JP2000130290A - 燃料噴射ポンプ用定残圧弁 - Google Patents

燃料噴射ポンプ用定残圧弁

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JP2000130290A
JP2000130290A JP10298591A JP29859198A JP2000130290A JP 2000130290 A JP2000130290 A JP 2000130290A JP 10298591 A JP10298591 A JP 10298591A JP 29859198 A JP29859198 A JP 29859198A JP 2000130290 A JP2000130290 A JP 2000130290A
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valve
fuel injection
injection pump
spring
residual pressure
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JP10298591A
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Naoki Mitsumata
直樹 三俣
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スナッババルブ7の摩耗を防止することがで
き、バルブ室の内容積を低減することができ、また、バ
ルブ室内の体格を拡大することなく、燃料噴射ポンプの
高噴射圧化を図ることのできる燃料噴射ポンプ用定残圧
弁1を提供する。 【解決手段】 デリバリバルブ4の円環状の区画部分の
中心位置に形成される吸戻し用連通路16を開閉すると
共に、デリバリバルブ4の軸方向穴12の上端側の内周
面に摺動自在に支持されるスナッババルブ7の頭部構造
を、半球形状のバルブシート部25と円板形状のスプリ
ングシート部26とを一体化構造とする。その上、バル
ブシート部25の円形状の外周面に複数の切欠き部27
を形成することで、スナッババルブ7の外径を拡大でき
るようになった。これにより、従来のような別体構造の
ボール弁とスプリングシートとの個々の挙動による摩耗
等の不具合を防止できるようになった。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、常に噴射管内の残
留圧力を一定に保つ燃料噴射ポンプ用定残圧弁に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジンの排気ガス規
制対応による燃料噴射ポンプの高噴射圧化に対応する構
造として、図4に示したように、燃料噴射ポンプのデリ
バリバルブ101内に、オリフィス102を開閉する球
面形状のボール弁103、およびスプリングシート10
4、105間に設けられて、ボール弁103を図示上方
(燃料噴射ノズル側)に付勢するコイルスプリング10
6を設けた燃料噴射ポンプの定残圧弁(第1従来例:例
えば特開昭62−55454号公報に記載)100が知
られている。
【0003】そして、定残圧弁100は、燃料噴射ポン
プのポンプ本体から燃料噴射ノズルに燃料を圧送するた
めの噴射管内の残留圧力による異常噴射を防止するた
め、常に噴射管内の残留圧力を一定に保つようにしてい
る。なお、デリバリバルブ101のシート面107より
も図示下方側の外周面には、略円筒形状のバルブシート
108の内周面に摺接する凸形状の羽根部109が一体
的に設けられている。ここで、110はスプリングシー
ト105を係止する係止部材で、111はデリバリバル
ブ101を図示下方に付勢するコイルスプリングであ
る。また、羽根部109は、バルブシート108のバル
ブ室112の内周面との間に吐出し用連通路を形成す
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図4に示し
た従来の定残圧弁100では、ボール弁103とスプリ
ングシート104とが別体構造のため、ボール弁103
とスプリングシート105との個々の挙動により摩耗等
の不具合が生じている。また、ボール弁103とスプリ
ングシート105との摩耗を改良するには、ボール弁1
03の外径を拡大する必要があり、ボール弁103のバ
ルブシート部およびスプリングシート105の形状より
デリバリバルブ101に形成されるバルブ室112内の
体格を拡大する必要がある。これにより、逆に、バルブ
室112の内容積が増大することで、得たい噴射圧力が
得られないという問題が生じている。
【0005】ここで、実開平3−92563号公報に
は、図5および図6に示したように、デリバリバルブ1
01の吸戻し用オリフィス121を開閉するボール弁と
セットスプリング122の一端を保持するスプリングシ
ートとを一体化したリリーフバルブ123を備えた定残
圧弁構造(第2従来例)が記載されている。しかしなが
ら、リリーフバルブ123の外周面に円環形状の切欠き
部124、リリーフバルブ123の内部に縦横の連通路
125が設けられているので、リリーフバルブ123自
体の容積が大きくなる。これにより、ポンプ本体からの
燃料の噴射特性が悪化して、燃料噴射ポンプのポンプ本
体からの燃料の噴射圧力が低くなるという問題が生じて
いる。
【0006】また、実開平3−71163号公報にも、
図7に示したように、デリバリバルブ101の吸戻し用
オリフィス121を開閉するボール弁とセットスプリン
グ122の一端を保持するスプール弁とを一体化したリ
リーフバルブ123のリフトに伴い吸戻し用流路面積を
可変させるようにした定残圧弁構造(第3従来例)が記
載されている。しかしながら、リリーフバルブ123が
所定距離(L)以上リフトしなければならないので、燃
料噴射ノズル側(噴射管、吐出通路126、燃料通路1
27およびバルブ室128)の圧力が即座に抜けず、2
次噴射や不斉噴射する可能性がある。
【0007】
【発明の目的】本発明の目的は、第2バルブの摩耗を防
止することができ、且つバルブ室内の容積を低減するこ
とのできる燃料噴射ポンプ用定残圧弁を提供することに
ある。また、バルブ室内の体格を拡大することなくポン
プ本体の高噴射圧化を図ることのできる燃料噴射ポンプ
用定残圧弁を提供することにある。そして、ポンプ本体
からの燃料の噴射特性を向上させることで噴射圧力を高
くすることのできる燃料噴射ポンプ用定残圧弁を提供す
ることにある。さらに、燃料噴射ノズル側の圧力を即座
に低下させることで2次噴射や不斉噴射を防止すること
のできる燃料噴射ポンプ用定残圧弁を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明に
よれば、第1バルブに、ポンプ側と噴射管側とを区画す
る環状の区画部分の略中心位置に、吸戻し用連通路のポ
ンプ側端が開口する弁座を設けている。また、第2バル
ブに、弁座に当接することで吸戻し用連通路を閉塞する
半球形状または円錐形状のバルブシート部、このバルブ
シート部の最大径部分と略同一の外径を持ち、第2バル
ブスプリングの一端を係止するスプリングシート部、お
よびこのスプリングシート部を軸方向に貫通するように
切欠き部を設けている。
【0009】したがって、第2バルブにバルブシート部
とスプリングシート部とを一体的に設けているので、バ
ルブシート部とスプリングシート部との個々の挙動によ
る摩耗等の不具合が発生することはない。これにより、
バルブ室内の体格を拡大する必要はないので、バルブ室
の内容積が増大することはなく、得たい噴射圧力を得る
ことができる。また、スプリングシート部とバルブシー
ト部の最大径部分とが略同一の外径を持つように第2バ
ルブが構成されているので、第2バルブ自体の容積が小
さくなる。これにより、燃料の噴射特性が悪化すること
はなく、燃料噴射ポンプのポンプ本体からの燃料の噴射
圧力が高くなる。
【0010】さらに、第2バルブのバルブシート部が半
球形状または円錐形状に設けられ、スプリングシート部
の円形状の外周面にこのスプリングシート部を軸方向に
貫通するように設けられた切欠き部を設けているので、
第2バルブが少しだけリフトすれば、噴射管内の燃料が
吸戻し用連通路を通ってポンプ側に吸い戻される。これ
により、噴射管側の圧力が即座に抜け、2次噴射や不斉
噴射がなされない。
【0011】請求項2に記載の発明によれば、切欠き部
を略対称的な位置に複数箇所設け、更に、スプリングシ
ート部の円形状の外周面を軸方向に沿う方向に平坦面と
なるようにして切欠き部を設けることにより、少しだけ
のリフトで噴射管内の燃料が吸戻し用連通路を通ってポ
ンプ側に吸い戻される。
【0012】請求項3に記載の発明によれば、第2バル
ブのバルブシート部の形状に対応した凹形状の曲面を弁
座に設け、また、バルブシート部の最大径部分が、吸戻
し用連通路の通路径よりも大きい外径を持つことによ
り、ポンプ本体の圧送終了時に、第2バルブのバルブシ
ート部が弁座に当接することによって、吸戻し用連通路
を隙間なく確実に閉塞することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】〔実施例の構成〕発明の実施の形
態を実施例に基づき図面を参照して説明する。ここで、
図1ないし図3は燃料噴射ポンプ用定残圧弁の全体構造
を示した図である。
【0014】本実施例の燃料噴射ポンプは、回転駆動さ
れ、且つカム面形状に伴ってプランジャを回転運動、往
復運動させるカムディスクを備え、吸入した燃料を加
圧、分配し、送出弁を介して内燃機関に圧送供給する分
配型噴射ポンプであって、常に噴射管内の残留圧力を一
定に保つ燃料噴射ポンプ用定残圧弁1を備えている。
【0015】本実施例の燃料噴射ポンプ用定残圧弁1
は、燃料噴射ポンプのディスヘッド内に組み付けられた
デリバリバルブホルダ2と、このデリバリバルブホルダ
2内に収納保持される略円筒形状のデリバリバルブシー
ト3と、このデリバリバルブシート3内に摺動自在に支
持されたデリバリバルブ4と、このデリバリバルブ4を
図示下方に付勢するバルブスプリング5とを備えてい
る。
【0016】燃料噴射ポンプ用定残圧弁1は、それらに
加えて、デリバリバルブ4に対向配置されたスプリング
シート6と、デリバリバルブ4内に摺動自在に支持され
たスナッババルブ7と、スナッババルブ7を図示上方に
付勢するインナスプリング8と、スナッババルブ7に対
向配置されたスナッババルブシート9とを備えている。
【0017】デリバリバルブホルダ2は、略円筒形状を
呈し、燃料噴射ポンプ(分配型噴射ポンプ)のシリンダ
とプランジャとの間に形成されるプランジャ室(30)
に連通するように配されている。このデリバリバルブホ
ルダ2は、図示上端に噴射管を介して燃料噴射ノズルへ
高圧燃料を圧送するための吐出通路10を有し、図示し
ない噴射管を介して燃料噴射弁(燃料噴射ノズル)に接
続されている。また、デリバリバルブホルダ2内には、
デリバリバルブ4が図示上下方向に往復移動可能なデリ
バリバルブ室11が形成されている。このデリバリバル
ブ室11は、吐出通路10と連通している。
【0018】デリバリバルブシート3は、略円筒形状を
呈し、内部にデリバリバルブ室11よりも内径の小さい
軸方向穴12を形成している。このデリバリバルブシー
ト3は、デリバリバルブホルダ2内に形成されるバルブ
室を、プランジャ側の小径バルブ室(軸方向穴12)
と、この小径バルブ室よりも内径の大きい噴射管側の大
径バルブ室(デリバリバルブ室11)とに区画形成す
る。そして、デリバリバルブシート3の噴射管側端は、
圧送終了時にデリバリバルブ4が当接するバルブシート
部13を構成する。
【0019】デリバリバルブ4は、本発明の第1バルブ
に相当するもので、略円筒形状を呈し、デリバリバルブ
シート3の軸方向穴12の内周面に摺動自在に支持され
て、後記する吐出し用連通路15を開放または閉塞する
アウタバルブである。このデリバリバルブ4は、デリバ
リバルブシート3の軸方向穴12内に摺動自在に支持さ
れる円筒状の側壁部分、およびこの側壁部分の噴射管側
端に設けられて、ポンプ(プランジャ)側と噴射管側と
を区画する環状の区画部分等から構成されている。
【0020】先ず、デリバリバルブ4の側壁部分の外周
面とデリバリバルブシート3の軸方向穴12の内周面と
のシール構造は、従来の羽根等の部分的なシール構造で
はなく、円筒シール構造である。そして、側壁部分の内
部には、軸方向穴12と同一軸心上に位置する軸方向穴
14が形成され、側壁部分には、ポンプ本体から噴射管
へ燃料を吐出するための2以上の吐出し用連通路15が
形成されている。この吐出し用連通路15は、側壁部分
の内周面と外周面とを連通するように図示上方へやや傾
斜するように形成されている。
【0021】一方、デリバリバルブ4の区画部分の略中
心位置には、噴射管からポンプ本体へ燃料を吸い戻すた
めの吸戻し用連通路16、およびこの吸戻し用連通路1
6のプランジャ側端が開口する弁座17が設けられてい
る。その吸戻し用連通路16の図示上方側には、図示下
方側よりも通路径が絞られた吸戻し用オリフィス(固定
絞り)18が形成されている。また、弁座17は、軸方
向穴12の図示上端側内を摺動するスナッババルブ7の
バルブシート部25の形状に対応した凹形状の曲面を有
している。
【0022】そして、区画部分の外周には、側壁部分の
外径よりも大きく、外方へ突出するようにバルブシート
部(シート面)19が設けられている。そのバルブシー
ト部19は、デリバリバルブシート3のバルブシート部
13に当接する。これにより、吐出し用連通路15は、
デリバリバルブシート3の内周面にて閉塞される。
【0023】バルブスプリング5は、本例ではコイルス
プリングが使用され、デリバリバルブ4を、吐出し用連
通路15を閉塞する側に付勢する第1バルブスプリング
で、一端がスプリングシート6のスプリングシート部2
0に係止され、他端がデリバリバルブ4のスプリングシ
ート部21に係止されている。なお、吐出圧レベルは、
デリバリバルブ4の開弁圧、つまりバルブスプリング5
のセット荷重(ばね荷重)により設定されている。
【0024】スプリングシート6は、デリバリバルブホ
ルダ2のデリバリバルブ室11の図示上方側内に圧入等
により固定されている。このスプリングシート6の略中
心位置には、デリバリバルブ室11とデリバリバルブホ
ルダ2に形成された吐出通路10とを連通する燃料通路
22が形成されている。
【0025】スナッババルブ7は、本発明の第2バルブ
に相当するもので、デリバリバルブ4の軸方向穴14の
図示上方側の内周面に摺動自在に支持されて、デリバリ
バルブ4の側壁部分に設けられた吸戻し用連通路16を
開放または閉塞するインナバルブである。このスナッバ
バルブ7は、弁座17に当接することで吸戻し用連通路
16を閉塞する頭部23、およびこの頭部23より図示
下方に延長された円柱形状の脚部24等から構成されて
いる。
【0026】なお、頭部23は、弁座17に当接する半
球形状のバルブシート部25、このバルブシート部25
の最大径部分と略同一の外径を持つスプリングシート部
(径大部)26を有している。そして、スプリングシー
ト部26の外周面には、このスプリングシート部26を
軸方向に貫通するように切欠き部27が設けられてい
る。この切欠き部27は、略対称的な位置に2箇所以上
設けられ、且つスプリングシート部26の円形状の外周
面を、軸方向に沿う方向に平坦面となるように切削加工
することで形成されている。
【0027】インナスプリング8は、本例ではコイルス
プリングが使用され、スナッババルブ7を、吸戻し用連
通路16を閉塞する側に付勢する第2バルブスプリング
で、一端がスナッババルブ7のスプリングシート部26
に係止され、他端がスナッババルブシート9のスプリン
グシート部28に係止されている。なお、残圧レベル
は、スナッババルブ7の開弁圧、つまりインナスプリン
グ8のセット荷重(ばね荷重)により設定されている。
【0028】スナッババルブシート9は、デリバリバル
ブ4の軸方向穴14の図示下方側の内周面に圧入等によ
り固定されて、圧送終了時にスナッババルブ7の脚部2
4が当接する円柱形状の弁座(凸状部)29を有してい
る。また、スナッババルブシート9には、スナッババル
ブシート9により区画されるプランジャ室30とスナッ
ババルブ室31とを連通するための燃料通路32が形成
されている。
【0029】〔実施例の作用〕次に、本実施例の燃料噴
射ポンプの作用を図1ないし図3に基づいて簡単に説明
する。
【0030】イ)燃料圧送時 燃料噴射ポンプのカムディスクが回転して、プランジャ
が上昇し、燃料の圧送が開始される。その後に、プラン
ジャが上昇してプランジャ室30の内部圧力がバルブス
プリング5のセット荷重以上となると、デリバリバルブ
4がバルブシート部13よりも図示上方にリフトして、
吐出し用連通路15が開放される。
【0031】一方、スナッババルブ室31の内部圧力に
対して、デリバリバルブ室11の内部圧力の方が低圧で
あるため、デリバリバルブ4の軸方向穴14の図示上端
に設けられた凹形状の弁座17に、スナッババルブ7の
頭部23に設けられた半球形状のバルブシート部25に
当接して吸戻し用連通路16が閉塞される。
【0032】したがって、デリバリバルブ4がバルブシ
ート3よりリフトしても、デリバリバルブ4とスナッバ
バルブ7とが密閉されている。これにより、燃料は、図
2に示したように、プランジャ室30→燃料通路32→
スナッババルブ室31→吐出し用連通路15→デリバリ
バルブ室11→吐出通路10→噴射管を経て燃料噴射ノ
ズルへ圧送される。
【0033】ロ)圧送終了時 さらにプランジャが上昇し、スピルリングの吐出通路が
開放され、プランジャ室30の圧力がポンプ本体内へ戻
されて燃料の圧送が終了する。
【0034】このように、燃料の圧送が終了すると、バ
ルブスプリング5の付勢力によってデリバリバルブ4が
降下する際、先ず、吐出し用連通路15の上端がデリバ
リバルブシート3の上端面(シール面)よりも降下する
ことで噴射管側のデリバリバルブ室11とプランジャ側
のスナッババルブ室31とを遮断する。これにより、吐
出し用連通路15を閉塞した後、更にデリバリバルブ4
のバルブシート部(シート面)19がデリバリバルブシ
ート3のバルブシート部13に当接するまで降下する。
【0035】このように、デリバリバルブ4がデリバリ
バルブシート3に当接するまで降下した際には、デリバ
リバルブ室11の内部圧力よりもスナッババルブ室31
の内部圧力の方が低圧化する。すると、インナスプリン
グ8のセット荷重によってスナッババルブ7が弁座17
より離れてスナッババルブシート9の弁座29に当接す
るまでリフトすることで、吸戻し用オリフィス18を含
む吸戻し用連通路16が開放される。
【0036】したがって、デリバリバルブ4とデリバリ
バルブシート3とが密閉され、スナッババルブ7が弁座
17よりリフトすることで、燃料は、図3に示したよう
に、噴射管→吐出通路10→デリバリバルブ室11→吸
戻し用連通路16→スナッババルブ7の切欠き部27と
デリバリバルブ4の側壁部分の内周面との間に形成され
る燃料通路→スナッババルブ室31→燃料通路32→プ
ランジャ室30に流れる。
【0037】このように、噴射管内の燃料を吸い戻して
その噴射管内の残留圧力を下げ、噴霧の切れを良くする
ことで、燃料噴射ノズルの後滴れを防ぐ(吸戻し作用)
と共に、インナスプリング8のセット荷重により、噴射
管内の残留圧力が一定の値に保持される。また、圧送終
了時に、デリバリバルブ4がデリバリバルブシート3に
密着することで、噴射管内からポンプ本体へ燃料が逆流
するのを防いでいる。
【0038】〔実施例の効果〕以上のように、本実施例
の燃料噴射ポンプは、スナッババルブ7の構造として、
ボール弁(半球形状のバルブシート部25)とスプリン
グシート(スプリングシート部26)とを一体化した構
造を採用している。その上、スナッババルブ7の頭部構
造としてバルブシート部25の形状(頭部形状)を半球
形状化し、且つスプリングシート部26の円形状の外周
面に複数の切欠き部27を形成した構造を採用すること
で、吸戻し用連通路16とスナッババルブ室31とを連
通する燃料通路の通路径を充分確保しながらも、スナッ
ババルブ7のバルブシート部25およびスプリングシー
ト部26の外径を拡大することができる。
【0039】それによって、従来のような別体構造のボ
ール弁とスプリングシートとの個々の挙動による摩耗等
の不具合を防止できるので、スナッババルブ7自体の摩
耗の低減を図ることが可能となる。また、スナッババル
ブ7のバルブシート部25の外径を拡大できるので、弁
座17にスナッババルブ7が着座(シート)した際にシ
ール性を向上することができる。
【0040】そして、従来構造のデリバリバルブの側壁
部分の外周に形成される複数の羽根部を廃止して、デリ
バリバルブシート3とデリバリバルブ4とを円筒シール
構造とすることで、軸方向穴(バルブ室)14の内容積
を低減、つまり軸方向穴14の内径を小さくすることが
できるので、得たい噴射圧力を得ることができる。これ
により、軸方向穴14内の体格を拡大することなく、燃
料噴射ポンプの高噴射圧化を図ることができる。
【0041】そして、バルブシート部25およびスプリ
ングシート部26の最大径部分とが略同一の外径を持つ
ようにスナッババルブ7が製作されているので、スナッ
ババルブ7自体の容積が小さくなる。これにより、燃料
の噴射特性が悪化することはなく、燃料噴射ポンプのポ
ンプ本体からの燃料の噴射圧力が高くなる。
【0042】さらに、スナッババルブ7のバルブシート
部25が半球形状に設けられ、スプリングシート部26
の円形状の外周面に切欠き部27を設けているので、ス
ナッババルブ7が少しだけリフトすれば、噴射管内の燃
料が吸戻し用連通路16を通ってプランジャ側に吸い戻
される。これにより、噴射管側の圧力が即座に抜け、2
次噴射や不斉噴射がなされない。
【0043】〔変形例〕本実施例では、本発明を1本ま
たは2本以上のプランジャで燃料を順次各気筒に分配、
圧送する分配型噴射ポンプに適用したが、本発明をエン
ジンの気筒数と同数のプランジャを有し、カムシャフト
1回転で全気筒への圧送を行う列型噴射ポンプ、あるい
はカムシャフトレス型噴射ポンプに適用しても良い。
【0044】本実施例では、スナッババルブ7のバルブ
シート部25の形状を半球形状に形成したが、スナッバ
バルブ7のバルブシート部25の形状を円錐形状に形成
しても良い。
【0045】本実施例では、デリバリバルブホルダ2と
デリバリバルブシート3とを別体構造としたが、デリバ
リバルブホルダ2の内周側にデリバリバルブシート3を
一体成形していても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】燃料噴射ポンプ用定残圧弁の全体構造を示した
断面図である(実施例)。
【図2】燃料圧送時の燃料の流れを示した作動説明図で
ある(実施例)。
【図3】圧送終了時の燃料の流れを示した作動説明図で
ある(実施例)。
【図4】燃料噴射ポンプ用定残圧弁の全体構造を示した
断面図である(第1従来例)。
【図5】燃料噴射ポンプ用定残圧弁の部分構造を示した
断面図である(第2従来例)。
【図6】燃料噴射ポンプ用定残圧弁のリリーフバルブ構
造を示した断面図である(第2従来例)。
【図7】燃料噴射ポンプ用定残圧弁の全体構造を示した
断面図である(第3従来例)。
【符号の説明】
1 燃料噴射ポンプ用定残圧弁 2 デリバリバルブホルダ 3 デリバリバルブシート 4 デリバリバルブ(第1バルブ、アウタバルブ) 5 バルブスプリング(第1バルブスプリング) 6 スプリングシート 7 スナッババルブ(第2バルブ、インナバルブ) 8 インナスプリング(第2バルブスプリング) 9 スナッババルブシート 11 デリバリバルブ室 15 吐出し用連通路 16 吸戻し用連通路 17 弁座 25 バルブシート部 26 スプリングシート部(径大部) 27 切欠き部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に、燃料噴射ポンプのポンプ本体に連
    通するバルブ室が形成された筒状のバルブホルダと、 前記ポンプ本体から噴射管へ燃料を吐出するための吐出
    し用連通路、および前記噴射管から前記ポンプ本体へ燃
    料を吸い戻すための吸戻し用連通路を有すると共に、前
    記バルブホルダ内に摺動自在に配されて、前記吐出し用
    連通路を開閉する筒状の第1バルブと、 前記第1バルブ内に摺動自在に配されて、前記吸戻し用
    連通路を開閉する第2バルブと、 前記第1バルブを、前記吐出し用連通路を閉塞する側に
    付勢する第1バルブスプリングと、 前記第2バルブを、前記吸戻し用連通路を閉塞する側に
    付勢する第2バルブスプリングとを備え、 前記第1バルブは、前記ポンプ側と前記噴射管側とを区
    画する環状の区画部分の略中心位置に、前記吸戻し用連
    通路のポンプ側端が開口する弁座を有し、 前記第2バルブは、前記弁座に当接することで前記吸戻
    し用連通路を閉塞する半球形状または円錐形状のバルブ
    シート部、このバルブシート部の最大径部分と略同一の
    外径を持ち、前記第2バルブスプリングの一端を係止す
    るスプリングシート部、およびこのスプリングシート部
    を軸方向に貫通するように設けられた切欠き部を有する
    ことを特徴とする燃料噴射ポンプ用定残圧弁。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の燃料噴射ポンプ用定残圧
    弁において、 前記切欠き部は、略対称的な位置に複数箇所設けられ、
    且つ前記スプリングシート部の円形状の外周面を、軸方
    向に沿う方向に平坦面となるように設けられたことを特
    徴とする燃料噴射ポンプ用定残圧弁。
  3. 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の燃料噴射
    ポンプ用定残圧弁において、 前記弁座は、前記第2バルブのバルブシート部の形状に
    対応した凹形状の曲面を有し、 前記バルブシート部の最大径部分は、前記吸戻し用連通
    路の通路径よりも大きい外径を持つことを特徴とする燃
    料噴射ポンプ用定残圧弁。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100358283B1 (ko) * 2000-12-29 2002-10-25 대우종합기계 주식회사 릴리프 밸브
JP2009209801A (ja) * 2008-03-04 2009-09-17 Yanmar Co Ltd 燃料噴射ポンプのデリベリバルブ
WO2012077953A2 (ko) * 2010-12-06 2012-06-14 현대중공업 주식회사 딜리버리 밸브의 개폐부재

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