JP2006200454A - コモンレール - Google Patents

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Kazuyuki Katayama
和幸 片山
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Abstract

【課題】 レール本体にジョイントを固定するタイプのコモンレールは、レール本体にコネクタを溶接した時の熱によりジョイント締結用雌ネジに歪みが発生しやすく、配管を外す際にジョイントが供回りする可能性がある。
【解決手段】 シール部材37を組み込んだジョイント21をレール本体20の平面部25に設置し、荷重を段差部42に付与してシール面44、45に高圧面を作り出した瞬間に加電してレール本体20にジョイント21を直接溶接している。このため、配管締結ネジ部材34を緩める際に、ジョイント21が供回りする不具合が生じない。また、コネクタを廃止できるため、製造コストを抑えることができる。さらに、ジョイント21にコネクタ締結用雄ネジを形成するコストが不要になるとともに、コネクタにジョイント21を締結する際に必要であった六角ボルト部の形成コストも不要になるため、製造コストを抑えることができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、内燃機関に燃料を噴射する蓄圧式燃料噴射装置に搭載されて高圧燃料を蓄圧するコモンレールに関するものであり、特にレール本体に配管接続のためのジョイントを固定したタイプのコモンレールに関する。
(従来技術)
レール本体に配管接続のためのジョイントを固定してなるコモンレールとして、図6、図7に示すものが知られている。このコモンレールJ1は、(1)レール本体J2の平面部にコネクタJ3を溶接し、(2)配管接続用のジョイントJ4をコネクタJ3に強固に締結したものである(特許文献無し)。
なお、コネクタJ3は、筒状を呈し、内側にジョイント締結用雌ネジJ5が形成されている。また、ジョイントJ4は、一端側に配管J6の配管締結ネジ部材J7を締結するための配管接続ネジJ8(この例では雄ネジ)が形成され、他端側にコネクタ締結用雄ネジJ9が形成され、中心部に継手燃料通路J10が形成されたものである。
(従来技術の不具合)
レール本体J2にジョイントJ4を固定するタイプのコモンレールJ1には、次の問題点がある。
(品質面での問題点)
レール本体J2とコネクタJ3の溶接部J11が、コネクタJ3におけるジョイント締結用雌ネジJ5の近傍にあるため、溶接時の熱によりジョイント締結用雌ネジJ5に歪みが発生(ネジ精度が悪化)しやすい。溶接時の熱によりジョイント締結用雌ネジJ5に歪みが発生すると、ジョイントJ4の締付トルクと緩みトルクにバラツキが発生するため、ジョイントJ4から配管J6を外す際に、配管接続ネジJ8に締めつけられた配管締結ネジ部材J7を緩めるトルクでジョイントJ4が供回りして、配管締結ネジ部材J7が緩まずに、ジョイントJ4が緩む不具合が生じる。
(価格面での問題点)
レール本体J2とジョイントJ4を鍛造技術によって一体に設ける鍛造タイプのコモンレールJ1は、鍛造後に配管接続ネジJ8を形成する際の加工が困難であるため、加工費が高くなってしまう。
これに対して、レール本体J2にコネクタJ3を溶接し、溶接されたコネクタJ3にジョイントJ4をねじ込むコモンレールJ1は、部品点数が少なくともレール本体J2、コネクタJ3、ジョイントJ4の3部品が必要になるが、各部の加工が容易で、結果的に上述した鍛造タイプに比較して製造コストを低く抑えることができるが、さらなるコストの低減が望まれている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、レール本体にジョイントを固定するタイプのコモンレールの品質を高めるとともに、製造コストを下げることにある。
〔請求項1の手段〕
請求項1のコモンレールは、レール本体とジョイントを直接溶接によって接合したものであるため、次の効果を得ることができる。
(1)ジョイントがレール本体に溶接されているため、ジョイントから配管を外す際に、配管接続ネジに締めつけられた配管締結ネジ部材を緩めるトルクでジョイントが供回りする従来技術の不具合が発生しない。このように、配管締結ネジ部材が緩まずに、ジョイントが緩む不具合が生じないため、従来技術に比較してレール本体にジョイントを固定するタイプのコモンレールの品質を高めることができる。
(2)ジョイントがレール本体に溶接されているため、コネクタを廃止できる。即ち、コネクタにジョイント締結用雌ネジを形成するコストが不要になるとともに、コネクタ自身のコストも無くすことができる。この結果、レール本体にジョイントを固定するタイプのコモンレールの製造コストを抑えることができる。
(3)ジョイントがレール本体に溶接されているため、ジョイントにコネクタ締結用雄ネジを形成するコストが不要になるとともに、コネクタにジョイントを締結する際に必要であった工具係合部(六角ボルト部)をジョイントに形成するコストも不要になる。この結果、レール本体にジョイントを固定するタイプのコモンレールの製造コストを、さらに抑えることができる。
〔請求項2の手段〕
請求項2のコモンレールは、レール本体とジョイントの間に挟まれるシール部材を備えるものであり、レール本体とジョイントがシール部材の周囲において溶接されるものである。
このように、レール本体とジョイントの間にシール部材を配置して、シール部材によって内外連通孔と継手燃料通路を連通する構造を採用することにより、レール本体とジョイントの間に隙間が生じず、その隙間に入り込んだ高圧燃料が溶接部を破損させる不具合を無くすことができる。
〔請求項3の手段〕
請求項3のコモンレールは、レール本体とジョイントが電気抵抗溶接によって溶接されるものであり、レール本体とジョイントとの溶接面は、一方が平面部であり、他方が溶接部を成す突起部である。
このように、平面部と突起部とを突き合わせて溶接するため、平面部と突起部の接触面積が小さく、電気抵抗溶接時に印加される電流が平面部と突起部の突き合わせ部分(接触部分)を流れる際の電気抵抗を大きくすることができる。これによって、平面部と突起部を確実に溶接することができ、レール本体とジョイントの溶接の信頼性を高めることができる。
〔請求項4の手段〕
請求項4のコモンレールにおけるシール部材は、レール本体との当接面あるいはジョイントとの当接面の少なくとも一方に、電気的な絶縁部を備える。
このように、シール部材が絶縁部を備えることにより、レール本体とジョイントの電気抵抗溶接時に印加される電流が平面部と突起部の突き合わせ部分に確実に流れるため、平面部と突起部を確実に溶接することができ、レール本体とジョイントの溶接の信頼性を高めることができる。
〔請求項5の手段〕
請求項5のコモンレールにおけるシール部材の絶縁部は、シール部材の全面に被覆されている。
このように、絶縁部をシール部材の全面に被覆する構造を採用するため、シール部材に絶縁部を設けるのが容易になるとともに、シール部材の絶縁の信頼性を高めることができる。
〔請求項6の手段〕
請求項6のコモンレールにおけるレール本体とジョイントとの溶接面は、一方が平面部であり、他方が内外連通孔あるいは継手燃料通路の開口部の周囲を全周に亘って囲む環状凸部であり、平面部と環状凸部を当接させた状態で、平面部と環状凸部の当接部をレーザー溶接によって溶接されているものである。
このように、レーザー溶接によってもレール本体とジョイントとを直接接合することができる。
最良の形態1のコモンレールは、内部に内部通路が形成されるとともに、その内部通路と外部を連通させる内外連通孔が形成された略筒形状のレール本体と、内部に継手燃料通路が形成された略筒体を呈し、一端側に配管を接続するための配管接続ネジが形成され、他端側が継手燃料通路と内外連通孔を連通した状態でレール本体に直接溶接によって固定されたジョイントとを備えるものである。
この実施例1では、まず、蓄圧式燃料噴射装置のシステム構成を図4を参照して説明し、その後で本発明が適用されたコモンレールを図1〜図3を参照して説明する。
(蓄圧式燃料噴射装置の説明)
図4に示す蓄圧式燃料噴射装置は、エンジン(例えばディーゼルエンジン:図示しない)の各気筒に燃料噴射を行うシステムであり、コモンレール1、インジェクタ2、サプライポンプ3、ECU4(エンジン制御ユニット)、EDU5(駆動ユニット)等から構成される。なお、EDU5はECU4のケース内に内蔵される場合もある。
コモンレール1は、インジェクタ2に供給する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器であり、燃料噴射圧に相当するコモンレール圧が蓄圧されるように高圧ポンプ配管6を介して高圧燃料を圧送するサプライポンプ3の吐出口と接続されるとともに、各インジェクタ2へ高圧燃料を供給する複数のインジェクタ配管7が接続されている。
なお、コモンレール1と高圧ポンプ配管6の接続構造、およびコモンレール1とインジェクタ配管7の接続構造は後述する。
コモンレール1から燃料タンク8へ燃料を戻すリリーフ配管9には、プレッシャリミッタ10が取り付けられている。このプレッシャリミッタ10は圧力安全弁であり、コモンレール1内の燃料噴射圧が限界設定圧を超えた際に開弁して、コモンレール1の燃料噴射圧を限界設定圧以下に抑える。
また、コモンレール1には、減圧弁11が取り付けられている。この減圧弁11は、ECU4から与えられる開弁指示信号によって開弁してリリーフ配管9を介してコモンレール圧を急速に減圧するものである。このように、コモンレール1に減圧弁11を搭載することによって、ECU4はコモンレール圧を車両走行状態に応じた圧力へ素早く低減制御できる。なお、この減圧弁11は、図3に示すように設けられない機種もある。
インジェクタ2は、エンジンの各気筒毎に搭載されて燃料を各気筒内に噴射供給するものであり、コモンレール1より分岐する複数のインジェクタ配管7の下流端に接続されて、コモンレール1に蓄圧された高圧燃料を各気筒内に噴射供給する燃料噴射ノズル、およびこの燃料噴射ノズル内に収容されたニードルのリフト制御を行う電磁弁等を搭載している。
なお、インジェクタ2からのリーク燃料も、リリーフ配管9を経て燃料タンク8に戻される。
サプライポンプ3は、コモンレール1へ高圧燃料を圧送する高圧燃料ポンプであり、燃料タンク8内の燃料をフィルタ12を介してサプライポンプ3へ吸引するフィードポンプを搭載し、このフィードポンプによって吸い上げられた燃料を高圧に圧縮してコモンレール1へ圧送する。フィードポンプおよびサプライポンプ3は共通のカムシャフト13によって駆動される。なお、このカムシャフト13は、エンジンによって回転駆動されるものである。
サプライポンプ3には、燃料を高圧に加圧する加圧室内に燃料を導く燃料流路に、その燃料流路の開度度合を調整するためのSCV14(吸入調量弁)が搭載されている。このSCV14は、ECU4からのポンプ駆動信号によって制御されることにより、加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調整し、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を変更するバルブであり、コモンレール1へ圧送する燃料の吐出量を調整することにより、コモンレール圧を調整するものである。即ち、ECU4はSCV14を制御することにより、コモンレール圧を車両走行状態に応じた圧力に制御できる。
ECU4は、CPU、記憶装置(ROM、RAM、SRAM、EEPROM等のメモリ)を搭載しており、ROMに記憶されたプログラムと、RAM等に読み込まれたセンサ類の信号(車両の運転状態)とに基づいて各種の演算処理を行う。
具体的な演算の一例を示すと、ECU4は、燃料の噴射毎に、ROMに記憶されたプログラムと、RAMに読み込まれたセンサ類の信号(車両の運転状態)とに基づいて、各気筒毎の目標噴射量、噴射形態、インジェクタ2の開弁閉弁時期、SCV14の開度(通電電流値)を決定するように設けられている。
EDU5は、インジェクタ駆動回路、SCV駆動回路などから構成されている。
インジェクタ駆動回路は、ECU4から与えられるインジェクタ開弁信号に基づいてインジェクタ2の電磁弁へ開弁駆動電流を与える駆動回路であり、開弁駆動電流を電磁弁に与えることにより高圧燃料が気筒内に噴射供給され、開弁駆動電流を停止することで燃料噴射が停止するものである。
SCV駆動回路は、ECU4から与えられるSCV駆動信号(デューティ信号等)に基づいてSCV14の電磁弁へ駆動電流を与える駆動回路である。
なお、ECU4には、車両の運転状態等を検出する手段として、コモンレール圧を検出する圧力センサ15の他に、アクセル開度を検出するアクセルセンサ、エンジン回転数を検出する回転数センサ、エンジンの冷却水温度を検出する水温センサ等のセンサ類が接続されている。
(コモンレール1の説明) コモンレール1は、図3に示すように、内部に超高圧の燃料を蓄える略パイプ形状を呈するレール本体20に、高圧ポンプ配管6およびインジェクタ配管7(以下、配管6、7と称す)を接続するためのジョイント21と、レール本体20をエンジン等の固定部材に取り付けるためのステー22とを設けたものである。
なお、レール本体20は、図3に示すように、安価なパイプ材で構成し、そのパイプ材に多数のジョイント21およびステー22を設けて低コスト化を図ったものであっても良いし、図4に示すように、鍛造技術によって設け、その後に各穴や平面部等(後述する内部通路23、ネジ穴24、平面部25、内外連通孔26等)を加工したものであっても良い。
(レール本体20の説明)
レール本体20は、鉄系の金属材料よりなり、高圧燃料の蓄圧室となる内部通路23が軸方向に貫通するように形成されている。内部通路23の軸芯は、レール本体20の中心に対してオフセットされたものであっても、一致するものであっても良い。
レール本体20の両端部には、プレッシャリミッタ10、圧力センサ15を取り付けるためのネジ穴24が形成されている。
レール本体20には、ジョイント21が接合される部分(レール本体20の側面)に平面部25が形成されている。
レール本体20には、内部通路23と外部とを連通する径方向に延びる複数の内外連通孔26が形成されている。この複数の内外連通孔26は、レール本体20の軸方向に適切な間隔を隔てて穴開け加工されたものであり、各内外連通孔26の外側開口部は、平面部25の略中心において開口する。
(ジョイント21の説明)
ジョイント21は、鉄系の金属材料よりなり、中心部に内外連通孔26と、配管6、7の管内通路27とを連通させるための継手燃料通路28が貫通して形成された略筒体を呈する。
(ジョイント21の上部の説明)
ジョイント21の図1上側には、配管6、7を接続するための配管接続部が設けられている。
この配管接続部は、ジョイント21の図1上側の外周面に形成された配管接続ネジ(この実施例では雄ネジ)31と、ジョイント21の図1上端に形成された円錐テーパ形状を呈した受圧座面32とからなり、この受圧座面32の底部において継手燃料通路28が開口する。
ここで、配管6、7には、ジョイント21の配管接続ネジ31に螺合する雌ネジ33が形成された配管締結ネジ部材34が装着されており、配管6、7の先端部には受圧座面32に差し込まれる円錐部35が形成されている。
そして、配管締結ネジ部材34を円錐部35の背部の段差35aに係止した状態で、配管締結ネジ部材34の雌ネジ33をジョイント21の配管接続ネジ31にねじ込むことで、配管6、7がジョイント21に結合されるとともに、配管6、7の円錐部35がジョイント21の受圧座面32に押し付けられて配管シール面36(油密面)が形成される。
(ジョイント21の下部の説明)
ジョイント21の図1下側は、継手燃料通路28の開口中心と内外連通孔26の開口中心とがほぼ一致する位置で、レール本体20に溶接によって強固に固定されている。
レール本体20とジョイント21の間には、燃料の漏れを防ぐシール部材37が挟み付けられている。このシール部材37は、鉄系の金属よりなり、中心部に中心孔38が形成されたリング円板形状を呈し、この中心孔38が内外連通孔26および継手燃料通路28を連通させた状態で、レール本体20とジョイント21の間に強固に挟み付けられる。そして、レール本体20とジョイント21は、シール部材37の周囲において全周に亘って溶接されている。
このように、レール本体20とジョイント21の間にシール部材37を挟んで、シール部材37の中心孔38によって内外連通孔26と継手燃料通路28を連通する構造を採用することにより、燃料の漏れを確実に防ぐことができるとともに、レール本体20とジョイント21の間に高圧燃料が浸入する隙間の形成を防ぐことができる。このため、隙間に入り込んだ高圧燃料により溶接部39が破損する不具合が生じない。
(レール本体20にジョイント21を溶接する技術の説明)
レール本体20とジョイント21は、電気抵抗溶接によって溶接されるものであり、レール本体20とジョイント21との溶接面は、レール本体20側が上述した平面部25であり、ジョイント21側が溶接後に溶接部39を成す突起部41である。この突起部41は、シール部材37の周囲を全周に亘って囲むように環状に形成されている。
このように、平面部25と突起部41とを突き合わせて溶接するため、平面部25と突起部41の接触面積が小さく、電気抵抗溶接時に印加される電流が平面部25と突起部41の突き合わせ部分(接触部分)を流れる際の電気抵抗を大きくすることができる。これによって、平面部25と突起部41を確実に溶接することができ、レール本体20とジョイント21の溶接の信頼性を高めることができる。
また、ジョイント21には、電気抵抗溶接を実施する際に、ジョイント21をレール本体20に向けて加圧するための段差部42が形成されている。具体的には、配管接続ネジ31の図1下側(レール本体20に接合される側)が配管接続ネジ31の外径より大径に設けられ、電気抵抗溶接を実施する際に配管接続ネジ31と大径部43との間の段差部42に電流を印加する治具(電気抵抗溶接の一方の電極:図示しない)が当接して、その治具によってジョイント21がレール本体20に加圧荷重(図2中の矢印参照)を与えるようになっている。
このように、ジョイント21をレール本体20に加圧した状態で電気抵抗溶接を実施するため、溶接後においてもシール面44、45(レール本体20とシール部材37の当接面、およびジョイント21とシール部材37の当接面)に高い面圧が残留する。即ち、溶接後においてもシール面44、45で高い面圧を確保することができる。これによって、シール面44、45から燃料が漏れるのを確実に防ぐことができるとともに、レール本体20とジョイント21の間に高圧燃料が浸入する隙間の形成を防ぐことができ、隙間に入り込んだ高圧燃料により溶接部39が破損する不具合が生じない。
ここで、上述したシール部材37は、鉄系の金属によって形成されたものであるため、そのままでは電気抵抗溶接時に印加する電流がシール部材37にも流れてしまい、平面部25と突起部41の突き合わせ部分に電流が集中しなくなってしまう。
そこで、この実施例のシール部材37は、レール本体20との当接面あるいはジョイント21との当接面の少なくとも一方に、電気的な絶縁部を設けている。具体的に、この実施例における絶縁部は、シール部材37の全面に被覆されている。絶縁部は、電気抵抗溶接時に絶縁性を確保でき、且つ使用時に超高圧のコモンレール圧が加えられても高いシール性を確保できるものであり、一例として絶縁性のDLC(ダイヤモンド・ライク・カーボン)が薄膜技術によりシール部材37の全面に形成されている。
このように、シール部材37に絶縁部を設けているため、レール本体20とジョイント21の電気抵抗溶接時に印加される電流が、平面部25と突起部41の突き合わせ部分に集中して流れるため、平面部25と突起部41を確実に溶接することができ、レール本体20とジョイント21の溶接の信頼性を高めることができる。また、絶縁部をシール部材37の全面に被覆する構造を採用するため、シール部材37に絶縁部を設けるのが容易になるとともに、シール部材37の絶縁の信頼性を高めることができる。
なお、この実施例では、絶縁部をシール部材37に設ける例を示したが、レール本体20においてシール部材37に当接する部分に絶縁部を設けても良いし、ジョイント21においてシール部材37に当接する部分に絶縁部を設けても良い。
(レール本体20にジョイント21を溶接する工程の説明)
先ず、ジョイント21の下面に形成した凹部46にシール部材37を挿入する。
次に、シール部材37を組み込んだジョイント21をレール本体20の平面部25に設置する。この時、レール本体20の内外連通孔26と、ジョイント21の継手燃料通路28とが、中心孔38を介して連通するように設置される。
次に、治具によってシール面44、45に対して垂直の荷重(図2中の矢印参照)を段差部42に付与して、シール面44、45に高圧面を作り出した瞬間に加電する。
以上の工程により、溶接後においてもシール面44、45に高い面圧を残留させることができる。
(実施例1の効果)
実施例1のコモンレール1は、上述したように、レール本体20とジョイント21を直接溶接によって接合した構造を採用するため、次の効果を得ることができる。
(1)ジョイント21がレール本体20に溶接されているため、メンテナンス等により配管6、7をジョイント21から外す目的で配管締結ネジ部材34を緩める方向へ回す際に、配管締結ネジ部材34を緩めるトルクでジョイント21が供回りする従来技術の不具合が発生しない。即ち、配管6、7の配管締結ネジ部材34が緩まずに、ジョイント21が緩む不具合が生じないため、レール本体20にジョイント21を固定するタイプのコモンレール1の品質を高めることができる。
(2)ジョイント21がレール本体20に溶接されているため、従来技術で用いていたコネクタJ3(符号、図7参照)を廃止できる。これによって、コネクタJ3にジョイント締結用雌ネジJ5(符号、図7参照)を形成するコストが不要になるとともに、コネクタJ3自身のコストも無くすことができる。この結果、レール本体20にジョイント21を固定するタイプのコモンレール1の製造コストを抑えることができる。
(3)ジョイント21がレール本体20に溶接されているため、ジョイント21にコネクタ締結用雄ネジJ9(符号、図7参照)を形成するコストが不要になるとともに、コネクタJ3にジョイント21を締結する際に必要であった工具係合部J12(六角ボルト部:符号、図7参照)をジョイント21に形成するコストも不要になる。この結果、レール本体20にジョイント21を固定するタイプのコモンレール1の製造コストを、さらに抑えることができる。
図5を参照して実施例2を説明する。なお、実施例2中において上記実施例1と同一符号は同一機能物を示すものである。
上記の実施例1では、レール本体20とジョイント21を電気抵抗溶接によって溶接する例を示した。
これに対して、この実施例2は、レーザー溶接によってレール本体20とジョイント21を溶接する例を示す。
レール本体20とジョイント21との溶接面は、レール本体20側が実施例1と同様に平面部25であり、ジョイント21側が継手燃料通路28の図5下側の開口部の周囲を全周に亘って囲む環状凸部47である。そして、平面部25と環状凸部47を当接させた状態で、平面部25と環状凸部47の当接部の周囲をレーザー溶接によって溶接したものである。
なお、環状凸部47の図5下面は、平面部25と一致する平面であり、レール本体20と環状凸部47の当接面(シール面)48に隙間が生じないように設けられている。
レール本体20にジョイント21を溶接する工程を説明する。
先ず、ジョイント21をレール本体20の平面部25に設置する。この時、レール本体20の内外連通孔26と、ジョイント21の継手燃料通路28とが連通するように設置される。
次に、治具によって当接面(シール面)48に対して垂直の荷重(図5中の矢印参照)を段差部42に付与して、当接面(シール面)48に高圧面を作り出した瞬間に加電する。
以上の工程により、溶接後においてもレール本体20と環状凸部47の当接面(シール面)48に高い面圧を残留させることができ、当接面(シール面)48から燃料が漏れるのを確実に防ぐことができるとともに、レール本体20とジョイント21の間に高圧燃料が浸入する隙間の形成を防ぐことができる。
実施例2のコモンレール1は、実施例1と同様、レール本体20とジョイント21を直接溶接によって接合した構造を採用するものであるため、実施例1の効果で説明した(1)〜(3)の効果を得ることができる。
[変形例]
継手燃料通路28に圧力脈動を低減するためのオリフィスを形成しても良い。あるいは、シール部材37における中心孔38の径を小径化して中心孔38をオリフィスにしても良い。
ジョイント21の内部に圧力脈動を低減するためのフローダンパや、ジョイント21内を通過する燃料流量の増加により継手燃料通路28を閉塞する安全バルブを配置しても良い。
コモンレールにおける配管継手部分の断面図である(実施例1)。 コモンレールの要部断面図である(実施例1)。 コモンレールの断面図である(実施例1)。 蓄圧式燃料噴射装置のシステム構成図である(実施例1)。 コモンレールの要部断面図である(実施例2)。 コモンレールの断面図である(従来例)。 コモンレールの要部断面図である(従来例)。
符号の説明
1 コモンレール
6 高圧ポンプ配管
7 インジェクタ配管
20 レール本体
21 ジョイント
23 内部通路
25 平面部
26 内外連通孔
28 継手燃料通路
31 配管接続ネジ
37 シール部材
38 中心孔
39 溶接部
41 突起部
47 環状凸部

Claims (6)

  1. 内部に内部通路が形成されるとともに、その内部通路と外部を連通させる内外連通孔が形成された略筒形状のレール本体と、
    内部に継手燃料通路が形成された略筒体を呈し、一端側に配管を接続するための配管接続ネジが形成され、他端側が前記継手燃料通路と前記内外連通孔を連通した状態で前記レール本体に直接溶接によって固定されたジョイントと、
    を備えるコモンレール。
  2. 請求項1に記載のコモンレールにおいて、
    このコモンレールは、
    中心部に中心孔が形成されたリング形状を呈し、前記中心孔が前記内外連通孔および前記継手燃料通路を連通した状態で、前記レール本体と前記ジョイントの間に挟まれるシール部材を備え、
    前記レール本体と前記ジョイントは、前記シール部材の周囲において溶接されていることを特徴とするコモンレール。
  3. 請求項1または請求項2に記載のコモンレールにおいて、
    前記レール本体と前記ジョイントは、電気抵抗溶接によって溶接されるものであり、
    前記レール本体と前記ジョイントとの溶接面は、
    前記レール本体または前記ジョイントの一方の面が平面部であり、
    前記レール本体または前記ジョイントの他方の面が溶接部を成す突起部であることを特徴とするコモンレール。
  4. 請求項3に記載のコモンレールにおいて、
    前記シール部材は、前記レール本体との当接面あるいは前記ジョイントとの当接面の少なくとも一方に、電気的な絶縁部を備えることを特徴とするコモンレール。
  5. 請求項4に記載のコモンレールにおいて、
    前記絶縁部は、前記シール部材の全面に被覆されていることを特徴とするコモンレール。
  6. 請求項1または請求項2に記載のコモンレールにおいて、
    前記レール本体と前記ジョイントとの溶接面は、
    前記レール本体または前記ジョイントの一方の面が平面部であり、
    前記レール本体または前記ジョイントの他方の面が、前記内外連通孔あるいは前記継手燃料通路の開口部の周囲を全周に亘って囲む環状凸部であり、
    前記平面部と前記環状凸部を当接させた状態で、前記平面部と前記環状凸部の当接部をレーザー溶接によって溶接されていることを特徴とするコモンレール。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012251462A (ja) * 2011-06-01 2012-12-20 Otics Corp フューエルデリバリパイプ及びその製造方法。
WO2014196240A1 (ja) 2013-06-06 2014-12-11 日立オートモティブシステムズ株式会社 電磁式燃料噴射弁
WO2017094401A1 (ja) * 2015-11-30 2017-06-08 日立オートモティブシステムズ株式会社 インジェクタ、燃料レール及び燃料レールアッセンブリ

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