JP6572241B2 - バルブ機構、及びこれを備えた高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

バルブ機構、及びこれを備えた高圧燃料供給ポンプ Download PDF

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Description

本発明は、バルブ機構、及びこれを備え、内燃機関の燃料噴射弁に燃料を圧送する高圧燃料供給ポンプに関する。特には、吐出する燃料の量を調節する電磁吸入弁としてのバルブ機構を備えた高圧燃料供給ポンプに関する。
自動車等の内燃機関の内、燃焼室へ直接的に燃料を燃焼室内部へ噴射する直接噴射タイプにおいて、燃料を高圧化し所望の燃料流量を吐出する電磁吸入弁を備えた高圧燃料供給ポンプが広く用いられている。
特許5103138号公報においては、高圧燃料供給ポンプにおいて燃料圧力が異常高圧となった場合に、その異常高圧燃料をリリーフするリリーフバルブを備え、高圧燃料供給ポンプその他の部品の破損を防ぐと同時に、外部への燃料漏れを防ぐ役目を果たす。
また特許文献2においては、リリーフバルブの出口を高圧燃料供給ポンプの加圧室とすることが開示されている。
特許第5103138号公報 特許第4488486号公報
リリーフバルブは、高圧燃料供給ポンプの故障等により発生した異常高圧をリリーフする機能を有する。リリーフバルブのバルブにはボールを用いており、このボールバルブをリリーフシートにリリーフばねの荷重によって押し付ける構造である。リリーフバルブの開弁圧力はリリーフばねの荷重によって調整し、使用最大燃料圧力よりも高く設定されている。高圧燃料の圧力がこのセット圧力を超過すると、リリーフバルブが開弁し異常高圧燃料を低圧側へ開放するが、このときボールバルブとリリーフシート間の隙間が非常に狭く燃料通路断面積が小さいので、この部分が絞り(オリフィス)になってしまい、異常高圧となった燃料圧力を十分に低い圧力に開放することが出来なかった。
そのため、ボールバルブにリリーフばねのばね荷重を伝達するボールホルダの外周側面と、その外周に位置する部材との隙間を非常に小さくして、リリーフバルブ内のボールバルブより下流側に、絞り(オリフィス)を設ける構造とすることが考えられる。
これにより、ボールホルダとリリーフシートの間の中間室の圧力が低圧側よりも高くなり、ボールホルダとボールバルブを大きなストロークで移動さることが出来る。すると、ボールバルブとリリーフシート間の隙間を大きく開放することが可能となり、この部分の燃料通路断面積を大きく確保できるので、これにより、この部分の絞り(オリフィス)効果により異常高圧となった燃料を十分に低い圧力に開放することが出来る。
しかしながら、この構造には、次のような問題がある。
高圧配管の圧力がリリーフバルブの開弁圧よりも上昇するとリリーフバルブが開弁する。この場合、前述の通り中間室の圧力が低圧側より高くなりボールホルダとボールバルブを大きなストロークで移動し、異常高圧燃料を低圧側に開放する。つまり、リリーフバルブは一度開弁すると中間室の圧力が低圧側より高いために、大きく開弁した状態となり、その状態が維持される。さらに、実際の高圧配管においては、高圧燃料供給ポンプの運動による圧力脈動が発生する。高圧側の燃料が正常圧力に調圧されても(圧力脈動の平均値が正常圧力に調圧されても)、この圧力脈動のピーク値がリリーフバルブの開弁圧力よりも高くなると、リリーフバルブは開弁状態を維持し、高圧配管燃料を低圧側に開放してしまう。その結果、通常の高圧吐出が出来ないと言う問題がある。
さらには、リリーフバルブの開弁圧力を高圧配管のピーク圧力よりも高くすれば良いが、燃料配管内の圧力脈動は+/−10MPa程度と大きく、リリーフバルブの開弁圧力は使用最大燃料圧力よりも10MPa以上高く設定しなくてはならない。すると、高圧燃料供給ポンプや高圧配管の耐圧性を、使用最大燃料圧力+10MPa以上に設計する必要があり、高圧燃料供給ポンプは高圧配管のコストが高くなるといった問題がある。
また、特許文献2に記載のリリーフバルブの出口を高圧燃料供給ポンプの加圧室とすると、加圧室内で発生した圧力脈動のピークが同じ値で高圧配管に波及するので、圧力脈動のピーク値はリリーフバルブの入口と出口に等しく負荷されることになる。これにより高圧配管内の圧力脈動ピーク値によってリリーフバルブが開いてしまうと言う問題は解決できたが、次のような問題がある。
高圧燃料供給ポンプにおいては、正常動作において加圧室内の燃料圧力は低圧(0.数MPa)と高圧(数十MPa)を交互に繰り返し、中間室は加圧室に液圧的に接続されているので、中間室内の圧力も加圧室と同じタイミングで低圧と高圧を繰り返す。ここで、中間室の圧力が高圧から低圧に移行するときには、ボールホルダの外周側面とその外周に位置する部材との隙間を非常に小さくすることで設けた絞り(オリフィス)の影響で、中間室内の圧力低下速度が加圧室内の圧力低下速度よりも遅くなった。
その結果、加圧室内の圧力が中間室内の圧力よりも小さくなり、その差圧によってリリーフバルブが予期しないタイミングで開弁してしまうという問題があった。上述のタイミングでリリーフバルブが開弁してしまうと、高圧配管の燃料圧力が開放されてしまい、燃料の正常な高圧吐出が不可能になってしまう。
そこで本発明は、燃料の正常な高圧吐出を可能しつつ、高圧配管の燃料圧力が異常圧力となった場合にリリーフバルブが正常に動作するバルブ機構、及びこれを備えた高圧燃料供給ポンプの信頼性を向上させることを目的とする。
上記目的を達成するために本発明のバルブ機構は、
「シート部を有するシート部材と、 前記シート部材の内壁面に対向する端面を有し、該端面と前記シート部材の前記内壁面との間に第1の隙間が形成されるばね受け部材と、 前記ばね受け部材と前記シート部との間に形成されたバルブ部材と、 前記ばね受け部材を前記端面と反対側から前記シート部の側に押し付けることで前記バルブ部材を前記シート部に押し付けるばね部材と、を備え、 前記ばね受け部材は、一端に前記端面が形成され他端に前記ばね部材を受けるばね受け面が形成された円盤形状部を有し、 前記ばね受け部材の前記端面は前記バルブ部材の重心よりも前記シート部の側に配置され、 前記円盤形状部の外周面は、前記端面と前記ばね受け面との間の、前記ばね部材の移動方向に沿う形状が前記外周面の全周に亘って直線状を成し、 前記シート部材の内周面は、前記バルブ部材が閉弁した状態において前記円盤形状部の前記外周面と対向する部位の、前記ばね部材の移動方向に沿う形状が前記内周面の全周に亘って直線状を成し、 前記ばね受け部材と前記シート部材の前記内周面との対面部位において、前記円盤形状部の前記外周面と前記シート部材の前記内周面との間に形成される径方向の第2の隙間によって絞り部が構成され、 前記ばね受け部材の前記端面及び該端面に対向する前記シート部材の前記内壁面は、前記バルブ部材の最外周部から径方向外側において、それぞれが平面を成して対向して前記第1の隙間を形成すること」を特徴とするものである。
本発明によれば、燃料の正常な高圧吐出を可能しつつ、高圧配管の燃料圧力が異常圧力となった場合にリリーフバルブが正常に動作するバルブ機構、及びこれを備えた高圧燃料供給ポンプの信頼性を向上させることが可能となる。
本発明のその他の構成、作用、効果については以下の実施例において詳細に説明する。
本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプの縦断面図である。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプの別の縦断面図である。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプの横断面図である。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプの電磁吸入弁の拡大縦断面図であり、電磁吸入弁が開弁状態にある状態を示す。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプのリリーフバルブの拡大断面図であり、リリーフバルブの閉弁状態を示す。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプのリリーフバルブの拡大断面図であり、リリーフバルブの開弁状態を示す。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプの各部位での圧力状態を示すグラフである。 本発明の第一実施例による高圧燃料供給ポンプを含む燃料供給システム図の一例である。 本発明の第二実施例による高圧燃料供給ポンプのリリーフバルブの拡大断面図であり、リリーフバルブの閉弁状態を示す。 本発明の第三実施例による高圧燃料供給ポンプのリリーフバルブの拡大断面図であり、リリーフバルブの閉弁状態を示す。
以下、本発明の実施例について図面を用いて詳細に説明する。
まず本発明の実施例1について図面を用いて詳細に説明する。
図8に示すシステムの全体構成図を用いてシステムの構成と動作を説明する。
破線で囲まれた部分が高圧燃料供給ポンプ(以下、高圧ポンプと呼ぶ)本体を示し、この破線の中に示されている機構・部品はポンプ本体1に一体に組み込まれていることを示す。
燃料タンク20の燃料は、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと称す)からの信号に基づきフィードポンプ21によって汲み上げられる。この燃料は適切なフィード圧力に加圧されて吸入配管28を通して高圧ポンプの低圧燃料吸入口10aに送られる。
低圧燃料吸入口10aから吸入ジョイント51を通過した燃料は圧力脈動低減機構9、吸入通路10dを介して容量可変機構を構成する電磁吸入弁300の吸入ポート31bに至る。
電磁吸入弁300に流入した燃料は、吸入弁30を通過し加圧室11に流入する。エンジンのカム機構93によりプランジャ2に往復運動する動力が与えられる。プランジャ2の往復運動により、プランジャ2の下降行程には吸入弁30から燃料を吸入し、上昇行程には、燃料が加圧される。吐出弁機構8を介し、圧力センサ26が装着されているコモンレール23へ燃料が圧送される。そしてECU27からの信号に基づきインジェクタ24がエンジンへ燃料を噴射する。
高圧ポンプは、ECU27から電磁吸入弁300への信号により、所望の供給燃料となるよう燃料流量を吐出する。
図1、図2、図3及び図4を用いて高圧ポンプの構成及び動作について述べる。
本実施例の高圧ポンプはポンプ本体1に設けられた取付けフランジ1eを用い内燃機関のシリンダヘッド90の平面に密着し、複数のボルト91で固定される。取付けフランジ1eは溶接部1fにてポンプ本体1に全周を溶接結合されて環状固定部を形成している。本実施例では、レーザー溶接を用いている。
シリンダヘッド90とポンプ本体1との間のシールのためにOリング61がポンプ本体1に嵌め込まれ、エンジンオイルが外部に漏れるのを防止する。
ポンプ本体1にはプランジャ2の往復運動をガイドし、かつ内部に加圧室11を形成するよう端部が有底筒型状に形成されたシリンダ6が取り付けられている。また燃料を加圧室11に供給するための電磁吸入弁300と加圧室11から吐出通路に燃料を吐出するための吐出弁機構8が設けられている。そして加圧室11と電磁吸入弁300、又は吐出弁機構8とを連通する環状の溝6aが加圧室11の外周側に設けられている。さらに環状の溝6aと加圧室11とを連通する複数個の連通穴6bが設けられている。
シリンダ6はその外周側において、ポンプ本体1と圧入により固定される。円筒状の圧入部の表面によりポンプ本体1との隙間から加圧した燃料が低圧側に漏れないようシールしている。ここで、シリンダ6の加圧室側の外周部に小径部6cを有している。加圧室11の燃料が加圧されることにより、低圧脈動低減機構9の下面側低圧燃料室10cの側に向かってシリンダ6の力が作用する。しかし、ポンプ本体1にも小径部1aを設けているため、シリンダ6が低圧燃料室10c側に抜けることを防止している。シリンダ6の小径部6cとポンプ本体1の小径部1aとを軸方向に平面に接触させることで、ポンプ本体1とシリンダ6との円筒状の圧入部のシールに加え、二重のシールの機能をも果たす。
プランジャ2の下端には、内燃機関のカムシャフトに取り付けられたカム93の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット92が設けられている。プランジャ2はリテーナ15を介してばね4にてタペット92に圧着されている。これによりカム93の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に往復運動させることができる。
また、シールホルダ7の内周下端部に保持されたプランジャシール13がシリンダ6の図中下方部においてプランジャ2の外周に摺動可能に接触する状態で設置されている。これにより、プランジャ2が摺動したとき、副室7aの燃料をシールし内燃機関内部へ流入するのを防ぐ。同時に内燃機関内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がポンプ本体1の内部に流入するのを防止する。
ポンプ本体1には吸入ジョイント51が取り付けられている。吸入ジョイント51は、車両の燃料タンク20からの燃料を供給する低圧配管に接続されており、燃料はここから高圧ポンプ内部に供給される。吸入ジョイント51内の吸入フィルタ52は、燃料タンク20から低圧燃料吸入口10aまでの間に存在する異物を燃料の流れによって高圧燃料供給ポンプ内に吸収することを防ぐ役目がある。
低圧燃料吸入口10aを通過した燃料は、圧力脈動低減機構9、低圧燃料流路10dを介して電磁吸入弁300の吸入ポート31bに至る。
加圧室11の出口に設けられた吐出弁機構8は、吐出弁シート8a、吐出弁シート8aと接離する吐出弁8b、吐出弁8bを吐出弁シート8aに向かって付勢する吐出弁ばね8c、吐出弁8bのストローク(移動距離)を決めるストッパ8dから構成される。吐出弁ストッパ8dとポンプ本体1は当接部8eで溶接により接合され燃料と外部を遮断している。
加圧室11と吐出弁室12aに燃料差圧が無い状態では、吐出弁8bは吐出弁ばね8cによる付勢力で吐出弁シート8aに圧着され閉弁状態となっている。加圧室11の燃料圧力が、吐出弁室12aの燃料圧力よりも大きくなった時に初めて、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに逆らって開弁する。そして、加圧室11内の高圧の燃料は吐出弁室12a、燃料吐出通路12b、燃料吐出口12を経てコモンレール23へと吐出される。吐出弁8bは開弁した際、吐出弁ストッパ8dと接触し、ストロークが制限される。したがって、吐出弁8bのストロークは吐出弁ストッパ8dによって適切に決定される。これによりストロークが大きすぎて、吐出弁8bの閉じ遅れにより、吐出弁室12aへ高圧吐出された燃料が、再び加圧室11内に逆流してしまうのを防止でき、高圧ポンプの効率低下が抑制できる。また、吐出弁8bが開弁および閉弁運動を繰り返す時に、吐出弁8bがストローク方向にのみ運動するように、吐出弁ストッパ8dの外周面にてガイドしている。以上のようにすることで、吐出弁機構8は燃料の流通方向を制限する逆止弁となる。
以上に説明したように、加圧室11は、ポンプハウジング1、電磁吸入弁300、プランジャ2、シリンダ6、吐出弁機構8にて構成される。
カム93の回転により、プランジャ2がカム93の方向に移動して吸入行程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し加圧室11内の燃料圧力が低下する。この行程で加圧室11内の燃料圧力が吸入通路10dの圧力よりも低くなると、吸入弁30は開口状態にある。そのため燃料は開口部30eを通り、ポンプ本体1に設けられた連通穴1aと、シリンダ6の溝6a、連通孔6bを通過し、加圧室11に流入する。
プランジャ2が吸入行程を終了した後、プランジャ2が上昇運動に転じ圧縮行程に移る。ここで電磁コイル43は無通電状態を維持したままであり磁気付勢力は作用しない。ロッド付勢ばね40は、無通電状態において吸入弁30を開弁維持するのに必要十分な付勢力を有するよう設定されている。本実施例ではいわゆるノーマルオープン式の高圧ポンプを示しているが、本発明はこれに限定される訳ではなく、ノーマルクローズ式の高圧ポンプにも適用可能である。加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少するが、この状態では、一度、加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁30の開口部30eを通して吸入通路10dへと戻されるので、加圧室の圧力が上昇することは無い。この行程を戻し行程と称する。
この状態で、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと呼ぶ)からの制御信号が電磁吸入弁300に印加されると、電磁コイル43には端子46を介して電流が流れる。すると、磁気付勢力がロッド付勢ばね40の付勢力に打ち勝ってロッド35が吸入弁30から離れる方向に移動する。よって、吸入弁付勢ばね33による付勢力と燃料が吸入通路10dに流れ込むことによる流体力により吸入弁30が閉弁する。閉弁後、加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇し、燃料吐出口12の圧力以上になると、吐出弁機構8を介して高圧燃料の吐出が行われ、コモンレール23へと供給される。この行程を吐出行程と称する。
すなわち、プランジャ2の圧縮行程(下始点から上始点までの間の上昇行程)は、戻し行程と吐出行程からなる。そして、電磁吸入弁300のコイル43への通電タイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイル43へ通電するタイミングを早くすれば、圧縮行程中の、戻し行程の割合が小さく、吐出行程の割合が大きい。すなわち、吸入通路10dに戻される燃料が少なく、高圧吐出される燃料は多くなる。一方、通電するタイミングを遅くすれば圧縮行程中の、戻し行程の割合が大きく吐出行程の割合が小さい。すなわち、吸入通路10dに戻される燃料が多く、高圧吐出される燃料は少なくなる。電磁コイル43への通電タイミングは、ECU27からの指令によって制御される。
以上のように電磁コイル43への通電タイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することが出来る。
低圧燃料室10には高圧ポンプ内で発生した圧力脈動が燃料配管28へ波及するのを低減減させる圧力脈動低減機構9が設置されている。一度加圧室11に流入した燃料が、容量制御のため再び開弁状態の吸入弁体30を通して吸入通路10dへと戻される場合、吸入通路10dへ戻された燃料により低圧燃料室10には圧力脈動が発生する。しかし、低圧燃料室10に設けた圧力脈動低減機構9は、波板状の円盤型金属板2枚をその外周で張り合わせ、内部にアルゴンのような不活性ガスを注入した金属ダイアフラムダンパで形成されており、圧力脈動はこの金属ダンパが膨張・収縮することで吸収低減される。9bは金属ダンパをポンプ本体1の内周部に固定するための取付金具であり、燃料通路上に設置されるため、複数の穴を設け前記取付金具9bの表裏に流体が自由に行き来できるようにしている。
プランジャ2は、大径部2aと小径部2bを有し、プランジャの往復運動によって副室7aの体積は増減する。副室7aは燃料通路10eにより低圧燃料室10と連通している。プランジャ2の下降時は、副室7aから低圧燃料室10へ、上昇時は、低圧燃料室10から副室7aへと燃料の流れが発生する。
このことにより、ポンプの吸入行程もしくは、戻し行程におけるポンプ内外への燃料流量を低減することができ、高圧ポンプ内部で発生する圧力脈動を低減する機能を有している。
次に、図5、図6および図7を用いて本実施例のリリーフバルブを詳述する。
図5はリリーフバルブ200の閉弁状態を示し、図6はリリーフバルブ200の開弁状態を示す。図7はリリーフバルブ200周辺の各部位の圧力の状態を示す。
リリーフ弁200はリリーフボディ201、バルブ部材202、バルブホルダ203、リリーフばね204、ばねストッパ205からなる。リリーフボディ201には、テーパー形状のシート部201a設けられている。バルブ部材202はリリーフばね204の荷重がバルブホルダ203を介して負荷され、シート部201aに押圧され、シート部201aと協働して燃料を遮断している。
バルブ部材202の開弁圧力はリリーフばね204の荷重によって決定せられる。ばねストッパ205はリリーフボディ201に圧入固定されており、圧入固定の位置によってリリーフばね204の荷重を調整する機構である。バルブホルダ203の最外周とリリーフボディ201の内週の隙間211は燃料が通過する際に絞り効果が発生する程度に小さい。具体的には0.005〜0.2mm程度である。バルブホルダ203、リリーフボディ201とバルブ部材202の3部品で囲まれた空間を中間室210、リリーフばね204が収容されている空間をリリーフばね室212と称する。リリーフばね室212はリリーフ通路213を介して加圧室11に接続している。
バルブホルダ203は図5に示すようにバルブホルダ203からシート部201aと反対側に突出する突出部とから構成される。ばねストッパ205はこの突出部が内周側に挿入される穴が形成されている。またバルブホルダ203のバルブ保持部は、円盤形状、あるいは円筒形状に形成され、その内周側においてバルブ202を保持する。吐出ジョイント60はポンプ本体1に溶接部61にて溶接固定され燃料通路を確保している。
高圧燃料供給ポンプが正常に作動している場合、加圧室11によって加圧された燃料は燃料吐出通路12bを通過して燃料吐出口12から高圧吐出される。このとき、リリーフバルブ200の周りの圧力状態を示した図が図7である。
本実施例では、コモンレール23の目標燃料圧力は14.5MPaである。コモンレール23内の圧力は時間とともに脈動を繰り返すが平均値が14.5MPaである。
加圧行程の開始直後に加圧室11内の圧力は急上昇してコモンレール23内の圧力よりも上昇して本実施例ではピーク値で約23MPaまで上昇する。それに伴い燃料吐出口12の圧力も上昇して本実施例ではピークで21.5MPa程度まで上昇する。中間室210と隙間211、リリーフバネ室212、リリーフ通路213、および加圧室11は液圧的に接続している。そのため、中間室210およびリリーフばね室212の圧力は加圧室11内の圧力と同程度となっており、本実施例ではピークで21.5MPa程度である。
リリーフバルブ200の開弁圧力は本実施例では19MPaにセットされており、リリーフバルブ200の入り口である燃料吐出口12の圧力は開弁圧力を超えるがリリーフバルブ200は開弁しない。それは、中間室210およびリリーフばね室212の圧力もリリーフバルブ200の開弁圧力を超え、バルブ部材202の入り口圧力と出口圧力の差が開弁圧力19.5MPa以下であるからである。
以上の様に中間室210と加圧室11を液圧的に接続することで、吐出行程直後に燃料吐出口12内で発生するピーク圧力によってリリーフバルブ200が開弁してしまう問題を解決することが出来た。
加圧行程から吸入行程に移行すると、加圧室11内の圧力は低圧(0.5MPa程度)となり、燃料吐出口12の圧力はコモンレール23内の圧力と同程度まで低下する。この時も、バルブ部材202の入り口圧力と出口圧力の差が開弁圧力19.5MPa以下であるからリリーフバルブ200は開弁しない。
次に、異常高圧燃料が発生した場合について述べる。
高圧燃料供給ポンプの電磁吸入弁300の故障等により、燃料吐出口12の圧力が異常に高圧になった場合は、リリーフバルブ200により異常高圧をリリーフする。
吸入工程、及び戻し工程においては加圧室11内の圧力は0.5MPa程度であり、リリーフバルブ200の開弁圧力は19MPaであるから、燃料吐出口12の圧力が19.5MPa以上になるとリリーフバルブ200の入り口と出口の圧力差が19MPaを超えてリリーフバルブ200が開弁(バルブ部材202がシート部201aより離座)して異常高圧を加圧室11へと逃がす。
吐出行程においては、前述のごとく加圧室11の圧力は上昇するので、リーフバルブ200の入り口と出口の圧力差が19MPaを超えず、リリーフバルブ200が開弁しない。よって、吐出行程ではリリーフバルブ200は異常高圧を開放することが出来ない。そのため、吸入行程、戻し行程において異常高圧をリリーフしても加圧行程において再び燃料吐出口12の圧力が上昇してしまい、高圧燃料供給ポンプや高圧配管の剛性確保できない、または難しいと言う問題があった。
この問題を解決するために、本実施例においてはバルブホルダ203(ばね受け部材)の外周面とシート部材であるリリーフボディ201の内周面との対面部位に隙間211として絞り部を設けた。前述の如く、バルブホルダ203の最外周とリリーフボディ201の内週の隙間211は燃料が通過する際に絞り効果が発生する程度に小さく、具体的にはばね受け部材(バルブホルダ203)の外周面とシート部材であるリリーフボディ201の内周面との外周方向の隙間は0.005〜0.2mm以下に形成される程度である。吸入行程、戻し行程において、リリーフバルブ200は開弁して異常高圧を開放することは前述の通りである。バルブ部材202がシート部201aより離座して燃料吐出口12の異常高圧燃料が中間室210に流入する。
この時、バルブ部材202はリリーフばね204の荷重を受けているから、バルブ部材202がシート部201aより離座するがそのストロークは非常に小さい。中間室210に流入した燃料は隙間211を通ってリリーフばね室212、リリーフ通路213を通って加圧室11へと開放される。この時、隙間211で絞り効果が発生し中間室210の圧力が、リリーフばね室212、リリーフ通路213および加圧室11よりも高くなり、バルブホルダ203には図中左方向力が働く。すなわち、バルブ部材202とバルブホルダ203に負荷される力を列記すると下記の通りである。
(1)リリーフばね204による力 : 閉弁方向
(2)燃料吐出口12と中間室210の差圧による力 : 開弁方向
(3)中間室210とリリーフばね室212の差圧による力 : 開弁方向
そして、以下の関係が成立するとバルブ部材202、バルブホルダ203は大きく開弁方向に移動する。
(1) < (2) + (3)
バルブホルダ203がポンプ本体のストッパ部214に接触すると開弁運動を止める。このようにして本実施例のリリーフばね204は密着しないように設計されているものである。リリーフばね204が密着してしまうと、リリーフばね室212からリリーフ通路213に燃料が開放されないので、異常高圧を開放できない。
さらに、吸入行程または戻し行程から加圧行程に移行した直後には、バルブ部材202はシート部201aより大きく離座した状態である。よって、バルブ部材202が閉弁運動によってシート部201aに着座しリリーフバルブ200が閉弁するより前に、加圧行程が終了して次の吸入工程が始まり、バルブ部材202は再びシート部201aより大きく離座した状態となる。結果的に、リリーフバルブ200は常に開弁状態を保ち、更にバルブ部材202はシート部201aより大きく離座した状態であるため、この部分での絞り効果は少ない、または無い。
ここで、正常運転時において、加圧行程から吸入行程へ移行した瞬間に着目してみる。
プランジャ2が下降運動を開始すると、加圧室11および中間室210の圧力は低下を始めるが、中間室210の圧力降下は加圧室11の圧力降下より遅い。これは、中間室210と加圧室11の間には存在する隙間211の影響である。加圧室11の圧力が降下すると、中間室210内の燃料の一部が隙間211を通って加圧室11側へ移動し、中間室の圧力が低下する。前述の通り、隙間211は、燃料が流れる際に絞り効果が発生する程度に小さいので、この絞り効果の影響で中間室210と加圧室11の間に差圧が発生し、バルブ部材202およびバルブホルダ203には開弁方向に力が発生する。
この時にバルブ部材202とバルブホルダ203に負荷される力を下記する。
(1)リリーフばね204による力 : 閉弁方向
(2)燃料吐出口12と中間室210の差圧による力 : 開弁方向
(3)中間室210とリリーフばね室212の差圧による力 : 開弁方向
前述した、隙間211によって発生する力は()である。
正常運転においては、リリーフバルブ200は開弁してはならず、その時の条件は下記となる。 (1) > (2) + (3) 本不等式が成立するためには、()が十分小さい必要がある。
内燃機関の駆動回転速度が小さいときは、プランジャ2の運動速度も小さいので隙間211を通過する燃料速度も小さい。よって絞り効果も小さく()は十分小さいので問題とはならない。
内燃機関の駆動回転速度が大きいときは、プランジャ2の運動速度も大きいので隙間211を通過する燃料速度も大きい。よって、絞り効果も大きく()の値が大きい為に上記の不等式が成立しないという問題があることを発明者らは鋭意検討の末、突き止めた。
そして、この問題を解決する方法は二つあることが分かった。
一つ目は、隙間211の流路断面積を大きくすることで絞り効果を小さくするという方法である。このようにする事で、中間室211と加圧室11の差圧を小さく出来る。しかし一方、異常高圧が発生した際のリリーフ効果が小さくなってしまう。
もう一つは中間室210の体積を小さくするという方法である。中間室210から加圧室11へと隙間211を通過する燃料体積に変化は無いが、中間室210の体積が小さいので圧力の降下速度は大きい。異常高圧が発生した際のリリーフ効果には影響は無い。すなわち、この方法によれば、正常運転においてリリーフバルブ200が開弁するのを抑制し、かつ、異常高圧におけるリリーフ効果を得ることが可能となる。
ここで、後者の中間室210の体積を小さくするための本実施例の構成について説明する。
本実施例においては、バルブはボールバルブとなっており、バルブホルダとは別体となっている。ボールバルブを採用する利点としては、低コスト・高精度(真球度)が挙げられる。バルブ部材202はシート部201aと接触して燃料をシールする機能があるので、その精度は高いほど良い。
以上のようなボール式のバルブ部材202において中間室210を小さくするために、バルブホルダ203に円筒形状であるバルブガイド部203aを設け、バルブガイド部203aはボール型のバルブ部材202の中心よりもシート部201a側に突出する構造とし、バルブホルダ203の端面203bがリリーフボディ201の端面201bと対面して隙間を構成し、この隙間を中間室210となる構成とした。
すなわち、シート部201aを有するシート部材であるリリーフボディ201と、シート部材(リリーフボディ201)の内壁面(リリーフボディ端面201b)に対向する端面203bを有し、端面203bとシート部材(リリーフボディ201)の内壁面(リリーフボディ端面201b)との間に隙間が形成されるバルブホルダ203とを備える。なお、このバルブホルダ203はばねストッパと反対側にリリーフばね204を受けているため、ばね受け部材と呼んでも良い。
また、ばね受け部材(バルブホルダ203)とシート部201aとの間に形成されたバルブ部材202と、ばね受け部材(バルブホルダ203)を端面203bと反対側からシート部201aの側に押し付けることでバルブ部材202をシート部201aに押し付けるばね部材であるリリーフばね204と、を備える。そしてばね受け部材(バルブホルダ203)の端面203bはバルブ部材202の重心よりもシート部201aの側に配置されるようにしたものである。
より具体的にはバルブ保持部材の端面と前記シート部材の内壁面との間の隙間は小さければ小さい程、その効果が得られることを確認しており、0.4mm以下に形成されることが望ましい。別の言い方をすると、ばね受け部材(バルブホルダ203)の端面203bはボールバルブ202の中心よりもシート部201aの側に配置される。あるいは、ボールバルブ202の最もばね受け部材(バルブホルダ203)に近い部位をボールバルブ202の最外周部とすると、ばね受け部材(バルブホルダ203)の端面203bがボールバルブ202の最外周部よりシート部の側に位置する。
これにより中間室210の体積を十分に小さくすることができた。その結果として、吐出行程が終了して吸入行程に移行する過程において中間室210内の圧力降下と加圧室11内の圧力降下の差に発生した圧力差によって、リリーフバルブ200が開弁状態になってしまう問題を解決することが出来た。
すなわち、吸入行程において、加圧室内の圧力が中間室内の圧力よりも小さくなり、その差圧によってリリーフバルブが予期しないタイミングで開弁してしまい、リリーフバルブが開弁してしまう。そのため高圧配管の燃料圧力が開放されてしまい、燃料の正常な高圧吐出が不可能になってしまうという問題があったが、本実施例によればこの問題を解決することが出来る。
本実施例では、図5、6に示すようにばね受け部材(バルブホルダ203)の内周面部のバルブ部材202との対面部位に、バルブ部材202を案内するバルブガイド部203aが形成される。このバルブガイド部203aはリリーフばね204の移動方向(伸縮方向)と略平行な直線部を有することが望ましい。換言すると、バルブガイド部203aはばね部材の移動方向と沿うように略円筒部が形成されることが望ましい。またバルブガイド部203aは、直線部からシート部201aと反対側の中央側に傾斜する傾斜部を有することが望ましい。
そして、本実施例ではバルブ部材202とばね受け部材(バルブホルダ203)とは別体であり、図5に示すようにばね受け部材(バルブホルダ203)は、リリーフばね204の移動方向においてバルブ部材202の半径より大きく重なるように配置される。
以上に説明したように本実施例の高圧燃料供給ポンプは、加圧室11の吸入側に配置される吸入弁機構(電磁吸入弁300)と、加圧室11の吐出側に配置される吐出弁機構8と、吐出弁機構8の吐出側の吐出流路の燃料の圧力が所定値以上になった場合に、この吐出流路の燃料を加圧室11に、又は低圧燃料流路に戻すリリーフ弁機構(リリーフバルブ200)と、を備えている。そして、このリリーフ弁機構として本実施例のバルブ機構を採用したものである。
つまり、本実施例のバルブガイド部203aは加圧室11又は低圧燃料流路と、吐出弁機構8の吐出側の吐出流路との間に配置される。さらにバルブガイド部203aはばね部材であるリリーフばね204の移動方向と沿うように略円筒部略が形成される。
異常高圧燃料をリリーフする際にボール型のバルブ部材202は大きく変位するが、その時にバルブ部材202がボール型であるためにバルブホルダ203より外れてしまい、動作が不安定になると言った問題が従来あった。これに対して上記した本実施例の構造を採用することにより、バルブ部材202がバルブホルダ203から外れることなく、動作を安定させることが可能となる。
本発明の実施例2について図9を用いて説明する。
本実施例ではリリーフボディ201とは別の部材でシート部材206を設けた。シート部材206はリリーフボディ201の内周側に、かつ、バルブ保持部材203に対してリリーフばね204と反対側に配置したものである。実施例1におけるリリーフボディ201の端面201bは、本実施例ではこのシート部材206に形成される。また中間室210はシート部材206とバルブ保持部材203の内壁面203aとが対面して隙間を構成することで形成される。
その他の点については実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。このような構造とすることにより、シート部201aを加工しやすくなり、低コスト化を実現できる。それ以外の効果も実施例1と同様のものを得ることが出来る。
本発明の実施例3について図10を用いて説明する。
本実施例では、バルブ部材202とばね受け部材203を一体の部材として構成した点が第一実施例と異なる。その他の点については実施例1と同様であるため、詳細な説明は省略する。
このような構造とすることにより、バルブ部材202のあばれを防ぐことが出来、部品点数削減によりコスト削減を図ることが可能となる。それ以外の効果も実施例1と同様のものを得ることが出来る。
1 ポンプ本体
2 プランジャ
6 シリンダ
7 シールホルダ
8 吐出弁機構
9 圧力脈動低減機構
10a 低圧燃料吸入口
11 加圧室
12 燃料吐出口
13 プランジャシール
30 吸入弁
40 ロッド付勢ばね
43 電磁コイル
100 圧力脈動伝播防止機構
101 弁シート
102 弁
103 ばね
104 ばねストッパ
200 リリーフバルブ
201 リリーフボディ
202 バルブホルダ
203 リリーフばね
204 ばねストッパ
300 電磁吸入弁

Claims (18)

  1. シート部を有するシート部材と、
    前記シート部材の内壁面に対向する端面を有し、該端面と前記シート部材の前記内壁面との間に第1の隙間が形成されるばね受け部材と、
    前記ばね受け部材と前記シート部との間に形成されたバルブ部材と、
    前記ばね受け部材を前記端面と反対側から前記シート部の側に押し付けることで前記バルブ部材を前記シート部に押し付けるばね部材と、を備え、
    前記ばね受け部材は、一端に前記端面が形成され他端に前記ばね部材を受けるばね受け面が形成された円盤形状部を有し、
    前記ばね受け部材の前記端面は前記バルブ部材の重心よりも前記シート部の側に配置され、
    前記円盤形状部の外周面は、全周に亘って、前記端面と前記ばね受け面との間の、前記ばね部材の移動方向に沿う形状が直線状を成し、
    前記シート部材の内周面は、全周に亘って、前記バルブ部材が閉弁した状態において前記円盤形状部の前記外周面と対向する部位の、前記ばね部材の移動方向に沿う形状が直線状を成し、
    前記ばね受け部材と前記シート部材の前記内周面との対面部位において、前記円盤形状部の前記外周面と前記シート部材の前記内周面との間に形成される径方向の第2の隙間によって絞り部が構成され
    前記ばね受け部材の前記端面及び該端面に対向する前記シート部材の前記内壁面は、前記バルブ部材の最外周部から径方向外側において、それぞれが平面を成して対向して前記第1の隙間を形成することを特徴とするバルブ機構。
  2. 請求項1に記載のバルブ機構において、
    前記ばね受け部材の前記端面と前記シート部材の前記内壁面との間の前記第1の隙間は0.4mm以下に形成されることを特徴とするバルブ機構。
  3. 請求項1に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ部材がボールバルブであり、前記ばね受け部材の前記端面は前記ボールバルブの中心よりも前記シート部の側に配置されることを特徴とするバルブ機構。
  4. 請求項1に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ部材がボールバルブであり、前記ボールバルブの最も前記ばね受け部材に近い部位を前記ボールバルブの最外周部とする場合に、前記ばね受け部材の前記端面が前記ボールバルブの前記最外周部より前記シート部の側に位置することを特徴とするバルブ機構。
  5. 請求項1に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ部材と前記ばね受け部材とは別体であり、前記ばね受け部材は、前記ばね部材の移動方向において前記バルブ部材の半径より大きく重なるように配置されることを特徴とするバルブ機構。
  6. 請求項1に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ部材と前記ばね受け部材とは別体であり、前記ばね受け部材の内周面部の前記バルブ部材との対面部位に、前記バルブ部材を案内するバルブガイド部が形成されることを特徴とするバルブ機構。
  7. 請求項6に記載のバルブ機構において、
    前記バルブガイド部は前記ばね部材の移動方向と略平行な直線部を有することを特徴とするバルブ機構。
  8. 請求項7に記載のバルブ機構において、
    前記バルブガイド部は、前記直線部から前記シート部と反対側の中央側に傾斜する傾斜部を有することを特徴とするバルブ機構。
  9. シート部を有するシート部材と、
    前記シート部と接触、又は離間するバルブ部材と、
    前記シート部材の内壁面と対向する端面を有し、該端面と前記シート部材の前記内壁面との間に第1の隙間が形成され、前記バルブ部材を保持するバルブ保持部材と、
    前記端面と反対側から前記バルブ保持部材を前記シート部の側に押し付けることで前記バルブ部材を前記シート部に押し付けるばね部材と、を備え、
    前記バルブ保持部材は、一端に前記端面が形成され他端に前記ばね部材を受けるばね受け面が形成された円盤形状部と、内周面部の前記バルブ部材との対面部位に構成され前記バルブ部材を案内するバルブガイド部と、を有し、
    前記円盤形状部の外周面は、前記端面と前記ばね受け面との間の、前記ばね部材の移動方向に沿う形状が前記外周面の全周に亘って直線状を成し、
    前記シート部材の内周面は、前記バルブ部材が閉弁した状態において前記円盤形状部の前記外周面と対向する部位の、前記ばね部材の移動方向に沿う形状が前記内周面の全周に亘って直線状を成し、
    前記バルブ保持部材と前記シート部材の前記内周面との対面部位において、前記円盤形状部の前記外周面と前記シート部材の前記内周面との間に形成される径方向の第2の隙間によって絞り部が構成され
    前記バルブ保持部材の前記端面及び該端面に対向する前記シート部材の前記内壁面は、前記バルブガイド部が構成される前記バルブ保持部材の前記内周面部から径方向外側において、それぞれが平面を成して対向して前記第1の隙間を形成することを特徴とするバルブ機構。
  10. 請求項9に記載のバルブ機構において、
    前記バルブガイド部は前記ばね部材の移動方向と略平行な直線部を有することを特徴とするバルブ機構。
  11. 請求項10に記載のバルブ機構において、
    前記バルブガイド部は、前記直線部から前記シート部と反対側の中央側に傾斜する傾斜部を有することを特徴とするバルブ機構。
  12. 請求項9に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ保持部材の端面は前記バルブ部材の重心よりも前記シート部の側に配置されることを特徴とするバルブ機構。
  13. 請求項9に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ保持部材の前記端面と前記シート部材の前記内壁面との間の隙間は0.4mm以下に形成されることを特徴とするバルブ機構。
  14. 請求項9に記載のバルブ機構において、
    前記バルブ保持部材の外周面と前記シート部材の内周面との径方向の前記第2の隙間は0.005mm以上0.2mm以下に形成されることを特徴とするバルブ機構。
  15. 請求項9に記載のバルブ機構において、
    前記バルブガイド部は前記ばね部材の移動方向と沿うように略円筒部が形成されることを特徴とするバルブ機構。
  16. プランジャにより加圧される加圧室と、
    前記加圧室の吸入側に配置される吸入弁機構と、
    前記加圧室の吐出側に配置される吐出弁機構と、
    前記吐出弁機構の吐出側の吐出流路の燃料の圧力が所定値以上になった場合に、前記吐出流路の燃料を前記加圧室に、又は低圧燃料流路に戻すリリーフ弁機構と、を備えた高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記リリーフ弁機構に請求項6、9の何れかに記載のバルブ機構が用いられたことを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  17. 請求項16に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記バルブガイド部は前記加圧室と、前記吐出流路との間に配置されることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  18. 請求項16に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記バルブガイド部は前記ばね部材の移動方向と沿うように略円筒部が形成されることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
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