JP2009209801A - 燃料噴射ポンプのデリベリバルブ - Google Patents

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義明 柴田
Masaki Nanko
政樹 南光
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Abstract

【課題】燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプの噴射特性を安定させることのできるデリベリバルブを具備する燃料噴射ポンプを提供する。
【解決手段】筒状のデリベリホルダ31と、該デリベリホルダ31の内面に嵌合される環状スリーブ32と、該環状スリーブ32内を摺動する逆止弁33と、前記逆止弁33を環状スリーブ32方向に付勢する第一コイルスプリング34と、前記逆止弁33の内部に設けられた燃料通路33aと、前記燃料通路33aの入口側開口端部に設けられる等圧弁36と、前記等圧弁36を燃料通路33a方向に付勢する第二コイルスプリング35とを具備する燃料噴射ポンプ1のデリベリバルブ30において、前記環状スリーブ32の下端に底部32aを形成し、前記第二コイルスプリング35の平面視外周側であって前記底部32aに、環状スリーブ32内と燃料噴射ポンプ1側とを連通する入口通路38を設けた。
【選択図】図3

Description

本発明は、燃料噴射ポンプのデリベリバルブの技術に関し、特に等圧弁を具備するデリベリバルブの技術に関する。
従来から、プランジャバレル内にてプランジャを上下摺動させることで圧送される高圧燃料を、複数の吐出弁へ送出し、各吐出弁から燃料噴射ノズルへ圧送する構成とするディーゼル機関用の燃料噴射ポンプが知られている。
この燃料噴射ポンプにおいては、高圧燃料の圧送を行うためや、高圧燃料の噴射が終了した時、燃料噴射ノズルへの通路の圧力を所定の圧力まで急激に下げ、燃料噴射ノズルの作動を確実にして噴射の切れを良くする吸い戻しを行うため、また、次の噴射が行われるまで燃料噴射ノズルへの通路内の圧力を保つためにプランジャと噴射ノズルへの通路との間を遮断するため、プランジャと燃料噴射ノズルへの通路との間にデリベリバルブが設けられている(例えば、特許文献1参照。)。
従来のデリベリバルブは、筒状のデリベリホルダと、このデリベリホルダの内面に嵌合される環状スリーブと、この環状スリーブ内を摺動する逆止弁とを備えている。前記逆止弁は第一コイルスプリングを介して環状スリーブ方向に付勢されている。
前記逆止弁には、その中心部を貫通して上下方向に燃料が流通可能とする燃料通路が形成されており、この燃料通路の入口側開口端部には、シート部材に着座した球状の等圧弁が当接しており、前記等圧弁及びシート部材は第二コイルスプリングを介して燃料通路方向に付勢されている。
具体的には、まず、プランジャが上昇して燃料の圧縮工程が開始され、プランジャからの噴射圧力が入口通路を介して環状スリーブ内において作用する。すると、逆止弁が第一コイルスプリングに抗して上昇し、図示しない噴射ノズルに向けてデリベリホルダに形成された出口通路へと高圧燃料を通過させ、高圧燃料を圧送する。
また、噴射終了後の出口通路内の圧力が高いときは、この高圧を受けて第二コイルスプリングを押し縮めながら等圧弁が入口通路方向へ移動し、燃料通路を通って高圧燃料の一部を入口通路及びプランジャ側へと逃がすようになっている。
特開2005−147096号公報
しかし、従来のデリベリバルブの構造においては、前記環状スリーブ内の等圧弁を付勢する第二コイルスプリングの平面視内周側に入口通路が設けられ、高圧燃料が前記第二コイルスプリングの内周側から隙間を通って入口通路へと流れている。一方、高圧燃料の入口通路及びプランジャ側へ戻る流れは、燃料通路を通って、等圧弁より環状スリーブ内に流れ込み、同様に前記第二コイルスプリングの外周側から隙間を通って入口通路及びプランジャ側へ戻ることとなる。このとき、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小により、等圧弁及びシート部材の入口通路方向への移動量(距離)が変化し、それによって前記第二コイルスプリングの隙間の大小も変化するため、通路面積が一定していなかった。そのため燃料噴射ポンプの噴射特性が安定していなかった。
そこで、本発明はかかる課題に鑑み、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプの噴射特性を安定させることのできるデリベリバルブを具備する燃料噴射ポンプを提供する。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、筒状のデリベリホルダと、該デリベリホルダの内面に嵌合される環状スリーブと、該環状スリーブ内を摺動する逆止弁と、前記逆止弁を環状スリーブ方向に付勢する第一コイルスプリングと、前記逆止弁の内部に設けられた燃料通路と、前記燃料通路の入口側開口端部に設けられる等圧弁と、前記等圧弁を燃料通路方向に付勢する第二コイルスプリングとを具備する燃料噴射ポンプのデリベリバルブにおいて、前記環状スリーブの下端に底部を形成し、前記第二コイルスプリングの平面視外周側であって前記底部に、環状スリーブ内と燃料噴射ポンプ側とを連通する入口通路を設けたものである。
請求項2においては、前記環状スリーブの底部の中心部は、前記第二コイルスプリングを支えるためのスプリング受けとして前記環状スリーブと別部材で構成し、前記第二コイルスプリングの平面視外周側であって、前記スプリング受けに環状スリーブ内と燃料噴射ポンプ側とを連通する入口通路を設けたものである。
請求項3においては、前記第二コイルスプリングの内側であって、前記スプリング受けの中心部から前記等圧弁方向へ、前記等圧弁の入口通路方向への移動を規制する突起部材を突設したものである。
請求項4においては、前記突起部材の先端に周囲の温度によって伸縮する温感部材を配設したものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、デリベリホルダに形成された出口通路内の噴射直後の圧力が高いときに、この高圧を受けて、第二コイルスプリングを押し縮めながら等圧弁が入口通路方向へ移動し、燃料通路を開いて高圧燃料の一部が環状スリーブ内からプランジャ側へ戻る場合も、押し縮められた第二コイルスプリングの外側を通り、入口通路を通過することとなり、前記第二コイルスプリングの隙間の大小によって通路面積が変化することを防止することができる。このため、高圧燃料を噴射する際と同様の通路面積を確保できるため、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプの噴射特性が安定することとなる。
請求項2においては、デリベリホルダに形成された出口通路内の噴射直後の圧力が高いときに、この高圧を受けて、第二コイルスプリングを押し縮めながら等圧弁が入口通路方向へ移動し、燃料通路を開いて高圧燃料の一部が環状スリーブ内からプランジャ側へ戻る場合も、押し縮められた第二コイルスプリングの外側を通り、入口通路を通過することとなり、前記第二コイルスプリングの隙間の大小によって通路面積が変化することを防止することができる。このため、高圧燃料を噴射する際と同様の通路面積を確保できるため、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプの噴射特性が安定することとなる。また、前記スプリング受けを環状スリーブと別部材で設けたため、前記環状スリーブに設けていた入口通路を別部材に設けることとなり、部品の加工が容易となり、コストを低減することが可能となる。
請求項3においては、戻り流量が大きい場合であっても、前記等圧弁は、該等圧弁が着座するシート部材に設けられた突部とスプリング受けの突起部材とが当接するために、第二コイルスプリングが押し縮められすぎて折損することを防止することができる。また、戻り流量が大きい場合であっても、等圧弁及びシート部材の入口通路方向への移動量(距離)が一定となり、第二コイルスプリングの収縮量を一定にし、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプの噴射特性を安定させることができる。
請求項4においては、低温時であっても、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、前記燃料噴射ポンプの噴射特性を安定させることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図1は本発明の一実施例に係る燃料噴射ポンプの全体的な構成を示した側面断面図、図2はデリベリバルブの側面断面図、図3は(a)第一実施例にかかる逆止弁及び等圧弁の側面断面図、(b)同A−A面断面図、図4は(a)第二実施例にかかる逆止弁及び等圧弁の側面断面図、(b)同B−B面断面図、図5は(a)第三実施例にかかる逆止弁及び等圧弁の側面断面図、(b)同C−C面断面図である。なお、本発明では図1の左右方向を燃料噴射ポンプ1の前後方向とし、図1の紙面上下方向を燃料噴射ポンプ1の上下方向とする。
図1に示すように、燃料噴射ポンプ1は、ポンプハウジング2とハイドロリックヘッド3を上下に接合して構成されている。ポンプハウジング2の前側(図1における左側)には、ガバナ装置4が配設されており、ポンプハウジング2の後側には、図示しないギヤケースが配設されている。
前記ハイドロリックヘッド3には、プランジャバレル8が挿嵌されており、該プランジャバレル8内にプランジャ7が上下摺動自在に内装され、カムシャフト5に形成したカム6の回転により、タペット12を介してプランジャ7が上下摺動するように構成されている。
また、プランジャ7上方のプランジャバレル8内の空間には、燃料ギャラリ14より流入される燃料をプランジャ7により圧縮する燃料圧室が形成されている。
また、ポンプハウジング2において、カムシャフト5に形成されるカム6の上方、プランジャバレル8の下方には、上下方向に摺動孔15aが形成されており、該摺動孔15a内にタペット12とプランジャ7の下部とプランジャスプリング24と上部スプリング受け23とを収納し、該タペット12とプランジャバレル8との間、言い換えれば、タペット12の内側の空間をタペット室15として構成している。また、前記カム6は、ポンプハウジング2に形成されたカム室13に配設されている。該カム室13はタペット12の下方の外側の空間である。
前記プランジャバレル8に設けられるメインポートに図示せぬ燃料供給部から圧送された燃料が常時供給される構成となっており、プランジャ7が上下動範囲の最下点(下死点)に位置すると、プランジャバレル8内にて燃料圧室と前記メインポートとが連通して、該燃料圧室に燃料が導入される。そして、プランジャ7がカム6により押し上げられて上昇すると、該プランジャ7の外壁により前記メインポートの燃料圧室への連通口が閉ざされ、燃料圧室内の燃料はプランジャ7の上昇に伴ってプランジャバレル8を貫通する吐出ポート17より分配軸9を介してデリベリバルブ30へ圧送され、該デリベリバルブ30からエンジンのシリンダヘッド部に設けられる燃料噴射ノズルを介してエンジンの燃焼室内に噴射される構成となっている。
続いて、本発明にかかるデリベリバルブ30の構成について説明する。
図2に示すように、デリベリバルブ30はハイドロリックヘッド3内に嵌装される筒状のデリベリホルダ31と、このデリベリホルダ31の内面に嵌合される環状スリーブ32と、この環状スリーブ32内を摺動する逆止弁33とを備えている。
前記環状スリーブ32は、該環状スリーブ32の下部に形成されている底部32aを大径で構成しており、前記底部32a上面にデリベリホルダ31の下端面が接触するように、デリベリホルダ31に入口側(下側)から嵌合しており、この環状スリーブ32の底部32aの上面とデリベリホルダ31の下端面との間をシール面としている。前記デリベリバルブ30については、デリベリホルダ31と環状スリーブ32とのシール面にプランジャ7から圧送された高圧燃料の圧力がかかるため、環状スリーブ32をデリベリホルダ31に嵌合した状態で、デリベリホルダ31と環状スリーブ32とを圧接し、前記シール面を塑性変形させてデリベリホルダ31と環状スリーブ32をメタルシールしている。
また、前記逆止弁33には、その中心部を貫通して上下方向に燃料が流通可能とする燃料通路33aが形成されており、環状スリーブ32の上開口端部の内周側には、第一コイルスプリング34を介して前記環状スリーブ32方向(下方)に付勢された逆止弁33が着座している。該燃料通路33aの入口側(下側)開口端部には、第二コイルスプリング35を介して前記燃料通路33a方向(上方)に付勢されたシート部材37に着座した球状の等圧弁36が当接している。
前記シート部材37は、断面視略T字状に構成されており、その上端中央部に前記等圧弁36を着座させるための断面視円弧状の凹部が設けられている。その下端は前記第二コイルスプリング35の内周部に貫設されており、前記第二コイルスプリング35によって上方に付勢されている。
また、環状スリーブ32は有底筒状に構成されて、底部32aに高圧燃料を環状スリーブ32側へ流入させたり、プランジャ7側へ燃料を戻したりするための入口通路38が設けられている。
また、前記デリベリホルダ31の上部には、図示しない燃料噴射ノズルに向けて連通された出口通路39が設けられている。
このような構成のデリベリバルブ30では、まず、プランジャ7が上昇して燃料の圧縮工程が開始され、プランジャ7からの噴射圧力が前記入口通路38を介して環状スリーブ32内に高圧燃料が流入する。すると、逆止弁33が第一コイルスプリング34に抗して上昇し、前記入口通路38より環状スリーブ32内に流入した燃料を、前記デリベリホルダ31内の逆止弁摺動部31aへ通過させる。さらに、デリベリホルダ31に形成された出口通路39へと通過させ、図示しない燃料噴射ノズルに向けて圧送する。この高圧燃料の噴射が終了し、入口側の圧力が低下すると、燃料噴射ノズルの作動を確実にして燃料の噴射の切れをよくするための吸い戻しが行われる。そして、次の噴射が行われるまで燃料噴射ノズルへの通路内の圧力を保つため、逆止弁33は環状スリーブ32の上端部に着座して、前記出口通路39と環状スリーブ32との連通を閉ざして高圧燃料の逆流を阻止する。
また、噴射終了後の出口通路39内の圧力が高いときは、この高圧を受けて第二コイルスプリング35を押し縮めながら等圧弁36が入口通路38方向へ移動し、燃料通路33aを開く。これにより、前記出口通路39内及びデリベリホルダ31の逆止弁摺動部31a内の高圧燃料の一部を入口通路38及びプランジャ7側へと戻すように構成している。このように構成することにより、噴射終了後の出口通路39を高圧状態に保持して、燃料ガス圧力などの作用で噴射ノズルが不用意に開かないようにするとともに前記燃料噴射ポンプ1の噴射特性を安定させている。
また、前記第一コイルスプリング34上端部は前記デリベリホルダ31内の逆止弁摺動部31a上端に設けた支持部材40に支持されており、下端は前記逆止弁33を環状スリーブ32方向へと付勢している。また、前記第二スプリング35は下端が前記環状スリーブ32の底部32aの上面に支持されており、上端は前記等圧弁36を燃料通路33a方向へ付勢している。
次に本発明の要部にかかる入口通路38について説明する。
第一実施例にかかるデリベリバルブ30は、図3(a)(b)に示すように、前記環状スリーブ32の下部には底部32aを形成しており、該環状スリーブ32の底部32aに前記入口通路38が上下方向に穿通して設けられている。
前記入口通路38が第二コイルスプリング35の平面視外周側に複数個構成されており、同一円周上に配設されている。つまり、入口通路38と第二コイルスプリング35は平面視において、重複せず、または、第二コイルスプリング35の外側が入口通路38に一部重複するように配置して、入口通路38から環状スリーブ32側へ流入する燃料は第二コイルスプリング35の外側を流れるようにしている。
なお、本発明では入口通路38を三ヶ所に設けているが、前記入口通路38の数は限定するものではなく、さらに多くの入口通路38を設けることも可能である。また、本発明の入口通路38の形状は平面視円形であるが、これに限定するものでなく例えば多角形状や長円状に形成することも可能である。
このように構成することにより、噴射終了後の出口通路39内の圧力が高いときに、この高圧を受けて、第二コイルスプリング35を押し縮めながら等圧弁36が入口通路38方向へ移動し、燃料通路33aを開いて高圧燃料の一部が環状スリーブ32内を通過する場合、押し縮められた第二コイルスプリング35の外側を通り、入口通路38へと流れることとなり、従来のように第二コイルスプリング35の内部に流れるときに、第二コイルスプリング35自体の伸縮により第二コイルスプリング35の隙間が大小変化して通路面積が変化するようなことがなくなる。このため、高圧燃料を噴射する際と同様の通路面積を確保できるため、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプ1の噴射特性が安定することとなる。
次に、第二実施例にかかるデリベリバルブ30を、図4(a)(b)より説明する。
第二実施例のデリベリバルブ30は、前記環状スリーブ32の下端部を開口端で構成して、前記環状スリーブ32の底部32aの中心部は別部材のスプリング受け51により構成している。該スプリング受け51は前記第二コイルスプリング35を支持するとともに外周に入口通路38を穿設し、前記環状スリーブ32の下端より挿入して固定するものである。つまり、環状スリーブ32は軸心に貫通孔を設けて、下方より円板状のスプリング受け51を挿入固定し、該スプリング受け51の外周には入口通路38を形成するものである。前記スプリング受け51の直径は第二コイルスプリング35の直径よりも大きく構成している。
本実施例の入口通路38は、平面視で第二コイルスプリング35の平面視外周側であって、複数所定の間隔をあけて前記スプリング受け51の外周に構成されており、前記スプリング受け51の外周から中心側へ向かって平面視略U字状に切り欠いて、前記スプリング受け51の軸心と平行に溝状に形成している。
なお、前記入口通路38は本発明では三ヶ所に設けているが、前記入口通路38の数は限定するものではなく、さらに多くの入口通路38を設けることも可能である。また、その形状は限定するものではなく、三角形状や四角形状等であってもよい。
このように構成することにより、前記スプリング受け51を環状スリーブ32と別部材で設けたため、前記環状スリーブ32に穿設していた入口通路38を別部材であるスプリング受け51に設けることとなり、部品の加工が容易となり、コストを低減することが可能となる。また、燃料の流通量に合わせて入口通路38の大きさが異なるスプリング受け51に変更することも可能である。
また、前記スプリング受け51にはその中心部から前記等圧弁36方向へ突設する突起部材55を設け、該突起部材55は第二コイルスプリング35の内部に設けている。この突起部材55の上端の高さは、第二コイルスプリング35の伸長時における中途部までであり、前記等圧弁36が開放されて入口通路38方向へ移動してきた際に、前記突起部材55の上端と前記シート部材37の下端が当接して、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動を規制するように構成されている。つまり、突起部材55の上端は、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動量(距離)を設定するものである。
このように構成することにより、戻り流量が大きい場合であっても、前記等圧弁36を支持するシート部材37の下端とスプリング受け51の突起部材55の上端とが当接するために、第二コイルスプリング35が押し縮められすぎて折損することを防止することができる。また、戻り流量が大きい場合であっても、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動量(距離)が一定となり、第二コイルスプリング35の収縮量を一定にし、燃料噴射ポンプ1の噴射特性を安定させることができる。
また、第三実施例にかかるデリベリバルブ30は、図5(a)(b)に示すように、前記突起部材55の先端に周囲の温度によって伸縮する温感部材61を設けるものである。すなわち、温感部材61は熱膨張率の大きい金属や合成樹脂やワックスを収納して伸縮する部材等で構成し、前記突起部材55の上端中央部に設けられた凹部に温感部材61を挿入して、該温感部材61の上部が突起部材55の上面より上方に突出する構成としている。このように構成することにより、前記等圧弁36を支持するシート部材37の下端と前記温感部材61の上端とが当接するために、第二コイルスプリング35が押し縮められすぎて折損することを防止することができる。また、戻り流量が大きい場合であっても、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動量(距離)が一定となり、第二コイルスプリング35の収縮量を一定にし、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプ1の噴射特性を安定させることができる。
このような構成において、デリベリバルブ30の温度が設定温度未満の場合には、前記温感部材61が縮んだ状態となっており、温感部材61の上端の高さは低くなっており、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動量(距離)が増えることとなり、高圧燃料の戻り流量を大きくすることができる。そして、デリベリバルブ30の温度が設定温度以上となると、温度に比例して温感部材61は伸長し、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動量(距離)が減少されることとなる。
なお、前記突起部材55の先端部に温感部材61を配置したが、温感部材61によって前記突起部材55全体を構成することも可能である。
また、前記スプリング受け51の下部に設けた入口通路38については第二実施例と同様の構成としている。
このように構成することにより、前記燃料噴射ポンプ1が低温時であっても、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、噴射特性を安定させることができる。
以上のように、前記燃料噴射ポンプ1のデリベリバルブ30は、筒状のデリベリホルダ31と、該デリベリホルダ31の内面に嵌合される環状スリーブ32と、該環状スリーブ32内を摺動する逆止弁33と、前記逆止弁33を環状スリーブ32方向に付勢する第一コイルスプリング34と、前記逆止弁33の内部に設けられた燃料通路33aと、前記燃料通路33aの入口側開口端部に設けられる等圧弁36と、前記等圧弁36を燃料通路33a方向に付勢する第二コイルスプリング35とを具備する燃料噴射ポンプ1のデリベリバルブ30において、前記環状スリーブ32の下端に底部32aを形成し、前記第二コイルスプリング35の平面視外周側であって前記底部32aに、環状スリーブ32内と燃料噴射ポンプ1側とを連通する入口通路38を設けたものである。
このように構成することにより、デリベリホルダ31に形成された出口通路39内の噴射直後の圧力が高いときに、この高圧を受けて、第二コイルスプリング35を押し縮めながら等圧弁36が入口通路38方向へ移動し、燃料通路33aを開いて高圧燃料の一部が環状スリーブ32内からプランジャ7側へ戻る場合も、押し縮められた第二コイルスプリング35の外側を通り、入口通路38を通過することとなり、前記第二コイルスプリング35の隙間の大小によって通路面積が変化することを防止することができる。このため、高圧燃料を噴射する際と同様の通路面積を確保できるため、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプ1の噴射特性が安定することとなる。
また、前記環状スリーブ32の底部32aは、前記第二コイルスプリング35を支えるためのスプリング受け51として前記環状スリーブ32と別部材で構成し、前記第二コイルスプリング35の平面視外周側であって、前記スプリング受け51に環状スリーブ32内と燃料噴射ポンプ1側とを連通する入口通路38を設けたものである。
このように構成することにより、デリベリホルダ31に形成された出口通路39内の噴射直後の圧力が高いときに、この高圧を受けて、第二コイルスプリング35を押し縮めながら等圧弁36が入口通路38方向へ移動し、燃料通路33aを開いて高圧燃料の一部が環状スリーブ32内からプランジャ7側へ戻る場合も、押し縮められた第二コイルスプリング35の外側を通り、入口通路38を通過することとなり、前記第二コイルスプリング35の隙間の大小によって通路面積が変化することを防止することができる。このため、高圧燃料を噴射する際と同様の通路面積を確保できるため、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプ1の噴射特性が安定することとなる。また、前記スプリング受け51を環状スリーブ32と別部材で設けたため、前記環状スリーブ32に設けていた入口通路38を別部材に設けることとなり、部品の加工が容易となり、コストを低減することが可能となる。
また、前記第二コイルスプリング35の内側であって、前記スプリング受け51の中心部から前記等圧弁36方向へ、前記等圧弁36の入口通路38方向への移動を規制する突起部材55を突設したものである。
このように構成することにより、戻り流量が大きい場合であっても、前記等圧弁36は、該等圧弁36が着座するシート部材37に設けられた突部とスプリング受け51の突起部材55とが当接するために、第二コイルスプリング35が押し縮められすぎて折損することを防止することができる。また、戻り流量が大きい場合であっても、等圧弁36及びシート部材37の入口通路38方向への移動量(距離)が一定となり、第二コイルスプリング35の収縮量を一定にし、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、燃料噴射ポンプ1の噴射特性を安定させることができる。
また、前記突起部材55の先端に周囲の温度によって伸縮する温感部材61を配設したものである。
このように構成することにより、低温時であっても、燃料噴射量の大小による戻り流量の大小によらず、前記燃料噴射ポンプ1の噴射特性を安定させることができる。
本発明の一実施例に係る燃料噴射ポンプの全体的な構成を示した側面断面図。 デリベリバルブの側面断面図。 (a)第一実施例にかかる逆止弁及び等圧弁の側面断面図、(b)同A−A面断面図。 (a)第二実施例にかかる逆止弁及び等圧弁の側面断面図、(b)同B−B面断面図。 (a)第三実施例にかかる逆止弁及び等圧弁の側面断面図、(b)同C−C面断面図。
符号の説明
1 燃料噴射ポンプ
7 プランジャ
30 デリベリバルブ
31 デリベリホルダ
32 環状スリーブ
33 逆止弁
33a 燃料通路
34 第一コイルスプリング
35 第二コイルスプリング
36 等圧弁
38 入口通路
39 出口通路
51 スプリング受け
55 突起部材
61 温感部材

Claims (4)

  1. 筒状のデリベリホルダと、該デリベリホルダの内面に嵌合される環状スリーブと、該環状スリーブ内を摺動する逆止弁と、前記逆止弁を環状スリーブ方向に付勢する第一コイルスプリングと、前記逆止弁の内部に設けられた燃料通路と、前記燃料通路の入口側開口端部に設けられる等圧弁と、前記等圧弁を燃料通路方向に付勢する第二コイルスプリングとを具備する燃料噴射ポンプのデリベリバルブにおいて、
    前記環状スリーブの下端に底部を形成し、前記第二コイルスプリングの平面視外周側であって前記底部に、環状スリーブ内と燃料噴射ポンプ側とを連通する入口通路を設けた、
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプのデリベリバルブ。
  2. 前記環状スリーブの底部の中心部は、前記第二コイルスプリングを支えるためのスプリング受けとして前記環状スリーブと別部材で構成し、前記第二コイルスプリングの平面視外周側であって、前記スプリング受けに環状スリーブ内と燃料噴射ポンプ側とを連通する入口通路を設けた、
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射ポンプのデリベリバルブ。
  3. 前記第二コイルスプリングの内側であって、前記スプリング受けの中心部から前記等圧弁方向へ、前記等圧弁の入口通路方向への移動を規制する突起部材を突設した、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の燃料噴射ポンプのデリベリバルブ。
  4. 前記突起部材の先端に周囲の温度によって伸縮する温感部材を配設した、
    ことを特徴とする請求項3に記載の燃料噴射ポンプのデリベリバルブ。
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