JP2012149594A - 弁部材装置及びそれを用いた高圧ポンプ - Google Patents

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Abstract

【課題】 吐出通路一体ポンプボディに容易に組み付け可能な弁部材装置を用いて高圧燃料の漏れを解消する高圧ポンプを提供する。
【解決手段】 高圧ポンプ1の吐出弁部70において、吐出通路71に設置されたシート部73に相対して弁部材装置80が組み付けられ、弁部材装置80の弁部材83の第1端面831がシート部73の端面731に当接している。この弁部材装置80は、独立した部品装置でもあり、第1端面831を有する弁部材83と、一端841を弁部材83に当接し、弁部材83の第1端面831をシート部73の端面731に付勢するスプリング84と、スプリング84の他端842を係止するアジャスティングパイプ82とを、一方の端部に径内方向に突出する係止部811を有する円筒状の弁部材ホルダ81を用いてサブアセンブリ化したものである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、流体通路における逆流を防止するための弁部材装置、及びこの弁部材装置を燃料吐出部に用いる高圧ポンプに関する。
従来、内燃機関に燃料を供給する燃料供給系統に設けられ、燃料を加圧する高圧ポンプが知られている。燃料タンクから汲み上げられ、高圧ポンプに供給された燃料は、シリンダ孔内でのプランジャの下降により加圧室に吸入され、プランジャの上昇により調量され加圧される。
加圧室において加圧された燃料は、吐出通路を通って燃料出口部に吐出される。この吐出通路には、加圧室から吐出された高圧燃料が再び加圧室に逆流することを防止するための吐出弁装置が組み付けられている。
特許文献1及び2に記載の高圧ポンプにおいては、加圧室から高圧燃料が吐出される吐出通路には、高圧燃料の加圧室への逆流を防止する逆止弁として機能する吐出弁装置が組み付けられている(特許文献1の図2、特許文献2の図2、図4を参照)。
米国7401593B2明細書 特開2009−264239号公報
ところで、特許文献1及び2に記載の高圧ポンプに用いられる吐出弁装置(特許文献1におけるa check valve44、特許文献2における吐出弁機構8)は、シート部、吐出弁部材、スプリング、及び支持部材という全ての構成要素がサブアセンブリ化されている。このため、従来のサブアセンブリ化された吐出弁装置は、その体格が大きくなり、吐出弁装置から出口側の吐出通路は、シリンダ孔や加圧室を有するポンプボディとは別体のボディに形成しなければならなかった。従って、従来のサブアセンブリ化された吐出弁装置は、シリンダ孔や加圧室と共に吐出通路が同一ボディに形成されているいわゆる吐出通路一体ポンプボディに組み付けることが困難であるという問題があった。
また、従来のサブアセンブリ化された吐出弁装置を高圧ポンプに組み付ける場合、吐出弁装置から出口側の吐出通路が形成されたボディがシリンダ孔や加圧室を有するポンプボディと別体になる。このため、吐出弁装置が組み付けられているポンプボディと出口側の吐出通路が形成されたボディとの間には接続部が必要となり、この接続部から高圧燃料が漏れる恐れがあるという問題もあった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、吐出通路を有するポンプボディに容易に組み付けることを可能とする弁部材装置を提供することを目的とし、また、このような弁部材装置を燃料吐出部に用いて高圧燃料の漏れが解消される高圧ポンプを提供することを目的とする。
請求項1に係る発明によると、筒状の弁部材ホルダ内に、弁部材が往復移動可能に収容されている。この弁部材は、シート部の端面に着座可能な第1端面及び第1端面と反対側の第2端面を有している。この弁部材の第2端面には、付勢部材の一方の端部が当接している。この付勢部材の他方の端部には、筒状の支持部材が当接している。この支持部材は弁部材ホルダに連結されている。また、弁部材ホルダは一方の端部に径内方向に突出する係止部を有している。そして、この係止部の内側端面に、支持部材に他方の端部を支持された付勢部材の付勢力により、弁部材の第1端面が付勢されている。
ここで、「シート部の端面に着座可能な第1端面」と「係止部の内側端面に付勢されている」内側端面とは、必ずしも同一平面である必要はない。例えば、第1端面は、「シート部の端面に着座可能な」部分の径方向外側に「係止部の内側端面に付勢されている」部分が、段差を有して、または傾斜もしくは湾曲して連続的に形成されてもよい。
このように請求項1に係る弁部材装置は、逆止弁として機能する吐出弁装置に必要な要素のうち、弁部材、付勢部材、及び支持部材をサブアセンブリ化し、シート部を除外していることから、その体格を小さくすることが可能になる。従って、高圧ポンプのポンプボディに形成される吐出通路にこの弁部材装置を容易に組み付けることを可能になる。
請求項2に係る発明によると、弁部材ホルダの係止部は、弁部材ホルダの一方の端部の筒状の全周に渡って一体となって形成されている。
このように請求項2に係る弁部材装置は、係止部が弁部材ホルダの筒状の全周に渡って一体となって形成されていることから、この係止部に弁部材の第1端面が安定して付勢されることになる。このため、弁部材装置は、サブアセンブリ化された一体の装置として安定的に保持されることが可能となる。
請求項3に係る発明によると、弁部材ホルダの係止部は、弁部材ホルダの一方の端部の筒状の周囲に複数に分離されて形成されている。
このように請求項2に係る弁部材装置は、係止部が弁部材ホルダの一方の端部の筒状の周囲に複数に分離されて形成されていることから、この係止部に弁部材の第1端面が安定して付勢され、弁部材装置がサブアセンブリ化された一体の装置として安定的に保持されると共に、係止部を有する弁部材ホルダの作製に必要な材料を減少させることが可能となる。
請求項4に係る発明によると、弁部材ホルダの外径は、支持部材の外径より小さい。
このように請求項4に係る弁部材装置は、弁部材ホルダの外径が支持部材の外径より小さいことから、例えば一定の内径を有する吐出通路に弁部材装置を設置した場合に弁部材ホルダの外面と吐出通路の内面との間に空隙が形成されるため、弁部材装置の吐出弁部材と支持部材とに挟まれた空間とリリーフバルブ流路とが連通することを可能にする。換言すれば、請求項4に係る弁部材装置は、リリーフバルブ流路に連通する流体通路にも組み付けることが可能である。
ここで、リリーフバルブ通路とは、吐出通路とは別に、弁部材装置の弁部材の上流側と下流側とを連通し、下流側の過圧状態になった燃料を上流側に戻すという機能を果たす通路をいう。
請求項5に係る発明によると、弁部材ホルダは、弁部材と支持部材とに挟まれた空間に連通する連通孔を有している。
このように請求項5に係る弁部材装置は、弁部材ホルダが弁部材と支持部材とに挟まれた空間に連通する連通孔を有していることから、例えばリリーフバルブ流路に連通する一定の径を有する吐出通路に弁部材装置を設置した場合に、この連通孔を介して弁部材と支持部材とに挟まれた空間とリリーフバルブ流路とが連通することが可能になるため、弁部材装置の弁部材の下流側の過圧状態になった燃料をリリーフバルブ流路にスムーズに放出することが可能になる。
換言すれば、請求項5に係る弁部材装置は、リリーフバルブ流路に連通する流体通路に組み付けることが好適である。
請求項6に係る発明によると、弁部材ホルダは、複数に分離されている係止部に挟まれた部分に切り欠き部を有している。そして、この切り欠き部の底面をなす弁部材ホルダの端面が、弁部材が最大限に支持部材側に移動した際の弁部材の第2端面より支持部材側に位置している。
このように請求項6に係る弁部材装置は、複数の係止部に挟まれた切り欠き部の底面をなす弁部材ホルダの端面が、弁部材が最大限に支持部材側に移動した際の弁部材の第2端面より支持部材側に位置していることにより、弁部材がシート部に着座した状態で、弁部材と弁部材ホルダの端面との間には大きな間隔が形成されることになるため、この間隔が上記請求項4の連通孔と同様に機能して、弁部材装置の弁部材の下流側の過圧状態になった燃料をリリーフバルブ流路にスムーズに放出することが可能になる。
換言すれば、請求項5に係る弁部材装置は、リリーフバルブ流路に連通する流体通路に組み付けることが好適である。
請求項7に係る発明によると、シリンダ形成部材は、プランジャを軸方向に往復移動可能に収容する筒状のシリンダ孔、シリンダ孔に連通し、プランジャの往復移動により吸入された燃料が加圧される加圧室、及び、加圧室に連通し、加圧室で加圧された高圧燃料を吐出する第1吐出通路を有する。ポンプボディは、第1吐出通路に連通し、高圧燃料を加圧室かの出口に向かって吐出する第2吐出通路を有する。筒状のシート部は、第1吐出通路及び第2吐出通路からなる吐出通路の所定の位置に形成されており、その端面は出口側を向いている。請求項1〜6のいずれかに記載の弁部材装置は、ポンプボディの第2吐出通路に収容され、シート部に相対している。
そして、弁部材の第1端面がシート部の端面に着座した状態で、弁部材ホルダの係止部の内側端面と弁部材の第1端面との間に空隙が形成されている。また、弁部材装置の弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が弁部材装置の付勢部材の弾性力及び弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和よりも高い場合に弁部材の第1端面がシート部の端面から離座し、弁部材装置の弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が弁部材装置の付勢部材の弾性力及び弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和と同等または低い場合に着座する。
このように請求項7に係る高圧ポンプは、体格を小さくすることが可能な請求項1〜6のいずれかに記載の弁部材装置が、第1吐出通路及び第2吐出通路のいずれかに形成されているシート部に接続される構造となることにより、ポンプボディに形成された第2吐出通路に弁部材装置が容易に収容される。このため、吐出通路が一体に形成されるポンプボディに吐出弁装置を組み付けることが容易に可能になり、高圧燃料の漏れを解消することが可能になる。
また、弁部材の第1端面がシート部の端面に着座した状態で、弁部材ホルダの係止部の内側端面と弁部材の第1端面との間に空隙が形成されていることにより、弁部材の第1端面がシート部の端面に着座する際に、弁部材ホルダの係止部が阻害要因とならないため、シート部と弁部材装置とから構成される吐出弁装置が良好に機能することが可能になる。
請求項8に係る発明によると、シリンダ形成部材は、プランジャを軸方向に往復移動可能に収容する筒状のシリンダ孔、シリンダ孔に連通し、プランジャの往復移動により吸入された燃料が加圧される加圧室、及び、加圧室に連通し、加圧室で加圧された高圧燃料を吐出する第1吐出通路を有する。ポンプボディは、第1吐出通路に連通し、加圧室からの高圧燃料を出口に向かって吐出する第2吐出通路を有する。筒状のシート部は、第1吐出通路及び第2吐出通路からなる吐出通路の所定の位置に形成されており、その端面は出口側を向いている。請求項4〜6のいずれか一項に記載の弁部材装置は、ポンプボディの第2吐出通路に収容され、シート部に相対している。
そして、ポンプボディには、弁部材装置の弁部材の上流側と下流側とを連通して下流側から上流側に過圧燃料を戻すためのリリーフバルブ流路が設けられている。このリリーフバルブ流路は、リリーフバルブ流路と第2吐出通路との境界の連通口を介して、弁部材装置の弁部材と支持部材とに挟まれた空間に連通している。また、弁部材の第1端面がシート部の端面に着座した状態で、弁部材ホルダの係止部の内側端面と弁部材の第1端面との間に空隙が形成されている。また、弁部材装置の弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が弁部材装置の付勢部材の弾性力及び弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和よりも高い場合に弁部材の第1端面がシート部の端面から離座し、弁部材装置の弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が弁部材装置の付勢部材の弾性力及び弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和と同等または低い場合に着座する。
このように請求項8に係る高圧ポンプは、体格を小さくすることが可能で、リリーフバルブ流路を形成するための連通穴が弁部材ホルダの外壁部に設けられている請求項4〜6のいずれか一項に記載の弁部材装置が、第1吐出通路及び第2吐出通路のいずれかに形成されているシート部に接続される構造となることにより、上記請求項7に係る高圧ポンプの場合と同様の作用効果を奏することが可能である。
加えて、リリーフバルブ流路が弁部材装置の弁部材と支持部材とに挟まれた空間に連通していることにより、弁部材装置の弁部材の下流側の過圧状態になった燃料をリリーフバルブ流路に放出することが可能になる。
請求項9に係る発明によると、第2吐出通路は、加圧室側から出口側に向かって順に内径が小さい小内径通路、内径が中間の中内径通路、及び内径が大きい大内径通路を有している。シート部は、その端面が大内径通路に突出している状態で中内径通路に収容されている。弁部材装置は、大内径通路に収容され、この弁部材装置の第1端面が付勢部材による付勢力を受けてシート部の端面に付勢される。
このように請求項9に係る高圧ポンプは、シート部が中内径通路に収容される場合であっても、そのシート部の大内径通路に突出している端面に、大内径通路に収容された弁部材装置の第1端面が付勢されることにより、上記請求項7又は8に係る高圧ポンプの場合と同様の作用効果を奏することが可能である。
請求項10に係る発明によると、シート部はシリンダ形成部材の外壁部に形成されている。弁部材装置は第2吐出通路に収容され、その第1端面が付勢部材による付勢力を受けてシート部の端面に付勢される。
このように請求項10に係る高圧ポンプは、シート部がシリンダ形成部材の外壁部に形成されている場合であっても、そのシート部の端面に、第2吐出通路に収容された弁部材装置の第1端面が付勢されることにより、上記請求項7又は8に係る高圧ポンプの場合と同様の作用効果を奏することが可能である。
請求項11に係る発明によると、弁部材装置の支持部材は第2吐出通路に圧入される。
このように請求項11に係る高圧ポンプは、弁部材装置の支持部材が第2吐出通路に圧入されることにより、弁部材装置を第2吐出通路に容易に挿入し、安定して固定することが可能になるため、吐出通路を有するポンプボディへの弁部材装置の組付け性の向上が可能になる。
請求項12に係る発明によると、シリンダ形成部材はポンプボディと連続的な一体をなしている。
即ち、シリンダ形成部材とポンプボディとが連続的な一体となっている、いわゆるシリンダ一体型ポンプボディを用いる場合であっても、シリンダ形成部材がポンプボディと異なる、いわゆる別体シリンダの場合であっても、請求項7〜11に係る高圧ポンプの発明は適用可能である。
本発明の第1実施形態による高圧ポンプを示す概略断面図である。 図1の高圧ポンプの吐出弁部を拡大した概略断面図である。 図1の高圧ポンプに用いる弁部材装置を示す概略断面図である。 本発明の第2実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を拡大した図であって、(a)は弁部材装置が組み付けられた吐出弁部を示す概略断面図であり、(b)は(a)のA−A線断面を模式的に説明する図である。 本発明の第2実施形態による高圧ポンプに用いられる弁部材装置を示す概略断面図である。 本発明の第3実施形態による高圧ポンプに用いる弁部材装置を示す図でであって、(a)は弁部材装置の概略断面図であり、(b)は(a)を左側から見た概略側面図である。 本発明の第4実施形態による高圧ポンプの吐出弁部を拡大した概略断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高圧ポンプの吐出弁部に弁部材装置が組み付けられた状態を図1及び図2に示し、その吐出弁部に組み付けられる単体の部品装置としての弁部材装置を図3に示す。
先ず、本実施形態による高圧ポンプ1について、図1を用いて説明する。
高圧ポンプ1は、内燃機関に燃料を供給する燃料供給系統に設けられる。燃料タンクから汲み上げられた燃料は、高圧ポンプ1により加圧され、デリバリパイプに蓄圧される。そしてデリバリパイプに接続するインジェクタから内燃機関の各気筒に噴射供給される。
また、高圧ポンプ1は、ポンプボディ10、プランジャ部20、ダンパ室40、吸入弁部50、電磁駆動部60、吐出弁部70などを有している。
(a)ポンプボディ10とプランジャ部20について説明する。
ポンプボディ10には、円筒状のシリンダ孔11と、このシリンダ孔11に連通する加圧室12とが一体として形成されている。
プランジャ部20は、プランジャ21、プランジャストッパ23、シール部材24、オイルシールホルダ25、プランジャスプリング28などから構成される。
プランジャ21は、シリンダ孔11に収容され、その中心軸方向に往復移動可能に保持されている。また、プランジャ21は、シリンダ孔11を構成する内壁と摺動する大径部211と、この大径部211よりも外径の小さい小径部212とを有している。そして、プランジャ21の大径部211側の端部は加圧室12に臨み、小径部212側の端部にはスプリング座27が設けられている。
プランジャ21の小径部212の周囲には、略円環状のプランジャストッパ23が設けられている。このプランジャストッパ23は、その一部がポンプボディ10に連結され固定されていると共に、加圧室12側を向く端面が、プランジャ21の大径部211と小径部212との段差面213に相対している。
また、プランジャストッパ23よりもスプリング座27側の小径部212の周囲には、シール部材24が小径部212の周囲を囲んで装着されている。シール部材24は、この小径部212に接する内周側のテフロンリング(「テフロン」は登録商標)と外周側のOリングとからなり、小径部212の周囲の燃料油膜の厚さを規制し、プランジャ21の摺動によるエンジンへの燃料のリークを抑制するものである。
シール部材24よりもスプリング座27側の小径部212の周囲には、オイルシールホルダ25が設けられている。このオイルシールホルダ25は、その一部がポンプボディ10に形成された略円環状の凹部に嵌め込まれ、固定されている。こうして、シール部材24は、オイルシールホルダ25とプランジャストッパ23とに挟まれて固定されている。
また、オイルシールホルダ25のスプリング座27側の端部には、オイルシール26が小径部212の周囲を囲んで装着されている。このオイルシール26は、小径部212の周囲のオイル油膜の厚さを規制し、プランジャ21の摺動によるオイルのリークを抑制するものである。
プランジャ21の下部には、スプリング座27が結合されている。このスプリング座27には、プランジャスプリング28の一方の端部が係止されている。このプランジャスプリング28の他方の端部は、ポンプボディ10に固定されているオイルシールホルダ25に係止されている。即ち、プランジャスプリング28は、プランジャ21の戻しバネとして機能し、プランジャ21をタペットに当接させるよう付勢するものである。このプランジャスプリング28の機能により、プランジャ21は、図示しないタペットを介してカムシャフトのカムと接することでシリンダ孔11の軸方向に往復移動する。そして、このプランジャ21の往復移動により加圧室12の容積が変化することで燃料が吸入、加圧される。
プランジャ21の段差面213、小径部212の外壁、ポンプボディ10のシリンダ孔11を構成している内壁、プランジャストッパ23及びシール部材24に囲まれる略円環状の空間により、可変容積室30が形成されている。また、オイルシールホルダ25とポンプボディ10との間には、互いに連通する筒状通路31及び環状通路32が形成されている。また、ポンプボディ10には、環状通路32に連通する戻し通路33が形成されている。そして、可変容積室30は、これらの筒状通路31、環状通路32、及び戻し通路33を経由して、ダンパ室40と連通している。
(b)ダンパ室40について説明する。
ダンパ室40は、凹部41、カバー42、ダンパユニット43などから構成される。
ポンプボディ10には、シリンダ孔11の反対側に、シリンダ孔11側に凹む凹部41が設けられている。この凹部41には、内部を外気から遮断するための有底筒状のカバー42が被せられている。
ダンパ室40には、ダンパユニット43が配設されている。ダンパユニット43は、2枚の金属ダイアフラム441,442を接合してなるパルセーションダンパ44と、凹部41の底部15に配置される底側支持部45と、カバー42側に配置される蓋側支持部46とで構成されている。
パルセーションダンパ44は、2枚の金属ダイアフラム441,442の内部に所定圧の気体が密封されている。そして、2枚の金属ダイアフラム441,442がダンパ室40の圧力変化に応じて弾性変形することで、ダンパ室40の燃圧脈動を低減する。
ダンパ室40の凹部41の底部には、底側支持部45に合わせた窪み47が形成されている。この窪み47により、底側支持部45が位置決めされる。また、この窪み47には、図示はしないが、インレットの開口部が形成されている。これにより、低圧ポンプからの燃料が、底側支持部45の径方向内側の領域へ供給される。即ち、ダンパ室40には、燃料入口から燃料通路を通じて燃料タンクの燃料が供給される。
蓋側支持部46の上方には、波ばね48が配置されている。これにより、カバー42をポンプボディ10に取り付けた状態で、波ばね48が蓋側支持部46を底側支持部45側へ押圧する。その結果、パルセーションダンパ44は、その周縁部を蓋側支持部46と底側支持部45とによって周方向に均等な力で挟持され固定される。
(c)吸入弁部50について説明する。
吸入弁部50は、供給通路52、弁ボディ53、シート部54、吸入弁55などから構成される。
ポンプボディ10には、シリンダ孔11の中心軸と略垂直に筒部51が設けられ、筒部51の内部は燃料の供給通路52となっている。この筒部51の内側には弁ボディ53が収容され、係止部材によって固定されている。この弁ボディ53の内側には、凹テーパ状の円周面を有するシート部54が形成されている。このシート部54と相対して吸入弁55が配置されている。そして、この吸入弁55は、弁ボディ53の底部に設けられた孔の内壁に案内されて往復移動するものであり、吸入弁55がシート部54から離座することで供給通路52を開放し、吸入弁55がシート部54に着座することで供給通路52を閉塞する。
尚、弁ボディ53の内壁にはストッパ56が固定されており、このストッパ56が吸入弁55の開弁方向(図1の右方向)への移動を規制する。また、このストッパ56の内側と吸入弁55の端面との間には第1スプリング57が設けられており、この第1スプリング57が吸入弁55を閉弁方向(図1の左方向)へ付勢している。
ストッパ56には、ストッパ56の軸に対して傾斜する傾斜通路58が周方向に複数形成されている。供給通路52を通って供給されてきた燃料は、この傾斜通路58を通って加圧室12に吸入される。また、供給通路52は、加圧側通路59を介してダンパ室40に連通している。
(d)電磁駆動部60について説明する。
電磁駆動部60は、コネクタ61、固定コア62、可動コア63、フランジ64などから構成される。
コネクタ61は、コイル611及び端子612を有し、端子612を通じてコイル611に通電されることにより磁界を発生するようになっている。固定コア62は磁性材料で作られ、コイル611の内側に収容されている。可動コア63は磁性材料で作られ、固定コア62と対向して配置されている。そして可動コア63は、フランジ64の内側に軸方向に往復移動可能に収容されている。
フランジ64は、磁性材料で作られ、ポンプボディ10の筒部51に取り付けられている。また、このフランジ64は、コネクタ61等をポンプボディ10に保持すると共に、筒部51の端部を塞いでいる。フランジ64の中央に設けられた孔の内壁には、筒状のガイド筒65が取り付けられている。非磁性材料で作られた筒部材66は、固定コア62とフランジ64との間の磁気的な短絡を防止する。
ニードル67は略円筒状に形成され、ガイド筒65の内壁に案内されて往復移動する。ニードル67は、一方の端部が可動コア63に固定され、他方の端部が吸入弁55の電磁駆動部60側の端面に当接可能である。
固定コア62と可動コア63との間には、第2スプリング68が設けられている。この第2スプリング68は、第1スプリング57が吸入弁55を閉弁方向に付勢する力よりも強い力で、可動コア63を閉弁方向へ付勢している。
コイル611に通電していないとき、可動コア63と固定コア62とは第2スプリング68の弾性力により互いに離れている。これにより、可動コア63と一体のニードル67が吸入弁55側へ移動し、ニードル67の端面が吸入弁55を押圧することで吸入弁55が開弁する。
(e)吐出弁部70について説明する。
吐出弁部70は、吐出通路71、シート部73、弁部材装置80などから構成されている。
ポンプボディ10には、シリンダ孔11の中心軸と略垂直に吐出通路71が形成されている。この吐出通路71は、一方で加圧室12と連通し、他方で燃料出口72と連通している。また、この吐出通路71は、加圧室12側から燃料出口72側に向かって順に内径が大きくなる小内径通路711、中内径通路712、大内径通路713、及び出口側通路714を有している。
吐出通路71の中内径通路712には、円筒形状のシート部73が圧入されている。このシート部73は、加圧室12側の端面が小内径通路711と中内径通路712との段差面に当接し、燃料出口72側の端面731が中内径通路712と大内径通路713との境界から大内径通路713側に突出している。そして、吐出通路71の大内径通路713には、弁部材装置80が組み付けられている。
ところで、高圧ポンプ1に用いられる弁部材装置80は、それ自体が独立した部品装置として本願発明の対象となっている。そこで、先ず、吐出弁部70に組み付けられる前の単体の部品装置としての弁部材装置80について、図3を用いて説明する。
弁部材装置80は、円筒状の弁部材ホルダ81を有し、この弁部材ホルダ81は、その一方の端部に径内方向に突出する係止部811を有している。この係止部811は、弁部材ホルダ81の一方の端部の全周囲に渡って円環状状に一体となって形成されている。この弁部材ホルダ81の他方の端部には、支持部材としての円筒状のアジャスティングパイプ82が互いに中心軸を一致させて連結されている。このアジャスティングパイプ82の外径は、弁部材ホルダ81の外径よりも大きくなっている。
弁部材ホルダ81内には、弁部材83が弁部材ホルダ81の中心軸方向に往復移動可能に収容されている。この弁部材83は、シート部73の端面731への着座対象となる第1端面831と、この第1端面821と反対側の第2端面832とを有している。
また、弁部材ホルダ81内には、付勢部材としてスプリング84が配設されている。このスプリング84は、一端841が弁部材83の第2端面832に当接し、他端842がジャスティングパイプ82に当接している。そして、他端842をジャスティングパイプ82に支持されているスプリング84の付勢力により、弁部材83の第1端面831は弁部材ホルダ81の係止部811の内側端面に付勢されている。
このように弁部材装置80は、高圧ポンプ1の吐出弁部70において逆止弁として機能する吐出弁装置に必要な要素のうち、シート部73を除外して、弁部材83、付勢部材としてのスプリング84、及び支持部材としてのアジャスティングパイプ82をサブアセンブリ化したものである。
次に、図3の弁部材装置80が高圧ポンプ1の吐出弁部70に組み付けられた状態について、図2を用いて説明する。
吐出通路71の中内径通路712に設置されているシート部73の燃料出口72側の端面731に、大内径通路713に収容された弁部材装置80の弁部材83の第1端面831が当接している。このとき、弁部材ホルダ81の係止部811の内側端面がシート部73の端面731よりも距離αだけ加圧室12側に位置しているため、係止部811の内側端面と弁部材83の第1端面831との間には間隔αの空隙74が形成される。これにより、弁部材装置80のスプリング84の付勢力により、弁部材83の第1端面831はシート部73の端面731に付勢されている状態となっている。
アジャスティングパイプ82は、吐出通路71の大内径通路713に圧入されており、その外壁面821は大内径通路713の内周面に密着して固定されている。この状態で、弁部材ホルダ81の外径はアジャスティングパイプ82の外径より小さいことから、弁部材ホルダ81の外周面と大内径通路713の内周面との間には、空隙75が形成されている。
次に、図3の弁部材装置80を高圧ポンプ1の吐出弁部70に組み付ける方法について説明する。
先ず、吐出通路71の中内径通路712に燃料出口72側からシート部73を圧入し、その外周面を中内径通路712の内周面に密着させて設置しておく。このとき、シート部73の端面731を燃料出口72側に向かせ、その端面731を中内径通路712と大内径通路713との境界から大内径通路713側に突出させる。
続いて、弁部材装置80を燃料出口72側から大内径通路713に挿入する。その際、弁部材83の第1端面831が加圧室12側を向くようにしておく。そして、アジャスティングパイプ82を大内径通路713に圧入し、その外壁面821を大内径通路713の内周面に密着させて固定する。このとき、弁部材ホルダ81の係止部811の内側端面をシート部73の端面731よりも加圧室12側に位置させ、弁部材83の第1端面831をシート部73の端面731に当接させる。このため、係止部811の内側端面と弁部材83の第1端面831との間には空隙74が形成される。こうして、弁部材83の第1端面831は、スプリング84の付勢力によりシート部73の端面731に付勢されている状態になる。
次に、図3の弁部材装置80が組み付けられた吐出弁部70の作動について説明する。
プランジャ21がシリンダ孔11内を上昇するにつれ、加圧室12の燃料の圧力が上昇する。そして、弁部材装置80の弁部材83よりも加圧室12側(上流側)の燃料から弁部材83が受ける力が、スプリング84の弾性力と弁部材83よりも燃料出口72側(下流側)の燃料から受ける力との和よりも大きくなると、弁部材83の第1端面831はシート部73の端面731から離座して、開弁状態となる。これにより、加圧室12で加圧された高圧燃料は、小内径通路711及び中内径通路712から大内径通路713を通って燃料出口72に吐出される。
他方、プランジャ21がシリンダ孔11内を下降するにつれ、加圧室12の燃料の圧力が低下する。そして、上流側の燃料から弁部材83が受ける力が、スプリング84の弾性力と下流側の燃料から受ける力との和と同等もしくは小さくなると、弁部材83の第1端面831はシート部73の端面731に着座し、閉弁状態となる。これにより、弁部材83より下流側の燃料が上流側の加圧室12へ逆流することが防止される。
このように高圧ポンプ1の吐出弁部70に組み付けられた弁部材装置80は、吐出通路71に先に設置されたシート部73と組み合わさって、加圧室12から燃料出口72に向かって吐出される高圧燃料に対する逆止弁として機能する。
次に、高圧ポンプ1の作動について説明する。
(1)吸入行程
カムシャフトの回転により、プランジャ21がシリンダ孔11内を上死点から下死点に向かって下降すると、加圧室12の容積が増加し、加圧室12内の燃料が減圧される。このとき、吐出弁部70においては、弁部材装置80の弁部材83がシート部73に着座して、吐出通路71を閉塞する。また、吸入弁部50においては、加圧室12と供給通路52との差圧により、吸入弁55が第1スプリング57の付勢力に抗して図1の右方向に移動し、開弁状態となる。このとき、電磁駆動部60のコイル611への通電は停止されているので、可動コア63及びこの可動コア63と一体のニードル67は第2スプリング68の付勢力により図1の右方向に移動する。従って、ニードル67と吸入弁55とが当接して、吸入弁55は開弁状態を維持する。これにより、供給通路52から加圧室12に燃料が吸入される。
吸入行程では、プランジャ21の下降により、可変容積室30の容積が減少する。従って、可変容積室30の燃料は、筒状通路31、環状通路32、及び戻し通路33を経由して、ダンパ室40へ送り出される。
ここで、大径部211と可変容積室30の断面積比は概ね1:0.6である。従って、加圧室12の容積の増加分と可変容積室30の容積の減少分の比も1:0.6となる。このため、加圧室12が吸入する燃料の約60%が可変容積室30から供給され、残りの約40%が燃料入口から吸入される。これにより、加圧室12への燃料の吸入効率が向上する。
(2)調量行程
カムシャフトの回転により、プランジャ21がシリンダ孔11内を下死点から上死点に向かって上昇すると、加圧室12の容積が減少する。このとき、所定の時期まではコイル611への通電が停止されているので、第2スプリング68の付勢力によりニードル67と吸入弁55は図1の右方向に位置する。これにより、供給通路52は開放した状態が維持される。このため、加圧室12に一度吸入された低圧燃料が供給通路52へ戻される。従って、加圧室12の圧力は上昇しない。
調量行程では、プランジャ21の上昇により、可変容積室30の容積が増大する。従って、ダンパ室40の燃料は、戻し通路33、環状通路32、及び筒状通路31を経由し、可変容積室30へ流入する。
このとき、加圧室12がダンパ室40側へ排出する低圧燃料の容積の約60%が、ダンパ室40から可変容積室30に吸入される。これにより、燃圧脈動の約60%が低減される。
(3)加圧行程
プランジャ21がシリンダ孔11内を下死点から上死点に向かって上昇する途中の所定の時刻に、コイル611へ通電される。するとコイル611に発生する磁界により、固定コア62と可動コア63との間に磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力が第2スプリング68の弾性力と第1スプリング57の弾性力との差より大きくなると、可動コア63とニードル67は固定コア72側(図1の左方向)へ移動する。これにより、吸入弁55に対するニードル67の押圧力が解除される。吸入弁55は、第1スプリング57の弾性力、及び加圧室12からダンパ室40側へ排出される低圧燃料の流れによって生ずる力により、シート部54側へ移動する。従って、吸入弁55はシート部54に着座し、供給通路52が閉塞される。
吸入弁55がシート部54に着座した時から、加圧室12の燃料圧力は、プランジャ21の上死点に向かう上昇と共に高くなる。吐出弁部70において、上流側の燃料圧力が弁部材装置80の弁部材83に作用する力が、弁部材83の下流側の燃料圧力が弁部材83に作用する力及びスプリング84の付勢力より大きくなると、弁部材83がシート部73から開弁する。これにより、加圧室12で加圧された高圧燃料は吐出通路71を経由して燃料出口72から吐出される。
尚、加圧行程の途中でコイル611への通電が停止される。加圧室12の燃料圧力が吸入弁55に作用する力は、第2スプリング68の付勢力より大きいので、吸入弁55は閉弁状態を維持する。
高圧ポンプ1は、上記の(1)吸入行程、(2)調量行程、(3)加圧行程を繰り返し、内燃機関に必要な量の燃料を加圧して吐出する。
コイル611へ通電するタイミングを早くすれば、調量行程の時間が短くなると共に、加圧行程の時間が長くなる。これにより、加圧室12から供給通路52へ戻される燃料が少なくなり、吐出通路71から吐出される燃料が多くなる。
一方、コイル611へ通電するタイミングを遅くすれば、調量行程の時間が長くなると共に、吐出行程の時間が短くなる。これにより、加圧室12から供給通路52へ戻される燃料が多くなり、吐出通路71から吐出される燃料が少なくなる。
このように、コイル611へ通電するタイミングを制御することで、高圧ポンプ1から吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態による高圧ポンプ1に用いる弁部材装置80は、逆止弁として機能する吐出弁装置に必要な要素のうち、弁部材83、スプリング84、及びアジャスティングパイプ82を、弁部材ホルダ81を用いてサブアセンブリ化したものである。ここで、弁部材83が弁部材ホルダ81に往復移動可能に収容された状態において、一方の端部をジャスティングパイプ82に係止されているスプリング84の付勢力により、弁部材83が弁部材ホルダ81の係止部811に付勢されているため、弁部材装置80をサブアセンブリ化された一体の部品装置として安定的に保持することができる。
また、弁部材装置80は、サブアセンブリ化に際して、シート部73を除外していることから、その体格を小さくすることができる。このため、この弁部材装置80を、本実施形態による高圧ポンプ1の吐出通路一体ポンプボディであるポンプボディ10に容易に組み付けることができる。
また、高圧ポンプ1は、吐出通路一体ポンプボディであるポンプボディ10に弁部材装置80が組み付けられていることから、従来のように吐出通路が形成されたボディを、加圧室等を有するポンプボディと別体にする必要がなくなるため、両ボディ間の接続部からの高圧燃料の漏れが生じること自体を解消することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による高圧ポンプの吐出弁部に弁部材装置が組み付けられた状態を図4に示し、その高圧ポンプに用いられる単体の部品装置としての弁部材装置を図5に示す。尚、以下複数の実施形態において、上記第1実施形態と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
先ず、第2実施形態による高圧ポンプ2について、図4を用いて説明する。
高圧ポンプ2は、上記第1実施形態の図1に示す高圧ポンプ1と基本的に同じ構成を有している。但し、高圧ポンプ2のポンプボディ10には、上記第1実施形態の場合と異なり、リリーフバルブ通路13が形成されている。このリリーフバルブ通路13は、一方において加圧室12に連通し、他方において吐出通路71に連通している。そして、このリリーフバルブ通路13は、弁部材83より燃料出口72側(下流側)の燃料が過圧状態になった場合に、その過圧燃料を弁部材83より上流側の加圧室12に戻すという機能を果たす。
また、リリーフバルブ通路13が吐出通路71に連通する箇所は、大内径通路713を構成する内壁に開口された連通口14となっている。
次に、高圧ポンプ2に用いられる弁部材装置80Aについて、図5を用いて説明する。
弁部材装置80Aは、上記第1実施形態の図3に示す弁部材装置80と基本的に同じ構成を有している。但し、この弁部材装置80Aは、上記第1実施形態の場合と異なり、弁部材ホルダ81に連通孔812が形成されている。
次に、図5の弁部材装置80Aが高圧ポンプ2の吐出弁部70に組み付けられた状態について、図4を用いて説明する。
弁部材装置80Aが吐出弁部70に組み付けられた状態は、基本的に上記第1実施形態の弁部材装置80が組み付けられた状態と同様である。但し、大内径通路713を構成する内壁に開口された連通口14は、大内径通路713に収容された弁部材装置80Aの弁部材ホルダ81とアジャスティングパイプ82との間に位置している。このため、リリーフバルブ通路13は、連通口14を介して、弁部材ホルダ81の外壁面813と大内径通路713の内壁面との間の空隙75に連通しており、更に弁部材ホルダ81に形成されている連通孔812を介して、弁部材装置80Aの吐出弁部材83とアジャスティングパイプ82とに挟まれた空間と連通している。
次に、図5の弁部材装置80Aを高圧ポンプ2の吐出弁部70に組み付ける方法について説明する。
この弁部材装置80Aの組付け方法は、基本的に上記第1実施形態の弁部材装置80の組付け方法と同様である。但し、アジャスティングパイプ82の圧入により弁部材装置80を大内径通路713に挿入し固定する際に、図4に示されるように、連通口14が弁部材装置80Aの弁部材ホルダ81とアジャスティングパイプ82との間に位置し、空隙75に連通するように留意する。
尚、弁部材装置80Aが組み付けられた吐出弁部70は、上記第1実施形態において説明した逆止弁としての作動と同一の作動を行うため、この吐出弁部70の作動についての説明は省略する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態は、上記第1実施形態による作用効果に加え、次のような作用効果を奏する。
高圧ポンプ2において、弁部材装置80Aの弁部材83より下流側の燃料が過圧状態になった場合、その過圧燃料を、弁部材ホルダ81の連通孔812を通り、空隙75及び連通口14を経由して、リリーフバルブ通路13に容易に放出することができる。
尚、上記第1実施形態においても、ポンプボディ10にリリーフバルブ通路13が設けられていれば、弁部材装置80の弁部材83より下流側の過圧燃料は、弁部材ホルダ81の内周面との弁部材83の間の空隙を通り、弁部材ホルダ81の係止部811の内側端部と弁部材83の第1端面831との間の空隙74を通り、弁部材ホルダ81の外壁面813と大内径通路713の内周面との間の空隙75を通ってリリーフバルブ通路13に流れることは可能である。しかし、この場合、過圧燃料は極めて狭い隙間を通らなければならないため、リリーフバルブ通路13への放出は容易ではない。
従って、本実施形態によれば、弁部材ホルダ81が連通孔812を有することにより、過圧燃料をリリーフバルブ通路13にスムーズに放出することができる。
また、弁部材装置80Aにとっては、上記第1実施形態の場合と同様な作用効果を奏することに加え、リリーフバルブ流路90を必要とする高圧ポンプ2にも好適に使用できるという汎用性を有することになる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態による高圧ポンプに用いられる単体の部品装置としての弁部材装置を図6に示す。
先ず、第3実施形態による高圧ポンプ2に用いられる弁部材装置80Bについて、図6を用いて説明する。
弁部材装置80Bは、上記第1実施形態の図3に示す弁部材装置80と基本的に同じ構成を有している。但し、上記第1実施形態の弁部材装置80がその弁部材ホルダ81の一方の端部の円筒状の全周囲に渡って円周状に一体となって形成されている係止部811を有しているのに対し、弁部材装置80Bは、その弁部材ホルダ81の一方の端部の円筒状の周囲に3つに分割された係止部811a、811b、811cを有している。
また、3つの係止部811a、811b、811cに挟まれた部分が切り欠き部となっている。そして、この切り欠き部の底面をなす弁部材ホルダ81の端面813が、弁部材83が最大限にアジャスティングパイプ82側に移動した、いわゆる最大シフト時の第2端面832よりもアジャスティングパイプ82側に位置している。
このため、弁部材83の第1端面831がシート部73の端面731に着座した状態である場合には、弁部材83と弁部材ホルダ81の端面813との間には大きな間隔85が形成される。
尚、図6の弁部材装置80Bが高圧ポンプ2の吐出弁部70に組み付けられている状態は、上記第2実施形態の弁部材装置80Aが組み付けられている状態と基本的に同じであり、また図6の弁部材装置80Bを高圧ポンプ2の吐出弁部70に組み付ける方法も、上記第2実施形態の弁部材装置80Aを組み付ける方法と基本的に同じであるため、その説明を省略する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態では、弁部材83の第1端面831がシート部73の端面731に着座した状態において、弁部材ホルダ81の3つに分離された係止部811a、811b、811cに挟まれた切り欠き部の底面をなす端面813と弁部材83との間には大きな間隔85が形成される。
このため、高圧ポンプ2において、弁部材装置80Bの弁部材83より下流側の燃料が過圧状態になった場合、その過圧燃料は、弁部材83と弁部材ホルダ81の端面813との間の間隔85を通り、弁部材ホルダ81の外周面と大内径通路713の内周面との間の空隙75及び連通口14を経由し、リリーフバルブ通路13にスムーズに放出される。即ち、弁部材83と弁部材ホルダ81の端面813との間に形成される間隔85が、上記第2実施形態の弁部材ホルダ81に形成された連通孔812と同様の機能を果たす。
従って、本実施形態による高圧ポンプ2は、過圧状態の燃料のリリーフバルブ通路13へのスムーズな放出が可能になるという上記第2実施形態の場合の作用効果と同様な作用効果を奏する。
また、弁部材装置80Bにとっても、リリーフバルブ流路90を必要とする高圧ポンプ2にも好適に使用できるという汎用性を有するという上記第2実施形態の場合の作用効果と同様な作用効果を奏する。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態による高圧ポンプの吐出弁部に弁部材装置が組み付けられた状態を図7に示す。
先ず、第4実施形態による高圧ポンプ3について、図7を用いて説明する。
高圧ポンプ3は、シリンダ孔がポンプボディ10とは別の部材で形成されているシリンダ別体型の高圧ポンプである。そして、ポンプボディ10とは別体のシリンダ形成部材90には、円筒状のシリンダ孔、このシリンダ孔に連通する加圧室91、及びこの加圧室91に連通してシリンダ孔の中心軸と略垂直方向に延びる吐出通路92が一体として形成されている。
シリンダ形成部材90の外壁には、所定の深さと平坦な底面を有する凹部93が形成され、この凹部93の底面の中心部を吐出通路92が貫通している。また、シリンダ形成部材90の凹部93の周囲の外壁に、凹部93の深さより深い窪み94が凹部93に接して形成されている。そして、シリンダ形成部材90の外壁部であって、吐出通路92と窪み94とに挟まれた部分が、シート部95となる。また、凹部93の底面が、このシート部95の端面951となる。このため、この吐出通路92に形成されたシート部95の端面951は、加圧室91の反対側に突出した形状となっている。
ポンプボディ10には、吐出通路92に連通し、シリンダ孔の中心軸と略垂直に延びる吐出通路76が形成されている。そして、この吐出通路76には、弁部材装置80Cが収容されている。
尚、高圧ポンプ3に用いられる弁部材装置80Cは、それ自体が単体の部品装置であるが、上記第1実施形態において説明した弁部材装置80と同一の構造であるため、ここではその説明を省略する。
次に、弁部材装置80Cが高圧ポンプ3の吐出弁部70に組み付けられた状態について、図7を用いて説明する。
弁部材装置80Cは、その弁部材83の第1端面831がシート部95の端面951に当接している。このとき、弁部材ホルダ81の係止部811は、シート部95の端面951の周囲に形成されている窪み94に収容され、その係止部811の内側端面がシート部95の端面951よりも加圧室12側に位置している。このため、係止部811の内側端面と弁部材83の第1端面831との間には空隙74が形成されている。こうして、弁部材83の第1端面831は、弁部材装置80のスプリング84の付勢力によりシート部95の端面951に付勢されている状態となっている。
アジャスティングパイプ82は、吐出通路71に圧入されており、その外周面は吐出通路71の内周面に密着して固定されている。この状態で、弁部材ホルダ81の外径はアジャスティングパイプ82の外径より小さいため、弁部材ホルダ81の外周面と吐出通路71の内周面との間には、空隙75が形成される。
また、高圧ポンプ3のポンプボディ10にも、上記第2実施形態の場合と同様に、リリーフバルブ通路13が設けられている。但し、上記第2実施形態の場合と異なり、このリリーフバルブ通路13は、弁部材装置80Cよりも燃料出口72側(下流側)の吐出通路71と連通している。
次に、弁部材装置80Cを高圧ポンプ3の吐出弁部70に組み付ける方法について説明する。
先ず、弁部材装置80Cを燃料出口72側から吐出通路71に挿入する。その際に、弁部材83の第1端面831が加圧室91側に向くようにしておく。そして、アジャスティングパイプ82を吐出通路71に圧入し、その外周面を吐出通路71の内周面に密着させて固定する。このとき、弁部材ホルダ81の係止部811をシリンダ形成部材90の外壁に形成された窪み94に収容し、弁部材ホルダ81の係止部811の内側端面をシート部95の端面951よりも加圧室91側に位置させ、弁部材83の第1端面831をシート部95の端面951に当接させる。このため、係止部811の内側端面と弁部材83の第1端面831との間には空隙74が形成される。こうして、弁部材83の第1端面831は、スプリング84の付勢力によりシート部95の端面951に付勢されている状態になる。
次に、弁部材装置80Cが組み付けられた吐出弁部70の作動について説明する。
プランジャ21がシリンダ形成部材90に形成されたシリンダ孔内を上昇するにつれて加圧室91の燃料の圧力が上昇し、弁部材装置80Cの弁部材83より上流側の燃料から弁部材83が受ける力が、スプリング84の弾性力と弁部材83より下流側の燃料から受ける力との和よりも大きくなると、弁部材83の第1端面831はシート部73の端面731から離座する。これにより、加圧室91で加圧された高圧燃料は、吐出通路92及び吐出通路71を通って燃料出口72から吐出される。
他方、プランジャ21がシリンダ孔内を上昇するにつれて加圧室91の燃料の圧力が低下し、上流側の燃料から弁部材83が受ける力が、スプリング84の弾性力と下流側の燃料から受ける力との和と同等もしくは小さくなると、弁部材83の第1端面831はシート部73の端面731に着座する。これにより、弁部材83より下流側の燃料が上流側の加圧室12へ逆流することが防止される。
このように、高圧ポンプ3の吐出弁部70に組み付けられた弁部材装置80Cは、シリンダ形成部材90の外壁部に形成されたシート部95と組み合わさって、加圧室91から燃料出口72に向かって吐出される高圧燃料に対する逆止弁として機能する。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の弁部材装置80Cは、上記第1実施形態の弁部材装置80と同じ構造であるが、本実施形態の高圧ポンプ3は、上記第1実施形態の高圧ポンプ1とは異なる構造となっている。即ち、上記第1実施形態の高圧ポンプ1がシリンダ一体型ポンプボディを用いているのに対して、本実施形態の高圧ポンプ3はポンプボディ10とシリンダ形成部材90とが別体であるシリンダ別体型ポンプボディを用いている。また、上記第1実施形態におけるシート部73がポンプボディ10に形成された吐出通路71に設けられているのに対して、本実施形態においてはシート部95がシリンダ形成部材90の外壁部に形成されている点で異なる。
しかし、本実施形態は、このような上記第1実施形態との相違点があるにも拘らず、シート部73を除外してサブアセンブリ化された弁部材装置80Cは、その体格を小さくし、高圧ポンプ3の吐出通路一体ポンプボディであるポンプボディ10に容易に組み付けることができ、これにより高圧燃料の漏れを解消することができるため、上記第1実施形態の場合と同様な作用効果を奏する。換言すれば、弁部材装置80、80Cは、シリンダ一体型ポンプボディを用いる高圧ポンプ2にも、シリンダ別体型ポンプボディを用いる高圧ポンプ3にも好適に使用できるという汎用性を有する。
(他の実施形態)
上記第1実施形態では、図2に示されるように、吐出通路71の中内径通路712と大内径通路713との段差と、弁部材装置80の弁部材ホルダ81の係止部811の外側端面との間に、空隙が形成されている。しかし、この空隙は必ず形成されなければならないものではない。例えば弁部材ホルダ81の係止部811の外側端面を、中内径通路712と大内径通路713との段差に当接させてもよい。この場合、アジャスティングパイプ82を大内径通路713に圧入し弁部材装置80を収容するに際して、中内径通路712と大内径通路713との段差をストッパとして機能させることが可能になる。
同様のことが、上記第4実施形態における、シリンダ形成部材90の窪み94の底面と弁部材装置80Cの弁部材ホルダ81の係止部811の外側端面との間に形成される空隙についても言える。
また、上記第1及び第4実施形態では、図1及び図2並びに図7に示されるように弁部材ホルダ81の外径をアジャスティングパイプ82の外径よりも小さくし、弁部材ホルダ81の外周面と大内径通路713の内周面との間に空隙75が形成されるようにしている。しかし、図1及び図2に示されるようにリリーフバルブ通路が設けられていない場合や図7に示されるようにリリーフバルブ通路13が弁部材装置80Cよりも燃料出口72側(下流側)の吐出通路71と連通している場合には、この空隙75は必ずしも必要ではない。従って、このような場合には、弁部材装置80、80Cの弁部材ホルダ81の外径とアジャスティングパイプ82の外径とを同一にし、弁部材ホルダ81及びアジャスティングパイプ82の全体を吐出通路71に圧入することも可能である。
また、上記第1〜第3実施形態における吐出弁装置は、図1、図2及び図4のシート部73と、図3の弁部材装置80や図5の弁部材装置80Aや図6の弁部材装置80Bとを組み合わせたものが開示され、上記第4実施形態における吐出弁装置は、図7のシート部95と図3の弁部材装置80と同一構造の弁部材装置80Cとを組み合わせたものが開示されている。しかし、これらの組み合わせ以外にも、例えば図7のシート部95と図5の弁部材装置80Aや図6の示される弁部材装置80Bとを組み合わせることもできる。
更に、上記第1〜第4実施形態では、弁部材装置80、80A、80B、80Cを高圧ポンプ1、2、3の吐出弁部70に用いる場合について述べたが、弁部材装置80、80A、80B、80Cの用途は高圧ポンプ1、2、3に限定されるものではない。従って、本願発明に係る弁部材装置は、各種の流体通路における逆流防止用の逆止弁として機能させる必要がある場合に広く適用することが可能である。
1、2、3 ・・・高圧ポンプ
10 ・・・ポンプボディ
11 ・・・シリンダ孔
12 ・・・加圧室
13 ・・・リリーフバルブ通路
14 ・・・連通口
20 ・・・プランジャ部
21 ・・・プランジャ
30 ・・・可変容積室
40 ・・・ダンパ室
50 ・・・吸入弁部
60 ・・・電磁駆動部
70 ・・・吐出弁部
71、76 ・・・吐出通路
711 ・・・小内径通路
712 ・・・中内径通路
713 ・・・大内径通路
714 ・・・出口側通路
72 ・・・燃料出口
73 ・・・シート部
731 ・・・端面
74、75 ・・・空隙
80、80A、80B、80C ・・・弁部材装置
81 ・・・弁部材ホルダ
811、811a、811b、811c ・・・係止部
812 ・・・連通孔
813 ・・・外壁面
82 ・・・アジャスティングパイプ(支持部材)
83 ・・・弁部材
831 ・・・第1端面
832 ・・・第2端面
84 ・・・スプリング(付勢部材)
841 ・・・一方の端部(一端)
842 ・・・他方の端部(他端)
85 ・・・間隔
90 ・・・シリンダ形成部材
91 ・・・加圧室
93 ・・・凹部
92 ・・・吐出通路
94 ・・・窪み
95 ・・・シート部
951 ・・・端面

Claims (12)

  1. 筒状の弁部材ホルダと、
    前記弁部材ホルダ内に往復可能に収容され、シート部の端面に着座可能な第1端面及び前記第1端面と反対側の第2端面を有する弁部材と、
    一方の端部が前記弁部材の前記第2端面に当接する付勢部材と、
    前記弁部材ホルダに連結され、前記付勢部材の他方の端部に当接する筒状の支持部材と、
    を備え、
    前記弁部材ホルダは、一方の端部に径内方向に突出する係止部を有し、前記支持部材に他方の端部を支持された前記付勢部材の付勢力により、前記弁部材の前記第1端面が前記係止部の内側端面に付勢されていることを特徴とする弁部材装置。
  2. 前記弁部材ホルダの前記係止部は、前記弁部材ホルダの一方の端部の筒状の全周囲に渡って一体となって形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弁部材装置。
  3. 前記弁部材ホルダの前記係止部は、前記弁部材ホルダの一方の端部の筒状の周囲に複数に分離されて形成されていることを特徴とする請求項1に記載の弁部材装置。
  4. 前記弁部材ホルダの外径は、前記支持部材の外径より小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の弁部材装置。
  5. 前記弁部材ホルダは、前記弁部材と前記支持部材とに挟まれた空間に連通する連通孔を有していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の弁部材装置。
  6. 前記弁部材ホルダは、複数に分離されている前記係止部に挟まれた部分に切り欠き部を有し、前記切り欠き部の底面をなす前記弁部材ホルダの端面が、前記弁部材が最大限に前記支持部材側に移動した際の前記弁部材の前記第2端面より前記支持部材側に位置することを特徴とする請求項3に記載の弁部材装置。
  7. プランジャと、
    前記プランジャを軸方向に往復移動可能に収容する筒状のシリンダ孔、前記シリンダ孔に連通し、前記プランジャの往復移動により燃料が加圧される加圧室、前記加圧室に連通し、前記加圧室に燃料を吸入する吸入通路、及び、前記加圧室に連通し、前記加圧室で加圧された高圧燃料を吐出する第1吐出通路を有するシリンダ形成部材と、
    前記第1吐出通路に連通し、前記加圧室からの高圧燃料を出口に向かって吐出する第2吐出通路を有するポンプボディと、
    前記第1吐出通路及び前記第2吐出通路からなる吐出通路の所定の位置に形成され、前記出口側に向く端面を有する筒状のシート部と、
    前記ポンプボディの前記第2吐出通路に収容され、前記シート部に相対する請求項1〜6のいずれかに記載の弁部材装置と、
    を備え、
    前記弁部材の前記第1端面が前記シート部の前記端面に当接した状態で、前記弁部材ホルダの前記係止部の前記内側端面と前記弁部材の前記第1端面との間に空隙が形成され、
    前記弁部材装置の前記弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が前記弁部材装置の前記付勢部材の弾性力及び前記弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和よりも高い場合に前記弁部材の前記第1端面が前記シート部の前記端面から離座し、前記弁部材装置の前記弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が前記弁部材装置の前記付勢部材の弾性力及び前記弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和と同等もしくは低い場合に着座することを特徴とする高圧ポンプ。
  8. プランジャと、
    前記プランジャを軸方向に往復移動可能に収容する筒状のシリンダ孔、前記シリンダ孔に連通し、前記プランジャの往復移動により燃料が加圧される加圧室、前記加圧室に連通し、前記加圧室に燃料を吸入する吸入通路、及び、前記加圧室に連通し、前記加圧室で加圧された高圧燃料を吐出する第1吐出通路を有するシリンダ形成部材と、
    前記第1吐出通路に連通し、前記加圧室からの高圧燃料を出口に向かって吐出する第2吐出通路を有するポンプボディと、
    前記第1吐出通路及び前記第2吐出通路からなる吐出通路の所定の位置に形成され、前記出口側に向く端面を有する筒状のシート部と、
    前記ポンプボディの前記第2吐出通路に収容され、前記シート部に相対する請求項4〜6のいずれかに記載の弁部材装置と、
    を備え、
    前記ポンプボディに、前記弁部材装置の前記弁部材の上流側と下流側とを連通して前記下流側から前記上流側に過圧燃料を戻すためのリリーフバルブ流路が設けられ、
    前記リリーフバルブ流路は、前記リリーフバルブ流路と前記第2吐出通路との境界の連通口を介して、前記弁部材装置の前記弁部材と前記支持部材とに挟まれた空間に連通し、
    前記弁部材の前記第1端面が前記シート部の前記端面に当接した状態で、前記弁部材ホルダの前記係止部の前記内側端面と前記弁部材の前記第1端面との間に空隙が形成され、
    前記弁部材装置の前記弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が前記弁部材装置の前記付勢部材の弾性力及び前記弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和よりも高い場合に前記弁部材の前記第1端面が前記シート部の前記端面から離座し、前記弁部材装置の前記弁部材より上流側の高圧燃料の圧力が前記弁部材装置の前記付勢部材の弾性力及び前記弁部材より下流側の高圧燃料の圧力の和と同等もしくは低い場合に着座することを特徴とする高圧ポンプ。
  9. 前記第2吐出通路は、前記加圧室側から前記出口側に向かって順に小内径通路、中内径通路、及び大内径通路を有しており、
    前記シート部は、前記中内径通路に収容され、前記シート部の前記端面が前記大内径通路に突出しており、
    前記弁部材装置は、前記大内径通路に収容され、前記弁部材装置の前記第1端面が前記付勢部材による付勢力を受けて前記シート部の前記端面に付勢されることを特徴とする請求項7又は8に記載の高圧ポンプ。
  10. 前記シート部は、前記シリンダ形成部材の外壁部に形成されており、
    前記弁部材装置は、前記第2吐出通路に収容され、前記弁部材装置の前記第1端面が前記付勢部材による付勢力を受けて前記シート部の前記端面に付勢されることを特徴とする請求項7又は8に記載の高圧ポンプ。
  11. 前記弁部材装置の前記支持部材は、前記第2吐出通路に圧入されることを特徴とする請求項7〜10のいずれかに記載の高圧ポンプ。
  12. 前記シリンダ形成部材は、前記ポンプボディと連続的な一体をなしていることを特徴とする請求項7〜11のいずれかに記載の高圧ポンプ。
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