JPH11193766A - 燃料噴射弁 - Google Patents

燃料噴射弁

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JPH11193766A
JPH11193766A JP36103797A JP36103797A JPH11193766A JP H11193766 A JPH11193766 A JP H11193766A JP 36103797 A JP36103797 A JP 36103797A JP 36103797 A JP36103797 A JP 36103797A JP H11193766 A JPH11193766 A JP H11193766A
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JP
Japan
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needle
fuel
hole
injection
injection hole
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Application number
JP36103797A
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Inventor
Kenji Date
健治 伊達
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Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内開式弁に用いられるノズルホルダ或いはイ
ンジェクタとの互換性を有し、且つニードル19の摺動
不良による燃料漏れを防止でき、更に低リフト時におけ
る燃料の乱れを防止できる燃料噴射弁を提供すること。 【解決手段】 ノズルボディ17に形成された縦孔21
には、シート部材18とニードル19が収容されてい
る。ニードル19は、中央部に燃料通路25が形成さ
れ、且つ燃料通路25が開口する下端面に内側逆円錐面
19cと外側逆円錐面19dとが形成され、両逆円錐面
19c、19dの境界線がシート部材18のシート面1
8aに着座するシート部19eとして設けられている。
このニードル19は、シート部19eがシート面18a
に着座することで燃料通路25と噴孔22との間を遮断
し、この時、外側逆円錐面19dがシート面18aに略
密着して噴孔22の入口を閉じることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ンに高圧燃料を噴射する燃料噴射弁に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ディーゼルエンジン等において
は、厳しくなる排気ガス規制に対処する必要が生じてい
る。排気ガス中に含まれる有害成分の低減、更に燃費向
上を達成するためには、燃料噴射による噴霧を時間的、
空間的、および質的に最適化することが望まれており、
特に質的な噴霧の微粒化が必要である。このような燃料
噴霧の微粒化を目的とする従来技術として、例えば実開
平4−100065号公報に記載された燃料噴射弁があ
る。この燃料噴射弁は、中央部に孔部を有し、且つ先端
部付近に孔部と連通する複数の開口を有するノズル本体
と、このノズル本体の孔部に摺動可能に嵌合するニード
ルとを備えている。ニードルは、中央部を上下方向に延
びる燃料通路と、この燃料通路の下端部に連通する複数
の噴孔とが形成され、ノズル本体の孔部をニードルが下
降してノズル本体の開口にニードルの噴孔が連通する
と、燃料噴射ポンプより圧送された燃料が燃料通路より
噴孔を通ってノズル本体の開口より燃焼室へ噴射され
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の燃料
噴射弁は、ニードルがノズル本体に対し下降することで
弁座部から離座する構造(外開式弁)である。これは、
現状の主流であるニードルが上昇することで離座する内
開式弁とは異なるため、その内開式弁との互換性がな
く、内開式弁に用いられるノズルホルダ或いはインジェ
クタに適用することができない。従って、上記の燃料噴
射弁(外開式弁)に適用できる新規なノズルホルダ或い
はインジェクタが必要となる。また、ニードルの先端部
がノズル本体より露出しており、その露出部には噴孔の
開閉に必要な摺動部が形成されている。この場合、エン
ジンの燃料室内で未燃焼燃料であるカーボンデポジット
が摺動部に堆積すると、摺動不良によって着座できず、
燃料漏れを発生する。更に、噴孔の出口側に開閉機構を
設けているため、図11に示すように、ニードル100
の低リフト時には、噴孔110の出口部で燃料の流れが
乱され、偏った噴霧形状が形成される。また、噴孔11
0の出口部での燃料の乱れに伴ってノズル本体200の
開口210の出口近傍にカーボンデポジットが堆積する
と、噴霧形状が狙い形状から変化する等の不具合が生じ
る。
【0004】本発明は、上記事情に基づいて成されたも
ので、その目的は、ニードルのリフト量に応じて噴孔の
開口面積を連続的に可変する燃料噴射弁であって、内開
式弁に用いられるノズルホルダ或いはインジェクタとの
互換性を有し、且つニードルの摺動不良による燃料漏れ
を防止でき、更に低リフト時における燃料の乱れを防止
できる燃料噴射弁を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】(請求項1の手段)ノズ
ルボディは、縦孔から円筒壁部を貫通して円筒壁部の外
周面に開口する噴孔を有し、ニードルは、中央部に燃料
通路が形成されて、その燃料通路がニードルの下端面に
開口して設けられ、且つ縦孔内をリフトする際にニード
ルの外周面が噴孔の入口を開くことにより燃料通路と噴
孔とを連通させることができる。従って、ニードルが縦
孔内をリフトしてニードルの下端面がシート面から離
れ、且つニードルの外周面が噴孔を開くことにより、燃
料通路を通って供給された高圧燃料が噴孔より噴射され
る。この構成により、縦孔に開口する噴孔の開口面積
は、ニードルのリフト量が増加するに連れて徐々に拡大
することができる。即ち、ニードルの全域(噴射開始か
ら終了まで)において噴孔が最小流路面積と成り得る。
この燃料噴射弁は、ニードルが縦孔内をリフトすること
で離座(ニードルの下端面がシート面から離れる)する
内開式弁であるため、現行の内開式弁に用いられている
ノズルホルダ或いはインジェクタにも適用できる。ま
た、内開式弁とすることでニードルの摺動面が外部に露
出することがないため、ニードルの摺動面に未燃焼燃料
であるカーボンデポジットが付着することもない。
【0006】(請求項2の手段)シート部材は、燃料噴
射終了時にニードルの下端面が着座するシート面を有
し、このシート面が噴孔の下端と略同じ位置または若干
高い位置に設定されている。この場合、シート面に沿っ
て流れる高圧燃料が噴孔の入口で縦孔の内周面に衝突す
ることがなく、そのまま噴孔へ流れ込むことができる。
これにより、低リフト時(ニードルのリフト量が小さい
時)での燃料の流れに乱れがなく、所望の噴霧形状を形
成することができる。
【0007】(請求項3の手段)ノズルボディは、ニー
ドルのリフト方向に第1の噴孔と第2の噴孔とを有して
いる。この場合、ニードルの初期リフト量を第1の噴孔
と第2の噴孔との間に設定することにより、噴孔の開口
面積を2段階に変更できる。
【0008】(請求項4の手段)ノズルボディは、縦孔
の一部に内径を拡大してニードルの外周面との間に形成
された環状の室と、燃料通路に供給される高圧燃料より
低圧の低圧系と環状の室とを連通するリーク通路とを有
している。これにより、ノズルボディの縦孔とニードル
との間のクリアランスに漏れた燃料を環状の室からリー
ク通路を通って低圧系に排出できる。その結果、上記ク
リアランスに余裕を持たせることができるため、加工コ
ストを低減できるメリットが生じる。
【0009】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を、開弁圧
を2段階に設定する燃料噴射弁に用いた場合について、
図面に基づいて説明する。図1は燃料噴射弁のノズルの
断面図である。図4に示すように、内部に2個のスプリ
ング(第1スプリング2と第2スプリング3)を収容す
るノズルホルダ4と、このノズルホルダ4の下部に配さ
れるチップパッキン5と、このチップパッキン5の下部
に配されるノズル(下述する)等より構成されている。
ノズルホルダ4には、中央部を上下方向に貫通する貫通
孔が設けられて、この貫通孔の上部側に第1スプリング
2を収容する第1スプリング室6が形成され、貫通孔の
下部側に第2スプリング3を収容する第2スプリング室
7が形成されている。また、ノズルホルダ4には、内部
に燃料通路8が形成されたインレット9が設けられ、こ
のインレット9に接続される噴射管10を経由して燃料
噴射ポンプ11より高圧燃料が燃料通路8に供給される
(図4参照)。なお、燃料通路8は、インレット9の内
部から第2スプリング室7の側方を通ってノズルホルダ
4の下端面に開口している。
【0010】第1スプリング2は、上端がノズルの開弁
圧を調整するアジャスティングスクリュ12に当接し、
下端がロッド13の頭部13aに当接して、そのロッド
13を図示(図4)下方へ付勢している。ロッド13
は、第1スプリング室6と第2スプリング室7とを連通
する連通孔(上記貫通孔の一部)を通って第1スプリン
グ室6と第2スプリング室7とに跨がって収容されてい
る。第2スプリング3は、上端が第2スプリング3のセ
ット荷重を調整するシム14に当接し、下端が第2スプ
リング室7の下部に配設されるスペーサ15に当接し
て、そのスペーサ15を図示(図4)下方へ付勢してい
る。
【0011】スペーサ15は、図5に示すように、大径
部15aと、この大径部15aの下側に形成された小径
部15bとを有し、大径部15aと小径部15bとの中
央部を貫通する丸孔15cが形成されている。大径部1
5aは、チップパッキン5の上部に配されて第2スプリ
ング3の下端を支持している。小径部15bは、チップ
パッキン5の中央部に形成された貫通孔5aに挿通さ
れ、その下端面がチップパッキン5の下端面より所定長
さだけ下方へ突出している。また、丸孔15cには、上
記ロッド13の下端部が摺動可能に挿入されている。チ
ップパッキン5は、図5に示すように、第2スプリング
室7を形成するノズルホルダ4の円筒下端面にチップパ
ッキン5の上端面外周部が当接して配され、第2スプリ
ング室7の下部側壁面として構成されている。このチッ
プパッキン5には、ノズルホルダ4の燃料通路8に連通
する燃料通路16(図4参照)が形成されている。
【0012】ノズルは、ノズルボディ17、シート部材
18、及びニードル19から成る。ノズルボディ17
は、その上端面がチップパッキン5の下端面に当接した
状態で、チップパッキン5と共にリテーニングナット2
0(図4参照)によりノズルホルダ4に組付けられてい
る。このノズルボディ17には、図1に示すように、中
央部を上下方向に延びる縦孔21が形成され、下端部に
複数(例えば6個)の噴孔22が形成されている。縦孔
21は、上端がノズルボディ17の上端面に開口してい
る。但し、縦孔21の内径は、スペーサ15の小径部1
5bが挿通されるチップパッキン5の貫通孔5aの内径
より大きく設定されている。縦孔21の下端は、ノズル
ボディ17の底部を貫通することなく、ノズルボディ1
7の底部壁17aによって閉塞されている。
【0013】噴孔22は、縦孔21の下部周囲に形成さ
れる円筒壁部17bを略半径方向に貫通して形成され、
且つ縦孔21に開口する入口の方が円筒壁部17bの外
周面に開口する出口より若干上方位置に開口している
(つまり、入口から出口へ向かって若干下方へ傾斜して
いる)。なお、噴孔22の断面形状(開口形状)は、図
3(a)に示す様なスリット形状、あるいは図3(b)
に示す様な丸孔形状でも良い。このノズルボディ17に
は、縦孔21の途中に環状の燃料溜室23が形成され、
更にチップパッキン5の燃料通路16と燃料溜室23と
を連通する燃料通路24が形成されている。従って、燃
料噴射ポンプ11より噴射管10を通って圧送された高
圧燃料は、ノズルホルダ4の燃料通路8からチップパッ
キン5の燃料通路16とノズルボディ17の燃料通路2
4とを通って燃料溜室23へ供給される。
【0014】シート部材18は、縦孔21に微小なクリ
アランスで嵌合できる円柱形状に設けられ、縦孔21の
下端部に収容されている。シート部材18の上面は円錐
状に形成され(以下、この円錐面をシート面18aと呼
ぶ)、そのシート面18aの外径端の高さ位置が噴孔2
2の下端と略同位置か、若干高い位置に設定されてい
る。また、シート面18aの傾斜角(円錐角)は、噴孔
22の傾斜角と略等しくなるように設定されている(図
2参照)。
【0015】ニードル19は、縦孔21に数μmのクリ
アランスで摺動自在に嵌合され、且つ上端部に設けられ
た小径突起部19aがノズルボディ17の上端面より上
方へ突出してスペーサ15の丸孔15c内に挿入され、
その小径突起部19aの上端面がスペーサ15の丸孔1
5c内でロッド13の下端面に当接している(図5参
照)。このニードル19は、シート部材18に着座して
いる時に小径突起部19aに繋がる段差面19bがスペ
ーサ15の小径部15bの下端面より若干低い位置に設
定され、この段差面19bと小径部15bの下端面との
ギャップがニードル19のプレリフト量HD1となる。ま
た、段差面19bとチップパッキン5の下端面とのギャ
ップがニードル19のフルリフト量HD2となる(図5参
照)。なお、ニードル19のプレリフト量HD1は、噴孔
22の上下幅(丸孔形状であれば内径)より小さく、且
つニードル19のフルリフト量HD2は、噴孔22の上下
幅以上の大きさに設定されている。
【0016】ニードル19の内部には、中央部を下端面
から上部側まで延びる燃料通路25が形成され、且つ燃
料通路25の上部で燃料通路25を横切って径方向に貫
通する貫通路26が形成され、この貫通路26がノズル
ボディ17の燃料溜室23に連通している。燃料通路2
5が開口するニードル19の下端面には、図2に示すよ
うに、シート部材18のシート面18aに対応する内側
逆円錐面19cと外側逆円錐面19dとが形成され、内
側逆円錐面19cと外側逆円錐面19dとの境界線(稜
線)がシート面18aに着座するシート部19eとして
設けられている。外側逆円錐面19dは、シート面18
aと略同一の円錐角に設定され、その外側逆円錐面19
dより内側逆円錐面19cの方が円錐角が僅かに小さく
設けられている(つまり、水平面に対する傾斜角が大き
い)。
【0017】このニードル19は、シート部材18に着
座する(シート部19eがシート面18aに当接する)
ことで燃料通路25と噴孔22との間を遮断し、シート
部材18から離座する(シート部19eがシート面18
aから離れる)ことで燃料通路25と噴孔22とを連通
することができる。また、ニードル19がシート部材1
8に着座すると、外側逆円錐面19dがシート面18a
に略密着することにより噴孔22の入口を閉じることが
できる。従って、噴孔22の開口面積は、ニードル19
のリフト量が増加するに連れて徐々に拡大することにな
る。
【0018】次に、本実施例の作動を説明する。燃料噴
射ポンプ11より所定量の燃料が所定の時期に圧送さ
れ、その高圧燃料が噴射管10を経由して燃料噴射弁1
に供給される。燃料噴射弁1では、ノズルホルダ4の燃
料通路8よりチップパッキン5の燃料通路16、ノズル
ボディ17の燃料通路24と燃料溜室23、及びニード
ル19の貫通路26を通ってニードル19の燃料通路2
5内に蓄えられる。この燃料通路25内の燃料圧力が増
大して第1開弁圧(第1スプリング2の付勢力)に打ち
勝つと、ニードル19がプレリフト位置(ニードル19
の段差面19bがスペーサ15の小径部15bの下端面
に当接する位置)までリフトする。このプレリフトによ
り、ニードル19の外側逆円錐面19dが噴孔22の入
口を一部開口して一段目の燃料噴射が行われる。
【0019】更に、ニードル19の燃料通路25内の燃
料圧力が上昇して第2開弁圧(第1スプリング2と第2
スプリング3との付勢力の和)に打ち勝つと、ニードル
19がスペーサ15を押し上げながらフルリフト位置
(ニードル19の段差面19bがチップパッキン5の下
端面に当接する位置)までリフトする。このフルリフト
では、ニードル19の外側逆円錐面19dが噴孔22よ
り上方へ移動するため、噴孔22全体が開口して二段目
の燃料噴射が行われる。燃料噴射ポンプ11の燃料圧送
が終わりに近づくと、燃料通路25内の燃料圧力が低下
するため、第1スプリング2と第2スプリング3との付
勢力によりニードル19が下方へ押し下げられ、ニード
ル19のシート部19eがシート面18aに着座して燃
料噴射が終了する。
【0020】(第1実施例の効果)本実施例では、ニー
ドル19が縦孔21内をリフトしてニードル19のシー
ト部19eがシート面18aから離れ、ニードル19の
外側逆円錐面19dが噴孔22を開くことにより、燃料
通路25を通って供給された高圧燃料が噴孔22より噴
射される。この構成により、縦孔21に開口する噴孔2
2の開口面積は、ニードル19のリフト量が増加するに
連れて徐々に拡大することができる。即ち、ニードル1
9の全域(噴射開始から終了まで)において噴孔22が
最小流路面積と成る。この結果、低リフト時(ニードル
19がプレリフトした状態)において噴射圧力を増大で
き、且つ噴孔径(噴孔22の開口面積)を小さくできる
効果を実現できる。これは、図6および図7に示すよう
に、噴孔径が小さくなる程、および噴射圧力が高くなる
程、噴霧を微粒化できるため、噴霧の微粒化を飛躍的に
促進できる。
【0021】本実施例の燃料噴射弁1は、ニードル19
が縦孔21内をリフトすることで離座(ニードル19の
シート部19eがシート面18aから離れる)する内開
式弁であるため、現行の内開式弁に用いられているノズ
ルホルダ或いはインジェクタにも適用できる。また、内
開式弁とすることでニードル19の摺動面がノズルボデ
ィ17の外部に露出することがないため、ニードル19
の摺動面に未燃焼燃料であるカーボンデポジットが付着
することもない。更に、内開式弁を採用した上で、シー
ト部材18のシート面18aが噴孔22の下端と略同じ
位置または若干高い位置に設定されているため、図8に
示すように、シート面18aに沿って流れる高圧燃料が
噴孔22の入口で縦孔21の内周面に衝突することがな
く、そのまま噴孔22へ流れ込むことができる。これに
より、ニードル19の低リフト時での燃料の流れに乱れ
がなく、所望の噴霧形状を形成することができる。ま
た、燃料の流れに乱れが無くなることから、噴孔22の
出口近傍にカーボンデポジットが堆積することも防止で
きるため、噴霧形状が狙いの形状から変化することも無
く、所望の噴霧形状を得ることができる。
【0022】(第2実施例)図9はノズル先端部の拡大
断面図である。本実施例は、図9に示すように、ノズル
ボディ17の円筒壁部17bに第1の噴孔22aと第2
の噴孔22bとを形成した一例を示すものである。第1
の噴孔22aと第2の噴孔22bは、ニードル19のリ
フト方向(図9の上下方向)に所定距離Lhだけ離れて
形成され、その第1の噴孔22aと第2の噴孔22bと
の距離Lhがプレリフト量HD1より大きく設計されてい
る。本実施例によれば、第1の噴孔22aおよび第2の
噴孔22bの断面形状をそれぞれ丸孔形状に形成するこ
とができるため、第1実施例の様に1つの噴孔22をス
リット状に形成する場合と比較して噴孔22の加工を容
易にでき、加工コストも低減できる。
【0023】(第3実施例)図10はノズルの断面図で
ある。本実施例は、ノズルボディ17にリーク通路27
を設けた一例を示すものである。ノズルボディ17に
は、燃料通路24より下方に縦孔21の内径を拡大して
形成された環状の室28が設けられ、更にこの環状の室
28とノズルホルダ4の内部(第2スプリング室7およ
び第1スプリング室6)とを連通するリーク通路27が
形成されている。なお、本実施例において、ノズルボデ
ィ17にリーク通路27を形成するために、ノズルボデ
ィ17に第1実施例で説明した燃料溜室23(図1参
照)を形成する余裕がない場合は、図10に示すように
ニードル19に燃料溜室29を形成しても良い。本実施
例によれば、ノズルボディ17の縦孔21とニードル1
9との間のクリアランスに漏れた燃料を環状の室28か
らリーク通路27を通って低圧系に排出できる。その結
果、上記クリアランスに余裕を持たせることができるた
め、加工コストを低減できるメリットが生じる。なお、
ノズルホルダ4の第2スプリング室7および第1スプリ
ング室6は、図4に示すように、アジャスティングスク
リュ12に設けられた通路12aを通じて燃料噴射弁1
の外部(低圧系)に連通している。
【0024】(変形例)上記実施例では、シート部材1
8のシート面18aを円錐形状とし、ニードル19の下
端面を逆円錐面としているが、その逆でも良い。つま
り、シート部材18のシート面18aを逆円錐形状と
し、ニードル19の下端面を円錐面としても良い。ある
いは、シート部材18のシート面18aとニードル19
の下端面とを平面としても良い。シート部材18は、ノ
ズルボディ17と別体で構成しているが、ノズルボディ
17と一体に形成しても良い。ノズルボディ17に形成
された縦孔21は、ノズルボディ17の底部壁17aに
よって閉塞されているが、縦孔21をノズルボディ17
の下端面まで貫通させて、縦孔21の下端開口部を別部
材(例えばシート部材18)により気密に塞ぐように構
成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】ノズルの断面図である。
【図2】ノズル先端部の拡大断面図である。
【図3】噴孔の開口形状を示す平面図である。
【図4】燃料噴射弁の全体断面図である。
【図5】ニードルのリフト量を規定する部分の拡大断面
図である。
【図6】噴孔径と粒径との関係を示すグラフである。
【図7】噴射圧力と粒径との関係を示すグラフである。
【図8】燃料の流れと噴霧の様子を示す模式図である。
【図9】ノズル先端部の拡大断面図である(第2実施
例)。
【図10】ノズルの断面図である(第3実施例)。
【図11】燃料の流れと噴霧の様子を示す模式図である
(従来技術)。
【符号の説明】
1 燃料噴射弁 17 ノズルボディ 17b 円筒壁部 18 シート部材 18a シート面 19 ニードル 19c 内側逆円錐面(ニードルの下端面) 19d 外側逆円錐面(ニードルの下端面) 21 縦孔 22 噴孔 22a 第1の噴孔 22b 第2の噴孔 25 ニードルの燃料通路 27 リーク通路 28 環状の室
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02M 61/18 350 F02M 61/18 350D

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】中央部に縦孔が形成された円筒壁部を有す
    るノズルボディと、 前記縦孔に摺動自在に嵌合して、燃料噴射時に前記縦孔
    内をリフトするニードルと、 前記縦孔の下端部に設けられ、燃料噴射終了時に前記ニ
    ードルの下端面が着座するシート面を形成するシート部
    材とを備え、 前記ノズルボディは、前記縦孔から前記円筒壁部を貫通
    して前記円筒壁部の外周面に開口する噴孔を有し、 前記ニードルは、中央部に燃料通路が形成されて、その
    燃料通路が前記ニードルの下端面に開口して設けられ、
    且つ前記縦孔内をリフトする際に前記ニードルの外周面
    が前記噴孔の入口を開くことにより前記燃料通路と前記
    噴孔とを連通させることを特徴とする燃料噴射弁。
  2. 【請求項2】前記シート部材は、前記シート面が前記噴
    孔の下端と略同じ位置または若干高い位置に設定されて
    いることを特徴とする請求項1に記載した燃料噴射弁。
  3. 【請求項3】前記ノズルボディは、前記ニードルのリフ
    ト方向に第1の噴孔と第2の噴孔とを有していることを
    特徴とする請求項1または2に記載した燃料噴射弁。
  4. 【請求項4】前記ノズルボディは、前記縦孔の一部に内
    径を拡大して前記ニードルの外周面との間に形成された
    環状の室と、前記燃料通路に供給される高圧燃料より低
    圧の低圧系と前記環状の室とを連通するリーク通路とを
    有していることを特徴とする請求項1〜3に記載した何
    れかの燃料噴射弁。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10111035B4 (de) * 2000-03-08 2010-06-17 DENSO CORPORATION, Kariya-shi Kraftstoffeinspritzdüse
JP2012017732A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Waertsilae Switzerland Ltd 内燃機関のための燃料噴射機

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JP2012017732A (ja) * 2010-07-07 2012-01-26 Waertsilae Switzerland Ltd 内燃機関のための燃料噴射機

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