JP2011179348A - 高圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】シリンダの変形を抑制可能な高圧ポンプを提供する。
【解決手段】プランジャ71は、大径部711及び小径部712を有し、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ16の内部を摺動し、加圧室12の容積変化を作り出す。加圧室12には、燃料インレットを介して外部から燃料が供給される。加圧室12にて加圧される前の燃料が流通する燃料ギャラリ31はハウジング11に形成されている。燃料ギャラリ31の底壁面15には、凸部81が形成されている。凸部81は、底壁面15の周方向に連続して形成され、環状に形成されている。この凸部81は、中心を略同じくして、底壁面15の径方向に複数形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関(以下「エンジン」という)に用いられる高圧ポンプに関する。
エンジンに用いられる高圧ポンプは、カムシャフトの回転によって往復移動するプランジャを備えている。プランジャはハウジング内部に形成されたシリンダの内部を摺動する。このような高圧ポンプの動作は、具体的に、プランジャが上死点から下死点へ移動するときにポンプ内の加圧室へ低圧の燃料を吸入する吸入行程、プランジャが下死点から上死点へ向かうときに一部の低圧の燃料を加圧室から吐出する調量工程、及び、吸入弁を閉じてからさらに上死点へ向かうプランジャによって低圧の燃料が加圧される加圧行程に大別される。
ところで、このような高圧ポンプにおいて、エンジン等からの熱伝導によりハウジング内部に形成されたシリンダが変形すると、プランジャとシリンダとの間に生じる摩擦熱によってプランジャの焼き付きが生じる虞がある。そこで、このようなシリンダの変形を抑制するために、シリンダはハウジングとは別部材として形成されることがある(例えば、特許文献1、2)。
特開2003−35239号公報 特開2008−2361号公報
しかしながら、上述のように、シリンダがハウジングとは別部材として形成された場合、ハウジングからシリンダへの熱伝導が抑制される一方で、シリンダの内面からハウジングへの放熱も抑制される。シリンダの内面はプランジャとの摩擦熱によって温度が上昇していると考えられるため、ハウジングへの放熱が行われないと、シリンダの変形が生じる虞があり、プランジャの焼き付きが生じることが懸念される。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、その目的は、シリンダの変形を抑制するために、ハウジングの冷却を促進可能な高圧ポンプを提供することにある。
上述した目的を達成するためになされた高圧ポンプは、外郭を形成するハウジングと、ハウジングの内部に形成されるシリンダと、プランジャと、燃料導入通路部とを備えている。ここで、シリンダは、ハウジングと一体成形されていても、ハウジングとは別部材として形成されていてもよい。
プランジャは、大径部、及び小径部を有している。プランジャの大径部はシリンダに摺動可能に支持され加圧室の容積変化を作り出す。小径部は大径部よりも外径が小さく形成されている。
燃料導入通路は、ハウジングに形成され、外部から供給される燃料の入り口である燃料インレットから供給された燃料を加圧室に導く。ここで、「外部から供給される燃料」とは、燃料タンクから低圧ポンプによって汲み上げられ供給される低圧の燃料をいう。低圧の燃料は、加圧室にて加圧されて高圧の燃料となる。
ここで特に本発明では、燃料に接する面積を増加させる面積増加部が燃料導入通路の内壁面に形成されている。
加圧室で加圧される前の低圧の燃料は、加圧後の燃料と比べて温度が低い。
このようにすれば、燃料導入通路の内壁面が平坦に形成される場合に比べて低圧の燃料に接する面積が増加するため、燃料導入通路の内壁面と低圧の燃料との間の熱交換が容易になる。これにより、低圧の燃料によるハウジングの冷却が促進されるため、シリンダの変形を抑制することができる。結果として、プランジャの焼き付きを抑制することができる。
具体的には請求項2に示すように、面積増加部は、燃料導入通路を形成する内壁面に凸部として形成されることが考えられる。これにより、凸部の表面積に応じて、低圧の燃料に接する面積が増加する。
なお、凸部は複数設けられてもよい。ところで、燃料導入通路を流れる低圧の燃料の速度は、一定ではなく、エンジンの回転数の増加に伴いプランジャの移動速度が上昇すると大きくなる。したがって、例えば、凸部が燃料導入通路の内壁面に複数、密に設けられ、全ての凸部の高さが同じとなるように形成されていると、速度が大きい低圧の燃料は、凸部と凸部との間に入り込むことなく流れる虞がある。この場合、低圧の燃料に接する面積が増加することにはならず、ハウジングの冷却が促進されにくいと考えられる。
そこで、請求項3に示すように、凸部は、設けられた位置により高さが異なるように形成されていることとしてもよい。このようにすれば、高さの異なる凸部に衝突することにより流れが阻害され乱流となるため、凸部が密に形成されている場合でも、低圧の燃料は速度に関係なく凸部と凸部との間に入り込むようになる。これにより、低圧の燃料に接する面積が増加するため、ハウジングの冷却を促進することができる。
なお、請求項4に示すように、面積増加部は燃料導入通路を形成する内壁面に凹部として形成されることとしてもよい。これにより、凹部の表面積に応じて、低圧の燃料に接する面積が増加する。また、請求項5に示すように、凹部は、設けられた位置により深さが異なるように形成されていることとしてもよい。これにより、上述の発明と同様に、低圧の燃料に接する面積が増加し、ハウジングの冷却を促進することができる。
燃料導入通路は加圧される前の低圧の燃料が流通する部分であればよく、面積増加部は燃料導入通路の内壁面に形成される。具体的には、請求項6に示すように、燃料インレットから燃料を供給するためのインレット開口部を有し、燃料導入通路を構成する燃料ギャラリがハウジングに形成されている高圧ポンプでは、面積増加部は燃料ギャラリの内壁面に形成されることが例示される。
このようにすれば、燃料インレットから供給される低圧の燃料が満たされる燃料ギャラリでは、内壁面に面積増加部が設けられることにより、低圧の燃料に接する面積が増加するため、ハウジングの冷却を促進することができる。これにより、シリンダの変形を抑制することができる。結果として、プランジャの焼き付きを抑制することができる。
また、請求項7に示すように、燃料ギャラリと加圧室までを接続し、燃料導入通路を構成する加圧側通路がハウジングに形成されている高圧ポンプでは、面積増加部は加圧側通路の内壁面に形成されていることが例示される。
このようにすれば、加圧側通路の内壁面に面積増加部が設けられることにより、低圧の燃料に接する面積が増加するため、ハウジングの冷却を促進することができる。これにより、上記発明と同様の効果を奏する。なお、本発明では、加圧側通路の周囲のハウジングにおいて特に冷却効果が高く、加圧室の周囲のハウジングの冷却が図られるため、シリンダの変形が抑制される点で有利である。
さらにまた、請求項8に示すように、プランジャの小径部の周囲に形成され加圧室の容積変化に伴い容積変化する可変容積室から燃料ギャラリまでを接続し、燃料導入通路を構成する容積側通路がハウジングに形成されている高圧ポンプでは、面積増加部は容積側通路の内壁面に形成されていることが例示される。
このようにすれば、容積側通路の内壁面に面積増加部が設けられることにより、低圧の燃料に接する面積が増加するため、ハウジングの冷却を促進することができる。結果として、上記発明と同様の効果が奏される。なお、例えば、容積側通路がシリンダに比較的近い位置に形成されれば、シリンダの周囲の放熱が促進される点で有利である。
また、請求項9に示すように、面積増加部は、燃料ギャラリを形成する加圧室側の底壁面に設けられていることが例示される。加圧室は燃料ギャラリとシリンダとの間に設けられることが一般的であるため、このようにすれば、特に加圧室の周囲のハウジングが冷却され、シリンダの変形が抑制される点で有利である。
ところで、面積増加部は、燃料導入通路を形成する内壁の全面に設けられてもよく、また、燃料導入通路を形成する内壁の一部に設けられてもよい。
具体的には、請求項10に示すように、容積側通路からの燃料を供給する容積側開口部、及びインレット開口部が燃料ギャラリを形成する底壁面に設けられている高圧ポンプでは、面積増加部は、容積側開口部とインレット開口部との間の底壁面に設けられていることが例示される。これによっても、上記発明と同様の効果が奏される。
ところで、高圧ポンプでは、調量工程において、加圧室から加圧側通路を経て燃料ギャラリに低圧の燃料の一部が吐出されることは上述の通りである。この低圧の燃料がインレット開口部へ直接流入すると、低圧ポンプに接続されている配管等において燃料の脈動が生じることが懸念される。このため、インレット開口部への直接の燃料流入を抑制する構成が好ましい。
そこで上述のように、容積側開口部とインレット開口部との間の底壁面に面積増加部を設ければ、インレット開口部へ直接向かう燃料の流れを抑制することができる。また、容積側開口部周辺の底壁面の一部には面積増加部が設けられないため、燃料ギャラリを形成する底壁面全面に面積増加部を設ける場合に比べて、容積側開口部へ向かう燃料の流れは阻害されにくくなる。これにより、本発明では、調量工程において、燃料がインレット開口部へ直接流入することが抑制されるため、燃料の脈動を抑制することができる。
一方、吸入工程において、低圧の燃料は、インレット開口部及び容積側開口部から燃料ギャラリに供給され、燃料ギャラリから加圧側通路を経て加圧室に供給される。燃料の脈動を抑制するためには、容積側開口部から供給される燃料のインレット開口部への直接流入を抑制する構成が好ましい。
そこで上述のように、面積増加部を容積側開口部とインレット開口部との間の底壁面に設ければ、容積側開口部から供給される燃料がインレット開口部へ直接流入することが抑制されるとともに、加圧側通路へ向かう燃料の流れは阻害されにくくなる。これにより、本発明では、吸入工程においても、燃料の脈動を抑制することができる。
一実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 図1のII−II線における断面を示す模式図である。 別実施形態の高圧ポンプの構成を示す部分断面図である。 別実施形態の高圧ポンプの構成を示す断面図である。 別実施形態の高圧ポンプの燃料ギャラリの底壁面を示す図である。
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
本形態の高圧ポンプは、車両に搭載されて用いられ、燃料タンクから低圧ポンプにて汲み上げられ燃料インレットから供給される低圧の燃料を加圧し、インジェクタの接続される燃料レールへ供給するものである。なお、燃料インレットの上流側には、低圧ポンプからの配管が接続される。
図1に示すように、高圧ポンプ1は、本体部10及び、燃料供給部30、吸入弁部50、プランジャ部70、吐出弁部90を備えている。
本体部10は、外郭を構成するハウジング11を有する。このハウジング11の一部(図1中では上部)に、燃料供給部30が形成されている。
また、プランジャ部70は、燃料供給部30のちょうど反対側(図1中の下部)に設けられている。そして、プランジャ部70と燃料供給部30との中間付近に、燃料を加圧可能な加圧室12が形成されている。
さらにまた、燃料供給部30及びプランジャ部70の配列方向に直交する方向に、吸入弁部50(図1中の左側部)及び吐出弁部90(図1中の右側部)が設けられている。
次に、燃料供給部30、及び、吸入弁部50、プランジャ部70、吐出弁部90の構成について、詳細に説明する。
燃料供給部30は、燃料ギャラリ31を有する。燃料ギャラリ31は、ハウジング11の凹部13と蓋部14とによって囲まれた空間である。この燃料ギャラリ31には、ダンパユニット32が配設されている。ダンパユニット32は、2枚の金属製のダイアフラム33、34を接合してなるダンパ部材35と、凹部13の底壁面15に配置される底側支持部36と、蓋部14側に配置される蓋側支持部37とで構成されている。
底壁面15は底側支持部36に合わせて形成されている。これにより、底側支持部36は、この底壁面15によって位置決めされる。また、底壁面15には、図2に示すように、インレット開口部19が形成されている。これにより、低圧ポンプからの燃料は、底側支持部36の径方向内側の領域へ供給される。
蓋側支持部37の上方には、波ばね38が配置されている。これにより、蓋部14をハウジング11に取り付けた状態では、波ばね38が蓋側支持部37を底壁面15側へ押圧する。その結果、ダンパ部材35は、その周縁部を蓋側支持部37と底側支持部36とによって周方向に均等な力で、挟持される。
次に、プランジャ部70について説明する。
図1に示すように、プランジャ部70は、プランジャ71、オイルシールホルダ72、スプリングシート73、及び、プランジャスプリング74などを備えている。
プランジャ71は、ハウジング11の内部に形成されたシリンダ16に支持される大径部711と、大径部711よりも外径の小さな小径部712とを有している。小径部712は、オイルシールホルダ72に、その周囲を囲まれている。これら大径部711及び小径部712は、一体となっており、軸方向に往復移動する。
オイルシールホルダ72は、シリンダ16の端部に配置されており、プランジャ71の小径部712の外周に位置する基部721と、ハウジング11に圧入される圧入部722とを有している。
基部721は、その内部に、リング状のシール723を有している。シール723は、内周のテフロンリング(「テフロン」は登録商標)と、外周のOリングとからなる。このシール723により、プランジャ71の小径部712周囲の燃料油膜の厚さが調整され、エンジンへの燃料のリークが抑制される。
また、基部721は、その先端部分に、オイルシール725を有している。このオイルシール725によって、プランジャ71の小径部712の周囲のオイル油膜の厚さが規制され、オイルのリークが抑制される。
圧入部722は、基部721の周囲に円筒状に張り出す部分であり、円筒部分は縦断面コ字状となっている。一方、ハウジング11には、圧入部722に対応する凹部17が形成されている。これにより、オイルシールホルダ72は、圧入部722が凹部17の径外方向の内壁に圧接する態様で圧入される。
スプリングシート73は、プランジャ71の端部に配設されている。プランジャ71の端部は、図示しないタペットに当接している。タペットは、図示しないカムシャフトに取り付けられたカムにその外面を当接させ、カムシャフトの回転により、カムプロファイルに応じて軸方向に往復移動する。これにより、プランジャ71が軸方向に往復移動することになる。
プランジャスプリング74は、スプリングシート73に一端を係止され、他端をオイルシールホルダ72の圧入部722の深部に係止されている。これにより、プランジャスプリング74は、プランジャ71の戻しバネとして機能し、プランジャ71をタペットに当接させるよう付勢する。
このような構成により、カムシャフトの回転に応じたプランジャ71の往復移動が実現される。このとき、プランジャ71の大径部711によって、加圧室12の容積変化が作り出される。
また、本形態では、プランジャ71の小径部712の周囲に、可変容積室75が形成されている。ここでは、ハウジング11のシリンダ16、及び、プランジャ71の大径部711の基端面(小径部712との段差面)、小径部712の外周壁、オイルシールホルダ72のシール723に囲まれた領域が、可変容積室75である。シール723が燃料のリークを抑制することは上述したが、シール723は、可変容積室75を液密にシールし、可変容積室75からエンジンへの燃料のリークを防止する。
可変容積室75は、圧入部722の径内方向において凹部17との間に形成される円筒状の円筒通路727、及び、凹部17の深部に形成される環状の環状通路728、ハウジング11内部に形成された容積側通路18を経由して、燃料ギャラリ31の底壁面15に接続されている。
次に、吸入弁部50について説明する。
吸入弁部50は、図1に示すように、ハウジング11によって形成される筒部51、筒部51の開口を覆う弁部カバー52、及び、コネクタ53等を備えている。
筒部51は、略円筒状に形成され、内部が燃料通路55となっている。燃料通路55には、略円筒状のシートボディ56が配置されている。シートボディ56の内部には、吸入弁57が配置されている。また、燃料通路55は、図示しない燃料インレットと連通している。さらにまた、燃料通路55は、加圧側通路58を介して、燃料ギャラリ31と連通している。
吸入弁57には、ニードル59が当接している。このニードル59は、上述した弁部カバー52を貫通し、コネクタ53の内部まで延びている。コネクタ53は、コイル531と当該コイル531へ通電するための端子532とを有している。コイル531の内側には、所定位置に保持される固定コア533、可動コア534、及び、固定コア533と可動コア534との間に介在するスプリング535が配置されている。ここで、可動コア534に固定されるのが、上述したニードル59である。つまり、可動コア534とニードル59とは一体になっている。
このような構成により、コネクタ53の端子532を介して通電が行われると、コイル531にて発生する磁束によって固定コア533と可動コア534との間に磁気吸引力が発生する。その結果、可動コア534が固定コア533側へ移動し、これに伴ってニードル59が、加圧室12から離れる方向へ移動する。このときは、吸入弁57の移動がニードル59にて規制されない。したがって、吸入弁57がシートボディ56に着座可能となり、吸入弁57の着座により、燃料通路55と加圧室12とが遮断される。
一方、コネクタ53の端子532を介した通電が行われないと、磁気吸引力は発生しないため、スプリング535によって、可動コア534が加圧室12側へ移動する。これにより、ニードル59が加圧室12に近づく方向へ移動する。その結果、ニードル59によって吸入弁57の移動が規制され、吸入弁57が加圧室12側に保持される。このときは、吸入弁57がシートボディ56から離座することとなり、燃料通路55と加圧室12とが連通する。
次に、吐出弁部90について説明する。
吐出弁部90は、図1に示すように、ハウジング11にて形成される円筒状の収容部91を有している。この収容部91にて形成される収容室911に、吐出弁92、スプリング93、及び、係止部94が収容されている。また、収容室911の開口部分が、吐出口95となっている。吐出口95とは反対側の収容室911の深部には、弁座が形成されている。
吐出弁92は、スプリング93の付勢力と図示しない燃料レール側からの圧力とにより、弁座に当接する。これにより、吐出弁92は、加圧室12の燃料の圧力が低いうちは、燃料の吐出を停止する。一方、加圧室12の燃料の圧力が大きくなってスプリング93の付勢力と燃料レール側からの圧力とに打ち勝つと、吐出弁92が吐出口95の方向へ移動する。これにより、収容室911へ流入した燃料は、吐出口95から吐出される。
ここで特に本形態では、図1に示すように、燃料ギャラリ31の底壁面15に凸部81を形成した。凸部81は、底壁面15の周方向に連続して形成され、環状となっている。この凸部81は、中心を略同じくして、底壁面15の径方向に複数形成されている。つまり、底壁面15には凸部81が略同心円状に形成されている。ここで、各々の凸部81は、底壁面15からの高さが略同じとなるように形成されている。なお、凸部81は切削加工によって底壁面15に形成される。または他の方法で加工されてもよい。
次に、高圧ポンプ1の作動について説明する。
図1に示す高圧ポンプ1は、吸入行程、調量行程、及び、加圧行程を繰り返すことで動作する。
吸入行程は、燃料ギャラリ31から加圧室12へ燃料を吸入する行程である。このとき、プランジャ71は、上死点から下死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。
調量行程は、加圧室12から燃料ギャラリ31へ燃料を戻す行程である。このとき、プランジャ71は、下死点から上死点へ向かって移動し、吸入弁57は開弁状態となっている。よって、調量工程にて加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻る燃料は、低圧の燃料である。本調量方法は、いわゆるプレストローク調量と呼ばれるものである。
加圧行程は、加圧室12から吐出弁部90を経由して燃料を吐出する行程である。このときプランジャ71は、上死点へ向かって移動し、吸入弁57は閉弁状態となっている。
ここで可変容積室75の機能を説明する。
上記吸入行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が増加する。一方、可変容積室75の容積は減少する。したがって、可変容積室75に蓄えられた燃料が燃料ギャラリ31へ供給されることになる。
上記調量行程では、プランジャ71の移動により加圧室12の容積が減少する。一方、可変容積室75の容積は増加する。したがって、加圧室12から燃料ギャラリ31へ戻される燃料の一部は、可変容積室75へ送られる。
ここで、可変容積室75の容積変化は、加圧室12と同様に、プランジャ71の大径部711によって生じる。つまり、加圧室12の容積変化と可変容積室75の容積変化とは、容積の変化の割合が一定となり、いわば同位相で生じる。
なお、加圧行程においては、吸入弁57が閉弁状態となるため、加圧室12から燃料ギャラリ31への燃料の戻りは問題にならない。
本形態の高圧ポンプ1では、加圧側通路58から供給される低圧の燃料の大部分が、蓋部14へ導かれる。蓋部14へ導かれた燃料の一部は、蓋部14の内面に沿って進み、ダンパユニット32の蓋側支持部37の径方向内側の壁面に衝突し、向きを変えてその後、ダンパ部材35を構成する蓋部14側のダイアフラム34に衝突する。
また、蓋部14へ導かれた燃料の一部は、蓋部14の内面に沿って進み、ハウジング11の凹部13の径方向内側の壁面に衝突し、向きを変えて、その後、底壁面15に衝突する。底壁面15に衝突した燃料の一部は、向きを変えて、底壁面15に沿ってインレット開口部19へ向かって流れる。
次に、本形態の高圧ポンプ1による効果を説明する。
本形態の高圧ポンプ1では、底壁面15に凸部81を形成することで、底壁面15が平坦に形成される場合と比べて、低圧の燃料と接する面積を増加させている。すなわち、底壁面15と低圧の燃料との間の熱抵抗を低下させることで、底壁面15と低圧の燃料との間の熱交換を容易にしているのである。これにより、低圧の燃料によるハウジング11の冷却が促進されるため、シリンダ16の変形を抑制することができる。結果として、プランジャの焼き付きを抑制することができる。
なお、本形態の高圧ポンプ1では、加圧室12は燃料ギャラリ31とシリンダ16との間に設けられているため、特に加圧室12の周囲のハウジングが冷却され、シリンダ16周囲の放熱が促進される点で有利である。
また、本形態の高圧ポンプ1では、上述のように底壁面15に衝突した燃料は、その後、底壁面15に形成された凸部81に衝突するため、インレット開口部19へ向かう流れが阻害される。これにより、インレット開口部19へ直接的に流れ込む燃料を極力減らすことができる。結果として、凸部81によって、燃料の脈動を抑制することができる。
さらにまた、本形態の高圧ポンプ1では、底壁面15に凸部81を設けるという簡易な構成により、シリンダ16の変形を抑制することができる。
なお、本形態におけるインレット開口部19が「特許請求の範囲」に記載の「インレット開口部」に相当し、燃料ギャラリ31が「燃料ギャラリ」に相当し、加圧室12が「加圧室」に相当し、加圧側通路58が「加圧側通路」に相当する。
また、プランジャ71が「プランジャ」に相当し、大径部711が「大径部」に相当し、小径部712が「小径部」に相当し、可変容積室75が「可変容積室」に相当し、容積側通路18が「容積側通路」に相当する。
さらにまた、凸部81が「面積増加部」に相当し、燃料ギャラリ31が「燃料導入通路」に相当する。
以上、本発明は、上記形態に何等限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々なる形態で実施可能である。
(イ)上記形態では、凸部81は略同じ高さに形成されていたが、凸部の形状は異なる高さに形成されていてもよく、例えば、図3に示すような形状の凸部を形成してもよい。なお、ここでは、上記形態の符号を適宜流用して説明する。
図3に示す凸部82は、上記形態と同様に、底壁面15の周方向に連続して形成され、環状に形成されている。この凸部82は、図示はしていないが径方向に複数形成されている。つまり、底壁面15には、凸部82が略同心円状に形成されている。
ここで特に、凸部82は、設けられた位置により高さが異なるように形成されている。具体的には、各々の凸部82の上端面は、底壁面15の径方向に波形状となるような高さに形成されている。
ここで、調量行程では、上述のように加圧側通路58から供給される燃料の大部分が蓋部14へ導かれ、燃料の一部はダイアフラム34に衝突し(図3の破線P参照)、燃料の一部は底壁面15に沿ってインレット開口部19へ向かって進む(図3の破線Q参照)。
本形態では、凸部82が異なる高さに形成されているため、燃料は凸部82に衝突することで流れが阻害される。このため、凸部82が密に形成されている場合でも、燃料は、その速度に関係なく、各々の凸部82の間に入り込むようになる。これにより、燃料に接する面積が増加するため、ハウジング11の冷却を促進することができる。また、シリンダ16の変形を抑制することができ、結果として、プランジャの焼き付きを抑制することができる。
なお、本形態における凸部82が「特許請求の範囲」に記載の「面積増加部」に相当する。
(ロ)上記形態では、凸部は、燃料ギャラリ31を形成する底壁面15に形成されていたが、燃料インレットから供給された燃料を加圧室に導くための通路を形成する内壁面であれば、凸部はいずれに形成されてもよい。
図4に示す凸部81は、容積側通路18の内壁面に形成されている。具体的には、凸部81は、容積側通路18の内壁面にねじ溝として設けられている。
このようにすれば、容積側通路18では、内壁面に凸部81が設けられることにより、低圧の燃料に接する面積が増加するため、ハウジングの冷却を促進することができる。結果として、上記発明と同様の効果が奏される。本形態では、容積側通路18は、シリンダ16に比較的近い位置に形成されるとともに、シリンダ16と略並行に形成されているため、特にシリンダ16の周囲のハウジングが冷却され、シリンダの変形が抑制される点で有利である。
なお、本形態における凸部81が「特許請求の範囲」に記載の「面積増加部」に相当し、容積側通路18が「燃料導入通路」に相当する。
(ハ)上記形態では図1及び図2に示すように、凸部81は、底壁面15の全面に設けられていたが、底壁面15の一部に設けられていてもよい。
図5に示す凸部83は、容積側開口部21とインレット開口部19との間の底壁面15に形成されている。
このようにすれば、調量工程において、インレット開口部19へ直接向かう燃料の流れは凸部83により抑制することができる。また、容積側開口部21周囲の底壁面152には凸部83が設けられていないため、燃料ギャラリ31の底壁面15全面に凸部83を設ける場合に比べて、容積側開口部21へ向かう燃料の流れは阻害されにくくなる。これにより、本形態では、調量工程において、燃料がインレット開口部19へ直接流入することが抑制されるため、燃料の脈動を抑制することができる。
また、このようにすれば、吸入工程において、上述のように凸部83によって容積側開口部21から供給される燃料がインレット開口部19へ直接流入することが抑制される。また、インレット開口部19周囲の底壁面15には凸部83が設けられていない底壁面151が存在するため、燃料ギャラリ31の底壁面15全面に凸部83を設ける場合に比べて、加圧側通路58へ向かう燃料の流れは阻害されにくくなる。これにより、本形態では、吸入工程においても、燃料の脈動を抑制することができる。
なお、本形態における凸部83が「特許請求の範囲」に記載の「面積増加部」に相当し、燃料ギャラリ31が「燃料導入通路」に相当する。
(二)上記形態では図1及び図2に示すように、凸部81が底壁面15に形成されていたが、凸部に代えて凹部が底壁面15に形成される構成としても良い。これによっても、上記形態と同様の効果が奏される。
(ホ)上記形態では図1及び図2に示すように、凸部81は連続して形成され、底壁面15に略同心円状に複数の凸部81を構成していたが、凸部は個別に形成されていてもよい。すなわち、凸部は、各々が規則的に配置されていても良いし、不規則的に配置されていてもよい。さらに、凸部は冷却性が同等以上であれば別部材で設置されてもよい。いずれにおいても、上記形態と同様の効果が奏される。
(へ)上記形態では、シリンダ16はハウジング11の内部に一体成形されていたが、シリンダはハウジング11とは別の部材として形成されてもよい。この場合でも上記形態のように、燃料導入通路を形成する内壁面に面積増加部を設けることで、簡易な構成によりハウジングを冷却することができる。結果として、上記形態と同様の効果が奏される。
1:高圧ポンプ、10:本体部、11:ハウジング、12:加圧室、13:凹部、14:蓋部、15:底部、16:シリンダ、17:凹部、18:容積側通路、19:インレット開口部、30:燃料供給部、31:燃料ギャラリ、32:ダンパユニット、33,34:ダイアフラム、35:ダンパ部材、36:底側支持部、37:蓋側支持部、50:吸入弁部、51:筒部、52:弁部カバー、53:コネクタ、531:コイル、532:端子、533:固定コア、534:可動コア、535:スプリング、55:燃料通路、56:シートボディ、57:吸入弁、58:加圧側通路、59:ニードル、70:プランジャ部、71:プランジャ、711:大径部、712:小径部、72:オイルシールホルダ、721:基部、722:圧入部、723:シール、725:オイルシール、727:円筒通路、728:環状通路、73:スプリングシート、74:プランジャスプリング、75:可変容積室、81:凸部、82:凸部、83:凸部、90:吐出弁部、91:収容部、911:収容室、92:吐出弁、93:スプリング、94:係止部、95:吐出口

Claims (10)

  1. 外郭を形成するハウジングと、
    前記ハウジングの内部に形成されるシリンダと、
    前記シリンダに摺動可能に支持され加圧室の容積変化を作り出す大径部、及び、当該大径部と一体に形成され前記大径部よりも外径が小さい小径部を有するプランジャと、
    を備える高圧ポンプであって、
    外部から供給される燃料の入り口を有する燃料インレットから供給された燃料を前記加圧室に導く燃料導入通路が、前記ハウジングに形成されており、
    前記燃料導入通路を形成する内壁面に形成され、前記燃料に接する面積を増加させる面積増加部を有していることを特徴とする高圧ポンプ。
  2. 前記面積増加部は、前記燃料導入通路を形成する内壁面に凸部として形成されることを特徴とする請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記凸部は、設けられた位置により高さが異なるように形成されていることを特徴とする請求項2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記面積増加部は、前記燃料導入通路を形成する内壁面に凹部として形成されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  5. 前記凹部は、設けられた位置により深さが異なるように形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  6. 前記燃料インレットから燃料を供給するためのインレット開口部を有し、前記燃料導入通路を構成する燃料ギャラリが前記ハウジングに形成されており、
    前記面積増加部は、前記燃料ギャラリの内壁面に設けられていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  7. 前記燃料ギャラリから前記加圧室までを接続し、前記燃料導入通路を構成する加圧側通路が前記ハウジングに形成されており、
    前記面積増加部は、前記加圧側通路の内壁面に設けられていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  8. 前記プランジャの前記小径部の周囲に形成され前記加圧室の容積変化に伴い容積変化する可変容積室から前記燃料ギャラリまでを接続し、前記燃料導入通路を構成する容積側通路が前記ハウジングに形成されており、
    前記面積増加部は、前記容積側通路の内壁面に設けられていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  9. 前記面積増加部は、前記燃料ギャラリを形成する前記加圧室側の底壁面に設けられていることを特徴とする請求項6に記載の高圧ポンプ。
  10. 前記容積側通路からの燃料を供給する容積側開口部、及び前記インレット開口部は、前記燃料ギャラリを形成する底壁面に設けられ、
    前記面積増加部は、前記容積側開口部と前記インレット開口部との間の底壁面に設けられていることを特徴とする請求項9に記載の高圧ポンプ。
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JP2015010502A (ja) * 2013-06-27 2015-01-19 トヨタ自動車株式会社 高圧燃料ポンプ

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