JP2006348788A - 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造 - Google Patents

燃料噴射装置の高圧燃料シール構造 Download PDF

Info

Publication number
JP2006348788A
JP2006348788A JP2005173577A JP2005173577A JP2006348788A JP 2006348788 A JP2006348788 A JP 2006348788A JP 2005173577 A JP2005173577 A JP 2005173577A JP 2005173577 A JP2005173577 A JP 2005173577A JP 2006348788 A JP2006348788 A JP 2006348788A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
fuel injection
injection device
pressure
injector
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005173577A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4363369B2 (ja
Inventor
Koichi Ohata
耕一 大畑
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005173577A priority Critical patent/JP4363369B2/ja
Priority to DE200610000290 priority patent/DE102006000290A1/de
Publication of JP2006348788A publication Critical patent/JP2006348788A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4363369B2 publication Critical patent/JP4363369B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M47/00Fuel-injection apparatus operated cyclically with fuel-injection valves actuated by fluid pressure
    • F02M47/02Fuel-injection apparatus operated cyclically with fuel-injection valves actuated by fluid pressure of accumulator-injector type, i.e. having fuel pressure of accumulator tending to open, and fuel pressure in other chamber tending to close, injection valves and having means for periodically releasing that closing pressure
    • F02M47/027Electrically actuated valves draining the chamber to release the closing pressure
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M2200/00Details of fuel-injection apparatus, not otherwise provided for
    • F02M2200/02Fuel-injection apparatus having means for reducing wear
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M2200/00Details of fuel-injection apparatus, not otherwise provided for
    • F02M2200/16Sealing of fuel injection apparatus not otherwise provided for
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M2200/00Details of fuel-injection apparatus, not otherwise provided for
    • F02M2200/90Selection of particular materials
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M2200/00Details of fuel-injection apparatus, not otherwise provided for
    • F02M2200/90Selection of particular materials
    • F02M2200/9053Metals
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02MSUPPLYING COMBUSTION ENGINES IN GENERAL WITH COMBUSTIBLE MIXTURES OR CONSTITUENTS THEREOF
    • F02M63/00Other fuel-injection apparatus having pertinent characteristics not provided for in groups F02M39/00 - F02M57/00 or F02M67/00; Details, component parts, or accessories of fuel-injection apparatus, not provided for in, or of interest apart from, the apparatus of groups F02M39/00 - F02M61/00 or F02M67/00; Combination of fuel pump with other devices, e.g. lubricating oil pump
    • F02M63/02Fuel-injection apparatus having several injectors fed by a common pumping element, or having several pumping elements feeding a common injector; Fuel-injection apparatus having provisions for cutting-out pumps, pumping elements, or injectors; Fuel-injection apparatus having provisions for variably interconnecting pumping elements and injectors alternatively
    • F02M63/0225Fuel-injection apparatus having a common rail feeding several injectors ; Means for varying pressure in common rails; Pumps feeding common rails

Abstract

【課題】 低コストでより高い高圧シール性能を確保することを課題とする。
【解決手段】 インジェクタ4の燃料噴射ノズル5において、インジェクタボデー21の中心軸線方向に対して垂直な断面積を、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側の面積よりも、高圧燃料通路側の面積の方が大きくなるようにしている。これによって、リテーニングナット23を所定の締結軸力でインジェクタボデー21の外周に締め付けることにより、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面とが所定の面圧で液密的に密着し、互いの間に高圧シール面45が形成される際に、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の燃料回収通路側に対して、より多くの面圧がインジェクタ4の燃料噴射ノズル5の高圧シール面側にかかるようになる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、例えば燃料噴射弁等の燃料噴射装置の高圧燃料シール構造に関するもので、特にコモンレール等から導入される高圧燃料を内燃機関の気筒に噴射供給する内燃機関用燃料噴射弁の高圧燃料シール構造に適用して好適なものである。
[従来の技術]
従来より、燃料噴射装置として、コモンレールに蓄圧した高圧燃料を内燃機関の各気筒の燃焼室内に噴射供給するインジェクタが知られている。この種のインジェクタは、内燃機関の各気筒毎に対応して搭載され、ノズルニードルを内蔵するノズルボデーと、ノズルニードルと連動するコマンドピストンを内蔵するインジェクタボデーと、ノズルボデーとインジェクタボデーとを結合するリテーニングナットによってインジェクタハウジングが構成されている。ここで、インジェクタボデーの内部およびノズルボデーの内部には、燃料溜まり室に高圧燃料を導入するための高圧燃料通路が形成され、また、余剰燃料をインジェクタ外部へ排出するための燃料回収通路が形成されている。
そして、インジェクタボデーの図示下端面には、インジェクタボデーの中心軸線方向に対して垂直な第1シール面が設けられ、また、ノズルボデーの中心軸線方向に対して垂直な第2シール面が設けられている。そして、インジェクタは、リテーニングナットを所定の締結軸力で締め付けることにより、インジェクタボデーの第1シール面およびノズルボデーの第2シール面が所定の面圧を確保し、互いの間に高圧シール面を形成して、この高圧シール面からインジェクタ外部へ燃料が漏れ出ないようにしている。なお、インジェクタ外部への燃料漏れが発生した場合には、エンジンオイル中に燃料が混入し、エンジンの摺動部の潤滑性が低下する等の不具合が発生する。
近年、ディーゼルエンジンの排気ガス規制強化に対応し、内燃機関より排出される排気ガスを浄化するためには、インジェクタのノズル噴孔部から噴射される燃料を極限まで微粒化することが重要である。この燃料の微粒化を促進するためには、燃料噴射圧力の更なる高圧化が有効である。このように、燃料噴射圧力の更なる高圧化が進むディーゼルエンジン用のインジェクタにおいては、より高い高圧シール性能を確保する目的で、インジェクタボデーの外周にリテーニングナットを締め付ける際に生じる締結軸力を高めて、インジェクタボデーの第1シール面とノズルボデーの第2シール面との間に形成される高圧シール面に加わる面圧を向上させるようにしている。
[従来の技術の不具合]
ところが、より高い高圧シール性能を確保する目的で、リテーニングナットの締結軸力を更に高めて、インジェクタボデーの第1シール面とノズルボデーの第2シール面との間に形成される高圧シール面に加わる面圧を更に向上させる構造を採用すると、ノズルボデーの段差部とリテーニングナットの座面との間に生じる摩擦力によりノズルボデーがひねられ、ノズルボデーの摺動孔とノズルニードルの摺動部との摺動部位近傍の円筒度(ノズルボデーの円筒度)が悪化し、ノズルニードルの摺動不良が起きる可能性がある。
また、従来より、インジェクタボデーの第1シール面とノズルボデーの第2シール面との間に形成される高圧シール部から漏れ出た燃料を、高圧燃料通路の開口端の周囲を取り囲むように設けられた環状溝内に回収し、この環状溝内に回収した燃料を燃料回収通路に回収することで、インジェクタ外部に燃料が漏れ出ないようにしたインジェクタが知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
ところが、特許文献1及び特許文献2に記載のインジェクタにおいては、第1シール面または第2シール面に環状溝を形成する必要があるため、高圧シール部の長さが短くなり、高圧シール部から燃料が環状溝に漏れ出易くなる。また、高圧シール部の長さを確保するため、インジェクタ径を大きくしなければならず、環状溝の形成のためにコストが高くなるという問題があった。
欧州特許第1165961号明細書(第1−10頁、図1−図3) 特開2003−139015号公報(第1−5頁、図1−図7)
本発明の目的は、第1ボデーの第1シール面または第2ボデーの第2シール面に加工を施すことなく、また、ナット部材の締結軸力を更に高めることなく、高圧シール面に加わる面圧を向上することで、低コストでより高い高圧シール性能を確保することのできる燃料噴射装置の高圧燃料シール構造を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、ナット部材を所定の締結軸力で、第1ボデーまたは第2ボデーに締め付けることにより、第1ボデーの第1シール面と第2ボデーの第2シール面とを液密的に密着させて、互いの間に高圧シール面を形成し、第1ボデー内部の高圧燃料通路から高圧シール面を経て第2ボデー内部の高圧燃料通路に導入される高圧燃料が、第1シール面と第2シール面との間に形成される高圧シール面から漏れ出すのを防止するようにしている。そして、燃料噴射装置の中心軸線上から外れた位置に、高圧シール面および高圧燃料通路を設け、燃料噴射装置の高圧燃料通路側に対して燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側の剛性よりも、燃料噴射装置の高圧燃料通路側の剛性の方を大きくしている。
すなわち、燃料噴射装置の構成要素の1つである第1ボデーまたは第2ボデーのいずれか一方のボデーの高圧燃料通路側の剛性の方が、一方のボデーの高圧燃料通路側に対して一方のボデーの中心軸線を挟んで反対側の剛性よりも大きくなっている。これにより、ナット部材を所定の締結軸力で、第1ボデーまたは第2ボデーに締め付けて、第1ボデーの第1シール面と第2ボデーの第2シール面とを液密的に密着させる際に、より多くの面圧が燃料噴射装置の高圧シール面側、すなわち、第1ボデーの第1シール面と第2ボデーの第2シール面との間の高圧シール面側にかかるようになる。
したがって、第1ボデーの第1シール面または第2ボデーの第2シール面に溝加工等を施すことなく、また、ナット部材の締結軸力を更に高めることなく、第1ボデーの第1シール面と第2ボデーの第2シール面との間に形成される高圧シール面にかかる面圧を向上させることができる。これによって、低コストでより高い高圧シール性能を確保することができるので、燃料噴射装置の外部へ燃料が漏れ出すことを確実に防止することができる。また、第1ボデーまたは第2ボデーの変形に伴う不具合を回避することができる。
請求項2に記載の発明によれば、燃料噴射装置の中心軸線方向に対して垂直な断面積は、高圧燃料通路側に対して燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側の面積よりも、高圧燃料通路側の面積の方を大きくしている。すなわち、燃料噴射装置の中心軸線方向に垂直な、高圧燃料通路側に対して燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側の断面積よりも、燃料噴射装置の中心軸線方向に垂直な、高圧燃料通路側の断面積の方が大きくなっている。これにより、燃料噴射装置の高圧燃料通路側の剛性の方が大きくなる。
請求項3に記載の発明によれば、燃料噴射装置(第1ボデーまたは第2ボデーのいずれか一方のボデー)の中心軸線上に、摺動部品を摺動自在に支持するための軸方向孔が設けられている。そして、燃料噴射装置の剛性に変化を付ける部位を、燃料噴射装置(第1ボデーまたは第2ボデーのいずれか一方のボデー)の軸方向孔と摺動部品とが摺動する摺動位置から外れた位置に設けている。これにより、燃料噴射装置(第1ボデーまたは第2ボデーのいずれか一方のボデー)の軸方向孔と摺動部品との摺動性能を損なうことなく、高圧シール性能を向上することができる。
請求項4に記載の発明によれば、ナット部材を所定の締結軸力で、第1ボデーまたは第2ボデーに締め付けることにより、第1ボデーの第1シール面と第2ボデーの第2シール面とを液密的に密着させて、互いの間に高圧シール面を形成し、第1ボデー内部の高圧燃料通路から高圧シール面を経て第2ボデー内部の高圧燃料通路に導入される高圧燃料が、第1シール面と第2シール面との間に形成される高圧シール面から漏れ出すのを防止するようにしている。そして、燃料噴射装置の中心軸線上から外れた位置に、高圧シール面および高圧燃料通路を設け、燃料噴射装置の中心軸線方向のクランプ力を燃料噴射装置に与える固定治具を用いて燃料噴射装置を内燃機関に固定する場合、燃料噴射装置の高圧シール面側に対して燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側に付与されるクランプ力よりも、燃料噴射装置の高圧シール面側に付与されるクランプ力を大きくしている。
これにより、燃料噴射装置の高圧燃料通路側および高圧シール面側のクランプ力が大きくなり、より多くの面圧が燃料噴射装置の高圧シール面側にかかるようになる。したがって、第1ボデーの第1シール面または第2ボデーの第2シール面に溝加工等を施すことなく、また、ナット部材の締結軸力を更に高めることなく、第1ボデーの第1シール面と第2ボデーの第2シール面との間に形成される高圧シール面にかかる面圧が向上する。これによって、低コストでより高い高圧シール性能を確保することができるので、燃料噴射装置の外部へ燃料が漏れ出すことを確実に防止することができる。また、第1ボデーまたは第2ボデーの変形に伴う不具合を回避することができる。
請求項5に記載の発明によれば、固定治具に、燃料噴射装置の高圧シール面側を係止する第1係止部、および燃料噴射装置の高圧シール面側に対して燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側を係止する第2係止部を設けても良い。そして、燃料噴射装置の高圧シール面側に、第1係止部に係止される第1被係止部を設け、また、燃料噴射装置の高圧シール面側に対して燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側に、第2係止部に係止される第2被係止部を設けても良い。
請求項6に記載の発明によれば、燃料噴射装置の第1被係止部と第2被係止部とを、同一平面上に配置し、また、固定治具の第1係止部と第2係止部とを段違いに配置しても良い。なお、固定治具の第1係止部と第2係止部とを段違いに配置する場合には、第1係止部の方の高さが、第2係止部の高さよりも高くなるようにする。これにより、燃料噴射装置の高圧燃料通路側および高圧シール面側の締結軸力と同一方向に作用するクランプ力が大きくなり、より多くの面圧が燃料噴射装置の高圧シール面側にかかるようになる。
請求項7に記載の発明によれば、固定治具の第1係止部と第2係止部とを、同一平面上に配置し、また、燃料噴射装置の第1被係止部と第2被係止部とを段違いに配置しても良い。なお、燃料噴射装置の第1被係止部と第2被係止部とを段違いに配置する場合には、第1被係止部の方の高さが、第2被係止部の高さよりも高くなるようにする。これにより、燃料噴射装置の高圧燃料通路側および高圧シール面側の締結軸力と同一方向に作用するクランプ力が大きくなり、より多くの面圧が燃料噴射装置の高圧シール面側にかかるようになる。
本発明を実施するための最良の形態は、第1ボデーの第1シール面または第2ボデーの第2シール面に加工を施すことなく、また、ナット部材の締結軸力を更に高めることなく、高圧シール面に加わる面圧を向上することで、低コストでより高い高圧シール性能を確保するという目的を、燃料噴射装置の高圧燃料通路側に対して軸対称側の剛性よりも、燃料噴射装置の高圧燃料通路側の剛性の方を大きくすることで実現した。また、燃料噴射装置の高圧シール面側に対して軸対称側に作用するクランプ力よりも、燃料噴射装置の高圧シール面側に作用するクランプ力の方を大きくすることで実現した。
[実施例1の構成]
図1ないし図4は本発明の実施例1を示したもので、図1はコモンレール式燃料噴射システムを示した図で、図2はディーゼルエンジンの主要構造を示した図で、図3はディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した図である。
本実施例の内燃機関用燃料噴射装置は、例えば直列4気筒4サイクル・ディーゼルエンジン等の内燃機関(以下エンジンと言う)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)であり、燃料供給ポンプ1より吐出された高圧燃料を蓄圧するコモンレール2と、エンジン3の各気筒の燃焼室内に燃料を噴射供給するインジェクタ(ディーゼルエンジン用のインジェクタ、内燃機関用燃料噴射弁)4と、エンジン3の各気筒の燃焼室内への燃料噴射圧力、燃料噴射量および燃料噴射時期等を電子制御するエンジン制御ユニット(以下ECUと呼ぶ)とを備えている。
燃料供給ポンプ1は、燃料タンクから燃料を汲み上げるフィードポンプ(低圧供給ポンプ)と、このフィードポンプを経て吸入した燃料を加圧して高圧化するサプライポンプ(高圧供給ポンプ)とによって構成されている。サプライポンプは、燃料の吐出量が可変である周知の構造を備え、ECUからの制御指令に従って、燃料タンクに蓄えられた燃料をフィードポンプを経て吸入し、自身の内部(加圧室)で高圧に加圧して、この高圧化された高圧燃料を高圧燃料配管11を介してコモンレール2内に圧送供給する。
また、フィードポンプからサプライポンプの加圧室に至る燃料吸入経路の途中には、吸入調量弁として機能する電磁弁12が取り付けられている。この電磁弁12は、ポンプ駆動回路を介してECUからのポンプ駆動信号によって電子制御されることで、サプライポンプの加圧室内に吸入される燃料の吸入量を調整して燃料の吐出量を制御する電磁式ポンプ流量制御弁として機能する。また、燃料供給ポンプ1には、内部の燃料温度が高温にならないように、あるいは内部の燃料圧力が異常上昇しないように、リークポートが設けられている。このリークポートから排出または溢流する余剰燃料またはリーク燃料は、リターン燃料配管(図示せず)を介して燃料タンクに戻される。
コモンレール2の内部には、燃料噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧室が形成されている。そして、コモンレール2は、蓄圧室内に蓄圧された高圧燃料を高圧燃料配管13を経て各インジェクタ内部に分配供給する。また、コモンレール2には、内部の燃料圧力を最適値に保つように、リークポートが設けられている。このリークポートから排出または溢流する余剰燃料またはリーク燃料は、リターン燃料配管(図示せず)を介して燃料タンクに戻される。なお、コモンレール2のリークポートには、コモンレール2内の燃料圧力が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール2内の燃料圧力を限界設定圧力以下に抑えるプレッシャリミッタ14が取り付けられている。なお、プレッシャリミッタ14の代わりに、コモンレール2内の燃料圧力を高圧から低圧に減圧させる減圧弁として機能する電磁弁を取り付けるようにしても良い。
エンジン3は、シリンダヘッド15、シリンダブロック(図示せず)およびシリンダヘッドカバー16等によって構成されている。シリンダヘッド15およびシリンダブロックは、燃焼による熱の影響を受け、振動するので、これらに耐えるようにアルミニウム合金や鋳鉄等によって頑丈に作られている。これらに対し、シリンダヘッドカバー16は、エンジン3の力がかからないので、樹脂やマグネシウム等の軽量な材料によって形成されている。
シリンダヘッド15は、吸気バルブ(図示せず)により開閉される吸気ポート(図示せず)、排気バルブ(図示せず)により開閉される排気ポート(図示せず)、およびシリンダブロックのシリンダボア内に摺動自在に支持されるピストン(図示せず)との間に燃焼室が形成されている。また、シリンダヘッド15とシリンダヘッドカバー16との間には、動弁系の部品、例えばカムシャフト、ロッカーアーム、バルブリフター、吸気バルブ、排気バルブ等が収容されている。また、シリンダヘッド15には、各インジェクタ4を取り付けるためのインジェクタ取付孔17が燃焼室とシリンダヘッド上部との間を貫通するように形成されている。
インジェクタ取付孔17は、シリンダヘッド15の図示上端面で開口する径大孔、燃焼室側で開口する径小孔、および径大孔と径小孔との間に設けられる中間孔等を有している。径大孔と中間孔との間には、円環状の第1段差部18が設けられている。また、中間孔と径小孔との間には、円環状の第2段差部19が設けられている。なお、第2段差部19の環状端面は、インジェクタ4の軸線方向の一端側の環状端面(例えばリテーニングナット23の先端面、図示下端面)がガスケットやパッキン等のシール材(図示せず)を介して当接する取付座面として機能する。
本実施例の複数個のインジェクタ4は、本発明の燃料噴射装置に相当するもので、エンジン3の各気筒毎に対応して搭載されて、コモンレール2の内部に蓄圧された高圧燃料を、直接燃焼室内に霧状に噴射供給する直接噴射タイプの電磁式燃料噴射弁であって、燃料噴射ノズル5と電磁弁6との間にオリフィスプレート7を挟み込んだ状態で、リテーニングナット8を燃料噴射ノズル5の円筒部20の外周に締め付け固定することで、燃料噴射ノズル5の密着面と電磁弁6の密着面とを所定の締結軸力で密着させることによって一体化されている。これらのインジェクタ4は、シリンダヘッド15の各インジェクタ取付孔17に挿入された後に、固定治具としてのクランプ9および締結ボルト10等によってシリンダヘッド15に締め付け固定されている。
燃料噴射ノズル5のハウジングは、内部にコモンレール2から高圧燃料が導入されるインジェクタボデー(本発明の第1ボデーに相当する)21と、このインジェクタボデー21よりも高圧燃料の流れ方向の下流側に結合されて、内部にインジェクタボデー21から高圧燃料が導入されるノズルボデー(本発明の第2ボデーに相当する)22と、インジェクタボデー21の中心軸線方向に対して垂直な第1シール面(インジェクタボデー21の図示下端面、密着面)とノズルボデー22の中心軸線方向に対して垂直な第2シール面(ノズルボデー22の図示上端面、密着面)とを液密的に密着した状態で、インジェクタボデー21とノズルボデー22とを結合するリテーニングナット(本発明のナット部材に相当する)23とによって構成されている。
そして、燃料噴射ノズル5のハウジングは、リテーニングナット23をインジェクタボデー21の外周に締め付けてインジェクタボデー21とノズルボデー22とを結合した際に発生する締結軸力を利用して、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面とを液密的に密着させることによって一体化されている。なお、リテーニングナット23の外径は、インジェクタ取付孔17の中間孔よりも小さく、また、インジェクタ取付孔17の径小孔よりも大きい。そして、リテーニングナット23の先端面(図示下端面)は、ガスケットやパッキン等のシール材を介して、第2段差部19の取付座面に当接している。
インジェクタボデー21は、軸線方向の一端側の外径がインジェクタ取付孔17の径大孔および中間孔よりも小さく、軸線方向の他端側の外径がインジェクタ取付孔17の径大孔よりも大きい。このため、インジェクタボデー21は、軸線方向の他端側がシリンダヘッド15の図示上端面より図示上方側に突出した状態で、軸線方向の一端側がインジェクタ取付孔17内に保持されている。そして、インジェクタボデー21の内部、つまりインジェクタボデー21の中心軸線上には、オリフィスプレート7のシール面に液密的に密着する密着面(インジェクタボデー21の密着面)よりノズルボデー側へと真っ直ぐに延びる軸方向孔24が設けられている。インジェクタボデー21の軸方向孔24の図示上端側には、コマンドピストン25の摺動部が摺動する摺動孔(ピストンガイド部)26が形成されている。また、インジェクタボデー21の軸方向孔24の図示下端側には、コイルスプリング27、スプリングガイド28およびプレッシャピン29が軸線方向に往復移動自在に収容されている。
一方、ノズルボデー22は、軸線方向の一端側の外径がインジェクタ取付孔17の径小孔よりも小さく、軸線方向の他端側の外径がインジェクタ取付孔17の径小孔よりも大きく、中間孔よりも小さい。そして、ノズルボデー22は、軸線方向の一端部が、エンジンの各気筒の燃焼室に露出するように配置されている。また、ノズルボデー22の中心軸線方向の先端側(図示下端側)には、内部に円錐形状空間を形成する逆円錐形状のシート面(弁座)が設けられている。このシート面には、エンジンの各気筒の燃焼室内に燃料を噴射するためのノズル噴孔部、つまり複数の噴射孔(図示せず)が設けられている。
そして、ノズルボデー22の内部、つまりノズルボデー22の中心軸線上には、インジェクタボデー21の第1シール面に液密的に密着する第2シール面よりノズル噴孔部側へと真っ直ぐに延びる軸方向孔30が設けられている。ノズルボデー22の軸方向孔30の図示上端側には、ノズルニードル31の摺動部(径大部)が摺動する摺動孔(ニードルガイド部)32が形成されている。また、ノズルボデー22の軸方向孔30の中間部分には、インジェクタボデー21から内部に導入される燃料の油圧力が、ノズルニードル31の開弁方向に作用する第1圧力室としての油溜まり室(燃料溜まり室)33が設けられている。
また、ノズルボデー22の軸方向孔30の図示下端側の内周とノズルニードル31の図示下端側の外周との間には、燃料溜まり室33からノズル噴孔部側へと真っ直ぐに延びる燃料通路(クリアランス)34が形成されている。なお、上記のコイルスプリング27は、ノズルニードル31を閉弁方向に付勢するニードル付勢手段である。したがって、ノズルニードル31の先端部がノズルボデー22の弁座に押さえ付けられることで、燃料溜まり室33とノズル噴孔部とが遮断され、当該インジェクタ4が閉弁状態となるように構成されている。
そして、インジェクタボデー21の内部には、高圧燃料配管13が接続する配管継ぎ手部(インジェクタ4の燃料入口部)35から真っ直ぐに延びる高圧燃料通路36が形成されている。この高圧燃料通路36内には、燃料中に混入した異物を捕捉するバーフィルタ37が挿入されている。また、高圧燃料通路36の燃料流方向の下流端は、インジェクタボデー21の内部にて図示上下方向に分岐している。そして、インジェクタボデー21の内部には、高圧燃料通路36の燃料流方向の下流端の分岐部からオリフィスプレート7に形成された入口側オリフィス39へ斜めに延びる高圧燃料通路38が形成されている。インジェクタボデー21の密着面とオリフィスプレート7の密着面との間には、内部に導入される燃料の油圧力がノズルニードル31の閉弁方向に作用する第2圧力室としての制御室40が形成されている。また、制御室40は、オリフィスプレート7に形成された出口側オリフィス41を介して、電磁弁側の低圧燃料通路42に連通している。
また、インジェクタボデー21の中心軸線上から図示右寄りに外れた位置には、高圧燃料通路36の燃料流方向の下流端の分岐部からインジェクタボデー21の第1シール面へと真っ直ぐに延びる高圧燃料通路43が設けられている。また、ノズルボデー22の内部には、ノズルボデー22の第2シール面から燃料溜まり室33へ斜めに延びる高圧燃料通路44が形成されている。ここで、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面との間には、図2および図4に示したように、高圧シール面45が形成されている。この高圧シール面45は、高圧燃料通路43と共にインジェクタ4の中心軸線上から外れた位置に設けられている。
また、インジェクタボデー21の中心軸線上から図示左寄りに外れた位置には、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面との間に形成される高圧シール面45から漏れ出た余剰燃料を、電磁弁側の低圧燃料通路42に排出するための燃料回収通路(低圧燃料通路)47が設けられている。また、インジェクタボデー21の第1シール面には、インジェクタボデー21の軸方向孔24の図示下端側およびノズルボデー22の軸方向孔30の図示上端側と燃料回収通路47とを連通する連通溝46が形成されている。
したがって、本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5は、制御室40からインジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動隙間を経て溢流した燃料、および燃料溜まり室33からノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動隙間を経て溢流した余剰燃料(リーク燃料)が、インジェクタボデー21の軸方向孔24またはノズルボデー22の軸方向孔30、連通溝46および燃料回収通路47を介して、電磁弁側の低圧燃料通路42に流れ込むように構成されている。
ここで、本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5は、図2および図3に示したように、インジェクタボデー21の中心軸線方向に対して垂直な断面積を、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側)の面積よりも、高圧燃料通路側の面積の方が大きくなるようにしている。これは、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側)を面取りすることで達成されている。ここで、図中の49は、インジェクタボデー21の断面円筒形状の円筒部の外周の一部に面取りを施した平坦面である。
これにより、インジェクタボデー21の面取りを施した側(以下燃料回収通路側と言う)の剛性よりも、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側の剛性の方が大きくなる。このようにインジェクタボデー21の剛性に変化を付ける部位は、インジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動位置、およびノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動位置から外れた位置、つまり図2において実線で囲まれた位置に設けられている。
本実施例のインジェクタ4の電磁弁6は、低圧燃料通路42が形成されたバルブボデー51と、電磁弁側の低圧燃料通路42の燃料入口側に連通する弁孔(出口側オリフィス41)を開閉するボールバルブ52と、このボールバルブ52を開弁方向に駆動する電磁駆動部と、ボールバルブ52を閉弁方向に付勢するコイルスプリング(弁体付勢手段)53とによって構成されている。なお、電磁駆動部は、通電されると吸引起磁力を発生するソレノイドコイル54、このソレノイドコイル54への通電により磁化されるステータコア55、およびソレノイドコイル54への通電時にステータコア55の先端磁極面側に吸引されるアーマチャ56等を有している。
ボールバルブ52は、アーマチャ56の軸状部の先端側に保持される球面体形状の弁体であって、オリフィスプレート7の出口側オリフィス41の開口周縁部(弁座)に対して着座、離座することで、出口側オリフィス41を閉塞、開放する。
ソレノイドコイル54は、通電されると周囲に磁束を発生してボールバルブ52およびアーマチャ56を開弁方向に駆動するもので、ボビンの周囲に巻回されたコイル部、およびこのコイル部より取り出された一対の端末リード線等を有している。これらの端末リード線は、電磁弁6の図示上端側に設けられたコネクタ57に保持された一対のターミナル58に電気的に接続されている。
アーマチャ56は、ソレノイドコイル54およびステータコア55と共に磁気回路を形成するもので、ソレノイドコイル54が通電されると磁化されて、ステータコア55の先端磁極面側に吸引される。これにより、ボールバルブ52がオリフィスプレート7の弁座より離座して出口側オリフィス41を開く。また、アーマチャ56は、ソレノイドコイル54への通電が停止されると、コイルスプリング53の付勢力(スプリング力)によって閉弁方向に移動してボールバルブ52をオリフィスプレート7の弁座に押し当てる。これにより、ボールバルブ52がオリフィスプレート7の弁座に着座して出口側オリフィス41を閉じる。
そして、インジェクタ4の軸線方向の他端部(図示上端部)、つまりハウジング59の図示上端部には、一部がコネクタ57内に埋設された円管状の配管接続部(インジェクタ4の燃料出口部)60が設けられている。この配管接続部60の内部には、低圧燃料通路42の燃料流方向の下流側に連通するリークポート(インジェクタ4のリークポート)61が形成されている。このリークポート61は、インジェクタ内部からインジェクタ外部に余剰燃料を排出させるための燃料出口通路(インジェクタ4の燃料出口、アウトレットポート)である。
すなわち、リークポート61は、インジェクタ4より溢流する余剰燃料を、ユニオン62、パイプ63およびリターン燃料配管(図示せず)を介して、燃料タンクに戻すための燃料出口通路である。また、本実施例のインジェクタ4の電磁弁6は、コネクタ57および配管接続部60をインジェクタ4の軸線方向の他端部に設けているので、インジェクタ4をシリンダヘッド15の各インジェクタ取付孔17にそれぞれ取り付ける際にカムシャフトやロッカーアーム等の動弁系部品とインジェクタ4との干渉を避けることができる。
クランプ9は、締結ボルト10のボルト軸が挿通する挿通孔(図示せず)を有するプレート状部材であって、隣設する2つのインジェクタ4にそれぞれ係合する一対の係合部が一体的に形成されている。また、クランプ9の一対の係合部の内側面には、インジェクタ4のインジェクタボデー21の円筒部65の外周の一部に嵌合するU字状の嵌合部が設けられている。また、一対の係合部の板厚方向の一端面には、インジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の図示上端面(環状端面)に対向すると共に、段差部64の第1、第2固定治具当接面を直接係止する第1、第2係止部が設けられている。
そして、クランプ9は、締結ボルト10のボルト軸を、エンジン3のシリンダヘッド15に設けられたボルト孔(雌ねじ孔:図示せず)に締め付けてクランプ9を締結ボルト10のボルト頭部によって押さえ込むことで、隣設する2つのインジェクタ4の各リテーニングナット23の先端面を第2段差部19の取付座面に押し付ける方向(インジェクタ4の中心軸線方向の図示下方側:図2において図示矢印方向)にクランプ力を発生する。これにより、隣設する2つのインジェクタ4は、エンジン3のシリンダヘッド15のインジェクタ取付孔17内に取り付けられる。
なお、隣設する2つのインジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の第1、第2固定治具当接面に作用するクランプ力は、各インジェクタ4の中心軸線方向と平行で、且つリテーニングナット23をインジェクタボデー21の外周に締め付けてインジェクタボデー21とノズルボデー22とを液密的に連結(密着結合)させる際に発生する締結軸力と同一方向に作用する。
[実施例1の作用]
次に、本実施例のコモンレール式燃料噴射システムの作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
コモンレール2から高圧燃料配管13を介して供給される高圧燃料は、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5のインジェクタボデー21の配管継ぎ手部35から高圧燃料通路36内に流入する。そして、高圧燃料通路36内に流入した高圧燃料は、バーフィルタ37を通過する際に燃料中に混入した異物が捕捉される。その後、高圧燃料は、高圧燃料通路36の燃料流方向の下流端で二方向に分岐する。そして、高圧燃料通路36の燃料流方向の下流端で分岐した一方の高圧燃料通路38に流入した高圧燃料は、オリフィスプレート7の入口側オリフィス39を介して、コマンドピストン25の背面側の制御室40内に流入する。また、高圧燃料通路36の燃料流方向の下流端で分岐した他方の高圧燃料通路43に流入した高圧燃料は、ノズルボデー22の高圧燃料通路44を介して、燃料溜まり室33内に流入する。これによって、ノズルニードル31は、制御室40内の燃料圧力によって押し下げる方向(閉弁方向)の力を受けると共に、燃料溜まり室33内の燃料圧力によって押し上げる方向(開弁方向)の力を受けることになる。
ここで、ノズルニードル31の円錐台形状の受圧部(径大部)にて燃料溜まり室33内の燃料圧力を受ける面積よりも、コマンドピストン25の背面、つまりコマンドピストン25にて制御室40内の燃料圧力を受ける面積の方が大きく、しかもコイルスプリング27によってノズルニードル31に、ノズルニードル31を閉弁方向(噴射孔を閉じる側)に付勢する付勢力(スプリング力)が加わっているため、ECUにより電磁弁6のソレノイドコイル54への通電が成されず、電磁弁6のボールバルブ52が閉弁している場合には、全体として図2にて図示下向きの力が勝ることになる。その結果、電磁弁6の閉弁時には、ノズルニードル31の先端部(図示下端部)がノズルボデー22の弁座に押さえ付けられて、当該インジェクタ4は、ノズルニードル31が閉弁した閉弁状態となり、エンジン3の気筒の燃焼室内には燃料の噴射が成されない。
一方、ECUにより電磁弁6が開弁駆動されると、つまりECUにより電磁弁6のソレノイドコイル54への通電が成されて、電磁弁6のボールバルブ52が開弁すると、コモンレール2から導入されて制御室40内に充満していた高圧燃料が、オリフィスプレート7の出口側オリフィス41および電磁弁側の低圧燃料通路42を介して、配管接続部60のリークポート61内に溢流する。そして、配管接続部60のリークポート61内に溢流した燃料は、ユニオン62、パイプ63およびリターン燃料配管を介して、燃料系の低圧側である燃料タンクへ溢流することになる。
したがって、燃料溜まり室33内の燃料圧力による押し上げ方向(開弁方向)の力によってコマンドピストン25、プレッシャピン29およびノズルニードル31が上昇し(リフトを開始し)、ノズルニードル31の先端部がノズルボデー22の弁座から離れる(離間する)。すなわち、電磁弁6が開弁駆動されて、制御室40内の燃料圧力(制御室圧力)が低下し始め、その後、制御室40内の燃料圧力による押し下げ方向(閉弁方向)の力とコイルスプリング27のスプリング力による押し下げ方向(閉弁方向)の力との総和が、燃料溜まり室33内の燃料圧力による押し上げ方向(開弁方向)の力を下回った時に、コマンドピストン25、プレッシャピン29およびノズルニードル31が開弁方向に移動し出す。その結果、当該インジェクタ4は、ノズルニードル31が開弁した開弁状態となり、エンジン3の気筒の燃焼室内への燃料の噴射が開始される。
そして、本実施例のインジェクタ4では、制御室40内から低圧燃料通路42に排出される燃料の流量が、オリフィスプレート7の出口側オリフィス41の開口面積によって制限されているので、電磁弁6を開弁駆動してからノズルニードル31の開弁方向への移動が開始されるまでには、所定の開弁遅延時間(噴射開始遅れ時間:例えば0.4ms)を要することになる。また、ECUにより電磁弁6のソレノイドコイル54への通電が停止されて、電磁弁6のボールバルブ52が閉弁すると、制御室40内の燃料圧力が再び上昇して、ノズルニードル31が閉弁方向に移動し、その結果、当該インジェクタ4は、ノズルニードル31が閉弁した閉弁状態に戻ることになる。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5においては、図2および図3に示したように、インジェクタボデー21の中心軸線方向に対して垂直な断面積を、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側)の面積よりも、高圧燃料通路側の面積の方が大きくなるようにしている。すなわち、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側)を面取りすることにより、インジェクタボデー21の面取りを施した側(燃料回収通路側)よりも、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側の剛性の方が大きくなる。これによって、リテーニングナット23を所定の締結軸力でインジェクタボデー21の外周に締め付けることにより、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面とが所定の面圧で液密的に密着し、互いの間に高圧シール面45が形成される際に、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の燃料回収通路側に対して、より多くの面圧がインジェクタ4の燃料噴射ノズル5の高圧シール面側にかかるようになる。
したがって、インジェクタボデー21の第1シール面またはノズルボデー22の第2シール面に溝加工等を施すことなく、また、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面との間に形成される高圧シール面45が高強度となる材料を用いることなく、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の高圧シール面45にかかる面圧をより向上させることができる。これによって、低コストでより高い高圧シール性能を確保することができるので、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の外部へ燃料が漏れ出すことを確実に防止することができる。これにより、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の内部に設けられる高圧シール面45からインジェクタ外部へ燃料が漏れ出ないようになるので、エンジンオイル中に燃料が混入することはなく、エンジン3の摺動部の潤滑性が低下する等の不具合は発生しない。
また、リテーニングナット23の締結軸力を更に高めることなく、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の高圧シール面45にかかる面圧をより向上させることができるので、例えばノズルボデー22の段差部とリテーニングナット23の座面との間に生じる摩擦力によりノズルボデー22がひねられ、ノズルボデー22の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動部位近傍の円筒度(ノズルボデー22の円筒度)が悪化し、ノズルニードル31の摺動不良が発生する等の不具合、つまりインジェクタボデー21またはノズルボデー22の変形に伴う円筒度の低下によるコマンドピストン25またはノズルニードル31の摺動不良が発生する等の不具合を回避することができる。
また、本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5においては、図2および図3に示したように、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5のインジェクタボデー21の剛性に変化を付ける部位(面取りを施す部位)を、インジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動位置、およびノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動位置から外れた位置に設けている。すなわち、インジェクタボデー21における面取りを施す部位を、インジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動部位、およびノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動部位に対して、インジェクタ4の中心軸線方向の異なる位置に設置している。これによって、インジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動性能、およびノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動性能を損なうことなく、高圧シール性能を向上することができる。
図5および図6は本発明の実施例2を示したもので、図5はディーゼルエンジンの主要構造を示した図で、図6はディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した図である。
本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5は、図5および図6に示したように、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側)よりも、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側に半楕円形状の肉盛りを施すことにより、インジェクタボデー21の肉盛りを施さない側(以下燃料回収通路側と言う)の剛性よりも、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側の剛性の方が大きくなる。ここで、図中の50は、インジェクタボデー21の断面円筒形状の円筒部の外周の一部に楕円形状の肉盛りを施した肉盛り部である。これによって、実施例1と同様な効果を得ることができる。
また、本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5においては、図5および図6に示したように、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5のインジェクタボデー21の剛性に変化を付ける部位(肉盛りを施す部位)を、インジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動位置、およびノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動位置から外れた位置に設けている。すなわち、インジェクタボデー21における肉盛りを施す部位を、インジェクタボデー21の軸方向孔24の摺動孔26とコマンドピストン25の摺動部との摺動部位、およびノズルボデー22の軸方向孔30の摺動孔32とノズルニードル31の摺動部との摺動部位に対して、インジェクタ4の中心軸線方向の異なる位置に設置している。これによって、実施例1と同様な効果を得ることができる。
図7ないし図9は本発明の実施例3を示したもので、図7はディーゼルエンジンの主要構造を示した図で、図8(a)はディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した図で、図8(b)、(c)はクランプを示した図で、図9はディーゼルエンジン用のインジェクタの全体構造を示した図である。
本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5は、インジェクタボデー21の軸線方向の後端部(図示上端部)に、電磁弁6のバルブボデー51を内蔵する円筒部20を設けている。この円筒部20と円筒部(被嵌合部)65との間には、円環状の段差部66が設けられており、また、円筒部65と円筒部67との間には、円環状の段差部64が設けられている。なお、段差部64、66の図示上端面は、それぞれ同一平面上に設置されている。ここで、本実施例では、段差部64の図示上端面が、クランプ9の第1、第2係止部71、72に係止される第1、第2被係止部(第1、第2固定治具当接面)とされている。
また、本実施例では、図示しない締結ボルトを所定の締付け力(クランプ力)でエンジン3のシリンダヘッド15に設けられるボルト孔(雌ねじ孔:図示せず)に締め付けることにより、インジェクタ4をエンジン3のシリンダヘッド15に固定するための固定治具として、図8に示したようなフォーク状のクランプ9を用いている。このクランプ9には、締結ボルトのボルト軸が挿通する挿通孔70が設けられている。そして、クランプ9は、締結ボルトのボルト軸をボルト孔に締め付けてクランプ9を締結ボルトのボルト頭部によって押さえ込むことで、インジェクタ4のリテーニングナット23の先端面を第2段差部19の取付座面に押し付ける方向(インジェクタ4の中心軸線方向の図示下方側:図7において図示矢印方向)にクランプ力を発生する。
これにより、インジェクタ4は、エンジン3のシリンダヘッド15のインジェクタ取付孔17内に取り付けられる。なお、インジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の第1、第2固定治具当接面に作用するクランプ力は、インジェクタ4の中心軸線方向と平行で、且つリテーニングナット23をインジェクタボデー21の外周に締め付けてインジェクタボデー21とノズルボデー22とを液密的に連結(密着結合)させる際に発生する締結軸力と同一方向に作用する。
そして、クランプ9には、インジェクタボデー21の円筒部65の外周に係合するフォーク状の係合部68が一体的に形成されている。また、クランプ9の係合部68の内側面には、インジェクタ4のインジェクタボデー21の円筒部65の外周の一部に嵌合するU字状の嵌合部69が設けられている。また、係合部68の板厚方向の一端面(図示下端面)には、図8に示したように、インジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の図示上端面(環状端面)に対向すると共に、段差部64の第1、第2固定治具当接面を直接係止する第1、第2係止部71、72が設けられている。
第1係止部71の当接面は、インジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の高圧シール面側、つまりインジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の第1固定治具当接面を係止する部分で、クランプ9の係合部68の一端面よりインジェクタボデー21の段差部側に台形状に突出する凸状部の図示下端面に設けられている。また、第2係止部72の当接面は、インジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の高圧シール面側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側、つまりインジェクタ4のインジェクタボデー21の段差部64の第2固定治具当接面を係止する部分で、クランプ9の係合部68の一端面よりインジェクタボデー21の段差部側に台形状に突出する凸状部の図示下端面に設けられている。
なお、クランプ9の第1、第2係止部71、72は、第1係止部71の高さ(係合部68の一端面からインジェクタボデー21の段差部側に突き出した第1係止部71の突出量)が、第2係止部72の高さ(係合部68の一端面からインジェクタボデー21の段差部側に突き出した第2係止部72の突出量)よりも高くなるように段違いに設置されている。すなわち、クランプ9の第1、第2係止部71、72には、軸方向段差(Xmm)が設けられている。
本実施例では、インジェクタ4をエンジン3のシリンダヘッド15のインジェクタ取付孔17に締め付け固定する際にリテーニングナット23の締結軸力と同一方向に作用するクランプ力を用いる場合、インジェクタ4のインジェクタボデー21の高圧シール面側に対してインジェクタ4のインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側に付与されるクランプ力よりも、インジェクタ4のインジェクタボデー21の高圧シール面側に付与されるクランプ力を大きくしている。これにより、インジェクタ4のインジェクタボデー21の高圧燃料通路側および高圧シール面側の締結軸力と同一方向に作用するクランプ力が大きくなり、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5のインジェクタボデー21の燃料回収通路側に対して、より多くの面圧がインジェクタ4の燃料噴射ノズル5のインジェクタボデー21の高圧シール面側にかかるようになる。
したがって、インジェクタ4のインジェクタボデー21の第1シール面またはノズルボデー22の第2シール面に溝加工等を施すことなく、インジェクタボデー21の第1シール面とノズルボデー22の第2シール面との間に形成される高圧シール面45にかかる面圧が向上する。よって、低コストでより高い高圧シール性能を確保することができるので、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の外部へ燃料が漏れ出すことを確実に防止することができる。これにより、インジェクタ4の燃料噴射ノズル5の内部に設けられる高圧シール面45からインジェクタ外部へ燃料が漏れ出ないようになるので、エンジンオイル中に燃料が混入することはなく、エンジン3の摺動部の潤滑性が低下する等の不具合は発生しない。
図10は本発明の実施例4を示したもので、ディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した図である。
本実施例のインジェクタ4の燃料噴射ノズル5は、インジェクタボデー21の軸線方向の後端部(図示上端部)に、電磁弁6のバルブボデー51を内蔵する円筒部20を設けている。この円筒部20と円筒部65との間には、円環状の段差部66が設けられている。ここで、本実施例では、段差部66の図示上端面が、図示しないクランプの第1、第2係止部に係止される第1、第2被係止部(第1、第2固定治具当接面)73、74とされている。ここで、本実施例のクランプの係合部の一端面には、第1、第2被係止部73、74に対向すると共に、第1、第2被係止部73、74を係止する第1、第2係止部(図示せず)が設けられている。なお、第1、第2係止部は、同一平面上に位置している。
第1被係止部73は、インジェクタボデー21の段差部66の高圧シール面側に設けられており、クランプの第1係止部に直接当接して第1係止部に係止される。また、第2被係止部74は、インジェクタボデー21の段差部66の高圧シール面側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側に設けられており、クランプの第2係止部に直接当接して第2係止部に係止される。なお、第1、第2被係止部73、74は、第1被係止部73の高さが、第2被係止部74の高さよりも高くなるように段違いに設置されている。すなわち、第1、第2被係止部73、74には、軸方向段差(Ymm)が設けられている。これによって、実施例3と同様な効果を得ることができる。
[変形例]
本実施例では、図4に示したように、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側(α)の方を、インジェクタボデー21の燃料回収通路側(β)よりも高剛性としているが、インジェクタボデー21の高圧シール面側(α)の方を、インジェクタボデー21の高圧シール面側に対してインジェクタボデー21の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側:β)よりも高剛性としても良い。また、ノズルボデー22の高圧燃料通路側または高圧シール面側の方を、ノズルボデー22の高圧燃料通路側または高圧シール面側に対してノズルボデー22の中心軸線を挟んで反対側(軸対称側)よりも高剛性としても良い。また、インジェクタボデー21の高圧燃料通路側または高圧シール面側の範囲を、高圧燃料通路43の開口端の周囲を取り囲む円環状の範囲内としても良い。また、ノズルボデー22の高圧燃料通路側または高圧シール面側の範囲を、高圧燃料通路44の開口端の周囲を取り囲む円環状の範囲内としても良い。
なお、燃料噴射装置として、例えば内燃機関の気筒の燃焼室内に燃料を噴射供給する電磁式燃料噴射弁よりなるインジェクタ4だけでなく、内燃機関の気筒の燃焼室内に燃料を噴射供給する圧電方式の燃料噴射弁よりなるインジェクタを採用しても良い。また、燃料噴射ノズル5と電磁弁6等のアクチュエータとが別体の燃料噴射弁を採用しても良い。また、内燃機関の気筒または吸気ポートまたは吸気バルブに燃料を噴射供給するガソリンエンジン用のフューエルインジェクタを燃料噴射装置として用いても良い。また、燃料噴射ノズル単体を燃料噴射装置として用いても良い。また、燃料供給ポンプ1と高圧燃料配管11との配管接続部を燃料噴射装置として用いても良い。また、高圧燃料配管11とコモンレール2との配管接続部を燃料噴射装置として用いても良い。また、コモンレール2と高圧燃料配管13との配管接続部を燃料噴射装置として用いても良い。また、高圧燃料配管13とインジェクタ4との配管接続部を燃料噴射装置として用いても良い。また、高圧燃料配管11、高圧燃料配管13をそれぞれ2つの燃料配管部品によって構成した場合には、2つの燃料配管部品の配管接続部を燃料噴射装置として用いても良い。
本実施例では、インジェクタ4の中心軸線方向のクランプ力をインジェクタ4の燃料噴射ノズル5のインジェクタボデー21の段差部64、66に与える固定治具としてのクランプ9にフォーク状の係合部68を設け、この係合部68の一方側の延長部の図示下端面に第1係止部71を設け、係合部68の他方側の延長部の図示下端面に第2係止部72を設けているが、固定治具に円環状の係合部を設け、この係合部の高圧シール面側の円弧状部の図示下端面に第1係止部を設け、係合部の高圧シール面側に対して軸対称側の円弧状部の図示下端面に第2係止部を設けても良い。
コモンレール式燃料噴射システムを示した平面図である(実施例1)。 ディーゼルエンジンの主要構造を示した断面図である(実施例1)。 (a)はディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した断面図で、(b)は(a)のA−A断面図である(実施例1)。 (a)はインジェクタの高圧シール面を示した断面図で、(b)は(a)のB−B断面図である(実施例1)。 ディーゼルエンジンの主要構造を示した断面図である(実施例2)。 (a)はディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した断面図で、(b)は(a)のC−C断面図である(実施例2)。 ディーゼルエンジンの主要構造を示した断面図である(実施例3)。 (a)はディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した断面図で、(b)、(c)はクランプを示した平面図、断面図である(実施例3)。 ディーゼルエンジン用のインジェクタの全体構造を示した断面図である(実施例3)。 ディーゼルエンジン用のインジェクタの主要構造を示した断面図である(実施例4)。
符号の説明
3 エンジン(ディーゼルエンジン、内燃機関)
4 インジェクタ(燃料噴射装置、内燃機関用燃料噴射弁)
5 燃料噴射ノズル
9 クランプ(固定治具)
21 インジェクタのインジェクタボデー(燃料噴射装置の第1ボデー)
22 インジェクタのノズルボデー(燃料噴射装置の第2ボデー)
23 インジェクタのリテーニングナット(燃料噴射装置のナット部材)
24 インジェクタボデーの軸方向孔
25 コマンドピストン(摺動部品)
26 インジェクタボデーの摺動孔
30 ノズルボデーの軸方向孔
31 ノズルニードル(摺動部品)
32 ノズルボデーの摺動孔
43 インジェクタボデーの高圧燃料通路
44 ノズルボデーの高圧燃料通路
45 高圧シール面
47 インジェクタボデーの燃料回収通路(低圧燃料通路)
71 クランプの第1係止部
72 クランプの第2係止部
73 インジェクタの第1被係止部(第1固定治具当接面)
74 インジェクタの第2被係止部(第2固定治具当接面)

Claims (7)

  1. 中心軸線方向に対して垂直な第1シール面を有し、内部を高圧燃料が流れる第1ボデーと、中心軸線方向に対して垂直な第2シール面を有し、内部を高圧燃料が流れる第2ボデーと、前記第1ボデーと前記第2ボデーとを結合するナット部材とを備え、
    前記第1ボデーまたは前記第2ボデーに前記ナット部材を締め付けて前記第1ボデーと前記第2ボデーとを液密的に結合するように構成した燃料噴射装置であって、
    前記燃料噴射装置の中心軸線上から外れた位置に、
    前記第1シール面と前記第2シール面との間に形成される高圧シール面と、前記第1ボデーの内部から前記高圧シール面を経て前記第2ボデーの内部に高圧燃料を導入するための高圧燃料通路とを設けた燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記燃料噴射装置は、
    前記高圧燃料通路側に対して前記燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側の剛性よりも、前記高圧燃料通路側の剛性の方を大きくしたことを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記燃料噴射装置の中心軸線方向に対して垂直な断面積は、
    前記高圧燃料通路側に対して前記燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側の面積よりも、前記高圧燃料通路側の面積の方を大きくしたことを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記燃料噴射装置の中心軸線上には、摺動部品を摺動自在に支持するための軸方向孔が設けられており、
    前記燃料噴射装置の剛性に変化を付ける部位は、前記摺動部品と前記軸方向孔とが摺動する摺動位置から外れた位置に設けられていることを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
  4. 中心軸線方向に対して垂直な第1シール面を有し、内部を高圧燃料が流れる第1ボデーと、中心軸線方向に対して垂直な第2シール面を有し、内部を高圧燃料が流れる第2ボデーと、前記第1ボデーと前記第2ボデーとを結合するナット部材とを備え、
    前記第1ボデーまたは前記第2ボデーに前記ナット部材を締め付けて前記第1ボデーと前記第2ボデーとを液密的に結合するように構成した燃料噴射装置であって、
    前記燃料噴射装置の中心軸線上から外れた位置に、
    前記第1シール面と前記第2シール面との間に形成される高圧シール面と、前記第1ボデーの内部から前記高圧シール面を経て前記第2ボデーの内部に高圧燃料を導入するための高圧燃料通路とを設けた燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記燃料噴射装置の中心軸線方向のクランプ力を前記燃料噴射装置に与える固定治具を用いて前記燃料噴射装置を内燃機関に固定する場合、
    前記燃料噴射装置の高圧シール面側に対して前記燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側に付与されるクランプ力よりも、前記燃料噴射装置の高圧シール面側に付与されるクランプ力を大きくしたことを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
  5. 請求項4に記載の燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記固定治具は、前記燃料噴射装置の高圧シール面側を係止する第1係止部、および前記燃料噴射装置の高圧シール面側に対して前記燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側を係止する第2係止部を有し、
    前記燃料噴射装置の高圧シール面側には、前記第1係止部に係止される第1被係止部が設けられており、
    前記燃料噴射装置の高圧シール面側に対して前記燃料噴射装置の中心軸線を挟んで反対側には、前記第2係止部に係止される第2被係止部が設けられていることを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
  6. 請求項5に記載の燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記第1、第2被係止部は、同一平面上に設置されており、
    前記第1、第2係止部は、前記第1係止部の方の高さが、前記第2係止部の高さよりも高くなるように段違いに設置されていることを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
  7. 請求項5に記載の燃料噴射装置の高圧燃料シール構造において、
    前記第1、第2係止部は、同一平面上に設置されており、
    前記第1、第2被係止部は、前記第1被係止部の方の高さが、前記第2被係止部の高さよりも高くなるように段違いに設置されていることを特徴とする燃料噴射装置の高圧燃料シール構造。
JP2005173577A 2005-06-14 2005-06-14 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造 Expired - Fee Related JP4363369B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005173577A JP4363369B2 (ja) 2005-06-14 2005-06-14 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造
DE200610000290 DE102006000290A1 (de) 2005-06-14 2006-06-13 Baugruppe mit Hochdruckfluidkanal

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005173577A JP4363369B2 (ja) 2005-06-14 2005-06-14 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006348788A true JP2006348788A (ja) 2006-12-28
JP4363369B2 JP4363369B2 (ja) 2009-11-11

Family

ID=37513691

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005173577A Expired - Fee Related JP4363369B2 (ja) 2005-06-14 2005-06-14 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4363369B2 (ja)
DE (1) DE102006000290A1 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104949825A (zh) * 2015-06-03 2015-09-30 机科发展科技股份有限公司 一种共轨喷油器自动高压注油机构
KR20170071570A (ko) * 2014-10-30 2017-06-23 만 디젤 앤 터보 에스이 내연 기관, 프리챔버 인서트 및 연료 분사기
CN115519724A (zh) * 2021-07-28 2022-12-27 宁波佰氏微泡注塑科技有限公司 一种带有余料回收的微泡注塑装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013217330A (ja) 2012-04-11 2013-10-24 Denso Corp 燃料噴射装置
DE102018120239A1 (de) * 2018-08-20 2020-02-20 Volkswagen Aktiengesellschaft Anordnung eines Brennstoffeinspritzventils an einem Kraftstoffverteiler einer Brennkraftmaschine

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20170071570A (ko) * 2014-10-30 2017-06-23 만 디젤 앤 터보 에스이 내연 기관, 프리챔버 인서트 및 연료 분사기
CN107110003A (zh) * 2014-10-30 2017-08-29 曼柴油机和涡轮机欧洲股份公司 内燃机、预燃室插入件和燃料喷射器
US20170328266A1 (en) * 2014-10-30 2017-11-16 Man Diesel & Turbo Se Internal Combustion Engine, Pre-Chamber Insert, And Fuel Injector
JP2017534016A (ja) * 2014-10-30 2017-11-16 マン・ディーゼル・アンド・ターボ・エスイー 内燃機関、副室インサート及び燃料インジェクタ
KR101973301B1 (ko) * 2014-10-30 2019-04-26 만 에너지 솔루션즈 에스이 내연 기관, 프리챔버 인서트 및 연료 분사기
CN104949825A (zh) * 2015-06-03 2015-09-30 机科发展科技股份有限公司 一种共轨喷油器自动高压注油机构
CN115519724A (zh) * 2021-07-28 2022-12-27 宁波佰氏微泡注塑科技有限公司 一种带有余料回收的微泡注塑装置
CN115519724B (zh) * 2021-07-28 2024-05-07 宁波佰氏微泡注塑科技有限公司 一种带有余料回收的微泡注塑装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4363369B2 (ja) 2009-11-11
DE102006000290A1 (de) 2006-12-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20170191456A1 (en) High-pressure fuel supply pump
US6601566B2 (en) Fuel injector with directly controlled dual concentric check and engine using same
RU2442016C2 (ru) Способ и устройство впрыска топлива в камеру сгорания двигателя внутреннего сгорания
JP2012184745A (ja) 高圧燃料供給ポンプ
JP2632711B2 (ja) 燃料噴射装置
JP4363369B2 (ja) 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造
JP2010174849A (ja) 電磁弁および燃料噴射弁
JP2003021017A (ja) 蓄圧式燃料噴射装置
JP5589121B2 (ja) 高圧燃料供給ポンプ
JP5321432B2 (ja) 燃料供給装置
JP2007205263A (ja) 燃料噴射装置用電磁式アクチュエータ
JP2006299855A (ja) 流体制御弁
JP2007040243A (ja) 燃料噴射装置の高圧燃料シール構造
JP4442822B2 (ja) 電磁弁
JP6483196B2 (ja) 高圧燃料供給ポンプ
JP2007016741A (ja) 燃料噴射弁
US20090116987A1 (en) Pump
JP5152005B2 (ja) フィルタ装置および燃料噴射装置
JP2019100268A (ja) 燃料供給ポンプ
JP2000018119A (ja) 燃料噴射装置
US20040089268A1 (en) Fuel injection device
JP2008163772A (ja) 燃料制御弁
JP2008175102A (ja) 燃料噴射ノズル
CN111989481B (zh) 燃料供给泵以及燃料供给泵的制造方法
JP2003097389A (ja) 金属製品のメタルシール構造

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20070629

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081112

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090217

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090407

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Effective date: 20090728

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20090810

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120828

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130828

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees