JP2017072027A - 高圧燃料供給ポンプ - Google Patents

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菅波 正幸
Masayuki Suganami
正幸 菅波
悟史 臼井
Satoshi Usui
悟史 臼井
稔 橋田
Minoru Hashida
橋田  稔
将通 谷貝
Masamichi Yagai
将通 谷貝
徳尾 健一郎
Kenichiro Tokuo
健一郎 徳尾
斉藤 淳治
Junji Saito
淳治 斉藤
雄太 笹生
Yuta Sasao
雄太 笹生
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Abstract

【課題】
高い燃料圧力においても、簡便な構造でシリンダをポンプ本体に固定する。
【解決手段】
往復運動するプランジャ2と、プランジャ2の往復運動をガイドするシリンダ6と、シリンダ6を保持するポンプ本体1Aと、を有する高圧燃料供給ポンプ1において、シリンダ6とポンプ本体1Aとは、プランジャ2の往復運動方向において対向する接触面6a,1gを備え、シリンダ6の接触面6aとポンプ本体1Aの接触面1gとを、少なくともいずれか一方の接触面が塑性変形するように圧着した状態で組み付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車用内燃機関用の高圧燃料供給ポンプのシリンダ構造に関する。
自動車等の内燃機関の内、燃焼室内部へ直接的に燃料を噴射する直接噴射タイプの内燃機関において、燃料を高圧化するための高圧燃料供給ポンプが広く用いられている。この高圧燃料供給ポンプの背景技術として、特開2011−74759号公報に記載された高圧燃料供給ポンプがある。この高圧燃料供給ポンプは、シリンダ外周をシリンダホルダの円筒嵌合部で保持し、シリンダホルダの外周に螺刻されたねじをポンプハウジング(ポンプ本体)に螺刻されたねじにねじ込むことによって、一方のシリンダ端面をポンプ本体に密着させ、もう一方のシリンダ端面をシリンダホルダに密着させ固定する構造を有している。(段落0041及び図2参照)。
特開2011−74759号公報
しかしながら、上記背景技術の高圧燃料供給ポンプにおいては、シリンダ固定に関してシリンダホルダを介してポンプ本体にねじ締結するため、内燃機関が要求する燃料圧力に応じたねじの締め付け軸力を確保する必要がある。近年、直接噴射タイプの内燃機関において、環境規制対応の観点から、燃料圧力をより高圧化する要求が高まっている。上記の高圧燃料供給ポンプにおいて、より高い燃料の圧力に対応するためには、ねじの締め付け軸力を高めてシリンダをポンプ本体に固定する必要がある。その結果、ねじサイズの拡大、延いてはポンプ本体の大型化を招き、製造コストが上昇する、或いは内燃機関への取り付けにおいて制約が多くなり、商品価値を損なう恐れがある。
本発明の目的は、高い燃料圧力においても、簡便な構造で確実にシリンダをポンプ本体に固定できる高圧燃料供給ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の高圧燃料供給ポンプは、往復運動するプランジャと、前記プランジャの往復運動をガイドするシリンダと、前記シリンダを保持するポンプ本体と、を有する高圧燃料供給ポンプにおいて、前記シリンダと前記ポンプ本体とは、前記プランジャの往復運動方向において対向する接触面を備え、前記シリンダの接触面と前記ポンプ本体の接触面とは、少なくともいずれか一方の接触面が塑性変形するように、圧着した状態で組み付けられる。
本発明によれば、シリンダに最も大きな力が作用する加圧行程時に、シリンダの接触面とポンプ本体の接触面とが圧着した状態で当接しているため、シリンダの接触面の圧着部から外周部には加圧燃料の圧力が作用しない。従って、簡便な構造で確実にシリンダをポンプ本体に固定することができる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプについて、プランジャの軸方向に切断して示す全体断面図である。 本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプの別の角度の全体断面図であり、吸入ジョイント軸中心における断面図である。 本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプについて、プランジャの軸方向に垂直な方向に切断して示す全体断面図であり、燃料の吸入口軸中心及び吐出口軸中心における断面図である。 本発明に係る高圧燃料供給ポンプを含む、システムの全体構成を示す図である。 シリンダとポンプ本体との接触面(圧着部)に設けられた環状突起の詳細形状を示す断面図である。 シリンダとポンプ本体との接触面(圧着部)に設けられた環状突起の変更例を示す断面図である。 ポンプ本体を塑性変形させる構成を示す断面図である。 シリンダとポンプ本体との面圧着構造の変更例を示す断面図である。
以下、本発明に係る実施例を説明する。
図4を用いてシステムの構成と動作を説明する。図4は、本発明に係る高圧燃料供給ポンプを含む、システムの全体構成を示す図である。
破線で囲まれた部分が高圧燃料供給ポンプ(以下高圧ポンプと呼ぶ)1(図1参照)の本体1Aを示し、この破線の中に示されている機構、部品は高圧ポンプ本体1Aに一体に組み込まれていることを示す。
燃料タンク20の燃料はフィードポンプ21によって汲み上げられ、吸入配管28を通してポンプ本体(ポンプボディ)1Aの吸入ジョイント10aに送られる。吸入ジョイント10aを通過した燃料は圧力脈動低減機構9,吸入通路10bを介して容量可変機構を構成する電磁吸入弁30の吸入ポート30aに至る。脈動防止機構9については後述する。
電磁吸入弁30は電磁コイル308を備える。電磁コイル308が通電されていない時は、アンカー(電磁プランジャ)305及び吸入弁体301は、アンカーばね303の付勢力と弁ばね304の付勢力との差分の付勢力により付勢され、図3に示すように右方に移動した状態である。このとき、吸入弁体301は開弁方向に付勢されており、吸入口30dは開けられた状態となっている。
尚、アンカーばね303の付勢力と弁ばね304の付勢力とは、
アンカーばね303の付勢力 > 弁ばね304の付勢力
となるように設定されている。
一方、電磁コイル308が通電されている状態では、アンカー305が図4の左方に移動し、アンカーばね303が圧縮された状態になる。アンカー305の先端が同軸で接触するようにアンカー305の先端に取り付けられた吸入弁体301は、弁ばね304の付勢力により、吸入口30dを閉じている。吸入口30dは、高圧ポンプ1の加圧室11と吸入ポート30aとを接続する燃料通路(燃料流路)である。
以下、高圧ポンプ1の動作について説明する。
後述するカムの回転により、プランジャ2が図4の下方に変位して吸入行程状態にある時は、加圧室11の容積は増加し加圧室11内の燃料圧力が低下する。この行程で加圧室11内の燃料圧力が吸入通路10b(吸入ポート30a)の圧力よりも低くなると、燃料は、開口状態にある吸入口30dを通り、加圧室11に流入する。
プランジャ2が吸入行程を終了し圧縮行程へと移行した場合、プランジャ2が圧縮行程(図1の上方へ移動する状態)に移る。ここで電磁コイル308は無通電状態を維持したままであり、アンカー305に磁気付勢力は作用しない。よって、吸入弁体301はアンカーばね303の付勢力により開弁したままである。
圧縮行程において、加圧室11の容積は、プランジャ2の圧縮運動に伴い減少する。しかし、この状態では、一度加圧室11に吸入された燃料が、再び開弁状態の吸入弁体301を通じて、吸入通路10b(吸入ポート30a)へと戻される。このため、加圧室11の圧力が上昇することは無い。この行程を戻し行程と称する。
この状態で、エンジンコントロールユニット27(以下ECUと呼ぶ)からの制御信号が電磁吸入弁30に印加されると電磁吸入弁30の電磁コイル308に電流が流れる。このとき、アンカー305に磁気付勢力が作用し、電磁プランジャ305は図4の左方に移動してアンカーばね303が圧縮された状態になる。その結果、吸入弁体301にはアンカーばね303の付勢力が作用しなくなり、弁ばね304による付勢力と燃料が吸入通路10b(吸入ポート30a)に流れ込むことによる流体力とが働く。そのため、吸入弁体301は閉弁し、吸入口30dを閉じる。
吸入口30dが閉じると、このときから加圧室11の燃料圧力はプランジャ2の上昇運動と共に上昇する。そして、加圧室11の燃料圧力が燃料吐出口12側の燃料圧力以上になると、吐出弁機構8を介して加圧室11に残っている燃料の高圧吐出が行われる。吐出ジョイント12側へ吐出された高圧燃料は、コモンレール23へと供給される。この行程を吐出行程と称する。
すなわち、プランジャ2の圧縮行程(下始点から上始点までの間の上昇行程)は、戻し行程と吐出行程とからなる。そして、電磁吸入弁30の電磁コイル308への通電タイミングを制御することで、吐出される高圧燃料の量を制御することができる。電磁コイル308へ通電するタイミングを早くすれば、圧縮行程中における戻し行程の割合が小さくなり、吐出行程の割合が大きくなる。すなわち、吸入通路10b(吸入ポート30a)に戻される燃料が少なくなり、高圧吐出される燃料は多くなる。
一方、電磁コイル308へ通電するタイミングを遅くすれば圧縮行程中における戻し行程の割合が大きくなり、吐出行程の割合が小さくなる。すなわち、吸入通路10bに戻される燃料が多くなり、高圧吐出される燃料は少なくなる。
電磁コイル308への通電タイミングは、ECU27からの指令によって制御される。以上のように構成することで、電磁コイル308への通電タイミングを制御することで、高圧吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することが出来る。
加圧室11の出口には吐出弁機構8が設けられている。吐出弁機構8は、吐出弁シート面(吐出弁シート部)8aと吐出弁8bと吐出弁ばね8cとを備える。加圧室11と燃料吐出口12とに燃料差圧が無い状態では、吐出弁8bは吐出弁ばね8cによる付勢力で吐出弁シート面8aに押し付けられ、閉弁状態となっている。加圧室11の燃料圧力が、吐出口12を構成する吐出ジョイント側の燃料圧力よりも大きくなった時に始めて、吐出弁8bは吐出弁ばね8cに逆らって開弁する。吐出弁8bが開弁することにより、加圧室11内の燃料は燃料吐出口12を経てコモンレール23へと高圧吐出される。
かくして、吸入ジョイント10aに導かれた燃料はポンプ本体1Aの加圧室11にてプランジャ2の往復動によって高圧に加圧され、必要な量の燃料が燃料吐出口12からコモンレール23に圧送される。
コモンレール23には、直接噴射用インジェクタ24(所謂直噴インジェクタ)及び圧力センサ26が装着されている。直噴インジェクタ24は、内燃機関の気筒数に合わせて装着されており、エンジンコントロールユニット(ECU)27の制御信号にしたがって開閉弁して、燃料を内燃機関のシリンダ(燃焼室)内に噴射する。
ポンプ本体1Aにはさらに、リリーフ弁機構100が設けられている。リリーフ弁機構100には、吐出弁8bの下流側と加圧室11とを連通するリリーフ通路(戻し通路)101が、吐出通路110とは別に、吐出弁機構8をバイパスして設けられている。リリーフ通路101にはリリーフ弁103が設けられている。リリーフ弁103は、燃料の流れを吐出通路110から加圧室11への一方向のみに制限する。
リリーフ弁103は、押付力(付勢力)を発生するリリーフばね102により、リリーフ弁シート104に押付けられている。リリーフ弁103は、加圧室11内の燃料圧力と吐出通路110内の燃料圧力との間の圧力差が規定の圧力以上になると、リリーフ弁103がリリーフ弁シート104から離れ、開弁するように設定している。
直噴インジェクタ24の故障等によりコモンレール23等に異常高圧が発生した場合、吐出通路110の燃料圧力と加圧室11の燃料圧力との差圧がリリーフ弁103の開弁圧力以上になると、リリーフ弁103が開弁する。リリーフ弁103が開弁すると、異常高圧となったコモンレール23の燃料はリリーフ通路101から加圧室11へと戻される。これにより、コモンレール23等の高圧部配管が保護される。
以下に高圧燃料供給ポンプの構成及び動作を、前述の図4のほか、図1乃至図3を用いてさらに詳しく説明する。図1は、本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプについて、プランジャの軸方向に切断して示す全体断面図である。図2は、本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプの別の角度の全体断面図であり、吸入ジョイント軸中心における断面図である。図3は、本発明に係る第一実施例の高圧燃料供給ポンプについて、プランジャの軸方向に垂直な方向に切断して示す全体断面図であり、燃料の吸入口軸中心及び吐出口軸中心における断面図である。
一般に高圧ポンプは、ポンプ本体1Aに設けられたフランジ1e(図3参照)を用い、内燃機関のシリンダヘッド41の平面に密着して固定される。シリンダヘッド41とポンプ本体1A間の気密保持のために、Oリング61がポンプ本体1Aに嵌め込まれている。
ポンプ本体1Aには、プランジャ2の進退運動をガイドし、かつ内部に加圧室11を形成するよう端部が筒型状に形成されたシリンダ6が取り付けられている。さらに加圧室11には、燃料を供給するための電磁吸入弁30と加圧室11から吐出通路に燃料を吐出するための吐出弁機構8(図3参照)とに連通するように、連通通路11a(図3参照)が設けられている。
プランジャ2の下端には、内燃機関のカムシャフトに取り付けられたカム5の回転運動を上下運動に変換し、プランジャ2に伝達するタペット3が設けられている。プランジャ2はリテーナ15を介してばね4にてタペット3に圧着されている。これによりカム5の回転運動に伴い、プランジャ2を上下に進退(往復)運動させることができる。
また、シールホルダ7の内周下端部に保持されたプランジャシール13(図1参照)が、シリンダ6の図中下端部において、プランジャ2の外周に摺動可能に接触する状態で設置されている。これによりプランジャ2とシリンダ6との間のブローバイ隙間がシールされ、燃料がポンプ外部に漏れることを防止する。同時に内燃機関内の摺動部を潤滑する潤滑油(エンジンオイルも含む)がブローバイ隙間を介してポンプ本体1の内部に流入するのを防止する。
フィードポンプ21(図4参照)によって汲み上げられた燃料は、吸入配管28と結合された吸入ジョイント10aを介してポンプ本体1Aに送られる。ダンパカバー14は、ポンプ本体1Aと結合することにより低圧燃料室10b,10cを形成し、吸入ジョイント10aを通過した燃料が流入する。低圧燃料室10b,10cの上流には、燃料中に含まれる金属粉等の異物を除去するために燃料フィルタ120が、たとえばポンプ本体1Aに圧入されるなどして取り付けられている。吸入ジョイント10a及び低圧燃料室10b,10cは、低圧の燃料が流れる低圧燃料通路部10を構成する。
低圧燃料室10b,10cには高圧ポンプ1内で発生した圧力脈動が燃料配管28へ波及するのを低減させる圧力脈動低減機構9が設置されている。一度加圧室11に吸入された燃料が、容量制御のため再び開弁状態の吸入弁体301を通して吸入通路10b(吸入ポート30a)へと戻される場合、吸入通路10b(吸入ポート30a)へ戻された燃料により低圧燃料室10b,10cには圧力脈動が発生する。しかし、この圧力脈動は圧力脈動低減機構9により吸収低減される。
圧力脈動低減機構9は、波板状の円盤型金属板2枚をその外周で張り合わせ、内部にアルゴンのような不活性ガスを注入した金属ダンパ9aで形成されている。圧力脈動はこの金属ダンパ9aが膨張・収縮することで吸収低減される。9bは金属ダンパ9aをポンプ本体1Aの内周部に固定するための取り付け金具である。
電磁吸入弁30の電磁コイル308は、端子307を介してECU27と接続される。電磁コイル308への通電と無通電を繰り返すことにより、吸入弁体301の開閉が制御される。電磁吸入弁30は、吸入弁体301の開閉により燃料の流量を制御する可変制御機構である。電磁コイル308が通電されていない時、吸入弁体301には、アンカー305とアンカー305に一体となるよう形成されたアンカーロッド302とを介して、アンカーばね303の付勢力が伝達される。
アンカーばね303の付勢力と対向するように弁ばね304が設けられている。弁ばね304は吸入弁体301の内側に設置される。アンカーばね303の付勢力と弁ばね304の付勢力とは、上述したように設定される。その結果、吸入弁体301は開弁方向に付勢され、吸入口30dは開けられた状態となっている。この時アンカーロッド302と吸入弁体301とは302bに示す部位で接触している(図1に示す状態)。
電磁コイル308の通電により発生する磁気付勢力は、アンカー305が固定子306側にアンカーばね303の付勢力に打ち勝って吸引可能な力を有するように設定される。電磁コイル308への通電時、アンカー305は固定子306側に移動(図の左側)し、アンカーロッド302端部に形成されたストッパ302aがアンカーロッド軸受309に当接して係止される。アンカー305の移動量と吸入弁体301の移動量とは、
アンカー301の移動量 > 吸入弁体301の移動量
となる様にクリアランスが設定されている。このため、ストッパ302aがアンカーロッド軸受309に当接した状態では、アンカーロッド302と吸入弁体301との接触部302bは開放される。その結果、吸入弁体301は、弁ばね304により閉弁状態に付勢され、吸入口30dは閉じられた状態となる。
電磁吸入弁30には、吸入弁体301が加圧室11への吸入口30dを塞ぐことができるように、吸入弁シート部材310が設けられている。吸入弁シート部材310には、吸入弁シート310aが形成されている。吸入弁シート部材310は、筒状ボス部1bに機密を保って挿入され、ポンプ本体1Aに固定される。電磁吸入弁30がポンプ本体1Aに取り付けられた際、吸入ポート30aと吸入通路10bとが接続される。
吐出弁機構8は、図3に示すように、ポンプ本体1Aに形成れた収容孔(収容凹部、収容室)1Dに収容される。収容孔1Dはシリンダ6及びプランジャ2の径方向における中心から放射状に穿設されている。収容孔1Dは連通通路11aにより加圧室11に連通している。
吐出弁機構8は、吐出弁シート部材8aと吐出弁部材8bと吐出弁ばね33とを有する。吐出弁シート部材8aは、その中心に、吐出弁体8bを往復摺動可能なように保持する軸受が設けられている。吐出弁部材8bは、吐出弁シート部材8aの軸受けに対して摺動可能な様に中心軸が設けられ、外周部に吐出弁シート部材8aと接触することにより液密保持可能な環状接触面を有する。吐出弁ばね33は、吐出弁部材8bを閉弁方向に付勢する弦巻ばねで構成される。
吐出弁シート部材8aはたとえば圧入によりポンプ本体1に保持されている。吐出弁シート部材8aをポンプ本体1に固定した後、吐出弁部材8b及び吐出弁ばね33がポンプ本体1の収容孔1Dに挿入され、ポンプ本体1の外周面に形成された収容孔130の開口部が封止プラグ17により封止される。
以上のように構成することで、吐出弁機構8は燃料の流通方向を制限する逆止弁として作用する。
次に、リリーフ弁機構100の構成及び動作を詳細に説明する。
リリーフ弁機構100は、ポンプ本体1Aに形成された収容孔(収容凹部)1Cに収容されている。収容孔1Cは連通孔11bにより加圧室11に連通している。すなわち、リリーフ通路(戻し通路)101は、連通孔11bにより、リリーフ弁機構100を介して加圧室11に連通している。
リリーフ弁機構100は、図1及び図3に示すように、リリーフ弁ストッパ105、リリーフ弁103、リリーフ弁シート104,リリーフばねストッパ106,リリーフばね102からなる。リリーフ弁シート104は、リリーフ弁103が摺動可能なように設けられた軸受を有している。摺動軸を一体に有しているリリーフ弁103はリリーフ弁シート104に挿入した後、リリーフばね102を所望の荷重になる様にリリーフばねストッパ106の位置を規定し、リリーフ弁103に圧入等により固定する。リリーフ弁103の開弁圧力はこのリリーフばね102による押付力で規定される。また、リリーフ弁ストッパ105は、ポンプ本体1Aとリリーフ弁シート104との間に挿入され、リリーフ弁103の開口量を制限するストッパとして機能する。
こうしてユニット化されたリリーフ弁機構100をポンプ本体1Aに設けた収容孔(筒状貫通口)1Cの内周壁にリリーフ弁シート104を圧入することによって固定する。ついで燃料吐出口12を形成する吐出ジョイント12aを、ポンプ本体1の収容孔1Cを塞ぐように固定し、燃料が高圧ポンプ1から外部へ漏れるのを防止すると同時に、コモンレール23との接続を可能とする。
収容孔1Cと収容孔1Dとは、図3に示すように、吐出通路110で接続されている。これにより、吐出通路110は収容孔1Cを介して燃料吐出口12に連通している。
本実施例のように、リリーフ弁103の燃料吐出口12側にリリーフばね102を設けることで、リリーフばね102の収容部を加圧室11内に設ける必要がなく、加圧室11の容積が増加することはない。
プランジャ2の動きにより、加圧室11の容積が減少を始めると、加圧室11内の圧力はその容積の減少に伴って増大していく。そして、ついに吐出流路110内の圧力よりも加圧室内の圧力が高くなると、吐出弁機構8が開弁し、燃料は加圧室11から吐出流路110へと吐出されていく。この吐出弁機構8が開弁する瞬間から直後にかけて、加圧室11内の圧力はオーバーシュートして非常な高圧となる。この高圧が吐出流路110内にも伝播して、吐出流路110内の圧力も同じタイミングでオーバーシュートする。
もしここで、リリーフ弁機構100の出口が吸入流路10bに接続されていたならば、吐出流路11内の圧力オーバーシュートにより、リリーフ弁103の入口と出口との間の圧力差がリリーフ弁機構100の開弁圧力よりも大きくなってしまい、リリーフ弁103が誤動作してしまう。
これに対し本実施例では、リリーフ弁機構100の出口が加圧室11に接続されているので、リリーフ弁機構100の出口には加圧室11内の圧力が作用し、リリーフ弁機構11の入口には吐出流路110内の圧力が作用する。ここで、加圧室11内と吐出流路110内では同じタイミングで圧力オーバーシュートが発生しているので、リリーフ弁103の入口と出口との間の圧力差はリリーフ弁103の開弁圧力以上になることがない。すなわち、リリーフ弁103が誤動作することはない。
プランジャ2の動きにより加圧室11の容積が増加を始めると、容積の増加に伴って加圧室11内の圧力は減少し、吸入通路10b(吸入ポート30a)内の圧力よりも低くなる。この状態では、燃料は吸入通路10b(吸入ポート30a)から加圧室11に流入する。そして再びプランジャ2の動きにより、加圧室11の容積が減少を始めると上記のメカニズムにより燃料を高圧に加圧して吐出する。
次に、直噴インジェクタ24の故障等によりコモンレール23等に異常高圧が発生した場合について詳しく説明する。
直噴インジェクタの故障、つまり噴射機能が停止してコモンレール23に送られてきた燃料を内燃機関の燃焼室内に供給できなくなると、吐出弁機構8とコモンレール23との間に燃料がたまり、燃料圧力が異常高圧になる。この場合緩やかな圧力上昇であれば、コモンレール23に設けた圧力センサ26で異常が検知され、吸入通路10b(吸入ポート30a)に設けた容量制御機構であるところの電磁吸入弁30をフィードバック制御して吐出量を少なくする安全機能が動作する。しかし、瞬間的な異常高圧はこの圧力センサ26を使ったフィードバック制御では対処できない。
また、電磁吸入弁30が故障して最大容量時の様態のまま機能しなくなった場合、燃料がそれほど多く要求されていない運転状態では吐出圧力が異常に高圧になる。この場合はコモンレール23の圧力センサ26が異常高圧を検知しても、容量制御機構そのものが故障しているので、この異常高圧を解消することができない。
このような異常高圧が発生した場合に本実施例のリリーフ弁機構100が安全弁として機能する。
プランジャ2の動きにより加圧室11の容積が増加を始めると、容積の増加に伴って加圧室11内の圧力は減少する。このとき、リリーフ弁機構100の入口すなわち吐出流路110の圧力が、リリーフ弁103の出口すなわち加圧室11の圧力よりも、リリーフ弁機構100の開弁圧力以上に高くなると、リリーフ弁機構100は開弁する。このリリーフ弁機構100の開弁により、コモンレール23内で異常高圧となった燃料は加圧室11内に戻される。これにより、異常高圧発生時でもコモンレール23等の高圧配管系は規定の圧力以上にはならず、コモンレール23等の高圧配管系の保護がなされる。
本実施例のシリンダ構造について詳しく説明する。
本実施例の高圧ポンプ1では、加圧室11がポンプ本体1Aを構成する部材によって形成されている。具体的には、加圧室11の内周面11e(図2参照)と、プランジャ2の先端部と対向する端面11f(図2参照)とが、ポンプ本体1Aを構成する部材によって形成されている。このため、プランジャ2の往復動方向において、プランジャ2の下死点側に位置する加圧室11の隔壁は、シリンダ6の接触端面6aによって構成される。このような構造では、プランジャ2の先端部は接触端面6aが形成されたシリンダ6の端部から加圧室11内に突出している。
シリンダ6はその外径部(外周部)6bがポンプ本体1Aに圧入され、その端面6aがポンプ本体1Aに当接する様に固定される。さらにもう一方の端面6eが、ポンプ本体1Aのかしめ1f等の塑性加工により、ポンプ本体1Aに結合される。これにより、シリンダ6をポンプ本体1Aの接触面1gに面圧着させ、中心軸方向の圧縮力が付加されるようにしてシリンダ6がポンプ本体1Aに固定される。
ポンプ本体1Aのかしめ1fによりシリンダ6をポンプ本体1Aに結合する構造では、部品点数を減らし、簡単な加工(作業)で、シリンダ6をポンプ本体1Aに組み付けることができる。
なお、端面6eは、シリンダ6の大径部6fと小径部6gとの間に形成された段差面である。この段差面6eはプランジャ2の摺動方向において、シリンダ6の両端の中間部に形成されている。
段差面6eをポンプ本体1Aに面圧着する構造としては、かしめ1f以外の構成を採用してもよい。図8を用いて、シリンダ6とポンプ本体1Aとの面圧着構造の変更例を説明する。図8は、シリンダとポンプ本体との面圧着構造の変更例を示す断面図である。
本変更例では、ポンプ本体1Aの内周面1fにリング状部材130を圧入するとともに、シリンダ6とポンプ本体1Aとの面圧着部に予圧力を付加するようにして、両者を結合している。
なお、リング状部材130をポンプ本体1Aの内周面1fに圧入する代わりに、リング状部材130をかしめ等の塑性加工によりポンプボディに固定してもよい。或いは、リング状部材130をポンプ本体1Aの内周面1fに圧入した上で、かしめ等の塑性加工を行い、ポンプボディに固定してもよい。
シリンダ6に作用する軸方向の面圧により、吸入通路10bと加圧室11との圧力を保持する。具体的には吸入通路10bの圧力はフィードポンプ21により高圧ポンプ1に供給される低圧側の燃料圧力であり、およそ0.4MPa程度である。一方加圧室11に生じる圧力は、高圧ポンプ1で加圧された高圧側の燃料圧力で、瞬間的な圧力はおよそ30〜50MPa程度になる。
この加圧された燃料は、加圧室11からポンプボディ1Aの側面に明けられた連通穴11a(図3参照)、吐出弁機構8、さらに燃料吐出口12を通り、コモンレール23に供給される。プランジャ2の圧縮行程時(図1の上方にプランジャが変位するとき)、燃料は加圧室11で加圧され、その加圧力はシリンダ6とボディ1との接触面に作用する。このとき加圧力は、シリンダ6がボディ1から離脱する方向に作用する。かしめ1f等により与圧される接触面圧は、加圧燃料がシールホルダ7とシリンダ6の下端部で形成される空間(以下副圧室と呼ぶ)に漏れが無きように、かつ、シリンダ1が離脱することの無い値に設計される。
本実施例では、シリンダ6の接触端面(接触面)6aをポンプ本体1Aの接触端面(接触面)1gに圧着して固定する。ここで、シリンダ6の接触端面6aとポンプ本体1Aの接触端面1gとの圧着とは、少なくともいずれか一方が塑性変形を生じるような接触状態を言う。これにより、シリンダ6の接触端面6aとポンプ本体1Aの接触端面1gとの隙間に加圧燃料が入り込まなくなり、シリンダ6の接触端面6aとポンプ本体1Aの接触端面1gとの圧着部に、燃料の加圧力が作用しなくなる。
シリンダ6の内周面はプランジャ2を軸方向に案内するため、加圧室11の内周面よりも小径に作られており、シリンダ6の接触端面6aの内周側の一部分は加圧室11内に露出している。すなわち、プランジャ2の下死点側に位置する加圧室11の隔壁が、シリンダ6の接触端面6aによって構成される。このため、接触端面6aの、加圧室11内に露出した部分は、シリンダ6がポンプ本体1Aから抜ける方向に、燃料の加圧力を受ける。
しかし、本実施例では、加圧室11の内周面よりも外周側で、ポンプ本体1Aの接触端面1gと圧着された部分では、燃料の加圧力を受けない構造を実現できる。
なお、シリンダ6の接触端面6aとポンプ本体1Aの接触端面1gとは、それぞれプランジャ2の軸方向(シリンダ6の中心軸線)に垂直な平面で構成している。これにより、シリンダ6の接触端面6aとポンプ本体1Aの接触端面1gとを、精度よく面圧着させることができる。
さらに本実施例では、燃料の加圧力を受ける範囲を確実に限定するため、以下のような環状突起6c,6c’又は環状凹部6dによる塑性変形部を設ける。上述したシリンダ6の接触端面6aとポンプ本体1Aの接触端面1gとの圧着が広い面での塑性変形部の形成を目的としているのに対して、環状突起6c,6c’又は環状凹部6dは接触端面6aと接触端面1gとの当接部に対して、局部的に塑性変形部を形成する。これにより、塑性変形部を確実に形成することができる。
図5を用いて、シリンダ6とポンプ本体1との接触面(圧着部)の構成について説明する。図5は、シリンダとポンプ本体との接触面(圧着部)に設けられた環状突起の詳細形状を示す断面図である。
図5に示すように、シリンダ6のポンプ本体1Aとの接触端面6aには、断面が三角形状の環状突起6cが設けられている。シリンダ6の接触端面6aをポンプ本体1Aの接触端面1gに圧着して固定する時、まず環状突起6cがポンプ本体1Aの接触端面1gに接触し、その後に局部的に面圧が高まりポンプ本体1Aの接触端面1gが塑性変形する。ポンプ本体1Aの接触端面1gが塑性変形することにより、環状突起6cがポンプ本体1Aの接触端面1gに食い込み、シリンダ6がポンプ本体1Aに固定される。
本実施例は、環状突起6cによってシリンダ6とポンプ本体1Aとの接触面(圧着面)6a,1gに塑性変形部を生じさせる。これにより、シリンダ6とポンプ本体1Aとの固定力を得るばかりでなく、以下のような効果が得られる。
加圧室11の加圧力がシリンダ6の端面6aに作用する範囲は、環状突起6cによって環状突起6cの内側に制限される。すなわち、ポンプ本体1Aに食い込んだ環状突起6cは、環状突起6cより端面6aの外周方向に、加圧力が及ぶことを抑制する。
シリンダ6に最も大きな力が作用するのは加圧行程(圧縮行程)時である。シリンダ6の端面6aに作用する加圧力の範囲は、確実に環状突起6cより内側の端面部分に限定される。加圧力によりシリンダ6がポンプ本体1Aから抜ける落ちる力(シリンダ抜け力)は環状突起6c内側のシリンダ端面面積と加圧力との積で決まる。本実施例では、環状突起6cが無い場合のシリンダ6に対して、加圧力によるシリンダ抜け力を確実に小さくできる。
したがって、シリンダ6の離脱方向に作用する加圧力を小さくすることができ、その結果、シリンダ6を固定する方法は、ポンプ本体1Aに対するかしめ1f等の簡便な固定方法を取ることが可能となる。すなわち、シリンダ6の外周面にねじ部を形成し、ポンプ本体1Aにねじの締め付け軸力を高めて固定する必要がなくなる。このため、本実施例のシリンダ6は、大径部6fの外周面が上端から下端まで均一な半径の滑らかな円筒面で形成されている。
シリンダ6の材質はプランジャ2の往復運動を支持するために、ポンプ本体1Aの材質に対し、同等以上の硬度の材料を選定する。環状突起6cが設けられるシリンダ6をポンプ本体1Aの材料よりも高い硬度を有する材料で構成することにより、ポンプ本体1Aの接触端面1gを確実に塑性変形させることができる。
なお、環状突起6c及び環状突起6cによるポンプ本体1Aの塑性変形部は、燃料のシール性を高めたシール部を構成する。
図6を用いて、環状突起6cの変更例について説明する。図6は、シリンダとポンプ本体との接触面(圧着部)に設けられた環状突起の変更例を示す断面図である。
図6の変更例では、環状突起6c’の頂部(最も高い部分)がシリンダ6の接触端面6aと同じ高さ、或いは接触端面6aよりも低い高さになっている。すなわち、シリンダ6の接触端面6aに環状凹部6dが形成され、環状凹部(環状溝)6dの中に環状突起6c’が形成されている。
本変更例では、シリンダ6の接触端面6aをポンプ本体1Aの接触端面1gに圧着して固定する時、ポンプ本体1Aの接触端面1gが塑性変形して、シリンダ6の接触端面6aに形成された環状凹部6dに入り込む。このとき、環状凹部6dに入り込んでくるポンプ本体1A側の材料に環状突起6c’が食い込む。
本変更例は、環状突起6c’及び環状凹部6dによって、シリンダ6とポンプ本体1Aとの接触面(圧着面)6a,1gに塑性変形部を生じさせる。
本変更例でも、図5の環状突起6cと同様の作用効果を得られる。さらに図6の構成とした場合は、高圧ポンプ組み立て前の部品の状態において、シリンダ6の環状突起6c’が接触端面6aから露出していないため、環状突起6c’の破損等を心配する必要が無く取り扱いが容易であるという利点がある。
上述した塑性変形部として、環状突起6c,6c’に替えて環状溝6dを用いた例を、図7を用いて説明する。図7は、ポンプ本体を塑性変形させる構成を示す断面図である。
塑性変形部は、図7に示すような構成にしてもよい。図7に示す塑性変形部は、図6に示す塑性変形部から、環状突起6c’を除いた構成である。すなわち、図7に示す塑性変形部は、シリンダ6の接触端面6aに設けた環状凹部(環状溝)6dによって構成される。
本例では、シリンダ6の接触端面6aをポンプ本体1Aの接触端面1gに圧着して固定する時、ポンプ本体1Aの接触端面1gが塑性変形して、シリンダ6の接触端面6aに形成された環状凹部6dに入り込み、塑性変形部が形成される。
上述した環状突起6c,6c’の形状は、断面を三角形状としたが、凸形状であればその他の形状であってもよく、例えば曲面形状などでも同様の効果を期待できる。なお、環状突起6c,6c’又は環状凹部6dは、プランジャ2を取り巻くように環状を成して形成されている。環状突起6c,6c’又は環状凹部6dは、周方向に切れ目なく連続した形状で設けられることが好ましい。
また、同様の環状突起6c,6c’又は環状凹部6dをポンプ本体1の接触端面1gに構成することでも本発明の目的を達成することが可能である。
高圧ポンプ1の構造において、動作行程中、最も大きな力が作用する圧縮行程中に、シリンダ6がポンプ本体1から離脱しない構造とする事が高い品質を確保するため重要である。本実施例においては、上記説明のようにシリンダ6の端面6aに環状突起6c,6c’又は環状凹部6dを有することで、シリンダ6の端面に作用する加圧力の範囲を最小化できる。その結果、かしめ等の簡便(簡素)な固定方法でシリンダ6を固定することが出来るため、低コスト化や、ポンプ本体1Aの小型化等の効果が得られる。
さらにプランジャ2がカム5の回転に追従し、スムーズに往復摺動するためには、シリンダ6とプランジャシール13との同軸度を精密に設定する必要がある。シリンダ6の小径部とプランジャシール13が組み込まれているところのシールホルダ7とは、それぞれポンプ本体1に圧入されることにより精密な同軸度を確保している。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1A…ポンプ本体、2…プランジャ、6…シリンダ、6c,6c’…環状突起、6d…環状凹部(環状溝)、8…吐出弁機構、9…圧力脈動低減機構、30…電磁吸入弁、100…リリーフ弁機構。

Claims (5)

  1. 往復運動するプランジャと、前記プランジャの往復運動をガイドするシリンダと、前記シリンダを保持するポンプ本体と、を有する高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記シリンダと前記ポンプ本体とは、前記プランジャの往復運動方向において対向する接触面を備え、
    前記シリンダの接触面と前記ポンプ本体の接触面とは、少なくともいずれか一方の接触面が塑性変形するように圧着した状態で、組み付けられていることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  2. 請求項1に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記ポンプ本体を形成する部材で形成された内周面を有する加圧室を備え、
    前記シリンダの前記接触面は、前記加圧室の、前記プランジャの往復動方向において下死点側に位置する隔壁を構成することを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  3. 請求項2に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記シリンダの前記接触面に、前記プランジャを取り巻くように環状に形成された環状突起又は環状凹部を有することを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  4. 請求項3に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記シリンダは、前記接触面の側に形成された大径部と、前記大径部に対して前記接触面とは反対側に形成された小径部と、を有し、
    前記大径部と前記小径部との間の段差面が、前記シリンダと前記ポンプ本体との圧着部に予圧力を付加した状態で、前記ポンプ本体に形成されたかしめ部により前記ポンプ本体に固定されていることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
  5. 請求項3に記載の高圧燃料供給ポンプにおいて、
    前記シリンダは、前記接触面の側に形成された大径部と、前記大径部に対して前記接触面とは反対側に形成された小径部と、を有し、
    前記大径部と前記小径部との間の段差面が、前記ポンプ本体に圧入されたリング状部材によって前記ポンプ本体に固定されていることを特徴とする高圧燃料供給ポンプ。
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