JP2013241835A - 高圧燃料ポンプのリリーフ弁 - Google Patents

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Yutaka Miyamoto
宮本  裕
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豊治 西脇
Shigeto Tsuge
重人 柘植
Tatsumi Oguri
立己 小栗
Koichi Ohata
耕一 大畑
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    • Y10T137/7922Spring biased
    • Y10T137/7929Spring coaxial with valve

Abstract

【課題】高圧燃料ポンプにおいてリリーフ弁の作動不良を回避する。
【解決手段】高圧燃料ポンプ20のリリーフ弁10は、弁体70が弁座23への着座状態から加圧室2a側へリフトするリフト期間Cのうち、当該リフトの量が設定距離Leに到達するまでのリフト前期Ceと、当該リフトの量が設定距離Leに到達した以降となるリフト後期Clとの双方において、可動ホルダ50はガイド孔24の内部を摺動し、可動ホルダ50及びガイド孔24の間における最小の隙間面積は、リフト前期Ceよりもリフト後期Clにおいて大きくなることを特徴とする。
【選択図】図14

Description

本発明は、加圧室に吸入した燃料を加圧して高圧燃料通路に吐出する高圧燃料ポンプにおいて、加圧室及び高圧燃料通路の間に設けられるリリーフ弁に関する。
高圧燃料ポンプのリリーフ弁としては、高圧燃料通路の圧力が加圧室内の圧力よりも設定差圧以上高くなると、当該高圧燃料通路の圧力を加圧室へ逃がすものが、従来知られている。こうしたリリーフ弁によると、高圧燃料通路の下流側に設けられる燃料噴射系等の異常に起因して、加圧室から高圧燃料通路への吐出燃料が消費されずに高圧燃料通路の圧力が耐圧値を超える事態を、未然に防ぐことが可能となる。
さて、高圧燃料ポンプのリリーフ弁として特許文献1に開示のものでは、加圧室及び高圧燃料通路間の往復移動によりハウジングの弁座に離着座する弁体を、ハウジングのガイド孔にガイドされた可動ホルダにより、一体移動可能に保持している。これによれば、加圧室側及び高圧燃料通路側の双方への弁体移動が安定するので、設定差圧を境界としたリリーフ弁のリリーフ機能を確実に発揮することが、可能となる。
特許第4488486号公報
上記特許文献1に開示のリリーフ弁では、高圧燃料通路側への復原力を弾性部材から可動ホルダを介して受ける弁体は、弁座への着座状態から当該復原力に抗して加圧室側へリフトする。そのため、可動ホルダ及びガイド孔の間の隙間面積が大きくなることで、高圧燃料通路側と加圧室側との圧力差が小さくなるまでは、弁体のリフトが継続されることになる。
しかし、特許文献1に開示のリリーフ弁の場合、可動ホルダ及びガイド孔の間の隙間面積は、可動ホルダがガイド孔から脱出するまでは変化せず、当該脱出後に大きくなる。そのため、弾性部材の復原力を受ける弁体がリフト後に高圧燃料通路側へ復帰する際には、ガイド孔から脱出した可動ホルダが傾いて当該ガイド孔に進入し得なくなるような作動不良を、招くおそれがあった。
本発明は、以上説明した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、高圧燃料ポンプにおいてリリーフ弁の作動不良を回避することにある。
本発明は、加圧室(2a)に吸入した燃料を加圧して高圧燃料通路(2e)に吐出する高圧燃料ポンプ(2)において、加圧室及び高圧燃料通路の間に設けられ、高圧燃料通路の圧力が加圧室の圧力よりも設定差圧(Ps)以上高くなると、当該高圧燃料通路の圧力を加圧室へ逃がすリリーフ弁であって、加圧室及び高圧燃料通路の間を往復移動する弁体(70)と、弁体の加圧室側に設けられ、保持した弁体と一体に移動する可動ホルダ(50,2050)と、内部に収容した可動ホルダを、加圧室側及び高圧燃料通路側へガイドするガイド孔(24,2024)と、弁体が高圧燃料通路側において離着座する弁座(23)とを、形成するハウジング(20)と、可動ホルダを高圧燃料通路側へ付勢する復原力を、発生する弾性部材(60)とを、備え、弁体が弁座への着座状態から加圧室側へリフトするリフト期間(C)のうち、当該リフトの量が設定距離(Le)に到達するまでのリフト前期(Ce)と、当該リフトの量が設定距離に到達した以降となるリフト後期(Cl)との双方において、可動ホルダはガイド孔の内部を摺動し、可動ホルダ及びガイド孔の間における最小の隙間面積は、リフト前期よりもリフト後期において大きくなることを特徴とする。
本発明では、弁体が弁座への着座状態から加圧室側へリフトするリフト期間のうち、当該リフトの量が設定距離に到達するまでのリフト前期よりも、当該リフトの量が設定距離に到達した以降のリフト後期において、可動ホルダ及びガイド孔間の最小隙間面積が大きくなる。故にリフト前期には、可動ホルダ及びガイド孔間の隙間を絞って、高圧燃料通路側から加圧室側への燃料流通を当該隙間で抑制できるので、高圧燃料通路側の高い圧力を受ける弁体を、弾性部材の復原力に抗して確実に高速リフトさせ得る。また、リフト後期には可動ホルダ及びガイド孔間の隙間を広げて、高圧燃料通路側から加圧室側への燃料流通を当該隙間で促進できるので、ガイド孔内部での弁体の摺動状態を維持したままリフトを規制して、弾性部材の復原力を受ける弁体を高圧燃料通路側へと復帰させ得る。以上によれば、リフト前期においてもリフト後期においても、リリーフ弁の作動不良を回避することが可能となるのである。
第一実施形態による燃料供給装置を示す構成図である。 第一実施形態による高圧燃料ポンプを示す構成図である。 第一実施形態によるリリーフ弁の作動を説明するための特性図である。 第一実施形態によるリリーフ弁の要部を示す縦断面図である。 図4のV−V線横断面図である。 図4とは異なる作動状態を示す縦断面図である。 図6のVII−VII線横断面図である。 図4の可動ホルダの変形例を示す縦断面図である。 図8のIX−IX線矢視図である。 図4の可動ホルダの変形例を示す縦断面図である。 図10のXI−XI線矢視図である。 図4の可動ホルダの変形例を示す縦断面図である。 図12のXIII−XIII線横断面図である。 第一実施形態によるリリーフ弁の作動を説明するための特性図である。 第二実施形態によるリリーフ弁の要部を示す縦断面図である。 図15のXVI−XVI線横断面図である。 図15とは異なる作動状態を示す縦断面図である。 図17のXVIII−XVIII線横断面図である。 第二実施形態によるリリーフ弁の作動を説明するための特性図である。 第一実施形態と第二実施形態とを組み合わせた変形例6の要部を示す縦断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合せることができる。
(第一実施形態)
図1に示すように、本発明の第一実施形態によるリリーフ弁10を備えた燃料供給装置1は、内燃機関の気筒内に直接燃料(例えばガソリン燃料)を噴射する、所謂直噴式である。燃料供給装置1は、リリーフ弁10を適用してなる高圧燃料ポンプ2に加えて、低圧燃料ポンプ3、燃料レール4及び燃料噴射弁5を備えている。
低圧燃料ポンプ3は、燃料タンク6内に設置される電動ポンプであり、燃料タンク6内の燃料を汲み上げて高圧燃料ポンプ2に供給する。燃料レール4は、高圧燃料ポンプ2の高圧燃料通路2e(後に詳述)を通じて供給される高圧(例えば20MPa)の燃料を、蓄積する。燃料レール4には、複数の燃料噴射弁5が取り付けられている。各燃料噴射弁5は、燃料レール4に蓄積されている高圧燃料を、それぞれ対応する気筒内へ適時に噴射する。
図1,2に示すように高圧燃料ポンプ2は、加圧室2a、プランジャ2b、吸入弁2c、吐出逆止弁2d、高圧燃料通路2e及びリリーフ弁10等から構成されている。加圧室2aには、低圧燃料ポンプ3から低圧(例えば400kPa)の燃料が供給される。プランジャ2bは、内燃機関のカム7により上下駆動されることで、加圧室2aへの燃料吸入並びに加圧室2aでの燃料加圧を実現する。電磁弁からなる吸入弁2cは、加圧室2aに燃料を吸入するプランジャ2bの下降時に開弁する一方、加圧室2aにて燃料を加圧するプランジャ2bの上昇時に閉弁する。吐出逆止弁2dは、加圧により加圧室2aの燃料圧力が所定圧以上になると開弁し、高圧の燃料を高圧燃料通路2eに吐出する。
リリーフ弁10は、加圧室2a及び高圧燃料通路2eの間に設けられる。リリーフ弁10は、高圧燃料通路2eの燃料圧力が加圧室2aの燃料圧力よりも図3の設定差圧Ps(例えば26MPa)以上高くなると開弁し、高圧燃料通路2eの燃料圧力を加圧室2aへと逃がす。こうしたリリーフ機能によれば、図1の如く高圧燃料通路2eの下流側に設けられる燃料噴射系要素4,5に万が一の異常が生じたとしても、高圧燃料通路2eの圧力が耐圧値を超えて燃料供給装置1の損傷を招く事態を、未然に防ぐことができる。
(リリーフ弁の構成)
次に、第一実施形態によるリリーフ弁10の構成を詳細に説明する。
図2に示すようにリリーフ弁10は、ハウジング20、螺子カバー30、ストッパ40、可動ホルダ50、弾性部材60及び弁体70を備えている。
金属製のハウジング20は、高圧燃料ポンプ2全体のハウジングとして、加圧室2a及び高圧燃料通路2eを形成し且つ吸入弁2c及び吐出逆止弁2dを内蔵している。それと共にハウジング20は、リリーフ弁10の一部として、高圧連通孔22、弁座23、ガイド孔24、通路拡大孔25及びリリーフ孔26を有している。
図2,4に示すように高圧連通孔22は、高圧燃料通路2eから分岐する円筒孔状を呈している。弁座23は、高圧燃料通路2e側の高圧連通孔22と同軸上に接続される円錐孔状(テーパ孔状)を呈し、高圧燃料通路2e側から加圧室2a側へ向かって拡径している。ガイド孔24は、底部にて高圧燃料通路2e側の弁座23と同軸上に接続される円筒孔状を呈し、開口部を加圧室2a側に向けている。通路拡大孔25は、高圧燃料通路2e側のガイド孔24と同軸上に接続される円筒孔状を呈し、ガイド孔24の開口部よりも大径に形成されている。図2に示すように、リリーフ孔26を通じて加圧室2aと連通する通路拡大孔25のうち加圧室2a側の端部は、ハウジング20に螺子止めされた螺子カバー30によって閉塞されている。螺子カバー30よりも高圧燃料通路2e側において通路拡大孔25には、有底円筒状の金属製ストッパ40が、開口部を高圧燃料通路2e側に向けて嵌合固定されている。
円柱状を呈する金属製の可動ホルダ50は、図4に示すように、ガイド孔24及び通路拡大孔25の内部に同軸上に収容されている。可動ホルダ50の外周部51は、ガイド孔24の内部を径方向に嵌合隙間52をあけて往復摺動することで、高圧燃料通路2e側と加圧室2a側とにガイドされる。それと共に可動ホルダ50の外周部51は、通路拡大孔25の内部では、ガイド孔24との隙間52よりも十分に大きな遊挿隙間53を径方向にあけている。
可動ホルダ50の一端部は、高圧燃料通路2e側へ向かって拡径する円錐孔状(テーパ孔状)の保持凹部54を、外周部51と同軸上に形成している。可動ホルダ50の他端部は、加圧室2a側へ向かって縮径する段付円柱状の受部55を、外周部51と同軸上に形成している。可動ホルダ50の径方向中心部には、保持凹部54及び受部55の間を貫通する圧力調整孔56が、外周部51と同軸上に形成されている。
金属製の弾性部材60は、本実施形態では圧縮コイルスプリングであり、通路拡大孔25の内部に同軸上に収容されている。図2,4に示すように、弾性部材60の両端部はそれぞれ、可動ホルダ50の受部55とストッパ40の底部とに嵌合している。こうした構成により弾性部材60は、可動ホルダ50及びストッパ40の間において圧縮されることで、可動ホルダ50を高圧燃料通路2e側へ向かって付勢するように復原力を発生する。
全球状を呈する金属製の弁体70は、加圧室2a側の可動ホルダ50と高圧燃料通路2e側の弁座23との間において、ガイド孔24の内部に収容されている。高圧連通孔22を通じて高圧燃料通路2eの燃料圧力を受ける弁体70は、弾性部材60の復原力を受ける可動ホルダ50のうち保持凹部54に同軸上に押し付けられることで、当該ホルダ50により一体移動可能に保持される。こうした保持形態により弁体70は、加圧室2a及び高圧燃料通路2eの間を往復移動することで、弁座23に対して離着座する。
ここで図4,5は、高圧燃料通路2eと加圧室2aとの差圧が設定差圧Ps未満となることにより、弁座23に着座した着座状態(以下、単に「着座状態」という)の弁体70を、示している。この着座状態では、弁体70が弁座23と接触してなる円形接触線の内周側に、高圧燃料通路2eの圧力が作用する。それと共に着座状態では、可動ホルダ50及び弁座23間の圧力室72と共に、通路拡大孔25及び圧力調整孔56の内部と弁体70及び保持凹部54間の空間部とが加圧室2aの圧力と実質等しくなって、弁体70に作用する。これらのことから、着座状態の弁体70と可動ホルダ50とを弾性部材60の復原力に抗して駆動するには、高圧燃料通路2eと加圧室2aとの間の設定差圧Psに上記円形接触線の内周側面積を乗算した値以上の駆動力が、必要となる。
図6,7は、高圧燃料通路2eと加圧室2aとの差圧が設定差圧Ps以上となることにより、弁座23から離座した離座状態(以下、単に「離座状態」という)の弁体70を、示している。この離座状態では、弁体70及び弁座23間に円環状に生じる流路71を通じて、圧力室72の圧力が高圧燃料通路2eの圧力と実質等しくなって、弁体70及び可動ホルダ50に作用する。それと共に離座状態では、通路拡大孔25及び圧力調整孔56の内部と弁体70及び保持凹部54間の空間部とが加圧室2aの圧力と実質等しくなって、弁体70に作用する。これらのことから弁体70は、高圧燃料通路2e及び加圧室2a間の差圧が設定差圧Ps未満となるまで、弾性部材60の復原力に抗して離座状態を維持することになる。
図4〜7に示すように、ここまで説明の構成に加えて第一実施形態のリリーフ弁10では、ガイド孔24が周方向に実質一定の内径φiを、内周部21に有している。それと共に、第一実施形態のリリーフ弁10では、ガイド孔24にガイドされる可動ホルダ50の外周部51に、定径部57及び径変化部58が設けられている。
定径部57は、図4〜6に示すように周方向に実質一定となる外径φocを、外周部51のうち加圧室2a側の端部から所定長さ延伸する部分に、有している。一方、定径部57の高圧燃料通路2e側に隣接する径変化部58は、図4,6,7に示すように定径部57の外径φoc以下の大きさで周方向に変化する外径φovを、外周部51のうち高圧燃料通路2e側の端部まで所定長さ延伸する部分に、有している。ここで径変化部58には、三つ以上である複数(図7では三つ)の切欠き部59が、周方向に等間隔をあけて形成されている。各切欠き部59は、軸方向に垂直な横断面において外径φocと実質同一径の円弧と直線状の弦とに囲まれた扁平半月形状を呈することで、当該弦における外径φovを切欠き部59の非形成部分よりも縮小させている。
尚、図4,6に示すように、ガイド孔24の内径φiと、定径部57の外径φocと、径変化部58における切欠き部59の非形成部分の外径φovは、軸方向においても実質一定である。また、径変化部58における切欠き部59の形成部分の外径φovは、図4,6に示すように軸方向では実質一定であるが、図8〜11に変形例を示すように軸方向において変化させてもよい。ここで図8,9は、欠き部59の形成部分の外径φovを軸方向の加圧室2a側へ向かうに従って縮小変化させた変形例であり、また図10,11は、欠き部59の形成部分の外径φovを軸方向の高圧燃料通路2e側へ向かうに従って縮小変化させた変形例である。さらに、径変化部58における切欠き部59の形状としては、図6,7に示す如き扁平半月形状以外にも、図12,13に変形例を示す如く外径φocと実質同一径の円弧と矩形の凹みとに囲まれた略D字形状等を、採用してもよい。
以上の構成により、可動ホルダ50及びガイド孔24の間に図4〜7の如く形成される隙間52に関して、面積を最小にする横断面での当該最小隙間面積(以下、単に「最小隙間面積」という)は、図14に示すように、可動ホルダ50及び弁体70の移動に応じて切り替わる。
具体的に、着座状態からの弁体70のリフト量(以下、単に「弁体リフト量」という)が設定距離Leに到達するまでは、定径部57及びガイド孔24間の隙間52(図5参照)が最小隙間面積となる。ここで、図4に示すように設定距離Leは、径変化部58の加圧室2a側の端部とガイド孔24の加圧室2a側の端部とが弁体70の着座状態で軸方向にあける距離である。換言すれば、図6に示すように設定距離Leは、径変化部58の全体をガイド孔24内部に収めたまま、定径部57の全体がガイド孔24の内部から外部へ脱出するときの弁体リフト量である。
また、設定距離Leへの到達後、径変化部58の軸方向長さLvよりも小さい図14の特定範囲Lr内にて弁体リフト量が増大するときには、径変化部58及びガイド孔24間の隙間52(図7参照)が最小隙間面積となる。即ち、設定距離Le以上の弁体リフト量での最小隙間面積は、設定距離Le未満の弁体リフト量での最小隙間面積よりも大きくなる。
さらに、以上の如く変化する可動ホルダ50及びガイド孔24間の最小隙間面積に対して、弁体70及び弁座23間の流路71を最小にする横断面での最小流路面積(以下、単に「最小流路面積」という)は、図14に示す如き特定の相関を有する。具体的に、弁体リフト量が設定距離Leよりも短い特定距離Lsに到達するまでは、弁体70及び弁座23間の最小流路面積が定径部57及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも小さくなる。また、弁体リフト量が特定距離Lsを超えてから設定距離Leに到達するまでは、弁体70及び弁座23間の最小流路面積が定径部57及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも大きくなる。さらに、弁体リフト量が設定距離Leに到達してから特定範囲Lr内にて増大するときには、弁体70及び弁座23間の最小流路面積が径変化部58及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも小さくなる。
(リリーフ弁の作動)
次に、第一実施形態によるリリーフ弁10の作動を詳細に説明する。
図3に示すように、高圧燃料通路2eと加圧室2aとの差圧が設定差圧Psよりも小さな正常値Pnとなるとき(期間A)には、弁体70の着座状態が維持される。しかし、高圧燃料通路2eが異常により上昇する(期間B)ことで、当該通路2eと加圧室2aとの差圧が設定差圧Ps以上になると、着座状態の弁体70が可動ホルダ50と共にリフトする(期間C)。
こうして弁体70及び可動ホルダ50がリフトするリフト期間Cのうち、図14に示すように弁体リフト量が設定距離Leに到達するまでのリフト前期Ceには、定径部57及び径変化部58がガイド孔24の内部を摺動する。故に、可動ホルダ50及びガイド孔24間の最小隙間面積は、定径部57及びガイド孔24の間に生じるのである。このとき特に、弁体リフト量が特定距離Lsを超えて設定距離Leに到達するまでの間は、定径部57及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも弁体70及び弁座23間の最小流路面積が大きくなる。故に、弁体70及び弁座23間の流路71へ高圧燃料通路2e側から流入した燃料に関して加圧室2a側への流通量は、定径部57及びガイド孔24間の隙間52によって絞られる。その結果、図3に示すリフト前期Ceには、圧力室72の圧力が高圧燃料通路2eよりも僅かに低い高圧状態に蓄えられるので、当該圧力室72と加圧室2aとの差圧が高目に維持されて、弁体70及び可動ホルダ50が高速にリフトする。
さらに図14に示すリフト期間Cのうち、弁体リフト量が設定距離Leに到達した以降のリフト後期Clには、定径部57がガイド孔24の外部へ脱出し、径変化部58のみがガイド孔24の内部を摺動する。故に、可動ホルダ50及びガイド孔24間の最小隙間面積は、径変化部58及びガイド孔24の間に生じてリフト前期Ceよりも大きくなる。このとき特に、ガイド孔24に対して径変化部58の摺動状態が維持されることになる特定範囲Lr内では、弁体リフト量が増大する間、径変化部58及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも弁体70及び弁座23間の最小流路面積が小さくなる。故に、弁体70及び弁座23間の流路71に高圧燃料通路2e側から流入した燃料に関して加圧室2a側への流通量は、径変化部58及びガイド孔24間の隙間52によって増加する。その結果、図3に示すリフト後期Clには、圧力室72の圧力と共に高圧燃料通路2eの圧力が急低下するので、当該圧力室72と加圧室2aとの差圧も急低下する。このような差圧の急低下により弁体70及び可動ホルダ50は、特定範囲Lrを超えない程度にオーバーシュートしてからリフトを規制された後、高圧燃料通路2e側へと復帰して弁体70の着座状態を実現する。
(作用効果)
以上説明した第一実施形態の作用効果を、以下に説明する。
第一実施形態では、弁体70が着座状態から加圧室2a側へリフトするリフト期間Cのうち、弁体リフト量が設定距離Leへ到達するまでのリフト前期Ceよりも、当該到達以降のリフト後期Clに、可動ホルダ50及びガイド孔24間の最小隙間面積が大きくなる。故にリフト前期Ceには、可動ホルダ50及びガイド孔24間の隙間52を絞って、高圧燃料通路2e側から加圧室2a側への燃料流通を当該隙間52で抑制できるので、通路2e側の圧力室72の高い圧力を受ける弁体70を、弾性部材60の復原力に抗して確実に高速リフトさせ得る。また、リフト後期Clには隙間52を広げて、通路2e側から加圧室2a側への燃料流通を当該隙間52で促進できるので、ガイド孔24内部での弁体70の摺動状態を維持したままリフトを規制して、弾性部材60の復原力を受ける弁体70を通路2e側へと復帰させ得る。以上によれば、リフト前期Ceにおいてもリフト後期Clにおいても、リリーフ弁10の作動不良を回避することが可能となるのである。
また、第一実施形態によると、リフト前期Ceに弁体70が弁座23から離座して設定距離Leのリフトをするまでは、それら弁体70及び弁座23間の最小流路面積が可動ホルダ50及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも大きくなる。これにより、弁体70及び弁座23間の広い流路71に流入した燃料は、可動ホルダ50及びガイド孔24間の狭い隙間52により加圧室2a側への流通を抑えられるので、可動ホルダ50の高圧燃料通路2e側に高い圧力を蓄えて弁体70のリフトを高速に実現できる。これによれば、リフト前期Ceにてリリーフ弁10の作動不良を回避する効果の発揮が、確実なものとなる。
さらに第一実施形態によると、リフト後期Clには、弁体70及び弁座23間の最小流路面積が可動ホルダ50及びガイド孔24間の最小隙間面積よりも小さくなる。これにより、弁体70及び弁座23間の流路71よりも広い可動ホルダ50及びガイド孔24間の隙間52によって加圧室2a側への燃料流通を促進できるので、リフト後期Clにてリリーフ弁10の作動不良を回避する効果の発揮が、確実なものとなる。
またさらに第一実施形態では、加圧室2a側への弁体リフト量が設定距離Leに到達すると、可動ホルダ50の外周部51のうち高圧燃料通路2e側の径変化部58と隣接する定径部57は、ガイド孔24の内部から外部へ脱出する。故に、弁体リフト量が設定距離Leに到達するまでのリフト前期Ceには、ガイド孔24内部でガイドされる一定外径φocの定径部57と当該ガイド孔24との間に、最小隙間面積が確保され得る。しかも径変化部58は、定径部57以下の大きさで周方向に変化する外径φovを有するので、弁体リフト量が設定距離Leに到達した以降のリフト後期Clには、ガイド孔24と内部の径変化部58との間に、リフト前期Ceよりも大きな最小隙間面積が確保され得る。これらによれば、リフト前期Ce及びリフト後期Clの双方にてリリーフ弁10の作動不良を回避する効果の発揮が、確実なものとなる。
加えて第一実施形態によると、可動ホルダ50においてガイド孔24にガイドされる外周部51のうち、リフト後期Clにガイド孔24との間に最小隙間面積を確保する高圧燃料通路2e側は、切欠き部59の形成分、当該最小隙間面積が拡大され得る。これによれば、リフト後期Clにてリリーフ弁10の作動不良を回避する効果の発揮が、確実なものとなる。
また加えて第一実施形態によると、リフト後期Clにおける可動ホルダ50及びガイド孔24の間では、それら要素50,24の周方向に複数形成される切欠き部59により、最小隙間面積の拡大量を可及的に増大できる。これにより、リフト後期Clにガイド孔24内部の可動ホルダ50の脱出を確実に規制して、リリーフ弁10の作動不良の回避効果を発揮することが、可能となる。
さらに加えて第一実施形態によると、リフト後期Clにおける可動ホルダ50及びガイド孔24の間では、それら要素50,24の周方向に等間隔に形成される各切欠き部59の内部を、燃料が高圧燃料通路2e側から加圧室2a側へ流通することになる。これによれば、ガイド孔24の内部にて可動ホルダ50に作用する燃料の圧力が周方向にて偏り難くなるので、そうした偏りにより可動ホルダ50が傾いて作動不良を招く事態を、抑制可能である。
(第二実施形態)
図15〜18に示すように、本発明の第二実施形態は第一実施形態の変形例である。以下、第二実施形態において第一実施形態とは異なる点を中心に、説明する。
(リリーフ弁の構成)
第二実施形態のリリーフ弁2010では、可動ホルダ2050において隙間52をあけつつガイド孔2024にガイドされる外周部2051は、周方向に一定の外径φoを有している。それと共に、第二実施形態のリリーフ弁2010では、ガイド孔2024において可動ホルダ2050をガイドする内周部2021に、定径部2027及び径変化部2028が設けられている。
定径部2027は、図15〜17に示すように周方向に実質一定となる内径φicを、内周部2021のうち高圧燃料通路2e側の端部から所定長さ延伸する部分に、有している。一方、定径部2027の加圧室2a側に隣接する径変化部2028は、図15,17,18に示すように定径部2027の内径φic以上の大きさで周方向に変化する内径φivを、内周部2021のうち加圧室2a側の端部まで所定長さ延伸する部分に、有している。ここで径変化部2028には、三つ以上である複数(図18では三つ)の切欠き部2029が、周方向に等間隔をあけて形成されている。各切欠き部2029は、軸方向に垂直な横断面において内径φicと実質同一径の円弧と矩形の凹みとに囲まれた略D字形状を呈することで、当該凹みの底における内径φivを切欠き部2029の非形成部分よりも拡大させている。
尚、図15,17に示すように、可動ホルダ2050の外径φoと、定径部2027の内径φicと、径変化部2028における切欠き部2029の非形成部分の内径φivは、軸方向においても実質一定である。また、径変化部2028における切欠き部2029の形成部分の内径φivは、図15,17に示すように軸方向では実質一定であるが、第一実施形態の外径φov(図8〜11参照)に準じて軸方向において変化させてもよい。
以上の構成により、可動ホルダ2050及びガイド孔2024の間に図15〜18の如く形成される隙間52に関して、最小隙間面積は第一実施形態の場合と同様、可動ホルダ2050及び弁体70の移動に応じて切り替わる。
具体的に、弁体リフト量が設定距離Leに到達するまでは、可動ホルダ2050及び定径部2027間の隙間52(図16参照)が最小隙間面積となる。ここで、図15に示すように設定距離Leは、可動ホルダ2050の高圧燃料通路2e側の端部と径変化部2028の高圧燃料通路2e側の端部とが弁体70の着座状態で軸方向にあける距離である。換言すれば、図17に示すように設定距離Leは、可動ホルダ2050が定径部2027の内部から径変化部2028側へ脱出するときの弁体リフト量である。
また、設定距離Leへの到達後、径変化部2028の軸方向長さLvよりも小さい図19の特定範囲Lr内にて弁体リフト量が増大するときには、可動ホルダ2050及び径変化部2028間の隙間52(図18参照)が最小隙間面積となる。即ち、設定距離Le以上の弁体リフト量での最小隙間面積は、設定距離Le未満の弁体リフト量での最小隙間面積よりも大きくなる。さらに、以上の如く変化する可動ホルダ2050及びガイド孔2024間の最小隙間面積に対して、弁体70及び弁座23間の最小流路面積は、図19に示すように第一実施形態に準じた相関を、有している。
(リリーフ弁の作動)
第二実施形態において、図19に示すリフト期間Cのうちリフト前期Ceには、可動ホルダ2050がガイド孔2024の各部2027,2028の内部を摺動する。故に、可動ホルダ2050及びガイド孔2024間の最小隙間面積は、可動ホルダ2050及び定径部2027の間に生じるのである。このとき特に、弁体リフト量が特定距離Lsを超えて設定距離Leに到達するまでの間は、可動ホルダ2050及び定径部2027間の最小隙間面積よりも弁体70及び弁座23間の最小流路面積が大きくなる。故に、弁体70及び弁座23間の流路71に高圧燃料通路2e側から流入した燃料に関して加圧室2a側への流通量は、定径部57及びガイド孔24間の隙間52によって絞られる。その結果、リフト前期Ceには、圧力室72の圧力が高圧燃料通路2eよりも僅かに低い高圧状態に蓄えられるので、当該圧力室72と加圧室2aとの差圧が第一実施形態と同様に高目に維持されて、弁体70及び可動ホルダ2050が高速リフトする。
さらに第二実施形態において、図19に示すリフト期間Cのうちリフト後期Clには、可動ホルダ2050が定径部2027内部から径変化部2028側へ脱出し、当該径変化部2028の内部においてのみ摺動する。故に、可動ホルダ2050及びガイド孔2024間の最小隙間面積は、可動ホルダ2050及び径変化部2028の間に生じてリフト前期Ceよりも大きくなる。このとき特に、径変化部2028に対して可動ホルダ2050の摺動状態が維持されることになる特定範囲Lr内では、弁体リフト量が増大する間、可動ホルダ2050及び径変化部2028間の最小隙間面積よりも弁体70及び弁座23間の最小流路面積が小さくなる。故に、弁体70及び弁座23間の流路71に高圧燃料通路2e側から流入した燃料に関して加圧室2a側への流通量は、可動ホルダ2050及び径変化部2028間の隙間52によって増加する。その結果、リフト後期Clには、圧力室72の圧力と共に高圧燃料通路2eの圧力が急低下するので、当該圧力室72と加圧室2aとの差圧も第一実施形態と同様に急低下する。このような差圧の急低下により弁体70及び可動ホルダ2050は、特定範囲Lrを超えない程度にオーバーシュートしてからリフトを規制された後、高圧燃料通路2e側へと復帰して弁体70の着座状態を実現する。
(作用効果)
以上の第二実施形態によると、第一実施形態に準ずる作用効果を得ることができる。ここで特に第二実施形態では、加圧室2a側への弁体リフト量が設定距離Leに到達すると、可動ホルダ2050は、ガイド孔2024の内周部2021のうち加圧室2a側の径変化部2028と隣接する定径部2027の内部から、当該径変化部2028側へ脱出する。故に、弁体リフト量が設定距離Leに到達するまでのリフト前期Ceには、一定内径φicの定径部2027内部でガイドされる可動ホルダ2050と当該定径部2027との間に、最小隙間面積が確保され得る。しかも径変化部2028は、定径部2027以上の大きさで周方向変化する内径φivを有するので、弁体リフト量が設定距離Leに到達した以降のリフト後期Clには、径変化部2028と内部の可動ホルダ2050との間に、リフト前期Ceよりも大きな最小隙間面積が確保され得る。これらによれば、リフト前期Ce及びリフト後期Clの双方にてリリーフ弁の作動不良を回避する効果の発揮が、確実なものとなる。
また、第二実施形態によると、ガイド孔2024において可動ホルダ2050をガイドする内周部2021のうち、リフト後期Clに可動ホルダ2050との間に最小隙間面積を確保する加圧室2a側は、切欠き部2029の形成分、当該最小隙間面積が拡大され得る。これによれば、リフト後期Clにてリリーフ弁2010の作動不良を回避する効果の発揮が、確実なものとなる。
(他の実施形態)
以上、本発明の複数の実施形態について説明したが、本発明は、それらの実施形態に限定して解釈されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
具体的に、径変化部58,2028を構成する切欠き部59,2029については、変形例1として、三つ以上を周方向に不等間隔に形成してもよいし、変形例2として、一つ乃至は二つを周方向の所定箇所に形成してもよい。また、径変化部58,2028については、変形例3として、径方向に突出する突起の形成により外径φov又は内径φivが変化する構成を、採用してもよい。さらに、径変化部58,2028における切欠き部59,2029の非形成部分の外径φov又は内径φivについては、変形例4として、軸方向に変化させてもよい。またさらに、弁体70及び弁座23の間の最小流路面積と可動ホルダ50,2050及びガイド孔24,2024間の最小隙間面積との大小については、変形例5として、リフト前期Ce及びリフト後期Clのそれぞれにおいて適宜設定してもよい。
加えて、図20に変形例6を示すように、第一実施形態の可動ホルダ50と第二実施形態のガイド孔2024とを組み合わせてもよい。この変形例6では、径変化部58の加圧室2a側端部と径変化部2028の高圧燃料通路2e側端部との軸方向距離が、設定距離Leとなる。また加えて、弁体70の形状については、変形例7として、全球状以外の例えば半球状等を採用してもよい。さらに加えて、ガイド孔24,2024の形状については、変形例8として、円筒孔状以外の例えば矩形筒孔状等を採用してもよく、それに応じて可動ホルダ50,2050の形状についても、円柱状以外の例えば矩形柱状等を採用してもよい。またさらに加えて、弾性部材60については、変形例9として、圧縮コイルスプリング以外の各種スプリングやゴム製部材等を採用してもよい。
1 燃料供給装置、2 高圧燃料ポンプ、2a 加圧室、2e 高圧燃料通路、4 燃料レール、5 燃料噴射弁、10,2010 リリーフ弁、20 ハウジング、21,2021 内周部、23 弁座、24,2024 ガイド孔、50,2050 可動ホルダ、51,2051 外周部、52 隙間、57,2027 定径部、58,2028 径変化部、59,2029 切欠き部、60 弾性部材、70 弁体、71 流路、72 圧力室、C リフト期間、Ce リフト前期、Cl リフト後期、Le 設定距離、Ps 設定差圧、φi,φic,φiv 内径、φoc,φov,φo 外径

Claims (10)

  1. 加圧室(2a)に吸入した燃料を加圧して高圧燃料通路(2e)に吐出する高圧燃料ポンプ(2)において、前記加圧室及び前記高圧燃料通路の間に設けられ、前記高圧燃料通路の圧力が前記加圧室の圧力よりも設定差圧(Ps)以上高くなると、当該高圧燃料通路の圧力を前記加圧室へ逃がすリリーフ弁であって、
    前記加圧室及び前記高圧燃料通路の間を往復移動する弁体(70)と、
    前記弁体の前記加圧室側に設けられ、保持した前記弁体と一体に移動する可動ホルダ(50,2050)と、
    内部に収容した前記可動ホルダを、前記加圧室側及び前記高圧燃料通路側へガイドするガイド孔(24,2024)と、前記弁体が前記高圧燃料通路側において離着座する弁座(23)とを、形成するハウジング(20)と、
    前記可動ホルダを前記高圧燃料通路側へ付勢する復原力を、発生する弾性部材(60)とを、備え、
    前記弁体が前記弁座への着座状態から前記加圧室側へリフトするリフト期間(C)のうち、当該リフトの量が設定距離(Le)に到達するまでのリフト前期(Ce)と、当該リフトの量が前記設定距離に到達した以降となるリフト後期(Cl)との双方において、前記可動ホルダは前記ガイド孔の内部を摺動し、
    前記可動ホルダ及び前記ガイド孔の間における最小の隙間面積は、前記リフト前期よりも前記リフト後期において大きくなることを特徴とするリリーフ弁。
  2. 前記リフト前期において前記弁体が前記設定距離リフトするまでに、前記弁体及び前記弁座の間における最小の流路面積は、前記可動ホルダ及び前記ガイド孔の間における最小の隙間面積よりも、大きくなることを特徴とする請求項1に記載のリリーフ弁。
  3. 前記リフト後期において、前記弁体及び前記弁座の間における最小の流路面積は、前記可動ホルダ及び前記ガイド孔の間における最小の隙間面積よりも、小さくなることを特徴とする請求項1又は2に記載のリリーフ弁。
  4. 前記可動ホルダ(50)において前記ガイド孔(24)にガイドされる外周部(51)は、外径が周方向に一定となる定径部(57)と、前記定径部の前記高圧燃料通路側に隣接して外径が前記定径部以下の大きさで周方向に変化する径変化部(58)とを、有し、
    前記リフトの量が前記設定距離に到達すると、前記定径部は前記ガイド孔の内部から外部へ脱出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のリリーフ弁。
  5. 前記可動ホルダ(50)において前記ガイド孔(24)にガイドされる外周部(51)のうち、前記リフト後期において前記ガイド孔との間に最小の隙間面積を確保する前記高圧燃料通路側に、切欠き部(59)が形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のリリーフ弁。
  6. 前記ガイド孔(2024)において前記可動ホルダ(2050)をガイドする内周部(2021)は、内径が周方向に一定となる定径部(2027)と、前記定径部の前記加圧室側に隣接して内径が前記定径部以上の大きさで周方向に変化する径変化部(2028)とを、有し、
    前記リフトの量が設定距離に到達すると、前記可動ホルダは、前記定径部の内部から前記径変化部側へ脱出することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のリリーフ弁。
  7. 前記ガイド孔(2024)において前記可動ホルダ(2050)をガイドする内周部(2021)のうち、前記リフト後期において前記可動ホルダとの間に最小の隙間面積を確保する前記加圧室側に、切欠き部(2029)が形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載のリリーフ弁。
  8. 前記切欠き部(59,2029)は、周方向に複数形成されることを特徴とする請求項5又は7に記載のリリーフ弁。
  9. 各前記切欠き部は、周方向に等間隔に形成されることを特徴とする請求項8に記載のリリーフ弁。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載のリリーフ弁(10,2010)を有する高圧燃料ポンプと、
    前記高圧燃料ポンプの前記高圧燃料通路を通じて供給される燃料を、内燃機関に噴射する燃料噴射系(4,5)とを、備えることを特徴とする燃料供給装置。
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