JP6649483B2 - 高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

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    • F16K17/02Safety valves; Equalising valves, e.g. pressure relief valves opening on surplus pressure on one side; closing on insufficient pressure on one side
    • F16K17/04Safety valves; Equalising valves, e.g. pressure relief valves opening on surplus pressure on one side; closing on insufficient pressure on one side spring-loaded

Description

本発明は、高圧燃料供給ポンプについて特にリリーフ弁機構を備えたものに関する。
自動車等の内燃機関の内、燃焼室へ直接的に燃料を燃焼室内部へ噴射する直接噴射タイプにおいて、燃料を高圧化するための高圧燃料供給ポンプが広く用いられている。この高圧燃料ポンプの背景技術として、特開2009−114868号公報がある。この高圧燃料ポンプのリリーフ弁構造は、高圧側から低圧側へと流体を流す燃料通路内において、前記燃料通路内にあるハウジングと弁体押さえの隙間をしぼり効果を有するように構成されている。これより、前記弁体押さえの前記高圧側、及び前記低圧側に発生する差圧により、開弁方向へ大きくストロークさせ、高圧配管の圧力を速やかに低下することができる。
(特許文献1参照)。
特開2009−114868号公報
しかしながら、特許文献1の技術において、弁体押さえのストローク量は、しぼり効果が無いものに比べ大きく、弁体押さえのストロークを規制するアジャスタを設けない場合、弁体押さえを弁体の閉弁方向へ付勢するリリーフばねのへたりを生じる場合がある。アジャスタを設けると、リリーフ弁の大型化や、質量増加、コスト上昇を招き、商品価値を損なう恐れがある。
本発明の目的は、弁体押さえのストロークを規制するアジャスタを設けることなく、弁体押さえのストロークを規制し、かつ弁体を大きくストロークさせることのできる高圧燃料供給ポンプを提供することにある。
上記した課題を解決するために本発明は、
「加圧室で加圧された燃料を吐出する吐出通路と、
前記吐出通路と前記加圧室、又は加圧室の吸入通路とを繋ぐリリーフ通路と、
前記リリーフ通路のリリーフシートを開閉するリリーフ弁と、
前記リリーフ弁を保持するリリーフ弁ホルダと、
前記リリーフ弁ホルダを前記リリーフ弁の下流側から上流側に向かって付勢するリリーフばねと、
前記リリーフ弁ホルダの外周側に配置され、前記リリーフシートの側に形成される第1内周部と前記第1内周部よりも前記リリーフ弁の下流側に形成され前記第1内周部よりも断面積が大きい第2内周部とを有するハウジングと、を備え、
前記リリーフ弁ホルダは、前記第1内周部との間に設定隙間を形成する外円筒面により構成される絞り形成部と、前記リリーフ弁の閉弁状態において前記第1内周部と対向する位置に形成されるとともに前記リリーフ弁の開弁状態において前記第2内周部と対向する位置に移動する流路形成部とを有し、
前記流路形成部と前記第2内周部との間の隙間は前記設定隙間よりも大きくなるように構成され
前記流路形成部は前記絞り形成部を構成する前記外円筒面から前記リリーフシートの側に向かって内周側に傾斜する傾斜部として形成され、
前記第2内周部は、前記第1内周部から、両端部の座巻の間に構成される前記リリーフばねの中間部の外径部に対向する前記ハウジングの内周面部分に向かって拡径し、前記第1内周部と前記内周面部分とに接続される傾斜部として形成された高圧燃料供給ポンプ。」であることを特徴とする。
このように構成した本発明によれば、弁体押さえのストロークを規制するアジャスタを設けることなく、弁体押さえのストロークを規制できる高圧燃料供給ポンプを提供することが可能となる。本発明のその他の構成、作用、効果については以下の実施例において詳細に説明する。
本発明が実施された第一実施例の高圧燃料供給ポンプの全体縦断面図である。 第一実施例の高圧燃料供給ポンプの別の角度からの断面図である。 第一実施例の高圧燃料供給ポンプのプランジャ軸方向に垂直で、燃料の吸入口軸中心及び吐出口軸中心の断面図である。 高圧燃料供給ポンプを含む、システム全体図である。 本発明が実施された第一実施例のリリーフ弁機構の断面図である。 本発明が実施された第一実施例のリリーフ弁機構の詳細図である。 リリーフ弁部材の外観図である。 第二実施例のリリーフ弁機構の詳細図である。 第三実施例のリリーフ弁部材の外観図である。 第三実施例のリリーフ弁機構の詳細図である。 第三実施例のリリーフ弁機構の詳細図である。
以下、本発明に係る実施例について図面を用いて説明する。
[実施例 1]
以下、本発明の実施例を説明する。
図4を用いてシステムの構成と動作を説明する。図4は、本発明に係る高圧燃料供給ポンプを含む、システムの全体構成を示す図である。
破線で囲まれた部分が高圧燃料供給ポンプ(以下高圧ポンプと呼ぶ)1(図1参照)の本体1Aを示し、この破線の中に示されている機構、部品は高圧ポンプ本体1Aに一体に組み込まれていることを示す。
燃料タンク20の燃料はフィードポンプ21によって汲み上げられ、吸入配管28を通してポンプ本体(ポンプボディ)1Aの吸入ジョイント10aに送られる。吸入ジョイント10aを通過した燃料は圧力脈動低減機構9、吸入通路10bを介して容量可変機構を構成する電磁吸入弁30の吸入ポート30aに至る。脈動防止機構9については後述する。
電磁吸入弁30は電磁コイル308を備える。電磁コイル308が通電されていない時は、アンカー(電磁プランジャ)305及び吸入弁体301は、アンカーばね303の付勢力と弁ばね304の付勢力との差分の付勢力により付勢され、図3に示すように右方に移動した状態である。このとき、吸入弁体301は開弁方向に付勢されており、吸入口30dは開けられた状態となっている。
尚、アンカーばね303の付勢力と弁ばね304の付勢力とは、
アンカーばね303の付勢力 > 弁ばね304の付勢力 となるように設定されている。
一方、電磁コイル308が通電されている状態では、アンカー305が図4の左方に移動し、アンカーばね303が圧縮された状態になる。アンカー305の先端が同軸で接触するようにアンカー305の先端に取り付けられた吸入弁体301は、弁ばね304の付勢力により、吸入口30dを閉じている。吸入口30dは、高圧ポンプ1の加圧室11と吸入ポート30aとを接続する燃料通路(燃料流路)である。
以下、高圧ポンプ1の動作について説明する。
後述するカムの回転により、プランジャ2が図4の下方に変位して吸入行程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し加圧室11内の燃料圧力が低下する。この行程で加圧室11内の燃料圧力が吸入通路10b(吸入ポート30a)の圧力よりも低くなると、燃料は、開口状態にある吸入口30dを通り、加圧室11に流入する。
プランジャ2が吸入行程を終了し圧縮行程へと移行した場合、プランジャ2が圧縮行程(図1の上方へ移動する状態)に移る。ここで電磁コイル308は無通電状態を維持したままであり、アンカー305に磁気付勢力は作用しない。よって、吸入弁体301はアンカーばね303の付勢力により開弁したままである。
圧縮行程において、加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少する。しかし、この状態では、一度加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁体301を通じて、吸入通路10b(吸入ポート30a)へと戻される。このため、加圧室11の圧力が上昇することは無い。この行程を戻し行程と称する。
この状態で、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと呼ぶ)からの制御信号が電磁吸入弁30に印加されると電磁吸入弁30の電磁コイル308に電流が流れる。このとき、アンカー305に磁気付勢力が作用し、電磁プランジャ305は図4の左方に移動してアンカーばね303が圧縮された状態になる。その結果、吸入弁体301にはアンカーばね303の付勢力が作用しなくなり、弁ばね304による付勢力と燃料が吸入通路10b(吸入ポート30a)に流れ込むことによる流体力とが働く。そのため、吸入弁体301は閉弁し、吸入口30dを閉じる。
吸入口30dが閉じると、このときから加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇する。そして、加圧室11の燃料圧力が燃料吐出口12側の燃料圧力以上になると、吐出弁機構8を介して加圧室11に残っている燃料の高圧吐出が行われる。吐出ジョイント12側へ吐出された高圧燃料は、コモンレール23へと供給される。この行程を吐出行程と称する。
すなわち、プランジャ2の圧縮行程(下始点から上始点までの間の上昇行程)は、戻し行程と吐出行程とからなる。そして、電磁吸入弁30の電磁コイル308への通電タイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイル308へ通電するタイミングを早くすれば、圧縮行程中における戻し行程の割合が小さくなり、吐出行程の割合が大きくなる。すなわち、吸入通路10b(吸入ポート30a)に戻される燃料が少なくなり、高圧吐出される燃料は多くなる。
一方、電磁コイル308へ通電するタイミングを遅くすれば圧縮行程中における戻し行程の割合が大きくなり、吐出行程の割合が小さくなる。すなわち、吸入通路10bに戻される燃料が多くなり、高圧吐出される燃料は少なくなる。
電磁コイル308への通電タイミングは、ECU27からの指令によって制御される。以上のように構成することで、電磁コイル308への通電タイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することが出来る。
加圧室11の出口には吐出弁機構8が設けられている。吐出弁機構8は、吐出弁シート面(吐出弁シート部)8aと吐出弁8bと吐出弁ばね8cとを備える。加圧室11と燃料吐出口12とに燃料差圧が無い状態では、吐出弁8bは吐出弁ばね8cによる付勢力で吐出弁シート面8aに押し付けられ、閉弁状態となっている。加圧室11の燃料圧力が、吐出口12を構成する吐出ジョイント側の燃料圧力よりも大きくなった時に始めて、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに逆らって開弁する。吐出弁8bが開弁することにより、加圧室11内の燃料は燃料吐出口12を経てコモンレール23へと高圧吐出される。
かくして、吸入ジョイント10aに導かれた燃料はポンプ本体1Aの加圧室11にてプランジャ2の往復動によって高圧に加圧され、必要な量の燃料が燃料吐出口12からコモンレール23に圧送される。
コモンレール23には、直接噴射用インジェクタ24(所謂直噴インジェクタ)及び圧力センサ26が装着されている。直噴インジェクタ24は、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、エンジンコントロールユニット(ECU)27の制御信号にしたがって開閉弁して、燃料を内燃機関のシリンダ(燃焼室)内に噴射する。
ポンプ本体1Aにはさらに、リリーフ弁機構100が設けられている。リリーフ弁機構100には、吐出弁8bの下流側と加圧室11とを連通するリリーフ通路(戻し通路)101が、吐出通路110とは別に、吐出弁機構8をバイパスして設けられている。吐出通路110は加圧室11で加圧された燃料を吐出する。なお、リリーフ通路(戻し通路)101は、吐出通路110と加圧室11とを繋ぐように構成されているが、加圧室11ではなく、吐出通路110と吸入通路(10a、10b)を繋ぐように構成しても良い。リリーフ通路101にはリリーフ弁103が設けられている。リリーフ弁103は、燃料の流れを吐出通路110から加圧室11への一方向のみに制限する。
リリーフ弁103は、押付力(付勢力)を発生するリリーフばね102により、リリーフ弁シート104に押付けられている。リリーフ弁103は、加圧室11内の燃料圧力と吐出通路110内の燃料圧力との間の圧力差が規定の圧力以上になると、リリーフ弁103がリリーフ弁シート104から離れ、開弁するように設定している。
直噴インジェクタ24の故障等によりコモンレール23等に異常高圧が発生した場合、吐出通路110の燃料圧力と加圧室11の燃料圧力との差圧がリリーフ弁103の開弁圧力以上になると、リリーフ弁103が開弁する。リリーフ弁103が開弁すると、異常高圧となったコモンレール23の燃料はリリーフ通路101から加圧室11へと戻される。これにより、コモンレール23等の高圧部配管が保護される。
以下に高圧燃料供給ポンプの構成及び動作を、前述の図4のほか、図1乃至図3を用いてさらに詳しく説明する。図1は、本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプについて、プランジャの軸方向に切断して示す全体断面図である。図2は、本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプの別の角度の全体断面図であり、吸入ジョイント軸中心における断面図である。図3は、本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプについて、プランジャの軸方向に垂直な方向に切断して示す全体断面図であり、燃料の吸入口軸中心及び吐出口軸中心における断面図である。
一般に高圧ポンプは、ポンプ本体1Aに設けられたフランジ1e(図3参照)を用い、内燃機関のシリンダヘッド41の平面に密着して固定される。シリンダヘッド41とポンプ本体1A間の気密保持のために、Oリング61がポンプ本体1Aに嵌め込まれている。
ポンプ本体1Aには、プランジャ2の進退運動をガイドし、かつ内部に加圧室11を形成するよう端部が筒型状に形成されたシリンダ6が取り付けられている。さらに加圧室11には、燃料を供給するための電磁吸入弁30と加圧室11から吐出通路に燃料を吐出するための吐出弁機構8(図3参照)とに連通するように、連通通路11a(図3参照)が設けられている。
プランジャ2の下端には、内燃機関のカムシャフトに取り付けられたカム5の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット3が設けられている。プランジャ2はリテーナ15を介してばね4にてタペット3に圧着されている。これによりカム5の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に進退(往復)運動させることができる。
また、シールホルダ7の内周下端部に保持されたプランジャシール13(図1参照)が、シリンダ6の図中下端部において、プランジャ2の外周に摺動可能に接触する状態で設置されている。これによりプランジャ2とシリンダ6との間のブローバイ隙間がシールされ、燃料がポンプ外部に漏れることを防止する。同時に内燃機関内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がブローバイ隙間を介してポンプ本体1の内部に流入するのを防止する。
フィードポンプ21(図4参照)によって汲み上げられた燃料は、吸入配管28と結合された吸入ジョイント10aを介してポンプ本体1Aに送られる。ダンパカバー14は、ポンプ本体1Aと結合することにより低圧燃料室10b、10cを形成し、吸入ジョイント10aを通過した燃料が流入する。低圧燃料室10b、10cの上流には、燃料中に含まれる金属粉等の異物を除去するために燃料フィルタ120が、たとえばポンプ本体1Aに圧入されるなどして取り付けられている。吸入ジョイント10a及び低圧燃料室10b、10cは、低圧の燃料が流れる低圧燃料通路部10を構成する。
低圧燃料室10b、10cには高圧ポンプ1内で発生した圧力脈動が燃料配管28へ波及するのを低減させる圧力脈動低減機構9が設置されている。一度加圧室11に吸入された燃料が、容量制御のため再び開弁状態の吸入弁体301を通して吸入通路10b(吸入ポート30a)へと戻される場合、吸入通路10b(吸入ポート30a)へ戻された燃料により低圧燃料室10b、10cには圧力脈動が発生する。しかし、この圧力脈動は圧力脈動低減機構9により吸収低減される。
圧力脈動低減機構9は、波板状の円盤型金属板2枚をその外周で張り合わせ、内部にアルゴンのような不活性ガスを注入した金属ダンパ9aで形成されている。圧力脈動はこの金属ダンパ9aが膨張・収縮することで吸収低減される。9bは金属ダンパ9aをポンプ本体1Aの内周部に固定するための取り付け金具である。
電磁吸入弁30の電磁コイル308は、端子307を介してECU27と接続される。電磁コイル308への通電と無通電を繰り返すことにより、吸入弁体301の開閉が制御される。電磁吸入弁30は、吸入弁体301の開閉により燃料の流量を制御する可変制御機構である。電磁コイル308が通電されていない時、吸入弁体301には、アンカー305とアンカー305に一体となるよう形成されたアンカーロッド302とを介して、アンカーばね303の付勢力が伝達される。
アンカーばね303の付勢力と対向するように弁ばね304が設けられている。弁ばね304は吸入弁体301の内側に設置される。アンカーばね303の付勢力と弁ばね304の付勢力とは、上述したように設定される。その結果、吸入弁体301は開弁方向に付勢され、吸入口30dは開けられた状態となっている。この時アンカーロッド302と吸入弁体301とは302bに示す部位で接触している(図1に示す状態)。
電磁コイル308の通電により発生する磁気付勢力は、アンカー305が固定子306側にアンカーばね303の付勢力に打ち勝って吸引可能な力を有するように設定される。電磁コイル308への通電時、アンカー305は固定子306側に移動(図の左側)し、アンカーロッド302端部に形成されたストッパ302aがアンカーロッド軸受309に当接して係止される。アンカー305の移動量と吸入弁体301の移動量とは、
アンカー301の移動量 > 吸入弁体301の移動量となる様にクリアランスが設定されている。このため、ストッパ302aがアンカーロッド軸受309に当接した状態では、アンカーロッド302と吸入弁体301との接触部302bは開放される。その結果、吸入弁体301は、弁ばね304により閉弁状態に付勢され、吸入口30dは閉じられた状態となる。
電磁吸入弁30には、吸入弁体301が加圧室11への吸入口30dを塞ぐことができるように、吸入弁シート部材310が設けられている。吸入弁シート部材310には、吸入弁シート310aが形成されている。吸入弁シート部材310は、筒状ボス部1bに機密を保って挿入され、ポンプ本体1Aに固定される。電磁吸入弁30がポンプ本体1Aに取り付けられた際、吸入ポート30aと吸入通路10bとが接続される。
吐出弁機構8は、ポンプ本体1に設けられた吐出弁シート面8aと、中心に往復摺動を保持可能なように軸受8eを設けた吐出弁部材8bと、吐出弁部材8bの軸受に対し摺動可能な中心軸8fを設けた吐出弁ガイド部材8dを有する。
吐出弁部材8bは吐出弁シート面8aと接触することにより油密保持可能な環状接触面8fを形成する。
吐出弁ばね8cは吐出弁部材8bを閉弁方向に付勢するように設けられている。
このような構成にすることで、吐出弁部材8bの傾きを抑制することができ、吐出弁部材8bを軸方向に摺動可能に拘束することができるので、吐出弁部材8bを確実にシート部(吐出弁シート面8a)に当接させることが可能である。
吐出弁ガイド部材8dをたとえば圧入によりポンプ本体1に封止されることにより吐出弁機構8を構成している。吐出弁機構8は燃料流通方向を制限する逆止弁として作用する。
次に、リリーフ弁機構100の構成及び動作を詳細に説明する。
リリーフ弁機構100は、ポンプ本体1Aに形成された収容孔(収容凹部)1Cに収容されている。収容孔1Cは連通孔11bにより加圧室11に連通している。すなわち、リリーフ通路(戻し通路)101は、連通孔11bにより、リリーフ弁機構100を介して加圧室11に連通している。
リリーフ弁機構100は、リリーフ弁シート104と一体であるリリーフ弁ハウジング105、リリーフ弁103、リリーフ弁押さえ107、リリーフばね102、リリーフばねアジャスタ106からなる。リリーフ弁機構100は、サブアセンブリとしてポンプハウジング1の外部で組み立てられる。
まず、リリーフ弁ハウジング105に、リリーフ弁103、リリーフ弁押さえ107、リリーフばね102の順に順次挿入し、リリーフばねアジャスタ106をリリーフ弁ハウジング105に圧入固定する。このリリーフばねアジャスタ106の固定位置によって、リリーフばね102のセット荷重を決定する。リリーフ弁103の開弁圧力は、このリリーフばね102のセット荷重によって決定される。
リリーフ弁機構100の詳細について、図5を用いて説明する。リリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)はリリーフばね102によりリリーフ弁103の下流側から上流側に向かって付勢され、リリーフ弁103を保持する。リリーフ弁ハウジング105は、リリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の外周側に配置され、リリーフ弁シート104の側に形成される第1内周部15aと第1内周部15aよりもリリーフ弁103の下流側に形成され第1内周部15aよりも断面積が大きい第2内周部15bとを有する。
リリーフ弁103が閉弁しているとき、リリーフ弁ハウジング105の第1内周部15a、とリリーフ弁押さえ107の絞り形成部17aとの間には設定隙間20aが形成される。設定隙間20aが変化せず、リリーフ弁押さえ107が開弁可能なストロークを初期ストローク(St1)と定義する。さらに、リリーフ弁押さえ107が初期ストロークを超えて移動するストロークを二次ストローク(St2)と定義する。二次ストローク(St2)中においては、リリーフ弁ハウジング105の第2内周部15bと、絞り形成部17aのリリーフ弁シート104側の流路形成部17bとの間には、隙間20bが形成される。
設定隙間20aと隙間20bの関係は、
設定隙間20a<隙間20b となるように設定されている。
つまり、リリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)は、リリーフ弁103の閉弁状態において第1内周部15aと対向する位置に形成されるとともにリリーフ弁103の開弁状態において第2内周部15bと対向する位置に移動する流路形成部17bを有する。そして、上記したようにリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の流路形成部17bと第2内周部15bとの間の隙間20bは設定隙間20aよりも大きくなるように構成される。
別の言い方をすると、リリーフ弁103の閉弁状態においてリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)とリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の外周側に配置されたリリーフ弁ハウジング105との間には設定隙間20aが最大流路として形成される。そしてリリーフ弁103の開弁状態においてリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)とリリーフ弁ハウジング105との間に設定隙間20aよりも大きな隙間20bの流路が最大流路として形成される。
このように構成することで、初期ストローク(St1)内においては、設定隙間20aによる絞り効果が得られる。絞り効果により発生するリリーフ弁押さえ107の上流側と下流側の差圧は、リリーフ弁押さえ107の上流側が高く、下流側が低くなるため、リリーフ弁押さえ107はリリーフ弁103の開弁方向へ力が生じる。これより、リリーフ弁押さえ107を前記開弁方向へ大きくストロークさせることができる。つまり、リリーフ弁ハウジング105とリリーフ弁押さえ107の隙間は、リリーフ弁押さえ107のストロークに伴い拡大する。隙間が拡大するとしぼり効果は低減し、リリーフ弁押さえ107の開弁方向に生じる力が減少する。すなわち、しぼり効果を有する初期ストロークと、しぼり効果の弱い二次ストロークを調整することで、アジャスタを設けることなく、リリーフ弁押さえ107のストロークを規制することが出来る。
一方、二次ストローク(St2)内においては、隙間20bが拡大するため、絞り効果化が低減する。絞り効果により発生するリリーフ弁押さえ107の上流側と下流側の差圧は低下するため、リリーフ弁押さえ107の前記開弁方向への力が低減し、リリーフ弁押さえ107の前記開弁方向へのストロークを抑制することができる。
図5乃至図6に示すように、リリーフ弁押さえ107の外円筒面17cには、絞り形成部17aと流路形成部17bを形成するよう、複数(例として3つ)の切欠き部17dが設けられている。外円筒面17cのうち、切欠き部17dが設けられていない面においては、二次ストローク(St2)においても、常に摺動できるよう長さが設定されている。つまり、リリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の絞り形成部17aはリリーフ弁103の開弁状態においても第1内周部15aと対向する位置に形成され、第1内周部15aとの間に設定隙間20aを形成する。これより、リリーフ弁押さえ107が二次ストローク(St2)中に第1内周部15aから抜け出し、リリーフ弁押さえ107が第1内周部15aに再度収容されなくなるという誤作動を防止できる。
リリーフ弁ハウジング105の第2内周部15bと、リリーフ弁押さえ107の流路形成部17bは共に傾斜している。またリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)は円筒部(絞り形成部17a)と円筒部(絞り形成部17a)からリリーフ弁シート104の側に向かって内周側に傾斜する傾斜部(流路形成部17b)とを有する。円筒部により絞り形成部17aが形成され、傾斜部により上記した流路形成部17bが形成される。リリーフ弁103の閉弁時に、リリーフ弁押さえ107が第1内周部15aに再度収容される際のガイドとして機能し、リリーフ弁押さえ107の耐衝突性、耐摩耗性を確保できる。
図5に示すようにリリーフ弁ハウジング105の内周部は第1内周部15aから外周側に凹む凹み部(第2内周部15b)が形成され、リリーフ弁103が開弁してリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)が設定開度、開弁方向に動いた場合にリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の上流側外周端部17eより上流側と凹み部(第2内周部15b)が連通して前記流路が形成される。
図7はリリーフ弁押さえ107の外観図を示す。リリーフ弁押さえ107の第3内周部17cには切欠き部17dが形成された。切欠き部17dによりリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)には傾斜部(流路形成部17b)が外周側に複数、形成される。傾斜部(流路形成部17b)は3つであることが生産上、望ましい。そして、隣り合う2つの傾斜部(第2内周部15b)の間には同様に3つの絞り形成部17aが形成される。別の言い方をすると、リリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)には流路形成部17bが複数、形成され、隣り合う2つの流路形成部17bの間には絞り形成部17aが形成される。
また、リリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)をリリーフ弁103の軸方向から見て、流路形成部17bの外周に対して絞り形成部17aの外周の方が大きくなるように形成される。絞り形成部17aはリリーフ弁103の軸方向においてリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の所定領域に形成される。そして流路形成部17bはリリーフ弁103の軸方向においてリリーフ弁押さえ107(リリーフ弁ホルダ)の上記した所定領域よりも小さい領域に形成される。
リリーフ弁ホルダ107の流路形成部17bは、第1内周部15aとの間に設定隙間20aを形成する絞り形成部17aから内周側に向かって傾斜する傾斜部により構成される。絞り形成部17aと流路形成部17bとの境目がリリーフ弁103の閉弁状態において第1内周部15aと重なる位置に配置され、かつ、第1内周部15aよりも内周側に配置される。
図7に示すように、リリーフ弁ホルダ107はリリーフ流路において下流側に凸となる凸部が形成され、この凸部の外周側にリリーフばね102が巻かれて保持される。凸部に対して上流側の外円筒面17cが第1内周部15aと対向してガイドされる。凸部の軸方向長さは外円筒面17cよりも僅かに大きくなるように構成される例を示すが、ばね座巻の長さ等により、必ずしもこの通りの構成としなくてもよい。また、リリーフばねストッパ106にはリリーフばね102が巻かれて支持されるが、このときのリリーフばね102の座巻数は、1巻きよりも多い座巻数になるよう設定されている。座巻数の設定によりリリーフばね102の固有振動数を調整することが可能であり、サージングによる破損を防止できる。また、ばねの座巻数が多いと、ばねの座りが安定するため、リリーフ弁押さえ107に作用する横力が低減し、外円筒面17cとリリーフ弁ハウジング105の第1内周部15aとの摩擦力を低減できるため、リリーフ弁押さえ107の耐摩耗性を確保できる。
こうしてユニット化されたリリーフ弁機構100をポンプ本体1Aに設けた収容孔(筒状貫通口)1Cの内周壁にリリーフ弁ハウジング105を圧入することによって固定する。ついで燃料吐出口12を形成する吐出ジョイント12aを、ポンプ本体1の収容孔1Cを塞ぐように固定し、燃料が高圧ポンプ1から外部へ漏れるのを防止すると同時に、コモンレール23との接続を可能とする。
収容孔1Cと収容孔1Dとは、図3に示すように、吐出通路110で接続されている。これにより、吐出通路110は収容孔1Cを介して燃料吐出口12に連通している。
プランジャ2の動きにより、加圧室11の容積が減少を始めると、加圧室11内の圧力はその容積の減少に伴って増大していく。そして、ついに吐出流路110内の圧力よりも加圧室内の圧力が高くなると、吐出弁機構8が開弁し、燃料は加圧室11から吐出流路110へと吐出されていく。この吐出弁機構8が開弁する瞬間から直後にかけて、加圧室11内の圧力はオーバーシュートして非常な高圧となる。この高圧が吐出流路110内にも伝播して、吐出流路110内の圧力も同じタイミングでオーバーシュートする。
もしここで、リリーフ弁機構100の出口が吸入流路10bに接続されていたならば、吐出流路11内の圧力オーバーシュートにより、リリーフ弁103の入口と出口との間の圧力差がリリーフ弁機構100の開弁圧力よりも大きくなってしまい、リリーフ弁103が誤動作してしまう。
これに対し本実施例では、リリーフ弁機構100の出口が加圧室11に接続されているので、リリーフ弁機構100の出口には加圧室11内の圧力が作用し、リリーフ弁機構11の入口には吐出流路110内の圧力が作用する。ここで、加圧室11内と吐出流路110内では同じタイミングで圧力オーバーシュートが発生しているので、リリーフ弁103の入口と出口との間の圧力差はリリーフ弁103の開弁圧力以上になることがない。すなわち、リリーフ弁103が誤動作することはない。
プランジャ2の動きにより加圧室11の容積が増加を始めると、容積の増加に伴って加圧室11内の圧力は減少し、吸入通路10b(吸入ポート30a)内の圧力よりも低くなる。この状態では、燃料は吸入通路10b(吸入ポート30a)から加圧室11に流入する。そして再びプランジャ2の動きにより、加圧室11の容積が減少を始めると上記のメカニズムにより燃料を高圧に加圧して吐出する。
次に、直噴インジェクタ24の故障等によりコモンレール23等に異常高圧が発生した場合について詳しく説明する。
直噴インジェクタの故障、つまり噴射機能が停止してコモンレール23に送られてきた燃料を内燃機関の燃焼室内に供給できなくなると、吐出弁機構8とコモンレール23との間に燃料がたまり、燃料圧力が異常高圧になる。この場合緩やかな圧力上昇であれば、コモンレール23に設けた圧力センサ26で異常が検知され、吸入通路10b(吸入ポート30a)に設けた容量制御機構であるところの電磁吸入弁30をフィードバック制御して吐出量を少なくする安全機能が動作する。しかし、瞬間的な異常高圧はこの圧力センサ26を使ったフィードバック制御では対処できない。
また、電磁吸入弁30が故障して最大容量時の様態のまま機能しなくなった場合、燃料がそれほど多く要求されていない運転状態では吐出圧力が異常に高圧になる。この場合はコモンレール23の圧力センサ26が異常高圧を検知しても、容量制御機構そのものが故障しているので、この異常高圧を解消することができない。
このような異常高圧が発生した場合に本実施例のリリーフ弁機構100が安全弁として機能する。
プランジャ2の動きにより加圧室11の容積が増加を始めると、容積の増加に伴って加圧室11内の圧力は減少する。このとき、リリーフ弁機構100の入口すなわち吐出流路110の圧力が、リリーフ弁103の出口すなわち加圧室11の圧力よりも、リリーフ弁機構100の開弁圧力以上に高くなると、リリーフ弁機構100は開弁する。このリリーフ弁機構100の開弁により、コモンレール23内で異常高圧となった燃料は加圧室11内に戻される。これにより、異常高圧発生時でもコモンレール23等の高圧配管系は規定の圧力以上にはならず、コモンレール23等の高圧配管系の保護がなされる。
[実施例 2]
以下に本発明の第2実施例について説明する。実施例1と同一の内容については説明を省略する。
図8に示すように、第1実施例に対して、リリーフ弁ハウジング105は、第2内周部15bよりも断面積の小さい第3内周部15cを有する。第3内周部15cの内周部にリリーフばねストッパ106が圧入される。つまり、リリーフ弁ハウジング105は第2内周部15bよりもリリーフ弁103の下流側に形成される第3内周部15cを有する。そして、第3内周部15cの断面積は、第2内周部15bの最大断面積よりも小さくなるように構成される。また、リリーフ弁ハウジング105は第3内周部15cの外周側が加圧室11を形成するポンプボディ11に形成された穴部に水平方向に圧入されて固定される。
具体的には、リリーフ弁ハウジング105は、第2内周部15bよりも加圧室11又は吸入通路(10a、10b)の側に形成される第3内周部15cを有する。この第3内周部15cは第2内周部15bの最大断面積よりも断面積が小さくなるように形成される。リリーフ弁103と、リリーフ弁ホルダ107と、リリーフばね102と、リリーフ弁ハウジング105とが一体でリリーフ弁ユニット100が構成される。このリリーフ弁ユニット100は第3内周部15cの外周側が加圧室11を形成するポンプボディの穴部に圧入されて固定される。こうすることで、リリーフ弁ハウジング105の圧入部肉厚を確保できるため、リリーフばねストッパ106の圧入力を増加させることができる。前記リリーフ弁ホルダの前記流路形成部は、前記第1内周部との間に設定隙間を形成する絞り形成部から内周側に向かって傾斜する傾斜部により構成され
[参照例 1]
以下に第1参照例について図9乃至図11を用いて説明する。実施例1、2と同一の内容については説明を省略する。
リリーフ弁ハウジング105に座グリ穴15dを設けることで、二次ストローク(St2)においても、リリーフ弁ハウジング105の内円筒面15eがリリーフ弁押さえ107の絞り形成部17aを常にガイドすることが可能となる。図9においては座グリ穴15dを例として4つ設けているが、理論的に1つ以上の座グリ穴が設けられていればよい。また、座グリ穴の形状についても、丸穴ではなく角形状などを用いてもよい。
図11に示すように、初期ストローク(St1)では、 リリーフ弁ハウジング105の第1内周部15aとリリーフ弁押さえ107の絞り形成部17aとの間には設定隙間20aが形成され、二次ストローク(St2)では、リリーフ弁ハウジング105の第2内周部15bと、座グリ穴15dの内円筒面15fとの間には、隙間20bが形成される。設定隙間20aと隙間20bを、第一実施例と同様に設定することで、リリーフ弁押さえ107の切欠き部17dを設けない構造としてもよい。このような構造とすることでリリーフ弁押さえ107の切欠き部を17dの加工が不要となるため、製作コストを低減することができる。
参照例の構成では、設定隙間20aから隙間20bへと瞬時に切り替わるため、リリーフ弁押さえ107が二次ストロークに到達した瞬間に、隙間効果が低減するため、第一実施例に対しリリーフ弁押さえ107のストロークを小さくすることができる。
上記発明により、弁体押さえのストロークを規制するアジャスタを設けることなく、弁体押さえを大きくストロークさせることができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の実施例の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1A…ポンプ本体、2…プランジャ、6…シリンダ、6c、6c’…環状突起、6d…環状凹部(環状溝)、8…吐出弁機構、9…圧力脈動低減機構、30…電磁吸入弁、100…リリーフ弁機構。

Claims (10)

  1. 加圧室で加圧された燃料を吐出する吐出通路と、
    前記吐出通路と前記加圧室、又は加圧室の吸入通路とを繋ぐリリーフ通路と、
    前記リリーフ通路のリリーフシートを開閉するリリーフ弁と、
    前記リリーフ弁を保持するリリーフ弁ホルダと、
    前記リリーフ弁ホルダを前記リリーフ弁の下流側から上流側に向かって付勢するリリーフばねと、
    前記リリーフ弁ホルダの外周側に配置され、前記リリーフシートの側に形成される第1内周部と前記第1内周部よりも前記リリーフ弁の下流側に形成され前記第1内周部よりも断面積が大きい第2内周部とを有するハウジングと、を備え、
    前記リリーフ弁ホルダは、前記第1内周部との間に設定隙間を形成する外円筒面により構成される絞り形成部と、前記リリーフ弁の閉弁状態において前記第1内周部と対向する位置に形成されるとともに前記リリーフ弁の開弁状態において前記第2内周部と対向する位置に移動する流路形成部とを有し、
    前記流路形成部と前記第2内周部との間の隙間は前記設定隙間よりも大きくなるように構成され
    前記流路形成部は、前記絞り形成部を構成する前記外円筒面から前記リリーフシートの側に向かって内周側に傾斜する傾斜部として形成され、
    前記第2内周部は、前記第1内周部から、両端部の座巻の間に構成される前記リリーフばねの中間部の外径部に対向する前記ハウジングの内周面部分に向かって拡径し、前記第1内周部と前記内周面部分とに接続される傾斜部として形成された高圧燃料供給ポンプ。
  2. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    記絞り形成部は前記リリーフ弁の開弁状態においても前記第1内周部と対向する位置に形成され、前記第1内周部との間に前記設定隙間を形成する高圧燃料供給ポンプ。
  3. 請求項に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記リリーフ弁ホルダには前記流路形成部を形成する前記傾斜部が複数、形成され、隣り合う2つの前記傾斜部の間には前記絞り形成部が形成された高圧燃料供給ポンプ。
  4. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記リリーフ弁ホルダを前記リリーフ弁の軸方向から見て、前記流路形成部の外周に対して前記絞り形成部の外周の方が大きくなるように形成された高圧燃料供給ポンプ。
  5. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記絞り形成部は前記リリーフ弁の軸方向において前記リリーフ弁ホルダの所定領域に形成され、前記流路形成部は前記リリーフ弁の軸方向における長さが前記リリーフ弁ホルダの前記所定領域の軸方向における長さよりも小さい領域に形成された高圧燃料供給ポンプ。
  6. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記ハウジングは、前記第2内周部よりも前記リリーフ弁の下流側に形成され前記第2内周部よりも断面積が小さい第3内周部を有する高圧燃料供給ポンプ。
  7. 請求項に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記ハウジングは、前記第3内周部の外周側が前記加圧室を形成するポンプボディに圧入されて固定された高圧燃料供給ポンプ。
  8. 請求項に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記第3内周部は、前記第2内周部よりも前記加圧室の側に形成され、
    前記リリーフ弁と、前記リリーフ弁ホルダと、前記リリーフばねと、前記ハウジングとが一体でリリーフ弁ユニットが構成され、
    前記リリーフ弁ユニットは前記第3内周部の外周側が前記加圧室を形成するポンプボディに圧入されて固定された高圧燃料供給ポンプ。
  9. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    記絞り形成部と前記流路形成部との境目が、前記リリーフ弁の閉弁状態において前記第1内周部と重なる位置に配置され、かつ前記第1内周部よりも内周側に配置された高圧燃料供給ポンプ。
  10. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記リリーフばねが巻かれることで当該リリーフばねを支持するリリーフばねストッパを備え、前記リリーフばねは前記リリーフばねストッパに対して1巻よりも多く巻かれて支持された高圧燃料供給ポンプ。
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