、ブッシュ31と雄ネジ25とが軸方向にオーバーラップして固定されるものであっても良い。
上記の実施例では、レール本体20、配管ジョイント21およびステー22を鍛造により設けた鍛造タイプのコモンレール1を示したが、レール本体20、配管ジョイント21、ステー22のうちの一部、あるいは3つを独立して設け、溶接等の接合技術により一体化した接合タイプのコモンレール1であっても良い。
コモンレールの要部断面図である(実施例1)。 コモンレールを軸方向から見た断面図である(実施例1)。 コモンレールの側面図である(実施例1)。 蓄圧式燃料噴射装置のシステム構成図である(実施例1)。 コモンレールの要部断面図である(実施例2)。 コモンレールの要部断面図である(実施例3)。 コモンレールの要部断面図である(実施例4)。 コモンレールの要部断面図である(実施例5)。 コモンレールの側面図である(実施例6)。 ブッシュの断面図である(実施例6)。 コモンレールの要部断面図である(実施例7)。 コモンレールの要部断面図である(実施例8)。 コモンレールの要部断面図である(実施例9)。 コモンレールを軸方向から見た断面図である(従来例)。
符号の説明
1 コモンレール
23 蓄圧室
24 内外連通孔
30 オリフィス
31 ブッシュ
39 大径穴
40 小径穴
41 小径円柱部
42 円柱頭部(蓋部)
43 テーパ部
45 ブッシュ頭部(蓋部)
46 凹部
51 大径部
A 圧入バリ
B 塑性変形部
S 環状の隙間

Claims (8)

  1. 内部に高圧燃料を蓄圧する蓄圧室、
    この蓄圧室と外部とを連通する内外連通孔、
    およびこの内外連通孔の内部に固定され、当該内外連通孔の燃料流路を絞るオリフィスが形成されたブッシュを備えるコモンレールにおいて、
    前記ブッシュは、前記内外連通孔の内部に圧入固定されたものであり、
    前記ブッシュの圧入方向の反対側の端部の外周面、または前記ブッシュが前記内外連通孔の内部に圧入された状態で、前記ブッシュの圧入方向の反対側の端部の外周面と対向する前記内外連通孔の内周面の少なくとも一方に凹部を設け、
    前記ブッシュが前記内外連通孔の内部に圧入された状態で、前記ブッシュの圧入方向の反対側の端部の外周面と、前記内外連通孔の内周面との間に隙間を区画形成したことを特徴とするコモンレール。
  2. 請求項1に記載のコモンレールにおいて、
    前記ブッシュは、圧入方向の反対側の端部の外周面に、前記内外連通孔への圧入外径より小径の小径円柱部を備え、
    前記ブッシュを前記内外連通孔の内部に圧入した状態で、前記小径円柱部と内外連通孔との間に前記隙間が環状に形成されることを特徴とするコモンレール。
  3. 請求項1に記載のコモンレールにおいて、
    前記内外連通孔は、外部側に前記ブッシュにおける圧入外径より大径の大径穴と、内部側に前記ブッシュが圧入される小径穴と、前記大径穴から前記小径穴への移行部に内径寸法が徐々に縮径するテーパ部とを備え、
    前記ブッシュを前記内外連通孔の内部に圧入した状態で、前記ブッシュの圧入方向の反対の外周面と、前記テーパ部との間に前記隙間が環状に形成されることを特徴とするコモンレール。
  4. 請求項1に記載のコモンレールにおいて、
    前記ブッシュは、圧入方向の反対側の端部の外周面に、前記内外連通孔への圧入外径より小径の小径円柱部を備え、
    前記内外連通孔は、外部側に前記ブッシュにおける圧入外径より大径の大径穴と、内部側に前記ブッシュが圧入される小径穴と、前記大径穴から前記小径穴への移行部に内径寸法が徐々に縮径するテーパ部とを備え、
    前記ブッシュを前記内外連通孔の内部に圧入した状態で、前記小径円柱部と前記テーパ部との間に前記隙間が環状に形成されることを特徴とするコモンレール。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかに記載のコモンレールにおいて、
    前記ブッシュは、圧入方向の反対側の端部に、前記隙間内にバリを封じ込めるための蓋部を備えることを特徴とするコモンレール。
  6. 内部に高圧燃料を蓄圧する蓄圧室、
    この蓄圧室と外部とを連通する内外連通孔、
    およびこの内外連通孔の内部に固定され、当該内外連通孔の燃料流路を絞るオリフィスが形成されたブッシュを備えるコモンレールにおいて、
    前記ブッシュは、前記内外連通孔に挿入された状態で塑性変形されて前記内外連通孔の内部に固定されることを特徴とするコモンレール。
  7. 請求項6に記載のコモンレールにおいて、
    前記内外連通孔は凹部を備え、
    前記ブッシュは、前記内外連通孔の内部で軸方向に加圧されることで塑性変形して前記凹部内に膨出して前記内外連通孔の内部に固定されることを特徴とするコモンレール。
  8. 請求項6に記載のコモンレールにおいて、
    前記内外連通孔は、前記ブッシュが挿入配置される小径穴と、この小径穴より軸方向外側に形成された大径穴とを備え、
    前記ブッシュは、軸方向の一方に大径部を備えるとともに、前記内外連通孔の内部に挿入された状態で軸方向の他方が塑性変形により拡径される塑性変形部を備え、
    前記大径部または前記塑性変形部の一方が前記内外連通孔における前記蓄圧室の開口周囲に係合し、
    前記大径部または前記塑性変形部の他方が前記小径穴と前記大径穴との段差に係合して、前記ブッシュが前記内外連通孔の内部に固定されることを特徴とするコモンレール。
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