JP5327071B2 - 高圧ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関(以下「エンジン」という)に用いられる高圧ポンプに関する。
エンジンに用いられる高圧ポンプは、カムシャフトの回転によって往復移動するプランジャを備えている。高圧ポンプの動作は、具体的に、プランジャが上死点から下死点へ移動するときにポンプ内の燃料ギャラリから加圧室へ燃料を吸入する吸入行程、プランジャが下死点から上死点へ向かうときに一部の低圧の燃料を燃料ギャラリへ戻す調量行程、及び、吸入弁を閉じてからさらに上死点へ向かうプランジャによって燃料が加圧される加圧行程に大別される。
ここで、プランジャが動作すれば圧力の脈動が生じるが、例えば、エンジン回転数が高くなり、カムシャフトの回転数が高くなると、プランジャが高速で往復移動する。結果として、燃料ギャラリ内部の燃料圧力の変化が極端に大きくなり、大きな脈動が生じる。なお、脈動は、エンジン回転数だけに依存して起きるものではなく、種々の要因で起こり得る。
そこで、従来、パルセーションダンパと呼ばれるダンパ部材を燃料ギャラリに配置して燃料の脈動を減衰させるようにした高圧ポンプが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この種のダンパ部材は、例えば、金属製のダイアフラムの周縁部を溶接して形成される。ここでダイアフラムは薄板状となっており、内部に封入されたガスの圧力と外部の燃料圧力とによってダンパ部材の膨張及び収縮が実現され、燃料の脈動が抑制される。例えば、上記調量行程では、加圧室内の燃料が燃料ギャラリに戻されることで燃料ギャラリ内の圧力が上がるため、ダンパ部材は収縮し、燃料の圧力上昇を抑制する。
特許第4036153号公報
ところで、上記特許文献1では、ダンパの上側への流路はダンパ支持部材と蓋部材とによって流路面積が絞られた形をとっているため、加圧室と燃料ギャラリとを接続する加圧側通路から燃料ギャラリに戻される燃料の大半が、ダンパの下側へ流れ込む構成となっている(例えば、特許文献1の図3参照)。この構成ではインレットの開口部がダンパの下側に設けられているため、下側へ流れ込む燃料の流れが速くなると、ダンパが収縮する前に、すなわち燃料の圧力上昇が抑制される前に、インレットの開口部へ燃料が到達する虞がある。このような場合、燃料配管や配管支持部材に燃料の脈動が伝達される。結果として、異音が発生することがある。異音の発生は、運転者に違和感を与え、感性品質を低下させることにつながる。また、配管支持部材のどこかで共振が生じると、配管支持部材の破損を招来することになりかねない。
本発明は上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、燃料ギャラリへ戻される燃料の流れが速くなった場合など、十分に脈動を抑制することが可能な高圧ポンプを提供することにある。
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載の高圧ポンプでは、加圧側通路が、燃料ギャラリから加圧室までを接続している。ここで、燃料ギャラリは、燃料を供給するための燃料インレット(以下「インレット」という)の開口部を有している。また、加圧室では、燃料が加圧される。この加圧室の容積変化を作り出すのが、プランジャである。
ダンパ部材は、ダイアフラムにて構成され、燃料ギャラリの内部に配設される。そして、燃料ギャラリ内部の燃料圧力の変化を抑制する。蓋部は、ハウジングの所定位置に組み付けられて、上記燃料ギャラリを形成する。
ここで特に本発明は、加圧側通路から燃料ギャラリへプランジャによって戻される燃料の流れによって蓋部に沿う燃料の流れが作り出されるよう加圧側通路と蓋部とが配置されている。加圧側通路から燃料ギャラリへの燃料の流れの速さは一定でなく、プランジャの移動速度によって変わってくる。したがって、エンジン回転数の増加に伴いプランジャの移動速度が上昇したとき、蓋部に沿う燃料の流れが作り出される。そして、流れ変更部によって、ダンパ部材のダイアフラムの可動部へ向かう燃料の流れが作り出される。また、本発明でいう「ダイアフラムの可動部」は、高圧ポンプが通常作動している際に供給される燃料インレット圧であることを前提に、燃料ギャラリ内部の燃料圧力によって変位する部分をいう。
このようにすれば、流れの速い燃料の大部分が、蓋部へ導かれる。言い換えれば、流れが速くなった場合の燃料の主流が積極的に蓋部へ導かれる。蓋部へ導かれた燃料は、流れ変更部に衝突し向きを変えて、ダンパ部材を構成するダイアフラムの可動部へ衝突する
つまり、本発明では、燃料の主流を、まずは蓋部に沿わせ、次に、ダイアフラムの可動部へ導入するのである。これにより、燃料の大部分が蓋部を経由することになるため、インレットへ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。また、例えば2枚式のダイアフラムであれば、蓋部側のダイアフラムを十分に可動させることができ、ダンパ部材を十分に機能させることができる。その結果、燃料ギャラリへ戻される燃料の流れが速くなった場合など、十分に脈動を抑制することができる。
具体的な構成としては、請求項2に示すように、燃料ギャラリの内部に想定される加圧側通路の延長領域が蓋部向かって延びる構成とすることが考えられる。延長領域とは、加圧側通路を延長した領域であり、加圧室から燃料ギャラリへプランジャによって戻される燃料の流れが速くなり得る領域である。また「速くなり得る」としたのは、エンジン回転数などの条件によって「速くなる」ためである。
ところで、脈動を抑制するという観点からは、請求項3に示すように、プランジャが、加圧室を容積変化させると共に、加圧室の容積変化に伴い容積変化する可変容積室を形成するものとしてもよい。この場合、容積側通路によって、可変容積室から燃料ギャラリまでを接続する。
例えば、加圧室の容積変化を「100」とした場合、可変容積室の容積変化が「60」となるように構成することが考えられる。この場合、調量行程を例に挙げれば、加圧室から燃料ギャラリに「100」の燃料が戻されるとしても、そのうちの「60」は可変容積室の容積で賄われることになる。この例で言えば、残り「40」の燃料圧力の変化を抑制するのが、上述したダンパ部材となる。
このようにすれば、可変容積室の容積変化によるインレットへの燃料の流出抑制効果が得られるため、上述した効果が際立つ。
ダンパ部材を十分に機能させるという観点からは、請求項4に示すように、流れ変更部によって、ダイアフラムの可動部の中央部分へ向かう燃料の流れが作り出されるようにするとよい。このようにすれば、ダイアフラムを十分に可動させることができ、ダンパ部材を十分に機能させることができる。
流れ変更部は、具体的には、請求項5に示すように、蓋部の内面の凹部として形成することが考えられる。また、このような構成に代え又は加え、請求項6に示すように、蓋部の内面の凸部として形成することが考えられる。このように凹凸形状として流れ変更部を形成すれば、比較的簡単に形成できる点で有利である。
なお、さらなる脈動抑制効果を得ることを考えると、請求項7に示すように、ダンパ部材を支持する蓋側支持部を備える構成とし、この蓋側支持部が筒状壁を有するものとしてもよい。筒状壁は、ダイアフラムを周方向に囲繞することで蓋部側へ開口しダイアフラムを内面とするギャラリ部分空間を形成する。この場合、ダイアフラムへ導かれる燃料がギャラリ部分空間に比較的長時間留まる可能性が高く、インレットへ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。また、蓋部側のダイアフラムを十分に可動させることができる。このような作用を確実にするため、筒状壁には貫通穴を設けないほうが好ましい。この意味で、請求項8に示すように、筒状壁は、蓋部側へのみ開口するギャラリ部分空間を形成すること、としてもよい。
このように蓋側支持部でギャラリ部分空間を形成する場合、流れ変更部を蓋部の内面の凹部や凸部として設ける構成に加え又は代え、請求項9に示すように、流れ変更部が、蓋側支持部の筒状壁の一部として形成されていることとしてもよい。例えば、請求項10に示すように、流れ変更部が、筒状壁の開口端から蓋部に沿って延び、燃料が内側へ流れ込む傘状の屋根部を備える構成とすることが考えられる。このようにすれば、流れ変更部によって、ダイアフラムへ導かれる燃料がギャラリ部分空間へ確実に流れ込むため、インレットへ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。また、蓋部側のダイアフラムを十分に可動させることができる。
このような筒状壁が延長領域へ張り出すと、蓋部へ向かう燃料の流れが阻害される虞がある。そこで、請求項11に示すように、筒状壁の延長領域への張り出しを抑えるように、筒状壁の蓋部側の縁部を傾斜させてもよい。このようにすれば、蓋部へ向かう燃料の流れが阻害されることを抑制できる。
なお、通常は蓋部が鉛直方向の上側となるように高圧ポンプが設置される関係上、蓋部の外面に液体などの腐食物などが溜まる虞がある。そこで、請求項12に示すように、蓋部が、その外面に、腐食物の捌けを促進する腐食物捌け部を有する構成としてもよい。このようにすれば、腐食物などが溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
一実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 一実施形態の高圧ポンプの特徴部分を示す部分拡大断面図である。 高圧ポンプの蓋部の形状を示す説明図である。 高圧ポンプの蓋部の形状を示す説明図である。 高圧ポンプの蓋部の形状を示す説明図である。 高圧ポンプの蓋部の形状を示す説明図である。 別の実施形態の高圧ポンプの特徴部分を示す部分拡大断面図である。 別の実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 別の実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 高圧ポンプの蓋部の形状を示す説明図である。 別の実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 高圧ポンプの蓋側支持部の形状を示す説明図である。 高圧ポンプの蓋側支持部の形状を示す説明図である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。本形態の高圧ポンプは、車両に搭載されて用いられ、燃料タンクから低圧ポンプにて汲み上げられインレットから供給される燃料を加圧し、インジェクタの接続される燃料レールへ供給するものである。なお、インレットの上流側には、低圧ポンプからの配管が接続される。
図1に示すように、高圧ポンプ1は、本体部10及び、燃料供給部30、吸入弁部50、プランジャ部70、吐出弁部90を備えている。
本体部10は、外郭を構成するハウジング11を有する。このハウジング11の一部(図1中では上部)に、燃料供給部30が形成されている。
また、プランジャ部70は、燃料供給部30のちょうど反対側(図1中の下部)に設けられている。そして、プランジャ部70と燃料供給部30との中間付近に、燃料を加圧可能な加圧室12が形成されている。
さらにまた、燃料供給部30及びプランジャ部70の配列方向に直交する方向に、吸入弁部50(図1中の左側部)及び吐出弁部90(図1中の右側部)が設けられている。
次に、燃料供給部30、及び、吸入弁部50、プランジャ部70、吐出弁部90の構成について、詳細に説明する。
燃料供給部30は、燃料ギャラリ31を有する。燃料ギャラリ31は、ハウジング11の凹部13と蓋部14とによって囲まれた空間である。この燃料ギャラリ31には、ダンパユニット32が配設されている。ダンパユニット32は、2枚の金属製のダイアフラム33,34を接合してなるダンパ部材35と、凹部13の底部15に配置される底側支持部36と、蓋部14側に配置される蓋側支持部37とで構成されている。
燃料ギャラリ31は、その底部15に、底側支持部36に合わせた窪み151を有している。これにより、底側支持部36は、この窪み151によって位置決めされる。また、窪み151には、図2に示すように、インレットの開口部19が形成されている。これにより、低圧ポンプからの燃料は、底側支持部36の径方向内側の領域へ供給される。
蓋側支持部37の上方には、波ばね38が配置されている。これにより、蓋部14をハウジング11に取り付けた状態では、波ばね38が蓋側支持部37を底部15側へ押圧する。その結果、ダンパ部材35は、その周縁部を蓋側支持部37と底側支持部36とによって周方向に均等な力で、挟持される。
次に、プランジャ部70について説明する。
図1に示すように、プランジャ部70は、プランジャ71、オイルシールホルダ72、スプリングシート73、及び、プランジャスプリング74などを備えている。
プランジャ71は、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ16に支持される大径部711と、大径部711よりも外径の小さな小径部712とを有している。小径部712は、オイルシールホルダ72に、その周囲を囲まれている。これら大径部711及び小径部712は、一体となっており、軸方向に往復移動する。
オイルシールホルダ72は、シリンダ16の端部に配置されており、プランジャ71の小径部712の外周に位置する基部721と、ハウジング11に圧入される圧入部722とを有している。
基部721は、その内部に、リング状のシール723を有している。シール723は、内周のテフロンリング(「テフロン」は登録商標)と、外周のOリングとからなる。このシール723により、プランジャ71の小径部712周囲の燃料油膜の厚さが調整され、エンジンへの燃料のリークが抑制される。
また、基部721は、その先端部分に、オイルシール725を有している。このオイルシール725によって、プランジャ71の小径部712の周囲のオイル油膜の厚さが規制され、オイルのリークが抑制される。
圧入部722は、基部721の周囲に円筒状に張り出す部分であり、円筒部分は縦断面コ字状となっている。一方、ハウジング11には、圧入部722に対応する凹部17が形成されている。これにより、オイルシールホルダ72は、圧入部722が凹部17の径外方向の内壁に圧接する態様で圧入される。
スプリングシート73は、プランジャ71の端部に配設されている。プランジャ71の端部は、図示しないタペットに当接している。タペットは、図示しないカムシャフトに取り付けられたカムにその外面を当接させ、カムシャフトの回転により、カムプロファイルに応じて軸方向に往復移動する。これにより、プランジャ71が軸方向に往復移動することになる。
プランジャスプリング74は、スプリングシート73に一端を係止され、他端をオイルシールホルダ72の圧入部722の深部に係止されている。これにより、プランジャスプリング74は、プランジャ71の戻しバネとして機能し、プランジャ71をタペットに当接させるよう付勢する。
かかる構成により、カムシャフトの回転に応じたプランジャ71の往復移動が実現される。このとき、プランジャ71の大径部711によって、加圧室12の容積変化が作り出される。
また、本形態では特に、プランジャ71の小径部712の周囲に、可変容積室75が形成されている。ここでは、ハウジング11のシリンダ16、及び、プランジャ71の大径部711の基端面(小径部712との段差面)、小径部712の外周壁、オイルシールホルダ72のシール723に囲まれた領域が、可変容積室75である。シール723が燃料のリークを抑制することは上述したが、シール723は、可変容積室75を液密にシールし、可変容積室75からエンジンへの燃料のリークを防止する。
可変容積室75は、圧入部722の径内方向において凹部17との間に形成される円筒状の円筒通路727、及び、凹部17の深部に形成される環状の環状通路728、ハウジング11内部に形成された容積側通路18(図中に破線で示す通路)を経由して、燃料ギャラリ31の底部15に接続されている。
次に、吸入弁部50について説明する。
吸入弁部50は、図1に示すように、ハウジング11によって形成される筒部51、筒部51の開口を覆う弁部カバー52、及び、コネクタ53等を備えている。
筒部51は、略円筒状に形成され、内部が燃料通路55となっている。燃料通路55には、略円筒状のシートボディ56が配置されている。シートボディ56の内部には、吸入弁57が配置されている。また、燃料通路55は、加圧側通路58を介して、燃料ギャラリ31と連通している。
また、吸入弁57には、ニードル59が当接している。このニードル59は、上述した弁部カバー52を貫通し、コネクタ53の内部まで延びている。コネクタ53は、コイル531と当該コイル531へ通電するための端子532とを有している。コイル531の内側には、所定位置に保持される固定コア533、可動コア534、及び、固定コア533と可動コア534との間に介在するスプリング535が配置されている。ここで、可動コア534に固定されるのが、上述したニードル59である。つまり、可動コア534とニードル59とは一体になっている。
かかる構成により、コネクタ53の端子532を介して通電が行われると、コイル531にて発生する磁束によって固定コア533と可動コア534との間に磁気吸引力が発生する。その結果、可動コア534が固定コア533側へ移動し、これに伴ってニードル59が、加圧室12から離れる方向へ移動する。このときは、吸入弁57の移動がニードル59にて規制されない。したがって、吸入弁57がシートボディ56に着座可能となり、吸入弁57の着座により、燃料通路55と加圧室12とが遮断される。
一方、コネクタ53の端子532を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング535によって、可動コア534が加圧室12側へ移動する。これにより、ニードル59が加圧室12に近づく方向へ移動する。その結果、ニードル59によって吸入弁57の移動が規制され、吸入弁57が加圧室12側に保持される。このときは、吸入弁57がシートボディ56から離座することとなり、燃料通路55と加圧室12とが連通する。
次に、吐出弁部90について説明する。
吐出弁部90は、図1に示すように、ハウジング11にて形成される円筒状の収容部91を有している。この収容部91にて形成される収容室911に、吐出弁92、スプリング93、及び、係止部94が収容されている。また、収容室911の開口部分が、吐出口95となっている。吐出口95とは反対側の収容室911の深部には、弁座が形成されている。
吐出弁92は、スプリング93の付勢力と図示しない燃料レール側からの圧力とにより、弁座に当接する。これにより、吐出弁92は、加圧室12の燃料の圧力が低いうちは、燃料の吐出を停止する。一方、加圧室12の燃料の圧力が大きくなってスプリング93の付勢力と燃料レール側からの圧力とに打ち勝つと、吐出弁92が吐出口95の方向へ移動する。これにより、収容室911へ流入した燃料は、吐出口95から吐出される。
ここで特に本形態では、図2に示すように、加圧室12から燃料ギャラリ31へプランジャ71によって戻される燃料の流れが相対的に速くなり得る加圧側通路58の延長領域(記号Rで示した領域、以下「延長領域R」と称する)を燃料ギャラリ31の内部に想定し、延長領域Rが蓋部14へ向かって延びるよう構成したことを特徴とする。
具体的には、図2に示すように、加圧側通路58は、燃料ギャラリ31の側壁311に開口している。このとき、加圧側通路58の延長領域Rが蓋部14へ向かって延びるよう蓋部14による押圧方向(図2中に記号Dで示した方向)に対し傾斜させて、加圧側通路58が設けられている。
また、特に本形態では、蓋部14に、図2に示すような流れ変更部14aを形成した。流れ変更部14aは、蓋部14の内面の凹部としてプレス加工によって形成される。もっとも、鋳造加工などの他の方法で加工しても差し支えない。
図3(a)は、蓋部14を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd1−d1線断面図となっている。ここで、流れ変更部14aは、図3(a)に示すごとく、平面視半円形状の凹部となっており、中央部へ向かうに従い深くなっている。これにより、蓋部14の押圧方向(図2中に記号Dで示した方向)に沿った燃料衝突壁14bが形成されている。また、蓋部14の上面は凸形状となっており、水捌け部14cとなっている。
さらにまた、特に本形態では、図2に示すように、底側支持部36は、底部15側のダイアフラム33を周方向に囲繞する底側筒状壁39を有している。この底側筒状壁39には、周方向に貫通穴391が形成されている。一方、蓋側支持部37は、蓋部14側のダイアフラム34を周方向に囲繞する蓋側筒状壁40を有している。蓋側筒状壁40には、底側筒状壁39のような貫通穴391は設けられていない。これにより、蓋側筒状壁40は、蓋部14側のダイアフラム34を内面とし蓋部14側へのみ開口するギャラリ部分空間41を形成する。
次に、高圧ポンプ1の作動について説明する。
図1に示す高圧ポンプ1は、吸入行程、調量行程、及び、加圧行程を繰り返すことで動作する。
吸入行程は、燃料ギャラリ31から加圧室12へ燃料を吸入する行程である。このとき、プランジャ71は、上死点から下死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。
調量行程は、加圧室12から燃料ギャラリ31へ燃料を戻す行程である。このとき、プランジャ71は、下死点から上死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。よって、調量工程にて加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻る燃料は、低圧の燃料である。本調量方法は、いわゆるプレストローク調量と呼ばれるものである。
加圧行程は、加圧室12から吐出弁部90を経由して燃料を吐出する行程である。このときプランジャ71は、上死点へ向かって移動し、吸入弁57は閉弁状態となっている。
ここで可変容積室75の機能を説明する。
上記吸入行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が増加する。一方、可変容積室75の容積は減少する。したがって、可変容積室75に蓄えられた燃料が燃料ギャラリ31へ供給されることになる。
上記調量行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が減少する。一方、可変容積室75の容積は増加する。したがって、加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻される燃料の一部は、可変容積室75へ送られる。
ここで、可変容積室75の容積変化は、加圧室12と同様に、プランジャ71の大径部711によって生じる。つまり、加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは、容積の変化の割合が一定となり、いわば同位相で生じる。
なお、加圧行程においては、吸入弁57が閉弁状態となるため、加圧室12から燃料ギャラリ31への燃料の戻りは問題にならない。
次に、本形態の高圧ポンプ1が発揮する効果を説明する。
本形態の高圧ポンプ1では、図2に示すように、延長領域Rによって、流れの速い燃料の大部分が、蓋部14へ導かれる。言い換えれば、流れが速くなった場合の燃料の主流が蓋部14へ導かれる。蓋部14へ導かれた燃料は、蓋部14の内面に沿って進み、流れ変更部14aの燃料衝突壁14bに衝突し、向きを変えてその後、ダンパ部材35を構成する蓋部14側のダイアフラム34の中央部分へ衝突する(図2中の二点鎖線の矢印S参照)。
これにより、燃料の大部分は蓋部14を経由することになるため、インレットの開口部19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。また、蓋部14側のダイアフラム34を十分に可動させることができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。その結果、燃料ギャラリ31へ戻される燃料の流れが速くなった場合など、十分に脈動を抑制することができる。
しかも、本形態の高圧ポンプ1では、流れ変更部14aによって、ダイアフラム34の可動部の中央部分へ向かう燃料の流れが作り出される。これにより、ダイアフラム34を十分に可動させることができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。
また、本形態の高圧ポンプ1では、燃料ギャラリ31に戻される燃料のうちの一部は、可変容積室75(図1参照)で賄われる。したがって、燃料ギャラリ31へ戻される燃料の流れが速くなった場合など、十分に脈動を抑制することができる。
しかも、上述したように加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは同位相で生じるため、エンジンの回転数やカムプロファイルによらず、常に効果が得られる。また、可変容積室75を形成すべくプランジャ71に小径部712を設けているが、小径部712をシール723及びオイルシール725でシールする場合、大径の部分でシールする場合と比べ、周長が短くなるため、効果的なシールが実現される。このようなシール部分の小径化に伴い、シールを保持しているオイルシールホルダ72の小径化が図れることから、プランジャスプリング74を小径化することができ、結果的に高圧ポンプ1の体格の小型化に大きく寄与する。さらにまた、小径部712の径はそのままとし、大径部711の径を大きくすれば、吐出量を増加させることができる。この場合、基本的に大径部711及び、大径部711が摺動するシリンダ16を設計するだけでよく、簡単な設計変更で吐出量をアップさせることができる。
さらにまた、本形態の高圧ポンプ1では、流れ変更部14aが、蓋部14の内面の凹部として形成されている。これにより、流れ変更部14aの形成も比較的簡単になる。
また、本形態の高圧ポンプ1では、蓋側支持部37は蓋部14側のダイアフラム34を周方向に囲繞する蓋側筒状壁40を有しており、蓋側筒状壁40には、底側筒状壁39のような貫通穴391は設けられていない。これにより、蓋側筒状壁40は、蓋部14側のダイアフラム34を内面とし蓋部14側へのみ開口するギャラリ部分空間41を形成する。結果として、ダンパユニット32の蓋部14側へ導かれた燃料はギャラリ部分空間41に比較的長時間留まる可能性が高く、インレットの開口部19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。また、蓋部14側のダイアフラム34を十分に可動させることができる。
さらにまた、本形態の高圧ポンプ1では、蓋部14の上面に水捌け部14cが形成されているため、雨水など腐食物が溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
なお、本形態における開口部19が「特許請求の範囲」に記載の「燃料インレットの開口部」を構成し、燃料ギャラリ31が「燃料ギャラリ」を構成し、加圧室12が「加圧室」を構成し、加圧側通路58が「加圧側通路」を構成する。
また、プランジャ71が「プランジャ」を構成し、大径部711が「大径部」を構成し、小径部712が「小径部」を構成し、可変容積室75が「可変容積室」を構成し、容積側通路18が「容積側通路」を構成する。
さらにまた、ダイアフラム33,34が「ダイアフラム」を構成し、ダンパ部材35が「ダンパ部材」を構成し、蓋側支持部37が「蓋側支持部」を構成する。また、蓋側支持部37の蓋側筒状壁40が「筒状壁」を構成し、蓋部14が「蓋部」を構成し、延長領域Rが「延長領域」を構成する。
また、蓋部14の内面の凹部である流れ変更部14aが「流れ変更部」を構成し、外面の水捌け部14cが「液体捌け部」を構成する。
以上、本発明は、上記形態に何等限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる形態で実施可能である。
(イ)上記形態では図3(a)に示すような平面視半円形状の流れ変更部14aを蓋部14に形成したが、以下に示すような種々の流れ変更部を形成してもよい。なお、ここでは、上記形態の符号を適宜流用して説明する。
図3(b)は、蓋部140を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd2−d2線断面図となっている。ここで、流れ変更部140aは、図3(b)に示すごとく、図3(a)と同様、縁部から中央部分へ向かうほど深くなる凹部である。ただし、図3(a)と異なり、中央部分へ向かうほど幅が狭くなっており、燃料衝突壁140bが形成されている。このようにすれば、流れ変更部140aに沿って流れる燃料の流れが速くなり、より流れの速い燃料が燃料衝突壁140bへ衝突する。これにより、ダイアフラム34へ向かう速い燃料の流れを作り出すことができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。また、蓋部140の上面は、凸形状の水捌け部140cとなっている。これにより、雨水など腐食物が溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
図4(a)は、蓋部141を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd3−d3線断面図となっている。ここで、流れ変更部141aは、図4(a)に示すごとく、蓋部141の内面の凹部として形成されている。この場合、上面視円形状の凹部に対し、中央部分が直線状に内側へ突出するようにプレス加工されている。これにより、突出部分によって、燃料衝突壁141bが形成されている。この場合も、ダイアフラム34へ向かう燃料の流れを作り出すことができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。また、蓋部141の上面は、水捌け部141cとなっている。特に直線状の凹部が形成されているため(記号A参照)、この凹部を通って雨水など腐食物が落下する。これにより、雨水など腐食性の液状物が溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
図4(b)は、蓋部142を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd4−d4線断面図となっている。ここで、流れ変更部142aは、図4(a)と同様、蓋部141の内面の凹部として形成されている。この場合、上面視円形状の凹部に対し、中央部分が十字状に内側へ突出するようプレス加工されている。これにより、突出部分によって、燃料衝突壁142bが形成されている。この場合も、ダイアフラム34へ向かう燃料の流れを作り出すことができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。また、蓋部142の上面は、水捌け部142cとなっている。特に平面視十字状の凹部が形成されているため(記号B参照)、この凹部を通って雨水などの腐食物が落下する。これにより、雨水など腐食物が溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
図5(a)は、蓋部143を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd5−d5線断面図となっている。ここで、流れ変更部143aは、蓋部143の内面の凸部として形成されている。この場合、直線状の凸部を蓋部143の内面に形成するようプレス加工されている。これにより、凸部によって、燃料衝突壁143bが形成されている。この場合も、ダイアフラム34へ向かう燃料の流れを作り出すことができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。
図5(b)は、蓋部144を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd6−d6線断面図となっている。ここで、流れ変更部144aは、蓋部144の内面の凸部として形成されている。この場合、十字状に突出する凸部を蓋部144の内面に形成するようプレス加工されている。これにより、この十字状の凸部によって、燃料衝突壁144bが形成されている。この場合も、ダイアフラム34へ向かう燃料の流れを作り出すことができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。
図6(a)は、蓋部145を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd7−d7線断面図となっている。ここで、流れ変更部145aは、図6(a)に示すごとく、図3(a)と同様、縁部から中央部分へ向かうほど深くなる凹部である。ただし、図3(a)と異なり、中央部分を越える位置まで凹部が形成されており、中央部分から外れた位置に、燃料衝突壁145bが形成されている。この場合も、ダイアフラム34の可動部へ燃料が導かれるようにすれば、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。また、蓋部145の上面は、凸形状の水捌け部145cとなっている。これにより、雨水など腐食物が溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
図6(b)は、蓋部146を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd8−d8線断面図となっている。ここで、流れ変更部146aは、図6(b)に示すごとく、凹部と凸部とが組み合わされて形成されている。具体的には、中央部分へ向かうにつれて深くなる凹部(記号C参照)と、中央部分から内側へ張り出す直線状の凸部(記号D参照)で構成されている。そして、凹部と凸部との連結部分が、燃料衝突壁146bとなっている。このようにすれば、ダイアフラム34の可動部の中央部分へ確実に燃料が導かれるため、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。
(ロ)上記形態のダンパユニット32に代え、図7に示すようなダンパユニット42を採用してもよい。ダンパユニット42では、蓋側支持部43の構成が上記形態と異なっている。具体的には、蓋部14側のダイアフラム34を周方向に囲繞する蓋側筒状壁44の縁部が、延長領域Rに張り出さないように傾斜して形成されており、傾斜部45となっている。これにより、蓋部14へ向かう燃料の流れが阻害されることを抑制できる。
(ハ)上記形態では加圧側通路58を傾斜させて設けていたが、これに対し、燃料通路55からダンパユニット32の押圧方向(図2中に記号Dで示した方向)に沿って形成し、途中で燃料ギャラリ31側へ折れ曲がり燃料ギャラリ31の蓋部14に近い位置に開口するよう加圧側通路を設けてもよい。
(ニ)また、加圧側通路を燃料ギャラリの底部に開口させることが考えられる。具体的には図8に示すように、燃料ギャラリ31の底部15に開口させる。ここでは、底側筒状壁39の外周側に加圧側通路581を設けることが例示される。この場合、蓋部14に沿う流れを作り出すため、波ばね38の周囲に、環状部材582を配置している。環状部材582は、内周面がテーパ面となっており、蓋部14へ近づくにつれて内径が小さくなっている。このようにしても、上記形態と同様の効果が奏される。
(ホ)上記(ニ)に示すごとく加圧側通路を設ける場合、例えば図9に示すような蓋部147を採用することが考えられる。図9は、図8と比べ、蓋部147の構造のみが異なる。
図10は、蓋部147を模式的に示す説明図であり、上段が平面図であり、下段がd9−d9線断面図となっている。ここで、流れ変更部147aは、図10に示すごとく、図3(a)と異なり、縁部が深くなっており、傾斜する燃料衝突壁147bが形成されている。このようにすれば、図8に示すような環状部材582を採用することなく、蓋部147に沿う流れを作り出すことができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。また、蓋部145の上面は、凸形状の水捌け部147cとなっている。これにより、雨水など腐食物が溜まることを防止できる。結果として、錆などが生じることを防止できる。
(へ)上記形態では蓋部14に流れ変更部14aが形成されていた。これに対し、図11に示すような、ダンパユニット321を構成する蓋側支持部371の蓋側筒状壁401の一部として流れ変更部401aを形成してもよい。
詳細には、図12に示すように、蓋部148が中央部分を中心として外側へ膨らむ形状となっており、ダンパユニット321の蓋側支持部371の形状が異なっている。この場合、波ばね38の径方向内側に位置する蓋側筒状壁401の開口端の一部が蓋部148へ向かって延び、蓋部148側のダイアフラム34を覆う屋根部401bを形成している。屋根部401bは、上面視略半円形状となっており、加圧側通路58から遠い部分に形成されている。
かかる構成により、図12に示すように、延長領域Rによって、流れの速い燃料の大部分が、蓋部148へ導かれる。言い換えれば、流れが速くなった場合の燃料の主流が蓋部148へ導かれる。蓋部148へ導かれた燃料は、蓋部148の内面に沿って進み、流れ変更部401aの屋根部401bの内側へ流入し、向きを変えてその後、ダンパ部材35を構成する蓋部148側のダイアフラム34に衝突する(二点鎖線T参照)。
これによって、燃料の大部分は蓋部148を経由することになるため、インレットの開口部19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。また、蓋部148側のダイアフラム34を十分に可動させることができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。その結果、燃料ギャラリ31へ戻される燃料の流れが速くなった場合など、十分に脈動を抑制することができる。また、ダンパユニット321の蓋部148側へ導かれた燃料はギャラリ部分空間41に比較的長時間留まる可能性が高く、インレットの開口部19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。その結果、蓋部148側のダイアフラム34を十分に可動させることができる。
なお、この場合、ダイアフラム33,34が「ダイアフラム」を構成し、ダンパ部材35が「ダンパ部材」を構成し、蓋側支持部371が「蓋側支持部」を構成する。また、蓋側支持部371の蓋側筒状壁401が「筒状壁」を構成し、流れ変更部401aが「流れ変更部」を構成し、屋根部401bが「屋根部」を構成し、蓋部148が「蓋部」を構成し、延長領域Rが「延長領域」を構成する。
(ト)上記(へ)に記載の蓋側支持部371に代え、図13に示すような蓋側支持部372を採用してもよい。
図13では、流れ変更部402aの屋根部402bが、蓋部148の略中央部分に対応させて設けられており、屋根部402bからダンパ部材35へ向かって延びる燃料衝突壁402cが設けられている。
かかる構成により、図13に示すように、延長領域Rによって蓋部148へ導かれた燃料は、蓋部148の内面に沿って進み、流れ変更部402aの屋根部402bの内側へ流入し、燃料衝突壁402cに衝突することで向きを変えてその後、ダンパ部材35を構成する蓋部148側のダイアフラム34の中央部分へ衝突する(二点鎖線U参照)。
これによって、上記(へ)で説明したのと同様の効果が奏される。加えて、流れ変更部402aの燃料衝突壁402cによって蓋部148側のダイアフラム34の可動部の中央部分へ向かう燃料の流れが作り出されるため、ダイアフラム34を十分に可動させることができ、ダンパ部材35を十分に機能させることができる。
なお、この場合、ダイアフラム33,34が「ダイアフラム」を構成し、ダンパ部材35が「ダンパ部材」を構成し、蓋側支持部372が「蓋側支持部」を構成する。また、蓋側支持部372の蓋側筒状壁402が「筒状壁」を構成し、流れ変更部402aが「流れ変更部」を構成し、屋根部402bが「屋根部」を構成し、蓋部148が「蓋部」を構成し、延長領域Rが「延長領域」を構成する。
1:高圧ポンプ、10:本体部、11:ハウジング、12:加圧室、13:凹部、14:蓋部、14a:流れ変更部、14b:燃料衝突壁、14c:水捌け部、15:底部、151:窪み、16:シリンダ、17:凹部、18:容積側通路、19:開口部、30:燃料供給部、31:燃料ギャラリ、311:側壁、32,42:ダンパユニット、321:底側縁部、33,34:ダイアフラム、35:ダンパ部材、36:底側支持部、37,43:蓋側支持部、38:スプリングワッシャ、39:底側筒状壁、391:貫通穴、40,44:蓋側筒状壁、41:ギャラリ部分空間、45:傾斜部、50:吸入弁部、51:筒部、52:弁部カバー、53:コネクタ、531:コイル、532:端子、533:固定コア、534:可動コア、535:スプリング、55:燃料通路、56:シートボディ、57:吸入弁、58,581:加圧側通路、582:環状部材、59:ニードル、70:プランジャ部、71:プランジャ、711:大径部、712:小径部、72:オイルシールホルダ、721:基部、722:圧入部、723:シール、725:オイルシール、727:円筒通路、728:環状通路、73:スプリングシート、74:プランジャスプリング、75:可変容積室、90:吐出弁部、91:収容部、911:収容室、92:吐出弁、93:スプリング、94:係止部、95:吐出口、140,141,142,143,144,145,146,147,148:蓋部、140a,141a,142a,143a,144a,145a,146a,147a:流れ変更部、140b,141b,142b,143b,144b,145b,146b,147b:燃料衝突壁、140c,141c,142c,145c,147c:水捌け部、321,322:ダンパユニット、371,372:蓋側支持部、401,402:蓋側筒状壁、401a,402a:流れ変更部、401b,402b:屋根部、402c:燃料衝突壁

Claims (12)

  1. 燃料を供給するための燃料インレットの開口部を有する燃料ギャラリから、燃料が加圧される加圧室までを接続する加圧側通路と、
    前記加圧室の容積変化を作り出すプランジャと、
    前記燃料ギャラリの内部に配設され、当該燃料ギャラリ内部の燃料圧力の変化を抑制するようダイアフラムにて構成されるダンパ部材と、
    ハウジングの所定位置に組み付けられて前記燃料ギャラリを形成する蓋部と、
    を備え、
    前記加圧側通路から前記燃料ギャラリへ前記プランジャによって戻される燃料の流れによって前記蓋部に沿う燃料の流れが作り出されるよう前記加圧側通路と前記蓋部とが配置されており、
    前記蓋部は、前記加圧側通路から導かれた前記蓋部に沿う燃料の流れが衝突し向きを変えることによって、前記ダンパ部材のダイアフラムの可動部へ衝突する燃料の流れを作り出す流れ変更部が形成されていること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  2. 請求項1に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記加圧側通路から前記燃料ギャラリへ前記プランジャによって戻される燃料の流れが速くなり得る前記加圧側通路の延長領域が、前記蓋部に向かって延びるよう構成されていること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  3. 請求項1又は2に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記プランジャは、前記加圧室を容積変化させると共に、前記加圧室の容積変化に伴い容積変化する可変容積室を形成し、
    さらに、前記可変容積室から前記燃料ギャラリまでを接続する容積側通路を備えていること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記流れ変更部は、前記ダイアフラムの可動部の中央部分へ向かう燃料の流れを作り出すこと
    を特徴とする高圧ポンプ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記流れ変更部は、前記蓋部の内面の凹部として形成されること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記流れ変更部は、前記蓋部の内面の凸部として形成されること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  7. 請求項2〜6のいずれか一項に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記ダイアフラムを周方向に囲繞することで前記ダイアフラムを内面とし前記蓋部側へ開口するギャラリ部分空間を形成する筒状壁を有し、前記ダンパ部材を支持する蓋側支持部を備えていること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  8. 請求項7に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記筒状壁は、蓋部側へのみ開口するギャラリ部分空間を形成すること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  9. 請求項7又は8に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記流れ変更部は、前記蓋部に代えて、前記蓋側支持部の筒状壁の一部として形成されており、
    前記加圧側通路から導かれた前記蓋部に沿う燃料の流れは、前記蓋側支持部の筒状壁の一部として形成された前記流れ変更部により向きを変えることによって、前記ダンパ部材のダイアフラムの可動部へ衝突すること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  10. 請求項9に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記流れ変更部は、前記筒状壁の端部から前記蓋部に沿って延び、燃料が内側へ流れ込む傘状の屋根部を備えていること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  11. 請求項7〜10のいずれか一項に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記筒状壁は、前記延長領域への張り出しを抑えるように、前記蓋部側の縁部が傾斜してなること
    を特徴とする高圧ポンプ。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の高圧ポンプにおいて、
    前記蓋部は、その外面に、腐食物の捌けを促進する腐食物捌け部を有していること
    を特徴とする高圧ポンプ。
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