JP2001263202A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JP2001263202A
JP2001263202A JP2000078486A JP2000078486A JP2001263202A JP 2001263202 A JP2001263202 A JP 2001263202A JP 2000078486 A JP2000078486 A JP 2000078486A JP 2000078486 A JP2000078486 A JP 2000078486A JP 2001263202 A JP2001263202 A JP 2001263202A
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injection
nozzle
hole
needle
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JP2000078486A
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Toshiyuki Yoda
稔之 依田
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Denso Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の噴孔が全開噴射できるニードルリフト
量を確保しつつ、耐久性を向上できる燃料噴射弁を提供
することにある。 【解決手段】 案内孔11に穿設された複数の噴孔30
を有するノズルボディ10と、案内孔11に摺動自在な
大径部(嵌合部)51、53を有するノズルニードル5
0を備え、ノズルニードルをリフトしつつ、回転させる
回動部Rと、燃料を噴射する噴孔の数を切り替える制御
部Cを有するので、例えば、複数の噴孔31、32をノ
スルニードル軸方向に対して傾斜して配列させて群噴孔
30をなせば、複数の噴孔31、32が全開噴射できる
ニードルリフト量を低減できる。なお、回動部Rは、案
内孔11と大径部51に設けられた両螺旋溝15、55
と、回転部材100であって、回転部材100を球形状
とすれば、精度よくリフトに追従できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の燃料噴
射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジン等において
は、厳しくなる排気ガス規制に対処する必要が生じてい
る。排気ガス中に含まれる有害成分の低減、更に燃費向
上を達成するためには、燃料噴射による噴霧を時間的、
空間的、および質的に最適化することが望まれており、
特に質的な噴霧の微粒化が必要である。このような燃料
噴霧の微粒化を目的として、例えば特開平8−2328
10号公報に記載された燃料噴射弁がある。この公報に
よれば、ノズルニードル軸方向に2つの噴孔を配列し、
このニードルのリフトを2段階に設定することで、燃料
噴射を行なう噴孔の数を切り替える。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来構造では、2つの
噴孔を燃料噴射弁の軸方向に配置するため、噴孔を全部
開放するのに要するニードルリフト量が、単一の噴孔を
持つ燃料噴射ノズルに比べて大きくなる。このため、ノ
ズルニードルを閉弁方向に付勢するコイルばねのストロ
ークが大きくなるので、このばねのへたり限度と疲労限
度が低下する。また、ストローク量に応じてニードル着
座時の衝撃荷重が増加するので、場合によりシート部の
摩耗が大きくなる。
【0004】また、噴孔出口部に噴孔開閉機構を設ける
構造のため、噴孔出口部に近接するノズルボディの制御
エッジで燃料流れが乱れ、偏った形状の噴霧が形成され
る可能性がある。
【0005】本発明は、このような事情を考慮してなさ
れたものであり、したがって第1の目的は、複数の噴孔
が全開噴射できるニードルリフト量を確保しつつ、耐久
性を向上できる燃料噴射弁を提供することにある。
【0006】また、本発明の第2の目的は、燃料噴霧流
の乱れを防止できる噴孔開閉機構を備えた燃料噴射弁を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1ないし請求項2
によれば、燃料を噴射する噴孔の数を切り替えるのに、
ノズルニードルはリフトしつつ、リフト量に応じた回転
角を与える回動部を設けるので、例えば、複数の噴孔を
ノズルニードルの軸方向に対して傾斜して配列させて群
噴孔をなせば、複数の噴孔が全開噴射できるニードルリ
フト量を低減できる。
【0008】なお、複数の噴孔は、リフト量と回転する
量(角度)とでなされるニードル行程に配置するのが望
ましい。すなわち、複数の噴孔を軸方向に対して傾けて
配列する傾斜角を、リフト量と回転角とで決まるニード
ル行程の傾斜角と同じにするのが望ましい。
【0009】請求項3および請求項4によれば、回動部
として、摺動自在なノズルニードルの嵌合部とノズルボ
ディの案内孔の外周面に螺旋溝を設けて、両螺旋溝に挟
まれて溝周壁に沿って回転可能な回転部材を配置する構
造とするので、ノズルニードルはリフトに応じて回転が
可能となり、リフト量に応じた回転角を与えることがで
きる。
【0010】なお、回動部の回転部材の形状を球形状と
し、この球を挟む螺旋溝の断面形状を迎合可能な半球形
状にすれば、精度良くリフトに追従して回転できるので
望ましい。
【0011】請求項5によれば、噴孔開閉機構として、
ノズルボディの案内孔に設けられた噴孔の入口側を、ノ
ズルニードルの嵌合部に設けた制御縁で遮断、開放でき
る。このため、噴孔開閉機構が噴孔から流出した燃料噴
流に干渉することで生じる燃料噴霧流の乱れを防止でき
る。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
従って説明する。
【0013】(第1の実施形態)本発明の第1実施形態
の燃料噴射弁のノズルを図1から図3に示し、図5は燃
料噴射弁の全体断面図である。図1は、本実施形態の燃
料噴射弁のノズル10の断面図である。燃料噴射弁2
は、燃料噴射ノズル1と、ノスルホルダ3とからなる。
なお、この燃料噴射ノズル1のその他の部分は、周知の
構造である。
【0014】(燃料噴射ノズルの構造)図1に示すよう
に、燃料噴射ノズル1は、ノズルボディ10と、このノ
ズルボディ10の内部に摺動可能なノズルニードル50
と、回転部材である球100とからなる。
【0015】ノズルボディ10は、有底の中空円筒状
で、内部に案内孔11と、弁座部12と、噴射孔(以
下、噴孔と呼ぶ)30と、螺旋溝15と、油溜り室20
が形成される。案内孔11は、ノズルボディ10の内部
に軸方向に延びており、一方の端部がノズルボディ10
の開口端に接続しており、他方の端部側が弁座部12に
接続している。案内孔11の内壁は、ノズルボディ10
の開口端から有底側の弁座部12の近傍まで略同一内径
に形成されている。また、油溜り室20は、ノズルボデ
ィ10上端側へ開口する燃料通路21と連通しており、
この連絡通路21は、後述するチップパッキン105を
介して燃料噴射弁2の燃料通路108と連通している。
【0016】弁座部12は、円錐台面を有し、大径側の
一端が案内孔11に連続し、小径側の他端側が、後述す
るノズルニードル50の当接部54に対向して突設して
いる。この弁座部12にノズルニードル50の当接部5
4が当接可能である。
【0017】螺旋溝15は、案内孔11の周壁、すなわ
ちガイド孔11bの周壁に形成されている。
【0018】噴孔30は、図1に示すように、案内孔1
1の下部周囲に形成される周壁部10aにノズルボディ
10の内外を連通する通路に形成される。噴孔30は、
略半径方向に穿設されている。
【0019】なお、噴孔30の断面形状は、丸孔形状、
あるいは、矩形形状等の多角形状でもよい。本実施形態
では、丸孔形状にて以下説明する。
【0020】次に、ノズルニードル50は、上端側の大
径部51と、下端側の大径部53と、両大径部51、5
3に挟まれた小径部52と、弁座12に当接する当接部
(以下、当接面と呼ぶ)54と、螺旋溝55が形成され
ている。
【0021】大径部51と大径部53は、略同一外径を
なしている。一方の大径部51は、案内孔11の一部で
ある、燃料溜り室20の上部に形成されたガイド孔11
bに、往復動および回動できるよう摺動自在に嵌合して
いる。他方の大径部53は、案内孔11の一部である、
前述の周壁部10aの案内孔11aと往復動および回動
できるよう摺動自在に嵌合している。したがって、大径
部51と大径部53は、案内孔11に摺動自在な嵌合部
56をなしている。
【0022】小径部52は、両大径部51、53より外
径が小さく形成されており、案内孔11と小径部52と
の間に燃料通路23を形成している。また、小径部52
または、小径部52と大径部53とを繋ぐ円錐台57に
設けられた燃料通路24は、当接面54側に開口する燃
料通路25と連通している。このため、油溜め室20を
介して、燃料通路21、23、24、25は、燃料噴射
弁2に圧送される高圧燃料が供給されている。
【0023】螺旋溝55は、ノズルニードル50の外周
表面、すなわち大径部51の外周表面に形成されてい
る。
【0024】本発明の実施形態の回動部Rを以下説明す
る。回動部Rは、両螺旋溝15、55と、回転部材であ
る球100からなる。図1に示すように、両螺旋溝1
5、55の周壁15a、55aは、回転部材である球1
00を挟み、球100が周壁15a、55aに沿って回
転可能に配置されている。このため、両螺旋溝15、5
5の断面形状は、球100を挟むように迎合可能な半球
形状をなしている。なお、本実施形態では、回転部材の
形状を球形状としたが、円筒形状等でもよい。例えば、
円筒形状であれば、両螺旋溝は、円筒を挟んで、円筒が
周壁に沿って回転できるように、断面形状を長方形形状
に形成されていればよい。
【0025】次に、制御部Cを以下、図1および図2を
参照して説明する。制御部Cは、案内孔11に設けられ
た噴孔30の噴孔入口301を遮断、開放するために、
嵌合部56の一部である大径部53に制御縁61を設け
ている。制御縁61は、切欠き部60に形成されてお
り、この切欠き部60は、制御縁61を備えた一方は、
大径部53の下端の環状部58、燃料噴射ノズル1の複
数の噴孔30に対向可能に配置されて、他方は、当接面
54に開口するよう設けられている。
【0026】さらに、噴孔30を以下説明する。噴孔3
0は、複数の噴孔、例えば、図2に示すように噴孔3
1、32で構成されて群噴孔をなしている。噴孔31、
32は、ノズルニードル50の軸方向に対して、傾斜し
て配列されている。なお、この群噴孔をなす噴孔31と
噴孔32との中心軸を結ぶ傾斜角θ2は、図1に示す両
螺旋溝15、55の中心線でなす傾斜角θ1と同一にす
ることが望ましい。
【0027】なお、弁座部12と案内孔11を繋ぐ角部
は、ノズルニードル50の環状部58の先端と干渉を回
避するため、図1に示すように、逃し溝13を設けるの
が望ましい。
【0028】(燃料噴射ノズルの動作)後述で説明する
燃料噴射弁2は、燃料噴射ポンプ110により圧送され
た燃料が、噴射パイプ101を介して、高圧燃料となっ
て供給されている。また、燃料噴射弁2のノズルホルダ
3に構成されている付勢手段Pにより高圧燃料が一定圧
(以下、開弁圧と呼ぶ)に達するまで、ノズルニードル
50の当接面54は、付勢手段Pの押圧力により、ノズ
ルボディ10の弁座12に、燃料油密に密着させられて
いる。
【0029】したがって、燃料噴射ノズルは以下の動作
をする。本実施形態では、2つの噴孔を有する群噴孔
を、開弁圧を2段階に設定可能な付勢手段で制御する場
合を説明する。
【0030】(1)高圧燃料が第1の開弁圧未満の時 高圧燃料は、油溜め室20を介して、燃料通路21、2
3、24、25に供給されて,弁座部12と当接面54
に達している。ここで、付勢手段Pにより第1の開弁圧
に相当する燃料圧までノズルニードル50を上昇させな
い第1の押圧力が作用しているので、ノズルニードル5
0の当接面54は、ノズルボディ10の弁座12に、燃
料油密に密着させられている。このため、燃料噴射ノズ
ルの噴孔30からは、燃料は噴出しない。
【0031】(2)高圧燃料が第1の開弁圧以上、第2
開弁圧未満の時 高圧燃料は、第1の開弁圧以上の燃料圧力に達すると、
第1の押圧力に抗して、ノズルニードル50をリフトさ
せる。このとき、本発明の実施形態の回転手段Rは、例
えばノズルニードル50とノズルボディ10とに形成さ
れた両螺旋溝15、55の周壁15a、55aに挟ま
れ、周壁15a、55aに沿って回転可能な回転部材1
00を有するので、リフト量に応じてノズルニードル5
0を回転させることができる。なお、回転部材100が
球形状であれば、精度良くリフトに追従して回転できる
ので望ましい。
【0032】このとき、噴孔30の開口面積は、ノズル
ニードル50のリフト量と共に、回転する量(以下、回
転角と呼ぶ)が増加するに連れて、制御縁61により徐
々に拡大することになる。なお、噴孔30は、群噴孔で
あって、両噴孔31、32のうち、いずれか一方が、全
開状態で、他方が、半開していない状態であることが望
ましい。
【0033】したがって、図3(a)に示す(H1)状
態に、第1の開弁圧でリフトする第1のリフト量h1
で、例えば噴孔31が全開するれば、噴孔31から噴出
する燃料噴霧流は、偏った噴霧形状となることなく、良
好に噴霧の微粒化ができる。
【0034】(3)高圧燃料が第2の開弁圧以上の時 高圧燃料は、さらに高圧化して、第2の開弁圧以上の燃
料圧力に達すると、第1の押圧力に抗して、ノズルニー
ドル50をリフトさせる。ノズルニードル50は、上記
(2)項と同様に、リフト量に応じてノズルニードル5
0を回転させることができる。この第2開弁圧に打ち勝
つと、ノズルニードル50は、フルリフトh2までリフ
トする(図3(a)H2状態)。
【0035】このとき、群噴孔をなす噴孔30(31、
32)は、リフト量と回転角とにより形成されるニード
ル行程に配置されているので、フルリフト量h2時に
は、他方の噴孔32も全開状態にすることができる。
【0036】なお、従来構造の軸方向に噴孔を配列した
図3(b)と比較して、傾斜して配列するので、フルリ
フトはh2<h2Aとなり、複数の噴孔が全開噴射でき
るリフト量hを低減できる。なお、このとき、噴孔3
1、32のそれぞれ噴孔径は同一とし、噴孔31、32
間の隔壁の厚さtも同一であるとする。
【0037】したがって、リフト量に応じて、燃料を噴
射する噴孔の数を切り替えることができ、しかも、複数
の噴孔が全開噴射できるリフト量hを低減できる。
【0038】(燃料噴射弁の構造)前述のように、開弁
圧を2段階に設定できる燃料噴射弁に本発明の燃料噴射
ノズルを用いた場合について以下、図5および図6を参
照して説明する。燃料噴射弁2は、図5に示すように、
内部に付勢手段Pとしての2個のスプリング(第1スプ
リング102と第2スプリング103)を収容するノズ
ルホルダ2と、このノズルホルダ3の下部に配されるチ
ップパッキン105と、このチップパッキン105の下
部に配される燃料噴射ノズル1等より構成されている。
ノズルホルダ3には、中央部を上下方向に貫通する貫通
孔が設けられて、この貫通孔の上部側に第1スプリング
102を収容する第1スプリング室106が形成され、
貫通孔の下部側に第2スプリング103を収容する第2
スプリング室107が形成されている。また、ノズルホ
ルダ3には、内部に燃料通路108が形成されたインレ
ット109が設けられ、このインレット109に接続さ
れる噴射管101を経由して燃料噴射ポンプ110より
高圧燃料が燃料通路108に供給される(図5参照)。
なお、燃料通路108は、インレット109の内部から
第2スプリング室107の側方を通ってノズルホルダ3
の下端面に開口している。
【0039】第1スプリング102は、上端がノズルの
開弁圧を調整するアジャスティングスクリュ112に当
接し、下端がロッド113の頭部113aに当接して、
そのロッド113を図示(図5)下方へ付勢している。
ロッド113は、第1スプリング室106と第2スプリ
ング室107とを連通する連通孔(上記貫通孔の一部)
を通って第1スプリング室106と第2スプリング室1
07とに跨がって収容されている。第2スプリング10
3は、上端が第2スプリング103のセット荷重を調整
するシム114に当接し、下端が第2スプリング室10
7の下部に配設されるスペーサ115に当接して、その
スペーサ115を図示(図6参照)下方へ付勢してい
る。
【0040】スペーサ15は、図6に示すように、大径
部115aと、この大径部115aの下側に形成された
小径部115bとを有し、大径部115aと小径部11
5bとの中央部を貫通する丸孔115cが形成されてい
る。大径部115aは、チップパッキン105の上部に
配されて第2スプリング103の下端を支持している。
小径部115bは、チップパッキン105の中央部に形
成された貫通孔105aに挿通され、その下端面がチッ
プパッキン105の下端面より所定長さだけ下方へ突出
している。また、丸孔115cには、上記ロッド113
の下端部が摺動可能に挿入されている。チップパッキン
105は、図6に示すように、第2スプリング室107
を形成するノズルホルダ3の円筒下端面にチップパッキ
ン105の上端面外周部が当接して配され、第2スプリ
ング室107の下部側壁面として構成されている。この
チップパッキン105には、ノズルホルダ3の燃料通路
108に連通する燃料通路116(図5参照)が形成さ
れている。
【0041】燃料噴射ノズル1は、前述で構造を説明し
たので、ノズルホルダ3との組付け関係について、以下
説明する。ノズルボディ10は、その上端面がチップパ
ッキン105の下端面に当接した状態で、チップパッキ
ン105と共にリテーニングナット120(図5参照)
によりノズルホルダ3に組付けられている。このノズル
ボディ10には、図6に示すように、案内孔11の内径
が、スペーサ115の小径部115bを挿通するチップ
パッキン5の貫通孔5aの内径より大きく設定されてい
る。また、このノズルボディ10は、チップパッキン1
05の燃料通路116を介して、ノズルホルダ3の燃料
通路108と燃料通路21が連通している。従って、燃
料噴射ポンプ110より噴射管101を通って圧送され
た高圧燃料は、ノズルホルダ3の燃料通路108からチ
ップパッキン105の燃料通路116とノズルボディ1
0の燃料通路21とを通って燃料溜室20へ供給され
る。
【0042】ノズルニードル50は、案内孔11に往復
動、回動可能となるように、摺動自在に嵌合され、かつ
上端部に設けられた小径突起部59aがノズルボディ1
0の上端面より上方へ突出してスペーサ115の丸孔1
15c内に挿入され、その小径突起部59aの上端面が
スペーサ115の丸孔115c内でロッド113の下端
面に当接している(図6参照)。このノズルニードル5
0は、弁座部12に着座している時に小径突起部59a
に繋がる段差面59bがスペーサ115の小径部115
bの下端面より若干低い位置に設定され、この段差面5
9bと小径部115bの下端面とのギャップがニードル
19のプレリフト量h1となる。また、段差面59bと
チップパッキン105の下端面とのギャップがニードル
19のフルリフト量h2となる(図6参照)。なお、ノ
ズルニードル50のプレリフト量h1は、噴孔30の上
下幅より小さく、且つノズルニードル50のフルリフト
量h2は、噴孔30の上下幅以上の大きさに設定されて
いる。
【0043】(燃料噴射弁の動作)本実施例の作動を以
下説明する。燃料噴射ポンプ110より所定量の燃料が
所定の時期に圧送され、その高圧燃料が噴射管101を
経由して燃料噴射弁2に供給される。燃料噴射弁2で
は、ノズルホルダ3の燃料通路108よりチップパッキ
ン105の燃料通路116、ノズルボディ10の燃料通
路21と燃料溜室20と燃料通路23、及びノズルニー
ドル50の燃料通路24を通ってニードル50の燃料通
路25内に蓄えられる。この燃料通路25内の燃料圧力
が増大して第1の開弁圧(第1スプリング102の付勢
力)に打ち勝つと、ノズルニードル50がプレリフト位
置(ニードル50の段差面59bがスペーサ115の小
径部115bの下端面に当接する位置)までリフトす
る。このプレリフトにより、ノズルニードル50の制御
縁61が噴孔30の噴孔入口301を一部開口して一段
目の燃料噴射が行われる。噴孔30から噴射された燃料
は、エンジン100の燃焼室内へ供給される。
【0044】更に、ノズルニードル50の燃料通路25
内の燃料圧力が上昇して第2の開弁圧(第1スプリング
102と第2スプリング103との付勢力の和)に打ち
勝つと、ノズルニードル50がスペーサ115を押し上
げながらフルリフト位置(ノズルニードル50の段差面
59bがチップパッキン105の下端面に当接する位
置)までリフトする。このフルリフトでは、ノズルニー
ドル50の制御縁61が噴孔30全体が開口して二段目
の燃料噴射が行われる。燃料噴射ポンプ110の燃料圧
送が終わりに近づくと、燃料通路25内の燃料圧力が低
下するため、第1スプリング102と第2スプリング1
03との付勢力によりノズルニードル50が下方へ押し
下げられ、ニードル50の当接面54が弁座12に着座
して燃料噴射が終了する。
【0045】なお、噴孔30は、複数の噴孔、例えば2
つの噴孔31、32をノズルニードル50の軸方向に対
して、傾斜して配列した群噴孔であり、プレリフトh1
時は、両噴孔31、32のうち、いずれか一方が、全開
状態で、他方が、半開していない状態であることが望ま
しい。これにより、燃料噴射ノズル1に回動部Rを有す
るので、噴孔30が全開噴射できるリフト量hを低減す
ることができる。
【0046】このため、案内孔11に開口する噴孔30
の開口面積は、ノズルニードル50のリフト量が増加す
るに連れて徐々に拡大することができる。即ち、ニード
ル50の全域(噴射開始から終了まで)において噴孔3
0が最小流路面積と成る。この結果、低リフト時(ノズ
ルニードル50がプレリフトした状態)において噴射圧
力を増大でき、且つ噴孔径(噴孔30の全開口面積)を
小さくできる効果{群噴孔をなす噴孔31、32のいず
れか一方を燃料を噴射する噴孔(開口面積)にする}を
実現できる。これにより、噴孔径が小さくなる程、およ
び噴射圧力が高くなる程、噴霧を微粒化できるため、噴
霧の微粒化を飛躍的に促進できる。
【0047】以上、本発明の燃料噴射ノズルの作動を、
ノズルホルダ3に取り付けた場合で説明したが、燃料噴
射ノズルのリフトを2段階に設定する付勢手段Pは、ば
ね力を利用したものに限定せず、リフトを2段階に設定
可能なものであれば、油・気圧等でもよい。
【0048】また、燃料噴射弁2は、ノズルニードル5
0が案内孔11内をリフトすることで離座(ノズルニー
ドル50の当接面54が弁座部12から離れる)する内
開式弁であるため、現行の内開式弁に用いられているノ
ズルホルダ或いはインジェクタにも適用できる。また、
内開式弁とすることでノズルニードル50の摺動面がノ
ズルボディ10の外部に露出することがないため、ノズ
ルニードル50の摺動面に未燃焼燃料であるカーボンデ
ポジットが付着することもない。
【0049】(第2の実施形態)第2の実施形態の燃料
噴射ノズル構造について、以下図4を参照して説明す
る。第1の実施形態との構造の違いは、噴孔30を遮
断、開放する制御部Cの切欠き部160の形状と、この
切欠き部160により形成される制御縁161の形状が
異なる。
【0050】図4に示すように、切欠き部161は、略
矩形形状に穿設される。この矩形形状は、放電加工、レ
ーザ加工等による特殊加工により形成されてもよい。こ
のとき、図4に示すような制御縁161は、所定の幅W
を有する矩形部160aをノズルニードル50軸に対し
て傾斜させて形成する。
【0051】本実施形態の構成では、矩形部の幅Wを、
フルリフト(リフト量H2)時に噴孔31と噴孔32と
が全開となりうる範囲に設定すれば、第1の実施形態と
同様な効果が得られる。
【0052】また、矩形部の幅Wを、図4に示す幅程度
に設定すれば、ノズルニードル50の、第1のリフト
(リフト量H1)時に噴孔31から燃料が噴射され、さ
らにリフトして第2のリフト(リフト量H2)時には噴
孔32から燃料が噴射される。すなわち、噴孔31と噴
孔32とが群をなして形成される噴孔30は、ノズルニ
ードル50のリフト量(H1、H2)に応じて燃料を噴
射する噴孔を噴孔31から噴孔32に切り替えることも
可能である。なお、この場合、噴孔32が噴孔31より
も大きいことが望ましい。
【0053】本発明の実施形態では、リフト量(H1、
H2)に応じて燃料を噴射する噴孔30の噴孔面積を可
変にする手段として、噴射する噴孔の数を切り替える構
成や、噴射する噴孔を切り替える構成を用いて説明した
が、群噴孔を有する燃料噴射弁であって噴射する噴孔面
積を可変にしたい場合は、本発明の燃料噴射弁の特徴で
ある噴射ノズルを用いてよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態となる燃料噴射ノズル
の先端を示す断面図である。
【図2】図1中の発明の要部を拡大した断面図である。
【図3】図1中で、ノズルニードルのリフト量が変化し
たときの群噴孔と噴孔開閉機構を形成する制御縁との位
置関係を表すIII方向矢視でみた噴孔回りの展開図で
ある。
【図4】第2の実施形態となる燃料噴射ノズルの噴孔回
りの展開図である。
【図5】燃料噴射弁の全体断面図である。
【図6】図5中のノズルニードルのリフト量を規定する
部分の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 燃料噴射ノズル 2 燃料噴射弁 3 ノズルホルダ 10 ノズルボディ 11 案内孔 12 弁座部 15 螺旋溝 15a 周壁 30 噴孔(複数の噴孔、複数の噴孔で形成される群噴
孔) 31、32 噴孔(群噴孔を構成する噴孔) 50 ノズルニードル 51、53 大径部 56 嵌合部 54 当接部(当接面) 55 螺旋溝 60、160 切欠き部 61、161 制御縁 102、103 第1、第2スプリング(付勢手段) C 制御部 R 回動部 P 付勢手段 θ1、θ2 ノズルニードル軸に対する傾斜角 h1 ノズルニードルの第1のリフト(プレリフト) h2 ノズルニードルの第2のリフト(フルリフト)
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F02M 61/18 350 F02M 61/18 350B

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 案内孔と、前記案内孔に穿設された複数
    の噴孔と、前記噴孔の燃料上流側に弁座部を有するノズ
    ルボディと、 前記案内孔に摺動自在な嵌合部と、前記弁座部側に付勢
    手段により付勢される当接部を有するノズルニードルを
    備えた燃料噴射弁において、 前記ノズルニードルのリフト量に応じて、前記ノズルニ
    ードルを回転させる回動部と、 前記リフト量に応じて、燃料を噴射する前記噴孔の数を
    切り替える制御部とを備えていることを特徴とする燃料
    噴射弁。
  2. 【請求項2】 前記噴孔は、前記リフト量と前記回転す
    る量とによりなされるニードル行程に配置されており、 前記複数の噴孔で構成された群噴孔をなすことを特徴と
    する請求項1に記載の燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】 前記回動部は、前記嵌合部に形成された
    第1の螺旋溝と、 前記第1の螺旋溝に対向して前記案内孔に形成された第
    2の螺旋溝と、 前記両螺旋溝の周壁に挟まれ、前記周壁に沿って回転可
    能な回転部材を有することを特徴とする請求項1または
    請求項2に記載の燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】 前記回転部材の形状は、球形状をなし、
    前記両螺旋溝の断面形状は、前記球を挟むように迎合可
    能な半球形状をなしていることを特徴とする請求項3に
    記載の燃料噴射弁。
  5. 【請求項5】 前記制御部は、前記噴孔を遮断、開放す
    る制御縁を前記嵌合部に形成されており、 前記弁座の下流に配置されていることを特徴とする請求
    項1から請求項4のいずれか一項に記載の燃料噴射弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010014083A (ja) * 2008-07-07 2010-01-21 Denso Corp 尿素水噴射装置
CN104632487A (zh) * 2015-02-06 2015-05-20 中国重汽集团重庆燃油喷射系统有限公司 带螺旋槽结构的喷油嘴

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