JP5321432B2 - 燃料供給装置 - Google Patents

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本発明は、プランジャがシリンダを往復移動することで加圧室に吸入した燃料を加圧する高圧燃料ポンプを備えた燃料供給装置に関するものである。
[従来の技術]
従来より、ジメチルエーテル(DME)を内燃機関の燃料とする燃料供給装置として、概ねディーゼルエンジン用のコモンレール式燃料噴射システムが適用できる。
DMEは、軽油(ディーゼル油)と比較して低粘度であるため、高圧燃料ポンプのプランジャとシリンダとの間に形成されるクリアランス(隙間)からカム室側へのリーク燃料が非常に多い。例えばDMEの場合には、常温でも軽油の10倍のリーク燃料量となる。 したがって、DMEを燃料として使用するコモンレール式燃料噴射システムにおいては、高圧燃料ポンプのプランジャに設けられる摺動面とシリンダに設けられる摺動面との間の摺動クリアランスから溢流するリーク燃料の処理方法が問題となっている。
そこで、従来より、燃料加圧室からクリアランスを通って漏洩(リーク)したリーク燃料を、高圧リーク燃料回収経路と低圧リーク燃料回収経路との2段階に分けて回収する高圧燃料ポンプが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
このような高圧燃料ポンプは、図8ないし図10に示したように、図示しないフィードポンプからギャラリ室101を経て燃料加圧室102内に吸入した燃料を加圧するプランジャ103と、このプランジャ103を往復移動可能に支持するシリンダ104と、このシリンダ104の外周との間にギャラリ室101を形成するポンプハウジング105と、このポンプハウジング105に回転自在に支持されるカムシャフト106と、ギャラリ室101と燃料加圧室102とを連通する燃料孔107を開閉する電磁弁108とを備えている。なお、カムシャフト106の外周には、2つのカム山を有するカム109が一体的に組み付けられている。
ここで、高圧リーク回収経路は、プランジャ103とシリンダ104との間のクリアランス(隙間)111から漏洩した液体状態のリーク燃料を回収するリーク燃料回収溝(高圧回収部)112、およびこのリーク燃料回収溝112に回収されたリーク燃料をギャラリ室101へ戻すリーク燃料孔113等により構成されている。
また、低圧リーク回収経路は、プランジャ103とシリンダ104との間のクリアランス(隙間)114から漏洩した気体状態のリーク燃料を回収するシール室(低圧回収部)115、およびこのシール室115に回収されたリーク燃料を高圧燃料ポンプの外部へ導くリーク燃料孔116等により構成されている。また、シール室115は、カップ状のオイルシール117により囲まれている。図8および図9中の118は、ギャラリ室101の燃料圧力(フィードポンプのフィード圧)が所定値以上に上昇した際に開弁するオーバーフローバルブ(ホロースクリュー)119のボールバルブである。
なお、リーク燃料回収溝112よりも加圧室側のクリアランス111を通り抜けたリーク燃料は、シール室115に直接漏れるのではなく、リーク燃料回収溝112に一旦回収される。このとき、リーク燃料回収溝112内には、ギャラリ室101に連通するリーク燃料孔113からフィード圧(フィードポンプの吐出圧力)が作用している。このため、リーク燃料の圧力は、フィード圧まで低下する。そして、リーク燃料回収溝112内のリーク燃料は、リーク燃料回収溝112よりもシール室側のクリアランス114を通り抜けてシール室115に漏れる。このように、リーク燃料の圧力は、燃料加圧室102内の高圧状態からフィード圧まで一旦下がった後に、フィード圧からシール室115内の低圧状態まで下がる。つまりシール室115に漏洩したリーク燃料は、2段階に減圧して回収される。これにより、段階的な減圧を行うことで、リーク燃料の大部分を液体状態で回収可能とすると共に、リーク燃料の気化量を減少できるので、リーク燃料量を低減できる。
[従来の技術の不具合]
ところが、特許文献1〜3に記載の高圧燃料ポンプを備えた燃料噴射システムにおいては、高圧燃料ポンプの温度、つまり燃料温度が上昇すると、DMEの粘度がより低粘度となるため、プランジャ103とシリンダ104との間のクリアランス111、114からのリーク燃料量が更に増える。この結果、高圧燃料ポンプの吐出ポートから内燃機関側に吐出される燃料の吐出流量が減少するので、高圧燃料ポンプの吐出効率が悪化するという問題が生じている。
ここで、高圧燃料ポンプの温度が上昇する要因の1つに、クリアランス111を通過するリーク燃料の温度上昇が考えられる。これは、燃料加圧室102に吸入した燃料を加圧して高圧化し、この高圧燃料をコモンレール側へ吐出する燃料吐出時に、高圧燃料の一部がクリアランス111を通り抜ける際に急激に減圧され、リーク燃料の温度が急上昇する。
そして、高温になったリーク燃料は、リーク燃料回収溝112、リーク燃料孔113を通って再びギャラリ室101に戻り、このギャラリ室101から燃料加圧室102に吸入される。そして、燃料加圧室102に吸入された燃料は、再度加圧されるため、さらに高温となる。これにより、高圧燃料ポンプの温度が更に上昇する。
特開2002−364491号公報 特開2003−003925号公報 特開2003−206825号公報
本発明の目的は、プランジャとシリンダとの間のクリアランス(隙間)から漏洩した高温の燃料(リーク燃料)をギャラリ室に戻すことなく、高圧燃料ポンプの外部に排出することで、ギャラリ室から加圧室に吸入される燃料温度の上昇を防止することのできる燃料供給装置を提供することにある。また、ギャラリ室から加圧室に吸入される燃料温度の上昇を防止することで、クリアランスから漏洩するリーク燃料量の増加に伴う高圧燃料ポンプの吐出効率の悪化を抑制することのできる燃料供給装置を提供することにある。
請求項1に記載の発明によれば、燃料供給装置または高圧燃料ポンプに、プランジャの外周面とシリンダの内周面との間のクリアランス(隙間)から燃料回収部へ漏洩した燃料を高圧燃料ポンプの外部に排出する燃料排出経路を設けることにより、クリアランスから漏洩した高温の燃料(例えば液体状態のリーク燃料)をギャラリ室に戻すことなく、高圧燃料ポンプの外部に排出することができるので、ギャラリ室から加圧室に吸入される燃料温度の上昇を防止することが可能となる。
これによって、ギャラリ室から加圧室に吸入される燃料温度の上昇を防止することができるので、クリアランスから漏洩するリーク燃料量の増加に伴う高圧燃料ポンプの吐出流量の減少および吐出効率の悪化を抑制できるという効果を得ることができる。
また、本発明によれば、フィードポンプから燃料が供給されるギャラリ室からオーバーフローした燃料を燃料タンクに戻す燃料戻し経路を備えている。そして、燃料排出経路は、燃料戻し経路に合流するように設けられているので、クリアランス(隙間)から燃料回収部へ漏洩した燃料(例えば液体状態のリーク燃料)がギャラリ室からオーバーフローした燃料と一緒に燃料タンクに戻される。
また、本発明によれば、燃料戻し経路は、ギャラリ室の燃料圧力が所定値以上に上昇した際に開弁するオーバーフローバルブを有している。これにより、オーバーフローバルブが開弁すると、ギャラリ室から燃料(例えば液体状態のリーク燃料)が燃料タンクに戻されるため、ギャラリ室の燃料圧力が所定値未満となる。
さらに、本発明によれば、燃料戻し経路と燃料排出経路との合流部を、オーバーフローバルブよりも燃料流方向の上流側、つまりオーバーフローバルブとギャラリ室との間に設置することにより、クリアランス(隙間)から漏洩した高温の燃料(例えば液体状態のリーク燃料)をギャラリ室に戻すことなく、高圧燃料ポンプの外部に排出することができる。
ここで、燃料戻し経路と燃料排出経路との合流部を、オーバーフローバルブよりも燃料流方向の上流側に設置した場合、燃料戻し経路と燃料排出経路との合流部からギャラリ室側に燃料が逆流する可能性がある。しかし、フィードポンプからギャラリ室に供給される燃料流量は、通常、高圧燃料ポンプの吐出流量(例えば内燃機関の運転に必要な燃料流量)よりも余分にギャラリ室に供給されている。つまりオーバーフローバルブは、常に開弁しているので、燃料戻し経路と燃料排出経路との合流部からギャラリ室側に燃料が逆流することはない。
請求項2に記載の発明によれば、高圧燃料ポンプに、オーバーフローバルブを取り付けるための取付孔を設けている。そして、燃料戻し経路は、ギャラリ室と取付孔の孔壁面とを連通する燃料流路を有している。これにより、オーバーフローバルブが開弁すると、ギャラリ室から燃料流路、取付孔、オーバーフローバルブ(内の燃料孔(弁孔))および燃料戻し経路を経て燃料が燃料タンクに戻される。
請求項3に記載の発明によれば、燃料回収部は、プランジャの周囲を周方向に取り囲むように形成された凹状の周方向溝である。これにより、プランジャの外周面とシリンダの内周面との間に形成される筒状のクリアランス全周から周方向溝に燃料が流入可能となるので、クリアランスから漏洩した燃料(例えば液体状態のリーク燃料)の回収率を向上することができる。なお、周方向溝を、シリンダの内周面で開口するように形成しても良い。この場合、周方向溝の開口部がクリアランスを介して加圧室に連通しているので、クリアランスから漏洩した燃料(例えば液体状態のリーク燃料)は周方向溝に液体状態のまま回収される。
コモンレール式燃料噴射システムを示した構成図である(実施例1)。 高圧燃料ポンプの主要構造を示した概略図である(実施例1)。 高圧燃料ポンプを示した断面図である(実施例1)。 図3のA−A断面図である(実施例1)。 高圧燃料ポンプの主要構造を示した概略図である(実施例2)。 高圧燃料ポンプを示した断面図である(実施例2)。 図6のB−B断面図である(実施例2)。 高圧燃料ポンプの主要構造を示した概略図である(従来の技術)。 高圧燃料ポンプを示した断面図である(従来の技術)。 高圧燃料ポンプを示した断面図である(従来の技術)。
以下、本発明の実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
本発明は、ギャラリ室から加圧室に吸入される燃料温度の上昇を防止するという目的を、プランジャとシリンダとの間のクリアランス(隙間)から漏洩(リーク)した高温の燃料(リーク燃料)をギャラリ室に戻すことなく、高圧燃料ポンプの外部に排出することで実現した。また、クリアランスから漏洩(リーク)するリーク燃料量の増加に伴う高圧燃料ポンプの吐出効率の悪化を抑制するという目的を、ギャラリ室から加圧室に吸入される燃料温度の上昇を防止することで実現した。
なお、以下に説明する2つの実施例のうち、実施例1は、本発明が適用されていない参考例を示すものであり、実施例2は、本発明が適用された例を示すものである。
[実施例1の構成]
実施例1を図1ないし図4に基づいて説明する。
本実施例の内燃機関の燃料供給装置は、自動車等の車両のエンジンルームに搭載されるもので、例えば複数の気筒を有するディーゼルエンジン等の内燃機関(エンジン)用の燃料噴射システムとして知られるコモンレール式燃料噴射システム(蓄圧式燃料噴射装置)によって構成されている。
このコモンレール式燃料噴射システムは、例えばDME(ジメチルエーテル)とディーゼル油(軽油)とを任意の割合で混合した高濃度DME混合燃料、DME100%燃料等の低粘度で、しかも大気圧下で気化する成分が含まれた燃料を、エンジンの燃料として使用する燃料供給装置である。なお、燃料として、低濃度DME混合燃料、LPG(液化石油ガス)、ディーゼル油等を用いても良い。
コモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンク1から燃料を汲み上げる周知の構造のフィードポンプ2と、このフィードポンプ2から吐出された燃料を吸入して加圧する高圧燃料ポンプ3と、高圧燃料ポンプ3から吐出された高圧燃料が導入されるコモンレール4と、このコモンレール4の各燃料出口から高圧燃料が分配供給される複数個(本例では6個)のインジェクタ5とを備え、コモンレール4の内部に蓄圧された高圧燃料を各インジェクタ5を介してエンジンの各気筒毎の燃焼室内に噴射供給するように構成されている。
フィードポンプ2は、燃料タンク1から吸入した燃料を加圧して吐出する低圧燃料ポンプであって、燃料タンク1内に設置されるインタンク方式の電動燃料ポンプである。
高圧燃料ポンプ3は、ポンプ駆動軸(カムシャフト)6を回転自在に支持するポンプハウジング7と、燃料を加圧圧送する複数のプランジャ8と、各プランジャ8を往復摺動可能に嵌挿支持する複数のシリンダ9とを備え、シリンダ9のプランジャ摺動孔(シリンダ孔)内をプランジャ8が往復移動することで、フィードポンプ2からギャラリ室10および電磁弁11を経て燃料加圧室12内に吸入した燃料を加圧圧送するサプライポンプである。
また、プランジャ8の外周面には、シリンダ9の内周面(シリンダ孔13の壁面)に往復摺動可能に支持される摺動面が形成されている。また、シリンダ9の内周面には、プランジャ8の摺動面が往復摺動可能な摺動面が形成されている。このシリンダ9のシリンダ孔13は、外部に向けて開口した嵌合孔(シリンダ孔13よりも内径の大きい嵌合凹部)14の底部(円環状の段差)で開口している。このシリンダ9の嵌合孔14は、シリンダ孔13と同一軸線上に設けられて、電磁弁11のバルブボディおよびバルブハウジングによって気密的(液密的)に閉塞されている。
コモンレール4は、燃料の噴射圧力に相当する高圧燃料を蓄圧する蓄圧容器である。このコモンレール4には、減圧弁15が液密的に取り付けられている。
複数のインジェクタ5は、エンジンの各気筒毎の燃焼室内への燃料噴射を行う燃料噴射ノズル16と、この燃料噴射ノズル16の弁体であるノズルニードルおよびこのノズルニードルに連結するコマンドピストンを開弁作動方向に駆動する電磁弁17とにより構成された電磁式燃料噴射弁である。
ここで、高圧燃料ポンプ3の電磁弁11、コモンレール4の減圧弁15および複数個のインジェクタ5の各電磁弁17への供給電流量は、ポンプ駆動回路、減圧弁駆動回路およびインジェクタ駆動回路を含んで構成されるエンジン制御ユニット(エンジン制御装置:以下ECU18と呼ぶ)によって制御されるように構成されている。
ECU18には、制御処理、演算処理を行うCPU、各種プログラムおよび制御データを保存する記憶装置(ROM、RAM等のメモリ)、入力回路(入力部)、出力回路(出力部)等を含んで構成される周知の構造のマイクロコンピュータが内蔵されている。
そして、コモンレール4に取り付けられた燃料圧力センサ(コモンレール圧力センサ)19らの電気信号や、各種センサからのセンサ信号は、A/D変換器でA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力されるように構成されている。ここで、マイクロコンピュータの入力部には、コモンレール圧力センサ19だけでなく、クランク角度センサ、アクセル開度センサ、冷却水温センサおよび燃料温度センサ等が接続されている。
なお、マイクロコンピュータは、クランク角度センサより出力されるNE信号パルスの間隔時間を計測することによってエンジン回転速度(NE)を検出する回転速度検出手段としての機能も有している。
また、ECU18は、図示しないイグニッションスイッチがオン(IG・ON)されると、メモリ内に格納された制御プログラムに基づいて、高圧燃料ポンプ3の電磁弁11、コモンレール4の減圧弁15および複数個のインジェクタ5の各電磁弁17等を電子制御するように構成されている。なお、マイクロコンピュータの出力部と高圧燃料ポンプ3の電磁弁11との間には、図示しないポンプ駆動回路が接続されている。また、マイクロコンピュータの出力部とコモンレール4の減圧弁15との間には、図示しない減圧弁駆動回路が接続されている。また、マイクロコンピュータの出力部と複数個のインジェクタ5の各電磁弁17との間には、インジェクタ駆動回路(EDU)が接続されている。
また、コモンレール式燃料噴射システムは、燃料タンク1、特にフィードポンプ2から複数個のインジェクタ5まで延びる燃料供給配管を備えている。この燃料供給配管は、フィードポンプ2から高圧燃料ポンプ3の吸入ポートまで延びる低圧燃料配管と、高圧燃料ポンプ3からコモンレール4を経て複数個のインジェクタ5のインレットまで延びる高圧燃料配管とを備えている。
低圧燃料配管は、フィードポンプ2の吐出ポートから高圧燃料ポンプ3の吸入ポートへ低圧燃料(燃料が気化しない所定のフィード圧以上の燃料圧力の燃料)を供給する供給配管20a等を有している。なお、フィードポンプ2の吐出ポートと高圧燃料ポンプ3の吸入ポートとの間に燃料フィルタを設置しても良い。
高圧燃料配管は、高圧燃料ポンプ3の吐出ポートからコモンレール4のインレットポートへ高圧燃料を供給する供給配管20b、およびコモンレール4の各アウトレットポートから複数個のインジェクタ5のインレットへ高圧燃料を供給する供給配管(燃料分配管、分岐管)20c等を有している。
また、コモンレール式燃料噴射システムは、燃料供給機器(高圧燃料ポンプ3、コモンレール4および複数個のインジェクタ5等)から燃料タンク1まで延びる燃料戻し配管(燃料戻し経路)を備えている。
燃料戻し配管は、燃料供給機器(高圧燃料ポンプ3、コモンレール4および複数個のインジェクタ5等)からオーバーフローした燃料(摺動部のクリアランスから漏洩(リーク)したリーク燃料を含む)を燃料タンク1に戻すオーバーフロー配管(オーバーフローパイプ)である。
このオーバーフロー配管は、コモンレール4のリークポート(減圧弁15のオーバーフローポート)と燃料タンク1とを結ぶ流路管21と、複数のインジェクタ5のアウトレット(リークポート、オーバーフローポート)と合流部(流路管21との合流部)とを結ぶ流路管22と、高圧燃料ポンプ3の第1リークポート(オーバーフローポート)と合流部(流路管21との合流部)とを結ぶ流路管23と、高圧燃料ポンプ3の第2リークポートと合流部(流路管23との合流部)とを結ぶ流路管24とを備えている。
なお、流路管22の途中には、合流部(流路管21との合流部)からインジェクタ側への燃料の逆流を防止する逆止弁22aが設置されている。また、流路管24の途中には、流路管24を流通する燃料流量を制限するオリフィス24aが設置されている。
ここで、高圧燃料ポンプ3の第1リークポートは、ギャラリ室10よりも燃料流方向の下流側に設置された逆止弁構造のオーバーフローバルブ(以下OFVと呼ぶ)のホロースクリュー25の内部に、ボールバルブ26により開閉される流路孔(弁孔、燃料孔)27と共に形成されている。また、ホロースクリュー25には、パイプ28を介して、内部の流路孔(燃料孔)と外部の流路管23とを連通する複数の連通孔(貫通孔、円形孔)が形成されている。なお、ホロースクリュー25の燃料孔27は、取付孔29および流路孔(オーバーフロー燃料孔)30を介して、ギャラリ室10に連通している。
ここで、DMEは、常温大気圧下で気体となるので、DMEをエンジンに供給する燃料供給装置においては、燃料タンク1内に設置されるフィードポンプ2と、コモンレール4よりも燃料流方向の上流側に設置される高圧燃料ポンプ3とによって、2段階の昇圧を行っている。
なお、フィードポンプ2によって高圧燃料ポンプ3の内部(ギャラリ室10)へ供給される低圧燃料の圧力は、約2.5〜3.0MPaの範囲の所定の燃料供給圧に設定されている。これにより、フィードポンプ2から高圧燃料ポンプ3へ供給される低圧燃料を、飽和蒸気圧以上に設定することができるので、DMEを液体状態に維持することができる。
フィードポンプ2は、インペラ等よりなるポンプ部をDCモータ等よりなるモータ部の駆動力により回転させることで、燃料タンク1内に貯蔵されている燃料を吸い上げ(吸入し)、加圧して吐出する。このフィードポンプ2は、高圧燃料ポンプ3の内部(ギャラリ室10)に所定のフィード圧(約2.5〜2.9MPa)よりも高圧の設定圧力を供給する。
なお、フィードポンプ2より吐出される燃料の吐出圧力は、燃料の気化を防ぐのに必要な所定のフィード圧よりも高圧の設定値以上となるように設定されている。
コモンレール4のインレットポートは、供給配管20bを介して、高圧燃料ポンプ3の吐出ポートに接続されている。また、コモンレール4の各アウトレットポートは、供給配管20cを介して、各インジェクタ5のインレットポートに接続されている。また、コモンレール4のリークポートは、オーバーフロー配管(流路管21等)を介して、燃料タンク1に接続されている。
ここで、本実施例のコモンレール4のリークポートには、減圧弁15が液密的に取り付けられている。この減圧弁15は、ECU18から印加される減圧弁駆動電流によって電子制御されることにより、例えば減速時またはエンジン停止時等に速やかにコモンレール4の内部圧力(所謂コモンレール圧力)を高圧から低圧へ減圧させる降圧性能に優れる電磁弁である。
なお、コモンレール4のリークポートにプレッシャリミッタを取り付けても良い。このプレッシャリミッタは、コモンレール4の内部圧力が限界設定圧力を超えた際に開弁してコモンレール4の内部圧力を限界設定圧力以下に抑えるための圧力安全弁である。
エンジンの各気筒毎に対応して搭載された複数個のインジェクタ5は、燃料噴射ノズル16と電磁弁17とが一体的に結合された電磁式燃料噴射弁である。
燃料噴射ノズル16は、コモンレール4より分岐する複数の供給配管20cの燃料流方向の下流端に接続されており、複数の噴射孔を開閉するノズルニードル、このノズルニードルの軸線方向の後端部(図示上端部)に連結されたコマンドピストン、ノズルニードルを摺動自在に支持する摺動孔を有するノズルボディ、およびコマンドピストンを摺動自在に支持する摺動孔を有するインジェクタボディ(ロアボディ)等によって構成されている。
また、複数のインジェクタ5の各燃料噴射ノズル16には、インレットおよびアウトレットが設けられている。複数のインジェクタ5の各インレットポートは、供給配管20cを介して、コモンレール4の各アウトレットポートに接続されている。また、複数のインジェクタ5の各アウトレットポート(リークポート)は、オーバーフロー配管(流路管22等)を介して、燃料タンク1に接続されている。
電磁弁17は、燃料噴射ノズル16の軸線方向の後端部(図示上端部)に組み付けられるバルブシート(オリフィスプレート)と、このオリフィスプレートに対して着座、離脱することが可能なバルブ(電磁弁17の弁体)と、このバルブを開弁作動方向または閉弁作動方向に駆動する電磁アクチュエータとによって構成されている。
オリフィスプレートには、通過する燃料流量を制限する入口側、出口側オリフィスが形成されている。
電磁アクチュエータは、バルブボディ、このバルブボディの摺動孔内に摺動自在に支持されるアーマチャ、バルブとアーマチャを閉弁作動方向に付勢するコイルスプリング、およびアーマチャを引き寄せる電磁力を発生する電磁石を有している。この電磁石は、コイルボビンに巻装されたソレノイドコイル、このソレノイドコイルに接続される外部接続端子(ターミナル)、およびソレノイドコイルへの通電により磁化されるステータ等によって構成されている。
次に、本実施例の高圧燃料ポンプ3の詳細を図1ないし図4に基づいて説明する。
高圧燃料ポンプ3は、上述したように、エンジンのクランクシャフトにより回転駆動されるカムシャフト6と、このカムシャフト6が回転自在に嵌挿されるポンプハウジング7と、燃料加圧室12内に吸入した燃料を加圧して高圧化するプランジャ8と、ポンプハウジング7の内周面との間にギャラリ室10を区画形成すると共に、プランジャ8との間に燃料加圧室12を区画形成するシリンダ9とを備えている。
カムシャフト6は、ベアリングを介してポンプハウジング7に回転可能に支持されている。このカムシャフト6の外周には、カムシャフト6の回転軸周りに120°の角度間隔毎に3つのカムノーズ(カム山)を有するカム31が設けられている。なお。本実施例のエンジンは、6気筒型であるので、エンジンの1サイクル中、つまりクランクシャフトが2回転する間に、エンジンの気筒毎に搭載されたインジェクタ5の噴射孔から各1回ずつ、合計6回の燃料噴射が行われる。また、エンジンの1サイクル毎に、カムシャフト6が1回転し、高圧燃料ポンプ3からの吐出動作が3回ずつ行われる。
また、カムシャフト6の先端部(ポンプハウジング7の外壁面から外部に向けて突き出した部分)の外周には、エンジンのクランクシャフトのクランクプーリとベルトを介して駆動連結されるドライブプーリ(図示せず)が取り付けられている。
ポンプハウジング7は、金属材料によって所定の形状に形成されており、内部に潤滑油が充填されるカム室32を有している。なお、DMEやLPG等の液化ガス燃料は、潤滑性が乏しいため、カムシャフト6が挿入されるカム室32には、潤滑油がカム31に被着または浸漬するように、潤滑油が貯蔵または循環供給されている。
プランジャ8は、シリンダ9のシリンダ孔13の一端側(開口端側)に形成された燃料加圧室12内に吸入された燃料を加圧して高圧化するもので、シリンダ9を伴ってポンプエレメントを構成する。このプランジャ8の図示下端部の外周には、円環板状のスプリングシート33が連結されている。
プランジャ8は、シリンダ9の段差(嵌合孔14の底部)と電磁弁11との間に挟み込まれたバルブストッパ34の板厚方向の他端面に対向するように配設されている。また、プランジャ8の図示下端部は、スプリングシート33に固定され、タペット35の図示上端面に当接している。
これにより、カムシャフト6の回転によりカム31が回転すると、カムローラ36を介してタペット35が図3中の図示上下方向に往復移動する。このようなタペット35の運動は、スプリングシート33を介してプランジャ8に伝えられ、プランジャ8はシリンダ9内を往復移動する。なお、プランジャ8の往復ストロークは、カム31の工程差により決定される。
また、シリンダ9の図示下端部には、スプリングシート33に対向するように円環板状のスプリングシート37が設置されている。これらのスプリングシート33、37間には、プランジャスプリング38が設置されている。また、シリンダ9の図示下端部には、プランジャ8の図示下端部の外周に気密的(液密的)に密着するオイルシール39が設置されている。
また、スプリングシート33は、タペット35に係合している。このタペット35は、ポンプハウジング7に対して図示上下方向に摺動自在に配設されている。また、タペット35は、カムローラ36を回転自在に支持している。そして、タペット35は、プランジャスプリング38の付勢力により常に図示下方に付勢されている。そして、タペット35は、カムローラ36を介して常にカム31の外周面に当接している。
ここで、高圧燃料ポンプ3のポンプハウジング7は、高圧燃料ポンプ3のギャラリ室10の内部圧力が所定値以上に上昇した際に開弁するOFVを取り付けるための取付孔29を有している。この取付孔29は、上述したように、流路孔(燃料孔)30を介してギャラリ室10に連通している。
なお、流路孔30は、ギャラリ室10と取付孔29の孔壁面(孔底面)とを連通する燃料流路であって、OFVの内部流路(燃料孔27)および流路管21、23と共に、ギャラリ室10からオーバーフローした燃料を燃料タンク1に戻すための燃料戻し経路の最上流部を構成する。
高圧燃料ポンプ3の第1リークポートは、ギャラリ室10からオーバーフローした燃料(オーバーフロー燃料)を燃料タンク1に戻す燃料戻し経路の一部を構成している。
また、ポンプハウジング7は、内部に高圧燃料ポンプ3の吸入ポートが形成されたインレット(ホロースクリュー)40(図1参照)を取り付けるための取付孔41(図7参照)を有している。この取付孔41は、燃料孔42(図7参照)を介してギャラリ室10に連通している。
また、ギャラリ室10には、取付孔41および燃料孔42を介して、フィードポンプ2から低圧燃料が供給されているので、フィードポンプ2のフィード圧を受けている。また、複数のシリンダ9にそれぞれ形成される断面円環状のギャラリ室10は、複数のシリンダ9に跨がるように横方向に延びる連通孔43(図7参照)を介して連通している。
なお、燃料孔42および連通孔43は、ギャラリ室10と取付孔41の孔壁面(孔底面)とを連通する燃料流路であって、高圧燃料ポンプ3の吸入ポートからギャラリ室10へ燃料を供給する第1燃料供給経路を構成する。
ここで、本実施例のギャラリ室10は、流路孔44を介して、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間に形成されるクリアランス45、46の途中(中間位置)に設けられる円環状のリーク燃料回収溝(凹溝、燃料回収部)47に連通している。
また、プランジャ8の図示下端部の外周には、内部に潤滑油が充填されるカム室32と内部にリーク燃料が溜まるシール室48とを気密的に区画形成するオイルシール39が気密的に装着されている。このオイルシール39は、プランジャ8の図示下端部の外周とシリンダ9の図示下端部の外周との間を結ぶように設置されている。これにより、カム室32内に充填される潤滑油に気体状態のリーク燃料が混ざることなく、シール室48で回収される。
なお、リーク燃料回収溝47は、シリンダ9の摺動面(内周面)で開口しており、クリアランス45から回収溝側に漏洩(リーク)した液体状態のリーク燃料を回収する高圧リーク燃料回収部である。また、リーク燃料回収溝47は、プランジャ8の軸線方向の中間部の周囲を外周方向に取り囲むように形成された凹状の周方向溝である。
また、シール室48は、クリアランス46からシール室側に漏洩(リーク)した気体状態のリーク燃料を回収する低圧リーク燃料回収部である。
また、高圧燃料ポンプ3のシリンダ9および電磁弁11には、ギャラリ室10から燃料加圧室12へ燃料を供給する第2燃料供給経路が設けられている。この第2燃料供給経路は、燃料孔49、燃料貯留室50、燃料孔51、バルブ収容室(弁孔)52および連通孔53等よりなる各燃料流路によって構成されている。
また、高圧燃料ポンプ3のシリンダ9は、燃料吐出経路を形成する燃料孔54、燃料加圧室12よりも燃料流方向の下流側に設置される逆止弁構造の燃料吐出弁55、および供給配管20bに接続するアウトレット(ホロースクリュー)56を取り付けるための取付孔を有している。この取付孔は、燃料孔54を介して燃料加圧室12に連通している。また、アウトレット56の内部には、燃料孔57、燃料孔58および吐出ポート(高圧燃料ポンプ3の吐出ポート)59が形成されている。
ここで、燃料吐出弁55は、シリンダ9の取付孔(燃料孔54よりも内径の大きい嵌合凹部)の底部(円環状の段差)とアウトレット56との間に挟み込まれる円筒状のバルブシート、このバルブシートを貫通する流路孔(弁孔、燃料孔)を開閉するバルブ、このバルブをバルブシートに押し当てる側に付勢するコイルスプリング等によって構成されている。
なお、プランジャ8の往復移動に伴って燃料加圧室12の内容積が拡縮することで加圧圧縮された高圧燃料は、燃料加圧室12から燃料孔54、燃料吐出弁55、燃料孔57、燃料孔58および吐出ポート59を経由してコモンレール側へ圧送供給されるように構成されている。これによって、燃料孔54、燃料吐出弁55(の流路孔(弁孔))、燃料孔57、燃料孔58および吐出ポート59は、高圧燃料ポンプ3の燃料加圧室12からコモンレール側へ高圧燃料を吐出する燃料吐出経路を構成する。
電磁弁11は、高圧燃料ポンプ3のシリンダ9の嵌合孔14に締結固定されている。この電磁弁11は、シリンダ9の内部(燃料加圧室12)に吸入する燃料量を調量することで燃料加圧室12より吐出される燃料吐出量を制御する常開型(ノーマリオープンタイプ)の電磁式流量制御弁であって、軸線方向に往復移動するスプールバルブ61、およびこのスプールバルブ61を摺動自在に収容するバルブ摺動孔(軸方向孔)が形成されたバルブボディ62を有している。
なお、バルブボディ62の図示下端面には、電磁弁11のバルブリフト量(特にスプールバルブ61のバルブ全閉位置)を規制するバルブシートが設けられている。
また、バルブボディ62の内部には、燃料孔49、燃料貯留室50を介して、ギャラリ室10から燃料が導入される燃料孔51、およびこの燃料孔51に連通するバルブ収容室52が形成されている。
ここで、燃料孔49は、ギャラリ室10と嵌合孔14の内部(燃料貯留室50)とを連通するようにシリンダ9の内部に形成された燃料供給流路(燃料供給経路)である。また、燃料貯留室50は、バルブボディ62の周囲を取り囲むように設けられて、嵌合孔14の孔壁面とバルブボディ62の外周面との間に形成された燃料供給流路(燃料供給経路)である。また、燃料孔51は、バルブ収容室52内に燃料を導入する燃料供給流路(燃料供給経路)であって、バルブ収容室52の半径方向の外方側に放射状に設けられて、バルブ収容室52およびバルブ摺動孔と十字状に交差している。燃料孔51は、例えば2〜4本設けられている。
なお、電磁弁11のバルブリフト量(特にスプールバルブ61のバルブ全開位置)は、バルブストッパ34により規制される。このバルブストッパ34には、燃料孔49、燃料貯留室50、燃料孔51、バルブ収容室52を介して、ギャラリ室10と燃料加圧室12とを連通する連通孔53が形成されている。
また、電磁弁11は、シリンダ孔13よりもシリンダ9の軸線方向の一方側(図示上方側)に配設された常開型(ノーマリオープンタイプ)の電磁式制御弁であって、スプールバルブ61を開弁作動方向に付勢するコイルスプリングと、通電されると磁力を発生するコイル63を有する電磁石と、この電磁石の電磁力によって電磁石の磁極面側に吸引されるアーマチャ64と、内部に電磁石およびアーマチャ64を収容するバルブハウジング65とを備えている。
電磁弁11の電磁石は、通電されると周囲に磁束を発生するコイル63、およびこのコイル63に励磁電流が流れると磁化されるステータ等によって構成されている。コイル63は、コイルボビンの外周に、絶縁被膜を施した導線を複数回巻装したもので、励磁電流が供給されると磁気吸引力(電磁力)を発生するソレノイドコイルである。ステータは、アーマチャ64との間に所定の隙間を隔てて対向して配置される磁極面を有している。
電磁弁11のスプールバルブ61は、バルブハウジング65に内蔵された電磁石のコイル63の電磁力によってバルブ全開位置(デフォルト位置)とバルブ全閉位置(フルリフト位置)との2位置に駆動されるように構成されている。そして、スプールバルブ61は、電磁石のコイル63への通電を停止している状態では、コイルスプリングの付勢力によって開弁し、また、電磁石のコイル63を通電すると、コイルスプリングの付勢力に抗して閉弁する。
ここで、OFVは、内部に燃料孔(流路孔)27および高圧燃料ポンプ3の第1リークポートが形成されたホロースクリュー25、このホロースクリュー25の外部側(ポンプハウジング側に対して逆側)の開口部を塞ぐプラグを兼ねるスクリュー66、およびホロースクリュー25の外周とポンプハウジング7の取付孔壁面との間に設置される円筒ブッシュ67等を有している。
スクリュー66の外周には、ホロースクリュー25の開口端側の内周に形成された内周ねじに螺合する外周ねじが形成されている。
円筒ブッシュ67は、ホロースクリュー25の外周とポンプハウジング7の取付孔壁面との間をシールする円筒部を有している。また、円筒ブッシュ67の円筒部の外周には、ポンプハウジング7の取付孔壁面に形成された内周ねじに螺合する外周ねじが形成されている。また、円筒ブッシュ67の円筒部の内周には、ホロースクリュー25の外周面に形成された外周ねじに螺合する内周ねじが形成されている。なお、本実施例では、ポンプハウジング7の外壁面に係止される角環状のフランジ(例えば工具が係合する六角部)と円筒ブッシュ67の円筒部とを別部品化しているが、角環状のフランジを円筒ブッシュ67の円筒部に一体化してブッシュを一部品化しても良い。また、ポンプハウジング7の取付孔壁面に円筒ブッシュ67の円筒部の外周を直接締結しても良い。
また、ホロースクリュー25の内部には、ボールバルブ(弁体)26が着座可能なバルブシートが設けられている。なお、ボールバルブ26とスクリュー66との間には、ボールバルブ26をバルブシートに押し当てる側に付勢するコイルスプリング68が設置されている。
また、燃料戻し経路は、ギャラリ室10からオーバーフローしたリーク燃料(オーバーフロー燃料)を燃料タンク1に戻す第1燃料リターン経路である。この燃料戻し経路は、ポンプハウジング7内の流路孔30→取付孔29→OFVのホロースクリュー25内の燃料孔27等よりなる燃料流路と、流路管23、21等に形成される燃料流路とによって構成されている。
また、高圧燃料ポンプ3のシリンダ9は、図4に示したように、リーク燃料回収溝47に連通する流路孔(高圧リーク燃料孔)70、および内部に高圧燃料ポンプ3の第2リークポートが形成されたアウトレット(ホロースクリュー)71を取り付けるための取付孔72を有している。この取付孔72は、流路孔70を介して、リーク燃料回収溝47に連通している。
また、アウトレット71には、ユニオン73を介してパイプ74が接続されている。アウトレット71は、内部に流路孔(第2リークポート)75が形成されたホロースクリューである。アウトレット71には、ユニオン73内の流路を介して、第2リークポート75とパイプ74内の流路孔(燃料孔)76とを連通する複数の連通孔(貫通孔、円形孔)77が形成されている。なお、アウトレット71の第2リークポート75は、取付孔72および流路孔70を介して、リーク燃料回収溝47に連通している。
流路孔70、取付孔72、第2リークポート75および流路孔76は、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス45(リーク燃料回収溝47よりも燃料加圧室側に形成される第1クリアランス、第1隙間)から漏洩したリーク燃料を液体状態のまま高圧燃料ポンプ3の外部(燃料タンク1)に排出する第1燃料排出経路を構成する。
そして、アウトレット71は、ユニオン73およびパイプ74を介して、流路管24に接続されている。
また、第1燃料排出経路は、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス45から漏洩したリーク燃料を、リーク燃料回収溝47から高圧燃料ポンプ3の外部に排出し、燃料タンク1に戻す第2燃料リターン経路である。この第1燃料排出経路は、ギャラリ室10と連通するリーク燃料回収溝47→流路孔70→取付孔72→第2リークポート75→流路孔76等よりなる燃料流路と、流路管24、23、21等に形成される燃料流路とによって構成されている。
ここで、流路管(燃料戻し経路)23と流路管(第1燃料排出経路)24との合流部は、OFVのホロースクリュー25内に形成される燃料孔27よりもリーク燃料流方向の下流側に設定されている。
また、シリンダ9は、図3に示したように、シール室48に連通する流路孔(低圧リーク燃料孔)80、および内部に高圧燃料ポンプ3の第3リークポートが形成されたアウトレット(ホロースクリュー)81を取り付けるための取付孔82を有している。この取付孔82は、流路孔80を介して、シール室48に連通している。
また、アウトレット81には、ユニオン83を介してパイプ84が接続されている。アウトレット81は、内部に流路孔(第3リークポート)85が形成されたホロースクリューである。アウトレット81には、ユニオン83内の流路を介して、第3リークポート85とパイプ84内の流路孔(燃料孔)86とを連通する複数の連通孔(貫通孔、円形孔)87が形成されている。なお、アウトレット81の第3リークポート85は、取付孔82および流路孔80を介して、シール室48に連通している。
流路孔80、取付孔82、第3リークポート85および流路孔86は、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス46(シール室48よりもリーク燃料回収溝側に形成される第2クリアランス、リーク燃料回収溝47よりもシール室側に形成される第2クリアランス、第2隙間)から漏洩したリーク燃料を高圧燃料ポンプ3の外部(エンジンの吸気管またはパージタンク)に排出する第2燃料排出経路を構成する。
そして、アウトレット81は、ユニオン83およびパイプ84を介して、ガス燃料パイプ(図示せず)に接続されている。このガス燃料パイプは、エンジンの吸気管またはパージタンクに接続されている。
第2燃料排出経路は、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス46から漏洩したリーク燃料をエンジンの吸気管またはパージタンクに導くための第3燃料リターン経路である。この第2燃料排出経路は、シール室48→流路孔80→取付孔82→第3リークポート85→流路孔86等よりなる燃料流路と、ガス燃料パイプ等に形成される燃料流路とによって構成されている。
[実施例1の作用]
次に、本実施例の内燃機関の燃料供給装置(コモンレール式燃料噴射システム)の作用を図1ないし図4に基づいて簡単に説明する。
高圧燃料ポンプ3のカムシャフト6がエンジンのクランクシャフトに駆動されて回転すると、タペット35およびカムローラ36がカム31の外周面(カムプロフィール)に沿って一体的に図示上下方向に往復運動する。そして、タペット35が図示上下方向に往復移動すると、タペット35と連動してプランジャ8も図示上下方向に往復移動する。
このとき、電磁石のコイル63への通電が停止(OFF)されており、電磁石のコイル63の電磁力が消磁されているため、コイルスプリングの付勢力によってスプールバルブ61が、バルブストッパ34に押し付けられている。すなわち、スプールバルブ61がバルブ全開位置に付勢されているため、スプールバルブ61によってギャラリ室10と燃料加圧室12とを連通する燃料流路(燃料孔49→燃料貯留室50→燃料孔51→バルブ収容室52→連通孔53)が開放(全開)状態となる。
また、プランジャ8がシリンダ9のシリンダ孔13内を下降すると、燃料加圧室12内の内容積が拡大する。これによって、フィードポンプ2から高圧燃料ポンプ3のギャラリ室10内に吸入される燃料が、プランジャ8の下降に伴い、燃料孔49→燃料貯留室50→燃料孔51→バルブ収容室52→連通孔53を経由して燃料加圧室12内に導入される。
そして、プランジャ8がシリンダ9のシリンダ孔13内を下降から上昇に移行するタイミングで、電磁石のコイル63への通電が実施(ON)されると、電磁石のコイル63に電磁力が発生して、アーマチャ64やステータ等の複数の磁性体が磁化される。
これにより、アーマチャ64が電磁石の吸引部に吸引され、これに伴いスプールバルブ61が閉弁作動方向に移動してバルブボディ62のバルブシートに着座する。この結果、スプールバルブ61によってギャラリ室10と燃料加圧室12とを連通する燃料流路(燃料孔49→燃料貯留室50→燃料孔51→バルブ収容室52→連通孔53)が閉塞(全閉)状態となる。
また、プランジャ8がシリンダ9のシリンダ孔13内を更に上昇すると、燃料加圧室12内の内容積が狭くなる。
これによって、燃料加圧室12内に導入された燃料がプランジャ8の上昇に伴い加圧されて高圧化される。このとき、燃料加圧室12内の燃料圧力が燃料吐出弁55の開弁圧よりも高くなると燃料吐出弁55が開弁して、燃料加圧室12から燃料孔54→燃料吐出弁55→燃料孔57→燃料孔58→吐出ポート59→供給配管20bを経由してコモンレール4に高圧燃料が圧送供給される。高圧燃料の圧送後には、電磁弁11のコイル63への通電が停止(OFF)されてスプールバルブ61がバルブ全開位置に戻り、燃料加圧室12内に再び燃料が吸入される。
ここで、高圧燃料ポンプ3からコモンレール4内への燃料の吐出量は、ECU18によって電磁弁11のコイル63への通電時期および通電期間を制御することによって、燃料加圧室12内に燃料を吸入する実吸入期間を変更して、プランジャ8がシリンダ9のシリンダ孔13内を下降する際の、燃料加圧室12内への燃料の吸入量を調整することで制御できる。これにより、エンジンの各気筒毎に対応して搭載されたインジェクタ5からエンジンの各気筒の燃焼室内に噴射供給される燃料の噴射圧力に相当(または対応)するコモンレール圧を、エンジンの運転条件に対応した最適値に制御することが可能となる。
ここで、プランジャ8の往復移動に伴って燃料加圧室12内の燃料の一部は、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス45を通ってリーク燃料回収溝47に到達する。このリーク燃料回収溝47には、ギャラリ室10から、フィードポンプ2のフィード圧が作用しており、例えばDMEのように気化し易い燃料であっても液体状態のままリーク燃料回収溝47で回収される。このリーク燃料回収溝47で回収された液体状態のリーク燃料は、リーク燃料回収溝47から流路孔70→取付孔72→アウトレット71内の第2リークポート75→連通孔77→ユニオン73内の流路→パイプ74内の流路孔76→流路管24→流路管23→流路管21を通って燃料タンク1に戻される。
また、クリアランス45からリーク燃料回収溝47内に漏洩したリーク燃料の一部は、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス46を通って、シリンダ9の図示下端面とプランジャ8の図示下端部の外周とオイルシール39とにより気密的に取り囲まれたシール室48に到達する。
また、クリアランス46から漏洩したリーク燃料は、クリアランス46を通過する際にフィード圧よりも低い圧力に減圧するため、シール室48に到達する段階で、リーク燃料は気体状態となる。
そして、気体状態のリーク燃料は、シール室48内で一時的に貯留された後に、シール室48から流路孔80→取付孔82→アウトレット81内の第3リークポート85→連通孔87→ユニオン83内の流路→パイプ84内の流路孔86→ガス燃料パイプ(リーク燃料ガス導入管)等を通ってエンジンの吸気管またはパージタンクに回収される。
なお、ガス燃料パイプ等から吸気管内に流入した気体状態のリーク燃料は、吸入空気と共にエンジンの各気筒の燃焼室内に吸い込まれる。つまり気体状態のリーク燃料は、エンジンの燃料として使用される。
また、パージタンク内に回収された気体状態のリーク燃料は、再液化コンプレッサ(圧縮機)やコンデンサ(凝縮器)等で再度液化された後に、燃料タンク1に戻される。
[実施例1の効果]
以上のように、本実施例の内燃機関の燃料供給装置(コモンレール式燃料噴射システム)においては、ギャラリ室10内の燃料を流路孔30→取付孔29→OFVのホロースクリュー25内の燃料孔27→流路管23→流路管21を経由して燃料タンク1に戻す燃料戻し経路と、リーク燃料回収溝47で回収した液体状態の燃料を流路孔70→取付孔72→第2リークポート75→連通孔77→流路孔76→流路管24を経由して高圧燃料ポンプ3の外部へ排出する第1燃料排出経路との合流部を、OFVのホロースクリュー25内に形成される燃料孔27よりもリーク燃料流方向の下流側に設置している。
これによって、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス45から漏洩した高温のリーク燃料を流路孔44を通してギャラリ室10に戻すことなく、高圧燃料ポンプ3の外部に排出することができる。したがって、ギャラリ室10から燃料加圧室12に吸入される燃料温度の上昇を防止することができる。これにより、クリアランス45から漏洩するリーク燃料量の増加に伴う高圧燃料ポンプ3の吐出流量の減少および吐出効率の悪化を抑制することができる。
また、クリアランス45を介して燃料加圧室12に連通するリーク燃料回収溝47は、流路孔44を介してギャラリ室10と連通しているので、ギャラリ室10の燃料圧力(フィードポンプ2より吐出される燃料圧力:フィード圧)と同一の圧力が作用する。このため、燃料加圧室12よりもリーク燃料回収溝47の方が低圧力であるが、仮に低粘度で、沸点の低い燃料を使用した場合でも、燃料が気化することなく、液体状態のままリーク燃料回収溝47で回収される。
そして、リーク燃料回収溝47で回収された液体状態のままリーク燃料は、第1燃料排出経路(流路孔70→取付孔72→第2リークポート75→連通孔77→流路孔76→流路管24、23、21内の燃料流路)を通って燃料タンク1に戻される。
これにより、高価なシール部材を使用することなく、クリアランス45から漏洩する液体状態のリーク燃料を効率良く回収できるので、高圧燃料ポンプ3等の製品コストを低減することができる。また、液体状態のままリーク燃料回収溝47で回収できるので、クリアランス45から漏洩するリーク燃料の回収率を向上できる。これにより、リーク燃料量を低減することができる。
また、クリアランス45から漏洩した液体状態のリーク燃料を回収するリーク燃料回収溝47は、プランジャ8の周囲を外周方向に取り囲むように形成された凹状の周方向溝となっている。これにより、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間に形成される円筒状のクリアランス45全周からリーク燃料回収溝47にリーク燃料が流入可能となるので、クリアランス45から漏洩した液体状態のリーク燃料の回収率を向上することができる。
実施例2を図5ないし図7に基づいて説明する。
本実施例の高圧燃料ポンプ3のポンプハウジング7は、OFVを取り付けるための取付孔29を有している。この取付孔29は、流路孔30を介してギャラリ室10に連通し、且つ流路孔(高圧リーク燃料孔)90を介して、各シリンダ9のシリンダ孔13の孔壁面に形成される円環状のリーク燃料回収溝47に連通している。
ここで、燃料戻し経路は、実施例1と同様に、ギャラリ室10からオーバーフローしたリーク燃料(オーバーフロー燃料)を燃料タンク1に戻す燃料リターン経路である。この燃料戻し経路は、ポンプハウジング7内の流路孔30→取付孔29→OFVのホロースクリュー25内の燃料孔27等よりなる燃料流路と、流路管23、21等に形成される燃料流路とによって構成されている。
そして、流路孔90は、ポンプハウジング7および複数のシリンダ9を貫通するように設けられており、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス45から漏洩したリーク燃料を液体状態のまま高圧燃料ポンプ3の外部(燃料タンク1)に排出する第1燃料排出経路を構成する。
したがって、本実施例の高圧燃料ポンプ3は、燃料戻し経路(流路孔30→取付孔29→OFVのホロースクリュー25内の燃料孔27)と、第1燃料排出経路(流路孔90)との合流部を、OFVのホロースクリュー25内の燃料孔27よりもリーク燃料流方向の上流側に設置している。
なお、流路管23の途中には、流路管23を流通する燃料流量を制限するオリフィス23aが設置されている。
ここで、燃料戻し経路(流路孔30)と第1燃料排出経路(流路孔90)との合流部を、OFVのホロースクリュー25内に形成される燃料孔27よりも燃料流方向の上流側の取付孔29とした場合、流路孔90から取付孔29内に流入したリーク燃料が流路孔30を通ってギャラリ室10側に逆流する可能性がある。
しかし、フィードポンプ2からギャラリ室10に供給される燃料流量は、通常、高圧燃料ポンプ3の吐出流量(例えばエンジンの運転に必要な燃料流量)よりも余分にギャラリ室10に供給されている。つまりOFVのボールバルブ26は、OFVの開弁圧を決定するコイルスプリング68の付勢力(スプリング力)に打ち勝ち、常に開弁している。これにより、流路孔90から取付孔29内に流入したリーク燃料が流路孔30を通ってギャラリ室10側に逆流することはない。
以上のように、本実施例の内燃機関の燃料供給装置(コモンレール式燃料噴射システム)に使用される高圧燃料ポンプ3においては、プランジャ8の摺動面とシリンダ9の摺動面との間のクリアランス45から漏洩した高温のリーク燃料を流路孔44を通してギャラリ室10に戻すことなく、高圧燃料ポンプ3の外部に排出することができる。したがって、実施例1と同様な効果を達成することができる。
また、本実施例では、実施例1とは異なり、流路管24、アウトレット71、ユニオン73およびパイプ74を廃止できるので、部品点数および組付工数を低減でき、製品コストを削減することができる。また、高圧燃料ポンプ3の周囲に流路管24を取り回す必要がないので、コモンレール式燃料噴射システムの搭載スペースを縮小化することができる。
[変形例]
本実施例では、高圧燃料ポンプを、コモンレール式燃料噴射システムに使用される高圧燃料ポンプ3に適用した例を説明したが、高圧燃料ポンプを、内燃機関用燃料噴射装置に使用される分配型燃料噴射ポンプまたは列型燃料噴射ポンプに適用しても良い。また、図1、図3、図6のカム31のカム山の数は1つ以上の任意の数で良い。なお、ポンプエレメントの数、つまりプランジャやシリンダの本数は、1つでも、2つ以上でも良く、その数は任意である。また、電磁弁11の個数も、ポンプエレメントの数に応じて、1つでも、2つ以上でも良く、その数は任意である。
本実施例では、高圧燃料ポンプ3の吸入ポートよりも燃料流方向の上流側にフィードポンプ2を接続しているが、エンジンのクランクシャフトの回転に伴ってカムシャフト6が回転することで、燃料タンクから高圧燃料ポンプ3の吸入ポートを経由して低圧燃料を汲み上げるフィードポンプを、高圧燃料ポンプ3のポンプハウジング7に内蔵しても良い。
また、OFVの代わりに、燃料タンク1へ戻る燃料流量を調整するリリーフバルブを使用しても良い。この場合には、燃料戻し経路と燃料排出経路との合流部を、リリーフバルブよりも燃料流方向の上流側または下流側に設置する。
1 燃料タンク
2 フィードポンプ(低圧燃料ポンプ)
3 高圧燃料ポンプ
4 コモンレール
5 インジェクタ
6 カムシャフト(ポンプ駆動軸)
7 ポンプハウジング
8 プランジャ
9 シリンダ
10 ギャラリ室
11 電磁弁
12 燃料加圧室
13 シリンダ孔
21 流路管(燃料戻し経路)
23 流路管(燃料戻し経路)
24 流路管(第1燃料排出経路)
25 オーバーフローバルブ(OFV)のホロースクリュー
26 オーバーフローバルブ(OFV)のボールバルブ(弁体)
27 オーバーフローバルブ(OFV)の燃料孔
29 取付孔
30 流路孔(オーバーフロー燃料孔、燃料戻し経路)
44 流路孔
45 クリアランス(隙間)
46 クリアランス(隙間)
47 リーク燃料回収溝(周方向溝、高圧リーク燃料回収部)
48 シール室(低圧リーク燃料回収部)
70 流路孔(高圧リーク燃料孔、第1燃料排出経路)
80 流路孔(低圧リーク燃料孔、第2燃料排出経路)
90 流路孔(高圧リーク燃料孔、第1燃料排出経路)

Claims (3)

  1. (a)燃料タンクから吸入した燃料を加圧して吐出するフィードポンプと、
    (b)燃料を加圧して吐出するプランジャ、このプランジャを往復摺動可能に支持し、前記プランジャとの間に加圧室を区画形成するシリンダ、およびこのシリンダの外周面との間にギャラリ室を区画形成するポンプハウジングを有すると共に、
    前記プランジャが、前記シリンダの内周面との間にクリアランスを形成する外周面を有し、前記シリンダが、前記クリアランスを介して前記加圧室に連通する共に、前記クリアランスから漏洩した燃料を回収する燃料回収部を有しており、
    前記シリンダ内を前記プランジャが往復移動することで、前記フィードポンプから前記ギャラリ室を経て前記加圧室に燃料を吸入すると共に、前記加圧室に吸入した燃料を加圧して吐出する高圧燃料ポンプと
    を備えた燃料供給装置において、
    前記クリアランスから前記燃料回収部へ漏洩した燃料を前記高圧燃料ポンプの外部に排出する燃料排出経路と、
    前記ギャラリ室からオーバーフローした燃料を前記燃料タンクに戻す燃料戻し経路と、
    前記燃料排出経路と前記燃料戻し経路とが合流する合流部と
    を備え、
    前記燃料戻し経路は、前記ギャラリ室の燃料圧力が所定値以上に上昇した際に開弁するオーバーフローバルブを有しており、
    前記燃料戻し経路と前記燃料排出経路との合流部は、前記ギャラリ室と前記オーバーフローバルブとの間に設置されていることを特徴とする燃料供給装置。
  2. 請求項1に記載の燃料供給装置において、
    前記高圧燃料ポンプは、前記オーバーフローバルブを取り付けるための取付孔を有し、
    前記燃料戻し経路は、前記ギャラリ室と前記取付孔の孔壁面とを連通する燃料流路を有していることを特徴とする燃料供給装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料供給装置において、
    前記燃料回収部は、前記プランジャの周囲を周方向に取り囲むように形成された凹状の周方向溝であることを特徴とする燃料供給装置。
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