JP2006233858A - コモンレール式燃料噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 配管と蓄圧室とを連通する燃料通路の一部にオリフィスを設けて圧力脈動が蓄圧室に進入するのを防ぐ技術が知られているが、従来のオリフィスでは圧力脈動の低減効果が低いため、コンパクト且つ安価なメリットは残したままで、より大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
【解決手段】 オリフィス31の軸中心Aは、オリフィス31より出口側の外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットして設けられ、外側燃料通路32の最外径付近でオリフィス31が開口する。インジェクタ配管を逆戻りして外側燃料通路32に進入した圧力脈動は、外側燃料通路32の軸中心Bが一番強く伝わり、軸中心Bから径方向の外側に向かうほど弱くなるため、オリフィス31を通過する圧力脈動を弱めることができる。このため、オリフィス31だけで圧力脈動を低減するシンプルな構造であっても、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 オリフィス31の軸中心Aは、オリフィス31より出口側の外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットして設けられ、外側燃料通路32の最外径付近でオリフィス31が開口する。インジェクタ配管を逆戻りして外側燃料通路32に進入した圧力脈動は、外側燃料通路32の軸中心Bが一番強く伝わり、軸中心Bから径方向の外側に向かうほど弱くなるため、オリフィス31を通過する圧力脈動を弱めることができる。このため、オリフィス31だけで圧力脈動を低減するシンプルな構造であっても、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、コモンレール式燃料噴射装置にかかるものであり、特にコモンレールの蓄圧室に進入する圧力脈動を低減する技術に関する。
(従来技術)
インジェクタの燃料噴射終了時に発生した圧力脈動の波(圧力波)が、インジェクタ配管を逆戻りしてコモンレールの蓄圧室に到達して、蓄圧室の圧力が不安定になる現象が知られている。このようにして蓄圧室の圧力が不安定になると、次に続くインジェクタの安定した噴射が妨げられてしまう。
そこで、蓄圧室と配管接続部とを連通する燃料通路(以下、配管連通用燃料通路と称す)の一部にオリフィスを設けて圧力脈動が蓄圧室に進入するのを防ぐ技術(例えば、特許文献1参照)や、配管連通用燃料通路の途中にフローダンパを配置して圧力脈動が蓄圧室に進入するのを防ぐ技術(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
インジェクタの燃料噴射終了時に発生した圧力脈動の波(圧力波)が、インジェクタ配管を逆戻りしてコモンレールの蓄圧室に到達して、蓄圧室の圧力が不安定になる現象が知られている。このようにして蓄圧室の圧力が不安定になると、次に続くインジェクタの安定した噴射が妨げられてしまう。
そこで、蓄圧室と配管接続部とを連通する燃料通路(以下、配管連通用燃料通路と称す)の一部にオリフィスを設けて圧力脈動が蓄圧室に進入するのを防ぐ技術(例えば、特許文献1参照)や、配管連通用燃料通路の途中にフローダンパを配置して圧力脈動が蓄圧室に進入するのを防ぐ技術(例えば、特許文献2参照)が提案されている。
オリフィスを設ける技術は、蓄圧室と配管接続部とを連通する配管連通用燃料通路の一部にオリフィス(燃料絞り)を設けることで、蓄圧室に伝播される圧力脈動を低減させる技術である{図2(b)参照}。
フローダンパを設ける技術は、蓄圧室と配管接続部とを連通する配管連通用燃料通路の途中にフローダンパを設けることで、インジェクタ側から伝播された圧力脈動をピストンが往復摺動することで吸収減衰し、圧力脈動が蓄圧室に伝わるのを抑える技術である。
フローダンパを設ける技術は、蓄圧室と配管接続部とを連通する配管連通用燃料通路の途中にフローダンパを設けることで、インジェクタ側から伝播された圧力脈動をピストンが往復摺動することで吸収減衰し、圧力脈動が蓄圧室に伝わるのを抑える技術である。
(従来技術の問題点)
オリフィスにより圧力脈動を抑える技術は、配管連通用燃料通路の一部にオリフィスを設けるだけで良く、コンパクト且つ安価に圧力脈動を低減することができる。このため、乗用車用など、体格が比較的小さいコモンレールに適した技術である。
しかし、オリフィスだけでは圧力脈動の低減効果が低いため、コンパクト且つ安価なメリットは残したままで、より大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
オリフィスにより圧力脈動を抑える技術は、配管連通用燃料通路の一部にオリフィスを設けるだけで良く、コンパクト且つ安価に圧力脈動を低減することができる。このため、乗用車用など、体格が比較的小さいコモンレールに適した技術である。
しかし、オリフィスだけでは圧力脈動の低減効果が低いため、コンパクト且つ安価なメリットは残したままで、より大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
一方、フローダンパにより圧力脈動を抑える技術は、圧力脈動の低減効果がオリフィスだけよりも大きい。しかし、フローダンパを搭載するスペースが必要となるため、トラックやバスなどのように、体格が比較的大きいコモンレールに適した技術であり、コンパクトが要求される乗用車などのコモンレールには適さない技術である。
また、フローダンパを用いて圧力脈動を抑える技術であっても、より一層大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
特開平9−170514号公報
特開2001−50141号公報
また、フローダンパを用いて圧力脈動を抑える技術であっても、より一層大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、コモンレールの大型化やコストアップを抑えて、圧力脈動の低減効果を高めることを目的とする。
[請求項1の手段]
請求項1の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、コモンレールの配管接続部と、高圧燃料の蓄圧室とを連通する配管連通用燃料通路のうち、配管接続部側の外側燃料通路の軸と、外側燃料通路よりも蓄圧室側の内側燃料通路の軸とをずらして設けたものである。
このように、外側燃料通路の軸と、内側燃料通路の軸とをずらして設けることにより、そのズレた部分において圧力脈動の伝播が弱まる。
このため、コモンレールの大型化やコストアップを抑えて、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
請求項1の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、コモンレールの配管接続部と、高圧燃料の蓄圧室とを連通する配管連通用燃料通路のうち、配管接続部側の外側燃料通路の軸と、外側燃料通路よりも蓄圧室側の内側燃料通路の軸とをずらして設けたものである。
このように、外側燃料通路の軸と、内側燃料通路の軸とをずらして設けることにより、そのズレた部分において圧力脈動の伝播が弱まる。
このため、コモンレールの大型化やコストアップを抑えて、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
[請求項2の手段]
請求項2の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、径方向にオフセットして設けたものである。
圧力の伝播は、通路の軸中心が一番強く、軸中心から径方向の外側に向かうほど弱くなるため、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、径方向にオフセットすることで、そのオフセットされた部分において圧力脈動の伝播が弱まる。
このように、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、径方向にオフセットさせるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
請求項2の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、径方向にオフセットして設けたものである。
圧力の伝播は、通路の軸中心が一番強く、軸中心から径方向の外側に向かうほど弱くなるため、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、径方向にオフセットすることで、そのオフセットされた部分において圧力脈動の伝播が弱まる。
このように、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、径方向にオフセットさせるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
[請求項3の手段]
請求項3の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置の内側燃料通路は、オリフィスであり、このオリフィスの絞り出口が外側燃料通路の軸中心よりも外径方向にオフセットして設けられたものである。
上述したように、圧力の伝播は、通路の軸中心が一番強く、軸中心から径方向の外側に向かうほど弱くなるため、絞り出口を外側燃料通路の軸中心よりも外径方向にオフセットすることにより、オリフィスを通過する圧力脈動を弱めることができる。
このため、配管連通用燃料通路にオリフィスだけを設けて圧力脈動を低減するものであっても、オリフィスの形成位置を変更するだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。即ち、コンパクト且つ安価なメリットは残したまま、オリフィスだけで圧力脈動の低減効果を高めることができる。
請求項3の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置の内側燃料通路は、オリフィスであり、このオリフィスの絞り出口が外側燃料通路の軸中心よりも外径方向にオフセットして設けられたものである。
上述したように、圧力の伝播は、通路の軸中心が一番強く、軸中心から径方向の外側に向かうほど弱くなるため、絞り出口を外側燃料通路の軸中心よりも外径方向にオフセットすることにより、オリフィスを通過する圧力脈動を弱めることができる。
このため、配管連通用燃料通路にオリフィスだけを設けて圧力脈動を低減するものであっても、オリフィスの形成位置を変更するだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。即ち、コンパクト且つ安価なメリットは残したまま、オリフィスだけで圧力脈動の低減効果を高めることができる。
[請求項4の手段]
請求項4の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、交差して設けたものである。
圧力の伝播は、通路の屈曲部で減衰する性質を備えているため、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させることで、その交差する部分において圧力脈動の伝播が弱まる。
このように、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
請求項4の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを、交差して設けたものである。
圧力の伝播は、通路の屈曲部で減衰する性質を備えているため、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させることで、その交差する部分において圧力脈動の伝播が弱まる。
このように、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
[請求項5の手段]
請求項5の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心との交差部分にフローダンパを設けたものである。
上述したように、圧力の伝播は、通路の屈曲部で減衰する性質を備えているため、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させたことにより、交差部分を通過する圧力脈動を弱めることができる。
このため、配管連通用燃料通路にフローダンパを配置して圧力脈動を低減するものであっても、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させ、その交差部分にフローダンパを設けるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。即ち、フローダンパを用いて圧力脈動を低減させる技術において、さらに圧力脈動の低減効果を高めることができる。
請求項5の手段を採用するコモンレール式燃料噴射装置は、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心との交差部分にフローダンパを設けたものである。
上述したように、圧力の伝播は、通路の屈曲部で減衰する性質を備えているため、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させたことにより、交差部分を通過する圧力脈動を弱めることができる。
このため、配管連通用燃料通路にフローダンパを配置して圧力脈動を低減するものであっても、外側燃料通路の軸中心と、内側燃料通路の軸中心とを交差させ、その交差部分にフローダンパを設けるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。即ち、フローダンパを用いて圧力脈動を低減させる技術において、さらに圧力脈動の低減効果を高めることができる。
最良の形態1のコモンレール式燃料噴射装置は、高圧燃料を吐出する高圧ポンプと、この高圧ポンプが吐出した高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、このコモンレールに蓄圧された燃料を噴射するインジェクタとを備える。
コモンレールは、高圧ポンプあるいはインジェクタに連通する配管が接続される配管接続部と、高圧燃料を蓄圧する蓄圧室とを連通する配管連通用燃料通路を備える。
この配管連通用燃料通路は、配管接続部側の外側燃料通路と、この外側燃料通路よりも蓄圧室側の内側燃料通路とを備える。
そして、外側燃料通路の軸と、内側燃料通路の軸とがズレて設けられたものである。
コモンレールは、高圧ポンプあるいはインジェクタに連通する配管が接続される配管接続部と、高圧燃料を蓄圧する蓄圧室とを連通する配管連通用燃料通路を備える。
この配管連通用燃料通路は、配管接続部側の外側燃料通路と、この外側燃料通路よりも蓄圧室側の内側燃料通路とを備える。
そして、外側燃料通路の軸と、内側燃料通路の軸とがズレて設けられたものである。
この実施例1では、先ずコモンレール式燃料噴射装置のシステム構成を図3を参照して説明し、その後で圧力脈動を低減させる手段を図1、図2を参照して説明する。
(コモンレール式燃料噴射装置の説明)
図3に示すコモンレール式燃料噴射装置は、エンジン(例えばディーゼルエンジン:図示しない)の各気筒に燃料噴射を行うシステムであり、コモンレール1、インジェクタ2、サプライポンプ3、ECU4(エンジン制御ユニット)、EDU5(駆動ユニット)等から構成される。
図3に示すコモンレール式燃料噴射装置は、エンジン(例えばディーゼルエンジン:図示しない)の各気筒に燃料噴射を行うシステムであり、コモンレール1、インジェクタ2、サプライポンプ3、ECU4(エンジン制御ユニット)、EDU5(駆動ユニット)等から構成される。
コモンレール1は、インジェクタ2に供給する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、燃料噴射圧に相当するコモンレール圧が蓄圧されるように高圧ポンプ配管6を介して高圧燃料を圧送するサプライポンプ3の吐出口と接続されるとともに、各インジェクタ2へ高圧燃料を供給する複数のインジェクタ配管7が接続されている。
なお、コモンレール1内に蓄圧した高圧燃料をインジェクタ配管7へ導く燃料通路には、圧力脈動を低減させる手段が設けられており、その圧力脈動の低減手段の詳細は後述する。
なお、コモンレール1内に蓄圧した高圧燃料をインジェクタ配管7へ導く燃料通路には、圧力脈動を低減させる手段が設けられており、その圧力脈動の低減手段の詳細は後述する。
コモンレール1から燃料タンク8へ燃料を戻すリリーフ配管9には、プレッシャリミッタ10が取り付けられている。このプレッシャリミッタ10は圧力安全弁であり、コモンレール1内の燃料噴射圧が限界設定圧を超えた際に開弁して、コモンレール1の燃料噴射圧を限界設定圧以下に抑える。
また、コモンレール1には、減圧弁11が取り付けられている。この減圧弁11は、ECU4から与えられる開弁指示信号によって開弁してリリーフ配管9を介してコモンレール圧を急速に減圧するものである。このように、コモンレール1に減圧弁11を搭載することによって、ECU4はコモンレール圧を車両走行状態に応じた圧力へ素早く低減制御できる。なお、この減圧弁11は、図2に示すように設けられない機種もある。なお、図2は、従来のコモンレール1であり、コモンレール1の構成を説明するために用いた図である。
また、コモンレール1には、減圧弁11が取り付けられている。この減圧弁11は、ECU4から与えられる開弁指示信号によって開弁してリリーフ配管9を介してコモンレール圧を急速に減圧するものである。このように、コモンレール1に減圧弁11を搭載することによって、ECU4はコモンレール圧を車両走行状態に応じた圧力へ素早く低減制御できる。なお、この減圧弁11は、図2に示すように設けられない機種もある。なお、図2は、従来のコモンレール1であり、コモンレール1の構成を説明するために用いた図である。
インジェクタ2は、エンジンの各気筒毎に搭載されて燃料を各気筒内に噴射供給するものであり、コモンレール1より分岐する複数のインジェクタ配管7の下流端に接続されて、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料を各気筒内に噴射供給する燃料噴射ノズル、およびこの燃料噴射ノズル内に収容されたニードルのリフト制御を行う電磁弁等を搭載している。なお、インジェクタ2からのリーク燃料も、リリーフ配管9を経て燃料タンク8に戻される。
サプライポンプ3は、コモンレール1へ高圧燃料を圧送する高圧燃料ポンプであり、燃料タンク8内の燃料をフィルタ12を介してサプライポンプ3へ吸引するフィードポンプ(例えば、トロコイドポンプ等)と、このフィードポンプによって吸い上げられた燃料を高圧に圧縮する高圧ポンプ(例えば、複数のプランジャポンプ等で構成される)とを備えるものであり、フィードポンプおよび高圧ポンプは共通のカムシャフト13によって駆動される。なお、このカムシャフト13は、エンジンによって回転駆動されるものである。
サプライポンプ3は、高圧ポンプの加圧室内に燃料を導く燃料流路に、その燃料流路の開度度合を調整するためのSCV14(吸入調量弁)が搭載されている。このSCV14は、ECU4から与えられるポンプ駆動信号によって制御されて、加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調整し、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を変更するバルブであり、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を調整することにより、コモンレール圧を調整するものである。即ち、ECU4はSCV14を制御することにより、コモンレール圧を車両走行状態に応じた圧力に制御するものである。
ECU4には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよびデータを保存する記憶装置(ROM、SRAMまたはEEPROM、RAM等のメモリ)、入力回路、出力回路、電源回路等の機能を含んで構成される周知構造のマイクロコンピュータが設けられている。そして、ECU4に読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ:乗員の運転状態、エンジンの運転状態等に応じた信号)に基づいて各種の演算処理を行うようになっている。
なお、ECU4には、運転状態等を検出する手段として、コモンレール圧を検出するレール圧センサ15の他に、アクセル開度を検出するアクセルセンサ、エンジン回転数を検出する回転数センサ、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ等のセンサ類が接続されている。
なお、ECU4には、運転状態等を検出する手段として、コモンレール圧を検出するレール圧センサ15の他に、アクセル開度を検出するアクセルセンサ、エンジン回転数を検出する回転数センサ、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ等のセンサ類が接続されている。
ECU4における具体的な演算の一例を示すと、ECU4は、インジェクタ2の駆動制御を行うインジェクタ制御系、およびSCV14の駆動制御を行うレール圧制御系の制御を実施する。
インジェクタ制御系は、燃料の噴射毎に、ROMに記憶されたプログラムと、RAMに読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ)とに基づいて、噴射形態、目標噴射量、噴射開始時期を算出し、インジェクタ開弁信号を発生する。
レール圧制御系は、ROMに記憶されたプログラムと、RAMに読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ)とに基づいて、目標レール圧を算出し、レール圧センサ15から算出される実レール圧を目標レール圧に一致させるためのSCV駆動信号を発生する。
インジェクタ制御系は、燃料の噴射毎に、ROMに記憶されたプログラムと、RAMに読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ)とに基づいて、噴射形態、目標噴射量、噴射開始時期を算出し、インジェクタ開弁信号を発生する。
レール圧制御系は、ROMに記憶されたプログラムと、RAMに読み込まれたセンサ類の信号(エンジンパラメータ)とに基づいて、目標レール圧を算出し、レール圧センサ15から算出される実レール圧を目標レール圧に一致させるためのSCV駆動信号を発生する。
EDU5は、ECU4から与えられるインジェクタ開弁信号に基づいてインジェクタ2の電磁弁へ開弁駆動電流を与えるインジェクタ駆動回路を備える。なお、図3では、SCV14へ駆動電流値を与えるポンプ駆動回路をECU4内に配置する例を示すが、ポンプ駆動回路をEDU5内に配置しても良い。また、このEDU5を、ECU4と同一のケース内に搭載するものであっても良い。
(コモンレール1の説明) コモンレール1の構成を図2、図3を参照して説明する。なお、図2は、上述したように、従来のコモンレール1であり、コモンレール1の構成を説明するために用いた図である。
コモンレール1は、内部に超高圧の燃料を蓄えるパイプ形状を呈するレール本体20に、高圧ポンプ配管6、リリーフ配管9、インジェクタ配管7等を接続するための配管接続部21を設けたものである。また、レール本体20には、配管接続部21の他に、プレッシャリミッタ10、減圧弁11、レール圧センサ15等を取り付けるための機能部品接続部22が設けられている。
また、この実施例1および以下の実施例では、コモンレール1を鍛造技術によって設ける例を示すが、図2、図3に示すものではなく、安価なパイプ材で構成し、そのパイプ材の軸方向に沿って多数の配管ジョイント23やステー24等を設けて低コスト化を図ったものであっても良い。
コモンレール1は、内部に超高圧の燃料を蓄えるパイプ形状を呈するレール本体20に、高圧ポンプ配管6、リリーフ配管9、インジェクタ配管7等を接続するための配管接続部21を設けたものである。また、レール本体20には、配管接続部21の他に、プレッシャリミッタ10、減圧弁11、レール圧センサ15等を取り付けるための機能部品接続部22が設けられている。
また、この実施例1および以下の実施例では、コモンレール1を鍛造技術によって設ける例を示すが、図2、図3に示すものではなく、安価なパイプ材で構成し、そのパイプ材の軸方向に沿って多数の配管ジョイント23やステー24等を設けて低コスト化を図ったものであっても良い。
レール本体20は、鉄などの硬質な金属よりなり、レール本体20の内部には、レール本体20の長手方向に沿う蓄圧室25が設けられている。
この実施例1のコモンレール1は、鍛造技術によってレール本体20に配管ジョイント23が一体に設けられている。この配管ジョイント23は、高圧ポンプ配管6、インジェクタ配管7、リリーフ配管9(以下、配管6、7、9と称す)を接続するための接続手段であり、レール本体20の軸方向に適切な間隔を隔てて配置されている。そして、各配管ジョイント23の中心部には、蓄圧室25と連通する配管連通用燃料通路26が形成されている(図2参照)。
この実施例1のコモンレール1は、鍛造技術によってレール本体20に配管ジョイント23が一体に設けられている。この配管ジョイント23は、高圧ポンプ配管6、インジェクタ配管7、リリーフ配管9(以下、配管6、7、9と称す)を接続するための接続手段であり、レール本体20の軸方向に適切な間隔を隔てて配置されている。そして、各配管ジョイント23の中心部には、蓄圧室25と連通する配管連通用燃料通路26が形成されている(図2参照)。
配管接続部21は、配管ジョイント23の先端部に設けられて、配管6、7、9とレール本体20を結合するものである。
この配管接続部21は、配管ジョイント23の先端面に窪んで形成された円錐テーパ面27と、配管ジョイント23の先端側の周囲に形成された雄ネジ部28よりなる。
円錐テーパ面27は、配管6、7、9の先端に形成された円錐部(図示しない)が差し込まれる円錐形状のテーパ面であり、その円錐テーパ面27の底部において配管連通用燃料通路26の外側の端部が開口する。雄ネジ部28には、配管6、7、9に装着された配管締結ナット(図示しない)の雌ネジ部が締結される。
そして、配管6、7、9の先端の円錐部を、配管ジョイント23の円錐テーパ面27に差し入れ、配管6、7、9に装着された配管締結ナットを配管ジョイント23の雄ネジ部28に締結することで、配管6、7、9と配管ジョイント23が締結され、コモンレール1の配管連通用燃料通路26と、各配管6、7、9内の管内通路とが連通する。
この配管接続部21は、配管ジョイント23の先端面に窪んで形成された円錐テーパ面27と、配管ジョイント23の先端側の周囲に形成された雄ネジ部28よりなる。
円錐テーパ面27は、配管6、7、9の先端に形成された円錐部(図示しない)が差し込まれる円錐形状のテーパ面であり、その円錐テーパ面27の底部において配管連通用燃料通路26の外側の端部が開口する。雄ネジ部28には、配管6、7、9に装着された配管締結ナット(図示しない)の雌ネジ部が締結される。
そして、配管6、7、9の先端の円錐部を、配管ジョイント23の円錐テーパ面27に差し入れ、配管6、7、9に装着された配管締結ナットを配管ジョイント23の雄ネジ部28に締結することで、配管6、7、9と配管ジョイント23が締結され、コモンレール1の配管連通用燃料通路26と、各配管6、7、9内の管内通路とが連通する。
(実施例1の特徴)
ここで、この実施例1のコモンレール1は、乗用車に搭載されるものであり、体格が比較的小さいものである。
エンジンの運転中は、コモンレール式燃料噴射装置が作動して、インジェクタ2からエンジンに燃料を噴射する。このインジェクタ2の燃料噴射終了時には、急な燃料遮断によりインジェクタ2内で圧力波が生じ、その圧力波が圧力脈動となってインジェクタ配管7を逆戻りしてコモンレール1に向かう。そして、圧力脈動が蓄圧室25に到達すると、蓄圧室25の圧力が不安定になり、次に続くインジェクタ2の安定した噴射が妨げられてしまう。
そこで、従来では、図2に示すように、配管連通用燃料通路26の途中にオリフィス31を設けることで、インジェクタ2で生じた圧力脈動が蓄圧室25に進入するのを防ぐようにしている。
しかし、従来のオリフィス31では、圧力脈動の低減効果が低いため、コンパクト且つ安価なメリットは残したままで、より大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
ここで、この実施例1のコモンレール1は、乗用車に搭載されるものであり、体格が比較的小さいものである。
エンジンの運転中は、コモンレール式燃料噴射装置が作動して、インジェクタ2からエンジンに燃料を噴射する。このインジェクタ2の燃料噴射終了時には、急な燃料遮断によりインジェクタ2内で圧力波が生じ、その圧力波が圧力脈動となってインジェクタ配管7を逆戻りしてコモンレール1に向かう。そして、圧力脈動が蓄圧室25に到達すると、蓄圧室25の圧力が不安定になり、次に続くインジェクタ2の安定した噴射が妨げられてしまう。
そこで、従来では、図2に示すように、配管連通用燃料通路26の途中にオリフィス31を設けることで、インジェクタ2で生じた圧力脈動が蓄圧室25に進入するのを防ぐようにしている。
しかし、従来のオリフィス31では、圧力脈動の低減効果が低いため、コンパクト且つ安価なメリットは残したままで、より大きな圧力脈動の低減技術が望まれている。
ここで、従来のオリフィス31を検証すると、従来のオフィスは、図2(b)に示すように、配管連通用燃料通路26の軸中心に設けられている。
圧力の伝播は、通路の軸中心が一番強い。このため、一番強い圧力波がオリフィス31を通過して蓄圧室25に到達してしまう。
そこで、この実施例1では、図1に示すように、オリフィス31(実施例1、2において、内側燃料通路に相当する)の軸中心Aを、オリフィス31より出口側の配管連通用燃料通路26(以下実施例1、2において、オリフィス31より出口側の配管連通用燃料通路26を外側燃料通路32と称す)の軸中心Bよりも外径方向にオフセットし、外側燃料通路32の最外径付近でオリフィス31が開口するように設けた。
即ち、通路面積が外側燃料通路32の通路面積よりも小さいオリフィス31において、外側燃料通路32に連通する絞り出口31aを、外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットしたものである。
圧力の伝播は、通路の軸中心が一番強い。このため、一番強い圧力波がオリフィス31を通過して蓄圧室25に到達してしまう。
そこで、この実施例1では、図1に示すように、オリフィス31(実施例1、2において、内側燃料通路に相当する)の軸中心Aを、オリフィス31より出口側の配管連通用燃料通路26(以下実施例1、2において、オリフィス31より出口側の配管連通用燃料通路26を外側燃料通路32と称す)の軸中心Bよりも外径方向にオフセットし、外側燃料通路32の最外径付近でオリフィス31が開口するように設けた。
即ち、通路面積が外側燃料通路32の通路面積よりも小さいオリフィス31において、外側燃料通路32に連通する絞り出口31aを、外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットしたものである。
実施例1のオリフィス31を、上記のように設けることにより、インジェクタ配管7を逆戻りして外側燃料通路32に進入した圧力脈動の圧力伝播は、外側燃料通路32の軸中心Bが一番強く、軸中心Bから径方向の外側に向かうほど弱くなるため、オリフィス31の絞り出口31aを外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットして設けたことにより、オリフィス31を通過する圧力脈動を弱めることができる。
このため、配管連通用燃料通路26にオリフィス31だけを設けて圧力脈動を低減するシンプルな構造であっても、オリフィス31の形成位置を変更するだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。即ち、コンパクト且つ安価なメリットは残したまま、オリフィス31だけで圧力脈動の低減効果を高めることができる。
これによって、乗用車用の比較的小型のコモンレール1であっても、体格を大きくすることなく、且つコストを上昇させることなく、圧力脈動が蓄圧室25に伝わるのを抑える効果を、より一層高めることができる。
このため、配管連通用燃料通路26にオリフィス31だけを設けて圧力脈動を低減するシンプルな構造であっても、オリフィス31の形成位置を変更するだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。即ち、コンパクト且つ安価なメリットは残したまま、オリフィス31だけで圧力脈動の低減効果を高めることができる。
これによって、乗用車用の比較的小型のコモンレール1であっても、体格を大きくすることなく、且つコストを上昇させることなく、圧力脈動が蓄圧室25に伝わるのを抑える効果を、より一層高めることができる。
図4に示すコモンレール1の要部断面図を参照して実施例2を説明する。なお、以下の各実施例において上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記実施例1では、レール本体20を構成する部材に小径のオリフィス31を直接形成する例を示した。
これに対し、この実施例2は、配管連通用燃料通路26の途中に、オリフィス31を形成した部品(以下、オリフィス部品33と称す)を固定することで、配管連通用燃料通路26の途中にオリフィス31を介在させるものである。なお、この実施例2は、実施例1と同様、オリフィス31が内側燃料通路であり、それより出口側(外側)の配管連通用燃料通路26が外側燃料通路32である。
上記実施例1では、レール本体20を構成する部材に小径のオリフィス31を直接形成する例を示した。
これに対し、この実施例2は、配管連通用燃料通路26の途中に、オリフィス31を形成した部品(以下、オリフィス部品33と称す)を固定することで、配管連通用燃料通路26の途中にオリフィス31を介在させるものである。なお、この実施例2は、実施例1と同様、オリフィス31が内側燃料通路であり、それより出口側(外側)の配管連通用燃料通路26が外側燃料通路32である。
実施例2のオリフィス部品33は、実施例1の如くオリフィス31の絞り出口31aを、外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットするのに加え、外側燃料通路32の軸中心Bと、オリフィス31の軸中心(具体的には、内外連通オリフィス35の軸中心A)とを交差させるものであり、この実施例2のオリフィス31は、環状オリフィス34と、内外連通オリフィス35とからなる。
オリフィス部品33は、配管連通用燃料通路26内に圧入される大径部33aと、この大径部33aより僅かに小径で、配管連通用燃料通路26との間に環状オリフィス34を形成する小径部33bとからなる。そして、図4(b)に示すように、大径部33aが蓄圧室25側となるように、配管連通用燃料通路26内に圧入されて固定され、小径部33bと配管連通用燃料通路26との間に環状オリフィス34が形成される。
また、オリフィス部品33には、大径側の端部から内部に延びる連通路33cが形成されている。
さらに、オリフィス部品33には、小径部33bの外周面と連通路33cとを連通させる小径の内外連通オリフィス35が1つあるいは複数(この実施例では4つ)形成されている。
このようにしてオリフィス部品33が形成されることにより、蓄圧室25で蓄圧された燃料は、オリフィス部品33の内外連通オリフィス35→環状オリフィス34を通って外側燃料通路32へ導かれる。
一方、内外連通オリフィス35は、図4(c)に示すように、径方向に放射状に形成される通路であり、図4(b)に示すように、内外連通オリフィス35の軸中心Aは、外側燃料通路32の軸中心Bに対し、略垂直方向に交差する。
また、オリフィス部品33には、大径側の端部から内部に延びる連通路33cが形成されている。
さらに、オリフィス部品33には、小径部33bの外周面と連通路33cとを連通させる小径の内外連通オリフィス35が1つあるいは複数(この実施例では4つ)形成されている。
このようにしてオリフィス部品33が形成されることにより、蓄圧室25で蓄圧された燃料は、オリフィス部品33の内外連通オリフィス35→環状オリフィス34を通って外側燃料通路32へ導かれる。
一方、内外連通オリフィス35は、図4(c)に示すように、径方向に放射状に形成される通路であり、図4(b)に示すように、内外連通オリフィス35の軸中心Aは、外側燃料通路32の軸中心Bに対し、略垂直方向に交差する。
この実施例2では、オリフィス31の絞り出口31aを、外側燃料通路32の軸中心Bよりも外径方向にオフセットさせるのに加え、外側燃料通路32の軸中心Bと内外連通オリフィス35の軸中心Aとを交差させることにより、実施例1で示した圧力脈動の低減効果に加え、外側燃料通路32の軸中心Bと、内外連通オリフィス35の軸中心Aとの交差する部分において圧力脈動の伝播を弱めることができる。即ち、実施例1に加え、さらに圧力脈動の低減効果を高めることができる。
図5に示すコモンレール1の要部断面図を参照して実施例3を説明する。
以下の実施例では、配管連通用燃料通路26のうち、配管接続部21側を外側燃料通路32と称し、蓄圧室25側を内側燃料通路36と称して説明する。
この実施例3は、図5(b)に示すように、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとを交差させたものである。なお、図5(b)の符号37は、内側燃料通路36の端部を閉塞するプラグである。また、図5(a)は、対比のために示す従来技術である。
このように、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとを交差させるだけで、交差部分で圧力伝播の損失が生じるため、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
以下の実施例では、配管連通用燃料通路26のうち、配管接続部21側を外側燃料通路32と称し、蓄圧室25側を内側燃料通路36と称して説明する。
この実施例3は、図5(b)に示すように、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとを交差させたものである。なお、図5(b)の符号37は、内側燃料通路36の端部を閉塞するプラグである。また、図5(a)は、対比のために示す従来技術である。
このように、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとを交差させるだけで、交差部分で圧力伝播の損失が生じるため、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
また、実施例3の内側燃料通路36および外側燃料通路32は、それぞれにオリフィス31を備えるものである。このため、外側燃料通路32のオリフィス31で圧力脈動が低減されるとともに、内側燃料通路36のオリフィス31でも圧力脈動が低減されるため、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
さらに、外側燃料通路32のオリフィス31と連通する内側燃料通路36は、オリフィス径より大径であるため、外側燃料通路32のオリフィス31を通過した圧力脈動が内側燃料通路36に進入した際に減衰するため、圧力脈動の減衰効果をさらに高めることができる。
さらに、外側燃料通路32のオリフィス31と連通する内側燃料通路36は、オリフィス径より大径であるため、外側燃料通路32のオリフィス31を通過した圧力脈動が内側燃料通路36に進入した際に減衰するため、圧力脈動の減衰効果をさらに高めることができる。
なお、この実施例3を、上述した実施例1または実施例2と組み合わせて用いても良い。
また、実施例1〜3では、インジェクタ配管7が接続される配管連通用燃料通路26に本発明を適用する例を示したが、高圧ポンプ配管6が接続される配管連通用燃料通路26に本発明を適用しても良い。
また、実施例1〜3では、インジェクタ配管7が接続される配管連通用燃料通路26に本発明を適用する例を示したが、高圧ポンプ配管6が接続される配管連通用燃料通路26に本発明を適用しても良い。
図6に示すコモンレール1の要部断面図を参照して実施例4を説明する。
この実施例4は、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとが交差しているものであり、さらに外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとの交差部分にフローダンパ40を設けたものである。
なお、フローダンパ40を用いるコモンレール1は、一般的にトラック車両などの大型車両に搭載されるものである。
この実施例4は、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとが交差しているものであり、さらに外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとの交差部分にフローダンパ40を設けたものである。
なお、フローダンパ40を用いるコモンレール1は、一般的にトラック車両などの大型車両に搭載されるものである。
実施例4のフローダンパ40は、オリフィス31を備えたピストン41と、バネ42とで構成される。
ピストン41は、レール本体20に内側燃料通路36と同軸上に形成された円柱穴形状のピストン摺動孔43の内部で摺動自在に支持されるものであり、内側燃料通路36と外側燃料通路32を連通する小径のオリフィス31が形成されている。
バネ42は、ピストン41が内側燃料通路36を塞ぐ方向(実際には、ピストン41に設けられたオリフィス31により内側燃料通路36は塞がれない)にピストン41を付勢する圧縮コイルスプリングであり、ピストン摺動孔43の内部においてバネ座44によって支持される。なお、ピストン摺動孔43の外部開口は、ピストン摺動孔43の内部にピストン41、バネ42、バネ座44を挿入した後、プラグ45によって閉塞されるものである。
ピストン41は、レール本体20に内側燃料通路36と同軸上に形成された円柱穴形状のピストン摺動孔43の内部で摺動自在に支持されるものであり、内側燃料通路36と外側燃料通路32を連通する小径のオリフィス31が形成されている。
バネ42は、ピストン41が内側燃料通路36を塞ぐ方向(実際には、ピストン41に設けられたオリフィス31により内側燃料通路36は塞がれない)にピストン41を付勢する圧縮コイルスプリングであり、ピストン摺動孔43の内部においてバネ座44によって支持される。なお、ピストン摺動孔43の外部開口は、ピストン摺動孔43の内部にピストン41、バネ42、バネ座44を挿入した後、プラグ45によって閉塞されるものである。
フローダンパ40は、(1)インジェクタ2側から伝播された圧力脈動をピストン41が往復摺動することで吸収減衰し、圧力脈動が蓄圧室25に伝わるのを抑える役割と、(2)インジェクタ2に過剰燃料流出などの異常が生じた際に、下流に向かう流量が増加してオリフィス31の前後の圧差が増加し、ピストン41が下流側(インジェクタ2側)へ移動して、ピストン41の外周面が外側燃料通路32を塞いで高圧燃料の流出を停止させる役割とを果たすものである。
この実施例4で示すように、フローダンパ40による圧力脈動の低減効果に加え、さらに外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとの交差により、圧力脈動の伝播を弱めることができる。
このように、フローダンパ40を用いて圧力脈動を減衰させるコモンレール1であっても、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとを交差させるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
さらに、この実施例4では、外側燃料通路32の軸中心Bに対してピストン摺動孔43の軸心が交差するとともに、ピストン摺動孔43が外側燃料通路32よりも大径に設けられることにより、外側燃料通路32から伝播された圧力脈動がピストン摺動孔43に進入した際に分散して減衰するため、圧力脈動の減衰効果をさらに高めることができる。
このように、フローダンパ40を用いて圧力脈動を減衰させるコモンレール1であっても、外側燃料通路32の軸中心Bと、内側燃料通路36の軸中心Aとを交差させるだけで、圧力脈動の低減効果を高めることができる。
さらに、この実施例4では、外側燃料通路32の軸中心Bに対してピストン摺動孔43の軸心が交差するとともに、ピストン摺動孔43が外側燃料通路32よりも大径に設けられることにより、外側燃料通路32から伝播された圧力脈動がピストン摺動孔43に進入した際に分散して減衰するため、圧力脈動の減衰効果をさらに高めることができる。
図7に示すコモンレール1の要部断面図を参照して実施例5を説明する。
上記の実施例4では、レール本体20と一体に設けられた配管ジョイント23にフローダンパ40を設ける例を示した。
これに対して、実施例5では、レール本体20に締結される配管ジョイント23にフローダンパ40を設けたものである。即ち、レール本体20とは別体に設けられた配管ジョイント23にフローダンパ40を設けたものである。
上記の実施例4では、レール本体20と一体に設けられた配管ジョイント23にフローダンパ40を設ける例を示した。
これに対して、実施例5では、レール本体20に締結される配管ジョイント23にフローダンパ40を設けたものである。即ち、レール本体20とは別体に設けられた配管ジョイント23にフローダンパ40を設けたものである。
1 コモンレール
2 インジェクタ
3 サプライポンプ(高圧ポンプが搭載されるポンプ)
6 高圧ポンプ配管
7 インジェクタ配管
21 配管接続部
25 蓄圧室
26 配管連通用燃料通路
31 オリフィス(実施例1、2の内側燃料通路)
31a 絞り出口
32 外側燃料通路
36 内側燃料通路(実施例3〜5)
40 フローダンパ
41 ピストン
42 バネ
A 内側燃料通路の軸中心
B 外側燃料通路の軸中心
2 インジェクタ
3 サプライポンプ(高圧ポンプが搭載されるポンプ)
6 高圧ポンプ配管
7 インジェクタ配管
21 配管接続部
25 蓄圧室
26 配管連通用燃料通路
31 オリフィス(実施例1、2の内側燃料通路)
31a 絞り出口
32 外側燃料通路
36 内側燃料通路(実施例3〜5)
40 フローダンパ
41 ピストン
42 バネ
A 内側燃料通路の軸中心
B 外側燃料通路の軸中心
Claims (5)
- 高圧燃料を吐出する高圧ポンプと、
この高圧ポンプが吐出した高圧燃料を蓄圧するコモンレールと、
このコモンレールに蓄圧された燃料を噴射するインジェクタと、
を備えるコモンレール式燃料噴射装置において、
前記コモンレールは、前記高圧ポンプあるいは前記インジェクタに連通する配管が接続される配管接続部と、高圧燃料を蓄圧する蓄圧室とを連通する配管連通用燃料通路を備え、
この配管連通用燃料通路は、前記配管接続部側の外側燃料通路と、この外側燃料通路よりも前記蓄圧室側の内側燃料通路とを備え、
前記外側燃料通路の軸と、前記内側燃料通路の軸とがズレて設けられることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。 - 請求項1に記載のコモンレール式燃料噴射装置において、
前記外側燃料通路の軸中心と、前記内側燃料通路の軸中心とが、径方向にオフセットしていることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。 - 請求項2に記載のコモンレール式燃料噴射装置において、
前記内側燃料通路は、当該内側燃料通路の通路面積が前記外側燃料通路の通路面積よりも小さいオリフィスであり、
このオリフィスにおいて前記外側燃料通路に連通する絞り出口は、前記外側燃料通路の軸中心よりも外径方向にオフセットしていることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。 - 請求項1に記載のコモンレール式燃料噴射装置において、
前記外側燃料通路の軸中心と、前記内側燃料通路の軸中心とが、交差していることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。 - 請求項4に記載のコモンレール式燃料噴射装置において、
前記外側燃料通路は、前記インジェクタに連通する出口側の通路であり、
前記外側燃料通路の軸中心と、前記内側燃料通路の軸中心との交差部分には、前記内側燃料通路から前記外側燃料通路に向かう燃料の流れに抗する方向にバネによって付勢され、前記内側燃料通路と前記外側燃料通路を連通するオリフィスを有するピストンが摺動自在に支持された構造のフローダンパが設けられていることを特徴とするコモンレール式燃料噴射装置。
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JP2005049454A JP2006233858A (ja) | 2005-02-24 | 2005-02-24 | コモンレール式燃料噴射装置 |
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-
2005
- 2005-02-24 JP JP2005049454A patent/JP2006233858A/ja active Pending
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